JP2016197479A - 情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】再生パスに応じた選択再生データからなる個別セグメント領域を有するコンテンツの再生に際して再生エラーを発生させないコンテンツを生成する。【解決手段】各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツを生成する。コンテンツ生成を行うデータ処理部は、個別セグメント領域のサイズを予め規定した許容最大サイズ以下の設定とする。例えば、再生装置のバッファ容量や、個別セグメント領域の識別マーク埋め込み画像格納パケットの先頭から終端までの距離に基づいてサイズを規定する。【選択図】図28

Description

本開示は、情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。さらに詳細には、不正流通コンテンツの出所追跡用データを埋め込んだコンテンツの正常な再生を可能とする情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
映画や音楽等、様々なコンテンツを記録する情報記録媒体(メディア)として、DVD(Digital Versatile Disc)や、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)が多く利用されている。
これらの情報記録媒体に記録される音楽データ、画像データ等の多くのコンテンツは、その作成者あるいは販売者に著作権、頒布権等が保有されている。従って、このような情報記録媒体(メディア)にコンテンツを格納してユーザに提供する場合、正規な利用権を持つユーザのみにコンテンツの利用を許容する利用制御を行うのが一般的である。
具体的には、例えばコンテンツを暗号化コンテンツとして記録し、正規なコンテンツ購入処理を行ったユーザに提供した暗号鍵によってのみ復号可能とするといった制御等が行われる。しかし、このような処理を行っても、例えば暗号化コンテンツを取得したユーザが復号したコンテンツや、暗号鍵を不正に配布、あるいは公開するなどの処理を行ってしまうと不特定多数のコンテンツの不正利用が発生する。特に昨今は、ネットワークを介したデータの不正公開や配信が行われるケースが多く、これらの不正をいかに防止するかが大きな課題となっている。
不正コンテンツの流通を防止する1つの対策として、復号(平文)コンテンツに基づいて、復号処理や不正コピーを行なった装置を判別可能とした構成がある。
これは、暗号化コンテンツを復号して生成した復号コンテンツ、例えば復号画像データを解析し、画像から抽出される識別マークに基づいて復号処理を行なった装置を判別する構成である。
この出所追跡を可能とした構成については、例えば特許文献1(特開2006−236121号公報)、特許文献2(特開2007−43336号公報)等に記載がある。
これらの特許文献に記載の構成は、コンテンツを構成データであるセグメント、例えば映画コンテンツを構成するあるシーンの画像に異なる識別マークを埋め込み、かつ異なる鍵で復号可能とした複数のバリエーションデータを設定するものである。各再生装置は、再生装置に格納した再生装置固有の鍵を適用して、複数のバリエーションデータから復号可能な1つのデータを選択して復号し、再生する。異なる鍵を格納した再生装置は、同一シーンの画像について、異なるバリエーションデータを復号して再生する。このように、各再生装置によって異なるバリエーションデータが選択されて再生されることになる。すなわち再生装置に応じて異なる再生パスに従った再生処理が行われる。
例えば、復号コンテンツのコピーデータがネットワークを介して不正流通した場合、そのコンテンツに含まれる異なる識別マークが埋め込まれたバリエーションデータや再生パスを解析することで、不正流通したコピーデータを生成した装置、すなわちコンテンツを復号した装置を所定単位で特定することが可能となる。
しかし、様々な異なるバリエーションデータをディスクに記録した場合、再生装置は、ディスクからの読み取りデータから自装置に割り当てられたバリエーションデータのみを選択して再生する処理を行なうことになる。
再生装置は、ディスクからの読み取りデータを一時的にバッファに格納し、バッファに各機能されたデータパケットの解析を実行して、パケットヘッダに設定されたタイムスタンプ等の解析を実行し、さらにパケット内の暗号化データの復号処理等を行い、出力再生する。
しかし、現時点で、バリエーションデータ設定領域(=個別セグメント領域)のデータサイズについて明確な規定は設定されていない。
バリエーションデータ設定領域(=個別セグメント領域)のデータサイズを小さく設定してしまうと、複雑な構成を持つデータサイズの大きい1枚の画像の構成データが、1つのバリエーションデータ設定領域(=個別セグメント領域)内に収まらない可能性があり、データサイズの大きい画像には識別マークを記録することができなくなるといった問題が発生する。
また、バリエーションデータ設定領域(=個別セグメント領域)のデータサイズを過大に大きくすると、再生装置の有するバッファ容量が小さい場合に、バッファ内に1つのバリエーションデータ設定領域のデータを格納することができず、再生エラーを発生させる可能性がある。
特開2006−236121号公報 特開2007−43336号公報
本開示は、例えばこのような問題点に鑑みてなされたものであり、複数のバリエーションデータの設定されたコンテンツから1つのバリエーションデータを選択して再生を行なう構成において、バリエーションデータ設定領域(=個別セグメント領域)のデータサイズを規定した構成を提案するものである。
バリエーションデータ設定領域(=個別セグメント領域)のデータサイズを規定することにより、例えば、任意の画像フレームに対する識別マークの埋め込みが可能となる。あるいは、再生装置のバッファ容量に起因した再生エラーの発生が防止される。
本開示の第1の側面は、
ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部は、
1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成する情報処理装置にある。
さらに、本開示の第2の側面は、
ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部は、
個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成する情報処理装置にある。
さらに、本開示の第3の側面は、
各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有し、
選択するバリエーションデータに応じた複数の再生パスを設定可能なコンテンツを記録データとして格納した情報記録媒体であり、
前記コンテンツは、
1つの個別セグメント領域のサイズが、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツである情報記録媒体にある。
さらに、本開示の第4の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部が、
1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成する情報処理方法にある。
さらに、本開示の第5の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部が、
個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成する情報処理方法にある。
さらに、本開示の第6の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成させるプログラムにある。
さらに、本開示の第7の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成させるプログラムにある。
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本開示の一実施例の構成によれば、再生パスに応じた選択再生データからなる個別セグメント領域を有するコンテンツの再生に際して再生エラーを発生させないコンテンツを生成することが可能となる。
具体的には、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツを生成する。コンテンツ生成を行うデータ処理部は、個別セグメント領域のサイズを予め規定した許容最大サイズ以下の設定とする。例えば、再生装置のバッファ容量や、個別セグメント領域の識別マーク埋め込み画像格納パケットの先頭から終端までの距離に基づいてサイズを規定する。
本構成により、再生パスに応じた選択再生データからなる個別セグメント領域を有するコンテンツの再生に際して再生エラーを発生させないコンテンツを効率的に生成することが可能となる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
個別セグメント領域と共通セグメント領域を有するコンテンツの構成例について説明する図である。 個別セグメント領域と共通セグメント領域を有するコンテンツの構成と再生装置対応の再生パスについて説明する図である。 個別セグメント領域と共通セグメント領域を有するコンテンツの構成データからの識別情報検出例について説明する図である。 個別セグメント領域と共通セグメント領域を有するコンテンツのディスク上の記録構成例について説明する図である。 MPEG−2TS(トランスポートストリーム)の構成例について説明する図である。 個別セグメント領域と共通セグメント領域を有するコンテンツの再生処理例について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファの蓄積データの推移について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファのアンダーフロー発生回避条件について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファのアンダーフロー発生回避条件について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファの蓄積データの推移と、バッファのアンダーフロー発生回避条件について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファの蓄積データの推移について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファのアンダーフロー発生回避条件について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファのアンダーフロー発生回避条件について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファの蓄積データの推移と、バッファのアンダーフロー発生回避条件について説明する図である。 UHD−BD対応のディスク記録コンテンツの規定について説明する図である。 本開示のビットレート判定処理の一例について説明する図である。 本開示のビットレート判定処理の一例について説明する図である。 本開示のビットレート判定処理の一例について説明する図である。 再生処理におけるデータバッファのバッファ蓄積量推移について説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズについて説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズに基づく個別セグメント領域の許容サイズの算出処理例について説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズに基づく個別セグメント領域の許容サイズの具体例について説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズについて説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズに基づく個別セグメント領域の許容サイズの算出処理例について説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズに基づく個別セグメント領域の許容サイズの具体例について説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズに基づく個別セグメント領域の許容サイズの具体例について説明する図である。 個別セグメント領域のデータを格納するためのバッファサイズに基づく個別セグメント領域の許容サイズの具体例について説明する図である。 識別マーク埋め込み画像のソースパケット間隔に基づく個別セグメント領域の許容サイズの算出処理例について説明する図である。 識別マーク埋め込み画像のソースパケット間隔に基づく個別セグメント領域の許容サイズの算出処理例について説明する図である。 識別マーク埋め込み画像のソースパケット間隔に基づく個別セグメント領域の許容サイズの算出処理例について説明する図である。 識別マーク埋め込み画像のソースパケット間隔に基づく個別セグメント領域の許容サイズの具体例について説明する図である。 許容最大実効ビットレートについて説明する図である。 所定条件を満たすコンテンツにおける許容最大実効ビットレートの具体例について説明する図である。 所定条件を満たすコンテンツにおける許容最大実効ビットレートの具体例について説明する図である。 所定条件を満たすコンテンツにおける許容最大実効ビットレートの具体例について説明する図である。 所定条件を満たすコンテンツにおける許容最大実効ビットレートの具体例について説明する図である。 個別セグメント領域と共通セグメント領域を有するコンテンツの記録および再生処理シーケンスについて説明する図である。 情報処理装置のハードウェア構成例について説明する図である。
以下、図面を参照しながら本開示の情報処理装置、情報記録媒体、および情報処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行なう。
1.再生パス解析に基づく出所追跡処理の概要について
2.情報処理装置におけるデータ再生処理の概要について
3.データバッファに対するデータ蓄積処理とアンダーフローの可能性について
4.規定の最大記録レートを満足するコンテンツであるか否かを判定する処理について
5.分割記録されたコンテンツの判定処理について
6.個別セグメント領域のサイズの規定構成について
6−1a.(個別セグメント領域サイズ規定例1a)再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成(バッファ内に非再生データが残留しない場合)について
6−1b.(個別セグメント領域サイズ規定例1b)再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成(バッファ内に非再生データが残留する場合)について
6−2.(個別セグメント領域サイズ規定例2)識別マークの埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲に基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成について
7.確実な再生処理を実現するための許容最大実効ビットレートについて
8.情報処理装置の実行する処理のシーケンスについて
9.情報処理装置のハードウェア構成例について
10.本開示の構成のまとめ
[1.再生パス解析に基づく出所追跡処理の概要について]
まず、再生パス解析に基づく出所追跡処理の概要について説明する。
図1は、再生パス解析に基づく出所追跡処理を可能としたコンテンツの構成例を示す図である。コンテンツは、例えばディスクに記録される映画等のコンテンツである。
コンテンツには、共通セグメント領域(単一データ領域)と、個別セグメント領域が設定される。
共通セグメント領域(単一データ領域)は、全ての再生装置において共通に再生されるデータによって構成される。
一方、個別セグメント領域は、例えば映画コンテンツを構成するある同一シーンについて、複数の異なる識別情報が埋め込まれた複数のデータ(バリエーションデータ)によって構成される。
図に示す例は、0b,1bの異なる1ビットデータが埋め込まれた画像データ(バリエーションデータ)を持つ例である。
例えば個別セグメント領域−1は、映画コンテンツを構成するある1つの画像フレームを構成するデータであり、
(1)ビット値[0]の埋め込まれた[0b]、
(2)ビット値[1]の埋め込まれた[1b]、
これら2つの画像フレーム(バリエーションデータ)によって構成されている。
再生装置各々は、上記(1),(2)のデータのいずれかを選択して再生する。
なお、図に示す0b、または1bの設定された1つの矩形ボックスは、6144バイト(B)のアラインドユニットを示す。
アラインドユニットは、MPEG−2TS(Transport Stream)を構成するデータであり、1つの暗号化単位となるデータである。
例えば個別セグメント領域−1内の[0b]の複数のアラインドユニットのデータによって1つの画像フレームが生成される。
同様に、個別セグメント領域−1内の[1b]の複数のアラインドユニットのデータによって1つの画像フレームが生成される。
これらは、例えば映画コンテンツを構成する1つの同じ画像フレームである。
ただし、識別マーク検出処理によって、[0b]のデータによって生成される画像フレームからは識別ビット[0]を検出することが可能であり、[1b]のデータによって生成される画像フレームからは識別ビット[1]を検出することが可能である。
なお、識別マーク0,1は、例えば電子透かし(Water mark)として画像フレームに埋め込まれ、通常の画像観察では認識できないが、特別な検出装置を利用した電子透かし検出処理によって各ビット値を検出することが可能となる。
各再生装置には。予め再生装置対応の再生パスが割り当てられ、再生装置は、割り当てられた再生パスに従って、各個別セグメント領域から1つの画像フレーム構成データ(図に示す例では0bまたは1bのいずれか)を選択して再生する。
なお、再生装置は、自装置に割り当てられた再生パスに従って選択されるアラインドユニットの復号用の鍵を保持している。再生装置は、割り当てられた再生パス以外のアラインドユニット復号用の鍵を有していないので、他の再生パスのデータについては復号、再生することができない。
図1に示す例では、再生装置Aに割り当てられた再生パスAは、以下の通りである。
個別セグメント領域−1では[0b]を選択、
個別セグメント領域−2では[1b]を選択、
このように選択して再生するパスが割り当てられている。
このように、再生装置、あるいは所定の再生装置グループに対応付けて異なる再生パスを設定する。
例えば、悪意の再生装置が所定の再生パスに応じて復号再生したコンテンツを不正に複製(コピー)して流通させた場合、そのコピーコンテンツを解析して各個別セグメント領域に埋め込まれた識別マークを検出することができる。
この解析処理によって、1つの再生パスが判別され、その再生パスが利用可能な再生装置を特定することが可能となり、不正流通コンテンツの出所を特定することができる。
図2は、各再生装置A,B〜に対応付けられた再生パスに応じた各個別セグメント領域の識別マーク(埋め込みデータ)設定例を示す図である。
再生装置Aは、各個別セグメント領域1〜nについて、0,1,0,・・・,0の識別子埋め込みデータの再生を行なう。
再生装置Bは、各個別セグメント領域1〜nについて、1,1,0,・・・,1の識別子埋め込みデータの再生を行なう。
このように、再生装置に応じて選択される再生パスを構成する各個別セグメント領域1〜nに埋め込まれたビット列が異なり、このビット列を解析することで、1つの再生パスが判別され、その再生パスの割り当てられた再生装置を特定することが可能となる。
図3を参照して、各再生装置による再生画像データと、再生画像データに基づく出所解析析処理について説明する。
図3に示す情報記録媒体(ディスク)10には、図1を参照して説明した個別セグメント領域と共通セグメント領域(単一データ領域)から構成されるコンテンツが格納されている。
再生装置A,21は、図1を参照して説明した再生パスAに従ってコンテンツ再生を実行する。
再生装置B,22は、再生パスAと異なる再生パスBに従ってコンテンツ再生を実行する。
再生画像A,31は、再生パスAに従って、1つの個別セグメント領域から選択されたデータ(バリエーションデータ)によって構成される画像フレームである。
再生画像B,32は、同じ個別セグメント領域から選択された異なるバリエーションデータによって構成される画像フレームであり、再生パスBに含まれるバリエーションデータによって構成される画像フレームである。
これら2つの再生画像A,Bは、いずれも例えば映画コンテンツの同一シーンの画像であり、視聴者には区別なく鑑賞される画像である。
しかし、再生画像A,31は、再生パスAに含まれるバリエーションデータからなる画像フレームであり、この再生画像A,31には、特定のバリエーション識別子(データ識別子)=[0b]が埋め込まれている。例えば電子透かし(Water Mark)解析処理によって識別子[0b]を解析することができる。
なお、このように再生データに埋め込まれた識別情報はフォレンジックマーク(Forensic Mark)、あるいはフォレンジックウォーターマーク(Forensic Water Mark)と呼ばれる。
一方の再生画像B,32は、再生パスBに含まれるバリエーションデータからなる画像フレームであり、この再生画像B,32には、特定のバリエーション識別子(データ識別子)=[1b]が埋め込まれている。例えば電子透かし(Water Mark)解析処理によって識別子[1b]を解析することができる。
図1に示すコンテンツには、例えば15個の個別セグメント領域(個別セグメント1〜15)が設定されている。
例えばネットワーク上から、不正流通したコピーコンテンツが発見された場合、この不正流通コンテンツに含まれる15個の個別セグメント領域における再生画像が、どのバリエーションデータであるかを判別すれば、そのコンテンツの再生パスが明らかになる。
次に、図4を参照してディスク上のデータ記録構成例について説明する。
図4には、以下の各図を示している。
(A)個別セグメント設定態様
(B)ディスク上のデータ記録態様
(A)個別セグメント設定態様に示すように、個別セグメント領域は、複数のアラインドユニットによって構成される2つのバリエーションデータを持つ設定である。
本実施例において、各個別セグメント領域は、2つのみのバリエーションデータを有する。
各バリエーションデータは、複数のアラインドユニットによって構成される。
各アラインドユニットは、6144バイトデータである。
個別セグメント領域に設定される各バリエーションデータには、バリエーションデータに対応する識別子が電子透かし(Water Mark)として埋め込まれている。
図に示す例では、異なる埋め込み電子透かしデータが記録されたアラインドユニットをアラインドユニット(0b)、アラインドユニット(1b)として示している。
個別セグメント領域は、共通セグメント領域と交互に設定される。1つのタイトル対応コンテンツ中に設定する個別セグメント領域の設定数は様々な設定が可能である。例えば数100程度とする。再生装置は、複数種類のセグメントキーと1つのCPSユニットキーを適用して、各再生装置に設定された再生パスに添って、コンテンツを復号して再生する。
例えば、図4(A)に示すように、再生装置Aは、個別セグメント領域−1では、バリエーションデータとしてのアラインドユニット(0b)を選択し、個別セグメント領域−2ではバリエーションデータとしてのアラインドユニット(1b)を選択して再生する。
再生パスは、再生装置の所持するデバイスキーによって決定される。
図4(B)は、ディスク上のデータ記録構成を示す図である。図4(B)に示すように、個別セグメント領域のデータは、各バリエーションデータが6144B(バイト)のアラインドユニット単位で交互に記録される。
すなわち、アラインドユニット(0b)、アラインドユニット(1b)が交互に記録される。
次に、図5を参照して、再生対象データである画像等からなるコンテンツの構成例について説明する。
再生対象となる画像や音声の実データを格納したファイル(クリップAVストリーム(Clip AV Stream)ファイル)は、例えば図5(A)に示すようなMPEG−2トランスポートストリーム(TS:Transport stream)ファイル構造を持つ。
図5に示すように、MPEG−2TSフォーマットは、以下の特徴を有する。
1)MPEG−2TSファイルは、整数個のアラインドユニット(Aligned Unit)から構成される。
2)アラインドユニット(Aligned Unit)の大きさは、6kB(=6144バイト(2048×3バイト))である。
3)アラインドユニット(Aligned Unit)は、ソースパケットの第一バイト目から始まる。
4)ソースパケットは、192バイト長である。一つのソースパケットは、TP_extra_headerとTSパケットから成る。TP_extra_headerは、4バイト長であり、またTSパケットは、188バイト長である。
5)TSパケットはヘッダ(TPヘッダ)とペイロード部を有する。1つのTSパケットのペイロードには画像、音声等、いずれか一種類のデータの符号化データが格納される。
6)TSパケットのヘッダ(TPヘッダ)にはペイロードのデータ種類を示すPID(プログラムID)が記録される。
7)TSパケットのペイロードは画像や音声等の符号化データであるエレメンタリストリーム(ES)を格納したパケット(パケタイズドエレメンタリストリーム(PES))とPESヘッダ等によって構成される。
8)PESヘッダには、後続のPESパケットに格納されたエレメンタリストリーム(ES)の再生時間情報を示すプレゼンテーション・タイムスタンプ(PTS)や、デコード処理時間を示すデコーディング・タイムスタンプ(DTS)が記録される。
さらに、図5(E)に示すように、TSパケットのヘッダ情報には、以下の各データが格納される。
(a)同期用バイト(Sync byte)
(b)トランスポートエラー識別子(Transport_error_indicator)
(c)ペイロードユニットスタート識別子(Payload_unit_start_indicator)
(d)トランスポートプライオリティ(Transport_priority)
(e)プログラムID(PID)
(f)トランスポートスクランブリングコントロール(Transport scrambling control)
(g)アダプテーションフィールドコントロール(Adaptation field control)
(h)コンティニュイティカウンタ(Continuity counter)
(i)アダプテーションフィールド(Adaptation field)
[2.情報処理装置におけるデータ再生処理の概要について]
次に、図6を参照して情報処理装置におけるデータ再生処理の概要について説明する。
図6は、図1他を参照して説明したコンテンツ、すなわち、共通セグメント領域と個別セグメント領域を有するコンテンツを格納したディスク10を装着して特定の再生パスに従ったコンテンツの再生を実行する情報処理装置の構成と処理について説明する図である。
ディスクドライブ41はディスクからコンテンツ構成データを読み取り、データバッファ42に格納する。
なお、ディスクドライブ41からデータバッファ42に対するデータ供給レート、すなわちディスクからのデータ読み取りレートをR(UD)とする。
なお、図に示す下付き文字は、本明細書では()内に記載して説明する。
すなわち、R(UD)はRUDと同じである。
データバッファ42に格納されたデータは、再生データ復号部42aにおいて所定の暗号鍵を適用した復号処理(Decrypt)がなされた後、ソースパケット解析部43に読み取られる。ソースパケット解析部43は、ソースパケットのヘッダに設定されたタイムスタンプに従って、ソースパケット構成データであるトランスポートパケット(TSパケット)を取り出してTSパケット復号部45に供給する。
クロック情報供給部44は、ソースパケット解析部43にクロック情報を供給する。
なお、ソースパケット解析部43がデータバッファ42からデータを取得するデータ取得レートは、R(TS)×(192/188)となる。
R(TS)は再生レートである。188バイトのTS(トランスポートストリーム)の再生レートである。
図5を参照して説明したように、ソースパケットは188バイトのTSパケットに4バイトのヘッダを含む192バイトデータであり、ソースパケット解析部43がデータバッファ42からデータを取得するデータ取得レートは、R(TS)×(192/188)となる。
ソースパケット解析部43は、TSパケット復号部45に対して188バイトのTSパケットを出力する。この出力レートは再生レートR(TS)である。
TSパケット復号部45は、TSパケットから再生対象となる画像データ等を取り出し、符号化データのデコード(Decode)処理を実行して再生データを表示部やスピーカ等の出力部に出力する。
出力レートはR(TS)である。
[3.データバッファに対するデータ蓄積処理とアンダーフローの可能性について]
次に、図7以下を参照して、図6に示す情報処理装置のデータバッファ42に対するデータ蓄積処理とアンダーフローの可能性について説明する。なお、アンダーフローとは、データバッファ42に再生対象データが無くなってしまうことを意味する。
図7に示すグラフは、図6に示す情報処理装置におけるデータバッファ42に蓄積される再生対象データの蓄積量の時間推移を示すグラフである。
横軸が時間軸であり、縦軸はデータバッファ42に蓄積される再生対象データのバッファ蓄積量を示す。
なお、再生対象コンテンツは、図1他を参照して説明した共通セグメント領域と、個別セグメント領域から構成されるコンテンツである。
縦軸の再生データバッファ蓄積量は、
(a)共通セグメント領域から読み取られるデータ、
(b)個別セグメント領域から読み取られるデータ中、再生装置の再生パスに従って選択される再生対象データ、
これらのデータ蓄積量に相当する。
すなわち、個別セグメント領域内の再生対象とならないデータの蓄積量は、含まれない。
時間T0〜T1において、ディスクの共通セグメント領域から読み取られるデータがバッファに格納される。これらの読み取りデータは全て再生対象データである。
時間T1〜T7では、ディスクの個別セグメント領域から読み取られるデータが全てバッファに格納されるが、これらのバッファ蓄積データ中、再生対象データは、[1b]のデータのみとなる。
図7に示す例では、再生装置に対応付けられた再生パスは、バリエーションデータ[1b]のみを選択再生するパスであるものとする。
従って、バリエーションデータ[0b]は、ディスク10から読み取られたバッファ42に蓄積されるが、このデータは、再生データバッファ蓄積量には相当しないデータとなる。
時間T0〜T1での再生データバッファ蓄積レート(bps)は、以下の式に従ったレートとなる。
R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式1)
R(eb)は、実効レート(efective rate)であり、図6を参照して説明したR(TS):再生レートに等しいレートである。
188バイトのTSパケットの再生レートに相当する。
R(UD)は、図6を参照して説明したように、ディスク10からデータバッファ42に対する入力するバッファ入力データレートであり、ディスクからのデータ読み出しレートである。
R(eb)×(192/188)は、データバッファ42からソースパケット解析部43に出力されるバッファ出力データレートである。
図5を参照して説明したように、ソースパケットは188バイトのTSパケットに4バイトのヘッダを付加した192バイト構成であるため、(192/188)を乗算している。
すなわち、上記(式1)は、共通セグメント領域の読み出し再生時間である時間T0〜T1において、
再生データバッファ蓄積レート(bps)=(バッファ入力レート)−(バッファ出力レート)
を示す式である。
時間T1以降は、ディスクの個別セグメント領域から読み取られるデータが全てバッファに格納されるが、これらのバッファ蓄積データ中、再生対象データは、[1b]のデータのみとなる。
バリエーションデータ[0b]は、ディスク10から読み取られたバッファ42に蓄積されるが、このデータは、再生データバッファ蓄積量には相当しないデータとなる。
時間T1〜T2において、再生データバッファ蓄積レート(bps)は、以下の式に従ったレートとなる。
−R(eb)×(192/188)・・・(式2)
すなわち、この時間T1〜T2では、再生されないデータ[0b]がバッファに入力され、再生対象データのバッファ入力レートは0に等しくなり、上記(式1)の、
(バッファ入力レート)=R(UD)を省略した上記(式2)が、時間T1〜T2における再生データバッファ蓄積レート(bps)を示す式となる。
また、時間T2〜T3において、再生データバッファ蓄積レート(bps)は、以下の式に従ったレートとなる。
R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式3)
この式は、上記(式1)と同じ式である。
すなわち、この時間T2〜T3では、再生されるデータ[1b]がバッファに入力され、再生対象データのバッファ入力レートはR(UD)となり、上記(式1)と同じ上記(式3)が、時間T2〜T3における再生データバッファ蓄積レート(bps)を示す式となる。
時間T1からT6までの期間は、図に示すように、再生データバッファ蓄積量が減少する期間となる。
これは、バッファに入力する再生対象データより、バッファから出力される再生データ量が多くなることを意味し、この減少傾向が継続すれば、バッファに格納された再生対象データがなくなるアンダーフローが発生し、再生が停止することになる。
時間T1〜T6までの平均的なバッファ蓄積レートは、以下の(式4)によって示すことができる。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式4)
上記(式4)において、
S(IS)は、個別セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
6144は、1つのアラインドユニットのデータサイズ(バイト)である。
(S(IS)/2)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズの1/2から、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
(S(IS)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズから、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)は、時間T1〜T6におけるバッファに対する再生対象データ、すなわちバリエーションデータ[1b]の入力レートに相当する。
なお、図7に示す時間T0〜T1の期間は、共通セグメント領域のデータをバッファに入力している期間であり、この時間(S(秒))は、
(S(CS)×8)/R(UD)
となる。
なお、
S(CS)は、共通セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
8はバイトデータ量をビットデータ量に変換する乗算係数である。
また、図7に示す時間T1〜T6の期間は、個別セグメント領域のデータをバッファに入力している期間であり、この時間(S(秒))は、
((S(IS)−6144)×8)/R(UD)
となる。
データバッファ42の再生対象データが欠乏するアンダーフローを発生させないためには、図7に示す再生データバッファ蓄積量の減少傾向が開始して、最小値となる時間T6において、再生データバッファ蓄積量が0以上であることである。
この条件を式で示すと、図8に示すように、以下の(式5)として示すことができる。
Figure 2016197479
なお、(式5)に示す各パラメータは以下の通りである。
R(UD):図6の構成におけるディスクドライブ41によるディスク10からのデータ読み取りレート(bps(bit/second))、
R(eb):実効再生レート(efective rate)であり、上記条件式(式5)に従った判定を行う判定対象ATS(アライバルタイムスタンプ)区間(ATS(start)〜ATS(end))の実行再生レート(bps)、
N(SPCS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の共通セグメント領域のソースパケット数、
N(SPIS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の個別セグメント領域のソースパケット数。
S(CS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の共通セグメント領域のサイズ(byte)、
S(IS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の個別セグメント領域のサイズ(byte)、
なお、(式5)において、
(×8)は、バイト数をビットデータに変換するための乗算処理である。
(6144)は、アラインドユニットのバイト数である。個別セグメント領域内の1つの個別セグメントに対応するデータサイズである。
なお、R(eb)の式において、
270000は、27MHzで設定されているタイムスタンプを秒(s)に変換するための値である。
188×8は、TSパケットのバイト数をビットデータに変換するための値である。
(−32)は、図7に示すT6〜T7区間の1つのアラインドユニットに対応するソースパケット数を減算した処理である。図7に示す例では、時間T6〜T7の入力パケット(1b)は、再生対象データであり、バッファの再生対象データの減少傾向は時間T6で停止する。
時間T6が最もバッファ内の再生対称データが減少する時間であり、上記(式5)は、この時間T6位置を判定対象位置とした計算式である。
上記(式5)は、さらに、図9に示すように展開することができ、展開処理の結果として以下の(式6)を導くことができる。
Figure 2016197479
上記(式6)に示す不等式は、図10に示すバッファ蓄積量推移グラフにおいて、時間T0〜T7までの平均的なバッファ蓄積量の推移を示す直線Aが、常に+位置にある条件を示すものである。
すなわち、上記(式6)を満たせばバッファのアンダーフローは発生しない。
なお、R(lb)のlbは、ローカルビットレート(local bitrate)を意味する。R(lb)は、コンテンツを構成する一部区間(ローカル区間)の記録ビットレートに相当する。
なお、図7〜図10を参照して説明した例は、図7に示す個別セグメント領域から[1b]のデータのみを再生する処理例として説明した。
次に、図11以下を参照して、個別セグメント領域から[0b]のデータのみを再生する処理例について説明する。
図11に示すグラフは、先に説明した図7に示すグラフと同様、図6に示す情報処理装置におけるデータバッファ42に蓄積される再生対象データの蓄積量の時間推移を示すグラフである。
横軸が時間軸であり、縦軸はデータバッファ42に蓄積される再生対象データのバッファ蓄積量を示す。
なお、再生対象コンテンツは、図1他を参照して説明した共通セグメント領域と、個別セグメント領域から構成されるコンテンツである。
縦軸の再生データバッファ蓄積量は、
(a)共通セグメント領域から読み取られるデータ、
(b)個別セグメント領域から読み取られるデータ中、再生装置の再生パスに従って選択される再生対象データ、
これらのデータ蓄積量に相当する。
すなわち、個別セグメント領域内の再生対象とならないデータの蓄積量は、含まれない。
時間T0〜T1において、ディスクの共通セグメント領域から読み取られるデータがバッファに格納される。これらの読み取りデータは全て再生対象データである。
時間T1〜T7では、ディスクの個別セグメント領域から読み取られるデータが全てバッファに格納されるが、これらのバッファ蓄積データ中、再生対象データは、[0b]のデータのみとなる。
図11に示す例では、再生装置に対応付けられた再生パスは、バリエーションデータ[0b]のみを選択再生するパスであるものとする。
従って、バリエーションデータ[1b]は、ディスク10から読み取られたバッファ42に蓄積されるが、このデータは、再生データバッファ蓄積量には相当しないデータとなる。
時間T0〜T1、T1〜T2での再生データバッファ蓄積レート(bps)は、以下の式に従ったレートとなる。
R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式7)
R(eb)は、実効レート(efective rate)であり、図6を参照して説明したR(TS):再生レートに等しいレートである。
188バイトのTSパケットの再生レートに相当する。
R(UD)は、図6を参照して説明したように、ディスク10からデータバッファ42に対する入力するバッファ入力データレートであり、ディスクからのデータ読み出しレートである。
R(eb)×(192/188)は、データバッファ42からソースパケット解析部43に出力されるバッファ出力データレートである。
図5を参照して説明したように、ソースパケットは188バイトのTSパケットに4バイトのヘッダを付加した192バイト構成であるため、(192/188)を乗算している。
すなわち、上記(式7)は、共通セグメント領域の読み出し再生時間である時間T0〜T1と、個別セグメント領域における最初の再生対象データ[0b]の読み出し再生時間である時間T1〜T2において、
再生データバッファ蓄積レート(bps)=(バッファ入力レート)−(バッファ出力レート)
を示す式である。
時間T1以降は、ディスクの個別セグメント領域から読み取られるデータが全てバッファに格納されるが、これらのバッファ蓄積データ中、再生対象データは、[0b]のデータのみとなる。
バリエーションデータ[1b]は、ディスク10から読み取られたバッファ42に蓄積されるが、このデータは、再生データバッファ蓄積量には相当しないデータとなる。
時間T2〜T3において、再生データバッファ蓄積レート(bps)は、以下の式に従ったレートとなる。
−R(eb)×(192/188)・・・(式8)
すなわち、この時間T2〜T3では、再生されないデータ[1b]がバッファに入力され、再生対象データのバッファ入力レートは0に等しくなり、上記(式7)の、
(バッファ入力レート)=R(UD)を省略した上記(式8)が、時間T1〜T2における再生データバッファ蓄積レート(bps)を示す式となる。
また、時間T3〜T4において、再生データバッファ蓄積レート(bps)は、以下の式に従ったレートとなる。
R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式9)
この式は、上記(式7)と同じ式である。
すなわち、この時間T3〜T4では、再生されるデータ[0b]がバッファに入力され、再生対象データのバッファ入力レートはR(UD)となり、上記(式7)と同じ上記(式9)が、時間T3〜T4における再生データバッファ蓄積レート(bps)を示す式となる。
時間T2からT7までの期間は、図に示すように、再生データバッファ蓄積量が減少する期間となる。
これは、バッファに入力する再生対象データより、バッファから出力される再生データ量が多くなることを意味し、この減少傾向が継続すれば、バッファに格納された再生対象データがなくなるアンダーフローが発生し、再生が停止することになる。
時間T2〜T7までの平均的なバッファ蓄積レートは、以下の(式10)によって示すことができる。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式10)
上記(式10)において、
S(IS)は、個別セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
6144は、1つのアラインドユニットのデータサイズ(バイト)である。
(S(IS)/2)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズの1/2から、時間T1〜T2までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
(S(IS)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズから、時間T1〜T2までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)は、時間T2〜T7におけるバッファに対する再生対象データ、すなわちバリエーションデータ[0b]の入力レートに相当する。
なお、図11に示す時間T0〜T2の期間は、共通セグメント領域、および個別セグメント領域の最初の再生データ0b、これらのデータをバッファに入力している期間であり、この時間(S(秒))は、
(S(CS)+6144)×8)/R(UD)
となる。
なお、
S(CS)は、共通セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
6144は、個別セグメント領域の最初の再生データ0bのデータサイズ(バイト)である。
8はバイトデータ量をビットデータ量に変換する乗算係数である。
また、図11に示す時間T2〜T7の期間は、個別セグメント領域の最初の再生データ0b以降のデータをバッファに入力している期間であり、この時間(S(秒))は、
((S(IS)−6144)×8)/R(UD)
となる。
データバッファ42の再生対象データが欠乏するアンダーフローを発生させないためには、図11に示す再生データバッファ蓄積量の減少傾向が開始して、最小値となる時間T7において、再生データバッファ蓄積量が0以上であることである。
この条件を式で示すと、図12に示すように、以下の(式11)として示すことができる。
Figure 2016197479
なお、(式11)に示す各パラメータは以下の通りである。
R(UD):図6の構成におけるディスクドライブ41によるディスク10からのデータ読み取りレート(bps(bit/second))、
R(eb):実効再生レート(efective rate)であり、上記条件式(式11)に従った判定を行う判定対象ATS(アライバルタイムスタンプ)区間(ATS(start)〜ATS(end))の実行再生レート(bps)、
N(SPCS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の共通セグメント領域のソースパケット数、
N(SPIS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の個別セグメント領域のソースパケット数。
S(CS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の共通セグメント領域のサイズ(byte)、
S(IS):上記判定対象ATS区間(ATS(start)〜ATS(end))内の個別セグメント領域のサイズ(byte)、
なお、(式11)において、
(×8)は、バイト数をビットデータに変換するための乗算処理である。
(6144)は、アラインドユニットのバイト数である。個別セグメント領域内の1つの個別セグメントに対応するデータサイズである。
なお、R(eb)の式において、
270000は、27MHzで設定されているタイムスタンプを秒(s)に変換するための値である。
188×8は、TSパケットのバイト数をビットデータに変換するための値である。
時間T7が最もバッファ内の再生対称データが減少する時間であり、上記(式11)は、この時間T7位置を判定対象位置とした計算式である。
上記(式11)は、さらに、図13に示すように展開することができ、展開処理の結果として以下の(式12)を導くことができる。
Figure 2016197479
上記(式12)に示す不等式は、図14に示すバッファ蓄積量推移グラフにおいて、時間T0〜T7までの平均的なバッファ蓄積量の推移を示す直線Aが、常に+位置にある条件を示すものである。
すなわち、上記(式12)を満たせばバッファのアンダーフローは発生しない。
なお、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像を格納するUHD−BD(Blu−Ray(登録商標))のディスクでは、様々な読み出しレート[R(UD)]に対応したディスクが規定されており、そのディスクタイプに応じて、図15に示すように最大記録レート[MaxR(TS):Maximum TS Recording rate(bps)]が規定されている。
ディスクにデータ記録処理を行なう場合、記録データは、最大記録レート[MaxR(TS)]以下に設定することが要求される。
記録コンテンツを最大記録レート[MaxR(TS)]以下に設定することで、正常なコンテンツ再生が保証される。
すなわち、図6に示すコンテンツ再生を実行する情報処理装置においてコンテンツ再生を行なう場合に、再生途中においてデータバッファ42に再生対象データが無くなってしまうといった事態を発生させることなくコンテンツ再生を行なうことが可能となる。
コンテンツ制作者や、ディスクに対するコンテンツ記録処理実行者は、制作コンテンツや記録コンテンツが最大記録レート[MaxR(TS)]以下に設定されていることを確認してコンテンツの制作や記録処理を行なうことが必要となる。
コンテンツ記録レート(bps(bit/second))の算出式は、以下の式(式13)として示すことができる。
Figure 2016197479
上記(式13)は、コンテンツの所定区間、具体的には、
TSパケットのヘッダに設定されたタイムスタンプ(ATS:Arival Time Stamp)の所定区間(ATS(start)〜ATS(end))の区間における記録レートの算出式である。
なお、上記式において、
270000は、27MHzで設定されているタイムスタンプを秒(s)に変換するための値である。
188×8は、TSパケットのバイト数をビットデータに変換するための値である。
ディスク記録コンテンツの任意区間の記録レートは、上記(式13)によって算出される。
しかし、コンテンツのすべての部分で最大記録レート[MaxR(TS)]以下に設定されているか否かを確認することは困難である。
[4.規定の最大記録レートを満足するコンテンツであるか否かを判定する処理について]
上述したように、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像を格納するUHD−BD(Blu−Ray(登録商標))のディスクでは、様々な読み出しレート[R(UD)]に対応したディスクが規定されており、そのディスクタイプに応じて、図15に示すように最大記録レート[MaxR(TS):Maximum TS Recording rate(bps)]が規定されている。
ディスクに記録されるコンテンツが、図15に示す規定を満足するコンテンツであることの確認を効率的に実行する構成について、以下、説明する。
具体的には、コンテンツの記録レートが図15に示す最大記録レート[MaxR(TS):Maximum TS Recording rate(bps)]以下の記録レートで記録されているか否かを判定する処理について説明する。
図1を参照して説明した共通セグメント領域と個別セグメント領域を有するコンテンツにおいて、個別セグメント領域は、再生装置において選択的なデータ取得を行う再生領域であり、この個別セグメント領域のデータ読み取り、再生時には、図7を参照して説明したように、バッファの再生対象データが減少してしまう。
読み出しデータを全て再生する共通セグメント領域に比較して、読み出しデータの一部のみを再生する個別セグメント領域のデータ記録レートを高く設定することでバッファ格納データの枯渇を防止することができる。しかし、一方、個別セグメント領域のデータ記録レートを過度に高く設定すると、図15を参照して説明したUHD−BDの規定を越えてしまう場合がある。
すなわち、コンテンツの記録レートが図15に示す最大記録レート[MaxR(TS)]を越えてしまう場合が発生する。
ディスク記録コンテンツが、図15に示す規定を満足するコンテンツであることの確認を効率的に実行する実施例について図16を参照して説明する。
図16に示すように、1つの個別セグメント領域全体と、その個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域の一部からなる領域を記録ビットレート判定領域とする。
記録ビットレート判定領域の記録ビットレートR(lb)を、図15に示す規定である最大記録レート[MaxR(TS)]と比較する。
なお、R(lb)のlbは、ローカルビットレート(local bitrate)を意味する。
ローカルビットレートR(lb)を、UHD−BD規格の最大記録レート[MaxR(TS)]と比較し、
R(lb)≦MaxR(TS)・・・(式14)
上記(式14)を満足するか否かを判定する。
この(式14)を満足すれば、このディスク記録コンテンツは、図15に示すUHJD−BD規格を満足すると判定することができる。これは、個別セグメント領域が選択的データ再生用の重複画像データを記録した領域であり、選択的再生領域ではない共通セグメント領域に比較して高密度のデータが記録される領域であるとの事実に基づくものである。
図16に示すように、ビットレート判定領域は、1つの個別セグメント領域全体と、その個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域の一部からなる。
ビットレート判定領域に設定する共通セグメント領域の最小サイズは、再生装置における鍵の切り替え時間に応じて決定することができる。
再生装置は、共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際、鍵の切り替え処理を実行する。
すなわち、
(1)共通セグメント領域の暗号化データの復号に適用する鍵(CPSユニットキー)、
(2)個別セグメント領域の暗号化データの復号に適用する鍵(セグメントキー)、
この鍵の切り替え処理を行なう。
なお、共通セグメント領域の暗号化データの復号に適用する鍵であるCPSユニットキーは、各再生装置において共通の鍵となるが、個別セグメント領域の暗号化データの復号に適用するセグメントキーは、各再生装置に設定された再生パスに応じて異なる鍵となる。
ビットレート判定領域に含める共通セグメント領域の最小サイズは、この鍵の切り替え処理に必要となるコンテンツ再生時間に相当する再生データサイズとする。
すなわち、ビットレート判定領域は、
(a)1つの個別セグメント領域全体、
(b)個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域中、鍵切り替え処理に必要となるコンテンツ再生時間に相当するデータサイズ以上の共通セグメント領域、
この(a)+(b)のデータ領域をビットレート判定領域とする。
なお、ディスク記録コンテンツには、複数の個別セグメント領域が設定される。
ビットレート判定処理は、コンテンツに含まれる全ての個別セグメント領域について行う。
すなわち、コンテンツに含まれる上記(a)+(b)の領域をすべて抽出して、ビットレート判定領域とする。
抽出したビットレート判定領域のローカルビットレートR(lb)と、UHD−BD規格の最大記録レート[MaxR(TS)]との比較処理をすべて実行する。
R(lb)≦MaxR(TS)・・・(式14)
上記(式14)を満足するか否かを判定する。
すべての抽出領域について、上記(式14)を満足する場合、このディスク記録コンテンツは、図15に示すUHD−BD規格を満足すると判定する。
抽出領域中、1つでも上記(式14)を満足しない場合、このディスク記録コンテンツは、図15に示すUHD−BD規格を満足しないと判定する。
このように、記録レートが高くなると予測される個別セグメント領域を全て含み、かつ、鍵掛け替え処理時間を考慮して個別セグメント領域の前方の共通セグメント領域を含む領域をビットレート判定領域として、UHD−BD規格の最大記録レート[MaxR(TS)]との比較処理を実行する。
この処理によりディスク記録コンテンツ全体がUH−BD規格を満足するか否かを判定することが可能となる。すなわちディスク記録コンテンツが規格準拠コンテンツであるか否かを効率的に判定することが可能となる。
なお、コンテンツを生成する情報処理装置のデータ処理部は、個別セグメント領域の前方の共通セグメント領域を含む領域をビットレート判定領域として、このビットレート判定領域のローカルビットレートR(lb)が、予め規定された最大記録レート[MaxR(TS)]以下の設定となるコンテンツを生成する。
なお、ビットレート判定領域に含まれる共通セグメント領域の一部領域のサイズは、再生装置において実行される共通セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵から、個別セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵への鍵切り替え処理時間に基づいて決定されたサイズである。
なお、コンテンツは、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像からなるコンテンツであり、最大記録レート[MaxR(TS)]は、超高精細(UHD)画像コンテンツを格納するディスク対応の規格である。
[5.分割記録されたコンテンツの判定処理について]
コンテンツをディスクに記録する場合、再生データは必ずしもディスク上に連続して記録されるとは限らない。データの途中で分断してディスク上の離間位置に記録する場合がある。このような分割記録コンテンツを再生する場合、再生装置は、ディスク上でピックアップをジャンプさせて再生することが必要となる。すなわち、分割記録されたデータ間をジャンプしてデータ再生を行なう。
図17に、分割記録されたコンテンツの例を示す。
図17(a)はディスクに対する記録処理対象となるAVストリームファイルである。
図17(b)は、(a)のAVストリームファイルをディスクに記録した場合の一例を示している。
(a)AVストリームファイルは、連続的なデータファイルである。
(b)ディスク上のデータ記録レイアウトにおいては、AVストリームファイルが所々で分割されて記録されている。これは。例えばディスク上の欠陥セグメント等、様々な要因によるものである。
図17(b)のデータ構成において、「ジャンプ」の記載部分が、AVストリームファイルの記録されていない領域であり、コンテンツの分割位置である。
再生装置は、このように分割されれたコンテンツを再生する場合、図に示す「ジャンプ」領域において、ピックアップを「ジャンプ」させて再生を行なうことになる。
このように、ジャンプ処理を伴う再生を行なうと、「ジャンプ」期間は、バッファ(図6に示すデータバッファ42)に対するデータの入力が中断することになる。この結果、このジャンブ期間においてバッファ内の再生対象データが減少することになる。
なお、ディスクに対するデータ記録は、複数層に渡って行われる場合もある。この複数層に渡る記録コンテンツの場合には、コンテンツ再生時に層間ジャンプが実行される。
図18に複数層(レイヤ0(L0)とレイヤ1(L1))に渡る記録コンテンツの構成例と、層間ジャンプの例を示す。
このようにジャンプ処理が発生する可能性のあるコンテンツについては、コンテンツをディスクに記録する場合の制約として、以下の制約を規定する。
(制約1)コンテンツ分割は共通セグメント領域内のみにおいて許容する。
(制約2)個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域は、前述した共通セグメント領域の最小サイズ以上とする。すなわち、鍵の切り替え処理に必要となるコンテンツ再生時間に相当する再生データサイズ以上のサイズとする。
この制約条件を満足するようにコンテンツをディスクに記録する。
これらの制約に従ってディスクに記録されたコンテンツについて、上述したビットレート判定処理を行なう。
すなわち、ビットレート判定処理は、
(a)1つの個別セグメント領域全体、
(b)個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域中、鍵切り替え処理に必要となるコンテンツ再生時間に相当するデータサイズ以上の共通セグメント領域、
この(a)+(b)のデータ領域をビットレート判定領域として実行する。
コンテンツに含まれる全ての個別セグメント領域について、
上記(a)+(b)の領域を抽出して、抽出領域すべてについて、
ローカルビットレートR(lb)と、UHD−BD規格の最大記録レート[MaxR(TS)]との比較処理を実行する。
R(lb)≦MaxR(TS)・・・(式14)
上記(式14)を満足するか否かを判定する。
すべての抽出領域について、上記(式14)を満足する場合、このディスク記録コンテンツは、図15に示すUHD−BD規格を満足すると判定する。
抽出領域中、1つでも上記(式14)を満足しない場合、このディスク記録コンテンツは、図15に示すUHD−BD規格を満足しないと判定する。
このように、コンテンツがデータ途中で分断されてディスクに記録される場合でも、
(制約1)コンテンツ分割は共通セグメント領域内のみにおいて許容する。
(制約2)個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域は、前述した共通セグメント領域の最小サイズ以上とする。
これらの制約を順守して記録されたコンテンツについては、上述した特定のビットレート判定領域に対してビットレート判定処理を行なうのみで、ディスク記録コンテンツが、図15に示すUHD−BD規格を満足するか否かを判定することができる。
なお、ビットレート判定処理対象となる領域は、前述したように、
(a)1つの個別セグメント領域全体、
(b)個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域中、鍵切り替え処理に必要となるコンテンツ再生時間に相当するデータサイズ以上の共通セグメント領域、
この(a)+(b)のデータ領域である。
この処理により、コンテンツが分断領域くを持ち、再生時にジャンプ処理を実行する必要があるコンテンツである場合においても、上記制約に従ってディスクにコンテンツを記録することで、上述した簡易的なビットレート判定処理を適用することができる。
すなわち、上述した簡易的なビットレート判定処理により、ディスク記録コンテンツ全体がUH−BD規格を満足するか否かを判定することが可能となり、ディスク記録コンテンツが規格準拠コンテンツであるか否かを効率的に判定することが可能となる。
なお、コンテンツを生成しディスクに記録する処理を実行する情報処理装置のデータ処理部は、ディスクに対する生成コンテンツの記録処理に際し、記録コンテンツを分割して記録する場合、下記制約、すなわち、
(制約1)コンテンツ分割は共通セグメント領域内のみにおいて許容する、
(制約2)個別セグメント領域に先行する共通セグメント領域は、再生装置において実行される共通セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵から、個別セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵への鍵切り替え処理時間に相当する再生データサイズ以上、
上記制約を満たす設定として記録する処理を実行する。
すなわち、個別セグメント領域の前方の共通セグメント領域を含む領域をビットレート判定領域として、このビットレート判定領域のローカルビットレートR(lb)が、予め規定された最大記録レート[MaxR(TS)]以下の設定となるコンテンツを生成する。
なお、ビットレート判定領域に含まれる共通セグメント領域の一部領域のサイズは、再生装置において実行される共通セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵から、個別セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵への鍵切り替え処理時間に基づいて決定されたサイズである。
なお、コンテンツは、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像からなるコンテンツであり、最大記録レート[MaxR(TS)]は、超高精細(UHD)画像コンテンツを格納するディスク対応の規格である。
[6.個別セグメント領域のサイズの規定構成について]
次に、個別セグメント領域のサイズの規定構成について説明する。
図1他を参照して説明したコンテンツ、すなわち、共通セグメント領域と、個別セグメント領域を有するコンテンツについて、現時点で、個別セグメント領域(バリエーションデータ設定領域)のデータサイズについて明確な規定がない。
個別セグメント領域のデータサイズを小さく設定してしまうと、複雑な構成を持つデータサイズの大きい1枚の画像の構成データが、1つの個別セグメント領域内に収まらない可能性があり、データサイズの大きい画像には識別マークを記録することができなくなるといった問題が発生する。
また、個別セグメント領域のデータサイズを過大に大きくすると、再生装置の有するバッファ容量が小さい場合に、バッファ内に1つの個別セグメント領域のデータを格納することができず、再生エラーを発生させる可能性がある。
以下では、このような問題を解決するため、個別セグメント領域の最大サイズの規定構成について説明する。
以下、個別セグメント領域の最大サイズの規定構成として、以下の2つの異なるアプローチに基づく規定例について説明する。
(個別セグメント領域サイズ規定例1a)再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成(バッファ内に非再生データが残留しない場合)
(個別セグメント領域サイズ規定例1b)再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成(バッファ内に非再生データが残留する場合)
(個別セグメント領域サイズ規定例2)識別マークの埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲に基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成
[6−1a.(個別セグメント領域サイズ規定例1a)再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成(バッファ内に非再生データが残留しない場合)について]
まず、個別セグメント領域サイズ規定例1として、再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成例について説明する。
まず、図19以下を参照して、バッファ内に非再生データが残留しない場合の個別セグメント領域サイズ規定例1aについて説明する。
図19は、先に説明した図7と同様のグラフであり、図6に示す情報処理装置におけるデータバッファ42に蓄積される再生対象データの蓄積量の時間推移を示すグラフである。
横軸が時間軸であり、縦軸はデータバッファ42に蓄積される再生対象データのバッファ蓄積量を示す。
なお、再生対象コンテンツは、図1他を参照して説明した共通セグメント領域と、個別セグメント領域から構成されるコンテンツである。
縦軸の再生データバッファ蓄積量は、
(a)共通セグメント領域から読み取られるデータ、
(b)個別セグメント領域から読み取られるデータ中、再生装置の再生パスに従って選択される再生対象データ、
これらのデータ蓄積量に相当する。
すなわち、個別セグメント領域内の再生対象とならないデータの蓄積量は、含まれない。
時間T0〜T1において、ディスクの共通セグメント領域から読み取られるデータがバッファに格納される。これらの読み取りデータは全て再生対象データである。
時間T1〜T7では、ディスクの個別セグメント領域から読み取られるデータが全てバッファに格納されるが、これらのバッファ蓄積データ中、再生対象データは、[1b]のデータのみとなる。
図19に示す例では、再生装置に対応付けられた再生パスは、バリエーションデータ[1b]のみを選択再生するパスであるものとする。
従って、バリエーションデータ[0b]は、ディスク10から読み取られたバッファ42に蓄積されるが、このデータは、再生データバッファ蓄積量には相当しないデータとなる。
前述したように、時間T0〜T1での再生データバッファ蓄積レート(bps)は、以下の式に従ったレートとなる。
R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式1)
R(eb)は、実効レート(efective rate)であり、図6を参照して説明したR(TS):再生レートに等しいレートである。
188バイトのTSパケットの再生レートに相当する。
R(UD)は、図6を参照して説明したように、ディスク10からデータバッファ42に対する入力するバッファ入力データレートであり、ディスクからのデータ読み出しレートである。
R(eb)×(192/188)は、データバッファ42からソースパケット解析部43に出力されるバッファ出力データレートである。
図5を参照して説明したように、ソースパケットは188バイトのTSパケットに4バイトのヘッダを付加した192バイト構成であるため、(192/188)を乗算している。
すなわち、上記(式1)は、共通セグメント領域の読み出し再生時間である時間T0〜T1において、
再生データバッファ蓄積レート(bps)=(バッファ入力レート)−(バッファ出力レート)
を示す式である。
時間T1以降は、ディスクの個別セグメント領域から読み取られるデータが全てバッファに格納されるが、これらのバッファ蓄積データ中、再生対象データは、[1b]のデータのみとなる。
バリエーションデータ[0b]は、ディスク10から読み取られたバッファ42に蓄積されるが、このデータは、再生データバッファ蓄積量には相当しないデータとなる。
先に図7を参照して説明したように、時間T1からT6までの期間は、図に示すように、再生データバッファ蓄積量が減少する期間となる。
これは、バッファに入力する再生対象データより、バッファから出力される再生データ量が多くなることを意味し、この減少傾向が継続すれば、バッファに格納された再生対象データがなくなるアンダーフローが発生し、再生が停止することになる。
時間T1〜T6までの平均的なバッファ蓄積レートは、図7を参照して説明したように、以下の(式4)によって示すことができる。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)−R(eb)×(192/188)・・・(式4)
上記(式4)において、
S(IS)は、個別セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
6144は、1つのアラインドユニットのデータサイズ(バイト)である。
(S(IS)/2)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズの1/2から、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
(S(IS)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズから、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)は、時間T1〜T6におけるバッファに対する再生対象データ、すなわちバリエーションデータ[1b]の入力レートに相当する。
なお、図7に示す時間T0〜T1の期間は、共通セグメント領域のデータをバッファに入力している期間であり、この時間(S(秒))は、
(S(CS)×8)/R(UD)
となる。
なお、
S(CS)は、共通セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
8はバイトデータ量をビットデータ量に変換する乗算係数である。
また、図7に示す時間T1〜T6の期間は、個別セグメント領域のデータをバッファに入力している期間であり、この時間(S(秒))は、
((S(IS)−6144)×8)/R(UD)
となる。
再生装置のバッファ、すなわち、図6に示すデータバッファ42に1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])は、図19に示す(Bp−Bq)のサイズ(データ容量)となる。
式で示すと、図20に示すように、以下の(式21)によって示すことができる。
Figure 2016197479
この(式21)において、
Need RB1 size[Byte]は、図6に示すデータバッファ42に1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズ[Byte]である。
S(IS)は、個別セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
6144は、1つのアラインドユニットのデータサイズ(バイト)である。
R(UD)は、図6を参照して説明したように、ディスク10からデータバッファ42に対する入力するバッファ入力データレートであり、ディスクからのデータ読み出しレートである。
R(eb)は、実効レート(efective rate)であり、図6を参照して説明したR(TS):再生レートに等しいレートである。
188バイトのTSパケットの再生レートに相当する。
(S(IS)/2)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズの1/2から、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
(S(IS)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズから、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)は、時間T1〜T6におけるバッファに対する再生対象データ、すなわちバリエーションデータ[1b]の入力レートに相当する。
上記(式21)は、図6に示すデータバッファ42に1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])の算出式であり、この(式21)には、1つの個別セグメント領域のデータサイズS(IS)が示されている。
この(式21)を展開して、1つの個別セグメント領域に許容される最大データサイズMAX_S(IS)を算出する。
上記(式21)によって算出されるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])は、1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])の最小値であり、バッファサイズの許容容量は、図21の(式21a)に示す不等式として表現することができる。
(式21a)を展開すると、1つの個別セグメント領域のデータサイズS(IS)[Byte]の許容サイズを示す(式21b)を得ることができる。
この(式21b)は、再生装置のバッファのバッファサイズが、(Need RB1 size[Byte])である場合に、このバッファに1つの個別セグメント領域のデータを全て格納可能とするための1つの個別セグメント領域の最大のデータサイズ)S(IS)[Byte]を示す式である。
図21に示す(式21b)は、バイト単位の式である。一方、個別セグメント領域は、6144バイトのアラインドユニット単位のデータ領域として設定される。2つのバリエーションデータを有する場合は、2つのアラインドユニット単位、すなわち、
(6144×2)バイト
単位のデータとして設定される。
そこで、図21(式21b)を、(6144×2)バイト単位の個別セグメント領域データサイズを示す式に変換する。この変換後の式が、図21、および以下に示す(式22)となる。
Figure 2016197479
なお、floor(A)は、Aの小数点以下の切り捨てを行う関数である。
上記(式22)に示すMax_S(IS)が、個別セグメント領域の許容最大サイズである。
しかし、この(式22)に示す式には、1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズの最小値(Need RB1 size[Byte])を利用した式である。
従って、具体的な、個別セグメント領域の許容最大サイズを算出するためには、このバッファサイズ最小値(Need RB1 size[Byte])の具体的なサイズを決定することが必要となる。
このバッファサイズの具体的な値の一例として、既にBD(Blu−Ray(登録商標)Disc)規格として存在する再生時の許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)に基づいて規定されたバッファサイズを用いることができる。
このジャンプ距離に基づくバッファサイズの値を適用して、個別セグメント領域の許容最大サイズの具体的サイズを算出した例について図22を参照して説明する。
図22に示す(式22a)は、上述した(式22)内のバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])を、許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)に基づいて規定されたバッファサイズに置き換えた式である。
すなわち、(式22)に示す、
Need RB1 size[Byte]
を、
MaxT(Jump)×MaxR(TS)×(192/(188×8))
に置き換えた式である。
MaxT(Jump)は、BD(Blu−Ray(登録商標)Disc)規格の許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間(sec)、
MaxR(TS)は、最大記録レート(bps)
である。
この設定を用いることにより、図22の表に示すように、各ディスクタイプに応じた具体的な個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]を規定することができる。
なお、ディスクタイプに応じて許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間:MaxT(Jump)は異なっており、各ディスクタイプに応じて異なる個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]が規定される。
ディスクタイプ1(Type1)は、読み出しレート[R(UD)]=71930000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ2(Type2)は、読み出しレート[R(UD)]=91916000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ3(Type3)は、読み出しレート[R(UD)]=122546000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ4(Type4)は、読み出しレート[R(UD)]=143860000[bps]に対応したディスク、
である。
タイプ1のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=71930000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.705[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=5760000[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=14082048[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.861792[sec]
タイプ2のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=91916000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.702[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=7321711[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=17952768[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.860648813[sec]
タイプ3のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=122546000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.699[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=9726511[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=23814144[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.855707009[sec]
タイプ4のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=143860000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.698[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=11396707[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=27930624[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.855316216[sec]
なお、個別セグメント領域許容最大サイズをディスクタイプに依存しない設定の規定とするのであれば、タイプ4対応の規定値:Max_S(IS)=27930624[Byte]を採用すればよい。
[6−1b.(個別セグメント領域サイズ規定例1b)再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成(バッファ内に非再生データが残留する場合)について]
次に、再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成例のもう1つの例として、バッファ内に非再生データが残留する場合の個別セグメント領域サイズ規定例1bについて説明する。
図19〜図22を参照して説明した再生装置のバッファサイズに基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成例は、データバッファ42内に非再生データが残留せず、即座にバッファから削除される場合の例として説明した。
以下に説明する例は、データバッファ42内に非再生データが残留する場合の個別セグメント領域の最大サイズの規定例である。
先に説明した図19を再度、参照して、各時間帯における処理について説明する。
時間T0〜T1において、ディスクの共通セグメント領域から読み取られるデータがバッファに格納される。これらの読み取りデータは全て再生対象データである。
時間T1〜T7では、ディスクの個別セグメント領域から読み取られるデータが全てバッファに格納されるが、これらのバッファ蓄積データ中、再生対象データは、[1b]のデータのみとなる。
図19に示す例では、再生装置に対応付けられた再生パスは、バリエーションデータ[1b]のみを選択再生するパスであるものとする。
本例では、バリエーションデータ[0b]は、ディスク10から読み取られたバッファ42に蓄積され、そのままバッフアに残留する場合の例として説明する。
非再生データが図6に示すデータバッファ42に残留する場合、必要となるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])は、式で示すと、図23に示すように、以下の(式25)によって示すことができる。
Figure 2016197479
この(式25)において、
Need RB1 size[Byte]は、図6に示すデータバッファ42に1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズ[Byte]である。
S(IS)は、個別セグメント領域のデータサイズ(バイト)である。
6144は、1つのアラインドユニットのデータサイズ(バイト)である。
R(UD)は、図6を参照して説明したように、ディスク10からデータバッファ42に対する入力するバッファ入力データレートであり、ディスクからのデータ読み出しレートである。
R(eb)は、実効レート(efective rate)であり、図6を参照して説明したR(TS):再生レートに等しいレートである。
188バイトのTSパケットの再生レートに相当する。
(S(IS)/2)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズの1/2から、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
(S(IS)−6144)は、図に示す時間T1〜T7のデータサイズから、時間T6〜T7までの1つのアラインドユニットのデータサイズ(6144バイト)を減算したデータ量である。
((S(IS)/2)−6144)/(S(IS)−6144))×R(UD)は、時間T1〜T6におけるバッファに対する再生対象データ、すなわちバリエーションデータ[1b]の入力レートに相当する。
最後のS(IS)/2は、非再生データとしてバッファに残留するデータ量を示している。
上記(式25)は、図6に示すデータバッファ42に1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])の算出式である。
この(式25)を展開して、1つの個別セグメント領域に許容される最大データサイズMAX_S(IS)を算出する。
上記(式25)によって算出されるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])は、1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])の最小値であり、バッファサイズの許容容量は、図24の(式25a)に示す不等式として表現することができる。
(式25a)を展開すると、1つの個別セグメント領域のデータサイズS(IS)[Byte]の許容サイズを示す(式25b)を得ることができる。
この(式25b)は、再生装置のバッファのバッファサイズが、(Need RB1 size[Byte])である場合に、このバッファに1つの個別セグメント領域のデータを全て格納可能とするための1つの個別セグメント領域の最大のデータサイズ)S(IS)[Byte]を示す式である。
図24に示す(式25b)は、バイト単位の式である。一方、個別セグメント領域は、6144バイトのアラインドユニット単位のデータ領域として設定される。2つのバリエーションデータを有する場合は、2つのアラインドユニット単位、すなわち、
(6144×2)バイト
単位のデータとして設定される。
そこで、図24(式25b)を、(6144×2)バイト単位の個別セグメント領域データサイズを示す式に変換する。この変換後の式が、図24、および以下に示す(式26)となる。
Figure 2016197479
なお、floor(A)は、Aの小数点以下の切り捨てを行う関数である。
上記(式26)に示すMax_S(IS)が、個別セグメント領域の許容最大サイズである。
しかし、この(式26)に示す式には、1つの個別セグメント領域のデータを格納するために必要となるバッファサイズの最小値(Need RB1 size[Byte])を利用した式である。
従って、具体的な、個別セグメント領域の許容最大サイズを算出するためには、このバッファサイズ最小値(Need RB1 size[Byte])の具体的なサイズを決定することが必要となる。
このバッファサイズの具体的な値の一例として、既にBD(Blu−Ray(登録商標)Disc)規格として存在する再生時の許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)に基づいて規定されたバッファサイズを用いることができる。
このジャンプ距離に基づくバッファサイズの値を適用して、個別セグメント領域の許容最大サイズの具体的サイズを算出した例について図25を参照して説明する。
図25に示す(式26a)は、上述した(式26)内のバッファサイズ(Need RB1 size[Byte])を、許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)に基づいて規定されたバッファサイズに置き換えた式である。
すなわち、(式26)に示す、
Need RB1 size[Byte]
を、
MaxT(Jump)×MaxR(TS)×(192/(188×8))
に置き換えた式である。
MaxT(Jump)は、BD(Blu−Ray(登録商標)Disc)規格の許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間(sec)、
MaxR(TS)は、最大記録レート(bps)
である。
この設定を用いることにより、図25の表に示すように、各ディスクタイプに応じた具体的な個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]を規定することができる。
なお、ディスクタイプに応じて許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間:MaxT(Jump)は異なっており、各ディスクタイプに応じて異なる個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]が規定される。
ディスクタイプ1(Type1)は、読み出しレート[R(UD)]=71930000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ2(Type2)は、読み出しレート[R(UD)]=91916000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ3(Type3)は、読み出しレート[R(UD)]=122546000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ4(Type4)は、読み出しレート[R(UD)]=143860000[bps]に対応したディスク、
である。
タイプ1のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=71930000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.705[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=5760000[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=6328320[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.38728[sec]
タイプ2のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=91916000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.702[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=7321711[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=8060928[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.386437797[sec]
タイプ3のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=122546000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.699[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=9726511[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=10702848[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.384582459[sec]
タイプ4のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
読み出しレート:R(UD)=143860000[bps]
最大ジャンプ時間:MaxT(jump)=0.698[sec]
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=11396707[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=12546048[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=0.384196153[sec]
なお、個別セグメント領域許容最大サイズをディスクタイプに依存しない設定の規定とするのであれば、タイプ4対応の規定値:Max_S(IS)=12546048[Byte]を採用すればよい。
様々なタイプのディスクにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例について、図26以下を参照して説明する。
(具体例1)
図26に示す(具体例1)は、以下の条件に従ったコンテンツにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例である。
共通セグメント領域許容最小サイズ(Minimum Size)については、10秒の再生時間の相当のデータサイズとしている。
すなわち、共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際の鍵切り替え処理時間ATSD(key chenge)=10秒(sec)としている。
個別セグメント領域許容最大サイズ(Maximum Individual Segment)は、先に図25を参照して説明したと同様、ディスクタイプに応じた許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間:MaxT(Jump)に基づいて算出した個別セグメント領域許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]としている。
なお、ディスクタイプは、図25等を参照して説明した例と同様であり、
ディスクタイプ1(Type1)は、読み出しレート[R(UD)]=71930000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ2(Type2)は、読み出しレート[R(UD)]=91916000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ3(Type3)は、読み出しレート[R(UD)]=122546000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ4(Type4)は、読み出しレート[R(UD)]=143860000[bps]に対応したディスク、
である。
タイプ1のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=81702912[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=6328320[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=61699608[bps]
タイプ2のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=104300544[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=8060928[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=78769376[bps]
タイプ3のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=139149312[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=10702848[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=105107456[bps]
タイプ4のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=163276800[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=12546048[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=123336768[bps]
(具体例2)
図27に示す(具体例2)は、以下の条件に従ったコンテンツにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例である。
共通セグメント領域許容最小サイズ(Minimum Size)については、2秒の再生時間の相当のデータサイズとしている。
すなわち、共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際の鍵切り替え処理時間ATSD(key chenge)=2秒(sec)としている。
個別セグメント領域許容最大サイズ(Maximum Individual Segment)は、先に図25を参照して説明したと同様、ディスクタイプに応じた許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間:MaxT(Jump)に基づいて算出した個別セグメント領域許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]としている。
上記設定において、タイプ1のディスクの場合の各値の具体的な値は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=16343040[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=6328320[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=55067744[bps]
タイプ2のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=20865024[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=8060928[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=70316136[bps]
タイプ3のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=27832320[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=10702848[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=93863040[bps]
タイプ4のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=32655360[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=12546048[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=110150112[bps]
[6−2.(個別セグメント領域サイズ規定例2)識別マークの埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲に基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成について]
次に、図28以下を参照して、個別セグメント領域サイズ規定例2として、識別マークの埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲に基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成例について説明する。
図28を参照して、本規定例2の概要について説明する。規定例2は、個別セグロナト領域内に設定される識別マークを埋め込んだ画像格納ソースパケットの先頭パケット〜最終パケットの許容最大距離に基づいて、個別セグメント領域の許容サイズを算出するものである。
BD(Blu−Ray(登録商標)Disc)に関する既存の規定としてSTDモデルの1secルールがある。
この1secルールは、MPEG−2TSシステム規格の1つである。MPEG−2TS符号化データを受信し復号、再生する復号側のモデル(T−STD(TS−System Target Decoder)に関する規格である。復号側での復号処理や再生処理を確実に実行可能とするための規格であり、1つの画像フレームを構成するソースパケットの先頭から最終までのタイムスタンプ区間(ATSD:Arival Time Stamp Duration)が1秒を越えないことを定めている。
個別セグメント領域に含まれる画像についてもこのルールを適用する。
図28(a)は、図1〜図4等を参照して説明したコンテンツ、すなわち、共通セグメント領域と個別セグメント領域を有するコンテンツの一部の領域を示した図である。図4(B)に示すと同様のディスク上のデータ配列を示している。
図28(b)は、個別セグメント領域に設定されるアラインドユニット(6144バイト)の構成データであるソースパケット(192バイト)を示す図である。なお、図5を参照して説明したように、本来、1つのアラインドユニットには32個のソースパケットが含まれるが、図28ではソースパケットの一部を省略し簡略化して示している。
図28(b)に示すソースパケットには、識別マーク(WM)の埋め込まれた画像の構成データを格納したパケットと、それ以外のデータを格納したパケットが混在して存在する。
図28(c)は、ある再生装置(再生装置A)に対して設定される1つの再生パス(再生パスA)に従って選択されるアラインドユニットを構成するソースパケットのみのデータ構成を示している。
この例では、再生装置Aの再生パスAは、識別マーク(0b)の設定された画像データを含むアラインドユニット(0b)を選択して再生するパスであるとする。
再生装置Aは、再生パスAに従って選択される図28(c)に示すアラインドユニットを個別セグメント領域から選択して、復号し、再生する。
再生パスに従って選択されるアラインドユニットを構成するソースパケットには、画像データ等が格納されている。再生装置は、各パケットに設定されるヘッダ情報に応じて、各データ種別に区分し、区分した後、各データ種別に応じた復号処理を実行して再生する。
図28(c)に示すように、再生装置Aの再生パスAに従って選択されるアラインドユニットには、識別マーク埋め込み画像の構成データを格納した複数のソースパケットが含まれる。
これらの複数の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット101と最終パケット102の再生時間間隔は、前述したSTDモデルの1secルールによって1秒を超えることがない。
すなわち、1つの個別セグメント領域に格納される識別マーク埋め込み画像の構成データとなる先頭パケット101に設定された再生時間情報であるタイムスタンプ(ATS:Arival Time Stamp)と、最終パケット102のタイムスタンプ(ATS)との間隔(ATSD:Arival Time Stamp Duration)は1秒以内の間隔となる。
この条件の他、ワーストケースとして以下の各条件を満たすことを前提として、個別セグメント領域の最大許容サイズを規定する。
(条件1)識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットのタイムスタンプ間隔(ATSD(アライバルタイムスタンプデュレーション)を1秒とする[STDモデルの1secルール]。
(条件2)識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットの間のTSレートが最大TS記録レートMaxR(TS)に多重化されているものとする。
(条件3)識別データ埋め込み画像の先頭パケットは、このパケットが属するアラインドユニットの最後のパケットとして配置されているものとする。
これらの各条件を満たすことを前提として、個別セグメント領域の最大許容サイズを規定する。
図29を参照して、本実施例における個別セグメント領域の最大許容サイズの算出処理例について説明する。
N(SP−ATSD_1sec)を1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットのソースパケット番号(SPN)差分+1とする。
N(SP−ATSD_1sec)は、1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケットの数を示す。
すなわち、
N(SP−ATSD_1sec)=(個別セグメント領域の識別マーク埋め込み画像最終パケットのSPN)−(個別セグメント領域の識別マーク埋め込み画像先頭パケットのSPN)+1
である。
また、
ATSD=1sec(秒)
R(TS)=MaxR(TS)
これらの前提に基づいて、図29に示す以下の(式31)が導かれる。
Figure 2016197479
上記(式31)は、1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケット数分のTSパケットのビット数(188×8)の再生を最大TSレート(MaxR(TS))で実行した場合の再生時間(sec)が1秒であることを示す式である。
上記(式31)を展開すると、図29に示す以下の(式32)が導かれる。
Figure 2016197479
上記(式32)において、
ceil(A)は、Aの小数点以下切り上げを示す。
上記(式32)は、1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケットの数:N(SP−ATSD_1sec)の算出式となる。最大TS記録レートMaxR(TS)を用いた式として示している。
さらに、上記(式32)を展開すると、図29に示す以下の(式33)が導かれる。
Figure 2016197479
上記(式33)は、上記(式32)における、
1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケットの数:N(SP−ATSD_1sec)を、個別セグメント領域の最大ソースパケット数(MaxN(SPIS))に変換した式である。
上記(式33)の各に構成要素について、図30を参照して説明する。
図30には、先に説明した図28(c)の個別セグメント領域のソースパケット構成を示している。
上記(式33)において、
N(SP−ATSD_1sec)+31は、図30に示すPQ区間のソースパケット数を示している。
また、
ceil(( N(SP−ATSD_1sec)+31)/32)は、図30に示すPR区間のアラインドユニット数を示している。
上記(式33)は、図30に示すPR区間のアラインドユニット数に、
1アラインドユニットに含まれるソースパケット数=32
を乗算し、さらに、1つの個別セグメント領域に含まれるバリエーション数=2、
これらを乗算している。
この結果、(式33)によって、1つの個別セグメント領域に設定される最大ソースパケット数(MaxN(SPIS))を算出している。
さらに、1つのソースパケットは192バイトであるので、(式33)の最大ソースパケット数(MaxN(SPIS))に192を乗算して、図29に示すように、以下の(式34)が導かれる。
Figure 2016197479
上記(式34)は、個別セグメント領域の最大サイズの算出式であり、識別マーク埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲を1秒以内の再生時間範囲内とする設定に基づいて算出される許容最大サイズである。
上記(式34)によって算出されるサイズは、前述したように、BD(Blu−Ray(登録商標)Disc)に関する既存の規定であるSTDモデルの1secルールを満たすもののである。このSTDルールは1つの画像フレームを構成するソースパケットの先頭から最終までのタイムスタンプ区間(ATSD:Arival Time Stamp Duration)が1秒を越えないことを定めている。
コンテンツを構成する画像は、単純な構成の画像でも、複雑な画像でもこの1secルールを満足するように構成される。従って、このSTDモデルの1secルールに従って、個別セグメント領域の最大サイズを規定することで、単純な画像や複雑な画像など、様々な画像を識別マークの埋め込み画像として自由に選択することができる。
図31を参照して、この個別セグメント領域サイズ規定例2、すなわち、識別マークの埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲に基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成に従って算出される個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]の具体例について説明する。
図31には、先に図22を参照して説明したと同様、ディスクタイプに応じた個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]の具体的な値を示している。
ディスクタイプ1(Type1)は、読み出しレート[R(UD)]=71930000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ2(Type2)は、読み出しレート[R(UD)]=91916000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ3(Type3)は、読み出しレート[R(UD)]=122546000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ4(Type4)は、読み出しレート[R(UD)]=143860000[bps]に対応したディスク、
である。
タイプ1のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケットの数:N(SP−ATSD_1sec)=42554
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=6684175[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=16355328[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=1.000912[sec]
タイプ2のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケットの数:N(SP−ATSD_1sec)=54332
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=8513076[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=20877312[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=1.00085033[sec]
タイプ3のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケットの数:N(SP−ATSD_1sec)=72474
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=11371366[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=27844608[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=1.00053255[sec]
タイプ4のディスクの設定は以下の通りとなる。
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
1つの個別セグメント領域内の識別マーク埋め込み画像の先頭パケット〜最終パケットまでのソースパケットの数:N(SP−ATSD_1sec)=85040
必要最小バッファサイズ:NeesRB1size=13330089[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:Max_S(IS)=32673792[Byte]]
個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)=1.000565692[sec]
なお、個別セグメント領域許容最大サイズをディスクタイプに依存しない設定の規定とするのであれば、タイプ4対応の規定値:Max_S(IS)=32673792[Byte]を採用すればよい。
また、個別セグメント領域におけるアライバルタイムスタンプ間隔:ATSD(IS)は、いずれのタイプにおいても1秒以上であり、先頭パケットから最終パケットがどんなに離れていても1つの画像であれば識別マークの埋め込み対象として設定することができる。
[7.確実な再生処理を実現するための許容最大実効ビットレートについて]
次に、上述した個別セグメントのサイズ規定等の条件を満たすコンテンツについて、確実な再生処理を実現するための許容最大実効ビットレート(Safety Maximum Effective Bitrate)について説明する。
図32を参照して、許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の算出処理例について説明する。
ワーストケースとして、以下のコンテンツ構成を前提とした場合における許容最大実効ビットレート:MaxR(eb)(=Safety Maximum Effective Bitrate)を算出する。
(前提1)すべての共通セグメント領域が許容最小サイズ(Minimum Size)である。
(前提2)すべての個別セグメント領域が許容最大サイズ(Maximum Size)である。
(前提3)すべてのコンテンツ区間の部分的な記録ビットレートR(lb)が、UHD−BD規格の最大記録レート[MaxR(TS)]である。
なお、前提1に記載の共通セグメント領域の許容最小サイズ(Minimum Size)は、先に説明した再生装置の鍵切り替え時間に相当する再生データのデータサイズである。
共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際に、鍵の切り替え処理に必要となる時間に相当する再生データのサイズである。具体的には、例えば10秒(sec)、あるいは2秒(sec)等の再生データのデータサイズになる。
上記前提のコンテンツについての許容最大実効ビットレート:MaxR(eb)は、図32に示すように、以下の(式41)によって算出される。
Figure 2016197479
上記(式41)に、上記前提を満たす最小共通セグメントサイズと、最大コベツセグメントサイズを有するデータ区間のタイムスタンプ間隔(ATSD)の算出式である以下の(式42)を代入する。
Figure 2016197479
上記(式41)に、上記(式42)を代入すると、以下の(式43)が得られる。
Figure 2016197479
上記(式43)で示されるMaxR(eb)が、上記前提のコンテンツについての許容最大実効ビットレートである。
この値を記録レート(TS_recording_rate)として多重化すれば、個別セグメント領域内に識別マーク(WM)を設定した場合に、エラーを発生させることなく正常な再生処理が実現される。
様々なタイプのディスクにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例について、図33以下を参照して説明する。
(具体例1)
図33に示す(具体例1)は、以下の条件に従ったコンテンツにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例である。
共通セグメント領域許容最小サイズ(Minimum Size)については、10秒の再生時間の相当のデータサイズとしている。
すなわち、共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際の鍵切り替え処理時間ATSD(key chenge)=10秒(sec)としている。
個別セグメント領域許容最大サイズ(Maximum Individual Segment)は、先に図22を参照して説明したと同様、ディスクタイプに応じた許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間:MaxT(Jump)に基づいて算出した個別セグメント領域許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]としている。
なお、ディスクタイプは、図22等を参照して説明した例と同様であり、
ディスクタイプ1(Type1)は、読み出しレート[R(UD)]=71930000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ2(Type2)は、読み出しレート[R(UD)]=91916000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ3(Type3)は、読み出しレート[R(UD)]=122546000[bps]に対応したディスク、
ディスクタイプ4(Type4)は、読み出しレート[R(UD)]=143860000[bps]に対応したディスク、
である。
タイプ1のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=81702912[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=14082048[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=59295440[bps]
タイプ2のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=104300544[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=17952768[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=75701216[bps]
タイプ3のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=139149312[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=23814144[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=101035816[bps]
タイプ4のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=163276800[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=27930624[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=118558496[bps]
(具体例2)
図34に示す(具体例2)は、以下の条件に従ったコンテンツにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例である。
共通セグメント領域許容最小サイズ(Minimum Size)については、2秒の再生時間の相当のデータサイズとしている。
すなわち、共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際の鍵切り替え処理時間ATSD(key chenge)=2秒(sec)としている。
個別セグメント領域許容最大サイズ(Maximum Individual Segment)は、先に図22を参照して説明したと同様、ディスクタイプに応じた許容最大ジャンプ距離(Max Jump Distance)のジャンプの実行時間:MaxT(Jump)に基づいて算出した個別セグメント領域許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]としている。
上記設定において、タイプ1のディスクの場合の各値の具体的な値は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=16343040[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=14082048[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=49189008[bps]
タイプ2のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=20865024[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=17952768[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=62807352[bps]
タイプ3のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=27832320[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=23814144[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=83870088[bps]
タイプ4のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=32655360[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=27930624[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=98418536[bps]
(具体例3)
図35に示す(具体例3)は、以下の条件に従ったコンテンツにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例である。
共通セグメント領域許容最小サイズ(Minimum Size)については、10秒の再生時間の相当のデータサイズとしている。
すなわち、共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際の鍵切り替え処理時間ATSD(key chenge)=10秒(sec)としている。
個別セグメント領域許容最大サイズ(Maximum Individual Segment)は、先に図31を参照して説明した個別セグメント領域サイズ規定例2と指導用の設定としている。すなわち、識別マークの埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲に基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成に従って算出される個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]としている。
本設定において、タイプ1のディスクの場合、各値の具体的値は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=81702912[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=16355328[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=58662656[bps]
タイプ2のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=104300544[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=20877312[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=74886984[bps]
タイプ3のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=139149312[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=27844608[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=99912656[bps]
タイプ4のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=163276800[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=32673792[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=117236648[bps]
(具体例4)
図36に示す(具体例4)は、以下の条件に従ったコンテンツにおける許容最大実効ビットレートMaxR(eb)の具体例である。
共通セグメント領域許容最小サイズ(Minimum Size)については、2秒の再生時間の相当のデータサイズとしている。
すなわち、共通セグメント領域のデータ再生から、個別セグメント領域のデータ再生に移行する際の鍵切り替え処理時間ATSD(key chenge)=2秒(sec)としている。
個別セグメント領域許容最大サイズ(Maximum Individual Segment)は、先に図31を参照して説明した個別セグメント領域サイズ規定例2と指導用の設定としている。すなわち、識別マークの埋め込み画像を構成するソースパケットの範囲に基づく個別セグメント領域の最大サイズの規定構成に従って算出される個別セグメント領域の許容最大サイズ[Max_S(IS)[Byte]]としている。
本設定において、タイプ1のディスクの場合、各値の具体的値は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=16343040[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=16355328[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=64×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=47993984[bps]
タイプ2のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=20865024[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=20877312[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=81.7×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=61268984[bps]
タイプ3のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=27832320[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=27844608[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=109×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=81743984[bps]
タイプ4のディスクの場合、各値の具体的設定は以下の通りとなる。
共通セグメント領域許容最小サイズ:MinS(CS)=32655360[Byte]
個別セグメント領域許容最大サイズ:MaxS(IS)=32673792[Byte]
最大記録レート:MaxR(TS)=127.9×10[bps]
許容最大実効ビットレートMaxR(eb)=95915976[bps]
[8.情報処理装置の実行する処理のシーケンスについて]
次に、上記のような設定を持つコンテンツの生成、記録処理と、コンテンツ再生処理のシーケンスについて、図37を参照して説明する。
図37には、左から、記録装置(Replicator)50、コンテンツを記録する情報記録媒体(ディスク(BD−ROM))60、再生装置(Player)70を示している。
まず、記録装置(Replicator)50の実行するコンテンツ記録処理について説明する。
記録装置50は、以下の各データを情報記録媒体60に記録する。
MKB(Media Key Block)51、
KCD(Key Conversion Data)52、
uMKB(unified−Media Key Block)53、
ボリュームID(volume ID)54、
MKB(Media Key Block)51、KCD(Key Conversion Data)52、uMKB(unified−Media Key Block)53は、再生装置の保持するデバイスキーセット(Set of Device Keys)71を適用した処理によって、再生装置70固有の再生パス情報を得るために用いる鍵等のデータによって構成される。
ボリュームID(volumeID)54は、例えば特定タイトル対応のコンテンツに対応して設定される識別子であり、再生装置70において、セグメントキーやCPSユニットキーの算出に適用されるデータである。
記録装置50は、まず、ステップS11において、共通セグメント領域の復号に適用するCPSユニットキーを格納したCPSユニットキーファイルの暗号化キーと、個別セグメント領域の復号に適用するセグメントキーを格納したセグメントキーファイルの復号に適用する暗号化キーを生成する。
なお、図に示すAES_G、AES_E、AES_Dは、それぞれ、AES暗号アルゴリズムに従ったデータ(乱数等)生成処理、暗号化処理、復号処理を示す。
CPSユニットキーファイルの暗号化キーは、ボリュームID54と、メディアキー(Media Key)55−1によって生成する。セグメントキーファイルの暗号化キーは、ボリュームID54と、メデイアキーバリアント(Media Key Variant)55−2を用いて生成する。
なお、セグメントキーを格納したセグメントキーファイルには、各個別セグメント領域に設定された全てのバリエーションデータに対応する鍵が暗号化データとして格納される。メデイアキーバリアント(Media Key Variant)55−2は、各バリエーションデータに対応して異なるデータであり、このデータを利用して各セグメントキーに適用するための異なる暗号鍵を生成する。
記録装置50は、ステップS12において、CPSユニットキーファイル56−1の暗号化と、セグメントキーファイル56−2の暗号化を実行し、これらを情報記録媒体60に記録する。
さらに、ステップS13において、例えば映画等のコンテンツによって構成されるAVストリーム57に対して、CPSユニットキーファイル56−1から取得されるCPSユニットキーと、セグメントキーファイル56−2から取得するセグメントキーを適用して、それぞれ共通セグメント領域と、個別セグメント領域の暗号化処理を実行して、暗号化コンテンツ(Encrypted AV Stream)を生成して情報記録媒体60に記録する。
情報記録媒体60には以下の各データが記録される。
MKB(Media Key Block)61、
KCD(Key Conversion Data)62、
uMKB(unified−Media Key Block)63、
ボリュームID(volume ID)64、
CPSユニットキーファイル&セグメントキーファイル65、
暗号化コンテンツ(Encrypted AV Stream)66、
次に、再生装置(Player)70の処理について説明する。
再生装置70は、再生装置固有のデバイスキーセット(Set of Device Keys)71をメモリに格納している。
デバイスキーセット(Set of Device Keys)71は、例えば装置の種類、メーカー等によって異なる設定、あるいは装置1台毎に異なる設定等、様々な設定が可能である。
再生装置70は、ステップS21〜S23において、
デバイスキーセット(Set of Device Keys)71と、
情報記録媒体60に記録された以下の各データ、すなわち、
MKB(Media Key Block)61、
KCD(Key Conversion Data)62、
uMKB(unified−Media Key Block)63、
これらの各データを用いた処理を実行して再生パス情報を得る。
この再生パス情報は、再生装置の保持するデバイスキーセット(Set of Device Keys)71に応じて異なるパスとなる。
ステップS23において生成される再生パス情報は、各個別セグメント領域において選択再生すべきバリエーションデータを示す情報である。例えば、各個別セグメント領域において選択再生対象となるバリエーションデータを示す情報であり、以下のように個別セグメント領域において選択再生対象となるバリエーションデータの識別子を設定したデータ等によって構成される。
個別セグメント1:バリエーションデータ識別子AV002
個別セグメント2:バリエーションデータ識別子AV001
個別セグメント3:バリエーションデータ識別子AV003
個別セグメント4:バリエーションデータ識別子AV002
: :
次に、再生装置70は、ステップS24〜S25において、再生パス情報に添ったセグメント領域のデータの復号に必要となる鍵を算出する。
すなわち、共通セグメント領域構成データの復号に適用するCPSユニットキーと、個別セグメント領域内の1つのバリエーションデータの復号に適用するセグメントキーを算出する。
これらの鍵算出には、ディスク60から取得した以下の各データを用いる。
ボリュームID(volume ID)64、
CPSユニットキーファイル&セグメントキーファイル65、
なお、セグメントキーファイル65には個別セグメント領域に含まれる全てのバリエーションデータの復号に適用するセグメントキーが個別の暗号化鍵で暗号化されて格納されている。1つの再生装置70が取得(復号)できるセグメントキーは、1つの個別セグメント領域については1つのセグメントキーのみとなる。すなわち、再生パス情報に応じて選択される1つのバリエーションデータの復号に適用する1つのセグメントキーのみが取得(復号)できる。
これは、再生装置70に格納されたデバイスキーセット71に応じて異なるものとなる。
次に、再生装置70は、ステップS26において、ディスクから暗号化コンテンツ66を読み取り、CPSユニットキーと、セグメントキーを適用した復号処理を実行して、復号コンテンツ(AV Stream)を生成して再生処理を実行する。
このようにして、再生装置70は、再生装置固有の再生パスに従ってコンテンツを再生することになる。
[9.情報処理装置のハードウェア構成例について]
次に、上述した実施例において説明した構成を持つコンテンツの再生処理、あるいはコンテンツの生成処理や記録処理、検証処理を実行する情報処理装置のハードウェア構成例について、図38を参照して説明する。
CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502、または記憶部508に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行するデータ処理部として機能する。例えば、上述した実施例において説明したシーケンスに従った処理を実行する。RAM(Random Access Memory)503には、CPU501が実行するプログラムやデータなどが記憶される。これらのCPU501、ROM502、およびRAM503は、バス504により相互に接続されている。
CPU501はバス504を介して入出力インタフェース505に接続され、入出力インタフェース505には、各種スイッチ、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部506、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部507が接続されている。CPU501は、入力部506から入力される指令に対応して各種の処理を実行し、処理結果を例えば出力部507に出力する。
入出力インタフェース505に接続されている記憶部508は、例えばハードディスク等からなり、CPU501が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部509は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介したデータ通信の送受信部、さらに放送波の送受信部として機能し、外部の装置と通信する。
入出力インタフェース505に接続されているドライブ510は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはメモリカード等の半導体メモリなどのリムーバブルメディア511を駆動し、データの記録あるいは読み取りを実行する。
なお、データの符号化あるいは復号は、データ処理部としてのCPU501の処理として実行可能であるが、符号化処理あるいは復号処理を実行するための専用ハードウェアとしてのコーデックを備えた構成としてもよい。
[10.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1) ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部は、
1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成する情報処理装置。
(2) 前記データ処理部は、
前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、再生装置における規定バッファ容量に基づいて算出する(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記再生装置における規定バッファ容量は、ディスク記録コンテンツの再生時に許容される最大ジャンプ距離に応じて規定された容量である(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記データ処理部は、
前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭から終端までの距離に基づいて算出する(1)に記載の情報処理装置。
(5) 前記データ処理部は、
前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭と終端までのタイムスタンプ間隔を1秒以内とする規定に基づいて算出する(4)に記載の情報処理装置。
(6) 前記個別セグメント領域は、2以上の複数のバリエーションデータによって構成されるデータ領域であり、再生装置に応じて決定される再生パスに従って選択されるバリエーションデータを含む領域である(1)〜(5)いずれかに記載の情報処理装置。
(7) 前記コンテンツは、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像からなるコンテンツである(1)〜(6)いずれかに記載の情報処理装置。
(8) ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部は、
個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成する情報処理装置。
(9) 前記データ処理部は、
前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、再生装置における規定バッファ容量に基づいて算出する(8)に記載の情報処理装置。
(10) 前記再生装置における規定バッファ容量は、ディスク記録コンテンツの再生時に許容される最大ジャンプ距離に応じて規定された容量である(9)に記載の情報処理装置。
(11) 前記データ処理部は、
前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭から終端までの距離に基づいて算出する(8)に記載の情報処理装置。
(12) 前記データ処理部は、
前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭と終端までのタイムスタンプ間隔を1秒以内とする規定に基づいて算出する(11)に記載の情報処理装置。
(13) 共通セグメント領域の許容最小サイズは、再生装置において実行される共通セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵から、個別セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵への鍵切り替え処理時間に基づいて決定されたサイズである(8)に記載の情報処理装置。
(14) 前記個別セグメント領域は、2以上の複数のバリエーションデータによって構成されるデータ領域であり、再生装置に応じて決定される再生パスに従って選択されるバリエーションデータを含む領域である(8)〜(13)いずれかに記載の情報処理装置。
(15) 前記コンテンツは、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像からなるコンテンツである(8)〜(14)いずれかに記載の情報処理装置。
(16) 各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有し、
選択するバリエーションデータに応じた複数の再生パスを設定可能なコンテンツを記録データとして格納した情報記録媒体であり、
前記コンテンツは、
1つの個別セグメント領域のサイズが、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツである情報記録媒体。
(17) 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部が、
1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成する情報処理方法。
(18) 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記データ処理部が、
個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成する情報処理方法。
(19) 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成させるプログラム。
(20) 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
前記プログラムは、前記データ処理部に、
個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成させるプログラム。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、再生パスに応じた選択再生データからなる個別セグメント領域を有するコンテンツの再生に際して再生エラーを発生させないコンテンツを生成することが可能となる。
具体的には、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツを生成する。コンテンツ生成を行うデータ処理部は、個別セグメント領域のサイズを予め規定した許容最大サイズ以下の設定とする。例えば、再生装置のバッファ容量や、個別セグメント領域の識別マーク埋め込み画像格納パケットの先頭から終端までの距離に基づいてサイズを規定する。
本構成により、再生パスに応じた選択再生データからなる個別セグメント領域を有するコンテンツの再生に際して再生エラーを発生させないコンテンツを効率的に生成することが可能となる。
10 情報記録媒体
21,22 再生装置
31,32 再生画像
41 ディスクドライブ
42 データバッファ
43 ソースパケット解析部
44 クロック情報供給部
45 TSパケット復号部
50 記録装置
60 情報記録媒体
70 再生装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 バス
505 入出力インタフェース
506 入力部
507 出力部
508 記憶部
509 通信部
510 ドライブ
511 リムーバブルメディア

Claims (20)

  1. ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
    前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
    前記データ処理部は、
    1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成する情報処理装置。
  2. 前記データ処理部は、
    前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、再生装置における規定バッファ容量に基づいて算出する請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記再生装置における規定バッファ容量は、ディスク記録コンテンツの再生時に許容される最大ジャンプ距離に応じて規定された容量である請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記データ処理部は、
    前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭から終端までの距離に基づいて算出する請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記データ処理部は、
    前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭と終端までのタイムスタンプ間隔を1秒以内とする規定に基づいて算出する請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記個別セグメント領域は、2以上の複数のバリエーションデータによって構成されるデータ領域であり、再生装置に応じて決定される再生パスに従って選択されるバリエーションデータを含む領域である請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記コンテンツは、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像からなるコンテンツである請求項1に記載の情報処理装置。
  8. ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
    前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
    前記データ処理部は、
    個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成する情報処理装置。
  9. 前記データ処理部は、
    前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、再生装置における規定バッファ容量に基づいて算出する請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記再生装置における規定バッファ容量は、ディスク記録コンテンツの再生時に許容される最大ジャンプ距離に応じて規定された容量である請求項9に記載の情報処理装置。
  11. 前記データ処理部は、
    前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭から終端までの距離に基づいて算出する請求項8に記載の情報処理装置。
  12. 前記データ処理部は、
    前記個別セグメント領域の許容最大サイズを、個別セグメント領域に格納する識別マーク埋め込み画像格納ソースパケットの先頭と終端までのタイムスタンプ間隔を1秒以内とする規定に基づいて算出する請求項11に記載の情報処理装置。
  13. 共通セグメント領域の許容最小サイズは、再生装置において実行される共通セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵から、個別セグメント領域内の暗号化データの復号用鍵への鍵切り替え処理時間に基づいて決定されたサイズである請求項8に記載の情報処理装置。
  14. 前記個別セグメント領域は、2以上の複数のバリエーションデータによって構成されるデータ領域であり、再生装置に応じて決定される再生パスに従って選択されるバリエーションデータを含む領域である請求項8に記載の情報処理装置。
  15. 前記コンテンツは、超高精細(UHD:Ultra High Definition)画像からなるコンテンツである請求項8に記載の情報処理装置。
  16. 各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有し、
    選択するバリエーションデータに応じた複数の再生パスを設定可能なコンテンツを記録データとして格納した情報記録媒体であり、
    前記コンテンツは、
    1つの個別セグメント領域のサイズが、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツである情報記録媒体。
  17. 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
    前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
    前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
    前記データ処理部が、
    1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成する情報処理方法。
  18. 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
    前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
    前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
    前記データ処理部が、
    個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成する情報処理方法。
  19. 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
    前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
    前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
    前記プログラムは、前記データ処理部に、
    1つの個別セグメント領域のサイズを、予め規定した許容最大サイズ以下の設定としたコンテンツを生成させるプログラム。
  20. 情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
    前記情報処理装置は、ディスク記録用コンテンツを生成するデータ処理部を有し、
    前記コンテンツは、各々に異なる識別情報が埋め込まれ、各々が異なる鍵で復号可能な複数のバリエーションデータからなる個別セグメント領域と、単一データからなる共通セグメント領域を有するコンテンツであり、
    前記プログラムは、前記データ処理部に、
    個別セグメント領域の許容最大サイズと、共通セグメント領域の許容最小サイズを考慮して、ディスク記録コンテンツの許容最大実効ビットレートを算出し、算出した許容最大実効ビットレートを記録レートとしたディスク記録コンテンツを生成させるプログラム。
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