JP2016201516A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽電池モジュール内において隣り合う太陽電池セル間の光を有効利用でき、簡便な構造で安価な太陽電池モジュールを得ること。【解決手段】同一平面上において隙間領域を有して配列された複数の太陽電池セル1が、受光面側保護部材21と裏面拡散シート23との間に透明封止材層22により封止されて配置された太陽電池モジュールである。透明封止材層22は、受光面側保護部材21の屈折率以上の屈折率を有し、且つ、隣り合う太陽電池セル1間に対応する領域において、少なくとも受光面側保護部材21と透明封止材層22との境界面から裏面拡散シート23側に離間した位置と、裏面拡散シート23と、の間の領域の屈折率が、受光面側保護部材21の屈折率よりも大きい。【選択図】図5
Description
本発明は、複数の太陽電池セルが離間して同一平面上に配列された太陽電池モジュールに関する。
近年、太陽光発電システムの導入が増えてきており、発電効率が重要な要素となっている。特に太陽電池モジュールの発電効率の向上は、太陽光発電システムの発電効率を左右するほど重要である。太陽電池モジュールの発電効率の向上においては、太陽電池セルの発電効率の向上だけではなく、太陽電池モジュール内の配線によるロス、光の有効利用についても見直しが始められている。
光の有効利用については、一般的に太陽電池モジュール内で隣り合う太陽電池セルと太陽電池セルとの間に白色の拡散反射シートが配置される。この拡散反射シートによる効果は、拡散反射シートでは光が透過せず、また吸収されず、光が拡散反射するというだけである。この場合は、拡散反射後の光においては、太陽電池モジュールの外部に出て行く量も多く、この光は発電に寄与しない光となっていた。
また、太陽電池セルの裏面側においては、エチレン酢酸ビニル共重合体(Ethylene-Vinyl Acetate:EVA)などの透明封止材層と拡散シートとが接着されている。そして、太陽電池セルの裏面側のEVA内に導光される光も太陽電池セルの裏面で拡散反射しており、拡散反射後に太陽電池モジュールの外部に出て行く光によるロスが発生していた。
このように、太陽電池モジュール内において隣り合う太陽電池セル間の光をより有効に使うためには、光を太陽電池モジュール内に閉じ込めて、太陽電池モジュールの表面から出ていく量を減らし、より多くの光を太陽電池セルの表面に当てる工夫が必要となる。
光の有効利用の発明として、特許文献1には、プリズム形状の凹凸構造を有する裏面シートが開示されている。この裏面シートにおいては、凹凸構造層のプリズム形状の溝が一方向に延伸する方向に形成された領域Xと、領域Xのプリズム形状の溝と直交する方向にプリズム形状の溝が形成された領域Yからなり、領域Xと領域Yがそれぞれ複数個形成され、交互に配置されている。
しかしながら、上記特許文献1の技術によれば、凹凸構造層が必須であり、この凹凸構造の製作は難しくため、コストが高くなる。また、凹凸のピッチが狭いほど反射する光を均一とできるが、ピッチが狭い凹凸の製造は更に難しく、コストも更に高くなる。また、プリズム形状の場合は、反射する光の方向性も限定されるため、光の方向性の考慮も必要となり、太陽電池モジュールの設計における自由度が低いという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、太陽電池モジュール内において隣り合う太陽電池セル間の光を有効利用でき、簡便な構造で安価な太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、同一平面上において隙間領域を有して配列された複数の太陽電池セルが、受光面側保護部材と裏面拡散シートとの間に透明封止材層により封止されて配置された太陽電池モジュールである。透明封止材層は、受光面側保護部材の屈折率以上の屈折率を有する。また、透明封止材層は、隣り合う太陽電池セル間に対応する領域において、少なくとも受光面側保護部材と前記透明封止材層との境界面から裏面拡散シート側に離間した位置と、裏面拡散シートと、の間の領域の屈折率が、受光面側保護部材の屈折率よりも大きい。
本発明によれば、太陽電池モジュール内において隣り合う太陽電池セル間の光を有効利用でき、簡便な構造で安価な太陽電池モジュールが得られる、という効果を奏する。
以下に、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100を受光面側から見た平面図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の要部断面図であり、図1におけるA−A断面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の構成を示す断面図である。図4は、本発明の実施の形態1にかかるセル対応領域23aを示す模式断面図である。図5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100を示す要部断面図である。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100を受光面側から見た平面図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の要部断面図であり、図1におけるA−A断面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池セル1の構成を示す断面図である。図4は、本発明の実施の形態1にかかるセル対応領域23aを示す模式断面図である。図5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100を示す要部断面図である。
まず、図1および図2を参照して本実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の構成について説明する。本実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100は、複数の結晶系の太陽電池セル1が接続配線11によって電気的に直列配線接続された太陽電池ストリング10と、太陽電池モジュール100における受光面と対向する裏面側に配置された受光面側保護部材21と、太陽電池ストリング10を封止する透明封止材層22と、太陽電池モジュール100における裏面側に配置された裏面拡散シート23、太陽電池モジュール100における外周に配置された外周鏡面反射部24と、を含んで構成されている。そして、太陽電池ストリング10が、受光面側保護部材21と裏面拡散シート23との間に挟持された透明封止材層22の中に封止されている。この太陽電池モジュール100では、受光面側保護部材21側から入射光Lが入射する。
受光面側保護部材21は、透光性を有する材料からなり、太陽電池ストリング10において太陽光を受光する受光面側に配置されて太陽電池ストリング10の受光面側を保護する。受光面側保護部材21の材料としては、ガラスまたは透光性プラスチックが用いられる。
裏面拡散シート23は、太陽電池ストリング10の受光面と対向する裏面側に配置されて、太陽電池ストリング10の裏面側を保護する。また、裏面拡散シート23は、透明封止材層22側の表面に微細な第1凹凸23cを備えることにより、隣接する太陽電池セル1間の領域から該透明封止材層22側の表面に入射した光を拡散反射する機能を有している。裏面拡散反射シート23は、透明封止材層22側の表面が白色であり、透明封止材層22側の表面においては、光が透過せず、また光が吸収されず、光を拡散反射するだけのものが好ましい。裏面拡散反射シート23には、透湿性、耐候性、耐加水分解性、絶縁性に優れた素材が用いられ、フッ素系樹脂シート、アルミナまたはシリカを蒸着したポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate:PET)などの樹脂シートが用いられる。
裏面拡散シート23の透明封止材層22側の表面における、裏面拡散シート23の面方向において太陽電池セル1と重複する領域、すなわち裏面拡散シート23の面方向において太陽電池セル1に対応するセル対応領域23aは、透明封止材層22と接着されていない。セル対応領域23aは、太陽電池モジュール100に対して垂直に入射する入射光が直接当たらない部分である。すなわち、セル対応領域23aと透明封止材層22との間には、図4に示すように空気層形成部25が挟持されている。そして、空気層形成部25と透明封止材層22との間には空気層26が存在する。
空気層形成部25は、透明封止材層22との接着性が良くなく、ミクロ的に見て透明封止材層22側の表面に第2凹凸25aを有している。この第2凹凸25aは、裏面拡散シート23の透明封止材層22側の表面に存在する微細な第1凹凸23cよりも大きく、透明封止材層22との密着性および接着性を劣化させている。これにより、空気層形成部25の表面は透明封止材層22と密着せず、且つ第2凹凸25aの表面と透明封止材層22との間に空気層26を含んでいる。
空気層形成部25は、裏面拡散シート23と密着しにくく、ミクロ的に見て裏面拡散シート23側の表面に第2凹凸25aを有して、裏面拡散シート23との間に空気層26を構成できるものであればよい。たとえば、空気層形成部25には透光性プラスチックシートである透明アクリルシートを用いることができる。すなわち、透明封止材層22側に透明アクリルシートを貼り付け、前記透明シートにおける透明封止材層22と反対側の面が裏面拡散シート23と重なる、すなわち裏面拡散シート23と触れることで透明シートと裏面拡散シート23との間に空気層が形成される。このように形成される空気層26により、後述する効果が十分得られる。また、透明封止材層22に用いられるEVAの屈折率は1.48〜1.60程度であり、透明アクリル樹脂の屈折率は1.49程度であり、透明アクリルシートの屈折率はEVAの屈折率に非常に近い。このため、透明封止材層22のEVAと、空気層形成部25の透明アクリルシートとの境界面における光の屈折は無視できる。
一方、裏面拡散シート23の透明封止材層22側の表面における、裏面拡散シート23の面方向において太陽電池セル1と重複しない領域、すなわち裏面拡散シート23の面方向において隣接する太陽電池セル1間に対応するセル間対応領域23bは、透明封止材層22と密着した状態で該透明封止材層22の接着力により接着されている。
透明封止材層22は、太陽電池ストリング10と受光面側保護部材21との間、および太陽電池ストリング10と裏面拡散シート23との間に配置される。透明封止材層22は、太陽電池ストリング10を封止するとともに、太陽電池ストリング10と受光面側保護部材21とを接着し、また太陽電池ストリング10と裏面拡散シート23とを接着する。透明封止材層22の材料としては、たとえばEVA、シリコーン、ウレタンなどの透光性および接着性を有する樹脂が用いられる。
外周鏡面反射部24は、太陽電池モジュール100の内部側の表面が受光面側保護部材21の面方向に対して直角な平面とされるとともに鏡面状態とされて鏡面反射機能を有する。外周鏡面反射部24は、太陽電池モジュール100の外周部に配置されて、太陽電池モジュール100内に光を閉じ込める。そして外周鏡面反射部24は、受光面側保護部材21の面方向、すなわち受光面側保護部材21の面方向および裏面拡散シート23の面方向と直角に交わる面とされている。外周鏡面反射部24は、アルミニウム等の金属のテープまたはフィルムを用いることができる。
つぎに、図1および図2を参照して太陽電池ストリング10の構成について説明する。太陽電池ストリング10は、既定の配列方向に配列された複数の太陽電池セル1と、太陽電池セル1同士を電気接続する接続配線11とを有する。複数の太陽電池セル1は、既定の配列方向において既定の距離だけ離間して同一平面上に規則的に配列されている。そして、隣接する2つの太陽電池セル1同士は、接続配線11によって電気的に直列に接続されている。図1においては、10個の太陽電池セル1が電気的に直列に接続された5本の短い太陽電池ストリングがさらに電気的に直列配線接続されて、1つの長い太陽電池ストリングが構成されている。
つぎに、図3を参照して太陽電池セル1の構成について説明する。本実施の形態にかかる太陽電池セル1においては、p型多結晶シリコンからなる半導体基板2の受光面側に、リン拡散によってn型の不純物拡散層3が形成されているとともにシリコン窒化膜からなる反射防止膜4が形成されている。太陽電池用基板である半導体基板2としてはp型の単結晶もしくは多結晶のシリコン基板を用いることができる。なお、半導体基板2はこれに限定されるものではなく、n型のシリコン基板を用いてもよい。この場合は、不純物拡散層がp型となる。また、太陽電池セル1の半導体基板2の受光面側の表面には、図示しないテクスチャー構造として微小凹凸が形成されている。微小凹凸は、受光面において外部からの光を吸収する面積を増加し、受光面における反射率を抑え、光を閉じ込める構造となっている。
また、半導体基板2の受光面側には、不純物拡散層3に電気的に接続した第1電極である受光面電極5が設けられている。受光面電極として、半導体基板2の受光面側に長尺細長の受光面グリッド電極が複数並べて設けられている。この受光面グリッド電極と導通する受光面バス電極が、該受光面グリッド電極と直交するように設けられている。受光面グリッド電極と受光面バス電極とは、それぞれ底面部において不純物拡散層3に電気的に接続している。受光面グリッド電極および受光面バス電極は銀材料により構成されている。なお、図3においては、受光面電極5のうち、受光面グリッド電極のみが示されている。
一方、半導体基板2の受光面と対向する裏面には、全体にわたってアルミニウム材料からなる裏面アルミニウム電極7が設けられ、また受光面バス電極と同一方向に延在して銀材料からなるバー状の裏面銀電極6が取り出し電極として設けられている。そして、裏面アルミニウム電極7と裏面銀電極6とにより第2電極である裏面電極8が構成されている。したがって、半導体基板2の裏面は、金属電極である裏面電極により覆われている。
接続配線11は、導電性材料からなり、一つの太陽電池セル1の受光面上に形成された受光面バス電極と、この太陽電池セル1に隣接する他の太陽電池セル1の裏面に形成される裏面銀電極6とに半田により接合されて、隣接する太陽電池セル1同士を電気的に直列に接続する。接続配線11としては、銅などの良導体または銅に半田をコートした半田付き銅線であるタブ線を用いることができる。
つぎに、図5から図7を参照して太陽電池モジュール100の特徴について説明する。図6は、本発明の実施の形態1にかかるセル対応領域23aの他の形態を示す模式断面図である。図7は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の端部を示す要部断面図である。
太陽電池モジュール100においては、透明封止材層22の屈折率が、受光面側保護部材21の屈折率よりも大きくされている。受光面側保護部材21に用いられるガラスの屈折率は1.43〜1.84程度、透光性プラスチックである透明アクリル樹脂の屈折率は1.49〜1.53程度である。一方、透明封止材層22に用いられるEVAの屈折率は1.48〜1.60程度、シリコーンの屈折率は1.43程度、ウレタンの屈折率は1.49程度である。
したがって、受光面側保護部材21および透明封止材層22としてこれらの材料を用いる場合には、透明封止材層22の屈折率が受光面側保護部材21の屈折率よりも大きくなる組み合わせで受光面側保護部材21および透明封止材層22が構成されればよい。
屈折率が大きい媒質から屈折率が小さい媒質に光が入射するときに、入射光は境界面を透過せず、すべて反射する現象、すなわち全反射が生じる。そして、入射角がある一定の角度以上の場合、全反射が起こる。この角度のことを臨界角という。
太陽電池モジュール100においては、図5に示すように、セル間領域に入射して拡散反射された拡散反射光32のうち、臨界角未満の入射角で透明封止材層22から受光面側保護部材21に入射する拡散反射光33は、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面における屈折角が、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面への入射角よりも大きい状態に、すなわち受光面側保護部材21の面方向に近くなる方向に屈折する。なお、透明封止材層22から受光面側保護部材21に入射する光のうち受光面側保護部材21に垂直な方向に進む光は、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面で屈折しない。
ここで、受光面側保護部材21の屈折率は、外部空気の屈折率よりも大きい。このため、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面で屈折した光のうち、臨界角以上の入射角で透明封止材層22から受光面側保護部材21に入射する屈折光33aは、受光面側保護部材21と外部空気との境界面を透過せずに全反射する。そして、受光面側保護部材21と外部空気との境界面で全反射した全反射光33bの一部は、受光面側保護部材21と透明封止材層22との境界面における屈折角が、受光面側保護部材21と透明封止材層22との境界面への入射角よりも小さい状態に、すなわち受光面側保護部材21に垂直な方向に近くなる方向に屈折する屈折光33cとなって、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与する。
また、拡散反射光33よりも屈折角が大きく、臨界角未満の入射角で透明封止材層22から受光面側保護部材21に入射する拡散反射光36は、拡散反射光33と同様に屈折および全反射されて屈折光36a、全反射光36b、屈折光36cとなって、隣のセル間領域に入射して反射される。これにより、拡散反射光36が太陽電池モジュールの面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
上述したように、透明封止材層22の屈折率を受光面側保護部材21の屈折率よりも大きくすることにより、セル間領域に入射して拡散反射されて受光面側保護部材21と外部空気との境界面に入射する光のうち臨界角以上の入射角を有する光を増やすことができる。これにより、受光面側保護部材21と外部空気との境界面を透過せずに全反射する全反射光33bを増加させて、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与する光を増やすことが可能となる。
したがって、太陽電池モジュール100では、透明封止材層22の屈折率が受光面側保護部材21の屈折率以下の場合と比べて、セル間領域に入射して反射した反射光のうち、より多くの反射光を太陽電池セル1に導光することができ、太陽電池セル1における発電に寄与する光が増加させることができるため、発電効率を向上させることができる。
また、太陽電池モジュール100においては、図5に示すように、隣接する太陽電池セル1間を通った入射光31が、セル間対応領域23b、すなわち裏面拡散シート23における透明封止材層22側の表面と透明封止材層22とが接着された領域に当たると、該セル間対応領域23bで拡散反射され、拡散反射光32が多方向に広がる。本実施の形態では、透明封止材層22の屈折率が、受光面側保護部材21の屈折率よりも大きくされている。このため、セル間領域に入射して拡散反射された拡散反射光32のうち、臨界角以上の入射角で透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面に入射する拡散反射光34は、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面を透過せずに全反射する。
そして、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面で全反射した全反射光34aは、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与する。
また、拡散反射光34の屈折角がさらに大きい場合には、全反射光34aは、隣のセル間領域に入射して反射され、太陽電池モジュールの面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
一方、透明封止材層22の屈折率が受光面側保護部材21の屈折率以下である場合においては、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面において入射光の全反射は起こらない。そして、透明封止材層22から受光面側保護部材21に入る入射光は、受光面側保護部材21中に直進、または屈折角が入射角よりも小さくなる方向、すなわち垂直に近くなる方向に屈折して進む。
したがって、太陽電池モジュール100では、透明封止材層22の屈折率が受光面側保護部材21の屈折率以下の場合と比べて、セル間領域に入射して反射した反射光のうち、より多くの反射光を太陽電池セル1に導光することができ、太陽電池セル1における発電に寄与する光が増加させることができるため、発電効率を向上させることができる。
また、太陽電池モジュール100においては、図5に示すように、セル間領域に入射して拡散反射された拡散反射光32のうち、反射角の大きい反射光、すなわち裏面拡散シート23の面方向に近い方向に広がる拡散反射光35は、太陽電池モジュール100内において、太陽電池セル1よりも裏面側に位置する透明封止材層22に導光されて太陽電池セル1の裏面に入射する。
太陽電池セル1の裏面は、金属電極である裏面電極により構成されているため、太陽電池セル1の裏面に入射した拡散反射光35は太陽電池セル1の裏面で反射されて該太陽電池セル1に対向するセル対応領域23aに入射する。セル対応領域23aには、裏面拡散シート23と透明封止材層22との間に、透明封止材層22側から空気層形成部25と空気層26とが存在する。
ここで、透明封止材層22の屈折率は、空気層26の屈折率よりも大きい。このため、太陽電池セル1の裏面で反射された光のうち、臨界角以上の入射角で透明封止材層22から空気層26に入射する反射光35aは、透明封止材層22と空気層26との境界面を透過せずに全反射する。すなわち、太陽電池モジュール100では、透明封止材層22と当接する空気層26をセル対応領域23a上に備えることにより、透明封止材層22と空気層26との屈折率の違いから、セル対応領域23a上で全反射する光を増やすことができる。
そして、透明封止材層22と空気層26との境界面で全反射した全反射光のうち、臨界角未満の入射角で透明封止材層22から受光面側保護部材21に入射する全反射光35bは、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面における屈折角が、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面への入射角よりも大きい状態に、すなわち受光面側保護部材21の面方向に近くなる方向に屈折する屈折光35cとなる。
受光面側保護部材21の屈折率は、外部空気の屈折率よりも大きい。このため、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面で屈折した光のうち、臨界角以上の入射角で透明封止材層22から受光面側保護部材21に入射する屈折光35cは、受光面側保護部材21と外部空気との境界面を透過せずに全反射する。
そして、受光面側保護部材21と外部空気との境界面で全反射した全反射光35dの一部は、受光面側保護部材21と透明封止材層22との境界面における屈折角が、受光面側保護部材21と透明封止材層22との境界面への入射角よりも小さい状態に、すなわち受光面側保護部材21に垂直な方向に近くなる方向に屈折する屈折光35eとなる。屈折光35eは、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与し、または隣のセル間領域に入射して反射され、太陽電池モジュール100の面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
また、全反射光35bが、臨界角以上の入射角で透明封止材層22から受光面側保護部材21に入射する場合は、透明封止材層22と受光面側保護部材21との境界面を透過せずに全反射する全反射光35fとなる。全反射光35fは、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与し、または隣のセル間領域に入射して反射され、太陽電池モジュール100の面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
また、セル対応領域23aに入射した光のうち、全反射しない光も空気層26を通過して空気層形成部25に当たって拡散反射されることにより、図示しない拡散反射光となって、再度、透明封止材層22に入射する。透明封止材層22に入射した拡散反射光は、該透明封止材層22を導光され、隣接するセル間領域から上述した拡散反射光33または拡散反射光34と同様に、太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
したがって、太陽電池モジュール100では、透明封止材層22に当接する空気層26を備えることにより、セル間領域に入射して反射した反射光のうち、より多くの反射光を太陽電池セル1に導光することができ、太陽電池セル1における発電に寄与する光が増加させることができるため、発電効率を向上させることができる。
また、全反射する光を増やすことにより、太陽電池セル1の裏面側の透明封止材層22に導光された光の光減衰が少なくなり、発電効率を向上させることができる。
また、上述した空気層26の代わりに、図6に示すようにアルミニウム箔などの金属層からなり、表面が鏡面状態とされて鏡面反射機能を有する鏡面反射層27をセル対応領域23aと透明封止材層22との間に設けてもよい。この場合も、空気層25を備える場合と同様の効果が得られる。すなわち、透明封止材層22とセル対応領域23aとの間に鏡面反射層27を設けることにより、上述した反射光35aを鏡面反射層27で全反射させることができ、空気層25を備える場合と同様にセル対応領域23a上で全反射する光を増やすことができる。
また、太陽電池モジュール100においては、図2および図7に示すように、外周面は外周鏡面反射部24により構成されている。太陽電池モジュール100の外周面が、太陽電池モジュール100の面方向に垂直な外周鏡面反射部24により構成されることにより、太陽電池モジュール100の面方向において端部に位置する太陽電池セル1の裏面で発生した全反射光35bは、外周鏡面反射部24で反射して反射光37となる。そして、反射光37は、上述した屈折光35c、全反射光35d、屈折光35eと同様に屈折または全反射して進む屈折光37a、全反射光37b、屈折光37cとなって、隣のセル間領域に入射して太陽電池モジュール100の面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
これにより、太陽電池モジュール100の端部に到達した全反射光35bを外部に逃がすことなく、外周鏡面反射部24で反射して太陽電池モジュール100の内部側に戻し、太陽電池セル1における発電に寄与するように導くことが可能となる。また、全反射光35b以外にも、太陽電池モジュール100の端部に到達した光を外部に逃がすことなく、外周鏡面反射部24で反射して太陽電池モジュール100の内部側に戻し、太陽電池セル1における発電に寄与するように導くことが可能となる。
したがって、太陽電池モジュール100では、端部に外周鏡面反射部24を備えることにより、セル間領域に入射して反射した反射光のうち、より多くの反射光を太陽電池セル1に導光することができ、太陽電池セル1における発電に寄与する光を増加させることができるため、発電効率を向上させることができる。
つぎに、上記のように構成された実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の製造方法の一例について図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100の製造方法の一例を示す分解断面図である。まず、公知の方法により複数の太陽電池セル1を作製する。そして、接続配線11によって複数の太陽電池セル1を電気的に直列接続することで太陽電池ストリング10を作製する。
つぎに、裏面側透明封止材層22bを介して裏面拡散シート23上に太陽電池ストリング10を設置する。このとき、裏面拡散シート23の裏面側透明封止材層22b側の表面におけるセル対応領域23aには、透明封止材層22との間に空気層形成部25を配置する。つぎに、受光面側透明封止材層22aを介して太陽電池ストリング10上に受光面側保護部材21を配置して積層体を形成し、この積層体を真空中で加熱プレスする。これにより、上記の各部材がラミネートされて一体化する。これにより、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aが接続されて一体化した封止材層22となる。
そして、裏面拡散シート23と透明封止材層22との間に空気層形成部25を配置することにより、空気層形成部25と透明封止材層22との間に空気層26を形成することができる。その後、一体化された構造体の外周に接着剤などの接着部材を用いて外周鏡面反射部24を接着することにより、簡便な構造の太陽電池モジュール100が安価に得られる。なお、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aとは、同じ屈折率を有する。
また、鏡面反射層27を設ける場合には、裏面拡散シート23の裏面側透明封止材層22b側の表面におけるセル対応領域23aに、鏡面反射層27となる金属層を配置すればよい。
上述したように、本実施の形態1によれば、太陽電池モジュールの構造を大きく変えることなく、セル間領域に入射して反射した反射光のうち、より多くの反射光を太陽電池セル1または隣接するセル間領域に導光することができる。これにより、セル間領域に入射する光を有効利用して太陽電池セル1に入射する光量を増加させ、太陽電池セル1における発電に寄与する光を増加させることができるため、発電効率を向上させることができる。したがって、本実施の形態1によれば、太陽電池モジュール100内において隣り合う太陽電池セル1間の光を有効利用できる太陽電池モジュール100を、簡便な構造で安価に実現できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、太陽電池セル1を封止している透明封止材層22の全てが受光面側保護部材21よりも高い屈折率を有する場合について説明した。実施の形態2では、太陽電池セル1における受光面側に配置される透明封止材層22と裏面側に配置される透明封止材層22とで、屈折率に差を設ける場合について説明する。
実施の形態1では、太陽電池セル1を封止している透明封止材層22の全てが受光面側保護部材21よりも高い屈折率を有する場合について説明した。実施の形態2では、太陽電池セル1における受光面側に配置される透明封止材層22と裏面側に配置される透明封止材層22とで、屈折率に差を設ける場合について説明する。
図9は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池モジュール200を示す要部断面図である。実施の形態2にかかる太陽電池モジュール200は、裏面側透明封止材層22bの屈折率が受光面側透明封止材層22aの屈折率よりも大きいこと以外は、実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100と同じ構成を有する。すなわち、太陽電池モジュール200においては、裏面側透明封止材層22bの屈折率が受光面側透明封止材層22aの屈折率よりも大きく、且つ受光面側透明封止材層22aの屈折率が受光面側保護部材21の屈折率よりも大きくされている。なお、ここでは、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aとの境界面は、太陽電池モジュール200の厚み方向における中央位置にある。
これにより、セル間領域に入射して拡散反射された拡散反射光32のうち、臨界角未満の入射角で裏面側透明封止材層22bから受光面側透明封止材層22aに入射する拡散反射光41は、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aとの境界面における屈折角が、入射角よりも大きい状態に、すなわち受光面側保護部材21の面方向に近くなる方向に屈折して屈折光41aとなる。なお、裏面側透明封止材層22bから受光面側透明封止材層22aに入射する光のうち受光面側保護部材21に垂直な方向に進む光は、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aとの境界面との境界面で屈折しない。
そして、屈折光41aは、図5における拡散反射光33に対応し、屈折光33a、全反射光33b、屈折光33cと同様に屈折または全反射して進む屈折光41b、全反射光41c、屈折光41dとなって、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
また、拡散反射光41よりも屈折角が大きく、臨界角未満の入射角で裏面側透明封止材層22bから受光面側透明封止材層22aに入射する拡散反射光43は、屈折光41a、屈折光41b、全反射光41c、屈折光41dと同様に屈折または全反射して進む屈折光43a、屈折光43b、全反射光43c、屈折光43dとなる。これにより、屈折光43dは、隣のセル間領域に入射して反射され、太陽電池モジュールの面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
一方、セル間領域に入射して拡散反射された拡散反射光32のうち、拡散反射光43よりも屈折角が大きく、臨界角未満の入射角で裏面側透明封止材層22bから受光面側透明封止材層22aに入射する拡散反射光42は、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aとの境界面で受光面側保護部材21の面方向に近くなる方向に屈折して屈折光42aとなる。屈折光42aは、臨界角以上の入射角で受光面側透明封止材層22aと受光面側保護部材21との境界面に入射する場合には、受光面側透明封止材層22aと受光面側保護部材21との境界面を透過せずに全反射する。
そして、受光面側透明封止材層22aと受光面側保護部材21との境界面で全反射した全反射光42bは、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与する。
また、拡散反射光42の屈折角および屈折光42aの屈折角がさらに大きい場合には、全反射光42bは、隣のセル間領域に入射して反射され、太陽電池モジュールの面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
上述した実施の形態2においては、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aとの境界面と、受光面側透明封止材層22aと受光面側保護部材21との境界面と、の2箇所において、屈折角が入射角よりも大きい状態に、すなわち受光面側保護部材21の面方向に近くなる方向に拡散反射光41、拡散反射光42および拡散反射光43を屈折させることができる。これにより、実施の形態1の場合よりも拡散反射光を屈折させることができ、より確実に拡散反射光41、拡散反射光42および拡散反射光43を太陽電池モジュールの面方向に導光することが可能となり、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与する光を増加させることが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3では、裏面側透明封止材22bの屈折率のみが、受光面側保護部材21の屈折率よりも大きい場合について説明する。図10は、本発明の実施の形態3にかかる太陽電池モジュール300を示す要部断面図である。実施の形態3にかかる太陽電池モジュール300は、裏面側透明封止材22bの屈折率が受光面側透明封止材22aの屈折率よりも大きく、且つ、受光面側透明封止材22aの屈折率が受光面側保護部材21の屈折率と等しいこと以外は、実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100と同じ構成を有する。なお、ここでは、裏面側透明封止材22bと受光面側透明封止材22aとの境界面は、太陽電池モジュール300の厚み方向における中央位置にある。
実施の形態3では、裏面側透明封止材22bの屈折率のみが、受光面側保護部材21の屈折率よりも大きい場合について説明する。図10は、本発明の実施の形態3にかかる太陽電池モジュール300を示す要部断面図である。実施の形態3にかかる太陽電池モジュール300は、裏面側透明封止材22bの屈折率が受光面側透明封止材22aの屈折率よりも大きく、且つ、受光面側透明封止材22aの屈折率が受光面側保護部材21の屈折率と等しいこと以外は、実施の形態1にかかる太陽電池モジュール100と同じ構成を有する。なお、ここでは、裏面側透明封止材22bと受光面側透明封止材22aとの境界面は、太陽電池モジュール300の厚み方向における中央位置にある。
これにより、セル間領域に入射して拡散反射された拡散反射光32のうち、臨界角未満の入射角で裏面側透明封止材22bから受光面側透明封止材22aに入射する拡散反射光44は、裏面側透明封止材22bと受光面側透明封止材22aとの境界面における屈折角が、入射角よりも大きい状態に、すなわち受光面側保護部材21の面方向に近くなる方向に屈折して屈折光44aとなる。なお、裏面側透明封止材22bから受光面側透明封止材22aに入射する光のうち受光面側保護部材21に垂直な方向に進む光は、裏面側透明封止材22bと受光面側透明封止材22aとの境界面との境界面で屈折しない。
そして、屈折光44aは、受光面側透明封止材22aの屈折率が受光面側保護部材21の屈折率と等しいため、受光面側透明封止材22aから受光面側保護部材21に直進して進む直進光44bとなる。直進光44bのうち、臨界角以上の入射角で透明封止材22から受光面側保護部材21に入射する光は、受光面側保護部材21と外部空気との境界面を透過せずに全反射して全反射光44cとなる。全反射光44cは、受光面側保護部材21から受光面側透明封止材22aに直進して進む直進光44dとなって、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与する。
また、拡散反射光44よりも屈折角が大きく、臨界角未満の入射角で裏面側透明封止材22bから受光面側透明封止材22aに入射する拡散反射光45は、屈折光44a、直進光44b、全反射光44c、直進光44dと同様に屈折または全反射して進む屈折光45a、直進光45b、全反射光45c、直進光45dとなる。これにより、直進光45dは、隣のセル間領域に入射して反射され、太陽電池モジュールの面方向に導光されていくことが可能となるため、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与することが可能となる。
上述した実施の形態3においては、裏面側透明封止材22bと受光面側透明封止材22aとの境界面において、屈折角が入射角よりも大きい状態に、すなわち受光面側保護部材21の面方向に近くなる方向に拡散反射光44および拡散反射光45を屈折させることができる。これにより、より確実に拡散反射光43および拡散反射光45を太陽電池モジュールの面方向に導光することが可能となり、再度、太陽電池セル1に入射して太陽電池セル1における発電に寄与する光を増加させることが可能となる。
なお、上記の実施の形態2および実施の形態3においては、裏面側透明封止材層22bと受光面側透明封止材層22aとの境界面は、太陽電池モジュールの厚み方向における中央位置にある場合について説明したが、太陽電池モジュールの面方向において隣り合う太陽電池セル1間の領域に配置される透明封止材層22のうち、少なくとも受光面側保護部材21に接触しない領域の透明封止材層22の屈折率が、受光面側保護部材21の屈折率よりも大きければ、上述した効果が得られる。すなわち、透明封止材層22が、受光面側保護部材21の屈折率以上の屈折率を有し、且つ、隣り合う太陽電池セル1間に対応する領域において、少なくとも受光面側保護部材21と透明封止材層22との境界面から裏面拡散シート23側に離間した位置と、裏面拡散シート23と、の間の領域の屈折率が、受光面側保護部材21の屈折率よりも大きければ、上述した効果が得られる。
また、上記の実施の形態2および実施の形態3においては、透明封止材が2層の場合について説明したが、透明封止材は2層以上であればよく、裏面拡散シート23から受光面側保護部材21に向かって各透明封止材層の屈折率が大きくなる構造であれば、上述した効果が得られる。また、上記の実施の形態2および実施の形態3においても、上述した空気層26または鏡面反射層27を備えることにより、上述した効果を得ることができる。
なお、上記の実施の形態においては、太陽電池セル1の裏面の全面が金属電極である裏面電極により覆われており、太陽電池セル1の裏面の全面で反射が起きる場合について説明したが、太陽電池セル1の裏面において一部のみに金属電極が形成されている場合にも適用でき、上述した効果が得られる。すなわち、太陽電池セル1の裏面に金属電極が形成されて光反射機能があれば上述した効果が得られる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 太陽電池セル、2 半導体基板、3 不純物拡散層、4 反射防止膜、5 受光面電極、6 裏面銀電極、7 裏面アルミニウム電極、8 裏面電極、10 太陽電池ストリング、11 接続配線、21 受光面側保護部材、22 透明封止材、22a 受光面側透明封止材、22b 裏面側透明封止材、23 裏面拡散シート、23a セル対応領域、23b セル間対応領域、23c 微細な第1凹凸、24 外周鏡面反射部、25 空気層形成部、25a 第2凹凸、26 空気層、27 鏡面反射層、31 入射光、32,33,34,35,36,41,42,43,44,45 拡散反射光、33a,33c,35b,35c,35e,36a,36c,37a,37c,41a,41b,41d,42a,43a,43b,43d,44a,45a 屈折光、33b,34a,35b,35d,35f,36b,37b,41c,42b,43c,44c,45c 全反射光、35a,37 反射光、44b,44d,45b,45d 直進光,100,200 太陽電池モジュール。
Claims (5)
- 同一平面上において隙間領域を有して配列された複数の太陽電池セルが、受光面側保護部材と裏面拡散シートとの間に透明封止材層により封止されて配置された太陽電池モジュールであって、
前記透明封止材層は、前記受光面側保護部材の屈折率以上の屈折率を有し、且つ、隣り合う前記太陽電池セル間に対応する領域において、少なくとも前記受光面側保護部材と前記前記透明封止材層との境界面から裏面拡散シート側に離間した位置と、前記裏面拡散シートと、の間の領域の屈折率が、前記受光面側保護部材の屈折率よりも大きいこと、
を特徴とする太陽電池モジュール。 - 隣り合う前記太陽電池セル間の領域における前記透明封止材層は複数の層からなり、
前記複数の層は、前記裏面拡散シートから受光面側保護部材に向かって屈折率が大きくなっていること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。 - 前記裏面拡散シートにおける前記太陽電池セルに対応するセル対応領域と前記透明封止材層との間に空気の層を備え、
前記裏面拡散シートにおける前記太陽電池セル間の領域に対応するセル間対応領域と前記透明封止材層とが密着して接着されていること、
を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。 - 前記裏面拡散シートにおける前記太陽電池セルに対応するセル対応領域と前記透明封止材層との間に、鏡面反射する鏡面反射層を備え、
前記裏面拡散シートにおける前記太陽電池セル間の領域に対応するセル間対応領域と前記透明封止材層とが密着して接着されていること、
を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。 - 前記太陽電池モジュールの外周に、前記太陽電池モジュールの内部側の面が受光面側保護部材の面方向に対して直角な平面を有して鏡面反射する外周鏡面反射部を備えること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の太陽電池モジュール。
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-
2015
- 2015-04-14 JP JP2015082717A patent/JP2016201516A/ja active Pending
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