JP2016206784A - データ分析装置及びデータ分析方法 - Google Patents

データ分析装置及びデータ分析方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016206784A
JP2016206784A JP2015085077A JP2015085077A JP2016206784A JP 2016206784 A JP2016206784 A JP 2016206784A JP 2015085077 A JP2015085077 A JP 2015085077A JP 2015085077 A JP2015085077 A JP 2015085077A JP 2016206784 A JP2016206784 A JP 2016206784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feature
data
unit
clustering
unit data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015085077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6586764B2 (ja
Inventor
ニコラ シュミット
Schmit Nicolas
ニコラ シュミット
由宇 鈴木
Yu Suzuki
由宇 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2015085077A priority Critical patent/JP6586764B2/ja
Publication of JP2016206784A publication Critical patent/JP2016206784A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6586764B2 publication Critical patent/JP6586764B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成するデータ分析装置及びデータ分析方法を提供する。
【解決手段】分析対象システムの大局的な状態を区別することができる特徴量(第1特徴量)と、分析対象システムの局所的な状態を区別することができる特徴量(第2特徴量)と、を組み合わせて、特徴空間に係る基底Fを生成する。これにより、データのクラスタリングをより高い精度で行うことができる特徴空間を生成することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、データ分析装置及びデータ分析方法に関する。
機械システム等において、種々のセンサから取得された複数の測定値(変数)を含んで構成されるデータは、機械システムの運用条件等によって複数のクラスタ(集合)により形成されている場合がある。このデータを利用して機械システムの異常診断等を行う場合、複数のクラスタにデータを分離した後に診断を行うことで、異常診断の精度が向上する。したがって、複数のデータをクラスタ毎に分離する(クラスタリング)手法が種々検討されている。このようなクラスタリングの手法としては、例えば、k平均法、カーネルk平均法等が知られている。このようなクラスタリングの手法として、特徴空間に対してデータを写像した後に、写像したデータを利用して複数のクラスタに分離することが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
矢入健久、他3名,「次元削減とクラスタリングによる宇宙機テレメトリ監視法」,日本航空宇宙学論文集,2011年8月,第59巻,第691号,p.197−205
一般的に、機械システム等から取得されるデータに含まれるクラスタ構造には、システム全体の状態が変化することに由来して複数の変数の大半が変化するために区別されるクラスタ構造と、システムの一部の状態が変化するために一部の変数のみが変化することにより区別されるクラスタ構造と、の2種類がある。しかしながら、従来用いられている特徴空間への写像を利用したクラスタリングの手法では、2種類のクラスタ構造の双方を好適に分離することが困難であり、改善の余地があった。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができるデータ分析装置及びデータ分析方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るデータ分析装置は、分析対象システムに係る複数の項目に対応した値を有するデータセットを複数含む単位データを取得する単位データ取得手段と、前記単位データを利用して、前記分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量を生成する第1特徴量生成手段と、前記単位データを利用して、前記分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量を生成する第2特徴量生成手段と、前記第1特徴量及び前記第2特徴量に基づいて、特徴空間を定義する基底を生成する特徴空間定義手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の一形態に係るデータ分析方法は、分析対象システムに係る複数の項目に対応した値を有するデータセットを複数含む単位データを取得する単位データ取得ステップと、前記単位データを利用して、前記分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量を生成する第1特徴量生成ステップと、前記単位データを利用して、前記分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量を生成する第2特徴量生成ステップと、前記第1特徴量及び前記第2特徴量に基づいて、特徴空間を定義する基底を生成する特徴空間定義ステップと、を備えることを特徴とする。
上記のデータ分析装置及びデータ分析方法によれば、分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量と、分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量と、に基づいて、特徴空間を定義する基底を生成する。第1特徴量は、分析対象システムの大局的な状態、すなわち、システム全体の状態が変化するクラスタ構造がある場合にこれらを区別することができる。また、第2特徴量、分析対象システムの局所的な状態、すなわち、システムの一部のみが変化するクラスタ構造がある場合にこれらを区別することができる。このような第1特徴量及び第2特徴量を組み合わせた基底を生成することで、当該基底により定義される特徴空間内では、各クラスタを高い精度で分離することができる。したがって、上記のデータ分析装置及びデータ分析方法によれば、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
ここで、前記特徴空間定義手段により生成された前記基底を用いて、前記単位データを前記特徴空間に対して写像する写像手段と、前記特徴空間に対して写像された前記単位データを、複数のクラスタに分類するクラスタリング手段と、を更に備える態様とすることもできる。
このように、写像手段及びクラスタリング手段を備える場合、特徴空間定義手段により定義された特徴空間を用いたデータのクラスタリングをデータ分析装置において好適に行うことが可能となる。
また、前記クラスタリング手段により分類された前記複数のクラスタについて、各クラスタの特徴を示すクラスタ特徴情報を抽出するクラスタ特徴抽出手段と、前記単位データに含まれる複数の項目に対応した値を有するデータセットを複数含む診断データを取得する診断データ取得手段と、前記特徴空間定義手段により生成された前記基底を用いて、前記診断データを前記特徴空間に対して写像する診断データ写像手段と、前記特徴空間に対して写像された前記診断データを、前記複数のクラスタに係る前記クラスタ特徴情報に基づいて前記複数のクラスタのいずれかにデータセット毎に分類するラベリング手段と、を更に備える態様とすることもできる。
この場合、データ分析装置を利用して、診断データを特徴空間に写像した後に、特徴空間における単位データのクラスタリングの結果から導かれるクラスタ特徴情報に基づいて、診断データをデータセット毎にクラスタに分類することができる。したがって、特徴空間定義手段により定義された特徴空間を用いて、データのクラスタリングを高い精度で行うことができる。
ここで、前記第1特徴量生成手段は、前記単位データに対して主成分分析を行うことにより前記第1特徴量を生成する態様とすることができる。
このように、主成分分析を用いることで、分析対象システムの大局的な状態を好適に区別することができる第1特徴量を生成することができる。したがって、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
また、前記第2特徴量生成手段は、前記単位データを構成する前記複数の項目に含まれる1以上の項目を前記第2特徴量として用いる態様とすることができる。
分析対象システムが単位データの特定の項目の影響を大きく受けている場合、上記のように単位データを構成する項目を直接第2特徴量として用いることで、これらを好適に区別することができる。したがって、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
また、前記第2特徴量は、互いに異なる複数の手法を用いて生成された複数種類の特徴量を含む態様とすることができる。
このように、第2特徴量として複数種類の特徴量を用いることで、より多くの手法を用いて得られた分析対象システムの局所的な状態を区別することができ、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
また、前記クラスタリング手段は、混合正規分布によりクラスタリングを行う態様とすることができる。
このように、混合正規分布を用いてクラスタリングを行う場合、他の手法を用いる場合と比較して、特徴空間において高い精度でクラスタリングを行うことができる。
また、前記単位データ取得手段により取得された前記単位データを正規化する正規化処理手段を更に備え、前記第1特徴量生成手段は、前記正規化処理手段により正規化された単位データを用いて前記第1特徴量を生成し、前記第2特徴量生成手段は、前記正規化処理手段により正規化された単位データを用いて前記第1特徴量を生成し、前記第2特徴量を生成する態様とすることができる。
このように、正規化処理手段を更に備える構成とした場合、分析対象の単位データに含まれる複数データセットについて、物理的な次元が互いに異なる場合であっても、正規化を行うことにより、特徴空間の生成を好適に行うことができる。
また、前記単位データに対して主成分分析とは異なる手法を用いて1以上の第3特徴量を生成する第3特徴量生成手段と、前記特徴空間定義手段は、前記第1特徴量及び前記第2特徴量及び前記第3特徴量に基づいて、前記基底を生成する態様とすることができる。
このように、第3特徴量にも基づいて特徴空間の基底を生成する態様とした場合、第1特徴量、第2特徴量とは異なる手法により生成された第3特徴量も考慮した特徴空間を生成することができるため、データのクラスタリングをより好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
本発明によれば、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができるデータ分析装置及びデータ分析方法が提供される。
実施形態に係るクラスタリング装置を説明するブロック図である。 クラスタリング装置による特徴空間の基底の算出方法を説明する概念図である。 主成分分析により得られる第1特徴量を説明する図である。 項目指定により得られる第2特徴量を説明する図である。 写像手段による写像データの算出方法を説明する概念図である。 クラスタリング装置によるデータ分析方法(第1の工程)を説明するフローチャートである。 クラスタリング装置によるデータ分析方法(第2の工程)を説明するフローチャートである。 変形例に係るクラスタリング装置を説明するブロック図である。 変形例に係るクラスタリング装置によるデータ分析方法(第1の工程)を説明するフローチャートである。 変形例に係るクラスタリング装置によるデータ分析方法(第2の工程)を説明するフローチャートである。 変形例に係るクラスタリング装置における特徴空間の基底の算出方法を説明する概念図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係るデータ分析装置を含んで構成されるクラスタリング装置を説明するブロック図である。図1に示すクラスタリング装置1は、例えばガスタービン、真空炉、航空エンジン等の機械システム(分析対象システム)における異常診断を行う装置に組み込むことができる。このような機械システムでは、システムの動作状況を確認するために、例えば、温度、圧力、回転数等を測定するための複数のセンサを取り付けて、センサからの測定値により構成される機械システムに係るデータ(診断対象となる診断データ)を取得し、これに基づいて異常の診断を行う。診断データには、例えば同時刻に測定された複数のセンサ(複数の項目)による測定値から構成されるデータセットが複数含まれる。異常診断装置では、まず、診断データに含まれる複数のデータセットを、それぞれ複数のクラスタ(集合)に振り分ける。これは、機械システムの動作条件等が変更されると、診断データに含まれる測定値が正常状態であっても変動することが考えられるからである。したがって、取得された複数のデータセットがまずどのクラスタに属するかの分類(クラスタリング)を行った後に、データセットについて、そのデータセットが属するクラスタに応じて設定された基準に基づいて異常診断を行う。
本実施形態に係るデータ分析装置を含むクラスタリング装置は、上記のようなクラスタ毎に異常診断を行う異常診断装置等に組み込むことができる。この場合、本実施形態に係るクラスタリング装置は、異常診断装置等において、上記のように診断データに含まれるデータセットを複数のクラスタに分類するクラスタリングとして機能する。また、以下の説明では、異常診断を行う対象となる機械システムを分析対象システムという。
また、本実施形態に係るクラスタリング装置1は、診断データのクラスタリングに用いる特徴空間を定義する基底を生成することを特徴とする。クラスタリング装置1では、診断データのクラスタリングを行う際に、診断データに含まれるデータセットをそれぞれ特徴空間に投影した後に、データセットが属する集合(クラスタ)をそれぞれ判断する。特徴空間は、類似しているデータセット同士が集合する分布となるベクトル空間であり、事前に準備された単位データから生成された基底を用いて定義される。一般的に、特徴空間をどのように定義するかによって、診断データのクラスタリングの精度が変わる。クラスタリング装置1では、単位データを主成分分析(Principal Component Analysis:PCA)することにより得られた主成分に基づく1以上の特徴量(第1特徴量)と、クラスタリング装置1のユーザが選択した特定の項目に基づく1以上の特徴量(第2特徴量)と、を組み合わせて特徴空間の基底を生成する。そして、クラスタリング装置1は、この基底を用いて単位データを特徴空間に写像した後に、特徴空間において単位データから各クラスタの特徴を抽出し、診断データのクラスタリングに利用する。この点については後述する。
図1に示すように、クラスタリング装置1は、入力装置2から送信された設定データD1を取得して記憶装置20に格納する設定手段11(第2特徴量生成手段)と、単位データD2を取得し、単位データD2に基づいて、設定データD1により設定された条件で特徴空間を定義するための特徴空間データD3を生成する特徴空間定義手段12(単位データ取得手段、第1特徴量生成手段、特徴空間定義手段)と、特徴空間定義手段12により定義された特徴空間に対して単位データD2及び診断データD5を写像する写像手段13(写像手段、診断データ取得手段、診断データ写像手段)と、特徴空間へ写像された単位データについてクラスタリングを行い、各クラスタの特徴を示す情報をクラスタ特徴情報として抽出してクラスタ特徴データD4を生成するクラスタ特徴抽出手段14(クラスタリング手段、クラスタ特徴抽出手段)と、特徴空間へ写像された診断データについてクラスタ毎に分類してラベリングを行うことでラベルデータD6を生成するラベリング手段15と、ラベルデータD6から診断データに係るラベルを取得し、出力装置3に送信する出力手段16と、を含んで構成される。
クラスタリング装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)10及び記憶装置20を備える情報処理装置として実現され、記憶装置20に記憶されるクラスタリングプログラムPが読みだされて実行されることで、CPU10に含まれる設定手段11、特徴空間定義手段12、写像手段13、クラスタ特徴抽出手段14、ラベリング手段15、及び出力手段16に係る機能が発揮される。
クラスタリング装置1では、設定データD1、単位データD2、特徴空間データD3、クラスタ特徴データD4、診断データD5、ラベルデータD6が記憶装置20に記憶されている。このうち、診断データD5とは、クラスタリングの対象となるデータ群であり複数の項目に対応した変数を含む測定データ(データセット)が複数含まれるものである。また、単位データD2とは、正常(又は定常)の状態で取得された測定データ(データセット)が複数含まれるデータ群であり、クラスタリングに用いる特徴空間を定義する際に用いるデータ群である。単位データD2は、クラスタリング装置1における分析対象となるデータに対応して準備される。
また、クラスタリング装置1は、入力装置2及び出力装置3と接続される。入力装置2は、例えば、キーボード、マウス、操作ボタン、タッチパネル等により構成され、クラスタリング装置1のユーザがクラスタリング装置1に対して操作を加える場合等に用いられる。また、出力装置3は、例えば、ディスプレイ等により構成され、クラスタリング装置1によるクラスタリングに係る処理の結果を出力する機能を有する。クラスタリング装置1が入力装置2及び出力装置3を含んで構成されていてもよい。
次に、クラスタリング装置1に含まれる各機能部について説明する。設定手段11は、入力装置から設定パラメータを受信し、設定データD1として記憶装置20に保存する機能を有する。設定パラメータとは、クラスタリングを実施するための特徴空間の定義に用いられるパラメータであり、ユーザによって予め設定されるものである。表1に設定パラメータの一例を示す。
表1に示すパラメータのうち、クラスタ数Nとは、特徴空間を用いてクラスタリングを行いたいクラスタの数である。また、特定する主成分数rとは、主成分分析を実行した後に特徴空間の定義の際に利用する主成分の数である。また、特定する項目番号Lとは、主成分分析とは別にユーザにより指定して特徴空間の定義に利用する項目の番号である。この3つのパラメータは、ユーザにより予め指定される。そして、設定データD1に基づいて以降の処理が実行される。
特徴空間定義手段12は、特徴空間の定義に係る処理を行う機能を有する。ここで、特徴空間定義手段12により行われる処理の概念を図2に示す。図2では、単位データD2、特徴空間を定義する基底を生成するまでの処理の概要を示している。図2に示すように、特徴空間定義手段12では、単位データD2から2種類の手法を組み合わせて特徴量を選択して、特徴空間を定義する基底を生成する。1つは、主成分分析の結果を利用する手法であり、もう1つは、ユーザによる項目の選択であり、設定データD1の中に特定する項目番号Lとして含まれるものである。図2では、主成分分析の結果得られる第1主成分と、ユーザが指定する項目{2,5}とを組み合わせて基底を生成する場合を示している。
主成分分析を利用した手法に関して具体的に説明する。まず、設定データD1から特定する主成分数r(表1参照)を取得したとする。また、単位データD2を読み込んだとする。ここで、単位データのサンプル数がnであり、項目数がpである場合、単位データD2に対応する(n,p)行列をXとし、単位データ行列Xに含まれるデータセット数をnとしたとき、単位データ行列Xの分散共分散行列Rは以下の数式(1)により求められる。
主成分分析を用いて、Rを以下の数式(2)のように表す。
なお、数式(2)において、UはRの主成分ベクトルを列に持つ正規直交行列であり、Sは降順で並べたRの特異値を対角成分に持つ対角行列である。
次に、行列Uのうち、最初のr列を成分に持つ部分行列Uを抽出する。図3に部分行列Uの抽出方法を示す。図3(A)に示すように行列Uは、主成分1〜8が列を形成し、項目1〜8が行を形成している。このうち、部分行列Uは、表1に示す特定する主成分数rで指定された列のみを抽出したものであり、主成分分析により生成された特徴量(第1特徴量)を示す行列である。図3(A)及び図3(B)では、特定する主成分数rが3である場合の例を示している。なお、図2に示す概念図では、特定する主成分数rが1である場合を示している。
一方、特定する項目番号Lとしてユーザにより選択された項目番号に対応する基底行列Eを生成する。基底行列Eは、以下の数式(3)により定義することができる。
基底行列Eの生成例を図4に示す。図4(A)は、主成分分析により求められる行列Uである。ここで、特定する項目番号Lとして項目{2,5}が指定されている場合、図4(B)に示すように、項目番号2,5に対応する成分が「1」となり、他の成分は「0」となる行列が基底行列Eとして生成される。この基底行列Eが、ユーザにより指定された項目に基づく特徴量(第2特徴量)を示す行列である。
上記の手順により、部分行列Uと、基底行列Eとを生成した後に、図2に示すように、これを組み合わせて特徴空間の基底Fを生成する。具体的には、以下の数式(4)に基づいて基底Fを算出する。
算出された基底Fは、特徴空間データD3として保存される。このように、特徴空間定義手段12は、特徴空間データD3として特徴空間を定義する基底Fを生成して、記憶装置20に保存する機能を有する。なお、図2に示す概念図では、特定する主成分数γが1であり、特定する項目番号Lとして2つの項目が選ばれているので、基底Fは3列の行列となっているが、列数は特徴量(第1特徴量及び第2特徴量の合計)の数に応じて変更される。
次に、写像手段13は、特徴空間定義手段12により定義された特徴空間に対して単位データD2及び診断データD5を写像する機能を有する。写像手段13により行われる処理の概念を図5に示す。図5では、単位データD2又は診断データD5に対して基底Fを適用することで、写像後のデータを生成する処理の概要を示している。図5に示すように、写像手段13では、単位データD2又は診断データD5を構成するデータセットを読み込み、特徴空間データD3である基底Fとの積を求めることで、データセットを特徴空間に対して写像する。単位データD2行列又は診断データD5行列をMとすると、写像後の行列は以下の数式(5)に基づいて算出される。これにより、単位データD2又は診断データD5について、特徴空間へ写像が行われる。
クラスタ特徴抽出手段14は、特徴空間に写像した後の単位データD2をクラスタに振り分けた後に、クラスタに応じた特徴を示す情報をクラスタ特徴情報として抽出する機能を有する。具体的には、クラスタ特徴抽出手段14では、まず設定データD1からクラスタ数Nを取得すると共に、写像手段13から写像後の単位データ行列

を取得する。そして、写像後のデータ行列に対して、混合正規分布によるクラスタリングを適用し、N個のクラスタに分離する。混合正規分布(Gaussian Mixture Model:GMM)とは、多変量正規分布を用いて、単位データから、各クラスタの混合比、中心、分散共分散行列をEMアルゴリズムと呼ばれる繰り返し計算によって求める方法である。この結果、各クラスタkに関して、クラスタの混合係数π、クラスタの中心μ、クラスタの分散行列Σが得られる。これらの情報がクラスタ特徴情報となる。各クラスタkに係る混合係数π、中心μ、分散行列Σ及びクラスタ数Nは、クラスタ特徴データD4として記憶装置20に格納される。写像手段13により写像された後のデータ行列は、写像前のデータと比較して次元を低くすることができる。なお、混合正規分布に代えてk平均法等のアルゴリズムを用いてクラスタリングを行うこともできる。
ラベリング手段15は、クラスタ特徴データD4に含まれる混合係数π、中心μ、分散行列Σ及びクラスタ数Nを取得すると共に、特徴空間へ写像後の診断データ行列

を取得して、特徴空間における各クラスタと、診断データ行列に含まれるi行目(iサンプル目)のデータセット

との距離l(i,k)を以下の数式(6)により計算する。
なお、|Σ|はクラスタkの分散行列の行列式であり、Σ −1はクラスタkの分散行列の逆行列であり、Tは転置演算子である。
次に、数式(6)の計算結果を利用して、各データセット

に対して、距離l(i,k)を最小化するためのクラスタラベルlを以下の数式(7)により求める。

なお、距離l(i,k)を最小化するためのクラスタラベルlの算出に係る計算は対数尤度の反対値からクラスタに依存しない項をなくしたものである。
その後、診断データに対するクラスタラベル(各データセットに係るクラスタラベルを全て含む)を、以下の数式(8)によりベクトルとしてまとめる。

なお、mは診断データのデータセット数である。上記の手順により算出されたクラスタラベルベクトルlをラベルデータD6として保存する。
出力手段16は、ラベルデータD6を出力装置3に対して送信する機能を有する。出力装置3に対して送信されたラベルデータD6は、出力装置3によってユーザに対してクラスタリングの結果を通知するために利用される。また、診断データD5をクラスタ毎に分類する際にも利用される。
次に、上記の機能を有するクラスタリング装置1によるデータ分析方法について、図6及び図7を参照しながら説明する。
クラスタリング装置1によるデータ分析方法には大きく分けて2つの工程が含まれる。すなわち、診断データのクラスタリングを行うための特徴空間を定義し、特徴空間内での各クラスタの特徴を抽出する第1の工程と、特徴空間及びクラスタの特徴を利用して、診断データをクラスタリングする第2の工程と、である。
図6では、特徴空間内でのクラスタの特徴を抽出する第1の工程を示している。まず、入力装置2から設定パラメータが入力される(S01:第2特徴量生成ステップ)。入力された設定パラメータは、設定手段11により、設定データD1として保存される(S02)。次に、特徴空間定義手段12は、入力装置2から単位データD2を取得し、記憶装置20に保存する(S03:単位データ取得ステップ)。この単位データD2について、特徴空間定義手段12において、主成分分析を行い(S04:第1特徴量生成ステップ)、主成分分析に基づく特徴量を特定する部分行列Uを求めると共に、設定パラメータの特定する項目番号Lに基づいて基底行列Eを生成した上で、特徴空間を定義する基底Fを構成する(S05:第1特徴量生成ステップ、第2特徴量生成ステップ、特徴空間定義ステップ)。その後、この基底Fを用いて単位データD2を特徴空間に写像し(S06:写像ステップ)、混合正規分布により単位データD2に含まれる各データセットのクラスタリングを行い、各クラスタのクラスタ特徴データD4を抽出する(S07:クラスタリングステップ、クラスタ特徴抽出ステップ)。以上により、第1の工程が終了する。
図7では、診断データをクラスタリングする第2の工程を示している。まず、入力装置2から診断データD5を取得し、記憶装置20に保存する(S11)。写像手段13は診断データD5と特徴空間データD3とを読み込み、特徴空間へ投影した診断データを計算する(S12:診断データ写像ステップ)。その後、ラベリング手段15において、対数尤度関数を用いた計算(S13)を行ってクラスタラベルを算出する(S14:ラベリングステップ)。算出されたクラスタラベルにより構成されるクラスタラベルベクトルlを、ラベルデータD6として記憶装置20に保存すると共に出力装置3に対して出力する(S15)。以上により、第2の工程が終了する。
以上のように、本実施形態に係るデータ分析装置及びデータ分析方法によれば、分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量と、分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量と、に基づいて、特徴空間を定義する基底を生成するので、データのクラスタリングをより高い精度で行うことができる特徴空間を生成することが可能となる。
クラスタリング装置1において使用されるデータ群、例えば、分析対象システムである機械システムにおける複数のセンサにおける測定値等により構成されるデータ群の場合、システム全体の状態の変化に由来して複数の変数の大半が変化するために区別されるクラスタ構造と、システムの一部の状態の変化に由来して一部の変数のみが変化することにより区別されるクラスタ構造と、の2種類がある。システム全体の状態の変化に由来して複数の変数の大半が変化するために区別されるクラスタ構造としては、例えば、ガスタービンにおける燃焼モードの切り替え等が挙げられる。一方、システムの一部の状態の変化に由来して一部の変数のみが変化することにより区別されるクラスタ構造としては、例えば、周辺機器の配置の変更等のように、システム全体に大きな影響がない設定の変更が挙げられる。
従来のクラスタリングで用いられる手法では、両方のクラスタ構造を好適に分離させることは困難であった。例えば、従来から知られている主成分分析等のアルゴリズムを用いて生成される主成分を特徴量とする特徴空間では、分析対象システムの大局的な状態、すなわち、システム全体の状態が変化する側のクラスタの分離は好適に行うことができていたが、局所的な状態であるシステムの一部のみが変化する側のクラスタの分離に関しては分離精度が低かった。したがって、両者が存在する場合には、主成分分析等の従来の手法では分離精度の改善の余地があった。
これに対して、本実施形態に係るデータ分析装置(クラスタリング装置1)及びデータ分析方法によれば、分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量と、分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量とを組み合わせて基底を生成する。これにより、分析対象システムにおいてその一部のみが変化するクラスタ構造がある場合に、分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量を生成し、第1特徴量と第2特徴量とを組み合わせた基底を生成することで、基底により定義される特徴空間内では、各クラスタを高い精度で分離することができる。したがって、各クラスタの特徴を高い精度で抽出することができる。このように、上記のデータ分析装置(クラスタリング装置1)及びデータ分析方法によれば、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
また、本実施形態に係るクラスタリング装置1及びデータ分析方法では、主成分分析を用いて第1特徴量を生成すると共に、単位データD2を構成する複数の項目のうちユーザによって指定された項目を利用して第2特徴量を基底行列として生成し、両者を組み合わせて、特徴空間に係る基底を生成することで、データのクラスタリングをより高い精度で行うことができる特徴空間を生成することが可能となる。
また、特徴空間に写像された単位データを用いて、混合正規分布によるクラスタリングを実施することで各クラスタの特徴を抽出する構成とすることで、上述の2種類のクラスタ構造が混合しているデータ群においても、クラスタリング装置1及びデータ分析方法によって基底Fにより定義される特徴空間では各クラスタを高い精度で分離することができ、各クラスタの特徴を抽出することができる。また、2種類のうちの一方側のクラスタ構造のみにより構成されるデータ群であっても、クラスタリング装置1及びデータ分析方法によって生成される基底Fにより定義される特徴空間では各クラスタを高い精度で分離することができ、各クラスタの特徴を高い精度で抽出することができる。すなわち、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
また、混合正規分布によるクラスタリングを実施するときには、特徴空間へ写像したデータが解析対象である。特徴空間は、低次元の空間であるため、高次元の空間におけるクラスタリングと比較して、データにおけるクラスタリングの精度が下がる問題(所謂次元の呪い)を回避でき、クラスタリング精度を向上させることができる。
(変形例)
次に、本実施形態に係るデータ分析装置及びデータ分析方法の変形例について、図8を参照しながら説明する。図8に示すように、変形例に係るクラスタリング装置1Aでは、正規化装置50として、正規化処理手段51と、正規化基準を格納する正規化基準記憶手段52と、を含むことを特徴とする。
正規化処理手段51は、分析対象のデータの物理的な次元が異なる場合に、データを正規化(無次元化)するために用いられる。具体的には、特徴空間定義手段12において単位データD2を用いた特徴空間の基底の生成を行う前に、正規化処理手段51において、単位データD2を用いて正規化基準を求め、得られた正規化基準を用いて単位データD2自体を正規化した後に、特徴空間の定義等が行われる。このような手法としては、例えば、単位データD2に含まれる各データセットについて項目毎の平均値を算出して正規化基準とした後、単位データD2に含まれる各データセットと平均値(正規化基準)との差分をそれぞれ求めた後に特徴空間の定義に用いる方法が挙げられる。
正規化基準の正規化基準記憶手段52は、上記の方法で算出された正規化基準を保存する機能を有する。単位データD2から算出される正規化基準は、診断データD5のクラスタリングの際にも用いられる。したがって、正規化基準記憶手段52に格納しておき、必要時に読み込んで処理を行う。
次に、上記の正規化に係る機能を有するクラスタリング装置1Aによるデータ分析方法について、図9及び図10を参照しながら説明する。
図9では、特徴空間内でのクラスタの特徴を抽出する第1の工程を示している。まず、入力装置2から設定パラメータが入力される(S21)。入力された設定パラメータは、設定手段11により、設定データD1として保存される(S22)。次に、入力装置2から単位データD2を取得し、記憶装置20に保存する(S23)。ここで、正規化装置50の正規化処理手段51により正規化基準が定義され(S24)、正規化装置に正規化基準が正規化基準記憶手段52に格納される。その後、単位データD2に係る正規化(S25)が行われる。
次に、正規化された単位データD2について、特徴空間定義手段12において、主成分分析を行い(S26)、主成分分析に基づく部分行列Uを求めると共に、設定パラメータの特定する項目番号Lに基づいて基底行列Eを生成した上で、特徴空間を定義する基底Fを構成する(S27)。その後、この基底Fを用いて単位データD2を特徴空間に写像し(S28)、混合正規分布により単位データD2に含まれる各データセットのクラスタリングを行い、各クラスタのクラスタ特徴データD4を抽出する(S29)。以上により、第1の工程が終了する。
図10では、診断データをクラスタリングする第2の工程を示している。まず、入力装置2から診断データD5を取得し、記憶装置20に保存する(S31)。次に、正規化装置50の正規化処理手段51において、正規化基準記憶手段52に格納される正規化基準を用いて、診断データD5の正規化を行う(S32)。正規化後の診断データD5に関して、写像手段13において、特徴空間データD3を読み込み、特徴空間へ投影した診断データを計算する(S33)。その後、ラベリング手段15において、対数尤度関数を用いた計算(S34)を行ってクラスタラベルを算出する(S35)。算出されたクラスタラベルにより構成されるクラスタラベルベクトルlを、ラベルデータD16として記憶装置20に保存すると共に出力装置3に対して出力する(S36)。以上により、第2の工程が終了する。
このように、正規化装置50を備えているクラスタリング装置1Aの場合には、分析対象のデータの物理的な次元が異なる場合であっても、正規化を行うことにより、分析を可能とすることができる。そして、正規化を行った単位データD2及び診断データD5を用いた場合でも、正規化を行わない場合と同様に各クラスタを高い精度で分離することができ、各クラスタの特徴を高い精度で抽出することができる。
図11は、他の変形例において、特徴空間定義手段12により行われる処理の概念を示す図である。図11は図2に対応する図であり、単位データD2から特徴空間の基底を生成するまでの処理の流れを示している。
上記実施形態では、主成分分析を用いて算出された特徴量(第1特徴量)と、単位データを構成する複数の項目のうちユーザによって指定された項目に係る特徴量(第2特徴量)とを組み合わせて基底Fを生成する構成について説明した。しかしながら、本発明に係るデータ分析装置及びデータ分析方法では、基底Fを生成する際に、分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量と、分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量とを組み合わせることを特徴とする。すなわち、第1特徴量を生成するための手法は主成分分析に限定されない。また、第2特徴量を生成するための手法についても、単位データを構成する複数項目を利用する上記実施形態の手法に限定されない。また、第3特徴量という第1特徴量及び第2特徴量とは異なる手法で生成された特徴量を組み合わせて基底Fを生成してもよい。図11では、多次元尺度法を用いて第1特徴量を生成し、線形結合及び非線形関数を用いて第2特徴量を生成し、さらに、その他の手法を用いて第3特徴量を生成し、これらを組み合わせて基底Fを生成することを示している。
例えば、第1特徴量を生成するための手法としては、主成分分析(PCA)から派生した分析手法である疎主成分分析(Sparse Principal Component Analysis:Sparse PCA)、カーネル主成分分析(Kernel Principal Component Analysis:KPCA)、ベクトル量子化主成分分析(Vector Quantization Principal Component Analysis:VQPCA)等を用いることができる。また、第1特徴量を生成するための他の手法として、多次元尺度法(Multidimensional Scaling:MDS)、局所線形埋め込み(Local Linear Embedding:LLE)等も用いることができる。
さらに、上記の公知の分析手法に加えて、分析対象である機械システムのモデルから導出した写像方法を用いることができる。具体的な例を挙げると、X(スカラ変数:指令値的振舞いをする信号の計測値)とY(ベクトル形式で9個の要素をもつ計測値)からなる、合計10個のセンサからなる産業機械があるとする。このとき、測定値は(X、Y_1、Y_2、…、Y_9)の10次元を構成する。ここで、産業機械がXの動きに合わせて、システム全体が線形的に応答するとする。具体的には、以下の関係式を満たすとする。
Y_1=1×X+ノイズ
Y_2=2×X+ノイズ

Y_9=9×X+ノイズ
上記は設計時のモデルであるが、関係式から(1、1、2、…、9)で示される斜め方向に延びる軸の周囲にデータが散乱することが考えられる。すなわち、上記の軸を分析対象システムの大局的な状態を区別することができる第1の特徴量として利用することができる。このように、第1特徴量の選定方法は適宜選択することができる。
一方、第2特徴量を生成するための手法としては、上記のように単位データを構成する項目を利用する方法の他、2変数以上の線形結合、1変数以上の非線形関数等が挙げられる。2変数以上の線形結合とは、pを項目数とし、a0〜apを計数とした場合に、例えば、「特徴量=a0+a1×項目1+a2×項目2+…+ap×項目p」という数式で表されるものである。また、1変数以上の非線形関数とは、f(…)を非線形関数とした場合に、「特徴量=f(項目1、…、項目p)」という数式で表されるものである。また、第2特徴量として、単位データを構成する項目を利用する上記の実施形態では、基底行列Eを生成していたが、単位データの項目を利用しない場合には、分析手法に応じて適宜第2特徴量が生成される。すなわち、基底行列Eを生成することは必須ではない。
さらに、上記の公知の分析手法に加えて、分析対象である機械システムの「製品知識」を用いることができる。具体的な例を挙げると、機械システムAのサブシステムBにおいて、制御ロジックの切り替えがあり、サブシステムBの制御ロジックの切り替えは、システム全体の状態に影響がほとんど与えないという前提がある場合に、サブシステムBに関連する項目の項目ペアごとの散布図をプロットし、特定の項目x及び項目yの散布図にクラスタ構造が現れた場合に、その2項目から特徴量を生成するという方法が挙げられる。このようにして導かれる特徴量の算出式としては、例えば、「特徴量=項目y−項目x」という式が考えられる。このように、第2特徴量の選定方法は適宜選択することができる。
また、第2特徴量については、互いに異なる複数の手法を用いて生成された複数種類の特徴量を組み合わせて使用する構成としてもよい。図11では、2種類の手法により生成された特徴量を組み合わせる構成を示しているがこれに限定されるものではない。互いに異なる複数種類の手法により、分析対象システムの局所的な状態を区別することができる場合、各手法から導き出される第2特徴量を併せて利用することで、データのクラスタリングを好適に行うことが可能な特徴空間を生成することができる。
なお、第2特徴量の生成に対して何らかの分析を行う場合(すなわち、単位データを構成する複数の項目から第2特徴量として用いる項目を選択する構成ではない場合)、特徴空間定義手段12が第2特徴量生成手段としても機能する。この場合、上記実施形態における第2特徴量生成手段、すなわち、設定データD1に基づいて第2特徴量を設定する設定手段11に代えて、特徴空間定義手段12が第2特徴量生成手段としても機能する。
さらに、第1特徴量及び第2特徴量とは異なる他の手法により抽出される特徴量(第3の特徴量)も用いることができる。この第3特徴量は、分析対象システムの大局的な状態を区別する第1特徴量、及び、分析対象システムの局所的な状態を区別する第2特徴量とは異なるものであり、ユーザにより任意に設定することができる。このような事例として、ここでは、複数のサブシステムから構成される分析対象システムを想定する。サブシステムを代表する振舞いが、他のサブシステム中の項目や、他のサブシステムを代表する値と関係を持つことによりできる群構造やモード状態切り替えを抽出するために、サブシステムが支配する範囲の広がりを持つ特徴次元またはサブシステムを代表する振舞いの次元を縮小した特徴次元が必要になる場合がある。この場合、同じサブシステムに属するセンサ値から生成した特徴量を第3の特徴量とし、第3の基底ベクトルに射影されるように第3の特徴量を追加するような構成とすることができる。この場合、特徴空間定義手段12が第3特徴量生成手段としても機能する。
上記のように基底Fに用いる特徴量を増やした場合、特徴量の数に応じて基底Fの列数が変更される。図11では、第1特徴量が1列、第2特徴量が2列、第3特徴量が1列であるため、基底Fが4列の行列となった例を示している。ただし、基底に用いる特徴量を増やすと、特徴空間の次元が増えることになるため、データにおけるクラスタリングの精度が下がる問題(所謂次元の呪い)が生じる可能性がある。したがって、特徴量の選択数はデータの特性等に応じて適宜検討することが好ましい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他の構成に適用したものであってもよい。
例えば、上記実施形態では、クラスタリング装置1が診断データD5のクラスタリングも行う構成について説明したが、クラスタリング装置1は、少なくとも単位データD2に基づいてクラスタリングを行うための基底空間を定義する基底Fを生成する構成を備えていればよい。その場合基底Fを特定する情報を他の装置に出力することにより、他のデータ分析装置において単位データD2のクラスタリング等を実行することが可能となる。
1 クラスタリング装置
2 入力装置
3 出力装置
10 CPU
11 設定手段
12 特徴空間定義手段
13 写像手段
14 クラスタ特徴抽出手段
15 ラベリング手段
16 出力手段
20 記憶装置
50 正規化装置
51 正規化処理手段
52 正規化基準記憶手段

Claims (10)

  1. 分析対象システムに係る複数の項目に対応した値を有するデータセットを複数含む単位データを取得する単位データ取得手段と、
    前記単位データを利用して、前記分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量を生成する第1特徴量生成手段と、
    前記単位データを利用して、前記分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量を生成する第2特徴量生成手段と、
    前記第1特徴量及び前記第2特徴量に基づいて、特徴空間を定義する基底を生成する特徴空間定義手段と、
    を備えるデータ分析装置。
  2. 前記特徴空間定義手段により生成された前記基底を用いて、前記単位データを前記特徴空間に対して写像する写像手段と、
    前記特徴空間に対して写像された前記単位データを、複数のクラスタに分類するクラスタリング手段と、
    を更に備える請求項1に記載のデータ分析装置。
  3. 前記クラスタリング手段により分類された前記複数のクラスタについて、各クラスタの特徴を示すクラスタ特徴情報を抽出するクラスタ特徴抽出手段と、
    前記単位データに含まれる複数の項目に対応した値を有するデータセットを複数含む診断データを取得する診断データ取得手段と、
    前記特徴空間定義手段により生成された前記基底を用いて、前記診断データを前記特徴空間に対して写像する診断データ写像手段と、
    前記特徴空間に対して写像された前記診断データを、前記複数のクラスタに係る前記クラスタ特徴情報に基づいて前記複数のクラスタのいずれかにデータセット毎に分類するラベリング手段と、
    を更に備える請求項2に記載のデータ分析装置。
  4. 前記第1特徴量生成手段は、前記単位データに対して主成分分析を行うことにより前記第1特徴量を生成する請求項1〜3のいずれか一項に記載のデータ分析装置。
  5. 前記第2特徴量生成手段は、前記単位データを構成する前記複数の項目に含まれる1以上の項目を前記第2特徴量として用いる請求項1〜4のいずれか一項に記載のデータ分析装置。
  6. 前記第2特徴量は、互いに異なる複数の手法を用いて生成された複数種類の特徴量を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載のデータ分析装置。
  7. 前記クラスタリング手段は、混合正規分布によりクラスタリングを行う請求項2又は3に記載のデータ分析装置。
  8. 前記単位データ取得手段により取得された前記単位データを正規化する正規化処理手段を更に備え、
    前記第1特徴量生成手段は、前記正規化処理手段により正規化された単位データを用いて前記第1特徴量を生成し、
    前記第2特徴量生成手段は、前記正規化処理手段により正規化された単位データを用いて前記第1特徴量を生成し、前記第2特徴量を生成する請求項1〜7のいずれか一項に記載のデータ分析装置。
  9. 前記単位データに基づいて、前記第1特徴量及び前記第2特徴量とは異なる1以上の第3特徴量を生成する第3特徴量生成手段と、
    前記特徴空間定義手段は、前記第1特徴量及び前記第2特徴量及び前記第3特徴量に基づいて、前記基底を生成する請求項1〜8のいずれか一項に記載のデータ分析装置。
  10. 分析対象システムに係る複数の項目に対応した値を有するデータセットを複数含む単位データを取得する単位データ取得ステップと、
    前記単位データを利用して、前記分析対象システムの大局的な状態を区別することができる1以上の第1特徴量を生成する第1特徴量生成ステップと、
    前記単位データを利用して、前記分析対象システムの局所的な状態を区別することができる1以上の第2特徴量を生成する第2特徴量生成ステップと、
    前記第1特徴量及び前記第2特徴量に基づいて、特徴空間を定義する基底を生成する特徴空間定義ステップと、
    を備えるデータ分析方法。
JP2015085077A 2015-04-17 2015-04-17 データ分析装置及びデータ分析方法 Active JP6586764B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015085077A JP6586764B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 データ分析装置及びデータ分析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015085077A JP6586764B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 データ分析装置及びデータ分析方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016206784A true JP2016206784A (ja) 2016-12-08
JP6586764B2 JP6586764B2 (ja) 2019-10-09

Family

ID=57490728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015085077A Active JP6586764B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 データ分析装置及びデータ分析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6586764B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019040536A (ja) * 2017-08-28 2019-03-14 株式会社日立製作所 指標選択装置及びその方法
WO2019131608A1 (ja) * 2017-12-28 2019-07-04 東京エレクトロン株式会社 データ処理装置、データ処理方法及びプログラム
JP2020071777A (ja) * 2018-11-01 2020-05-07 株式会社東芝 時系列特徴抽出装置、時系列特徴抽出方法及びプログラム
JP2020144626A (ja) * 2019-03-06 2020-09-10 東洋製罐グループホールディングス株式会社 異常検出システム、及び異常検出プログラム
WO2023189022A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 三菱ケミカルエンジニアリング株式会社 診断装置、診断方法、及び診断プログラム
CN117034043A (zh) * 2023-10-09 2023-11-10 山东五棵松电气科技有限公司 基于多能源物联网的智慧建筑综合能耗监测方法及系统

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0934721A (ja) * 1995-07-21 1997-02-07 Hitachi Ltd データ分析装置
JPH11242674A (ja) * 1997-10-31 1999-09-07 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 多次元データを表示する方法、プログラム記憶装置及び計算機用プログラム製品
JP2002525719A (ja) * 1998-09-17 2002-08-13 ザ カソリック ユニバーシティー オブ アメリカ データクラスター/サブクラスターの視覚化用データ分解/リダクション方法
JP2012216158A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Honda Motor Co Ltd 観測行動選択機能を有する分類システム及び該システムを使用する分類方法
JP2013084174A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 機器相互間の省エネ装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0934721A (ja) * 1995-07-21 1997-02-07 Hitachi Ltd データ分析装置
JPH11242674A (ja) * 1997-10-31 1999-09-07 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 多次元データを表示する方法、プログラム記憶装置及び計算機用プログラム製品
JP2002525719A (ja) * 1998-09-17 2002-08-13 ザ カソリック ユニバーシティー オブ アメリカ データクラスター/サブクラスターの視覚化用データ分解/リダクション方法
JP2012216158A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Honda Motor Co Ltd 観測行動選択機能を有する分類システム及び該システムを使用する分類方法
JP2013084174A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 機器相互間の省エネ装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019040536A (ja) * 2017-08-28 2019-03-14 株式会社日立製作所 指標選択装置及びその方法
US11500364B2 (en) 2017-08-28 2022-11-15 Hitachi, Ltd. Index selection device and method
WO2019131608A1 (ja) * 2017-12-28 2019-07-04 東京エレクトロン株式会社 データ処理装置、データ処理方法及びプログラム
JPWO2019131608A1 (ja) * 2017-12-28 2020-12-24 東京エレクトロン株式会社 データ処理装置、データ処理方法及びプログラム
JP2020071777A (ja) * 2018-11-01 2020-05-07 株式会社東芝 時系列特徴抽出装置、時系列特徴抽出方法及びプログラム
JP2020144626A (ja) * 2019-03-06 2020-09-10 東洋製罐グループホールディングス株式会社 異常検出システム、及び異常検出プログラム
JP7348588B2 (ja) 2019-03-06 2023-09-21 東洋製罐グループホールディングス株式会社 異常検出システム、及び異常検出プログラム
WO2023189022A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 三菱ケミカルエンジニアリング株式会社 診断装置、診断方法、及び診断プログラム
CN117034043A (zh) * 2023-10-09 2023-11-10 山东五棵松电气科技有限公司 基于多能源物联网的智慧建筑综合能耗监测方法及系统
CN117034043B (zh) * 2023-10-09 2024-01-16 山东五棵松电气科技有限公司 基于多能源物联网的智慧建筑综合能耗监测方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP6586764B2 (ja) 2019-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6586764B2 (ja) データ分析装置及びデータ分析方法
Bode et al. A time series clustering approach for building automation and control systems
JP6952660B2 (ja) 更新支援装置、更新支援方法およびプログラム
US20190228335A1 (en) Optimization apparatus and optimization method for hyper parameter
JPWO2018096683A1 (ja) 要因分析方法、要因分析装置および要因分析プログラム
US20200012269A1 (en) Plant data classification device, plant data display processing device, and plant control system
Arul et al. Data anomaly detection for structural health monitoring of bridges using shapelet transform
Tong et al. Soft sensing of non-Gaussian processes using ensemble modified independent component regression
US10013469B2 (en) Visualization device, visualization method and visualization program
Natarajan et al. Digital twin-driven tool condition monitoring for the milling process
TW201730786A (zh) 執行以時間序列資料與分析資料當中的至少一部分作為輸入資料之分析處理的分析系統及分析方法
Zhou et al. Automatic feature selection for unsupervised clustering of cycle-based signals in manufacturing processes
EP3465470A1 (en) Method and device for generating an electronic document specification based on a n-dimensional data source
WO2017046906A1 (ja) データ分析装置および分析方法
JP2020091756A (ja) 学習方法、学習プログラムおよび学習装置
JP6755346B2 (ja) 分析システム
US10846312B2 (en) Selection apparatus, selection method and selection program
US20200294292A1 (en) Data processing apparatus, display control system, data processing method, and computer program product
JP6852004B2 (ja) データ解析システム、データ解析方法、及びプログラム
Wang et al. Unsupervised mechanical fault feature learning based on consistency inference-constrained sparse filtering
He et al. Discriminant locality preserving projection chart for statistical monitoring of manufacturing processes
JP2022002029A (ja) データ解析システム、データ解析方法及びデータ解析プログラム
Zhang et al. Signals classification based on IA-optimal CNN
Bektas Visualising flight regimes using self-organising maps
WO2022085465A1 (ja) 設計支援装置および設計支援方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190826

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6586764

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151