JP2016191407A - ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の油圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変速比の制御に異常が発生した場合に走行中の車両の急減速やアップシフトによる駆動力不足を軽減しながらも、部品点数を削減できるベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供する。【解決手段】プライマリソレノイドバルブSLPと、プライマリプーリ圧P1を生成してプライマリプーリの油圧サーボ65に供給するプライマリプーリ圧調圧バルブ51と、セカンダリソレノイドバルブSLSと、セカンダリプーリ圧P2を生成してセカンダリプーリの油圧サーボ66に供給するセカンダリプーリ圧調圧バルブ52と、信号圧PSCを供給可能な信号ソレノイドバルブSCと、プライマリプーリ圧P1を油圧サーボ65に供給可能な第1の状態と、セカンダリソレノイド圧PSLSを油圧サーボ65に供給可能な第2の状態とに、信号圧PSCにより選択的に切り換えられる切換えバルブ53と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば駆動源と車輪とを駆動連結しつつ無段変速可能なベルト式無段変速機の油圧制御装置に関する。
従来、例えば車両に搭載されるベルト式無段変速機(CVT)にあっては、セカンダリプーリの可動シーブを押圧する油圧アクチュエータにベルト挟持圧を設定するセカンダリプーリ圧が供給され、プライマリプーリの可動シーブを押圧する油圧アクチュエータに変速比を設定するプライマリプーリ圧が供給される。また、例えばプライマリプーリ圧は、プライマリソレノイドバルブがプライマリソレノイド圧を信号圧として供給し、プライマリプーリ圧調圧バルブがプライマリソレノイド圧に基づいてライン圧を元圧として調圧することにより生成される。
ここで、例えば、プライマリプーリ圧を供給するプライマリソレノイドバルブや、プライマリプーリ圧を調圧するプライマリプーリ圧調圧バルブにフェールが発生してしまうと、ベルト式無段変速機において意図した変速制御ができなくなる虞がある。そこで、変速比の制御に異常が発生した場合に、フェールセーフバルブを切り換えて、セカンダリプーリ圧をチェック弁で減圧して、プライマリプーリの可動シーブに供給する油圧制御装置が開発されている(特許文献1、図3(a)参照)。この無段変速機の油圧制御装置によれば、プライマリソレノイドバルブやプライマリプーリ圧調圧バルブのフェール時において、車両の急減速やアップシフトによる駆動力不足の発生を軽減することができる。
特開2013−213567号公報
しかしながら、特許文献1に記載の無段変速機の油圧制御装置では、フェール発生時のみに作動する専用のチェック弁を設けているので、部品コストや搭載性の観点から部品点数の削減が望まれていた。
そこで、変速比の制御に異常が発生した場合に走行中の車両の急減速やアップシフトによる駆動力不足を軽減しながらも、部品点数を削減できるベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係るベルト式無段変速機の油圧制御装置は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリとこれらに巻き回されるベルトとを有し、前記プライマリプーリの可動シーブに供給するプライマリプーリ圧により変速比を設定すると共に、前記セカンダリプーリの可動シーブに供給するセカンダリプーリ圧によりベルト挟持圧を設定することにより、駆動源と車輪とを駆動連結しつつ無段変速可能なベルト式無段変速機を変速制御するベルト式無段変速機の油圧制御装置であって、プライマリソレノイド圧を供給可能なプライマリソレノイドバルブと、前記プライマリソレノイド圧を信号圧として元圧を調圧し前記プライマリプーリ圧を生成して、前記プライマリプーリの前記可動シーブに供給するプライマリプーリ圧調圧バルブと、セカンダリソレノイド圧を供給可能なセカンダリソレノイドバルブと、前記セカンダリソレノイド圧を信号圧として元圧を調圧し前記セカンダリプーリ圧を生成して、前記セカンダリプーリの前記可動シーブに供給するセカンダリプーリ圧調圧バルブと、信号圧を供給可能な信号ソレノイドバルブと、前記プライマリプーリ圧調圧バルブと前記セカンダリソレノイドバルブとプライマリプーリの前記可動シーブとに接続され、前記プライマリプーリ圧調圧バルブからの前記プライマリプーリ圧を前記プライマリプーリの前記可動シーブに供給可能な第1の状態と、前記セカンダリソレノイドバルブからの前記セカンダリソレノイド圧を前記プライマリプーリの前記可動シーブに供給可能な第2の状態とに、前記信号圧により選択的に切り換えられる切換えバルブと、を備える。
本ベルト式無段変速機の油圧制御装置によると、切換えバルブを第2の状態に切り換えた際に、セカンダリプーリ圧よりも低圧なセカンダリソレノイド圧をプライマリプーリの可動シーブに供給可能にすることにより、走行中の車両の急減速やアップシフトによる駆動力不足を軽減しながらも、従来のようにセカンダリプーリ圧を減圧してプライマリプーリの可動シーブに供給する必要が無くなり、セカンダリプーリ圧を減圧するチェック弁を不要にして部品点数を削減することができる。
第1の実施形態に係るベルト式無段変速機を搭載した車両を示すスケルトン図。 第1の実施形態に係るベルト式無段変速機の油圧制御装置を示す説明図であり、(a)は油圧回路図、(b)はプライマリプーリ圧とセカンダリプーリ圧との関係を示す図。 比較例1,2に係るベルト式無段変速機の油圧制御装置を示す説明図であり、(a)は油圧回路図、(b)はプライマリプーリ圧とセカンダリプーリ圧との関係を示す図。
<第1の実施形態>
以下、ベルト式無段変速機の油圧制御装置5の第1の実施形態を図1及び図2に沿って説明する。油圧制御装置5を搭載した車両1は、内燃エンジン(駆動源)2と、自動変速機3と、自動変速機3を制御するECU4及び油圧制御装置5と、車輪8(8L,8R)等とを備えている。内燃エンジン2は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であり、自動変速機3に連結されている。また、本実施形態では、自動変速機3は、所謂FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型としている。
自動変速機3は、自動変速機3の入力軸31と、発進装置10と、中間軸32と、前後進切換え装置20と、無段変速機構(ベルト式無段変速機)60と、無段変速機構60の入力軸33と、カウンタ軸70と、ディファレンシャル装置80とを備えている。入力軸31と、発進装置10と、中間軸32と、前後進切換え装置20と、入力軸33と、無段変速機構60のプライマリプーリ61とは、同軸上に順に配置されている。自動変速機3の入力軸31は、内燃エンジン2に接続されている。
発進装置10は、トルクコンバータ(流体伝動装置)11と、それをロックアップし得るロックアップクラッチ12とを備えている。トルクコンバータ11は、入力軸31と同軸上に配置され、無段変速機構60に駆動連結可能になっている。トルクコンバータ11は、自動変速機3の入力軸31に接続されたポンプインペラ11aと、作動流体である油を介してポンプインペラ11aの回転が伝達されるタービンランナ11bと、それらの間に配置されると共にケース30に固定されたワンウェイクラッチ11dにより一方向に回転が規制されたステータ11cとを有している。タービンランナ11bは、中間軸32に接続されている。ロックアップクラッチ12は、係合によりフロントカバー12aと中間軸32とを直接係合し、トルクコンバータ11をロックアップした状態にする。
前後進切換え装置20は、動力伝達経路上でトルクコンバータ11と直列に中間軸32を介して同軸に配置され、1個のシンプルプラネタリギヤSPを有しており、該プラネタリギヤSPのサンギヤ20sが中間軸32に固定され、リングギヤ20rが無段変速機構60の入力軸33に連結されて構成される。更に、前後進切換え装置20は、ピニオン20pを支持するキャリヤ20cと中間軸32との間に介在される前進クラッチ21と、キャリヤ20cが連結される後進ブレーキ22とを備えている。したがって、これら前進クラッチ21及び後進ブレーキ22は、動力伝達経路にトルクコンバータ11と直列に配置される。これにより、前進クラッチ21が係合された状態では、サンギヤ20s及びキャリヤ20cに中間軸32の入力回転が入力され、プラネタリギヤSPが直結状態の一体回転となって該入力回転がリングギヤ20rより無段変速機構60に伝達される。また、後進ブレーキ22が係合された状態では、サンギヤ20sに中間軸32の入力回転が入力されると共にキャリヤ20cの回転が固定され、該キャリヤ20cを介して反転された逆転回転がリングギヤ20rより無段変速機構60に伝達される。
無段変速機構60は、入力軸33上に配置されるプライマリプーリ61と、入力軸33と平行な出力軸34上に配置されるセカンダリプーリ62と、それら両プーリ61,62に巻回された無端状のベルト(例えば金属製プッシュタイプベルト、金属製プルタイプベルト、金属リング等のあらゆる無端ベルトを含む)63とを有し、変速比を連続的に変更可能なベルト式無段変速機により構成されている。
プライマリプーリ61は、それぞれが対向する円錐状に形成された壁面を有し、入力軸33に対して軸方向移動不能に固定された固定シーブ61aと、入力軸33に対して軸方向移動可能に支持された可動シーブ61bとを有しており、これら固定シーブ61aと可動シーブ61bとによって形成された断面V字状となる溝部によりベルト63を挟持している。
同様に、セカンダリプーリ62は、それぞれが対向する円錐状に形成された壁面を有し、出力軸34に対して軸方向移動不能に固定された固定シーブ62aと、出力軸34に対して軸方向移動可能に支持された可動シーブ62bとを有しており、これら固定シーブ62aと可動シーブ62bとによって形成された断面V字状となる溝部によりベルト63を挟持している。これらプライマリプーリ61の固定シーブ61aとセカンダリプーリ62の固定シーブ62aとは、ベルト63に対して軸方向反対側となるように配置されている。
また、プライマリプーリ61の可動シーブ61bの背面側には、油圧サーボ65が配置されており、セカンダリプーリ62の可動シーブ62bの背面側には、油圧サーボ66が配置されている。油圧サーボ65には、油圧制御装置5のプライマリプーリ圧調圧バルブ51からプライマリプーリ圧P1が作動油圧として供給される。油圧サーボ66には、油圧制御装置5のセカンダリプーリ圧調圧バルブ52からセカンダリプーリ圧P2が作動油圧として供給される。
プライマリプーリ61の油圧サーボ65は、作動油圧が供給されることにより変速比を変更又は固定するための挟圧力を発生させ、セカンダリプーリ62の油圧サーボ66は、作動油圧が供給されることにより負荷トルクに対応するベルト挟圧力を発生させる。具体的には、プライマリプーリ61のベルト63の挟持半径(回転半径)が小さくされると共にセカンダリプーリ62のベルト63の挟持半径が大きくされると変速比が大きくなる方向(ダウンシフト)に無段階で変速され、反対に、プライマリプーリ61のベルト63の挟持半径が大きくされると共にセカンダリプーリ62のベルト63の挟持半径が小さくされると変速比が小さくなる方向(アップシフト)に無段階で変速される。
尚、本明細書中では、プライマリプーリ61の可動シーブ61bの油圧サーボ65に作動油圧を供給することを、単にプライマリプーリ61の可動シーブ61bに作動油圧を供給すると表現すると共に、セカンダリプーリ62の可動シーブ62bの油圧サーボ66に作動油圧を供給することを、単にセカンダリプーリ62の可動シーブ62bに作動油圧を供給すると表現する。
セカンダリプーリ62に出力軸34により連結された出力ギヤ35は、カウンタ軸70の一端側のドリブンギヤ71に噛合され、カウンタ軸70の他端側のドライブギヤ72は、ディファレンシャル装置80のリングギヤ81に噛合されている。したがって、無段変速機構60で無段変速された出力回転は、カウンタ軸70を介してディファレンシャル装置80に伝達され、ディファレンシャル装置80において左右駆動軸82L,82Rの差回転が吸収されつつ、それら左右駆動軸82L,82Rに接続された車輪8L,8Rに出力される。したがって、無段変速機構60は、内燃エンジン2と車輪8L,8Rとを駆動連結しつつ、無段変速可能になっている。
自動変速機3には、内燃エンジン2に連動して駆動される不図示のオイルポンプが備えられている。オイルポンプで発生された油圧は、油圧制御装置5に設けられる不図示のプライマリレギュレータバルブ及びモジュレータバルブにより、それぞれライン圧PL及びモジュレータ圧Pmodに調圧される。また、油圧制御装置5は、不図示の複数のソレノイドバルブ等を備えており、ECU4の指令により、油圧等を用いて前後進切換え装置20の切り換えや、ロックアップクラッチ12の係脱等を制御する他、後述するように無段変速機構60の変速比を制御する。
油圧制御装置5は、例えばバルブボディにより構成されており、図2(a)に示すように、プライマリソレノイドバルブSLPと、プライマリプーリ圧調圧バルブ51と、セカンダリソレノイドバルブSLSと、セカンダリプーリ圧調圧バルブ52と、信号ソレノイドバルブSCと、フェールセーフバルブ(切換えバルブ)53と、を備えている。
プライマリソレノイドバルブSLPは、例えばECU4により制御されるリニアソレノイドバルブからなり、元圧としてモジュレータ圧Pmodが入力される入力ポートSLPaと、生成後のプライマリソレノイド圧PSLPが出力される出力ポートSLPbとを有し、プライマリソレノイド圧PSLPをプライマリプーリ圧調圧バルブ51に供給可能である。
プライマリプーリ圧調圧バルブ51は、例えば調圧バルブであり、移動可能な不図示のスプールと、プライマリソレノイド圧PSLPの入力によりスプールを移動させる油室51aと、元圧としてライン圧PLが入力される入力ポート51bと、スプールの位置によりライン圧PLが調圧されてプライマリプーリ圧P1として出力される出力ポート51cとを有している。即ち、プライマリプーリ圧調圧バルブ51は、プライマリソレノイド圧PSLPを信号圧としてライン圧PLを調圧しプライマリプーリ圧P1を生成して、プライマリプーリ61の可動シーブ61bの油圧サーボ65に供給する。
セカンダリソレノイドバルブSLSは、例えばECU4により制御されるリニアソレノイドバルブからなり、元圧としてモジュレータ圧Pmodが入力される入力ポートSLSaと、生成後のセカンダリソレノイド圧PSLSが出力される出力ポートSLSbとを有し、セカンダリソレノイド圧PSLSをセカンダリプーリ圧調圧バルブ52に供給可能である。
セカンダリプーリ圧調圧バルブ52は、例えば調圧バルブであり、移動可能な不図示のスプールと、セカンダリソレノイド圧PSLSの入力によりスプールを移動させる油室52aと、元圧としてライン圧PLが入力される入力ポート52bと、スプールの位置によりライン圧PLが調圧されてセカンダリプーリ圧P2として出力される出力ポート52cとを有している。即ち、セカンダリプーリ圧調圧バルブ52は、セカンダリソレノイド圧PSLSを信号圧としてライン圧PLを調圧しセカンダリプーリ圧P2を生成して、セカンダリプーリ62の可動シーブ62bの油圧サーボ66に供給する。尚、セカンダリソレノイドバルブSLSの出力ポートSLSbとセカンダリプーリ圧調圧バルブ52の油室52aとは、油路(第1の油路)a1,a2を介して連通されている。
信号ソレノイドバルブSCは、例えばECU4により制御されるノーマルクローズタイププのソレノイドバルブからなり、ECU4から制御信号を受信することにより出力ポートSCaから信号圧PSCを出力してフェールセーフバルブ53に供給する。
フェールセーフバルブ53は、第1の状態と第2の状態とに移動可能な不図示のスプールと、スプールを第1の状態に付勢する付勢ばね53sとを有する切換えバルブとされている。フェールセーフバルブ53は、信号圧PSCの入力によりスプールを付勢ばね53sに抗して第2の状態に移動させる油室53aと、プライマリプーリ圧調圧バルブ51の出力ポート51cに連通された第1の入力ポート53bと、セカンダリソレノイドバルブSLSの出力ポートSLSbから油路a1及び油路(第2の油路)a3を介して連通された第2の入力ポート53cと、プライマリプーリ61の油圧サーボ65に連通された出力ポート53dとを有している。
フェールセーフバルブ53が第1の状態にある場合は、第1の入力ポート53bと出力ポート53dとが連通し、第2の入力ポート53cが遮断され、プライマリプーリ圧P1が油圧サーボ65に供給可能になる。また、フェールセーフバルブ53が第2の状態にある場合は、第2の入力ポート53cと出力ポート53dとが連通し、第1の入力ポート53bが遮断され、セカンダリプーリ圧P2が油圧サーボ65に供給可能になる。
即ち、フェールセーフバルブ53は、プライマリプーリ圧調圧バルブ51とセカンダリソレノイドバルブSLSとプライマリプーリ61の可動シーブ61bとに接続され、プライマリプーリ圧調圧バルブ51からのプライマリプーリ圧P1を油圧サーボ65に供給可能な第1の状態と、セカンダリソレノイドバルブSLSからのセカンダリソレノイド圧PSLSを油圧サーボ65に供給可能な第2の状態とに、信号圧PSCにより選択的に切り換えられる。
尚、油路a1と油路a3とは分岐部54において接続されており、分岐部54からは油路a2が分岐してセカンダリプーリ圧調圧バルブ52の油室52aに連通している。また、油路a3には、オリフィス55が設けられている。このため、セカンダリソレノイドバルブSLSから出力されたセカンダリソレノイド圧PSLSは、分岐部54で油路a2と油路a3とに分岐され、油路a2を介してセカンダリプーリ圧調圧バルブ52に供給されるセカンダリソレノイド圧PSLSは、油路a3を介してフェールセーフバルブ53からプライマリプーリ61の油圧サーボ65に供給されるセカンダリソレノイド圧PSLSが油圧サーボ65の容積変化により圧低しても、その影響を受けにくい。
また、フェールセーフバルブ53が第2の状態にある場合は、セカンダリソレノイド圧PSLSがオリフィス55及びフェールセーフバルブ53を介してプライマリプーリ61の油圧サーボ65に供給される。このとき、プライマリプーリ61はセカンダリソレノイドバルブSLSにより作動されると共に、セカンダリプーリ62はセカンダリソレノイドバルブSLSにより調圧されるセカンダリプーリ圧調圧バルブ52により作動されるようになる。このため、いずれのプーリ61,62もセカンダリソレノイドバルブSLSからのセカンダリソレノイド圧PSLSにより相関関係を維持しながら作動されるので、セカンダリソレノイド圧PSLSの大きさによらず変速比はほぼ一定になる(図2(b)中、実線参照)。
ここで、セカンダリプーリ圧調圧バルブ52のゲインの設定により、ほぼ一定になる変速比を設定することができる。この変速比としては、例えば0.7〜1.2程度に設定することができ、その場合、急減速やアップシフトの発生を防止することができると共に、停車後の再発進も可能にできる。尚、本実施形態では、油路a3にオリフィス55を設けることによって油路a2のセカンダリソレノイド圧PSLSの低下を防止しているが、オリフィス55を設けることには限られない。例えば、油路a2のセカンダリソレノイド圧PSLSの圧低が無い場合は、オリフィス55を設けなくてもよい。
ECU4は、例えば、CPUと、処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備えており、油圧制御装置5への制御信号等、各種の信号を出力ポートから出力するようになっている。ECU4には、例えば、アクセル開度センサ41と、入力軸33の入力軸回転速度を検出する入力軸回転速度センサ42と、出力軸34の出力軸回転速度を検出する出力軸回転速度センサ43と、セカンダリプーリ圧P2を検出するセカンダリプーリ圧センサ44とが、入力ポートを介して接続されている。
ECU4は、アクセル開度センサ41で検出されたアクセル開度及び車速に基づいて、無段変速機構60の目標変速比を設定する。そして、目標変速比を形成するために、プライマリソレノイドバルブSLPからのプライマリソレノイド圧PSLPを調圧し、入力軸回転速度センサ42で検出された入力軸33の回転速度と出力軸回転速度センサ43で検出された出力軸34の回転速度との比から、実際の変速比を算出する。
ここで、ECU4は、目標変速比と実際の変速比との差が所定時間の間、連続して閾値よりも大きい場合は、変速制御の異常が発生したものとして、信号ソレノイドバルブSCにオン信号を送信する。これにより、信号ソレノイドバルブSCから信号圧PSCが供給され、フェールセーフバルブ53が第1の状態から第2の状態に切り換わる。即ち、ECU4は、無段変速機構60の変速比に異常が発生した際に、信号ソレノイドバルブSCからの信号圧PSCを切り換えることにより、フェールセーフバルブ53を第2の状態に切り換える。
次に、上述した無段変速機構60の油圧制御装置5の動作について、説明する。
車両1が高速で前進走行する際は、ECU4は、前進クラッチ21及びロックアップクラッチ12を係合する。そして、ECU4は、アクセル開度及び車速に応じて無段変速機構60の目標変速比を算出し、目標変速段を形成し得るプライマリプーリ圧P1を供給するように、プライマリソレノイド圧PSLPを調圧する。また、ECU4は信号ソレノイドバルブSCをオフ状態にしており、フェールセーフバルブ53は第1の状態になっている。このため、プライマリプーリ圧P1は、フェールセーフバルブ53を介してプライマリプーリ61の可動シーブ61bの油圧サーボ65に供給され、所望の変速比が形成される。同時に、セカンダリソレノイド圧PSLSは、フェールセーフバルブ53で遮断され、セカンダリソレノイド圧PSLSを信号圧としたセカンダリプーリ圧調圧バルブ52からのセカンダリプーリ圧P2はセカンダリプーリ62の可動シーブ62bの油圧サーボ66に供給されており、所望のベルト挟持圧が形成される。よって、車両1は目標変速段を形成して前進走行を行うことができる。
ここで、例えば、プライマリソレノイドバルブSLP又はプライマリプーリ圧調圧バルブ51がフェールを発生する等の理由で、適正なプライマリプーリ圧P1が供給されなくなってしまった場合は、プライマリプーリ61の適正な挟持半径を維持できなくなり、実際の変速比が目標変速比から乖離してしまう。この場合、ECU4は、目標変速比と実際の変速比との差が所定時間の間、連続して所定の閾値よりも大きいことを検出した場合は、変速制御の異常が発生したものとして、信号ソレノイドバルブSCにオン信号を送信する。これにより、信号ソレノイドバルブSCから信号圧PSCが供給され、フェールセーフバルブ53が第1の状態から第2の状態に切り換わる。フェールセーフバルブ53の切り換わりにより、セカンダリソレノイド圧PSLSがフェールセーフバルブ53を介してプライマリプーリ61の油圧サーボ65に供給されるようになる。
これにより、プライマリプーリ61はセカンダリソレノイドバルブSLSからのセカンダリソレノイド圧PSLSにより作動されると共に、セカンダリプーリ62はセカンダリソレノイドバルブSLSにより調圧されるセカンダリプーリ圧調圧バルブ52からのセカンダリプーリ圧P2により作動されるようになる。このため、いずれのプーリ61,62もセカンダリソレノイド圧PSLSにより相関関係を維持しながら作動されるので、セカンダリソレノイド圧PSLSの大きさによらず変速比は設定によって0.7〜1.2程度でほぼ一定になる(図2(b)中、実線参照)。これにより、車両1は、無段変速機構60の変速比を所定の変速比に固定したまま、急減速やアップシフトを発生することなく走行を続けることができる。また、フェールセーフバルブ53が第2の状態にある場合は、ECU4は、トルク入力によってプーリ圧を設定し、セカンダリソレノイド圧PSLSを制御する。
以上説明したように、本実施形態の油圧制御装置5によると、フェールセーフバルブ53を第2の状態に切り換えた際に、セカンダリプーリ圧P2よりも低圧なセカンダリソレノイド圧PSLSをプライマリプーリ61の油圧サーボ65に供給可能にすることにより、走行中の車両1の急減速やアップシフトによる駆動力不足を軽減しながらも、従来のようにセカンダリプーリ圧P2を減圧してプライマリプーリ61の油圧サーボ65に供給する必要が無くなり、セカンダリプーリ圧P2を減圧するチェック弁を不要にして部品点数を削減することができる。
また、本実施の形態の油圧制御装置5では、無段変速機構60の変速比に異常が発生した際に、信号ソレノイドバルブSCからの信号圧PSCを切り換えることにより、フェールセーフバルブ53を第2の状態に切り換えるようにしている。このため、プライマリソレノイドバルブSLPやプライマリプーリ圧調圧バルブ51にフェールが発生することにより、変速比の制御に異常が発生した場合でも、走行中の車両1の急減速やアップシフトによる駆動力不足を軽減しながらも、チェック弁を不要にして部品点数を削減できる。
(比較例1)
ここで、比較例1(特許文献1)の油圧制御装置105を、図3(a)に示す。この油圧制御装置105は、第1の実施形態と同様に、プライマリソレノイドバルブSLPと、プライマリプーリ圧調圧バルブ51と、セカンダリソレノイドバルブSLSと、セカンダリプーリ圧調圧バルブ52と、信号ソレノイドバルブSCと、フェールセーフバルブ53と、を備えている。また、この油圧制御装置105は、セカンダリプーリ圧調圧バルブ52の出力ポート52cとフェールセーフバルブ53の第2の入力ポート53cとの間に、出力ポート52c側からの油圧は第2の入力ポート53c側へ連通し、第2の入力ポート53c側からの油圧は遮断するチェック弁56が設けられている。
そして、この油圧制御装置105において、プライマリプーリ圧P1の異常に起因する変速比の異常が発生してフェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合におけるセカンダリプーリ62の押圧力とプライマリプーリ61の押圧力との関係を図2(b)に破線で示す。フェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合、セカンダリプーリ62の油圧サーボ66にはセカンダリプーリ圧P2が供給され、プライマリプーリ61の油圧サーボ65にはチェック弁56で減圧されたセカンダリプーリ圧P2が供給される。
セカンダリプーリ圧P2がチェック弁56のばね圧よりも低圧である場合には、プライマリプーリ61の油圧サーボ65には油圧が供給されず、セカンダリプーリ圧P2がチェック弁56のばね圧よりも高圧である場合には、プライマリプーリ61の油圧サーボ65に油圧が供給される。そして、セカンダリプーリ圧P2がチェック弁56のばね圧よりも高圧である場合には、プライマリプーリ61の油圧サーボ65及びセカンダリプーリ62の油圧サーボ66にはいずれもセカンダリプーリ圧P2に基づく油圧が供給されるので、プライマリプーリ圧P1に異常があっても各油圧サーボ65,66に供給される油圧は一定の関係になる。このため、図2(b)の破線に示すように、セカンダリプーリ圧P2が低圧であると、セカンダリプーリ62の押圧力が発生してもプライマリプーリ61の押圧力は発生せず、セカンダリプーリ圧P2が徐々に高圧になるとセカンダリプーリ62の押圧力及びプライマリプーリ61の押圧力が一定の関係で増加することにより、グラフとしては折線状になった。
(実施例1)
一方、上述した本実施形態の油圧制御装置5において、プライマリプーリ圧P1の異常に起因する変速比の異常が発生してフェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合におけるセカンダリプーリ62の押圧力とプライマリプーリ61の押圧力との関係を図2(b)に実線で示す。フェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合、セカンダリプーリ62の油圧サーボ66にはセカンダリプーリ圧P2が供給され、プライマリプーリ61の油圧サーボ65にはセカンダリソレノイド圧PSLSが供給される。
プライマリプーリ61の油圧サーボ65及びセカンダリプーリ62の油圧サーボ66にはいずれもセカンダリソレノイド圧PSLSに基づく油圧が供給されるので、プライマリプーリ圧P1に異常があっても各油圧サーボ65,66に供給される油圧は一定の関係になる。このため、図2(b)の実線に示すように、セカンダリプーリ62の押圧力とプライマリプーリ61の押圧力との関係は直線状になり、比較例1の折線とほぼ重なった。
従って、図2(b)に示すように、実施例1の結果である実線と比較例1の結果である破線とはほぼ重なったので、実施例1によれば、変速比の異常が発生してフェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合に、比較例1と同等の作用を得られることが確認された。
尚、上述した本実施の形態においては、フェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合に、プライマリプーリ61の油圧サーボ65にセカンダリソレノイドバルブSLSからのセカンダリソレノイド圧PSLSを係合圧として供給する場合について説明したが、これには限られない。例えば、ロックアップクラッチ12を係合するためのリニアソレノイドバルブや、前進クラッチ21を係合するためのリニアソレノイドバルブ等、他のソレノイドバルブから係合圧を供給するようにしてもよい。
<第2の実施形態>
次に、油圧制御装置5の第2の実施形態を説明する。本実施形態では、ECU4はセカンダリプーリ圧センサ44の検出結果に基づいてフェールセーフバルブ53を切り換える点、及び、フェールセーフバルブ53を第2の状態に切り換えた場合に無段変速機構60の変速比が最大変速比に近付くように設定される点で、第1の実施形態と構成を異にしているが、その他の構成については第1の実施形態と同様であるので、図1及び図2を流用して符号を同じくして詳細な説明を省略する。
本実施形態では、フェールセーフバルブ53が第2の状態にある場合は、第1の実施形態と同様に、いずれのプーリ61,62もセカンダリソレノイドバルブSLSからのセカンダリソレノイド圧PSLSにより相関関係を維持しながら作動されるので、セカンダリソレノイド圧PSLSの大きさによらず変速比はほぼ一定になる。そして、本実施形態では、セカンダリプーリ圧調圧バルブ52のゲインの設定により、フェールセーフバルブ53が第2の状態にある場合の変速比を無段変速機構60の最大変速比に近くなるように設定する(図3(b)の実線参照)。即ち、第2の実施形態では、第1の実施形態に比べて、例えばセカンダリプーリ圧調圧バルブ52のゲインを大きくすることで、セカンダリプーリ圧P2に対しセカンダリソレノイド圧PSLSの油圧サーボ65への供給圧を低くし、フェールセーフバルブ53が第2の状態にある場合の変速比を大きくしている。
また、ECU4は、例えば、無段変速機構60の変速比を最大にした車両1の極低車速(例えば、時速2km以下)での走行中に、入力軸回転速度センサ42及び出力軸回転速度センサ43の少なくとも一方が低速回転のため検出限界以下になり回転速度を検出できない場合には、目標変速比と実際の変速比とを比較できず、実際の変速比をフィードバック制御できない可能性がある。この場合、最大変速比ではプライマリプーリ圧P1は最小になっているが(例えば、図3(b)中の点r1)、プライマリソレノイド圧PSLPのばらつきによりプライマリプーリ圧P1の出力が大きくなってしまう可能性があり(例えば、図3(b)中の点r2)、更にセカンダリプーリ圧P2が低下すると(例えば、図3(b)中の点r3)、プライマリプーリ圧P1が最大変速比を維持可能なプライマリプーリ圧より高く、変速比が最大変速比よりも小さくなって駆動力が低下してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、ECU4は、セカンダリプーリ圧センサ44によりセカンダリプーリ圧P2を検出して、セカンダリプーリ圧P2の異常(例えば、予定外の低下)を検出した場合に、信号ソレノイドバルブSCにオン信号を送信する。これにより、信号ソレノイドバルブSCから信号圧PSCが供給され、フェールセーフバルブ53が第1の状態から第2の状態に切り換わる。即ち、ECU4は、セカンダリプーリ圧P2に異常が発生した際に、信号ソレノイドバルブSCからの信号圧PSCを切り換えることにより、フェールセーフバルブ53を第2の状態に切り換える。
以上説明したように、本実施形態の油圧制御装置5によると、無段変速機構60の変速比を最大にした車両1の極低車速での走行中に、ECU4がセカンダリプーリ圧P2の異常を検出した場合には、信号ソレノイドバルブSCにオン信号を送信する。これにより、フェールセーフバルブ53が第2の状態になり、プライマリプーリ圧P1がプライマリプーリ61の油圧サーボ65に供給されなくなると共に、プライマリプーリ61の油圧サーボ65及びセカンダリプーリ62の油圧サーボ66には、いずれもセカンダリソレノイド圧PSLSに基づく油圧が供給される。このため、無段変速機構60は最大変速比に近い変速比を維持することができるので、車両1は極低車速による走行を維持することができる。
(比較例2)
ここで、比較例2の油圧制御装置105は、図3(a)に示すように、比較例1(特許文献1)の油圧制御装置105と同様の構成としている。まず、フェールセーフバルブ53が第1の状態にありベルト滑りが無い状態を、図3(b)に破線で示す。そして、車両の極低速走行時に無段変速機構が最大変速比を維持可能なセカンダリプーリの押圧力に対するプライマリプーリ61の押圧力上限を、図3(b)に一点鎖線で示す。また、最大変速比でのプライマリプーリ61の押圧力に対するばらつきの上限を、図3(b)に点線で示す。即ち、この油圧制御装置105では、最大変速比における点r1は、プライマリプーリ圧P1の出力のばらつきによって点r2に移動して、更にセカンダリプーリ圧P2がばらつき又はオイルポンプ吐出量の低下により圧低し点r3に移動すると、変速比が最大変速比よりも小さくなってしまうことがあり、この場合は駆動力が低下してしまう。
(実施例2)
一方、上述した第2の実施形態の油圧制御装置5において、車両1の極低速走行時に無段変速機構60が最大変速比である場合、即ちフェールセーフバルブ53が第1の状態である場合のセカンダリプーリ62の押圧力とプライマリプーリ61の押圧力との関係を、図3(b)に破線で示す。また、極低速走行中にセカンダリプーリ圧P2の異常が発生してフェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合におけるセカンダリプーリ62の押圧力に対するプライマリプーリ61の押圧力のばらつき上限との関係を図3(b)に実線で示す。フェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わった場合、セカンダリプーリ62の油圧サーボ66にはセカンダリプーリ圧P2が供給され、プライマリプーリ61の油圧サーボ65にはセカンダリソレノイド圧PSLSが供給される。
図3(b)に実線で示すように、第2の状態では、プライマリプーリ圧P1及びセカンダリプーリ圧P2共に、セカンダリソレノイド圧PSLSに基づいて油圧が供給されるため、互いのばらつきを小さくすることができる。このため、プライマリプーリ圧P1を、最大変速比を維持可能なプライマリプーリ61の押圧力上限以下に維持することができた。このため、車両1の極低速走行によりフェールセーフバルブ53が第2の状態に切り換わることで、最大変速比を維持できることが確認された。
尚、第1及び第2の実施形態は、以下の構成を少なくとも備える。第1及び第2の実施形態のベルト式無段変速機(60)の油圧制御装置(5)は、プライマリプーリ(61)及びセカンダリプーリ(62)とこれらに巻き回されるベルト(63)とを有し、前記プライマリプーリ(61)の可動シーブ(61b)に供給するプライマリプーリ圧(P1)により変速比を設定すると共に、前記セカンダリプーリ(62)の可動シーブ(62b)に供給するセカンダリプーリ圧(P2)によりベルト挟持圧を設定することにより、駆動源(2)と車輪(8)とを駆動連結しつつ無段変速可能なベルト式無段変速機(60)を変速制御するベルト式無段変速機(60)の油圧制御装置(5)であって、プライマリソレノイド圧(PSLP)を供給可能なプライマリソレノイドバルブ(SLP)と、前記プライマリソレノイド圧(PSLP)を信号圧として元圧(PL)を調圧し前記プライマリプーリ圧(P1)を生成して、前記プライマリプーリ(61)の前記可動シーブ(61b)に供給するプライマリプーリ圧調圧バルブ(51)と、セカンダリソレノイド圧(PSLS)を供給可能なセカンダリソレノイドバルブ(SLS)と、前記セカンダリソレノイド圧(PSLS)を信号圧として元圧(PL)を調圧し前記セカンダリプーリ圧(P2)を生成して、前記セカンダリプーリ(62)の前記可動シーブ(62b)に供給するセカンダリプーリ圧調圧バルブ(52)と、信号圧(PSC)を供給可能な信号ソレノイドバルブ(SC)と、前記プライマリプーリ圧調圧バルブ(51)と前記セカンダリソレノイドバルブ(SLS)とプライマリプーリ(61)の前記可動シーブ(61b)とに接続され、前記プライマリプーリ圧調圧バルブ(51)からの前記プライマリプーリ圧(P1)を前記プライマリプーリ(61)の前記可動シーブ(61b)に供給可能な第1の状態と、前記セカンダリソレノイドバルブ(SLS)からの前記セカンダリソレノイド圧(PSLS)を前記プライマリプーリ(61)の前記可動シーブ(61b)に供給可能な第2の状態とに、前記信号圧(PSC)により選択的に切り換えられる切換えバルブ(53)と、を備える。この構成によれば、切換えバルブ(53)を第2の状態に切り換えた際に、セカンダリプーリ圧(P2)よりも低圧なセカンダリソレノイド圧(PSLS)をプライマリプーリ(61)の可動シーブ(61b)に供給可能にすることにより、走行中の車両(1)の急減速やアップシフトによる駆動力不足を軽減しながらも、従来のようにセカンダリプーリ圧(P2)を減圧してプライマリプーリ(61)の可動シーブ(61b)に供給する必要が無くなり、セカンダリプーリ圧(P2)を減圧するチェック弁を不要にして部品点数を削減することができる。
また、第1及び第2の実施形態のベルト式無段変速機(60)の油圧制御装置(5)では、前記セカンダリソレノイドバルブ(SLS)及び前記セカンダリプーリ圧調圧バルブ(52)を連通する第1の油路(a1,a2)と、前記切換えバルブ(53)と、を連通する第2の油路(a3)に配置されるオリフィス(55)を備える。この構成によれば、プライマリプーリ(61)の油圧サーボ(65)が容積変化を起こして油圧が低下しても、第2の油路(a3)にオリフィス(55)が設けられているので、オリフィス(55)を挟んだ反対側のセカンダリソレノイド圧(PSLS)が影響を受けて低下してしまうことを抑制できる。即ち、第2の油路(a3)にオリフィス(55)を設けることによって、第1の油路(a1,a2)のセカンダリソレノイド圧(PSLS)の低下を防止して、セカンダリプーリ圧(P2)、ひいてはセカンダリプーリ(62)におけるベルト挟持圧の低下を防止して、変速比及びベルト挟持圧の安定性を向上することができる。
また、第1の実施形態のベルト式無段変速機(60)の油圧制御装置(5)では、前記ベルト式無段変速機(60)の変速比に異常が発生した際に、前記信号ソレノイドバルブ(SC)からの前記信号圧(PSC)を切り換えることにより、前記切換えバルブ(53)を前記第2の状態に切り換える。この構成によれば、プライマリプーリ圧(P1)を供給するプライマリソレノイドバルブ(SLP)や、プライマリプーリ圧(P1)を調圧するプライマリプーリ圧調圧バルブ(51)にフェールが発生することにより、変速比の制御に異常が発生した場合でも、走行中の車両(1)の急減速やアップシフトによる駆動力不足を軽減しながらも、チェック弁を不要として部品点数を削減できる。
また、第2の実施形態のベルト式無段変速機(60)の油圧制御装置(5)では、前記セカンダリプーリ圧(P2)に異常が発生した際に、前記信号ソレノイドバルブ(SC)からの前記信号圧(PSC)を切り換えることにより、前記切換えバルブ(53)を前記第2の状態に切り換える。この構成によれば、ベルト式無段変速機(60)が最大変速比になる極低速走行を続行することでセカンダリプーリ圧(P2)に異常が発生した際に、切換えバルブ(53)を第2の状態に切り換えるので、セカンダリプーリ圧(P2)よりも低圧なセカンダリソレノイド圧(PSLS)をプライマリプーリ(61)の可動シーブ(61b)に供給可能にすることにより、最大変速比に近い変速比を維持することができる。これにより、変速比が低下することによる車速の上昇を抑制することができる。
2 内燃エンジン(駆動源)
5 油圧制御装置
8 車輪
51 プライマリプーリ圧調圧バルブ
52 セカンダリプーリ圧調圧バルブ
53 フェールセーフバルブ(切換えバルブ)
55 オリフィス
60 無段変速機構(ベルト式無段変速機)
61 プライマリプーリ
61b プライマリプーリの可動シーブ
62 セカンダリプーリ
62b セカンダリプーリの可動シーブ
63 ベルト
a1 油路(第1の油路)
a2 油路(第1の油路)
a3 油路(第2の油路)
P1 プライマリプーリ圧
P2 セカンダリプーリ圧
PL ライン圧(元圧)
PSC 信号圧
PSLP プライマリソレノイド圧
PSLS セカンダリソレノイド圧
SC 信号ソレノイドバルブ
SLP プライマリソレノイドバルブ
SLS セカンダリソレノイドバルブ

Claims (4)

  1. プライマリプーリ及びセカンダリプーリとこれらに巻き回されるベルトとを有し、前記プライマリプーリの可動シーブに供給するプライマリプーリ圧により変速比を設定すると共に、前記セカンダリプーリの可動シーブに供給するセカンダリプーリ圧によりベルト挟持圧を設定することにより、駆動源と車輪とを駆動連結しつつ無段変速可能なベルト式無段変速機を変速制御するベルト式無段変速機の油圧制御装置であって、
    プライマリソレノイド圧を供給可能なプライマリソレノイドバルブと、
    前記プライマリソレノイド圧を信号圧として元圧を調圧し前記プライマリプーリ圧を生成して、前記プライマリプーリの前記可動シーブに供給するプライマリプーリ圧調圧バルブと、
    セカンダリソレノイド圧を供給可能なセカンダリソレノイドバルブと、
    前記セカンダリソレノイド圧を信号圧として元圧を調圧し前記セカンダリプーリ圧を生成して、前記セカンダリプーリの前記可動シーブに供給するセカンダリプーリ圧調圧バルブと、
    信号圧を供給可能な信号ソレノイドバルブと、
    前記プライマリプーリ圧調圧バルブと前記セカンダリソレノイドバルブとプライマリプーリの前記可動シーブとに接続され、前記プライマリプーリ圧調圧バルブからの前記プライマリプーリ圧を前記プライマリプーリの前記可動シーブに供給可能な第1の状態と、前記セカンダリソレノイドバルブからの前記セカンダリソレノイド圧を前記プライマリプーリの前記可動シーブに供給可能な第2の状態とに、前記信号圧により選択的に切り換えられる切換えバルブと、を備える、
    ベルト式無段変速機の油圧制御装置。
  2. 前記セカンダリソレノイドバルブ及び前記セカンダリプーリ圧調圧バルブを連通する第1の油路と、前記切換えバルブと、を連通する第2の油路に配置されるオリフィスを備える、請求項1記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置。
  3. 前記ベルト式無段変速機の変速比に異常が発生した際に、前記信号ソレノイドバルブからの前記信号圧を切り換えることにより、前記切換えバルブを前記第2の状態に切り換える、請求項1又は2に記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置。
  4. 前記セカンダリプーリ圧に異常が発生した際に、前記信号ソレノイドバルブからの前記信号圧を切り換えることにより、前記切換えバルブを前記第2の状態に切り換える、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置。


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