JP2016208065A - 動物個体数調査システム - Google Patents

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和巳 田悟
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二郎 大坪
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【課題】野生動物の個体数の調査精度向上及びコスト低減化を図りつつ、夜間でも容易に前記個体数調査を正確に行えるようにする。【解決手段】GPSで夜間飛行が可能な小型の無人飛行機1に、被写体の熱画像を撮影する熱映像器2と、可視画像を撮影するビデオカメラ3とを搭載する。夜間は熱映像器1のみで野生動物13を空撮して検知し、その結果により野生動物の存否を判別する。特に昼間はビデオカメラ3による可視画像と前記熱画像とを比較することで、熱画像中の物体が野生動物13であるかを識別して個体数を正確に実測調査できる。【選択図】図1

Description

本発明は、シカ等の動物個体数調査システムに係り、特に、無人飛行機に搭載した撮影手段によりシカ等の野生動物を検知して、該野生動物の個体数を夜間でも調査できるようにした動物個体数調査システムに関するものである。
従来、草食動物であるシカは、非常に多くの種類の植物を食べあさり、穀物、野菜及び果物等の農作物に被害をもたらす。さらに、増えすぎたシカは、田んぼや畑のみならず山野の植物も食べ尽くす。近年、かかる農作物被害は、シカ等の個体数の増加により、全国各地でますます深刻になり、農林業だけでなく生物多様性にも影響を与えている。
上記農産物被害を防止する観点から、最近、シカ等の野生動物の個体数調査が行われている。この場合、調査員が現地に出向いて野生動物の個体数を常時調査することがあるが、これは非常に手間がかかり現実的ではない。一般に、野生動物の個体数を直接知ることは難しく、種々の方法で個体数を調査することが採用される。
例えば、目的の調査範囲にビデオカメラを設置して野生動物を録画し、該録画により前記個体数を調査する方法1(特許文献1参照)、あるいは、ビデオカメラを搭載した有人ヘリコプターを調査範囲の上空に航行させ、該ビデオカメラから野生動物を撮影し、撮影した画像データにより前記個体数を調査する方法2がある。さらに、調査範囲内の一定区画内から発見された野生動物の糞塊の数より、前記個体数を調査する方法3もある。
特開2001−323445号公報
上記方法1によれば、人手作業に依存するので、膨大な手間を要するうえに調査範囲に限度があり調査誤差が生じやすい。また、上記方法2によれば、大型の有人ヘリコプターを飛行させるので、コストが膨大になる上に、夜間は調査することができない。
さらに、上記の方法3によれば、野生動物から排泄された糞塊は、時間経過とともに微生物によって分解・消失し、その消失速度は、温度や林相の影響を受けるので、調査精度に誤差が生じやすいと云う問題があった。
現在、シカ等による農作物への被害や森林生態系への影響が大きな社会的な問題となっているにもかかわらず、シカ等の個体数を安価で正確に測定する手法は知られていなった。
依って、低コストで野生動物の個体数の調査精度を向上させ、夜間でも容易に個体数調査を行えるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明者は上記課題に鑑み鋭意研究を重ねて新たな知見を得て、夜行性のシカ等の個体数調査を暗闇状態でも可能とする手法を開発したものである。具体的には電動式の小型無人飛行機に熱映像器を搭載し、上空から調査範囲内のシカ等を撮影することで、夜間調査を可能にしてシカ等の個体数を安価かつ正確に実測できるようにしたものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、野生動物の個体数を測定する動物個体数調査システムにおいて、調査範囲を自律航行する無人飛行機と、該無人飛行機に搭載された熱映像器と、を備え、該熱映像器により撮影された熱画像に基づき調査範囲内に生息する野生動物の個体数を実測することを特徴とする動物個体数調査システムを提供する。
この調査システムによれば、熱映像器が搭載された無人飛行機を調査範囲上に自律航行させ、前記熱映像器で調査範囲内の野生動物の熱画像を撮影する。この熱画像に基づいて野生動物を実測する。依って、昼夜を問わず、調査範囲内に生息する野生動物の個体数調査が可能になる。
請求項2記載の発明は、前記無人飛行機は、GPSを使って自動操縦されることを特徴とする請求項1記載の動物個体数調査システムを提供する。
この調査システムによれば、無人飛行機は手動で操縦するだけでなく、GPSを使って自動操縦することにより、従来、目視で操縦できなかった暗闇状態での自律航行が可能となる。
請求項3記載の発明は、前記無人飛行機は、ビデオカメラを搭載していることを特徴とする請求項1又は2記載の動物個体数調査システムを提供する。
この調査システムによれば、ビデオカメラは調査範囲内の野生動物を可視画像として撮影する。そして、熱映像器で撮影した熱画像により野生動物を判定する際に、前記可視画像目視にて認識することで野生動物の存否が正確に把握される。
請求項4記載の発明は、前記ビデオカメラで撮影した可視画像と前記熱映像器で撮影した熱画像とを比較して前記野生動物の個体数を実測することを特徴とする請求項3記載の動物個体数調査システムを提供する。
この調査システムによれば、ビデオカメラで撮影した可視画像と、熱映像器で撮影した熱画像とを比較することにより、前記熱画像中に映写された物体が、本当に調査対象の野生動物であるか否かを目視にて確実に把握することができる。
請求項1記載の発明は、熱映像器による熱画像に基づき、調査範囲内に生息する野生動物を確実に実測でき、以って、従来不可能であった夜間での個体数調査が可能になり、特に夜行性の野生動物に対する個体数の検出が可能になる。また、小型の無人飛行機を飛行させて個体数を調査できるので、大型の有人ヘリコプターを用いた従来技術に比し調査コストが低減して安価で正確な個体数調査が可能になる。
請求項2記載の発明は、GPSを使って無人飛行機を自動操縦することで、従来技術では目視で操縦できなかった暗闇状態での飛行が可能となるので、請求項1記載の発明の効果に加えて、個体数調査を夜間でも自動的に実施することができる。
請求項3記載の発明は、熱映像器で撮影した熱画像中の被写体が野生動物であるか否か疑わしい場合は、調査員は、ビデオカメラにより撮影された可視画像を見ることにより、踏査対象である野生動物の存否を正確に認識できるので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、個体数調査の精度を著しく高めることができる。
請求項4記載の発明は、熱映像器の熱画像中に検知された物体が調査対象の野生動物か否かを目視で把握できるので、請求項3記載の発明に加えて、調査対象の野生動物以外を誤って計数することを確実に防止でき、以って、個体数の調査精度をより一層向上させることができる。
本発明の一実施例に係る撮影方法を示す説明図。 本発明の一実施例に係る動物個体数調査システムの概略構成を示すブロック図。 (a)は図2の熱映像器に組み込まれた技術的要素の構成例を示すブロック図、(b)は図1のビデオカメラに組こ込まれた技術的要素の構成例を示すブロック図。 本発明の一実施例に係るGPSによる小型無人飛行機の自動操縦経路を示す説明図。 図1の前記熱映像器により撮影された熱画像を示す説明図。 前記動物個体数調査システムの夜間調査の手順を示すフローチャート。 前記動物個体数調査システムの昼間調査の手順を示すフローチャート。
本発明は、野生動物の個体数の調査精度を向上させつつコスト低減を図り、夜間でも確実に個体数調査を実施できるようにすると云う目的を達成するため、請求項1記載の発明は、野生動物の個体数を測定する動物個体数調査システムにおいて、調査範囲を自律航行する無人飛行機と、該無人飛行機に搭載された熱映像器と、を備え、該熱映像器により撮影された熱画像に基づき調査範囲内に生息する野生動物の個体数を実測することによって実現した。
本発明は、電動式の小型無人飛行機に一般的なビデオカメラと熱映像器(サーモグラフィー)を搭載し、調査範囲の上空を設定ルートに沿って飛翔させる。そして、熱映像器で野生動物を検知し、該検知結果に基づいて前記野生動物の個体数を調査する。
すなわち、被写体の熱画像を撮影することで、調査範囲内に生息する野生動物、例えばシカの個体数を定量的に把握する。本発明の調査システムでは、野生動物に対して、熱映像器により鮮明に撮影できることが確認された。特に、森林等に生息するシカは夜行性であるが、本発明の調査システムによると、夜間にもシカを撮影することができた。尚、図5はシカ(赤色等で表示される温度分布像)の赤外線撮影結果を示す。
本発明では、調査対象たる野生動物としては、夜行性動物であるシカ、クマ、イノシシ、カモシカの外にサル、イヌなどが挙げられるが、これ以外の鳥獣たとえば木の上や水中に生息する動物の個体数を調査する場合にも適用可能である。
また、マルチコプター等の小型無人飛行機は手動で操縦するだけでなく、GPSを使って自動操縦することができ、これにより、目視で操縦できない夜間での飛行が可能となる。従って、従来困難であった夜間での空撮による野生動物の個体数調査を容易に行うことができる。
以下、本発明の好適な一実施例を図1乃至図7に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例に係る動物個体数調査システムによる撮影方法を示す説明図、図2は、前記動物個体数調査システムの概略構成を示す。この動物個体数調査システム1は、自律航行が可能な小型の無人飛行機2と、該無人飛行機2に搭載された熱映像器(熱画像撮影手段)3及びビデオカメラ(可視画像撮影手段)4とを備えている。
前記熱映像器3及びビデオカメラ4はそれぞれ、通常の状態では広角端側にズーミングして広範囲な撮影を行い、調査対象を拡大して撮影したい場合には、望遠端側にズーミングすることにより、拡大画像を得て詳細な観察を行うことができる。また、熱映像器3及びビデオカメラ4は、撮影方向及び角度を変更することにより、所望の方向及び角度から調査対象を鮮明に撮影することができる。
前記熱映像器3及びビデオカメラ4で撮影された画像は、動画又は静止画としてメモリ(SDカード)に保存され、これらのファイルは地上のパソコン11に随時無線転送できるようになっている。
次に、本実施例の各構成要素について更に詳しく説明する。まず、前記無人飛行機2は、無線遠隔操縦される空撮用の無人電動ヘリコプターであって、ここでは、図1に示すように、機体8の上部周りに複数の回転翼9が均等に配設されたマルチコプターが採用されている。この無人飛行機2は、重量が約4kg、サイズが850mm×850mm×400mmであって、機体8にはGPS(図2中の符号10参照)が内蔵され、安定した自律航行が可能になっている。
更に、前記機体8にジャイロセンサ−(不図示)を内蔵させることによって、電波が届きにくい山奥等の調査場所であっても、常に安定した自律航行を行うことができる。また、無人飛行機2は柔軟な姿勢制御機能を有し、強風にも容易に対応できる。殊に機体8に防水カバーを装着することで、雨天時にも無人飛行機2を支障なく自律航行させることができる。
前記無人飛行機2は、地上のパソコン11と協働して、自動離陸後に、予め設定したルートに従い自動飛行しつつ、調査範囲を効率的に空中撮影することができ、電波が切れた場合でも、自動的に離陸地点まで戻ってくる帰還モードを備えている。さらに、無人飛行機2は、重量4kgの搭載能力と自由な撮影度を有し、撮影高度約100〜300m、撮影半径約200〜500mの条件下でも動画がぶれずに撮影できるように構成されている。
次に、上記熱映像器3は、被写体(調査対象)である野生動物13が発する遠赤外線を検出して野生動物13を撮影するものであり、好ましくは小型の赤外線映写機が採用される。野生動物13自身は発光体として認識されるため、外部の光源が一切無い暗闇状態でも、熱映像器3によって野生動物13を鮮明に映写することができる。
さらに、熱映像器3は、野生動物13からの遠赤外線の強度を解析することで、温度分布を割り出して、野生動物13をカラー(通常は赤色)で表示する。
図3(A)は前記熱映像器3の構成例を示し、熱映像器3は録画再生手段5、録画再生手段6及び検知手段7などから成る。録画再生手段5は、赤外線カメラで撮影した熱画像を録画して、適時に前記録画を再生するものである。この録画再生手段5で録画する熱画像は動画でもよいし、連続的に撮影されたコマ画像でもよい。
録画再生手段5の動作は録画再生制御手段6により制御される。録画再生制御手段6は、検知手段7で野生動物13を検知したときのみ、録画再生手段5を制御して熱画像を録画することができるが、無人飛行機2が離陸してから着陸するまでの間を連続的に録画するものであっても構わない。無人飛行機2の飛行中にわたって録画再生手段5が録画することにより、撮影範囲内に野生動物13が存在しないことを把握することができる。
また、前記検知手段7は上記熱画像中の被写体をデータ解析することで、該被写体が野生動物13であるか否かを判別して、野生動物13の個体数を計測するものである。この計測方式では、たとえば、撮影した熱画像のデータをA/D変換回路等により信号処理してメモリ12に送信する。
次に、熱画像のデータは、メモリ12に記憶された調査条件と比較し、調査条件とマッチングした場合に、野生動物13が実際に映写されている、と判断して之を計測する。
なお、野生動物13の個体数の計測は、前記熱画像上で調査員が目視で行うようにしてもよい。すなわち、前記飛行中に熱映写機3により撮影される熱画像をパソコン11に転送し、調査員が熱画像をリアルタイムで解析して、或いは飛行終了後に熱画像を再生して解析することにより、調査範囲内に生息する野生動物13の総数を計測してもよい。
さらにまた、上記ビデオカメラ4は可視画像を撮影するものであり、例えば個体撮像素子(CCD)を用いたデジタルビデオカメラ等が採用される。図3(b)はビデオカメラ4の構成例を示す。ビデオカメラ4は、前記熱映像器3と同様に、前記可視画像を録画して適時に前記可視画像を再生する録画再生手段15と、該録画再生手段15の動作を制御する録画再生制御手段16と、前記可視画像のファイルを保存するメモリ19とを備えている。この場合、録画再生制御手段6は、検知手段7で野生動物13を検知したときのみ、可視画像の録画を行うように構成することができる。
また、図2に示すように、地上のパソコン11には表示手段(モニター)14、重ね合わせ手段17及び遠隔操縦手段18が設けられている。前記表示手段14は、熱映像器3及びビデオカメラ4から無線通信で転送される画像を表示するものである。重ね合わせ手段17は、表示手段14に表示される前記可視画像及び前記熱画像と地図を重ね合わせるものである(ピクチャー・イン・ピクチャー機能)。更に、遠隔操縦手段18は無人飛行機2の航行をリモートコントロールするものである。
以下、本実施例の作用について説明する。まず、遠隔操縦式の無人飛行機2は、地上のパソコン11と協働して、離陸後、設定ルートに従い飛行しつつ、調査範囲を空中撮影する。前記無人飛行機2は、手動で操縦するだけでなく、GPS10等を使って自動操縦することができる。よって、暗闇状態であっても、設定ルートに沿った正確な自動飛行が可能になる。
この場合、熱映像器3は、調査場所が明るいか暗いかを問わず、即ち、昼夜を問わず、被写体からの遠赤外線を検出して、熱画像を撮影する。また、ビデオカメラ4は、調査場所が明るいとき、即ち昼間に可視画像を撮影する。
周囲が明るい夜間(暗い時間)及び暗い昼間の調査方法について、それぞれ具体的に詳述する。以下、調査対象の野生動物13としては、森林や山野に生息する夜行性のシカを例に挙げて説明するが、これに限定されないことは云うまでもない。
先ず、夜間の調査方法の手順について図6を参照しつつ説明する。夜間調査では、無人飛行機2は、離陸後にGPS10を使用し、予め設定されたルート(図4中の白線参照)に従い調査範囲の上空を自動飛行し(ステップS1)、熱映像器3により調査範囲の熱画像を撮影する(ステップS2)。
いま、調査範囲内の被写体が熱映像器3により検知されると(ステップS3)、その検知データ、即ち熱画像データは信号処理してメモリ12に送信される。次に、この熱画像データは調査条件と比較される(ステップS4)。その結果、調査条件とマッチングした場合は、検知手段7により熱画像中にシカ(野生動物)13が映写されている判別して、シカ13の映像は表示手段14の画面上で目視にて把握される(ステップS5)。
図5は、熱映像器3により実際に撮影されたシカ13の熱画像を示し、該シカ13の存在は、特徴的な温度分布像として通常赤色で識別表示される。一方、マッチングしない場合は、前記熱画像中にシカ13が存在しないと判別して(ステップS4における否定)、ステップS2に戻る。
また、検知手段7でシカ13の存在が検知されたときは、録画再生制御手段6により録画再生手段5を動作制御して熱画像を録画し、この録画はパソコン11の表示手段14により適時に再生される。
次に、昼間の調査方法の手順について図7を参照しつつ説明する。昼間調査では、無人飛行機2は、離陸後、設定ルートに従い調査範囲の上空を自動飛行し(ステップS11)、熱画像を撮影する熱映像器3によって上記同様に検知動作を行うが、これと同時並行的に、上記ビデオカメラ4によって被写体の可視画像が撮影される(ステップS12)。そして、調査範囲内の被写体が熱映像器3により検知されると(ステップS13)、その検知データ、即ち熱画像データは信号処理してメモリ12に送信される。以下、上記と同様の手順により、シカ13の個体数が計測される。
すなわち、熱画像データは調査条件と比較され(ステップS14)、その結果マッチングした場合は、熱画像中にシカ13が映写されていると判別して、シカ13の映像は表示手段14にて目視にて把握される(ステップS15)。一方、マッチングしない場合は、前記熱画像中にシカ13が存在しないと判別して(ステップS14における否定)、ステップS21に戻る。
検知手段7でシカ13を検知したときは、録画再生制御手段6、16により録画再生手段5、15を動作制御して熱画像及び可視画像を録画する。この場合、前記ビデオカメラ4で撮影した可視画像及び熱映像器3で撮影した熱画像は、それぞれ重ね合せ手段15により表示手段14の画面上で、調査場所の地図に重ね合わせた状態で並べて表示される。
ここで、検知物体がシカ13であるか否か疑わしい場合がある。この場合は、調査員がビデオカメラ4による可視画像を目視にて認識することで、検知物体がシカ13であるか否かを正確に識別できる。
また、前述した如く、ビデオカメラ4で撮影した可視画像と、熱映像器3で撮影した熱画像とは同時計測して、表示手段14の画面上で比較可能に並べて表示できるので、これら可視画像と熱画像の双方は同時に目視にて重合して認識される。このことにより、熱映像器3で検知した特定位置の被写体が本当にシカ13であるか否かを個別に正確に把握することができる。
即ち、もし検知物体がシカ13以外の者、例えば人間である場合は、調査員が可視画像により人間を視覚で確認できるので、誤って人間を計測することはない。
上記動物個体数調査システム1によれば、シカ13が出現したときだけ画像を録画できる。このため、その分だけ録画データの量が少なくなって、データ処理の負担量を軽減させことができる。
叙上の如く本発明によると、無人飛行機に熱映像器を搭載し、調査範囲の上空を自律航行させることで、昼夜を問わず調査範囲内の野生動物を検知できる。従って、夜間においても、夜行性の野生動物の存否を正確容易に判別することができる。また、小型の無人飛行機を飛行させることにより、大型の有人ヘリコプターを用いた従来技術に比し、人件費、動力費を含む調査コストの大幅な低減化が可能になる。
更に、無人飛行機は手動で操縦するだけでなく、GPSを使って自動操縦することができる。斯くして、従来目視では操縦できなかった暗闇での飛行が可能となり、したがって、所望する調査範囲の上空を夜間であっても、設定ルートに沿って自由に調査することができる。
さらにまた、ビデオカメラにより調査範囲内を可視画像として撮影し、この可視画像を参照して調査することで、目的とする野生動物の存否を目視にて具体的に把握して判定できる。従って、熱映像器のみで調査した場合に比べ、調査精度を一層高めることができる。
また、ビデオカメラで撮影した可視画像と熱映像器で検知した熱画像とを比較可能に並べて表示することにより、熱画像で映写された個々の物体が、野生動物であるか否かを各別に誤りなく識別することができる。
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
例えば、上記実施例では、無人飛行機の飛行ルートは、図4において左方向に進行しつつ方形波を描く如く設定したが、飛行ルートは無論之に限定されるものではなく、調査範囲の地形、面積及び野生動物の分布状況などに応じて任意に設定することができる。
本発明は、熱を発する物体であれば、野生動物に限らず人間(遭難者)、車両などの物体を把握するシステムにも利用可能である。
1 動物個体数調査システム
2 無人飛行機(自動操縦式自律飛行体)
3 熱映像器(熱画像撮影手段)
4 ビデオカメラ(可視画像撮影手段)
5 録画再生手段
6 録画再生制御手段
7 検知手段
8 機体
9 回転翼
10 GPS
11 パソコン
12 メモリ
13 シカ(野生動物)
14 表示手段
15 録画再生手段
16 録画再生制御手段
17 重ね合せ手段
18 自動操縦手段
19 メモリ

Claims (4)

  1. 野生動物の個体数を測定する動物個体数調査システムにおいて、
    調査範囲を自律航行する無人飛行機と、
    該無人飛行機に搭載された熱映像器と、
    を備え、
    該熱映像器により撮影された熱画像に基づき調査範囲内に生息する野生動物の個体数を実測することを特徴とする動物個体数調査システム。
  2. 前記無人飛行機は、GPSを使って自動操縦されることを特徴とする請求項1記載の動物個体数調査システム。
  3. 前記無人飛行機は、ビデオカメラを搭載していることを特徴とする請求項1又は2記載の動物個体数調査システム。
  4. 前記ビデオカメラで撮影した可視画像と前記熱映像器で撮影した熱画像とを比較して前記野生動物の個体数を実測することを特徴とする請求項3記載の動物個体数調査システム。
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