JP2016198150A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出動作以外の原因で可動役物が動作したときにはミッションの達成を防止する遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、動作を行う可動役物と、可動役物の動作に対応して、予め定められた演出条件が達成されたことを報知する報知手段とを備え、可動役物が演出動作とは異なる動作をした場合に、報知を制限する制限手段をさらに備える、遊技機。【選択図】図39

Description

本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関する。
遊技者に遊技中にける何らかの指令(ミッション)を与えて、そのミッションが遊技中に達成されると、遊技者に対してミッションの達成を報知する遊技機がある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−158854号公報
しかしながら、ミッションとして予め定められた演出条件に、可動役物の動作が含まれている場合、演出動作以外の原因で可動役物が動作したときにミッションを達成してしまう場合があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、演出動作以外の原因で可動役物が動作したときにはミッションの達成を防止する遊技機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る遊技機は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、図1に示す遊技機1等)であって、動作を行う可動役物(例えば、図9に示す演出制御パターンに基づき、図2に示す演出制御用CPU120によって制御される、図1又は図2に示す可動役物173等)と、前記可動役物の動作(例えば、図36又は図39に示す、可動役物173の下降動作等の演出動作等)に対応して、予め定められた演出条件(例えば、図31に示す、ミッションリストに定められた、可動役物173の動作に係る演出条件等)が達成されたことを報知する報知手段(例えば、図27に示すステップS151の可動役物検出処理においてミッションが達成されたことを判断して、図36又は図39に示す画像表示装置5にミッション達成の表示をすることによりミッション達成を報知する演出制御用CPU120等)とを備え、前記可動役物が演出動作とは異なる動作(例えば、図37に示す予め定められた演出条件ではない可動役物173の動作、又は図38に示す演出条件に基かない可動役物173の動作等)をした場合に、前記報知を制限する制限手段(例えば、図27に示すステップS151の可動役物検出処理において、ミッションの達成を判断して、ミッションが達成されないときにはステップS1514の処理におけるミッション報知の設定をしない演出制御用CPU120等)をさらに備える。
このような遊技機によれば、演出動作以外の原因で可動役物が動作したときには予め定められた演出条件が達成されたことを報知することを防止する遊技機を提供することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記可動役物が演出動作を行うタイミングを複数有する(例えば、図31に示すミッション達成に係る複数のタイミングにおいて、又はミッション達成とは関係ないタイミングにおいて、演出制御用CPU120が可動役物173を動作させる)ものであってもよい。
このような遊技機によれば、興趣が向上するとともに、演出条件を達成する機会を増やすことができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記報知手段は、飾り図柄の可変表示中は前記演出条件が達成された旨の報知を前記飾図柄よりも優先して表示(例えば、図36(B)に示すように、飾り図柄の可変表示中はミッション達成の表示を飾り図柄よりも前面に表示等)し、飾り図柄の停止表示中は前記飾図柄を前記報知よりも優先して表示(例えば、図36(D1)〜(D3)、又は図39(D1)、(D2)、又は(E2)に示すように、飾り図柄が最終停止表示されたときに、ミッション達成表示を、移動して表示、飾り図柄の後面に表示、又は縮小して表示等)するものであってもよい。
このような遊技機によれば、停止表示中の飾り図柄の視認を妨げないようにすることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれか一の遊技機において、前記可動役物の動作が不能であるとき(例えば、演出制御用CPU120によって実行される図34及び図35に示す可動役物故障検出処理において可動役物演出時故障フラグがオン状態となった場合等)には、前記演出条件が達成されたこととする(例えば、演出制御用CPU120によって実行される図27に示す可動役物検出処理におけるステップS1515の処理において、可動役物演出時故障フラグがオン状態であるときには、ミッションが達成されたものとする)ものであってもよい。
このような遊技機によれば、興趣の低下を防止することができる。
本発明の一態様によるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動カテゴリ及び変動パターンを例示する図である。 表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理における始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞時処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートなどである。 変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。 変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンの決定割合の設定例を示す図である。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 変動時遊技状遷移処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可動役物検出処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。 メニュー処理の一例を示すフローチャートである。 パスワード入力処理の一例を示すフローチャートである。 ミッションリストの一例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 可動役物故障検出処理1の一例を示すフローチャートである。 可動役物故障検出処理2の一例を示すフローチャートである。 可動役物の動作によってミッションが達成されて、ミッションが達成されたことが報知される画像表示装置の表示例を示す図である。 可動役物の動作によってミッションが達成されず、ミッションが達成されたことが報知されない画像表示装置の表示例を示す図である。 可動役物の誤動作によってはミッションが達成されず、ミッションが達成されたことが放置されないが像表示装置の表示例を示す図である。 故障が検出された可動役物の動作によってミッションが達成されて、ミッションが達成されたことが報知される画像表示装置の表示例を示す図である。 可動役物の初期動作の一例を示す図である。 可動役物の初期動作の一例を示すタイムチャートである。 可動役物の動作の一例を示す図である。 可動役物の動作の一例を示すタイムチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態によるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2における遊技領域の下側部分には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」と称する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。
なお、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)や大入賞口(後述)などの入賞口を通過(進入)した遊技球が、夫々の入賞口に対応して設けられたスイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23(後述))によって検出されることを「入賞」と称する。「入賞」のうち、始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)への入賞を「始動入賞」と称し、特に、第1始動入賞口への入賞を第1始動入賞と称し、第2始動入賞口への入賞を第2始動入賞と称する。
第1始動入賞の発生(第1始動口スイッチ22Aによる遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第1特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて実行される第1特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件(第1実行条件とも称する)が成立する。
また、第2始動入賞の発生(第2始動口スイッチ22Bによる遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第2特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおいて実行される第2特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件(第2実行条件とも称する)が成立する。なお、第1始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数とは、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
第1特図保留記憶数とは、第1始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第1始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第1始動入賞の発生によって、第1特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件は成立した場合であっても、第1始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第1特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第1始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第1特図保留記憶数は、第1開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第1始動入賞による第1始動条件は成立したが、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない当該第1始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立する迄、保留データ(第1特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第1特図保留情報は第1開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第1特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
第2特図保留記憶数とは、第2始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第2始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第2始動入賞の発生によって、第2特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件は成立した場合であっても、第2始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第2特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第2始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第2特図保留記憶数は、第2開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第2始動入賞による第2始動条件は成立したが、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない当該第2始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立する迄、保留データ(第2特図保留情報)として記憶(保留)される。換言すれば、保留されていた第2特図保留情報は、第2開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第2特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
なお、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した保留記憶数を「合計保留記憶数」と称する。第1特図保留記憶数と、第2特図保留記憶数と、合計保留記憶数とを特に区別しない場合には、通常、単に「特図保留記憶数」または「保留記憶数」と称するが、単に「特図保留記憶数」または「保留記憶数」と称した場合に、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、合計保留記憶数の何れか1つ又は2つを指すこともあるものとする。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1開始条件と、第2開始条件とを特に区別しない場合には、単に「開始条件」とも称する。また、第1特図保留情報と、第2特図保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「特図保留情報」とも称する。
遊技盤2における遊技領域の下側部分(普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方)には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、遊技球が通過(進入)できない閉鎖状態と、遊技球が通過(進入)できる開放状態とに変化する大入賞口を形成する。具体的には、特別可変入賞球装置7は、例えば図2に示す大入賞口扉用のソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、大入賞口扉の開閉によって大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を変化させる。
一例として、特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉を閉じて大入賞口を閉鎖状態とし、ソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉を開いて大入賞口を開放状態とする。開放状態となった大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。つまり、大入賞口を開放状態とすることによって、大入賞口への入賞が発生する。
大入賞口への入賞の発生(カウントスイッチ23による遊技球の検出)に基づいて、所定個数(例えば12個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口への入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数(例えば12個)は、第1始動入賞の発生に基づいては払い出される賞球の個数(例えば3個)、第2始動入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数(例えば3個)よりも多い。つまり、大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)が、遊技者にとって有利か否かに大きく影響する。即ち、大入賞口が開放状態であるときには大入賞口が閉鎖状態であるときに比べて多くの賞球が期待できるので、大入賞口が開放状態であるときには大入賞口が閉鎖状態であるときに比べて遊技者にとって非常に有利である。
なお、遊技球が通過(進入)できない閉鎖状態に加えて、または代えて、遊技球が通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成される。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。第1特別図柄表示装置4Aは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第1特図」とも称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第2特図」とも称する。
また、識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、識別情報の可変表示自体)を可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置4Bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
第1特別図柄表示装置4A(第2特別図柄表示装置4Bも同様)は、特図ゲームとして、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。夫々の特別図柄には、夫々に対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す各数字には「0」〜「9」の各図柄番号が付され、「−」を示す記号には「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターン(例えば、アルファベットのLやEのような点灯パターン)を予め設定しておき、特別図柄として表示してもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分(第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの上部)には、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第1特図保留情報)に基づく第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。例えば、第1保留表示器25Aは、点灯させるLEDの数によって、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
第2保留表示器25Bは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第2特図保留情報)に基づく第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。例えば、第2保留表示器25Bは、点灯させるLEDの数によって、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
遊技盤2における遊技領域の左側部分には、通過ゲート41と、普通図柄表示器20と、普図保留表示器25Cとが設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、普通図柄表示器20において実行される普図ゲーム(後述)を実行するための普図始動条件が成立する。
普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。なお、普通図柄を可変表示させる可変表示ゲームを普図ゲーム(又は「普通図ゲーム」)とも称する。なお、普図始動条件は成立したが普図開始条件(後述)が成立していない普図ゲームに関する情報は、保留データ(普図保留情報)として記憶(保留)される。
普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、例えば点灯させるLEDの数によって、保留データ(普図保留情報)に基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたときには直ちに実行されずに実行が一旦保留されている普図ゲームの数である。ゲートスイッチ21による遊技球の検出によって、普図ゲームを実行するための普図始動条件は成立した場合であっても、普図ゲームの開始を許容する普図開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した普図ゲームが実行中である場合)には、当該普図ゲームの実行は保留される(当該普図ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、普図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった普図ゲームのゲーム数である。普図保留記憶数は、普図開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄表示エリアが配置されている。飾り図柄表示エリアでは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。装飾識別情報(飾り図柄)の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aが実行する第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)、又は、第2特別図柄表示装置4Bが実行する第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)に対応して、表示領域(飾り図柄表示エリア)において、複数種類の飾り図柄の可変表示を実行する。
一例として、図1に示すように、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄が配置されている。第1特図ゲーム又は第2特図ゲームのうち何れかの特図ゲームの開始に対応して、即ち、第1特図又は第2特図のうち何れかの特図の変動の開始に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームの終了に対応して、即ち、特図の停止表示に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、可変表示結果となる飾り図柄(確定飾り図柄、最終停止図柄とも称する)が停止表示される。つまり、画像表示装置5の表示領域(飾り図柄表示エリア5L、5C、5R)では、第1特図ゲーム(又は第2特図ゲーム)と連動(対応)して、飾り図柄の変動が開始され、確定飾り図柄(最終停止図柄とも称する)が停止表示される。
飾り図柄は、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。夫々の飾り図柄には、夫々の飾り図柄に対応する図柄番号が付されている。一例として、「1」〜「8」を示す各英数字には「1」〜「8」の各図柄番号が付されていればよい。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
なお、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果とも称する)である確定特別図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、飾り図柄の可変表示結果である確定飾り図柄(最終停止図柄)を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、普通図柄の可変表示結果(普図表示結果とも称する)である確定普通図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示を、完全停止表示、最終停止表示、又は、導出表示(又は、単に「導出」)とも称する。なお、飾り図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングは、特別図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングと必ずしも一致していなくてもよく、特別図柄の変動時間(特図変動時間)内に、飾り図柄の変動時間が収まっていればよい。
即ち、飾り図柄の変動開始タイミングが特別図柄の変動開始タイミングよりも遅くてもよいし、特別図柄の変動終了タイミング(確定特別図柄の停止表示タイミング)が飾り図柄の変動終了タイミング(確定飾り図柄の停止表示タイミング)よりも遅くてもよい。例えば、確定飾り図柄の停止表示後に所定演出の実行を開始し、当該所定演出の実行の終了時に確定特別図柄を停止表示させてもよい。
また、完全停止表示(最終停止表示、導出表示)とは異なる停止表示を行ってもよい。例えば、飾り図柄の可変表示を開始してから確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中に飾り図柄を仮停止表示させてもよい。なお、仮停止表示には、変動速度が「0」となった飾り図柄が、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせつつ停留して表示させるものや、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間、微少な揺れや伸縮なども生じさせずに停止表示させるものなどが含まれる。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HL、及び、第2始動入賞記憶表示エリア5HRが配置されている。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第1保留表示器25Aと同様、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第1特図ゲームの数を特定可能に表示する。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第2保留表示器25Bと同様、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第2特図ゲームの数を特定可能に表示する。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、例えば右詰めで、第1保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が増加したときは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示がなければ、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第1特図保留情報に対応する保留表示として新たな第1保留表示を追加し、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示があれば、当該他の第1保留表示の左側(複数の他の第1保留表示があれば最も左側の第1保留表示の更に左側)に上記新たな第1保留表示を追加するようにしてもよい。また、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第1特図保留情報に対応する保留表示に相当する第1始動入賞記憶表示エリア5HLの最も右側に表示されている第1保留表示(一番古くから表示されている第1保留表示)を消去し、他の第1保留表示の夫々を、消去した第1保留表示側(右側)に移動(シフト)する。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRでは、例えば左詰めで、第2保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が増加したときは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示がなければ、第2始動入賞記憶表示エリア5HRの左側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第2特図保留情報に対応する保留表示として新たな第2保留表示を追加し、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示があれば、当該他の第2保留表示の右側(複数の他の第2保留表示があれば最も右側の第2保留表示の更に右側)に上記新たな第2保留表示を追加するようにしてもよい。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第2特図保留情報に対応する保留表示に相当する第2始動入賞記憶表示エリア5HRの最も左側に表示されている第2保留表示(一番古くから表示されている第2保留表示)を消去し、他の第2保留表示の夫々を、消去した第2保留表示側(左側)に移動(シフト)する。なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとを特に区別しない場合には、単に、「始動入賞記憶表示エリア5H」とも称する。
また、画像表示装置5の表示領域には、保留表示のエリアとして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRの他に、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRから消去された(移動された)保留表示(即ち、第1開始条件の成立によって消化される第1特図保留情報や、第2開始条件の成立によって消化される第2特図保留情報に基づき実行される飾り図柄の可変表示に対応する保留表示に応じたアクティブ表示(消化時表示、今回表示などとも称する)を含む情報を表した特別画像を表示するアクティブ表示エリアAHA(消化時表示領域、消化時表示エリア、今回保留表示領域、今回保留表示エリア、アクティブ保留表示領域、アクティブ保留表示エリア、アクティブ表示領域、今回表示領域、今回表示エリア、消化時表示部などとも称する。)が、例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとの間が配置されている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、図1に示すように、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとの間にアクティブ表示エリアAHAを配置しているが、アクティブ表示エリアAHAは、画像表示装置5の表示領域の何れかの位置に配置されていればよい。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、アクティブ表示のほかには、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠、アクティブ表示またはアクティブ表示の周囲やアクティブ表示枠の周囲に表示される文字や画像などのアクティブ表示に応じた情報などが特別画像によって表示される。
遊技盤2における遊技領域には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口の何れかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図1に示した一例では、遊技機用枠3の左右上部位置に、スピーカ8UL、スピーカ8URを設置し、上皿の左右斜下部(下皿の左右斜上部)に、スピーカ8LL、スピーカ8LRを設置している。以下、スピーカ8UL、8UR、8LL、8LRの夫々を特に区別しない場合には、単に、スピーカ8と称する。スピーカ8は、音声(音及び声)を出力(再生)する。例えば、スピーカ8は、遊技機1の遊技の進行状況に応じて演出音(効果音とも称する)を出力し、遊技機1の状況に応じて警告音を出力する。
演出音には、音楽、検出音、応答音、報知音などが含まれる。演出音における音楽とは、例えば、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などである。演出音における検出音とは、例えば、スイッチやセンサによる検出結果(例えば、第1始動入賞口等への入賞の検出など)に応じて出力される音、声(セリフ、メッセージ)などである。演出音における応答音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される音、声などである。なお、プッシュボタン31Bへの操作行為は、プッシュセンサによって検出されるものでもあるため、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される応答音は検出音でもある。演出音における報知音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為を要求するために報知する音、声や、リーチ状態(後述)の移行時にリーチ状態に移行する旨を報知する音、声や、大当り遊技状態への移行前に大当り遊技状態に移行する旨を予告又は示唆する音、声などである。
警告音の一例は、遊技球が下皿に過剰に保持(貯留)されているときに出力される警告音、ガラス扉(非図示)が開放しているときに出力される警告音などである。
遊技機用枠3の遊技領域の内部には、可動役物173が設けられている。可動役物173は演出動作として遊技機用枠3の領域内において上下動作を行うものとする。図1は可動役物173が原点位置にある場合を示している。可動役物173は、演出動作として、原点位置から下降して、画像表示装置5の表示画面中央部を動作端として停止して画像表示装置5の表示画面の一部を隠し、再び原点位置に戻る動作を行う。また、可動役物173は、演出動作として、原点位置から下降して、動作端まで下降せずに画像表示装置5の上部で停止して、再び原点位置に戻る動作を行う。可動役物173は、演出動作として、激しく上下動作を繰り返したり、回転したりしてもよい。また、可動役物173が動作するときには、後述する発光部材9CCを点灯する演出動作を行ってもよい。
遊技機用枠3の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として発光する発光部材(発光体)が設けられている。図1に示した一例では、画像表示装置5の上部位置に発光部材9CC、画像表示装置5の左右位置に発光部材9CL、発光部材9CRを設置し、遊技機用枠3の上部位置に発光部材9U、遊技機用枠3の左右位置に発光部材9SL、発光部材9SRを設置している。以下、発光部材9CC、9CL、9CR、9U、9SL、9SRの夫々を特に区別しない場合には、総称してランプ9と称する。ランプ9は、例えば、1以上のLEDから構成されたものであってもよいし、フラッシュランプから構成されるものであってもよい。発光部材9Uは、回転部を有する回転灯(例えばパトランプ)であってもよい。また、上記以外にも、例えば、遊技領域における各構造物(例えば、特別可変入賞球装置7等)の周囲などに、種々の発光部材を設置してもよい。
上述した画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9などは演出を実行する演出装置であるが、遊技機1は、演出装置として、駆動部を有する演出用模型など他の演出装置を備えていてもよい。
なお、各構成の配置位置(設置位置)は、一例であって、他の位置に配置されていてもよい。例えば、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20が、遊技領域の同一側(右側部分又は左側部分)に設けられていてもよい。また例えば、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cが、遊技領域の同一側(右側部分又は左側部分)に設けられていてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、普図始動条件が成立した後に普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後(普通図柄の変動を開始させた後)、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
パチンコ遊技機1では、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始され、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム(第2特図ゲーム)が開始される。特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後(特別図柄の変動を開始させた後)、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、大当り図柄や小当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」としてもよい。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、パチンコ遊技機1は、特定遊技状態である大当り遊技状態に制御される。パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を、所定の回数(所定のラウンド数)、実行する。ラウンドは、大入賞口の開放サイクルである。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態である小当り遊技状態に制御される。
パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後の各ラウンド(各回のラウンド)において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉を開閉させて、大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を変化させる。例えば、パチンコ遊技機1は、ラウンドの開始時に大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化させ、その後、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させる。つまり、パチンコ遊技機1は、ラウンドの開始時に大入賞口扉を開いて大入賞口を開放状態に維持し、その後、大入賞口扉を閉じて大入賞口を閉鎖状態に維持し、1回のラウンドを終了させる。
パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき1回、大入賞口を開放状態に変化させる(1回のラウンド中に、大入賞口を開放状態→閉鎖状態と変化させる)。なお、パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき複数回、大入賞口を開放状態に変化させてもよい。例えば、パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき2回、大入賞口を開放状態に変化させてもよい(1回のラウンド中に、大入賞口を開放状態→閉鎖状態→開放状態→閉鎖状態と変化させてもよい)。
なお、上述のような、大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化してラウンドが開始する態様(ラウンドの開始時に大入賞口扉を直ちに開く態様)ではなく、大入賞口を閉鎖状態に維持したままラウンドが開始する態様(ラウンドの開始時には大入賞口扉を開かない態様)であってもよい。つまり、パチンコ遊技機1は、ラウンドの開始時には大入賞口扉を開くことなく大入賞口を閉鎖状態に維持し、その後、大入賞口扉を開いて大入賞口を開放状態に維持し、その後、大入賞口扉を閉じて1回のラウンドを終了させてもよい。
大当り遊技状態においてラウンドが実行される所定の回数(所定のラウンド数)は、固定(一定)の回数(例えば、常に10回)でなくてもよい。例えば、大当り遊技状態においてラウンドが実行される所定の回数(所定のラウンド数)は、複数種類の回数(例えば、2回、8回、16回)のなかから選択(抽選)されたいずれかの回数であってもよい。
つまり、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、ラウンドの実行回数が上限回数(上述所定の回数が固定の回数である場合には当該固定の回数、上述の所定の回数が複数種類から選択される場合には選択された回数)に達するまで、ラウンドを繰り返し実行する。なお、パチンコ遊技機1は、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行を終了してもよい。
ラウンドにおいて大入賞口は、大入賞口扉を開いた後に所定の時間(開放期間)が経過するか、大入賞口への所定個数(例えば9個)の入賞が発生するか、のいずれかとなるまでの期間、開放状態に維持される。ラウンドにおいて大入賞口が開放状態に維持される所定の時間(開放期間)は、固定(一定)の時間(例えば、常に29秒間)でなくてもよい。例えば、ラウンドにおいて大入賞口が開放状態に維持される所定の時間(開放期間)は、複数種類の時間(例えば、0.1秒間、29秒間)のなかから選択(抽選)されたいずれかの時間であってもよい。
ラウンドにおいて大入賞口は、所定の時間(閉鎖期間)が経過するまでの期間、閉鎖状態(ラウンドにおける閉鎖状態)に維持される。例えば、大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化してラウンドが開始する態様の場合には、大入賞口は、大入賞口扉を閉じた後に所定の時間(閉鎖期間)が経過するまでの期間、閉鎖状態に維持される。また例えば、大入賞口を閉鎖状態に維持したままラウンドが開始する態様の場合には、大入賞口は、ラウンドの開始した後に所定の時間(閉鎖期間)が経過するまでの期間、閉鎖状態に維持される。ラウンドにおいて大入賞口が閉鎖状態に維持される所定の時間(閉鎖期間)は、固定(一定)の時間(例えば、常に3秒間)でなくてもよい。例えば、ラウンドにおいて大入賞口が閉鎖状態に維持される所定の時間(閉鎖期間)は、複数種類の時間(例えば、1秒間、3秒間)のなかから選択(抽選)されたいずれかの時間であってもよい。
以上から、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、例えば、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行したり、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを16回実行したり、大入賞口を開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)→開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)と変化させる各ラウンドを2回実行したりすることができる。また、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行した後に大入賞口を開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行したりすることもできる。
なお、大当り遊技状態におけるラウンドのうち、大入賞口を開放状態とする所定の時間(開放期間)が比較的長いラウンド(例えば、開放状態が29秒間であるラウンド)は通常開放ラウンドとも称され、大入賞口を開放状態とする所定の時間(開放期間)が比較的短いラウンド(例えば、開放状態が0.1秒間であるラウンド)は短期開放ラウンドとも称される。
また、大当り図柄である特別図柄のうち、通常開放ラウンドに対応する大当り図柄(後に通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に制御される大当り図柄)は、通常開放ラウンド大当り図柄と称する場合がある。大当り図柄である特別図柄のうち、短期開放ラウンドに対応する大当り図柄(後に短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に制御される大当り図柄)は、短期開放ラウンド大当り図柄と称する場合がある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、通常開放ラウンドが所定の回数(所定のラウンド数)、実行される。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、短期開放ラウンドが所定の回数(所定のラウンド数)、実行される。なお、短期開放大当り状態に比べ通常開放大当り状態の方が通常開放ラウンドの実行回数が多くなるなどしていれば、通常開放大当り状態において通常開放ラウンドの他に短期開放ラウンドを実行し、短期開放大当り状態において短期開放ラウンドの他に通常開放ラウンドを実行してもよい。
以上のように、パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後に制御される大当り遊技状態として、夫々の大当り遊技状態において遊技者が得る価値、即ち、遊技者から見た有利度(例えば、賞球数(出玉数))を夫々異ならせた多様な大当り遊技状態を用意(実現)することができる。
短期開放ラウンドを用いない場合の一例として、ラウンド(通常開放ラウンド)を8回実行する大当り遊技状態と、ラウンド(通常開放ラウンド)を8回実行する大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、ラウンド(通常開放ラウンド)を16回実行する大当り遊技状態とを用意することができる。なお、上記例において、夫々のラウンド(通常開放ラウンド)において大入賞口を開放状態に変化させる回数や、夫々の開放状態の時間(開放時間)に差異が無ければ、ラウンド(通常開放ラウンド)を16回実行する大当り遊技状態では、ラウンド(通常開放ラウンド)を8回実行する大当り遊技状態の2倍の出玉を期待できる。
短期開放ラウンドを用いる場合の一例として、通常開放ラウンドを8回実行した後に短期開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態(実質8ラウンドの大当り遊技状態)と、実質8ラウンドの大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意することができる。なお、上記例において、夫々の通常開放ラウンドにおいて大入賞口を開放状態に変化させる回数や、夫々の開放状態の時間(開放時間)に差異が無く、且つ、短期開放ラウンドで得られる出玉数が無視できる程度に少なければ、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態では、実質8ラウンドの大当り遊技状態の2倍の出玉を期待できる。
また、大入賞口扉を開いた後に所定の時間(開放期間)が経過していなくても大入賞口への所定個数の入賞が発生した場合には大入賞口は開放状態から閉鎖状態に変化するが、当該所定個数に差を設けることにより、遊技者が得る価値を異ならせてもよい。例えば、上記所定個数を5個とした通常開放ラウンド(開放時間は29秒間)を8回実行する大当り遊技状態と、上記所定個数を5個とした通常開放ラウンド(開放時間は29秒間)を8回実行する大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、上記所定個数を10個とした通常開放ラウンド(開放時間は29秒間)を8回実行する大当り遊技状態とを用意してもよい。
また、大入賞口への入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数に差を設けることにより、遊技者が得る価値を異ならせてもよい。例えば、賞球数を6個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態と、賞球数を6個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、賞球数を12個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意してもよい。
また、当該大当り遊技状態自体によって遊技者が得る価値(当該大当り遊技状態の期間において遊技者が得る価値)に加えて、当該大当り遊技状態の後に制御されるパチンコ遊技機1の状態の種類(例えば、通常状態、時短状態、確変状態の別)や、当該大当り遊技状態の後に制御されるパチンコ遊技機1の状態(例えば、時短状態、確変状態)が維持される期間(例えば、時短回数、ST回数)の長さなどを異ならせることにより、当該大当り遊技状態以降において遊技者が得る価値を異ならせてもよい。
なお、本実施形態では、パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後に制御される大当り遊技状態として、8R確変大当り(後述)となった後に制御される通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態と、16R確変大当り(後述)となった後に制御される通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意している。
画像表示装置5の表示領域に配置されている飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームとのうち、何れかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間に、飾り図柄の可変表示状態が特定の可変表示の組み合わせの一部を構成する所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。なお、以下の説明において、リーチ状態となることをリーチが成立(リーチ成立)するとも称する。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出(又はリーチ演出表示)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8による音声出力動作や、ランプ9などの発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)を異ならせてもよい。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、即ち、いずれのリーチ演出を出現させるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定(用意)している。
なお、大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる)。
また、飾り図柄の可変表示中には、可変表示演出の一態様として、飾り図柄などの可変表示動作によって実現される滑り演出や擬似連演出などが実行可能である。滑り演出では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rの何れか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、滑り演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
擬似連演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件の何れか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄(例えば予め定められた擬似連チャンス目などが飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部または全部に表示される)を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、再び、全部の飾り図柄の可変表示を開始させる演出表示である再可変表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。
擬似連演出における再可変表示の回数(再可変表示回数)は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、全部の飾り図柄が最初に仮停止するまでの可変表示(初回可変表示)の回数(1回)と、全部の飾り図柄が最後に仮停止した後の再可変表示(最終可変表示)の回数(1回)と、初回可変表示と最終可変表示の間の再可変表示の回数X(Xは0又は1以上)と、を合算した回数(X+2)よりも1回少ない回数(X+1)として把握される。また、再可変表示回数は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて全部の飾り図柄が仮停止表示される回数(仮停止回数)と同数となる。なお、初回可変表示〜1回目の仮停止表示を1回目の擬似連とも称し、2回目の可変表示(1回目の再可変表示)〜2回目の仮停止表示を2回目の擬似連とも称し、3回目の可変表示(2回目の再可変表示)〜3回目の仮停止表示を3回目の擬似連とも称し、4回目の可変表示(3回目の再可変表示)〜4回目の仮停止表示を4回目の擬似連とも称する。また、擬似連演出における擬似連の回数を擬似連変動回数(又は、擬似連回数)とも称する。つまり、擬似連変動回数と再可変表示回数と仮停止回数は同数となる。なお、1回目、2回目、3回目、…と擬似連の回数が増えることを「擬似連が継続する」とも称する。
「擬似連」の可変表示演出において、再可変表示(再変動)が1回〜4回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜5回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、本実施形態では、再可変表示(再変動)を1回又は2回行う例を示しているが(図5参照)、再可変表示(再変動)が3回以上行ってもよい。
なお、擬似連演出は、当該変動においてリーチが成立する前(リーチ状態となる前に)に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部または全部に擬似連チャンス目が仮停止表示されるように、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を一旦仮停止させてもよいし、リーチが成立した後に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部に擬似連チャンス目が仮停止表示されるように、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を一旦仮停止してもよい。つまり、擬似連演出における仮停止表示の演出態様には、少なくとも、リーチ状態となる前に仮停止表示させる演出態様と、リーチと状態となった後にチャンス図柄を仮停止表示させる演出態様とがあってもよい。なお、チャンス図柄はリーチ状態とならないときにも停止表示され得る。
滑り演出(擬似連演出も同様)は、何れかのリーチ演出、若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するものであってもよい。以下、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するための演出を予告演出と総称する場合がある。予告演出には、滑り演出や擬似連演出の他にも、滑り演出や擬似連演出とは異なる可変表示動作を利用するものがあってもよいし、例えば、背景画像の表示、メッセージウィンドウの表示、保留表示、音声出力、発光(点灯、点滅、消灯)などのように可変表示演出とは異なる演出動作を利用するものがあってもよい。
なお、予告演出は、当該予告演出が予告又は示唆する内容が実現されるか否かを遊技者が判別(実際に確認)できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある遊技球の入賞による可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
予告演出のうちには、先読予告演出(「事前判定予告演出」ともいう)となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し(先読みし)、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。以下の説明において、先読予告演出の対象とする保留情報をターゲットの保留情報と称し、ターゲットの保留情報に対応する第1保留表示をターゲットの第1保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する第2保留表示をターゲットの第2保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。また、先読予告演出は、ターゲットの保留情報の消化中に実行する場合(ターゲットの可変表示中を含むターゲットの保留情報の消化処理中に実行する場合)と、ターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合と、ターゲットの保留情報の消化中、及びターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合とがある。
ある遊技球の入賞による先読予告演出となる演出動作は、当該遊技球の入賞後(始動条件の成立後)、当該先読予告演出が予告する内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による、リーチ状態となる可能性があることを遊技者に予め報知(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある遊技球の入賞による、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者に予め報知(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
なお、先読予告演出(事前判定予告演出)として、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第1保留表示や第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第2保留表示の表示態様による保留演出が用意されていてもよい。保留演出には、第1始動入賞の発生時に第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する第1保留表示や第2始動入賞の発生時に第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する第2保留表示を予告態様で表示する演出(追加時保留演出)や、既に表示されている第1保留表示や第2保留表示が予告態様に変化(ある予告態様から他の予告態様への変化も含む。以下、同様)する演出(保留変化演出)や、第1保留表示や第2保留表示が予告態様に変化するときに実行する演出であって画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等を保留表示に直接的に又は間接的に作用させる演出(保留作用演出)や、第1保留表示や第2保留表示が予告態様に変化しないときに実行する演出であって画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等を保留表示に直接的に又は間接的に作用させる演出(保留作用ガセ演出)などが含まれていてもよい。なお、保留作用演出が実行されたときには、作用対象である第1保留表示(または第2保留表示)の表示態様は変化するが、保留作用ガセ演出が実行されたときには、第1保留表示(または第2保留表示)の表示態様は変化しない。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後などに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
本実施形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄(「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄)のうち、「3」の数字を示す特別図柄または「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「8R確変大当り」となる。また、「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「16R確変大当り」となる。8R確変大当りとなったときに制御されるラウンドは通常開放ラウンドである。つまり、本実施形態では、「3」や「5」の数字を示す特別図柄は、通常開放ラウンド大当り図柄である。また、16R確変大当りとなったときに制御されるラウンドは通常開放ラウンドである。つまり、本実施形態では、「7」の数字を示す特別図柄は、通常開放ラウンド大当り図柄である。
なお、本実施形態では、上述のように「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には8R確変大当りとなるが、「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合に短期開放ラウンドが実行される「2R確変大当り(「突確」とも称する)」となるようにしてもよい。この場合の「5」の数字を示す特別図柄は、短期開放ラウンド大当り図柄となる。「大当り」における、「8R確変大当り」、「16R確変大当り」、「2R確変大当り」の別は、「大当り種別」と称する。
16R確変大当りとなる場合には、具体的には「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行されるなどした後に、16R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。16R確変大当りに対応する大当り組合せの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン(例えば、横に一直線)上に、図柄番号が奇数であって同一の飾り図柄が3個並んだもの(すなわち、「1」、「1」、「1」と並んだもの、「3」、「3」、「3」と並んだもの、「5」、「5」、「5」と並んだもの、「7」、「7」、「7」と並んだもの)である。
8R確変大当りとなる場合には、具体的には「3」の数字を示す特別図柄または「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行されるなどした後に、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。8R確変大当りに対応する大当り組合せの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン上に、図柄番号が偶数であって同一の飾り図柄が3個並んだもの(すなわち、「2」、「2」、「2」と並んだもの、「4」、「4」、「4」と並んだもの、「6」、「6」、「6」と並んだもの、「8」、「8」、「8」と並んだもの)である。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設けたときに2R確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行されるなどした後に、または、リーチ状態になることなく、2R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されるようにすればよい。2R確変大当りに対応する大当り組合せの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン上に、図柄番号が奇数であって異なる飾り図柄(少なくとも3個のうち1個が異なる飾り図柄)が3個並んだもの(例えば、「1」「3」「5」と並んだもの、「3」「5」「7」と並んだもの、「5」「5」「7」と並んだもの)や、チャンス図柄などを含む飾り図柄の組合せ(例えば、「1」「突確」「2」の組合せ。「突確」はチャンス図柄の一例)である。
なお、特図ゲームにおいて「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、16R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合と、表面上、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合とがあってもよい。
16R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが16回(ラウンド)実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御(時間短縮制御)とともに確変制御(確率変動制御)が行われる。また、8R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが8回(ラウンド)実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われる。
確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定のST回数(確変回数とも称する)の特図ゲームが実行されるときと、可変表示結果が「大当り」となるときとのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。従って、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了する。なお、所定のST回数は、例えば70回である。また、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常の遊技状態である。パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。
また、時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定の時短回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることとのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。従って、時短制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定の時短回数の特図ゲームを消化した場合には、時短制御は終了する。なお、所定の時短回数は、例えば70回である。
以上のように、本実施形態では、8R確変大当りまたは16R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、所定のST回数(例えば70回)の確変制御が行われるとともに、所定の時短回数(例えば70回)の時短制御が行われる。
なお、本実施形態では、大当り(8R確変大当り、16R確変大当り)となった後の時短回数とST回数(確変回数)とが同一(共に70回)であるが、大当り(8R確変大当り、16R確変大当り)となった後の時短回数とST回数(確変回数)とを異ならせてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)と16R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)とが同一(共に70回)であるが、8R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)と16R確変大当りとなった後のST回数(確変回数)とを異ならせてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りとなった後の時短回数と16R確変大当りとなった後の時短回数とが同一(共に70回)であるが、8R確変大当りとなった後の時短回数と16R確変大当りとなった後の時短回数とを異ならせてもよい。なお、以下の説明において、大当り遊技状態や、確変制御が行われる状態や、時短制御が行われる状態などを、有利状態と称することがある。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設けた場合には、2R確変大当りとなったことに基づいて、短期開放ラウンドが2回(ラウンド)実行される短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、16R確変大当りまたは8R確変大当りとなったときと同様、時短制御とともに確変制御が行われるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了するが、ST回数(確変回数)を設けずに可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御が終了しないようにしてもよい。このような態様とするときには、「大当り」の一態様として、終了後に確変制御が行われない通常大当りを設けるとよい。例えば、8R通常大当りを設けた場合には、8R通常大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが8回(ラウンド)実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、確変制御を行わない(時短制御は行っても行われなくてもよい)。
また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。このような態様とするときには、所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化する迄は確変転落抽選を行わずに、所定のST回数(確変回数)の特図ゲームを消化した後の各ゲームにおいて確変転落抽選を行うようにしてもよい。時短制御についても同様である。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御の何れか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。従って、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御とがともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御、及び、高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくとも何れかが行われるときには、特図ゲーム(第2特図ゲーム)が頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)における可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
飾り図柄について、再抽選演出が実行されることがある。例えば、再抽選演出として、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、16R確変大当りに対応する大当り組合せとなる飾り図柄と、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる飾り図柄のうち何れかを、確定飾り図柄として最終停止表示させるようにしてもよい。
また、8R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、8回目のラウンドが終了するまでの期間(若しくは、8回目のラウンドの終了後、次の可変表示ゲームが開始されるまで期間)にて、当該大当りが16R確変大当りであることを報知するラウンド数昇格演出が実行されてもよい。なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設けたときに、2R確変大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された場合も同様である。
また、本実施形態では通常大当りを設けないが、通常大当りを設けたときに通常大当りに対応する大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、最終のラウンドが終了するまでの期間(若しくは、最終のラウンドの終了後、次の可変表示ゲームが開始されるまで期間)にて、当該大当りが確変大当りであることを報知する確変昇格演出が実行されてもよい。
なお、ラウンド中に実行される昇格演出(ラウンド数昇格演出、確変昇格演出)を大当り中昇格演出(大当り中ラウンド数昇格演出、大当り中確変昇格演出)と称し、最終のラウンドが終了してから実行される昇格演出(ラウンド数昇格演出、確変昇格演出)をエンディング昇格演出(エンディングラウンド数昇格演出、エンディング確変昇格演出)と称することもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8及びランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8からの音声出力動作の全部又は一部、ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。なお、遊技機1は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23に加え、同様に主基板11に接続する他のスイッチ(例えば、ガラス扉(非図示)の開閉状態を検知するスイッチ、遊技盤2自体の開閉状態を検知するスイッチ、不正な振動を検知するためのスイッチ、不正な電磁波を検知するためのスイッチ)を備えていてもよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「16R確変大当り」であるか「8R確変大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、確定飾り図柄(最終停止図柄)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンド9200Hは、停電復旧処理の実行を指定する停電復旧指定コマンドである。停電復旧指定コマンドは、遊技機1が停電状態から電力の供給が再開された後に、停電復旧処理を実行させるためのコマンドである。停電復旧指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、停電復旧処理を実行する。演出制御用CPU120は、停電復旧処理として、例えば、演出装置の初期動作を行う。演出装置の初期動作としては、例えば、画像表示装置5に停電から復帰したことを遊技者に報知する停電復旧画面を表示するようにしてもよい。また、演出装置の初期動作として、可動役物173を原点位置に戻す、原点復帰動作を行うようにしてもよい。また、演出装置の初期動作として、ランプ9のテスト点灯、スピーカ8からのモニタ音の出力等を行うようにしてもよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて第1始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて第2始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLなどにて第1特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
例えば、保留記憶情報として送信されるコマンドは、第1始動入賞口に始動入賞したか、第2始動入賞口に始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、合計保留記憶数の増加(又は減少)を通知するための合計保留記憶数加算指定コマンド(合計保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動カテゴリ(「変動パターン種別」とも称する)の判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。変動カテゴリとは、飾り図柄の変動パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。換言すれば、変動カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上の飾り図柄の変動パターンを含む、各グループのグループ名である。
コマンドE0XXHは、初期化を指定する初期化コマンドである。初期化コマンドを受信した演出制御用CPU120は、初期化コマンドのEXTデータXX(16進数)に応じた初期化処理を実行する。例えば、EXTデータにおいて、画像表示装置5や可動役物173の演出装置の初期動作を指定することができる。なお、本実施形態では、初期化コマンドは、図11にて後述するCPU103のメイン処理において、電源投入時に1回実行されるステップS71の初期化処理においてサブ基板送信される。しかし、初期化コマンドは他のタイミングにおいて送信されるようにしてもよい。
本実施形態では、入賞時乱数値判定処理(図15(A))において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリ(変動パターン種別)を判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドなどの演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における画像表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンド、スピーカ8からの音声出力を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンド、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称する。なお、演出制御コマンドのうちには、表示制御コマンド、かつ、音声制御コマンド、かつ、ランプ制御コマンドであるものが存在してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
続いて、飾り図柄の変動パターンについて説明する。以下、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」「非リーチ(ハズレ)変動パターン」とも称する)」や、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」とも称する)」が含まれる。
また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを「当たり変動パターン」と称する。当たり変動パターンには、可変表示結果が「大当り」である場合に対応した「大当り変動パターン」や、可変表示結果が「小当り」である場合に対応した「小当り変動パターン」が含まれてもよい。大当り変動パターンとして、大当り種別の夫々に対応した複数の変動パターンを用意しておいてもよい。
非リーチ変動パターンには、合計保留記憶数が多い場合や、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に実行される時短制御に対応し、変動時間が異なる複数の変動パターンを用意しておくとよい。これにより、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、何れかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて変動時間を短縮する制御が可能になる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンなどのようにリーチ演出を含む変動パターンには、夫々のリーチ演出のリーチ態様に応じた変動パターンが用意されている。なお、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「ノーマルリーチ変動パターン」と称し、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「スーパーリーチ変動パターン」と称する。
図5は、本実施形態における変動カテゴリ及び変動パターンの具体例を示している。図5において、変動カテゴリ「PA1」は、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1−1」が属している。変動カテゴリ「PA2」は、非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA2」には、変動パターン「PA2−1」〜「PA2−3」が属している。変動カテゴリ「PA3」は、ノーマルリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA3」には、変動パターン「PA3−1」と「PA3−2」とが属している。変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチα(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA4」には、変動パターン「PA4−1」〜「PA4−4」が属している。変動カテゴリ「PA5」は、スーパーリーチβ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA5」には、変動パターン「PA5−1」〜「PA5−4」が属している。変動カテゴリ「PB3」は、ノーマルリーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」には、変動パターン「PB3−1」と「PB3−2」とが属している。変動カテゴリ「PB4」は、スーパーリーチα(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB4」には、変動パターン「PB4−1」〜「PB4−4」が属している。変動カテゴリ「PB5」は、スーパーリーチβ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB5」には、変動パターン「PB5−1」〜「PB5−4」が属している。
変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターン「PA2−1」は、特図変動時間が通常の長さである非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−2」は、滑り演出が実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−2」の特図変動時間は、滑り演出が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長くなっている。滑り演出が実行される他の変動パターンについても同様である。また、変動パターン「PA2−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−3」の特図変動時間は、擬似連変動(演出)が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長くなっている。擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である。変動カテゴリ「PA1」に属する変動パターン「PA1−1」は、変動パターン「PA2−1」よりも特図変動時間が短縮された非リーチ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA3」に属する変動パターン「PA3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA3−2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。変動カテゴリ「PA4」に属する変動パターン「PA4−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA4−2」の特図変動時間は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるため、変動パターン「PA4−1」の特図変動時間よりも長くなっている。ガセとして擬似連変動(演出)が実行される他の変動パターンについても同様である。 変動パターン「PA4−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA4−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA5」に属する変動パターン「PA5−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA5−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB3」に属する変動パターン「PB3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB3−2」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。変動カテゴリ「PB4」に属する変動パターン「PB4−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB4−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB5」に属する変動パターン「PB5−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB5−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。
なお、本実施形態では2R確変大当り(突確)を設けないが、2R確変大当り(突確)を設ける場合には、2R確変大当り(突確)用の変動カテゴリ「PC1」、「PC2」、「PC3」を設けてもよい。変動カテゴリ「PC1」には、変動パターン「PC1−1」〜「PC1−3」が属している。変動パターン「PC1−1」は、特図変動時間が通常の長さである非リーチ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC1−2」は、滑り演出が実行される非リーチ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC1−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行される非リーチ(突確)変動パターンである。
変動カテゴリ「PC2」には、変動パターン「PC2−1」〜「PC2−4」が属している。変動パターン「PC2−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。変動パターン「PC2−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。変動パターン「PC2−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。変動パターン「PC2−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。
変動カテゴリ「PC3」には、変動パターン「PC3−1」〜「PC3−4」が属している。変動パターン「PC3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC3−2」は、ガセとして擬似連変動(演出)が実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC3−3」は、擬似連変動(演出)が1回実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC3−4」は、擬似連変動(演出)が2回実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するデータ(例えば、制御コマンドの内容を特定する情報)や、各種のテーブルを構成するデータなどが記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果決定テーブルの構成例を示している。図6に示す表示結果決定テーブル130Aは、例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。また、表示結果決定テーブル130Aは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。具体的には、表示結果決定テーブル130Aでは、低確低ベース状態であるか、高確高ベース状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果決定テーブル130Aでは、遊技状態が高確状態であるときに、遊技状態が低確状態であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。具体的には、低確状態では所定個数(具体的には190個)の決定値(「8000」〜「8189」の範囲の値)が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。一方、高確状態では所定個数よりも多い個数(具体的には819個)の決定値「8000」〜「8818」が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。このような設定により、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態又は時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブルを用い、第1特図用の第1特図表示結果決定テーブルでは、「小当り」の特図表示結果に所定範囲の決定値が割り当てられるようにし、第2特図用の第2特図表示結果決定テーブルでは、第1特図表示結果決定テーブルよりも少ない所定範囲の決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。これにより、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態における「小当り」の頻発を回避することができる。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類の何れかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)を実行するか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)を実行するかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、夫々の大当り種別(16R確変大当り、8R確変大当り)に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、第1特図ゲームである場合、すなわち、変動させる特図(変動特図とも称する)が第1特図である場合には、所定個数(具体的には50個)の決定値(「0」〜「49」の範囲の値)が16R確変大当りに割り当てられている。一方、第2特図ゲームである場合、すなわち、変動特図が第2特図である場合には、所定個数よりも多い個数(具体的には80個)の決定値(「0」〜「79」の範囲の値)が16R確変大当りに割り当てられている。このような設定により、第2特図ゲームでは、第1特図よりも16R確変大当りとなりやすいので、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態(高確高ベース状態。具体的には大当り終了後の70回転目迄)において、16R確変大当りとなる期待感を高めることができる。
なお、本実施形態では2R確変大当り(突確)を設けないが、2R確変大当り(突確)を設ける場合には、第2特図ゲームである場合には、第1特図ゲームである場合よりも少ない個数の決定値を2R確変大当り(突確)に割り当ててもよい。このような設定により、第2特図ゲームでは、第1特図よりも2R確変大当り(突確)となり難いので、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な2R確変大当り(突確)の発生を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止することができる。
また、ROM101には、変動カテゴリを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。変動カテゴリ決定テーブルには、変動カテゴリの夫々に、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動カテゴリのうち少なくとも1つの変動カテゴリに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動カテゴリ決定テーブルに代えて、全部の変動カテゴリ決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動カテゴリ決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
また、ROM101には、変動パターンを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動パターン決定テーブルにおいて決定され得る変動パターンの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。変動パターン決定テーブルには、変動パターンの夫々に、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動パターンのうち少なくとも1つの変動パターンに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動パターン決定テーブルに代えて、夫々の変動パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動パターン決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータ(例えば特図プロセスフラグなど)である。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155と、を備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム)の保留データ(第1特図保留情報)を記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第1特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム)の保留データ(第2特図保留情報)を記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第2特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームの保留データ(第1始動条件の成立に基づく第1特図保留情報)と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームの保留データ(第2始動入賞の成立に基づく第2特図保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームに関する保留データ(普図保留情報)を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データ(普図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。具体的な一例として、遊技制御フラグ設定部152には、確変フラグや時短フラグなどのそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータなどが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、第1特図保留記憶数を計数するための第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値、第2特図保留記憶数を計数するための第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値、合計保留記憶数を計数するための合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値などが記憶される。また、遊技制御カウンタ設定部154には、ST回数(確変回数)および時短回数の一方または両方を計数するための変動数カウンタの格納値である変動数カウント値、なども記憶される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対する演出画像を示す情報信号(映像信号)を伝送するための配線や、音声制御基板13に対する指令を示す情報信号(演出音信号)を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対する指令を示す情報信号(電飾信号)を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12には、可動役物制御装置17が接続されている。可動役物制御装置17は、演出制御用CPU120からの指示に従い、可動役物173の動作を制御する。可動役物制御装置17は、原点センサ171A、動作端センサ171B、及びアクチュエータ172が接続されている。
原点センサ171Aは、可動役物173が原点位置にあることを検出して検出信号を出力するセンサである。動作端センサ171Bは、可動役物173が動作端の位置にあることを検出して検出信号を出力するするセンサである。原点センサ171A及び動作端センサ171Bは、可動役物を検出したときに検出信号をオフ状態からオン状態にするものとする。原点センサ171A及び動作端センサ171Bは、近接スイッチ、赤外線センサ等を用いることができる。本実施形態では、原点センサ171A及び動作端センサ171Bは、デジタル(ON/OFF)信号を検出する場合を説明するが、原点センサ171A及び動作端センサ171Bは、例えばアナログ値を出力するものであってもよい。アナログ値を出力するものとして、例えばレーザセンサやモータに取り付けられたレゾルバやロータリーエンコーダを用いてもよい。
可動役物制御装置17は、原点センサ171A及び動作端センサ171Bから入力される検出信号に基づき、アクチュエータ172への出力を制御することができる。可動役物制御装置17は、原点センサ171Aが可動役物173を検出する位置から動作端センサ171Bが可動役物173を検出する位置まで可動役物173を移動するように制御することができる。例えば、原点センサ171Aの検出信号がオン状態であるときには可動役物173を動作端の方向に移動させて、動作端センサ171Bの検出信号がオン状態になったら可動役物173を停止させる。また、動作端センサ171Bの検出信号がオン状態であるときには可動役物173を原点の方向に移動させて、原点センサ171Aの検出信号がオン状態になったら可動役物173を停止させる。
アクチュエータ172は、例えばモータ、電磁ソレノイド等である。アクチュエータ172がモータである場合、可動役物制御装置17は、モータドライバの機能を有していてもよい。また、アクチュエータが電磁ソレノイドである場合、可動役物制御装置17は、電磁ソレノイドを動作させる電圧を供給する機能を有していてもよい。
アクチュエータ172は、可動役物173を動作させる。本実施形態では、可動役物173は、図1で説明したとおり、上下方向の動作を行うものとする。すなわち、アクチュエータ172は、可動役物173を上下方向に動作させる。
なお、本実施形態では、アクチュエータ172は1台である場合を例示するが、アクチュエータの数は複数であってもよい。アクチュエータが複数ある場合、例えば可動役物を上下方向の動作に加えて左右方向に動作させてもよい。また、アクチュエータが複数ある場合、複数の可動役物を動作させてもよい。アクチュエータが複数ある場合、原点センサ及び動作端アクチュエータはアクチュエータの数に応じて配置してもよい。
本実施形態では、可動役物制御装置17は、原点センサ171A及び動作端センサ171Bからの検出信号を演出制御基板12に出力している。演出制御基板12において、演出制御用CPU120は、入力された原点センサ171A及び動作端センサの検出信号に基づき、可動役物173の動作状況を把握して、動作不良等の異常を検出することができる。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。
具体的には、ROM121には、保留演出を実行するための各種のテーブルが記憶されている。例えば、ROM121には、第1保留表示の追加時保留演出を実行するためのテーブルとして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示される第1保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される第1保留表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、当該第1保留表示態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1保留表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の第1保留表示態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様の夫々に、追加時の第1保留表示の表示態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。なお、複数の第1保留表示態様決定テーブルに代えて、全部の第1保留表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。同様に、ROM121には、第1保留表示の追加時保留演出を実行するためのテーブルとして、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示される第2保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される第2保留表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、第1保留表示の保留変化演出の実行に関するテーブルとして、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに既に表示されている第1保留表示の表示態様を他の表示態様に変化させるか否かを決定するために参照される第1保留変化有無決定テーブルや、他の表示態様に変化させると決定した場合に更に複数種類のうちのいずれの表示態様に変化させるかを決定するために参照される第1保留変化態様決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、他の表示態様への変化あり、他の表示態様への変化なしの決定割合が互いに異なる複数の第1保留変化有無決定テーブルや、当該第1保留変化態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1保留変化態様決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の第1保留変化有無決定テーブルには、変化あり、変化なしの夫々に、変化有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。夫々の第1保留変化態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様の夫々に、変化後の第1保留表示の表示態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。なお、複数の第1保留変化有無決定テーブルに代えて、全部の第1保留変化有無決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留変化有無決定テーブルをROM121に記憶してもよい。また、複数の第1保留変化態様決定テーブルに代えて、全部の第1保留変化態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留変化態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。同様に、ROM121には、第2保留表示の保留変化演出の実行に関するテーブルとして、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに既に表示されている第2保留表示の表示態様を他の表示態様に変化させるか否かを決定するために参照される第2保留変化有無決定テーブルや、他の表示態様に変化させると決定した場合に更に複数種類のうちのいずれの表示態様に変化させるかを決定するために参照される第2保留変化態様決定テーブルが記憶されていてもよい。
なお、ROM121には、第1保留表示の保留変化演出の実行タイミング(何個後の変動において実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、当該第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブが記憶されていてもよい。夫々の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルには、実行タイミングの夫々に、第1保留変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。また、複数の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルに代えて、全部の第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルをROM121に記憶してもよい。同様に、ROM121には、第2保留表示の保留変化演出の実行タイミング(何個後の変動において実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される第2保留変化演出実行タイミング決定テーブルが記憶されていてもよい。
なお、第1保留表示態様決定テーブル、第1保留変化有無決定テーブル、第1保留変化態様決定テーブル、第1保留変化演出実行タイミング決定テーブルのうちの2以上のテーブルの情報を含む、テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、ROM121には、第1保留表示(または第2保留表示)の表示態様を他の表示態様に変化させると決定した場合にキャラクタ等を第1保留表示(または第2保留表示)に直接的に又は間接的に作用させる保留作用演出に関するテーブルとして、保留作用演出を実行するか否かを決定するために参照される作用演出実行有無決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、実行あり、実行なしの決定割合が互いに異なる複数の作用演出実行有無決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の作用演出実行有無決定テーブルには、実行あり、実行なしの夫々に、実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。また、保留作用演出の演出態様が複数あるときには、保留作用演出を実行すると決定した場合に更に複数の演出態様のうちのいずれの演出態様とするかを決定するために参照される保留作用演出演出態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。具体的には、当該保留作用演出演出態様決定テーブルにおいて決定され得る保留作用演出の演出態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留作用演出演出態様決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の保留作用演出演出態様決定テーブルには、演出態様の夫々に、保留作用演出の演出態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。
また、ROM121には、第1保留表示(または第2保留表示)の表示態様を他の表示態様に変化させないと決定した場合にキャラクタ等を第1保留表示(または第2保留表示)に直接的に又は間接的に作用させる保留作用ガセ演出に関するテーブルとして、保留作用ガセ演出を実行するか否かを決定するために参照される作用ガセ演出実行有無決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、実行あり、実行なしの決定割合が互いに異なる複数の作用ガセ演出実行有無決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の作用ガセ演出実行有無決定テーブルには、実行あり、実行なしの夫々に、実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。また、保留作用ガセ演出の演出態様が複数あるときには、保留作用ガセ演出を実行すると決定した場合に更に複数の演出態様のうちのいずれの演出態様とするかを決定するために参照される保留作用ガセ演出演出態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。具体的には、当該保留作用ガセ演出演出態様決定テーブルにおいて決定され得る保留作用ガセ演出の演出態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留作用ガセ演出演出態様決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々の保留作用ガセ演出演出態様決定テーブルには、演出態様の夫々に、保留作用ガセ演出の演出態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。
なお、アクティブ表示を含む特別画像を変化させるアクティブ表示変化演出(後述)を実行する場合には、ROM121には、アクティブ表示変化演出に関するテーブルとして、アクティブ表示変化演出を実行するか否かを決定するために参照されるアクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルが記憶されていてもよい。具体的には、ROM121には、実行あり、実行なしの決定割合が互いに異なる複数のアクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々のアクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルには、実行あり、実行なしの夫々に、実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。また、アクティブ表示変化演出の演出態様が複数あるときには、アクティブ表示変化演出を実行すると決定した場合に更に複数の演出態様のうちのいずれの演出態様とするかを決定するために参照されるアクティブ表示変化演出演出態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。具体的には、当該アクティブ表示変化演出演出態様決定テーブルにおいて決定され得るアクティブ表示変化演出の演出態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数のアクティブ表示変化演出演出態様決定テーブルが記憶されていてもよい。夫々のアクティブ表示変化演出演出態様決定テーブルには、演出態様の夫々に、アクティブ表示変化演出の演出態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。
アクティブ表示変化演出とは、特別画像を予告態様に変化させる演出である。つまり、アクティブ表示や、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠や、アクティブ表示に応じた情報(例えば、アクティブ表示またはアクティブ表示周囲やアクティブ表示枠の周囲に表示される文字や画像など)などを予告態様に変化させる演出である。なお、アクティブ表示変化演出と少なくとも一部が共通する演出態様であるアクティブ表示変化ガセ演出を実行する場合があってもよい。なお、ステップアップ予告演出などの主予告演出として、アクティブ表示変化演出やアクティブ表示変化ガセ演出を実行してもよい。
また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型など)による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータなどが記憶されている。演出制御パターンがセットされることによって、飾り図柄などの種々の可変表示動作や予告演出(先読予告演出を含む)などが実現される。
各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。例えば、演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出動作(例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける保留表示の表示態様に対する保留演出や、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける保留表示の表示態様に対する保留演出など)といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
図9(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、可動役物制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用CPU120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばランプ9(発光体)の発光動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。
可動役物制御データは、可動役物173の演出動作を指定するデータである。可動役物制御データには、可動役物173の複数の動作パターンが含まれていてもよい。例えば、可動役物制御データに可動役物を可動範囲で大きく動作させる動作パターン(強動作)を含ませてもよい。また、可動役物制御データに可動役物を可動範囲で小さく動作させる動作パターン(弱動作)を含ませてもよい。
可動役物173の演出動作は、例えば、スーパーリーチ演出時、擬似連演出時、大当り演出時等、複数のタイミングにおいて実行される。複数のタイミングで可動役物173の演出動作を実行させることにより、興趣が向上するとともに、後述するミッション達成をする機会を付役ことができる。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図9(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様でランプ9を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される、操作が有効な期間である操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図9(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123、音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図10(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。具体的な一例として、演出制御フラグ設定部191には、確変フラグや時短フラグなどのそれぞれについて、確変フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータなどが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。また、演出制御カウンタ設定部193には、時短回数および確変回数の一方または両方を計数するための演出数カウンタの格納値である演出数カウント値を示すデータなども記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施形態では、図10(B)に示すような第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に受信した順番でコマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。第1始動入賞時には、第1始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図10(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(B)では、バッファ番号「1」〜「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(B)に示す第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1つずつ削除され、バッファ番号(コマンド同士の入賞順)を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
例えば、図10(B)に示す格納状態において第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされ、バッファ番号「3」に対応した領域に格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(C)に示すような第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第2始動入賞時に受信した順番でコマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bの空き領域における先頭から格納していく。第2始動入賞時には、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図10(C)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(C)では、バッファ番号「1」〜「2」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(C)に示す第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1つずつ削除され、バッファ番号(コマンド同士の入賞順)を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第2始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
例えば、図10(C)に示す格納状態において第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(D)に示すような第1先読予告バッファ194Cを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1先読予告バッファ194Cには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。即ち、第1先読予告バッファ194Cには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
また、本実施形態では、図10(E)に示すような第2先読予告バッファ194Dを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2先読予告バッファ194Dには、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。即ち、第2先読予告バッファ194Dには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図10(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
先ず、図11を用いて、遊技機1に対して電力供給が開始されたときの遊技制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
図11において、遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS001以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS001)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS002)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS003)。そして、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップS005)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU103は、I/O105の入力ポートを介して入力されるクリアスイッチの出力信号(クリア信号)がオン状態であるか否かを判断する(ステップS006)。クリアスイッチは、例えば、電源基板に搭載されている。CPU103は、クリアスイッチがオン状態であると判断した場合(ステップS007;YES)、通常の初期化処理(ステップS010〜ステップS014)を実行する。
一方、CPU103は、クリアスイッチがオン状態でないと判断した場合には(ステップS007;NO)、電力供給停止時処理が行われたか否かを判断する(ステップS008)。電力供給停止時処理とは、遊技機1への電力供給が停止したときに、遊技機1の遊技状態、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態等を復旧させるために、遊技機1の状態等のデータを一時的にバックアップするデータ保護処理である。データのバックアップは、例えばバックアップ電源から電力が供給されるRAM102の記憶領域(バックアップRAM領域)に保護するデータを記憶することにより行われる。データのバックアップは、遊技機1への電力供給が停止したことを検出したときにバックアップRAM領域にデータを退避させることにより行ってもよい。電力供給停止時処理が行われたか否かは、例えばバックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かによって判断できる。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えばデータをバックアップするときに立てるバックアップフラグの有無によって判断できる。また、バックアップRAM領域にパリティデータの付加がされているか否かによって判断できる。
電力供給停止時処理が行われていないと判断したときには(ステップS008;NO)、CPU103は、ステップS010から始まる初期化処理を実行する。
一方、電力供給停止時処理が行われたと判断した場合(ステップS008;YES)、CPU103は、バックアップRAM領域に記憶されているバックアップデータに対してパリティチェックを行い、チェック結果がOKであるか否かを判断する(ステップS009)。ステップS009の処理では、電力供給停止時におけるRAM102に記憶されているデータから算出したチェックサムと、電力供給停止時処理でバックアップしたデータから算出されて保存されているチェックサムとを比較して、両者の一致によりチェック結果を判断する。電力供給停止時処理が正しく行われた場合には、バックアップRAM領域に保存されているチェックサムは、電力供給開始後にバックアップRAM領域に保存されているデータから算出されたチェックサムと一致する。一方、電力供給停止時処理が正しく行われていない場合には、両チェックサムは一致しない。パリティチェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、遊技機1の遊技状態等を電力供給停止時の状態に戻すことができない。パリティチェック結果がOKでない場合(ステップS009;NO)、CPU103は、電力供給停止処理による復旧でない、電源投入時に実行される通常の初期化処理を実行する(ステップS010〜ステップS014)。
一方、パリティチェック結果がOKの場合(ステップS009;YES)、CPU103は、遊技機1の遊技状態等を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S44の処理)を行う。
ステップS41において、CPU103は、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によってバックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化しない部分は、記憶されていたデータがそのまま残る。初期化しない部分とは、例えば、電力供給停止時の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
ステップS42の処理を実行後、CPU103は、ROM101に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS43)、バックアップ時コマンド送信テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定し、バックアップ時コマンド送信テーブルに記憶されたコマンドを送信可能にする。
ステップS43の処理の実行後、CPU103は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(9200H)を送信する(ステップS44)。CPU103は、バックアップRAM領域にバックアップされているデータを停電復旧指定コマンドと共にコマンド送信するようにしてもよい。停電復旧指定コマンドと共に送信するコマンドとしては、例えば、図3で説明した可変表示結果コマンド(8CXXH)、図柄確定コマンド(8F00)、遊技状態指定コマンド(95XX)、当り開始指定コマンド(A0XX)、大入賞口開放中通知(A1XX)、大入賞口開放後通知(A2XX)、時短回数指定コマンド(B3XX)、確変回数指定コマンド(B4XX)等である。停電復旧指定コマンドと共にこれらのコマンドを送信することにより、電力供給停止時の遊技機の状態を復旧することが可能となる。
ステップS44の処理を実行後、CPU103は、ステップS015の処理を実行する。
一方、クリアスイッチがオン状態であると判断した場合(ステップS007;YES)、ステップS008の処理において、電力供給停止時処理が行われていないと判断したとき(ステップS008;NO)、又はステップS009の処理でパリティチェックのチェック結果がOKではないと判断したとき(ステップS009;NO)、CPU103は、ステップS010から始まる初期化処理を実行する。
初期化処理では、CPU103は、先ず、RAMクリア処理を行う(ステップS010)。RAMクリア処理によって、RAM102に記憶されたデータは初期化される。初期化されるデータとしては、例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータである。データの初期化は、データの値を0にするが、例えば予め定められた初期値をデータとして設定するようにしてもよい。また、初期化はRAM102の全記憶領域に対して行われる。しかし、RAM102の所定の記憶領域のみを初期化するようにしてもよい。初期化しない領域としては、例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータが記憶された領域としてもよい。
ステップS010の処理を実行した後、CPU103は、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS011)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域の初期値に設定する(ステップS012)。
ステップS011およびS012の処理によって、例えば、遊技制御フラグ設定部152に設定される、遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグに対して初期値が設定される。また、遊技制御タイマ設定部153に設定される、遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマに対して初期値が設定される。また、遊技制御カウンタ設定部154に対して設定される、遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタに対して初期値が設定される。さらに、遊技制御バッファ設定部155に設定される、遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファに対して初期値が設定される。
ステップS012の処理を実行後、CPU103は、初期化時コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして(ステップS013)、初期化時コマンド送信テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定し、初期化時コマンド送信テーブルに記憶されたコマンドを送信可能にする。
ステップS013の処理を実行後、CPU103は、演出制御基板12等のサブ基板(主基板11以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ100が初期化処理を実行したことをサブ基板に通知し、サブ基板が初期化処理を実行することを指定するコマンド)をサブ基板に送信する(ステップS014)。CPU103は、初期化コマンドのEXTデータに初期化処理を実行する対象を指定するようにしてもよい。例えば、CPU103は、EXTデータにおいて、画像表示装置5や可動役物173等の演出装置の初期動作を指定することができる。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、演出装置の初期動作を実行する。演出装置の初期動作としては、例えば、画像表示装置5において、遊技機の制御が初期化されたことを報知するための初期画面表示、すなわち初期化報知を行う。また、演出装置の初期動作として、可動役物173を原点位置に戻す原点復帰処理を行ってもよい。
ステップS014の処理を実行後、又はステップS44の処理を実行後、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS015)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に所定の乱数値の範囲においてランダムな値を更新させるための設定を行う。
さらに、ステップS015において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用タイマのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるものとする。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100にはCTC(カウンタ/タイマ回路)が内蔵されている。遊技制御用タイマは遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCを用いることができる。
初期化処理の実行(ステップS010〜S016)が完了すると、CPU103は、メイン処理において、初期値用乱数更新処理(ステップS018)及び表示用乱数更新処理(ステップS019)を繰り返し実行する。初期値用乱数更新処理及び表示用乱数更新処理を実行するときには割込禁止処理を実行し(ステップS017)、遊技用制御用タイマによる割込み処理を禁止する状態に設定する。また、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可の処理を実行し(ステップS020)、割込み禁止状態を解除する。
本実施形態において、ステップS019で更新処理が実行される表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数である。表示用乱数更新処理では、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する。
また、ステップS018で更新処理が実行される初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。初期値用乱数更新処理では、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する。
以上で、図11を用いたメイン処理の説明を終了する。
次に、図12を用いて、遊技制御用タイマ割込み処理を説明する。図12は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。
CPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図12のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にすることができる。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
以上で、図12を用いた遊技制御用タイマ割込み処理の説明を終了する。
図13は、図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理のステップS15にて実行される特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図14は、図13に示す特別図柄プロセス処理(ステップS15)のステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。図15は、図14に示す始動入賞判定処理(ステップS101)のステップS208、ステップS211にて実行される始動入賞時処理の一例を示すフローチャートである。図16(A)は、図15に示す始動入賞時処理(ステップS208、ステップS211)のステップS220にて実行される入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示す始動入賞判定処理(ステップS101)において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップS201;YES)、第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS207)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフ状態であるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときや(ステップS202;YES)、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップS203;YES)、第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS204)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS204にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS204;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS210)。
ステップS207の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図15)を実行し(ステップS208)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS209)、ステップS203の処理に進む。ステップS210の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図15)を実行し(ステップS211)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS212)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bとにおいて、遊技球の始動入賞を同時に検出した場合であっても、それぞれの検出に基づく処理を完了させることができる。
CPU103は、図14に示した始動入賞時処理(ステップS208、S211)として、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS215)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。ステップS215の処理に続いて、合計保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS216)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS216の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS217)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部151における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS218)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS218の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS219の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS220)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、図16に示した入賞時乱数値判定処理(ステップS220)として、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグの状態を確認することなどにより、確変フラグがオン状態であるときには確変状態であることを特定する。すなわち、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオン状態であるかオフ状態であるかによって、例えば、確変フラグがオン状態である場合には、遊技状態が高確状態であると特定し、確変フラグがオフ状態である場合には、低確状態であると特定する。つまり、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグの状態によって、現在の遊技状態がいずれの状態であるかを特定する。
ステップS401の処理に続いて、表示結果決定テーブル130Aを構成するテーブルデータから、現在の遊技状態に対応するテーブルデータをセットする(ステップS402)。なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブル(第1特図表示結果決定テーブル、第2特図表示結果決定テーブル)を用いる場合、始動口バッファ値が「1」である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを使用し、始動口バッファ値が「2」である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを使用すればよい。その後、図15に示した始動入賞時処理のステップS217にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理によりセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)することができる。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定した場合には(ステップS403;YES)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」又は「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定した場合(ステップS403;NO)や、ステップS410の処理の何れかを実行した後には、変動カテゴリを判定する(ステップS412)。即ち、変動カテゴリを図5に示す複数種類の何れかに決定する。ステップS412の処理では、CPU103は、ROM101に記憶されている複数の変動カテゴリ決定テーブル(当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数種類の変動カテゴリ決定テーブル)のなかから使用テーブルとしてセットする何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。
具体的には、CPU103は、特図表示結果(例えば、ステップS403の判定結果など)や、保留記憶数(例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値など)に基づいて使用テーブルとしてセットする何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動カテゴリ決定テーブルと、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動カテゴリのなかから何れかの変動カテゴリを決定する。
図17は、変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。図18は、変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。この変動カテゴリ決定テーブルの構成例は、変動カテゴリを複数種類のいずれかに決定するために参照される4種類の変動カテゴリテーブルである。図18(A)は、上述の4種類のうちのある変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL1」と表記)である。図18(B)は、他の変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL2」と表記)である。図18(C)は、更に他の変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL3」と表記)である。図18(D)は、更に他の変動カテゴリ決定テーブルによる変動カテゴリ決定テーブルの構成例(図中の「C−TBL4」と表記)である。なお、説明の簡略化のため、図18(A)のような決定割合を設定した変動カテゴリ決定テーブルを、単に図18(A)の変動カテゴリ決定テーブルと称する場合がある。図18(B)〜図18(D)、及び、変動パターン決定テーブルなどの他の決定テーブルについても同様である。図17は、図18(A)〜図18(D)の4種類(設定「C−TBL1」〜設定「C−TBL4」)のなかから何れかの設定を選択する選択例、即ち、上述の4種類の変動カテゴリ決定テーブルのなかから何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する選択例である。
図18(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」(図18(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、図18(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」、図18(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」も同様)は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数種類の変動カテゴリに割り当てられている。
図18(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、0個が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、70個(「0」〜「69」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、27個(「70」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図18(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が0%(0÷100)、変動カテゴリ「PA2」が70%(70÷100)、変動カテゴリ「PA3」が27%(27÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図18(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、4個(「0」〜「3」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、85個(「4」〜「88」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個(「89」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図18(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が4%(4÷100)、変動カテゴリ「PA2」が85%(85÷100)、変動カテゴリ「PA3」が8%(8÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図18(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、64個(「0」〜「63」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、25個(「64」〜「88」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個(「89」〜「96」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個(「97」〜「98」の範囲の値)が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個(値「99」)が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図18(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が64%(64÷100)、変動カテゴリ「PA2」が25%(25÷100)、変動カテゴリ「PA3」が8%(8÷100)、変動カテゴリ「PA4」が2%(2÷100)、変動カテゴリ「PA5」が1%(1÷100)の割合で決定される。
図18(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個(「0」〜「99」の範囲の値)のうち、20個(「0」〜「19」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB3」に割り当てられ、40個(「20」〜「59」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB4」に割り当てられ、40個(「60」〜「99」の範囲の値)が変動カテゴリ「PB5」に割り当てられている。つまり、図18(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、変動カテゴリ「PB3」が20%(20÷100)、変動カテゴリ「PB4」が40%(40÷100)、変動カテゴリ「PB5」が40%(40÷100)の割合で決定される。
図18(A)〜図18(C)の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多いときには、保留記憶数が少ないときに比べて、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA1」)の決定割合を高くしている。具体的には、特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「4」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「64%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「3」又「2」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「4%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「1」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「0%」としている。
また、図18(A)〜図18(C)の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多くても少くても、スーパーリーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA4」又は変動カテゴリ「PA5」)の決定割合を一定にしている。具体的には、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」の決定割合「1%」とし、変動カテゴリ「PA4」の決定割合「2%」としている。
また、図18(A)〜図18(C)の設定例では、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一(共通)の変動カテゴリに対応する(同一の変動カテゴリが決定される)、乱数値MR3の決定値が存在するようにしている。つまり、乱数値MR3の決定値が、ある値であれば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一の変動カテゴリが決定されるようにしている。例えば、乱数値MR3の決定値が「99」であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「97」〜「98」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA4」が決定されるようにしている。
また、乱数値MR3の決定値が「89」〜「96」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA3」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「64」〜「69」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA2」が決定されるようにしている。これにより、乱数値MR3の決定値がある値(上述の各範囲の値)であれば、リーチとなることや、スーパーリーチとなることや、スーパーリーチαやスーパーリーチβとなることを、あらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、それらを報知すること等もでき、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、図18(A)〜図18(C)の設定例では、乱数値MR3の決定値が「0」〜「69」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA1」又は「PA2」が決定されるようにしている。これにより、少なくともリーチとならないかを、あらかじめ容易に判定することもできる。
その後、ステップS412の処理による判定結果(決定結果)に応じて、図16(B)に示す変動カテゴリコマンドの何れかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図13のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)などが行われる。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。特別図柄通常処理については後述する。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動パターンを図5に示す複数種類の何れかに決定する処理や、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを送信するための送信設定処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。変動パターンの設定については後述する。なお、ステップS111の変動パターン設定処理では、以下のように変動パターンを決定してもよい。すなわち、始動入賞時処理のステップS218において記憶した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて、入賞時乱数値判定処理のステップS412と同様、変動カテゴリを判定する。続いて、判定結果である変動カテゴリに基づいて、ROM101に記憶されている複数の変動パターン決定テーブルのなかから使用テーブルとしてセットする何れかの変動パターン決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動パターン決定テーブルと、新たに抽出した変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動パターンのなかから何れかの変動パターンを決定してもよい。なお、始動入賞時処理において、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3などに加え、変動パターン決定用の乱数値MR5を抽出し、記憶しておくことにより、ステップS111の変動パターン設定処理において、始動入賞時処理において記憶した変動パターン決定用の乱数値MR5を用いて、変動パターンを決定してもよい。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)であるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)であるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。また、遊技状態が低確低ベース状態(通常モード)以外である場合、すなわち、確変状態(高確状態)および時短状態(高ベース状態)の一方または両方である場合における特別図柄停止処理には、遊技制御カウンタ設定部154による変動数カウンタのカウンタ値を加算する処理やリセットする処理、確変状態(高確状態)での特図ゲームの実行回数や時短状態(高ベース状態)での特図ゲームの実行回数が所定回数となったか否かを判定する処理、確変状態(高確状態)および時短状態(高ベース状態)の一方または両方に制御する確変制御や時短制御を終了して低確状態または低ベース状態の一方または両方に設定する処理などの変動時遊技状態遷移処理も含まれている。
そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオン状態となっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオン状態である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、大当りフラグがオフ状態である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「16R確変大当り」、「8R確変大当り」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「16R確変大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「8R確変大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「8回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための設定を行うための後述する大当り後遊技状態遷移処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図19は、図13に示す特別図柄プロセス処理(ステップS15)のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。即ち、CPU103は、第2特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2をそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。即ち、CPU103は、第1特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
このように、ステップS235の処理を、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定したときに実行するようにしているため、第1特図ゲームと第2特図ゲームとが保留されている場合に、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行されることになる。なお、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行される態様に限定されず、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が進入(通過)して始動入賞(第1始動入賞、第2始動入賞)が発生した順に、特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)が実行されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図ゲームと第2特図ゲームのいずれを実行するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図16(A)に示した入賞時乱数値判定処理(ステップS220)のステップS402の処理と同様に、表示結果決定テーブルのデータをセットする(ステップS239)。なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブル(第1特図表示結果決定テーブル、第2特図表示結果決定テーブル)を用いる場合、ステップS402の処理では、始動口バッファ値(「1」又は「2」)を参照したが、ステップS239の処理では、変動特図指定バッファ値(「1」又は「2」)を参照すればよい。
続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定した場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類の何れかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「16R確変大当り」、「8R確変大当り」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「16R確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「8R確変大当り」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定した場合(ステップS241;NO)やステップS245の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
ステップS110の特別図柄通常処理に続くステップS111の変動パターン設定処理では、CPU103は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3や変動パターン決定用の乱数値MR5を用いて、変動パターンを決定する。
なお、変動パターン設定処理(ステップS111)では、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)と同様に変動カテゴリを決定するが、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)の実行時と当該変動パターン設定処理(ステップS111)の実行時とで保留記憶数が大きく異なっていたとしても、図18に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」の具体例では、入賞時に抽出された乱数値MR3が例えば「99」であれば、保留記憶数に関係なく、入賞時乱数値判定処理でも変動パターン設定処理でも、変動カテゴリ「PA5」が決定される。また、入賞時に抽出された乱数値MR3が例えば「97」〜「98」の範囲であれば、保留記憶数に関係なく、入賞時乱数値判定処理でも変動パターン設定処理でも、変動カテゴリ「PA4」が決定される。
図20は、変動パターンの決定割合の設定例を示す図である。なお、ROM101には、変動カテゴリに応じた8種類の変動パターン決定テーブルが記憶されているものとする。図20(A)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA1(短縮・非リーチハズレ)」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図20(B)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA2(非リーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図20(C)は、上述の8種類のうち、変動カテゴリ「PA3(ノーマルリーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。以下、図20(D)〜図20(H)についても同様である。
図21は、図13に示す特別図柄プロセス処理(ステップS15)のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS291)。大当りフラグがオン状態であれば(ステップS291;YES)、CPU103は、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理においては、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、CPU103は、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理においては、当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、CPU103は、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフ状態である場合には(ステップS291;NO)、CPU103は、変動時遊技状態遷移処理を行う(ステップS296)。続いて、CPU103は、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS297)、特別図柄停止処理を終了する。
図22は、図21に示す特別図柄停止処理(ステップS113)のステップS296にて実行される変動時遊技状態遷移処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す変動時遊技状態遷移処理において、CPU103は、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるか否かを判定する(ステップS451)。CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグおよび時短フラグの両方がオフ状態である場合、現在の遊技状態が低確低ベース状態であると判定する。ステップS451において、現在の遊技状態が低確低ベース状態であると判定した場合(ステップS451;YES)、CPU103は、そのまま変動時遊技状態遷移処理を終了する。一方、ステップS451において、低確低ベース状態でないと判定した場合(ステップS451;YES)、変動数カウンタの値を1加算する(ステップS452)。変動数カウンタとは、低確低ベース状態に制御された後の特図ゲームの実行回数であって、ST回数(確変回数)や時短回数と比較される回数である。ST回数(確変回数)とは、確変制御を実行する特図ゲームの実行回数である。時短回数とは、時短制御を実行する特図ゲームの実行回数である。ST回数(確変回数)や時短回数は、当り終了処理(図13、図23)において設定される。
ステップS452の処理に続いて、CPU103は、ST回数(確変回数)を読み出し(ステップS453)、時短回数を読み出す(ステップS454)。ステップS454の処理に続いて、CPU103は、現在の遊技状態が高確状態(確変状態)であるか否かを判定する(ステップS455)。CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオン状態である場合、現在の遊技状態が高確状態であると判定する。ステップS455において、現在の遊技状態が高確状態であると判定した場合(ステップS455;YES)、CPU103は、変動数カウンタの値が、ステップS453で読み出したST回数(確変回数)によって示される値(例えば、70回)より大きい値であるか否かを判定する(ステップS456)。変動数カウンタの値がST回数(確変回数)によって示される値より大きい値であると判定した場合(ステップS456;YES)、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグをクリアしてオフ状態にするなどして、遊技状態を低確状態に設定し(ステップS457)、確変制御を終了する。
ステップS457の処理を実行した後や、現在の遊技状態が高確状態でないと判定した場合(ステップS455;NO)や、変動数カウンタの値がST回数(確変回数)によって示される値より大きい値でないと判定した場合(ステップS456;NO)には、CPU103は、現在の遊技状態が高ベース状態(時短状態)であるか否かを判定する(ステップS458)。CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオン状態である場合、現在の遊技状態が高ベース状態(時短状態)であると判定する。ステップS458において、現在の遊技状態が高ベース状態(時短状態)であると判定した場合(ステップS458;YES)、CPU103は、変動数カウンタの値が、ステップS454で読み出した時短回数によって示される値(例えば、70回)より大きい値であるか否かを判定する(ステップS459)。変動数カウンタの値が時短回数によって示される値より大きい値であると判定した場合(ステップS459;YES)、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグをクリアしてオフ状態にするなどして、遊技状態を低ベース状態に設定し(ステップS460)、時短制御を終了する。
ステップS460の処理をした後や、現在の遊技状態が高ベース状態(時短状態)でないと判定した場合(ステップS458;NO)や、変動数カウンタの値が時短回数によって示され値より大きい値でないと判定した場合(ステップS459;NO)には、CPU103は、遊技状態が低確低ベース状態になったか否かを判定する(ステップS461)。CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグおよび時短フラグの両方がオフ状態である場合、遊技状態が低確低ベース状態になったと判定する。
ステップS461において、低確低ベース状態になったと判定した場合(ステップS461;YES)、CPU103は、ST回数(確変回数)の設定値を“0”にクリアし(ステップS462)、時短回数の設定値を“0”にクリアし(ステップS463)、変動数カウンタの値を“0”にクリアし(ステップS464)、変動時遊技状態遷移処理を終了する。一方、ステップS461において、低確低ベース状態になっていないと判定した場合(ステップS461;NO)、ステップS462、S463、S464を実行することなく変動時遊技状態遷移処理を終了する。
図23は、図13に示す特別図柄プロセス処理(ステップS15)のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図13に示す大当り開放後処理(ステップS116)においては、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理においては、CPU103は、例えば、遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。
ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;NO)、CPU103は、そのまま大当り終了処理を終了する。一方、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;YES)、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。続いて、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグをオン状態にするなどして、高確状態(確変状態)に設定する(ステップS314)。続いて、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグをオン状態にするなどして、高ベース状態に設定する(ステップS315)。つまり、ステップS314、ステップS315の処理によって、大当り遊技状態の終了時には、遊技状態が高確高ベース状態に設定される。
ステップS315の処理に続いて、CPU103は、ST回数(確変回数)の設定値を70回に設定し(ステップS316)、時短回数を70回に設定する(ステップS317)。続いて、CPU103は、変動数カウンタの値を“0”にクリアし(ステップS318)、大当り終了処理を終了する。
なお、本実施形態では、ST回数(確変回数)の設定値と時短回数を70回の設定値とを同一の値(共に70回)としたが、ST回数(確変回数)の設定値と時短回数を70回の設定値とを異なる値としてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値と、16R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値とを同一の値(共に70回)としたが、8R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値と、16R確変大当りの場合のST回数(確変回数)の設定値とを異なる値としてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りの場合の時短回数の設定値と、16R確変大当りの場合の時短回数の設定値とを同一の値(共に70回)としたが、8R確変大当りの場合の時短回数の設定値と、16R確変大当りの場合の時短回数の設定値とを異なる値としてもよい。なお、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値が「1」である場合には16R確変大当りであると判断し、大当り種別バッファ値が「2」である場合には8R確変大当りであると判断してもよい。
以上のように、主基板11では、ステップS101の始動入賞判定処理において、演出制御基板12に対して、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを送信するための送信設定が行われ(ステップS219)、ステップS403などにおいて判定された特図表示結果に応じた図柄指定コマンドを送信するための送信設定が行われ(ステップS410)、ステップS412において決定された変動カテゴリに応じた変動カテゴリコマンドを送信するための送信設定(ステップS413)が行われ、保留記憶数通知コマンドを送信するための送信設定が行われる(ステップS221)。これらの処理が実行されてから、図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)を実行することにより、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド又は第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。
また、主基板11では、ステップS110の特別図柄通常処理において、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2などを用いて特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が決定され、ステップS111の変動パターン設定処理において、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3や変動パターン決定用の乱数値MR5などを用いて飾り図柄の変動パターンが決定される。
更に、ステップS111の変動パターン設定処理では、上述の如く決定された確定特別図柄を指定する可変表示結果通知コマンドや上述の如く決定された飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどを、演出制御基板12に対して送信するための送信設定が行われる。これらの処理が実行されてから、図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理(ステップS17)のコマンド制御処理を実行することにより、可変表示を開始するときには、可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドなどが、1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
つまり、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるタイミングで、特別図柄通常処理(ステップS110)にて特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われ、変動パターン設定処理(ステップS111)にて飾り図柄の具体的な可変表示態様(変動パターン)の決定などが行われ、夫々の演出制御コマンドによって決定された内容が演出制御基板12に送信される。また、これに先立って、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)により、「大当り」として大当り遊技状態に制御されるか否かの判定や、飾り図柄の大まかな可変表示態様(変動カテゴリ)の判定などが行われ、夫々の演出制御コマンドによって決定された内容が演出制御基板12に送信される。
また、大当り(8R確変大当り、16R確変大当り)となった場合には、ステップS117の大当り終了処理において、ST回数(確変回数)及び時短回数が共に70回である、遊技状態が高確高ベース状態に設定される。また、遊技状態が高確高ベース状態であるときの各変動において変動数カウンタがカウントアップされ(ステップS452)、変動数カウンタがST回数(確変回数)を超えたときに遊技状態が低確状態に設定され(ステップS457)、変動数カウンタが時短回数を超えたときに遊技状態が低ベースに設定される(ステップS460)。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図24のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図24に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行する(ステップS71)。初期化所において、演出制御用CPU120は、図11で説明した主基板11からの初期化コマンドの受信を確認して、初期化コマンドに基づき、演出装置の初期化を行う。演出装置の初期動作としては、例えば、画像表示装置5において、遊技機の制御が初期化されたことを報知するための初期画面表示、すなわち初期化報知を行う。また、演出装置の初期動作として、可動役物173を原点位置に戻す原点復帰(原点サーチ)処理を行う。なお、初期動作における可動役物173の動作は、図31で説明するミッション内容に係る可動役物173の動作ではない。したがって、初期動作において可動役物が動作した場合であっても、ミッション達成条件を満たさず、ミッション達成が報知されることはない。
ステップS71の処理を実行後、演出制御用CPU120は、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオン状態となっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフ状態であれば(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンド等となる制御信号を取り込む。
このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオン状態である場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8からの音声出力動作、ランプ9における発光動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図25は、図24に示す演出制御メイン処理のステップS74にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図25に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;YES)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;NO)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;YES)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;NO)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;NO)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;NO)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;NO)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;YES)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;YES)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、当該受信コマンドの1つ前に受信した受信コマンドに対するステップS503の処理において、第1保留記憶数通知待ち時間が設定されている場合、当該受信コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
また、ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;YES)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;YES)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理の何れかを実行した後には、当該受信コマンドの1つ前に受信した受信コマンドに対するステップS503の処理において、第2保留記憶数通知待ち時間が設定されている場合、当該受信コマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、第1変動開始コマンドとともに第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
また、第2変動開始コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS510;NO)、演出制御用CPU120は、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS513)。変動パターン指定コマンドであると判定した場合には(ステップS513;YES)、演出制御用CPU120は、RAMに形成されている変動パターン指定コマンド格納領域に当該変動パターン指定コマンドを格納する(ステップS514)。ステップS514の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS501に戻り処理を実行する。
ステップS513にて受信コマンドが変動パターン指定コマンドでないと判定した場合には(ステップS513;NO)、演出制御用CPU120は、受信コマンドが初期化指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS515)。初期化指定コマンドであると判定した場合には(ステップS515;YES)、演出制御用CPU120は、RAMに形成されている初期化指定コマンド格納領域に初期化指定コマンドを格納する(ステップS516)。ステップS516の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS501に戻り処理を実行する。
ステップS515にて受信コマンドが初期化指定コマンドでないと判定した場合には(ステップS515;NO)、演出制御用CPU120は、他の夫々の受信コマンドに応じた設定等を行う(ステップS517)。例えば、受信コマンドが遊技状態指定コマンドであった場合、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを解析して、現在の遊技状態を特定してもよい。また、受信コマンドが当り終了指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、当り終了指定コマンドを解析して、時短であるか否か等を特定してもよい。ステップS517の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS501に戻り処理を実行する。
始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド又は第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)のように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドや第1始動口入賞指定コマンド、第2始動口入賞指定コマンドは、保留記憶情報ともいう。また、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。
なお、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
また、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。
以上で、図25を用いた、コマンド解析処理の説明を終了する。
図26は、図24に示す演出制御メイン処理のステップS75にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時演出決定処理を実行する(ステップS150)。入賞時演出決定処理では、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ(第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時受信コマンドバッファ194B)における記憶内容をチェックする処理や、受信コマンドとして、始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する処理や、始動入賞記憶表示エリア5Hに追加表示させる際の保留表示の表示態様(追加時表示態様とも称する)を決定する処理などが実行される。
ステップS150の入賞時演出決定処理を実行後、演出制御用CPU120は、可動役物検出処理を実行する(ステップS151)。ステップS151の可動役物検出処理では、演出制御用CPU120は、可動役物173の動作を検出して、ミッションの達成を判断する処理や可動役物173の誤動作を検出する処理を実行する。
ステップS151の可動役物検出処理を実行した後には、例えば、演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜177の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が初期値である“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送された第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理や、デモ演出(客待ちデモンストレーション表示)を実行する処理を表示する処理などを含んでいる。飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示やその他の各種演出動作を行うために特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄を決定する処理や、第1保留表示又は第2保留表示をシフトさせてアクティブ表示エリアAHAに第1保留表示または第2保留表示に対応するアクティブ表示に応じた情報を表す特別画像を表示する処理や、各種の演出(例えば、主予告演出)を決定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、可変表示開始設定処理において決定された演出制御パターンに基づいて、各種の制御データを読み出し、各種の演出制御(例えば、飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示制御)を行う。具体的には、演出制御用CPU120は、読み出した制御データ(プロセスデータ)に基づき、映像信号(演出画像)を画像表示装置5に出力して画面上に表示させる制御、演出音信号を音声制御基板13に出力してスピーカ8から演出音を出力させる制御、電飾信号をランプ制御基板14に出力してランプ9を点灯/消灯/点滅させる制御といった各種の演出制御を実行する。
こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を完全停止表示させる。演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理は、ST回数(確変回数)や時短回数をカウントする処理や、演出数カウンタの値を更新する処理や、演出数カウンタの値に応じて遊技状態を変更する処理などを含んできる。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、停止図柄が大当り図柄であるときは、ファンファーレ演出を設定するとともに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新し、停止図柄が大当り図柄でないときは、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り開始処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り開始処理は、特別可変入賞球装置7が開放状態となる前に実行され、ファンファーレ演出を実行する処理や、特別可変入賞球装置7が開放状態となったときに実行する演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を設定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS175のラウンド中処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このラウンド中処理は、特別可変入賞球装置7が開放状態であるときに実行され、特別可変入賞球装置7が開放状態となったときの演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を実行する処理や、特別可変入賞球装置7が閉鎖状態となったときに実行する演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を設定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS176のラウンド後処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このラウンド後処理は、特別可変入賞球装置7が開放状態であるときに実行される。主基板11からの大入賞口開放中通知コマンドを受信したときは、特別可変入賞球装置7が開放状態となったときに実行する演出(例えば、通常曲に対応する演出や、特別曲に対応する演出など)を設定するとともに、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。また、主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したときは、エンディング演出を設定するとともに、演出プロセスフラグの値を“7”に更新する。
ステップS177の大当り終了後処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。この大当り終了後処理は、特別可変入賞球装置7が閉鎖状態となる前に実行され、エンディング演出を実行する処理や、遊技状態を設定する処理や、ST回数(確変回数)や時短回数を設定する処理などを含んできる。その後、演出プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、図27を用いて、図26の演出制御プロセス処理(ステップS75)におけるステップS151の可動役物検出処理を説明する。図27は、可動役物検出処理の一例を示すフローチャートである。
図27の可動役物検出処理において、演出制御用CPU120は、動作端センサ171Bがオン状態か否かを判断する(ステップS1511)。動作端センサ171Bは、可動役物173が原点位置から移動して動作端にあることを検出するセンサである。可動役物173が動作端まで移動して動作端センサがオン状態になったときには、可動役物173の動作に対応して予め定められた演出条件が達成されたものとしてミッション達成の報知がされる。しかし、本実施形態では、動作端センサ171Bがオン状態になった場合であっても、次に説明するステップS1512の処理によって、ミッションが達成されたことの報知が制限される。
なお、本実施形態におけるミッションが達成されたことの報知の制限には、報知の禁止する場合を例示するが、報知の制限はこれに限定されない。例えば、画像表示装置5に表示する表示方法を変更したり、スピーカ8から出力する効果音を変更したり、ランプ9の点灯方法を変更する等の方法によって報知を制限してもよい。また、ミッションが達成されたことを報知する際に所定の条件を設けることによって報知を制限するようにしてもよい。
ステップS1511の処理において、動作端センサ171Bがオン状態であると判断したとき(ステップS1511;YES)、演出制御用CPU120は、図9で説明したとおり、現在実行中の演出制御パターンのプロセスデータの中に、可動役物制御データが含まれているか否かを判断する(ステップS1512)。演出制御パターンは、可動役物173の動作を制御する可動役物制御データ、画像表示装置5に表示する表示制御データ、スピーカ8から出力する音声制御データ、ランプ9を点灯させるランプ制御データ等を含み、それらのデータが組み合わされて演出態様(演出制御パターン)に応じた演出が実行される。ステップS1512の処理において判断する可動役物制御データとは、図31で後述するミッションリストにミッション達成の条件として予め定められた演出条件を満たす可動役物173の動作を制御するプロセスデータである。本実施形態では、可動役物173が動作端まで移動する動作を制御するプロセスデータが含まれているか否かを判断する。したがって、例えば、可動役物173が動作端まで移動しない動作を制御するプロセスデータは、ステップS1512の処理においては、可動役物制御データが含まれていないとして判断される(ステップS1512;NO)。ステップS1512の処理においては、現在演出制御パターンに基づく演出が実行中(プロセスタイマが動作中)であって、かつ、その演出に可動役物173のミッション達成の条件を満たす動作に係るプロセスデータが含まれているか否か判断される。これにより、可動役物173の演出動作とは異なる動作として例示する、ミッション達成の条件を含まないプロセスデータに基づく可動役物173の動作において、ミッション達成の報知を制限することが可能となる。
ステップS1512において、可動役物制御データが含まれていると判断した場合(ステップS1512;YES)、演出制御用CPU120は、可動役物173が動作端まで移動したことをミッション達成条件とするミッションが達成済みのミッションであるか否かを判断する(ステップS1513)。本実施形態では、図31を用いて後述するとおり、遊技におけるミッションが複数存在し、達成されたミッションは、図29を用いて後述するメニュー処理によって遊技機1に入力されるものとする。すなわち、ステップS1513の処理において、演出制御用CPU120は、動作端センサ171Bの検出によって達成されたミッションが達成済みとして遊技者によって入力されたミッションであるか否かを判断する。
ステップS1513において、達成済みのミッションではないと判断した場合(ステップS1513;NO)、演出制御用CPU120は、ミッション達成報知設定を行う(ステップS1514)。ミッション達成報知設定は、可動役物173が動作端に動くミッションが達成されたことを遊技者に報知するための設定である。ミッション達成の報知は、例えば、画像表示装置5にミッションを達成した旨の表示によって行われる、また、ミッション達成の報知は、スピーカ8からの効果音の出力、ランプ9の点灯等、他の演出装置によって行ってもよい。ステップS1514の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS151の可動役物検出処理を終了する。
一方、ステップS1513において、達成済みのミッションであると判断した場合(ステップS1513;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS1514の処理を実行することなく、ステップS151の可動役物検出処理を終了する。すなわち、過去に達成済みのミッションを報知の対象から除くことにより、達成済みのミッションの達成の再度の報知をしないようにすることができる。遊技者は新たに達成したミッションのみを認識することができるので、ミッション達成報知による興趣の向上を図ることができる。
ステップS1512において、可動役物制御データが含まれていないと判断した場合(ステップS1512;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS151の可動役物検出処理を終了する。本実施形態では、可動役物における「演出動作とは異なる動作」として、動作端センサがオン状態になった場合であっても(ステップS1511;YES)、可動役物制御データが含まれていない場合(ステップS1512;NO)を、第1の例として例示する。これにより、演出動作以外の原因で可動役物が動作したときには予め定められた演出条件が達成されたことを報知することを防止する遊技機を提供することができる。
ステップS1511の処理において、動作端センサ171Bがオン状態ではないと判断したとき(ステップS1511;YES)、演出制御用CPU120は、可動役物演出時故障フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS1515)。ここで、可動役物演出時故障フラグとは、可動役物173が演出時に故障したか否かを示すフラグである。本実施形態においては、可動役物173の演出動作は、図26の演出制御プロセス処理(ステップS75)で説明した、可変表示中演出処理(ステップS172)において実行されるものとする。したがって、可動役物演出時故障フラグは、ステップS172の可変表示中演出処理において可動役物の故障が検出されたときにフラグがオン状態にされる。可動役物演出時故障フラグは、例えば、図10(A)で説明した演出制御用データ保持エリア190に保持するようにすることができる。
ステップS1515において、可動役物演出時故障フラグがオン状態であると判断した場合(ステップS1515;YES)、演出制御用CPU120は、可動役物演出時故障フラグをオフ状態にする(ステップS1516)。可動役物演出時故障フラグのオフ状態は、可動役物演出時故障フラグの初期状態である。可動役物演出時故障フラグを初期状態に戻すことにより、可動役物173の次に故障を検出可能な状態にする。
ステップS1516の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS1513の処理を実行する。すなわち、ステップS1515の処理によって可動役物演出時故障フラグがオン状態であると判断された場合には、ステップS1511によって判断される動作端センサ171Bがオン状態にならない場合であっても、可動役物173が動作端にある場合(ステップS1511;YES)と同様にステップS1513及びステップS1514の処理を実行することになる。すなわち、故障によって可動役物173が動作端まで動作できなかった場合であっても、可動役物演出時故障フラグがONの場合は、ミッションが達成されたものとみなしてミッション達成の報知を行うことができる。したがって、可動役物173の動作が不能であるときには、演出条件が達成されたこととすることにより、興趣の低下を防止することができる。
一方、ステップS1515において、可動役物演出時故障フラグがオン状態ではないと判断した場合(ステップS1512;NO)、演出制御用CPU120は、原点センサ171Aが可動役物173を検出しているか否かを判断する(ステップS1517)。原点センサ171Aは、可動役物173が原点位置にあるか否かを検出する。
ステップS1517において、原点センサ171Aが可動役物173を検出していないと判断した場合(ステップS1517;NO)、演出制御用CPU120は、現在実行中の演出制御パターンのプロセスデータの中に、可動役物制御データが含まれているか否かを判断する(ステップS1518)。ステップS1518の処理にいては、ステップS1512の処理と同様に、現在演出制御パターンに基づく演出が実行中であって、可動役物173の動作に係るプロセスデータが含まれているか否か判断される。可動役物制御データが含まれていないということは、可動役物173が原点位置にないことが演出制御パターンに基づく演出動作におけるものではないということである。例えば、何らかの衝撃で可動役物173の停止位置が原点位置からずれてしまった場合等である。
現在実行中の演出制御パターンのプロセスデータの中に、可動役物制御データが含まれていると判断した場合(ステップS1518;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS151の可動役物検出処理を終了する。すなわち、可動役物173の動作がプロセスデータの基づく通常の動作である場合には、以下で説明するステップS1519のエラー処理は実行されない。
一方、現在実行中の演出制御パターンのプロセスデータの中に、可動役物制御データが含まれていないと判断した場合(ステップS1518;NO)、演出制御用CPU120は、エラー処理を実行する(ステップS1519)。エラー処理とは、可動役物173が原点位置にないことに基づく処理であり、演出制御用CPU120は、例えば、可動役物173を原点位置に戻す初期動作を実行する。エラー処理は、エラーが発生したことを遊技者やホールの管理システムに通知するものであってもよい。
なお、エラー処理によって可動役物173が初期動作を行う場合は、動作端センサ171Bがオン状態になったとしても、ステップS1511の処理によって演出制御パターンに基づく動作ではないと判断されるため、ステップS151の処理においてミッション達成の報知がされることを制限することができる。本実施形態では、可動役物における「演出動作とは異なる動作」として、可動役物173が初期動作によって動作する場合を第2の例として例示する。これにより、演出動作以外の原因で可動役物が動作したときには予め定められた演出条件が達成されたことを報知することを防止する遊技機を提供することができる。
また、本実施形態では、ステップS1511において、動作端センサ171Bがオン状態であるか否かをミッション達成の条件とする場合を例示したが、原点センサ171Aがオフ状態であることをミッション達成の条件としてもよい。その場合、可動役物における「演出動作とは異なる動作」として、原点センサ171Aが可動役物173を検出していないと判断した場合(ステップS1517;NO)であって、現在実行中の演出制御パターンのプロセスデータの中に、可動役物制御データが含まれていないと判断した場合(ステップS1518;NO)を、第3の例として例示する。これにより、演出動作以外の原因で可動役物が動作したときには予め定められた演出条件が達成されたことを報知することを防止する遊技機を提供することができる。
一方、ステップS1517において、原点センサ171Aが可動役物173を検出していると判断した場合(ステップS1517;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS151の可動役物検出処理を終了する。
なお、本実施形態では、ステップS1513の処理における判断によって、報知の対象のミッションから過去に既に達成済みのミッションを除き、達成済みのミッションの達成を再度報知しない場合を例示した。しかし、過去に達成済みのミッションを報知するようにしてもよい。例えば、ミッション達成の報知を達成回数とともに報知するようにしてもよい。また、過去に達成したミッションの報知形態(例えば、画像表示装置5に表示する報知を達成した旨の表示の表示色や表示の大きさ)を新たに達成したミッションの報知形態と異なるようにしてもよい。
また、本実施形態では、「演出動作とは異なる動作」として、上記のような可動役物173の動作を例示したが、例えば、プログラムのバグ等により可動役物173が動作する場合を含んでいてもよい。
以上で、図27を用いた、ステップS151の可動役物検出処理の説明を終了する。
図28は、図26に示す演出制御プロセス処理(ステップS75)のステップS170にて実行される可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)の受信があるか否かを判定する(ステップS1000)。
ステップS1000において第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)の受信がないと判定した場合(ステップS1000;NO)、演出制御用CPU120は、デモ演出中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS1002)。デモ演出中フラグは、客待ちデモンストレーション表示が行われているか否かを示すフラグである。デモ演出中フラグがオン状態(例えば、値「1」)であるときは客待ちデモンストレーション表示が行われていることを示し、デモ演出中フラグがオフ状態(例えば、値「0」)であるときは客待ちデモンストレーション表示が行われていないことを示す。デモ演出中フラグの値は、例えば、演出制御フラグ設定部191に記憶されていればよい。
ステップS1002においてデモ演出中フラグがオン状態でないと判定した場合(ステップS1002;NO)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS1004)。ステップS1004において客待ちデモ指定コマンドの受信がないと判定した場合(ステップS1004;NO)、可変表示開始待ち処理を終了する。一方、ステップS1004において客待ちデモ指定コマンドの受信があると判定した場合(ステップS1004;YES)、デモ演出中フラグをオン状態にセットし(ステップS1006)、デモ演出(客待ちデモンストレーション表示)に応じたプロセスデータ(演出制御パターン)を選択し(ステップS1008)、演出制御プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1010)。これにより、客待ちデモ指定コマンドの受信にもとづいて、デモ演出(客待ちデモンストレーション表示)が開始される。
その後、可変表示開始待ち処理を終了する。
なお、本実施形態では、デモ演出を開始する条件としてステップS170の可変表示開始待ち処理において、客待ちデモ指定コマンドの受信があるか否かを判定する場合を説明したが、デモ演出を開始する条件はこれに限定されない。例えば、可変表示停止から所定の時間が経過したときにデモ演出を開始してもよい。また、センサ等により遊技者が遊技状態ではないことを検出してデモ演出を開始してもよい。
ステップS1002においてデモ演出中フラグがオン状態であると判定した場合(ステップS1002;YES)、つまり、デモ演出が既に行われている場合、演出制御用CPU120は、所定の操作(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどによる所定の操作)があるか否かを判定する(ステップS1012)。ステップS1012において所定の操作がないと判定した場合(ステップS1012;NO)、可変表示開始待ち処理を終了する。つまり、デモ演出を続行する。
一方、ステップS1012において所定の操作があると判定した場合(ステップS1012;YES)、演出制御用CPU120は、メニュー処理を実行する(ステップS1013)。ステップS1013におけるメニュー処理は、画像表示装置5にメニューを表示して、遊技者にメニュー内容に従った操作を可能とするものである。メニュー処理の詳細は、図29を用いて後述する。
ステップS1013の処理の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS170の可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS1000において第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)の受信があると判定した場合(ステップS1000;YES)、演出制御用CPU120は、デモ演出中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS1022)。ステップS1022においてデモ演出中フラグがオン状態であると判定した場合(ステップS1022;YES)、つまり、デモ演出が既に行われている場合、デモ演出中フラグをオフ状態にリセットする(ステップS1024)。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS1026)、可変表示開始待ち処理を終了する。一方、ステップS1022においてデモ演出中フラグがオン状態でないと判定した場合(ステップS1022;NO)、ステップS1024の処理を省略(飛ばして)して、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS1026)、可変表示開始待ち処理を終了する。
以上で、図28を用いた、ステップS170の可変表示開始待ち処理の説明を終了する。
次に、図29を用いて、図28のステップS1013におけるメニュー処理を説明する。図12は、メニュー処理の一例を示すフローチャートである。
図12のステップS1013の処理において、演出制御用CPU120は、メインメニュー表示を行う(ステップS10131)。本実施形態では、メインメニューに、遊技者が選択可能な項目として「パスワード入力」、「終了時2次元コード出力」、「音量・光量調整」、及び「メインメニュー終了」の項目が表示されるものとして説明する。なお、メインメニューの項目は、上記のものに限定されず、例えば、遊技機の演出を選択する項目等を選択できるように表示してもよい。
ステップS10131の処理を実行後、演出制御用CPU120は、パスワード入力のメニュー項目が選択されたか否かを判断する(ステップS1032)。パスワード入力のメニュー項目の選択は、例えば、画像表示装置5に表示されたメインメニューの項目を、遊技者がスティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bを操作することによって選択することができる。
ステップS10132の処理で、パスワード入力のメニュー項目が選択されたと判断した場合(ステップS1032;YES)、演出制御用CPU120は、パスワード入力処理を行う(ステップS10133)。ステップS10133のパスワード入力処理の詳細は、図30を用いて後述する。ステップS10133の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS10131の処理を再び実行する。
ステップS10132の処理で、パスワード入力のメニュー項目が選択されていないと判断した場合(ステップS1032;NO)、演出制御用CPU120は、終了時2次元コード出力のメニュー項目が選択されたか否かを判断する(ステップS1034)。終了時2次元コード出力とは、遊技終了時に達成したミッションの履歴等の遊技履歴を2次元コードとして画像表示装置5に表示する処理である。
終了時2次元コード出力のメニュー項目が選択されたと判断した場合(ステップS1034;YES)、演出制御用CPU120は、2次元コードの出力処理をする(ステップS10135)。遊技者は、ステップS10135の処理で画像表示装置5に表示された2次元コードを遊技者が所有する携帯端末のカメラで撮影することにより、遊技履歴を取得することができる。なお、遊技者が所持する携帯端末には、取得した2次元コードを、通信回線を介して遊技履歴を管理するサーバに送信するプログラムが動作できるようにしておいてもよい。ステップS10135の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS10131の処理を再び実行する。
終了時2次元コード出力のメニュー項目が選択されていないと判断した場合(ステップS1034;NO)、演出制御用CPU120は、音量・光量調整のメニュー項目が選択されたか否かを判断する(ステップS1036)。音量・光量調整のメニュー項目は、スピーカ8から出力される効果音の音量や、ランプ9の発光光量等を調整する項目である。
音量・光量調整のメニュー項目が選択されたと判断した場合(ステップS1036;YES)、演出制御用CPU120は、音量・光量設定処理を行う(ステップS10137)。音量・光量設定処理は、例えば、画像表示装置5に音量又は光量調整用のゲージ等を表示して、遊技者に現在設定されている音量や光量を報知する。遊技者は、スティックコントローラ31A等を操作することによって、表示されたインジケータを増減させて、音量や光量を調整することができる。ステップS10137の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS10131の処理を再び実行する。
音量・光量調整のメニュー項目が選択されていないと判断した場合(ステップS1036;NO)、演出制御用CPU120は、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドの受信があるか否かを判断する(ステップS10138)。
第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドの受信があると判断した場合(ステップS10138;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS1013のメニュー処理を終了する。すなわち、ステップS10138の処理において、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが変動を開始した場合には、画像表示装置5に表示されたメニュー処理の表示を終了させて、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドに対応した表示をする。
一方、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドの受信が無いと判断した場合(ステップS10138;NO)、演出制御用CPU120は、メインメニュー終了のメニュー項目が選択されたか否かを判断する(ステップS10139)。メインメニュー終了のメニュー項目が選択されたと判断した場合(ステップS10139;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS1013のメニュー処理を終了する。すなわち、遊技者によって明示的なメインメニュー終了の操作が行われたときには画像表示装置5に表示されたメニュー処理の表示を終了させることができる。一方、メインメニュー終了のメニュー項目が選択されないと判断した場合(ステップS10139;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS10132の処理を再び実行する。
以上で、図29を用いた、ステップS1013のメニュー処理の説明を終了する。
次に、図30を用いて、図29のステップS10133におけるパスワード入力処理の説明をする。図30は、パスワード入力処理の一例を示すフローチャートである。
図30のステップS10133の処理において、演出制御用CPU120は、パスワード入力画面を表示する(ステップS101331)。ステップS101331の処理においては、例えば、パスワード入力用のテキストボックスと入力用のキーボードが表示される。遊技者は、スティックコントローラ31A等を操作することにより、パスワードを入力できるものとする。本実施形態におけるパスワードは、達成済みのミッション等の遊技履歴に応じて作成されたパスワードである。パスワードは、図29のステップS10135の処理で出力された2次元コードに基づき作成される。すなわち、パスワードには、達成済みのミッションの情報を含むものとする。なお、ステップS10133の処理においては、パスワードの入力をキャンセルするための選択表示も行うものとする。
ステップS101331の処理を実行後、演出制御用CPU120は、キャンセル処理が実行されたか否かを判断する(ステップS101332)。キャンセル処理が実行されたか否かの判断は、ステップS101331の処理で表示されたパスワードの入力をキャンセルする選択表示が選択されたか否かで行うことができる。キャンセル処理が実行されたと判断した場合(ステップS101332;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS10133のパスワード入力処理を終了する。
一方、キャンセル処理が実行されていないと判断した場合(ステップS101332;NO)、演出制御用CPU120は、パスワードの入力が完了したか否かを判断する(ステップS101333)。パスワードの入力が完了したか否かを判断は、例えば、入力されたパスワードが正しいものか否かで判断することができる。パスワードの入力が完了していないと判断した場合(ステップS101333;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS101332の処理に戻り、入力完了を待機する。
一方、パスワードの入力が完了したと判断した場合(ステップS101333;YES)、演出制御用CPU120は、達成済みミッションを設定する(ステップS101334)。達成済みミッションの設定は、入力されたパスワードに含まれる達成済みのミッションの情報に基づき、例えば、図10で説明した演出制御用データ保持エリア190等に設定することによって行うことができる。なお、設定された達成済みミッションの情報は、図27のステップS1513の処理において使用される。すなわち、ステップS1513において、達成済みのミッションか否かが判断されて、ステップS1514の処理において、達成済みで無いミッションのみが報知されることになる。
ステップS10134の処理を実行後、演出制御用CPU120は、演出カスタマイズ設定を行う(ステップS101335)。演出カスタマイズ設定は、入力されたパスワードに基づき、演出制御パターンを設定する処理である。例えば、所定のミッションが達成済みのときのみ実行される演出に対応した演出制御パターンを選択可能にするようにしてもよい。達成済みのミッションに応じて演出態様を変化させることにより、演出効果の向上を図ることができる。ステップS101335の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS10133のパスワード入力処理を終了する。
以上で、図30を用いたパスワード入力処理の説明を終了する。
次に、図31を用いて、ミッションリストの説明をする。図31は、ミッションリストの一例を示す図である。ここで、ミッションリストとは、遊技機1において実行される演出態様の中で、予め定められた演出条件をミッションとして定めたリストである。ミッションリストは、例えば、図10で説明した演出制御用データ保持エリア190等に設定するようにしてもよい。演出制御用CPU120は、ミッションリストに定められた達成条件に基づき、ミッションの達成を判断することができる。また、遊技者は、ミッションリストで定められた予め定められた演出条件に基づく演出を視認することにより、ミッションの達成(予め定められた演出条件の達成)を認識することができる。本実施形態では、ミッションリストには、ミッション達成を報知するタイミングが定められているものとする。
図31において、ミッションリストは、「ミッション番号」、「ミッション内容」、「達成条件」、及び「表示タイミング」の項目を有する。
ミッション番号は、それぞれのミッションに一意に割り当てられた番号であるものとする。上述したパスワードや2次元コードは、このミッション番号に基づき生成されるようにしてもよい。図31は、ミッション番号が1〜8まで連続している場合を例示しているが、例えば、達成済みのミッションをリストに含ませないようにしてもよい。
ミッション内容は、遊技者に与えられたミッションの内容である。遊技者はミッション内容を知ることによって達成すべきミッションを把握することが可能となる。本実施形態では、例えば、「最初の変動をみる」、「スーパーリーチを見る」、「スーパーリーチにおいて可動役物の動作を見る」、「スーパーリーチにおいてプッシュボタン押下」、「擬似連において可動役物の動作を見る」、「大当り1回」、「大当り図柄停止前に演出模型の動作を見る」、「ノーマルリーチにおいて可動役物の動作を見る」等の遊技者に与えられるミッション内容がミッションリストに含まれるものとする。ミッションの内容によっては、1つの演出態様によって複数のミッション内容が対応し、1つの演出態様によって複数のミッションが達成されるものが含まれていてもよい。なお、ミッション内容は、遊技者が所持する携帯端末に表示するようにしてもよい。
達成条件は、ミッションが達成されるときの条件を表している。達成条件には、例えば、飾り図柄可変表示、スーパーリーチ実行等、画像表示装置5における演出によってミッションが達成されるもの、可動役物の動作を検出する動作端センサ171B等のセンサが可動役物の動作を検出するもの、又はプッシュセンサ35Bが、プッシュボタン31Bが遊技者の操作によって押下されたことを検出するもの等が含まれてもよい。
なお、本実施形態では、1つのミッションに対して1つの達成条件のみを例示したが、ミッションの達成条件はこれに限定されない。例えば、1つのミッションに対して複数の達成条件のいずれかが満足されたときにミッションの達成としてもよい。また、1つのミッションに対して複数の達成条件がAND条件で満足されたときにミッションの達成としてもよい。また、ミッション達成の条件は、固定されたものであっても、遊技状態等によって変動するものであってもよい。
本実施形態では、可動役物173の演出動作は、図31に示す様に、ノーマルリーチ演出実行時、スーパーリーチ演出実行時、擬似連演出実行時、大当り図柄停止前の演出実行時等、複数のタイミングで実行される。複数のタイミングで可動役物173の演出動作を実行することにより、興趣の向上を図ることができ、また、ミッション達成の機会を増やすことが可能となる。なお、図31のミッションリストでは、ミッション達成に係る可動役物173の動作を説明したが、可動役物173の動作のタイミングは、このミッションリストで予め定められたタイミングに限定されるものではない。すなわち、可動役物173は、ミッションリストで定義されるタイミングで実行される場合以外に、ミッションとは関係ないタイミングで実行されてもよい。例えば、大当りのラウンド後処理やST状態において、所定のタイミングで可動役物173を実行させてもよい。
表示タイミングは、ミッションが達成されたことを遊技者に報知するタイミング(報知タイミング)である。本実施形態では、報知タイミングとして、画像表示装置5にミッション達成を報知する表示を行う表示タイミングを例示している。表示タイミングとしては、例えば、「飾り図柄変動開始後」、「スーパーリーチ実行後」、「変動終了の所定時間前」、「大当り終了演出時」等である。しかし、ミッション達成を報知する表示タイミングはこれらのタイミングには限定されない。ミッション達成を報知する表示タイミングは、例えば、遊技者によるプッシュボタン31B等の明示的な操作によって決定されるタイミングであってもよい。
また、ミッション達成の報知は画像表示装置5への表示以外にも、例えばスピーカ8からの効果音の出力、ランプ9の点灯等によって行うようにしてもよい。また、図31では、表示タイミングが1回である場合を例示しているが、表示タイミング(報知タイミング)は複数回であってもよい。
以上で、図31を用いた、ミッションリストの説明を終了する。
図32は、図26に示す演出制御プロセス処理(ステップS75)のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522において特図表示結果が「ハズレ」であると判定した場合(ステップS522;YES)、演出制御用CPU120は、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ(ハズレ)」とする場合に対応した非リーチ変動パターン(即ち、図5の「PA1−1」「PA2−1」「PA2−2」「PA2−3」)であるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523において非リーチ変動パターンであると判定した場合には(ステップS523;YES)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。
次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS523において非リーチ変動パターンでないと判定した場合には(ステップS523;NO)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS522において特図表示結果が「ハズレ」でないと判定した場合(ステップS522;NO)、すなわち、特図表示結果が「大当り(16R確変大当り、8R確変大当り)」である場合、演出制御用CPU120は、大当り組合せを構成する確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
なお、ステップS528において確定飾り図柄の組合せを決定するときには、演出制御用CPU120は、大当り種別(16R確変大当り、8R確変大当り)がいずれであるかや、昇格演出の有無などに応じて、確定飾り図柄を決定してもよい。
具体的な一例として、例えば、16R確変大当り専用の大当り組合せ(例えば、奇数の同一の飾り図柄が3個並んだもの)と、8R確変大当り専用の大当り組み合せ(例えば、偶数の同一の飾り図柄が3個並んだもの)とする態様において、16R確変大当りである場合には、16R確変大当り専用の大当り組合せ、または、8R確変大当り専用の大当り組み合せかのいずれかを確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、8R確変大当り専用の大当り組み合せを確定飾り図柄に決定した場合には、昇格演出として、8ラウンドが終了する迄の間に16R確変大当りである旨が報知されればよい。他方、8R確変大当りである場合には、8R確変大当り専用の大当り組み合せかを確定飾り図柄に決定すればよい。
なお、本実施形態では2R確変大当り(突確)を設けないが、2R確変大当り(突確)を設ける場合において、特図表示結果が「大当り(2R確変大当り(確変))」である場合、演出制御用CPU120は、2R確変大当り(突確)に対応した確定飾り図柄(最終停止図柄)の組合せを決定してもよい。
ステップS525の処理〜ステップS528の処理の何れかを実行した後には、演出制御用CPU120は、保留消化処理を実行する(ステップS530)。具体的には、当該変動に対応する保留表示に応じたアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(換言すれば、当該変動に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。例えば、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには(今回の飾り図柄の可変表示が第1特図ゲームに連動したものであるときは)、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。
より詳細には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに移動させてアクティブ表示を表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる。なお、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示は、保留表示と同じ態様で表示してもよいし、保留表示に対応するが保留表示とは異なる表示態様で表示されてもよい。第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときも同様である。
また、ステップS530の処理では、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて、消化する保留表示(アクティブ表示)の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいてシフトし、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて、アクティブ表示の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいてシフトする。
ステップS530の保留消化処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、当該変動の変動パターン等に対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする(ステップS532)。すなわち、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンを使用パターンとしてセットする。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS532においてセットした演出制御パターンのプロセスデータの演出制御プロセスタイマの初期値を設定し(ステップS534)、演出制御プロセスタイマをスタートさせて(ステップS535)、プロセスデータの内容に従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う(ステップS536)。
続いて、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間(図5に示した特図変動時間)に相当する値を設定する(ステップS537)。
続いて、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aまたは第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドを消化する(ステップS538)。具体的には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。また、ステップS538の処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122などに設けられる第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファ194Dに格納されている情報の削除やシフトも行われる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS539)、可変表示開始設定処理を終了する。
以上で、図32を用いた、可表示開始設定処理の説明を終了する。
次に、図33を用いて、図26のステップS75の演出制御プロセス処理で実行されるステップS172の可変表示中演出処理について説明する。図30は、可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。
図33に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS601)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS602)。可変時間タイマは、変動時間を計測するためのタイマであり、図5で説明したそれぞれの変動パターンに応じて設定される特図変動時間である。
ステップS602の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS603)。演出制御プロセスタイマがタイムアウトした場合には(ステップS603;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS532においてセットした演出制御パターンにおける、次のプロセスデータの演出制御プロセスタイマの設定値を設定し、演出制御プロセスタイマをスタートさせて(ステップS604)、次のプロセスデータの内容に従って、画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、可動役物173等の演出装置の制御を行う(ステップS605)。
ステップS605の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、可動役物故障検出処理1を実行する(ステップS605−1)。ステップS605−1の可動役物故障検出処理1は、次に実行するステップS605−2の可動役物故障検出処理2と合せて、可動役物173の故障を検出するための処理である。なお、ステップS605−1の可動役物故障検出処理1と、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2の詳細は、図34及び図35を用いて後述する。
なお、ステップS605の演出装置制御処理及びステップS605−1の可動役物故障検出処理1は、それぞれのプロセスデータにおけるプロセスタイマがスタートするときに1回のみ実行される処理である。これに対して、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2は、それぞれのプロセスデータにおけるプロセスタイマがタイムアウトするまでの間何度も繰り返して実行される処理である。
一方、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしていない場合(ステップS603;NO)、又はステップS605−1の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2を行う。ステップS605−2の可動役物故障検出処理2の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS606)。変動時間タイマがタイムアウトした場合には(ステップS606;YES)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS607)、可変表示中演出処理を終了する。
一方、変動時間タイマがタイムアウトしていない場合(ステップS606;NO)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を更新せずに、可変表示中演出処理を終了する。
以上で、図33を用いた、可変表示中演出処理の説明を終了する。
次に、図34を用いて、ステップS605−1における可動役物故障検出処理1の説明をする。図34は、可動役物故障検出処理1の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS605−1の可動役物故障検出処理1は、図33のステップS604、及びステップS605の処理と同様に、演出制御プロセスタイマで管理される1つのプロセスデータの実行において1回のみが実行される処理であり、1つのプロセスデータの実行中に何回も実行されるステップS605−2の可動役物故障検出処理2の処理と合せて可動役物故障検出処理を実行するものである。
図34に示す可動役物故障検出処理1において、演出制御用CPU120は、現在実行中の演出制御パターンのプロセスデータの中に、図9で説明した可動役物制御データが含まれているか否かを判断する(ステップS605−11)。可動役物制御データが含まれていないと判断した場合(ステップS605−11;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS605−1の可動役物故障検出処理1を終了する。すなわち、可動役物制御データが含まれていない場合には、次に説明する可動役物の故障を検出するためのタイマによる計時は行わない。
一方、可動役物制御データが含まれていると判断した場合(ステップS605−11;YES)、演出制御用CPU120は、動作完了フラグをリセットして(ステップS605−12)、可動役物タイマをスタートさせる(ステップS605−13)。動作完了フラグは、図35で後述するとおり、可動役物173が動作して、動作端センサ171Bが検出することによりオン状態となるフラグであり、例えば、演出制御用データ保持エリア190に記憶させておく。ステップS605−12の処理においては、以前の動作でオン状態となった動作完了フラグをリセットして、可動役物が動作完了したことを再度記録可能としている。
可動役物タイマは、図33のステップS605によって実行される演出制御パターンのプロセスデータ(可動役物制御データ)に基づき動作する可動役物173の原点位置から動作端まで移動して動作完了までの時間を計時するタイマである。例えば、本来の動作において可動役物173が動作開始してから動作端までの移動時間(本来の動作時間)が1秒であった場合に、可動役物タイマがタイムアップする値を移動時間の誤差を含めた時間より大きな値に設定する。可動役物173が移動中に機械的なトラブル等、何らかの原因で動作端まで可動役物タイマで設定された時間以内に移動できない場合、本来の動作時間では動作端まで移動できないため、演出制御用CPU120は可動役物タイマのタイムアップにより可動役物173の故障を検出することができる。
ステップS605−13の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS605−1の可動役物故障検出処理1の処理を終了する。
以上で、図34を用いた、ステップS605−1における可動役物故障検出処理1の説明を終了する。
次に、図35を用いて、ステップS605−2における可動役物故障検出処理2を説明する。図35は、可動役物故障検出処理2の一例を示すフローチャートである。
図35に示す可動役物故障検出処理2において、演出制御用CPU120は、図34のステップS605−11の処理と同様に、現在実行中の演出制御パターンのプロセスデータの中に、可動役物制御データが含まれているか否かを判断する(ステップS605−21)。可動役物制御データが含まれていないと判断した場合(ステップS605−21;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2を終了する。
一方、可動役物制御データが含まれていると判断した場合(ステップS605−21;YES)、演出制御用CPU120は、動作完了フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS605−22)。動作完了フラグは、図34のステップS605−12においてリセットされているため、プロセスデータ実行開始時においてはオフ状態であるが、可動役物173が一度動作端まで移動した後は、次に可動役物173が動作開始するまではオン状態が維持される。動作完了フラグがオン状態であると判断した場合(ステップS605−22;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2を終了する。
一方、動作完了フラグがオン状態ではないと判断した場合(ステップS605−22;NO)、演出制御用CPU120は、動作端センサ171Bがオン状態であるか否かを判断する(ステップS605−23)。動作端センサ171Bは、上述のとおり、可動役物173が動作端まで移動するとオン状態となる。動作端センサ171Bがオン状態であると判断した場合(ステップS605−23;YES)、演出制御用CPU120は、動作完了フラグをオン状態にする(ステップS605−27)。動作完了フラグがオン状態になることにより、ステップS605−22の処理において、以下に説明するステップS605−24等の処理は実行されず、故障が検出されないことになる。ステップS605−27の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2を終了する。
一方、動作端センサ171Bがオン状態でないと判断した場合(ステップS605−23;NO)、演出制御用CPU120は、可動役物タイマがタイムアップしたか否かを判断する(ステップS605−24)。可動役物タイマは、可動役物173が何らかの原因で動作端まで移動できないことを検出するタイマである。可動役物タイマがタイムアップしていないと判断した場合(ステップS605−24;NO)、演出制御用CPU120は、可動役物タイマを1減算して(ステップS605−25)、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2を終了する。
一方、可動役物タイマがタイムアップしたと判断した場合(ステップS605−24;YES)、演出制御用CPU120は、可動役物演出時故障フラグをオン状態にする(ステップS605−26)。可動役物演出時故障フラグは、図27のステップS1515の処理で説明したとおり、可動役物が動作端まで移動できない場合であっても、ミッション達成とするか否かを判断するときに使用される。ステップS605−26の処理を実行後、演出制御用CPU120は、ステップS605−2の可動役物故障検出処理2を終了する。
なお、本実施形態では、可動役物タイマを用いて、可動役物173が原点位置から動作端まで正常に動作できるか否かを判断する場合を例示したが、タイマを用いて検出可能な可動役物173の動作異常は原点位置から動作端までの動作に限定されない。例えば、動作端から原点位置までの動作、原点位置から動作端まで移動してさらに原点位置に戻るまでの動作等にいずれか1つの動作、又は複数の動作の異常を検出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、可動役物173が本来の動作時間では移動できない、すなわち、移動が遅い場合の異常を検出する場合を説明したが、例えば、モータ等の移動によって可動役物173が本来の動作時間より速く動作する異常を検出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、可動役物173が1つのアクチュエータで動作する場合を説明したが、可動役物が複数のアクチュエータで動作する場合、それぞれのアクチュエータに基づく動作の異常を検出するようにしてもよい。
以上で、図36を用いた、ステップS605−2における可動役物故障検出処理2の説明を終了する。
次に、図36を用いて、可動役物の動作によるミッション達成報知の説明をする。図36は、可動役物の動作によってミッションが達成されて、ミッションが達成されたことが報知される画像表示装置の表示例を示す図である。図36では、図31で説明した、ミッション2の「スーパーリーチを見る」ミッションと、ミッション3の「スーパーリーチにおいて可動役物の動作を見る」ミッションが達成されて、ミッション達成が報知される場合を例示している。図36(D1)〜(D3)に示したミッション達成表示は、いずれかの表示態様が実施されるものとする。
図36(A)において、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rには、飾り図柄がスーパーリーチに対応して表示されているものとする。すなわち、ミッション2の達成条件である、スーパーリーチの演出が実行されたことを図示している。スーパーリーチは、図5で説明したとおり、変動パターンが、PA4、PA5、PB4、又はPB5である場合に実施される演出態様である。本実施形態では、最終提示図柄がハズレである、PA4又はPA5における演出態様を例示する。
図36(B)において、画像表示装置5には、スーパーリーチに応じた表示がされるとともに、ミッション2が達成されたことを報知するミッション達成表示5MT2が表示される。本実施形態では、ミッション達成表示5MT2は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される変動中(可変表示中)の飾り図柄より前面に表示される場合を例示している。飾り図柄が変動中は、ミッション達成の表示を優先して表示することにより、ミッション達成を遊技者が認識しやすくなる。また、飾り図柄はまだ変動中であるため、停止表示される飾り図柄の最終停止図柄の視認を妨げない。
図36(C)において、可動役物173は、動作端である画像表示装置5の表示画面中央部まで降下する。可動役物173の動作端は、飾り図柄表示エリア5Cの飾り図柄を隠す位置である。可動役物173が動作端まで移動することにより、ミッション3は達成される。
図36(D1)〜(D3)は、ミッション3が達成されたことを報知するミッション達成表示の表示態様のバリエーションである。図36(D1)〜(D3)は、図36(C)の状態から、可動役物173が上昇して原点位置に戻り、飾り図柄表示エリア5L、5C,及び5Rには、ハズレの最終停止図柄が表示されるとともにミッション達成表示が表示されることを示している。
図36(D1)において、ミッション達成表示5MT31は、ミッション達成表示が飾り図柄表示エリア5L、5C,及び5Rに表示される最終停止図柄に重ならない位置に表示される場合を例示している。ミッション達成表示を最終停止図柄に重ならない位置に表示することにより、最終停止図柄の視認を妨げないようにすることができる。
図36(D2)において、ミッション達成表示5MT32は、ミッション達成表示が飾り図柄表示エリア5L、5C,及び5Rに表示される最終停止図柄より後面に表示される場合を例示している。ミッション達成表示を最終停止図柄の後面に表示することにより、る最終停止図柄の視認を妨げないようにすることができる。
図36(D3)において、ミッション達成表示5MT33は、ミッション達成表示を縮小して表示する場合を例示している。ミッション達成表示を縮小表示することにより最終停止図柄の視認を妨げないようにすることができる。
なお、図36(D1)〜(D3)に示したミッション達成表示は、最終停止図柄の視認を妨げないようにするものとして例示したが、最終停止図柄の視認を妨げないようにするミッション達成表示は、これに限定されない。例えば、ミッション達成表示を画像表示装置5以外に表示するようにしてもよい。また、図36(D1)〜(D3)に示したミッション達成表示は、いずれかの表示態様が実施されるものとして説明したが、演出態様によっていずれかの表示態様が選択されるようにしてもよい。例えば、最終停止図柄が大当りの場合とハズレの場合とで、ミッション達成報知の表示態様を変えるようにしてもよい。また、本実施形態では、ミッション達成表示が表示されるタイミングは、最終停止図柄が表示されるタイミングと同時である場合を例示したが、ミッション達成表示が表示されるタイミングはこれに限定されない。例えば、最終停止図柄が表示されてから所定の時間が経過後にミッション達成表示が表示されるようにしてもよい。
以上で、図36を用いた、可動役物の動作によるミッション達成報知の説明を終了する。
次に、図37を用いて、可動役物が動作端まで移動しない演出態様について説明する。図37は、可動役物の動作によってミッションが達成されず、ミッションが達成されたことが報知されない画像表示装置の表示例を示す図である。図37に示す可動役物173の動作は、演出制御パターンのプロセスデータに基づいて実行される演出動作ではあるが、図31に示すミッションリストでミッション達成条件として予め定められた演出動作を行わない場合を例示する。図37において、ミッションを達成しない可動役物173の動作としては、可動役物173が動作端まで移動しないで途中で戻ってしまう、所謂ガセ動作を例示する。なお、図37は、変動パターンがPA3−1であるノーマルリーチ(ハズレ)の場合を例示している。
図37(A)において、画像表示装置5の画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rには、飾り図柄が変動中で表示されているものとする。図37(A)に続き、図37(B)において、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rには、飾り図柄がノーマルリーチに対応して表示されている。
図37(C)において、可動役物173は、画像表示装置5の表示画面の途中まで下降していることを示している。図37(C)に示す動作端まで下降しない可動役物の下降動作は演出制御パターンに予め定められた演出動作であり、所謂ガセ動作である。画像表示装置5の表示画面の途中まで下降した可動役物は、動作端まで移動することなく、再び原点位置に戻る。したがって、ノーマルリーチにおいて可動役物の動作を見るミッションは達成されない。
図37(D)において、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rには、ハズレの最終停止図柄が表示されている。画像表示装置5には、ミッション達成の表示はされない。
なお、本実施形態では、可動役物173が動作端まで移動いた場合をミッション達成の条件とする場合を例示したが、可動役物173のガセ動作を別途ミッション達成の条件として規定してもよい。すなわち、可動役物の動作に所謂強動作と弱動作がある場合には、強動作をミッション達成条件としても、弱動作をミッション達成の条件としてもよい。
以上で、図37を用いた、可動役物が動作端まで移動しない演出態様についての説明を終了する。
次に、図38を用いて、演出動作ではない可動役物の誤動作について説明する。図38は、可動役物の誤動作によってはミッションが達成されず、ミッションが達成されたことが放置されないが像表示装置の表示例を示す図である。図38で説明する誤動作は、例えば、遊技機外部からの振動等により可動役物173が動作してしまう場合等であり、演出制御パターンに基づく演出動作ではない。
図38(A)において、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rには、飾り図柄が変動中に表示されている。図38(B)において、可動役物173が、何らかの原因で画像表示装置5の表示画面の途中まで下降する誤動作をしている。誤動作においては、可動役物の動作に係るミッションは達成されない。図38では、演出動作ではない可動役物の動作を説明するために、飾り図柄が変動中に可動役物173が誤動作する場合を例示したが、例えば、スーパーリー等の演出時において可動役物173が誤動作した場合であってもミッション達成はされない。演出動作以外にはミッション達成としないようにすることにより、誤動作によってミッション達成が報知されることを防止することができる。
なお、図38で説明した演出動作でない可動役物の動作は、図27のステップS1517及びステップS1518によって検出されてエラー処理が実施される。エラー処理において、可動役物173を原点位置に戻す動作を実行してもよい、また、エラー処理によって、可動役物173が誤動作したことを、遊技機を管理するシステムに報知するようにしてもよい。
以上で、図38を用いて、演出動作ではない可動役物の誤動作についての説明を終了する。
次に、図39を用いて、可動役物173が故障によって動作端まで移動できない場合を説明する。図39は、故障が検出された可動役物の動作によってミッションが達成されて、ミッションが達成されたことが報知される画像表示装置の表示例を示す図である。図39では、図31で説明した、ミッション7の「大当り図柄停止前に可動役物の動作見る」ミッション達成が報知される場合を例示している。図36(D1)〜(D2)に示したミッション達成表示は、いずれかの表示態様が実施されるものとする。なお、図39は、変動パターンがPB3−1であるノーマルリーチ(大当り)の場合を例示している。
図39(A)において、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rには、飾り図柄が変動中に表示されている。図39(A)に続き、図39(B)において、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rには、飾り図柄がノーマルリーチに対応して表示されている。
図39(C)において、可動役物173が下降を開始するが、動作端まで移動する前に何らかの故障で可動役物173の動作が止まってしまったものとする。途中で止まった可動役物173は、動作端まで下降することなく原点位置に戻るものとする。このような可動役物の故障によってミッションが達成されない場合、遊技者に対して不利益を与えることになる。そこで本実施形態では、演出制御用CPU120は、図34及び図35で説明した可動役物検出処理において演出中の可動役物の故障を検出し、図27のステップS151の処理において演出中に可動役物の故障が検出された場合には、可動役物に係るミッションが達成されたものとみなす処理を行う。可動役物が故障した場合であってもミッション達成を報知することにより、興趣の低下を防止することができる。
図39(D1)〜(D2)は、ミッション7が達成されたことを報知するミッション達成表示の表示態様のバリエーションである。図39(D1)〜(D2)は、図39(C)の状態から、可動役物173が上昇して原点位置に戻り、飾り図柄表示エリア5L、5C,及び5Rには、大当りの最終停止図柄が表示されるとともにミッション達成表示が表示されることを示している。また、図39(E2)は、図39(D2)の表示から推移して表示されるミッション達成表示を例示している。
図39(D1)の表示形態は、図36(D1)の表示形態と同様に、ミッション達成表示5MT71は、ミッション達成表示が飾り図柄表示エリア5L、5C,及び5Rに表示される最終停止図柄に重ならない位置に表示される場合を例示している。ミッション達成表示を最終停止図柄に重ならない位置に表示することにより、最終停止図柄の視認を妨げないようにすることができる。
図39(D2)において、ミッション達成表示5MT72は、図36(D2)の表示形態と同様に、ミッション達成表示が飾り図柄表示エリア5L、5C,及び5Rに表示される最終停止図柄より後面に表示される場合を例示している。ミッション達成表示を最終停止図柄の後面に表示することにより、る最終停止図柄の視認を妨げないようにすることができる。
図39(E2)において、ミッション達成表示5MT73は、図36(D3)の表示形態と同様に、ミッション達成表示を縮小して表示する場合を例示している。ミッション達成表示を縮小表示することにより最終停止図柄の視認を妨げないようにすることができる。本実施形態では、同一の最終停止図柄が表示されているときに複数の異なるミッション達成表示を表示する場合を例示している。しかし、ミッション達成表示は、画像表示装置5に表示される表示に応じで表示態様が異なるようにしてもよい。たとえば、最終停止図柄が表示されるときのミッション達成表示の表示態様と、ファンファーレ演出に係る表示がされるときのミッション達成表示の表示態様とを異なるものにしてもよい。
以上で、図39を用いた、可動役物173が故障によって動作端まで移動できない場合の説明を終了する。
次に、図40及び図41を用いて、可動役物173の初期動作を説明する。図40は、可動役物の初期動作の一例を示す図である。図41は、可動役物の初期動作の一例を示すタイムチャートである。図40及び図41に示す初期動作では、可動役物173を原点位置に戻す原点出し動作を行うものとする。
図40(A)は、可動役物173が、図示aの位置(位置a)にあり、可動役物173に取り付けられた検出片173Mは、原点センサ171Aによって検出されているものとする。検出片173Mは、原点センサ171A及び動作端センサ171Bによって検出できるものであればよい。例えば、原点センサ171A及び動作端センサ171Bが磁性体を検出するセンサである場合には、検出片173Mには磁性体を用いることができる。
原点センサ171A及び動作端センサ171Bは所定の検出範囲において検出片173Mを検出する。したがって、原点センサ171Aがオン状態である場合であっても、可動役物173が原点位置にあるとは限らない。初期動作においては、原点をサーチする原点復帰動作を行うことによって、可動役物173を正しい原点位置にすることができる。
図40(B)は、可動役物173が、位置aから下降を開始して、原点センサ171Aが検出片173Mを検出しなくなる位置である位置bにあることを示している。演出制御用CPU120は、可動役物173を下降させることによって原点センサ171Aの検出状態がオン状態からオフ状態になるのを確認することによって、原点センサ171Aが動作していることを確認することができる。
図40(C)は、可動役物173が、位置bからさらに下降して、動作端センサ171Bが検出片173Mを検出する位置である位置cにあることを示している。演出制御用CPU120は、可動役物173を下降させることによって動作端センサ171Bの検出状態がオフ状態からオン状態になるのを確認することによって、動作端センサ171Bが動作していることを確認することができる。演出制御用CPU120は、動作端センサ171Bがオン状態になったことを確認すると、可動役物173を上昇させて原点をサーチする。
図40(D)は、可動役物173が、位置cから上昇して、原点センサ171Aが検出片173Mを検出する位置である位置d(原点)にあることを示している。オン実施形態において、演出制御用CPU120は、可動役物173の上昇時に、原点センサ171Aがオン状態になった位置を原点位置とする。なお、原点位置の設定方法はこれに限定されない。例えば、原点センサ171Aがオン状態になってから所定時間経過後の位置を原点位置としてもよい。
なお、初期動作を行う前の可動役物173の位置は位置aにあるとはかがらない。例えば、可動役物173が誤動作によって、位置bから位置cの間にある場合がある。その場合、演出制御用CPU120は、可動役物173を下降させて図40(C)に示す状態とすることにより原点復帰の動作が可能となる。
次に、図41(A)は、横軸に時間t、縦軸に可動役物173の位置を示している。図41(B)は、原点センサ171Aの検出状態を示している。図41(C)は、動作端センサ171Bの検出状態を示している。また、図41(D)は、可動役物173を駆動するアクチュエータとしてモータを使用する場合のモータの駆動状態を示している。モータは、演出制御用CPU120の指令によって、図1で説明した可動役物制御装置17によって駆動することができる。
図40(A)における位置a〜位置dは、図41で説明した位置a〜dを示し、位置dが可動役物173の原点位置である。
時間t0において、演出制御用CPU120は、位置aにある可動役物173をモータを駆動することにより下降させる。図41(D)に示すモータは時間t0から下降動作の駆動がされることを示している。
時間t1において、演出制御用CPU120は、可動役物173を図41(A)に示す位置bまで下降させる。可動役物173が位置bまで下降すると、図41(B)に示す原点センサ171Aの検出状態がオン状態からオフ状態に変化する。
時間t2において、演出制御用CPU120は、可動役物173をさらに図41(A)に示す位置cまで下降させる。可動役物173が位置cまで下降すると、図41(C)に示す動作端センサ171Bの検出状態がオフ状態からオン状態に変化する。動作端センサ171Bの検出状態がオフ状態からオン状態に変化すると、演出制御用CPU120は、図41(D)に示すモータを下降動作から上昇動作に駆動を切り替える。図41(C)に示す動作端センサ171Bは、モータが下降動作から上昇動作に切り替えられるタイムラグによってΔTの時間オン状態となる。
時間t3において、可動役物173が図41(A)に示す原点位置dまで上昇すると、図41(B)に示す原点センサ171Aは、オフ状態からオン状態に変化する。原点センサ171Aがオフ状態からオン状態に変化すると、演出制御用CPU120は、図41(D)に示すモータを停止させる(オフ状態にする)。
なお、本実施形態では、初期動作として可動役物173を動作端まで一旦移動させる原点サーチ動作を行う場合を説明したが、原点サーチ動作はこれに限定されない。例えば、原点センサ171Aの状態変化のみを使用して原点サーチ動作を行ってもよい、また、本実施形態ではモータ駆動をON/OFF制御する場合を説明したが、原点位置付近で駆動速度を落とす等の速度制御を行うようにしてもよい。
以上で、図40及び図41を用いた、可動役物173の初期動作の説明を終了する。
次に、図42及び図43を用いて、可動役物173の動作を説明する。図42は、可動役物の動作の一例を示す図である。図43は、可動役物の動作の一例を示すタイムチャートである。図42及び図43において説明する可動役物173の動作は、原点センサ171Aにおいて原点位置を検出するにおいては図40及び図41で説明した可動役物173の動作と同じである。一方、動作端を動作端センサを設けずに下端ストッパを設けて可動役物を係止する点、可動役物173の下降動作を重力による落下動作とする点において動作が異なる。
図42(A)は、可動役物173が、原点位置aにあることを示している。原点位置Aにおいて、原点センサ!71Aは検出片173Mを検出してオン状態であるものとする。
図42(B)は、可動役物173が、位置aから下降を開始して、原点センサ171Aが検出片173Mを検出しなくなる位置である位置bにあることを示している。
図40(C)は、可動役物173が、位置bからさらに下降して、可動役物173が下端ストッパに係止されていることを示す。
また、図40(D)は、可動役物173が、位置cから上昇して原点位置にあることを示している。
本実施形態では、図2で説明した動作端センサ171Bを使用しないため、可動役物173が動作端にあるか否かの検出はできない。そこで、演出制御用CPU120は、位置bにおいて原点センサ171Aが検出片173Mを検出しなくなったことをもって、可動役物173が正常に動作したものとして判断することができる。すなわち、図35のステップS605−23及びステップS605−24で判断した、動作端センサがオン状態となるまでの可動役物タイマのタイムアウト検出は、原点センサ171Aがオン状態となるまでの時間によって検出できることになる。
図43(A)は、横軸に時間t、縦軸に可動役物173の位置を示している。図43(B)は、原点センサ171Aの検出状態を示している。また、図41(C)は、可動役物173を駆動するアクチュエータとしてモータを使用する場合のモータの駆動状態を示している。図43に示すモータは、可動役物173の上昇動作のみに使用する。
図43(A)における位置a〜位置cは、図42で説明した位置a〜cを示し、位置aが可動役物173の原点位置である。
時間t0において、演出制御用CPU120は、位置aにある可動役物173を落下させる。可動役物173の落下は、例えば、モータから駆動力を伝達するギアを開放することにより、可動役物173を自重落下させることにより行うことができる。
時間t1において、可動役物173が位置bまで下降すると、図43(B)に示す原点センサ171Aの検出状態がオン状態からオフ状態に変化する。
時間t2において、可動役物173は位置cまで下降し、下端ストッパによって係止される。
時間t3は、可動役物173が位置cまで下降したと予想できるよりt2より遅い時間である。例えば、可動役物173が位置aから自重落下によって位置cまで下降する時間がおよそ1秒を予想したとすると、時間t3は、1秒より長い時間3秒等に設定してもよい。演出制御用CPU120は、時間t3において、図43(C)に示すモータを上昇方向に駆動する。
時間t4において、可動役物173が図43(A)に示す原点位置aまで上昇すると、図43(B)に示す原点センサ171Aは、オフ状態からオン状態に変化する。原点センサ171Aがオフ状態からオン状態に変化すると、演出制御用CPU120は、図43(C)に示すモータを停止させる(オフ状態にする)。
以上で、図42及び図43を用いた、可動役物173の動作の説明を終了する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、本実施形態を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
また、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合」とは、例えば、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係であり、割合が異なる場合には、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なる場合(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるような場合)も含む。
また、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
また、本発明の遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与すると共に、付与された遊技得点、又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、確変大当りに決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
また、上記の実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の特別図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、変動する特別図柄と、可変表示結果として導出表示される確定特別図柄とが異なっていてもよい。換言すれば、変動する複数種類の特別図柄の中に、可変表示結果として導出表示される確定特別図柄が含まれていなくてもよい。
また、上記の実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、変動する飾り図柄と、可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄とが異なっていてもよい。換言すれば、変動する複数種類の飾り図柄の中に、可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄が含まれていなくてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲーム(遊技)を実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
例えば、本発明に係る遊技機は、上述のようなスロット機であって、動作を行う可動役物と、前記可動役物の動作に対応して、予め定められた演出条件が達成されたことを報知(例えば、スロット機が備える液晶画面への報知等)する報知手段とを備え、前記可動役物が演出動作(例えば、ボーナス等になることに対応して実行される動作、ボーナス等になる可能性が高いことに対応して実行される動作、ボーナス等になることに対応して又は対応せずに液晶画面の表示に対応して実行される動作等の、予め設定された動作等)とは異なる動作をした場合に、前記報知を制限する制限手段をさらに備える、スロット機であってもよい。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
5HL … 第1始動入賞記憶表示エリア
5HR … 第2始動入賞記憶表示エリア
5H … 始動入賞記憶表示エリア
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8 … スピーカ
9 … ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A … 第1始動口スイッチ
22B … 第2始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    動作を行う可動役物と、
    前記可動役物の動作に対応して、予め定められた演出条件が達成されたことを報知する報知手段と
    を備え、
    前記可動役物が演出動作とは異なる動作をした場合に、前記報知を制限する制限手段をさらに備える、遊技機。
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