JP2016186137A - 防透け性を有する織編物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)表裏面のL*a*b*表色系、標準光源D65で測定したL*(D65)値が、90以上(オフホワイト〜ホワイト領域)であること、
(2)前記のセルロースアセテート繊維糸の混用率が70〜30質量%であること、
(3)二酸化チタンを2〜30質量%含有する前記のポリエステル系繊維糸または前記のポリアミド系繊維糸の混用率が、30〜70質量%であること、および、
(4)SCI(正反射光含む)とSCE(正反射光除去)の同時測定可能な分光測色計により測定される織編物の次式(a)で示される防透け性が、90%以上であること。
・防透け性(%)=100−(Lfw−Lfb)/(Lw−Lb)×100・・・(a)
ただし、
・織編物の下に白色生地を重ねて測色したL*(D65):Lfw、
・織編物の下に黒色生地を重ねて測色したL*(D65):Lfb、
・重ねる白色生地を測色したL*(D65):Lw(標準90〜91)、
・重ねる黒色生地を測色したL*(D65):Lb(標準19〜20)。
次に、本発明の特徴ある防透け性を有する織編物について、更に詳細に説明する。
そのため、セルロースアセテート系繊維糸の混用率は、70〜30質量%であることが重要であり、より好ましくは65〜35質量%である。
織編物の白度は、コニカミノルタ(株)製のL*a*b*表色系分光測色計CM−3600dを用い、光源D65、視野角10度、SCI方式(正反射光含む条件)でサンプルの表面と裏面それぞれの明度L*値を測定する。測定サンプルは生地目付により、二つ折り以上にして測定器に装着し測定する。測定は、2回測定し平均値とする。
防透け性は、白度測定と同一の分光測色計を用いて、図1に示す測定方法によってL*を測定し、防透け性計算式にて算出する。防透け性測定サンプル1は、所定のたてとよこのサイズにカットし準備する。また、白板として、丸断面セミダルポリエステルフィラメント使いの100%タフタ(L*=90〜91)を使用し、使用タフタのL*値(Lw)を測定する。また黒板として、丸断面セミダルフィラメント100%使いタフタ(L*=19〜20)を使用し、使用タフタのL*値(Lb)を測定する。測定手順は、測定サンプル1のウラ面に白タフタ2を4重にして重ね測色機に装着し、表面のL*値(Lfw)4を測定する。次に、同一サンプルのウラ面に黒タフタ3を4重にして重ねて測色機に装着し、表面のL*値(Lfb)5測定する。測定は5回行い、その平均値を求める。測定値を、下記式(a)に当てはめて、防透け性を求める。測定は、コニカミノルタ(株)製のL*a*b*表色系分光測色計CM−3600dを用い、D65光源6、視野角10度、およびSEC方式(正反射光除去条件)で実施し、下記式(a)で計算する。防透け性の指標は、100(%)に近いほど、透けない。
・防透け性(%)=100−(Lfw−Lfb)/(Lw−Lb)×100・・・(a)
(3)織編物のストレッチ性:
織物のストレッチ性は、伸長率JIS L 1096(2010)8.16.1項b)B法(織物の定荷重法)と、伸長回復率B-1法(定荷重法による徐重1時間後)で測定した。また、編物のストレッチ性は、d)D法を適用する。
織編物の防しわ性は、JIS L 1059−1(モンサント法)B法(2009年版)により測定した。
寸法安定性および外観変化を、次の試験方法で評価した。寸法安定性は、JIS L 1096(2010年版)8.39項の寸法変化、8.39.1項の試験方法の種類から、F法(ワッシャ法)のF−1法(低温ワッシャ法)を適用した。
織編物の目付は、JISL1096(2010年版)に規定される標準状態における、単位面積当たりの質量A法の方法を用いて測定した。
織編物の厚みは、JISL1096(2010年版)に規定される厚さA法の方法を用いて測定した。
織編物の吸水性は、JISL1907(2010年版)に規定される滴下法を用いて測定した。
織物の表(おもて)面側タテ糸に三菱レーヨン(株)製のトリアセテート繊維マルチフィラメント糸の167dtex40フィラメント(ブライト、S撚り800t/m)を用い、織物の裏面側タテ糸にポリエステル系繊維糸として粘度差のあるポリマー2成分によるバイメタル型コンジュゲート繊維マルチフィラメント糸の110dtx48フィラメント(セミダル56dtex24フィラメントを2本引き揃え、S撚り1,300t/m)を配置するようにして、タテ二重組織の整経を行いレピア織機に仕掛けた。
実施例1のタテ糸を利用し、ヨコ糸として従来から一般的に使用される二酸化チタン0.2質量%含有ポリマーを使用したポリエステル長繊維の仮撚り加工糸(DTY)84dtex48フィラメントを2本引き揃えで使用したこと以外は、実施例1と同じ条件で製織し、染色加工を同時に実施した。仕上げ織物は、トリアセテート繊維糸の質感は表現されているものの、防透け性が89%と低く、縫製品として着用したときに下着が透けて見えるレベルのものであった。
タテ糸に、実施例1と同じトリアセテート繊維マルチフィラメント糸を使用し、ヨコ糸には、防透け、吸放湿性効果およびストレッチ性のある糸として、総繊度が66dtex24フィラメントのナイロン仮撚糸と総繊度が44dtexのポリウレタン弾性糸とのカバーリング糸(延伸倍率を3倍、S撚り600t/m)を使用して、生機を製織した。
このナイロン仮撚糸は、吸湿成分にポリビニルピロリドン(BASF社製“ルビテック”(登録商標)K30スペシャルグレード)を5.0質量%および防透け性成分に二酸化チタン2.3質量%をブレンドしたナイロン6ポリマーを、口金形状が丸断面12孔で、6葉断面12孔から構成される紡糸口金から紡速4500m/分で溶融紡糸し、78dtex24フィラメントのPOYを得た後、仮撚加工を施し、総繊度が66dtex24フィラメントのウーリー加工糸を得た。
実施例2のヨコ糸を、従来から一般的に使用される二酸化チタンを0.2質量%含有するポリマー使用のレギュラーナイロン糸78T−52セミダルフィラメントの仮撚ウーリー加工糸に変えて、実施例2と同条件で生機を製織し、染色加工は実施例2と同時に実施した。得られた織物の白度は、表裏ともL*値95レベルのホワイトであったが、防透け性が86%と低く、縫製品として着用したときに防透け性に問題課題のあるものであった。
タテ糸に実施例1と同じトリアセテート繊維マルチフィラメント糸を使用し、オックス組織の整経を行いて、エアージェット織機に仕掛けた。また、ヨコ糸に、次の2品種を使用して生機を製織した。2品種の1つは、実施例1と同じヨコ糸に使用した防透け効果を持つ総繊度が84dtex48フィラメントのポリエステル加工糸を2本引き揃えた糸であり、もう一方は、風合いと表面効果のある、綿70質量%と麻(ラミー)30質量%の30番手混紡紡績糸を使用し、1:1配列でヨコ打ち込みを実施して生機を得た。
実施例3と同じタテ糸を利用し、ヨコ糸には次の2品種を使用して交織した。2品種の1つは、実施例1および実施例3と同じヨコ糸を使用した。これは、防透け効果を持つ総繊度が84dtex48フィラメントのポリエステル加工糸を、2本引き揃えた糸である。もう一方は、粘度差のあるポリマー2成分によるバイメタル型コンジュゲートマルチフィラメントとして、高粘度側にポリメチレンテレフタレート(PTT)ポリマーを50質量%、低粘度側に低IVポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを50質量%配した構成であり、これを紡糸し延伸したバイメタル型原糸56dtex24フィラメントのセミダル糸を、2本引き揃えてS方向に1,300t/mの追撚と撚り止めセットした糸である。この2品種の糸状を、1:1配列でヨコ打ち込みを実施して生機を得た。
実施例3と同じタテ糸を利用し、ヨコ糸に防透け性効果糸を使用せず、風合いと表面効果に寄与する綿と麻の混紡糸30番手のみを使用して、実施例3と同じ条件で生機を作り、染色工程は実施例3と同時に加工を行った。仕上げ織物は、トリアセテート繊維糸の上品な光沢のある表面感を有するが綿麻の斑感が強く、品位はナチュラルであるがやや高級感に劣るものであった。また、防透け性も84%と低く、着用において衣服内が透けて見えるレベルのものであった。
2 :白タフタ
3 :黒タフタ
4 :表面のL*値(Lfw)
5 :表面のL*値(Lfb)
Claims (6)
- セルロースアセテート繊維糸とポリエステル系繊維糸またはポリアミド系繊維糸とが混用されてなる複合織編物であって、下記(1)〜(4)を満足することを特徴とする防透け性を有する織編物。
(1)表裏面のL*a*b*表色系、標準光源D65で測定したL*(D65)値が、90以上(オフホワイト〜ホワイト領域)であること、
(2)前記セルロースアセテート繊維糸の混用率が70〜30質量%であること、
(3)二酸化チタンを2〜30質量%含有する前記ポリエステル系繊維糸または前記ポリアミド系繊維糸の混用率が、30〜70質量%であること、および、
(4)SCI(正反射光含む)とSCE(正反射光除去)の同時測定可能な分光測色計により測定のされる織編物の次式(a)で示される防透け性が、90以上であること。
・防透け性=100−(Lfw−Lfb)/(Lw−Lb)×100 ・・・ (a)
ただし、
・織編物の下に白色生地を重ねて測色したL*(D65):Lfw、
・織編物の下に黒色生地を重ねて測色したL*(D65):Lfb、
・重ねる白色生地を測色したL*(D65):Lw(標準90〜91)、
・重ねる黒色生地を測色したL*(D65):Lb(標準19〜20)。 - ポリエステル系繊維またはポリアミド系繊維が、3〜20質量%の二酸化チタンを含有する芯サイドと0〜2質量%の二酸化チタンを含有する鞘サイドから構成される芯鞘型またはサイドバイサイド型コンジュゲート糸であることを特徴とする請求項1記載の防透け性を有する織編物。
- セルロースアセテート繊維糸が、トリアセテート繊維のマルチフィラメント糸またはトリアセテート繊維の短繊維紡績糸であることを特徴とする請求項1または2記載の防透け性を有する織編物。
- タテ糸および/またはヨコ糸として、天然繊維またはセルロース系化学繊維がポリウレタン系弾性糸と複合されてなるストレッチ糸またはポリメチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとのバイメタルコンジュゲート型複合糸が、交織または交編されてなることを特徴とする請求項1に記載の防透け性を有する織編物。
- ホワイトまたはオフホワイトに染色加工されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防透け性を有する織編物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の防透け性を有する織編物が、裏地を使用しない仕様で縫製され衣服。
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JP2012211405A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Unitika Trading Co Ltd | 涼感性編地 |
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