以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号21)」、「リプa(たとえば、左リール2Lの領域番号20)」、「ベル(たとえば、左リール2Lの領域番号19)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号13)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号12)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号11)」、「リプb(たとえば、左リール2Lの領域番号10)」、「ブランク(たとえば、左リール2Lの領域番号7)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号3)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄(ただし、図3では文字のみを表記し、絵柄は省略している)が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。本実施の形態において、演出用スイッチ56は、後述する割込演出における操作要求に対して遊技者により操作される。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスともいう)、また、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態に関わらず、全ての遊技状態において「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリール2L、2C、2Rの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB(ビッグボーナス)終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述するBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、1種類の入賞ラインL1のみが入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、左リール2Lの中段、中リール2Cの中段、右リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインである。なお、入賞ラインは、L1に示すラインに限らず、複数の入賞ラインを含んでいてもよい。たとえば、入賞ラインは、左リール2Lの上段、中リール2Cの上段、右リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2と、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3と、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4と、左リール2Lの下段、中リール2Cの下段、右リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5とを含んでいてもよい。
規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ラインL1上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、有効化された入賞ラインL1上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインL1上に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、およびリールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cに何れかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、ボーナス(後述するビッグボーナス、レギュラーボーナス)、通常遊技状態(RT1)、RT0、2〜4のいずれであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタなど、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数など、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ、SB)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数など、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御される場合には残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、通常遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置の入賞ラインL1上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、がある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、取りこぼし出目の種類、取りこぼし出目の図柄組合せ、および取りこぼし出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図7は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図7に示すように、メイン制御部41により、RT1(通常遊技状態)、RT0(高チャンスゾーン)、RT2(高RT)、RT3(低チャンスゾーン)、RT4(内部中RT)、ボーナス状態のうち、何れかに制御される。なお、遊技状態がボーナス状態以外の遊技状態を一般遊技あるいは一般遊技状態と称する。
RT1とは、後述する再遊技役に当選する確率が最も低く、遊技者が遊技全体を通して最も長く遊技する可能性が高い遊技状態である。RT0とは、RT1よりも再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT2とは、RT0のみから移行可能であり、RT0〜4の遊技状態の中で最も再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT3とは、ボーナス状態が終了すると移行する遊技状態である。RT4とは、RT1、RT0、RT2の遊技状態においてBBもしくはRBに当選したときに移行し、BBもしくはRBに入賞したときにはボーナス状態に移行する遊技状態である。ボーナス状態とは、BBに入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでBBが行なわれ、RBが入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでRBが行なわれる遊技状態である。
RT1においては、32ゲームが行なわれ、当該32ゲーム全てが消化した場合に遊技状態がRT0へ移行する。また、32ゲームの間にBBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT0においては、後述する昇格リプ(リプレイ3)に入賞した場合に、遊技状態がRT2へ移行する。また、後述する転落リプ(リプレイ4、リプレイ5)に入賞した場合に、遊技状態がRT1へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT2においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1は、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。本実施の形態においては、RT0およびRT2の遊技状態のみATへの制御が可能となっている。
RT4においては、BBもしくはRBに入賞した場合に、遊技状態がボーナス状態へ移行する。
ボーナス状態においては、所定の終了条件が成立した場合にRT3へ遊技状態が移行する。ここで、所定の終了条件とは、後述するBB1もしくはBB2が行なわれたときには351枚以上のメダルを獲得したことであり、BB3が行なわれたときには216枚以上のメダルを獲得したことであり、RB1もしくはRB2が行なわれたときには5ゲーム遊技もしくは何らかの入賞役に5回入賞したことである。
RT3においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。
図5を参照して、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBB1〜3とも称する)と、2種類のレギュラーボーナス1、2(以下、レギュラーボーナスをRB1、2とも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインL1に「黒7−黒7−黒7」、もしくは「リプb−黒7−リプb」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインL1に「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3の何れかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、351枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、216枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。また、RB2は、入賞ラインL1に「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RB1またはRB2に入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、5ゲーム遊技もしくは何れかの入賞役に5回入賞することを条件として終了する。
図7に示すように、BB1〜BB3およびRB1、RB2の何れかに内部当選してから入賞するまでは、RT4に遊技状態が制御される。RT4では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。また、図7に示すように、BB1〜BB3やRB1、RB2が終了した後は、RT3に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうち何れかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」、「リプb」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうち何れかに当選しているときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、イチゴ1、イチゴ2、1枚役1、1枚役2、メロン、ベル1、ベル2、9枚役1〜8、BB役が含まれる。
小役のうちイチゴ1は、入賞ラインL1に「イチゴ−ANY−ベル」、「イチゴ−ANY−メロン」、「イチゴ−ANY−バナナ」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ1が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ1を構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴ2は、入賞ラインL1に「黒7−ANY−白7」、「黒7−ANY−星7」、「黒7−ANY−ベル」、「バナナ−ANY−白7」、「バナナ−ANY−星7」、「バナナ−ANY−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ2が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ2を構成する左リール2Lの図柄(「黒7」、「バナナ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役1は、入賞ラインL1に「ベル−星7−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役1が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「星7」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役2は、入賞ラインL1に「星7−ブランク−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役2が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役2を構成する左リール2Lの図柄(「星7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロンは、入賞ラインL1に「白7−メロン−ベル」、「ベル−メロン−ベル」、「ブランク−メロン−ベル」、「リプa−メロン−リプa」、「リプa−メロン−イチゴ」、「リプa−メロン−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。メロンが入賞すると、5枚メダルが払い出される。メロンは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、メロンを構成する中リール2Cの図柄(「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちベル1は、入賞ラインL1に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。ベル1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。ベル1を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちベル2は、入賞ラインL1に「リプa−ベル−リプa」、「リプa−ベル−リプb」、「リプb−ベル−リプa」、「リプb−ベル−リプb」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。ベル2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル2は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。ベル2を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、小役のうち9枚役1〜8について説明する。9枚役1〜8は、後述するようにベル1、ベル2を取りこぼした場合に入賞する可能性のある役である。
小役のうち9枚役1は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役2は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役2を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役3は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役3が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役3は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役3を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役4は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役4が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役4は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役4を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役5は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役5が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役5は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役5を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役6は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役6が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役6を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役7は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役7が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役7は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役7を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役8は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役8が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役8は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役8を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちBB役は、BB中のみ入賞する役であり、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−イチゴ」、「リプa−イチゴ−ブランク」、「リプa−ブランク−イチゴ」、「リプa−ブランク−ブランク」、「リプb−イチゴ−イチゴ」、「リプb−イチゴ−ブランク」、「リプb−ブランク−イチゴ」、「リプb−ブランク−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。BB中にBB役が入賞すると、9枚メダルが払い出される。また、BB役が当選した場合は、9枚役1〜8が必ず同時当選するため、BB役に当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず、取りこぼすことなく何れかの役に入賞することができる。また、BB役と同時当選する役には、9枚役1〜8が含まれていればよく、これに加えて、たとえばイチゴ1、2やメロン、その他の役が含まれていてもよい。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜6が含まれる。再遊技役の何れかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−リプa」、「リプa−リプa−リプb」、「リプb−リプa−リプa」、「リプb−リプa−リプb」、の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ1を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ2は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ2は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ3は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−メロン」、「リプa−リプa−バナナ」、「リプb−リプa−メロン」、「リプb−リプa−バナナ」、の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ3を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ3については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0の状態においてリプレイ3に入賞した後は、RT0よりもリプレイ当選確率がさらに向上したRT2に制御される。このため、リプレイ3は、以下では昇格リプともいう。
また、RT2へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しない限り、取りこぼし出目が導出されるまでの間、当該RT2への制御が維持される。
リプレイ4は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ベル」、「リプb−リプa−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ4を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ4については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ4に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ4は、以下では転落リプともいう。
リプレイ5は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−メロン」、「ベル−リプa−バナナ」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ5を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ5については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ5に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ5は、以下では転落リプともいう。
リプレイ6は、BB2に内部当選中の場合にのみ当選する再遊技役である。リプレイ6は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ブランク」、「リプb−リプa−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、リプレイ6を構成する右リール2Rの図柄(「ブランク」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
[取りこぼし出目]
次に、図6を参照して取りこぼし出目について説明する。取りこぼし出目は、後述するようにベル1、ベル2を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができず、さらに9枚役1〜8を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができない場合に導出される役である。RT2およびRT3の遊技状態ときに取りこぼし出目が導出されると、RT0への制御が作動される。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目1は、入賞ラインL1に揃う「リプa−イチゴ−ベル」、「リプa−ブランク−ベル」、「リプb−イチゴ−ベル」、「リプb−ブランク−ベル」の何れかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目2は、入賞ラインL1に揃う「リプa−ベル−メロン」、「リプa−ベル−バナナ」、「リプb−ベル−メロン」、「リプb−ベル−バナナ」の何れかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目3は、入賞ラインL1に揃う「星7−イチゴ−メロン」、「星7−イチゴ−バナナ」、「星7−ブランク−メロン」、「星7−ブランク−バナナ」、「メロン−イチゴ−メロン」、「メロン−イチゴ−バナナ」、「メロン−ブランク−メロン」、「メロン−ブランク−バナナ」、「バナナ−イチゴ−メロン」、「バナナ−イチゴ−バナナ」、「バナナ−ブランク−メロン」、「バナナ−ブランク−バナナ」の何れかの組合せである。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図8、図9を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図8、図9においては、各々、左2列により、“抽選対象役の名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図8、図9では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「495」が設定されている抽選対象役(図8のRT0〜RT3における弱イチゴA)の当選確率は、495/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図8は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、RT0〜RT3のうち何れかであるときには、弱イチゴA〜F、1枚役A〜L、メロンA〜F、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、右ベルA〜D、RB1、2、BB1〜3が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
弱イチゴAとは、イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴBとは、イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴCとは、イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴDとは、イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴEとは、イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴFとは、イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、弱イチゴA〜Fに当選したときには、後述するAT役当選時処理が実行される。つまり、本実施の形態において、弱イチゴA〜FはAT役当選時処理を実行するためのAT役となる。
強イチゴAとは、イチゴ1+イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴBとは、イチゴ1+イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴCとは、イチゴ1+イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴDとは、イチゴ1+イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴEとは、イチゴ1+イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴFとは、イチゴ1+イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、強イチゴA〜Fに当選したときには、後述するAT役当選時処理が実行される。つまり、本実施の形態において、強イチゴA〜FはAT役当選時処理を実行するためのAT役となる。
1枚役Aとは、1枚役1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Bとは、1枚役2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Cとは、1枚役1+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Dとは、1枚役2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Eとは、1枚役1+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Fとは、1枚役2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Gとは、1枚役1+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Hとは、1枚役2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Iとは、1枚役1+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Jとは、1枚役2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Kとは、1枚役1+BB3を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Lとは、1枚役2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
メロンAとは、メロンを読み出す抽選対象役をいう。メロンBとは、メロン+RB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンCとは、メロン+RB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンDとは、メロン+BB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンEとは、メロン+BB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンFとは、メロン+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
不問ベルとは、ベル1+ベル2+9枚役1〜8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルAとは、ベル2+9枚役1+9枚役4を読み出す抽選対象役をいう。左ベルBとは、ベル2+9枚役2+9枚役3を読み出す抽選対象役をいう。左ベルCとは、ベル2+9枚役5+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルDとは、ベル2+9枚役6+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。中ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。中ベルBとは、ベル1+9枚役2+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。中ベルCとは、ベル1+9枚役3+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。中ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルBとは、ベル1+9枚役3+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。右ベルCとは、ベル1+9枚役2+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。右ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。
RB1とは、RB1を読み出す抽選対象役をいう。RB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB1とは、BB1を読み出す抽選対象役をいう。BB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB3とは、BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態がRT4であるときには、弱イチゴA、強イチゴA、1枚役A、1枚役B、メロンA、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図9は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
不問リプとは、リプレイ1+リプレイ2を読み出す抽選対象役をいう。リプAとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプBとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプCとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプDとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプEとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプFとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプGとは、リプレイ1+リプレイ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。リプHとは、リプレイ1+リプレイ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。リプIとは、リプレイ1+リプレイ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。リプJとは、リプレイ1+リプレイ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。リプKとは、リプレイ1+リプレイ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が、RT0〜RT3の何れかであるときには、不問リプおよびリプC〜Kが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。また、遊技状態が、RT4のときには、不問リプおよびリプA〜Fが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜BB3中におけるRB1の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜BB3中におけるRB1であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8、およびベル1+ベル2+9枚役1〜8+BB役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜BB3中におけるRB2の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜BB3中におけるRB2であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8、およびベル1+ベル2+9枚役1〜8が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、RB中の抽選対象役および判定値数を説明する。
RB中であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+イチゴ1+イチゴ2、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+1枚役1+1枚役2、およびベル1+ベル2+9枚役1〜8+メロンが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せを入賞ラインL1に揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役の何れかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
また、RB1、2、BB1〜3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB1、2、BB1〜3のうち何れかに同時当選している割合は、弱イチゴA〜Fのうち何れかに当選しているときよりも、強イチゴA〜Fのうち何れかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜F各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴA〜F当選時と強イチゴA〜F当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB1、2、BB1〜3のうち何れかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、一般遊技状態においては、図8に示すように、左ベルA〜D各々の判定値数が「830」に設定されており、左ベルA〜Dの何れかが830×4/65536=3320/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、中ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、中ベルA〜Dの何れかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、右ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、右ベルA〜Dの何れかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。このように、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dにおいては、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
次に、図9の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態ごとに再遊技役の当選確率を比較する。RT0においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「83」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「11500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT0において何れかのリプレイに当選する確率は、46100/65536となる。また、このうち、RT0からRT2に昇格させる可能性のあるリプレイ3を含むのはリプC〜Fであり、その何れかに当選する確率は、11500×4/65536=46000/65536となる。また、RT0からRT1に転落させる可能性のあるリプレイ4、5を含むのはリプC〜Fであり、その何れかに当選する確率は、11500×4/65536=46000/65536となる。このように、RT0において、RT2に昇格する確率とRT1に転落する確率とは、同じ確率となるように設定されている。なお、RT0においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT1においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「6961」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT1において何れかのリプレイに当選する確率は、8978/65536となる。なお、RT1においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT2においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「46755」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT2において何れかのリプレイに当選する確率は、48772/65536となる。なお、RT2においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT3においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「8961」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT3において何れかのリプレイに当選する確率は、10978/65536となる。なお、RT3においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT4においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「5018」が、リプA〜Fが読み出されるときの判定値数として「1000」が設定されている。よって、RT4において何れかのリプレイに当選する確率は、11018/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、何れかのリプレイに当選する確率が、RT0またはRT2であるときに、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT0またはRT2は、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT0では、リプレイの当選確率が高くなるものの転落リプであるリプレイ4およびリプレイ5の当選確率も高くなるため、後述するATに制御されていないときには当該RT0を維持させること、および昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に制御させることが困難となるように構成されている。
次に、BB1〜3中におけるRB1であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「65527」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+BB役の判定値数が「9」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、BB1〜3中におけるRB2であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「65535」に設定されており、ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「1」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、RB1、2中であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「1」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+イチゴ1+イチゴ2の判定値数が「21845」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+1枚役1+1枚役2の判定値数が「21845」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+メロンの判定値数が「21845」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
何れかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左リール2Lおよび中リール2Cが停止しているか、左リール2Lおよび右リール2Rが停止しているか、中リール2Cおよび右リール2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、何れかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)ごとに分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、先ず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、先ずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、何れか1つのリールが停止したとき、または何れか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、何れかの役に当選している場合には、当選役を入賞ラインL1上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ラインL1上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインL1に最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ラインL1上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、リプAなど)には、図10に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図10は、再遊技役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問リプに当選しているときには、遊技者によるリール2L、2C、2Rの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1もしくはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプAに当選しているときには、順押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3もしくはリプレイ6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。なお、リプレイ6は、BB2に内部当選している場合にのみ入賞するよう制御される。一方、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプBに当選しているときには、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプCに当選しているときには、中左押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中左押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプDに当選しているときには、中右押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中右押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプEに当選しているときには、逆挟み押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプFに当選しているときには、逆押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
なお、上記以外の再遊技役(リプG〜K)に当選しているときには、不問リプと同様に、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1もしくはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に昇格させるための操作手順として、当選している再遊技役の種類ごとに、異なる操作手順が設定されている。このため、RT0においてリプA〜Fの何れかに当選したとしても、当選している再遊技役の種類を特定することができない限り、1/6の確率でしか昇格リプを入賞させてRT2に制御させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT2に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT2に制御されるようにすることができる。
次に、小役のうちベル役が当選しているときには、図11に示すように、当選したベル役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
図11は、ベル役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問ベルに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、ベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルAに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役4を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルBに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルCに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役5もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルDに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役6もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルAに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルBに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルCに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルDに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルAに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルBに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3もしくは9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルCに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルDに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4もしくは9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
さらに、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dに当選しているときに、第1停止の押し順を間違えてベル1もしくはベル2を取りこぼし、さらに、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作できずに9枚役1〜8のうちいずれも取りこぼした場合には、最終停止したリールの種類に応じて取りこぼし出目を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
具体的に、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が右リール2Rであった場合には、取りこぼし出目1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が中リール2Cであった場合には、取りこぼし出目2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が左リール2Lであった場合には、取りこぼし出目3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、ベル1もしくはベル2を入賞させるための操作手順として、当選しているベル役の種類ごとに、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2またはRT3において左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dの何れかに当選したとしても、当選しているベル役の種類を特定することができない限り、ベル1もしくはベル2を入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、ベル1もしくはベル2を入賞し難くして取りこぼし出目を導出させ易くし、その結果、RT0に制御され易くすることができる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、先ず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、先ず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定されるごとに、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。内部抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、内部抽選処理では、BB1〜3およびRB1、2の何れかに当選したときに、RT4に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT4フラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたか否かに関わらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうち何れかの回転が停止するごとに、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5で示した何れかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理で何れかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜3およびRB1、2のうち何れかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、RT0における入賞判定処理において、リプレイ3(昇格リプ)に入賞したと判定されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。RT0における入賞判定処理において、リプレイ4もしくはリプレイ5(転落リプ)に入賞したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1の値を設定など)が行なわれる。
また、RT2、RT3において取りこぼし出目が入賞ラインL1に停止していると判定されたときには、RT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払い出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。
また、RT1中における払出処理では、当該RT1中において消化したゲーム数を特定可能に計数し、消化したゲーム数が32ゲームに到達したか否かを判定し、32ゲームに到達したと判定したときにRT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT0〜RT4の何れであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT0〜RT4、ボーナス状態の間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、先ず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタ、各種フラグを設定する領域、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)などによりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態などに応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態などに応じて遊技演出やナビ演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
[AT役当選時処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT役当選時処理を実行する。AT役当選時処理では、AT役の当選を契機にナビストック数およびAT状態が抽選により決定された上で、ナビストック付与に関する情報を報知するバトル演出の種類が抽選により決定される。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。そのため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。本実施の形態においては、ナビストック数抽選によって、ナビストック数が0〜4個の何れかに決定される。ナビストックが残っている状態でAT役に当選し、抽選によってナビストック数が決定されたときには、残っているナビストック数に対して抽選によって決定されたナビストック数が加算される。
AT状態とは、AT中に制御された状態のことをいう。本実施の形態においては、ATとして、通常ATまたは有利ATに制御される。有利ATに制御されたときには、通常ATに制御されたときよりもナビストック数抽選でのナビストックの付与確率が高くなり、また、付与されたときのナビストック数も多くなる確率が高くなる。なお、AT状態は、後述するAT状態抽選によって決定されたゲームの次のゲームから、当該決定されたAT状態に制御される。
バトル演出は、ナビストック付与に関する情報を報知する演出である。より具体的には、バトル演出は、ナビストック数抽選によってナビストックが付与されたか否か、さらには付与されるナビストック数を示唆して、遊技者に期待感を与える演出である。
図12を用いて、サブ制御部91が実行するAT役当選時処理についてより具体的に説明する。図12は、AT役当選時処理を実行するためのフローチャートである。サブ制御部91は、RT0〜3のうち何れかの遊技状態であるときにAT役当選時処理を実行する。
先ず、サブ制御部91は、AT役に対応する内部当選コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(S10)。サブ制御部91は、AT役に対応する内部当選コマンドを受信していないと判定したときには(S10においてNO)、AT役当選時処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、AT役に対応する内部当選コマンドを受信したと判定したときには(S10においてYES)、図13のナビストック数抽選テーブルに基づきナビストック数を付与するか否か、また、付与する際のナビストック数を抽選により決定するナビストック数抽選処理を実行する(S15)。
ここで、図13を用いて、ナビストック数抽選テーブルについて説明する。図13は、ナビストック数抽選テーブルを説明するための図である。なお、ナビストック数抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
ナビストック数抽選テーブルにおいては、現在のAT状態に基づき、付与される複数種類のナビストック数(0個〜4個)に対応して当選確率が設定されている。より具体的には、現在のAT状態が非ATであるときには、0個のナビストック数に対しての当選確率は90%、1個のナビストック数に対しての当選確率は10%、2個のナビストック数に対しての当選確率は0%、3個のナビストック数に対しての当選確率は0%、4個のナビストック数に対しての当選確率は0%、に設定されている。
現在のAT状態が通常ATであるときには、0個のナビストック数に対しての当選確率は80%、1個のナビストック数に対しての当選確率は10%、2個のナビストック数に対しての当選確率は10%、3個のナビストック数に対しての当選確率は0%、4個のナビストック数に対しての当選確率は0%、に設定されている。
現在のAT状態が有利ATであるときには、0個のナビストック数に対しての当選確率は0%、1個のナビストック数に対しての当選確率は40%、2個のナビストック数に対しての当選確率は30%、3個のナビストック数に対しての当選確率は20%、4個のナビストック数に対しての当選確率は10%、に設定されている。
このように、非ATのときにナビストック数抽選が行なわれたときは、90%といった高い確率でナビストックが付与されないようになっている。そして、ナビストックが付与される場合であっても1個以上のナビストックは付与されないようになっている。
また、有利ATのときにナビストック数抽選が行なわれたときは、必ず1個以上のナビストックが付与されるようになっている。さらに有利ATのときにナビストック数抽選が行なわれたときは、非ATや通常ATのときにナビストック数抽選が行なわれたときよりも、付与されるナビストック数が多くなる確率が高くなっている。そのため、有利ATに制御されたときには、通常ATに制御されたときよりも遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
図12に戻り、S20の処理の後、サブ制御部91は、ナビストック数抽選によってナビストックが1個でも付与されると決定されたか否かを判定する(S20)。サブ制御部91は、ナビストックが付与されないと判定したときには(S20においてNO)、S30の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、ナビストックが1個でも付与されると判定したときには(S20においてYES)、図14のAT状態抽選テーブルに基づきAT状態を抽選によって決定するAT状態抽選処理を実行する(S25)。AT状態抽選処理においては、当該処理が行なわれている現在遊技中のゲームの次のゲームからのAT状態が抽選によって決定される。
ここで、図14を用いて、AT状態抽選テーブルについて説明する。図14は、AT状態抽選テーブルを説明するための図である。なお、AT状態抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
AT状態抽選テーブルにおいては、現在のAT状態に基づき、次のゲームから制御される複数種類のAT状態に対応して当選確率が設定されている。より具体的には、現在のAT状態が非ATであるときには、次のゲームから通常ATに制御される当選確率は100%に設定されている。一方、有利ATに制御される当選確率は0%に設定されている。
このように、非ATのときにAT状態抽選が行なわれたときは、必ず通常ATに制御されるようになっている。なお、非ATのときにAT状態抽選が行なわれたときは、100%通常ATに制御されるものに限らず、90%や80%などの高い確率で通常ATに制御されるものであってもよい。
現在のAT状態が通常ATであるときには、次のゲームから通常ATに制御される当選確率は90%に設定されている。一方、有利ATに制御される当選確率は10%に設定されている。
このように、通常ATのときにAT状態抽選が行なわれたときは、90%といった高い確率で通常ATを維持する一方で、10%の確率で有利ATに昇格するチャンスが遊技者に与えられている。これにより、遊技者に対して有利ATへ昇格することに対する期待感を享受することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
現在のAT状態が有利AT状態であるときには、次のゲームから通常ATに制御される当選確率は10%に設定されている。一方、有利ATに制御される当選確率は90%に設定されている。
このように、有利ATのときにAT状態抽選が行なわれたときは、90%といった高い確率で有利ATを維持する一方で、10%の確率で通常ATに転落する可能性がある。これにより、遊技者に対して有利ATを維持できるかどうかの緊張感を享受することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図12に戻り、S25の処理の後、サブ制御部91は、図15のバトル演出抽選テーブルに基づきバトル演出を決定するバトル演出抽選処理を実行する(S30)。
ここで、図15を用いて、バトル演出抽選テーブルについて説明する。図15は、バトル演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、バトル演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
バトル演出抽選テーブルにおいては、ナビストック数抽選処理において決定されたナビストック数に基づき、複数種類のバトル演出に対応して当選確率が設定されている。
先ず、図16を用いて本実施の形態におけるバトル演出の演出内容について説明する。図16に示すように、本実施の形態においては、複数種類のバトル演出として、3種類のバトル演出1〜3が設定されている。なお、各々のバトル演出1〜3は、3ゲームに亘って実行される。
バトル演出1では、1ゲーム目にバトル開始報知が行なわれる。より具体的には、液晶表示器51の画面上において、バトルに参加する味方キャラクタとしてキャラクタAが選択され、敵キャラクタとのバトルを開始する旨の画像が表示される。
次に、2ゲーム目に相互攻撃演出が行なわれる。より具体的には、液晶表示器51の画面上において、キャラクタAと敵キャラクタが相互攻撃を繰り返して、キャラクタAが劣勢に追い込まれる旨の画像が表示される。さらに、2ゲーム目では、割込演出が行なわれる。ここで、割込演出とは、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促す演出である。この割込演出に対して遊技者が演出用スイッチ56を操作すると、特殊演出1または特殊演出2が実行される。特殊演出1は、実行中のバトル演出における最終的な結果報知に対して遊技者にナビストック付与に関する期待をもたせる演出である。一方、特殊演出2は、実行中のバトル演出1をバトル演出2に切替えることを示唆する演出である。
最後に、3ゲーム目にナビストック数抽選の結果報知が行なわれる。ここでは、ナビストック数抽選によってナビストックが付与されたか否か、さらには付与される際のナビストック数を示唆する演出がなされる。より具体的には、ナビストック数を付与すると決定された場合には、液晶表示器51の画面上において、キャラクタAが敵キャラクタに勝利する旨の画像が表示されるとともに、付与されるナビストック数を示す文字画像が表示される。一方、ナビストック数を付与しないと決定された場合には、液晶表示器51の画面上において、キャラクタAが敵キャラクタに敗北する旨の画像が表示される。
バトル演出2では、前述のバトル演出1と同様の演出がなされるが、キャラクタAに代わってキャラクタBが選択されて、当該キャラクタBによる演出がなされる点で、バトル演出1と異なる。
バトル演出3では、前述のバトル演出1およびバトル演出2と同様の演出がなされるが、キャラクタAおよびキャラクタBに代わってキャラクタCが選択されて、該キャラクタCによる演出がなされる点で、バトル演出1およびバトル演出2と異なる。さらに、バトル演出3では、2ゲーム目に割込演出は行なわれないようになっている。
図15に戻り、バトル演出抽選テーブルにおいては、図16で説明した3種類のバトル演出の中から何れかのバトル演出が抽選により決定される。
図15に示すように、ナビストック数抽選において付与決定されたナビストック数が0個のときには、バトル演出1に決定される当選確率は90%、バトル演出2に決定される当選確率は10%、バトル演出3に決定される当選確率は0%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が1個のときには、バトル演出1に決定される当選確率は80%、バトル演出2に決定される当選確率は20%、バトル演出3に決定される当選確率は0%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が2個のときには、バトル演出1に決定される当選確率は10%、バトル演出2に決定される当選確率は90%、バトル演出3に決定される当選確率は0%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が3個のときには、バトル演出1に決定される当選確率は10%、バトル演出2に決定される当選確率は80%、バトル演出3に決定される当選確率は10%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が4個のときには、バトル演出1に決定される当選確率は0%、バトル演出2に決定される当選確率は10%、バトル演出3に決定される当選確率は90%、に設定されている。
このように、付与決定されたナビストック数が0個のとき、つまりナビストック数が付与されないときには、バトル演出2やバトル演出3よりもバトル演出1が選択されやすくなっている。つまり、バトル演出1が実行されたときよりもバトル演出2やバトル演出3が実行されたときの方がナビストックが付与される可能性が高くなっている。
また、付与決定されたナビストック数が1個のときには、バトル演出2やバトル演出3よりもバトル演出1が選択されやすいのに対し、付与決定されたナビストック数が2個や3個のときには、バトル演出1よりもバトル演出2が選択されやすくなっている。つまり、バトル演出1が実行されたときよりもバトル演出2が実行されたときの方が付与されたときのナビストック数が多くなる確率が高く、遊技者にとっての有利度合いが高くなっている。
また、付与決定されたナビストック数が0個のときには、バトル演出1やバトル演出2が選択される可能性はあるが、バトル演出3が選択されることはない。つまり、バトル演出1やバトル演出2が実行されたときよりもバトル演出3が実行されたときの方がナビストックが付与される可能性が高くなっている。また、付与決定されたナビストック数が1〜3個のときには、バトル演出3よりもバトル演出1やバトル演出2が選択されやすいのに対し、付与決定されたナビストック数が4個のときには、バトル演出1やバトル演出2よりもバトル演出3が選択されやすくなっている。つまり、バトル演出1やバトル演出2が実行されたときよりもバトル演出3が実行されたときの方が付与されるナビストック数が多くなる確率が高く、遊技者にとっての有利度合いが高くなっている。
図12に戻り、S30の処理の後、サブ制御部91は、バトル演出抽選によって決定したバトル演出を実行するか否かを示すバトル演出実行フラグをRAM91cにセットする(S35)。その後、サブ制御部91は、AT役当選時処理を終了する。
以上、説明したAT役当選時処理によってナビストックを付与すると決定した場合、サブ制御部91は、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
なお、サブ制御部91は、ATに制御するためのナビストック数をすでに有しているときにAT役に当選してナビストック数抽選によりナビストック数を獲得したときには、すでにセットされているATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数抽選が行なわれる場合には、当該ナビストック数抽選の結果に応じたATフラグに更新される。ナビストック数抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のナビストック数抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、ナビストック数抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
本実施の形態においては、AT役に当選したときに実行されるナビストック数抽選で決定されたナビストック数の合計数に応じて、ATに制御される。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数抽選においてさらにナビストック数を獲得したときには、上乗せ加算するものに限らず、今回付与されたナビストック数に書き換えるものであってもよい。この場合、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグを今回のナビストック数抽選の結果に応じたナビストック数を示すATフラグに書き換えることであってもよい。
[バトル演出実行処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるバトル演出実行処理を実行する。バトル演出実行処理では、AT役当選時処理のS35でセットされたバトル演出実行フラグに基づき、バトル演出1〜3の何れかを実行する。
たとえば、サブ制御部91は、スタートスイッチ7が操作されたことを契機にバトル演出実行フラグがセットされているか否かを判定し、バトル演出実行フラグがセットされていれば、当該バトル演出実行フラグがバトル演出1を実行する旨を示すものであれば、3ゲームに亘って図16で示した内容のバトル演出1を実行する。同様に、バトル演出実行フラグがバトル演出2を実行する旨を示すものであれば、3ゲームに亘って図16で示した内容のバトル演出2を実行し、バトル演出実行フラグがバトル演出3を実行する旨を示すものであれば、3ゲームに亘って図16で示した内容のバトル演出3を実行する。
[バトル演出中演出処理]
サブ制御部91は、バトル演出実行処理に含まれるバトル演出中演出処理を実行する。バトル演出中演出処理では、実行中のバトル演出中において、割込演出、特殊演出、チャンスアップ演出、および切替演出が抽選により決定されて、所定の契機で実行される。
割込演出は、バトル演出1またはバトル演出2の2ゲーム目に行なわれ、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促す演出であり、遊技者により演出用スイッチ56が操作されるような一のタイミングで、特殊演出が実行される。
特殊演出は、特殊演出1と特殊演出2とがある。特殊演出1は、実行中のバトル演出における最終的な結果報知に対して遊技者にナビストック付与に関する期待をもたせる演出である。特殊演出2は、実行中のバトル演出1をバトル演出2に切替えることを示唆する演出である。そのため、特殊演出1や特殊演出2が一のタイミングで実行されることにより、遊技者に対してナビストック付与の期待感を享受させることができる。
チャンスアップ演出は特殊演出1が実行されたことを条件として行なわれる可能性があり、バトル演出の3ゲーム目でナビストック付与の報知をする際、バトル演出によって遊技者にナビストック付与の期待をもたせて興趣を向上させる演出のことである。
切替演出は、バトル演出1の実行中に特殊演出2が実行されたことを条件として行なわれ、実行中のバトル演出1をバトル演出2に切替える演出である。なお、切替演出は、切替演出1および切替演出2があり、実行された特殊演出2の実行タイミングに応じて実行される切替演出の選択割合が異なるようになっている。
図17を用いて、サブ制御部91が実行するバトル演出中演出処理についてより具体的に説明する。図17は、バトル演出中演出処理を実行するためのフローチャートである。サブ制御部91は、バトル演出の実行中にバトル演出中演出処理を実行する。
先ず、サブ制御部91は、バトル演出3の実行中であるか否かを判定する(S110)。サブ制御部91は、バトル演出3の実行中であると判定したときには(S110においてYES)、バトル演出中演出処理を終了する。これにより、バトル演出3の実行中であるときには、後述するS125の割込演出実行処理、S140の特殊演出実行処理、およびS160の切替演出実行処理が行なわれないようになっている。つまり、バトル演出3が実行中であるときには割込演出、特殊演出、チャンスアップ演出、および切替演出の実行が制限される。
一方、サブ制御部91は、バトル演出3の実行中ではないと判定したときには(S110においてNO)、バトル演出の2ゲーム目が開始されたか否かを判定する(S115)。つまり、サブ制御部91は、バトル演出の1ゲーム目が終了した後に遊技者がスタートスイッチ7を操作したことにより2ゲーム目が開始されたか否かを判定する。サブ制御部91は、バトル演出の未だ2ゲーム目が開始されていないと判定したときには(S115においてNO)、2ゲーム目が開始するまで待機する。
一方、サブ制御部91は、バトル演出の2ゲーム目が開始されたと判定したときには(S115においてYES)、図18の割込演出抽選テーブルに基づき割込演出を抽選によって決定する割込演出抽選処理を実行する(S120)。
ここで、図18を用いて、割込演出抽選テーブルについて説明する。図18は、割込演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、割込演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
割込演出抽選テーブルにおいては、実行中のバトル演出に基づき、複数種類の割込演出に対応して当選確率が設定されている。なお、本実施の形態においては、割込演出1と割込演出2の2種類のうちから選択されるようになっている。
割込演出1では、液晶表示器51の画面上において青色表示の文字画像によって遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促す演出が行なわれる。割込演出2では、液晶表示器51の画面上において赤色表示の文字画像によって遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促す演出が行なわれる。なお、割込演出1および割込演出2ともに、バトル演出の2ゲーム目において、回転するリールの第1停止可能時か、もしくは第2停止可能時または第3停止可能時の何れかで実行される。
実行中のバトル演出がバトル演出1であるときには、割込演出1が第1停止可能時に行なわれる当選確率は80%、割込演出1が第2停止可能時または第3停止可能時に行なわれる当選確率は10%、割込演出2が第1停止可能時に行なわれる当選確率は10%、割込演出2が第2停止可能時または第3停止可能時に行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
実行中のバトル演出がバトル演出2であるときには、割込演出1が第1停止可能時に行なわれる当選確率は0%、割込演出1が第2停止可能時または第3停止可能時に行なわれる当選確率は10%、割込演出2が第1停止可能時に行なわれる当選確率は10%、割込演出2が第2停止可能時または第3停止可能時に行なわれる当選確率は80%、に設定されている。
実行中のバトル演出がバトル演出3であるときには、割込演出抽選が行なわれないようになっている。
このように、本実施の形態においては、実行中のバトル演出の種類に応じて、バトル演出1またはバトル演出2の2ゲーム目において行なわれる割込演出の種類や実行契機が所定の抽選確率に基づき異なるようになっている。これにより、割込演出の種類や実行契機が画一的に決まるものに比べてバトル演出が単調なものにならず、遊技の興趣を向上させることができる。また、バトル演出1またはバトル演出2において、ランダムに割込演出が行なわれることにより、より有利なバトル演出3に昇格するのではないかという期待感を遊技者に享受させることができる。
さらに、バトル演出3が実行されているときには、割込演出が一切行なわれないようになっている。これにより、バトル演出3において割込演出が行なわれることにより、バトル演出3よりも不利となるバトル演出1またはバトル演出2に転落するのではないかという不信感を遊技者に抱かせてしまうことがない。
図17に戻り、S120の処理の後、サブ制御部91は、割込演出抽選によって決定された割込演出を実行する(S125)。
次に、サブ制御部91は、割込演出によって遊技者に対して演出用スイッチ56の操作を促す演出をしている所定期間内(本実施の形態においては、15秒)に遊技者による演出用スイッチ56の操作があったか否かを判定する(S130)。サブ制御部91は、所定期間内遊技者による演出用スイッチ56の操作がなかったと判定したときには(S130においてNO)、バトル演出中演出処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、所定期間内に遊技者による演出用スイッチ56の操作があったと判定したときには(S130においてYES)、図19に基づき特殊演出抽選処理を実行する(S135)。
このように、割込演出に対して遊技者による演出用スイッチ56の操作があったことを契機として特殊演出が実行される。
ここで、図19を用いて、特殊演出抽選テーブルについて説明する。図19は、特殊演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、特殊演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
特殊演出抽選テーブルにおいては、ナビストック数抽選において付与決定されたナビストック数と実行中のバトル演出の種類とに基づき、複数種類の特殊演出に対応して当選確率が設定されている。本実施の形態においては、特殊演出1a、特殊演出1b、および特殊演出2の3種類のうちから選択されるようになっている。なお、以下では、特殊演出1aおよび特殊演出1bを総称して特殊演出1と称する場合がある。
特殊演出1aは、液晶表示器51の画面上において文字画像によって遊技者にナビストック付与に対する期待感を享受させる演出が行なわれる。特殊演出1bは、液晶表示器51の画面上において文字画像に加えて背景画像によって遊技者にナビストック付与に対する期待感を享受させる演出が行なわれる。特殊演出2は、液晶表示器51の画面上において実行中のバトル演出1からバトル演出2への切替えを示唆する旨の演出が行なわれる。
このように、特殊演出1bは、特殊演出1aよりも、背景画像が加えられた演出によって遊技者に対してナビストック付与に対する期待感をより享受させる演出である。また、特殊演出2は、バトル演出1から、当該バトル演出1よりも、実行されたときにナビストックが付与される可能性が高くなり、かつナビストックが付与されたときの有利度合いが高くなるバトル演出2への切替えを示唆する演出であるため、遊技者に対してナビストック付与に対する期待感を最も享受させる演出である。
付与決定されたナビストック数が0個であって、バトル演出1が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は100%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は0%、特殊演出2が行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が0個であって、バトル演出2が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は90%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は10%、特殊演出2が行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が1個であって、バトル演出1が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は80%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は20%、特殊演出2が行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が1個であって、バトル演出2が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は70%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は30%、特殊演出2が行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
このように、付与決定されたナビストック数が0個や1個であるときには、遊技者にとって有利度合いが低いため、あまり期待がもてない特殊演出1aが選択される可能性が高くなっている。さらに、付与決定されたナビストック数が0個や1個であるときには、特殊演出2は一切選択されないようになっている。なお、付与決定されたナビストック数が0個や1個であるときには、5%などの低い確率で特殊演出2が選択されるものであってもよい。
付与決定されたナビストック数が2個であって、バトル演出1が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は20%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は70%、特殊演出2が行なわれる当選確率は10%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が2個であって、バトル演出2が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は20%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は80%、特殊演出2が行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が3個であって、バトル演出1が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は0%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は30%、特殊演出2が行なわれる当選確率は70%、に設定されている。
付与決定されたナビストック数が3個であって、バトル演出2が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は0%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は100%、特殊演出2が行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
このように、付与決定されたナビストック数が2個や3個であるときには、ナビストック数が0個や1個のときに比べて遊技者にとって有利度合いが高いため、特殊演出1aよりも期待がもてる特殊演出1bが選択される可能性が高くなっている。さらに、付与決定されたナビストック数が3個であって、バトル演出1が実行中であるときには、特殊演出2が実行される確率が70%と高くなっている。これにより、図15で示したように、バトル演出抽選によって、付与決定されたナビストック数が3個となる遊技者にとって有利度合いが高いときに期待がもてないバトル演出1に10%の確率で選択された場合であっても、特殊演出抽選において高い確率で特殊演出2が選択されて、バトル演出2に昇格されることがある。そのため、このような演出パターンが行なわれたときには、バトル演出中に遊技者にナビストック付与に対する大きな期待感を享受することができる。
付与決定されたナビストック数が4個であって、バトル演出1が実行中であるときには、特殊演出抽選は行なわれない。これは、図15で示したように、バトル演出抽選によって、付与決定されたナビストック数が4個であるときには、バトル演出1が選択されないためである。
付与決定されたナビストック数が4個であって、バトル演出2が実行中であるときには、特殊演出1aが行なわれる当選確率は0%、特殊演出1bが行なわれる当選確率は100%、特殊演出2が行なわれる当選確率は0%、に設定されている。
このように、付与決定されたナビストック数が4個であるときには、ナビストック数が0個〜3個のときに比べて遊技者にとって有利度合いが最も高いため、特殊演出1aよりも期待がもてる特殊演出1bが必ず選択されるようになっている。なお、付与決定されたナビストック数が4個であるときには、5%などの低い確率で特殊演出1aが選択されるものであってもよい。
なお、何れの場合においてもバトル演出2が実行されているときに特殊演出2が選択されない理由は、すでに期待がもてるバトル演出2が実行されているにもかかわらず、バトル演出1からバトル演出2への切替示唆が行なわれることによって、遊技者に不信感を抱かせることを避けるためである。
以上、図18および図19で示したように、本実施の形態の割込演出には、演出態様の異なる2種類の割込演出(割込演出1、割込演出2)が含まれる。この割込演出は、実行中のバトル演出によって選択割合が異なっている。さらに、複数種類の特殊演出も、実行中のバトル演出によって選択割合が異なっている。即ち、特殊演出は、割込演出の演出態様に応じて、選択割合が異なるようになっている。
これにより、特殊演出の実行契機となる遊技者の演出用スイッチ56の操作を促す割込演出の演出態様に対しても遊技者の注目を集めることができる。
図17に戻り、S135の処理の後、サブ制御部91は、特殊演出抽選によって決定された特殊演出を実行する(S140)。
次に、サブ制御部91は、バトル演出の3ゲーム目が開始されたか否かを判定する(S145)。つまり、サブ制御部91は、バトル演出の2ゲーム目の終了した後に遊技者がスタートスイッチ7を操作したことにより3ゲーム目が開始されたか否かを判定する。サブ制御部91は、バトル演出の未だ3ゲーム目が開始されていないと判定したときには(S145においてNO)、3ゲーム目が開始するまで待機する。
一方、サブ制御部91は、バトル演出の3ゲーム目が開始されたと判定したときには(S145においてYES)、特殊演出1を実行済みか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、特殊演出1を実行済みであると判定したときには(S150においてYES)、図20のチャンスアップ演出抽選テーブルに基づきチャンスアップ演出を抽選によって決定するチャンスアップ演出抽選処理を実行する(S155)。
ここで、図20を用いて、チャンスアップ演出抽選テーブルについて説明する。図20は、チャンスアップ演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、チャンスアップ演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
チャンスアップ演出抽選テーブルにおいては、2ゲーム目で実行された特殊演出の種類と特殊演出の実行契機とに基づき、複数種類のチャンスアップ演出に対応して当選確率が設定されている。なお、本実施の形態においては、チャンスアップ演出の実行なしの場合、チャンスアップ演出を実行する場合はチャンスアップ演出1およびチャンスアップ演出2のうちから選択されるようになっている。
先ず、図21を用いて本実施の形態におけるチャンスアップ演出の演出内容について説明する。図21に示すように、本実施の形態においては、複数種類のチャンスアップ演出として、2種類の切替演出1、2が設定されている。なお、本実施の形態においては、各々のチャンスアップ演出1、2は、バトル演出の3ゲーム目の演出を図21に示すチャンスアップ演出の内容で行なう。
チャンスアップ演出1では、実行中のバトル演出1の3ゲーム目の演出画像が視点変更された画像になる。なお、チャンスアップ演出1は、特殊演出1aまたは特殊演出1bの実行後に行なわれる。
チャンスアップ演出2では、実行中のバトル演出の3ゲーム目において、味方キャラクタが新たな武器を装備した内容のバトル演出が行なわれる。なお、チャンスアップ演出2は、特殊演出1aまたは特殊演出1bの実行後に行なわれる。
図20に戻り、チャンスアップ演出抽選テーブルにおいては、図21で説明した2種類のチャンスアップ演出の中から何れかのチャンスアップ演出が抽選により決定される。
図20に示すように、実行された特殊演出が特殊演出1aであって、その実行契機が第1停止可能時であるときには、実行なしに決定される当選確率は90%、チャンスアップ演出1に決定される当選確率は10%、チャンスアップ演出2に決定される当選確率は0%に設定されている。
実行された特殊演出が特殊演出1aであって、その実行契機が第2停止可能時または第3停止可能時であるときには、実行なしに決定される当選確率は10%、チャンスアップ演出1に決定される当選確率は80%、チャンスアップ演出2に決定される当選確率は10%に設定されている。
実行された特殊演出が特殊演出1bであって、その実行契機が第1停止可能時であるときには、実行なしに決定される当選確率は10%、チャンスアップ演出1に決定される当選確率は40%、チャンスアップ演出2に決定される当選確率は50%に設定されている。
実行された特殊演出が特殊演出1bであって、その実行契機が第2停止可能時または第3停止可能時であるときには、実行なしに決定される当選確率は10%、チャンスアップ演出1に決定される当選確率は30%、チャンスアップ演出2に決定される当選確率は60%に設定されている。
以上、図20で示したように、特殊演出1の実行契機によって実行される可能性が高いチャンスアップ演出を異ならせることができるため、特殊演出1がどの契機で実行されるかにより、何れのチャンスアップ演出が実行されるかに対する期待感を異ならせることができる。その結果、チャンスアップ演出が実行される前段階において、特殊演出1の実行契機に遊技者を注目させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
図17に戻り、S155の処理の後、サブ制御部91は、チャンスアップ演出抽選によって何れかのチャンスアップ演出を実行すると決定されたか否かを判定する(S160)。サブ制御部91は、何れのチャンスアップ演出も実行しないと判定したときには(S160においてNO)、バトル演出中演出処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、何れかのチャンスアップ演出を実行すると判定したときには(S160においてYES)、決定したチャンスアップ演出を実行する(S165)。その後、サブ制御部91は、バトル演出中演出処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、特殊演出1を実行済みではないと判定したときには(S150においてNO)、図22の切替演出抽選テーブルに基づき切替演出を抽選によって決定する切替演出抽選処理を実行する(S170)。
ここで、図22を用いて、切替演出抽選テーブルについて説明する。図22は、切替演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、切替演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
切替演出抽選テーブルにおいては、2ゲーム目で実行された特殊演出の実行契機に基づき、複数種類の切替演出に対応して当選確率が設定されている。なお、本実施の形態においては、切替演出1および切替演出2の2種類のうちから選択されるようになっている。
先ず、図23を用いて本実施の形態における切替演出の演出内容について説明する。図23に示すように、本実施の形態においては、複数種類の切替演出として、2種類の切替演出1、2が設定されている。なお、本実施の形態においては、各々の切替演出1、2は、バトル演出の3ゲーム目の演出の内容を図22に示す切替演出の内容に切替える。
切替演出1では、実行中のバトル演出の3ゲーム目の内容がバトル演出2の3ゲーム目の内容に切替えられる。なお、切替演出1は、バトル演出1中において特殊演出2の実行後にのみ行なわれる。
切替演出2では、実行中のバトル演出の3ゲーム目の内容がバトル演出2の3ゲーム目の内容に切替えられ、さらに味方キャラクタがパワーアップする演出がなされる。なお、切替演出2は、バトル演出1中において特殊演出2の実行後にのみ行なわれる。
図22に戻り、切替演出抽選テーブルにおいては、図23で説明した2種類の切替演出の中から何れかのバトル演出が抽選により決定される。
図20に示すように、実行された特殊演出が特殊演出2であって、その実行契機が第1停止可能時であるときには、切替演出1に決定される当選確率は70%、切替演出2に決定される当選確率は30%に設定されている。
実行された特殊演出が特殊演出2であって、その実行契機が第2停止可能時または第3停止可能時であるときには、切替演出1に決定される当選確率は30%、切替演出2に決定される当選確率は70%に設定されている。
このように、実行された特殊演出がバトル演出1中の特殊演出2であるときには、バトル演出1からバトル演出2への切替が示唆されていることから、必ず切替演出1または切替演出2が実行されて、バトル演出1の3ゲーム目の内容がバトル演出2の3ゲーム目の内容に切替えられるようになっている。
以上、図22で示したように、特殊演出2の実行契機によって実行される可能性が高い切替演出を異ならせることができるため、特殊演出2がどの契機で実行されるかにより、何れの切替演出が実行されるかに対する期待感を異ならせることができる。その結果、切替演出が実行される前段階において、特殊演出2の実行契機に遊技者を注目させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
図17に戻り、S170の処理の後、サブ制御部91は、決定した切替演出を実行する(S175)。その後、サブ制御部91は、バトル演出中演出処理を終了する。
以上、図17で示したバトル演出中演出処理においては、バトル演出3が実行中であるときには割込演出、特殊演出、チャンスアップ演出、および切替演出の実行が一切制限される。そのため、バトル演出1およびバトル演出2においては特殊演出および切替演出が実行されることにより遊技の興趣を向上させつつ、バトル演出1およびバトル演出2よりも有利なバトル演出3においては、特殊演出が実行されてその後に切替演出が実行されるといったことがないため、特殊演出が実行された後において、実行される前よりも遊技者の期待感を低下させてしまい遊技者に不信感を抱かせてしまうといった不都合の発生を防止することができる。
[演出パターンの一例]
次に、図24および図25を用いて、本実施の形態におけるバトル演出の一連の流れの一例を説明する。図24および図25にはバトル演出の一例として演出パターン1と演出パターン2とが示されている。
先ず、演出パターン1について説明する。演出パターン1では、ナビストック数抽選によって1個のナビストックが付与される旨が決定され、そして、バトル演出抽選によって決定されたバトル演出1が実行された後、そのままバトル演出1によって最終的にナビストックが1個付与される旨が結果報知される。
演出パターン1における1ゲーム目では、バトル演出1としてキャラクタAが選択されてバトルが開始される旨の画像が液晶表示器51に表示される。
演出パターン1における2ゲーム目では、開始とともに割込演出抽選が行なわれ、何れかの割込演出が選択される。そして、1ゲーム目で選択されたキャラクタAと敵キャラクタとが相互攻撃を繰り返し、キャラクタAが劣勢に追い込まれる旨の画像が液晶表示器51に表示される。その後、2ゲーム目の途中(第1〜第3停止可能時の何れかのタイミング)では、割込演出抽選で選択された割込演出が実行され、液晶表示器51の画面上に「PUSH!!」の文字画像が表示される。これにより、遊技者に対して演出用スイッチ56の操作が促される。割込演出による操作要求に応じて遊技者により演出用スイッチ56が操作されると、特殊演出抽選が実行され、特殊演出1(特殊演出1aまたは特殊演出1b)が選択される。その後、選択された特殊演出1が実行され、液晶表示器51の画面上に「うおー!!」の文字画像が表示される。これにより、遊技者に対してナビストック付与に対する期待感を享受させることができる。なお、特殊演出1aが行なわれた場合は、液晶表示器51の画面上に「うおー!!」の文字画像のみが表示され、特殊演出1bが行なわれた場合は、液晶表示器51の画面上に「うおー!!」の文字画像とともに背景画像が表示される。このように、特殊演出1bが行なわれたときは、特殊演出1aよりも、背景画像が加えられた分だけ演出が派手になるため、遊技者に対してナビストック付与に対する期待感をより享受させることができる。
演出パターン1における3ゲーム目では、ナビストックが付与される旨の結果報知が、キャラクタAが敵キャラクタに勝利した画像を液晶表示器51に表示することによって行なわれる。さらに、付与されたナビストック数が1個である旨の結果報知が、「ナビストック1個」の文字画像を液晶表示器51に表示することによって行なわれる。
次に、演出パターン2について説明する。演出パターン2では、ナビストック数抽選によって3個のナビストックが付与される旨が決定され、そして、バトル演出抽選によって決定されたバトル演出1が実行された後、バトル演出1の3ゲーム目が切替演出によってバトル演出2の3ゲーム目に切替えられ、当該バトル演出2によってナビストックが3個付与される旨が結果報知される。
演出パターン2においては、演出パターン1と同様に、1ゲーム目でキャラクタAが選択されてバトル開始報知がされ、2ゲーム目でキャラクタAと敵キャラクタとが相互攻撃を繰り返す演出をして、その後割込演出が実行される。
ここで、演出パターン2においては、演出パターン1とは異なり、割込演出による操作要求に応じて遊技者により演出用スイッチ56が操作されると、特殊演出抽選が実行され、特殊演出2が選択される。その後、選択された特殊演出2が実行され、バトル演出2で選択されるべきキャラクタBの画像が液晶表示器51の画面上に表示される。これにより、遊技者に対して、バトル演出1からバトル演出2へ切替えられる旨が示唆され、遊技者に対してナビストック付与に対する期待感を享受させることができる。
次に、演出パターン2における3ゲーム目では、バトル演出1の3ゲーム目に切替わってバトル演出2の3ゲーム目の演出が実行される。その結果、最終的には、ナビストックが付与される旨の結果報知が、キャラクタBが敵キャラクタに勝利した画像を液晶表示器51に表示することによって行なわれる。さらに、付与されたナビストック数が3個である旨の結果報知が、「ナビストック3個」の文字画像を液晶表示器51に表示することによって行なわれる。
ここで、演出パターン1と演出パターン2とを比較すると、割込演出による操作要求に対して遊技者による演出用スイッチ56の操作がされたことを契機として、特殊演出1が実行されるか、あるいは特殊演出2が実行されるかが、枝分かれする。つまり、両方の演出パターンともに、特殊演出の実行契機は同じである。
このように、バトル演出1の実行中のときに、特殊演出1が実行されるか、あるいは特殊演出2が実行されるかによって、そのままバトル演出1によってナビストック付与の決定結果に関する情報が報知される演出パターン1になるか、あるいはバトル演出1よりもナビストックが付与される可能性が高くなるバトル演出2に切替わる演出パターン2になるかが変わってくる。
また、バトル演出1の実行中のときに、特殊演出1が実行されるか、あるいは特殊演出2が実行されるかによって、そのままバトル演出1によってナビストック付与の決定結果に関する情報が報知される演出パターン1になるか、あるいはバトル演出1よりもナビストックが付与されたときのナビストック数が多くなる、即ち遊技者にとっての有利度合いが高くなるバトル演出2に切替わる演出パターン2になるかが変わってくる。
そのため、単にバトル演出2へと切替わることに対してのみ遊技者の注目を集めることに限らず、バトル演出1の実行中に行なわれる特殊演出の実行契機に対しても遊技者の注目を集めることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、遊技者による演出用スイッチ56の操作が受付けられたことを契機として特殊演出が実行されるため、操作をしたときに実行される特殊演出の実行契機に対して遊技者の注目をより集めることができる。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、RT0、あるいはRT2であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、RT1において32ゲーム消化された時点でATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。このとき、遊技状態がRT1からRT0へ移行すると同時にナビストック数を1消費して、ATに制御する。なお、AT中におけるRT0においてリプレイ3(昇格リプ)の入賞によりRT2に制御されたときには、当該RT2においても当該ATへの制御が継続される。
一方、サブ制御部91は、AT中におけるRT0においてリプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)の入賞によりRT1に制御されたときには、非ATに制御する。なお、RT1に移行したときに所有しているナビストックは、RT1における32ゲームの消化後にRT0へ移行するまで持ち越される。
また、サブ制御部91は、AT中におけるRT2において取りこぼし出目が導出されたときには、当該RT0においても当該ATへの制御が継続される。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、RT0、RT2においてナビストックを消費してATに制御したときには、消化したゲーム数を計数する。本実施の形態では、ナビストックを1消費することにより50ゲームの間、ATに制御される。サブ制御部91は、計数したゲーム数が50ゲームに達したと判定した場合にナビストックが残っていれば、51ゲーム目から再びナビストックを1消費することにより追加で50ゲームの間、ATに制御する。一方、サブ制御部91は、計数したゲーム数が50ゲームに達したと判定した場合にナビストックが残っていなければ、50ゲームに到達したときに非ATに制御する。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、RT0においては、リプレイ3(昇格リプ)の入賞が発生しにくくなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)が発生しやすくなる。また、RT2においては、取りこぼし出目が導出しやすくなる。そのため、RT0やRT2での遊技が継続されることを極力防止することができる。
[ナビ演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
本実施の形態におけるATは、RT0およびRT2の遊技状態にのみナビ演出が実行される。たとえば、RT0におけるナビ対象役は、リプA〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dである。
また、本実施の形態においては、リプレイ3(昇格リプ)に入賞することにより、RT2へ移行するが、そのときにナビ演出が実行されていれば、RT2においてもナビ演出は継続される。なお、RT2におけるナビ対象役は、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dである。
リプA〜Fのいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じてストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が報知される。たとえば、リプAに当選したときのナビ演出としては、「順押し」に対応するナビ演出が液晶表示器51の表示画面上になされる。これにより、遊技者は、リプレイ3(昇格リプ)に入賞してRT2へ移行し易くなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)の入賞を回避してRT1へ移行することを防止することができる。
左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dのいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じてストップスイッチ8L、8C、8Rのうちの第1停止が報知される。たとえば、左ベルAに当選したときのナビ演出としては、「左」に対応するナビ演出が液晶表示器51の表示画面上になされる。これにより、遊技者は、ベル1もしくはベル2に入賞してメダルを取得し易くなるとともに、RT2の状態においては取りこぼし出目が導出されることを回避してRT0へ移行することを防止することができる。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが報知される。なお、ナビ演出の態様は、上記に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
また、サブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、遊技状態に関わらず非AT中であるときには、たとえば、液晶表示器51に「通常中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。また、遊技状態に関わらずAT中であるときには、たとえば、液晶表示器51に「AT中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[演出パターンについて]
本実施の形態においては、図24に示すように、3ゲームのバトル演出を実行し、当該バトル演出の3ゲーム目でナビストック付与に関する情報が報知されるものであった。また、演出パターンの一例として、バトル演出1が実行された後、そのままバトル演出1によってナビストック付与に関する情報が報知される演出パターン1と、バトル演出1が実行された後、バトル演出1の3ゲーム目が切替演出によってバトル演出2の3ゲーム目に切替えられ、当該バトル演出2によってナビストック付与に関する情報が報知される演出パターン2とがあり、演出パターン2が実行されたときには演出パターン1が実行されたときよりも遊技者にとって有利となるものであった。
しかしながら、図26に示すように、バトル演出1が実行された後、そのままバトル演出1によってナビストック付与に関する情報が一旦報知され、その後、バトル演出2が実行されることによってナビストック付与に関する情報が報知されるものであってもよい。
たとえば、図26は、変形例における演出パターンの一例を説明するための図である。図26に示す演出パターン3は、図24に示す演出パターン1を実行した後にバトル演出2を実行してナビストック付与に関する情報を報知する演出パターンである。より具体的には、演出パターン3では、1〜3ゲームに亘ってバトル演出1が実行された後、そのままバトル演出1によってナビストック付与に関するガセの情報が一旦報知され、その後、バトル演出2が実行されることによってナビストック付与に関する真の情報が報知される。ここで、「ガセの情報」とは、本来、報知すべき情報とは異なる偽の情報のことである。また、「真の情報」とは、本来、報知すべき情報のことである。たとえば、ナビストック数抽選によってナビストックを付与することが予め決定されていた場合には、「ガセの情報」はナビストックを付与しない旨の偽の情報のことになり、「真の情報」はナビストックを付与する旨の情報のことになる。
具体的な処理方法の一例としては、たとえば、サブ制御部91は、ナビストック数抽選によってナビストックを付与することを決定したときに最終的に真の情報としてナビストックを付与する旨の情報を報知することを予め決定しておいて、当該報知に至るまでの途中でガセの情報としてナビストックを付与しない旨の偽の情報の報知を一旦行ない、その後に真の情報としてナビストックを付与する旨の情報を報知するようにバトル演出を実行する。
このように、一旦ガセの情報を報知しておいて、その後に真の情報を報知することによより、遊技者を一旦落胆させた後に喜ばせることができるため、遊技者に対してナビストック付与に関するより一層の喜びを享受することができる。なお、ガセの情報を報知するものに限らず、ガセの情報および真の情報の何れかであることをほのめかす情報を一旦報知するものであってもよい。
さらに、演出パターン3によってナビストック付与に関する情報が報知された場合には、演出パターン2によってナビストック付与に関する情報が報知される場合よりも、ナビストックの付与確率が低く、また、付与されるナビストック数も少なくなるようにしてもよい。
これにより、同じバトル演出2によってナビストック付与に関する情報が報知される第2パターンと第3パターンとでは、バトル演出1の実行中に特殊演出2が行なわれる演出パターン2の方がナビストックが付与される可能性が高くなる。また、同じバトル演出2によってナビストック付与に関する情報が報知される第2パターンと第3パターンとでは、バトル演出1の実行中に特殊演出2が行なわれる演出パターン2の方がナビストックが付与されたときのナビストック数が多くなる。そのため、バトル演出1の実行中に行なわれる特殊演出の実行契機に対してより遊技者の注目を集めることができるため、遊技の興趣をより向上させることができる。
なお、演出パターン3のように、最初にガセの情報を報知した後に真の情報を報知するものに限らず、ガセの情報を複数回繰り返した後に真の情報を報知するものであってもよい。たとえば、最初にガセの情報を報知した後に再度ガセの情報を報知し、その後に真の情報を報知するものであってもよい。このような場合においても、演出パターン2によってナビストック付与に関する情報が報知されるよりも、ナビストックの付与確率が低く、また、付与されるナビストック数も少なくなるものであってもよい。なお、演出パターン3によってナビストック付与に関する情報が報知された場合には、演出パターン2によってナビストック付与に関する情報が報知されるよりも、ナビストックの付与確率が高く、また、付与されるナビストック数も多くなるものであってもよい。
[特典について]
本実施の形態においては、バトル演出によって付与するか否かの決定結果が報知される「特典」として、ATに制御するためのナビストックであることを例示して説明した。しかしながら、特典は、これに限らず、その他のものであってもよい。たとえば、特典は、ボーナス入賞やメダルの払出しなどであってもよい。また、特典は、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではないものであってもよい。より具体的には、特典は確率状態が高確率状態であるか否かを示唆するための示唆演出の実行、液晶表示器51におけるプレミア演出の実行、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像(キャラクタ映像やアイテム映像)や特典情報、着信メロディなどを所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示することなどであってもよい。
[報知演出について]
本実施の形態においては、特典を付与するか否かの決定結果に関する情報を報知する「報知演出」として、液晶表示器51の画面上に表示されたキャラクタ同士のバトル演出であることを例示して説明した。しかしながら、報知演出は、これに限らず、その他のものであってもよい。たとえば、報知演出は、スピーカ53、54などの液晶表示器51以外の装置を用いた演出であってもよい。たとえば、スピーカ53、54を用いるものであれば、スピーカ53、54から出力される音楽によって報知演出の種類を異ならせてもよい。
また、本実施の形態においては、バトル演出1〜3は、ともに味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行なう演出であった。そのため、演出パターン2のように、バトル演出1の途中からバトル演出2に切替わっても味方キャラクタが変わるだけで、演出内容はその前のゲームの続きのバトルから行なわれるものであった。つまり、バトル演出1〜3は、それぞれ演出内容に関連性があるものであった。しかしながら、これに限らず、バトル演出1〜3は、それぞれ演出内容に関連性がないものであってもよい。たとえば、バトル演出1が野球に関する演出が行なわれるものであり、バトル演出2がサッカーに関する演出が行なわれるものであれば、演出パターン2では、野球の演出が行なわれている途中でサッカーの演出に切替わる演出がされる。
また、本実施の形態においては、バトル演出はバトル演出1〜3の3種類であったが、これに限らず、4種類や5種類などその他複数種類のバトル演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、バトル演出1およびバトル演出2は、ともにナビストック付与に関する情報を報知するものであった。つまり、本実施の形態においては、バトル演出1とバトル演出2とが同じ対象となる特典に関する情報を報知するものであった。しかしながら、これに限らず、バトル演出1およびバトル演出2が異なる対象となる特典に関する情報を報知するものであってもよい。
たとえば、特典として、ボーナスおよびATが設定されており、ATが行なわれるよりもボーナスが行なわれる方がメダルの払出し枚数が多くなるなど遊技者にとって有利となるように設定されていれば、バトル演出1でATが行なわれるか否かの結果に関する情報を報知し、バトル演出2でボーナスが行なわれるか否かの結果に関する情報を報知するものであってもよい。
また、特典として、図13に示すような通常ATと有利ATとがあり、通常ATが行なわれるよりも有利ATが行なわれる方がメダルの払出し枚数が多くなるなど、遊技者にとって有利となるように設定されていれば、バトル演出1で通常ATが行なわれるか否かの結果に関する情報を報知し、バトル演出2で有利ATが行なわれるか否かの結果に関する情報を報知するものであってもよい。
このように、バトル演出1によって報知される特典付与に関する情報と、バトル演出2によって報知される特典付与に関する情報とは、特典の対象が異なっていてもよい。これにより、バトル演出1の実行中にバトル演出2に切替わる演出パターン2になったときには、特典の対象も変化するため、バトル演出1の実行中に行なわれる特殊演出の実行契機に対してより遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、報知演出としてのバトル演出は、3ゲームに亘り実行されるものであった。つまり、本実施の形態においては、スタートスイッチ7が遊技者により操作されたことを契機としてバトル演出の1ゲーム目を実行し、次のゲームでスタートスイッチ7が遊技者により操作されたことを契機としてバトル演出の2ゲーム目を実行して割込演出を実行し、割込演出において遊技者の演出用スイッチ56の操作がされることによって特殊演出を実行し、さらに次のゲームでスタートスイッチ7が遊技者により操作されたことを契機として切替演出とともにバトル演出の3ゲーム目を実行するものであった。このように、本実施の形態におけるバトル演出は、遊技者によってゲームを開始するスタートスイッチ7の操作に応じて段階的にバトル演出を進めていくものであった。しかしながら、これに限らず、遊技者によってゲームを開始するスタートスイッチ7の操作にかかわらず、1ゲーム内でバトル演出、割込演出、特殊演出、および切替演出のすべてを実行して特典に関する情報を報知するものであってもよい。
[割込演出について]
本実施の形態においては、割込演出は、青色表示で操作要求する割込演出1と赤色表示で操作要求する割込演出2とが設けられていた。しかしながら、これに限らず、たとえば、黄色表示でで操作要求する割込演出3のようにその他の種類の割込演出が設けられていてもよい。また、表示の色によって割込演出の種類を異ならせるものに限らず、表示の大きさ、表示された文字画像の文字形式、および音声の追加の有無などによって、割込演出の種類を異ならせるものであってもよい。
本実施の形態においては、割込演出は、バトル演出の2ゲーム目で行なわれるものであったが、これに限らず、バトル演出の1ゲーム目や3ゲーム目であってもよい。たとえば、バトル演出の3ゲーム目で割込演出が行なわれる場合は、操作がされた直後に特殊演出を行ない、さらに同じ3ゲーム目の中で切替演出が続けて行なわれるものであってもよい。
[特殊演出について]
本実施の形態においては、特殊演出1について、ナビストックの付与確率が高くなること、および/または付与されたときのナビストック数が多くなることを示唆する演出として、特殊演出1aと特殊演出1bとが設定されていた。すなわち、本実施の形態においては、特殊演出1bが実行されたときには、特殊演出1aが実行されたときよりも、ナビストックの付与確率が高くなること、および/または付与されたときのナビストック数が多くなることを示唆するものであった。しかしながら、これに限らず、3種類や4種類などその他の複数種類の特殊演出が設けられ、実行された特殊演出の種類に応じて、ナビストック付与に関して遊技者の有利度を異ならせてもよい。
また、本実施の形態においては、図17に示すように、バトル演出1やバトル演出2よりもナビストックが付与される可能性が高く、また付与されたときのナビストック数も多くなるバトル演出3が行なわれているときには、バトル演出1からバトル演出2への切替えを示唆する切替演出が実行されなくなっていた。しかしながら、これに限らず、たとえば、バトル演出3よりもさらに有利度の高いバトル演出4を備えるものであって、バトル演出1からバトル演出3への切替えを示唆する切替演出を実行するものであれば、バトル演出4が行なわれているときには、バトル演出1からバトル演出3への切替えを示唆する切替演出が実行されないものであってもよい。
[特殊演出の実行契機について]
本実施の形態においては、特殊演出の実行契機として、割込演出による操作要求に対して遊技者が演出用スイッチ56を操作したことを契機とすることを例示して説明した。しかしながら、演出用スイッチ56のようにゲームの進行において必要不可欠でない手段に対する操作に限らず、たとえば、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどのようにゲームの進行において必要不可欠である手段に対して遊技者が操作したことを特殊演出の実行契機としてもよい。
また、何らかの手段に対して遊技者が操作したことを特殊演出の実行契機にするものに限らず、バトル演出中の予め決められた一のタイミングで特殊演出が実行されるものであってもよい。たとえば、バトル演出の開始から所定時間が経過したときに特殊演出が実行されるものであってもよい。この場合、遊技者がバトル演出の開始後から所定時間経過したときに特殊演出が実行されることを予め知っていれば、その所定時間が経過するタイミングに遊技者の注目を集めることができる。
また、本実施の形態においては、割込演出の操作要求に対して操作がされると、必ず何れかの特殊演出が実行されるものであった。しかしながら、これに限らず、操作されたときに特殊演出を実行するか否かの抽選を行ない、実行すると決定された場合に特殊演出が実行されるものであってもよい。
[チャンスアップ演出について]
本実施の形態においては、図20、図21に示すように、チャンスアップ演出は、チャンスアップ演出1およびチャンスアップ演出2の2種類のうちの何れかが選択されるようになっていたが、これに限らず、3種類や4種類など、その他の種類のチャンスアップ演出が選択されるようになっていてもよい。また、チャンスアップ演出の内容も図22に示す演出内容に限らず、その他の演出内容であってもよい。
また、実行されたチャンスアップ演出の種類に応じて、バトル演出中に何らかの特典が付与されるものであってもよい。たとえば、チャンスアップ演出が行なわれたときには、バトル演出1がバトル演出2に切替わるミニゲームが開始され、当該ミニゲームに勝利することによってバトル演出2に切替わるものであってもよい。さらに、チャンスアップ演出2が行なわれたときには、チャンスアップ演出1が行なわれたときよりもミニゲームで勝利する確率が高くなるように設定されていてもよい。
[切替演出について]
本実施の形態においては、図22、図23に示すように、切替演出は、切替演出1および切替演出2の2種類のうちの何れかが選択されるようになっていたが、これに限らず、3種類や4種類など、その他の種類の切替演出が選択されるようになっていてもよい。また、切替演出の内容も図23に示す演出内容に限らず、その他の演出内容であってもよい。
また、実行された切替演出の種類に応じて、バトル演出1からバトル演出2に切替わる際に何らかの特典が付与されるものであってもよい。たとえば、切替演出2が行なわれたときには、切替演出1が行なわれたときには付与されない追加のナビストックが付与されるものであってもよい。
[ナビストック数抽選について]
本実施の形態においては、ナビストック数抽選によって、付与されるナビストック数を決定する場合を説明した。しかしながら、ナビストックを用いずに、たとえば、ATに制御されるゲーム数(ATゲーム数)を抽選によって決定してもよい。そして、バトル演出によって付与されるATゲーム数に関する情報を報知するものであってもよい。
また、抽選によって、ATが継続される所定の条件を決定してもよい。所定の条件として、たとえば、所定のメダルの払い出し枚数や純増枚数を決定してもよく、ATに制御した後はその枚数に達するまでATを制御させるようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜Fに当選したときのみナビストック数抽選を実行していた。しかしながら、これに限らず、その他の役に当選したときにナビストック数抽選を実行してもよい。
[AT状態抽選について]
本実施の形態においては、AT状態抽選によって、当該抽選が行なわれている現在遊技中のゲームの次のゲームからのAT状態を決定する例を説明した。しかしながら、これに限らず、たとえば、AT状態抽選によって、付与されたナビストックに基づいて実行されるATのAT状態を決定するものであってもよい。たとえば、付与されたナビストックごとにAT状態抽選によってAT状態が予め決定され、ナビストックを消費したときに行なわれるATが、AT状態抽選によって決定されたAT状態で行なわれるものであってもよい。
[ナビ対象役について]
本実施の形態においては、ナビ対象役は、RT0であるときには、リプC〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dであり、RT2であるときには、リプC〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dであったが、これに限らず、他の役であってもよい。また、たとえば、ナビ対象役に、メロンやイチゴを含め、当選したときにメロンに当選した旨あるいはイチゴに当選した旨を報知するようにしてもよい。
[フリーズ演出について]
本実施の形態において、ストップスイッチ8L、8C、8Rやスタートスイッチ7などゲーム進行において操作される操作手段の操作を強制的に無効にするフリーズ制御を行なうようにしてもよい。たとえば、ボーナス終了後1ゲーム目にBB1もしくはBB2に当選した場合に、フリーズ制御を行なうようにしてもよい。
[本実施形態におけるその他の変形例や実施の形態の特徴点について]
(1) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちの何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るものであってもよい。
(3) 本実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
(4) 本実施形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。