JP2016206054A - 漏電検出装置及び漏電検出方法 - Google Patents

漏電検出装置及び漏電検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 過漏電状態の検出手段を簡素化し、漏電検出部に接続する信号線を低減し、配線コストを抑制する。
【解決手段】 被測定電流線を囲む磁性体コアに巻回したコイルと、上記コイルに接続される抵抗と、上記コイル及び上記抵抗に接続される直流電源とを含み、自励発振する発振回路と、上記発振回路に流れる電流を検出して、検出した電流を所定のしきい値と比較して、上記検出した電流が上記しきい値を超えたときに、上記直流電源の極性を反転するように制御する制御手段とを備えた漏電検出装置であって、上記直流電源に所定の電源電圧を供給する電源生成回路と、上記電源生成回路により消費される消費電力又は消費電流の波形から得られる情報に基づいて、上記被測定電流線に流れる測定電流が過漏電状態であるか否かを判定する過漏電判定手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば電路における直流、交流、もしくは交流と直流が重畳した漏洩電流を非接触で検出する漏電検出装置及び漏電検出方法に関する。
電気機器や配線ケーブルは十分絶縁対策が施されているものの、経年劣化、ケーブルへの応力、機器の異なる取扱いなどにより絶縁劣化が生じ、絶縁劣化箇所を介して漏洩電流が流れ、人体への感電や発熱による火災事故が発生する要因となる。それらの事故は、漏電検出センサである零相変流器(ZCT:Zero−phase Current Transformer)が内蔵された漏電遮断器や漏電リレーを電路に備えることで抑止することができる。ただし、零相変流器の動作原理上、交流の漏洩電流しか検出することができず、例えば太陽光発電システムや電気自動車システムといった直流電路系統においては適用できないといった課題があった。
従来、直流電流センサには一部空隙部を設けた環状の磁性体コアに計測対象電流線を貫通させ、空隙部における磁界をホール素子や磁気抵抗素子(MR:Magneto−Resistance)といった磁気センサで検出し、センサ出力値から電流値を演算する手法が知られている。ただし、ホール素子や磁気抵抗素子(MR素子)は微小な磁界量を検出できないため、往路復路の差分電流や三相電流の和分電流といった零相電流、すなわち漏電を検出は難しいのが現状である。
一方、ホール素子や磁気抵抗素子に比べ磁界検出感度や温度依存性に優れる磁気センサとしてフラックスゲート磁気センサが知られており、例えば特許文献1の第1図に示されているように電流センサとして応用した形態であれば、漏電といった微小電流を検出するのにも適しており、動作原理上、直流から交流の電流も検出することができる。
一般的なフラックスゲート型電流センサは例えば特許文献1の第2図及び特許文献2の第1図に示されているように、高透磁率材からなる磁性体リングコアに励磁巻線及び検出コイルを巻回した構造であり、被測定電流が流れる導体をリングコア内に貫通させている。
次いで、当該一般的なフラックスゲート型電流センサの動作原理について以下説明する。励磁コイルに交流励磁電流を通電し、磁性体リングコアを周期的に磁気飽和させる。被測定電流値が零である場合、励磁電流により発生する磁界変化は磁性体リングコア材のB−H曲線の原点に対し対称となる。検出コイルにはファラデーの電磁誘導則に従い、検出コイルを巻回した磁性体リングコア内の磁束量の変化に伴い出力電圧が発生するため、磁性体リングコアが十分飽和した磁界領域においては出力電圧が零となる。すなわち、B−H曲線が原点に対し対称曲線であり、ある一定周期で磁性体リングコアを励磁した場合、出力電圧が零である時間及び周期は一定間隔となり、周期はB−H曲線の原点対称性から励磁周波数の2倍となる。
一方、被測定電流値が零でない場合、励磁電流による発生する励磁磁界に加え、被測定電流が発生する磁界が重畳され、その磁界変化が磁性体リングコア材のB−H曲線の原点に対し対称ではないため、ある一定周期の励磁磁界で磁性体リングコアを励磁したとしても、出力電圧が零である時間は一定間隔とならず磁界の変化が正側もしくは負側に変化した際に異なってしまう。出力電圧が零である時間間隔の差分から、被測定電流値を求めることができるため、フラックスゲート型電流センサは被測定電流線と非接触で被測定電流値を計測することができる。
また、近年、フラックスゲート型電流センサの一種として、被測定電流が流れる電路を囲む磁性体リングコアに巻回した励磁コイルと、設定したしきい値に応じて、前記磁気コアを飽和状態又はその近傍の状態で、前記励磁コイルに供給する励磁電流の極性を反転させる励磁手段と、該励磁手段から出力される前記矩形波電圧のデューティの変化に基づいて前記被測定電流を検出するように構成した検出装置もある(例えば、特許文献3参照)。
フラックスゲート型電流センサを、漏電を検出する電流センサとして応用する場合、単相交流では往路復路の電流線をそれぞれ環状の磁性体コアに貫通させ、往路復路の電流線からそれぞれ生じる磁界の差分、もしくは3相交流では各電流線からそれぞれ生じる磁界の差分、すなわち微小磁界をセンサで検出したら良いことになる。
一方、復路電流がアースを介して流れた場合や3相中1相ないしは2相の電流がアースを介して流れた場合などの地絡事故が生じ過漏電が発生している状況下では、往路電流線から生じる磁界、3相バランスがくずれた磁界、すなわち強磁界を検出しなければならず、もちろん事故発生から瞬時に対象電路の給電を遮断する必要がある。しかしながら、センサの動作原理上、磁性体コアが完全に磁気飽和してしまう環境下(強磁界が印加された状態)ではセンサ出力電圧は零となってしまい、漏電有無の識別ができないといった課題があった。
このような課題に対して、励磁コイルに流れる電流波形の振幅に着目して過漏電状態
を判定する方法、励磁コイルに流れる電流波形に着目して過漏電状態を判定する方法が提案されている(例えば、特許文献4及び5参照)。
実昭59−092532号公報(図1、図2) 特開2002−022774号公報(図1) 特開2012−002723号公報(図5) 特開2012−159445号公報(図1) 特開2012−063218号公報(図1)
特許文献4もしくは特許文献5に示すような直流漏電検出装置の従来の過漏電検出手段は、漏電リレーのような電源生成や漏電監視制御の役目を有するユニットと漏電検出部とが離れている場合においては、漏電検出部の回路に過漏電状態であることを検出して判定する過漏電状態判定部を設け、判定状態をユニットに伝送したり、発振波形(電流波形もしくは電圧波形)を取得後、波形データをユニットに伝送したりする必要がある。つまり、ユニットが離れている場合は、信号線の配線コストの増加を招くといった問題が生じる。さらに、信号線の長距離化は、耐ノイズ性の低下による誤動作を引き起こす可能性があるという問題点があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、過漏電状態の検出手段を簡素化し、さらに漏電検出部に接続する信号線を低減し、配線コストを抑制することができる漏電検出装置及び漏電検出方法を提供することにある。
本発明にかかる漏電検出装置は、
被測定電流線を囲む磁性体コアに巻回したコイルと、上記コイルに接続される抵抗と、上記コイル及び上記抵抗に接続される直流電源とを含み、自励発振する発振回路と、
上記発振回路に流れる電流を検出して、検出した電流を所定のしきい値と比較して、上記検出した電流が上記しきい値を超えたときに、上記直流電源の極性を反転するように制御する制御手段とを備えた漏電検出装置であって、
上記直流電源に所定の電源電圧を供給する電源生成回路と、
上記電源生成回路により消費される消費電力又は消費電流の波形から得られる情報に基づいて、上記被測定電流線に流れる測定電流が過漏電状態であるか否かを判定する過漏電判定手段とを備えることを特徴とする。
本発明にかかる漏電検出装置によれば、漏電リレーのような制御ユニットが離れている場合においても、過漏電状態を判定するための信号線を配線する必要はなく、安価な過漏電検出装置を構成することができる。
本発明の実施の形態1にかかる漏電検出装置101の構成を示すブロック図である。 図1の漏電検出装置101の発振回路部51の等価回路を示す回路図である。 図2の発振回路部51に流れる電流波形を示す波形図である。 図1の磁性体コア2の一般的な磁気特性を示すグラフである。 過漏電が発生していない状態の図1の発振回路部51の電圧波形及び電流波形を示す波形図である。 過漏電が発生している状態の図1の発振回路部51の電圧波形及び電流波形を示す波形図である。 図1の漏電検出装置101において発振回路部51と制御ユニット部が分離された状態の変形例を示すブロック図である。 図1の漏電検出装置101において過漏電の発生有無における電源生成回路10の消費電力波形を示す波形図である。 本発明の実施の形態2にかかる漏電検出装置102の構成例を示すブロック図である。 図9の漏電検出装置102において過漏電の発生有無における電源生成回路10の消費電力波形を示す波形図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1にかかる漏電検出装置101の構成を示すブロック図である。以下、本発明の実施の形態1にかかる漏電検出装置101について、図1を参照して説明する。
図1において、漏電検出装置101は、コイル3が巻回された磁性体コア2と、発振回路部51と、電源生成回路10と、過漏電状態判定部52と、漏電警報部13とを備えて構成される。ここで、発振回路部51は、コイル3と、抵抗4と、正側直流電源5と、負側直流電源6と、スイッチ7と、電流検出回路8と、スイッチ制御回路9とを備えて構成される。また、過漏電状態判定部52は、消費電力波形収集回路11と、過漏電判定回路12とを備えて構成される。
発振回路部51は、被測定電流線1が貫通され、かつコイル3が巻回された閉磁路を形成した環状の磁性体コア2を含む。電源生成回路10は、正側直流電源5からの正の直流電圧又は負側直流電源6からの負の直流電圧に基づいて、発振回路部51に供給する電源を生成する。過漏電状態判定部52は、電源生成回路10からの電源電圧に基づいて過漏電状態であることを検出して判定する。漏電警報部13は、過漏電状態判定部52からの判定結果信号に基づいて、過漏電状態であることを警報音(聴覚的)、警報ランプ(視覚的)にて外部に通知する。
発振回路部51において、正側直流電源5又は負側直流電源6、スイッチ7、磁性体コア2に巻回されたコイル3、抵抗4から電気的な閉回路が形成されている。ここで、電流検出回路8は当該閉回路に流れる電流を検出して、検出した電流値を示す電流検出信号をスイッチ制御回路9に出力する。スイッチ制御回路9は、電流検出回路8にて検出した電流値を所定のしきい値と比較して、当該しきい値に達した場合にスイッチ7を切り替えるように制御する。
本発明の特徴である過漏電状態判定部52において、消費電力波形収集回路11は、電源生成回路10の消費電力波形を収集し、過漏電判定回路12は、消費電力波形収集回路11にて得た消費電力波形の信号情報の変化に基づいて過漏電状態であることを判定して、判定結果を示す判定結果信号を漏電警報部13に出力する。
次いで、図2〜図6を参照して、図1の漏電検出装置101の動作について以下説明する。まず、被測定電流線1に流れる電流が同じである状態、すなわち漏電が生じていない状態について説明する。
図2は図1の漏電検出装置101の発振回路部51の等価回路を示す回路図である。図2において、発振回路部51は、正の直流電圧もしくは負の直流電圧のいずれか一方の直流電圧を出力する直流電源5,6と、磁性体コア2に巻回されたコイル3と、抵抗4とにより閉回路を構成しており、これによりいわゆる「LR発振回路」を形成している。
図3は図2の発振回路部51のLR発振回路に流れる電流波形を示す波形図である。時刻t=0にて、スイッチ7を接点a側に切り替えて正側直流電源5に接続した場合、発振回路部51のLR発振回路に流れる電流I(t)は、式(1)に示すように、正側直流電源5の電圧値V、コイル3のインダクタンス値(L)、抵抗4の抵抗値(R)から決定され、図3(a)に示すような過渡応答波形となる。
Figure 2016206054
なお、コイル3のインダクタンス値(L)は環状の磁性体コア2にコイル3を巻回している場合は、式(2)にて示すことができる。
Figure 2016206054
なお、式(2)におけるNはコイルの巻回数、μは真空の透磁率、μは磁性体コア2の比透磁率、Sは環状の磁性体コア2の断面積、aは磁性体コア2の平均半径である。また、閉回路に流れる電流を計測する電流検出回路8は図2では抵抗4を流用しており、抵抗4の両端電圧を測定することで抵抗4に流れる電流を検出する。
ただし、図3(a)に示した過渡応答波形はコイル3のインダクタンス値(L)が一定値の場合に得られる波形である。一方、磁性体コア2にコイル3を巻回していることから、コイル3のインダクタンス値(L)は、式(2)から明らかなように、磁性体コア2の比透磁率μの値によって変化する。
図4は図1の磁性体コア2の一般的な磁気特性を示すグラフである。図4において、磁性体コア2は一般的には、図4に示すようなB−H特性を有しており、磁界Hが大きい領域においては、磁束密度Bは磁気飽和する。すなわち、LR発振回路に流れる電流の増加に従い、磁気飽和する。磁性体コア2が磁気飽和に達すると、磁性体コア2の比透磁率μは1に近づく。磁気飽和に達していない場合における磁性体コア2の比透磁率μは一般的に数万から数十万であるため、式(2)からも明らかのように、インダクタンス値(L)は磁性体コア2の磁気飽和に伴い、急激に低下する。
インダクタンス値(L)の低下は、LR発振回路のインピーダンス値(Z)の低下につながり、LR発振回路に流れる電流Iは図3(b)に示すような波形となる。ここで、図3(b)の波形に対して、磁性体コア2が磁気飽和したことを検出するために、電流波形にしきい値Ithを設ける。次に、LR発振回路に流れる電流Iがしきい値Ithを超えた場合、スイッチ7をスイッチ制御回路9により接点a側から接点b側に切り替える。スイッチ7を切り替えることにより、LR発振回路における直流電源の電圧値(V)の極性が負側に切り替わる。直流電源の電圧値が正側の時と同様に、LR発振回路に流れる電流波形に対して、しきい値−Ithを設けることで、再び直流電源の電圧値が正側に切り替えることができる。すなわち、スイッチ制御回路9は、検出された電流値Iがしきい値−Ithよりも低くなったときに、スイッチ7を接点b側から接点a側に切り替える。
図5は過漏電が発生していない状態の図1の発振回路部51の電圧波形及び電流波形を示す波形図である。すなわち、図5に示すように、自発的に直流電源の極性が切り替わり、このような回路方式は自励式と呼ばれ、発振回路部51は、自励発振する自励式発振回路を構成する。
次いで、磁性体コア2に貫通させた被測定電流線1のいずれか一方がアースを介して流れた場合などの地絡事故が生じ過漏電が発生している状況下を考える。過漏電が発生している状況下では、磁性体コア2には大きな磁界が印加された状態となるため、常に磁性体コア2は磁気飽和に達している。つまり、LR発振回路のインピーダンス値(Z)は常に小さい値となる。
図6は過漏電が発生している状態の図1の発振回路部51の電圧波形及び電流波形を示す波形図である。図6に示すように、しきい値Ith、−Ithを超えるまでの時間間隔は短くなり、スイッチング動作周波数は早くなる。このスイッチング動作周波数、すなわち発振周波数の変化を検出することによって、過漏電状態を判別することができる。
図7は図1の漏電検出装置101において発振回路部51と制御ユニット部が分離された状態の変形例を示すブロック図である。
すなわち、漏電検出器の形態によっては、図7に示すように、電源生成回路10と発振回路部51が長い信号線で分離されている場合がある。具体的には、漏電リレーが想定され、電源生成回路10と漏電警報部13を搭載した制御ユニット部53が発振回路部51と離れている場合である。この場合、発振回路部51に過漏電状態であることを検出して判定する過漏電状態判定部(図1の52)を設け、判定状態をユニットに伝送したり、発振波形(電流波形もしくは電圧波形)を取得後、波形データをユニットに伝送したりする必要がある。つまり、制御ユニット部53が離れている場合は、伝送線の配線コストの増加を招くといった問題が生じる。さらに、伝送線の長距離化は、耐ノイズ性の低下による誤動作を引き起こす可能性がある。
このような事例に対応したのが本発明の実施の形態1に係る漏電検出装置101である。電源生成回路10は発振回路部51に電源電圧を供給しているが、スイッチング動作周波数の変化に伴い、電源生成回路10が出力する消費電力値(W)が変化する。
図8は図1の漏電検出装置101において過漏電の発生有無における電源生成回路10の消費電力波形を示す波形図である。ここで、図8(a)は定格範囲の漏電を計測時の消費電力波形であり、図8(b)は定格範囲外、すなわち過漏電発生時における消費電力波形を示している。消費電力波形はコイル3に流れる電流変化と相関があり、磁性体コア2が磁気飽和に達していないときの消費電力の変化は少ないものの、磁性体コア2の磁気飽和により、LR発振回路のインピーダンス値(Z)の低下が生じ、コイル3に流れる電流は急激に増加するのに合わせて、急激に消費電力が増加する。コイル3に流れる電流波形がしきい値Ithに応じて反転した際、同様に消費電力波形も反転する。ただし、消費電力波形であるため、LR発振回路に流れる電流1周期に対して、2つの山ピークを有する波形となる。図1に示したように、消費電力波形を収集する消費電力波形収集回路11と消費電力波形収集回路11にて得た消費電力波形の信号情報の変化に基づいて過漏電状態であることを判定する過漏電判定回路12とを備える過漏電状態判定部52を設けることで、過漏電状態を検出することができる。
信号情報の変化の一つとして、消費電力波形の周波数変化が挙げられ、フーリエ信号処理による周波数スペクトルから周波数を同定する方法が考えられる。特に、周波数分析を行うことで、周波数を同定することができる。磁性体コア2の磁気特性や磁性体コア2に巻回したコイル3のインダクタンス値から、LR発振回路のインピーダンス値(Z)を算出し、過漏電が発生した状態におけるコイル3に流れる電流の周波数を同定することができる。周波数スペクトルから周波数を同定することにより、瞬間的な外乱磁界によって生じる発振回路の周波数変化と過漏電が発生した状態によって生じるLR発振回路の周波数変化を分別することができ、結果的に消費電力波形における周波数変化だけを検出する場合と比べて過漏電検出の精度を高めることができる。
また、フーリエ信号処理による周波数スペクトルから周波数を同定する方法などを用いて厳密に周波数を検出することなしに、信号情報については、一定期間における消費電力波形のピークの個数に着目し、ピーク個数をカウントして予め設定した個数を超えた場合に過漏電状態と判定しても良い。この場合においては、フーリエ信号処理が不要であるために信号処理回路を簡単に構成できる。
以上の本実施の形態1にかかる直流漏電検出装置101の説明では、磁性体コア2は環状で形成して図示したが、本発明はこれに限らず、四角形状、もしくは多角形状で磁性体コア2を形成してもよい。
また、接合箇所からの漏れ磁界を抑制するような工夫が別途必要となるが、分割型の磁性体コア2を用いてもよい。
さらに、磁性体コア2に巻回したコイル3は、図1では局所的に巻回しているが、本発明はこれに限らず、円周に均一に巻回した形態でのコイル3を用いてもよい。
またさらに、過漏電を判定するために、消費電力波形に着目したが、本発明はこれに限らず、電圧がレギュレータを介して安定化制御されており、電圧変動が少ない場合は、消費電流波形に着目して過漏電を判定してもよい。この場合は、波形収集回路11を簡単化できる。
以上説明したように、本実施の形態1で示した構成によれば、漏電リレーのような制御ユニット部53が離れている場合においても、過漏電状態を判定するための電圧波形情報もしくは電流波形情報が含まれる信号線を配線する必要はなく、安価な過漏電検出システムを構成することができる。また、ノイズが流入する信号線を減らすことにより、外乱ノイズに対して堅牢な過漏電検出システムを構築することができる。
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2にかかる漏電検出装置102の構成例を示すブロック図である。以下、本発明の実施の形態2にかかる漏電検出装置102について図9を参照して説明する。
実施の形態2にかかる漏電検出装置102は、図1の実施の形態1にかかる漏電検出装置101と比較して以下の点が異なる。
電源生成回路10に代えて電源生成回路10Aを備える。ここで、電源生成回路10Aは、電源生成回路10の動作に加えて、所定のオフセット電圧を生成して、正側直流電源5からの直流電圧及び負側直流電源6からの直流電圧に対して重畳する。なお、実施の形態2において、負側直流電源6Aの負側とは重畳したオフセット電圧から見たときの負側という意味である。すなわち、発振回路部51のLR発振回路はバイポーラ電源を用いておらず、ユニポーラ電源を用いていることと等価である。
図10は図9の漏電検出装置102において過漏電の発生有無における電源生成回路10の消費電力波形を示す波形図である。電源生成回路10Aのオフセット電圧の重畳に伴い、過漏電有無における消費電力波形は図10(a)、(b)に示すような変化となる。図10(a)は定格範囲の漏電を計測時の消費電力波形であり、図10(b)は定格範囲外、すなわち過漏電発生時における消費電力波形を示している。
消費電力波形はコイル3に流れる電流変化と相関があり、磁性体コア2が磁気飽和に達していないときの消費電力の変化は少ないものの、磁性体コア2の磁気飽和により、LR発振回路のインピーダンス値(Z)の低下が生じ、コイル3に流れる電流は急激に増加するのに合わせて、急激に消費電力が増加する。コイル3に流れる電流波形がしきい値Ithに応じて反転した際、同様に消費電力波形も反転する。ユニポーラ電源となることにより、電源生成回路10Aにおいて正側の電源だけを取り扱うため、回路構成を簡素にすることができ、実施の形態1に比べて、より安価な過漏電検出システムを構成することができる。
1 被測定電流線、2 磁性体コア、3 コイル、4 抵抗、5 正側直流電源、6 負側直流電源、7 スイッチ、8 電流検出回路、9 スイッチ制御回路、10,10A 電源生成回路、11 消費電力波形収集回路、12 過漏電判定回路、13 漏電警報部、10A 電源生成回路、51 発振回路部、52 過漏電状態判定部、53 制御ユニット部、101,102 漏電検出装置。

Claims (6)

  1. 被測定電流線を囲む磁性体コアに巻回したコイルと、上記コイルに接続される抵抗と、上記コイル及び上記抵抗に接続される直流電源とを含み、自励発振する発振回路と、
    上記発振回路に流れる電流を検出して、検出した電流を所定のしきい値と比較して、上記検出した電流が上記しきい値を超えたときに、上記直流電源の極性を反転するように制御する制御手段とを備えた漏電検出装置であって、
    上記直流電源に所定の電源電圧を供給する電源生成回路と、
    上記電源生成回路により消費される消費電力又は消費電流の波形から得られる情報に基づいて、上記被測定電流線に流れる測定電流が過漏電状態であるか否かを判定する過漏電判定手段とを備えることを特徴とする漏電検出装置。
  2. 上記電源生成回路により消費される消費電力又は消費電流の波形から得られる情報は、上記消費電力又は消費電流の波形の周波数であることを特徴とする請求項1記載の漏電検出装置。
  3. 上記電源生成回路により消費される消費電力又は消費電流の波形から得られる情報は、上記消費電力又は消費電流の波形の一定期間のピーク個数であることを特徴とする請求項1記載の漏電検出装置。
  4. 上記電源生成回路は、上記直流電源に対して、上記電源電圧に所定のオフセット電圧を印加して供給することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載の漏電検出装置。
  5. 上記被測定電流線に流れる測定電流が過漏電状態であると判定されたときに、所定の警報を出力する警報手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の漏電検出装置。
  6. 被測定電流線を囲む磁性体コアに巻回したコイルと、上記コイルに接続される抵抗と、上記コイル及び上記抵抗に接続される直流電源とを含み、自励発振する発振回路と、
    上記発振回路に流れる電流を検出して、検出した電流を所定のしきい値と比較して、上記検出した電流が上記しきい値を超えたときに、上記直流電源の極性を反転するように制御する制御手段とを備えた漏電検出装置のための漏電検出方法であって、
    電源生成回路が、上記直流電源に所定の電源電圧を供給するステップと、
    過漏電判定手段が、上記電源生成回路により消費される消費電力又は消費電流の波形から得られる情報に基づいて、上記被測定電流線に流れる測定電流が過漏電状態であるか否かを判定するステップとを含むことを特徴とする漏電検出方法。
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