JP2016203510A - 3次元構造体を含む製品の製造方法 - Google Patents

3次元構造体を含む製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スキージング部材の動きを阻害することなく、しかもベース部材を繰り返し使用可能とすることで、3次元構造体を効率良く製造する。【解決手段】3次元構造体の製造方法は、固化層SLを支持する支持部材4及び/又は固化層SLを支持する、製品の一部品11を、ベース部材2に形成した凹部7に収容する工程と、支持部材4及び/又は製品の一部品11を凹部7に収容した後に、スキージング部材3によって支持部材4上及び/又は製品の一部品11上に粉末層PLを形成する工程と、支持部材4上及び/又は製品の一部品11上の粉末層PLにレーザLを照射して固化層SLを形成する工程と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、積層造形法、特に粉末焼結造形法により3次元構造体を含む製品を製造する方法に関する。
近年、3次元構造体を高速で安価に作製できる技術として、積層造形法を適用した造形装置(いわゆる3Dプリンタ)が注目されている。積層造形法としては、例えば光造形法や粉末焼結造形法(粉末焼結積層法ともいう)等が挙げられる。
光造形法は、光硬化性液にレーザを照射し、この光硬化性液を所定の厚みの硬化層とし、この硬化層を積層させることによって3次元構造体を作製する手法である。この光造形法を利用して3次元構造体を製造する造形装置として、光硬化性の流動物質を収容する容器と、上下方向に延びる支持棒と、この支持棒に支持されるベースプレートと、ベースプレート上に着脱自在に配設される支持部材と、流動物質を硬化させるための光を発する光源と、光源から発せられた光を流動物質の上面近傍で収束させる光収束器とを備えたものがある(例えば特許文献1参照)。
この装置では、ベースプレートに支持部材を取り付けた状態で、これらを容器内の流動物質中に沈め、光源からの光を光収束器によって流動物質の上面に収束させ、これによって、流動物質を硬化させるとともに、硬化した部分(硬化層)を支持部材によって支持させている。
粉末焼結造形法は、金属又は樹脂からなる粉末の層(粉末層)の一部に、レーザを選択的に照射して焼結させることにより固化層を形成し、この固化層を積層させることによって3次元構造体を作製する手法である。
図6に示すように、粉末焼結造形法を利用して3次元構造体を製造する装置100は、例えば、ベース部材101と、粉末を収容するタンク102と、タンク102に収容される粉末をベース部材101上に層状に分与するスキージング部材(スキージともいう)103と、ベース部材101に形成された粉末層に向かってレーザLを照射するレーザ照射装置104とを備える。
この装置100は、図6(a)(b)に示すように、スキージング部材103によってタンク102に収容されている粉末をベース部材101上に移動させ、これによってベース部材101上に厚みが一定な粉末層PLを形成する。その後、図6(c)に示すように、粉末層PLの特定の部分に対してレーザ照射装置104からレーザLを照射し、この部分を焼結させて固化層SLとする。タンク102は、内部に昇降可能な底部105を有しており、タンク102に貯留される粉末の上部がスキージング部材103によってベース部材101上に移動させられると、この底部105を上昇させ、タンク102内の粉末をその開口部から盛り上げることができる(図6(c)参照)。この装置100は、その後、この固化層SLの上に粉末層PLを形成し、その一部にレーザ照射装置104によるレーザLを照射して固化層SLを形成する。装置100は、このように固化層SLを積層することによって、所定形状の3次元構造体を作製する。
特開平6−114947号公報
上記の粉末焼結造形法では、ベース部材101上に3次元構造体を直接形成するものであるため、造形終了後に、この3次元構造体をベース部材101から分離させる必要がある。この場合、3次元構造体を傷つけないようにベース部材101の一部を削り取ることになるが、この作業に手間がかかり、作業性を低下させていた。また、ベース部材101の一部を削り取ってしまうと、次回の使用のために、ベース部材の上面を研削等により平面化させなければならず、これも作業性を低下させる一因となっていた。作業効率の観点から、3次元構造体をベース部材101ごと装置100から取り外すことも考えられるが、いずれにせよ、ベース部材101を効率良く繰り返し使用できないという問題が残存する。
その解決手段としては、例えば、上記のように光造形法において使用される支持部材をベース部材101に載置して、この支持部材上に3次元構造体を形成することも考えられる。しかしながら、このように支持部材をベース部材101上に載置してしまうと、スキージング部材103の動きを支持部材が阻害してしまうおそれがある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、スキージング部材の動きを阻害することなく、しかもベース部材を繰り返し使用可能とすることで、3次元構造体を効率良く製造することを課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、スキージング部材によってベース部材上に粉末層を形成し、前記粉末層の一部にレーザを照射して固化層を形成することにより、3次元構造体を含む製品を製造する方法であって、前記固化層を支持する支持部材及び/又は前記固化層を支持する、前記製品の一部品を、前記ベース部材に形成した凹部に収容する工程と、前記支持部材及び/又は前記製品の前記一部品を前記凹部に収容した後に、前記スキージング部材によって前記支持部材上及び/又は前記製品の前記一部品上に前記粉末層を形成する工程と、前記支持部材上及び/又は前記製品の前記一部品上の前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、ベース部材に凹部を形成することにより、スキージング部材によって粉末層を形成する場合に、スキージング部材の動きを阻害することのないように、支持部材及び/又は製品の一部品をこの凹部に収容できる。ここで、支持部材は、固化層を形成する際にこれを支持するためのものであるが、最終製品の一部とはならず、製品の製造途中で除去される予定のものである。これに対し、製品の一部品は、固化層を形成する際にこれを支持し、造形終了後に3次元構造体と一体となり、製品完成後もその一部として残存するものである。本方法では、支持部材のみを凹部に収容してもよく、製品の一部品のみを凹部に収容してもよい。また、支持部材と製品の一部品とを組み合わせて凹部に収容することも可能である。
このように、ベース部材に形成した凹部に支持部材及び/又は製品の一部品を収容し、これらの上に固化層を積層させることにより、3次元構造体をこれらと一体に形成できる。3次元構造体の造形後は、この3次元構造体と支持部材及び/又は製品の一部品を凹部から容易に取り外すことができる。したがって、この取り外しに際してベース部材の一部を削り取る必要がない。よって、ベース部材を繰り返し使用することができる。これにより、3次元構造体を含む製品を効率良く製造できるようになる。
また、本発明に係る方法では、前記固化層を支持する前記支持部材を備え、前記支持部材を前記凹部に収容し、前記凹部と前記支持部材との間に前記粉末層に使用される粉末を導入し、導入した前記粉末にレーザを照射して固化させることにより、前記支持部材の一部を前記凹部の一部に固定し、前記支持部材上に前記粉末層を形成し、前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成することが望ましい。
このように、この支持部材と凹部との間に導入された粉末を固化させることで、支持部材を凹部に対して強固に固定できる。スキージング部材によって粉末層を形成する場合に、支持部材にはスキージング部材及び粉末の移動による力が作用し、その位置が変わりそうになる。しかしながら、本発明では、上記のように支持部材を凹部に強固に固定するため、支持部材の位置ずれを確実に防止できる。
また、造形終了後は、支持部材を凹部に固定していた粉末の固化部分を切断することにより、支持部材を凹部から分離できる。特に、本方法では、支持部材の一部を凹部の一部に固定していることから、この一部の固定を解除(切除)するだけで、支持部材をベース部材から容易に分離させることができる。また、支持部材の一部を凹部の一部に固定していることから、分離後には、凹部には支持部材を固定することが可能な他の部分が残存しており、この部分に新たな支持部材の一部を固定することで、ベース部材を繰り返し使用できる。
本発明に係る方法では、前記固化層を支持する前記製品の前記一部品と、前記製品の前記一部品を支持する前記支持部材とを備え、前記製品の前記一部品及び前記支持部材を前記凹部に収容し、前記製品の前記一部品上及び前記支持部材上に前記粉末層を形成し、前記製品の前記一部品上の前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成するようにしてもよい。
このように、製品の一部品を支持部材により支持させることにより、3次元構造体を造形する前におけるこの一部品の取り扱い、及び3次元構造体の造形後におけるこの3次元構造体及び製品の一部品の取り扱いが容易になる。すなわち、支持部材を操作(把持等)することにより、3次元構造体及び製品の一部品に触れることなく、これらを取り扱うことが可能になる。
また、本発明に係る方法では、前記固化層を支持する前記製品の前記一部品を備え、前記製品の前記一部品を前記凹部に圧入して固定し、前記製品の前記一部品上に前記粉末層を形成し、前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成するようにしてもよい。
かかる構成によれば、製品の一部品は、凹部に圧入されることにより、この凹部に対して強固に固定されるため、粉末層及び固化層の形成工程を繰り返した場合であってもその位置がずれることはない。さらに、3次元構造体の造形終了後は、製品の一部品を凹部から引き抜くことにより、これを凹部から分離することが可能である。したがって、凹部に圧入されている製品の一部品を引き抜くことにより、新たな製品の一部品を凹部に圧入することができるため、ベース部材を繰り返し使用できるようになり、これによって、3次元構造体を効率良く作製することが可能になる。
本発明によれば、スキージング部材の動きを阻害することなく、しかもベース部材を繰り返し使用可能とすることで、3次元構造体を効率良く製造することが可能になる。
3次元構造体の製造装置を示す斜視図である。 ベース部材及び支持部材並びに製品の一部品を示す斜視図である。 本発明に係る3次元構造体の製造方法を説明するための断面図である。(a)図及び(b)図は、収容工程(固定工程)を示す断面図である。(c)図及び(e)図は、粉末層形成工程を示す断面図である。(d)図は、固化層形成工程を示す断面図である。(f)図は、分離工程を示す断面図である。 支持部材をベース部材に固定した状態を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る3次元構造体の製造方法(収容工程)を説明するための断面図である。(a)図は、支持部材をベース部材の凹部に挿入する前の状態を示す。(b)図は、支持部材をベース部材の凹部に収容(圧入)した状態を示す。 (a)図〜(c)図は、粉末焼結造形法の原理を説明するための側面断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。図1乃至図4は、本発明に係る3次元構造体の製造方法の一実施形態を示す。図1は、この製造方法に使用される、3次元構造体の製造装置(3Dプリンタ)の一例を示す。
この製造装置1は、ベース部材2と、このベース部材2上に金属粉末又は樹脂粉末からなる層(粉末層)PLを形成するスキージング部材3と、ベース部材2上の粉末層PLの一部を固化させてなる層(固化層)SLを支持する支持部材4と、粉末を貯留するタンク5と、ベース部材2の上方位置に配置されるレーザ照射装置6とを備える。
この製造装置1は、タンク5に貯留されている粉末をスキージング部材3によってベース部材2上に粉末層PLとして分与し、この粉末層PLの一部にレーザ照射装置6からのレーザLを照射して固化層SLとし、この固化層SLを積層することによって所定形状の3次元構造体を作製する。
なお、以下の説明では、この製造装置1によって製造される3次元構造体として、自動車の内燃機関に使用される排気ターボ過給機のタービンホイール(排気タービン)を例示するが、これに限定されることなく、他の各種の部品が製造され得る。
ベース部材2は、例えば金属材料により矩形の板状又はブロック状に構成され得る。このベース部材2は、支持部材4を収容する凹部7を備える。この凹部7は、図2に示すように、内径の異なる第1凹部8、第2凹部9、及び第3凹部10を含む。
第1凹部8は、ベース部材2の上面2aに最も近い位置に形成される。この第1凹部8は、平面視円形状に構成されている。第1凹部8は、底面8aと、この底面8aの縁部に立設される側壁面8bとを含む。
図2に示すように、第2凹部9は、第1凹部8の下側に形成されている。第2凹部9は、平面視円形状に構成されており、第1凹部8における底面8aの中央部に位置し、第1凹部8に対して同心状に形成される。この第2凹部9の内径は、第1凹部8の内径よりも小さく設定されている。
第3凹部10は、第2凹部9の下側に形成されている。第3凹部10は、平面視円形状に構成されており、第2凹部9における底面9aの中央部に位置し、この第2凹部9に対して同心状に形成される。この第3凹部10の内径は、第2凹部9の内径よりも小さく設定されている。
スキージング部材3は、例えばブレードタイプ、ローラタイプその他の各種のタイプのものが使用され得るが、本実施形態では、ブレードタイプ(整地板)が使用される。スキージング部材3は、図示しない昇降装置によって上下方向に対して移動可能に構成される。また、このスキージング部材3は、図示しないガイド機構(ガイドレール)によって横方向(水平方向)に対して移動可能に構成される。
図2に示すように、支持部材4は、金属材料により円板状に構成されている。支持部材4の外径は、ベース部材2における第1凹部8の内径よりも小さく設定されている。したがって、支持部材4が第1凹部8に収容されると、第1凹部8の側壁面8bと、支持部材4の外縁4aとの間に環状の隙間Sが生じ得る(図3(a)及び図4参照)。また、支持部材4は、ベース部材2の第1凹部8に収容された状態において、粉末層PL及び固化層SLの一部を支持可能な支持面4bを有する。また、支持部材4は、その中央部に円形の貫通孔4cを有する。
支持部材4の厚みは、ベース部材2における第1凹部8の深さ以下とされ得るが、支持部材4の厚みは第1凹部8の深さと同じとされることが最も望ましい。したがって、支持部材4が第1凹部8に収容されると、支持部材4の支持面4bはベース部材2の上面2aと面一となる。
支持部材4の貫通孔4cには、製品としてのタービンホイールの一部品であるシャフト部材11が固定されている。シャフト部材11は、金属材料により軸状又は円柱状に構成される。このシャフト部材11は、ベース部材2の第2凹部9に嵌合する第1円柱部13と、第3凹部10に嵌合する第2円柱部14とを備える。第1円柱部13の外径は、第2円柱部14の外径よりも大きく設定されているが、これに限定されず、第2円柱部14と同径であってもよく、第2円柱部14の外径よりも小さくてもよい。また、第1円柱部13の外径は、支持部材4の貫通孔4cの径よりも若干大きく設定されている。これにより、第1円柱部13は、この貫通孔4cに圧入(締り嵌め)され、シャフト部材11は、支持部材4に一体に固定されることになる。また、第1円柱部13は、その一部(上部)が支持部材4とともに第1凹部8に収容され、他の部分(下部)が第2凹部9に収容されることになる。また、この第1円柱部13は、固化層SLを支持する支持面13aを有する。この支持面13aは、支持部材4の支持面4bと面一となっている。
粉末を貯留するタンク5は、ベース部材2に隣接している。このタンク5は、昇降可能な底部を備える。この底部は、図6に示す底部105と同じ構造であるため、図示を省略する。タンク5は、その底部を上昇させることにより、内部の粉末をその開口部から盛り上がらせることができる。
レーザ照射装置6は、上下方向及び水平方向に移動可能に構成され得る。あるいはレーザ照射装置6は、ガルバノミラーを含み、レーザLの照射方向(照射角度)を自在に変更し得る。レーザ照射装置6から照射されるレーザLとしては、例えば炭酸ガスレーザ、YAGレーザ等が使用され得るが、これに限定されるものではない。
以下、上記の製造装置1により実行される、3次元構造体の製造方法について図3及び図4を参照しながら説明する。
この製造方法は、支持部材4及びシャフト部材11をベース部材2に収容する工程(以下「収容工程」という)と、収容工程後に、支持部材4上及びシャフト部材11上に粉末層PLを形成する工程(以下「粉末層形成工程」という)と、粉末層PLにレーザLを照射して固化層SLを形成する工程(以下「固化層形成工程」という)と、3次元構造体(図3(f)において符号3DSで示す)の造形後に、支持部材4及びシャフト部材11をベース部材2から分離させる工程(以下「分離工程」という)と、分離させた3次元構造体3DS、シャフト部材11及び支持部材4を加工して所定の部品に仕上げる工程(以下「仕上工程」という)とを備える。
収容工程では、まず、図3(a)に示すように、一体とされた支持部材4及びシャフト部材11をベース部材2の凹部7に挿入する(挿入工程)。具体的には、シャフト部材11の第2円柱部14を第3凹部10に挿入し、第1円柱部13を第2凹部9に挿入する。さらに、支持部材4を第1凹部8に収容する。これにより、シャフト部材11及び支持部材4は全て凹部7に収容される。このとき、シャフト部材11の支持面13a及び支持部材4の支持面4bは、ベース部材2の上面2aと面一となる。また、このとき、図3(a)及び図4に示すように、支持部材4の外縁4aと第1凹部8の側壁面8bとの間に環状の隙間Sが形成される。
この収容工程は、支持部材4を凹部7に固定する工程(以下「固定工程」という)を含む。以下、この固定工程について説明する。固定工程では、スキージング部材3が作動し、タンク5に貯留されている粉末をベース部材2の上面2aへと引き寄せる。これにより、支持部材4と第1凹部8との間の隙間Sに粉末が導入される。その後、レーザ照射装置6が作動し、図3(b)に示すように、この隙間Sに導入された粉末の一部(クロスハッチングで示す部分)にレーザLを照射する。図4に示すように、このレーザLは、環状の隙間Sにおける所定の4箇所(クロスハッチングで示す位置)に照射される。
レーザLの照射位置にある粉末は、その照射熱により加熱され、焼結(固化)することにより、支持部材4の外縁4aと第1凹部8の底面8a及び側壁面8bとを連結する。すなわち、このように粉末が固化した部分16(図3(b)及び図4参照)は、支持部材4の外縁4aと第1凹部8の底面8a及び側壁面8bとを連結することにより、支持部材4を第1凹部8に固定する(以下、この部分を「固定部」という)。これにより、支持部材4は、凹部7に対して強固に固定される。次に製造装置1は、粉末層形成工程へと移行する。
粉末層形成工程では、スキージング部材3が作動し、タンク5に貯留されている粉末をベース部材2へと引き寄せる。これにより、図3(c)に示すように、ベース部材2の上面2a、シャフト部材11の上面(支持面13a)、及び支持部材3の上面(支持面4b)に、所定厚みの粉末層PLが形成される。その後、製造装置1は固化層形成工程へと移行する。
固化層形成工程では、レーザ照射装置6が作動し、粉末層PLの所定の部位に選択的にレーザLを照射する。具体的には、図3(d)に示すように、レーザ照射装置6は、特にシャフト部材11における第1円柱部13の支持面13aに向かってレーザLを照射する。レーザLの照射熱により、第1円柱部13における支持面13a上の粉末層PLが焼結し、固化層SLとなる。この固化層SLは、焼結によりこの支持面13a上に固着する。なお、このとき支持部材4の支持面4bに向かってレーザLを照射し、この支持面4b上に固化層SLを形成してもよい。
このように固化層SLが形成されると、図3(e)に示すように、この固化層SLの上にさらに粉末層PLが形成される(粉末層形成工程)。製造装置1は、このように粉末層形成工程と固化層形成工程とを繰り返すことにより、固化層SLを積層し、図3(f)に示すように、最終的に所定形状の3次元構造体3DSをシャフト部材11の第1円柱部13上に形成する。本実施形態では、この3次元構造体3DSは、タービンホイールにおけるホイール部として例示されている。
その後、分離工程により、ホイール部(3DS)はシャフト部材11及び支持部材4とともにベース部材2から分離される。この分離工程では、図3(f)に示すように、切断具17によって固定部16を切断することにより、第1凹部8に対する支持部材4の固定を解除し、ホイール部(3DS)、シャフト部材11及び支持部材4を、ベース部材2の凹部7から分離させる。
このようにして分離されたホイール部(3DS)及びシャフト部材11は、仕上工程を経ることで、所定部品、すなわちタービンホイールへと加工される。本実施形態では、支持部材4は、この仕上工程において切断具17等によりシャフト部材11から除去される。その後、シャフト部材11及びホイール部(3DS)には、旋削等によって仕上加工(芯出し等)が施される。シャフト部材11は、この加工により、ホイール部(3DS)を支持するシャフトとなる。この仕上工程を経ることで、所定寸法を有するタービンホイールが完成する。
以上説明した本実施形態に係る3次元構造体3DSの製造方法によれば、ベース部材2に凹部7を形成することにより、粉末層形成工程において、支持部材4及び製品の一部品であるシャフト部材11は、スキージング部材3の動きを阻害しないように、この凹部7に収容されることになる。また、支持部材4は、凹部7に収容された後に、固定部16によって凹部7に対して強固に固定されるため、粉末層形成工程及び固化層形成工程を繰り返し行った場合であってもその位置がずれることはない。したがって、本方法では、3次元構造体3DSを高精度で造形することが可能になる。
さらに、造形終了後は、この固定部16を切断することにより、支持部材4を凹部7から容易に分離させることが可能である。本方法では、環状の隙間Sに導入された粉末の一部を焼結させて固定部16とし、この固定部16を介して支持部材4の一部を凹部7の一部に固定している。したがって、環状の隙間Sには、固定部16が形成されていない部分が残存している。このため、造形終了後に支持部材4を凹部7から分離させた後、新たな支持部材4を凹部7に収容し、環状の隙間Sにおいて、位相を変えた位置に固定部16を新たに形成することが可能である。したがって、本方法ではベース部材2を繰り返し使用できる。これにより、3次元構造体3DSを効率良く製造でき、その製造コストを可及的に低減することできる。
また、本実施形態では、製品の一部品であるシャフト部材11を支持部材4に支持させ、このシャフト部材11に3次元構造体3DSを形成している。この場合、支持部材4はシャフト部材11の保護部材として機能する。すなわち、収容工程(固定工程)において、支持部材4を凹部7に固定する際、固定部16によって支持部材4が第1凹部8に固定される。したがって、シャフト部材11には異物が付着することはない。また、分離工程において、切断具17によって固定部16を切断するが、シャフト部材11は、支持部材4によってその周囲を覆われているため、切断具17による作業の際に変形・損傷することもない。このように、支持部材4によってシャフト部材11を保護することにより、シャフト部材11の変形・損傷等を防止することができる。また、ホイール部とシャフト部材11を別々に用意し、ホイール部の造形後に、このホイール部にシャフト部材11を溶接(EBW)することにより、タービンホイールを構成することも可能であるが、本実施形態では、ホイール部の造形時にシャフト部材11を一体に形成することにより、溶接作業の手間を省略でき、これによって製品を効率良く製造することができる。
また、固定部16は、凹部7(第1凹部8)内に形成されるものであるため、ベース部材2の上面2aよりも上方に突出しないように構成され得る。これにより、この固定部16は、切断された後であっても、次回の造形の際に、粉末層形成工程や固化層形成工程を阻害することはない。これにより、ベース部材2のメンテナンス性を可及的に向上させ、3次元構造体3DSの製造コストを低減することが可能になる。
図5は、本発明に係る製造方法の他の実施形態を示す。本実施形態では、上記の実施形態と同様に、収容工程(固定工程)、粉末形成工程、固化層形成工程、分離工程、及び分離工程を経て3次元構造体3DSを造形するが、このうち、収容工程(固定工程)の態様が上記の実施形態とは異なる。
図5(a)(b)は、本実施形態における収容工程を示す。上記の実施形態において、シャフト部材11を支持部材4に固定していたが、本実施形態では、シャフト部材11は支持部材11に支持されていない。また、上記の実施形態において、ベース部材2の凹部7は、径の異なる第1凹部8、第2凹部9及び第3凹部10により構成されていたが、本実施形態では、凹部7は、第1凹部8を含まず、第2凹部9及び第3凹部10により構成されている。
本実施形態において、シャフト部材11における第1円柱部13の外径は、第2凹部9の内径よりも若干大きく設定されている。このため、収容工程において支持部材4を凹部7に収容すると、この第1円柱部13は第2凹部9に圧入(締り嵌め)される。これによって、シャフト部材11は、凹部7に対して強固に固定されることになる(固定工程)。本実施形態では、上記の実施形態と同様に、この固定工程後に、粉末層形成工程及び固化層形成工程を繰り返し行い、分離工程、仕上工程を経て、所定形状の部品(タービンホイール)を製造できる。
本実施形態によれば、粉末層形成工程において、シャフト部材11は、スキージング部材3の動きを阻害することのないように、この凹部7に収容されることになる。また、シャフト部材11の第1円柱部13は、凹部7(第2凹部9)に圧入されることにより、この凹部7に対して強固に固定されるため、粉末層形成工程及び固化層形成工程を繰り返し行ったとしてもその位置がずれることはない。これにより、3次元構造体3DSを高精度で造形することが可能になる。
さらに、造形終了後は、シャフト部材11を凹部7から引き抜くことにより、このシャフト部材11及び3次元構造体(図示せず)を凹部7から分離することが可能である。本方法では、凹部7に圧入されている支持部材4を引き抜いた後、新たなシャフト部材11を凹部7に圧入することができる。これにより、ベース部材2を繰り返し使用することが可能になり、3次元構造体を効率良く製造できるようになる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態において、製造装置1は、ベース部材2を固定した状態で3次元構造体3DSを造形するものであったが、これに限定されない。製造装置1は、ベース部材2を昇降させる昇降装置を有していてもよい。例えば、固化層SLを一層形成する度に、この固化層SLの厚みの分だけベース部材2を下降させ、次の固化層SLを形成するようにしてもよい。
上記図1乃至図4の実施形態では、シャフト部材11を支持部材4に支持させて3次元構造体3DSを造形する例を示し、上記図5の実施形態では、シャフト部材11のみを直接凹部7に収容する例を示したが、これに限定されない。例えば、支持部材4は、シャフト部材11を支持することなく、その支持面4bに3次元構造体3DSが形成され得る。すなわち、支持部材4のみを凹部7に収容し、その支持面4b上に粉末層PLを形成し、この粉末層PLにレーザLを照射して固化層SLを形成するようにしてもよい。この場合には、支持部材4に貫通孔4cを形成する必要はなく、図1乃至図4に例示したベース部材2の凹部7は、第1凹部8のみによって構成され得る。
上記図5の実施形態では、シャフト部材11のみを凹部7に圧入することによって固定する例を示したが、これに限定されない。シャフト部材11を支持部材4に支持させた構成であっても、この支持部材4をベース部材2の凹部7(第1凹部8)に圧入することにより固定してもよい。
また、上記図5の実施形態において、シャフト部材11の第1円柱部13の径を、凹部7の第2凹部9の径よりも小さく設定してもよい。これにより、支持部材4を凹部7に収容したときに、第1円柱部13と第2凹部9との間に環状の隙間が生じ得る。この隙間に粉末を導入してその一部を固化させることで、第1円柱部13を第2凹部9に固定してもよい。
上記の実施形態では、支持部材4は円板状に構成されていたが、これに限定されない。支持部材4は、四角形状等の多角形状、楕円形状その他の異形形状に構成されてもよい。上記の実施形態では、シャフト部材11は、円柱状(第1円柱部13、第2円柱部14)に構成されていたが、これに限定されず、多角柱状の他、断面視において異形形状を有したものであってもよい。同様に、ベース部材2の形状も平面視円形状に限定されず、支持部材4の形状に応じて適宜変更可能である。このように、支持部材4、シャフト部材11(第1円柱部13)及び凹部7を非円形に構成すれば、上記のように、環状の隙間Sに固定部16を形成することなく、また、支持部材4及びシャフト部材11を凹部7に圧入させることなく、支持部材4及びシャフト部材11を凹部7に対して位置決めすることが可能になる。
1 製造装置
2 ベース部材
3 スキージング部材
4 支持部材
7 凹部
11 製品の一部品(シャフト部材)
L レーザ
PL 粉末層
SL 固化層

Claims (4)

  1. スキージング部材によってベース部材上に粉末層を形成し、前記粉末層の一部にレーザを照射して固化層を形成することにより、3次元構造体を含む製品を製造する方法であって、
    前記固化層を支持する支持部材及び/又は前記固化層を支持する、前記製品の一部品を、前記ベース部材に形成した凹部に収容する工程と、
    前記支持部材及び/又は前記製品の前記一部品を前記凹部に収容した後に、前記スキージング部材によって前記支持部材上及び/又は前記製品の前記一部品上に前記粉末層を形成する工程と、
    前記支持部材上及び/又は前記製品の前記一部品上の前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成する工程と、を備えることを特徴とする3次元構造体を含む製品の製造方法。
  2. 前記固化層を支持する前記支持部材を備え、前記支持部材を前記凹部に収容し、前記凹部と前記支持部材との間に前記粉末層に使用される粉末を導入し、導入した前記粉末にレーザを照射して固化させることにより、前記支持部材の一部を前記凹部の一部に固定し、前記支持部材上に前記粉末層を形成し、前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成する請求項1に記載の3次元構造体を含む製品の製造方法。
  3. 前記固化層を支持する前記製品の前記一部品と、前記製品の前記一部品を支持する前記支持部材とを備え、前記製品の前記一部品及び前記支持部材を前記凹部に収容し、前記製品の前記一部品上及び前記支持部材上に前記粉末層を形成し、前記製品の前記一部品上の前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成する請求項1又は2に記載の3次元構造体を含む製品の製造方法。
  4. 前記固化層を支持する前記製品の前記一部品を備え、前記製品の前記一部品を前記凹部に圧入して固定し、前記製品の前記一部品上に前記粉末層を形成し、前記粉末層に前記レーザを照射して前記固化層を形成する請求項1に記載の3次元構造体を含む製品の製造方法。
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