JP2016186051A - 染料混合物、染毛剤、及び染毛剤溶液 - Google Patents

染料混合物、染毛剤、及び染毛剤溶液 Download PDF

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Abstract

【課題】水系溶液からの染料の析出を抑制でき、混合による色味の変化が抑制された染料混合物、並びに、上記染料混合物を含む染毛剤及び染毛剤溶液の提供。【解決手段】染料(V)及び染料(VI)を含み、染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量が0.001〜5質量%である染料混合物、並びに、上記染料混合物を含む染毛剤及び染毛剤溶液。【選択図】なし

Description

本発明は、染料混合物、染毛剤、及び染毛剤溶液に関する。
アゾ色素化合物は、インクジェットインク、カラーフィルタ、ヘアダイ(染毛剤)、昇華型色素、など種々の用途に用いることができる化合物である。
例えば、特定構造のアゾ色素化合物(アゾ染料)を含む染毛剤組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4080947号公報
しかし、特許文献1に記載のアゾ染料は、このアゾ染料を溶解させた水系溶液から、(特に、経時により)析出する場合がある。ここで、水系溶液とは、水を含む溶液を指す。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、水系溶液からの染料の析出を抑制でき、混合による色味の変化(主染料に対する色味の変化)が抑制された染料混合物、並びに、上記染料混合物を含む染毛剤及び染毛剤溶液を提供することである。
上記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 下記式(I)で表される染料(I)及び下記式(II)で表される染料(II)を含み、染料(I)及び染料(II)の総含有量に対する染料(II)の含有量が、0.001質量%〜5質量%である染料混合物。
式(I)及び式(II)において、Meは、メチル基を表す。
<2> 染料(I)及び染料(II)の総含有量に対する染料(II)の含有量が、0.001質量%〜1質量%である<1>に記載の染料混合物。
<3> 下記式(III)で表される染料(III)及び下記式(IV)で表される染料(IV)を含み、染料(III)及び染料(IV)の総含有量に対する染料(IV)の含有量が、0.001質量%〜5質量%である染料混合物。
式(III)及び式(IV)において、Meは、メチル基を表す。
<4> 染料(III)及び染料(IV)の総含有量に対する染料(IV)の含有量が、0.001質量%〜1質量%である<3>に記載の染料混合物。
<5> 下記式(V)で表される染料(V)及び下記式(VI)で表される染料(VI)を含み、染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量が、0.001質量%〜5質量%である染料混合物。
<6> 染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量が、0.001質量%〜1質量%である<5>に記載の染料混合物。
<7> <1>又は<2>に記載の染料混合物であるイエロー染料混合物、<3>又は<4>に記載の染料混合物であるマゼンタ染料混合物、及び、<5>又は<6>に記載の染料混合物であるシアン染料混合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む染毛剤。
<8> <7>に記載の染毛剤と、水と、を含む染毛剤溶液。
<9> 染料の総含有量が、染毛剤溶液の全量に対し、0.1質量%〜5質量%である<8>に記載の染毛剤溶液。
本発明によれば、水系溶液からの染料の析出を抑制でき、混合による色味の変化(主染料に対する色味の変化)が抑制された染料混合物、並びに、上記染料混合物を含む染毛剤及び染毛剤溶液が提供される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本明細書中において、「主染料」とは、含有量が最も多い染料を意味し、「副染料」とは、主染料以外の染料を指す。
本明細書中において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
〔染料混合物〕
第1実施形態の染料混合物は、下記式(I)で表される染料(I)及び下記式(II)で表される染料(II)を含み、染料(I)及び染料(II)の総含有量に対する染料(II)の含有量(以下、単に「染料(II)の含有量」ともいう)が、0.001質量%〜5質量%である。下記式(I)及び式(II)において、Meは、メチル基を表す。
染料(I)は、イエロー染料である。
第2実施形態の染料混合物は、下記式(III)で表される染料(III)及び下記式(IV)で表される染料(IV)を含み、染料(III)及び染料(IV)の総含有量に対する染料(IV)の含有量(以下、単に「染料(IV)の含有量」ともいう)が、0.001質量%〜5質量%である。式(III)及び式(IV)において、Meは、メチル基を表す。
染料(III)は、マゼンタ染料である。
第3実施形態の染料混合物は、下記式(V)で表される染料(V)及び下記式(VI)で表される染料(VI)を含み、染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量(以下、単に「染料(VI)の含有量」ともいう)が、0.001質量%〜5質量%である。
染料(V)は、シアン染料である。
アゾ染料のうち、特に、染料(I)、染料(III)、及び染料(V)は、それぞれ、染毛剤として用いた場合の色の鮮やかさに優れ、染毛性に優れた染料である。
しかし、染料(I)、染料(III)、及び染料(V)は、それぞれ、水を含む水系溶媒(以下、単に「溶媒」ともいう)中に溶解させて水系溶液(以下、単に「溶液」ともいう)とした場合に、溶液から析出し易い傾向がある。
例えば、上記溶液を容器内で保管した場合、(特に、経時による蒸発によって溶液の濃度が上昇したときに、)容器の内壁に染料が析出することがある。
染料の析出が顕著であると、析出した染料の再溶解、溶液の濃度の管理、容器の洗浄、等に手間がかかるため、工程が煩雑となり、また、製造コストの上昇を招くおそれがある。
上述した染料の析出の問題に関し、本発明者は、染料(I)に対し、染料(I)と同じ骨格を有する染料(II)を、ごくわずかな量(具体的には、染料(I)及び染料(II)の総含有量に対する染料(II)の含有量として0.001質量%)添加することにより、染料(I)の析出が抑制されることを見出した。なお、染料(II)はごくわずかな量であるため、染料(II)の析出も当然に抑制される。
更に、本発明者は、染料(II)の含有量を5質量%以下とすることで、染料(I)の色味(イエロー)に対する色味の変化が抑制されることを見出した。
即ち、上述の第1実施形態の染料混合物によれば、溶液からの染料(I)及び染料(II)の析出が抑制され、染料(I)の色味(イエロー)に対する色味の変化が抑制される。
第1実施形態の染料混合物において、染料(II)の含有量(染料(I)及び染料(II)の総含有量に対する染料(II)の含有量。以下同じ。)は、0.001質量%〜5質量%である。
第1実施形態の染料混合物において、染料(II)の含有量としては、染料の析出をより効果的に抑制する観点から、0.002質量%以上が好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましく、0.03質量%以上が特に好ましい。
第1実施形態の染料混合物において、染料(II)の含有量としては、染料(I)の色味に対する色味の変化をより抑制する観点から、1質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。
第1実施形態の染料混合物は、染料(I)及び染料(II)以外のその他の成分(例えば、他の染料、合成により混入する不純物、等)を含んでいてもよい。
他の染料としては、染料(III)〜染料(VI)の少なくとも1種であってもよい。
但し、第1実施形態による効果をより効果的に奏する観点から、第1実施形態の染料混合物全量に対する染料(I)及び染料(II)の総含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましく、98質量%以上が更に好ましく、理想的には100質量%である。
また、本発明者は、染料(III)に対し、染料(III)と同じ骨格を有する染料(IV)を、ごくわずかな量(具体的には、染料(III)及び染料(IV)の総含有量に対する染料(IV)の含有量として0.001質量%)添加することにより、染料(III)の析出が抑制されることを見出した。なお、染料(IV)はごくわずかな量であるため、染料(IV)の析出も当然に抑制される。
更に、本発明者は、染料(IV)の含有量を5質量%以下とすることで、染料(III)の色味(マゼンタ)に対する色味の変化が抑制されることを見出した。
即ち、上述の第2実施形態の染料混合物によれば、溶液からの染料(III)及び染料(IV)の析出が抑制され、染料(III)の色味(マゼンタ)に対する色味の変化が抑制される。
第2実施形態の染料混合物において、染料(IV)の含有量(染料(III)及び染料(IV)の総含有量に対する染料(IV)の含有量。以下同じ。)は、0.001質量%〜5質量%である。
第2実施形態の染料混合物において、染料(IV)の含有量としては、染料の析出をより効果的に抑制する観点から、0.002質量%以上が好ましく、0.003質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が特に好ましい。
第2実施形態の染料混合物において、染料(IV)の含有量としては、染料(III)の色味に対する色味の変化をより抑制する観点から、1質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下が更に好ましい。
第2実施形態の染料混合物は、染料(III)及び染料(IV)以外のその他の成分(例えば、他の染料、合成により混入する不純物、等)を含んでいてもよい。
他の染料としては、染料(I)、染料(II)、染料(V)、及び染料(VI)の少なくとも1種であってもよい。
但し、第2実施形態による効果をより効果的に奏する観点から、第2実施形態の染料混合物全量に対する染料(III)及び染料(IV)の総含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましく、98質量%以上が更に好ましく、理想的には100質量%である。
また、本発明者は、染料(V)に対し、染料(V)と同じ骨格を有する染料(VI)を、ごくわずかな量(具体的には、染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量として0.001質量%)添加することにより、染料(V)の析出が抑制されることを見出した。なお、染料(VI)はごくわずかな量であるため、染料(VI)の析出も当然に抑制される。
更に、本発明者は、染料(VI)の含有量を5質量%以下とすることで、染料(V)の色味(シアン)に対する色味の変化が抑制されることを見出した。
即ち、上述の第3実施形態の染料混合物によれば、溶液からの染料(V)及び染料(VI)の析出が抑制され、染料(V)の色味(シアン)に対する色味の変化が抑制される。
第3実施形態の染料混合物において、染料(VI)の含有量(染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量。以下同じ。)は、0.001質量%〜5質量%である。
第3実施形態の染料混合物において、染料(VI)の含有量としては、染料の析出をより効果的に抑制する観点から、0.002質量%以上が好ましく、0.003質量%以上がより好ましく、0.005質量%以上が特に好ましい。
第3実施形態の染料混合物において、染料(VI)の含有量としては、染料(V)の色味に対する色味の変化をより抑制する観点から、1質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下が更に好ましい。
第3実施形態の染料混合物は、染料(V)及び染料(VI)以外のその他の成分(例えば、他の染料、合成により混入する不純物、等)を含んでいてもよい。
他の染料としては、染料(I)、染料(II)、染料(III)、及び染料(VI)の少なくとも1種であってもよい。
但し、第3実施形態による効果をより効果的に奏する観点から、第3実施形態の染料混合物全量に対する染料(V)及び染料(VI)の総含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましく、98質量%以上が更に好ましく、理想的には100質量%である。
〔染毛剤〕
上述した第1実施形態〜第3実施形態の染料混合物は、いずれも染毛剤の成分として有効である。
本実施形態の染毛剤は、第1実施形態の染料混合物であるイエロー染料混合物、第2実施形態の染料混合物であるマゼンタ染料混合物、及び、第3実施形態の染料混合物であるシアン染料混合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。
本実施形態の染毛剤は、水系溶媒に溶解させて溶液とした場合に、溶液からの各染料の析出が抑制される。
本実施形態の染毛剤は、染料(I)、染料(III)、及び染料(V)の少なくとも1種を含むので、色の鮮やかさに優れ、染毛性に優れる。
本実施形態の染毛剤は、イエロー単色の染毛剤であってもよいし、マゼンタ単色の染毛剤であってもよいし、シアン単色の染毛剤であってもよい。
更に、本実施形態の染毛剤は、イエロー、マゼンタ、及びシアンから選択される2色を混合した混合色の染毛剤であってもよいし、イエロー、マゼンタ、及びシアンの3色を混合した混合色の染毛剤であってもよい。
本実施形態の染毛剤は、第1〜第3実施形態の染料混合物以外のその他の成分を含んでいてもよい。
その他の成分としては、染料(I)〜染料(VI)以外のその他の染料、染料(I)〜染料(VI)を製造する工程で副生成する不純物等が挙げられる。
但し、本実施形態の効果をより効果的に得る観点から、本実施形態の染毛剤において、上記イエロー染料混合物、上記マゼンタ染料混合物、及び上記シアン染料混合物の総含有量は、染毛剤全量に対し、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることが更に好ましく、98質量%以上であることが更に好ましく、100質量%が最も好ましい。
なお、言うまでもないが、「上記イエロー染料混合物、上記マゼンタ染料混合物、及び上記シアン染料混合物の総含有量」とは、例えば、染毛剤に含まれる染料混合物が1種のみ(例えば上記イエロー染料混合物のみ)である場合には、この1種の染料混合物(例えば上記イエロー染料混合物)の染毛剤全量に対する含有量を意味する。
本実施形態の染毛剤の形態には特に制限はなく、公知の染毛剤の形態を適宜採用することができる。公知の染毛剤の形態としては、例えば、特許第4080947号公報の記載を参照することができる。
〔染毛剤溶液〕
上述した本実施形態の染毛剤は、染毛剤溶液の成分として有効である。
本実施形態の染毛剤溶液は、本実施形態の染毛剤と、水と、を含む。
本実施形態の染毛剤溶液中における染料の総含有量(例えば、染料(I)〜(VI)の総含有量)には特に制限はないが、染毛剤溶液全量に対し、0.1質量%〜5質量%であることが好ましく、0.1質量%〜3質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜1質量%であることが更に好ましく、0.1質量%〜0.5質量%であることが特に好ましい。
染料の総含有量が0.1質量%以上であると、染毛性がより向上する。
染料の総含有量が5質量%以下であると、染毛剤を入れる容器の着色がより抑制される。
本実施形態の染毛剤溶液は、アルカリ剤を含有することが好ましい。
アルカリ剤としては、アンモニア;モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、これらの塩等のアルカノールアミン;グアニジン炭酸塩等のグアニジウム塩;水酸化ナトリウム等の水酸化物;などが挙げられる。
アルカリ剤の含有量は、染毛剤溶液の全量に対し、0.01質量%〜20質量%が好ましく、0.1質量%〜10質量%がより好ましく、0.5質量%〜5質量%が更に好ましい。
本実施形態の染毛剤溶液は、上記以外のその他の成分を含んでいてもよい。
その他の成分としては、酸化剤、酸化染料(顕色物質及びカップリング物質)、コンディショニング剤(シリコーンオイル、有機コンディショニングオイル、コンディショニングポリマー(例えばカチオン性ポリマー)等)、ポリアルキレングリコール、キレート剤、界面活性剤、保存料(油脂等)、乳化剤、溶剤、等が挙げられる。
その他の成分としては、特許第4080947号公報の記載を適宜参照できる。
本実施形態の染毛剤溶液の形態には特に制限はなく、公知の染毛剤溶液の形態を適宜採用することができる。公知の染毛剤溶液の形態としては、例えば、特許第4080947号公報の記載を参照することができる。
〔第1の実施形態の染料混合物の製造方法〕
第1の実施形態の染料混合物を製造する方法には特に制限はない。
第1の実施形態の染料混合物を製造する方法は、例えば、公知のジアゾカップリング反応によって染料(I)及び染料(II)をそれぞれ合成し、両者を、染料(II)の含有量が前述した範囲となるように混ぜ合わせる方法であってもよい。
第1の実施形態の染料混合物を製造する方法としては、染料混合物の製造効率の観点から、下記製法Aが好ましい。
−製法A−
製法Aは、下記式(I−α)で表される化合物(I−α)と、化合物(I−α)に対して過剰量の下記式(I−β)で表されるジアゾニウム塩(I−β)と、を反応させるジアゾカップリング工程を有する第1の実施形態の染料混合物の製造方法である。
式(I−β)において、Xは、酸からプロトンが解離することによって生じた一価のアニオンを表し、Meは、メチル基を表す。
製法Aによれば、化合物(I−α)と、化合物(I−α)に対して過剰量のジアゾニウム塩(I−β)と、を反応させることにより、ジアゾカップリングによる生成物(反応主生成物)である染料(I)だけでなく、反応副生成物として、染料(II)も生成される。
これにより、染料(I)及び染料(II)を含む第1実施形態の染料混合物を、効率的に製造することができる。
製法Aにおいて、ジアゾニウム塩(I−β)の使用量は、化合物(I−α)の使用量に対し、1.1モル倍以上が好ましく、1.2モル倍以上がより好ましく、1.3モル倍以上が更に好ましい。
ジアゾニウム塩(I−β)の使用量が、化合物(I−α)の使用量に対して1.1モル倍以上であると、第1実施形態の染料混合物中の染料(II)の含有量を0.001質量%以上に調整し易い。
また、製法Aにおいて、ジアゾニウム塩(I−β)の使用量は、化合物(I−α)の使用量に対し、1.6モル倍以下が好ましく、1.5モル倍以下がより好ましく、1.4モル倍以下が更に好ましい。
ジアゾニウム塩(I−β)の使用量が、化合物(I−α)の使用量に対して1.6モル倍以下であると、第1実施形態の染料混合物中の染料(II)の含有量を5質量%以下に調整し易い。
以上のように、製法Aにおけるジアゾカップリング工程では、ジアゾニウム塩(I−β)の使用量を増やすほど、反応副生成物の生成量が増える傾向となる。
また、製法Aにおけるジアゾカップリング工程では、反応温度を上昇させるほど、反応副生成物の生成量が増える傾向となる。
製法Aのジアゾカップリング工程における反応温度は、0℃〜60℃が好ましく、5℃〜35℃がより好ましい。
製法Aのジアゾカップリング工程における反応時間は、0.5時間〜24時間が好ましく、0.5時間〜3時間がより好ましく、1時間〜3時間が特に好ましい。
反応副生成物の生成量を増やす方法としては、上記以外にも、反応溶媒中のアルコール系溶媒及び水の含有比率を下げる方法、等が挙げられる。アルコール系溶媒及び水の合計含有量が、全溶媒に対して、体積比で90%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、70%以下が更に好ましい。
式(I−β)において、Xは、酸からプロトンが解離することによって生じた一価のアニオンを表す。
上記酸としては、リン酸、酢酸、プロピオン酸、塩酸、硫酸、ニトロシル硫酸等が挙げられる。
製法Aのジアゾカップリング工程において、使用されるジアゾニウム塩(I−β)は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
製法Aにおける反応溶媒としては特に制限はなく、例えば、水、アミド系溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチルー2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)、スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、ウレイド系溶媒(例えばテトラメチルウレア)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン、n−デカン)、ハロゲン系溶媒(例えばテトラクロロエタン、クロロベンゼン)、アルコール系溶媒(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、シクロヘキサノール、フェノール、メチルセルソルブ、メチルプロピレングリコール)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ―ピコリン、2,6−ルチジン)、及びエステル系溶媒(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)からなる群から選択される少なくとも1種(即ち、単一溶媒でも混合溶媒でもよい)を用いることができる。
製法Aのジアゾカップリング工程後は、反応によって生成された染料混合物を含む反応液に対し、水及びメタノールの混合溶媒、及び酢酸ナトリウム水溶液を順次加える方法等、公知の方法によって染料混合物を析出させ、反応液から取り出すことができる。
−有機アミン塩形成工程、ジアゾニウム塩生成工程−
製法Aは、更に、ジアゾカップリング工程の前に、
下記式(A−1)で表されるアミン化合物(A−1)とリン酸(HPO)との塩である有機アミン塩(I−β−2)を形成させる有機アミン塩形成工程と、
有機アミン塩(I−β−2)を用いてジアゾニウム塩(I−β)を生成させるジアゾニウム塩生成工程と、
を有する態様が好ましい。
この態様において、リン酸に代えて、リン酸以外のリンのオキソ酸(例えばホスホン酸)を用いることもできる。しかし、合成容易性及び入手容易性の観点から、リン酸を用いることが好ましい。
アミノピラゾール骨格を有するアミン化合物(A−1)は、染料の原料として用いる際に、濃縮及び精製等の操作を要する化合物である。
しかし、アミン化合物(A−1)とリン酸との塩である有機アミン塩(I−β−2)を形成させる上記態様によれば、上記アミン化合物(A−1)を、濃縮及び精製等の操作を行わずとも、上記有機アミン塩(I−β−2)の結晶として容易に取り出すことができる。
上記有機アミン塩(I−β−2)を用いてジアゾニウム塩(I−β)を生成させ、精製したジアゾニウム塩(I−β)を用いて染料(I)及び染料(II)を含む染料混合物を製造することにより、この染料混合物を高収率で製造することができる。
有機アミン塩(I−β−2)は、アミン化合物(A−1)とリン酸(HPO)との中和反応によって形成することができる。
中和反応の方法としては、アミン化合物(A−1)を含むアミン溶液に対してリン酸を添加する方法、リン酸溶液に対してアミン化合物(A−1)を添加する方法、等が挙げられる。
ここで、「リン酸を添加する」との概念には、リン酸のみを添加することだけでなく、リン酸を含む酸溶液を添加することも包含される。同様に、「アミン化合物(A−1)を添加する」との概念には、アミン化合物(A−1)のみを添加することだけでなく、アミン化合物(A−1)を含むアミン溶液を添加することも包含される。
上記2つの方法のうち、有機アミン塩を効率良く生成させる観点からは、アミン化合物(A−1)を含むアミン溶液に対してリン酸を添加する方法が好ましい。
アミン溶液における溶媒としては、上述した反応溶媒を用いることができ、中でも、アルコール(特にメタノール、エタノール)、及びニトリル系溶媒(特にアセトニトリル)からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが特に好ましい。
アミン溶液中におけるアミン化合物(A−1)の濃度は、アミン溶液の全量に対し、1質量%〜100質量%が好ましく、5質量%〜50質量%がより好ましく、10質量%〜30質量%が特に好ましい。
アミン溶液は、例えば、アクリロニトリル化合物とヒドラジン化合物との環化反応(例えば、特表2006−515282号公報の段落0023〜0024に記載された反応)等、アミノピラゾール骨格を有する化合物を合成する一般的な合成方法を用いて製造することができる。
リン酸溶液における溶媒としては、上述した反応溶媒を用いることができる。リン酸溶液における溶媒は、少なくとも水を含むことが特に好ましい。
リン酸溶液におけるリン酸の濃度は、リン酸溶液の全量に対し、1質量%〜100質量%が好ましく、50質量%〜95質量%がより好ましく、80質量%〜90質量%が特に好ましい。
また、アミン化合物(A−1)とリン酸との中和反応の反応温度は、−78℃〜100℃が好ましく、0℃〜50℃がより好ましく、0℃〜30℃がさらに好ましい。
ジアゾニウム塩生成工程において、有機アミン塩(I−β−2)を用いてジアゾニウム塩(I−β)を生成させる方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
有機アミン塩(I−β−2)を用いてジアゾニウム塩(I−β)を生成させる方法としては、酸の存在下、有機アミン塩(I−β−2)に、亜硝酸塩又は亜硝酸エステルを作用させる方法が挙げられる。
ジアゾニウム塩生成工程における上記酸としては、リン酸、酢酸、プロピオン酸、塩酸、硫酸、ニトロシル硫酸等が挙げられる。
上記酸は、一種のみであっても二種以上であってもよい。
ジアゾニウム塩(I−β)中のXは、上記酸からプロトンが解離することによって生じた一価のアニオンである。
ジアゾニウム塩生成工程における上記酸は、目的物である染料混合物の収率及び色純度をより向上させる観点から、ニトロシル硫酸を含むことが好ましい。
〔第2実施形態の染料混合物の製造方法〕
第2実施形態の染料混合物を製造する方法には特に制限はない。
第2実施形態の染料混合物を製造する方法は、例えば、公知のジアゾカップリング反応によって染料(III)及び染料(IV)をそれぞれ合成し、両者を、染料(IV)の含有量が前述した範囲となるように混ぜ合わせる方法であってもよい。
しかし、第2実施形態の染料混合物を製造する方法としては、染料混合物の製造効率の観点から、以下に示す製法Bが好ましい。
−製法B−
製法Bは、下記式(I−α)で表される化合物(I−α)と、化合物(I−α)に対して過剰量の下記式(III−β)で表されるジアゾニウム塩(III−β)と、を反応させるジアゾカップリング工程を有する第2実施形態の染料混合物の製造方法である。
式(III−β)において、Xは、酸からプロトンが解離することによって生じた一価のアニオンを表し、Meは、メチル基を表す。
式(III−β)中のXの好ましい範囲は、式(I−β)中のXの好ましい範囲と同様である。
製法Bによれば、化合物(I−α)と、化合物(I−α)に対して過剰量のジアゾニウム塩(III−β)と、を反応させることにより、ジアゾカップリングによる生成物(反応主生成物)である染料(III)だけでなく、反応副生成物として、染料(IV)も生成される。
これにより、染料(III)及び染料(IV)を含む第2実施形態の染料混合物を、効率的に製造することができる。
製法Bにおいて、ジアゾニウム塩(III−β)の使用量は、化合物(I−α)の使用量に対し、1.1モル倍以上が好ましく、1.2モル倍以上がより好ましく、1.3モル倍以上が更に好ましい。
ジアゾニウム塩(III−β)の使用量が、化合物(I−α)の使用量に対して1.1モル倍以上であると、第2実施形態の染料混合物中の染料(IV)の含有量を0.001質量%以上に調整し易い。
また、製法Bにおいて、ジアゾニウム塩(III−β)の使用量は、化合物(I−α)の使用量に対し、1.6モル倍以下が好ましく、1.5モル倍以下がより好ましく、1.4モル倍以下が更に好ましい。
ジアゾニウム塩(III−β)の使用量が、化合物(I−α)の使用量に対して1.6モル倍以下であると、第2実施形態の染料混合物中の染料(IV)の含有量を5質量%以下に調整し易い。
製法Bの好ましい範囲(反応溶媒、反応温度、反応時間等)は、ジアゾニウム塩の種類以外は、製法Aの好ましい範囲(反応溶媒、反応温度等、反応時間等)と同様である。
製法Bは、ジアゾカップリング工程後に、ジアゾカップリング工程による反応生成物(染料混合物)を精製する精製工程を有することが好ましい。
精製工程は、ジアゾカップリング工程による反応生成物(染料混合物)と、N,N’−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)である第1溶媒とを、第1溶媒とは異なる第2溶媒中で接触させる段階を含むことが好ましい。
この段階を含むことにより、より高純度の染料混合物(第2実施形態の染料混合物)を得ることができる。
ここで、第2実施形態の染料混合物について、高純度とは、染料(III)及び染料(IV)以外の成分(即ち、第2実施形態の染料混合物にとっての不純物)が低減されていることを指す
上記段階を含むことによって第2実施形態の染料混合物の純度が向上する理由としては、以下の理由が考えられる。
上記段階では、ジアゾカップリング工程による反応生成物中に含まれる不純物が第2溶媒に溶解し、かつ、反応生成物中の第2実施形態の染料混合物と、第1溶媒としてのDMPUと、が相互作用することにより、第2実施形態の染料混合物とDMPUとの組成物が析出すると考えられる。このため、析出した組成物中には、不純物の量が低減され、純度が高い第2実施形態の染料混合物が含まれていると考えられる。
そして組成物に酸処理等を施すことにより、組成物から、純度が高い第2実施形態の染料混合物を分離することができると考えられる。
ここでいう組成物とは、以下の構成の組成物である。
第2実施形態の染料混合物とDMPUとの組成物から第2実施形態の染料混合物を得る(分離する)方法としては、一般的な方法を用いることができるが、例えば、上記組成物を酸処理する方法、上記組成物をイオン交換膜樹脂に通す方法などが挙げられる。
酸処理に用いる酸としては、塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸が挙げられる。
また、酸処理に酸水溶液を用いる場合、酸水溶液中の酸の濃度は、1質量%〜10質量%が好ましく、3質量%〜6質量%がより好ましい。
上記酸処理の具体的な方法としては、固体の上記組成物を含む液体に酸を加える方法;酸を含む溶液に固体の上記組成物を加える方法;固体の上記組成物を、酸を含む溶液で洗浄する方法;等が挙げられる。
酸処理は、加熱下(例えば、液温10℃〜80℃の条件下、好ましくは液温30℃〜60℃の条件下)で行ってもよい。
上記酸処理の後は、ろ過などによって、第2実施形態の染料混合物を液中から分離し、分離した、第2実施形態の染料混合物を乾燥させることにより、純度が高い、第2実施形態の染料混合物を得ることができる。
また、上記段階において、ジアゾカップリング工程による反応生成物(以下、「特定反応生成物」ともいう)に対するDMPU(第1溶媒)の質量比〔DMPU/特定反応生成物〕は、0.5〜10が好ましく、0.8〜5がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
また、上記段階において、第2溶媒に対する特定反応生成物及びDMPUの合計の濃度〔(特定反応生成物+DMPU)/第2溶媒〕は、50g/L〜700g/Lが好ましく、100g/L〜500g/Lがより好ましい。
また、上記段階において、特定反応生成物とDMPUとの接触時間は、3分間〜3時間が好ましく、10分間〜2時間がより好ましく、15分間〜1時間が特に好ましい。
また、上記段階において、DMPU、第2溶媒、及び特定反応生成物を含む混合溶液の液温は、30℃〜80℃が好ましく、40℃〜70℃がより好ましく、40℃〜60℃が特に好ましい。
第2溶媒は、DMPUとは異なる溶媒であり、中でも、ジアゾカップリング工程時に混入した不純物を溶解し、かつ、第2実施形態の染料混合物を析出させる溶媒が好適である。
第2溶媒として、具体的には、
トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶媒;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;
アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;
ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
エタノール、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;等が挙げられる。
第2溶媒としては、芳香族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、又はエーテル系溶媒が好ましく、芳香族炭化水素系溶媒(好ましくはトルエン)、エステル系溶媒(好ましくは酢酸エチル)、又はケトン系溶媒(好ましくはアセトン)がより好ましく、芳香族炭化水素系溶媒(好ましくはトルエン)又はエステル系溶媒(好ましくは酢酸エチル)が特に好ましい。
〔第3の実施形態の染料混合物の製造方法〕
第3の実施形態の染料混合物を製造する方法には特に制限はない。
第3の実施形態の染料混合物を製造する方法は、例えば、公知のジアゾカップリング反応によって染料(V)及び染料(VI)をそれぞれ合成し、両者を、染料(VI)の含有量が前述した範囲となるように混ぜ合わせる方法であってもよい。
第3の実施形態の染料混合物を製造する方法としては、染料混合物の製造効率の観点から、下記製法Cが好ましい。
製法Cは、
下記式(I−α)で表される化合物(I−α)と、化合物(I−α)に対して過剰量の下記式(V−β)で表されるジアゾニウム塩(V−β)と、を反応させるジアゾカップリング工程と、
ジアゾカップリング工程によって生じた反応生成物に対し、アルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドと、塩素化剤と、をこの順に反応させる塩素化工程と、
塩素化工程によって生じた塩素化物に対し、アンモニアを反応させるアミン化工程と、
を有する第3の実施形態の染料混合物の製造方法である。
式(V−β)において、Xは、酸からプロトンが解離することによって生じた一価のアニオンを表す。
式(V−β)中のXの好ましい範囲は、式(I−β)中のXの好ましい範囲と同様である。
製法Cによれば、化合物(I−α)と、化合物(I−α)に対して過剰量のジアゾニウム塩(V−β)と、を反応させることにより、ジアゾカップリングによる生成物(反応主生成物)である染料(V)だけでなく、反応副生成物として、染料(VI)も生成される。
これにより、染料(V)及び染料(VI)を含む第3実施形態の染料混合物を、効率的に製造することができる。
製法Cにおいて、ジアゾニウム塩(V−β)の使用量は、化合物(I−α)の使用量に対し、1.1モル倍以上が好ましく、1.2モル倍以上がより好ましく、1.3モル倍以上が更に好ましい。
ジアゾニウム塩(V−β)の使用量が、化合物(I−α)の使用量に対して1.1モル倍以上であると、第3実施形態の染料混合物中の染料(VI)の含有量を0.001質量%以上に調整し易い。
また、製法Cにおいて、ジアゾニウム塩(V−β)の使用量は、化合物(I−α)の使用量に対し、1.6モル倍以下が好ましく、1.5モル倍以下がより好ましく、1.4モル倍以下が更に好ましい。
ジアゾニウム塩(V−β)の使用量が、化合物(I−α)の使用量に対して1.6モル倍以下であると、第3実施形態の染料混合物中の染料(VI)の含有量を5質量%以下に調整し易い。
製法Cの好ましい範囲(反応溶媒、反応温度、反応時間等)は、ジアゾニウム塩の種類以外は、製法Aの好ましい範囲(反応溶媒、反応温度等、反応時間等)と同様である。
製法Cは、ジアゾカップリング工程によって生じた反応生成物に対し、アルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドと、塩素化剤と、をこの順に反応させる塩素化工程と、
塩素化工程によって生じた塩素化物に対し、アンモニアを反応させるアミン化工程と、
を有する。
塩素化工程において、アルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドを反応させる段階は、フェノール性水酸基の保護段階である。即ち、塩素化工程では、アルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドによってフェノール性水酸基の保護を行った後、スルホ基の塩素化を行う。
アミン化工程は、塩素化工程で塩素化されたスルホ基(−SOCl基)を、アミン化する(即ち、スルホンアミド化(−SONH基化)する)工程である。
アミン化工程により、最終目的物である、染料(V)と染料(VI)とを含む第3実施形態の染料混合物が得られる。
製法Cによれば、ジアゾカップリング工程、塩素化工程、及びアミン化工程を経ることにより、第3実施形態の染料混合物を高収率で得ることができる。
−ジアゾカップリング工程の好ましい態様−
製法Cのジアゾカップリング工程において、化合物(I−α)とジアゾニウム塩(V−β)との反応は、有機アミン化合物(例えばトリエチルアミン)の存在下で行う態様が好ましい。
この態様では、ジアゾカップリング工程の反応生成物を、有機アミン化合物との塩(有機アミン塩)として析出させることができる。生じた有機アミン塩は、取り扱い性(例えばろ過性)に優れる化合物である。
ジアゾカップリング工程を上記態様とした場合には、上記有機アミン塩の優れた取り扱い性(例えばろ過性)に起因して、最終目的物である第3実施形態の染料混合物の収率がより向上する。
上記有機アミン化合物としては、トリエチルアミン以外にも、トリメチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリn−ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリアミルアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジエチル−n−ブチルアミン、メチルジ−n−ブチルアミン、メチルエチル−n−ブチルアミン、ドデシルジメチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−セン(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2.2,2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
有機アミン化合物の存在下で行う場合のジアゾカップリング工程の反応温度は、0℃〜60℃が好ましく、5℃〜35℃がより好ましい。
この場合のジアゾカップリング工程の反応時間は、0.3時間〜3時間が好ましく、0.3時間〜2時間がより好ましい。
有機アミン化合物の存在下で行う場合のジアゾカップリング工程において、有機アミン化合物の使用量は、化合物(I−α)の使用量に対し、1.5モル倍〜6.0モル倍が好ましく、2.0モル倍〜5.0モル倍がより好ましく、2.5モル倍〜4.5モル倍がより好ましい。
有機アミン化合物の存在下で行う場合のジアゾカップリング工程では、上記反応後の混合物に対し、酸を添加することにより、上記有機アミン塩を析出させることが好ましい。
添加する酸としては、塩酸(好ましくは濃塩酸)、硫酸、リン酸等が挙げられる。
添加する酸の量は、有機アミン化合物の量に対し、0.40モル倍〜0.95モル倍であることが好ましく、0.50モル倍〜0.90モル倍であることがより好ましく、0.60モル倍〜0.85モル倍であることが特に好ましい。
添加する酸の量が有機アミン化合物の量に対して0.95モル倍以下であると、有機アミン塩をより析出させ易い。
−塩素化工程の好ましい態様−
塩素化工程は、ジアゾカップリング工程(好ましくは有機アミン化合物の存在下で行うジアゾカップリング工程)によって生じた反応生成物(好ましくは上記有機アミン塩)に対し、アルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドと、塩素化剤と、をこの順に反応させる工程である。
−−保護段階−−
塩素化工程において、上記反応生成物(好ましくは上記有機アミン塩)に対し、アルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドを反応させる段階は、上述のとおり、フェノール性水酸基を保護する保護段階である。
アルキルスルホニルクロライドにおけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、又はへキシル基が好ましく、メチル基、エチル基、又はプロピル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましく、メチル基が特に好ましい。
アリールスルホニルクロライドにおけるアリール基としては、フェニル基又はナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
保護段階(上記反応生成物(好ましくは上記有機アミン塩)中のフェノール性水酸基の保護を行う段階)の反応温度は、30℃〜70℃が好ましく、40℃〜65℃がより好ましく、45℃〜60℃が特に好ましい。
保護段階の反応時間は、0.3時間〜5時間が好ましく、0.3時間〜3時間がより好ましく、0.5時間〜2時間がより好ましい。
保護段階において、上記反応生成物(好ましくは上記有機アミン塩)に対するアルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドの使用量は、1.0モル倍〜3.0モル倍が好ましく、1.1モル倍〜2.0モル倍がより好ましい。
また、保護段階の反応は、アルカリ性化合物の存在下で行うことが好ましい。これにより、フェノール性水酸基の反応性を向上させることができる。
アルカリ性化合物としては、前述した有機アミン化合物が挙げられる。
アルキルスルホニルクロライド又はアリールスルホニルクロライドに対するアルカリ性化合物の使用量は、1.0モル倍〜3.0モル倍が好ましく、1.3モル倍〜2.3モル倍がより好ましい。
−−塩素化段階−−
塩素化工程において、保護段階後の反応生成物に対し、塩素化剤を反応させる段階は、前述のとおり、スルホ基の塩素化を行う塩素化段階である。
塩素化剤としては、オキシ塩化リン、塩化チオニル、五塩化リンなどが挙げられ、オキシ塩化リン、塩化チオニルが好ましく、オキシ塩化リンが特に好ましい。
塩素化段階の反応温度は、30℃〜70℃が好ましく、40℃〜65℃がより好ましく、45℃〜60℃が特に好ましい。
塩素化段階の反応時間は、0.3時間〜5時間が好ましく、0.3時間〜3時間がより好ましく、1時間〜3時間がより好ましい。
塩素化段階において、上記反応生成物(好ましくは上記有機アミン塩)に対する塩素化剤の使用量は、1.0モル倍〜4.0モル倍が好ましく、1.5モル倍〜3.0モル倍がより好ましく、2.0モル倍〜3.0モル倍が特に好ましい。
また、保護段階後であって塩素化段階前には、保護段階後の反応溶液に対し、四級アンモニウム塩を添加することが好ましい。これにより、四級アンモニウム塩がフリーのスルホン酸とペアを作ることにより、溶解を助け、反応の進行を加速できる。
添加する四級アンモニウム塩としては、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリブチルメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
−アミン化工程の好ましい態様−
アミン化工程は、塩素化工程によって生じた塩素化物に対し、アンモニアを反応させる工程である。
本工程により、塩素化工程の塩素化段階で生成された−SOCl基が、スルホンアミド化(−SONH基化)される。更に、塩素化工程の保護段階で保護されたフェノール性水酸基の脱保護も行われる。
本工程では、上記スルホンアミド化及び脱保護により、最終目的物である、染料(V)と染料(VI)とを含む第3実施形態の染料混合物が得られる。
アミン化工程における反応温度は、25℃〜55℃が好ましく、30℃〜50℃がより好ましく、35℃〜45℃が特に好ましい。
アミン化工程における反応時間は、1〜5時間が好ましく、2〜4時間がより好ましい。
また、アミン化工程は、
低温(好ましくは−5℃〜10℃、より好ましくは−5℃〜5℃)の温度条件で反応を行う低温段階と、
低温段階後に高温(好ましくは25℃〜55℃、より好ましくは30℃〜50℃、特に好ましくは35℃〜45℃)の温度条件で(好ましくは1〜5時間、より好ましくは2〜4時間)反応を行う高温段階と、
を含む態様が特に好ましい。
この態様によれば、第3実施形態の色素混合物の収率を更に向上させることができる。
この理由は、まず低温段階でスルホンアミド化が進行し、次いで高温段階で脱保護が進行することにより、−SOCl基とフェノール性水酸基との反応(−SOCl基へのフェノール性水酸基の攻撃)が抑制され、その結果、第3実施形態の色素混合物が高収率で生成されるためと考えられる。
アミン化工程において、塩素化工程によって生じた塩素化物に対するアンモニアの使用量は、3モル倍〜30モル倍が好ましく、5モル倍〜20モル倍がより好ましく、8モル倍〜16モル倍が特に好ましい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、出発物質、中間体および合成ルートは、以下の実施例に限定されるものではない。
以下において、「%」は、特に断りが無い限り、「質量%」を指す。
〔染料(I)の合成(表1中、エントリー8)〕
<有機アミン塩(I−β−2)の合成>
下記のスキームに従って有機アミン塩(I−β−2)を合成した。
(アミン化合物(A−1)含有溶液Xの調製)
NNH・HO(50g;1.0mol)をエタノール40mLに溶解し、得られた溶液を0℃に冷却した。冷却された溶液を攪拌しながら、ここにアクリロニトリル(53g;1.0mol)を滴下した後、1時間攪拌を行った。得られた溶液を放冷した後、ここにエタノール(250mL)とNaHCO(2.5g)とを加え、更にホルムアルデヒド(31g;1.0mol)を添加した。得られた溶液を内温45℃に加温し、30分攪拌した。30分攪拌後の溶液を0℃に冷却し、次いでここにNaOEt(ナトリウムエトキシド)(3g)を加えた。得られた溶液を内温85℃に昇温し、3時間攪拌した後に放冷した。
以上により、アミン化合物(A−1)を含有する溶液(アミン化合物(A−1)含有溶液X)を得た。
(有機アミン塩(I−β−2)の合成)
アミン化合物(A−1)含有溶液にメタノール700mLを加えた。得られた溶液を内温5℃で攪拌しながら、この溶液にリン酸(HPO)の85質量%水溶液120g(HPOの量として1.0mol)を滴下した。滴下により、結晶が析出した。析出した結晶をろ取し、有機アミン塩(I−β−2)の結晶(微黄色〜白色の結晶)111gを得た(収率57%)。
なお、収率は、原料であるHNNH・HOの量に基づく収率である。
有機アミン塩(I−β−2)の構造は、NMR及びイオンクロマトグラフィーにより確認した。
その結果、有機アミン塩(I−β−2)は、アミン化合物(A−1)から導かれる3価のカチオンとリン酸から導かれる3価のアニオンとのモル比(3価のカチオン:3価のアニオン)が1:1である化合物であることが確認された。
<染料(I)の合成>
下記スキームに従って染料(I)を合成した。
酢酸180g及び濃硫酸20gを混合した混合液に、混合液の温度25℃にてニトロシル硫酸140gを分割添加した。得られた反応混合液を10℃以下に冷却し、有機アミン塩(I−β−2)80gを、反応混合液の温度を25℃以下に保ちながら、分割添加した。添加後、この反応混合液を25℃以下で30分攪拌してジアゾニウム塩化した後、尿素4gを添加し、さらに30分攪拌して、余分のニトロシル硫酸を失活させた。
このようにして、ジアゾニウム塩(I−β)を含む混合物を調製した。
上記において、NOの発生及び反応混合物の発泡はみられなかった。
ジアゾニウム塩(I−β)において、Xは、酢酸からプロトンが解離してなる一価のアニオン、硫酸からプロトンが解離してなる一価のアニオン、又はニトロシル硫酸からプロトンが解離してなる一価のアニオンである。この染料(I)の合成におけるジアゾニウム塩(I−β)は、アニオンの種類が異なる三種のジアゾニウム塩の混合物と考えられる。
次に、化合物(I−α)(2−クロロフェノール)79g及びメタノール340mLを混合した混合液を0℃以下に冷却し、この混合液に上記のジアゾニウム塩(I−β)を含む混合物を、混合液の温度を10℃以下に保って滴下し、反応させた(ジアゾカップリング反応)。得られた反応混合物を10℃以下で30分攪拌した後、この反応混合物に、水400mLと、酢酸ナトリウム水溶液(酢酸ナトリウム220gを水550mLに溶解した水溶液)と、をこの順にゆっくり加えた。その後、反応混合物を60℃以上に昇温して1時間以上攪拌した後、30℃以下まで冷却した。冷却により析出した結晶をろ取し、水洗することで、染料(I)の粗結晶を得た。
上記において、反応媒質の流動性は良好に保たれたため、少ない溶媒量に抑えながらも、染料を生成でき、また粗結晶での色純度も優れたものであった。
ここでの染料(I)の粗結晶の純度(HPLC(高速液体クロマトグラフィー),area%)は、99.3%であった。
続いて、得られた粗結晶をメタノール900mL、トリエチルアミン50g、及び水300mLからなる混合溶媒に加え、50℃以上で攪拌した。攪拌して得られた溶液に、濃硫酸22g及び水90mLの混合液を滴下し、25℃以下まで冷却した。冷却により析出した結晶をろ取し、水、メタノールを用いてこの順で洗浄し、乾燥させることにより、86.4gの染料(I)を得た(収率87.0%)。
なお、最終的に得られた染料(I)の純度(HPLC,area%)は、99.9%であった。
〔染料(I)及び染料(II)の染料混合物の合成(表1中、エントリー1〜7)〕
染料(I)の合成において、以下の点を変更したこと以外は染料(I)の合成と同様にして、染料(I)及び染料(II)の染料混合物(表1中、エントリー1〜7)をそれぞれ得た。
−染料(I)の合成に対する変更点−
・有機アミン塩(I−β−2)の量(80g)を、70g〜120gの範囲に種々変更した。
・ジアゾカップリング反応の温度(「10℃以下」)を、5℃〜35℃の範囲に種々変更した。
〔染料(II)の含有量の測定(表1中、エントリー1〜8)〕
上記で得られた染料(I)、及び、各染料混合物のそれぞれについて、下記条件のHPLC(高速液体クロマトグラフィー)により、染料(II)の含有量(質量%)を測定した。
結果を表1に示す。
ここで、「染料(II)の含有量(質量%)」とは、染料(I)及び染料(II)の合計量に対する染料(II)の量(質量%)である。
また、下記のHPLCの条件による、染料(I)及び染料(II)の各々のr.t.(retention time)は以下のとおりである。
−HPLCの条件−
検出器 :紫外吸光光度計(測定波長254nm)
カラム :東ソー(株)製 ODS−80Ts(内径4.6mm、長さ150mm、粒子径5μm)
カラム温度:40℃
移動相 :
A液 … 純水+トリエチルアミン0.1%及び酢酸0.1%
B液 … メタノール+トリエチルアミン0.1%及び酢酸0.1%
グラジエント・タイムプログラム:
0−10min B.Conc 60%
10−25min B.Conc 60→90%
25−40min B.Conc 90%
40−43min B.Conc 90→60%
43−55min B.Conc 60%
55min B.Conc STOP
流量 :1.0mL/min
分析時間 :55分
注入量 :10μL
−染料(I)及び染料(II)のr.t.−
染料(I):9.0分
染料(II):10.4分
〔染料(III)の合成(表1中、エントリー16)〕
<染料(III)(粗生成物)の合成>
下記スキームに従って、染料(III)(粗生成物)の合成を行った。
染料(III)の粗生成物の合成は、特許第4080947号公報の段落0174〜0176を参照して行った。
詳細には、5−アミノ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール(12.0mmol)をリン酸(50mL)に加え、得られた混合物を氷冷水中で冷却しつつ撹拌した。亜硝酸ナトリウム結晶(1.0g)を上記混合物に加え、1時間撹拌することにより、ジアゾニウム塩(III−β)を含むジアゾ溶液を調製した。
2−クロロフェノール(即ち、化合物(I−α))(10.0mmol)をメタノール(60ml)に加え、得られた混合物を氷冷水中で冷却しつつ撹拌した後、上記で調製したジアゾ溶液を徐々に加えた。得られた溶液を冷却下で1時間撹拌してジアゾカップリング反応を行い、更に1時間室温にて撹拌した後、水(150ml)と酢酸エチル(80ml)を反応液に加え、有機層を抽出した。その後、有機層を飽和食塩水(60ml)で2回洗浄し、洗浄有機層を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、染料(III)の粗生成物(純度97.5%)を得た。
上記で得られた染料(III)の粗生成物5.0g(純度97.5%)を、第2溶媒としてのトルエン40mLに懸濁し、次いで液温を50℃に昇温することにより、上記粗生成物を溶解させて溶液を得た。
上記溶液の液温を50℃に維持したまま、上記溶液に対し、DMPU(N,N’−ジメチルプロピレンウレア;第1溶媒)9.0gを5分間かけて滴下し、30分間加熱撹拌したところ、赤紫色の析出物が生じた。次に、上記析出物を含む反応液を、液温25℃となるまで冷却した。
次に、上記冷却後の反応液から析出物をろ取し、ろ取した析出物を乾燥させることにより、赤紫色の固体を5.8g(収率80%)得た。得られた固体を、NMR、ガスクロマトグラフィー、及びX線構造解析によって分析したところ、この赤紫色の固体は、以下に示す、染料(III)とDMPUとからなる組成物であることが確認された。
染料(III)とDMPUとからなる組成物のNMR測定結果を以下に示す。
−染料(III)とDMPUとからなる組成物のNMR測定結果−
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ=8.04 (s, 1H), 7.93 (dd, 1H), 7.22 (d, 1H), 3.19 (t, 4H), 2.76 (s, 6H),2.52 (S, 3H) 2.51 (s, 1H), 1.88 (m, 2H)
<染料(III)の精製>
上記赤紫色の固体を酸処理することにより、染料(III)の精製物を得た。以下、詳細を示す。
三つ口フラスコに、上記赤紫色の固体を50g、アセトニトリル250mL、及びアセトン300mLを投入し、室温にて攪拌して懸濁した。得られた懸濁液に対し、室温下、トリエチルアミン25.2gを添加して溶解させ、内温を50℃に昇温して溶液を得た。
別途、濃塩酸30.6g及び水315mLを混合して希塩酸を調製した。
得られた希塩酸を、上記で50℃に昇温された溶液に対し、50℃で1時間かけて滴下した。得られた混合物を30分攪拌した後、内温を20℃に冷却した。冷却後の混合物から析出物をろ取し、ろ取した析出物を、水100mL及びメタノール100mLで洗浄した。洗浄後の析出物を50℃で24時間乾燥し、染料(III)の精製物を27g(収率78%)得た。
次に、後述する染料(IV)の含有量の測定と同条件のHPLCにより、上記精製物における染料(III)の純度を測定した。その結果、上記精製物中の染料(III)の純度は99.5%であり、粗生成物中の染料(III)の純度(97.5%)に対して向上していることが確認された。
〔染料(III)及び染料(IV)の染料混合物の合成(表1中、エントリー9〜15)〕
染料(III)の合成において、以下の点を変更したこと以外は染料(I)の合成と同様にして、染料(III)及び染料(IV)の染料混合物(表1中、エントリー9〜15)をそれぞれ得た。
−染料(III)の合成に対する変更点−
・5−アミノ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾールの量(12.0mmol)を、11mmol〜16mmolの範囲に種々変更した。
・ジアゾカップリング反応の温度(「氷冷水中での冷却下」)を、5℃〜35℃の範囲に種々変更した。
〔染料(IV)の含有量の測定(表1中、エントリー9〜16)〕
上記で得られた染料(III)、及び、各染料混合物のそれぞれについて、下記条件のHPLC(高速液体クロマトグラフィー)により、染料(IV)の含有量(質量%)を測定した。
結果を表1に示す。
ここで、「染料(IV)の含有量(質量%)」とは、染料(III)及び染料(IV)の合計量に対する染料(IV)の量(質量%)である。
また、下記のHPLCの条件による、染料(III)及び染料(IV)の各々のr.t.(retention time)は以下のとおりである。
−HPLCの条件−
検出器 :紫外吸光光度計(測定波長254nm)
カラム :東ソー(株)製 ODS−80Ts(内径4.6mm、長さ150mm、粒子径5μm)
カラム温度:40℃
移動相 :
A液 … 純水+トリエチルアミン0.1%及び酢酸0.1%
B液 … メタノール+トリエチルアミン0.1%及び酢酸0.1%
グラジエント・タイムプログラム:
0−60min B.Conc 30→90%
60−70min B.Conc 90%
70−75min B.Conc 90→30%
90min B.Conc STOP
流量 :1.0mL/min
分析時間 :90分
注入量 :20μL
−染料(III)及び染料(IV)のr.t.−
染料(III):17.5分
染料(IV) :28.1分
〔染料(V)の合成(表1中、エントリー24)〕
<ジアゾニウム塩(V−β)の合成>
アミン化合物(V−α)を原料とし、下記反応スキームに従い、ジアゾニウム塩(V−β)を合成した。
上記反応スキームの詳細は以下のとおりである。
アミン化合物(V−α)(45g:0.195モル)を水酸化ナトリウム水溶液(260mL)に添加し、攪拌した。得られた混合物に、35%塩酸水溶液(71.3g:0.683モル)を滴下し、1時間攪拌した。得られた混合物を撹拌しながら5℃まで冷却し、冷却後の混合物に、水(60mL)に溶かした亜硝酸ナトリウム(20.2g:0.293モル)をゆっくり滴下した。得られた混合物を冷却下で30分攪拌し、ジアゾニウム塩(V−β)を含むジアゾ液を得た。
ジアゾニウム塩(V−β)において、Xは、Clである。
<トリエチルアミン塩(V)−aの合成>
下記反応スキームに従い、ジアゾニウム塩(V−β)とオルトクロロフェノール(化合物(I−α))とを反応させることにより、トリエチルアミン塩(V)−aを合成した。
なお、下記反応スキーム中では、便宜上、トリエチルアミン塩(V)−aの構造を、アゾ化合物とトリエチルアミン(EtN)とを並べた構造として示している。しかし、実際のトリエチルアミン塩(V)−aは、アゾ化合物の一価のアニオンと、トリエチルアミン(EtN)の一価のカチオンと、からなる塩である。
上記反応スキームの詳細は以下のとおりである。
化合物(I−α)(25.1g:0.195モル)を、水(120mL)とアセトニトリル(240mL)との混合溶液に添加し、攪拌した。得られた混合物にトリエチルアミン(65g:0.642モル)を添加し、撹拌しながら0℃まで冷却した。得られた混合物を0℃に維持したまま、この混合物に、上記で調製した、ジアゾニウム塩(V−β)を含むジアゾ液を徐々に加えた。上記ジアゾ液を全て加えた後、得られた混合物を冷却下(0℃)で1時間攪拌してジアゾカップリング反応を行い、次いで濃塩酸(17.1g:0.469モル)を滴下したところ、結晶が析出した。析出した結晶を濾取してアセトンで洗浄し、さらに乾燥させることにより、粗結晶を得た。
得られた粗結晶を、メタノールと水とを用いて再結晶させることにより、トリエチルアミン塩(V)−aの結晶を82.7g得た(収率90%)。
−トリエチルアミン塩(V)−aのNMRデータ−
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 1.19 (t, 9H), 3.10 (q, 6H), 7.23 (d, 1H), 7.74 (dd, 1H), 7.78 (dd, 1H), 7.96 (dd, 1H), 8.09 (d, 1H), 8.43 (dd, 1H), 8.84 (brs, 1H), 11.62 (brs, 1H).
以上のように、ジアゾニウム塩(V−β)と化合物(I−α)と、を反応させることにより、トリエチルアミン塩(V)−aを高収率で合成することができた。
更に、トリエチルアミン塩(V)−aは、濾過性に優れており、取り扱い性に優れていた。この理由は、トリエチルアミン塩(7)−aが、アゾ化合物単体(スルホン酸フリー体)ではなく、有機アミン塩であるためと考えられる。
<アゾ化合物(V)−cの合成>
下記反応スキームに従い、トリエチルアミン塩(V)−aとメタンスルホニルクロライド(MsCl)とを反応させてアゾ化合物(V)−bを合成し、得られたアゾ化合物(V)−bとオキシ塩化リン(POCl)とを反応させてアゾ化合物(V)−cを合成した。
ここで、メタンスルホニルクロライド(MsCl)は、アルキルスルホニルクロライドの例であり、オキシ塩化リン(POCl)は、塩素化剤の例である。
なお、「Ms」は、メシル基(即ち、メチルスルホニル基)を表す。

上記反応スキームの詳細は以下のとおりである。
即ち、トリエチルアミン塩(V)−a(65g:0.134モル)を、ジメチルアセトアミド(DMAc)160mLとアセトニトリル20mLとの混合溶媒に加え、得られた混合物にトリエチルアミン(EtN)(29.3g:0.290モル)を添加した。得られた混合物を撹拌しながら40℃まで昇温することにより、アルカリ溶液を調製した。
メタンスルホニルクロライド(MsCl)(19g:0.166モル)をアセトニトリル20mLに加え、得られた混合物を攪拌した後、この混合物を、上記で調製されたアルカリ溶液に滴下した。得られた混合物を50℃で1時間攪拌した後、ここにベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(BTEAC)(37.7g:0.166モル)を添加した。
以上により、アゾ化合物(V)−bを含む反応液を得た。
アゾ化合物(V)−bを含む反応液を50℃で攪拌しているところに、オキシ塩化リン(POCl)(48.7g:0.317モル)を滴下し、55℃で2時間攪拌した。
得られた反応液を10℃まで冷却し、水(200mL)を滴下することで晶析した。析出した結晶を濾取した後、水洗し、乾燥させることにより、アゾ化合物(V)−cの結晶を54.7g得た(収率85%)。
−アゾ化合物(V)−cのNMRデータ−
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 3.63 (s, 1H), 7.81-7.84 (m, 3H), 8.15 (dd, 1H), 8.33 (d, 1H), 8.51 (dd, 1H).
以上のように、出発物質として、有機アミン塩であるトリエチルアミン塩(V)−aを用いることにより、アゾ化合物(V)−cが高収率で得られることが確認された。
<染料(V)の合成>
下記反応スキームに従い、アゾ化合物(V)−cを出発物質とし、染料(V)を合成した。
上記反応スキームの詳細は以下のとおりである。
アゾ化合物(V)−c(54.7g:0.117モル)を、0℃に冷却したジメチルアセトアミド(DMAc)(200mL)に加え、攪拌した。得られた混合物を0℃に維持し、かつ、攪拌しながら、この混合物に28%アンモニア水溶液(85.7g:1.41モル)を滴下した。得られた混合物を40℃まで昇温し、40℃で3時間撹拌した。得られた反応液に、水(500mL)を添加した後、濃塩酸(82mL)を滴下し、攪拌した。
上記撹拌後の反応液を20℃まで冷却したところ、結晶が析出した。析出した結晶を濾取した後、水洗し、乾燥させることにより、粗結晶を得た。
得られた粗結晶を、テトラヒドロフランと水とを用いて再結晶させることにより、染料(V)の結晶を38.8g得た(収率90%)。
−染料(V)のNMRデータ−
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 7.23 (d, 1H), 7.63 (s, 2H), 7.92 (dd, 1H), 7.99 (dd, d, 2H), 8.14 (d, 1H), 8.73 (dd, 1H), 11.74 (brs, 1H).
〔染料(V)及び染料(VI)の染料混合物の合成(表1中、エントリー17〜23)〕
染料(V)の合成において、以下の点を変更したこと以外は染料(I)の合成と同様にして、染料(V)及び染料(VI)の染料混合物をそれぞれ得た。
−染料(V)の合成に対する変更点−
・アミン化合物(V−α)の量(45g:0.195モル)を、49g〜72gの範囲に種々変更した。
・ジアゾカップリング反応の温度(0℃)を、5℃〜35℃の範囲に種々変更した。
〔染料(VI)の含有量の測定(表1中、エントリー17〜24)〕
上記で得られた染料(V)、及び、各染料混合物のそれぞれについて、下記条件のHPLC(高速液体クロマトグラフィー)により、染料(VI)の含有量(質量%)を測定した。
結果を表1に示す。
ここで、「染料(VI)の含有量(質量%)」とは、染料(V)及び染料(VI)の合計量に対する染料(VI)の量(質量%)である。
また、下記のHPLCの条件により、染料(V)及び染料(VI)の各々を分析した。
−HPLCの条件−
検出器 :紫外吸光光度計(測定波長254nm)
カラム :東ソー(株)製 ODS−100V(内径4.6mm、長さ75mm、粒子径3μm)
カラム温度:40℃
移動相 :
A液 … 純水+リン酸0.1%
B液 … アセトニトリル/メタノール混合溶液(アセトニトリル/メタノール=9/1(質量比))+リン酸0.1%
グラジエント・タイムプログラム:
0−30min B.Conc 20→90%
30−40min B.Conc 90%
40−45min B.Conc 90→20%
60min B.Conc STOP
流量 :2.0mL/min
分析時間 :60分
注入量 :10μL
〔エントリー1〜24〕
<染料水溶液の調製>
下記組成の成分を混合し、染毛剤溶液を想定した染料水溶液を調製した。
−染料水溶液の組成−
表1に示す染料混合物又は染料 … 300mg
25質量%アンモニア水 … 5.0g
水 … 全量が100gとなる残量
<染料の析出の評価>
得られた染料水溶液100gを500mlの容器(コニカルビーカー)に入れ、染料水溶液の温度を30℃に保ち、容器を密閉せずにマグネチックスターラーで撹拌した。この状態で1週間保管した。
保管後、容器の内壁面(特に、染料水溶液と空気との境界線付近)を目視で観察し、下記評価基準に従って染料の析出を評価した。
結果を表1に示す。
−染料の析出の評価基準−
A:染料が全く析出しておらず、染料の析出が抑制されていた。
B:染料がわずかに析出したが、実用上の許容範囲内であった。
C:染料の析出が顕著であり、実用上の許容範囲を超えていた。
<色味の変化の評価>
10人の評価者それぞれが、目視により、主染料(例えばエントリー8の染料(I))の色味と、主染料及び副染料を含む染料混合物(例えばエントリー1〜7の染料混合物)の色味と、を対比し、両者の色味の違い(即ち、染料の混合による色味の変化)を確認した。
10人の評価者それぞれの確認結果に基づき、下記評価基準により、色味の変化を評価した。
結果を表1に示す。
−色味の変化の評価基準−
A:色味が異なる(即ち、混合により色味が変化した)と判断した評価者が2名以下であり、色味の変化が抑制されていた。
B:色味が異なる(即ち、混合により色味が変化した)と判断した評価者が3名〜5名であり、色味の変化が実用上の許容範囲内であった。
C:色味が異なる(即ち、混合により色味が変化した)と判断した評価者が6名以上であり、色味の変化が実用上の許容範囲を超えていた。
表1に示すように、染料(I)及び染料(II)を含み、染料(I)及び染料(II)の総含有量に対する染料(II)の含有量が、0.001質量%〜5質量%であるエントリー1〜6の染料混合物は、染料水溶液としたときに、染料の析出が抑制され、染料の混合による色味の変化が抑制されていた。
これに対し、染料(I)単体であるエントリー8の染料は、染料水溶液としたときに、染料の析出が発生した。
また、染料(I)及び染料(II)の総含有量に対する染料(II)の含有量が5質量%超であるエントリー7の染料混合物は、染料の混合による色味の変化が顕著であった。
また、表1に示すように、染料(III)及び染料(IV)を含み、染料(III)及び染料(IV)の総含有量に対する染料(IV)の含有量が、0.001質量%〜5質量%であるエントリー9〜14の染料混合物は、染料水溶液としたときに、染料の析出が抑制され、染料の混合による色味の変化が抑制されていた。
これに対し、染料(III)単体であるエントリー16の染料は、染料水溶液としたときに、染料の析出が発生した。
また、染料(III)及び染料(IV)の総含有量に対する染料(IV)の含有量が5質量%超であるエントリー15の染料混合物は、染料の混合による色味の変化が顕著であった。
また、表1に示すように、染料(V)及び染料(VI)を含み、染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量が、0.001質量%〜5質量%であるエントリー17〜22の染料混合物は、染料水溶液としたときに、染料の析出が抑制され、染料の混合による色味の変化が抑制されていた。
これに対し、染料(V)単体であるエントリー24の染料は、染料水溶液としたときに、染料の析出が発生した。
また、染料(V)及び染料(VI)の総含有量に対する染料(VI)の含有量が5質量%超であるエントリー23の染料混合物は、染料の混合による色味の変化が顕著であった。

Claims (9)

  1. 下記式(I)で表される染料(I)及び下記式(II)で表される染料(II)を含み、前記染料(I)及び前記染料(II)の総含有量に対する前記染料(II)の含有量が、0.001質量%〜5質量%である染料混合物。

    式(I)及び式(II)において、Meは、メチル基を表す。
  2. 前記染料(I)及び前記染料(II)の総含有量に対する前記染料(II)の含有量が、0.001質量%〜1質量%である請求項1に記載の染料混合物。
  3. 下記式(III)で表される染料(III)及び下記式(IV)で表される染料(IV)を含み、前記染料(III)及び前記染料(IV)の総含有量に対する前記染料(IV)の含有量が、0.001質量%〜5質量%である染料混合物。

    式(III)及び式(IV)において、Meは、メチル基を表す。
  4. 前記染料(III)及び前記染料(IV)の総含有量に対する前記染料(IV)の含有量が、0.001質量%〜1質量%である請求項3に記載の染料混合物。
  5. 下記式(V)で表される染料(V)及び下記式(VI)で表される染料(VI)を含み、前記染料(V)及び前記染料(VI)の総含有量に対する前記染料(VI)の含有量が、0.001質量%〜5質量%である染料混合物。
  6. 前記染料(V)及び前記染料(VI)の総含有量に対する前記染料(VI)の含有量が、0.001質量%〜1質量%である請求項5に記載の染料混合物。
  7. 請求項1又は請求項2に記載の染料混合物であるイエロー染料混合物、請求項3又は請求項4に記載の染料混合物であるマゼンタ染料混合物、及び、請求項5又は請求項6に記載の染料混合物であるシアン染料混合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む染毛剤。
  8. 請求項7に記載の染毛剤と、水と、を含む染毛剤溶液。
  9. 染料の総含有量が、染毛剤溶液の全量に対し、0.1質量%〜5質量%である請求項8に記載の染毛剤溶液。
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