JP2016202692A - 遊技機 - Google Patents

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義彦 新中
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Abstract

【課題】特別遊技後の遊技状態がいずれの状態であるかの判断を困難にし、興趣性の高い遊技機を提供する。
【解決手段】遊技状態設定手段により設定される遊技状態は、第1の遊技状態と、当該第1の遊技状態よりも始動部品への入賞効率が向上する第2の遊技状態と、第1の遊技状態及び第2の遊技状態よりも特定の始動部品への入球効率が向上する第3の遊技状態とを含み、遊技状態報知手段は、特別遊技後の遊技状態が第2の遊技状態である場合、特別遊技後の図柄の最初の変動開始後に現在の遊技状態が第2の遊技状態であることを示唆する報知を行う構成とした。
【選択図】図31

Description

本発明は、遊技機に関し、特別遊技後の遊技状態によって当該遊技状態を報知するタイミングが異なる遊技機に関する。
従来、遊技機の一形態であるパチンコ機では、始動部品内に遊技球が入球したことを契機として取得される所定の乱数に基づいて、いわゆる「大当り」の可否に関する抽選を実行し、当該抽選の結果を報知する演出図柄が停止するまでの間に、演出表示装置の表示画面上に多様な演出を表示し、抽選の結果が「大当り」である場合に、大当り遊技と呼ばれる特別遊技を実行する構成が知られている。また、遊技者がこれらの特別遊技を獲得すると、場合によって当該特別遊技後の遊技状態を「特図高確率(いわゆる確変)」や「普図高確率(いわゆる時短)」と呼ばれる遊技状態に変更し、特別遊技前の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態を醸成するものが知られている。
例えば特許文献1には、「大当り」となる確率が低く設定された特図低確率と、特図低確率よりも「大当り」となる確率が高く設定された特図高確率と、特定の始動部品への入賞効率が最も低く設定された普図低確率と、普図低確率よりも特定の始動部品への入賞効率が高く設定された普図中確率と、特定の始動部品への入賞効率が最も高く設定された普図高確率との組み合わせによって遊技状態が設定され、特定の遊技状態において大当りを獲得した場合、当該大当りに対応する遊技状態へと移行する構成が開示されている。
特開2011−251078号公報
しかしながら、上記特許文献1に係るパチンコ機は、表示画面上に表示される演出図柄が停止するタイミングで、特別遊技後の遊技状態が上記いずれの組み合わせであるかを遊技者に対して報知する構成であるため、遊技者は特別遊技後の遊技状態を容易に判断できてしまい、興趣性に欠ける。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、特別遊技後の遊技状態がいずれの状態であるかの判断を困難にし、興趣性の高い遊技機を提供する。
上記課題を解決するための本発明の構成として、遊技盤の遊技領域内に配設された始動部品への入球を契機として取得される始動情報に基づいて、遊技盤に設けられた大入賞部品を開放動作させる特別遊技の実行可否に関する当否抽選を実行する特図当否抽選手段と、当否抽選の結果が特別遊技の実行を可とする結果である場合に、始動情報に基づいて、特定の当り種別を決定する当り種別決定手段と、遊技盤に配設された表示装置上に表示される図柄を所定時間変動させ、当否抽選の結果を示す態様で停止させる図柄表示制御手段と、当否抽選の結果が特別遊技の実行を可とする結果である場合に、特定の当り種別に基づいて、特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、遊技状態が特定の遊技状態である場合に当該特定の遊技状態であることを示唆する報知を行う遊技状態報知手段とを備えた遊技機であって、遊技状態設定手段により設定される遊技状態は、第1の遊技状態と、当該第1の遊技状態よりも始動部品への入賞効率が向上する第2の遊技状態と、第1の遊技状態及び第2の遊技状態よりも特定の始動部品への入球効率が向上する第3の遊技状態とを含み、遊技状態報知手段は、特別遊技後の遊技状態が第2の遊技状態である場合、特別遊技後の図柄の最初の変動開始後に現在の遊技状態が第2の遊技状態であることを示唆する報知を行う構成とした。
また、遊技機の他の構成として、遊技状態報知手段は、特別遊技後の遊技状態が第2の遊技状態である場合、特別遊技後の図柄の最初の変動開始後であって、当該最初の変動又は当該最初の変動以降の変動の図柄の停止時期と対応するように第2の遊技状態であることを示唆する報知を行う構成とした。
また、遊技機の他の構成として、遊技状態報知手段は、特別遊技後の遊技状態が第2の遊技状態である場合、当該特別遊技後の図柄の変動ごとに報知の有無に関する抽選を実行する構成とした。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成に係る遊技機によれば、興趣性の高い遊技機を提供することが可能となる。
パチンコ機の概略斜視図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の制御ブロック図である。 特図当否判定テーブルの概要を示す図である。 特図種別決定テーブルの概要を示す図である。 変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 特別遊技制御テーブルの概要を示す図である。 遊技状態設定テーブルの概要を示す図である。 普図当否判定テーブルの概要を示す図である。 普図変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 開閉体作動テーブルの概要を示す図である。 主制御回路のCPU初期化処理を示すフロー図である。 主制御回路の電源断時退避処理を示すフロー図である。 主制御回路のタイマ割込み処理を示すフロー図である。 主制御回路のスイッチ管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の第1始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御回路の第2始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄乱数取得処理を示すフロー図である。 特図遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御回路の特図遊技管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動待ち処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動中処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄停止後処理を示すフロー図である。 主制御回路の大入賞口開放前処理を示すフロー図である。 大入賞口開閉切替処理を示すフロー図である。 大入賞口開放制御処理を示すフロー図である。 大入賞口閉鎖有効処理を示すフロー図である。 大入賞口終了ウェイト処理を示すフロー図である。 演出図柄Sの例を示す図である。 演出図柄Sの変動表示の流れを示す図である。 演出の流れを説明するタイムチャートである。 特図種別と演出のパターンとを示すテーブルである。 演出の具体例を説明する図である。 演出の具体例を説明する図である。 演出の具体例を説明する図である。 演出制御回路のサブCPU初期化処理を示すフロー図である。 演出制御回路のサブタイマ割込み処理を示すフロー図である。 変動パターンコマンド受信処理を示すフロー図である。 変動演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。 時短A状態報知抽選処理を示すフロー図である。 時短A状態報知抽選テーブルの一例を示す図である。 タイムスケジュール管理処理を示すフロー図である。
以下、実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[遊技機の全体構成について]
遊技機の一例としてのパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の一側部においてヒンジ機構により開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3内に収容された遊技盤30(図2参照)と、本体枠3の前方において開閉可能に軸着され、中央部に配設されたガラス窓4A、及びガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル枠4と、パネル枠4の下部一側部より前方に突設されたハンドルユニット7と、パネル枠4の上部両側部に配設されたスピーカユニット8とを主たる構成として備える。パネル枠4が本体枠3側に閉じられた状態において、パチンコ機1の前方に着座する遊技者からは、パネル枠4に配設されたガラス窓4Aを介して本体枠3内に収容された遊技盤30の遊技領域31を視認することが可能である。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御回路200と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御回路200側に入力する。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
[遊技盤の構成について]
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30には、外ガイドレール27及び内ガイドレール28によって略円形状に区画された遊技領域31が形成される。遊技領域31は、遊技盤30の前面とガラス窓4Aの後面との間に形成される空間である。遊技盤30には、図外の多数の釘や風車が配設されており、遊技者のハンドルユニット7の操作によって図外の発射機構により発射された遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ遊技領域31内を流下する。
遊技盤30の盤面には、第1始動部品60、第2始動部品62、大入賞部品64、通過ゲート68及び複数の一般入賞部品66が配設されており、これらの始動部品や入賞部品に遊技球が入球し、各部品内に内蔵されたスイッチ(第1始動口検出スイッチSW1,第2始動口検出スイッチSW2,大入賞口検出スイッチSW3,一般入賞口検出スイッチSW4,ゲート検出スイッチSW5)により検出されると、各入賞部品に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。また、詳細については後述するが、遊技球が第1始動部品60、又は第2始動部品62に入球すると、上記賞球の払出しの他、大入賞部品64を開放動作させ、遊技者にとって有利な状態を醸成する特別遊技(大当り遊技)の可否に関する抽選や、当該特別遊技の態様、或いは特別遊技後の遊技状態を決定するための抽選を始めとする各種の抽選が主制御回路100により実行される。即ち、第1始動部品60、又は第2始動部品62への遊技球の入球は、上記各種の抽選を受けるための契機となるものである。
第1始動部品60は、遊技盤30の左右方向略中央部に位置し、上方開口の図外の入球口を有している。また、第2始動部品62は、第1始動部品60の直下に位置し、図2中において破線で示す閉鎖状態と、実線で示す開放状態を取り得る開閉体63を備えており、当該開閉体63の状態に応じて、第2始動部品62への入球の難易が変化するようになっている。具体的には、開閉体63が上下方向に直立した閉鎖状態にあっては、第2始動部品62の直上に位置する障害部品との関係により、第2始動部品62への入球が極めて困難、又は不可能とされる。一方、開閉体63が左右方向に倒伏した開放状態にあっては、第2始動部品62の直上に位置する障害部品との関係により、第2始動部品62への入球が容易とされる。
開閉体63の開放動作は、遊技領域31内に配設された通過ゲート68への遊技球の通過を契機として主制御回路100により実行される開閉体63の開放動作の可否に関する抽選の結果が当りとなった場合に実行される。
第1始動部品60、及び第2始動部品62よりも下方に配設された大入賞部品64は、遊技球が入球可能な大入賞口64Aと、当該大入賞口64Aの全域を閉鎖又は開放する開閉体64Bとを備えており、通常時においては大入賞口64Aが開閉体64Bにより閉鎖され、遊技球の入球が不可能となっている。一方で、前述の特別遊技が実行されると開閉体64Bが開放動作し、遊技球の入球が容易とされる。また、遊技領域31の最下部には、上記複数の入賞部品のいずれにも入球しなかった遊技球を回収するアウト口69が開設されており、当該アウト口69まで流下した遊技球は、遊技盤30の背部側を経由して外部に排出される。
遊技盤30の略中央部には例えば液晶表示装置からなる演出表示装置50が設けられている。演出表示装置50は、例えば液晶ディスプレイを備えた表示装置であって、後述する演出図柄Sに関する画像や、当該演出図柄Sの変動表示に伴って表示される変動演出に係る画像、特別遊技中において表示される画像等の種々の画像を表示可能な演出表示部50Aを有し、一般に遊技者は、当該演出表示部50Aに表示される多様な画像表示による演出を視認しながら遊技を進行する。なお、演出表示装置50に対する画像の表示制御は、後述の演出制御回路200によって実行される。
遊技盤30の遊技領域31の外方には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が設けられている。各表示装置は、遊技の進行状況に応じて主制御回路100によって制御され、その表示の変化によって遊技状況を遊技者に報知する。
[パチンコ機の内部構成について]
図3は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御回路100と、主として払出動作を制御する払出制御回路150と、主として遊技球の発射動作を制御する発射制御回路160、及び主として前述の演出表示装置50やその他の演出機器を制御する演出制御回路200とを備える。
主制御回路100は、(メイン)CPU100a、(メイン)ROM100b、及び(メイン)RAM100cを備えてなる。主制御回路100は、CPU100aが後述する各検出スイッチやタイマからの入力に対応してROM100bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行ったり、主制御回路100に接続された上述の各装置を直接的に制御したり、他の制御回路に多様なコマンドを送信する。また、このときRAM100cは、CPU100aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンドを一時的に保持する。
図3に示すように、主制御回路100には、第1始動部品60への遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチSW1、第2始動部品62への遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチSW2、大入賞部品64への遊技球の入球を検出する大入賞口検出スイッチSW3、複数の一般入賞部品66への遊技球の入球を検出する一般入賞口検出スイッチSW4、及び通過ゲート68への遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチSW5が接続されており、各検出スイッチから出力される検出信号が主制御回路100側に入力する。
また、主制御回路100には、前述の第2始動部品62に設けられた開閉体63を開閉動作させるためのソレノイドSOL1、及び大入賞部品64に設けられた開閉体64Bを開閉動作させるためのソレノイドSOL2が接続され、これらのソレノイドSOL1,SOL2が主制御回路100によって直接的に制御される。また、主制御回路100には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が接続されており、これらの表示装置が主制御回路100によって直接的に制御される。
主制御回路100には、払出制御回路150、及び演出制御回路200が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100と同様に不図示のCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータであって、主制御回路100と通信可能に接続されている。また、主制御回路100と払出制御回路150とには、外部情報出力端子板151が接続されている。外部情報出力端子板151は、主制御回路100(CPU100a)及び払出制御回路150(図外の払出CPU)から出力された遊技の進行に関する種々の情報をパチンコ機1の設置店等に設けられたホストコンピュータ側に送信する。
払出制御回路150には、遊技者に対して賞球を払い出すための払出モータ152、及び賞球数計数スイッチ153が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100から送信される払出コマンドに含まれる賞球数情報に基づいて所定の賞球数が払い出されるように払出モータ152を制御する。当該払出モータ152の駆動により払い出された賞球は、賞球数計数スイッチ153により検出され、払出制御回路150側において、適正な賞球数が払い出されたかが把握される。なお、払出制御回路150には、この他、受皿6に許容数以上の遊技球が貯留されていることを検知する皿満タン検出スイッチや、パネル枠4や本体枠3の扉が開放していることを検知する扉開放検出スイッチ等の各種のスイッチが接続される。
また、発射制御回路160には、ハンドルユニット7内に搭載されたタッチセンサ161、発射ボリューム162、図外の発射機構内に受皿6に貯留された遊技球を送り込む球送りモータ163、及び発射機構内に格納された球発射モータ164が接続されている。発射制御回路160は、払出制御回路150からの発射許可およびタッチセンサ161からの入力を条件として、遊技者によるハンドルユニット7の操作量に応じて変化する発射ボリューム162からの入力信号に基づいて球発射モータ164を制御し、受皿6に貯留された遊技球を所定の発射力により遊技領域31内に打ち出す。
演出制御回路200は、遊技進行中や待機中における各種の演出表示を制御する。
演出制御回路200は、(サブ)CPU200a、(サブ)ROM200b、(サブ)RAM200cを備えてなり、主制御回路100に対して主制御回路100から演出制御回路200に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御回路200は、主制御回路100から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御回路200に接続された演出表示装置50の演出表示部50Aの画像制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御や、可動体55A,55Bを動作させるソレノイドやモータ等の駆動手段を動作させる可動体駆動制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(例えば、LED)57を多様なパターンにより発行させる発光制御、或いは、図外の可動体を動作させるモータの駆動制御等を実行する。なお、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御回路200は、CPU200aと接続され、当該CPU200aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して演出表示部50Aに多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御回路200には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9に配設されたプッシュボタン9Aの操作(押下)タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
また、図示は省略するが、上述の各制御回路には電源供給回路が接続されており、当該電源供給回路に設けられた電源スイッチの操作により、遊技設置店側の外部電源から電源が供給され、該外部電源を各制御回路の動作に必要な電源として生成し、各制御回路に生成した電源を供給することで各制御回路が起動する。また、電源供給回路には、コンデンサ等のバックアップ用電源が搭載されており、断電時においては当該バックアップ用電源から主制御回路100及び払出制御回路150に対して電力が供給され、これら2つの制御回路のRAMに格納された各種のデータやコマンドが保持される。また、電源供給回路には、演出制御回路200に対する専用のバックアップ用電源も搭載されており、断電時においては当該専用のバックアップ用電源からの電力供給によりRAMに格納された各種のデータやコマンドの一部が別途搭載されたバックアップ用RAMに格納される。
以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。
遊技者のハンドルユニット7の操作により遊技領域31内を流下する遊技球が前述の第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、主制御回路100では特別遊技(所謂大当り遊技)の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が当り(「大当り」)である場合には、前述の大入賞部品64の大入賞口64Aを開放し、遊技球の入球を容易とする特別遊技が実行される。以下、各抽選の概要について説明する。
まず、遊技球が第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、上記特図当否抽選において参照される特図当否判定乱数や、特図種別決定乱数、変動パターン決定乱数等、種々の乱数が同時に取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。なお、以下の説明においては、第1始動部品60への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特1保留といい、第2始動部品62への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特2保留という場合がある。さらに、特1保留及び特2保留を総称して始動情報という。
上記保留記憶領域は、特1保留、及び特2保留をそれぞれ独立して記憶可能な第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動部品60に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動部品62に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数および特2保留数は、それぞれ4つに設定されており、各保留記憶領域の上限を超えて保留数が増加することはない。
[各種抽選処理について]
図4は、特図当否抽選において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、0〜65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。同図に示すように特図当否判定テーブルTBは、遊技状態が特図低確率である場合に参照される低確率用特図当否判定テーブルTB1と、遊技状態が特図高確率である場合に参照される高確率用特図当否判定テーブルTB2とに細分化されている。
低確率用特図当否判定テーブルTB1,高確率用特図当否判定テーブルTB2には、0〜65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(「大当り」,「ハズレ」)が規定されている。例えば、低確率用特図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約199分の1である。これに対して高確率用特図当否判定テーブルTB2が参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、低確率用特図当否判定テーブルTB1の10倍の約19分の1である。そして、上記取得された特図当否判定乱数が、「大当り」と対応する乱数である場合は判定結果が大当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレとなる。
また、特図低確率状態とは、上記特図当否抽選において低確率用特図当否判定テーブルTB1を参照して抽選結果を判定する遊技状態である。一方、特図高確率状態とは、特図当否抽選において高確率用特図当否判定テーブルTB2を参照して抽選結果を判定する遊技状態であり、特図低確率状態と比べて判定結果が「大当り」となり易く、前述の特別遊技(大当り遊技)を獲得し易い状態であると言える。
図5は、上記特図種別決定抽選において参照される特図種別決定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、特図種別決定テーブルTBは、特図種別決定乱数が第1始動部品60への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB1と、特図種別決定乱数が第2始動部品62への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB2と、特図当否抽選の結果がハズレである場合に参照される特図種別決定テーブルTB3とに細分化される。
第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの特図種別決定乱数が取得される。同図に示すように、特図種別決定テーブルTB1〜特図種別決定テーブルTB3には、0〜99までの特図種別決定乱数に対応する特別図柄種別が所定の割合(選択率)で規定されている。例えば、特図種別決定テーブルTB1が参照され、取得された特図種別決定乱数が0〜19の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Aとして決定され、20〜39の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Bとして決定され、40〜59の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Cとして決定され、60〜79の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Dとして決定され、80〜99の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Eとして決定される。つまり、第1始動部品60への入球を契機とする特図当否抽選の判定結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB1が参照された場合の特別図柄A、特別図柄B、特別図柄C、特別図柄D、特別図柄Eの選択率は、それぞれ20%、20%、20%、20%、20%となる。
また、特図種別決定テーブルTB2には、取得された特図種別決定乱数が0〜39の範囲である場合には特図種別がAとして決定され、40〜49の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Bとして決定され、50〜59の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Cとして決定され、60〜99の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Dとして決定される。つまり、第2始動部品62への入球を契機とする特図当否抽選の判定結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB3が参照された場合の特別図柄A、特別図柄B、特別図柄C、特別図柄Dの選択率は、それぞれ40%、10%、10%、40%となる。なお、特図種別決定テーブルTB2が参照された場合、特別図柄Eとなることはない。
また、特図種別決定テーブルTB3は、上記特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に参照され、取得された特図種別決定乱数の範囲、及び特図種別決定乱数の取得契機に関わらず特図種別が無条件に特別図柄X(ハズレ図柄X)に決定される。
図6(a)は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTBの一例を示す図である。第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得され、変動パターン決定テーブルTB1〜変動パターン決定テーブルTB3の中から取得した変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号が決定される。本実施形態において変動パターンテーブルは、現在の遊技状態が「時短なし状態」である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB1と、現在の遊技状態が「時短A状態」である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB2と、現在の遊技状態が「時短B状態」である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB3とに細分化される。第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得され、上記いずれかの変動パターン決定テーブルTBから変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号が決定される。
同図に示すように、変動パターン決定テーブルTB1;TB2;TB3には、前述の抽選により決定された特図当否抽選の結果(特図判定結果)、及び保留記憶数に応じて、変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号(例えば「01H」や「08H」等)が規定されている。なお、本実施形態では、特図判定結果が「大当り」である場合、保留記憶数に依らず、変動パターン決定乱数に応じて変動パターン番号が決定される構成としている。また、変動パターン決定テーブルTB1,TB2,TB3は例示であり、例えば、特図当否抽選の結果、及び保留記憶数に加えて特図種別によって異なる変動パターン番号が決定される構成としてもよい。
図6(b)に示すように、変動パターン決定テーブルTB1;TB2;TB3に規定された各変動パターン番号には、変動時間(秒)が対応付けられている。同図に示す変動時間は、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示時間、及び演出表示部50A上で特別図柄の変動表示と略同期して変動表示される演出図柄Sの変動時間、及び当該演出図柄Sの変動に伴って表示される変動演出の時間となる。本実施形態において、変動パターン決定テーブルTB1〜TB3に規定された変動パターン番号に対応する変動時間は、例えば最短で1.2秒、最長で150秒の変動時間が対応付けられている。
図6(c)は、遊技状態ごとの特別図柄の変動時間の平均(平均変動時間)を比較した一覧表である。同図に示すように、遊技状態が「時短なし状態」である場合の平均変動時間は例えば13.5秒であり複数の遊技状態中で最も長く設定されている。また、遊技状態が「時短B状態」である場合の平均変動時間は例えば2.5秒であり、複数の遊技状態中で最も短く設定されている。さらに、遊技状態が「時短A状態」である場合の平均変動時間は例えば13.3秒であり、遊技状態が時短なし状態である場合と略同等、或いは僅かに短くなるよう設定されている。つまり、遊技状態が「時短B状態」である場合の特別図柄の平均変動時間は、遊技状態が「時短なし状態」又は「時短A状態」である場合によりも大幅に短縮される。
一方、「時短なし状態」と「時短A状態」とを比較した場合、その平均変動時間は、微差の範囲に留まり、互いの遊技状態における特別図柄の変動時間から現在の遊技状態が「時短なし状態」であるか、或いは、「時短A状態」であるかを遊技者が外見上判別することは実質的に不可能とされている。なお、上記変動パターン決定テーブルTB1〜変動パターン決定テーブルTB3は一例であって、具体的な数値や振分を如何なる設定としてもよい。一方で、本実施形態に係るパチンコ機1の遊技性上、「時短なし状態」と「時短A状態」との差異を外見上遊技者から判別不可能又は困難としておくことが望ましい。
上記いずれかの変動パターン決定テーブルTB1〜TB3から、変動パターン番号が決定されると、変動パターン番号、及び変動時間に関する情報(変動時間情報)を含む変動パターンコマンドが演出制御回路200側に送信され、演出図柄Sの変動表示とともに、各変動パターン番号に従った種々の演出を表現する変動演出が演出表示部50A上に表示されることとなる。
また、主制御回路100は、変動パターンコマンドの送信と同時に第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御し、いずれかの表示装置上において特別図柄の変動表示を開始させる。その後、主制御回路100は、上記変動表示時間が経過したことに基づいて、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御して特別図柄の変動を停止させるとともに、演出制御回路200側に後述する特図停止指定コマンドを送信し、演出表示部50A上において変動表示される演出図柄Sの変動を停止させる。なお、これらの変動表示に係る処理の詳細については後述する。
以上説明したとおり、主制御回路100は、特別図柄の変動開始時に上述の特図当否抽選、特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄及び演出図柄Sの最終的な停止の態様によって、特別遊技実行の可否と関連する特図当否抽選の結果を報知する。また、以下、これら特別遊技の実行に関わる各種の抽選処理を総称して特図遊技という場合がある。なお、一般的に遊技者は、特別図柄の変動表示と同期して変動表示される演出図柄Sの停止態様によって特図当否抽選の結果を認識することとなる。また、上記一連の抽選に関する具体的な処理については、図21以下を参照しつつ後述する。
[特別遊技について]
図7は、前述の特図当否抽選の判定結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技)が実行される場合に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。この特別遊技制御テーブルTBには、特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、特別遊技中は、当該テーブルを参照して開閉体64Bを開閉動作させるソレノイドSOL2が駆動制御される。なお、特別遊技制御テーブルTBは、特図種別ごとに複数設けられており、決定された特図種別に応じて、対応するテーブルが特別遊技の開始時にセットされるが、ここでは1つのテーブルに全ての特図種別に対応する制御データを示す。
特別遊技は、大入賞口64Aが所定回数(本例では1回)開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。特別遊技制御テーブルTBには、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の特別遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド(R)中の大入賞口64Aの開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口64Aの開放回数ごとのソレノイドSOL2の通電時間、すなわち、1回の大入賞口64Aの開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口64Aへの最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口64Aの閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、特別遊技の制御データとして、特図種別ごとに図示のように予め記憶されている。
例えば、特図種別が特別図柄Aである場合に特別遊技が実行されると、特別遊技の態様としては、ソレノイドSOL2への通電による開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが15回繰り返される。
また、特図種別が特別図柄Bである場合に特別遊技が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが2回繰り返される。
また、特図種別が特別図柄Cである場合に特別遊技が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが10回繰り返される。
また、特図種別が特別図柄Dである場合に特別遊技が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが0.2秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが2回繰り返される。なお、当該特別遊技(大当り遊技)は、大入賞口64Aの開放動作が極めて短時間であることから実質的な賞球を得ることが困難な特別遊技である。
また、特図種別が特別図柄Eである場合に特別遊技が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが0.2秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが2回繰り返される。なお、当該特別遊技は、特別図柄Dである場合に実行される大当り遊技と同様の態様であり、大入賞口64Aの開放動作が極めて短時間であることから実質的な賞球を得ることが困難な特別遊技である。
つまり、本実施形態においては、特別電動役物最大作動回数が、特別図柄B、特別図柄D及び特別図柄E、特別図柄C、特別図柄Aの順序で増加するように設定されていることから、1回の特別遊技において遊技者が獲得可能な賞球数(利益)は、特別図柄B、特別図柄D及び特別図柄Eの場合に最も少なく、特別図柄Aの場合に最も多くなる。また、特別図柄B、特別図柄D及び特別図柄Eについてみると、同一の特別電動役物最大作動回数でも、ソレノイド通電時間が、特別図柄D及び特別図柄E(いずれも0.2秒)、特別図柄B(29秒)の順序で長くなるように設定されていることから、1回の特別遊技において遊技者が獲得可能な賞球数(利益)は、特別図柄D及び特別図柄Eよりも特別図柄Bの方が多くなる。
[遊技状態について]
図8は、上述の特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技後の遊技状態を設定するために参照される遊技状態設定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、遊技状態設定テーブルTBには、特図種別に対応して特別遊技後の遊技状態(特図高確率又は特図低確率、時短なし状態,時短A状態,時短B状態のいずれか)、遊技状態が特図高確率である場合に当該遊技状態が継続する遊技回数(特図高確回数)、遊技状態が時短A状態又は時短B状態である場合に当該遊技状態が継続する遊技回数(時短継続回数)が規定されている。
遊技状態設定テーブルTBに示すように、本実施形態においては特図種別が特別図柄Aである場合、特別遊技後の遊技状態は、特図高確率かつ時短B状態となる。また、特図種別が特別図柄Bである場合、特別遊技後の遊技状態は、特図高確率かつ時短A状態となる。また、特図種別が特別図柄Cである場合、特別遊技後の遊技状態は、特図高確率かつ時短B状態となる。また、特図種別が特別図柄Dである場合、特別遊技後の遊技状態は、特図低確率かつ時短A状態となる。また、特図種別が特別図柄Eである場合、特別遊技後の遊技状態は、特図低確率かつ時短なし状態となる。なお、特図高確回数及び時短継続回数は、それぞれ後述の特図高確回数切りカウンタ及び時短継続回数切りカウンタのカウント値(特図高確回数,時短継続回数)としてセットされ、上記特図遊技が実行される度に減算される。そして、カウント値が0になった場合に遊技状態が特図低確率かつ時短なし状態に移行することになる。なお、特図種別の数、及び遊技状態の組み合わせは、パチンコ機1の仕様によって適宜変更可能であり、特図種別をさらに細分化して設定することにより、特別遊技の態様や、特別遊技後の遊技状態をさらに細分化して設定することも可能である。
ここで、「特図低確率」とは、前述の特図当否抽選において、図4に示す低確率用特図当否判定テーブルTB1が参照される状態(大当り確率=199分の1)である。また、特図高確率とは、図4に示す高確率用特図当否判定テーブルTB2が参照される状態(大当り確率=19.9分の1)である。
また、「時短なし状態」とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、図6に示す変動パターン決定テーブルTB1が参照され、後述の普図当否抽選において、図9に示す時短なし状態用普図当否判定テーブルTB1が参照され、判定結果が「当り」の場合に図10に示す時短なし状態用普図変動パターン決定テーブルTB1が参照される状態である。
また、遊技状態が「時短A状態」とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、変動パターン決定テーブルTB2が参照され、後述の普図当否抽選において、図9に示す時短A状態用普図当否判定テーブルTB2が参照され、判定結果が「当り」の場合に図10に示す時短A状態用普図変動パターン決定テーブルTB2が参照される状態である。
また、「時短B状態」とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、変動パターン決定テーブルTB3が参照され、後述の普図当否抽選において、図9に示す時短B状態用普図当否判定テーブルTB3が参照され、判定結果が「当り」の場合に図10に示す時短B状態用普図変動パターン決定テーブルTB3が参照される状態である。
以上説明したとおり、パチンコ機1においては、第1始動部品60又は第2始動部品62への入球を契機とする各種の抽選(特図遊技)が実行され、上記各種抽選の結果が所定の結果である場合に、遊技者にとって有利な特別遊技が実行され、さらに当該特別遊技後の遊技状態が切り替わる構成である。一方、パチンコ機1においては、上記特別遊技の実行等に関する種々の抽選とは独立して、第2始動部品62に設けられた開閉体63の開放動作させる普通遊技実行の可否等に関する抽選(普図当否抽選,普図変動時間パターン決定抽選等)も実行される。以下、普通遊技実行の可否等に関する種々の抽選処理(普図遊技)の概要について説明する。
遊技球が遊技領域31を流下中に通過ゲート68を通過すると、後述の普図当否抽選において参照される普図当否判定乱数が取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。ここで、保留記憶領域は、上記普図当否判定乱数を記憶可能な普図記憶領域を有しており、当該普図記憶領域は4つの記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)を有している。そして、遊技球が通過ゲート68を通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部から順に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留数は4つに設定されており、当該上限を超えて普図保留数が増加することはない。
図9は、普図当否抽選において参照される普図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、通過ゲート68を通過すると、例えば0〜99の範囲から1つの普図当否判定乱数が取得される。同図に示すように普図当否判定テーブルTBは、遊技状態が前述の「時短なし状態」である場合に参照される時短なし状態用普図当否判定テーブルTB1と、遊技状態が「時短A状態」である場合に参照される時短A状態用普図当否判定テーブルTB2と、遊技状態が「時短B状態」である場合に参照される時短B状態用普図当否判定テーブルTB3とに細分化されている。
時短なし状態用普図当否判定テーブルTB1、時短A状態用普図当否判定テーブルTB2、時短B状態用普図当否判定テーブルTB3には、0〜99までの普図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」、「ハズレ」)が規定されている。例えば、時短なし状態用普図当否判定テーブルTB1が参照され、取得された普図当否判定乱数が0又は1である場合には、判定結果が「当り」として決定され、2〜99の範囲である場合には、判定結果が「ハズレ」として決定される。よって、時短なし状態用普図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「当り」となる確率(当選確率)は、約50分の1である。
また、時短A状態用普図当否判定テーブルTB2が参照され、取得された普図当否判定乱数が0〜3の範囲である場合には、判定結果が「当り」として決定され、4〜99の範囲である場合には、判定結果が「ハズレ」として決定される。よって、時短A状態用普図当否判定テーブルTB2が参照された場合に判定結果が「当り」となる確率(当選確率)は、約25分の1である。
また、時短B状態用普図当否判定テーブルTB3が参照され、取得された普図当否判定乱数が0〜82の範囲である場合には、判定結果が「当り」として決定され、83〜99の範囲である場合には、判定結果が「ハズレ」として決定される。よって、時短B状態用普図当否判定テーブルTB3が参照された場合に判定結果が「当り」となる確率(当選確率)は、約1.2分の1である。そして、上記取得された普図当否判定乱数が、「当り」と対応する乱数である場合は判定結果が当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレとなる。
つまり、通過ゲート68の通過を契機として開閉体63の開閉に関する普図当否抽選の判定結果が「当り」となる確率(当選確率)は、時短なし状態、時短A状態、時短B状態の順序で高くなるように設定されている。
図10は、普図変動パターン決定抽選において参照される普図変動パターン決定テーブルTBを説明する図である。上述の普図当否抽選が行われると、普図変動パターン決定テーブルTBに基づいて普通図柄の変動時間が決定される。同図に示すように、普図変動パターン決定テーブルTBは、遊技状態が「時短なし状態」である場合に参照される時短なし状態用普図変動パターン決定テーブルTB1と、遊技状態が「時短A状態」である場合に参照される時短A状態用普図変動パターン決定テーブルTB2と、遊技状態が「時短B状態」である場合に参照される時短B状態用普図変動パターン決定テーブルTB3とに細分化されており、それぞれのテーブルに普図変動パターン決定乱数と対応する変動時間が規定されている。
遊技球が、通過ゲート68を通過すると、例えば0〜99の範囲から1つの普図変動パターン決定乱数が取得される。同図に示すように、時短なし状態用普図変動パターン決定テーブルTB1〜時短B状態用普図変動パターンテーブルTB3には、0〜99までの普図変動パターン決定乱数に対応する変動時間が所定の割合(選択率)で規定されている。例えば、時短なし状態用普図変動パターン決定テーブルTB1が参照され、取得された普図変動パターン決定乱数が0〜79の範囲である場合には、変動時間が「30秒」として決定され、80〜99の範囲である場合には、変動時間が「15秒」として決定される。
また、時短A状態用普図変動パターン決定テーブルTB2が参照され、取得された普図変動パターン決定乱数が0〜49の範囲である場合には、変動時間が「30秒」として決定され、50〜99の範囲である場合には、変動時間が「15秒」として決定される。
また、時短B状態用普図変動パターン決定テーブルTB3が参照された場合には、取得された普図変動パターン決定乱数に関わらず、変動時間が「1.5秒」として決定される。
「時短なし状態」及び「時短A状態」と、「時短B状態」とを比較すると、「時短なし状態」及び「時短A状態」の場合には、変動時間が「30秒」又は「15秒」であるのに対し、「時短B状態」の場合には、変動時間が「1.5秒」であることから、「時短B状態」の場合には、普通図柄の変動時間が大幅に短縮される。また、「時短なし状態」と「時短A状態」とを比較すると、変動時間はいずれも「30秒」又は「15秒」と同一であるものの、「15秒」の変動時間が選択される確率(選択率)が、「時短なし状態」のときに20%であるのに対し、「時短A状態」のときに50%であることから、「時短なし状態」よりも「時短A状態」の方が普通図柄の(平均)変動時間が短縮される。つまり、上記変動時間及び選択率から普通図柄の平均変動時間は、時短なし状態、時短A状態、時短B状態の順序で短くなるように設定されている。このようにして普通図柄の変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に渡って、普通図柄表示装置37上で表示される普通図柄の変動表示が開始され、変動時間経過後に上記普図当否抽選の結果を示す態様で停止表示される。
ここで、普通図柄表示装置37は、例えば複数のLEDランプを配列した形態として構成されており、変動表示中においては複数のランプが点滅し、上記普図当否抽選の結果が当りである場合には、複数のランプのうち、いずれかLEDのランプが点灯して停止した状態となり、ハズレである場合には、例えば全てのLEDランプ又は一部のランプが消灯した状態となる。なお、時短B状態用普図変動パターン決定テーブルTB3においては遊技状態に応じて単一の変動時間が規定された例を示したが、時短なし状態や時短A状態と同様に、複数の変動時間を規定し、所定の乱数による抽選によって普通図柄の変動時間が決定される構成としてもよい。
[普通遊技について]
図11は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される開閉体作動テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTBには、開閉体63の開閉回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定されている。開閉体作動テーブルTBは、遊技状態が「時短なし状態」である場合に参照される時短なし状態用開閉体作動テーブルTB1と、遊技状態が「時短A状態」である場合に参照される時短A状態用開閉体作動テーブルTB2と、遊技状態が「時短B状態」である場合に参照される時短B状態用開閉体作動テーブルTB3とに細分化されている。
遊技球が、通過ゲート68を通過すると、例えば0〜99の範囲から1つの開閉体作動パターン決定乱数が取得される。同図に示すように、時短なし状態用開閉体作動テーブルTB1〜時短B状態用開閉体作動テーブルTB3には、0〜99までの開閉体作動パターン決定乱数に対応する開閉体63の開閉回数及び開放時間が所定の割合(選択率)で規定されている。例えば、時短なし状態用開閉体作動テーブルTB1が参照されると、開閉体63の開閉回数は開閉体作動パターン決定乱数に関わらず「1回」に決定されるとともに、取得された開閉体作動パターン決定乱数が0〜79の範囲である場合には、開放時間が「0.3秒」として決定され、80〜99の範囲である場合には、開放時間が「1.5秒」として決定される。
また、時短A状態用開閉体作動テーブルTB2が参照されると、開閉体63の開閉回数は開閉体作動パターン決定乱数に関わらず「1回」に決定されるとともに、取得された開閉体作動パターン決定乱数が0〜59の範囲である場合には、開放時間が「0.3秒」として決定され、60〜99の範囲である場合には、開放時間が「1.5秒」として決定される。
また、時短B状態用開閉体作動テーブルTB3が参照された場合には、取得された開閉体作動パターン決定乱数に関わらず、開閉体63の開閉回数が「3回」に決定され、開放時間が「0.6秒」として決定される。
「時短なし状態」及び「時短A状態」と、「時短B状態」とを比較すると、「時短なし状態」及び「時短A状態」の場合には、開閉体63の開放時間が「0.3秒」又は「1.5秒」であり、その開閉回数が「1回」であるのに対し、「時短B状態」の場合には、1回あたりの開放時間が「0.6秒」であり当該開放が3回繰り返されることから、合計の開放時間が延長される。また、「時短なし状態」と「時短A状態」とを比較すると、開閉体63の開閉回数はいずれも「1回」であり、開放時間も「0.3秒」又は「1.5秒」と同一であるものの、「1.5秒」の開放時間が選択される確率(選択率)が、「時短なし状態」のときに20%であるのに対し、「時短A状態」のときに40%であることから、「時短なし状態」よりも「時短A状態」の方が平均開放時間が長いといえる。
そして、遊技状態が時短なし状態又は時短A状態である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、時短なし状態用開閉体作動テーブルTB1又は時短A状態用開閉体作動テーブルTB2が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動部品62の開閉体63が0.3秒間又は1.5秒間開放する動作が1回だけなされる。一方、遊技状態が時短B状態である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、上記時短B状態用開閉体作動テーブルTB3が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動部品62の開閉体63が0.6秒間開放する動作が3回繰り返されることとなる。
このように、普図遊技においては、遊技状態が「時短B状態」である場合、「時短なし状態」又は「時短A状態」の場合と比較して普図当否抽選の結果が「当り」となる確率が高く、普通図柄の開放時間が大幅に短縮され、かつ開閉体63の開放時間の合計が長くなることから、第2始動部品62への入球効率が極めて向上し、遊技球の消費を抑えながら第2始動部品62への入球を契機とする上述の特図遊技を最も効率的に行うことが可能となる。
また、遊技状態が「時短A状態」である場合、「時短なし状態」の場合と比較して普図当否抽選の結果が「当り」となる確率が僅かに高くなるとともに、普通図柄の平均変動時間が短縮され、かつ開閉体63の平均開放時間が長くなることから、時短なし状態よりも
第2始動部品62への入球効率が僅かに向上し、遊技球が第2始動部品62に入球し易くなり、遊技球の消費を時短なし状態よりも僅かに抑えながら第2始動部品62への入球を契機とする上述の特図遊技を行うことが可能となる。
即ち、時短A状態は、特別図柄の平均変動時間については時短なし状態と実質的に変わらないものの、第2始動部品62への入賞効率が時短なし状態よりも僅かに向上した状態である。一方で前述のとおり、内部的な遊技状態が当該時短A状態であっても、遊技者側から特別図柄及び演出図柄Sの変動時間からその遊技状態を判別することは困難とされている。よって、遊技者が遊技中に普通図柄の変動時間や開閉体63の開閉頻度、開放時間を余程注意深く、かつ相当の長さ監視し続けない限り、現在の遊技状態が時短なし状態であるのか、時短A状態であるのかを判別することは不可能、又は極めて困難となっている。
そして、本実施形態においては、内部的な遊技状態を後述の演出図柄Sの変動と対応するタイミングで報知する構成を備えている。なお、本実施形態においては、普図当否抽選の結果が「当り」となる確率、普通図柄の変動時間、及び開閉体63の開放時間の3つの要素を組み合わせることにより、「時短なし状態」、「時短A状態」、「時短B状態」における普図遊技の態様を設定したが、内部的な遊技状態が遊技者から容易に判別できない態様であれば、上記3つの要素のうちの1つ以上の要素を遊技状態に対応して変更することにより「時短なし状態」、「時短A状態」、「時短B状態」を醸成することも可能である。以下、上述したパチンコ機1における主制御回路100による主要な処理について複数のフローチャートを用いて説明する。
[主制御回路100のCPU初期化処理]
図12は、主制御回路100のCPU100aによって実行されるCPU初期化処理の概要を示す図である。電源供給回路に外部電源が供給されると、CPU100aに電源が供給されるとともにシステムリセットが入力され、CPU100aは、以下のCPU初期化処理(ステップS100)を行う。
(ステップS100−1)
CPU100aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、ROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
CPU100aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。当該ウェイト処理時間は、払出制御回路150及び演出制御回路200の起動待ち時間であり、ウェイト処理時間の経過により、払出制御回路150、演出制御回路200は、主制御回路100より送信される各種のコマンドを受信可能となる。
(ステップS100−5)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御回路100には、電源断検知回路が接続されており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
CPU100aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
CPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
CPU100aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、パチンコ機1の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押下操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押下操作を検出して、主制御回路100にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押下操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源投入時(RAM100cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−17)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−19)
CPU100aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
CPU100aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源復帰時(RAM100cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
CPU100aは、電源断から復帰したことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−27)
CPU100aは、電源断から復帰したことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−29)
CPU100aは、特図種別を示す電源投入時特図種別指定コマンド、特1保留数を示す特1保留指定コマンド、特2保留数を示す特2保留指定コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(送信バッファに格納する処理)を実行する。
(ステップS100−31)
CPU100aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
CPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。当該処理により、タイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理と、図14に示すタイマ割込み処理の実行が禁止される。
(ステップS100−35)
CPU100aは、特図種別決定乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、特図種別決定乱数用初期値更新乱数は、特図種別決定乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する特図種別決定乱数の更新処理によって特図種別決定乱数が、特図種別決定乱数用初期値更新乱数から、当該特図種別決定乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、特図種別決定乱数は、そのときの特図種別決定乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
CPU100aは、払出制御回路150から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
CPU100aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを演出制御回路200に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
CPU100aは、変動パターン決定乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す(以下、便宜上ステップS100−33からステップS100−43を繰り返す処理をメインループ処理と呼ぶ)。
次に、主制御回路100における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
[主制御回路100の電源断時退避処理(XINT割込み処理)]
図13は、主制御回路100における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。CPU100aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になる(電源断予告信号が入力される)と、前述のCPU初期化処理のメインループ処理実行中に割り込んで電源断時退避処理を実行する。なお、本実施形態においては、後述のタイマ割込み処理中には当該電源断時退避処理が割込まないようにしている。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
CPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
CPU100aは、ステップS300−3の結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
CPU100aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行い、退避処理(ステップS300−11以降の電源断時退避処理)を行うことなく当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
CPU100aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
CPU100aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
CPU100aは、RAM100cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
CPU100aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
CPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
CPU100aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
CPU100aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間にパチンコ機1の稼働が停止することとなる。
[主制御回路100のタイマ割込み処理]
図14は、主制御回路100におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御回路100には、所定の周期(本実施形態では4msとする。2msでも良い。)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)のメインループ処理実行中に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。当該処理によりタイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理が許可される。
(ステップS400−5)
CPU100aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
CPU100aは、各種の入力ポート情報を読み込み、主制御回路100に接続された各種の機器における最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
CPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御回路100のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
CPU100aは、上記ステップS100−35と同様、特図種別決定乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
CPU100aは、特図種別決定乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の特図種別図柄乱数用初期値更新乱数の値に基づいて乱数を更新する。
なお、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、主制御回路100に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、上記各乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。また、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、ハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を判定用の乱数として用いているが、ソフトウェア乱数を判定用の乱数として用いる場合は、特図種別決定乱数と同様に初期値更新乱数を設けることにより、その初期値を変更することができる。
(ステップS500)
CPU100aは、ステップS400−7の処理に基づき第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、ゲート検出スイッチSW5から信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、当該処理の詳細については、図15を参照して後述する。
(ステップS600)
CPU100aは、特図遊技管理処理を実行する。なお、この当該処理の詳細については、図20を参照して後述する。
(ステップS700)
CPU100aは、上記の普図遊技を進行制御するための普図遊技管理処理を実行する。なお、詳細な説明については省略するが、普図遊技管理処理とは、後述の普図遊技管理フェーズ(図示せず)をロードし、当該ロードした普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールを選択する処理であり、後述する複数の普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールがコールされることにより、普図遊技に係る各種の処理が実行される。
(ステップS400−15)
CPU100aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、
大入賞口検出スイッチSW3、一般入賞口検出スイッチSW4の入力チェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
CPU100aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および該コマンドを払出制御回路150に対して送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
CPU100aは、外部情報出力端子板151から外部へ出力する外部情報用の出力データをセット(出力ポートバッファに格納)するための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセット(出力ポートバッファに格納)するLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
CPU100aは、開閉体63を開閉動作させるためのソレノイドSOL1、及び開閉体64Bを開閉動作させるためのソレノイドSOL2のソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファにセット(出力ポートバッファに格納)するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
CPU100aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する(ステップS400−5のダイナミックポート出力処理で出力されるものを除く)。
(ステップS400−29)
CPU100aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特図遊技管理処理について詳細に説明する。
[スイッチ管理処理]
図15は、主制御回路100におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
CPU100aは、ゲート検出スイッチSW5がオンしたか、即ち、通過ゲート68への遊技球の通過に基づいてゲート検出スイッチSW5からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS510に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
CPU100aは、通過ゲート68への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。ここで、ゲート通過処理とは、前述の普図当否判定乱数を取得するとともに、現在の普図保留数が普図保留記憶領域に記憶可能な保留数の上限未満であることを条件として、取得した普図当否判定乱数を第1記憶部〜第4記憶部のいずれかに記憶する処理である。なお、該記憶した旨を演出表示部50Aにより表示する等、演出制御回路200により制御する場合は、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。また、当該処理の実行によりステップS400−5の処理によって普図保留数の上限数と対応して複数設けられた普通図柄保留表示装置38の保留表示部の対応箇所が点灯する。
(ステップS500−3)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1がオンしたか、即ち、第1始動部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS520に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
CPU100aは、第1始動部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については、図16を参照して後述する。
(ステップS500−5)
CPU100aは、第2始動口検出スイッチSW2がオンしたか、即ち、第2始動部品62への遊技球の入球に基づいて第2始動口検出スイッチSW2からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS530に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
CPU100aは、第2始動部品62への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については、図17を参照して後述する。
(ステップS500−7)
CPU100aは、大入賞口検出スイッチSW3がオンしたか、即ち、大入賞部品64への遊技球の入球に基づいて大入賞口検出スイッチSW3からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、大入賞口検出スイッチSW3からの検出信号が入力した場合にはステップS500−9に処理を移し、入力が無い場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
CPU100aは、現在、特別遊技の実行中であるか否かを判定し、大入賞部品64への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、特別遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理(例えば、不正検出であることを演出表示部50A、スピーカユニット8、LED57等により報知する)を実行し、特別遊技中であり、大入賞部品64への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理を終了する。
[第1始動口通過処理]
図16は、主制御回路100における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。ここで、特別図柄識別値とは、保留種別が特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、例えば特別図柄識別値「00H」は特1保留を示し、特別図柄識別値「01H」は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU100aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
[第2始動口通過処理]
図17は、主制御回路100における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行する。なお、この特別図柄乱数取得処理の詳細については、図18を参照して後述する。
(ステップS530−5)
CPU100aは、普図遊技管理フェーズをロードする。ここで、普図遊技管理フェーズは、普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」、普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」、普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」、普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」、普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」、普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」、及び普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」からなる普図遊技の実行処理の段階、すなわち、普図遊技の進行状況を示すものであり、普図遊技の実行処理の段階に応じて前述のステップS700における普図遊技管理処理によって更新される。
例えば普図遊技管理フェーズが普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」である場合には、前述の普図記憶領域の普図保留数が1以上であることを条件として、前述の普図当否判定テーブルTBを用いた普図当否抽選、及び前述の普図変動パターン決定テーブルTBを用いた普図変動パターン決定抽選を実行して、決定された普通図柄の変動時間をタイマにセットする。また、普図遊技管理フェーズが普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」である場合には、上記タイマにセットされた普通図柄の変動時間が経過したことに応じて、普通図柄の停止態様を決定するとともに停止時間を設定し、普通図柄の変動を停止させる。また、普図遊技管理フェーズが普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」である場合には、上記停止時間経過後に普図当否抽選の結果を確認し、「当り」であることを条件として、開閉体63が開放するまでの時間である開放前時間をタイマにセットする。なお、「ハズレ」である場合には、上記普通図柄変動待ち処理「00H」に復帰する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」である場合には、上記開放前時間の経過を条件として普電役物入賞口開閉切替処理を実行する。ここで、普電役物入賞口開閉切替処理とは、前述の開放体作動テーブルTBに従ってソレノイドSOL1の制御データ等を抽出する処理である。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」である場合には、上記制御データに従ってソレノイドSOL1を通電し、前後開放体作動テーブルTBに規定された開閉体の開閉回数(上限回数)に達するまで開閉体63を開放するとともに、上限回数に達したことに基づいて開閉体63を閉鎖する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」である場合には、上記開閉体63が閉鎖してから再び普通図柄変動待ち処理「00H」が実行されるまでのウェイト時間をタイマにセットする。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」である場合には、上記ウェイト時間が経過したことに基づいて普図遊技管理フェーズを普通図柄変動待ち処理「00H」に移行させる。
以上のとおり、各普図遊技管理フェーズは、普図遊技の実行処理の段階に応じて切り替わり、主制御回路100は各普図遊技管理フェーズに応じた処理を実行することにより普図遊技が進行する。
(ステップS530−7)
CPU100aは、上記ステップS530−5でロードした普図遊技管理フェーズが普通電動役物開放制御状態未満(普図遊技管理フェーズ<04H)であるかを判定する。上述のとおり、普図遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物開放制御処理においては、ソレノイドSOL1が通電されて第2始動部品62に設けられた開閉体63が開放状態に制御されることから、ここでは、開閉体63が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。
その結果、普通電動役物開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移し、普通電動役物開放制御状態未満ではないと判定した場合にはステップS530−11に処理を移す。
(ステップS530−9)
CPU100aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、始動口異常入賞エラー処理(例えば、不正検出であることを演出表示部50A、スピーカユニット8、LED57等により報知する)を実行し、当該第2始動口通過処理を終了する。
(ステップS530−11)
CPU100aは、普図遊技管理フェーズが普通電動役物開放制御処理中であることを示す「04H」ではないかを判定する。判定の結果、普図遊技管理フェーズが「04H」である場合にステップS530−13に処理を移し、「04H」ではない場合に第2始動口通過処理を終了する。
(ステップS530−13)
CPU100aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
[特別図柄乱数取得処理]
図18は、主制御回路100における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)及び第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
CPU100aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
CPU100aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
CPU100aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された特図当否判定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
CPU100aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数(特1保留数又は特2保留数がそれぞれ上限値の4以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、特別図柄乱数取得処理を終了し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
CPU100aは、対象となる特別図柄保留球数カウンタ(特別図柄1保留球数カウンタ又は特別図柄2保留球数カウンタ)のカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
CPU100aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した特図当否判定乱数をセーブする対象となる対象記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)を算定する。
(ステップS535−13)
CPU100aは、上記ステップS535−5でロードした特図当否判定乱数、上記ステップS400−13で更新された特図種別決定乱数、上記ステップS100−43で更新された変動パターン決定乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
CPU100aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。詳細な説明については省略するが、取得時演出判定処理とは、上記各処理によって新たな乱数が記憶されたときに、後述の図21に示す特別図柄変動待ち処理に先行して、特図当否抽選処理、特図種別決定処理及び変動パターン決定処理を実行するとともに、これら抽選によって導出された抽選結果に対応する情報(事前判定情報)を新たな乱数が記憶された時点で先読み指定コマンドとして演出制御回路200側に送信する処理である。当該先読み指定コマンドが事前に演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側では、先読み指定コマンドに含まれる情報に基づいて、当該先読み指定コマンドが生成される対象となった保留に基づく特別図柄変動待ち処理が実行される以前に特図当否抽選の結果(「大当り」又は「ハズレ」)や、変動パターンを示唆する所定の演出(先読み演出)を演出表示部50A上に表示することが可能となる。
(ステップS535−17)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
CPU100aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。
当該特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、現在の特1保留数及び特2保留数を把握することが可能となる。具体的には、演出制御回路200には、特図1保留指定コマンド及び特図2保留指定コマンドの受信に応じてカウンタ値が増加する特1保留球数カウンタおよび特2保留球数カウンタが設けられており、特1保留数及び特2保留数がリアルタイムに更新される。また、特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、例えば演出表示部50Aの一部に表示される特1保留数、及び特2保留数を示す所定の保留数表示の数を増大させる制御を行うことにより、現在の特1保留数及び特2保留数が遊技者に視認,認識可能となる。また、当該処理の実行によりステップS400−5の処理によって特1保留数、及び特2保留数の上限数と対応して複数設けられた第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bの保留表示部の対応箇所が点灯する。
図19は、特図遊技管理フェーズを説明する図である。上述のとおり、本実施形態では、第1始動部品60又は第2始動部品62への遊技球の入球を契機とする特別遊技の可否に関する種々の抽選処理(特図遊技)と、通過ゲート68への遊技球の通過を契機とする普通遊技の可否に関する種々の抽選処理(普図遊技)とが、同時並行して進行する。
そして、特図遊技は、遊技球が第1始動部品60又は第2始動部品62へ入球する度に段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御回路100では、特図遊技に係る各処理を特図遊技管理フェーズによって管理している。
図19に示すように、ROM100bには、特図遊技を実行制御するための複数の特図遊技制御モジュールが格納されており、これら特図遊技制御モジュールごとに、特図遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特図遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止後処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
[特図遊技管理処理]
図20は、主制御回路100における特図遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
CPU100aは、上記ステップS600−1でロードした特図遊技管理フェーズに対応する特図遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
CPU100aは、上記ステップS600−3で選択した特図遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
CPU100aは、特図遊技に係る制御時間を管理する特図遊技タイマをロードし、当該特図遊技管理処理を終了する。
[特別図柄変動待ち処理]
図21は、主制御回路100における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特図遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数が「1」以上であるかを判定する。判定の結果、特2保留数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
CPU100aは、客待ちコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該客待ちコマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、当該客待ちコマンドの受信から所定の時間が経過したことに基づいて、VDPに所定のコマンドを送信し、演出表示部50A上において、客待ち状態であることを示すデモ演出表示を表示させる。
(ステップS610−7)
CPU100aは、特1保留または特2保留に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)するとともに、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。
具体的には、RAM100cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、上記ステップS610−1において、特2保留数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を第0記憶部に転送するとともに、第1記憶部をクリア処理する。また、上記ステップS610−3において、特1保留数が「1」であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部に転送するとともに、第1記憶部を、第0記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第4記憶部をクリア処理する。
また、上記ステップS610−3において、特1保留数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第4記憶部をクリア処理する。
また、特別図柄確率状態フラグ及び普通図柄確率状態フラグの情報に基づいて遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側には、減少後の特1保留数又は特2保留数に関する情報が伝達される。演出制御回路200は、特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドの受信により前述の特1保留球数カウンタ又は特2保留球数カウンタのカウンタ値を1減算する。また、演出制御回路200は、特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドの受信に基づいて、前述の特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドに基づいて増大した所定の保留数表示の数を減少させるコマンドをVDPに送信し、演出表示部50Aにおいて減少後の特1保留数及び特2保留数を遊技者に視認,認識可能とする。また、当該処理の実行によりステップS400−5の処理によって第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bいずれかの保留表示部の対応箇所が消灯する。また、遊技状態確認指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、特別図柄が変動を開始するたびに現在の遊技状態に係る情報が演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS610−9)
CPU100aは、保留種別、特図低確率であるか特図低確率であるかを識別する特別図柄確率状態フラグ、第0記憶部に転送された特図当否判定乱数をロードし、これに対応する図4の低確率用特図当否判定テーブルTB1又は高確率用特図当否判定テーブルTB2を選択して特図当否抽選処理を行い、その抽選結果(「大当り」又は「ハズレ」)に係るデータ(特図当否判定データ)を記憶する。
(ステップS610−11)
CPU100aは、特図種別を決定するための特図種別決定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の特図当否抽選の結果が「大当り」であった場合には、保留種別、第0記憶部に転送された特図種別決定乱数をロードし、これに対応する特図種別決定テーブルTB1;TB2のいずれかを選択して特図種別を抽出し、抽出した特図種別に係るデータ(特図種別データ)を記憶する。一方、ステップS610−9の特図当否抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、特図種別決定テーブルTB3から特別図柄X(ハズレ図柄X)に係る特図種別が抽出され、特別図柄Xに係る特図種別データが記憶される。
なお、特図種別データを記憶した後、当該特図種別データに対応する特図種別指定コマンドが送信バッファにセット(送信バッファに格納)される。即ち、当該特図種別指定コマンドが送信されることによって、演出制御回路200側には、特図種別決定処理の度に、抽出された特図種別に関する情報が伝達される。
(ステップS610−13)
CPU100aは、上記ステップS610−11で抽出した特図種別に対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bは、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS610−14)
CPU100aは、特別図柄の変動パターンを決定するための特図変動パターン決定抽選を実行する。具体的には、前述の「時短なし状態」,「時短A状態」,「時短B状態」のいずれかを識別する時短状態フラグをロードする。遊技状態が「時短なし状態」である場合には、図6(a)に示す変動パターン決定テーブルTB1(時短なし状態)を参照する。また、遊技状態が「時短A状態」である場合には、変動パターン決定テーブルTB2(時短A状態)を参照する。また、遊技状態が「時短B状態」である場合には、変動パターン決定テーブルTB3(時短B状態)を参照する。そして、参照した各変動パターン決定テーブルTBのいずれかから上記特図当否抽選の結果及び保留記憶数に応じて第0記憶部に転送された変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号を抽出,決定する。
CPU100aは、変動パターン決定テーブルTBテーブルから抽出,決定した変動パターン番号及び当該変動パターン番号に対応する変動時間を含む変動パターンコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。変動パターンコマンドが演出制御回路200側に送信されることによって、演出制御回路200側では、変動パターン番号に従って、より具体的な変動演出の内容を決定し、当該決定された変動演出の内容に関する情報を含むコマンドをVDPに送信することにより、演出図柄Sの変動表示と併せて多様な変動演出を演出表示部50A上に表示させる。
(ステップS610−15)
CPU100aは、ステップS610−14で抽出された変動パターン番号に対応する変動時間をロードし、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
CPU100aは、上記ステップS610−9における特図当否抽選の結果が「大当り」であるか否かを判定し、「大当り」であった場合には、上記ステップS610−11で記憶した特図種別データをロードして、特別図柄の種別を確認する。そして、図8に示す遊技状態設定テーブルTBを参照して、特別遊技(大当り遊技)終了後に設定される遊技状態(特図高確率又は特図低確率、時短なし状態,時短A状態,時短B状態のいずれか)、遊技状態が特図高確率である場合に当該遊技状態が継続する遊技回数(特図高確回数)、遊技状態が時短A状態又は時短B状態である場合に当該遊技状態が継続する遊技回数(時短継続回数)を判定し、その判定結果を遊技状態予備フラグ(特別図柄確率状態予備フラグ,時短状態予備フラグ)、及び特図高確回数切り予備カウンタ、時短継続回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、特別遊技の当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bにおいて、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示装置35Aに対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示装置35Bに対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該一連の特別図柄変動待ち処理が実行されることにより、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上において特別図柄の変動表示が開始されるとともに、当該特別図柄の変動表示と略同期して演出表示部50A上において演出図柄Sの変動表示が開始されることとなる。
[特別図柄変動中処理]
図22は、主制御回路100における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。当該特別図柄変動中処理は、特図遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
CPU100aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
CPU100aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
CPU100aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
CPU100aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、及び第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
CPU100aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
CPU100aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
CPU100aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該特図停止指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、VDPに所定のコマンドを送信し、演出表示部50A上において変動中の演出図柄Sを特別図柄の停止表示と略同期して停止表示させる。
(ステップS620−21)
CPU100aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間(確定時間)を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄停止後処理]
図23は、主制御回路100における特別図柄停止後処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止後処理は、特図遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
CPU100aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止後処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
CPU100aは、特図当否抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
CPU100aは、特図当否抽選の結果が「大当り」であるかを判定する。その結果、「大当り」であると判定した場合にはステップS630−15に処理を移し、「大当り」ではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
CPU100aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が「特図低確率」であるか「特図高確率」であるかを確認する。そして、遊技状態が「特図高確率」であった場合には、特図高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、特図高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、特図低確率に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、特図高確率の遊技状態において、「大当り」に当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が特図高確率から特図低確率に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が「時短なし状態」、「時短A状態」、「時短B状態」のいずれかであるかを識別するための時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が「時短A状態」又は「時短B状態」のいずれかであるかを確認する。そして、遊技状態が「時短A状態」又は「時短B状態」であった場合には、時短継続回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短継続回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、「時短なし状態」に対応する時短状態フラグをセットする。これにより、「時短A状態」又は「時短B状態」の遊技状態において、「大当り」に当選することなく、特別図柄が所定回数(100回又は10000回)確定したところで、遊技状態が「時短A状態」又は「時短B状態」から「時短なし状態」に移行することとなる。また、当該ステップS630−7において、遊技状態の移行が行われた場合には、CPU100aは、移行後の遊技状態を演出制御回路200に伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納する。これにより、演出制御回路200側に遊技状態が変化したことが伝達される。
(ステップS630−9)
CPU100aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS630−11)
CPU100aは、上記ステップS630−7で更新した特図高確回数および時短継続回数を演出制御回路200に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、上記ステップS630−9,当該ステップS630−11の処理によって、特別図柄が確定する度に、その時点の遊技状態と、特図高確回数および時短継続回数とが演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS630−13)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、1の特1保留又は特2保留(始動情報)に基づく特図遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−15)
CPU100aは、確定した特図種別に応じて、図7に示す特別遊技制御テーブルTBに規定されたデータをセットする。
(ステップS630−17)
CPU100aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−19でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特図種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。
なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する特別遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、RAM100cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算する(後述するステップS640−3の処理)ことで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、特別遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−19)
CPU100aは、上記ステップS630−15でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−21)
CPU100aは、特別遊技の開始を演出制御回路200に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該オープニング指定コマンドが送信されることにより演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば特別遊技の開始に先立って、遊技者にこれから特別遊技が開始されることを報知する所定のオープニング演出および特別遊技中の演出が演出表示部50A上に表示される。
(ステップS630−23)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、特別遊技が開始されることとなる。
[大入賞口開放前処理]
図24は、主制御回路100における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特図遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
CPU100aは、上記ステップS630−21でセットしたタイマ値(オープニング時間)が「0」でないかを判定する。その結果、タイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、タイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
CPU100aは、大入賞口64Aの開放開始(ラウンド遊技の開始)を演出制御回路200に伝達するための大入賞口開放指定コマンド(具体的には、実行するラウンド(1R、2R・・・)を示すコマンド)を送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該大入賞開放指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば現在のラウンド数に関する表示等を演出表示部50Aに表示する。また、特別遊技中に大入賞口検出スイッチSW3を通過した数や特別遊技中に払出制御回路150に賞球を指示した数に関する情報(コマンド)を演出制御回路200に送信することで遊技球の入球数や賞球数に関する表示等を演出表示部50Aに表示することもできる。
(ステップS641)
CPU100aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については図25において後述する。
(ステップS640−7)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
[大入賞口開閉切替処理]
図25は、主制御回路100における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口64Aの開閉回数)の上限値であるかを判定する(本実施形態では、「1」であるかを判定。)。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値が上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
CPU100aは、特別遊技制御テーブルTBのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、ソレノイドSOL2を通電制御するためのソレノイド制御データ、および、ソレノイドSOL2の通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
CPU100aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、ソレノイドSOL2の通電を開始するか、もしくは、ソレノイドSOL2の通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、ソレノイドSOL2の通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
CPU100aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口64Aの1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
CPU100aは、ソレノイドSOL2の通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、ソレノイドSOL2の通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
[大入賞口開放制御処理]
図26は、主制御回路100における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特図遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
CPU100aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、CPU100aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
CPU100aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口64Aに、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
CPU100aは、ソレノイドSOL2の通電を停止して大入賞口64Aを閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口64Aが閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
CPU100aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
CPU100aは、大入賞口64Aが閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
[大入賞口閉鎖有効処理]
図27は、主制御回路100における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特図遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
CPU100aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
CPU100aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
CPU100aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
CPU100aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。当該エンディング指定コマンドが送信されることにより、演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、遊技者に対して特別遊技が終了したことを報知する所定のエンディング演出を演出表示部50Aに表示させる。
[大入賞口終了ウェイト処理]
図28は、主制御回路100における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特図遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
CPU100aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
CPU100aは、特別遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を実行する。具体的には、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグ及び時短状態予備フラグをロードして遊技状態に係るデータをセーブする。
また、CPU100aは、ステップS610−17でセーブした特図高確回数切り予備カウンタ、時短継続回数切り予備カウンタをロードして、特図種別に対応する特図高確回数、時短継続回数をそれぞれ特図高確回数切りカウンタ及び時短継続回数切りカウンタにセーブする。
(ステップS670−5)
CPU100aは、特別遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670−7)
CPU100aは、上記ステップS670−3でセーブした特図高確回数、及び時短継続回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670−9)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別遊技の終了後に特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上、主制御回路100による主要な制御処理について説明したが、演出制御回路200側では、特に上記主制御回路100から送信される変動パターンコマンドの受信に基づき、変動演出決定処理を実行して演出図柄Sの変動表示を開始し、当該演出図柄Sの変動表示とともに、変動パターンコマンドの種別に応じて各種の変動演出を実行する。
以下、演出制御回路200の処理によって決定され、演出表示部50A上に表示される変動演出の内容について説明するとともに、当該変動演出を実現する演出制御回路200の主要な処理について説明する。
[演出図柄について]
まず、上記特別図柄の変動表示と対応して変動表示される演出図柄Sの一例について概説する。図29(a)は、演出図柄Sの例を示す図である。同図に示すように、演出図柄Sは、演出表示部50Aの変動領域AL,AC,ARにおいて、例えば上下方向に変動表示(スクロール表示)される。また、図29(b)に示すように、演出図柄Sは、例えば1〜8までの連続した数字表記と、各数字に対応した所定の異なるキャラクターが組み合わされた画像(演出図柄「1」〜演出図柄「8」)により構成される。なお、演出図柄「8」と演出図柄「1」とは連続した図柄として設定されている。
図30は、演出図柄Sが変動表示を開始してから停止表示されるまでの基本的な流れを示す図である。図30(a)に示すように、演出図柄Sの変動表示が開始されると、変動領域AL,AR,ACの順に所定の時間差を有して下方にスクロール表示される。そして、図30(b)に示すように、上記演出図柄Sの変動表示開始から所定時間経過後には、各変動領域AL,AC,ARの演出図柄Sが高速変動し、演出図柄Sの内容(数字表示,キャラクター)を視認し難い状態となる。次に、図30(c)に示すように、変動時間の終期においては、例えば変動領域ALの演出図柄Sが先行して停止表示され、次いで変動領域AR,ACの順で演出図柄Sが停止表示される。そして、図30(d)に示すように、最終的には図22のステップS620−19でセットされる特図停止指定コマンドを演出制御回路200が受信したことに応じて、変動領域ACに係る演出図柄Sが停止表示され、全ての演出図柄Sが前述の特図当否抽選の結果(「大当り」又は「ハズレ」)を示す配列で停止表示される。
例えば、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合には、図29(a)に示すように全ての変動領域AL,AC,ARにおいて同一数字及びキャラクターからなる演出図柄S(図示の例では、「演出図柄7」,「演出図柄7」,「演出図柄7」)の配列で停止表示されることにより、遊技者に対して特図当否抽選の結果が「大当り」であることを報知する。一方、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合、図30(d)に示すように、上記組み合わせ以外の演出図柄S(図示の例では、「演出図柄5」,「演出図柄6」,「演出図柄7」)の配列で停止表示されることにより、遊技者に対して特図当否抽選が「ハズレ」であることを報知する。なお、演出図柄Sの変動表示開始から変動停止までの間には、いわゆる予告演出、リーチ、スーパー(SP)リーチ、昇格演出といった多様な変動演出が画像や動画等によって表現され、演出図柄Sが停止表示されるまでの間の遊技を盛り上げる。以下、本実施形態において主要な変動演出の例について説明する。また、本例においては、最終的な演出図柄Sの配列として、特図種別が特別図柄A又は特別図柄Cである場合に「演出図柄7」,「演出図柄7」,「演出図柄7」の態様となり、特図種別が特別図柄B、特別図柄D及び特別図柄Eのいずれかである場合、「演出図柄7」以外の演出図柄Sの配列がランダムに決定される。つまり、「演出図柄7」以外の演出図柄Sの配列によって特図当否抽選の結果が「大当り」であることが報知された場合、当該報知時点において大当り後の特別遊技や、特別遊技後の遊技状態を察知することはできない。以下、特に特別遊技後の遊技状態を示唆,報知する具体例について説明する。
[遊技状態示唆演出について]
図31〜図35を参照しつつ、演出表示部50A上に表示される変動演出に伴って表示される遊技状態示唆の態様について説明する。
図31は、特図当否抽選の結果が「大当り」となったときを変動n回目とし、当該n回目の変動よりも1回前の変動n−1回目から、当該n回目の変動よりも後の変動n+4回目までの演出図柄Sの複数回の変動にわたる時系列を示すタイムチャートである。
また、図32は、変動n回目において決定された特図種別と、当該特図種別に応じた特別遊技実行後の変動n+1回目からの背景パターン(演出表示部50Aの背景色、メッセージ付記)との関係を示す図である。
図31(a)は、変動n回目において特別図柄A又は特別図柄Cに基づく特別遊技を獲得した例であり、変動n回目に対応する演出図柄Sの変動がP1において開始されると、図33(a)に示すように、複数の演出図柄Sが順次下方にスクロール表示され、高速変動に移行する。なお、この時点での遊技状態は、「特図低確率かつ時短なし状態」であるため、演出表示部50Aの背景色は例えば「朝」を示す態様とされる。
図31(a)に示すように、演出図柄Sの変動開始から所定の変動時間経過後のP2においては、図33(b),(c)に示すように全ての演出図柄Sが停止表示され、その停止態様が「演出図柄7」の三つ揃いとなり、特図当否抽選の結果が「大当り」となったこと(特別遊技を獲得したこと)が報知され、以降P3まで特別遊技が実行される。なお、当該特別遊技は、特別図柄A又は特別図柄Cに基づいて実行される特別遊技であるため、それぞれ15R又は10Rの特別遊技となる。また、当該特別遊技後の遊技状態は、遊技者にとって最も有利な特図高確率かつ時短B状態となる。
図31(a)に示すように、特別遊技終了後の最初の変動である変動n+1回目の変動が開始されるP3においては、図33(d)に示すように、演出表示部50Aの背景色が「夜」を示す態様に変化するとともに、表示画面の隅に「大チャンスモード中」との表示が付加される。当該「夜」の背景色と「大チャンスモード中」との表示は、内部的な遊技状態を示唆する報知表示であって、当該報知表示によって、遊技者は遊技状態が特図高確率かつ時短B状態となったことを概ね認識することができる。また、当該報知表示は、特図当否抽選の結果が「大当り」となるか、又は、特図当否抽選回数が10000回に達するまで継続する。
次に、図31(b)は、変動n回目において特別図柄B又は特別図柄Dに基づく特別遊技を獲得した例であり、変動n回目に対応する演出図柄Sの変動がP1において開始されると、図34(a)に示すように、複数の演出図柄Sが順次下方にスクロール表示され、高速変動に移行する。なお、この時点での遊技状態は、「特図低確率かつ時短なし状態」であるため、演出表示部50Aの背景色上記同様「朝」を示す態様とされる。
図31(b)に示すように、演出図柄Sの変動開始から所定の変動時間経過後のP2においては、図34(b)に示すように全ての演出図柄Sが停止表示され、その停止態様が例えば「演出図柄6」の三つ揃いとなり、特図当否抽選の結果が「大当り」となったことが報知され、以降P3まで特別遊技が実行される。なお、当該特別遊技は、特別図柄B又は特別図柄Dに基づいて実行される特別遊技であるため、共に2Rの特別遊技となる。また、当該特別遊技後の遊技状態は、特図高確率かつ時短A状態、又は特図低確率かつ時短A状態となる(図8参照)。
図31(b)に示すように、特別遊技終了後の最初の変動である変動n+1回目の変動が開始されるP3においては、図34(d)に示すように、演出表示部50Aの背景色が「夕方」を示す態様に変化する。なお、詳細については後述するが、演出表示部50Aの背景色が「夕方」となる場合は、上記特別図柄B又は特別図柄Dに基づく特別遊技の終了後のみならず、特別図柄Eに基づく特別遊技の終了後についても同様であるため、演出表示部50Aの背景色が「夕方」を示す態様に変化した時点で可能性のある遊技状態は、特別図柄Bに対応する特図高確率かつ時短状態A、特別図柄Dに対応する特図低確率かつ時短A状態、及び特別図柄Eに対応する特図低確率かつ時短なし状態となり、「夕方」への背景色の変化のみでは、これらのうちいずれかの遊技状態であるかを判別することはできない。
以降、図31(b)に示す例では、背景色が「夕方」に変化する変動n+1回目の変動が開始されるP3から、変動n+3回目の変動が開始されるP5までは背景色が「夕方」に維持される。なお、図34(c)〜図34(e)に示すように、上記各変動は、いずれも「ハズレ」と対応する変動である。そして、図34(e)に示すように、変動n+3回目の変動が停止すると同時又はその直前のP6には、突如として「チャンスモード突入!」との表示が付加され、続く変動n+4回目の変動時には、上記「夕方」の背景色に加えて「チャンスモード」との表示が付加され、以降「夕方」の背景色と「チャンスモード」との表示からなる報知表示が継続して表示される。当該報知表示は、内部的な遊技状態が、少なくとも時短A状態であることを示唆するものであって、当該報知表示を視認した遊技者は、現在の遊技状態が特図高確率かつ時短A状態、又は特図低確率かつ時短A状態であることを概ね把握することが可能となる。
なお、本例においては、特図高確率の場合と特図低確率の場合とを区別することなく「チャンスモード」との表示により遊技状態を示唆するものとしたが、例えば特図高確率の場合に「スーパーチャンスモード」等の「チャンスモード」とは異なる表示を行うことにより両者の区別を明確に把握可能な構成としてもよい。また、上記報知表示を行うタイミングは、特別遊技の終了後、最初の変動(変動n+1回目)の開始時以外のタイミングであれば如何なるタイミングであってもよい。一方で、上記例のように、ハズレであることが確定する変動停止時期と概ね対応するタイミングとすれば、よりインパクトのある演出とすることができる。
このように、本例においては特図種別が特別図柄B又は特別図柄Dであることに基づいて特別遊技が実行され、当該特別遊技後の遊技状態が外見からは区別し難い時短A状態に変化する場合において、当該特別遊技を獲得したことを報知する演出図柄Sの停止時や、特別遊技終了後の1回目の変動(変動n+1回目)開始時において、変化後の遊技状態が時短A状態であることをあえて示唆することなく遊技状態を隠匿する。一方で特別遊技終了後のいずれかのハズレに対応する変動(図示の例では変動n+3回目)と対応するように、変化後の遊技状態を突如として示唆する構成である。換言すれば、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技状態の変化時期と、当該遊技状態を示唆する報知表示の表示時期をあえて異なる時期とすることにより、特別遊技後の遊技状態が明確とならない期間を醸成する構成である。
そして、このような報知態様によれば、大当り(特別遊技)を経ずに、しかもハズレ変動であるにも関わらず、遊技状態だけが突如として変化したような印象を与えることができるため、遊技者に対して驚きと意外性を感じさせることができる。なお、図示の例ではn+3回目の変動に対応して上記報知表示を実行するものとしたが、特別遊技後のいずれの変動に対応して上記報知表示を行うかは、後述の抽選により決定される。そして、報知表示の有無を抽選によって決定する構成とすれば、現在の遊技状態が特図高確率かつ時短A状態、特図低確率かつ時短A状態、及び特図低確率かつ時短なし状態のいずれであるのか判別できない期間が毎回の特別遊技の終了後、ランダムになるため遊技者に対して現在の遊技状態に対する関心をより長く持たせることが可能となる。また、上記報知表示は、特図当否抽選の結果が「大当り」となるか、特図当否抽選回数が100回又は10000回に達するまで継続する。
次に、図31(c)は、変動n回目において特別図柄Eに基づく特別遊技を獲得した例であり、変動n回目に対応する演出図柄Sの変動がP1において開始されると、図35(a)に示すように、複数の演出図柄Sが順次下方にスクロール表示され、高速変動に移行する。なお、この時点での遊技状態は、「特図低確率かつ時短なし状態」であるため、演出表示部50Aの背景色上記同様「朝」を示す態様とされる。
図31(c)に示すように、演出図柄Sの変動開始から所定の変動時間経過後のP2においては、図35(b)に示すように全ての演出図柄Sが停止表示され、その停止態様が例えば「演出図柄2」の三つ揃いとなり、特図当否抽選の結果が「大当り」となったことが報知され、以降P3まで特別遊技が実行される。なお、当該特別遊技は、特別図柄Eに基づく特別遊技であるため、2Rの特別遊技となり、前述の特別図柄B又は特別図柄Dに基づく特別遊技と区別は付かない。また、当該特別遊技後の遊技状態は、特図低確率かつ時短なし状態となる(図8参照)。
図31(c)に示すように、特別遊技終了後の最初の変動である変動n+1回目の変動が開始されるP3においては、図35(d)に示すように、演出表示部50Aの背景色が「夕方」を示す態様に変化する。つまり、特別図柄B又は特別図柄Dに基づく特別遊技の終了後の背景と同一の背景となる。以降、図31(a)に示す例では、背景色が「夕方」に変化する変動n+1回目の変動が開始されるP3から、変動n+4回目の変動が停止するP7まで「夕方」の背景が維持されているが、内部的な遊技状態が特図低確率かつ時短なし状態であるため、これ以降の変動においても上述の「チャンスモード」との表示が付記されることはない。また、「夕方」の背景は、例えば特別遊技後の遊技回数の合計が30回に達するまで維持された後、「朝」の背景に復帰する。
このように、特図種別が特別図柄Eであることに基づいて特別遊技が実行された場合、その後の背景が「夕方」となる点で特図種別が特別図柄B又は特別図柄Dである場合と共通するため、当該時点においては、内部的な遊技状態を把握することが不可能である。一方で、特図種別が特別図柄B又は特別図柄Dである場合には、以降の変動と対応するように「チャンスモード」との表示が付記され、遊技状態が少なくとも時短A状態であることが示唆される可能性があるが、特図種別が特別図柄Eである場合、「チャンスモード」との表示が付記されることはない。
このように、本実施形態では、特別遊技の獲得によって、遊技者にとって有利となる時短A状態に変化した場合と、特別遊技の獲得によっても遊技者にとって有利となる時短A状態に変化しなかった場合とで、特別遊技後の背景を共通化して遊技状態の把握を困難とする一方で、時短A状態への移行有無によって「チャンスモード」との表示を付記する構成である。以下、上記報知表示を実行する演出制御回路200の主要な処理について説明する。
[演出制御回路200のCPU初期化処理]
図36は、演出制御回路200のサブCPU初期化処理(ステップS1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
CPU200aは、電源投入に応じて、ROM200bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、RAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、CPU200aは、演出や図柄の決定に関わる演出決定乱数(本例では変動演出パターン決定乱数,時短A状態報知抽選乱数等)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。
[演出制御回路200のサブタイマ割込み処理]
図37は、演出制御回路200のサブタイマ割込み処理(ステップS1100)を説明するフローチャートである。演出制御回路200には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、CPU200aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
CPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
CPU200aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
CPU200aは、演出制御回路200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該演出制御回路200のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
CPU200aは、RAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。演出制御回路200においては、主制御回路100から前述した種々のコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理(図示せず)が行われ、主制御回路100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
CPU200aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、変動演出中に当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
CPU200aは、RAM200cの送信バッファにセットされているコマンド(内部コマンド)や各種のデータを演出表示部50Aの上記画像制御のためのVDP、音声制御のための音声合成LSI、或いは、LEDの点灯制御のための制御基板等へ送信,出力する。
(ステップS1100−9)
CPU200aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
[変動パターンコマンド受信処理]
図38は、図37のステップS1200のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理(ステップS1210)を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御回路100において、図21のステップS610−14でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図12参照)によって演出制御回路200に送信される。
(ステップS1210−1)
変動パターンコマンドを受信すると、CPU200aは、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1210−3)
CPU200aは、上記ステップS1000−3で更新された変動演出パターン決定乱数(0〜249)を取得するとともに、変動パターン番号に応じた変動演出パターン決定テーブルTBを参照し、変動演出パターンテーブルの中から具体的な変動演出を決定する。
図39は、変動演出パターン決定テーブルTBの一例を示す概要図である。同図に示すように、変動演出パターン決定テーブルTBは、主制御回路100側で決定される変動パターン番号ごとに細分化されている。
図39には、変動演出パターン決定テーブルTBの例として、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に主制御回路100により変動パターン決定テーブルTBから選択され得る変動パターン番号「01H」と、特図当否抽選の結果が「当り」である場合に主制御回路100により変動パターン決定テーブルTBから選択され得る変動パターン番号「08H」とそれぞれ対応する変動演出パターン決定テーブルTBが示されている。
同図の変動演出パターン決定テーブルTBには、0〜249までの変動パターン決定乱数の範囲に対して、複数の変動演出番号が規定されている。各変動演出番号には、例えばリーチやSPリーチの有無や、リーチ前の予告有無,種類,リーチ後のリーチ演出の種類、ボタン操作演出の有無、及び前述の変動中演出の有無等が細かく規定されており、変動演出番号の相違によって、演出表示部50A上において展開される変動演出のパターンが異なるものとなる。なお、同図の変動演出内容は説明の便宜上付されたものであって、実際に規定されるものではない。
以上のとおり、演出制御回路200は、変動パターン番号に対応するいずれかの変動演出パターン決定テーブルTBを参照するとともに、参照した変動演出パターン決定テーブルTBの中から、取得した変動演出パターン決定乱数に対応する1の変動演出番号(変動演出パターン)を決定する。
(ステップS1220)
CPU200aは、時短A状態報知抽選処理を実行してステップS1210−5に処理を移す。当該時短A状態報知抽選処理の詳細については後述する。
(ステップS1210−5)
CPU200aは、上記ステップS1230−3で決定された具体的な変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)して処理を移す。ここでセットされる変動演出実行コマンドには、変動演出番号に関する情報等が含まれる。変動演出実行コマンドがVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、VDPによって、演出図柄Sの変動や当該変動に伴う変動演出番号に対応する変動演出の表示等の画像表示制御が開始される。
(ステップS1210−7)
CPU200aは、上記ステップS1230−3で決定された変動演出番号(変動演出)に対応する動画や画像の表示時間や、演出図柄Sの停止表示の時期が規定されたタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1210−9)
CPU200aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時され、タイムテーブルに規定された各時期に所定の制御処理が実行される。
[時短A状態報知抽選処理]
以下、図40及び図41を参照して、時短A状態報知抽選処理(ステップS1220)について説明する。
図40は、時短A状態報抽選処理(ステップS1220)を説明するフローチャートである。時短A状態報知抽選処理は、特別遊技後の遊技状態が特図高確率かつ時短A状態又は特図低確率かつ時短A状態であり、特別遊技後の変動(変動n+1回目以降)において所定の条件が成立した場合に、演出表示部50Aに「チャンスモード」等のメッセージを付記的に表示させ、現在の遊技状態(時短A状態)を遊技者に示唆するための抽選を実行する。以下、詳細について説明する。
(ステップS1220−1)
CPU200aは、現在の遊技状態が時短A状態であるかを判定する。判定の結果、時短A状態である場合にステップS1220−3に処理を移し、時短A状態でない場合(「時短B状態」又は「時短なし状態」の場合)に当該時短A状態報知抽選処理を終了する。
(ステップS1220−3)
CPU200aは、特図当否抽選の結果が「ハズレ」であるかを判定する。判定の結果、「ハズレ」である場合にステップS1220−5に処理を移し、「ハズレ」でない(「大当り」である場合)に当該時短A状態報知抽選処理を終了する。
(ステップS1220−5)
CPU200aは、時短A状態報知済みフラグがOFFであるかを判定する。判定の結果、フラグがOFFである場合にステップS1220−7に処理を移し、フラグがOFF」でない(フラグがONである場合)に当該時短A状態報知抽選処理を終了する。
(ステップS1220−7)
CPU200aは、時短A状態報知抽選テーブルTBをセットしてステップS1220−9に処理を移す。
以下、図41を参照して、上記ステップS1220−7でセットされる時短A状態報知抽選テーブルTBについて説明する。同図に示すように、時短A状態報知抽選テーブルTBには、0〜99までの時短A状態報知抽選乱数に対応するように、「時短A状態報知あり」又は「時短A状態報知なし」の時短A状態報知抽選結果が規定されている。本実施形態においては、取得された時短A状態報知抽選乱数が0〜9の範囲である場合には、「時短A状態報知あり」に決定され、時短A状態報知抽選乱数が10〜99の範囲である場合には、「時短A状態報知なし」に決定され、「時短A状態報知あり」の選択率は10%に設定される。
(ステップS1220−9)
図40に戻り、CPU200aは、上記ステップS1000−3で更新された時短A状態報知抽選乱数(0〜99)を取得するとともに、上記ステップS1220−7でセットした時短A状態報知抽選テーブルTBに基づいて、時短A状態報知抽選乱数に対応する時短A状態報知抽選結果(「時短A状態報知あり」又は「時短A状態報知なし」)を決定し、ステップS1220−11に処理を移す。
(ステップS1220−11)
CPU200aは、時短A状態報知抽選結果が「報知あり」であるかを判定する。判定の結果、「報知あり」である場合にステップS1220−13に処理を移し、「報知なし」の場合に当該時短A状態報知抽選処理を終了する。
(ステップS1220−13)
CPU200aは、上記ステップS1220−11で決定された時短A状態の報知表示を実行するための報知表示実行コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)して、ステップS1220−15に処理を移す。
(ステップS1220−15)
CPU200aは、時短A状態報知済みフラグをONにして、当該時短A状態報知抽選処理を終了する。なお、時短A状態報知済みフラグは、現在の遊技状態が「特図高確率かつ時短A状態」の場合、特図当否抽選の結果が「大当り」となるか、又は、特図当否抽選回数が10000回に達した時点でOFFにされる。また、現在の遊技状態が「特図低確率かつ時短A状態」の場合、特図当否抽選の結果が「大当り」となるか、又は、特図当否抽選回数が100回に達した時点でOFFにされる。
このように、特別遊技後の遊技状態が少なくとも時短A状態であり、特図当否抽選の結果が「ハズレ」であることに基づいて、当該時短A状態報知抽選処理が実行され、時短A状態報知抽選処理の結果が「報知あり」である場合に、演出表示部50Aに「チャンスモード」等のメッセージが付記的に表示されることにより、時短A状態であることを示唆する報知表示がなされることから、特別遊技の獲得時期とは無関係に突如として「チャンスモード」(時短A状態)に移行したように見せることができ、遊技者に対して驚きと意外性を感じさせることができる。
[タイムスケジュール管理処理]
図42は、タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。上述のとおり、CPU200aによって変動演出実行コマンドや報知表示実行コマンドが送信バッファにセットされ、当これらのコマンドがステップS1100−7において演出表示部50Aを制御するVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、演出表示部50A上では、演出図柄Sの変動表示が開始されるとともに、当該変動表示に伴って変動演出が多様な態様で開始される。また、演出図柄Sの変動停止時期と概ね対応して、上述の報知表示がなされる。当該タイムスケジュール管理処理は、変動演出の実行中に表現される多様な演出の表示時期を時間管理する。
(ステップS1300−1)
CPU200aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。なお、前述のとおり、変動時間計時タイマのカウンタ値は、ステップS1210−9において毎回リセットされる。
(ステップS1300−3)
CPU200aは、タイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種の内部コマンドを送信バッファにセットし、演出表示部50A上において、所定の時期に所定の演出や報知表示が表示されるように演出表示装置50を制御する。また、CPU200aは、タイムテーブルを参照して、現在の変動演出の実行時間に応じて、所定の時期に所定の演出がなされるようにスピーカユニット8やLED57を制御し、当該タイムスケジュール管理処理を終了する。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、ステップS535−15の取得時事前判定処理(いわゆる先読み処理)が実行されることにより、図31(b)に示す当該変動(変動n回目)よりも前(例えば変動n−1回目)に、演出表示部50Aを「夕方」を示す態様に変更することや、演出表示部50A上に「チャンスモード」等のメッセージを表示させることも可能である。
上記実施形態において、図18の特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を実行するCPU100aが始動情報取得手段を構成する。また、図21の特図当否抽選処理(ステップS610−9)を実行するCPU100aが特図当否抽選手段を構成する。また、図21の特図種別決定抽選処理(ステップS610−11)を実行するCPU100aが本発明に係る当り種別決定手段を構成する。また、図21の特図変動パターン決定抽選処理(ステップS610−14)を実行するCPU100aが本発明に係る図柄変動情報決定手段を構成する。また、図25〜図27の処理を実行するCPU100aが特別遊技実行手段を構成する。また、図23の回数切り管理処理(ステップS630−7)、及び図28の遊技状態設定処理(ステップS670−3)を実行するCPU100aが遊技状態設定手段を構成する。
また、図38の変動パターンコマンド受信処理(ステップS1210)を実行するCPU200aが本発明に係る演出制御手段を構成する。また、図40の時短A状態報知抽選処理(ステップS1220)を実行するCPU200aが遊技状態(時短A状態)報知手段を構成する。
1 パチンコ機,30 遊技盤,35A 第1特別図柄表示装置,
35B 第2特別図柄表示装置,50A 演出表示部,60 第1始動部品,
62 第2始動部品,64 大入賞部品,68 通過ゲート,
100 主制御回路,100a メインCPU,100b メインROM,
100c メインRAM,150 払出制御回路,200 演出制御回路,
200a サブCPU,200b サブROM,200c サブRAM。

Claims (3)

  1. 遊技盤の遊技領域内に配設された始動部品への入球を契機として取得される始動情報に基づいて、前記遊技盤に設けられた大入賞部品を開放動作させる特別遊技の実行可否に関する当否抽選を実行する特図当否抽選手段と、
    前記当否抽選の結果が前記特別遊技の実行を可とする結果である場合に、前記始動情報に基づいて、特定の当り種別を決定する当り種別決定手段と、
    前記遊技盤に配設された表示装置上に表示される図柄を所定時間変動させ、前記当否抽選の結果を示す態様で停止させる図柄表示制御手段と、
    前記当否抽選の結果が前記特別遊技の実行を可とする結果である場合に、前記特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
    前記遊技状態が特定の遊技状態である場合に当該特定の遊技状態であることを示唆する報知を行う遊技状態報知手段と、
    を備えた遊技機であって、
    前記遊技状態設定手段により設定される遊技状態は、第1の遊技状態と、当該第1の遊技状態よりも前記始動部品への入賞効率が向上する第2の遊技状態と、前記第1の遊技状態及び第2の遊技状態よりも前記特定の始動部品への入球効率が向上する第3の遊技状態とを含み、
    遊技状態報知手段は、前記特別遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態である場合、特別遊技後の前記図柄の最初の変動開始後に現在の遊技状態が前記第2の遊技状態であることを示唆する報知を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技状態報知手段は、前記特別遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態である場合、特別遊技後の前記図柄の最初の変動開始後であって、当該最初の変動又は当該最初の変動以降の変動の前記図柄の停止時期と対応するように前記第2の遊技状態であることを示唆する報知を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記遊技状態報知手段は、前記特別遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態である場合、当該特別遊技後の前記図柄の変動ごとに前記報知の有無に関する抽選を実行することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021023319A (ja) * 2019-07-31 2021-02-22 株式会社三洋物産 遊技機

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