JP2016201937A - 電動車両及び充電スタンド - Google Patents
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Abstract
【課題】通信の相手方による制約を受けることなく、ノイズを回避しながら安定した通信を行うことのできる電動車両、及び充電スタンドを提供する。【解決手段】電動車両200は、互いに重ならない複数の周波数帯域(BD1,BD2,BD3,BD4,BD5)が記憶されている記憶部241と、記憶部241に記憶されている複数の周波数帯域のうち、通信時におけるノイズの少ない周波数帯域を選択する選択部242と、を備える。充電スタンド100との間で通信を行う際には、選択部242によって選択された周波数帯域のみを用いて通信を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、電力により走行する電動車両、及び、電動車両に電力を供給する充電スタンドに関する。
近年、蓄電池と電動モータを搭載し電力によって走行する電動車両の普及が始まっている。電動車両の走行に必要な電力は、公共施設等に設置された充電スタンドから供給され、電動車両の蓄電池に蓄えられる。
充電スタンドから電動車両への電力供給(充電)が行われるにあたっては、充電スタンドと電動車両とがケーブルによって接続されることに加えて、両者の間で通信が行われる必要がある。
例えば、充電スタンドから電動車両に向けて、電流上限値を示す信号等が伝達される。電動車両から充電スタンドに向けては、電力の出力を許可するための充電許可信号等が伝達される。また、ケーブルの接続状態を示す信号が双方向に伝達される。
このような通信が行われる際における信号伝達経路としては、専用の信号線が用いられる場合もあるが、電力を供給するための電力経路が用いられる場合もある。つまり、供給される電力に通信信号が重畳される場合がある。このような方式の通信はPLC通信とも称され、その具体的な通信方法は規格で定められている。
充電スタンドと電動車両との間で行われる通信においては、電動車両等の内部で生じるノイズや、外部から到達する電磁波に起因するノイズ等の影響を受けてしまうことがある。特に、供給される電力に通信信号が重畳されるPLC通信においては、ノイズの影響を受けやすい。
下記特許文献1には、通信経路(電力経路)上で生じているノイズに関する情報を取得し、当該情報に基づいて通信パラメータを決定する車両用充電システムが記載されている。
上記特許文献1に記載されている車両用充電システムにおいては、ノイズ情報を取得するための部分であるノイズ情報取得部が、充電スタンド及び電動車両の双方にそれぞれ設けられている。通信パラメータは、充電スタンド及び電動車両の双方でそれぞれ取得されたノイズ情報に基づいて決定される。このため、ノイズ情報の交換手順や、通信パラメータを決定するための手順などを予め規格として定めておき、充電スタンド及び電動車両の両方を当該規格に準拠させる必要があると考えられる。
しかしながら、既に充電スタンドの設置が進められている状況に鑑みれば、上記のような新たな規格に準拠した充電スタンドが今後普及することは現実的ではない。ノイズを回避して通信を安定的に行うためのシステムは、充電スタンド又は電動車両側のうち一方側にのみ搭載された方が望ましく、通信の相手方による制約は存在しない方が望ましい。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信の相手方による制約を受けることなく、ノイズを回避しながら安定した通信を行うことのできる電動車両、及び充電スタンドを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電動車両は、充電スタンドとの間で通信を行いながら、当該充電スタンドから電力の供給を受ける電動車両であって、互いに重ならない複数の周波数帯域が記憶されている記憶部と、記憶部に記憶されている複数の周波数帯域のうち、通信時におけるノイズの少ない周波数帯域を選択する選択部と、を備える。充電スタンドとの間で通信を行う際には、選択部によって選択された周波数帯域のみを用いて通信を行う。
このような構成の電動車両では、互いに重ならないように予め設定され記憶された複数の周波数帯域の中から、通信時におけるノイズの少ない周波数帯域を選択部が選択する。充電スタンドとの間で通信を行う際には、上記のように選択された周波数帯域のみを用いて通信を行う。ノイズの少ない周波数帯域のみを用いて(ノイズの多い周波数帯域を避けて)通信を行うので、ノイズを回避しながら安定した通信を行うことができる。選択部により選択される「ノイズの少ない周波数帯域」とは、複数の周波数帯域のうち、最もノイズが多い周波数帯域を除いたいずれかの周波数帯域のことである。最もノイズが少ない周波数帯域が選択されてもよい。
尚、「選択された周波数帯域のみ」とは、電動車両と充電スタンドとがケーブルにより接続された以降に行われる全ての通信が、選択された周波数帯域のみを用いて行われることを意味するのではない。例えば、選択部による周波数帯域の選択が行われるよりも前には、一時的に他の周波数帯域を用いた通信が行われてもよい。
選択部による周波数帯域の選択は、例えばノイズの実測値に基づいて行われてもよく、外部から取得された情報(充電スタンドの設置場所におけるノイズに関する情報であって、予めプローブ情報として取得されていたもの)に基づいて行われてもよい。いずれの場合においても、充電スタンドとの間で特段の通信を行うことなく、通信に適した周波数帯域の選択を電動車両側で行うことが可能である。
また、通信に適した周波数帯域の選択は、上記のように電動車両側で行うのではなく、充電スタンド側で行うこととしてもよい。
例えば、充電スタンドにおいて、2台の電動車両に対する充電が同時に行われる場合には、一方の電動車両が行う通信により生じたノイズが、他方の電動車両が行う通信に影響を及ぼしてしまうことがある。そこで、充電スタンド側で、電動車両ごとに異なる周波数帯域を選択し割り当てることとすれば、充電スタンドと複数台の電動車両との間で安定した通信を行うことができる。
本発明によれば、通信の相手方による制約を受けることなく、ノイズを回避しながら安定した通信を行うことのできる電動車両、及び充電スタンドが提供される。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の第1実施形態について説明する。図1には、本実施形態に係る電動車両200と充電スタンド100とがケーブルCBによって接続された状態、における全体の構成が模式的に示されている。ケーブルCBを介して行われる通信及び電力供給の説明に先立ち、充電スタンド100及び電動車両200のそれぞれの構成について先ず説明する。
充電スタンド100は、電動車両200に電力を供給し充電を行うための設備として設置されているものである。充電スタンド100からケーブルCBを介して供給された電力は、電動車両200が備えるバッテリ210に蓄えられる。充電スタンド100は、充電回路120と、通信回路130と、制御部140と、ケーブルCBとを備えている。
充電回路120は、系統電源110から交流電力を取り出し、当該交流電力を電動車両200に向けて出力するための回路である。充電回路120の入力側には、系統電源110から伸びる電力線11、12のそれぞれの一端が接続されている。また、充電回路120の出力側には、ケーブルCBの内部に配置されている電力線13、14のそれぞれの一端が接続されている。
充電回路120は、電力線13、14を介した電力の出力及び遮断を切り替えることが可能となっている。また、充電回路120は電力変換器として構成されており、出力される交流電力の周波数や電流値を調整することも可能となっている。充電回路120の動作は制御部140により制御される。
通信回路130は、電動車両200(通信回路230)との間で通信を行うための回路である。通信回路130は、電力線13、14のそれぞれに対して信号線で接続されている。このため、通信回路130は、電力線13、14を介して電動車両200に信号を送信すること、及び、電力線13、14を介して電動車両200からの信号を受信することが可能となっている。充電スタンド100と電動車両200との間では、電力線13、14を流れる交流電力に対して通信信号が重畳され、これによりPLC通信が行われる。通信回路130の動作は制御部140により制御される。
制御部140は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースを備えたコンピュータシステムとして構成された部分である。制御部140により、充電回路120や通信回路130の動作を含む充電スタンド100の全体の動作が制御される。
ケーブルCBは、充電スタンド100と電動車両200とを接続するためのケーブルであって、その先端にはコネクタCNが取り付けられている。既に述べたように、ケーブルCBの内部には電力線13、14が配置されている。使用者は、コネクタCNを把持し、電動車両200のインレットILにコネクタCNを挿入する。これにより、充電スタンド100と電動車両200とがケーブルCBで接続された状態(図1の状態)となる。
電動車両200は、バッテリ210及び不図示の回転電機を備えている。バッテリ210に蓄えられた電力によって回転電機が駆動され、これにより電動車両200が走行する。尚、本発明の実施態様としてはこのようなものに限定されない。例えば、電動車両200は所謂プラグインハイブリッド車両であってもよい。
電動車両200は、充電回路220と、通信回路230と、制御部240とを更に備えている。充電回路220は、電力線13、14を介して充電スタンド100から供給される交流電力を直流電力に変換し、バッテリ210に供給するための回路である。充電回路220の入力側には、インレットILから伸びる電力線15、16のそれぞれの一端が接続されている。また、充電回路220の出力側には、バッテリ210へと伸びる電力線17、18のそれぞれの一端が接続されている。図1のように、コネクタCNとインレットILとが接続されている状態においては、電力線13と電力線15とが接続(導通)されており、電力線14と電力線16とが接続(導通)されている。
充電回路220は電力変換器として構成されている。充電回路220は、上記のように交流電力から直流電力への変換を行う他、充電スタンド100から取り出される電力の電流値を調整する。充電回路220の動作は制御部240により制御される。
通信回路230は、充電スタンド100(通信回路130)との間で通信を行うための回路である。通信回路230は、電力線15、16のそれぞれに対して信号線で接続されている。このため、通信回路230は、電力線15、16を介して充電スタンド100に信号を送信すること、及び、電力線15、16を介して充電スタンド100からの信号を受信することが可能となっている。通信回路230の動作は制御部240により制御される。
通信回路230は、機能的な制御ブロックとして計測部231を有している。計測部231は、電力線15、16において実際に生じているノイズを計測し、当該ノイズの分析を行う部分である。計測部231は、計測されたノイズに対し高速フーリエ変換を施すことにより、現時点において生じているノイズの強度を周波数ごとに算出する。これにより、大きなノイズが生じている(通信に適さない)周波数帯域を把握することが可能となっている。
制御部240は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースを備えたコンピュータシステムとして構成された部分である。制御部240により、充電回路220や通信回路230の動作を含む電動車両200の全体の動作が制御される。制御部240は、機能的な制御ブロックとして、記憶部241と、選択部242と、情報取得部243とを有している。
充電スタンド100と電動車両200との間で行われるPLC通信は、2MHzから30MHzまでの周波数帯域を用いて行われる。本実施形態では、この2MHzから30MHzまでの周波数帯域を、図2に示されるように、互いに重ならない5つの周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5に区分した上で、これらの中から選択された一つの周波数帯域のみを用いてPLC通信が行われる。記憶部241は、以上のような周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5に関する情報(例えば、それぞれの周波数帯域の上限周波数及び下限周波数)が記憶されている部分である。尚、図2に示されるのは一例であって、区分数や各周波数帯域の幅は変更されてもよい。
選択部242は、記憶部241に記憶されている周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5の中から、通信に用いられる周波数帯域を選択する部分である。かかる選択においては、通信時におけるノイズが最も少ない周波数帯域が選択される。尚、このような態様に替えて、通信時におけるノイズが最も多い周波数帯域を除く周波数帯域の一つが選択されてもよい。「通信時におけるノイズ」は、上記の計測部231における計測及び分析に基づいて判定される。また、次に説明する情報取得部243で取得された情報にも基づいて判定される。
情報取得部243は、外部のデータベースDBと通信を行う部分である。データベースDBについて先に説明する。データベースDBは、各地に設置された複数の充電スタンド100について、それぞれの充電スタンド100との通信時において生じ得るノイズに関する情報(以下、「ノイズ情報」とも称する)が保存されたデータベースである。
「通信時において生じ得るノイズ」とは、例えば、それぞれの充電スタンド100と電動車両200との間で通信が行われた場合において、生じると予測されるノイズのことである。
データベースDBには、それぞれの充電スタンド100の設置場所、当該充電スタンド100の種類(充電回路120の回路構成等)、過去において実際に測定されたノイズに基づくノイズ情報(周波数帯域ごとのノイズ強度の実測値)等が保存されている。これらの情報は、電動車両200と同型の車両を用いることにより、プローブ情報として予め収集されたものである。
制御部240の情報取得部243は、無線通信によってデータベースDBから情報を取得することができる。また、無線通信によってデータベースDBに新たな情報を送信し、当該情報をデータベースに保存することもできる。
充電スタンド100と電動車両200との間でPLC通信が開始される直前に、制御部240で実行される処理について説明する。図3は、ケーブルCBがインレットILに接続された後において、制御部240で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図3に示される処理が行われるに先立ち、制御部240は、情報取得部243によりデータベースDBから情報を予め取得し、記憶しておく。具体的には、複数の(各地の)充電スタンドのうち、使用頻度が比較的高い複数の充電スタンドに関する情報(設置場所等)、及び当該充電スタンドに対応したノイズ情報を予め受信し、記憶しておく。尚、このような情報の取得は、電動車両200の走行中などにおいて予め行われてもよいのであるが、充電スタンド100からの充電が行われる直前において行われてもよい。この場合には、当該充電スタンド100に関する情報や対応するノイズ情報のみが、データベースDBから取得されることとなる。
最初のステップS01では、データベースDBから予め取得された情報の中から、ケーブルCBで接続されている充電スタンド100に関する情報が取得される。「ケーブルCBで接続されている充電スタンド100」は、電動車両200が備えるGPS装置からの現在地情報に基づいて特定される。取得される情報には、充電スタンド100の構成機器の種類に関する情報や、同一敷地内に設置された充電スタンド100の台数(同時に充電可能な車両の台数)等の情報が含まれる。
尚、充電スタンド100に関する情報が、現時点ではデータベースDBに保存されていない場合も生じ得る。この場合は、ステップS01では何ら処理を行うことなく、そのままステップS02に移行する。
ステップS01に続くステップS02では、ステップS01で取得された情報の中に、充電スタンド100に対応したノイズ情報が存在するか否かが判定される。ノイズ情報が存在する場合には、ステップS03に移行する。ノイズ情報が存在しない場合、又は、充電スタンド100に関する情報自体が存在しない場合には、ステップS04に移行する。
ステップS03では、充電スタンド100が単独で設置されているか否かが判定される。例えば、充電スタンド100が設置されている敷地と同一の敷地内に、他の充電スタンド100が設置されているような場合には、充電スタンド100が単独ではないと判定される。また、例えば単一の充電スタンド100本に複数のケーブルCBが設けられており、複数台の電動車両に対して同時に充電することが可能な場合にも、充電スタンド100が単独ではないと判定される。充電スタンド100が単独である場合にはステップS06に移行する。充電スタンド100が単独でない場合にはステップS04に移行する。
ステップS06に移行した場合には、充電スタンド100で充電した場合に生じ得るノイズのノイズ情報が取得されており、且つ、充電スタンド100で他の電動車両が通信を行うことに起因するノイズが生じ得ない、ということである。換言すれば、通信を行った場合にノイズが多く生じるような周波数帯域が、比較的高い精度で予測し得るということである。
そこで、ステップS06では、記憶部に記憶されている5つの周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5のうち、上記のようにノイズが多く生じるような周波数帯域を除いたものが選択され、PLC通信に用いられる周波数帯域として設定される。既に述べたように、かかる選択は選択部242により行われる。
例えば、周波数帯域BD1において最もノイズが多く生じることがノイズ情報により予想される場合には、周波数帯域BD2、BD3、BD4、BD5のうちの一つが選択部242により選択され、PLC通信用の周波数帯域として設定される。
ステップS06に続くステップS07では、充電スタンド100との間でPLC通信が開始される。ステップS05において、例えば周波数帯域BD2が選択されたとすると、PLC通信は周波数帯域BD2のみを用いて行われることとなる。
ステップS02又はステップS03からステップS04に移行した場合について説明する。ステップS04に移行したということは、充電スタンド100に対応するノイズ情報が存在しないか(ステップS02:No)、他の電動車両が通信を行うことによるノイズが別途生じ得る(ステップS03:No)、ということである。つまり、ノイズが多く生じるような周波数帯域を、ノイズ情報に基づいて正確に予測することが不可能又は難しいということである。
そこで、ステップS04では、電力線15、16において実際に生じているノイズが計測部231により計測され、分析される。これにより、周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5のうち、現時点においてはどの周波数帯域で最も多くのノイズが生じているかが判定される。
ステップS04に続くステップS05では、上記のように計測され分析されたノイズの情報が、情報取得部243からデータベースDBへと送信される。データベースDBでは、送信された情報に基づいて、充電スタンド100に対応する新たなノイズ情報が保存される。従って、充電スタンド100において、電動車両200の充電が次回行われるときには、今回保存された新たなノイズ情報に基づいて周波数帯域の選択が行われる。
ステップS05の処理が完了すると、ステップS06に移行する。ステップS05からステップS06に移行した場合には、データベースDBから読み込まれたノイズ情報に基づくのではなく、ステップS04で計測されたノイズに基づいて周波数帯域の選択が行われる。つまり、5つの周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5のうち、計測部231で行われた高速フーリエ変換により最も多くのノイズが生じていると判定された周波数帯域を含まないものの一つが、選択部242により選択され、PLC通信用の周波数帯域として設定される。
以上のように、本実施形態に係る電動車両200では、ノイズの少ない周波数帯域を自らの処理によって(充電スタンド100側での特別な処理を要することなく)判定し、当該周波数帯域のみを用いて通信を行う。このため、通信相手である充電スタンド100の種類よる制約を受けることなく、ノイズを回避しながら安定した通信を行うことが可能となっている。
尚、本実施形態では、データベースDBから取得されたノイズ情報に基づいて周波数帯域の選択が試みられ、その後、必要に応じて計測部231によるノイズの計測が行われる。このような態様に替えて、データベースDBからノイズ情報を取得することなく、常に計測部231によるノイズの計測が行われる態様としてもよい。
図4は、このような態様において実行される処理の例を示すものである。同図におけるステップS11は、図3におけるステップS04と同一の処理である。図4におけるステップS12は、図3におけるステップS06と同一の処理である。図4におけるステップS13は、図3におけるステップS07と同一の処理である。このようにデータベースDBとの通信を行うことなく、常にノイズの計測結果に基づいて周波数帯域の選択が行われることとしてもよい。
以上においては、PLC通信に用いられる周波数帯域の選択が、電動車両200側において行われる例を説明した。このような態様に替えて、周波数帯域の選択が充電スタンド100側で行われるような態様としてもよい。以下、そのような態様の例について説明する。
図5を参照しながら、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態に係る充電スタンド100は同一の敷地内に2台設置されており、それぞれの充電スタンドから電動車両200への電力の供給を行うことが可能となっている。以下では、1台目の充電スタンド100のことを「充電スタンド101」とも表記し、2台目の充電スタンド100のことを「充電スタンド102」とも表記することがある。同様に、充電スタンド101から充電が行われる電動車両200のことを「電動車両201」とも表記し、充電スタンド102から充電が行われる電動車両200のことを「電動車両202」とも表記することがある。
充電スタンド101、102の構成は、図1に示される充電スタンド100の構成と概ね同一である。ただし、充電スタンド101には、充電スタンド101、102の両方を統括制御する統括制御部150が備えられており、この点において図1の充電スタンド100とは異なっている。
統括制御部150は、制御部140と同様に、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースを備えたコンピュータシステムとして構成されている。統括制御部150は、機能的な制御ブロックとして、記憶部151と、選択部152とを有している。
記憶部151は、図1に示される電動車両200の記憶部241と同様の機能を有する部分である。つまり、記憶部151には、図2に示される周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5に関する情報(例えば、それぞれの周波数帯域の上限周波数及び下限周波数)が記憶されている。
選択部152は、図1に示される電動車両200の選択部242と同様の機能を有する部分である。つまり、選択部152は、記憶部151に記憶されている周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5の中から、PLC通信に用いられる周波数帯域を選択する部分である。
統括制御部150(選択部152)は、充電スタンド101、102のいずれかと電動車両200とが接続されると、当該電動車両200とのPLC通信に用いられる周波数帯域を、周波数帯域BD1、BD2、BD3、BD4、BD5の中から一つ選択して割り当てる。当該選択において、予めノイズが多い周波数帯域が判明している場合には、当該周波数帯域を除いたものが選択される。「ノイズが多い周波数帯域」は、予め測定され、統括制御部150にデータとして記憶されていることが望ましい。時間帯ごとに異なるデータとして記憶されていてもよい。
ここで、充電スタンド101と電動車両201との間におけるPLC通信(以下、「第1通信」ともいう)、及び、充電スタンド102と電動車両202との間におけるPLC通信(以下、「第2通信」ともいう)が同時に行われる場合について説明する。
例えば、周波数帯域BD1を用いて第1通信が行われているときに、同じ周波数帯域BD1を用いて第2通信が行われてしまうと、第1通信の通信信号が、第2通信においてはノイズとして影響してしまうことになる。
そこで、統括制御部150の選択部152は、第1通信に用いられる周波数帯域(BD1等)とは異なる周波数帯域(BD1等)を、第2通信のための周波数帯域として選択する。例えば、第1通信のための周波数帯域として周波数帯域BD1が選択されている場合には、第1通信のための周波数帯域として、周波数帯域BD2が選択される。その結果、複数の電動車両200との通信が、互いに重ならない周波数帯域を用いてそれぞれ行われるので、第1通信と第2通信とが干渉するようなことはなく、いずれの通信も安定して行われる。
尚、単一の充電スタンド100に2本のケーブルCBが設けられており、2台の電動車両200に同時に充電が行われるような構成の充電スタンドにおいても、上記と同様の処理を行うことができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100,101,102:充電スタンド
140:制御部
150:統括制御部
151:記憶部
152:選択部
200,201,202:電動車両
231:計測部
240:制御部
241:記憶部
242:選択部
243:情報取得部
140:制御部
150:統括制御部
151:記憶部
152:選択部
200,201,202:電動車両
231:計測部
240:制御部
241:記憶部
242:選択部
243:情報取得部
Claims (4)
- 充電スタンド(100)との間で通信を行いながら、当該充電スタンドから電力の供給を受ける電動車両(200)であって、
互いに重ならない複数の周波数帯域(BD1,BD2,BD3,BD4,BD5)が記憶されている記憶部(241)と、
前記記憶部に記憶されている複数の周波数帯域のうち、通信時におけるノイズの少ない周波数帯域を選択する選択部(242)と、を備え、
前記充電スタンドとの間で通信を行う際には、前記選択部によって選択された周波数帯域のみを用いて通信を行うことを特徴とする電動車両。 - 前記充電スタンドに接続された通信線(13,14,15,16)において実際に生じているノイズ、を計測する計測部(231)を更に備え、
前記選択部は、前記計測部によって計測されたノイズに基づいて、ノイズの少ない周波数帯域を選択することを特徴とする、請求項1に記載の電動車両。 - 前記充電スタンドとの通信時において生じ得るノイズに関する情報、を取得する情報取得部(243)を更に備え、
前記選択部は、前記情報取得部によって取得された情報に基づいて、ノイズの少ない周波数帯域を選択することを特徴とする、請求項1に記載の電動車両。 - 電動車両との間で通信を行いながら、当該電動車両に電力を供給する充電スタンド(101,102)であって、
互いに重ならない複数の周波数帯域が記憶されている記憶部(151)と、
前記記憶部に記憶されている複数の周波数帯域から、前記電動車両との通信に用いられる周波数帯域を選択する選択部(152)と、を備え、
複数の前記電動車両(201、202)に対して同時に電力の供給を行う場合には、前記選択部は、それぞれの前記電動車両ごとに異なる周波数帯域を選択することを特徴とする充電スタンド。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019074532A (ja) * | 2017-10-17 | 2019-05-16 | 有限会社ネットライズ | Slamデータに実寸法を付与する方法とそれを用いた位置測定 |
JP2020036442A (ja) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | トヨタ自動車株式会社 | 充電制御装置 |
US10926642B2 (en) | 2018-01-25 | 2021-02-23 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Electric vehicle |
-
2015
- 2015-04-13 JP JP2015081654A patent/JP2016201937A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP7020347B2 (ja) | 2018-08-29 | 2022-02-16 | トヨタ自動車株式会社 | 充電制御装置 |
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