JP2016190515A - 車両用エアーコンディショナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車などの車両に搭載される車両用エアーコンディショナ装置において、空調のための燃料または電力の消費を抑制する。【解決手段】車両用エアーコンディショナ装置20は、自動車1の動力源が動作することにより機能するヒータ34およびエバボレータ32を有する第一空調装置20Aとともに、第二空調装置20Bと、これらを個別に制御する制御部60と、を有する。第二空調装置20Bは、第一中間媒体42の温度を調整するための冷媒体および温媒体が供給される第一タンクと、空調ダクト21に設けられて第一中間媒体42が循環する第一熱交換器41と、を有する。制御部60は、第二空調装置20Bを動作させる場合、第一中間媒体42を、室内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、自動車などの車両に搭載される車両用エアーコンディショナ装置に関する。
特許文献1は、車両の室内へ供給する空気が通過する空調ダクトと、空調ダクトに設けられるヒータおよびエバボレータと、を有する車両用エアーコンディショナ装置を開示する。
このような従来の車両用エアーコンディショナ装置では、空調ダクト内の空気は、吸気口に設けられたブロアファンで圧送されることにより、ダクト内を流れる。また、車両の動力源が動作することにより、ヒータが温熱交換器として機能し、エバボレータが冷熱交換器として機能する。空調ダクト内を流れる空気は、エバボレータで冷却され、ヒータで加熱され、吹出口から室内へ吹き出される。車両の動力源が動作した状態で、室内の温度および湿度を調整できる。
特開2008−080850号公報
しかしながら、このような従来の車両用エアーコンディショナ装置では、ヒータが温熱交換器として機能し、エバボレータが冷熱交換器として機能するためには、車両のエンジンなどの動力源を動作させる必要がある。すなわち、車両の動力源が燃料または電力を消費して動作しなければ、空調装置として機能し得ない。移動する車両に載せられた限られた燃料または電力は、空調のために消費されてしまう。
このように、車両用エアーコンディショナ装置では、空調のために燃料または電力を消費することを抑制することが求められている。
本発明に係る車両用エアーコンディショナ装置は、車両の室内へ供給する空気が通過する空気供給路が形成される空調ダクトと、前記空調ダクトに設けられるヒータおよびエバボレータを有し、前記車両の動力源が動作することにより前記ヒータおよび前記エバボレータが機能する第一空調装置と、第一中間媒体を収容して前記第一中間媒体の温度を調整するための冷媒体および温媒体が供給される第一タンク、および前記空調ダクトに設けられて前記第一タンクから前記第一中間媒体が循環する第一熱交換器を有する第二空調装置と、前記第一空調装置の動作および前記第二空調装置の動作を個別に制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第二空調装置を動作させる場合、前記第一中間媒体を、前記室内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御する。
好適には、前記空調ダクトは、前記室内の上部またはガラス面へ向けて空気を吹き出す上吹出路と、前記上吹出路より下側に設けられ、前記室内の下部へ向けて空気を吹き出す下吹出路と、を有し、前記第一空調装置の前記ヒータおよび前記エバボレータは、前記空気供給路内で上側に設けられ、前記第二空調装置の前記第一熱交換器は、前記空気供給路内で下側に設けられる、とよい。
好適には、前記制御部は、前記車両の外気条件に応じて、前記第一空調装置の動作および前記第二空調装置の動作を個別に制御する、とよい。
好適には、前記第一タンクと前記車両の室内との間で前記第一中間媒体を循環する室内循環路を有する、とよい。
本発明では、ヒータおよびエバボレータにより空調ダクトの空気供給路を通過する空気の温度を上げ下げする第一空調装置とともに、室内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御された第一中間媒体で空調ダクトの空気供給路を通過する空気の温度を上げ下げする第二空調装置を有する。また、制御部は、第一空調装置の動作と、第二空調装置の動作とを個別に制御する。しかも、第二空調装置を動作させる場合、第一中間媒体を、室内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御する。よって、第二空調装置のみで、室内を所望の温度に制御し得る。その結果、たとえば第一空調装置を停止しつつ、第二空調装置を動作させることができる。
そして、車両の動力源の動作によりヒータおよびエバボレータが機能する第一空調装置のみで空調を動作させ続ける場合と比べて、空調による燃料や電力の消費を抑えることが可能になる。移動する車両に載せられている、限られた燃料や電力について、その消費を抑えることができる。空調のための燃料や電力の消費を抑えることができる。
図1は、車両用エアーコンディショナ装置を搭載する自動車を示す側面図である。 図2は、自動車に搭載されている一般的な車両用エアーコンディショナ装置の模式的な概略構成図である。 図3は、本発明の実施形態に係る車両用エアーコンディショナ装置の模式的な概略構成図である。 図4は、図3の車両用エアーコンディショナ装置での空調制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、車両用エアーコンディショナ装置を搭載する自動車1を示す側面図である。自動車1は、車両の一例である。
図1の自動車1は、車体を有する。車体には、前側から、前室2、乗員室3、後室4が画成される。
車体の前部である前室2には、たとえばエンジン、モータといった動力源が配置される。
後室4は、荷室として利用される。
乗員室3は、自動車1の運転手などが搭乗する室内である。乗員室3には、たとえばダッシュボード11、ハンドル、複数のシート12が配置される。複数のシート12は、乗員室3の床面上に前後二列に並べて配置される。ダッシュボード11は、乗員室3の前部に配置される。ダッシュボード11の上側には、フロントガラス13が位置する。前後二列のシート12の左右両側には、複数のドアパネル14が開閉可能に取り付けられる。ドアパネル14の上部には、サイドガラス15が配置される。後側のシート12の上側には、リアガラスが位置する。このように、乗員室3の上部には、複数のガラスが配置される。運転手は、乗員室3から、自動車1の周囲を見渡すことができる。また、乗員室3の下部は、車体および複数のサイドパネルにより囲われる。
図2は、自動車1に搭載されている一般的な車両用エアーコンディショナ装置100の模式的な概略構成図である。
一般的な車両用エアーコンディショナ装置100は、乗員室3の温度を調整するものである。
図2の一般的な車両用エアーコンディショナ装置100は、たとえば空調ダクト21、ブロアファン31、エバボレータ32、冷媒循環装置33、ヒータ34、温媒循環装置35、切替板36、第一開閉板37、第二開閉板38、第三開閉板39、を有する。
空調ダクト21は、樹脂材料により中空構造に形成される。空調ダクト21は、空気を吸う複数の吸込路、ブロアファン31の設置スペース24、空気が通る空気供給路25、空気を吹き出す複数の吹出路、を有する。複数の吸込路、ブロアファン31の設置スペース24、空気供給路25、および複数の吹出路は、空調ダクト21において順番に連通している。空調ダクト21は、一般的に乗員室3のダッシュボード11内に収容して配置される。
複数の吸込路には、たとえば乗員室3外の空気を吸い込むための外吸込路22、乗員室3内の空気を吸い込むための内吸込路23、がある。外吸込路22は、たとえば前室2に開口する。この場合、外吸込路22は、前室2から乗員室3へ引き込まれる。内吸込路23は、乗員室3のたとえばダッシュボード11の下面に開口する。
複数の吹出路は、フロントガラス13およびサイドガラス15へ向けて空気を吹き出すガラス用吹出路26、乗員の上体へ向けて空気を吹き出す上体用吹出路27、乗員の足下へ向けて空気を吹き出す足下用吹出路28、がある。ガラス用吹出路26は、たとえばフロントガラス13および左右のサイドガラス15へ向けて空気を吹き出す3つのガラス用吹出口を有する。ガラス用吹出口は、たとえばダッシュボード11の上面に形成され、上向きに空気を吹き出す。上体用吹出路27は、たとえば3つの上体用吹出口を有する。3つの上体用吹出口は、たとえばダッシュボード11の後面において左右方向に並べて形成され、後向きに空気を吹き出す。足下用吹出路28は、たとえば複数の足下用吹出口を有する。複数の足下用吹出口は、たとえばダッシュボード11の下面やシート12下に形成され、後向きに空気を吹き出す。この場合、ガラス用吹出路26および上体用吹出路27は、乗員室3の上部へ空気を吹き出す上吹出路であり、足下用吹出路28は、乗員室3の下部へ空気を吹き出す下吹出路である。
ブロアファン31は、たとえばシロッコ式のファンを有する。ブロアファン31は、空調ダクト21の空気供給路25へ空気を吸気し、吸気した空気を空気供給路25から乗員室3へ吹き出すことにより、空調ダクト21内に空気の流れを生成する。図2の設置スペース24の場合、ブロアファン31は、紙面上の外吸込路22または内吸込路23から空気を吸い込み、紙面下向きに空気を吐き出す。紙面下向きの空気の流れは、空気供給路25へ流れ込む。これにより、紙面の左右方向に延在する空気供給路25では、左から右へ向かう空気の流れが生成される。
エバボレータ32は、気化した冷媒体が液化することにより周囲の熱を奪う。エバボレータ32は、空気供給路25内において、ブロアファン31の設置スペース24寄りの位置に配置される。エバボレータ32は、空気供給路25を全体的に塞ぐように配置される。
冷媒循環装置33は、気化した冷媒体をエバボレータ32へ供給し、エバボレータ32で液化した冷媒体を回収する。冷媒循環装置33は、たとえば、コンプレッサ、コンデンサ、レシーバ、気化バルブを、配管により環状に連結した装置である。この循環経路では、コンプレッサが動作することにより、液体の冷媒体が循環する。また、気化バルブと開閉バルブとの間に、分岐管により、エバボレータ32が連結される。気化バルブで気化された冷媒体が、エバボレータ32へ供給される。
これにより、空気供給路25内の空気は、エバボレータ32により冷却される。エバボレータ32での熱交換による冷却性能は、エバボレータ32に循環させる冷媒体の量により、すなわちコンプレッサの動作により調整し得る。
ヒータ34は、加熱された温媒体により周囲に熱を与える。ヒータ34は、空気供給路25内において、エバボレータ32と複数の吹出路との間に配置される。また、ヒータ34は、空気供給路25の一部を塞ぐように配置される。一般的には、ヒータ34は、空気供給路25の上半分を塞ぐように配置される。
温媒循環装置35は、自動車1の動力源により暖められた温媒体をヒータ34へ供給し、ヒータ34を循環した温媒体を回収する。温媒循環装置35は、たとえばエンジンの冷却経路、ラジエタ、ポンプ、ヒータ34を、配管により環状に連結した装置である。この循環経路では、ポンプが動作することにより、液体の温媒体が循環する。燃焼熱によりエンジンが温まると、温媒体の温度が上昇する。加熱された温媒体がヒータ34に流れる。
これにより、空気供給路25内の空気は、ヒータ34により冷却される。ヒータ34での熱交換による加熱性能は、ヒータ34に循環させる冷媒体の量により、すなわちポンプの動作により調整し得る。
切替板36は、空気供給路25内において、エバボレータ32とヒータ34との間に配置される。切替板36は、空気供給路25内で上下動可能に配置される。切替板36は、空気供給路25の上部を塞いだり、空気供給路25の下部を塞いだりする。これにより、空気供給路25内を流れる空気についての、ヒータ34への供給量を調整できる。
第一開閉板37、第二開閉板38および第三開閉板39は、空気供給路25内において、複数の吹出路との連通部分に配置される。
第一開閉板37は、ガラス用吹出路26との連通部分に配置される。第一開閉板37により、ガラス用吹出路26との連通口を閉じることができる。この場合、空気はガラス用吹出路26から吹き出さなくなる。
第二開閉板38は、上体用吹出路27との連通部分に配置される。第二開閉板38により、上体用吹出路27との連通口を閉じることができる。この場合、空気は上体用吹出路27から吹き出さなくなる。
第三開閉板39は、足下用吹出路28との連通部分に配置される。第三開閉板39により、足下用吹出路28との連通口を閉じることができる。この場合、空気は足下用吹出路28から吹き出さなくなる。
このような一般的な車両用エアーコンディショナ装置100では、ブロアファン31が動作することにより、いずれかの吸込路から吸気され、ブロアファン31から空気供給路25へ空気が圧縮して押し出される。空気供給路25内の空気は、エバボレータ32、ヒータ34を通過し、複数の吹出路から乗員室3内へ吹き出される。
そして、ヒータ34に熱媒体が循環している状態で、切替板36が空気供給路25の下部を塞ぐことにより、空気供給路25内を流れる空気の多くが、ヒータ34により加熱される。乗員室3内へ吹き出される空気の温度が高くなる。
また、エバボレータ32に冷媒体が循環することにより、空気供給路25内を流れる空気の殆どが、エバボレータ32により冷却される。乗員室3内へ吹き出される空気の温度が低くなる。
これにより、一般的な車両用エアーコンディショナ装置100は、乗員室3の室温を調整できる。
しかしながら、このような一般的な車両用エアーコンディショナ装置100では、ヒータ34が温熱交換器として機能し、エバボレータ32が冷熱交換器として機能するためには、車両の動力源を動作させる必要がある。車両の動力源が燃料または電力を消費して動作しなければ、空調装置として機能し得ない。移動する車両に載せられた限られた燃料または電力は、空調のために消費されてしまう。
そこで、本実施形態では、空調のために燃料または電力を消費することを抑制する。
以下、詳しく説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る車両用エアーコンディショナ装置20の概略構成図である。
本実施形態の車両用エアーコンディショナ装置20は、空調ダクト21、第一空調装置20A、第二空調装置20B、を有する。
第一空調装置20Aは、エバボレータ32、冷媒循環装置33、ヒータ34、温媒循環装置35、切替板36、を有する。第一空調装置20Aは、図2の一般的な車両用エアーコンディショナ装置100のものと同様である。
第二空調装置20Bは、第一熱交換器41、第一循環路44、第一断熱タンク43、エバボレータ32、ヒータ34、電気ヒータ45、を有する。
空調ダクト21は、外吸込路22、内吸込路23、ブロアファン31の設置スペース24、空気供給路25、上下仕切壁29、ガラス用吹出路26、上体用吹出路27、足下用吹出路28、を有する。
上下仕切壁29は、空気供給路25についての、設置スペース24側の部分を、第一開閉板37および第二開閉板38に対応する上通路30Uと、第三開閉板39に対応する下通路30Dとに仕切る。
空調ダクト21には、ブロアファン31と、第一空調装置20Aのエバボレータ32、切替板36およびヒータ34と、第一空調装置20Aの第一熱交換器41と、第一開閉板37と、第二開閉板38と、第三開閉板39と、が配置される。
エバボレータ32、切替板36およびヒータ34は、空気供給路25についての上下仕切壁29により仕切られた上通路30Uに配置される。エバボレータ32は、上通路30Uを全体的に塞ぐように配置される。ヒータ34は、上通路30Uの上半分を塞ぐように配置される。切替板36は、上通路30U内で上下動可能に配置される。切替板36により、上通路30U内を流れる空気についての、ヒータ34への供給量を調整できる。
第一熱交換器41は、空気供給路25についての上下仕切壁29により仕切られた下通路30Dに配置される。
第二空調装置20Bの第一熱交換器41は、下通路30D内において、下通路30Dを全体的に塞ぐように配置される。第一熱交換器41は、たとえばヒータ34と同様の熱交換器の構造に形成されてよい。
第一循環路44は、第一断熱タンク43と第一熱交換器41とを連結する。
第一断熱タンク43は、第一中間媒体42を収容する閉じた内部空間を有する。第一断熱タンク43は、第一中間媒体42の温度を維持する断熱構造に形成される。第一断熱タンク43は、たとえば自動車1の前室2に配置される。
第一中間媒体42は、熱媒体である。第一中間媒体42は、たとえばクーラント液でよい。
エバボレータ32、ヒータ34、および電気ヒータ45は、第一断熱タンク43内に配置される。
冷媒循環装置33は、エバボレータ32に連結され、エバボレータ32へ冷媒体を供給する。冷媒循環装置33は、たとえばコンプレッサの駆動により冷媒体を循環させてエバボレータ32へ供給する。
温媒循環装置35は、ヒータ34に連結され、ヒータ34へ冷媒体を供給する。温媒循環装置35は、たとえばポンプの駆動により、動力源の発熱により暖められた温媒体を循環させてヒータ34へ供給する。
電気ヒータ45は、たとえばバッテリ46、スイッチ47と閉ループを構成する。スイッチ47が閉じることで、電気ヒータ45は通電して発熱する。
なお、図面において、第二空調装置20Bの冷媒循環装置33および温媒循環装置35は、第一空調装置20Aの冷媒循環装置33および温媒循環装置35と別に図示されているが、これらは共通化させてよい。
このような第二空調装置20Bにおいて、第一断熱タンク43内の第一中間媒体42は、エバボレータ32の冷媒体との熱交換により、冷却され得る。また、第一断熱タンク43内の第一中間媒体42は、ヒータ34の温媒体との熱交換により、または電気ヒータ45の発熱により、暖められる。そして、温度が調整された第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて、第一断熱タンク43と第一熱交換器41との間で循環し得る。第一断熱タンク43内の第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて第一熱交換器41へ供給される。第一熱交換器41において、空調ダクト21内の空気と、第一中間媒体42との間で熱交換が実施される。空調ダクト21内の空気は、第一中間媒体42により冷却されたり、暖められたりする。熱交換後の第一中間媒体42は、第一循環路44を通じて第一断熱タンク43へ戻される。その後、エバボレータ32、ヒータ34、および電気ヒータ45により、再び再加熱または再冷却される。
制御部60は、乗員室3を空調するために車両用エアーコンディショナ装置20の動作を制御する。
制御部60は、空調ダクト21における空気の流れを制御する。たとえばブロアファン31の動作/停止、第一開閉板37の開閉、第二開閉板38の開閉、第三開閉板39の開閉、を制御する。ブロアファン31が動作することにより、外吸込路22または内吸込路23から吸い込まれた空気が、空調ダクト21の空気供給路25内へ押し込まれる。押し込まれた空気は、空気供給路25内を移動し、吹出口から乗員室3へ吹き出される。
また、制御部60は、第一空調装置20Aのエバボレータ32およびヒータ34を動作させる。これにより、空調ダクト21の上通路30Uを通過する空気は、所望の温度に調整される。乗員室3内を所望の温度とするように調整された空気が空調ダクト21から乗員室3へ吹き出される。乗員室3の温度および湿度が調整される。
また、制御部60は、第一断熱タンク43への冷媒体および温媒体の供給を制御し、第一断熱タンク43での電気ヒータ45の通電を制御し、第一断熱タンク43から第一熱交換器41への第一中間媒体42の供給を制御する。これにより、第一断熱タンク43内の第一中間媒体42が、乗員室3内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御される。暖められた第一中間媒体42は、第一断熱タンク43と第一熱交換器41との間で循環する。第一熱交換器41では、暖められた第一中間媒体42と空調ダクト21内の空気との間で熱交換が行われる。乗員室3内を所望の温度とするように暖められた空気が空調ダクト21から乗員室3へ吹き出される。乗員室3の温度が調整される。
なお、この調温運転において、制御部60は、第一中間媒体42を、乗員室3内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御すればよい。たとえば乗員室3の現在温度と乗員室3の目標温度との温度差が大きい場合、制御部60は、ヒータ34および電気ヒータ45を動作させて第一中間媒体42を乗員室3の目標温度より高い温度に制御し、その後、第一中間媒体42を乗員室3の目標温度に制御すればよい。第一中間媒体42を少なくとも乗員室3の目標温度以上に制御することにより、乗員室3へ吹き出す空気を乗員室3の目標温度にすることができる。高くなりすぎた第一中間媒体42の温度を下げるためには、第一断熱タンク43へ冷媒体を供給すればよい。第一中間媒体42を乗員室3の目標温度に制御することにより、乗員室3の温度を目標温度に制御し得る。
具体的にはたとえば、制御部60は、第一中間媒体42の温度を、乗員室3における所望の温度である10度から30度の範囲内における目標温度に制御すればよい。これにより、第一中間媒体42と熱交換する空気の温度は、目標温度に制御される。
次に、制御部60による空調制御の一例を説明する。
図4は、図3の車両用エアーコンディショナ装置20での空調制御を示すフローチャートである。
図4のフローチャートは、図3の車両用エアーコンディショナ装置20を起動した場合などに繰り返し実行される。
制御部60は、まず、図示外のセンサで検出される外気環境値を取得する(ステップST1)。外気環境値には、たとえば外気の温度、湿度がある。
次に、制御部60は、外気が乗員室3へ導入した場合に結露が発生するか否かを判断する(ステップST2)。外気と乗員室3内の内気との気温差が大きい場合、結露が発生し易い。なお、制御部60は、たとえば検出した外気の気温および湿度を内気の温度へ変更した場合に、湿度が飽和曲線データの値より大きくなるか否かを判定すればよい。大きくなる場合、結露が発生すると考えられる。
結露が発生すると判断した場合、制御部60は、第一空調装置20Aを優先的に動作させる制御を実施する(ステップST3)。この第一優先制御において、制御部60は、第二空調装置20Bより第一空調装置20Aを優先的に動作させる。第一空調装置20Aが動作している期間中に、第二空調装置20Bを動作させる。第二空調装置20Bを単独で動作させない。
結露が発生しないと判断した場合、制御部60は、第二空調装置20Bを優先的に動作させる制御を実施する(ステップST4)。この第二優先制御において、制御部60は、第一空調装置20Aより第二空調装置20Bを優先的に動作させる。第二空調装置20Bが動作している期間中に、第一空調装置20Aを動作させる。第一空調装置20Aを単独で動作させない。
以上のように、本実施形態では、ヒータ34およびエバボレータ32により空調ダクト21の空気供給路25を通過する空気の温度を上げ下げする第一空調装置20Aとともに、乗員室3内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御された第一中間媒体42で空調ダクト21の空気供給路25を通過する空気の温度を上げ下げする第二空調装置20Bを有する。また、制御部60は、第一空調装置20Aの動作と、第二空調装置20Bの動作とを個別に制御する。しかも、第二空調装置20Bを動作させる場合、第一中間媒体42を、乗員室3内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御する。よって、第二空調装置20Bのみで、乗員室3内を所望の温度に制御し得る。その結果、たとえば第一空調装置20Aを停止しつつ、第二空調装置20Bを動作させることができる。そして、車両の動力源の動作によりヒータ34およびエバボレータ32が機能する第一空調装置20Aのみで空調を動作させ続ける場合と比べて、空調による燃料や電力の消費を抑えることが可能になる。移動する車両に載せられている、限られた燃料や電力について、その消費を抑えることができる。空調のための燃料や電力の消費を抑えることができる。
また、本実施形態では、乗員室3内の上部またはガラス面へ向けて吹き出される空気を、ヒータ34およびエバボレータ32を有する第一空調装置20Aにより調整できる。乗員室3内の上部またはガラス面へ向けて吹き出される空気を、効果的に除湿できる。しかも、乗員室3内の下部へ向けて吹き出される空気については、第一熱交換器41を有する第一空調装置20Aにより調整する。このように、上下でゾーン分けすることにより、室内へ向けて吹き出される空気のすべてについてヒータ34およびエバボレータ32により空調する場合と比べて、第一空調装置20Aの負担を減らすことができる。除湿機能損なうことなく、空調による燃料や電力の消費を抑えることが可能になる。
また、本実施形態では、自動車1の外の空気の温度および湿度といった外気条件に応じて、第一空調装置20Aの動作と、第二空調装置20Bの動作とが個別に制御される。よって、たとえば湿度が高い外気条件の場合にのみ第一空調装置20Aを動作させることが可能になる。
以上の各実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば上記実施形態では、第一断熱タンク43のエバボレータ32は、自動車1の動力源により駆動されることにより機能する冷媒循環装置33から冷媒体が供給される。また、ヒータ34は、自動車1の動力源により駆動されることにより機能する温媒循環装置35から温媒体が供給される。
この他にもたとえば、冷媒循環装置33または温媒循環装置35は、自動車1の別のエンジンやバッテリにより駆動されてもよい。
上記実施形態は、本発明を自動車1に適用した例である。
この他にもたとえば、本発明は、自動車以外のたとえば電車などの車両に適用することができる。
1…自動車(車両)
2…前室
3…乗員室(車両の室)
4…後室
11…ダッシュボード
12…シート
13…フロントガラス
14…ドアパネル
15…サイドガラス
20…車両用エアーコンディショナ装置
20A…第一空調装置
20B…第二空調装置
21…空調ダクト
22…外吸込路
23…内吸込路
24…設置スペース
25…空気供給路
26…ガラス用吹出路(上吹出路、吹出路)
27…上体用吹出路(上吹出路、吹出路)
28…足下用吹出路(下吹出路、吹出路)
29…上下仕切壁
30D…下通路
30U…上通路
31…ブロアファン
32…エバボレータ
33…冷媒循環装置
34…ヒータ
35…温媒循環装置
36…切替板
37…第一開閉板
38…第二開閉板
39…第三開閉板
41…第一熱交換器
42…第一中間媒体
43…第一断熱タンク(第一タンク)
44…第一循環路
45…電気ヒータ
46…バッテリ
47…スイッチ
60…制御部
100…車両用エアーコンディショナ装置

Claims (4)

  1. 車両の室内へ供給する空気が通過する空気供給路が形成される空調ダクトと、
    前記空調ダクトに設けられるヒータおよびエバボレータを有し、前記車両の動力源が動作することにより前記ヒータおよび前記エバボレータが機能する第一空調装置と、
    第一中間媒体を収容して前記第一中間媒体の温度を調整するための冷媒体および温媒体が供給される第一タンク、および前記空調ダクトに設けられて前記第一タンクから前記第一中間媒体が循環する第一熱交換器を有する第二空調装置と、
    前記第一空調装置の動作および前記第二空調装置の動作を個別に制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記第二空調装置を動作させる場合、前記第一中間媒体を、前記室内を所望の温度とするために必要とされる温度に制御する、
    車両用エアーコンディショナ装置。
  2. 前記空調ダクトは、
    前記室内の上部またはガラス面へ向けて空気を吹き出す上吹出路と、
    前記上吹出路より下側に設けられ、前記室内の下部へ向けて空気を吹き出す下吹出路と、を有し、
    前記第一空調装置の前記ヒータおよび前記エバボレータは、前記空気供給路内で上側に設けられ、
    前記第二空調装置の前記第一熱交換器は、前記空気供給路内で下側に設けられる、
    請求項1記載の車両用エアーコンディショナ装置。
  3. 前記制御部は、前記車両の外気条件に応じて、前記第一空調装置の動作および前記第二空調装置の動作を個別に制御する、
    請求項1または2記載の車両用エアーコンディショナ装置。
  4. 前記第一タンクと前記車両の室内との間で前記第一中間媒体を循環する室内循環路を有する、
    請求項1から3のいずれか一項記載の車両用エアーコンディショナ装置。
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