JP2016208934A - 抗イヌインターロイキン−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用 - Google Patents

抗イヌインターロイキン−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用 Download PDF

Info

Publication number
JP2016208934A
JP2016208934A JP2015097271A JP2015097271A JP2016208934A JP 2016208934 A JP2016208934 A JP 2016208934A JP 2015097271 A JP2015097271 A JP 2015097271A JP 2015097271 A JP2015097271 A JP 2015097271A JP 2016208934 A JP2016208934 A JP 2016208934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
canine
amino acid
acid sequence
seq
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015097271A
Other languages
English (en)
Inventor
照幸 中西
Teruyuki Nakanishi
照幸 中西
敏広 亘
Toshihiro Watari
敏広 亘
一弥 枝村
Kazuya Edamura
一弥 枝村
健史 藪
Kenji Yabu
健史 藪
康宏 柴▲崎▼
Yasuhiro Shibasaki
康宏 柴▲崎▼
直子 塩澤
Naoko Shiozawa
直子 塩澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon University
Original Assignee
Nihon University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon University filed Critical Nihon University
Priority to JP2015097271A priority Critical patent/JP2016208934A/ja
Publication of JP2016208934A publication Critical patent/JP2016208934A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

【課題】イヌIL−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメントを提供する。また、イヌの関節症又は関節炎の診断剤、イヌの関節症又は関節炎の診断方法、イヌの関節症又は関節炎の治療剤、イヌの関節症又は関節炎の治療方法、核酸及びベクターを提供する。【解決手段】CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3のアミノ酸配列又は配列番号1〜3のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6のアミノ酸配列又は配列番号4〜6のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、イヌインターロイキン−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメント。【選択図】なし

Description

本発明は、抗イヌインターロイキン(IL)−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用に関する。より具体的には、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント、イヌの関節症又は関節炎の診断剤、イヌの関節症又は関節炎の診断方法、イヌの関節症又は関節炎の治療剤、イヌの関節症又は関節炎の治療方法、核酸及びベクターに関する。
IL−6は、IL−1やTNFαと並んで炎症性サイトカインと呼ばれている。関節症又は関節炎(例えば、関節リウマチ)の多くの症状はIL−6の作用による。すなわち、IL−6は抗体産生を誘導し、リウマチ因子や抗γグロブリン血症の原因となる。また、IL−6は、肝細胞刺激因子として、急性期炎症タンパク質のC反応性タンパク質や血清アミロイドを誘導する。さらに、IL−6は、関節破壊においても破骨細胞を活性化する。
ヒトIL−6受容体に対するモノクローナル抗体(トリシズマブ)は、日本で開発された初の抗体医薬であり、IL−6受容体に結合し、IL−6の働きを特異的に阻害する(例えば、特許文献1を参照。)。トリシズマブは、日本を含む世界各国において、関節リウマチ、若年性突発性関節炎、キャッスルマン病の治療薬として承認され、その優れた治療効果が認められている。
特許第3370324号公報
近年、イヌにおいても関節リウマチに代表される関節症又は関節炎等の自己免疫疾患が増加している。しかしながら、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体は市販されておらず、抗体を用いた治療が困難な状況にある。
そこで、本発明は、イヌIL−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメントを提供することを目的とする。本発明はまた、イヌの関節症又は関節炎の診断剤、イヌの関節症又は関節炎の診断方法、イヌの関節症又は関節炎の治療剤、イヌの関節症又は関節炎の治療方法、核酸及びベクターを提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1)CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3のアミノ酸配列又は配列番号1〜3のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6のアミノ酸配列又は配列番号4〜6のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、イヌIL−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメント。
(2)CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、(1)に記載の抗体又は抗体フラグメント。
(3)配列番号7のアミノ酸配列又は配列番号7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、 配列番号8のアミノ酸配列又は配列番号8のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、(1)又は(2)に記載の抗体又は抗体フラグメント。
(4)配列番号7のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、配列番号8のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、(3)に記載の抗体又は抗体フラグメント。
(5)キメラ抗体又はイヌ化抗体である、(1)〜(4)のいずれかに記載の抗体又は抗体フラグメント。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の抗体又は抗体フラグメントを含む、イヌの関節症又は関節炎の診断剤。
(7)イヌ由来の生体試料に、(1)〜(5)のいずれかに記載の抗体又は抗体フラグメントを反応させる工程を含む、イヌの関節症又は関節炎の診断方法。
(8)(1)〜(5)のいずれかに記載の抗体又は抗体フラグメントを有効成分とする、イヌの関節症又は関節炎の治療剤。
(9)(1)〜(5)のいずれかに記載の抗体又は抗体フラグメントを、イヌに投与する工程を含む、イヌの関節症又は関節炎の治療方法。
(10)(1)〜(5)のいずれかに記載の抗体又は抗体フラグメントをコードする核酸。
(11)(10)に記載の核酸を発現可能に保持するベクター。
本発明によれば、イヌIL−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメントを提供することができる。また、イヌの関節症又は関節炎の診断剤、イヌの関節症又は関節炎の診断方法、イヌの関節症又は関節炎の治療剤、イヌの関節症又は関節炎の治療方法、核酸及びベクターを提供することができる。
(a)は、フローサイトメトリー(FACS)によりイヌIL−6受容体の発現を解析した結果を示すグラフである。(b)は、ウエスタンブロッティングによりイヌIL−6受容体の発現を解析した結果を示す写真である。 ハイブリドーマのスクリーニングにおける代表的なFACSの結果を示すグラフである。 モノクローナル抗体G10をイヌ末梢リンパ球と反応させた結果を示すグラフである。 (a)は、イヌ末梢リンパ球を抗CD21抗体及びモノクローナル抗体G10で染色した結果を示すグラフである。(b)は、イヌ末梢リンパ球を抗CD3ε抗体及びモノクローナル抗体G10で染色した結果を示すグラフである。 (a)は、イヌ末梢リンパ球を抗CD21抗体で染色した結果を示すグラフである。(b)、(d)、(f)は、イヌIL−6受容体遺伝子のRT−PCRの結果を示す写真である。(c)は、イヌ末梢リンパ球を抗CD3ε抗体で染色した結果を示すグラフである。(e)は、イヌ末梢リンパ球をモノクローナル抗体G10で染色した結果を示すグラフである。 パラホルムアルデヒドで固定したイヌ末梢リンパ球をモノクローナル抗体G10で染色した結果を示すグラフである。 (a)は、サイトスピンにより回収した、変形性関節症罹患犬の関節液中に含まれる細胞の顕微鏡写真である。(b)は、変形性関節症罹患犬の関節液中に含まれる細胞をモノクローナル抗体G10で染色した結果を示すグラフである。
[抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント]
1実施形態において、本発明は、相補性決定領域(CDR)1〜3が、それぞれ配列番号1〜3のアミノ酸配列又は配列番号1〜3のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6のアミノ酸配列又は配列番号4〜6のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、イヌIL−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメントを提供する。ここで、重鎖可変領域又は軽鎖可変領域のCDR1〜3における数個とは、5個、4個、3個又は2個を意味する。
抗体フラグメントとしては、Fab、F(ab’)、重鎖可変領域と軽鎖可変領域とを適切なリンカーで連結したsingle−chain Fv(scFv)等が挙げられる。scFvのリンカーとしては、例えば、(GGGGS)(配列番号21)等のペプチドが挙げられる。
本実施形態の抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、イヌIL−6受容体に良好に結合することができることから、イヌの生きた細胞や組織を用いた、FACS解析、蛍光顕微鏡観察等による、イヌIL−6受容体陽性細胞の動態や形態の解析に用いることができる。
更に、実施例において後述するように、本実施形態の抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、パラホルムアルデヒド固定した細胞におけるIL−6受容体にも反応することができる。したがって、本実施形態の抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、固定された病理標本の染色にも利用することができる。
抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有するものであってもよい。
また、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、配列番号7のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、配列番号8のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有するものであってもよい。
また、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、抗イヌIL−6受容体に対する反応性を有している限り、配列番号7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、配列番号8のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有するものであってもよい。ここで、重鎖可変領域又は軽可変領域における数個とは、15個、14個、13個、12個、11個、10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個又は2個を意味する。
また、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、キメラ抗体又はイヌ化抗体であってもよい。ここで、キメラ抗体とは、抗体の定常領域部分が、他の動物由来の抗体の定常領域部分に置き換えられた抗体をいう。ここで、他の動物由来の抗体としては、イヌ抗体が好ましい。また、イヌ化抗体とは、可変領域中の相補性決定領域(CDR)のみがラット等の非イヌ動物抗体由来であり、CDR以外の可変領域中のフレームワーク領域(FR)及び定常領域がイヌ抗体由来であるものをいう。キメラ抗体又はイヌ化抗体のクラスは、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEのいずれであってもよいが、例えばIgGであることが好ましい。
イヌに非イヌ抗体を投与すると、異種抗原に対する免疫応答が惹起され、アナフィラキシーショック等の重篤な副作用が生じる場合がある。これに対し、抗体の定常領域部分がイヌ抗体に置き換えられたキメラ抗体又はイヌ化抗体であれば、このような副作用が低減されるため、イヌに投与することができる。
抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、標識物質で標識されていてもよい。標識物質としては、ペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、アミラーゼ等の酵素;フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)、Cy3、Cy5、R−フィコエリトリン、B−フィコエリトリン、アレクサフルオロ488、アレクサフルオロ647等の蛍光物質;トリチウム、ヨウ素125、ヨウ素131等の放射性核種;ビオチン;ストレプトアビジン等が挙げられる。
[イヌの関節症又は関節炎の診断剤]
1実施形態において、本発明は、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントを含む、イヌの関節症又は関節炎の診断剤を提供する。
関節症としては、変形性膝関節症、変形性股関節症等の変形性関節症;半月板損傷、膝蓋腱損傷等の外傷による外傷性関節症;顎関節症;関節リウマチによる関節破壊(骨破壊)等が挙げられる。関節炎としては、関節リウマチ;関節周囲炎等が挙げられる。
上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、イヌの細胞の表面に発現したIL−6受容体に対して良好な反応性を示し、生きた細胞及び固定した細胞のいずれに対しても使用することができる。したがって、本実施形態の診断剤は、イヌの関節症又は関節炎の診断に好適に用いられる。
本実施形態の診断剤の抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、非標識であってもよいし、標識されていてもよい。また、溶液状態で提供されてもよいし、凍結乾燥された粉末状態で提供されてもよい。抗体又は抗体フラグメントが非標識である場合には、例えば、標識された2次抗体を使用して、細胞の表面に発現したIL−6受容体、又は血液中の可溶性IL−6受容体を検出することができる。
本実施形態の診断剤は、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントの他に、抗体が酵素標識されていた場合の当該酵素の発色基質、抗体や発色基質を希釈するための緩衝液等を含むキットとして提供されてもよい。
[イヌの関節症又は関節炎の診断方法]
1実施形態において、本発明は、イヌ由来の生体試料に、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントを反応させる工程を含む、イヌの関節症又は関節炎の診断方法を提供する。
本実施形態の診断方法について以下に説明する。まず、対象のイヌから少量の生体組織を採取する。生体組織としては、例えば、血液、関節液等が挙げられる。続いて、これらの生体試料から、例えば、市販のリンパ球分離液を用いた比重遠心法による分離によりリンパ球等の細胞を回収する。続いて、回収した細胞に、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントを混合し、反応させる。
続いて、未反応の抗体を洗浄除去し、必要であれば標識された2次抗体を反応させて、更に未反応の2次抗体を洗浄除去する。その後、FACS解析、蛍光顕微鏡観察等を行い、IL−6受容体陽性細胞の動態や形態を観察し、イヌの関節症又は関節炎の診断を行う。
あるいは、イヌの血液又は血清、血漿を生体試料として、血液中の可溶性IL−6受容体を定量することにより、イヌの関節症又は関節炎の診断を行うこともできる。
本実施形態の診断方法では、イヌの生きた細胞及び固定した細胞のいずれも使用することができるため、より正確かつ簡便にイヌの関節症又は関節炎の診断を行うことができる。
[イヌの関節症又は関節炎の治療剤]
1実施形態において、本発明は、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントを有効成分とする、イヌの関節症又は関節炎の治療剤を提供する。
本実施形態の治療剤をイヌに投与すると、IL−6受容体に結合して、IL−6のシグナル伝達を遮断することが期待される。
あるいは、抗体依存性細胞傷害(Antibody−Dependent−Cellular−Cytotoxicity、ADCC)活性、補体依存性細胞障害(Complement−Dependent Cytotoxicity、CDC)活性、アポトーシス誘導等の機構により、IL−6受容体発現細胞を殺傷することもできる。
したがって、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントを有効成分とする治療剤は、イヌの関節症又は関節炎の治療剤として有用である。
本実施形態の治療剤は、薬学的に許容可能な添加剤を含有する医薬組成物として製剤化されていてもよい。医薬組成物の剤型としては、注射剤等が挙げられる。また、薬学的に許容可能な添加剤としては、水等の溶媒、界面活性剤、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、無水クエン酸、pH調整剤、防腐剤等が挙げられる。医薬組成物は、注射剤であってもよい。医薬組成物は、液体で供給されてもよく、粉末で供給され、使用前に水や緩衝液等で溶解するように構成されていてもよい。
イヌへの投与は、例えば、皮下注射、関節内注射、筋肉内注射等が挙げられる。投与量は、患畜の体重や年齢、投与方法等により変動するが、当業者であれば適当な投与量を適宜選択することが可能である。例えば、1回10〜200mgを2週間間隔で皮下注射することが挙げられる。
[イヌの関節症又は関節炎の治療方法]
1実施形態において、本発明は、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントを、イヌに投与する工程を含む、イヌの関節症又は関節炎の治療方法を提供する。
本実施形態の治療方法により、イヌの関節症又は関節炎を治療することができる。ここで、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントは、上述した医薬組成物として製剤化されていてもよい。抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントの投与方法、投与量は、上述したものと同様である。
1実施形態において、本発明は、イヌの関節症又は関節炎の治療のための、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントを提供する。
1実施形態において、本発明は、イヌの関節症又は関節炎の治療剤の製造のための、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントの使用を提供する。
[抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントをコードする核酸]
1実施形態において、本発明は、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントをコードする核酸を提供する。
このような核酸としては、例えば、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の重鎖可変領域遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の軽鎖可変領域遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の重鎖可変領域及び定常領域の一部をコードする遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の軽鎖可変領域及び定常領域の一部をコードする遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の重鎖全長をコードする遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の軽鎖全長をコードする遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の重鎖可変領域遺伝子に非ラット抗体重鎖定常領域の一部又は全長が連結された遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の軽鎖可変領域遺伝子に非ラット抗体軽鎖定常領域の一部又は全長が連結された遺伝子、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域とを適切なリンカーで連結したscFvをコードする遺伝子等が挙げられる。
上記の重鎖可変領域遺伝子は、配列番号9に記載の塩基配列の117〜479番目の残基からなる重鎖可変領域遺伝子であってもよい。また、上記の軽鎖可変領域遺伝子は、配列番号10に記載の塩基配列の98〜415番目の残基からなる軽鎖可変領域遺伝子であってもよい。
また、上記の重鎖可変領域遺伝子は、CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3に記載のアミノ酸配列からなり、CDR以外のフレームワーク領域が非ラット抗体由来である重鎖可変領域をコードする遺伝子であってもよい。また、上記の軽鎖可変領域遺伝子は、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6に記載のアミノ酸配列からなり、CDR以外のフレームワーク領域が、非ラット抗体由来である軽鎖可変領域をコードする遺伝子であってもよい。ここで、非ラット抗体としては、マウス、モルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ネコ、ヤギ、ロバ、ウシ、ウマ、ブタ、サル、ヒト等の抗体が挙げられ、特にイヌ抗体であることが好ましい。
本実施形態の核酸は、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の重鎖可変領域遺伝子又はこれに由来する遺伝子と、抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の軽鎖可変領域遺伝子又はこれに由来する遺伝子との組み合わせであることが好ましい。ここで、重鎖可変領域遺伝子に由来する遺伝子としては、例えば、CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3に記載のアミノ酸配列からなり、CDR以外のフレームワーク領域が非ラット抗体由来である重鎖可変領域をコードする遺伝子が挙げられる。また、同様に、軽鎖可変領域遺伝子に由来する遺伝子としては、例えば、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6に記載のアミノ酸配列からなり、CDR以外のフレームワーク領域が非ラット抗体由来である軽鎖可変領域をコードする遺伝子が挙げられる。
[抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントの発現ベクター]
1実施形態において、本発明は、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメントをコードする核酸を発現可能に保持するベクターを提供する。本実施形態のベクターにより、上述した核酸を発現させ、上述した抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体又は抗体断片を作製することができる。ベクターとしては、各発現系に応じたものを用いることができ、例えば、大腸菌発現用のpET、酵母発現用のpAUR、昆虫細胞発現用のpIEx、動物細胞発現用のpCMV、アデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター等が挙げられる。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実験例1〕
[抗イヌIL−6受容体モノクローナル抗体の作製]
(イヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株の樹立)
すでに報告されているIL−6受容体のcDNAの塩基配列をもとに、健常イヌ浅頸リンパ節由来cDNAを鋳型としたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、イヌIL−6受容体のcDNAをクローニングした。クローニングしたイヌIL−6受容体のcDNAの塩基配列を配列番号22に示す。
続いて、イヌIL−6受容体のcDNAを発現ベクターに組み込み、ラット腎臓由来細胞株であるNRK細胞株に遺伝子導入後、ネオマイシン存在下で培養し、イヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株を樹立した。
上述したイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株に導入されたイヌIL−6受容体遺伝子には、HAタグが連結されている。したがって、イヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株が発現するイヌIL−6受容体タンパク質は、抗HA抗体を用いて検出することができる。
図1(a)は、NRK細胞株及び樹立したイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株を抗HA抗体で染色し、フローサイトメトリー(FACS)によりイヌIL−6受容体の発現を解析した結果を示すグラフである。図中、「NRK」はNRK細胞株の結果を示し、「NRK/IL6R」はイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株の結果を示す。その結果、樹立したイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株がイヌIL−6受容体を発現していることが確認された。
また、図1(b)は、NRK細胞株及びイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株より調製した全タンパク質をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)及びウエスタンブロッティングに供し、抗HA抗体で染色した結果を示す写真である。図中、「mock」はNRK細胞株の結果を示し、「NRK/IL6R」はイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株の結果を示す。その結果、その結果、樹立したイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株がイヌIL−6受容体を発現していることが確認された。
(ラットの免疫及びハイブリドーマの作製)
従来、遺伝子情報を基に作製した抗原については、大腸菌等を用いて作成した組み換えタンパク質を免疫抗原として主に用いられてきた。しかし、組み換えタンパク質を免疫して得られたほとんどの抗体は、目的の分子の1次構造を認識することができても、細胞表面に発現した場合の3次元構造を認識することができない。
そこで、本発明者らはラット腸骨リンパ節法によるラットの免疫を行った。より具体的には、上述したイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株を、NRK細胞株と同系のラットに免疫した。これにより、NRK細胞株の細胞表面に発現した非自己のイヌIL−6受容体のみを認識する抗体が得られると考えられた。
イヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株を、アジュバントであるTiter Max Gold(CytRx社)と混合し、Wistarラット(日本エスエルシー株式会社)の臀部筋肉に投与し、初回免疫7日後及び14日後にブーストを行った。続いて、最終免疫から3日後に、膝下リンパ節及び鼡径リンパ節を採取し、リンパ球を回収した。続いて、回収したリンパ球及びマウスミエローマ細胞株であるP3X63−Ag8.653細胞を細胞融合した。得られた細胞を、HAT培養液で培養して、リンパ球とマウスミエローマ細胞とが融合したハイブリドーマを選択した。
(ハイブリドーマのスクリーニング)
得られたハイブリドーマの培養上清中の抗体を、イヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株と反応させ、FACSにより、反応性を有するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニングした。2次抗体としては、蛍光標識された抗ラットIgG抗体を使用した。図2は、代表的なFACSの結果を示すグラフである。図中、「NRK」はNRK細胞株の結果を示し、「NRK/IL6R」はイヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株の結果を示す。その結果、イヌIL−6受容体安定発現NRK細胞株に反応し、NRK細胞株に反応しない抗体を産生するハイブリドーマを選択することができた。
続いて、候補のハイブリドーマの培養上清中の抗体を、イヌ末梢リンパ球と反応させ、FACSにより、反応性を有するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニングした。有望なハイブリドーマについて、限界希釈法によりクローニングを行い、ハイブリドーマ細胞株Clone G10を得た。以下、ハイブリドーマ細胞株Clone G10が産生するモノクローナル抗体を「モノクローナル抗体G10」という。
図3は、モノクローナル抗体G10をイヌ末梢リンパ球と反応させた結果を示すグラフである。その結果、モノクローナル抗体G10はイヌ末梢リンパ球の34.8%と反応することが明らかとなった。
〔実験例2〕
[FACSによるモノクローナル抗体G10の解析]
イヌ末梢リンパ球を、B細胞マーカーであるCD21に対する抗体、T細胞マーカーであるCD3εに対する抗体、及びモノクローナル抗体G10で染色してFACSで解析した。
図4(a)は抗CD21抗体及びモノクローナル抗体G10による染色結果を示すグラフである。その結果、イヌB細胞のうち、91%がモノクローナル抗体G10と反応することが明らかとなった。
図4(b)は抗CD3ε抗体及びモノクローナル抗体G10による染色結果を示すグラフである。その結果、イヌT細胞のうち、41%がモノクローナル抗体G10と反応することが明らかとなった。
〔実験例3〕
[FACS及びRT−PCRによるIL−6受容体の発現の解析]
イヌ末梢リンパ球を抗CD21抗体で染色し、CD21陽性細胞及びCD21陰性細胞をFACSのソーティング機能により分取した。図5(a)はFACSの結果を示すグラフである。図中、「CD21」はCD21陽性細胞を示し、「CD21」はCD21陰性細胞を示す。
ソーティングにより回収したCD21陽性細胞及びCD21陰性細胞のそれぞれについて、RT−PCRによりイヌIL−6受容体遺伝子のmRNAの発現を検討した。陽性対照として、アクチンのmRNAの発現を検討した。イヌIL−6受容体遺伝子の増幅用プライマーには、P−IL6RF(配列番号11)及びP−IL6RR(配列番号12)を使用した。また、アクチン遺伝子の増幅用プライマーには、P−actinF(配列番号13)及びP−actinR(配列番号14)を使用した。
図5(b)は、RT−PCRの結果を示す写真である。図中、「IL6R」はイヌIL−6受容体遺伝子を意味する。CD21陰性細胞では、イヌIL−6受容体遺伝子のmRNAの発現が認められなかったのに対し、CD21陽性細胞では、イヌIL−6受容体遺伝子のmRNAの発現が認められた。
続いて、イヌ末梢リンパ球を抗CD3ε抗体で染色し、CD3ε陽性細胞及びCD3ε陰性細胞をFACSのソーティング機能により分取した。図5(c)はFACSの結果を示すグラフである。図中、「CD3ε」はCD3ε陽性細胞を示し、「CD3ε」はCD3ε陰性細胞を示す。
ソーティングにより回収したCD3ε陽性細胞及びCD3ε陰性細胞のそれぞれについて、RT−PCRにより上記と同様にしてイヌIL−6受容体遺伝子のmRNAの発現を検討した。
図5(d)は、RT−PCRの結果を示す写真である。CD3ε陰性細胞では、イヌIL−6受容体遺伝子のmRNAの発現が認められなかったのに対し、CD3ε陽性細胞では、イヌIL−6受容体遺伝子のmRNAの発現が認められた。
続いて、イヌ末梢リンパ球をモノクローナル抗体G10で染色し、染色される細胞及び染色されない細胞をFACSのソーティング機能により分取した。図5(e)はFACSの結果を示すグラフである。図中、「G10」はモノクローナル抗体G10で染色される細胞を示し、「G10」はモノクローナル抗体G10で染色されない細胞を示す。
ソーティングにより回収した細胞のそれぞれについて、RT−PCRにより上記と同様にしてイヌIL−6受容体遺伝子のmRNAの発現を検討した。
図5(f)は、RT−PCRの結果を示す写真である。モノクローナル抗体G10で染色される細胞では、イヌIL−6受容体のmRNAの強い発現が認められた。
以上の結果は、モノクローナル抗体G10がイヌIL−6受容体に特異的に反応することを示す。
〔実験例4〕
[固定した細胞に対するモノクローナル抗体G10の反応性の解析]
イヌ末梢リンパ球をパラホルムアルデヒドで固定し、固定したイヌ末梢リンパ球に対するモノクローナル抗体G10の反応性をFACSにより解析した。
図6は、FACSの結果を示すグラフである。図中、「NC」は陰性対照として、アイソタイプコントロール抗体を用いた染色結果を示し、「G10」はモノクローナル抗体G10で染色した結果を示す。
その結果、モノクローナル抗体G10は、パラホルムアルデヒド固定した細胞においても反応性を有することが明らかとなった。
〔実験例5〕
[変形性関節症罹患犬の関節液中に含まれる細胞に対するモノクローナル抗体G10の反応性の解析]
変形性関節症罹患犬の関節液中には細胞が含まれている。図7(a)は、サイトスピン標本における、変形性関節症罹患犬の関節液中に含まれる細胞の顕微鏡写真である。変形性関節症罹患犬の関節液中に含まれる細胞をモノクローナル抗体G10で染色し、FACSにより解析した。
図7(b)は、FACSの結果を示すグラフである。図中、「NC」は陰性対照として、アイソタイプコントロール抗体を用いた染色結果を示し、「G10」はモノクローナル抗体G10で染色した結果を示す。その結果、変形性関節症罹患犬の関節液中に含まれる細胞はIL−6受容体を発現していることが明らかとなった。
以上の結果は、モノクローナル抗体G10がイヌ関節症又は関節炎の診断に利用可能であることを示す。
〔実験例6〕
[モノクローナル抗体G10をコードする遺伝子の塩基配列解析]
ハイブリドーマ細胞株Clone G10から調製したcDNAを鋳型として、PCRにより抗体重鎖可変領域遺伝子を増幅し、シークエンス用ベクターpGEM−easy T vector(プロメガ社)にクローン化し、塩基配列を解析した。抗体重鎖可変領域遺伝子増幅用プライマーには、P−HF1(配列番号15)、P−HF2(配列番号16)及びP−HR(配列番号17)を使用した。モノクローナル抗体G10の重鎖可変領域遺伝子の塩基配列を配列番号9に示す。また、重鎖可変領域のアミノ酸配列を配列番号7に示す。また、重鎖可変領域のCDR1〜3のアミノ酸配列を、それぞれ配列番号1〜3に示す。
同様に、ハイブリドーマ細胞株Clone G10から調製したcDNAを鋳型として、PCRにより抗体軽鎖可変領域遺伝子を増幅し、シークエンス用ベクターpGEM−easy T vector(プロメガ社)にクローン化し、塩基配列を解析した。抗体軽鎖可変領域遺伝子増幅用プライマーには、P−LF1(配列番号18)、P−LF2(配列番号19)及びP−LR(配列番号20)を使用した。モノクローナル抗体G10の軽鎖可変領域遺伝子の塩基配列を配列番号10に示す。また、軽鎖可変領域のアミノ酸配列を配列番号8に示す。また、軽鎖可変領域のCDR1〜3のアミノ酸配列を、それぞれ配列番号4〜6に示す。
本発明によれば、イヌIL−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメントを提供することができる。また、イヌの関節症又は関節炎の診断剤、イヌの関節症又は関節炎の診断方法、イヌの関節症又は関節炎の治療剤、イヌの関節症又は関節炎の治療方法、核酸及びベクターを提供することができる。

Claims (11)

  1. CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3のアミノ酸配列又は配列番号1〜3のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、
    CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6のアミノ酸配列又は配列番号4〜6のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、イヌインターロイキン−6受容体に対するモノクローナル抗体又は抗体フラグメント。
  2. CDR1〜3が、それぞれ配列番号1〜3のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、CDR1〜3が、それぞれ配列番号4〜6のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、請求項1に記載の抗体又は抗体フラグメント。
  3. 配列番号7のアミノ酸配列又は配列番号7のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、
    配列番号8のアミノ酸配列又は配列番号8のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、請求項1又は2に記載の抗体又は抗体フラグメント。
  4. 配列番号7のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域、及び、配列番号8のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域、を有する、請求項3に記載の抗体又は抗体フラグメント。
  5. キメラ抗体又はイヌ化抗体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体又は抗体フラグメント。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体又は抗体フラグメントを含む、イヌの関節症又は関節炎の診断剤。
  7. イヌ由来の生体試料に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体又は抗体フラグメントを反応させる工程を含む、イヌの関節症又は関節炎の診断方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体又は抗体フラグメントを有効成分とする、イヌの関節症又は関節炎の治療剤。
  9. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体又は抗体フラグメントを、イヌに投与する工程を含む、イヌの関節症又は関節炎の治療方法。
  10. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体又は抗体フラグメントをコードする核酸。
  11. 請求項10に記載の核酸を発現可能に保持するベクター。
JP2015097271A 2015-05-12 2015-05-12 抗イヌインターロイキン−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用 Pending JP2016208934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015097271A JP2016208934A (ja) 2015-05-12 2015-05-12 抗イヌインターロイキン−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015097271A JP2016208934A (ja) 2015-05-12 2015-05-12 抗イヌインターロイキン−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016208934A true JP2016208934A (ja) 2016-12-15

Family

ID=57548976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015097271A Pending JP2016208934A (ja) 2015-05-12 2015-05-12 抗イヌインターロイキン−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016208934A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019164821A1 (en) * 2018-02-20 2019-08-29 Memorial Sloan Kettering Cancer Center Anti-cd20 antibody and uses thereof

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005247872A (ja) * 1997-08-15 2005-09-15 Chugai Pharmaceut Co Ltd 抗il−6レセプター抗体を有効成分として含有する全身性エリテマトーデスの予防および/または治療剤
JP2013226143A (ja) * 2006-06-02 2013-11-07 Regeneron Pharmaceuticals Inc ヒトil−6受容体に対する高親和性抗体
JP2014509510A (ja) * 2011-03-03 2014-04-21 アペクシジェン, インコーポレイテッド 抗il−6受容体抗体およびその使用方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005247872A (ja) * 1997-08-15 2005-09-15 Chugai Pharmaceut Co Ltd 抗il−6レセプター抗体を有効成分として含有する全身性エリテマトーデスの予防および/または治療剤
JP2013226143A (ja) * 2006-06-02 2013-11-07 Regeneron Pharmaceuticals Inc ヒトil−6受容体に対する高親和性抗体
JP2014509510A (ja) * 2011-03-03 2014-04-21 アペクシジェン, インコーポレイテッド 抗il−6受容体抗体およびその使用方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
第157回日本獣医学会学術集会講演要旨集, JPN6019008090, 11 August 2014 (2014-08-11), pages 3 - 5 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019164821A1 (en) * 2018-02-20 2019-08-29 Memorial Sloan Kettering Cancer Center Anti-cd20 antibody and uses thereof
US11673961B2 (en) 2018-02-20 2023-06-13 Memorial Sloan Kettering Cancer Center Anti-CD20 antibody and uses thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11697676B2 (en) Anti-human papillomavirus 16 E6 T cell receptors
KR102622784B1 (ko) 항-돌연변이 kras t 세포 수용체
CN105143876B (zh) 生物标志物用于评估用β7整联蛋白拮抗剂治疗胃肠炎性病症的用途
JP2023538782A (ja) Ccr8抗体及びその用途
UA127515C2 (uk) Антитіло до всма, біспецифічна антигензв'язувальна молекула, що зв'язує всма і cd3, і їх використання
KR20150047593A (ko) 집락 자극 인자 1 수용체(csf1r)에 결합하는 항체로 질환을 치료하는 방법
CN109069639B (zh) Gitr抗体、方法及用途
CN103153331A (zh) 靶向于钙粘着蛋白-11的ec1结构域的人源化抗体及相关组合物和方法
US20220056150A1 (en) Anti-factor ix padua antibodies
US20230331847A1 (en) Anti-phosphotyrosinylated programmed death 1 (pd-1) monoclonal antibodies, methods of making and methods of using thereof
JP6159010B2 (ja) テトラスパニン8に対するハイブリドーマクローンおよびモノクローナル抗体
JP6159011B2 (ja) Cd9に対するハイブリドーマクローンおよびモノクローナル抗体
JP2016208934A (ja) 抗イヌインターロイキン−6受容体モノクローナル抗体又は抗体フラグメント及びその利用
EP2727937A1 (en) Soluble integrin 4 mutant
CN114025757A (zh) 人源化抗pd-l1抗体
JPWO2006051984A1 (ja) 癌細胞の転移抑制方法およびそのために使用する医薬組成物
WO2019136516A1 (en) Methods of treating myocarditis and/or cardiomyopathy and reagents therefor
JP2016013104A (ja) 抗イヌcd20モノクローナル抗体又は抗体フラグメント、キット、診断方法、治療用組成物、治療方法、核酸、ベクター、キメラ抗原受容体及びt細胞
WO2022026807A2 (en) Antibodies targeting sars-cov-2 and uses thereof
WO2016143702A1 (ja) 抗ヒト膜型adam28抗体
WO2021000004A1 (en) Methods of treating myocarditis and/or cardiomyopathy and reagents therefor
US20220389089A1 (en) Anti-il-27 antibodies and uses thereof
US11274161B2 (en) Monoclonal antibodies that specifically recognize canine DLA-DR antigen and their uses
WO2023225608A1 (en) Methods for ablating myeloid derived suppressor cells using neo-201 antibody

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180409

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190312

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190917