JP2016188877A - 漏水検知装置および漏水検知方法 - Google Patents

漏水検知装置および漏水検知方法 Download PDF

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陽一 森屋
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【課題】漏水箇所が水平面のみならず曲面や傾斜面や直立面であっても精度のよい漏水検知ができ、また、漏水量の程度を測定可能な漏水検知装置およびそれを用いた漏水検知方法を提供する。【解決手段】この漏水検知装置11は、水中構造物の測定対象面における漏水位置を検知するために、開放面12aと水流入部14aとを有し、開放面が測定対象面を部分的に覆うように構成された覆い部材12と、覆い部材の内部に配置され水中において水流入部から開放面への水流が存在すると自由に動く水流検出部材13と、水流検出部材を撮影するカメラ22と、水流検出部材に光を照射する光照射部23と、を備え、覆い部材が開放面から水中の測定対象面に押し付けられ、光照射部から光照射された水流検出部材の動きがカメラにより検知されることで、開放面が押し付けられた測定対象面の領域内に漏水位置が存在すると判断される。【選択図】図3

Description

本発明は、水中構造物における漏水を検知する漏水検知装置およびそれを用いた漏水検知方法に関する。
ダム、ため池、プールなどの貯水施設において、河川や降雨からの自然の水供給量、あるいは人工的な水供給量を上回る過大な漏水が発生すると、発電や農業用水・飲料水の供給などの、貯水施設本来の機能が損なわれてしまい、問題である。
従来の貯水施設における漏水個所の検知手段としては、ダイバーによる目視によることがほとんどであった。また、従来の漏水調査には、トレーサー染料を用いて着色した水を漏水箇所付近で放出することで、漏水箇所を把握する方法があった(非特許文献1参照)。
特許文献1は、コンクリートダムの漏水検査漏水処理方法を開示し、ダム貯水湖の水中におけるダム堰堤の継ぎ目に、注入ボックスの開口を密接した状態で注入ボックス内に着色剤を注入し、監査廊内の継ぎ目排水管からの着色水の排水を確認後、漏水箇所再確認の為に漏水が確認された箇所では注入ボックス内に気泡剤を注入して気泡剤の排出確認及び排出時間を測定する。
特許文献2は、貯水施設における漏水位置を検知する装置を開示し、この漏水検知装置を、底面のみ開放の遮水容器と、遮水容器の底面以外の位置に開口した貫通孔と、貫通孔に取り付けた流速計とより構成する。水中に遮水容器を吊り下げて、遮水容器の底面を水底に載置して周囲の水の流れを遮断し、遮水容器の内部の水の流れを、流速計によって計測する(要約)。
特許文献3は、水中ロボットを用いた貯水構造物の漏水検知装置を開示し、電極による電気分解によって発生する電解沈澱物または水素気泡を漏水検知のトレーサとして用いる。
特開2009-282006号公報 特開2012-42277号公報 実開平07-38938号公報
「神室ダム・高坂ダムにおける漏水調査と対策について」ダム技術、第323号、2013
しかし、ダイバーによる漏水調査は、目視であるため定量的な評価が困難であり、漏水量の大きな箇所しか見つけることができなかった。さらに水深が20m以上の高深度においては、潜水士による調査は不可能であり、ROV(Remotely Operated Vehicle)による調査が必要となる。
また、非特許文献1,特許文献1,3のように、トレーサー染料を用いて着色した水や気泡剤や気泡を用いる従来の漏水調査技術によれば、堤体内部の検査路にて色水の検出の有無を判断しており、ダイバーまたはROVによる色水の流出場所と色水の検知場所が離れており、多くの手間や人員を要する。また、水中ロボットにて水素気泡を発生させ、その気泡の動きを観察することで漏水の有無を判断する方法も用いられている。しかし、水流のある場所では、着色水が逸散してしまい、正確な漏水箇所を特定するのは困難であった。さらに、飲用水等に利用するダムでは、水を汚すことに対して問題が生じることもある。
また、特許文献2の漏水検知装置は、吊り具で遮水容器を吊り下げ、遮水容器の底面を水底に載置してから計測するため、漏水測定箇所は主に水平な底面のみとなり、曲面や比較的勾配のある傾斜面や直立面には対応できない。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、漏水箇所が水平面のみならず曲面や傾斜面や直立面であっても精度のよい漏水検知ができ、また、漏水量の程度を測定可能な漏水検知装置およびそれを用いた漏水検知方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための漏水検知装置は、水中構造物の測定対象面における漏水位置を検知するための漏水検知装置であって、開放面と水流入部とを有し、前記開放面が測定対象面を部分的に覆うように構成された覆い部材と、前記覆い部材の内部に配置され水中において前記水流入部から前記開放面への水流が存在すると自由に動く水流検出部材と、前記水流検出部材を撮影するカメラと、
前記水流検出部材に光を照射する光照射部と、を備え、前記覆い部材が前記開放面から水中の測定対象面に押し付けられ、前記光照射部から光照射された前記水流検出部材の動きが前記カメラにより検知されることで、前記開放面が押し付けられた測定対象面の領域内に漏水位置が存在すると判断される。
この漏水検知装置によれば、覆い部材でその開放面から測定対象面を部分的に覆い、覆い部材内の水流検出部材が水流入部から開放面への水流が存在すると自由に動くので、この水流検出部材の動きをカメラで検知することで、覆い部材の開放面が押し付けられた測定対象面の領域内に漏水位置が存在すると判断することができる。覆い部材内の水流検出部材が水流の存在で自由に動き、また、覆い部材内で漏水検知が行われるので、外側の水流による影響を排除でき、これらにより、精度のよい検知が可能である。また、覆い部材の開放面を測定対象面に押し付けることで検知可能であるので、測定対象面は、水平面のみならず曲面や傾斜面や直立面であってもよい。
上記漏水検知装置において、前記水流検出部材は、水流により吹き流し状に動くような帯状の布状部材からなることが好ましい。帯状の布状部材が水流により吹き流し状に動くので、水流の検知能力が向上する。
また、前記覆い部材は透光性材料からなり、前記カメラは前記覆い部材の外部に配置されるように構成できる。または、前記カメラは前記覆い部材の内部に配置されるように構成してもよく、この場合は、覆い部材は透光性材料から構成されなくともよい。
また、前記水流検出部材を前記覆い部材に固定する固定部と、前記水流検出部材と前記固定部との間に配置された荷重センサと、を備え、前記荷重センサが検出した荷重に基づいて漏水量の程度が判断されるようにできる。漏水量が大きく、流速が大きいと、水流検出部材に加わる荷重も増すので、かかる荷重を測定することで漏水量の程度を判断できる。
また、前記漏水検知装置の装置本体を水中において3次元方向に移動させるための推進機構をさらに備え、前記推進機構により水中で移動可能な水中ロボットに構成されることが好ましい。推進機構を備えることで、ロボット本体が水中を自力で移動可能となり、省力化を図り、効率的な漏水検知ができる。また、潜水士が潜水できない深い水深位置での検知が可能となる。水中ロボットのロボット本体に漏水検知装置が含まれる。
また、前記推進機構により前記覆い部材を測定対象面に押し付けることができる。
上記目的を達成するための漏水測定方法は、上述の推進機構を備える漏水検知装置を用いて水中構造物の測定対象面における漏水位置を検知するための漏水検知方法であって、前記漏水検知装置を含むロボット本体を水中に投入し、前記推進機構により測定対象面へ移動するステップと、前記推進機構により装置本体を測定対象面の所定位置に押し付けるステップと、前記カメラによる前記水流検出部材の観察を行うステップと、を含む。
この漏水検知方法によれば、推進機構によりロボット本体を測定対象面に押し付けることで、水流検出部材による水流検知が可能であるので、無人で検知ができ、省力化を図ることができる。また、潜水士が潜水できない深い水深位置での測定が可能である。
本発明によれば、漏水箇所が水平面のみならず曲面や傾斜面や直立面であっても精度のよい漏水検知ができ、また、漏水量の程度を測定可能な漏水検知装置およびそれを用いた漏水測定方法を提供することができる。
本実施形態による漏水検知装置の要部を示す側面図である。 図1の荷重センサのみを示す斜視図(a)および図1の支持部材に荷重センサを配置した状態を示す側面図(b)である。 図1の漏水検知装置を搭載した水中ロボットのロボット本体を示す側面図である。 水中構造物の測定対象面(直立)における図3のロボット本体による漏水検知の様子を概略的に示す斜視図である。 図1,図3の水中ロボットの制御系を示すブロック図である。 測定対象面が直立面である場合の図1,図3のロボット本体の漏水検知装置11の覆い部材とロッド21とを概略的に示す側面図(a)、測定対象面が傾斜面である場合の側面図(b)および測定対象面が曲面である場合の側面図(c)である。 図3,図4の水中ロボット10による漏水検知のステップS01〜S07を説明するためのフローチャートである。 別の実施形態による漏水検知装置を搭載した水中ロボットのロボット本体を示す斜視図である。 図8の漏水検知装置が傾斜した状態を示す斜視図である。 測定対象面が傾斜面である場合の図8,図9のロボット本体と漏水検知装置の覆い部材とロッドとを概略的に示す側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による漏水検知装置の要部を示す側面図である。図2は図1の荷重センサのみを示す斜視図(a)および図1の支持部材に荷重センサを配置した状態を示す側面図(b)である。図3は図1の漏水検知装置を搭載した水中ロボットのロボット本体を示す側面図である。
図1のように、本実施形態による漏水検知装置11は、開放面12aが測定対象面Bを部分的に覆うように半球状に構成された覆い部材12と、覆い部材12の内部に配置され水中において開放面12aへと向かう水流が存在すると自由に動くように柔らかい帯状の布状部材からなる水流検出部材13と、覆い部材12の開放面12aと対向する側に設けられ水流入口14aから覆い部材12内に水が流入する水流入部14と、を備える。
開放面12aの面積は、水流入部14の断面積よりも大きくなっている。これにより、覆い部材12において水流検知部材13の配置のためのスペースを確保でき、また、漏水探知の探索範囲を拡張することができる。
覆い部材12は、開放面12aの周囲で測定対象面Bに対し平行なフランジ部18と、フランジ部18に設けられて測定対象面Bに押し付けられたとき弾性変形可能なゴム材料や発泡材料等の弾性材料からなる緩衝部19と、を有する。
細長く延びた支持部材15が水流入部14内を貫通するようにボルト17により水流入部14に固定されている。水流検出部材13が取り付けられた基台13aに支持部材15が連結し、基台13aとボルト17による固定部との間で支持部材15に荷重センサ16が配置されている。水流により吹き流し状に動く水流検出部材13には引張力が作用し、この引張力は水流の流速に応じて変化するが、この引張力を荷重センサ16により測定することで、漏水量の程度を判断可能である。
漏水検知装置11は、さらに、図3のように、水流検出部材13を撮影するように配置された光学カメラ22と、水流検出部材13を照明するように配置されたLED光源からなる光照射部としての照明部23と、を備える。
図2(a)のように、荷重センサ16は、長方形状の板状基部16aと、基部のほぼ中央に設けられたセンサ部16bと、基部16aに加わる荷重による弾性変形をセンサ部16bに集中させるためにセンサ部16bの近傍周囲で基部16aに形成された複数の切欠部16cと、支持部材15への取り付け固定のための孔部16d,16eと、を有する。図2(a)の荷重センサ16を、図2(b)のように、支持部材15の間に配置し、ボルト16fを孔部16d,16e、支持部材15の両端の孔部(図示省略)に通してナットにより締め付けて固定する。センサ部16bからの出力は、電気配線16gにより導出される。
図1の覆い部材12は、半球状に構成されたが、この形状に限定されず、円錐形、台錐形または三角錐形等であってよく、また、カメラ22による内部観察を可能にするため、アクリル樹脂等の透光性部材から構成される。
水流検出部材13の布部材は、ポリエステル等の化学繊維が好ましく、布部材の色は、深度が大きい暗闇でも認識可能な白色や蛍光色を用いることが好ましい。照明部23に加えて(または照明部23に代えて)紫外線照射部を設けることで、白色や蛍光の布は発光し、より認識し易いものとなる。本発明者等の実験によれば、赤やだいだい色では認識し難い結果が得られた。布状部材は、実験の結果、幅が5mm未満では水流で絡まってしまい易く、検知性が低下するので、幅5mm以上10mm以下とすることが好ましい。
図3のように、本実施形態による水中ロボット10は、遠隔操作により無人で潜水するROV(Remotely Operated Vehicle)で、図1の漏水検知装置11を搭載している。すなわち、水中ロボット10は、水中で実際に移動するロボット本体10aと、支持部材15でロボット本体10aの前面に取り付けられる漏水検知装置11と、を備える。
ロボット本体10aは、水中で3次元方向に推進力を得るスラスタ24,25,26(図4)と、ロボット本体10aの前面から突き出て覆い部材12の周囲に配置され電動アクチュエータ27(図5)により伸縮自在に作動する複数のロッド21と、を備える。光学カメラ22と照明部23とがロボット本体10aの前面に配置されている。
次に、図3の水中ロボット10の動作および制御について図4,図5を参照して説明する。図4は、水中構造物の測定対象面(直立)における図3のロボット本体による漏水検知の様子を概略的に示す斜視図である。図5は、図1,図3の水中ロボットの制御系を示すブロック図である。
図5のように、ロボット本体10aにおけるカメラ22,照明部23,荷重センサ16,スラスタ24〜26,および、電動アクチュエータ27は、電気ケーブル30により制御部31,操作部34,電源35に接続され、電源、制御信号、画像信号、出力信号等を送り、または、受ける。制御部31は、パーソナルコンピュータ(PC)32と、画像モニタ33と、を有し、カメラ22や照明部23の各動作を制御し、また、カメラ22からの画像および荷重センサ16の測定データを表示し、また、記録する。カメラ22からの画像および荷重センサ16の測定データは、それぞれリアルタイムに送られ、画像モニタ33にリアルタイムに表示される。
操作部34は、スラスタ24〜26を操作し、スラスタ24〜26の各回転羽根の回転速度・回転方向を調整することで、水中において無人でロボット本体10aを任意の方向へ推進させ移動させることができる。また、操作部34は、電動アクチュエータ27を操作し、ロッド21を伸縮させる。このように、操作部34の操作により、ロボット本体10aを水中で遠隔操作することができる。
図4のように、ロボット本体10aは、水中に投入され、スラスタ24〜26による操縦で水中構造物Aの測定対象面Bに移動し接近し、電動アクチュエータ27で長さ調整されたロッド21が測定対象面Bに当接するとともに、漏水検知装置11の覆い部材12が測定対象面Bに押し当てられ、先端の緩衝部19(図1)が若干弾性変形し、密着する。
図1のように、水中構造物Aの測定対象面Bに漏水箇所Cが存在する場合、水中において、水流入部14の水流入口14aから方向aに水が流入し、覆い部材12内を方向bに流れ、さらに漏水箇所Cへ流れ、方向cへ流れ出すが、このときの覆い部材12内の方向bへの水流により、水流検出部材13の帯状の布状部材が漏水箇所Cへ向けて吹き流し状に揺れるようにして動く。かかる水流検出部材13の動きをカメラ22が撮影した画像により検知すると、覆い部材12で覆われた測定対象面Bの領域内に漏水箇所が存在すると判断される。
また、覆い部材12内において水流検出部材13の周囲を矢印方向bに水が流れることで、水流検出部材13に方向bへの引張力が作用するが、流速が大きくなるとこの引張力も大きくなるので、この引張力を荷重センサ16により測定することで水流の流速を推定でき、このため、漏水量の程度を推定することができる。
次に、測定対象面における漏水検知時の図1,図3の漏水検知装置11の先端とロッド21との関係について図6(a)〜(c)を参照して説明する。図6は、測定対象面が直立面である場合の図1,図3のロボット本体の漏水検知装置11の覆い部材とロッド21とを概略的に示す側面図(a)、測定対象面が傾斜面である場合の側面図(b)および測定対象面が曲面である場合の側面図(c)である。
図6(a)のように、測定対象面Bが直立面である場合、スラスタ24,25,26(図4)を操作部34(図5)での操作により作動させロボット本体10aを方向m1に向けて水中の所定位置まで移動させ、複数のロッド21を伸ばし測定対象面Bに当接させると、漏水検知装置11の覆い部材12の開放面周囲の緩衝部19が測定対象面Bに当接し、水流検出部材13の動き検知による漏水検知が可能になる。このとき、図3のように、ロッド21の伸び長さL2を、電動アクチュエータ27の制御により、漏水検知装置11の緩衝部19までの長さL1よりも若干短くしておくことで、緩衝部19が測定対象面Bに当接したとき、弾性変形により圧縮されるので、測定対象面Bに密着することができ、覆い部材12の外部から水が流入することがない。なお、測定対象面Bが水平面である場合も同様に緩衝部19を密着できることはもちろんである。
図6(b)のように、測定対象面Bが傾斜面である場合も、図6(a)と同様に、ロボット本体10aを方向m2に向けて移動させることで、複数のロッド21を測定対象面Bに当接させると、漏水検知装置11の覆い部材12の緩衝部19が測定対象面Bに当接し、水流検出部材13の動き検知による漏水検知が可能になる。ロッド21の突き出し長さと、漏水検知装置11の緩衝部19までの長さとの関係も図6(a)と同様である。
図6(c)のように、測定対象面Bが曲面である場合も、図6(a)と同様に、ロボット本体10aを方向m3に向けて移動させることで、複数のロッド21を測定対象面Bに当接させると、漏水検知装置11の緩衝部19が測定対象面Bに当接し、水流検出部材13の動き検知による漏水検知が可能になる。ロッド21の突き出し長さと、漏水検知装置11の緩衝部19までの長さとの関係も図6(a)と同様であるが、曲面であることを考慮に入れてロッド21の突き出し長さを制御する。なお、図6(c)の場合は、曲面が凸面であるが、凹面の場合も同様である。
以上のように、本実施形態の水中ロボット10によれば、漏水検知装置11の緩衝部19が測定対象面Bに当接し、水流検出部材13の動きを検知することで漏水検知を行う。測定対象面Bに漏水箇所が存在すると、水流検出部材13が吹き流し状に揺れて動くので、かかる動きを、水流検出部材13を照明部23で照明しながらカメラ22で取得した画像により検知することで、漏水箇所を検知できる。このように、覆い部材12内で漏水検知が行われるので、スラスタ24,25,26の作動等に起因して覆い部材12の外側で水流が発生したとしても、かかる外側の水流による影響を排除でき、精度のよい漏水検知が可能である。
また、図6(a)〜(c)のように、漏水検知装置11の緩衝部19が測定対象面Bに当接したとき、複数のロッド21が漏水検知装置11の周囲で測定対象面Bに当接するので、漏水測定時におけるロボット本体10aの姿勢が安定し、精度のよい漏水検知が可能になる。
また、測定対象面Bが直立面や傾斜面や曲面であっても、必要に応じてロッド21の長さを調整でき、漏水検知装置11を緩衝部19で弾性変形させて測定対象面Bに密着させることができるので、精度のよい漏水検知ができる。このように、測定面を自由に設定でき、測定面の方向や形状に限定されない。
次に、本実施形態による漏水検知装置11を搭載した水中ロボット10を用いて水中構造物の測定対象面における漏水箇所を検知するための漏水検知方法について図7を参照して説明する。図7は、図3,図4の水中ロボット10による漏水検知のステップS01〜S07を説明するためのフローチャートである。
水中ロボット10のロボット本体10aを水中に投入し(S01)、図4のスラスタ24,25,26を操作部34で遠隔操作することでロボット本体10aを測定対象面Bに向けて水中移動させる(S02)。このときの遠隔操作は、必要に応じて照明部23からの光で周囲を照明し、光学カメラ22による画像をPC32のモニタ33で確認しながら、スラスタ24,25,26を操作し、漏水箇所と思われる箇所に近づけながら移動させる。
次に、図4のように、ロボット本体10aの複数のロッド21を、電動アクチュエータ27により伸ばすとともにスラスタ24,25,26により測定対象面Bの漏水箇所と思われる領域の周囲に押し付けることで、漏水検知装置11の緩衝部19を測定対象面Bに当接させる(S03)。
次に、覆い部材12内の水流検出部材13の動きについてカメラ22による画像をモニタ33で観察する(S04)。また、荷重センサ16により得た水流検出部材13に加わる荷重を測定し、PC32でその測定位置とともに記録する(S05)。
次に、測定対象面Bの別の位置で漏水検知を行う場合は(S06)、ステップS02に戻り、同様のステップS02〜S05を繰り返す。終了する場合は(S06)、ロボット本体10aをスラスタ24,25,26により水中移動させ、回収する(S07)。
図5の漏水測定方法によれば、測定対象面Bの所定領域へ水中ロボット10のロボット本体10aを、スラスタ24,25,26により、遠隔操作で水中移動させるとともに、所定領域の周囲に押し付け、漏水検知装置11の緩衝部19を漏水箇所に当接させることで、水流検出部材13の動きを画像観察により検知することで漏水検知が可能であるので、無人で測定ができ、省力化を図ることができる。また、潜水士が潜水できない深い水深位置での漏水検知が可能である。
次に、別の実施形態による水中ロボットを図8〜図10を参照して説明する。図8は、別の実施形態による漏水検知装置を搭載した水中ロボットのロボット本体を示す斜視図である。図9は、図8の漏水検知装置が傾斜した状態を示す斜視図である。図10は、測定対象面が傾斜面である場合の図8,図9のロボット本体と漏水検知装置の覆い部材とロッドとを概略的に示す側面図である。
図8のように、水中ロボットのロボット本体50は、横フレーム52aで互いに連結された左右一対の枠体52と、一対の枠体52内に配置されアクチュエータ(図示省略)により前後移動および傾斜動可能に構成された漏水検知装置51と、漏水検知装置51の周囲から突き出して伸縮可能で先端にキャスタ61aを有する複数のロッド61と、漏水検知装置51の上部に配置された操縦用カメラ53と、その左右に配置されたLED光源等からなる複数の操縦用照明部54と、一対の枠体52の上部に配置された浮力体60と、水中で3次元方向に推進力を得るスラスタ57,58,59と、を備える。漏水検知装置51は、図1〜図3と同様に構成され、覆い部材51aを備え、その先端側のフランジ部には緩衝部51bが設けられている。
本例の水中ロボットは、制御系が図5と同様に構成され、ロボット本体50が電気ケーブルで地上に設置されるパソコンや操作部等に接続され、遠隔操作により無人でロボット本体50を水中移動させることができ、また、各種制御や画像取得や測定データの記録を行うようになっている。
漏水検知装置51は、ロボット本体50の一対の枠体52の内側において横フレーム64aで互いに連結され左右に配置された一対の枠体64と、この枠体64内で前後に配置されたプレート62,63等とから構成されたユニット70としてロボット本体50に組み込まれている。漏水検知装置51の図1〜図3の支持部材15がプレート62に取り付けられるとともに、前側のプレート62には、漏水検知時に覆い部材51a内の水流検出部材13を撮影するための光学カメラ55と、その周囲に配置され覆い部材51a内を照明するためのLED光源等からなる複数の照明部56とが配置されている。複数のロッド61が漏水検知装置51のユニット70を構成する横フレーム64aに取り付けられている。
漏水検知装置51はユニット70とともに電動アクチュエータ(図示省略)により前後に移動可能になっており、測定時に前面に突き出るように移動し、また、必要に応じて上下に傾斜動し、たとえば図9のように下向きに傾斜し所定角度で固定されるように構成される。複数のロッド61はユニット70とともに移動する。なお、漏水検知装置51だけがユニット70に対し電動アクチュエータにより前後に移動可能になるように構成してもよい。
また、図8の水中ロボットは、ロボット本体50の水中位置および測定対象面における漏水検知位置を特定するために、水中位置測定装置を有し、この水中位置測定装置は、水中の所定位置に設置された基準となる送受波器(図示省略)によりロボット本体50の応答器65からの超音波信号の伝搬時間を計測し、距離換算情報より座標計算を行い、ロボット本体50の水中位置をほぼリアルタイムに測定するように構成されている。
図8のロボット本体50は、図6(a)〜(c)と同様にして、ロッド61のキャスタ61aを測定対象面に当接させるとともに、漏水検知装置51を電動アクチュエータ(図示省略)により前面に突き出るように移動させて、覆い部材51aを測定対象面に若干弾性変形するようにして当接させることで、測定対象面が直立面、傾斜面、曲面のいずれであっても、漏水測定を確実に精度よく行うことができる。この場合、ロボット本体50の漏水検知装置51は、図9のように傾斜することができるので、図10のように、測定対象面Bが傾斜している場合、ロボット本体50を水平に保った状態で漏水検知装置51,ロッド61をユニット70とともに傾斜させて漏水測定を行うことができる。このとき、漏水検知装置51と複数のロッド61は、互いに平行で、傾斜面に垂直に当接する。
なお、複数のロッド61は、手動で伸縮可能に構成され、測定前の事前準備で測定対象面の状態にあわせて長さを調整可能であるが、図3,図5のように、電動アクチュエータにより伸縮制御可能に構成してもよい。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。たとえば、本実施形態ではカメラ22および照明部23を覆い部材12の外側に配置したが、覆い部材12の内部に配置してもよい。すなわち、図3のように、カメラ22aおよび照明部23aを覆い部材12に配置してもよく、この場合は、覆い部材12を透光性部材で構成する必要はない。また、図3の破線で示すように、カメラ22と照明部23の各位置を、覆い部材12内の視認性がより向上するように変更してもよいことはもちろんである。
また、図3の水中ロボット10は、図8と同様に、ロボット本体10aの水中位置および測定対象面における測定位置を特定するために、水中位置測定装置を有し、ロボット本体10aには図3のように応答器29を設け、ロボット本体10aの水中位置をほぼリアルタイムに測定するように構成してもよい。
また、図3のロボット本体10aにおいて、カメラ22,照明部23とは別に、図8と同様に、操縦用カメラと操縦用照明部を追加してもよい。
本発明の漏水検知装置・漏水検知方法によれば、漏水箇所が水平面のみならず曲面や傾斜面や直立面であっても精度のよい漏水検知ができ、しかも漏水量の程度を測定可能であるので、ダム等の水中構造物において適切で確実な漏水対策を施すことができる。
10 水中ロボット
10a ロボット本体
11 漏水検知装置
12 覆い部材
12a 開放面
13 水流検出部材
14 水流入部
14a 水流入口
15 支持部材
16 荷重センサ
17 ボルト
18 フランジ部
19 緩衝部
21 ロッド
22,22a 光学カメラ
23,23a 照明部(光照射部)
24,25,26 スラスタ
27 電動アクチュエータ
31 制御部
33 画像モニタ
34 操作部
50 ロボット本体
51 漏水検知装置
51a 覆い部材
51b 緩衝部
55 光学カメラ
56 照明部(光照射部)
57,58,59 スラスタ
61 ロッド
A 水中構造物
B 測定対象面
C 漏水箇所

Claims (8)

  1. 水中構造物の測定対象面における漏水位置を検知するための漏水検知装置であって、
    開放面と水流入部とを有し、前記開放面が測定対象面を部分的に覆うように構成された覆い部材と、
    前記覆い部材の内部に配置され水中において前記水流入部から前記開放面への水流が存在すると自由に動く水流検出部材と、
    前記水流検出部材を撮影するカメラと、
    前記水流検出部材に光を照射する光照射部と、を備え、
    前記覆い部材が前記開放面から水中の測定対象面に押し付けられ、前記光照射部から光照射された前記水流検出部材の動きが前記カメラにより検知されることで、前記開放面が押し付けられた測定対象面の領域内に漏水位置が存在すると判断される漏水検知装置。
  2. 前記水流検出部材は、水流により吹き流し状に動くような帯状の布状部材からなる請求項1に記載の漏水検知装置。
  3. 前記覆い部材は透光性材料からなり、前記カメラは前記覆い部材の外部に配置される、請求項1または2に記載の漏水検知装置。
  4. 前記カメラは前記覆い部材の内部に配置される請求項1または2に記載の漏水検知装置。
  5. 前記水流検出部材を前記覆い部材に固定する固定部と、前記水流検出部材と前記固定部との間に配置された荷重センサと、を備え、
    前記荷重センサが検出した荷重に基づいて漏水量の程度が判断される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の漏水検知装置。
  6. 前記漏水検知装置の装置本体を水中において3次元方向に移動させるための推進機構をさらに備え、前記推進機構により水中で移動可能な水中ロボットに構成される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の漏水検知装置。
  7. 前記推進機構により前記覆い部材を測定対象面に押し付ける請求項6に記載の漏水検知装置。
  8. 請求項6または7に記載の漏水検知装置を用いて水中構造物の測定対象面における漏水位置を検知するための漏水検知方法であって、
    前記漏水検知装置を含むロボット本体を水中に投入し、前記推進機構により測定対象面へ移動するステップと、
    前記推進機構により装置本体を測定対象面の所定位置に押し付けるステップと、
    前記カメラによる前記水流検出部材の観察を行うステップと、を含む漏水検知方法。
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