JP2016205225A - 内燃機関の加熱装置 - Google Patents

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篤 山村
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Abstract

【課題】内燃機関の始動の際に、低温状態にある加熱対象を急速に加熱し、その低温状態を速やかに解消することができ、それにより、内燃機関の始動性を向上させることができる内燃機関の加熱装置を提供する。【解決手段】本発明による内燃機関の加熱装置は、内燃機関を構成するデバイス及びデバイスに用いられる流体の少なくとも一方である所定の加熱対象(例えば燃料噴射弁5内の燃料)を、ヒータ2によって加熱するものであり、バッテリ1の電圧VBATを昇圧する昇圧回路6を備える。内燃機関の始動の際、加熱対象が所定の低温状態にあると判定されたときに、加熱制御が実行される(図2のステップ7)。この加熱制御では、昇圧回路6に昇圧動作を行わせる(図3のステップ23)とともに、昇圧された昇圧電圧VBSTをヒータ2に印加する(ステップ28)ことによって、加熱対象をヒータ2で急速に加熱する。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関を構成するデバイスやこのデバイスに用いられる流体を加熱する内燃機関の加熱装置に関する。
従来の内燃機関の燃料の加熱装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この加熱装置では、燃料噴射弁内の燃料供給通路にヒータが配置されており、内燃機関の始動開始時にヒータが通電される。これにより、燃料供給通路内の燃料がヒータで加熱され、熱膨張することによって、燃料供給通路内の燃圧を所定値以上に上昇させ、始動時における燃料噴射弁の噴射動作を確保するようにしている。
特開2001−132574号公報
一般に、内燃機関に供給される燃料は、適度な温度であることが望ましい。特にアルコール燃料は、低温状態では非常に燃焼にくいという特性を有するため、これを加熱することが必要になる。これに対し、上述した従来の燃料加熱装置は、基本的に、燃料の加熱によって燃圧を確保することを意図したものであるため、燃料自体の温度を適切に上昇させることができないおそれがある。特に極低温状態では、ヒータの電源であるバッテリの起電力が低下するのに伴い、ヒータを流れる電流が低下するため、燃料を始動が可能な温度まで上昇させるのに非常に時間がかかることで、内燃機関の始動性が低下するという問題がある。
また、極低温状態では、内燃機関を構成するデバイス、例えばスロットル弁が氷結により固着又は動作不良状態になることで、内燃機関の始動に支障を来すおそれがあるのに対し、従来の燃料加熱装置ではそのような状況にまったく対応することができない。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、内燃機関の始動の際に、低温状態にある加熱対象を急速に加熱し、その低温状態を解消することができ、それにより、低温状態での内燃機関の始動性を向上させることができる内燃機関の加熱装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、内燃機関を構成するデバイス及び当該デバイスに用いられる流体の少なくとも一方である所定の加熱対象(実施形態における(以下、本項において同じ)燃料)を加熱する内燃機関の加熱装置であって、加熱対象を加熱するための電気式のヒータ2と、バッテリ1と、バッテリ1の電圧VBATを昇圧する昇圧回路6と、加熱対象が所定の低温状態にあるか否かを判定する低温状態判定手段(ECU4、図2のステップ4、図3のステップ27)と、内燃機関の始動の際、加熱対象が所定の低温状態にあると判定されたときに、昇圧回路6に昇圧動作を行わせるとともに、昇圧動作により昇圧された昇圧電圧VBSTをヒータ2に印加することによって加熱対象を加熱する加熱制御を実行する制御手段(ECU4、図2のステップ7、図3)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の加熱装置は、加熱対象をヒータで加熱するものであり、この加熱対象は、内燃機関を構成するデバイス、及び/又はデバイスに用いられる流体である。また、加熱装置は、バッテリ電圧を昇圧する昇圧回路を備える。本発明によれば、内燃機関の始動の際、加熱対象が所定の低温状態にあると判定されたときに、加熱制御が実行される。この加熱制御では、昇圧回路による昇圧動作が行われるとともに、昇圧動作によって昇圧された昇圧電圧がヒータに印加される。
このように昇圧電圧をヒータに印加することにより、ヒータに大きな電流が流れ、その発熱量が増大することによって、加熱対象を急速に加熱し、加熱対象の低温状態を速やかに解消でき、それにより、低温状態での内燃機関の始動性を向上させることができる。また、昇圧動作や昇圧電圧の印加を含む加熱制御を、加熱対象が低温状態にあると判定されることを条件として実行するので、電気エネルギの無駄な消費を回避することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関の加熱装置において、制御手段は、内燃機関の始動に先立ち、加熱対象が所定の低温状態にあると判定されたときに、加熱制御を実行し(図2のステップ4、ステップ7)、その後、加熱対象の所定の低温状態が解消されたと判定されたときに、内燃機関を始動するための始動制御を実行すること(図3のステップ6、ステップ9)を特徴とする。
この構成によれば、加熱対象が低温状態にあると判定されたときに、内燃機関の始動に先立って加熱制御をまず実行し、その後、加熱制御によって加熱対象の低温状態が解消されたと判定されたときに、内燃機関の始動制御を実行する。これにより、内燃機関の始動制御を、加熱対象の低温状態が解消された適切なタイミングで開始できるとともに、内燃機関の始動を良好に行うことができ、したがって、内燃機関の始動性をさらに向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の加熱装置において、バッテリと加熱対象以外の内燃機関の他のデバイス(デバイスDVS1〜DVSn)に接続され、他のデバイスにバッテリ電圧を印加することによって、他のデバイスを駆動するデバイス駆動回路DD1〜DDnをさらに備え、デバイス駆動回路DD1〜DDnは、他のデバイスへのバッテリ電圧VBATの印加又は遮断を切り替えるためのスイッチング素子(トランジスタQ1〜Qn)を有し、制御手段は、加熱制御の実行中には、スイッチング素子を遮断側に保持すること(図3のステップ20)を特徴とする。
この構成によれば、バッテリと加熱対象以外の内燃機関の他のデバイスに、スイッチング素子を有するデバイス駆動回路が接続されており、このスイッチング素子を印加側に切り替えることによって、他のデバイスにバッテリ電圧が印加され、他のデバイスが駆動される。また、加熱制御中には、スイッチング素子は遮断側に保持される。これにより、加熱制御中に生成される昇圧電圧が他のデバイスに印加されることがなくなり、昇圧電圧による他のデバイスへの悪影響を確実に排除することができる。このため、昇圧回路とデバイス駆動回路を一連の回路として構成することが可能であり、それにより、これらの回路全体をコンパクトに構成することができる。
本発明の実施形態による内燃機関の燃料加熱装置を、内燃機関の他のデバイス及びその駆動回路とともに示す図である。 内燃機関の始動時制御処理を示すフローチャートである。 燃料の加熱制御処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図示しないが、本発明が適用された内燃機関(以下「エンジン」という)は、例えば車両に搭載された4気筒タイプのものであり、気筒内に燃料を直接、噴射する燃料噴射弁5を気筒ごとに有する。
本発明に係る加熱装置は、燃料噴射弁5内の燃料を加熱するものであり、図1に示すように、バッテリ1と、燃料を加熱するためのヒータ2と、ヒータ2を駆動する駆動回路3と、駆動回路3を制御する電子制御ユニット(以下「ECU」という)4などを備えている。バッテリ1は、車両に常用される、例えば12Vのものである。ヒータ2は、電熱線を有し、例えば各燃料噴射弁5に内蔵されている。
駆動回路3は、バッテリ1の電圧VBATを昇圧するための昇圧回路6と、昇圧回路6によって昇圧された昇圧電圧VBSTをヒータ2に印加し、ヒータ2を駆動するためのヒータ駆動用のトランジスタQHを有する。このトランジスタQHは、電界効果型のものであり、そのドレインはヒータ2の電熱線の一端に接続され、電熱線の他端はアースに接続されている。また、トランジスタQHのソースは昇圧回路6に接続され、ゲートはECU4に接続されている。
昇圧回路6は、ソレノイドL0、昇圧用の電界効果型のトランジスタQ0、ダイオードD0、及びコンデンサC0で構成されている。ソレノイドL0の一端はバッテリ1の出力側に接続され、他端はトランジスタQ0のドレインに接続されている。トランジスタQ0のソースはアースに接続され、ゲートはECU4に接続されている。また、ダイオードD0は、ソレノイドL0とトランジスタQ0のドレインとの間に接続されるとともに、コンデンサC0の入力側に接続されている。コンデンサC0の出力側は、ヒータ駆動用のトランジスタQHのソースに接続されている。
以上の構成の昇圧回路6では、ECU4からトランジスタQ0のゲートにスイッチング信号(以下「昇圧信号」という)SVIが入力されると、トランジスタQ0がオンし、ソレノイドL0にバッテリ電圧VBATが印加され、電気エネルギが蓄えられる。この状態からトランジスタQ0がオフされると、ソレノイドL0に蓄えられた電気エネルギが、ダイオードD0を介してコンデンサC0に供給・蓄電されることによって、昇圧が行われる。
このコンデンサC0は、比較的大きな容量を有するものであり、上述したトランジスタQ0のオン/オフが繰り返されることで、大きな昇圧電圧(例えば40V以上)が得られる。また、コンデンサC0の出力側はECU4に接続されており、それにより、昇圧回路6による昇圧電圧VBSTが検出される。
以上の構成によれば、ECU4からトランジスタQHのゲートにスイッチング信号(以下「加熱信号」という)SCHが入力されると、トランジスタQHがオンし、ヒータ2に昇圧電圧VBSTが印加されることによって、ヒータ2に大きな電流が流れる。
また、駆動回路3は、エンジンを構成し、その動作を担う各種のデバイスDVS(DVS1〜DVSn)をそれぞれ駆動するための複数のデバイス駆動回路DD(DD1〜DDn)を有する(図1には2つのみ図示)。上記のデバイスDVSは、バッテリ電圧VBATの印加によって作動するソレノイド、コイルやモータなどを有する電磁式又は電気式のものである。このようなデバイスDVSとして、例えば、吸気量を調整するためのスロットル弁、EGR量を調整するためのEGR弁や、クランクシャフトに対するカムシャフトの位相を変更するためのカム位相可変機構などが挙げられる。
各デバイス駆動回路DDは、電流の逆流を防止するためのダイオードD(D1〜Dn)と、デバイス駆動用の電界効果型のトランジスタQ(Q1〜Qn)で構成されている。各ダイオードDは、カソード側がコンデンサC0とヒータ駆動用のトランジスタQHとの間に接続され、アノード側がトランジスタQのドレインに接続されている。ダイオードDのカソード側及びアノード側には、デバイスDVSのソレノイドなどが並列に接続されている。また、トランジスタQのソースはアースに接続され、ゲートはECU4に接続されている。
以上の構成により、ECU4からデバイス駆動回路DDのトランジスタQのゲートに制御信号SCN(SCN1〜SCNn)が入力されると、トランジスタQがオンし、対応するデバイスDVSのソレノイドなどにバッテリ電圧VBATが印加されることによって、そのデバイスDVSが駆動され、制御信号SCNに応じて制御される。
また、ECU4には、クランク角センサ21から、パルス信号であるCRK信号が所定のクランク角度(例えば30°)ごとに入力される。ECU4は、CRK信号に基づき、エンジンの回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。さらに、ECU4には、水温センサ22から、エンジンを冷却する冷却水の温度(以下「エンジン水温」という)TWを表す検出信号が入力され、イグニッションスイッチ23から、そのオン/オフ状態を表す信号が入力される。
ECU4は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などを有するマイクロコンピュータで構成されている。ECU4は、上述したセンサセンサ21、22の検出信号及びイグニッションスイッチ23からの信号などに応じて、エンジンの始動時、ヒータ2を用いた燃料の加熱制御を含むエンジンの始動時制御を実行する。本実施形態では、ECU4が、低温状態判定手段及び制御手段に相当する。
図2は、この始動時制御処理を示す。本処理は、所定の周期で実行される。本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、イグニッションスイッチ23がオン状態であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ1の判別結果がYESのときには、始動完了フラグF_STRTFINが「1」であるか否かを判別する(ステップ2)。この判別結果がYESで、エンジンの始動がすでに完了しているときには、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップ2の判別結果がNOのときには、燃料加熱フラグF_HEATが「1」であるか否かを判別する(ステップ3)。イグニッションスイッチ23がオンされた直後においては、この判別結果がNOになり、その場合には、ステップ4に進み、水温センサ22で検出されたエンジン水温TWが、極低温状態を表す所定温度TLOWよりも低いか否かを判別する。
この判別結果がYESで、TW<TLOWのときには、燃料噴射弁5内の燃料が所定の極低温状態にあると判定し、燃料を加熱する加熱制御を実行すべきとして、そのことを表すために燃料加熱フラグF_HEATを「1」にセットし(ステップ5)、ステップ6に進む。また、ステップ5が実行された後には、前記ステップ3の判別結果がYESになり、その場合にはステップ6に直接、進む。
このステップ6では、燃料加熱完了フラグF_HEATFINが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、燃料の加熱制御処理を実行する(ステップ7)とともに、始動完了フラグF_STRTFINを「0」にセットし(ステップ8)、本処理を終了する。
図3は、上記ステップ7で実行される燃料加熱制御処理のサブルーチンを示す。本処理ではまずステップ20において、デバイス駆動用のトランジスタQ(Q1〜Qn)への制御信号の出力を停止することによって、すべてのトランジスタQをオフ状態に制御する。
次に、昇圧完了フラグF_VUPFINが「1」であるか否か(ステップ21)、及び昇圧電圧VBSTが所定の目標電圧VCMD(例えば40V)以上であるか否か(ステップ22)をそれぞれ判別し、これらの判別結果がいずれもNOのときには、昇圧回路6による昇圧動作を実行する(ステップ23)。前述したように、この昇圧動作は、ECU4からトランジスタQ0への昇圧信号SVIの入力と停止を交互に行うことにより、バッテリ1からソレノイドL0への蓄電とソレノイドL0からコンデンサC0への蓄電を繰り返すことによって、行われる。
次に、後述する昇圧電圧VBSTの印加時間をアップカウント式に計時する印加タイマの値TM_VTRGを0にリセットし(ステップ24)、本処理を終了する。
上記の昇圧動作によって昇圧電圧VBSTが上昇し、目標電圧VCMDに達したときには、前記ステップ22の判別結果がYESになるのに応じて、昇圧動作を停止する(ステップ25)とともに、昇圧動作が完了したことを表すために、昇圧完了フラグF_VUPFINを「1」にセットし(ステップ26)、次いでステップ27に進む。また、昇圧動作が完了した後には、ステップ26の実行により、前記ステップ21の判別結果がYESになり、その場合にはステップ27に直接、進む。
このステップ27では、前記ステップ24でリセットした印加タイマ値TM_VTRGが所定時間TREF(例えば1秒)以上であるか否かを判別し、その判別結果がNOのときには、昇圧電圧VBSTをヒータ2に印加する(ステップ28)。前述したように、この昇圧電圧VBSTの印加は、ECU4からトランジスタQHに加熱信号SCHを入力し、トランジスタQHをオンさせることによって、行われる。次に、燃料加熱完了フラグF_HEATFINを「0」にセットし(ステップ29)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ27の判別結果がYESのとき、すなわちTM_VTRG≧TREFが成立し、ヒータ2の印加時間が所定時間TREFに達したときには、燃料の極低温状態が解消されたと判定し、昇圧電圧VBSTの印加動作を停止する(ステップ30)とともに、燃料の加熱が完了したことを表すために、燃料加熱完了フラグF_HEATFINを「1」にセットし(ステップ31)、本処理を終了する。
図2に戻り、上記のように燃料の加熱が完了したときには、前記ステップ6の判別結果がYESになり、その場合にはステップ9に進む。また、前記ステップ4の判別結果がNOのとき、すなわち、燃料がもともと極低温状態にないときには、ステップ9に直接、進む。このステップ9では、エンジンを始動するための始動制御を実行する。
この始動制御は、具体的には、エンジンのスタータスイッチ(図示せず)がオンされるのに応じて、気筒内に、燃料噴射弁5から燃料を噴射し、点火プラグ(図示せず)から火花を発生させるとともに、デバイス駆動用のトランジスタQ1〜Qnに制御信号を出力し、バッテリ電圧VBATを用いてデバイスDVSを適宜、駆動しながら、燃焼を行わせるものである。
次に、エンジン回転数NEが所定のアイドル回転数NIDL(例えば450rpm)よりも大きいか否かを判別する(ステップ10)。この判別結果がNOのときには、エンジンの始動が完了していないとして、前記ステップ8に進み、始動完了フラグF_STRTFINを「0」に維持する。一方、上記ステップ10の判別結果がYESで、エンジン回転数NEがアイドル回転数NEIDLを上回ったときには、エンジンの回転が立ち上がり、始動が完了したとして、始動完了フラグF_STRTFINを「1」にセットし(ステップ11)、本処理を終了する。
このようにエンジンの始動が完了し、ステップ11が実行された後には、前記ステップ2の判別結果がYESになり、図2の処理がそのまま終了することで、始動時制御は実質的に終了し、その後は、エンジンの通常制御に移行する。この通常制御では、昇圧回路6による昇圧動作が停止されるとともに、トランジスタQ1〜Qnに制御信号を出力することによって、バッテリ電圧VBATをデバイスDVS1〜DVSnに印加し、これらを適宜、駆動することで、内燃機関の動作が制御される。
以上のように、本実施形態によれば、エンジンの始動の際、燃料噴射弁5内の燃料が所定の極低温状態にあると判定されたときに(図2のステップ4:YES)、燃料加熱制御を実行する(ステップ7)ことによって、昇圧回路6による昇圧動作が行われるとともに、昇圧電圧VBSTがヒータ2に印加される。これにより、ヒータ2に大きな電流が流れ、その発熱量が増大することによって、燃料を急速に加熱し、燃料の極低温状態を速やかに解消できるので、極低温状態でのエンジンの始動性を向上させることができる。
また、昇圧回路6の昇圧動作やヒータ2への昇圧電圧VBSTの印加を含む燃料加熱制御を、燃料が極低温状態にあると判定されることを条件として実行するので、電気エネルギの無駄な消費を回避することができる。
さらに、燃料が極低温状態にあると判定されたときに、エンジンの始動に先立って燃料加熱制御をまず実行し(ステップ7)、その後、燃料加熱制御によって燃料の極低温状態が解消されたと判定されたときに(ステップ27:YES、ステップ6:YES)、エンジンの始動制御を実行する(ステップ9)。これにより、エンジンの始動制御を、燃料の極低温状態が解消された適切なタイミングで開始できるとともに、エンジンの始動を良好に行うことができ、エンジンの始動性をさらに向上させることができる。
また、燃料加熱制御中には、デバイス駆動用のトランジスタQ1〜Qnをオフ状態に制御する(図3のステップ20)ので、燃料加熱制御中に生成される昇圧電圧VBSTがデバイスDVSに印加されることがなくなり、昇圧電圧VBSTによるデバイスDVSへの悪影響を確実に排除することができる。また、昇圧回路6とデバイス駆動回路DD(DD1〜DDn)が一連の回路として構成されているので、これらの回路全体をコンパクトに構成することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、ヒータ2によって燃料噴射弁5内の燃料を加熱しているが、本発明はこれに限らす、燃料に代えて又は燃料とともに、燃料噴射弁以外のデバイスやそれに用いられる流体を加熱対象とすることが可能である。
例えば、極低温状態において、氷結による固着や動作不良が生じ、エンジンの始動に支障を来すおそれがあるようなデバイスを加熱対象とするのが好ましく、そのようなデバイスの例として、スロットル弁が挙げられる。デバイスを加熱対象とする場合には、そのデバイスにヒータを設けるとともに、デバイスが極低温状態にあると判定されたときに加熱制御を実行することによって、デバイスの氷結による固着又は動作不良状態を速やかに解消でき、エンジンの始動性を向上させることができる。
また、実施形態では、燃料が極低温状態にあるか否かの判定や、燃料の極低温状態が解消されたか否かの判定を、エンジン水温TWやヒータ2の印加時間に基づいて行っているが、その判定手法として適当な他の方法を採用することが可能であり、例えば、燃料の温度をセンサで直接、検出してもよい。
さらに、実施形態では、ヒータ駆動用の昇圧回路6及びトランジスタQHを、デバイス駆動回路DD1〜DDnと一体に構成しているが、別個に構成してもよいことはもちろんである。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 バッテリ
2 ヒータ
4 ECU(低温状態判定手段、制御手段)
6 昇圧回路
22 水温センサ(低温状態判定手段)
DVS1〜DVSn デバイス(他のデバイス)
DD1〜DVn デバイス駆動回路
Q1〜Qn デバイス駆動回路のトランジスタ(スイッチング素子)
VBAT バッテリ電圧
VBST 昇圧電圧

Claims (3)

  1. 内燃機関を構成するデバイス及び当該デバイスに用いられる流体の少なくとも一方である所定の加熱対象を加熱する内燃機関の加熱装置であって、
    前記加熱対象を加熱するための電気式のヒータと、
    バッテリと、
    当該バッテリの電圧を昇圧する昇圧回路と、
    前記加熱対象が所定の低温状態にあるか否かを判定する低温状態判定手段と、
    前記内燃機関の始動の際、前記加熱対象が前記所定の低温状態にあると判定されたときに、前記昇圧回路に昇圧動作を行わせるとともに、当該昇圧動作により昇圧された昇圧電圧を前記ヒータに印加することによって前記加熱対象を加熱する加熱制御を実行する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の加熱装置。
  2. 前記制御手段は、前記加熱対象が前記所定の低温状態にあると判定されたときに、前記内燃機関の始動に先立って前記加熱制御を実行し、その後、前記加熱対象の前記所定の低温状態が解消されたと判定されたときに、前記内燃機関を始動するための始動制御を実行することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の加熱装置。
  3. 前記バッテリと前記加熱対象以外の前記内燃機関の他のデバイスに接続され、当該他のデバイスに前記バッテリ電圧を印加することによって、当該他のデバイスを駆動するデバイス駆動回路をさらに備え、
    当該デバイス駆動回路は、前記他のデバイスへのバッテリ電圧の印加又は遮断を切り替えるためのスイッチング素子を有し、
    前記制御手段は、前記加熱制御の実行中には、前記スイッチング素子を遮断側に保持することを特徴とする、請求項1又は2に記載の内燃機関の加熱装置。
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