JP2016204978A - 止水材の耐水圧性能を評価する方法 - Google Patents

止水材の耐水圧性能を評価する方法 Download PDF

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普史 小川
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勝実 柴田
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Kiyoshi Hasegawa
清志 長谷川
紫郎 鶴岡
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紫郎 鶴岡
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Abstract

【課題】トンネル施工現場で使用される止水材の耐水圧性を評価すること、特に長期間にわたる耐水圧性能(止水性能)をより簡便に評価できる方法を提供すること。【解決手段】注水孔、止水材の注入孔及び排液孔が形成された内部に空洞を有する試験器具を準備する段階と、加圧された水を注水孔より該試験器具内に注入し、前記空洞に加圧水を充填する水充填段階と、止水材を高圧で注入孔より前記試験器具内に注入し、前記空洞内に充填した加圧水を排液孔より排出して、該空洞に止水材を充填する止水材充填段階と、閉鎖した試験器具を、常温下で所定の期間、保持する養生段階と、加圧水を注水孔より前記試験器具内に注入し、排液孔からの水の漏れの有無を確認する検査段階とを含む、止水材の耐水圧性能を評価する方法。【選択図】図3

Description

本発明は、止水材の耐水圧性能を評価する方法に関し、特にウォータータイト型トンネルに使用する止水材の耐水圧性能の評価に好適に用いられる方法に関するする。
山岳トンネルやシールドトンネル等では、トンネル背面の地下水をトンネル底部に設けられた排水溝に集水し、当該排水溝を介してトンネル坑外に排出させるのが一般的であった。しかし、トンネル施工時・供用時に地下水を坑外に排水することで、トンネル周辺の既存の水環境に何らかの影響が及ぶことを懸念する周辺住民の要望にこたえるため、近年は、地下水流出の抑制を図った止水構造(ウォータータイト)の山岳トンネルが求められる場合がある。
ウォータータイト型のトンネル構造としては、トンネルの一次覆工と二次覆工との間に防水シートを配設することが一般的である(特許文献1、特許文献2等)。しかし、地下水(湧水)は通常高い水圧がかかっているため、供用中に防水シートが破損し、漏水が生じることがある。この場合、破損が生じた箇所に止水材を注入する注入工法などにより補修を行うが、耐水圧性のある止水材を使用しなければ、漏水を長期にわたり止めることができない。
特開2005−120576号公報 特開2011−219999号公報
上記注入工法で用いられる止水材として、施工のし易さ等の点から、ウレタン系止水材が広く使用されているが、その耐水圧性を評価すること、特に長期間にわたる耐水圧性能(止水性能)の評価は困難であり、より簡便に評価できる方法並びにその方法を為すための器具が求められていた。
すなわち、止水材の注入対象箇所としては、例えば「砂礫層」、「各種土層」、「地盤の空隙」、「地下水流がある地盤」などが挙げられ、さらに、止水材は前記各種土層中に設置された防水シート破損箇所の機能回復への適用も想定される。従って、これらの止水材注入にあたって、(1)注入した止水材の適用箇所への浸透性、拡散性を確認する方法、並びに、(2)止水材の高水圧下での耐水圧性能を確認する簡易な試験評価方法や器具が求められていた。
本発明は、下記の(1)〜(5)の段階を含むことを特徴とする、止水材の耐水圧性能の評価方法に関する。
(1)相対向する2つの平板材と、これら平板材を所定の間隔に保つとともに、平板材の周縁部において平板材間の隙間を閉じる周壁を形成するスペーサーとから構成される、内部に空洞を有する閉じられた試験器具であって、
該平板材のうち一方側の平板材には、注水孔、及び排液孔が形成され、且つ他方側の平板材には、止水材の注入孔、及び排液孔が形成されてなる試験器具を準備する準備段階と、(2)該一方側の平板材が上方に、そして該他方側の平板材が下方に位置するように前記試験器具を配置し、続いて、加圧された水を注水孔より該試験器具内に注入し、前記空洞
に加圧水を充填する水充填段階と、
(3)次いで、該加圧水の圧力よりもより高圧の止水材を、止水材の注入孔より前記試験器具内に注入し、前記空洞内に充填された加圧水を排液孔より排出して、該空洞に止水材を充填する止水材充填段階と、
(4)そして、前記全ての孔が閉じられた試験器具を、常温下で所定の期間、保持する養生段階と、
(5)その後、排液孔を開け、そして加圧水を注水孔より前記試験器具内に注入し、排液孔からの水の漏れの有無を確認する検査段階。
本発明の評価方法において、前記試験器具は、前記一方側の平板材と前記スペーサーとの間に水及び止水材の通過を許容する程度に破損した防水面材が保持されてなることが好ましく、このとき、前記一方側の平板材と前記破損した防水面材との間に緩衝面材を更に収納してなることがさらに好ましく、特に該緩衝面材が不織布であることがさらに好ましい。
また本発明の評価方法は、(2)水充填段階において、試験器具内の水圧が0.1MPa乃至0.4MPaとなるように水を充填することが好ましい。
さらに(5)検査段階において、圧力0.1MPa乃至0.4MPaの加圧水を試験器具内に注入することにより、耐水圧性能の検査を行うことが好ましい。
本発明の方法は、ウォータータイト型トンネル等の漏水を伴う破損箇所などにおいて、その補修に注入工法にて用いられる止水材の耐水圧性能を、効率よく、簡便に評価することができる。
図1は、本発明の方法に用いる試験器具の一態様を示す斜視図である。 図2は、本発明の方法に用いる試験器具の一態様を示す断面図である。 図3は、本発明の方法に用いる試験器具の一態様を示す断面図である。 図4は、実施例における止水材の耐水圧性能の評価方法の手順を示す模式図である。
[評価方法]
本発明の止水材の耐水圧性能を評価する方法(以下、評価方法と称する)は、以下の(1)乃至(5)の段階を含む。
(1)準備段階
本段階は、評価方法に使用する試験器具を準備する段階である。
本試験器具は、相対向する2つの平板材と、これら平板材を所定の間隔に保つとともに、平板材の周縁部において平板材間の隙間を閉じる周壁を形成するスペーサーとから構成され、そして内部に空洞を有する閉じられた試験器具として構成される。
そして前記平板材のうち一方側の平板材には、注水孔、及び排液孔が形成され、他方側の平板材には、止水材の注入孔、及び排液孔が形成される。
そして好ましくは、前記一方側の平板材と前記スペーサーとの間に水及び止水材の通過を許容する程度に破損した防水面材を保持させ、このとき更に好ましくは、前記一方側の平板材と前記破損した防水面材との間に緩衝面材を更に収納させる。
(2)水充填段階
本段階は、前段階で準備した試験器具に水を充填する段階である。
まず、前記一方側の平板材が上方に、そして前記他方側の平板材が下方に位置するように試験器具を配置する。すなわち、注水孔が形成された平板材を上側に、止水材の注入孔
が形成された平板材を下側にして試験器具を配置する。
そして、注水孔より加圧された水を該試験器具内に注入し、前記空洞に加圧水を充填する。
この時、試験器具内の水圧が0.1MPa乃至0.4MPaとなるように、水を充填することが好ましい。
(3)止水材充填段階
本段階は、水を充填した試験器具に止水材を充填する段階である。
前段階に引き続いて、前記加圧水の圧力よりもより高圧力にて止水材を、止水材の注入孔より前記試験器具内に注入する。止水材は、試験器具内の水圧よりも高い圧力にて注入することにより、前記空洞内に充填されている加圧水を排液孔より排出させ、最終的に試験器具内の空洞を止水材で満たす。なお、止水材を充填する際、試験器具内の内部圧力は、前段階の試験器具内の水圧と同程度の水準、すなわち0.1MPa乃至0.4MPaに保つことが好ましい。
なお後述するように、本発明の評価方法は、特にウレタン系止水材の評価方法として好適であり、この場合、止水材を試験器具内に注入していく際、排液孔からウレタン樹脂が漏れだし、さらには、排液孔から水が排出されなくなったことを確認することで、試験器具内に充填されていた水を止水材が置き換え、器具内を止水材で充填したと判断することができる。
(4)養生段階
本段階は、試験器具内に充填した止水材を十分に反応・硬化させる段階である。
前段階にて止水材を充填させた試験器具の全ての孔(注水孔、止水材の注入孔、排液孔)を閉鎖し、これを常温(20℃±5℃)間で所定の期間、保持する。
保持期間(養生期間)は特に限定されないが、止水材の種類や試験器具の大きさによって適宜選択され得、例えば1日乃至7日の間で選択すればよい。
(5)検査段階
本段階は、止水材の耐圧性能を検査する段階である。
前段階にて器具内の止水材を養生(反応・硬化)させた試験器具の排液孔を開放し、そして注水孔より加圧水を試験器具内に注入する。そして排液孔から水の漏れの有無を確認する。
本段階において、試験器具内に注入する水の圧力は0.1MPa乃至0.4MPaとすることが好ましい。
またこの検査、すなわち加圧水の試験器具内への注入は、少なくとも7日間以上、好ましくは30日間以上続けられ得る。
なお、本試験において、少なくとも30日間の加圧水の注入の間、排液孔からの水の漏れが一切無いことが、ウォータータイト型トンネル向けの耐水圧性能(止水性能)として好ましい水準であるとする。
[試験器具]
本発明の止水材の耐水圧性能を評価するために使用する試験器具は、謂わば、ウォータータイト型トンネルにおける止水構造とその破損箇所を模したモデル器具であり、その詳細を以下に説明する。
前述したように、本発明の試験器具は、相対向する2つの平板材と、これら平板材を所定の間隔に保つとともに、平板材の周縁部において平板材間の隙間を閉じる周壁を形成するスペーサーとから構成される、内部に空洞を有して構成される。
前記平板材は、試験器具に高圧で注入することとなる水及び止水材の圧力に耐えられる材質であればよく、例えば鉄やステンレス、アルミニウムのような高い強度を有する材料を用いることが好ましい。2つの平板材は同一の材料からなるものであってもよいし、異なる材料からなるものであってもよい。また、試験器具内部を視認するために、アクリル板などの透明な材料を平板材の全部又は一部に用いてもよいが、こうした材料は鉄等と比
べて強度が弱いため、使用する場合は十分な強度を有する型枠等で上記平板材の周囲を補強することが好ましい。
平板材の形状は例えば正方形ないし長方形型であることが好ましく、縦横各辺が200〜400mm、厚みが5〜20mmの上下同型状であること、また前述のように十分な強度を有し、尚且つ人力で運搬可能なものが好ましい。
前記平板材のうち、一方側の平板材には注水孔と排液孔が設けられ、他方側の平板材には止水材の注入孔と排液孔が設けられる。これら注水孔、止水材の注入孔及び排液孔には、それぞれ注水流量、止水材の注入流量及び排液流量が調整可能なバルブを備えてなることが好ましい。
また平板材には、内部の空洞の圧力、すなわち、空洞に充填される加圧水や止水材の圧力を測定する圧力計、該圧力の調整と安全性のためのリリーフバルブを備えることが好ましい。なお試験器具の安全性を考慮し、リリーフバルブは一定圧力以上、例えば0.4MPa以上の圧力に対応できるものを使用することが好ましい。
前記スペーサーは、正方形ないし長方形型の枠形状を有する一の部品からなるもの、あるいは正方形ないし長方形型の枠形状を形成できる二以上の部品からなるものである。試験器具の組み立ての容易さや操作性の観点から、正方形ないし長方形型の枠形状を有するものが好ましい。
スペーサーは平板材の周縁部において平板材間の隙間を閉じる周壁を形成するべく設置されることから、その縦横の大きさは、平板材と略等しい大きさとするか、あるいは平板材よりも一回り小さい大きさすることができる。
スペーサーの材料は、前記平板材と同様に圧力に耐え得る材料であれば特に限定されず、例えば鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属材料、あるいはアクリル樹脂等の樹脂材料が使用可能である。
またスペーサの形状及び大きさは、試験器具を組み立てた後、注入する水や止水材の漏れがないように、スペーサーの上下に位置する2つの平板材に合わせた形状とすることが好ましい。詳細には、上下の平板材でスペーサーを挟み固定し易いように、スペーサーの外枠が平板材の枠内に収まる大きさ及び形状とし、またスペーサーの内枠は平板材に設けられた注水孔及び/又は止水材の注入孔若しくは排液孔をその内側に収められるような形状及び大きさとする。
またこのときのスペーサーの厚みは5〜30mmが好ましく、さらにより水漏れや止水材の漏れがないようにスペーサーと平板材の間にゴム製などのシール材を挟んだり、平板材とスペーサーとを直接接着したりすることも可能である。
前記一方側の平板材とスペーサーとの間には、好ましくは水及び止水材の通過を許容する程度に破損した防水面材を保持させる。ここで実際の止水構造(実際のトンネル及びトンネル周囲の湧水/漏水環境)を考慮すると、注水孔が設けられた平板材とスペーサーとの間に破損した防水面材を保持させることが好ましい。
前記防水面材は、実際の止水工事現場で使用される各種防水シートを使用し得、また実際の供用現場における破損状態の大きさや形状を忠実に再現してなることが好ましい。破損状態が不明な場合は、通常、コルクポーラー等で円形にくり抜いたものを破損モデル孔として扱うことが可能である。このとき、破損モデル孔は、防水面材中心部付近で1ケ所、5〜50mmの範囲内で円状にくり抜いたものとすることが好ましい。
防水面材の縦横の大きさは特に限定されないが、例えば保持される平板材やスペーサーの大きさと略等しいものとすることができる。
なお、本発明の評価方法が実施される間、試験器具を構成する各部品はそれらの位置関係が大きく移動しないことが求められるが、特に防水面材は、注入する加圧水や止水材によって試験器具内部でよれたり丸まったりすることがないよう、その周囲を一方側の平板材とスペーサーで挟み、動かないように保持させる。
さらに、実際の止水構造を考慮し、前記一方側の平板材と前記破損した防水面材との間に、緩衝面材を更に収納することが好ましい。緩衝面材は、実際の止水工事現場で使用される各種面材を使用し得、不織布面材、例えばポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の一般的な樹脂材料から製造された不織布を好適に用いることができる。
緩衝面材の縦横の大きさは特に限定されないが、平板材や破損した防水面材の大きさと略等しいものとすることができ、例えばスペーサーの内枠内に収まる程度の大きさとすることができる。
このように構成された試験器具は、実際の止水構造を考慮し、注水孔が設けられた平板材が上方となるように、他方、止水材の注入孔が設けられた平板材が下方となるように、試験器具を組み立て、設置することが好ましい。
すなわち試験器具は、上側から、注水孔と排液孔が設けられた平板材、(所望により)緩衝面材、(所望により)破損した防水面材、スペーサー、止水材の注入孔と排液孔が設けられた平板材、の順に重ね合わせられ、これら各部品の位置関係が動かないように固定器具で固定することができる。
また、前述の平板材に設けられ得る圧力計及びリリーブバルブの設置箇所は特に限定されないが、実際の止水構造を考慮するとともに、試験器具の操作性及び安全性を考慮し、注水孔と排液孔が設けられた平板材(上側の平板材)に設置すればよい。
さらに上記試験器具をトンネル等における各種土層状態を模した状態とするため、試験器具の空洞内に砂や石、土等を適宜挿入してもよい。
[止水材]
本評価方法は止水材の種類を問わずに適用可能であり、例えばウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂といった一般的な有機系止水材、或いは急結セメントのような無機系止水材など、さまざまな止水材の評価が可能である。
中でも、高圧条件下で試験器具内部に水が存在する状態にて試験を実施する点、試験器具への止水材の充填時に適度な流動性を有し、隙間なく充填できる点、充填完了までの時間を考慮して硬化時間を調整できる点、また実際の施工現場における作業性の点等を考慮すると、ウレタン系止水材を評価するための方法として好適である。
本発明の評価方法に使用する試験器具の一態様を図1乃至図3に示す。
図1は本発明の試験器具を構成する平板材、緩衝面材、破損した防水面材、スペーサー、及び平板材を重ねあわせ順に並べた斜視図であり、図2は該試験器具の概略断面図である。図3は、本発明の試験器具の使用法を説明する図である。
図1及び図2に示すように、本発明の試験器具1は、平板材2、緩衝面材3、破損した防水面材4、スペーサー5、平板材6が順に重ね合わせられた構造を有する。
破損した防水面材4は、破損モデル孔として中央に円形のくり抜き部4Aを有する。
上側の平板材2には、注水孔7と排液孔8が設けられ、これらには注水管7A及び排液管8Aが設置される。また下側の平板材6には、止水材の注入孔9と排液孔10が設けられ、同様に注入管9A及び排液管10Aが設置される。また平板材2には圧力計11が設けられている。
図3に示すように、試験器具1は、平板材2、緩衝面材3、破損した防水面材4、スペーサー5、平板材6が順に重ね合わせられ、そして固定器具13によって相互の位置が固定された構造を有し、注水孔7と排液孔8が設けられた平板材2を上側に、止水材の注入孔9と排液孔10が設けられた平板材6を下側に設置してなる。
前記注水孔7と排液孔8には、注水管7A及び排液管8Aが設置され、さらにそれぞれ注水流量と排液流量を調整可能とするバルブ7B及び8Bが設けられ、また、注水孔7に
は注水ノズル7Cが設けられる。また平板材2には、圧力計11とリリーフ管12とリリーフバルブ12Bが設けられている。
前記止水材の注入孔9と排液孔10には、注入管9A及び排液管10Aが設置され、さらにそれぞれ注入流量と排液流量を調整可能とするバルブ9B及び10Bが設けられ、また、注入孔9には止水材注入ノズル9Cが設けられている。
また図3には、スペーサー5によって平板材2と平板材6の間に形成された空洞14が図示されてなる。
次に本発明の評価方法の手順の一例を以下に示す。
まず図3に示す試験器具を準備する[(1)準備段階]。そして、全ての孔(注水孔、止水材の注入孔及び排液孔)のバルブ(7B〜10B)を閉じて試験器具を閉鎖空間とし、その後、ノズル7Bを開放し、注水ノズル7Cから注水孔7(注水管7A)を通じて空洞14への水の充填を開始する。そしてバルブ8B及びバルブ10Bの少なくとも一方を調整して排液孔8(排液管8A)及び排液孔10(排液管10A)の少なくとも一方から水を排液する、あるいはリリーフバルブ12Bを調整することにより、圧力計11によって計測される試験器具内部の圧力(水圧)を好ましくは0.1MPa〜0.4MPaの範囲に設定する[(2)水充填段階]。
続いて、ノズル9Bを開放し、止水材注入ノズル9Cから止水材の注入孔9(注入管9A)を通じて空洞14に止水材の充填を開始し、また同時にノズル8B及びバルブ10Bの少なくとも一方を調整して、排液孔8(排液管8A)及び排液孔10(排液管10A)の少なくとも一方から水と止水材を排液する。この時、バルブ8B及び/又は10B、あるいは、リリーフバルブ12を調整することにより、圧力計11を通じて、試験器具内部の圧力を、好ましくは0.1MPa〜0.4MPaの範囲に調整する[(3)止水材充填段階]。
排液孔8(排液管8A)及び/又は排液孔10(排液管10A)からの水の排液が完全に終了したことを確認するまで、空洞14への止水材15の充填を続行し、充填完了後、全ての孔(注水孔、止水材の注入孔及び排液孔)のバルブを閉じて試験器具を閉鎖空間とする。
その後、密封した試験器具を常温、例えば20±5℃の環境下で所定の期間、通常1日乃至7日間保持し、すなわち試験器具内部の止水材の養生(反応・硬化)を行う[(4)養生段階]。
養生後、バルブ8B及びバルブ10Bの少なくとも一方を開放し、注水ノズル7Cから注水孔7(注水管7A)を通じて、試験器具1内に水を加圧注入する。この時の水の注入圧力は、好ましくは0.1MPa〜0.4MPaとすることが好ましい。そして排液孔8(排液管8A)及び/又は排液孔10(排液管10A)からの水の漏れの有無を目視にて確認する[(5)検査段階]。本検査段階は、通常、7乃至30日間続けられる。
本評価方法において、ウォータータイト型トンネルに使用する止水材として十分な止水性能を有すると評価されるためには、上記確認工程において、7日間、好ましくは30日間以上、排液孔8(排液管8A)及び/又は排液孔10(排液管10A)からの水漏れが確認されないことが望ましい。
以下実施例により本発明を説明する。ただし本発明は、これらの実施例によって何ら制限されるものではない。
<試験器具>
図1乃至図3に示すように、平板材2及び平板材6として注水孔又は止水材の注入孔と排液孔とを備えた1組のアルミニウム板(各、縦:320mm×横:320mm×厚さ:10mm)を準備し、これらの間に、不織布製の緩衝面材3(縦:270mm×横:270mm×厚さ:3mm)、中心部をコルクポーラーで円形(10mmφ)にくり抜いた破
損した防水面材4(縦:320mm×横:320mm×厚さ:2mm)、スペーサー5(縦:300mm×横:300mm×厚さ:16mm)の順に上下に重ね合わせて挟み込み、固定器具13にて固定した。
なお平板材2には、周辺縁から7cm内側に注水孔7を設け、周辺縁から5cm内側に排液孔8を設け、また平板材6には、周辺縁から7cm内側に止水材の注入孔9を設け、周辺縁から5cm内側に排液孔10を設けた。
そして注水孔7には、注水管7A、バルブ7B及び注水ノズル7Cを、排液孔8には、排液管8A及びバルブ8Bを、止水材の注入孔9には、注入管9A、バルブ9B及び止水材注入ノズル9Cを、そして排液孔10には、排液管10A及びバルブ10Bを、それぞれ設置した。
また、平板材2には、圧力計11を設置し、さらにリリーフ管12とリリーフバルブ12Bを設置した。
止水材の耐水圧性能を以下の手順並びに評価基準により評価した。なお以下の実施例における評価手順を示す模式図を図4に示す。
<試験手順並びに評価基準>
1.水を上部の注水孔7から注入し、注水孔7と排液孔8のバルブ7B及び8Bを調節して、圧力計11で測定される試験器具1の内部圧が0.3MPaとなるように安定化させた(図4(a))。
2.下部の止水材の注入孔9から0.6MPaで下記に示す止水材A乃至Cを注入した。上部の排液孔8から水と止水材を排出しながら内部圧を0.3MPaに保った(図4(b))。30分間止水材の注入を継続し、排液孔8から樹脂が漏れだしたことを確認し(図4(c))、注水孔7を閉鎖した。
3.その後、排液孔8から水が出なくなるまで止水材の注入を行った。
4.排液孔8から水が出なくなったら注入をやめ、止水材の注入孔9及び排液孔8のすべてを完全に封鎖して、一晩養生した(図4(d))。
5.養生後、注水孔7から0.4MPaの加圧水の注入を開始した。連続30日間この圧力で水を注入し、上部排液孔8及び下部排液孔10からの漏水の有無を目視にて確認した(図4(e))。
6.試験器具を解体して、止水材15(樹脂)が防水シート4を挟んで上下に十分に充填されているか目視にて確認した。
以下の各種注入止水材により本発明の効果を確認した。
止水材A:ハイセルOS−248(東邦化学工業(株)製)(一液型ウレタン系)
止水材B:ハイセルUZ−2000(東邦化学工業(株)製)(二液型ウレタン系)
止水材C:ヘルメレンジE−200(ヘルメチック社製)(エポキシ系)
<試験結果>
表1に示すように、本発明の評価方法を用いて、ウレタン系止水材A及びBは高い耐水圧性能を有する点が確認された。
1 試験器具
2 平板材
3 緩衝面材
4 破損した防水面材
4A くり抜き部
5 スペーサー
6 平板材
7 注水孔
7A 注水管
7B バルブ
7C 注水ノズル
8 排液孔
8A 排液管
8B バルブ
9 止水材の注入孔
9A 注入管
9B バルブ
9C 止水材注入ノズル
10 排液孔
10A 排液管
10B バルブ
11 圧力計
12 リリーフ管
12B バルブ
13 固定器具
14 空洞
15 止水材(樹脂)

Claims (6)

  1. 止水材の耐水圧性能を評価する方法であって、
    (1)相対向する2つの平板材と、これら平板材を所定の間隔に保つとともに、平板材の周縁部において平板材間の隙間を閉じる周壁を形成するスペーサーとから構成される、内部に空洞を有する閉じられた試験器具であって、
    該平板材のうち一方側の平板材には、注水孔、及び排液孔が形成され、且つ他方側の平板材には、止水材の注入孔、及び排液孔が形成されてなる試験器具を準備する準備段階と、(2)該一方側の平板材が上方に、そして該他方側の平板材が下方に位置するように前記試験器具を配置し、続いて、加圧された水を注水孔より該試験器具内に注入し、前記空洞に加圧水を充填する水充填段階と、
    (3)次いで、該加圧水の圧力よりもより高圧の止水材を、止水材の注入孔より前記試験器具内に注入し、前記空洞内に充填された加圧水を排液孔より排出して、該空洞に止水材を充填する止水材充填段階と、
    (4)そして、前記全ての孔が閉じられた試験器具を、常温下で所定の期間、保持する養生段階と、
    (5)その後、排液孔を開け、そして加圧水を注水孔より前記試験器具内に注入し、排液孔からの水の漏れの有無を確認する検査段階、
    とを含む、止水材の耐水圧性能の評価方法。
  2. 前記試験器具は、前記一方側の平板材と前記スペーサーとの間に水及び止水材の通過を許容する程度に破損した防水面材が保持されてなる、請求項1に記載の評価方法。
  3. 前記試験器具は、前記一方側の平板材と前記破損した防水面材との間に緩衝面材を更に収納してなる、請求項2に記載の評価方法。
  4. 前記水充填段階において、試験器具内の水圧が0.1MPa乃至0.4MPaとなるように水を充填する、請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の評価方法。
  5. 前記検査段階において、圧力0.1MPa乃至0.4MPaの加圧水を試験器具内に注入する、請求項1乃至請求項4のうち何れか一項に記載の評価方法。
  6. 前記緩衝面材が不織布である、請求項3乃至請求項5のうち何れか一項に記載の評価方法。
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