JP2016185525A - 沈砂濃縮装置及び沈砂分離システム - Google Patents

沈砂濃縮装置及び沈砂分離システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、固液分離装置を小型化しつつ、良好な沈砂分離効果を得ることができる沈砂濃縮装置及び沈砂分離システムを提供する。
【解決手段】沈砂分離システム1は、沈砂池2から沈砂を含む混合液を揚水し、固液分離装置6にて分離する沈砂分離システム1において、沈砂池2と固液分離装置6との間に混合液を濃縮する濃縮部20を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、沈砂濃縮装置及び沈砂分離システムに関する。
従来、下記特許文献1に記載されるように、沈砂池の底部に沈降した砂をジェットポンプにより揚砂し、揚砂の後、砂・し渣等の固形物と水とを固液分離手段により分離する噴射式の揚砂方法が知られている。この揚砂方法では、沈砂池に設置された吸込管内に駆動水を噴射させることで、沈砂池の底部に沈降した砂を吸込管の周りの水と共に揚砂する。
特開2011−245414号公報
しかしながら、上記の揚砂方法では、沈砂と水との混合液を一緒に吸込んで揚砂するため、揚砂後の混合液には多量の水が含まれている。この場合、処理効率を考慮すると固液分離手段等の設備を大型化する必要があった。
本発明は、固液分離装置を小型化しつつ、良好な沈砂分離効果を得ることができる沈砂濃縮装置及び沈砂分離システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る沈砂分離システムは、沈砂池から沈砂を含む混合液を揚水し、固液分離装置にて分離する沈砂分離システムにおいて、沈砂池と固液分離装置との間に混合液を濃縮する濃縮部を備えることを特徴とする。
上記沈砂分離システムでは、沈砂池と固液分離装置との間に濃縮部が設けられている。濃縮部では、沈砂池から揚水され沈砂と水を含む混合液を濃縮する。濃縮された混合液は、固液分離装置により固形分と分離水とに固液分離される。従って、上記沈砂分離システムでは、沈砂池から揚水された混合液を直接固液分離装置によって固液分離する場合と比較して、固液分離に必要な固液分離装置での混合液の滞留時間を短くすることができるため、固液分離装置を小型化しつつ、良好な沈砂分離効果を得ることができる。
また、上記沈砂分離システムでは、濃縮部において混合液を濃縮混合液と分離液とに分離し、濃縮混合液を固液分離装置に導入すると共に、分離液を沈砂池に返送する構成としてもよい。この構成によれば、混合液から分離された分離液は、固液分離装置に運ばれないため、システム全体としての省エネルギー化を図ることができる。
また、本発明の一形態に係る沈砂濃縮装置は、沈砂池と固液分離装置との間に設けられ、沈砂を含み沈砂池から揚水された混合液を濃縮することを特徴とする。
この構成によれば、沈砂と水を含む混合液は沈砂池から揚水され、濃縮部により濃縮される。濃縮された混合液は、固液分離装置により固形分と分離水とに固液分離される。従って、上記の沈砂濃縮装置は、沈砂池から揚水された混合液を直接固液分離装置によって固液分離する場合と比較して、固液分離に必要な固液分離装置での混合液の滞留時間を短くすることができるため、固液分離装置を小型化しつつ、良好な沈砂分離効果を得ることができる。
また、上記沈砂濃縮装置では、混合液を遠心分離する遠心分離部を備えてもよい。この構成によれば、短時間に混合液を濃縮混合液と分離液とに分離する効果が得られる。
また、上記沈砂濃縮装置では、遠心分離部は螺旋状の流路により構成されてもよい。この構成によれば、混合液は螺旋状の流路に沿って上昇しながら旋回することで遠心分離される。よって、混合液の水頭圧の低減を抑制しつつ、遠心分離できる効果が得られる。
本発明によれば、固液分離装置を小型化しつつ、良好な沈砂分離効果を得ることができる沈砂濃縮装置及び沈砂分離システムが提供される。
本発明の第1実施形態に係る沈砂分離システムの概略構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る沈砂濃縮装置を示す図である。 (a)、(b)及び(c)は、それぞれ図2のIIIa−IIIa線断面図、IIIb−IIIb線断面図及びIIIc−IIIc線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る沈砂濃縮装置を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る沈砂濃縮装置を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る沈砂濃縮装置を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る沈砂分離システム1の概略構成を示す図である。図1に示されるように、本実施形態の沈砂分離システム1は、例えば下水処理場等の沈砂池2に適用され、沈砂池2の集砂ピット3に溜まった砂(沈砂)4を水と共に揚水する揚砂装置5と、揚水された沈砂を含む混合液を固液分離する固液分離装置6とを備える。また、揚砂装置5と固液分離装置6との間には、後述する沈砂濃縮装置(濃縮部)20が設けられている。
沈砂池2は、下水処理場の地下に設置されており、流入側(図示左側)から流入する原水中の砂を沈降させるためのものである。沈砂池2の底部には流入側と流出側(図示右側)との中間位置において、集砂された砂4を溜めるための凹状の集砂ピット3が形成されている。
揚砂装置5は、揚砂管L1と、揚砂管L1の下端に取付けられ集砂ピット3に向けて開口する吸込部10と、吸込部10により吸い込まれた混合液を上方へ排出するエジェクタ部9とを備える。貯水槽7は、概ね地上1階の床上に設置され、例えば最終沈殿池の流出水である2次処理水を収容する。エジェクタ部9は、吸込部10の上側で沈砂池2の水面2a付近の位置に設けられる。エジェクタ部9は、揚砂管L1と給水管L2との接続箇所を内部に収容する。給水管L2の先端はエジェクタ部9内で揚砂管L1に対し斜め上方に傾斜して接続されている。エジェクタ部9には、貯水槽7から加圧水ポンプ8により給水管L2を通して加圧水が導入される。エジェクタ部9では、この加圧水の噴射によりエジェクタ作用(いわゆるジェットポンプ作用)が生じる。
このような揚砂装置5では、加圧水ポンプ8の駆動により加圧水が圧送される。圧送された加圧水は揚砂用高圧水としてエジェクタ部9で揚砂管L1内に噴射させられる。揚砂用高圧水の噴射によって生じるエジェクタ機能により、集砂ピット3に溜められた砂4が集砂ピット3付近の水と共に吸込部10から吸込まれ、混合水として固液分離装置6へ向けて揚水される。
沈砂濃縮装置20は、沈砂池2の上方かつ固液分離装置6の下方に位置し、混合液を濃縮する。なお、本実施形態における混合液の「濃縮」とは、混合液中の水分(液体成分の割合)を減らすことをいう。濃縮後の濃縮混合液は、濃縮前と比較して体積が減少する。揚砂装置5により揚水された混合液は、沈砂濃縮装置20に導入され、濃縮混合液と分離液とに分離される。濃縮混合液は、接続管L3によって固液分離装置6に導入される。分離液は、オーバーフロー管L5に接続されている返送管L4によって沈砂池2に返送される。なお、オーバーフロー管L5を経由せず、返送管L4によって直接沈砂池2に返送する構成としてもよい。
固液分離装置6は、分離後の砂・し渣等の固形分を貯留/搬出するため、例えば地上2階の床S上等の高い位置に設けられる。固液分離装置6は、揚水された混合液を受け入れ貯留する分離水タンク11と、分離水タンク11から固形分を分離するスクリューコンベア12と、スクリューコンベア12によって搬送された固形分を床Sに懸架された沈砂ホッパ13内に落下させ排出する排出部14とを有する。スクリューコンベア12は、分離水タンク11に貯留された砂4・し渣等を水切りしながら斜め上方に搬送し固形分として分離する。
固液分離装置6では、固形分を分離することにより分離水Wが得られる。分離水Wは分離水タンク11を越流し、分離水タンク11に併設された集水タンク15に流入する。集水タンク15にはオーバーフロー管L5が接続され、分離水Wを沈砂池2に返送する。
本実施形態に係る沈砂分離システム1の沈砂分離方法について説明する。まず、沈砂池2に被処理水が導入される。次に、揚砂装置5により、沈砂池2の集砂ピット3に溜まった砂4を吸込部10付近の水と一緒に揚水し、沈砂を含む混合液として沈砂濃縮装置20側に排出する。沈砂濃縮装置20は、混合液を濃縮混合液と分離液とに分離する。続いて、濃縮混合液は、固液分離装置6へ導入され、さらに固形分と分離水に分離される。沈砂濃縮装置20により分離された分離液及び固液分離装置により分離された分離水Wは、沈砂池2へ返送される。
ここで、本実施形態に係る沈砂濃縮装置20の構成について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る沈砂濃縮装置20を示す図である。図3の(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図2のIIIa−IIIa線断面図、IIIb−IIIb線断面図及びIIIc−IIIc線断面図である。図2に示されるように、沈砂濃縮装置20は、入口部21と、パイプGが軸Hを中心に一定の螺旋径Rで円形に周回する螺旋部22(遠心分離部)と、入口部21より上方側に位置する出口部23とを有する。パイプGは、混合液の流路を形成する。
入口部21は、揚砂装置5の揚砂管L1に接続され、沈砂を含む混合液をパイプG内に導入する。パイプGは、図3の(a)、(b)及び(c)に示されるように、一端がパイプGの内壁に連結されている壁Kを内部に有する。壁Kの一端は、パイプG内の中心部の垂直下方でパイプGの内壁と連結する。壁Kの他端は、螺旋部22の上方側に向かうにつれて徐々に上方側に延び、出口部23付近ではパイプGの中心部の垂直上方の内壁に連結する。パイプGでは、壁Kにより外側の外溝24と内側の内溝25とが内部に形成される。なお、パイプGの外側とは、軸Hから離れる側である。
揚砂装置5の揚砂管L1により、沈砂を含む混合液はパイプG内に導入される。混合液は、パイプG内に形成された流路に沿って上昇しながら旋回する。この旋回により螺旋部22内を上方に移動する混合液のうち水より比重が重い砂4には、混合液中の水と比較して大きな遠心力がかかる。この遠心力の差により、混合液に含まれた砂4は、パイプG内の水よりも外側へ相対的に移動する。すなわち、混合液の砂4は、パイプG内を上昇しながら相対的に徐々に外側へ集まる。砂4は、水と共に螺旋部22内を上方に移動しながら、遠心力によりパイプG内で外側へ移動すると共に重力によりパイプG内の下方へも移動するが、パイプG内に形成された壁Kによって、壁Kを超える移動が規制される。その結果、パイプG内に導入する前の混合液よりも砂の数量が相対的に多い濃縮混合液が外溝24に形成される。一方、螺旋部22内を上方に移動するにつれて、パイプG内の内側を移動する混合液では砂4の量が徐々に減少し、パイプG内に導入する前の混合液よりも砂の数量が相対的に少ない分離液が内溝25に形成される。このように、沈砂濃縮装置20の螺旋部22において、砂4を相対的に外側へ移動させる遠心分離作用によって混合液は濃縮混合液と分離液とに分離される。
パイプGの出口部23付近は、壁Kの両端がパイプGの内壁に連結されているため、完全に外溝24と内溝25とに区画される。出口部23の外溝24は、接続管L3に接続され、濃縮混合液を固液分離装置6へ排出する。出口部23の内溝25は、返送管L4に接続され、混合液から分離された分離液をオーバーフロー管L5に排出して沈砂池2に返送する。
沈砂濃縮装置20による沈砂濃縮方法について説明する。螺旋部22は入口部21から流入した混合液を上昇させつつ旋回させる。このとき、混合液のうち水より比重が重い砂4には相対的に大きな遠心力がかかるため、上述のように砂4がパイプGの外側(外溝24側)へ移動する。これにより、パイプG内の外溝24には、砂4の数量が相対的に多い濃縮混合液が形成される。一方、パイプG内の内溝25には、混合液中の液体部分と砂との遠心力の差によって、混合液から砂が徐々に分離され、砂4の数量が相対的に少なくなった分離液が形成される。パイプG内の外溝24の濃縮混合液は、出口部23に接続された接続管L3を通して固液分離装置6に流入する。パイプG内の内溝25の分離水は、出口部23に接続された返送管L4を通してオーバーフロー管L5に導入され、沈砂池2に返送される。
以上のように、本実施形態の沈砂分離システム1によれば、沈砂池2と固液分離装置6との間に沈砂濃縮装置20が設けられている。この構成によれば、沈砂と水を含む混合液は沈砂池2から揚水され、沈砂濃縮装置20により濃縮される。濃縮された混合液は、固液分離装置6により固形分と分離水とに固液分離される。従って、本実施形態に係る沈砂分離システム1では、沈砂池2から揚水された混合液を直接固液分離装置6によって固液分離する場合と比較して、固液分離に必要な滞留時間が短くなるため、分離液を貯留する分離水タンク11を小型化し得る。その結果、固液分離装置6を小型化しつつ良好な沈砂分離効果を得ることができる。さらに、固液分離装置6を小型化することにより、例えば地上2階の床Sに設置し、固液分離装置6や搬送設備を設けるための設備スペースの省スペース化を実現することができる。
また、沈砂濃縮装置20によって混合液から分離された分離液は、沈砂池2に返送される。従来の構成のように沈砂池2から揚水された混合液を直接固液分離装置6によって固液分離する場合、分離液に相当する液体分も固液分離装置6に搬送していたため、揚水に係るエネルギーが必要であった。これに対して、分離液を沈砂池2に返送する構成とすることで、分離液を固液分離装置6に搬送する分のエネルギーが不要となり、システム全体としての省エネルギー化を図ることができる。
また、沈砂濃縮装置20は、沈砂を含む混合液に対し遠心分離を行う遠心分離部として機能する螺旋部22を有する。この構成によれば、混合液は螺旋部22を流れながら分離されるため、短時間内に濃縮され、濃縮混合液と分離液とに分離され得る。また、本実施形態のように、遠心分離部が螺旋状の流路により構成されている場合、混合液は徐々に上昇しながら旋回されることで遠心分離される。よって、混合液の水頭圧の低減を抑制しつつ遠心分離することができるため、固液分離装置6への揚水に係るエネルギーを低減することができ、省エネルギー化の効果がより高まる。
また、沈砂濃縮装置20は、沈砂池2の上方かつ固液分離装置6の下方の位置に設けられている。この構成によれば、地上2階の床S上に設置された設備の設置スペース内に、沈砂濃縮装置を設けることを不要し、固液分離装置等を設ける設置スペースの省スペース効果をより高める。また、揚砂装置5による固液分離装置6へ向けての揚水エネルギーを利用することもできるため、別途送液手段等を設ける必要がない。したがって、より簡便に沈砂濃縮装置20の設置を実現することができる。
なお、沈砂濃縮装置20において、軸Hの周囲をパイプGが螺旋状に周回することにより形成された螺旋部22は、螺旋径R、パイプGが周回する螺旋回転数、及びパイプGの内径を、必要に応じて適宜選択すればよい。例えば沈砂濃縮装置20は、設置される空間の大きさや形に応じて螺旋径R、螺旋回転数、及びパイプGの内径を調整して設置することができる。このように、螺旋部22の調整を行うことで、システム全体の省スペース化等を促進することもできる。また、パイプG内に導入される混合水の種類や濃度によっても、適宜変更することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30について説明する。
図4は、第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30を示す図である。第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30は、第1実施形態に係る沈砂濃縮装置20に代えて第1実施形態に係る沈砂分離システム1に適用され得る。第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30は、入口部31と、パイプGが軸Hを中心に一定の螺旋径Rで周回する螺旋部32(遠心分離部)と、入口部31より上方側に位置する出口部33とを有する。パイプGは、混合液の流路を形成する。
入口部31は、揚砂装置5の揚砂管L1に接続され、沈砂を含む混合液をパイプG内に導入する。パイプG内には、徐々に上方側へ延びる壁Kにより外溝24と内溝25が形成されている。ここで、パイプGの内部構成は、第1実施形態に係る沈砂濃縮装置20に適用されたものと同様の構成を有するため詳細な説明は省略する。
第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30が、第1実施形態の沈砂濃縮装置20と違う点は、螺旋部32に複数の枝出口A〜Eを有することである。具体的には、螺旋部32を構成するパイプGには、一定距離間隔ごとに設けた枝出口A〜Eが形成されている。すなわち、枝出口A〜Eは、螺旋部32において互いに異なる高さに位置する。枝出口A〜Eは、濃縮混合液を螺旋部32の外へ流出するためのものであり、パイプGの外側壁に形成され、外溝24の出口となる。本実施形態では、5つの枝出口A〜Eが設けられた場合を示しているが、枝出口の数は適宜変更することができる。
枝出口A〜Eには、途中にバルブ34が設置された枝管L7がそれぞれ接続されている。枝出口A〜Eに接続された枝管L7はそれぞれ出口部33に接続された接続管L3に合流し、接続管L3を介して固液分離装置6に接続されている。沈砂濃縮装置30の外溝24に形成された濃縮混合液は、バルブ34が開状態となっている枝出口A〜Eのいずれかから固液分離装置6へ排出可能とされる。複数のバルブ34は、図示しない制御装置によって開閉制御され、この開閉制御により各枝出口A〜Eからの濃縮混合液の排出/停止を切換可能とされている。
沈砂濃縮装置30の沈砂濃縮方法について説明する。揚砂装置5の揚砂管L1により、沈砂を含む混合液はパイプG内に導入される。混合液は、パイプG内に形成された流路に沿って上昇しながら旋回する。この旋回により螺旋部32には遠心力が発生され、混合液に含まれた砂4はパイプG内の外側へ遠心分離される。パイプGの外溝24に形成された濃縮混合液は、バルブ34が開状態にある枝出口A〜Eのいずれかから枝管L7及び接続管L3を経て固液分離装置6に導入されるか、又は、出口部33から接続管L3を経て固液分離装置6に導入される。このとき、特に外溝24に集まった粗大な砂4は、出口部33まで上昇することなく、バルブ34が開状態にある枝出口A〜Eのいずれかにより直接固液分離装置6へ導入される。
この第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30によれば、混合液に含まれた砂4は、分級されて固液分離装置6へ搬送される。具体的に言えば、混合液が螺旋状の流路に沿って遠心分離されるとき、重量の大きな砂から順にパイプG内の外側へ分離される。すなわち、粗大な砂は低い位置のパイプGから外溝24に分離される。微細な砂は相対的に高い位置のパイプG内で外溝24に分離される。従って、異なる高さに位置する枝出口A〜Eから流出された濃縮混合液に含まれる砂は、枝出口の高さが低いほど粗大な砂となる。その結果、濃縮混合液に含まれた砂は、重量により分級されてそれぞれ排出され、粗大な砂は螺旋部32の上部まで上昇することなく、固液分離装置6へ導入される。よって、粗大な砂を早い段階で排除可能な構成とすることで、システム全体における省エネルギー化の効果をより高める。さらに、粗大な砂を先にパイプGから排出することにより、砂によりパイプG内が詰まることを抑制できる。
また、本実施形態の沈砂濃縮装置30において、複数の枝出口A〜Eには、それぞれバルブ34が設けられる。この構成によれば、複数のバルブ34の開閉を調整することにより、螺旋部32の途中で排出する濃縮混合液の量を調整することができるため、螺旋状の流路の長さを調整することができる。よって、必要に応じて螺旋部における滞留時間を調整すると共に、混合液の水頭圧低減の抑制及びシステム全体の省エネルギー化を実現することができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態に係る沈砂濃縮装置40について説明する。
図5は、第3実施形態に係る沈砂濃縮装置40を示す図である。第3実施形態に係る沈砂濃縮装置40は、第1実施形態に係る沈砂濃縮装置20に代えて第1実施形態に係る沈砂分離システム1に適用され得る。第3実施形態に係る沈砂濃縮装置40は、入口部41と、パイプGが軸Hを中心に一定の螺旋径Rで周回する螺旋部42(遠心分離部)と、入口部41より上方側に位置する出口部43とを有する。パイプGは、混合液の流路を形成する。
入口部41は、揚砂装置5の揚砂管L1に接続され、沈砂を含む混合液をパイプG内に導入する。パイプG内には、徐々に上方側へ延びる壁Kにより外溝24と内溝25が形成されている。ここで、パイプGの内部構成は、第1実施形態に係る沈砂濃縮装置20に適用されたものと同様の構成を有するため詳細な説明は省略する。
第3実施形態に係る沈砂濃縮装置40が、第1実施形態の沈砂濃縮装置20と違う点は、螺旋部42の螺旋径Rが上方に向かうにつれて、徐々に小さくなることである。図5に示すように、パイプGの断面積が一定であって、パイプGが軸Hを中心に1回転した際の軸H方向のパイプGの移動距離が一定だとすると、螺旋径Rの減少によって慣性モーメントが小さくなるため、運動量保存則に基づいて角速度が大きくなり、その結果パイプG内の混合液の流速が大きくなる。角速度が大きくなると、砂4を含む混合液にかかる遠心力が相対的に大きくなるため、混合液のうち砂4にかかる遠心力も相対的に大きくなり、砂4を相対的に外側へ移動させる遠心分離効果が向上する。また、螺旋部42における回転数が第1実施形態の沈砂濃縮装置20と同じである場合、螺旋径Rが小さい部分を有していることにより、螺旋部42を構成するパイプGの長さが実質的に短くなるため、パイプGと混合液との摩擦等によるエネルギーロスが小さくなる。その結果、砂を含む混合液の運動エネルギーの低下を抑制することができるため、上方向へ移動するための上昇速度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態に係る沈砂濃縮装置40に、第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30と同様の複数の枝出口を設けてもよい。よって、本実施形態に係る沈砂濃縮装置40は、第2実施形態に係る沈砂濃縮装置30と同様に、パイプG内が詰まること及び混合液の水頭圧の低減を抑制し、システム全体の省エネルギー化を実現することができる。
また、第2〜第3実施形態に係る沈砂濃縮装置30,40においても、第1実施形態に係る沈砂濃縮装置20と同様に、螺旋径R、パイプGが周回する螺旋回転数、及びパイプGの内径を、必要に応じて適宜選択することができる。よって、沈砂濃縮装置30,40も、螺旋部32,42の調整を行うことで、システム全体の省スペース化等を促進することができる。また、パイプG内に導入された混合水の種類や濃度によっても、適宜変更することができる。
また、第1〜第3実施形態に係る沈砂濃縮装置20,30,40の軸Hは垂直方向にあるが、遠心分離できる範囲内で傾斜されてもよい。また、軸Hの周囲を周回するパイプGの平面視における形状も円形状に限らず、例えば四角状等の多角形状になってもよい。さらに、第1〜第3実施形態に係る沈砂濃縮装置20,30,40において、入口部21,31,41付近と出口部23,33,43付近のパイプGは、略水平状態にあるが、沈砂濃縮装置を設置する空間や形に基づいて傾斜されてもよい。よって、第1〜第3実施形態に係る沈砂濃縮装置20,30,40は、設置される空間により対応して設置することができる。また、第1〜第3実施形態の螺旋部22,32,42は位置に応じて断面積が変化しても良い。
また、第1〜第3実施形態に係る沈砂濃縮装置20,30,40は、いずれもパイプG内に壁Kを有することで、混合液を遠心分離して濃縮する効果を高めるが、パイプG内に壁Kが形成されていなくてもよい。また、上記実施形態では、壁Kが螺旋部22,32,42の上方に向かうにつれて徐々にその高さが変わる構成について説明したが、壁Kの高さについても適宜変更することができる。さらに、上記実施形態では、壁Kは、パイプGの中心部を通す垂直方向に形成されているが、設置される状態や混合液の種類に基づいてパイプG内で外側又は内側に偏ってもよい。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態に係る沈砂濃縮装置50について説明する。
図6は、第4実施形態に係る沈砂濃縮装置50を示す図である。第4実施形態に係る沈砂濃縮装置50は、第1実施形態に係る沈砂濃縮装置20に代えて第1実施形態に係る沈砂分離システム1に適用され得る。第1〜第3実施形態に係る沈砂濃縮装置20,30,40は、いずれも遠心分離により混合液を濃縮混合液と分離液とに分離しているが、第4実施形態に係る沈砂濃縮装置50は、重力により砂を沈降分離することで混合液を分離する。
沈砂濃縮装置50は、混合液を収容する空間を有する容器51と、一端が容器51の下方から容器51内に挿入する導入管52と、容器51の側壁の上部に位置する排出口53とを備える。導入管52は、他端に揚砂管L1が接続され、沈砂を含む混合液を導入する。排出口53は、混合液から分離された分離液を排出するための出口である。
容器51内には、上端が容器51の上側内壁に連結し、下端が容器51の下側内壁から離れる隔壁54が設けられている。容器51内は、隔壁54を介して隣接し、容器51内の下部で連通する混合液ゾーンZ1と分離液ゾーンZ2とを有する。導入管52の一端に位置する入口56は、混合液ゾーンZ1の上部で開口する。入口56から容器51内に噴出された混合液は、まず容器51と隔壁54とにより混合液ゾーンZ1に溜まる。混合液ゾーンZ1の混合液は、導入管52内と比べて流速が遅くなる。そのため、砂と水との密度差による重力分離作用により、混合液に含まれた砂4は容器51内の底部に沈降する。砂が沈降分離された混合液は、隔壁54の下部から分離液ゾーンZ2内に流れ込む。
容器51の底部の内壁には、隔壁54の下端に対向する流出口57が形成されている。流出口57は、接続管L3に接続され、容器51内の底部の砂4と流出口57付近の水を濃縮混合液として固液分離装置6へ流出する。排出口53は、分離液ゾーンZ2側に位置する。分離液ゾーンZ2に流れ込んだ分離液は、排出口53に接続された返送管L4を通して沈砂池2へ返送される。
本実施形態に係る沈砂濃縮装置50によれば、揚砂装置5により揚水された混合液は、容器51内において重力による沈降分離により砂と分離液とに分離される。沈降した砂は流出口57付近の水と共に固液分離装置6へ導入され、さらに固形分と分離水に分離される。従って、本実施形態の沈砂濃縮装置50は、沈砂池2から揚水された混合液を直接固液分離装置6によって固液分離する場合と比較して、固液分離に必要な固液分離装置6での混合液の滞留時間を短くすることができるため、分離液を貯留する分離水タンク11を小型化し得る。その結果、固液分離装置を小型化しつつ良好な沈砂分離効果を得ることができる。
なお、上述した実施形態は沈砂濃縮装置の一例を示すものである。本発明に係る沈砂濃縮装置20,30,40,50は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、上述した実施形態に係る沈砂濃縮装置20,30,40,50を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
また、沈砂濃縮装置20,30,40,50は、噴射式の揚砂装置を使用する沈砂分離システム以外に、例えば真空揚砂装置を使用する沈砂分離システムにも適用できる。
1…沈砂分離システム、2…沈砂池、4…砂(沈砂)、5…揚砂装置、6…固液分離装置、20,30,40,50…沈砂濃縮装置(濃縮部)、22,32,42…螺旋部(遠心分離部)。

Claims (5)

  1. 沈砂池から沈砂を含む混合液を揚水し、固液分離装置にて分離する沈砂分離システムにおいて、
    前記沈砂池と前記固液分離装置との間に前記混合液を濃縮する濃縮部を備えることを特徴とする沈砂分離システム。
  2. 前記濃縮部において、前記混合液を濃縮混合液と分離液とに分離し、前記濃縮混合液を前記固液分離装置に導入すると共に、前記分離液を沈砂池に返送することを特徴とする請求項1に記載の沈砂分離システム。
  3. 沈砂池と固液分離装置との間に設けられ、沈砂を含み前記沈砂池から揚水された混合液を濃縮する沈砂濃縮装置。
  4. 前記混合液を遠心分離する遠心分離部を含む請求項3に記載の沈砂濃縮装置。
  5. 前記遠心分離部は螺旋状の流路により構成されている請求項4に記載の沈砂濃縮装置。
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