JP2016199672A - 光湿気硬化型樹脂組成物、電子部品用接着剤、及び、表示素子用接着剤 - Google Patents
光湿気硬化型樹脂組成物、電子部品用接着剤、及び、表示素子用接着剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】塗布性、形状保持性、接着性、及び、難燃性に優れる光湿気硬化型樹脂組成物を提供する。また、該光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなる電子部品用接着剤及び表示素子用接着剤を提供する。
【解決手段】ラジカル重合性化合物と、湿気硬化型ウレタン樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、難燃剤とを含有する光湿気硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】ラジカル重合性化合物と、湿気硬化型ウレタン樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、難燃剤とを含有する光湿気硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、塗布性、形状保持性、接着性、及び、難燃性に優れる光湿気硬化型樹脂組成物に関する。また、本発明は、該光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなる電子部品用接着剤及び表示素子用接着剤に関する。
近年、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を有する表示素子として、液晶表示素子や有機EL表示素子等が広く利用されている。これらの表示素子では、通常、液晶や発光層の封止、基板や光学フィルムや保護フィルムや各種部材の接着等に光硬化型樹脂組成物が用いられている。
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種表示素子付きモバイル機器が普及している現代において、表示素子の小型化は最も求められている課題であり、小型化の手法として、画像表示部を狭額縁化することが行われている(以下、狭額縁設計ともいう)。しかしながら、狭額縁設計においては、充分に光の届かない部分に光硬化型樹脂組成物が塗布されることがあり、その結果、光の届かない部分に塗布された光硬化型樹脂組成物は硬化が不充分となるという問題があった。そこで、光の届かない部分に塗布された場合でも充分に硬化できる樹脂組成物として光熱硬化型樹脂組成物を用い、光硬化と熱硬化とを併用することも行われているが、高温での加熱により素子等に悪影響を与えるおそれがあった。
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種表示素子付きモバイル機器が普及している現代において、表示素子の小型化は最も求められている課題であり、小型化の手法として、画像表示部を狭額縁化することが行われている(以下、狭額縁設計ともいう)。しかしながら、狭額縁設計においては、充分に光の届かない部分に光硬化型樹脂組成物が塗布されることがあり、その結果、光の届かない部分に塗布された光硬化型樹脂組成物は硬化が不充分となるという問題があった。そこで、光の届かない部分に塗布された場合でも充分に硬化できる樹脂組成物として光熱硬化型樹脂組成物を用い、光硬化と熱硬化とを併用することも行われているが、高温での加熱により素子等に悪影響を与えるおそれがあった。
また、近年、半導体チップ等の電子部品では、高集積化、小型化が要求されており、例えば、接着剤層を介して複数の薄い半導体チップを接合して半導体チップの積層体とすることが行われている。このような半導体チップの積層体は、例えば、一方の半導体チップ上に接着剤を塗布した後、該接着剤を介して他方の半導体チップを積層し、その後、接着剤を硬化させる方法や、一定の間隔を空けて保持した半導体チップ間に接着剤を充填し、その後、接着剤を硬化させる方法等により製造されている。
このような電子部品の接着に用いられる接着剤として、例えば、特許文献1には、数平均分子量が600〜1000であるエポキシ化合物を含有する熱硬化型の接着剤が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されているような熱硬化型の接着剤は、熱により損傷する可能性のある電子部品の接着には適さないものであった。
このような電子部品の接着に用いられる接着剤として、例えば、特許文献1には、数平均分子量が600〜1000であるエポキシ化合物を含有する熱硬化型の接着剤が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されているような熱硬化型の接着剤は、熱により損傷する可能性のある電子部品の接着には適さないものであった。
高温での加熱を行わずに樹脂組成物を硬化させる方法として、特許文献2には、分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを含有する光湿気硬化型樹脂組成物を用い、光硬化と湿気硬化とを併用する方法が開示されている。しかしながら、特許文献2に開示されているような光湿気硬化型樹脂組成物を用いた場合、塗布後の樹脂組成物が形状を保持できずに広がったり、基板等の被着体を接着した際の接着性が不充分となったりするという問題があった。
また、電子機器や表示素子等では、火災に対する安全性要求が厳しくなっており、電子部品用接着剤や表示素子用接着剤においても難燃性に優れるものが求められていた。
また、電子機器や表示素子等では、火災に対する安全性要求が厳しくなっており、電子部品用接着剤や表示素子用接着剤においても難燃性に優れるものが求められていた。
本発明は、塗布性、形状保持性、接着性、及び、難燃性に優れる光湿気硬化型樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなる電子部品用接着剤及び表示素子用接着剤を提供することを目的とする。
本発明は、ラジカル重合性化合物と、湿気硬化型ウレタン樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、難燃剤とを含有する光湿気硬化型樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、驚くべきことに、ラジカル重合性化合物と、湿気硬化型ウレタン樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、難燃剤とを含有する光湿気硬化型樹脂組成物は、塗布性、形状保持性、接着性、及び、難燃性の全てに優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、ラジカル重合性化合物を含有する。
上記ラジカル重合性化合物としては、光重合性を有するラジカル重合性化合物であればよく、分子中にラジカル反応性官能基を有する化合物であれば特に限定されないが、ラジカル反応性官能基として不飽和二重結合を有する化合物が好適であり、特に反応性の面から(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、「(メタ)アクリル化合物」ともいう)が好適である。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、上記「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記ラジカル重合性化合物としては、光重合性を有するラジカル重合性化合物であればよく、分子中にラジカル反応性官能基を有する化合物であれば特に限定されないが、ラジカル反応性官能基として不飽和二重結合を有する化合物が好適であり、特に反応性の面から(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、「(メタ)アクリル化合物」ともいう)が好適である。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、上記「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記(メタ)アクリル化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネート化合物に水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。また、上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネート化合物のイソシアネート基は、全てウレタン結合の形成に用いられ、上記ウレタン(メタ)アクリレートは、残存イソシアネート基を有さない。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。また、上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネート化合物のイソシアネート基は、全てウレタン結合の形成に用いられ、上記ウレタン(メタ)アクリレートは、残存イソシアネート基を有さない。
上記エステル化合物のうち単官能のものとしては、例えば、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等のフタルイミドアクリレート類や各種イミドアクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
また、上記エステル化合物のうち2官能のものとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記エステル化合物のうち3官能以上のものとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER828EL、jER1001、jER1004(いずれも三菱化学社製)、エピクロン850−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER806、jER4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鉄住金化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鉄住金化学社製)、エポリードPB(ダイセル社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ化合物のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鉄住金化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER1031、jER1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER806、jER4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鉄住金化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鉄住金化学社製)、エポリードPB(ダイセル社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ化合物のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鉄住金化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER1031、jER1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、EBECRYL860、EBECRYL3200、EBECRYL3201、EBECRYL3412、EBECRYL3600、EBECRYL3700、EBECRYL3701、EBECRYL3702、EBECRYL3703、EBECRYL3800、EBECRYL6040、EBECRYL RDX63182(いずれもダイセル・オルネクス社製)、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、イソシアネート化合物に対して、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネート化合物としては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネート化合物との反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレートや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレートや、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、EBECRYL230、EBECRYL270、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL8411、EBECRYL8412、EBECRYL8413、EBECRYL8804、EBECRYL8803、EBECRYL8807、EBECRYL9260、EBECRYL1290、EBECRYL5129、EBECRYL4842、EBECRYL210、EBECRYL4827、EBECRYL6700、EBECRYL220、EBECRYL2220、KRM7735、KRM−8295(いずれもダイセル・オルネクス社製)、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−330、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−2HA、U−2PHA、U−3HA、U−4HA、U−6H、U−6LPA、U−6HA、U−10H、U−15HA、U−122A、U−122P、U−108、U−108A、U−324A、U−340A、U−340P、U−1084A、U−2061BA、UA−340P、UA−4100、UA−4000、UA−4200、UA−4400、UA−5201P、UA−7100、UA−7200、UA−W2A(いずれも新中村化学工業社製)、AI−600、AH−600、AT−600、UA−101I、UA−101T、UA−306H、UA−306I、UA−306T(いずれも共栄社化学社製)等が挙げられる。
また、上述した以外のその他のラジカル重合性化合物も適宜使用することができる。
上記その他のラジカル重合性化合物としては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物や、スチレン、α−メチルスチレン、N−ピロピドン、N−ビニルカプロラクトン等のビニル化合物等が挙げられる。
上記その他のラジカル重合性化合物としては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物や、スチレン、α−メチルスチレン、N−ピロピドン、N−ビニルカプロラクトン等のビニル化合物等が挙げられる。
上記ラジカル重合性化合物は、硬化性を調整する等の観点から、単官能ラジカル重合性化合物と多官能ラジカル重合性化合物とを含有することが好ましい。単官能ラジカル重合性化合物のみを用いた場合、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が硬化性に劣るものとなることがあり、多官能ラジカル重合性化合物のみを用いた場合、得られる光湿気硬化型樹脂組成物がタック性に劣るものとなることがある。なかでも、上記単官能ラジカル重合性化合物として分子中に窒素原子を有する化合物と、上記多官能ラジカル重合性化合物としてウレタン(メタ)アクリレートとを組み合わせて用いることがより好ましい。また、上記多官能ラジカル重合性化合物は、2官能又は3官能であることが好ましく、2官能であることがより好ましい。
上記ラジカル重合性化合物が、上記単官能ラジカル重合性化合物と上記多官能ラジカル重合性化合物とを含有する場合、上記多官能ラジカル重合性化合物の含有量は、上記単官能ラジカル重合性化合物と上記多官能ラジカル重合性化合物との合計100重量部に対して、好ましい下限が2重量部、好ましい上限が30重量部である。上記多官能ラジカル重合性化合物の含有量が2重量部未満であると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が硬化性に劣るものとなることがある。上記多官能ラジカル重合性化合物の含有量が30重量部を超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物がタック性に劣るものとなることがある。上記多官能ラジカル重合性化合物の含有量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は20重量部である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、湿気硬化型ウレタン樹脂を含有する。上記湿気硬化型ウレタン樹脂は、分子内のイソシアネート基が空気中又は被着体中の水分と反応して硬化する。また、湿気硬化成分として架橋性シリル基を有する化合物等を用いる場合と比べ、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が速硬化性に優れるものとなる。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂は、1分子中にイソシアネート基を1個のみ有していてもよいし、2個以上有していてもよい。なかでも、両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーであることが好ましい。
上記ウレタンプレポリマーは、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物と、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを反応させることにより、得ることができる。
上記ウレタンプレポリマーは、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物と、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを反応させることにより、得ることができる。
上記ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応は、通常、ポリオール化合物中の水酸基(OH)とポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基(NCO)のモル比で[NCO]/[OH]=2.0〜2.5の範囲で行われる。
上記ポリオール化合物としては、ポリウレタンの製造に通常用いられている公知のポリオール化合物を使用することができ、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。これらのポリオール化合物は、単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価カルボン酸とポリオールとの反応により得られるポリエステルポリオールや、ε−カプロラクトンを開環重合して得られるポリ−ε−カプロラクトンポリオール等が挙げられる。
上記ポリエステルポリオールの原料となる上記多価カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等が挙げられる。
上記ポリエステルポリオールの原料となる上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランの開環重合物、及び、これらやその誘導体のランダム共重合体又はブロック共重合体や、ビスフェノール型のポリオキシアルキレン変性体等が挙げられる。
上記ビスフェノール型のポリオキシアルキレン変性体は、ビスフェノール型分子骨格の活性水素部分にアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド等)を付加反応させて得られるポリエーテルポリオールであり、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
上記ビスフェノール型のポリオキシアルキレン変性体は、ビスフェノール型分子骨格の両末端に、1種又は2種以上のアルキレンオキシドが付加されていることが好ましい。ビスフェノール型としては特に限定されず、A型、F型、S型等が挙げられ、好ましくはビスフェノールA型である。
上記ビスフェノール型のポリオキシアルキレン変性体は、ビスフェノール型分子骨格の両末端に、1種又は2種以上のアルキレンオキシドが付加されていることが好ましい。ビスフェノール型としては特に限定されず、A型、F型、S型等が挙げられ、好ましくはビスフェノールA型である。
上記ポリアルキレンポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリヘキサメチレンカーボネートポリオール、ポリシクロヘキサンジメチレンカーボネートポリオール等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの液状変性物、ポリメリックMDI、トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート等が挙げられる。なかでも、蒸気圧や毒性の低い点、扱いやすさの点からジフェニルメタンジイソシアネート及びその変性物が好ましい。上記ポリイソシアネート化合物は、単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
また、上記湿気硬化型ウレタン樹脂は、下記式(1)で表される構造を有するポリオール化合物を用いて得られたものであることが好ましい。下記式(1)で表される構造を有するポリオール化合物を用いることにより、接着性に優れる組成物や、柔軟で伸びがよい硬化物を得ることができ、上記ラジカル重合性化合物との相溶性に優れるものとなる。
なかでも、プロピレングリコールや、テトラヒドロフラン(THF)化合物の開環重合化合物や、メチル基等の置換基を有するテトラヒドロフラン化合物の開環重合化合物からなるポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
なかでも、プロピレングリコールや、テトラヒドロフラン(THF)化合物の開環重合化合物や、メチル基等の置換基を有するテトラヒドロフラン化合物の開環重合化合物からなるポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
式(1)中、Rは、水素、メチル基、又は、エチル基を表し、nは、1〜10の整数、Lは、0〜5の整数、mは、1〜500の整数である。nは、1〜5であることが好ましく、Lは、0〜4であることが好ましく、mは、50〜200であることが好ましい。
なお、Lが0の場合とは、Rと結合した炭素が直接酸素と結合している場合を意味する。
なお、Lが0の場合とは、Rと結合した炭素が直接酸素と結合している場合を意味する。
更に、上記湿気硬化型ウレタン樹脂は、ラジカル重合性官能基を有していてもよい。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂が有していてもよいラジカル重合性官能基としては、不飽和二重結合を有する基が好ましく、特に反応性の面から(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
なお、ラジカル重合性官能基を有する湿気硬化型ウレタン樹脂は、ラジカル重合性化合物には含まず、湿気硬化型ウレタン樹脂として扱う。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂が有していてもよいラジカル重合性官能基としては、不飽和二重結合を有する基が好ましく、特に反応性の面から(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
なお、ラジカル重合性官能基を有する湿気硬化型ウレタン樹脂は、ラジカル重合性化合物には含まず、湿気硬化型ウレタン樹脂として扱う。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂の重量平均分子量の好ましい下限は800、好ましい上限は1万である。上記湿気硬化型ウレタン樹脂の重量平均分子量が800未満であると、架橋密度が高くなり、柔軟性が損なわれることがある。上記湿気硬化型ウレタン樹脂の重量平均分子量が1万を超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が塗布性に劣るものとなることがある。上記湿気硬化型ウレタン樹脂の重量平均分子量のより好ましい下限は2000、より好ましい上限は8000、更に好ましい下限は3000、更に好ましい上限は6000である。
なお、本明細書において上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。また、GPCで用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
なお、本明細書において上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。また、GPCで用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂の含有量は、上記ラジカル重合性化合物と上記湿気硬化型ウレタン樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が20重量部、好ましい上限が90重量部である。上記湿気硬化型ウレタン樹脂の含有量が20重量部未満であると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が湿気硬化性に劣るものとなることがある。上記湿気硬化型ウレタン樹脂の含有量が90重量部を超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が光硬化性に劣るものとなることがある。上記湿気硬化型ウレタン樹脂の含有量のより好ましい下限は30重量部、より好ましい上限は75重量部、更に好ましい下限は41重量部、更に好ましい上限は70重量部である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、光ラジカル重合開始剤を含有する。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE784、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACURE OXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF社製)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤の含有量は、上記ラジカル重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記光ラジカル重合開始剤の含有量が0.01重量部未満であると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物を充分に光硬化させることができないことがある。上記光ラジカル重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物の保存安定性が低下することがある。上記光ラジカル重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、難燃剤を含有する。上記難燃剤を含有することにより、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、難燃性に優れるものとなる。
上記難燃剤としては、例えば、金属水酸化物、ベンゾオキサジン誘導体、メラミン誘導体、金属酸化物、リン系難燃剤、アンチモン含有難燃剤等が挙げられる。なかでも、金属水酸化物、金属酸化物、ベンゾオキサジン誘導体、メラミン誘導体、及び、リン系難燃剤からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記金属水酸化物は、燃焼時の高熱下で吸熱脱水反応を起こすため、吸熱し、かつ、水分子を放出することにより、燃焼場の温度を低下させ、消火する効果を発揮する。
上記金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化鉄、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化ニッケル、ドーソナイト、ハイドロタルサイト等が挙げられる。また、硫酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム等を水和物としたものを用いてもよい。なかでも、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好適に用いられる。
上記金属水酸化物は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよいが、2種類以上の金属水酸化物を併用する場合、各々が異なる温度で吸熱脱水反応を開始するため、より高い難燃化効果を得ることができる。
上記金属水酸化物は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよいが、2種類以上の金属水酸化物を併用する場合、各々が異なる温度で吸熱脱水反応を開始するため、より高い難燃化効果を得ることができる。
上記金属水酸化物は、各種の表面処理剤により表面処理が施されているものであってもよい。上記表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、ポリビニルアルコール系表面処理剤、エポキシ系表面処理剤等が挙げられる。
上記表面処理剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記表面処理剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記金属酸化物は、燃焼時の高熱下で吸熱脱水反応を起こすため、吸熱し、かつ、水分子を放出することにより、燃焼場の温度を低下させ、消火する効果を発揮する。また、燃焼時の高熱下でガラス状の溶融物による焼結体を形成する。この焼結体の形成により、外界からの酸素の供給を遮断するだけでなく、燃焼により発生する可燃性ガスも遮断することができ、得られる光湿気硬化型樹脂組成物の発熱速度を抑制することができる。即ち、優れた延焼防止性能を発現することが可能となる。
上記金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化銅、硼酸亜鉛(2ZnO・3B2O3・3.5H2O)や、これらに表面処理が施されたもの等が挙げられる。なかでも、硼酸亜鉛が好適に用いられる。
上記金属酸化物は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記金属酸化物は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記ベンゾオキサジン誘導体や上記メラミン誘導体は、燃焼時の高熱下で重合反応を起こすことにより、焼結体を形成する。この焼結体は燃焼時の早い段階で形成されるので、外界からの酸素の供給を遮断するのみならず、燃焼により発生する可燃性ガスも遮断することができ、得られる光湿気硬化型樹脂組成物の発熱速度を抑制することができる。即ち、優れた延焼防止性能を発現することが可能となる。
上記ベンゾオキサジン誘導体としては、例えば、6,6’−(1−メチルエチリデン)ビス(3,4−ジヒドロ−3−フェニル−2H−1,3−ベンゾオキサジン)等が挙げられる。
上記ベンゾオキサジン誘導体は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記ベンゾオキサジン誘導体は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記メラミン誘導体としては、例えば、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンイソシアヌレート等が挙げられる。なかでも、メラミンシアヌレートが好適に用いられる。
上記メラミン誘導体は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記メラミン誘導体は、表面処理が施されていてもよい。
上記メラミン誘導体は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記メラミン誘導体は、表面処理が施されていてもよい。
上記リン系難燃剤としては、例えば、赤リン、ホスファゼン系化合物、リン酸塩、リン酸エステル等が挙げられる。
上記ホスファゼン系化合物としては、例えば、鎖状フェノキシホスファゼン、環状フェノキシホスファゼン等が挙げられる。
上記リン酸塩としては、例えば、第1族〜第14族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン等の、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
上記第1族〜第14族の金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄、アルミニウム等が挙げられる。
上記脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また上記芳香族アミンとしては、例えば、ピリジン、トリアジン、メラミン、アンモニウム等が挙げられる。
上記第1族〜第14族の金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄、アルミニウム等が挙げられる。
上記脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また上記芳香族アミンとしては、例えば、ピリジン、トリアジン、メラミン、アンモニウム等が挙げられる。
上記モノリン酸塩としては、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等のアンモニウム塩や、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩や、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩や、リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩や、リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩や、リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩や、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩や、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩等が挙げられる。
上記ピロリン酸塩としては、例えば、ピロリン酸アンモニウム、ピロリン酸ピペラジン、ピロリン酸メラミン、ピロリン酸アルミニウム等が挙げられる。
上記ポリリン酸塩としては、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
なかでも、上記リン酸塩の自己消火性が向上するため、モノリン酸塩が好ましく、リン酸二水素アンモニウムがより好ましい。
上記リン酸塩は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記ピロリン酸塩としては、例えば、ピロリン酸アンモニウム、ピロリン酸ピペラジン、ピロリン酸メラミン、ピロリン酸アルミニウム等が挙げられる。
上記ポリリン酸塩としては、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
なかでも、上記リン酸塩の自己消火性が向上するため、モノリン酸塩が好ましく、リン酸二水素アンモニウムがより好ましい。
上記リン酸塩は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記リン酸塩は、シランカップリング剤処理や、メラミン樹脂による被覆等の公知の耐水性向上処理を施していてもよいし、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えていてもよい。
上記リン酸エステルとしては、例えば、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等が挙げられる。
上記モノリン酸エステルとしては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レジルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、レジルシノールビス(ジ−2,6−キシリルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスファフェナンスレン、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
上記縮合リン酸エステルとしては、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェート、これらの縮合物等が挙げられる。
なかでも、初期の発熱量を低減させる効果に優れるため、モノリン酸エステルが好ましく、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェートがより好ましい。
上記リン酸エステルは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記縮合リン酸エステルとしては、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェート、これらの縮合物等が挙げられる。
なかでも、初期の発熱量を低減させる効果に優れるため、モノリン酸エステルが好ましく、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェートがより好ましい。
上記リン酸エステルは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記アンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
上記酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
上記アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
上記ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
なかでも三酸化アンチモンが好ましい。
上記アンチモン含有難燃剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
上記アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
上記ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
なかでも三酸化アンチモンが好ましい。
上記アンチモン含有難燃剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記難燃剤の含有量は、上記ラジカル重合性化合物と上記湿気硬化型ウレタン樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が10重量部、好ましい上限が400重量部である。上記難燃剤の含有量が10重量部未満であると、難燃性を向上させる効果が充分に発揮されないことがある。上記難燃剤の含有量が400重量部を超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が塗布性や形状保持性や硬化物の柔軟性に劣るものとなることがある。上記難燃剤の含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は300重量部である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、充填剤を含有することが好ましい。上記充填剤を含有することにより、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、好適なチクソ性を有するものとなり、塗布後の形状を充分に保持することができる。
上記充填剤は、平均粒子径の好ましい下限が1nm、好ましい上限が100nmである。上記充填剤の平均粒子径が1nm未満であると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が塗布性に劣るものとなることがある。上記充填剤の平均粒子径が100nmを超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が塗布後の形状保持性に劣るものとなることがある。上記充填剤の平均粒子径のより好ましい下限は5nm、より好ましい上限は50nmである。
なお、上記充填剤の平均粒子径は、NICOMP 380ZLS(PARTICLE SIZING SYSTEMS社製)等の粒度分布測定装置を用いて、上記充電剤を溶媒(水、有機溶媒等)に分散させて測定することができる。
なお、上記充填剤の平均粒子径は、NICOMP 380ZLS(PARTICLE SIZING SYSTEMS社製)等の粒度分布測定装置を用いて、上記充電剤を溶媒(水、有機溶媒等)に分散させて測定することができる。
上記充填剤としては、無機充填剤が好ましく、例えば、シリカ、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられる。なかでも、タルクが好ましい。これらの充填剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
上記充填剤は、疎水性表面処理がなされていることが好ましい。上記疎水性表面処理により、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が塗布後の形状保持性により優れるものとなる。
上記疎水性表面処理としては、シリル化処理、アルキル化処理、エポキシ化処理等が挙げられる。なかでも、形状保持性を向上させる効果に優れることから、シリル化処理が好ましく、トリメチルシリル化処理がより好ましい。
上記疎水性表面処理としては、シリル化処理、アルキル化処理、エポキシ化処理等が挙げられる。なかでも、形状保持性を向上させる効果に優れることから、シリル化処理が好ましく、トリメチルシリル化処理がより好ましい。
上記充填剤を疎水性表面処理する方法としては、例えば、シランカップリング剤等の表面処理剤を用いて、充填剤の表面を処理する方法等が挙げられる。
具体的には例えば、上記トリメチルシリル化処理シリカは、例えば、シリカをゾルゲル法等の方法で合成し、シリカを流動させた状態でヘキサメチルジシラザンを噴霧する方法や、アルコール、トルエン等の有機溶媒中にシリカを加え、更に、ヘキサメチルジシラザンと水とを加えた後、水と有機溶媒とをエバポレーターで蒸発乾燥させる方法等により作製することができる。
具体的には例えば、上記トリメチルシリル化処理シリカは、例えば、シリカをゾルゲル法等の方法で合成し、シリカを流動させた状態でヘキサメチルジシラザンを噴霧する方法や、アルコール、トルエン等の有機溶媒中にシリカを加え、更に、ヘキサメチルジシラザンと水とを加えた後、水と有機溶媒とをエバポレーターで蒸発乾燥させる方法等により作製することができる。
上記充填剤の含有量は、上記ラジカル重合性化合物と上記湿気硬化型ウレタン樹脂との合計100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が20重量部である。上記充填剤の含有量が1重量部未満であると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が塗布後の形状保持性に劣るものとなることがある。上記充填剤の含有量が20重量部を超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が塗布性に劣るものとなることがある。上記充填剤の含有量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は15重量部であり、更に好ましい下限は3重量部、更に好ましい上限は10重量部、特に好ましい下限は4重量部である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物を含有することが好ましい。上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物は、水分との反応性が高く、保存時における湿気硬化型ウレタン樹脂と水分との反応を防止する役割を有する。なお、ウレタン結合とイソシアネート基とを有する化合物は、上記湿気硬化型ウレタン樹脂として扱う。
上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物は、系中を移動して水分と迅速に反応させる必要があるため、分子量が小さいことが好ましく、特に、イソシアネート基やイソチオシアネート基を有する化合物の場合、分子量の好ましい上限は500、より好ましい上限は300である。また、水分との反応速度を速くして効果的に水分を除去する観点から、芳香族環を有するイソシアネート基や、芳香族環を有するイソチオシアネート基を有する化合物が好適である。なお、カルボジイミド基を有する化合物には、特に制限はない。また、水分と反応しなかったイソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物は、湿気硬化型ウレタン樹脂の硬化に寄与し、架橋密度が向上することで、得られる光湿気硬化型樹脂組成物の硬化物が接着性に優れるものとなる。
上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物は、単官能であってもよいし、多官能であってもよいが、水分に対して適度な反応性を有することから2官能であることが好ましい。
なお、上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物は、化学的に水分を除去するものであるが、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に使用する各材料を配合する前に、予め、必要に応じて、各材料に物理的な処理(ゼオライトのような水分吸着剤による水分の除去)を行っておいてもよい。
なお、上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物は、化学的に水分を除去するものであるが、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に使用する各材料を配合する前に、予め、必要に応じて、各材料に物理的な処理(ゼオライトのような水分吸着剤による水分の除去)を行っておいてもよい。
上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物のなかでも、架橋密度を向上させ、得られる光湿気硬化型樹脂組成物の硬化物を接着性に優れるものとする効果に優れることから、イソシアネート基を有する化合物が好ましい。
上記イソシアネート基を有する化合物は、上記湿気硬化型ウレタン樹脂の原料となるポリイソシアネート化合物と同様の化合物であってもよいし、異なっていてもよい。
上記イソシアネート基を有する化合物は、上記湿気硬化型ウレタン樹脂の原料となるポリイソシアネート化合物と同様の化合物であってもよいし、異なっていてもよい。
上記イソシアネート基を有する化合物としては、具体的には例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ノルボルナンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、イソチオシアネート基を有する化合物としては、具体的には例えば、ベンジルイソチオシアネート、フェニルイソチオシアネート、4−フェニルブチルイソチオシアネート、3−フェニルプロピルイソチオシアネート等が挙げられる。
また、カルボジイミド基を有する化合物としては、具体的には例えば、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、カルボジライトLA−1(日清紡社製)等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
また、イソチオシアネート基を有する化合物としては、具体的には例えば、ベンジルイソチオシアネート、フェニルイソチオシアネート、4−フェニルブチルイソチオシアネート、3−フェニルプロピルイソチオシアネート等が挙げられる。
また、カルボジイミド基を有する化合物としては、具体的には例えば、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、カルボジライトLA−1(日清紡社製)等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物の含有量は、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物全体100重量部中において、好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が10重量部である。上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物の含有量が0.05重量部未満であると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物が保存安定性や接着性に劣るものとなることがある。上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物の含有量が10重量部を超えると、湿気硬化型ウレタン樹脂の硬化時の架橋度が上がりすぎて、硬くもろくなることがある。上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は3.0重量部、更に好ましい下限は0.2重量部、更に好ましい上限は1.5重量部である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、遮光剤を含有してもよい。上記遮光剤を含有することにより、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、遮光性に優れるものとなり、例えば、表示素子に用いた場合に光漏れを防止することができる。また、上記遮光剤を配合した本発明の光湿気硬化型樹脂組成物を用いて製造した表示素子は、光湿気硬化型樹脂組成物が充分な遮光性を有するため、光の漏れ出しがなく高いコントラストを有し、優れた画像表示品質を有するものとなる。
なお、本明細書において、上記「遮光剤」は、可視光領域の光を透過させ難い能力を有する材料を意味する。上記難燃剤として挙げた材料もこのような能力を有するものであれば、上記遮光剤としての効果を発揮させることができる。
なお、本明細書において、上記「遮光剤」は、可視光領域の光を透過させ難い能力を有する材料を意味する。上記難燃剤として挙げた材料もこのような能力を有するものであれば、上記遮光剤としての効果を発揮させることができる。
上記遮光剤としては、可視光領域の光を透過させ難い能力を有する材料であればよく、例えば、酸化鉄、チタンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、フラーレン、カーボンブラック、樹脂被覆型カーボンブラック等が挙げられる。なかでも、チタンブラックが好ましい。
なお、上記遮光剤は、黒色を呈するものでなくてもよい。
なお、上記遮光剤は、黒色を呈するものでなくてもよい。
上記チタンブラックは、波長300〜800nmの光に対する平均透過率と比較して、紫外線領域付近、特に波長370〜450nmの光に対する透過率が高くなる物質である。
即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。従って、光ラジカル重合開始剤として、上記チタンブラックの透過率の高くなる波長(370〜450nm)の光によって反応を開始可能なものを用いることで、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物の光硬化性をより増大させることができる。また一方で、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。また、上記チタンブラックは、黒色度(L値)が9以上であることが好ましく、11以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほど良く、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特に無いが、通常は5以下となる。
即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。従って、光ラジカル重合開始剤として、上記チタンブラックの透過率の高くなる波長(370〜450nm)の光によって反応を開始可能なものを用いることで、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物の光硬化性をより増大させることができる。また一方で、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。また、上記チタンブラックは、黒色度(L値)が9以上であることが好ましく、11以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほど良く、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特に無いが、通常は5以下となる。
上記チタンブラックは、表面処理されていないものでも充分な効果を発揮するが、表面がカップリング剤等の有機成分で処理されているものや、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機成分で被覆されているもの等、表面処理されたチタンブラックを用いることもできる。なかでも、有機成分で処理されているものは、より絶縁性を向上できる点で好ましい。
上記チタンブラックのうち市販されているものとしては、例えば、12S、13M、13M−C、13R−N(いずれも三菱マテリアル社製)、ティラックD(赤穂化成社製)等が挙げられる。
上記チタンブラックの比表面積の好ましい下限は5m2/g、好ましい上限は40m2/gであり、より好ましい下限は10m2/g、より好ましい上限は25m2/gである。
また、上記チタンブラックのシート抵抗の好ましい下限は、樹脂と混合された場合(70%配合)において、109Ω/□であり、より好ましい下限は1011Ω/□である。
また、上記チタンブラックのシート抵抗の好ましい下限は、樹脂と混合された場合(70%配合)において、109Ω/□であり、より好ましい下限は1011Ω/□である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物において、上記遮光剤の一次粒子径は、表示素子の基板間の距離以下等、用途に応じて適宜選択されるが、好ましい下限は30nm、好ましい上限は500nmである。上記遮光剤の一次粒子径が30nm未満であると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物の粘度やチクソトロピーが大きく増大してしまい、作業性が悪くなることがある。上記遮光剤の一次粒子径が500nmを超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物中における遮光剤の分散性が低下し、遮光性が低下することがある。上記遮光剤の一次粒子径のより好ましい下限は50nm、より好ましい上限は200nmである。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物全体における上記遮光剤の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は0.05重量%、好ましい上限は10重量%である。上記遮光剤の含有量が0.05重量%未満であると、充分な遮光性が得られないことがある。上記遮光剤の含有量が10重量%を超えると、得られる光湿気硬化型樹脂組成物の基板等に対する接着性や硬化後の強度が低下したり、描画性が低下したりすることがある。上記遮光剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は2重量%、更に好ましい上限は1重量%である。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、更に、必要に応じて、着色剤、イオン液体、溶剤、反応性希釈剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、ラジカル重合性化合物と、湿気硬化型ウレタン樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、上記難燃剤と、必要に応じて添加する添加剤とを混合する方法等が挙げられる。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、含有する水分量が100ppm以下であることが好ましい。上記水分量が100ppmを超えると、保存中に上記湿気硬化型ウレタン樹脂と水分が反応しやすくなり、光湿気硬化型樹脂組成物が保存安定性に劣るものとなる。上記水分量は80ppm以下であることがより好ましい。
なお、上記水分量は、カールフィッシャー水分測定装置により測定することができる。
なお、上記水分量は、カールフィッシャー水分測定装置により測定することができる。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物における、コーンプレート型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限は50Pa・s、好ましい上限は1000Pa・sである。上記粘度が50Pa・s未満であったり、1000Pa・sを超えたりすると、光湿気硬化型樹脂組成物を電子部品用接着剤や表示素子用接着剤として用いる場合に基板等の被着体に塗布する際の作業性が悪くなることがある。上記粘度のより好ましい下限は80Pa・s、より好ましい上限は500Pa・s、更に好ましい上限は400Pa・sである。
なお、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物の粘度が高すぎる場合は、塗布時に加温することで塗布性を向上させることができる。
なお、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物の粘度が高すぎる場合は、塗布時に加温することで塗布性を向上させることができる。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物のチクソトロピックインデックスの好ましい下限は1.3、好ましい上限は5.0である。上記チクソトロピックインデックスが1.3未満であったり、5.0を超えたりすると、光湿気硬化型樹脂組成物を電子部品用接着剤や表示素子用接着剤として用いる場合に基板等の被着体に塗布する際の作業性が悪くなることがある。上記チクソトロピックインデックスのより好ましい下限は1.5、より好ましい上限は4.0である。
なお、本明細書において上記チクソトロピックインデックスとは、コーンプレート型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度を、コーンプレート型粘度計を用いて25℃、10rpmの条件で測定した粘度で除した値を意味する。
なお、本明細書において上記チクソトロピックインデックスとは、コーンプレート型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度を、コーンプレート型粘度計を用いて25℃、10rpmの条件で測定した粘度で除した値を意味する。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、硬化後の1mm厚みの硬化物の光学濃度(OD値)が1以上であることが好ましい。上記OD値が1未満であると、遮光性が不充分となり、表示素子に用いた場合に光の漏れ出しが発生し、高いコントラストを得ることができないことがある。上記OD値は1.5以上であることがより好ましい。
上記OD値は高いほど良いが、上記OD値を高くするために遮光剤を多く配合しすぎると、増粘による作業性の低下等が生じることから、遮光剤の配合量とのバランスをとるため、上記硬化体のOD値の好ましい上限は4である。
なお、上記光湿気硬化型樹脂組成物の硬化後のOD値は、光学濃度計を用いて測定することができる。
上記OD値は高いほど良いが、上記OD値を高くするために遮光剤を多く配合しすぎると、増粘による作業性の低下等が生じることから、遮光剤の配合量とのバランスをとるため、上記硬化体のOD値の好ましい上限は4である。
なお、上記光湿気硬化型樹脂組成物の硬化後のOD値は、光学濃度計を用いて測定することができる。
本発明の光湿気硬化型樹脂組成物は、電子部品用接着剤や表示素子用接着剤として特に好適に用いることができる。本発明の光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなる電子部品用接着剤、及び、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなる表示素子用接着剤もまた、それぞれ本発明の1つである。
本発明によれば、塗布性、形状保持性、接着性、及び、難燃性に優れる光湿気硬化型樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなる電子部品用接着剤及び表示素子用接着剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(ウレタンプレポリマーAの作製)
ポリオールとして100重量部のポリテトラメチレンエーテルグリコール(三菱化学社製、「PTMG−2000」)と、0.01重量部のジブチル錫ジラウレートとを500mL容のセパラブルフラスコに入れ、真空下(20mmHg以下)、100℃で30分間撹拌し、混合した。その後常圧とし、ジイソシアネートとして26.5重量部のPure MDI(日曹商事社製)を入れ、80℃で3時間撹拌し、反応させ、ウレタンプレポリマーA(重量平均分子量2700)を得た。
ポリオールとして100重量部のポリテトラメチレンエーテルグリコール(三菱化学社製、「PTMG−2000」)と、0.01重量部のジブチル錫ジラウレートとを500mL容のセパラブルフラスコに入れ、真空下(20mmHg以下)、100℃で30分間撹拌し、混合した。その後常圧とし、ジイソシアネートとして26.5重量部のPure MDI(日曹商事社製)を入れ、80℃で3時間撹拌し、反応させ、ウレタンプレポリマーA(重量平均分子量2700)を得た。
(実施例1〜5、比較例1)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して実施例1〜5、比較例1の光湿気硬化型樹脂組成物を得た。
表1に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して実施例1〜5、比較例1の光湿気硬化型樹脂組成物を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(形状保持性)
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、ディスペンス装置を用いて、アルミ基板上に約1mmの幅で30mmの長さとなるように塗布した。次いで、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって、光湿気硬化型樹脂組成物を光硬化させ、線幅(t0)、高さ(t1)を測定した。t1/t0が0.3以上であった場合を「○」、t1/t0が0.3未満であった場合を「×」として、光湿気硬化型樹脂組成物の形状保持性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、ディスペンス装置を用いて、アルミ基板上に約1mmの幅で30mmの長さとなるように塗布した。次いで、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって、光湿気硬化型樹脂組成物を光硬化させ、線幅(t0)、高さ(t1)を測定した。t1/t0が0.3以上であった場合を「○」、t1/t0が0.3未満であった場合を「×」として、光湿気硬化型樹脂組成物の形状保持性を評価した。
(接着性)
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、ディスペンス装置を用いて、アルミ基板上に約2mmの幅で塗布した。次いで、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって、光湿気硬化型樹脂組成物を光硬化させた後、別のアルミ基板を重ね、20gの重りを置き、一晩放置することにより湿気硬化させて、接着性評価用サンプルを得た。
図1に接着性評価用サンプルを上から見た場合を示す模式図(図1(a))、及び、接着性評価用サンプルを横から見た場合を示す模式図(図1(b))を示した。
得られた各接着性評価用サンプルを85℃、85RH%の恒温恒湿オーブンに入れ、地面に対して50gの重りを垂直につるし、24時間静置した。24時間静置後のズレが1mm以下であった場合を「○」、1mmを超え3mm以下であった場合を「△」、3mmを超えた場合を「×」として、光湿気硬化型樹脂組成物の接着性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、ディスペンス装置を用いて、アルミ基板上に約2mmの幅で塗布した。次いで、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって、光湿気硬化型樹脂組成物を光硬化させた後、別のアルミ基板を重ね、20gの重りを置き、一晩放置することにより湿気硬化させて、接着性評価用サンプルを得た。
図1に接着性評価用サンプルを上から見た場合を示す模式図(図1(a))、及び、接着性評価用サンプルを横から見た場合を示す模式図(図1(b))を示した。
得られた各接着性評価用サンプルを85℃、85RH%の恒温恒湿オーブンに入れ、地面に対して50gの重りを垂直につるし、24時間静置した。24時間静置後のズレが1mm以下であった場合を「○」、1mmを超え3mm以下であった場合を「△」、3mmを超えた場合を「×」として、光湿気硬化型樹脂組成物の接着性を評価した。
(柔軟性)
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物について、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって光硬化させ、その後、一晩放置することにより湿気硬化させた。得られた各硬化物について、A型硬度計(アスカー高分子計器社製)により、硬度の測定を行った。硬度が40以下であった場合を「○」、40を超えた場合を「×」として、柔軟性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物について、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって光硬化させ、その後、一晩放置することにより湿気硬化させた。得られた各硬化物について、A型硬度計(アスカー高分子計器社製)により、硬度の測定を行った。硬度が40以下であった場合を「○」、40を超えた場合を「×」として、柔軟性を評価した。
(難燃性)
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、離型PETフィルム上にバーコーターを用いて膜厚1/16インチとなるように塗布し、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって光硬化させ、その後、一晩放置することにより湿気硬化させた。得られた各硬化物を長さ5インチ×幅1/2インチの大きさにカットし、難燃性評価試験片を作製した。
得られた難燃性評価試験片について、米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に従って評価を行った。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、離型PETフィルム上にバーコーターを用いて膜厚1/16インチとなるように塗布し、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって光硬化させ、その後、一晩放置することにより湿気硬化させた。得られた各硬化物を長さ5インチ×幅1/2インチの大きさにカットし、難燃性評価試験片を作製した。
得られた難燃性評価試験片について、米国UL規格のUL−94に規定されている垂直燃焼試験に従って評価を行った。
本発明によれば、塗布性、形状保持性、接着性、及び、難燃性に優れる光湿気硬化型樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなる電子部品用接着剤及び表示素子用接着剤を提供することができる。
1 アルミ基板
2 光湿気硬化型樹脂組成物
2 光湿気硬化型樹脂組成物
Claims (7)
- ラジカル重合性化合物と、湿気硬化型ウレタン樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、難燃剤とを含有することを特徴とする光湿気硬化型樹脂組成物。
- 難燃剤は、金属水酸化物、金属酸化物、ベンゾオキサジン誘導体、メラミン誘導体、及び、リン系難燃剤からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- 遮光剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- コーンプレート型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度が50〜1000Pa・sであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- チクソトロピックインデックスが1.3〜5.0であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなることを特徴とする電子部品用接着剤。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の光湿気硬化型樹脂組成物を用いてなることを特徴とする表示素子用接着剤。
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JP2015080370A JP2016199672A (ja) | 2015-04-09 | 2015-04-09 | 光湿気硬化型樹脂組成物、電子部品用接着剤、及び、表示素子用接着剤 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019054463A1 (ja) * | 2017-09-15 | 2019-03-21 | 積水化学工業株式会社 | 光湿気硬化型樹脂組成物、電子部品用接着剤及び表示素子用接着剤 |
CN114409644A (zh) * | 2022-03-16 | 2022-04-29 | 中国科学院兰州化学物理研究所 | 一种可快速光固化苯并噁嗪制备方法及其应用、光固化苯并噁嗪树脂 |
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2015
- 2015-04-09 JP JP2015080370A patent/JP2016199672A/ja active Pending
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WO2019054463A1 (ja) * | 2017-09-15 | 2019-03-21 | 積水化学工業株式会社 | 光湿気硬化型樹脂組成物、電子部品用接着剤及び表示素子用接着剤 |
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CN114409644B (zh) * | 2022-03-16 | 2023-09-01 | 中国科学院兰州化学物理研究所 | 一种可快速光固化苯并噁嗪制备方法及其应用、光固化苯并噁嗪树脂 |
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