JP2016200120A - タービン動翼及びガスタービン - Google Patents

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Abstract

【課題】タービン動翼間の間隙からの漏れ流れと主流ガスとの混合損失、及びタービン動翼の側壁部近傍で発生する二次流れ損失の両方を抑制すること。【解決手段】本発明のタービン動翼は、上記課題を解決するために、回転軸に取り付けられ、該回転軸の内周側に位置する内周側エンドウォール部と、該内周側エンドウォール部に取り付けられ、該内周側エンドウォール部から半径方向に延びる翼型部とを備え、前記翼型部が取り付けられた前記内周側エンドウォール部が所定の間隙をもって複数個配置され、前記翼型部は、翼弦方向に凹形状の曲面形状を成す圧力面及び翼弦方向に凸形状の曲面形状を成す負圧面を備え、前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも上流側の圧力面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部に凹領域が形成されていることを特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明はタービン動翼及びガスタービンに係り、特に、翼型部が取り付けられている内周側エンドウォール部が所定の間隙をもって複数個配置されているものに好適なタービン動翼及びガスタービンに関する。
一般に、翼枚数削減による低コスト化等を考慮することで、翼一枚当りの負荷が上昇する傾向にある。翼に掛かる負荷が大きいタービン動翼では、内周側或いはタービンケーシング側によらず、エンドウォール近傍で主流ガスの流れに対して垂直な断面での流れ、つまり、二次流れが大きくなる。二次流れが大きくなることでエンドウォール近傍の主流ガスの流量が減少し、その分、タービン動翼の外周側と内周側の径位置の平均値、つまり、平均径付近での主流ガスの流量が増加し翼負荷が増大する。その結果、全圧損失の増大を招くことが知られている。
また、タービンでは、タービン動翼が取り付けられたローター部分を冷却するため冷却空気を圧縮機から誘導し、冷却を行う場合があるが、この場合、冷却空気は、最終的に燃焼ガスの通路に誘導され燃焼ガスの流れを乱してしまう。この時、動翼列の上流側から混入する冷却空気は、動翼列内部での二次流れを更に強くし、全圧損失の増大を招くことも知られている。
更に、タービン動翼に掛かる負荷が大きいタービン動翼における全圧損失の増大を防ぐため、外周側端面のスキーラーと呼ばれる凹領域の形状及び配置等を工夫し、間隙を通過する流れによる全圧損失増加を抑制する方法、また、ウイングレットと呼ばれる先端形状を、タービン動翼の外周側端面に設定することで、全圧損失を削減する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、タービン動翼の回転軸に着目すると、回転方向、つまり、回転対称となるようにエンドウォールに凸領域を設定するタービン動翼が特許文献2に記載されている。
特開2003−106104号公報 特開平11−148303号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び2では、タービン動翼の性能が、混入する冷却空気の流量に大きく影響を受けることが懸念されており、また、適用範囲が翼負荷に大きく影響を受ける。
更に、特許文献1及び2の形状は、上流側のタービン動翼のセグメント間隙を大きくし、ホットガスの混入を引き起こす形状であったり、また、タービン動翼のセグメント間隙で生成する渦構造を考慮していないため、主流ガスとタービン動翼のセグメント間隙で生成する渦との干渉による混合損失を増大する可能性がある。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、タービン動翼間の間隙からの漏れ流れと主流ガスとの混合損失、及びタービン動翼の側壁部近傍で発生する二次流れ損失の両方を抑制することができるタービン動翼及びガスタービンを提供することにある。
本発明のタービン動翼は、上記目的を達成するために、回転軸に取り付けられ、該回転軸の内周側に位置する内周側エンドウォール部と、該内周側エンドウォール部に取り付けられ、該内周側エンドウォール部から半径方向に延びる翼型部とを備え、前記翼型部が取り付けられた前記内周側エンドウォール部が所定の間隙をもって複数個配置され、前記翼型部は、翼弦方向に凹形状の曲面形状を成す圧力面及び翼弦方向に凸形状の曲面形状を成す負圧面と、翼前縁及び翼後縁とから成ると共に、翼の厚みが前記翼前縁側より中央側に向かうに従い徐々に大きくなり、かつ、その途中より前記翼後縁側に向かうに従い徐々に小さくなるように形成されたタービン動翼であって、前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも上流側の圧力面側、又は前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも下流側の負圧面側、若しくは上流側の圧力面側及び下流側の負圧面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部に凹領域が形成されていることを特徴とする。
また、本発明のガスタービンは、上記目的を達成するために、回転軸と、該回転軸に設置され、該回転軸と共に回転するタービン動翼と、該タービン動翼と対向するように配置され、ケーシングに支持されているタービン静翼とを備え、圧縮機からの圧縮空気と燃料が燃焼器に与えられ、前記燃焼器内で前記燃料が燃焼して高温ガスを発生し、発生した前記高温ガスが前記タービン静翼を介して前記タービン動翼に吹き付けられて前記タービン動翼を駆動するガスタービンであって、前記タービン動翼は、上記構成のタービン動翼であることを特徴とする。
本発明によれば、タービン動翼間の間隙からの漏れ流れと主流ガスとの混合損失、及びタービン動翼の側壁部近傍で発生する二次流れ損失の両方を抑制することができる。
本発明のタービン動翼が適用されるガスタービンの概略構成を一部断面して示す図である。 本発明のガスタービンのタービン動翼とタービン静翼の配置構成の詳細を示す図である。 図2の1つのタービン動翼を拡大して示す図である。 図3の翼型部のZ−Z´線に沿った断面図である。 本発明のタービン動翼の外周側翼端部近傍の翼型部表面断面における翼面マッハ数を示す図である。 本発明のタービン動翼の外周側翼端部近傍の翼型部表面断面における翼負荷が小さくなった場合の翼面マッハ数分布を示す図である。 従来のタービン動翼構造の一部を示す部分斜視図である。 図7の点線枠内を示す図である。 本発明の実施例1のタービン動翼構造の一部を示す部分斜視図である。 図9のA−A´線に沿った断面図である。 本発明の実施例2のタービン動翼構造の一部を示す部分斜視図である。 図11の点線枠内を示す図である。 本発明の実施例3のタービン動翼構造の一部を示す部分斜視図である。
以下、図示した実施例に基づいて本発明のタービン動翼及びガスタービンを説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には同符号を使用する。
図1に、本発明のタービン動翼が適用されるガスタービンの概略構成を示す。
該図に示す如く、ガスタービンは、ローター1とステーター2から成り、ローター1は主として回転軸3と、この回転軸3に設置され、回転軸3と共に回転するタービン動翼4及び圧縮機5の動翼(図示せず)とを備え、ステーター2は、ケーシング7と、このケーシング7に支持され、タービン動翼4と対向するように配置されているタービン静翼8とを備えて概略構成されている。
そして、圧縮機5からの圧縮空気と燃料が燃焼器6に与えられ、燃焼器6内で燃料が燃焼して高温ガスを発生し、発生した高温ガスがタービン静翼8を介してタービン動翼4に吹き付けられ、タービン動翼4を介してローター1が駆動されるものである。
なお、高温ガス中に晒されているタービン動翼4やタービン静翼8は、必要に応じて冷却されている。その冷却用の冷却媒体には、圧縮機5の圧縮空気の一部が用いられている。
図2に、ガスタービンのタービン動翼4とタービン静翼8の配置構成の詳細を示し、図3に、1つのタービン動翼4を拡大して示す。
該図に示す如く、タービン動翼4は、ローター1に取り付けられ(図1参照)、タービン動翼4の回転軸3に対して内周側、即ち、ローター1側に位置する内周側エンドウォール部10と、この内周側エンドウォール部10の内面から半径位置が大きくなる方向(図3の紙面下から上方向)に延びる翼型部12とから構成されている。更に、翼型部12の半径が最も大きくなる閉局面12cとガス流路面を形成する外周側エンドウォール部16の外面との間には、流体が流れる間隙17が形成されている。
また、翼型部12の内部には中空部9a、9bを有し(後述する)、この中空部9a、9bに冷却媒体を流してタービン動翼4を内部から冷却するように形成された翼型部12を構成している場合もある。図3では入口9が冷却媒体の入口であり、矢印の方向に冷却媒体は流れ翼型部12を冷却する仕組みになっている。
タービン動翼4がローター1に設置されていることは上述したが、タービン動翼4を冷却する冷却空気供給源としては、圧縮機5が用いられることが多く、冷却空気は、ローター1に設けられた冷却空気導入孔14を用いてタービン動翼4に導入される。冷却後の冷却空気は、タービン動翼4の内周壁に設けられた排出孔15より排出され、やがてはガスパス路20に排出される。
また、ローター1を冷却した空気は、内周側のタービン静翼8A、8Bとタービン動翼4との隙間から矢印18、19のようにガス流路に混入するようになっているが、タービン動翼4は回転しているため、特に上流側から混入する矢印18で示す冷却空気は、型翼部12の内周側前縁から発達する渦を強くすることが知られており、この渦の効果で翼間でのエネルギーが散逸してしまう。
なお、図3中、線矢印は冷却空気の流れを示し、枠取り矢印は高温ガス、即ち、主流ガス11の流れを示している。
図4に、上述した翼型部12の図3におけるZ−Z´線に沿った断面形状を示す。
該図に示す如く、翼型部12は、翼弦方向に凹形状の曲面径所を成す圧力面(翼型部12の翼腹側部)10bと、翼弦方向に凸形状の曲面径所を成す負圧面(翼型部12の翼背側部)10aと、翼前縁12aと、翼後縁12bとを有し、翼厚みが翼前縁12a側より中央側に向かうに従い徐々に大きくなり、かつ、その途中より翼後縁12b側に向かうに従い徐々に翼厚み小さくなるように形成されている。また、翼型部12の内部には空気冷却室である上述した中空部9a、9bを有し、この中空部9a、9bに冷却媒体を流して翼を内部から冷却するように構成されている。
また、翼型部12の前部の中空部9a、9bには、熱変換を良好にするためにフィン(図示せず)が設けられている。そして、冷却後のタービン静翼8A、8B(図3参照)と同様、冷却空気は内周壁に設けられた排出孔15より排出され、やがてはガスパス路20に排出される。
なお、このような冷却構造は、対流冷却や他の冷却手段であっても構わない。重要なのは、冷却空気が混入するタービン動翼4の外周側翼端部の形状である。
図5は、このように構成されるタービン動翼4の外周側翼端部近傍の翼型部表面断面における翼面マッハ数を示した図である。該図は、外周側エンドウォール部16近傍における負圧面10aの翼前縁12aから翼後縁12bまでの翼面マッハ数をMsで示し、内周側エンドウォール部10における圧力面10bの翼前縁12aから翼後縁12bまでの翼面マッハ数をMpで示している。
図5に示すように、負圧面10aの翼面マッハ数は、翼前縁12aと翼後縁12bの中間部で最大翼面マッハ数Mmaxを示し、中間部から翼後縁12bにかけて大きく減少している。これは、主流ガス11が複数のタービン動翼4によって構成された翼列の入口から出口にかけて流れるとき、主流ガス11のガス膨張が行われるためである。Mminは、圧力面10bにおける最小翼面マッハ数を表す。最大翼面マッハ数Mmaxと最小翼面マッハ数Mminの差が大きいほど、翼型部12に作用する最大圧力と最小圧力の差が大きいということになり、翼型部12に掛かる負荷が大きくなる。
このような翼型部12に掛かる負荷が大きいタービン動翼4では、内周側或いはケーシング7側によらず、エンドウォール近傍で主流ガス11の流れに対して垂直な断面での流れ、つまり、二次流れが大きくなる。これは、エンドウォール付近では、主流ガス11の粘性の影響により流速が低下することで、主流ガス11に作用する遠心力が小さくなり、圧力勾配の方が過大になるため、主流ガス11が圧力の小さい方の負圧面10a側に引き寄せられるためである。
二次流れが大きくなることでエンドウォール近傍の主流ガス11の流量が減少し、その分、平均径付近での主流ガス11の流量が増加し翼負荷が増大する。翼負荷が増大することはマッハ数が大きくなることを意味し、壁面での摩擦損失、超音速領域では衝撃波による衝撃波損失が大きくなる。その結果、全圧損失の増大を招く。
図6に、翼負荷が小さくなった場合の翼面マッハ数分布を示す。該図に示す如く、翼負荷が小さくなった場合の最大翼面マッハ数M´_maxと最小翼面マッハ数M´_minの差が、最大翼面マッハ数Mmaxと最小翼面マッハ数Mminの差より小さくなっていることが分かる。
このような全圧損失の増大を防ぐため、タービン動翼4では、タービン翼端とケーシング7の間の間隙で発生する流れの混合損失を抑制する方法、或いは翼型部12の翼前縁12aから発生する二次流れによる損失を抑制する方法が提案されている。
タービン動翼4のタービン翼端とケーシング7の間の間隙で発生する流れの混合損失を抑制する方法では、タービン翼端にスキーラーと呼ばれる凹部分を設定して間隙を通過する流れを抑制し、混合損失を低減することが主流であり、新しい技術としては、ウイングレットと呼ばれる流れ方向に翼を並列に設定し、翼負荷を二枚の翼で分担する方法により翼端部近傍の翼負荷を低減させ、間隙を通過する流れを抑制して混合損失を低減することが提案されている。
以下、翼前縁12a近傍で発生する二次流れ渦の増大を抑制すると共に、負圧面10aと圧力面10bで挟まれた領域における二次流れをも抑制する効果を持つ、本実施例のタービン動翼4について説明する。
先ず、図7及び図8を用いて従来のタービン動翼構造の場合について説明する。図8は、図7の点線枠内の拡大を示す。
該図に示す従来のタービン動翼構造の場合、セグメント(内周側エンドウォール部10Aと10B)間の半径方向(図8の上下方向)の段差が公差程度であるため、シールリークがガスパス20内に漏れ込んだ際、シールリークの一部と主流ガス11が干渉し、主流ガス11の境界層の厚みが増大してしまう。
このような点に対処した本実施例のタービン動翼構造の場合について、図9及び図10を用いて説明する。図9のBB´側が上流側であり、図10は、図9のA−A´線に沿った断面を示す。
該図に示す本実施例では、翼型部12Aの負圧面10aの曲率半径が最小となる軸方向位置Pよりも上流側(BB´側)である翼型部12Bの圧力面10b側に位置する間隙21と接する内周側エンドウォール部10Bに凹領域22が形成されている(この凹領域22は、BB´から点Oまでの範囲に形成されている)。なお、点Pは点Oに対応した位置(軸方向距離が同一)となっている。
しかも、上記の凹領域22は、間隙21と接する位置(BB´)から内周側エンドウォール部10Bの圧力面10bに向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成され、かつ、圧力面10bに近づくにつれて元の半径位置(図9の点O)に漸近するよう形成されている。即ち、凹領域22は、内周側エンドウォール部10Aと内周側エンドウォール部10Bの間隙21がBB´側では狭い間隔であるが、そのBB´部から内周側エンドウォール部10Bの圧力面10bに向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成され、かつ、途中(圧力面10bに近づくにつれて)から元の半径位置(図9の点O)に漸近するよう形成されている。
更に、BB´の半径方向位置は公差の範囲内で一致しているため、上流側からのシールリークが、間隙21に混入することが抑制される。
図10に示すように、シールリークの一部が内周側エンドウォール部10Aと内周側エンドウォール部10Bの間隙21の段差部分で旋回流として滞留しているが、シールリークは、凹領域22が形成されているため主流ガス11と緩やかに混合するので、主流ガス11の流速変化を小さくし、主流ガス11の境界層の発達を抑制することができる。
このような本実施例によれば、翼型部の負荷が増大し、二次流れが大きくなるタービン動翼であっても、タービン翼の間隙から混入する漏れ流れが主流ガスと混合する際の流速勾配を抑制することができるので、その結果、主流ガスと漏れ流れ混合損失が低減され、間隙で発生する渦の伸長が抑制され、間隙近傍の熱伝達率を抑制することができる。従って、本実施例によりタービン翼間の間隙からの漏れ流れと主流ガスとの混合損失、及びタービン動翼の側壁近傍で発生する二次流れ損失の両方を抑制することができる。
本発明の本実施例のタービン動翼構造の実施例2について、図11及び図12を用いて説明する。図11のCC´側が下流側であり、図12は、図11の点線枠内の拡大を示す。
該図に示す本実施例では、翼型部12Aの負圧面10aの曲率半径が最小となる軸方向位置Pよりも下流側(CC´側)である翼型部12Aの負圧面10a側に位置する間隙21と接する内周側エンドウォール部10Aに凹領域23が形成されている(この凹領域23は、点OからCC´までの範囲に形成されている)。
しかも、上記の凹領域23は、間隙21と接する位置(図11の点O)から内周側エンドウォール部10Aの負圧面10aに向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成されていると共に、内周側エンドウォール部10Aの負圧面10aに近づくにつれて元の半径位置(図11の点O)に漸近するよう形成され、かつ、下流の内周側エンドウォール部10Aの端面(CC´側)に向けて半径位置(図12の点Q)の最小値が最小になるように形成されている。即ち、凹領域23は、点Pに対応する位置にある点Oから内周側エンドウォール部10Aの負圧面10aに向けて、半径方向の高さが単調増加するように(末広がりとなるように)形成されていると共に、内周側エンドウォール部10Aの負圧面10aに近づくにつれて元の半径位置(図11の点O)に漸近するよう形成され、かつ、下流の内周側エンドウォール部10Aの端面(CC´側)に向けて半径位置(図12の点Q)の最小値が最小になるように形成されている。
更に、CC´の半径方向位置は公差の範囲内で一致、つまり、CC´が点Oでは一致しており、下流に行くに従って(点OからCC´に行くに従って)、半径方向が小さくなる方向に凹領域23が広がっている。この凹領域23が下流に行くに従って広がる構造を持つのは、主流ガス11との干渉により、下流方向に渦が広がっていくため、その広がりを持った渦が主流ガス11となだらかに干渉するためである。
図12に示すように、シールリークの一部が内周側エンドウォール部10Aと内周側エンドウォール部10Bの間隙21の段差部分で旋回流として滞留しているが、シールリークは、凹領域23が形成されているため主流ガス11と緩やかに混合するので、主流ガス11の流速変化を小さくし、主流ガス11の境界層の発達を抑制することができる。
このような本実施例によれば、実施例1と同様な効果を得ることができる。
本発明の本実施例のタービン動翼構造の実施例3について、図13を用いて説明する。図13のBB´側が上流側であり、CC´側が下流側である。
該図に示す本実施例は、図9及び図10に示した実施例1と図11及び図12に示した実施例2を組み合わせたものである。
即ち、図13に示す実施例3のタービン動翼4は、翼型部12Aの負圧面10aの曲率半径が最小となる軸方向位置Pよりも上流側(BB´側)である翼型部12Bの圧力面10b側に位置する間隙21と接する内周側エンドウォール部10Bに凹領域22が形成されている(この凹領域22は、BB´から点Oまでの範囲に形成されている)。
一方、翼型部12Aの負圧面10aの曲率半径が最小となる軸方向位置Pよりも下流側(CC´側)である翼型部12Aの負圧面10a側に位置する間隙21と接する内周側エンドウォール部10Aに凹領域23が形成されている(この凹領域23は、点OからCC´までの範囲に形成されている)。
しかも、上記の凹領域22は、間隙21と接する位置(BB´)から内周側エンドウォール部10Bの圧力面10bに向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成され、かつ、圧力面10bに近づくにつれて元の半径位置(図9の点O)に漸近するよう形成されている。
一方、上記の凹領域23は、間隙21と接する位置(図11の点O)から内周側エンドウォール部10Aの負圧面10aに向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成されていると共に、内周側エンドウォール部10Aの負圧面10aに近づくにつれて元の半径位置(図11の点O)に漸近するよう形成され、かつ、下流の内周側エンドウォール部10Aの端面(CC´側)に向けて半径位置(図12の点Q)の最小値が最小になるように形成されている。
つまり、内周側エンドウォール部10Aと翼型部12Aが交差する翼形の負圧面10a形状の曲率半径が小さくなる軸方向座標に点Oを設定する。そして、BB´から点Oの間の内周側エンドウォール部10B面に、間隙21と接する圧力面10b側に凹領域22を形成する。この凹領域22を形成するに当たり、半径方向位置は間隙21側を最小の位置とし、半径位置が高くなる方向に単調に増加する半径位置を有するように形成する。
次に、点OからCC´の間の内周側エンドウォール部10A面に、点OからCC´に向かう方向の翼型部12Aの負圧面10a側に凹領域23を形成する。この翼型部12Aの負圧面10a側に形成された凹領域23は、間隙21に接する点から翼型部12Aの圧力面10bに向けて半径方向高さが単調増加するように形成されている。
このような本実施例の構成とすることにより、シールリークの一部が間隙21の段差部分で旋回流として滞留しているが、シールリークは、凹領域22及び23が形成されているため主流ガス11と緩やかに混合するので、主流ガス11の流速変化を小さくし、主流ガス11の境界層の発達を抑制することができる。
従って、本実施例によれば、翼型部の負荷が増大し、二次流れが大きくなるタービン動翼であっても、タービン翼の間隙から混入する漏れ流れが主流ガスと混合する際の流速勾配を抑制することができるので、その結果、主流ガスと漏れ流れ混合損失が低減され、間隙で発生する渦の伸長が抑制され、間隙近傍の熱伝達率を抑制することがより効果的に行うことができる。よって、本実施例によりタービン翼間の間隙からの漏れ流れと主流ガスとの混合損失、及びタービン動翼の側壁近傍で発生する二次流れ損失の両方を抑制することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…ローター、2…ステーター、3…回転軸、4…タービン動翼、5…圧縮機、6…燃焼器、7…ケーシング、8、8A、8B…タービン静翼、9…入口、9a、9b…中空部、10、10A、10B…内周側エンドウォール部、10a…負圧面、10b…圧力面、11…主流ガス、12、12A、12B…翼型部、12a…翼前縁、12b…翼後縁、12c…閉局面、14…冷却空気導入孔、13、18、19…矢印、15…排出孔、16…外周側エンドウォール部、17、21…間隙、20…ガスパス路、22、23…凹領域。

Claims (8)

  1. 回転軸に取り付けられ、該回転軸の内周側に位置する内周側エンドウォール部と、該内周側エンドウォール部に取り付けられ、該内周側エンドウォール部から半径方向に延びる翼型部とを備え、前記翼型部が取り付けられた前記内周側エンドウォール部が所定の間隙をもって複数個配置され、前記翼型部は、翼弦方向に凹形状の曲面形状を成す圧力面及び翼弦方向に凸形状の曲面形状を成す負圧面と、翼前縁及び翼後縁とから成ると共に、翼の厚みが前記翼前縁側より中央側に向かうに従い徐々に大きくなり、かつ、その途中より前記翼後縁側に向かうに従い徐々に小さくなるように形成されたタービン動翼であって、
    前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも上流側の圧力面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部に凹領域が形成されていることを特徴とするタービン動翼。
  2. 請求項1に記載のタービン動翼において、
    前記凹領域は、前記間隙と接する位置から前記圧力面に向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成され、かつ、前記圧力面に近づくにつれて元の半径位置に漸近するよう形成されていることを特徴とするタービン動翼。
  3. 回転軸に取り付けられ、該回転軸の内周側に位置する内周側エンドウォール部と、該内周側エンドウォール部に取り付けられ、該内周側エンドウォール部から半径方向に延びる翼型部とを備え、前記翼型部が取り付けられた前記内周側エンドウォール部が所定の間隙をもって複数個配置され、前記翼型部は、翼弦方向に凹形状の曲面形状を成す圧力面及び翼弦方向に凸形状の曲面形状を成す負圧面と、翼前縁及び翼後縁とから成ると共に、翼の厚みが前記翼前縁側より中央側に向かうに従い徐々に大きくなり、かつ、その途中より前記翼後縁側に向かうに従い徐々に小さくなるように形成されたタービン動翼であって、
    前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも下流側の負圧面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部に凹領域が形成されていることを特徴とするタービン動翼。
  4. 請求項3に記載のタービン動翼において、
    前記凹領域は、前記間隙と接する位置から前記負圧面に向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成されていると共に、前記負圧面に近づくにつれて元の半径位置に漸近するよう形成され、かつ、下流の前記内周側エンドウォール部の端面に向けて半径位置の最小値が最小になるように形成されていることを特徴とするタービン動翼。
  5. 回転軸に取り付けられ、該回転軸の内周側に位置する内周側エンドウォール部と、該内周側エンドウォール部に取り付けられ、該内周側エンドウォール部から半径方向に延びる翼型部とを備え、前記翼型部が取り付けられた前記内周側エンドウォール部が所定の間隙をもって複数個配置され、前記翼型部は、翼弦方向に凹形状の曲面形状を成す圧力面及び翼弦方向に凸形状の曲面形状を成す負圧面と、翼前縁及び翼後縁とから成ると共に、翼の厚みが前記翼前縁側より中央側に向かうに従い徐々に大きくなり、かつ、その途中より前記翼後縁側に向かうに従い徐々に小さくなるように形成されたタービン動翼であって、
    前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも上流側の圧力面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部、及び前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも下流側の負圧面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部に凹領域が形成されていることを特徴とするタービン動翼。
  6. 請求項5に記載のタービン動翼において、
    前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも上流側の圧力面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部に形成される凹領域は、前記間隙と接する位置から前記圧力面に向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成され、かつ、前記圧力面に近づくにつれて元の半径位置に漸近するよう形成され、
    一方、前記翼型部の負圧面の曲率半径が最小となる軸方向位置よりも下流側の負圧面側に位置する前記間隙と接する前記内周側エンドウォール部に形成される前記凹領域は、前記間隙と接する位置から前記負圧面に向けて、半径方向の高さが単調増加するように形成されていると共に、前記負圧面に近づくにつれて元の半径位置に漸近するよう形成され、かつ、下流の前記内周側エンドウォール部の端面に向けて半径位置の最小値が最小になるように形成されていることを特徴とするタービン動翼。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のタービン動翼において、
    前記翼型部の内部には中空部が形成され、該中空部に冷却媒体を流して前記翼型部を内部から冷却することを特徴とするタービン動翼。
  8. 回転軸と、該回転軸に設置され、該回転軸と共に回転するタービン動翼と、該タービン動翼と対向するように配置され、ケーシングに支持されているタービン静翼とを備え、
    圧縮機からの圧縮空気と燃料が燃焼器に与えられ、前記燃焼器内で前記燃料が燃焼して高温ガスを発生し、発生した前記高温ガスが前記タービン静翼を介して前記タービン動翼に吹き付けられて前記タービン動翼を駆動するガスタービンであって、
    前記タービン動翼は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のタービン動翼であることを特徴とするガスタービン。
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