以下、本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図108を用いて説明する。
なお、本実施形態では、特定の小役の成立をランプ等でナビゲートする機能であるアシストタイム(以下、「AT」という)と、特定の図柄組合せが表示された場合にリプレイの当籤確率が通常時より高くなる遊技状態であるリプレイタイム(以下、「RT」という)が作動する機能とが同時に作動するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)の機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。
キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、液晶表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4を含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施形態では、表示窓4を含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
以下、表示窓4を、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
表示窓4L,4C,4Rは、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。これら表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリール3L,3C,3Rの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させる2つのパネル開口101a,101bを有する装飾枠101と、装飾枠101のパネル開口101a,101bを塞ぐ透明の保護カバー(不図示)とを有している。
装飾枠101は、パネル開口101aとパネル開口101bとを区画する仕切り片112を有している。2つのパネル開口101a,101bは、仕切り片112によって上下方向に並ぶように区画されている。装飾枠101のパネル開口101aは、液晶表示装置11の表示部11aを露出させる。また、装飾枠101のパネル開口101bは、液晶表示装置11の表示部11a及び3つのリール3L,3C,3Rを露出させる。
装飾枠101には、上部LED(Light Emitting Diode)21a、右部LED21b、左部LED21c、下部LED21d、装飾ユニット121及び回転役物ユニット122が設けられている。上部LED21a、右部LED21b、左部LED21c、下部LED21dは、演出内容に対応するパターンで点灯及び消灯するLEDと、LEDを覆い、透光性を有するカバーから構成されている。上部LED21aは、装飾枠101の上部に設けられている。右部LED21bは、パチスロ1を正面から見て装飾枠101の右部に設けられている。左部LED21cは、パチスロ1を正面から見て装飾枠101の左部に設けられている。下部LED21dは、装飾枠101の下部に設けられている。
装飾ユニット121は、装飾枠101におけるパネル開口101aの右側部に配置されており、不図示のLEDを有している。装飾ユニット121は、特別の演出及び所定の演出が行われる場合に、演出内容に対応する色及び点灯パターンで点灯する。
回転役物ユニット122は、装飾枠101におけるパネル開口101aの左側部に配置されている。また、回転役物ユニット122は、回転役物(歯車役物)123(図4参照)と、回転役物123を回転させるステッピングモータ(不図示)と、光透過性を有し、回転役物123を覆うカバー部材125を有している。回転役物123は、所定の演出が行われる場合に、演出内容に対応するパターンで回転する。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1ベットボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R、エンターボタン28、セレクトボタン29)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1ベットボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
エンターボタン28及びセレクトボタン29は、液晶表示装置11に表示された各種画面における選択可能な複数の項目の内、任意の項目を選択するために設けられる。セレクトボタン29の押下に応じて、表示されている複数の項目の内、一つの項目を指定するためのカーソルの位置や、ハイライト表示される項目が変更される。エンターボタン28の押下に応じて、指定された項目が選択される。
また、台座部12には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器23が設けられている。この7セグ表示器23は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられている。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置43の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。
図3は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、主制御回路91を構成する主制御基板41が設けられている。主制御回路91は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路91の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応するステッピングモータに接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置43(以下、ホッパー装置43という)が設けられている。キャビネット2a内における、ホッパー装置43の左側方(キャビネット2a内部を正面から見て左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置44が設けられている。
また、キャビネット2a内における、ホッパー装置43の右側方(キャビネット2a内部を正面から見て右側)には、メダル補助収納庫45が設けられている。このメダル補助収納庫45は、ホッパー装置43から溢れ出たメダルを収納する。メダル補助収納庫45は、キャビネット2aの底面に係合されており、キャビネット2aに対して着脱可能に構成されている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、副制御回路47(図5参照)を構成する副制御基板42が設けられている。副制御基板42は、映像の表示等による演出の実行を制御する。なお、副制御基板42の具体的な構成は後述する。
また、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ46が設けられている。セレクタ46は、メダル投入口13を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー装置43に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ46内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサS46(図5参照)が設けられている。
また、フロントドア2bの裏面側における左右方向の一端側(パチスロ1を正面から見て左側)の端部には、上下方向に延びる回転軸(不図示)が設けられている。この回転軸がキャビネット2a内の支持部(不図示)に回転自在に支持されることによって、フロントドア2bはキャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられている。
また、フロントドア2bの裏面側における左右方向の他端側(パチスロ1を正面から見て右側)の端部には、メイン用ドア監視スイッチ31とサブ用ドア監視スイッチ32が上下方向に所定の距離を空けて設けられている。また、キャビネット2aの左右方向の他端側(パチスロ1を正面から見て右側)の端部には、フロントドア2bが閉じているときにメイン用ドア監視スイッチ31及びサブ用ドア監視スイッチ32と当接するスイッチ当接部33が設けられている。なお、メイン用ドア監視スイッチ31、サブ用ドア監視スイッチ32は、フロントドア2bが開いた状態では、スイッチ当接部33から離隔する。
メイン用ドア監視スイッチ31は、スイッチ当接部33に当接していると、フロントドア2bが閉じた状態を示す信号をドア中継端子板54(図5参照)を介して主制御基板41に出力し、スイッチ当接部33から離隔すると、フロントドア2bが開いた状態を示す信号をドア中継端子板54を介して主制御基板41に出力する。また、サブ用ドア監視スイッチ32は、スイッチ当接部33に当接していると、フロントドア2bが閉じた状態を示す信号を後述する24hドア監視ユニットに出力し、スイッチ当接部33から離隔すると、フロントドア2bが開いた状態を示す信号を24hドア監視ユニット290(図7参照)に出力する。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図5を参照して説明する。
図5は、パチスロ1の制御系を示すブロック図である。
パチスロ1は、キャビネット2aに配設された主制御基板41と、フロントドア2bに配設された副制御基板42を有している。
主制御基板41には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板41からステッピングモータに出力される信号を中継する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ1の設定を変更する際又はパチスロ1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57が電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板41から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板41に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット2aに取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられている。なお、ホッパー装置43については、上述したため、説明を省略する。
メダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫45を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫45がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダルセンサ46S、メイン用ドア監視スイッチ31、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副制御基板42が接続されている。つまり、メダルセンサ46S、メイン用ドア監視スイッチ31、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副制御基板42は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。
メダルセンサ46Sは、メダルが前述のセレクタ46内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。メイン用ドア監視スイッチ31は、上述のようにフロントドア2bの開閉を報知するための信号を主制御基板41へ出力する。そして、この信号は、パチスロ1の外部へ出力される。BETスイッチ62は、MAXベットボタン14及び1ベットボタン15(図2参照)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー26が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板41に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン27L,27C,27Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器23に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器23とLED69が接続されている。LED69は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副制御基板42は、ドア中継端子板54を介して主制御基板41に接続されている。また、副制御基板42は、後述するサブデバイス群100、エンタースイッチ28a及びセレクトスイッチ29aに電気的に接続されている。本実施形態では、副制御基板42は、主制御基板41から送信される各種コマンドや、エンタースイッチ28a、セレクトスイッチ29aからの入力情報などに基づいて、演出データを決定する。そして、副制御基板42は、決定された演出データをサブデバイス群100内の各種サブデバイスに出力する。この結果、サブデバイスにより所定の演出が実行される。
セレクトスイッチ29aは、遊技者がセレクトボタン29を押下したか否かを検出する。そして、セレクトスイッチ29aは、遊技者の選択操作内容に対応する信号、例えば、メニュー画面等に表示された選択可能な複数の項目のうち何れの項目が選択状態にあるかを示す表示態様(例えば、アイコン)を移動させるための信号等を副制御基板42に出力する。
エンタースイッチ28aは、遊技者がエンターボタン28を押下したか否か検出する。そして、エンタースイッチ28aは、遊技者の決定操作内容に対応する信号、例えば、選択状態にある項目を遊技者が選択したことを示す信号等をサブCPU71に出力する。すなわち、遊技者は、メニュー画面等において、選択したい所定項目が選択状態になるまでセレクトボタンを押下し、その後、所定項目をエンターボタンで押下することにより、所定項目を選択することができる。
なお、副制御基板42及びサブデバイス群100についは後述する。
<主制御回路>
次に、主制御基板41により構成される主制御回路91について、図6を参照して説明する。
図6は、パチスロ1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主制御基板41上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御基板42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。メインCPU93がメインROM93に記憶されている各種制御プログラムを実行して後述の各種処理(例えば、後述の図73〜図94)等を行うことによって、主制御回路91(主制御基板42)は、パチスロ1の遊技に係る遊技処理動作を制御する。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが1回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン27Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御基板とサブデバイス群>
次に、副制御基板42と、サブデバイス群100について、図7〜図10を参照して説明する。
図7は、パチスロ1の副制御基板42とサブデバイス群100の構成例を示すブロック図である。図8は、パチスロ1の通信LSIの構成を示すブロック図である。図9は、通信LSIにおけるAES回路を示す模式図である。図10は、各種サブデバイスの内部構成を示すブロック図である。
(1)副制御基板42の構成
まず、図7を参照して、副制御基板42の構成について説明する。副制御基板42は、主制御回路91と電気的に接続されており(図5参照)、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。図7に示すように、副制御基板42は、サブCPU71(副制御部)、サブROM72、DRAM(Dynamic RAM)73(以下、サブRAM73という)、SRAM(Static RAM)74(以下、バックアップRAM74という)、DSP(Digital Signal Processor)77、デジタルアンプ78及び通信LSI79を有する。なお、サブROM72、サブRAM73、バックアップRAM74、DSP77、通信LSI79はサブCPU71に接続され、デジタルアンプ78はDSP77に接続される。
また、副制御基板42は、サブCPU71内の設けられた計時専用回路のRTC(RealTime Clock)70a(以下、内蔵RTC70aという)と、サブCPU71に接続された外付けRTC70bとを有する。さらに、副制御基板42は、SRAM74及び外付けRTC70bに接続されたバッテリ70cを有する。なお、外付けRTC70bは、内蔵RTC70aのバックアップ用の計時回路である。
サブCPU71は、CPUで構成され、主に、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、サブROM72に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御(演出制御)を行う。具体的には、サブCPU71は、演出内容により指定されたアニメーションデータに係る映像を液晶表示装置11に表示するように後述するGPU基板220にコマンドを送信して指示する。また、サブCPU71は、演出内容により指定されたサウンドデータに係るBGMなどの音を後述するサウンドI/O基板230を介してスピーカ20L,20Rにより出力させる。また、サブCPU71は、演出内容により指定されたランプデータ(点灯データ)に基づいて、後述するLED制御基板(上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270)にLED21a,21b,21c,21dの点灯及び消灯をコマンドを送信して指示する。また、サブCPU71は、演出制御機能だけでなく、例えば、各種エラー監視機能も有する。
サブROM72は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU71が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路60との通信を制御するための主基板通信タスク、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、各種LEDによる光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音声の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータ(画像データ)を記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータ(音声データ)を記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータ(点灯パターンデータ)を記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、照合用コード(識別情報)を記憶する記憶領域が含まれる。照合用コードは、機種名、機種に用いるコンテンツ、機種の仕様などに基づいて機種別に設定されるコードである。照合用コードは、後述する副制御基板照合処理をサブデバイスに要求する際に副制御基板42が送信する「副制御基板照合リクエスト」に含まれる。なお、本実施形態では、照合用コードを機種別に設定されるコードとしたが、これに代えて、副制御基板42(又はサブCPU71)に対して固有のコードを、照合用コードとしてもよい。
サブRAM73は、決定された演出内容(演出データ)を登録する格納領域や、主制御回路60から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。 SRAM74は、後述する監視履歴情報を保存する監視履歴保存領域を有する。
バックアップRAM74は、サブRAM73内の所定のデータをバックアップする記憶装置である。例えば、バックアップRAM74には、電源投入時に、サブRAM73に複写されるデータがバックアップされる。
DSP77は、サブCPU71が演出データに基づいて選択するデジタル形式の音声データをデジタルアンプ78に出力する。デジタルアンプ78は、DSP77から入力された音声データを、アナログ形式に変換して出力する。この結果、サブCPU71により決定された演出データに対応する音声が、スピーカ20L、20Rから出力される。
通信LSI79は、サブデバイス群100内の各種サブデバイスとの間で、コマンドやデータ等を送受信するために用いられる。
(2)通信LSI
次に、図8を参照して本実施形態における通信LSIの構成について説明する。なお、本実施形態において、副制御基板42が備える通信LSI79及びサブデバイス群100を構成するサブデバイスが備える通信LSIは同様の構成のため、以下では、通信LSI79の詳細な構成を説明し、他の通信LSIの詳細な説明は省力する。
図8に示すように、通信LSI79は、専用コントローラ201、設定レジスタ202、キャッシュメモリ203、AES(Advanced Encryption Standard)回路204、外部バスインターフェース205、第1DMAC(Direct Memory Access Controller)206、第2DMAC207、第1SPI(Serial Peripheral Interface)208、第2SPI(図示せず)、第1I2C(Inter-Intergrated Circuit)209、第2I2C210、第1マンチェスター回路211、第2マンチェスター回路212、第3マンチェスター回路213及びクロック・リセット制御回路214を有している。これらは、内部バスを介して相互に接続されている。第1I2C209と第1マンチェスター回路211は、互いに接続されている。また、第2I2C210と第2マンチェスター回路212は、互いに接続されている。このような通信LSI79は、例えばASICにより構成される。
専用コントローラ201は、コマンドやデータの送信及び受信に係る全般的な制御を行う。例えば、専用コントローラは、例えばハードウェアタイマとして機能し、送受信時にタイムアウト処理を行う。設定レジスタ202は、不揮発性メモリと同等の機能をもつ記憶回路である。設定レジスタ202には、AES回路204で使用される暗号化キーや通信仕様に係る設定データ(例えば、通信上でMasterとして機能するのか、Slaveとして機能するのかを示すデータ)等が格納される。設定レジスタ202には、例えば基板実装時において後述の第2SPIを通じてデータが書き込み可能である。キャッシュメモリ203は、主にバッファとして用いられる。例えば、キャッシュメモリ203には、送受信に係るコマンドやデータが一時記憶される。クロック・リセット制御回路214は、発振器(OSC:Oscillator)や外部リセットによる入力信号に基づいてクロック信号やリセット信号を生成し、送受信のタイミングやリセット動作を制御する。
AES回路204は、共通鍵ブロック暗号方式によりデータの暗号化及び復号化を行う。AES回路204は、AES暗号化アルゴリズムに基づく機能ブロックと、AES暗号化アルゴリズムの逆関数であるAES復号化アルゴリズムに基づく機能ブロックとをハードウェア構成として備えている。AES暗号化アルゴリズムは、共通鍵を使って平文データを暗号化し、AES復号化アルゴリズムは、同じ共通鍵を使って暗号化したデータを元の平文データに戻すようになっている。
ここで、AES暗号化アルゴリズムは、共通鍵暗号方式の代表的な暗号化アルゴリズムであり、鍵長が128ビット、192ビット、256ビットから選択可能であって、ブロック長が例えば128ビットのSPN(Substitution Permutation Network Structure)構造のブロック暗号である。ほとんどのブロック暗号は、実装コストを効率化するため、同一のラウンド関数を繰り返す繰返し暗号になっており、SPN構造は、繰返し暗号の代表的な構成法である。また、ブロック暗号とは、共通鍵暗号の一種であり、固定長のデータを単位として処理する暗号の総称である。ちなみに、ビット単位やバイト単位で処理を行う暗号は、ストリーム暗号と称される。
図9は、AES回路204の構成を示す模式図である。図9に示すように、AES回路204は、所定ラウンド数の行列演算操作をステップ単位に繰り返し実行する機能ブロックにより構成される。AES回路204により繰り返し実行されるステップとしては、バイトサブステップ204A、行シフトステップ204B、列混合ステップ204C、及び最終ステップとしてラウンド鍵追加ステップ204Dがある。これらのステップが繰り返し実行される回数(ラウンド数)は、鍵長によって異なり、鍵長が128ビットでラウンド数11、鍵長が192ビットでラウンド数13、鍵長が256ビットでラウンド数15となっている。ただし、いずれにおいても最終ラウンドにおいては、列混合ステップ204Cは実行されない。
バイトサブステップ204Aでは、最初に、固定長の入力データが例えば4行4列からなる16個のバイトに区分され、各バイトがSボックスによって置換される。Sボックスは、共通鍵ブロック暗号方式の基本的な関数をハードウェアにより実現したものであり、平文と暗号文の相関性(線形性)を壊すための仕組みを提供している。Sボックスは、差分暗号解読に対する耐性に優れており、また、線形暗号解読による近似を防止することにおいても優れている。
次に、行シフトステップ204Bでは、行及び列からなるバイトのうちの各行が所定のアルゴリズムに基づいて行方向にシフトされる。このような行シフトステップ204Bは、各行の異なるバイトがその他の行において対応するバイトと相互作用しないようにする仕組みを提供している。
次に、列混合ステップ204Cでは、行シフトステップ204Bを経た各列のバイトがガロア体演算に基づく行列により乗算される。このような列混合ステップ204Cは、各列における各バイトが他のバイトに影響を与えるようにする仕組みを提供している。
次に、ラウンド鍵追加ステップ204Dでは、設定レジスタ202に格納された暗号化キー(公開鍵)を所定のアルゴリズムに基づいて変換し、変換したデータがラウンド鍵として次のラウンドに渡される。そして、ラウンド鍵追加ステップ204Dでは、ラウンドごとに異なるラウンド鍵と列混合ステップ204Cあるいは行シフトステップ204Bを経た各バイトとの排他的論理和がとられる。なお、ラウンド鍵に対してオリジナル鍵となる暗号化キー(公開鍵)やAES回路204に関する設定データ等は、例えば基板実装時において1回に限り、第2SPI(不図示)を通じて設定レジスタ202に書き込まれる。
このようなAES回路204によれば、上述したバイトサブステップ204A、行シフトステップ204B、列混合ステップ204C、ラウンド鍵追加ステップ204Dが所定ラウンド数繰り返し実行されることにより、暗号化されたデータが出力される。暗号化されたデータは、AES回路204によるAES暗号化アルゴリズムとは逆のAES復号化アルゴリズムにより元の平文データに変換される。これにより、通信LSI79を介して送信されるデータは、AES暗号化されたデータとなって解読されにくい。すなわち、AES暗号化により通信ゴトを十分に防止することができる。
図8に示す第1SPI208は、同期方式によるシリアル通信用のインターフェース回路であり、3線式シリアルバス通信に用いられる。第1SPI208は、非同期方式のシリアル通信に比べて高速にデータを送受信し得る。第1SPI208には、複数のデバイスが接続可能である。本実施形態において、第1SPI208は、副制御基板42とサブデバイス群100(図7参照)の内の後述するGPU基板220との通信に用いられる。なお、図示しない第2SPIは、第1SPI208と同様の機能を有するものであり、共通する機能についての説明は省略する。本実施形態の第2SPIには、設定レジスタに対して暗号化キーや設定データ等を書き込む際に用いる専用端子が設けられている。すなわち、第2SPIは、暗号化キーや設定データ等の書き込みデバイス専用の接続回路として使用される。
第1DMAC206は、第1SPI208を用いたDMA(Direct Memory Access)方式の通信を制御する回路である。第2DMAC207は、第2SPIを用いたDMA方式の通信を制御する回路である。
第1I2C209は、同期方式によるシリアル通信用のインターフェース回路であり、2線式シリアルバス通信に用いられる。第1I2C209は、非同期方式のシリアル通信に比べて高速にデータを送受信し得る。第1I2Cに209は、複数のデバイスが接続可能である。本実施形態において、第1I2C209は、副制御基板42とサブデバイス群100(図7参照)の内の後述するサウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280、24hドア監視ユニット290との通信に用いられる。第2I2C210は、第1I2C209と同様の機能を有し、第1I2C209の予備として設けられている。
第1マンチェスター回路211は、二相位相偏移変調(BPSK:Binary Phase−Shift Keying)方式によりデジタル形式のシリアルデータの変調(符号化)及び復調(復号化)を行う回路である。第1マンチェスター回路211は、連続する「0」又は「1」からなる比較的長いストリングが含まれない任意のビット列からなるシリアルデータを変調し、また、変調されたシリアルデータから元のビット列からなるデジタルデータを復調する。第1マンチェスター回路211は、変調の際に用いるクロックレートをシリアルデータ内に埋め込むことができる。基本的にマンチェスター変調方式では、デジタル入力値の「1」及び「0」からなるバイナリ状態を遷移として定義付け、シリアルデータとして入力される信号の立上りエッジと立下りエッジに対し、デジタル出力値としてロジックレベルの「0」と「1」、あるいはその逆のロジックレベルを割り当てることにより、変調されたシリアルデータを生成する。復調の際には、変調とは逆の手順で復調を行い、デジタル入力値としてロジックレベルの「0」と「1」に対して、出力すべき信号に立上りエッジと立下りエッジ、あるいはその逆の信号波形を形成することにより、復調されたシリアルデータを生成する。
なお、本実施形態においては、図8に具体的に示すように、第1マンチェスター回路211は、第1I2C209と対をなし、この第1I2C209を通じてコマンドやデータを送受信し得るように構成されている。第2マンチェスター回路212及び第3マンチェスター回路213は、第1マンチェスター回路211と同様の機能を有するものであり、共通する機能についての説明は省略する。
第2マンチェスター回路212は、第2I2C210と対をなし、この第2I2C210を通じてコマンドやデータを送受信するように構成されている。第3マンチェスター回路213は、第1SPI208を介する送受信用として設けられ、この第1SPI208を通じてコマンドやデータを送受信するように構成されている。
なお、本実施形態において第1〜第3マンチェスター回路211,212,213は予備的に設けられており、これらを用いて通信を行うか否かは任意に設定可能となっている。以下の説明では、第1〜第3マンチェスター回路211,212,213を用いないで通信を行う態様を説明する。
外部バスインターフェース205は、HOST、例えば副制御基板42のサブCPU71(サブデバイスにおいては後述するGPU221及び各ワンチップCPU)のメモリのRead/Writeや入出力装置の制御やRead/Writeのためのデータを転送するためのバス(Bus)に接続されている回路である。通信LSI79は、サブCPU71に制御され、外部バスインターフェース205を介して入力されたコマンドやデータを、必要に応じてサブデバイス群100(図7参照)に出力する。また、通信LSI79は、サブデバイス群100から入力されたデータを外部バスインターフェース205を介してサブCPU71に出力する。
(3)サブデバイス群
次に、図7及び図10を参照して、副制御基板42に接続され、副制御基板42により制御される各種サブデバイスを含むサブデバイス群100の構成内容について説明する。
本実施形態では、サブデバイス群100は、図7に示すように、液晶表示装置11、2つのスピーカ20L,20R、上部LED21a、右部LED21b、左部LED21c、下部LED21d、回転役物ユニット122及びサブ用ドア監視スイッチ32を含む。なお、これらのサブバイスの構成については上述の通りであるので、ここではこれらのサブデバイスの説明は省略する。
さらに、サブデバイス群100は、GPU基板220、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280及び24hドア監視ユニット290を含む。なお、サブデバイス群100の構成は、図7に示す例に限定されず、例えば、パチスロ1の機種等に応じて適宜変更することができる。例えば、図7に示すサブデバイス群100に含まれるサブデバイス以外のサブデバイスがさらに含まれていてもよいし、いずれかを設けない構成にしてもよい。
本実施形態において、GPU基板220、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280及び24hドア監視ユニット290は、副制御基板42に代わって、各種抽籤を行う代理抽籤処理を行う。また、これらのサブデバイスは、代理抽籤処理に必要なデータ(例えば、図57〜図70に示す各種テーブル)を副制御基板42から受信して記憶するローディング処理を行う。また、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280及び24hドア監視ユニット290は、副制御基板42の不正な交換などのゴト行為を報知するために副制御基板42から受信した照合用コードと自身が記憶する照合用コードとを照合する副制御基板照合処理を行う。
[GPU基板]
GPU基板220は、図7に示すように、液晶表示装置11及び副制御基板42に接続されており、副制御基板42からの指示に基づいて液晶表示装置11の画像の表示を制御する。また、GPU基板220は、GPU(Graphics Processing Unit)221、GPU221に接続されたVRAM(Video RAM)224、RAM225、フラッシュメモリ222及び通信LSI223、を有している。GPU221は、副制御基板42のサブCPU71から受信する画像表示コマンド等に基づいて、液晶表示装置11に画像を表示させるための画像表示処理を行う。なお、GPU221が行う処理に必要なデータは起動時にVRAM224に展開される。そして、GPU221は、VRAM224に展開されたデータに基づいて画像データを生成し、該画像データを液晶表示装置11に供給する。また、GPU221は、ローディング処理、代理抽籤処理を行う。
フラッシュメモリ222は、不揮発性のメモリである。RAM225には、ローディング処理で、サブCPUから受信したデータが記憶される。通信LSI223は、副制御基板42の通信LSI79と共通の構成及び機能を有しているため、ここでは詳細な説明を省略する。
GPU基板220は、副制御基板42との間で、通信LSI223を介して、ローディング処理、代理抽籤処理に係るコマンドやデータの送受信を行う。また、GPU基板220は、専用バス227を介して、画像表示処理に係るコマンドや画像データの受信を行う。
[サウンドI/O基板]
図7に示すように、サウンドI/O基板230は、スピーカ20L,20R及び副制御基板42に接続されており、副制御基板42のデジタルアンプ78とスピーカ20L,20Rとの間で音声データを中継する。また、図10に示すように、サウンドI/O基板230は、ワンチップCPU231、フラッシュメモリ232及び通信LSI233を有している。
ワンチップCPU231は、図示しないROM、RAM、タイマー回路、カウンタ回路、外部バスI/F、シリアル通信(UART)回路が内蔵された32BitCPUである。また、ワンチップCPU231は、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理を行う。ワンチップCPU231のRAMには、ローディング処理で、副制御基板42から受信したデータが記憶される。ワンチップCPU231のROMには、ワンチップCPU231で実行される各種プログラムなどが記憶されている。カウンタ回路は、代理抽籤処理において乱数発生器として機能する。
フラッシュメモリ232は、不揮発性のメモリである。フラッシュメモリ232には、副制御基板照合処理で用いる照合用データ(基本識別情報)が予め記憶されている。通信LSI233は、副制御基板42の通信LSI79と共通の構成及び機能を有しているため、ここでは詳細な説明を省略する。
サウンドI/O基板230は、副制御基板42との間で、通信LSI233を介して、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理に係るコマンドやデータの送受信を行う。また、サウンドI/O基板230は、専用ライン234(図7参照)を介して、副制御基板42から音声データを受信する。
[上部LED制御基板]
図7に示すように、上部LED制御基板240は、上部LED21a及び副制御基板42に接続されており、副制御基板42からの指示に基づいて、上部LED21aの発光を制御する。また、図10に示すように、上部LED制御基板240は、ワンチップCPU241、フラッシュメモリ242及び通信LSI243を有している。ワンチップCPU241は、副制御基板42から受信する点灯パターンデータに基づいて上部LED21aを発光させる発光演出制御処理を行う。また、ワンチップCPU241は、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理を行う。ワンチップCPU241のその他の構成及び機能並びにフラッシュメモリ242、通信LSI243は、サウンドI/O基板230のワンチップCPU231、フラッシュメモリ232、通信LSI233と同様のため、ここでは詳細な説明を省略する。
上部LED制御基板240は、副制御基板42との間で、通信LSI243を介して、発光演出制御処理、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理に係るコマンドやデータの送受信を行う。
[右部LED制御基板]
図7に示すように、右部LED制御基板250は、右部LED21b及び副制御基板42に接続されており、副制御基板42からの指示に基づいて右部LED21bの発光を制御する。また、図10示すように、右部LED制御基板250は、ワンチップCPU251、フラッシュメモリ252及び通信LSI253を有している。なお、右部LED制御基板250のワンチップCPU251、フラッシュメモリ252及び通信LSI253は、上部LED制御基板240のワンチップCPU241、フラッシュメモリ242及び通信LSI243と同様の構成及び機能を有しているため、ここでは詳細な説明は省略する。
[左部LED制御基板]
図7に示すように、左部LED制御基板260は、左部LED21c及び副制御基板42に接続されており、副制御基板42からの指示に基づいて左部LED21cの発光を制御する。また、図10に示すように、左部LED制御基板260は、ワンチップCPU261、フラッシュメモリ262及び通信LSI263を有している。なお、左部LED制御基板260のワンチップCPU261、フラッシュメモリ262及び通信LSI263は、上部LED制御基板240のワンチップCPU241、フラッシュメモリ242及び通信LSI243と同様の機能を有しているため、ここでは詳細な説明は省略する。
[下部LED制御基板]
図7に示すように、下部LED制御基板270は、下部LED21d及び副制御基板42に接続されており、副制御基板42からの指示に基づいて下部LED21dの発光を制御する。また、図10に示すように、下部LED制御基板270は、ワンチップCPU271、フラッシュメモリ272及び通信LSI273を有している。なお、下部LED制御基板270のワンチップCPU271、フラッシュメモリ272及び通信LSI273は、上部LED制御基板240のワンチップCPU241、フラッシュメモリ242及び通信LSI243と同様の機能を有しているため、ここでは詳細な説明は省略する。
[役物制御基板]
図7に示すように、役物制御基板280は、回転役物ユニット122及び副制御基板42に接続されており、副制御基板42からの指示に基づいて、回転役物123の動作を制御する。また、図10に示すように、役物制御基板280は、ワンチップCPU281、フラッシュメモリ282及び通信LSI283を有している。ワンチップCPU281は、副制御基板42から受信するパルスパターンデータに基づいて回転役物ユニット122のステッピングモータを駆動させる駆動制御処理を行う。また、ワンチップCPU281は、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理を行う。ワンチップCPU281のその他の構成及び機能並びにフラッシュメモリ282、通信LSI283は、サウンドI/O基板230のワンチップCPU231、フラッシュメモリ232、通信LSI233と同様のため、ここでは詳細な説明を省略する。
役物制御基板280は、副制御基板42との間で、通信LSI283を介して、駆動制御処理、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理に係るコマンドやデータの送受信を行う。
[24hドア監視ユニット]
図7に示すように、24hドア監視ユニット290は、サブ用ドア監視スイッチ32及び副制御基板42に接続されている。また、図10に示すように、24hドア監視ユニット290は、ワンチップCPU291、フラッシュメモリ292、通信LSI293及び計時回路であるRTC294を有している。また、24hドア監視ユニット290は、パチスロ1の電源が切られているときの電源としてバッテリ(不図示)を有している。なお、このバッテリは、パチスロ1の電源が切られているときに、24hドア監視ユニット290に接続されているサブ用ドア監視スイッチ32の電源としても機能する。
ワンチップCPU291は、サウンドI/O基板230のワンチップCPU231と同様の構成及び機能を有している。ワンチップCPU291は、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理を行う。また、ワンチップCPU291は、副制御基板照合処理において、副制御基板42から受信した照合用コードとフラッシュメモリ292が記憶している照合用コードが一致しないという判定結果及びこの判定を行った時刻を示す情報(以下、照合結果情報)をフラッシュメモリ292に記憶する。また、ワンチップCPU291は、サブ用ドア監視スイッチ32から受信した信号に基づいて、フロントドア2bが開いたこと及び開いた時刻を示す情報、又は、フロントドア2bが閉まったこと及び閉まった時刻を示す情報(以下、これらをドア開閉情報と称する場合がある)をフラッシュメモリ292に記憶する。また、ワンチップCPU291は、副制御基板42との通信動作において、副制御基板42から所定時間、本実施形態では5秒間以上、コマンドデータの送信がない場合に副制御基板42との間の通信における異常である通信断絶(通信異常)が発生したことを検知し、検知結果及び通信断絶を検知したときの時刻を示す情報(以下、通信断絶情報)をフラッシュメモリ292に記憶する。なお、本実施形態において、ワンチップCPU291が通信断絶を検知する場合には、上述の5秒間以上副制御基板42からコマンドデータの送信がない場合、すなわち断線やコネクタ抜けなどの理由で受信データがない場合の他に、受信したコマンドデータに異常がある場合(例えば、ノイズなどによるデータばけ)や受信したコマンドデータのコマンド体系が所定の(プログラムで規定する)コマンド体系でない場合(例えば、規定範囲外のコマンドデータや、他のスレーブアドレス等)も含まれる。
また、ワンチップCPU291は、照合結果情報、ドア開閉情報及び通信断絶情報(以下、これらを監視履歴情報と称する場合がある)の送信を要求するコマンドである監視履歴リクエストを副制御基板42から受信すると、フラッシュメモリ292に記憶されている監視履歴情報を副制御基板42に送信する監視履歴情報送信処理を行う。
なお、上述のように、24hドア監視ユニット290は、パチスロ1の電源が切られているときに電源として機能するバッテリを有しているため、パチスロ1の電源が切られているときに生じたドアの開閉についてのドア開閉情報をフラッシュメモリ292に記憶することができる。
ワンチップCPU291のその他の構成及び機能並びにフラッシュメモリ292、通信LSI293は、サウンドI/O基板230のワンチップCPU231、フラッシュメモリ232、通信LSI233と同様のため、ここでは詳細な説明は省略する。なお、24hドア監視ユニット290は、電源電圧が規定値(例えば、供給される定格電圧が+12Vの場合に+10V)以下になることにより、パチスロ1の電源が切られた状態を監視可能な電断検知回路(不図示)を有しており、ワンチップCPU291は、電断検知回路が電断を検知したことにより、通信断絶の監視を終了する。
24hドア監視ユニット290は、副制御基板42との間で、通信LSI293を介して、監視履歴情報送信処理、ローディング処理、代理抽籤処理、副制御基板照合処理に係るコマンドやデータの送受信を行う。
副制御基板42は、24hドア監視ユニット290から監視履歴情報を受信するとSRAM74の監視履歴保存領域に記憶している監視履歴情報とを比較し、監視履歴保存領域に記憶されていない監視履歴情報を特定し、特定した監視履歴情報を監視履歴保存領域に追記する。また、副制御基板42は、液晶表示装置11の表示画面に表示されるメニュー画面(不図示)において、「監理履歴」メニューが選択及び決定されると、SRAM74の監視履歴保存領域に記憶している監視履歴情報に基づいて図11に示す監視履歴画面を作成し、液晶表示装置11の表示画面に表示する。メニュー画面は、例えば、遊技店の係員(ホール管理者)が、パチスロ1の各種設定に対して変更等の操作を行う際に、液晶表示装置11の表意画面に表示される。ホール管理者は、メニュー画面においてセレクトボタン29及びエンターボタン28(図2参照)を操作して「監理履歴」メニューを選択及び決定する。
図11に示すように、監視履歴画面には、監視履歴情報、すなわち照合結果情報、ドア開閉情報及び通信断絶情報が時系列で表示される。この際、最も監視履歴情報が確認画面の最上欄(番号「1」の欄)に表示される。また、本実施形態では、各監視履歴情報は、「内容」及びエラーの「発生日時」のデータセットとして表示される。内容欄の「OPNE」はフロントドア2bが開いたこと示し、「CLOSE」はフロントドア2bが閉まったことを示している。また、内容欄の「NO MATCH」は、副制御基板42から受信した照合用コードと24hドア監視ユニット290のフラッシュメモリ292が記憶している照合用コードが一致しなかったことを示している。また、内容欄の「24h DSC」は副制御基板42と24hドア監視ユニット290との間の通信断絶が発生したことを示し、「24h RSM」は副制御基板42と24hドア監視ユニット290との間の通信が再開したことを示している。ホール管理者は、監視履歴画面を見ることで、フロントドア2bの開閉があったこと、副制御基板42から受信した照合用コードと24hドア監視ユニット290のフラッシュメモリ292が記憶している照合用コードが一致しなかったこと、及び、副制御基板42との間の通信断絶が発生したこと、を認識することができる。
(4)サブデバイス群の通信
次に、図10を参照して、サブデバイス群100の通信について説明する。
図10に示すように、副制御基板42における通信LSI79の第1SPI208とGPU基板220における通信LSI223の第1SPIとは、3本の信号線からなるSPIバスによって接続されている。すなわち副制御基板42とGPU基板220間では、3線式シリアルバス通信によるデータ(コマンドを含む)の送受信が可能である。本実施形態における3線式シリアルバス通信では、1つのMasterと1つのSlave間でDMA転送によりデータが送受信される。本接続態様においては、副制御基板42がMasterとして機能し、GPU基板220がSlaveとして機能する。SPIバスは、同期のために副制御基板42が供給するシリアルクロック信号用の信号線であるSCK、副制御基板42から出力されるデータ用の信号線であるSDI、及び、GPU基板220から出力されるデータ用の信号線であるSDOの3本の信号線からなる。なお、1つのMasterに複数のSlaveが接続され、且つ、1つのMasuterと複数のSlave間でデータの送受信を行う場合、Masterは、複数のSlaveの内で1つのSlaveを通信対象として選択(Select)する接続切換制御を逐次行うことで、各Slaveとの間で1対1の接続状態にしてからデータの送受信を行う。
図10に示すように、副制御基板42における通信LSI79の第1I2C209と、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280、24hドア監視ユニット290における通信LSI233,243,254,263,273,283,293の第1SPIとは、2本の信号線からなるI2Cバスによって接続されている。すなわち副制御基板42とこれらのサブデバイス間では、2線式シリアルバス通信によってデータ(コマンドを含む)の送受信が可能である。本実施形態における2線式シリアルバス通信では、1つのMasterが、接続されている複数のSlaveにおける各Slaveとの間でデータの送受信を行う。本接続態様においては、副制御基板42がMasterとして機能し、I2Cバスで接続されているサブデバイスがSlaveとして機能する。I2Cバスは、同期のために副制御基板42が供給するシリアルクロック信号用の信号線であるSCL、シリアルデータの入出力に用いられる信号線であるSDAの2本の信号線からなる。なお、Masterから接続されている複数のSlaveの全てにデータを一括で送信することも可能である。
[副制御基板とGPU基板間の通信動作]
次に、図12を参照して副制御基板42とGPU基板220間の通信動作について説明する。図12は、副制御基板42とGPU基板220間における各種データ(コマンドを含む)の送受信動作の時系列的な流れ(通信フロー)を示した図である。図12に示すように、副制御基板42とGPU基板220間の通信動作としては、立上動作と正常動作がある。なお、本実施形態では、副制御基板42からサブデバイスへのデータの送信動作は、送信するデータの種別に関係なく、33msec周期で行われる。
(1)立上動作
最初に、GPU基板220を起動する(立ち上げる)際に行われる、副制御基板42及びGPU基板220間の通信動作である立上動作について説明する。
まず、GPU基板220の立ち上げ開始時に、副制御基板42がGPU基板220にポーリングコマンドデータを送信する(図12中の矢印C11)。ポーリングコマンドデータを受信したGPU基板220は、「初期データ要求」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C12)。
副制御基板42は、「初期データ要求」のコマンドデータを受信すると、「ローディングリクエスト」のコマンドデータをGPU基板220に送信する(C13)。このコマンドデータは、代理抽選処理に必要なデータ、例えば図57〜図70に示す各種テーブルの記憶をGPU基板220に要求するコマンドと代理抽選処理に必要なデータとから構成されている。
GPU基板220は、「ローディングリクエスト」のコマンドデータを受信すると、代理抽籤処理に必要なデータをRAM225に記憶する。そして、GPU基板220は、「初期化完了」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C14)。この通信動作により、立上動作が終了する。
(2)正常動作
次に、立上動作後、GPU基板220の正常動作中に行われる、正常動作について説明する。
副制御基板42は、各種抽籤処理を行う際に、「抽籤リクエスト」のコマンドデータをGPU基板220に送信する(C15)。このコマンドデータには、GPU基板220に代理抽籤処理の実行を要求するコマンドが含まれている。また、このコマンドデータには、実行を要求する代理抽籤処理の種別が含まれている。また、このコマンドデータには、実行を要求する代理抽籤処理に応じたパラメーター(後述する当籤番号など)が含まれている場合がある。
GPU基板220は、「抽籤リクエスト」のコマンドデータを受信すると、要求された種別の代理抽籤処理を実行する。具体的には、GPU基板220のGPU221は、乱数を発生させて、発生させた乱数と、ローディング処理でRAM225に記憶した代理抽籤処理に必要なデータ(例えば、図57〜図70に示す各種テーブルの内の要求された種別の代理抽籤処理に係るテーブル)と、に基づき代理抽籤処理を実行する。そして、GPU基板220は、「抽籤結果通知」のコマンドデータを副制御基板42に返信して(C16)、代理抽籤処理の結果を副制御基板42に通知する。
正常動作中に、副制御基板42からGPU基板220に「抽籤リクエスト」のコマンドデータを送信しないとき、すなわち各種抽籤処理を行わないときは、GPU基板220にポーリングコマンドデータを送信する(C17)。ポーリングコマンドデータを受信したGPU基板220は、返信データ(「初期データ要求」のコマンドデータ等)が無い場合には、アンサコマンドデータをサブCPU71へ返信する(C18)。
なお、説明を簡略化するために、図12に示す通信フローでは、「ローディングリクエスト」のコマンドデータが1回送信される態様を示した。しかし、代理抽籤に必要なデータのサイズが、DMACが1回で送信できる最大サイズを超過している場合には、副制御基板42は、GPU基板220に、「ローディングリクエスト」のコマンドデータを複数回送信する。この場合、GPU基板220は、複数の「ローディングリクエスト」を受信後、「初期化完了」のコマンドデータを副制御基板42に返信する。
また、図12に示す通信フローでは、「抽籤リクエスト」のコマンドデータとポーリングコマンドデータの送信順序をこの順で示したが、これはこれらのコマンドの送信が図12の通信フローに示す順で必ず行われることを意味するものでない。すなわち各コマンドの送信タイミングは、各種抽籤処理を行うタイミングによって変更される。また、副制御基板42は、正常動作中にこれらのコマンドを複数回送信する場合がある。
また、GPU基板220は、副制御基板42との通信動作において、副制御基板42から所定時間、本実施形態では5秒間以上、コマンドデータの送信がない場合に副制御基板42との間の通信における異常である通信断絶(通信異常)が発生したことを検知する。具体的には、GPU基板220は、GPU221をタイマーとして機能させ、副制御基板42からコマンドデータを受信してから5秒を経過すると、副制御基板42との間の通信断絶が発生したことを検知する。
なお、本実施形態において、GPU基板220が通信断絶を検知する場合には、上述の5秒間以上副制御基板42からコマンドデータの送信がない場合、すなわち断線やコネクタ抜けなどの理由で受信データがない場合の他に、受信したコマンドデータに異常がある場合(例えば、ノイズなどによるデータばけ)や受信したコマンドデータのコマンド体系が所定の(プログラムで規定する)コマンド体系でない場合(例えば、規定範囲外のコマンドデータや、他のスレーブアドレス等)も含まれる。
通信断絶が発生した後、副制御基板42とGPU基板220間との通信動作を再開する際、GPU基板220の立ち上げ開始時と同様に、立上動作が行われる。すなわち、GPU基板220にポーリングコマンドデータを送信する(C19)。ポーリングコマンドデータを受信したGPU基板220は、「初期データ要求」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C20)。以降の通信動作は、上述したGPU基板220の立ち上げ開始時の立上動作と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。
[副制御基板と24hドア監視ユニット間の通信動作]
次に、図13を参照して副制御基板42と24hドア監視ユニット290間の通信動作について説明する。図13は、副制御基板42と24hドア監視ユニット290間における各種データ(コマンドを含む)の送受信動作の時系列的な流れ(通信フロー)を示した図である。図13に示すように、副制御基板42と24hドア監視ユニット290間の通信動作としては、立上動作と正常動作がある。
(1)立上動作
最初に、24hドア監視ユニット290を起動する(立ち上げる)際に行われる、副制御基板42及び24hドア監視ユニット290間の通信動作である立上動作について説明する。
まず、24hドア監視ユニット290の立ち上げ開始時に、副制御基板42が24hドア監視ユニット290に「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータを送信する。このコマンドデータは、24hドア監視ユニット290に副制御基板照合処理の実行を要求するコマンドが含まれている。また、このコマンドデータには、副制御基板42のサブROM72に記憶されている照合用コードが含まれている。
「副制御基板照合リクエスト」を受信した24hドア監視ユニット290は、副制御基板照合処理を実行する。副制御基板照合処理において、24hドア監視ユニット290は、フラッシュメモリ292(図10参照)に記憶されている照合用コードと副制御基板42から受信した照合用コードとが一致するか否かを判定し、一致しないと判定するときは、この判定結果とこの判定を行った時刻を示す情報である照合結果情報をフラッシュメモリ292に記憶する。
副制御基板42は、24hドア監視ユニットに、「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータを送信後、ポーリングコマンドデータを送信する(C22)。ポーリングコマンドデータを受信した24hドア監視ユニットは、「初期データ要求」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C23)。
副制御基板42は、「初期データ要求」のコマンドデータを受信すると、「ローディングリクエスト」のコマンドデータを24hドア監視ユニット290に送信する(C24)。このコマンドデータは、代理抽選処理に必要なデータ、例えば図57〜図70に示す各種テーブルの記憶を24hドア監視ユニット290に要求するコマンドと代理抽選処理に必要なデータから構成されている。
24hドア監視ユニット290は、「ローディングリクエスト」のコマンドデータを受信すると、代理抽籤処理に必要なデータをワンチップCPU291のRAMに記憶する。
副制御基板42は、24hドア監視ユニット290に、「ローディングリクエスト」のコマンドデータを送信後、ポーリングコマンドデータを送信する(C25)。ポーリングコマンドデータを受信した24hドア監視ユニット290は、「初期化完了」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C26)。
また、副制御基板42は、立上動作において、「監視履歴リクエスト」のコマンドデータを24hドア監視ユニット290に送信する(C27)。そして、副制御基板42は、24hドア監視ユニット290に、ポーリングコマンドデータを送信する(C28)。24hドア監視ユニット290は、「監視履歴リクエスト」のコマンドデータ及びポーリングコマンドデータを受信すると、「監視履歴通知」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C29)。このコマンドデータには、フラッシュメモリ292に記憶している監視履歴情報が含まれている。この通信動作により、立上動作が終了する。
なお、図13に示す通信フローでは、説明を簡略化するため、立上動作における「副制御基板照合リクエスト」、「ローディングリクエスト」、「監視履歴リクエスト」のコマンドデータの送信順序をこの順で示したが、これはこれらのコマンドが必ず図13の通信フローに示す順で送信されることを意味するものでない。すなわちこれらのコマンドの送信順序は適宜変更可能である。例えば、副制御基板42は、「副制御基板照合リクエスト」、「監視履歴リクエスト」、「ローディングリクエスト」の順でコマンドデータを送信してもよい。
(2)正常動作
次に、立上動作後、24hドア監視ユニット290の正常動作中に行われる正常動作について説明する。
副制御基板42は、各種抽籤処理を行う際に、正常動作において、「抽籤リクエスト」のコマンドデータを24hドア監視ユニット290に送信する(C30)。このコマンドデータには、24hドア監視ユニット290に代理抽籤処理の実行を要求するコマンドが含まれている。また、このコマンドデータには、実行を要求する代理抽籤処理の種別が含まれている。また、このコマンドデータには、実行を要求する代理抽籤処理に応じたパラメーター(後述する当籤番号など)が含まれている場合がある。
「抽籤リクエスト」のコマンドデータを受信した24hドア監視ユニット290は、要求された種別の代理抽籤処理を実行する。具体的には、24hドア監視ユニット290のワンチップCPU291は、内蔵するカウンタ回路に乱数を発生させて、発生させた乱数と、ローディング処理で内蔵するRAMに記憶した代理抽籤処理に必要なデータ(例えば、図57〜図70に示す各種テーブルの内の要求された種別の代理抽籤処理に係るテーブル)と、に基づき代理抽籤処理を実行する。
副制御基板42は、24hドア監視ユニット290に、「抽籤リクエスト」のコマンドデータを送信した後、ポーリングコマンドデータを送信する(C31)。24hドア監視ユニット290は、このポーリングコマンドデータを受信すると、「抽籤結果通知」のコマンドデータを副制御基板42に返信する。「抽籤結果通知」のコマンドデータには、代理抽籤処理の結果が含まれている。
また、副制御基板42は、正常動作において、24hドア監視ユニット290に、「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータを送信する(C33)。「副制御基板照合リクエスト」を受信した24hドア監視ユニット290は、副制御基板照合処理を実行する。副制御基板42は、24hドア監視ユニット290に、「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータを送信後、ポーリングコマンドデータを送信する(C34)。ポーリングコマンドデータを受信した24hドア監視ユニット290は、返信データ(「初期データ要求」のコマンドデータ等)が無い場合に返信されるコマンドデータであるアンサコマンドデータをサブCPU71へ返信する(C35)。
また、副制御基板42は、正常動作において、「監視履歴リクエスト」のコマンドデータを24hドア監視ユニット290に送信する(C36)。そして、副制御基板42は、24hドア監視ユニットに290、ポーリングコマンドデータを送信する(C37)。24hドア監視ユニット290は、「監視履歴リクエスト」のコマンドデータ及びポーリングコマンドデータを受信すると、「監視履歴通知」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C38)。このコマンドデータには、上述のとおり、フラッシュメモリ292に記憶している監視履歴情報が含まれている。副制御基板42は、例えばパチスロ1の管理者がエンターボタン28及びセレクトボタン29(図2参照)を操作して、監視履歴画面(図11参照)の表示を副制御基板42に指示したときに、正常動作において「監視履歴リクエスト」のコマンドデータを送信する。
なお、図13に示す通信フローでは、説明を簡略化するため、正常動作における「抽籤リクエスト」、「副制御基板照合リクエスト」、「監視履歴リクエスト」のコマンドデータの送信順序をこの順で示したが、これはこれらのコマンドが必ず図13の通信フローに示す順で送信されることを意味するものでない。すなわちこれらのコマンドの送信順序は適宜変更可能である。また、副制御基板42は、正常動作中に、これらのコマンドを複数回送信する場合がある。
また、24hドア監視ユニット290は、副制御基板42との通信動作において、(1)副制御基板42から所定時間、本実施形態では5秒間以上、コマンドデータの送信がない場合、(2)副制御基板42から受信したコマンドデータに異常がある場合、(3)副制御基板42から受信したコマンドデータのコマンド体系が所定の(プログラムで規定する)コマンド体系でない場合、副制御基板42との間の通信における異常である通信断絶(通信異常)が発生したことを検知する。上記(1)について、具体的には、24hドア監視ユニット290は、内蔵するタイマー回路を用いて副制御基板42からコマンドデータを受信してからの経過時間を計時し、この経過時間が5秒以上になると、副制御基板42との間の通信断絶が発生したとことを検知する。
通信断絶が発生した後、副制御基板42と24hドア監視ユニット290との通信動作を再開する際、24hドア監視ユニットの立ち上げ開始時と同様に、立上動作が行われる。すなわち、副制御基板42は、24hドア監視ユニット290に「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータを送信し(C39)、また、ポーリングコマンドデータを送信する(C40)。24hドア監視ユニット290は、「初期データ要求」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C41)。以降の通信動作は、上述した24hドア監視ユニット290の立ち上げ開始時の立上動作と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。
[副制御基板とLED制御基板・役物制御基板間の通信動作]
次に、図14を参照して副制御基板42と上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270(以下、これらを総称してLED制御基板と称する場合がある)間の通信動作、及び、副制御基板42と役物制御基板280間の通信動作について説明する。図14は、副制御基板42とLED制御基板間、及び、副制御基板42と役物制御基板280間における各種データ(コマンドを含む)の送受信動作の時系列的な流れ(通信フロー)を示した図である。図14に示すように、副制御基板42とLED制御基板間、及び、副制御基板42と役物制御基板280間の通信動作としては、立上動作と正常動作がある。なお、図14に示す通信フローでは、説明を簡略化するため、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270をまとめてLED制御基板として示し、また、副制御基板42とLED制御基板間の通信動作、及び、副制御基板42と役物制御基板280間の通信動作を一つの通信フローで示したが、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280と副制御基板42との通信動作は、それぞれ独立して行われる。
(1)立上動作
図14に示す立上動作は、LED制御基板、役物制御基板280を起動する(立ち上げる)際に行われる通信動作である。この立上動作における「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータの送信(C51)、ポーリングコマンドデータの送信(C52)、「初期データ要求」のコマンドデータの返信(C53)、「ローディングリクエスト」のコマンドデータの送信(C54)、ポーリングコマンドデータの送信(C55)、「初期化完了」のコマンドデータの返信(C56)の各通信動作及びそれに付随する処理は、上述した副制御基板42と24hドア監視ユニット間の通信動作における立上動作のC21〜C26(図13参照)と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。「初期化完了」のコマンドデータの返信(C56)により、立上動作が終了する。
(2)正常動作
次に、立上動作後、LED制御基板、役物制御基板280の正常動作中に行われる、正常動作について説明する。
この正常動作において、副制御基板42は、「演出リクエスト」のコマンドデータをLED制御基板、役物制御基板280に送信する(C57)。このコマンドデータには、所定の演出の実行を要求するコマンドが含まれている。また、このコマンドデータには、実行を要求する演出に係るパターンデータが含まれている。ここでパターンデータとは、副制御基板42とLED制御基板間の正常動作であれば、点灯パターンを示す点灯パターンデータであり、副制御基板42と役物制御基板280間の正常動作であれば、ステッピングモータに対するパルスパターンを示すパルスパターンデータである。LED制御基板は、受信した点灯パターンに応じてLED21a,21b,21c,21dを点灯させる。また、役物制御基板280は、受信したパルスパターンに応じて回転役物ユニット122のステッピングモータを駆動する。
副制御基板42は、LED制御基板、役物制御基板280に、「演出リクエスト」のコマンドデータを送信後、ポーリングコマンドデータを送信する(C58)。ポーリングコマンドデータを受信したLED制御基板、役物制御基板280は、「状態通知」のコマンドデータを副制御基板42に返信する(C59)。ここで「状態通知」のコマンドデータには、LED21a,21b,21c,21dが受信した点灯パターンで点灯中なのか否かを示すデータや受信したパルスパターンで回転役物ユニット122のステッピングモータが駆動しているか否かを示すデータが含まれる。
正常動作における「抽籤リクエスト」のコマンドデータの送信(C60)、ポーリングコマンドデータの送信(C61)、「抽籤結果通知」のコマンドデータの返信(C62)、「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータの送信(C63)、ポーリングコマンドデータの送信(C64)、アンサコマンドデータの返信(C65)の各通信動作及びそれに付随する処理は、上述した副制御基板42と24hドア監視ユニット290間の通信動作における正常動作のC30〜C35(図13参照)と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。
なお、図14に示す通信フローでは、説明を簡略化するため、正常動作における、「演出リクエスト」、「抽籤リクエスト」、「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータの送信順序をこの順で示したが、これはこれらのコマンドが必ず図14の通信フローに示す順で送信されることを意味するものでない。すなわちこれらのコマンドの送信順序は適宜変更可能である。また、副制御基板42は、正常動作中に、これらのコマンドを複数回送信する場合がある。
また、LED制御基板、役物制御基板280は、副制御基板42との通信動作において、副制御基板42から所定時間、本実施形態では5秒間以上、コマンドデータの送信がない場合に副制御基板42との間の通信における異常である通信断絶(通信異常)が発生したことを検知する。具体的には、LED制御基板、役物制御基板280は、内蔵するタイマー回路を用いて副制御基板42からコマンドデータを受信してからの経過時間を計時し、この経過時間が5秒以上になると、副制御基板42との間の通信断絶が発生したことを検知する。
なお、本実施形態において、LED制御基板、役物制御基板280が通信断絶を検知する場合には、上述の5秒間以上副制御基板42からコマンドデータの送信がない場合、すなわち断線やコネクタ抜けなどの理由で受信データがない場合の他に、受信したコマンドデータに異常がある場合(例えば、ノイズなどによるデータばけ)や受信したコマンドデータのコマンド体系が所定の(プログラムで規定する)コマンド体系でない場合(例えば、規定範囲外のコマンドデータや、他のスレーブアドレス等)も含まれる。
通信断絶が発生した後、LED制御基板、役物制御基板280との通信動作を再開する際、LED制御基板、役物制御基板280の立ち上げ開始時と同様に、立上動作が行われる。以降の通信動作C66〜C68は、上述した24hドア監視ユニット290の立上動作C39〜C41(図13参照)と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。また、C68以降の通信動作もC53以降の通信動作と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。
[副制御基板とサウンドI/O基板の通信動作]
次に、図15を参照して副制御基板42とサウンドI/O基板230間の通信動作について説明する。図15は、副制御基板42とサウンドI/O基板230における各種データ(コマンドを含む)の送受信動作の時系列的な流れ(通信フロー)を示した図である。図15に示すように、副制御基板42とサウンドI/O基板230間の通信動作としては、立上動作と正常動作がある。
(1)立上動作
図15に示す立上動作は、サウンドI/O基板230を起動する(立ち上げる)際に行われる通信動作である。この立上動作における「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータの送信(C71)、ポーリングコマンドデータの送信(C72)、「初期データ要求」のコマンドデータの返信(C73)、「ローディングリクエスト」のコマンドデータの送信(C74)、ポーリングコマンドデータの送信(C75)、「初期化完了」のコマンドデータの返信(C76)の各通信動作及びそれに付随する処理は、上述した副制御基板42と24hドア監視ユニット290間の通信動作における立上動作のC21〜C26(図13参照)と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。「初期化完了」のコマンドデータの返信(C76)により、立上動作が終了する。
(2)正常動作
次に、立上動作後、サウンドI/O基板230の正常動作中に行われる、正常動作について説明する。
この正常動作における「抽籤リクエスト」のコマンドデータの送信(C77)、ポーリングコマンドデータの送信(C78)、「抽籤結果通知」のコマンドデータの返信(C79)、「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータの送信(C80)、ポーリングコマンドデータの送信(C81)、アンサコマンドデータの返信(C82)の各通信動作及びそれに付随する処理は、上述した副制御基板42と24hドア監視ユニット290間の通信動作における正常動作のC30〜C35(図13参照)と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。
なお、図15に示す通信フローでは、説明を簡略化するため、正常動作における、「抽籤リクエスト」、「副制御基板照合リクエスト」のコマンドデータの送信順序をこの順で示したが、これはこれらのコマンドが必ず図15の通信フローに示す順で送信されることを意味するものでない。すなわちこれらのコマンドの送信順序は適宜変更可能である。また、副制御基板42は、正常動作中に、これらのコマンドを複数回送信する場合がある。
また、サウンドI/O基板230は、副制御基板42との通信動作において、副制御基板42から所定時間、本実施形態では5秒間以上、コマンドデータの送信がない場合に副制御基板42との間の通信における異常である通信断絶(通信異常)が発生したことを検知する。具体的には、サウンドI/O基板230は、内蔵するタイマー回路を用いて副制御基板42からコマンドデータを受信してからの経過時間を計時し、この経過時間が5秒以上になると、副制御基板42との間の通信断絶が発生したことを検知する。
なお、本実施形態において、サウンドI/O基板230が通信断絶を検知する場合には、上述の5秒間以上副制御基板42からコマンドデータの送信がない場合、すなわち断線やコネクタ抜けなどの理由で受信データがない場合の他に、受信したコマンドデータに異常がある場合(例えば、ノイズなどによるデータばけ)や受信したコマンドデータのコマンド体系が所定の(プログラムで規定する)コマンド体系でない場合(例えば、規定範囲外のコマンドデータや、他のスレーブアドレス等)も含まれる。
通信断絶が発生した後、サウンドI/O基板230との通信動作を再開する際、サウンドI/O基板230の立ち上げ開始時と同様に、立上動作が行われる。以降の通信動作C83〜C85は、上述した24hドア監視ユニット290の立上動作C39〜C41(図13参照)と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。また、C85以降の通信動作もC73以降の通信動作と同様のため、ここでの詳細な説明は省略する。
[LED制御基板・役物制御基板間の異常警告処理]
LED制御基板(上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270)、役物制御基板280は、副制御基板照合処理において、フラッシュメモリ242,252,262,272,282に記憶されている照合用コードと副制御基板42から受信した照合用コードとが一致しないと判定するときは、異常警告処理を行う。また、LED制御基板、役物制御基板280は、副制御基板42との通信動作において、通信断絶が発生したことを検知すると、異常警告処理を行う。
ここでLED制御基板における異常警告処理とは、演出時の点灯パターンとは異なる所定の警告点灯パターンでLED21a,21b,21c,21dを点灯させる処理である。演出時の点灯パターンとは異なる所定の警告点灯パターンとしては、例えば演出時の点灯パターンにおける点滅の間隔よりも短く点滅するパターンが挙げられる。このようにLED制御基板がLED21a,21b,21c,21dを所定の警告点灯パターンで点灯させることによって、これを見る者(例えば、ホール管理者)に、副制御基板照合処理において照合用コードが一致しなかったこと、又は、通信動作において通信断絶が発生したことを警告(報知)することができる。
ここで役物制御基板280における異常警告処理とは、演出時のパルスパターンとは異なる所定の警告パルスパターンで回転役物ユニット122のステッピングモータを駆動させる処理である。演出時のパルスパターンとは異なる所定の警告パルスパターンとしては、例えば、回転役物123の回転速度が演出時のパルスパターンによって駆動する回転役物123の回転速度よりも速くなるようなパルスパターンが設定されている。このように役物制御基板280が回転役物ユニット122のステッピングモータを所定の警告パルスパターンで駆動させることによって、演出時よりも速く回転する回転役物123を見る者(例えば、ホール管理者)に、副制御基板照合処理において照合用コードが一致しなかったこと、又は、通信動作において通信断絶が発生したことを警告(報知)することができる。
[I2C通信の基本データフォーマット]
次に、図16、図17を参照して、副制御基板42と、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280、及び24hドア監視ユニット290(以下、I2C対応サブデバイスと称する場合がある)と、の間のI2C通信における基本データフォーマットについて説明する。
図16は、主にMasterである副制御基板42からI2C対応サブデバイスへデータを送信する際のデータフォーマットである。冒頭部分の「S」は、通信の始まりをSlaveに示すためのスタートコンディションの発行を示している。スタートコンディション「S」が発行された後、主なデータの送信先のI2C対応サブデバイスのアドレスである「Slave Address」が送信される。各I2C対応サブデバイスには、固有の「Slave Address」が割り振られている。「Slave Address」に続いて、この通信が主にMasterである副制御基板42からI2C対応サブデバイスへデータを送信する通信であることを示すデータである「W」で示されたコントロール・バイトが送信される。続いて送信対象のデータである「DATA0」〜「DATAn」が送信される。そして、通信終了をSlaveに知らせる「P」で示されたストップ・コンディションが発行される。なお、「Slave Address」が送信された後、及び、各データが送信された後に、Slave側のI2C対応サブデバイスからack信号(データ)が送信される。また、ストップ・コンディション「P」が発行される直前には、I2C対応サブデバイスからNack信号(データ)が送信される。
図17は、主にMasterである副制御基板42がI2C対応サブデバイスからデータを受信する際のデータフォーマットである。冒頭部分の「S」は、通信の始まりをSlaveに示すためのスタートコンディションの発行を示している。スタートコンディション「S」が発行された後、主なデータの送信元のI2C対応サブデバイスのアドレスである「Slave Address」が送信される。「Slave Address」に続いて、この通信が主にMasterである副制御基板42がI2C対応サブデバイスからデータを受信する通信であることを示すデータである「R」で示されたコントロール・バイトが送信される。続いて送信対象のデータである「DATA0」〜「DATAn」がI2C対応サブデバイスから送信される。そして、通信終了をSlaveに知らせる「P」で示されたストップ・コンディションが発行される。なお、「Slave Address」が送信された後、及び、各データが送信される前に、Slave側のI2C対応サブデバイスからack信号(データ)が送信される。また、ストップ・コンディション「P」が発行される直前には、副制御基板42からNack信号(データ)が送信される。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図18〜図46を参照して、メインROM94に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図18を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図18中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4の枠内における各リールの中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図18中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4の枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「8」であるとき、表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「9」の「スイカ」、図柄位置「8」の「赤7」及び図柄位置「7」の「ベル1」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図19〜図22を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ライン(センターライン)に沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(後述の図48参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、25個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。
本実施形態では、図21及び図22に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_13_BEL_A」〜「C_13_BEL_AP」のうちの何れかが決定されると、13枚のメダルの払い出しが行われる。また、図22に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_L」のうちの何れかが決定されると、14枚のメダルの払い出しが行われる。
また、図19及び図20に示すように、表示役としてリプレイ(再遊技)に係る表示役である「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」、「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」のうちの何れかが決定されたときには、リプレイ(再遊技)が作動する。
なお、図22に示す「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る表示役は、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」に係る表示役を成立できなかった(取りこぼした)際に表示される可能性のある役である。これら「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る表示役は、RT遊技状態が後述のRT1遊技状態に移行する際の契機となる表示役である。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図23を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM95に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図49参照)ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ミドルボーナス及びチャレンジボーナスを設けている。ミドルボーナスは、いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「MB」という。チャレンジボーナスは、いわゆる第2種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「CB」という。CBの作動は、MBの作動が行われている間、連続的に行われる。
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施の形態において、「C_MB1」又は「C_MB2」の表示を契機に開始されるMB1,MB2の作動は、規定数「13」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
遊技可能回数カウンタは、「CB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。「CB」の作動は、1回の遊技が行われた場合に終了する。
[RT遷移テーブル]
次に、図24を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。RT遷移テーブルは、RT遊技状態の移行条件と、移行元及び移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。
本実施形態では、RT遊技状態として、リプレイの内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の5種類の状態を設ける。そして、本実施形態では、図24に示すように、予め定められた内部当籤役に係る図柄組合せが有効ライン上に停止表示された(予め定められた表示役が成立した)ことが、RT遊技状態間の移行契機となる。
具体的には、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_A」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態、RT2遊技状態〜RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_小山REP_A」〜「C_小山REP_F」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態〜RT2遊技状態、RT4遊技状態のうちの何れかである。
また、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT4遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT0遊技状態〜RT3遊技状態のうちの何れかである。そして、「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」に係る表示役が成立した場合に、RT遊技状態がRT0遊技状態に移行する。なお、この場合の移行元(移行前のRT遊技状態)は、RT1遊技状態〜RT4遊技状態のうちの何れかである。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブルを参照して、RT遊技状態の遷移を制御するが、そのRT遊技状態の遷移フローの詳細については、後で図54を参照しながらより具体的に説明する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図25を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態、メダルの投入枚数、内部抽籤テーブル及び抽籤回数との対応関係を規定する。
具体的には、一般遊技状態(MB遊技状態)であるとき、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「42」が設定される。なお、本実施形態では、MB(CB)遊技状態である場合に、全ての小役(メダルの払出しに係る内部当籤役)を内部当籤役として決定する。すなわち、後述の内部当籤役格納領域における全ての小役に係るビットをオンにする。また、「MB1」及び「MB2」の当籤を無効にする。
本実施形態では、MB(CB)遊技状態である場合に一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用する構成とした。しかし、本発明の遊技機としては、一般遊技状態である場合に使用する内部抽籤テーブルと、MB(CB)遊技状態である場合に使用する内部抽籤テーブルを設ける構成としてもよい。
[内部抽籤テーブル]
次に、図26〜図30を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各RT遊技状態における、当籤番号に対応付けられた小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタと、各当籤番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図31〜図35参照)により規定された内部当籤役を指定するためのデータである。
本実施の形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施の形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
図26は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)を示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜54に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
なお、本実施形態では、設定1〜6に応じて抽籤値を規定している。この設定1〜6は、遊技店側でボーナスや小役等の内部当籤の期待値を調整するために設けられており、例えば、リセットスイッチ(不図示)と設定用鍵型スイッチ(不図示)を用いて変更される。
例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_NMLRP1」)が当籤する確率は、7000/65536になる。そして、当籤番号「1」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタの「1」は、略称「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」に対応する。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「12」(略称「F_R1_R2_KP」)、「13」(略称「F_R1_KP_R2」)、「19」(略称「F_KP_R4_R2_1」)〜「22」(略称「F_KP_R2_R4_2」)の抽籤値は「0」である。そのため、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合に、当籤番号「12」、「13」、「19」〜「22」は、当籤しない。
当籤番号「12」、「13」、「19」〜「22」が当籤した場合は、小役・リプレイ用データポインタとして「12」、「13」、「19」〜「22」が取得され、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される(後述の図33参照)。したがって、RT0遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定されることは無く、RT0遊技状態からRT2遊技状態へ移行することはない。
図27は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT1遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT1遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図26参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「19」、「21」の抽籤値は、それぞれ「3750」である。上述したように、当籤番号「19」〜「22」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「19」〜「22」の何れかが取得されると、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT1遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT1遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図28は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT2遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT2遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図26参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「14」、「16」の抽籤値は、それぞれ「10000」であり、当籤番号「15」、「17」の抽籤値は、それぞれ「6000」である。また、当籤番号「18」の抽籤値は、「10846」である。
当籤番号「14」〜「18」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「14」〜「18」の何れかが取得されると、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」に係る内部当籤役が決定される(図32参照)。そのため、RT2遊技状態である場合は、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT2遊技状態からRT3遊技状態へ移行することがある。
図29は、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT3遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT3遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図26参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「20」、「22」の抽籤値は、それぞれ「5000」であり、当籤番号「23」、「24」の抽籤値は、それぞれ「8000」である。当籤番号「20」、「22」〜「24」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「20」、「22」〜「24」の何れかが取得されると、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る内部当籤役が決定される(図33参照)。そのため、RT3遊技状態である場合は、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT3遊技状態からRT4遊技状態へ移行することがある。
また、当籤番号「20」、「22」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「20」、「22」が取得されると、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT3遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT3遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図30は、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT4遊技状態において参照されるテーブルであり、当籤番号「1」〜「24」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT4遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図26参照)の当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値が、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」〜「24」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「12」、「13」の抽籤値は、それぞれ「13000」である。当籤番号「12」、「13」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「12」、「13」が取得されると、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT4遊技状態である場合は、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT4遊技状態からRT1遊技状態へ移行することがある。
また、当籤番号「12」、「13」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「12」、「13」が取得されると、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT4遊技状態である場合は、「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」に係る内部当籤役が決定される可能性があり、RT4遊技状態からRT2遊技状態へ移行することがある。
図26に示すRT0遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「28」〜「33」は、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の何れの遊技状態であっても当籤する可能性があり、抽籤値は、それぞれ「2930」である。当籤番号「28」〜「33」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「28」〜「33」が取得されると、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る内部当籤役が決定される。
そのため、RT0遊技状態〜RT4遊技状態の何れの遊技状態であっても、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」に係る内部当籤役が決定される可能性がある。したがって、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態からRT0遊技状態へ移行することがある。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図31〜図35を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、有効ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図19〜図22に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したデータポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。
なお、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図19〜図22に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図31は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。すなわち、ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタと、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。図31に示すように、例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_MB1」及び「C_MB2」が当籤する。
図32〜図35は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「42」について、小役及びリプレイ(再遊技)に係る内部当籤役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又はリプレイの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「17」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_C_REP」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」が重複当籤する。また、小役・リプレイ用データポインタとして「18」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_小山_REP_A」〜「C_小山_REP_F」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」が重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図36を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「3」である場合には、回胴停止番号「3」が選択される。また、ボーナス用データポインタが「1」である場合には、回胴停止番号「67」が選択される。
図36に示す回胴停止用番号選択テーブルにおける米印の1は、MB遊技状態(CB遊技状態)中であって、小役・リプレイ用データポインタが「0」、「25〜41」である場合を示す。この場合には、回胴停止用番号「42」が選択される。また、図36に示す回胴停止用番号選択テーブルにおける米印の1及び2は、MB遊技状態(CB遊技状態)中であ場合を示す。例えば、MB遊技状態中に小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合には、回胴停止用番号「43」が選択される。
なお、本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止番号を規定するが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図37及び図38を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(図44参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。
また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(図43参照)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図39〜図41参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態における「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図42参照)を指定するデータである。なお、本実施形態における「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図44参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図39参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図41参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図42参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図39を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。図39に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「01」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。
例えば、左リール3Lの停止開始位置が「15」であれば、滑り駒数決定データが「0」になり、チェンジステータスが「1」になる。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(図40参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図40を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、チェンジステータス、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。
例えば、順押し時第1停止用停止テーブル(図39参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「15」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「12」になる。
なお、順押し時制御変更テーブルにおいて、対象位置に変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図41及び図42を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図41に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「08」のときに参照される。また、図42に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「07」のときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図43を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。
なお、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図44参照)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
左リール3Lを第1停止した場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル中の「左リール第1停止」の欄のデータが参照される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「1」である場合は、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。そして、第2停止で中リール3Cを押下したとき及び第2停止で右リール3Rを押下したときであっても、引込優先順位テーブル番号として「00」が維持される。
また、引込優先順位テーブル選択テーブルにおいて、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない場合には、右リール第1停止の欄の右側の欄に示された番号が、引込優先順位テーブル番号として取得される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」である場合は、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない。したがって、この場合は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「0」に対応する右リール第1停止の欄の右側の欄が参照され、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図44を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「04」のそれぞれにおける、格納領域種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図31〜図35に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図19〜図22に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図39参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、優先順位が上位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、優先順位が下位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
また、本実施形態では、図44に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて内部当籤役の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「01」、「03」及び「04」である場合には、優先順位の区分数を3とし、引込優先順位テーブル番号が「00」及び「02」である場合には、優先順位の区分数を1とする。
ここでは、説明を簡略化するため、引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「1」には、「C_BAR_A」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、及び、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「2」には、「C_BAR_B」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_C」、及び、「C_B_REP_H」〜「C_B_REP_J」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「01」である場合の優先順位「3」には、「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」、「C_BAR_C」〜「C_BAR_E」、「C_B_REP_D」〜「C_B_REP_G」、及び、「C_B_REP_K」〜「C_B_REP_P」に対応する引込データが規定される。
[検索順序テーブル]
次に、図45を参照して、検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序とを規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図88の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[遊技ロック抽籤テーブル]
次に、図46を参照して、遊技ロック抽籤テーブルについて説明する。
遊技ロック抽籤テーブルは、RT4遊技状態中の内部抽籤に係る当籤番号に応じて、遊技ロックの当籤の抽籤値を規定する。本実施形態における遊技ロックは、遊技中に発生させる。遊技ロックが発生している間は、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出が無効である又は遅延するものとして扱われる。
本実施の形態の遊技ロック抽籤処理では、基本的に、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=65536)を、規定された抽籤値で減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。つまり、減算の結果が0未満となったときの遊技ロックに当籤したことになる。
図46に示す遊技ロック抽籤テーブルは、当籤番号が「36」(略称「F_強角チェ」)〜「41」(略称「F_リーチ目」)の場合に、遊技ロックが当籤する抽籤値を規定する。すなわち、本実施形態では、当籤番号が「33」〜「41」の場合に、遊技ロックを実行するか否かが抽籤される。例えば、当籤番号が「37」(略称「F_中段チェ」)の場合は、32768/65536の確率で遊技ロックが当籤する(実行される)。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図47を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。 図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図19〜図22参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「リプ」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(リプ)に対応する格納領域1〜25において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(図52参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図48〜図53を参照して、メインRAM95に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、前述の各種リール演出などで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM95に設けられる。
[表示役格納領域]
まず、図48を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜26で構成される。
表示役格納領域1〜26のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM95には、内部当籤役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図48に示す表示役格納領域と同様に構成される。内部当籤役格納領域1〜26において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、メインRAM95には、持越役格納領域(不図示)が設けられる。内部抽籤の結果、内部当籤役として「C_MB1」及び「C_MB2」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「C_MB1」の「リプ」−「リプ」−「ベル2」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図49を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される遊技状態フラグ格納領域1〜2で構成される。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、遊技状態フラグ格納領域1〜2の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられている。
遊技状態フラグ格納領域1〜2のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときは、MB(「C_MB1」又は「C_MB2」)の作動が行われており、MB遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図50を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。
作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図51を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。
押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図52を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、有効ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜29)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜26には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図40参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図52に示す図柄コード格納領域に格納される。なお、有効ラインを複数設けた場合には、有効ラインの数と同数の図柄コード格納領域が設けられる。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図53を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図44参照)内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図45参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
なお、本明細書では、詳細な説明を省略するが、サブROM72にもまた、各種演出動作に必要な各種テーブルデータ(例えば、ナビテーブル等)が記憶され、サブRAM73にも必要な各種格納領域が適宜設けられる。
<遊技状態の遷移フロー>
次に、図54を参照して、メインCPU93で制御される「RT0遊技状態」〜「RT3遊技状態」及び「BB遊技状態」間の遊技状態の遷移フローについて説明する。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、RT遊技状態として「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」の5種類の遊技状態を設ける。そして、主制御回路91(メインCPU93)は、RT遷移テーブル(図24参照)を参照して、「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遷移を制御する。
まず、出荷時には、遊技状態は「RT0遊技状態」になる。次いで、「RT0遊技状態」において、「ベルこぼし目」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。また、「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「ベルこぼし目」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。
本実施形態における「ベルこぼし目」は、図22に示す「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」の表示役である。
さらに、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「押し順リプA」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。
本実施形態における「押し順リプA」は、図20に示す「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_A」の表示役である。
「RT1遊技状態」において、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT2遊技状態」に移行する。また、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT2遊技状態」に移行する。
本実施形態における「押し順リプB」は、図20に示す「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」の表示役である。
「RT2遊技状態」において、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT3遊技状態」に移行する。
本実施形態における「BB/RBリプ」は、図19に示す「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」の表示役である。
「RT3遊技状態」において、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。また、「RT1遊技状態」又は「RT2遊技状態」において、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合も、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。
本実施形態における「押し順リプC」は、図20に示す「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」の表示役である。
「RT1遊技状態」、「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」において、「下段ベル」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合は、遊技状態が「RT0遊技状態」に移行する。
本実施形態における「下段ベル」は、図21に示す「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」の表示役である。
本実施形態では、「RT3遊技状態」である場合に第1のARTが実行され、「RT4遊技状態」である場合に第2のARTが実行される。「RT3遊技状態」は、RT2遊技状態中に「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」、「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」の表示役が成立した場合に移行する。例えば、「C_BNS_A」に係る図柄の組合せは、「赤7」−「赤7」−「赤7」である。すなわち、通常、ボーナスの作動に係る図柄の組合せとして採用される数字の「7」をベースとしたデザイン(その他、他の図柄と比して視認性に優れたデザインでもよい)による図柄の組合せが停止表示された場合に、遊技状態が「RT3遊技状態」に移行し、第1のARTが実行される。そのため、RT3遊技状態中に実行される第1のARTを「擬似ボーナス」と称する。
本実施形態では、RT1遊技状態において、第1のARTの実行が決定されている場合に、「押し順リプB」に係る図柄の組合せを入賞判定ライン上に表示するための停止順序(表示補助情報)を報知して、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されることを待つ。その後、「押し順リプB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」に移行する。
そして、「RT2遊技状態」において、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せを入賞判定ライン上に表示するための表示補助情報を報知する。その後、「BB/RBリプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。これにより、第1のART(擬似ボーナス)が実行される。
また、本実施形態では、「RT1遊技状態」、「RT2遊技状態」又は「RT3遊技状態」において、第2のARTの実行が決定されている場合に、「押し順リプC」に係る図柄の組合せを入賞判定ライン上に表示するための停止順序(表示補助情報)を報知する。そして、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されることを待つ。その後、「押し順リプC」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態が「RT4遊技状態」に移行する。これにより、第1のART(擬似ボーナス)が実行される。
[内部当籤役と停止順序の対応表]
次に、図55を参照して、内部当籤役と停止順序との対応関係について説明する。
図55は、内部当籤役と停止順序との対応表であり、停止順序に応じた表示役の種別を示している。
図55中に記載の「C_CU_REP」は、RT1遊技状態への移行が決定される表示役(「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」)を示している。そして、「C_CD_REP」は、RT2遊技状態への移行が決定される表示役(「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」)を示している。また、「通常リプ」は、遊技状態の移行に関わらない再遊技に係る表示役(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」)を示す。
さらに、「C_BNS」は、RT3遊技状態(第1のART)への移行が決定される表示役(「C_BNS_A」〜「C_BNS_Z」)を示している。なお、「C_BNS※1」は、停止テーブルを用いた停止制御を行うと、「C_BNS_A」が最も表示され易く、「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」が表示されない。また、「C_BNS※2」は、停止テーブルを用いた停止制御を行うと、「C_BNS_O」が最も表示され易く、「C_BNS_A」〜「C_BNS_N」及び「C_BNS_U」〜「C_BNS_Z」が表示されない。
「C_SBB」は、RT3遊技状態(第1のART)への移行が決定される表示役(「C_SBB_A」〜「C_SBB_D」)を示している。そして、「C_小V」は、RT4遊技状態(第2のART)への移行が決定される表示役(「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_C」)を示している。
「C_3_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」)を示している。「C_3_BEL」が成立すると、3枚のメダルが払い出される。「C_3_BEL」と同様に、「C_9_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」)を示している。「C_9_BEL」が成立すると、9枚のメダルが払い出される。
「C_ONE」は、RT0遊技状態(一般遊技状態)への移行が決定される表示役(「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」)を示している。「C_HAZ」は、RT1遊技状態への移行が決定される表示役(「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」)を示している。
また、「C_13_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_13_BEL_A」〜「C_13_BEL_AP」)を示しており、「C_14_BEL」は、遊技状態の移行に関わらない表示役(「C_14_BEL_A」〜「C_14_BEL_K」)を示している。「C_13_BEL」が成立すると、13枚のメダルが払い出され、「C_14_BEL」が成立すると、14枚のメダルが払い出される。
MB遊技状態中は、「C_13_BEL」又は「C_14_BEL」の何れかを成立させることができ、13枚を超えるメダルが払い出されることにより終了する。例えば、MB遊技状態中の1ゲーム目に「C_14_BEL」が成立すると、そのゲームでMB遊技状態が終了する。その結果、遊技者は、11枚(14(払出し枚数)−3(投入枚数)=11(獲得枚数))のメダルを獲得する。
一方、MB遊技状態中に1ゲーム目で「C_13_BEL」が成立し、2ゲーム目で「C_14_BEL」が成立すると、遊技者は、21枚(27(払出し枚数)−6(投入枚数)=21(獲得枚数))のメダルを獲得することができる。なお、MB遊技状態において、当籤番号「1」(回胴停止用番号「43」)、「4」(回胴停止用番号「46」)、「19」(回胴停止用番号「61」)、「21」(回胴停止用番号「63」)が決定された場合は、1ゲーム目に「C_14_BEL」が成立する。
本実施形態では、「C_CU_REP」、「C_CD_REP」等の再遊技に係る各種図柄の組合せの停止表示、及び、「C_ONE」、「C_3_BEL」、「C_9_BEL」等の「ベル」に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否に対して、それぞれ押し順が設定されている。
例えば、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、内部当籤役として、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」及び「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、回動停止用番号として「12」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_CU_REP」(「C_CU_REP_A」、「C_CU_REP_B」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「中左右」又は「中右左」であることを条件に、「C_CD_REP」(「C_CD_REP_A」〜「C_CD_REP_I」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「通常リプ」(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「14」である場合は、内部当籤役として、「C_BNS_A」〜「C_BNS_J」、「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」、「C_BNS_Y」、「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」、「C_小V_REP_A」〜「C_小V_REP_F」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、回動停止用番号として「14」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「中左右」又は「中右左」であることを条件に、「通常リプ」(「C_C_REP」、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。 また、停止順序が「左中右」、「左右中」であることを条件に、「C_BNS※1」(「C_BNS_A」〜「C_BNS_J」、「C_BNS_Y」)の何れかに係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であり、且つ、停止操作のタイミングが所定のタイミング(正解)であれば、「C_BNS※2」(「C_BNS_O」〜「C_BNS_T」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。なお、停止操作のタイミングが所定のタイミング(正解)でない場合は、「C_小山REP_A」〜「C_小山REP_F」に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「25」である場合は、内部当籤役として、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」、「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「25」である場合は、回動停止用番号として「25」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_3_BEL」(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_3_BEL_B1」〜「C_3_BEL_B8」、「C_3_BEL_C1」〜「C_3_BEL_C4」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「中左右」、「中右左」であることを条件に、「C_9_BEL」(「C_9BEL_A」〜「C_9_BEL_D」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_ONE」(「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「28」である場合は、内部当籤役として、「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」、「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」、「C_CHN_A」、「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」が当籤する。また、非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「28」である場合は、回動停止用番号として「28」が決定される。
この場合に、ストップボタン17L,17C,17Rの押下操作による停止順序が「左中右」又は「左右中」であり、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング(正解)であれば、「C_3_BEL」(「C_3_BEL_A1」〜「C_3_BEL_A4」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。
一方、停止順序が「左中右」又は「左右中」であり、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング以外(不正解)であれば、「C_HAZ」(「C_HAZ_A」〜「C_HAZ_H」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、メダルの払出しが行われない。
したがって、停止順序が「左中右」又は「左右中」である場合に、ストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング(正解)であれば、3枚のメダルが払い出される。そして、ストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング以外(不正解)であれば、メダルの払出しが行われない。
また、停止順序が「中左右」、「中右左」であることを条件に、「C_9_BEL」(「C_9_BEL_A」〜「C_9_BEL_D」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、9枚のメダルが払い出される。
また、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_ONE」(「C_ONE_A」〜「C_ONE_E」の何れか)に係る図柄の組合せが停止表示される。その結果、1枚のメダルが払い出される。
[内部当籤役と停止順序とRT移行の対応表]
次に、図56を参照して、内部当籤役と停止順序とRT移行との対応関係について説明する。
図56は、内部当籤役と停止順序とRT移行との対応表であり、停止順序に応じたRT遊技状態の移行先を示している。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「12」である場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態の移行が行われない。
例えば、RT4遊技状態(第2のART)において、RT4遊技状態の終了が決定されていない場合は、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT4遊技状態が維持される。すなわち、RT4遊技状態(第2のART)から別のRT遊技状態に移行させないために、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨を報知する。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「14」である場合は、停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。
例えば、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「BBフラグ」又は「BB準備中フラグ」がオンである場合は、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せ(BBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を報知する。
一方、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「RBフラグ」又は「RB準備中フラグ」がオンである場合は、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_BNS(※2)」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_BNS(※2)」に係る図柄の組合せ(RBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「右左中」又は「右中左」にすると良い旨と、「赤7」−「赤7」−「赤7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を報知する。
非MB遊技状態において、小役・リプレイ用データポインタが「18」である場合は、停止順序が「左中右」又は「左右中」であることを条件に、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。
例えば、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、後述する「SBBフラグ」又は「SBB準備中フラグ」がオンである場合は、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「白7」−「白7」−「白7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を(表示補助情報)を報知する。これにより、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する。すなわち、「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるために、停止順序を「左中右」又は「左右中」にすると良い旨と、「白7」−「白7」−「白7」の図柄の組合せの停止表示を狙うとよい旨を報知する。
一方、RT3遊技状態の移行(第1のARTの実行)が決定され、「SBBフラグ」又は「SBB準備中フラグ」がオフである場合は、停止順序を「中左右」又は「中右左」にすると良い旨(表示補助情報)を報知する。これにより、「通常リプ」に係る図柄の組合せが停止表示され、RT遊技状態の移行が行われない。すなわち、「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させないために、停止順序を「中左右」又は「中右左」にすると良い旨を報知する。
<サブ遊技状態の説明>
ここで、サブ遊技状態について説明する。
本実施形態では、副制御基板42(サブCPU71)で制御される演出に関連する各種遊技状態を「サブ遊技状態」という。本実施形態では、サブ遊技状態として、一般状態、CZ(チャンスゾーン)、第1のART(擬似ボーナス)、第2のART、BR(バトルラッシュ)が設定されている。
[一般状態]
一般状態は、RT0遊技状態中、RT1遊技状態中及びRT2遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。この一般状態中は、基本的に、ゲーム毎に後述のCZ(チャンスゾーン)抽籤テーブル(図57参照)を参照して、CZへ移行するか否かの抽籤(CZ抽籤)が行われる。そして、CZへの移行が決定されると、CZに移行するまでの前兆ゲーム数(以下、「CZ前兆ゲーム数」という)を決定するための抽籤が行われる。
なお、本発明のパチスロとしては、CZへ移行するか否かの抽籤と同時に、CZに移行するまでの前兆ゲーム数が抽籤されるCZ抽籤テーブルを用いてもよい。すなわち、CZへ移行するか否かと、CZに移行する場合のCZ前兆ゲーム数を1回の抽籤で決定してもよい。
[CZ(チャンスゾーン)]
CZは、RT0遊技状態中、RT1遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。一般状態でCZの移行が決定され、CZ前兆ゲーム数の遊技が消化されると、サブ遊技状態は、一般状態からCZに移行される。そして、CZに移行してから、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させると良い旨の報知(以下、「黒BARを狙えナビ」という)が規定回数行われると、CZが終了する。
CZ中に、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合は、第1のARTの実行が決定される。また、本実施形態では、「黒BARを狙えナビ」が規定回数行われる前に、所定のゲーム数(例えば、30ゲーム)を消化すると、第1のARTの実行が決定される。
本実施形態では、CZとして「CZ1」と「CZ2」が設けられている。「CZ1」では、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数として「4」が設定される。すなわち、「CZ1」は、「黒BARを狙えナビ」が4回行われると、終了する。一方、「CZ2」では、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数として「10」が設定される。すなわち、「CZ2」は、「黒BARを狙えナビ」が10回行われると、終了する。なお、「CZ1」及び「CZ2」の「黒BARを狙えナビ」を行う回数は、CZ中カットイン回数カウンタによって管理される。
「CZ1」と「CZ2」では、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が内部当籤役として決定された場合に「黒BARを狙えナビ」を実行する確率が同じである。また、特定の内部当籤役が内部当籤役として決定されていない場合に「黒BARを狙えナビ」を実行する確率も同じである。したがって、「黒BARを狙えナビ」を行う規定回数が多い「CZ2」の方が、「CZ1」よりも第1のARTの実行が決定される確率が高い。
なお、「CZ2」は、「CZ1」よりもボーナス抽籤においてボーナスが当籤する確率が高くなるようにしてもよい。また、本発明の遊技機に係る「CZ2」としては、例えば、「CZ1」よりも特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤する確率を高くしてもよい。
[第1のART]
第1のARTは、RT3遊技状態中に実行されるサブ遊技状態であり、所謂、擬似ボーナスである。例えば、第1のART(擬似ボーナス)は、一般状態中、CZ中、第1のART中、第2のART中に、ボーナス抽籤によってボーナスが当籤した場合に決定される。また、CZ中に特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合に決定される。
さらに、第1のARTは、第1のARTの終了後に、抽籤によって予め決定されたボーナス当籤ゲーム数を消化した場合に決定される。抽籤によって予め決定されたゲーム数は、ボーナス当籤ゲーム数カウンタにセットされる。ボーナス当籤ゲーム数カウンタの値は、第1のARTの終了後に行われる遊技(ゲーム)毎に「1」減算される。そして、ボーナス当籤ゲーム数カウンタが「0」になると、第1のART(擬似ボーナス)の当籤が決定する。
なお、第1のARTの終了後に第2のARTが開始される場合は、第2のARTにおける遊技からボーナス当籤ゲーム数カウンタの減算が行われる。また、ボーナス当籤ゲーム数カウンタの値が「0」になる前に、ボーナス抽籤によってボーナスが当籤した場合、又はCZ中にボーナスの当籤が決定した場合は、新たにボーナス当籤ゲーム数が抽籤により決定される。
第1のART(擬似ボーナス)としては、RB(レギュラーボーナス)、BB(ビッグボーナス)、SBB(スーパービッグボーナス)の3種類に分けられる。本実施形態では、第1のART(擬似ボーナス)の当籤が決定すると、抽籤によってRB、BB、SBBの何れかを決定する。
RB、BB、SBBは、滞在ゲーム数(以下、「第1のART開始G(ゲーム)数」)が異なる。本実施形態では、擬似ボーナスの種類がRBである場合の第1のART開始G数を「30」に決定する。また、BBである場合の第1のART開始G数を「60」に決定し、SBBである場合の第1のART開始G数を「100」に決定する。
擬似ボーナスの種類に応じて決定された「第1のART開始G数」は、RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタにセットされる。RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタの値は、第1のART(擬似ボーナス)における遊技毎に「1」減算される。第1のART(擬似ボーナス)は、RBゲーム数カウンタ又はBBゲーム数カウンタの値が「0」になると、終了する。
第1のARTは、抽籤で決定された第1のART前兆ゲーム数のゲームが消化され、準備中ゲームを経てから開始される。第1のART前兆ゲームでは、第1のART(擬似ボーナス)に当籤したか否かを報知する演出が行われる。そして、第1のARTに当籤しており、その種類がBB又はSBBである場合は、第1のART前兆ゲームが終了してからBB準備中における遊技が行われる。一方、第1のARTの種類がRBである場合は、第1のART前兆ゲームが終了してからRB準備中における遊技が行われる。
決定された擬似ボーナスの種類がBBであるBB準備中における遊技では、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図55参照)が「14」〜「17」である場合は、前述した「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せ(BBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_BNS(※1)」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行され、擬似ボーナスの種類がBBである第1のARTが開始される。
決定された擬似ボーナスの種類がSBBであるBB準備中における遊技では、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図55参照)が「18」である場合は、前述した「C_SBB」に係る図柄の組合せ(SBBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_SBB」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行され、擬似ボーナスの種類がSBBである第1のARTが開始される。
RB準備中ゲームでは、RT2遊技状態への移行(「C_CD_REP」)又はRT2遊技状態の維持(「通常リプ」)に係る図柄の組合せ停止表示させるための停止順序が報知される。また、回動停止用番号(図55参照)が「14」〜「17」である場合は、前述した「C_BNS※2」に係る図柄の組合せ(RBを想起させる図柄の組合せ)を停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_BNS※2」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行され、擬似ボーナスの種類がRBである第1のARTが開始される。
[第2のART]
第2のARTは、RT4遊技状態中に実行されるサブ遊技状態である。例えば、第2のARTは、第2のART中以外において当籤して開始された第1のART(擬似ボーナス)におけるBB中(以下、「非ART中のBB」とする)に、ART抽籤によってARTが当籤した場合に決定される。第2のARTの当籤が決定されると、第2のARTの滞在ゲーム数(以下、「第2のART開始G(ゲーム)数」)として、「50」が決定される。
「第2のART開始G数」である「50」は、ARTゲーム数カウンタにセットされる。ARTゲーム数カウンタの値は、第2のARTにおける遊技毎に「1」減算される。第2のARTは、ARTゲーム数カウンタの値が「0」になると、終了する。
第2のARTは、抽籤で決定された第2のART前兆ゲーム数のゲームが消化され、ART準備中ゲームを経てから開始される。第2のART前兆ゲームでは、第2のARTに当籤したか否かを報知する演出が行われる。そして、第2のARTに当籤している場合は、第2のART前兆ゲームが終了してからART準備中ゲームが行われる。
ART準備中ゲームでは、前述した「C_小V」に係る図柄の組合せを停止表示させるための停止順序が報知される。そして、「C_小V」に係る図柄の組合せが停止表示されると、RT遊技状態がRT4遊技状態に移行され、第2のARTが開始される。
第2のARTでは、ゲーム毎にゲーム数上乗せ抽籤テーブル(不図示)を参照して、上乗せゲーム数を抽籤(上乗せゲーム数抽籤)し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。すなわち、第2のARTにおいて上乗せゲーム数が決定されればされるほど、ARTゲーム数が増えることになり、遊技者にとって有利な第2のARTを長く続けることができる。
[BR(バトルラッシュ)]
BR(バトルラッシュ)は、ARTゲーム数の加算(上乗せ)が期待される演出に関連するサブ遊技状態であり、第2のART中に実行される。このBRを実行するか否かの抽籤は、第2のART中に当籤して開始された第1のART(擬似ボーナス)におけるBB中(以下、「ART中のBB」とする)の遊技毎に行われる。また、BRを実行している期間は、ARTゲーム数カウンタの値を減算しない。
BRでは、所定のゲーム数(本実施形態では「10」)毎にBR継続抽籤を行い、BR継続が決定すると、ARTゲーム数の加算(上乗せ)数を抽籤する上乗せG(ゲーム)数抽籤を行う。上乗せG数抽籤によって決定した上乗せゲーム数は、所定のゲーム数の最後(10ゲーム目)の遊技において報知される。また、決定した上乗せゲーム数は、ARTゲーム数カウンタに加算される。
また、BR継続が決定された回数(BR継続数)が特定数(本実施形態では「5」のn倍(n=1、2、3・・・))を満たした場合は、上乗せG数抽籤とは別の追加上乗せG(ゲーム)数抽籤を行う。
本実施形態の追加上乗せG数抽籤としては、「追加上乗せA」、「追加上乗せB」、「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」及び「追加上乗せC3」の5種類が設けられている。追加上乗せG数抽籤を行う場合は、BR中追加上乗せ抽籤により追加上乗せG数抽籤の種類を決定し、決定した追加上乗せG数抽籤によって上乗せゲーム数を決定する。
追加上乗せG数抽籤による上乗せゲーム数の決定及び報知は、所定のゲーム数の遊技が終了してから行う特別のゲーム数(本実施形態では「2」)の遊技で行う。また、追加上乗せG数抽籤によって決定した上乗せゲーム数は、上乗せゲーム数カウンタに加算される。なお、特別のゲーム数の遊技が終了すると、所定のゲーム数の遊技が開始され、BR継続が決定していれば、所定のゲーム数の最後の遊技において、決定された上乗せゲーム数が報知される。
このように、BRでは、ARTゲーム数の加算(上乗せ)数が決定されると、所定のゲーム数後に次のARTゲーム数の加算が行われる機会が生じる。これにより、ARTゲーム数の加算の決定に関する興趣が継続して、遊技の興趣を長期間向上させることができる。
また、BRにおける所定のゲーム数の遊技において、ARTゲーム数の加算が連続することを期待する演出を行うことができる。その結果、有利な特典(ARTゲーム数の加算)を得るという遊技者の期待感が持続され、遊技の興趣を高めることができる。
また、継続抽籤を所定のゲーム数毎に行うため、所定のゲーム数の遊技において継続抽籤の結果を示唆することができる。すなわち、複数の遊技に亘って行われる連続演出を用いて継続抽籤の結果を示唆することができる。これにより、ARTゲーム数の加算(上乗せ)が決定されない遊技が続いても、遊技の興趣が低下しないようにすることができる。
また、本実施形態では、継続が決定された回数が規定数(本実施形態では「20」)以上になった場合は、恩典として、第1のART(擬似ボーナス)の当籤と、BR(バトルラッシュ)の開始が決定される。これにより、継続抽籤の結果に、上乗せゲーム数の付与以外の期待感を含ませることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、継続が決定された回数が特定数(本実施形態では「5」のn倍(n=1、2、3・・・))を満たした場合は、上乗せG数抽籤とは別の追加上乗せG数抽籤を行う。その結果、継続が連続することによって上乗せゲーム数の値が大きくなる可能性があり、遊技の興趣を向上させることができる。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、サブROM72に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[CZ(チャンスゾーン)抽籤テーブル]
まず、図57を参照して、CZ(チャンスゾーン)抽籤テーブルについて説明する。CZ抽籤テーブルは、サブ遊技状態が一般状態である場合に参照される。このCZ抽籤テーブルは、CZ(チャンスゾーン)の当籤内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
CZ抽籤テーブルを用いたCZ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図57に示すように、CZ抽籤テーブルを参照してCZ抽籤を行う場合は、抽籤結果が「当籤無し」になる確率が高い。例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、32718/32768の確率で「当籤無し」になり、50/32768の確率で「CZ2当籤」となる。
[CZ中カットイン追加抽籤テーブル]
次に、図58を参照して、CZ中カットイン追加抽籤テーブルについて説明する。CZ中カットイン追加抽籤テーブルは、サブ遊技状態がCZ中である場合に参照される。このCZ中カットイン追加抽籤テーブルは、規定回数の追加の有無と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
CZ中カットイン追加抽籤テーブルを用いたカットイン追加抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、必ず「規定回数に1追加」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合は、16384/32768の確率で「規定回数に1追加」が決定される。「規定回数に1追加」が決定されると、CZ中カットイン回数カウンタの値に「1」加算する。これにより、CZ中における「黒BARを狙えナビ」を行う回数が1つ増える。
[CZ中カットイン発生抽籤テーブル]
次に、図59を参照して、CZ中カットイン発生抽籤テーブルについて説明する。CZ中カットイン発生抽籤テーブルは、サブ遊技状態がCZ中である場合に参照される。このCZ中カットイン発生抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が「ハズレ」である場合のハズレカットイン発生の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
CZ中カットイン発生抽籤テーブルを用いたカットイン発生抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
本実施形態では、内部抽籤の結果が「ハズレ」である場合に、10000/32768の確率で「ハズレカットイン発生」が決定される。ハズレカットインとは、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤していない場合に行う「黒BARを狙えナビ」である。「黒BARを狙えナビ」では、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せを停止表示させると良い旨と、その場合の停止順序(右中左)を報知する。ハズレカットインが実行された場合は、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)に対応する図柄の組合せが停止表示されない。
なお、特定の内部当籤役(「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」)が当籤している場合にも、「黒BARを狙えナビ」が行われる。
[ボーナス抽籤テーブル]
次に、図60を参照して、ボーナス抽籤テーブルについて説明する。ボーナス抽籤テーブルは、サブ遊技状態が一般状態中、第2のART中である場合に参照される。このボーナス抽籤テーブルは、ボーナスの当籤の有無と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
ボーナス抽籤テーブルを用いたボーナス抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、16384/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合は、326/32768の確率で「ボーナス当籤」が決定される。「ボーナス当籤」が決定されると、第1のART前兆ゲーム及び各種ボーナスに応じた準備中ゲームを経て、第1のART(擬似ボーナス)が開始される。
図60に示すボーナス抽籤テーブルは、「ボーナス当籤」が決定される確率が所定の確率である低確率用のボーナス抽籤テーブルを示す。図示しないが、本実施の形態では、確率が低確率用のボーナス抽籤テーブルよりも「ボーナス当籤」が決定される確率が高い高確率用のボーナス抽籤テーブルを設けている。本実施形態では、後述する複数のモードの種別に応じて使用するボーナス抽籤テーブルを決定する。
[BB中G数上乗せ抽籤テーブル]
次に、図61を参照して、BB中G数上乗せ抽籤テーブルについて説明する。BB中G数上乗せ抽籤テーブルは、第1のARTにおけるBB中である場合に参照される。このBB中G数上乗せ抽籤テーブルは、上乗せの内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BB中G数上乗せ抽籤テーブルを用いたBB中G数上乗せ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、16384/32768の確率で「20G」が決定され、当籤番号が「34」(略称「F_スイカ」)である場合は、2000/32768の確率で「10G」が決定される。「10G」、「20G」等のG(ゲーム)数が決定されると、決定されたG数がBB中高確率カウンタに加算される。
[BB中ART抽籤テーブル]
次に、図62を参照して、BB中ART抽籤テーブルについて説明する。図62に示すBB中ART抽籤テーブルは、非ART中のBB中であり、後述の高確率状態である場合に参照される。このBB中ART抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)である場合の第2のARTの当籤の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
BB中ART抽籤テーブルを用いたART抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図62に示すように、非ART中のBB中、且つ、高確率状態であって、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役である場合は、必ず「ART当籤」が決定される。この「ART当籤」は、第2のARTの当籤が決定したことを意味する。「ART当籤」が決定されると、第2のART前兆ゲーム及びART準備中ゲームを経て、第2のARTが開始される。
[BB中BR抽籤テーブル]
次に、図63を参照して、BB中BR抽籤テーブルについて説明する。BB中BR抽籤テーブルは、ART中のBB中であり、高確率状態である場合に参照される。このBB中BR抽籤テーブルは、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)である場合のBRの当籤の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
BB中BR抽籤テーブルを用いたBR抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図63に示すように、ART中のBB中、且つ、高確率状態であって、内部抽籤の結果が特別の内部当籤役である場合は、16384/32768の確率で「バトルラッシュ(BR)1当籤」が決定され、3276/32768の確率で「バトルラッシュ(BR)2当籤」が決定される。「BR2」は「BR1」よりも継続抽籤において「BR継続」が当籤する確率が高い。決定された「BR1」又は「BR2」は、第1のART(擬似ボーナス)が終了してから開始される。
[BR継続抽籤テーブル]
次に、図64及び図65を参照して、BR継続抽籤テーブルについて説明する。図64に示すBR1継続抽籤テーブルは、BR1中である場合に参照される。また、図65に示すBR2継続抽籤テーブルは、BR2中である場合に参照される。BR1継続抽籤テーブル及びBR2継続抽籤テーブルは、BR継続の有無に応じて設定された抽籤値を示す。
BR1継続抽籤テーブル又はBR2継続抽籤テーブルを用いたBR抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
図64に示すように、BR1継続抽籤テーブルを用いたBR継続抽籤では、26214/32768の確率で「BR継続」が決定される。また、図65に示すように、BR2継続抽籤テーブルを用いたBR継続抽籤では、29490/32768の確率で「BR継続」が決定される。
[BR中追加上乗せ抽籤テーブル]
次に、図66を参照して、BR中追加上乗せ抽籤テーブルについて説明する。BR中追加上乗せ抽籤テーブルは、BR中である場合に参照される。このBR中追加上乗せ抽籤テーブルは、上乗せの内容と、BRの継続数に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BR中追加上乗せ抽籤テーブルを用いた追加上乗せ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、BRの継続数が「5」(BR5連目)である場合は、16384/32768の確率で「追加上乗せA」が決定され、9434/32768の確率で「追加上乗せB」が決定される。また、4000/32768の確率で「追加上乗せC1」が決定され、2500/32768の確率で「追加上乗せC2」が決定され、450/32768の確率で「追加上乗せC3」が決定される。
[BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブル]
次に、図67を参照して、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルについて説明する。BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルは、BR中である場合に参照される。このBR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルは、上乗せの内容と、当籤番号に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルを用いた追加上乗せ及び昇格抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、当籤番号が「27」(略称「F_強ベル」)である場合は、25768/32768の確率で「追加上乗せC1」が決定され、6000/32768の確率で「追加上乗せC2」が決定される。また、1000/32768の確率で「追加上乗せC3」が決定される。また、既に追加上乗せ抽籤を行うことが決定されている場合は、BR中追加上乗せ及び昇格抽籤テーブルを用いて、さらに上位の追加上乗せ抽籤へ昇格するか否かの抽籤を行う。
なお、上位の追加上乗せ抽籤は、それよりも下位である追加上乗せ抽籤よりも、決定される上乗せゲーム数の値が大きくなる期待度(確率)が高い。本実施形態では、「追加上乗せA」よりも「追加上乗せB」が上位であり、「追加上乗せB」よりも「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」「追加上乗せC3」が上位である。また、「追加上乗せC1」よりも「追加上乗せC2」が上位であり、「追加上乗せC2」よりも「追加上乗せC3」が上位である。
[追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図68を参照して、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せA」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、上乗せG数に応じて設定された抽籤値とを示す。
追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、12568/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「10」が決定され、13000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「20」が決定される。また、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「100」が決定され、100/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「200」が決定される。そして、決定した「上乗せゲーム数」の値は、ARTゲーム数カウンタに加算される。
[追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図69を参照して、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せB」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、停止操作に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤は、停止操作を検出する度に行われる。図69に示す「1on」の欄は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。また、「2on_前+10」の欄は、第1停止操作で上乗せゲーム数として「10」が決定された後に第2停止操作(2番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。そして、「3on_前+10」の欄は、第2停止操作で上乗せゲーム数として「10」が決定された後に第3停止操作(3番目に行われる停止操作)が行われた場合に参照される。
追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、「1on」である場合には、13000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「20」が決定される。第1停止操作で「上乗せゲーム数」として「20」が決定された後に第2停止操作が行われると、上乗せG数抽籤において「2on_前+20」の欄が参照される。
例えば、「2on_前+20」である場合には、6000/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「30」が決定される。第2停止操作で「上乗せゲーム数」として「30」が決定された後に第3停止操作が行われると、上乗せG数抽籤において「3on_前+30」の欄が参照される。
例えば、「3on_前+30」である場合には、500/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「50」が決定される。この場合は、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作を行うことで、「上乗せゲーム数」として合計で「100」を獲得することになり、ARTゲーム数カウンタに「100」が加算される。
図69の「2on_前+20」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」及び「10」が決定されない。また、図69の「2on_前+30」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」、「10」及び「20」が決定されない。そして、「3on_前+50」の欄を参照すると、上乗せゲーム数として「0」、「10」、「20」及び「30」が決定されない。
このように、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、第2停止操作で決定される上乗せゲーム数は、第1停止操作で決定した上乗せゲーム数以上になり、第3停止操作で決定される上乗せゲーム数は、第2停止操作で決定される上乗せゲーム数以上になる。
[追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブル]
次に、図70を参照して、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルについて説明する。追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルは、BRにおいて「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」又は「追加上乗せC3」に係る上乗せG数抽籤を行う場合に参照される。この追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルは、上乗せG数と、追加上乗せCの種類(C1〜C3)に応じて設定された抽籤値との対応関係を示す。
追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤は、MAXベットボタン14の押下を検出する度に行われ、「上乗せゲーム数」として「0」が決定されることで終了する(「継続無し」となる)。
追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32767、乱数分母=32768)から抽出される乱数値を、抽籤結果に応じて規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その際の抽籤結果が当籤したことになる。
例えば、「追加上乗せC1」である場合は、8918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。また、「追加上乗せC2」である場合は、4918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。そして、「追加上乗せC3」である場合は、2918/32768の確率で「上乗せゲーム数」として「0」が決定される。
したがって、「追加上乗せC2」は、「追加上乗せC1」よりも上乗せG数抽籤が継続する確率が高く、「追加上乗せC3」は、「追加上乗せC2」よりも上乗せG数抽籤が継続する確率が高い。
なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤が開始された場合に、スタートレバー16が操作されて、次の遊技が開始された場合は、自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤を行う。そして、自動的に行った上乗せG数抽籤において、「上乗せゲーム数」として「0」が決定されると、自動的な上乗せG数抽籤を終了する。なお、自動的な上乗せG数抽籤は、決定する「上乗せゲーム数」の値の上限値(例えば「1000」)を設けておいてもよい。
また、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤において「上乗せゲーム数」として「0」以外が決定され、「継続」が決定している状態で、スタートレバー16が操作される場合がある。この場合は、それまでに決定した「上乗せゲーム数」を有効にすると共に、自動的に追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤を行う。そして、自動的に行った上乗せG数抽籤を行う前に決定していた「上乗せゲーム数」に、自動的に行った上乗せG数抽籤において決定した「上乗せゲーム数」を加算して、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルを用いた上乗せG数抽籤によって獲得した「上乗せゲーム数」とする。
[作動条件テーブル]
次に、図71を参照して、作動条件テーブルについて説明する。作動条件テーブルは、各準備中において参照される。この作動条件テーブルは、準備中の種類と、準備中の種類に応じて設定された作動(終了)条件とを示す。
例えば、SBB準備中に当籤番号「18」(略称「F_W7_KP_RT4」)が当籤すると、SBB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるSBBが開始される。また、BB準備中に当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が当籤すると、BB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるBBが開始される。
RB準備中に当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が当籤すると、RB準備中が終了し、第1のART(擬似ボーナス)におけるRBが開始される。また、ART準備中に当籤番号「18」〜「24」(略称「F_W7_KP_RT4」、「F_KP_R4_R2_1」、「F_KP_R4_R2_2」、「F_KP_R2_R4_1」、「F_KP_R2_R4_2」、「F_R1_R4_KP」、「F_R1_KP_R4」)が当籤すると、ART準備中が終了し、第2のARTが開始される。
本実施形態では、準備中の終了条件となる役(当籤番号)が当籤すると、その役(当籤番号)に対応する図柄の組合せが停止表示させるための情報(停止順序ナビ)を報知する。しかし、停止順序ナビに従わないで停止操作を行って、準備中の終了条件となる役に対応する図柄の組合せが停止表示されない場合であっても、準備中が終了する。
したがって、停止順序ナビに従わない停止操作を行った場合は、RT遊技状態がRT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行せずに、サブ遊技状態として第1のART(擬似ボーナス)や第2のARTが開始される。その結果、RT3遊技状態又はRT4遊技状態に移行せずに、サブ遊技状態における第1のART(擬似ボーナス)や第2のARTを管理するためのゲーム数が減算される。
<サブRAMに設けられている格納領域の構成>
[サブ格納領域]
次に、図72を参照して、サブRAM73に設けられているサブ格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、演出内容や演出番号を登録する格納領域や、主制御回路91(図6参照)から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
サブ格納領域は、「CZ1フラグ」、「CZ2フラグ」、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」、「ARTフラグ」、「BR1フラグ」及び「RB2フラグ」を有している。
「CZ1フラグ」は、CZ1中を示すフラグであり、CZ1中である場合は、「CZ1フラグ」に「1」が格納されている。「CZ2フラグ」は、CZ2中を示すフラグであり、CZ2中である場合は、「CZ2フラグ」に「1」が格納されている。
「SBBフラグ」は、第1のART(擬似ボーナス)におけるSBB中を示すフラグであり、SBB中である場合は、「SBBフラグ」に「1」が格納されている。「BBフラグ」は、第1のARTにおけるBB中を示すフラグであり、BB中である場合は、「BBフラグ」に「1」が格納されている。「RBフラグ」は、第1のARTにおけるRB中を示すフラグであり、RB中である場合は、「RBフラグ」に「1」が格納されている。 すなわち、第1のART中である場合は、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」の何れかに「1」が格納されている。
また、「ARTフラグ」は、第2のART中を示すフラグであり、第2のART中である場合は、「ARTフラグ」に「1」が格納される。
「BR1フラグ」は、BR1中を示すフラグであり、BR1中である場合は、「BR1フラグ」に「1」が格納されている。また、「RB2フラグ」は、BR2中を示すフラグであり、BR2中である場合は、「BR2フラグ」に「1」が格納されている。前述したように、BR1中及びBR2中は、10ゲームを1セットとして、継続抽籤によって「BR継続」が当籤し続ける限り1セットが繰り返される(ループする)。
また、サブ格納領域は、「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」及び「追加上乗せC3フラグ」を有している。
「追加上乗せAフラグ」は、追加上乗せA中を示すフラグであり、追加上乗せA中である場合は、「追加上乗せAフラグ」に「1」が格納されている。「追加上乗せBフラグ」は、追加上乗せB中を示すフラグであり、追加上乗せB中である場合は、「追加上乗せBフラグ」に「1」が格納されている。
「追加上乗せC1フラグ」は、追加上乗せC1中を示すフラグであり、追加上乗せC1中である場合は、「追加上乗せC1フラグ」に「1」が格納されている。「追加上乗せC2フラグ」は、追加上乗せC2中を示すフラグであり、追加上乗せC2中である場合は、「追加上乗せC2フラグ」に「1」が格納されている。「追加上乗せC3フラグ」は、追加上乗せC3中を示すフラグであり、追加上乗せC3中である場合は、「追加上乗せC3フラグ」に「1」が格納されている。なお、追加上乗せC3が決定されたから開始されるまでの間も「追加上乗せC3フラグ」に「1」が格納されている。
「CZ1フラグ」、「CZ2フラグ2」、「SBBフラグ」、「BBフラグ」、「RBフラグ」、「ARTフラグ」、「BR1フラグ」、「BR2フラグ」、「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」、「追加上乗せC3フラグ」には、対応する演出の実行(対応する状態への移行)が決定されてから実際に開始するまでの間も「1」が格納されている。
さらに、サブ格納領域は、「CZ1前兆フラグ」、「CZ2前兆フラグ」、「BB前兆フラグ」、「RB前兆フラグ」、「ART前兆フラグ」及び「BR前兆フラグ」を有している。
「CZ1前兆フラグ」は、CZ1前兆中を示すフラグであり、CZ1前兆中である場合は、「CZ1前兆フラグ」に「1」が格納されている。「CZ2前兆フラグ」は、CZ2前兆中を示すフラグであり、CZ2前兆中である場合は、「CZ2前兆フラグ」に「1」が格納されている。
「BB前兆フラグ」は、BB(SBB)前兆中を示すフラグであり、BB(SBB)前兆中である場合は、「BB前兆フラグ」に「1」が格納されている。「RB前兆フラグ」は、RB前兆中を示すフラグであり、RB前兆中である場合は、「RB前兆フラグ」に「1」が格納されている。
なお、本実施形態では、ボーナスに当籤したことが決定されたときに「SBB」、「BB」又は「RB」の何れにするかを決定する。しかし、本発明の遊技機としては、ボーナスに当籤したことが決定されたときに「RB」にするか否かのみ決定し、「RB」にしないと決定した場合は、BB前兆の終了時に「SB」、「BB」の何れにするかを抽籤してもよい。
「ART前兆フラグ」は、ART(第2のART)前兆中を示すフラグであり、ART前兆中である場合は、「ART前兆フラグ」に「1」が格納されている。また、「BR前兆フラグ」は、BR前兆中を示すフラグであり、BR前兆中である場合は、「BR前兆フラグ」に「1」が格納されている。
また、サブ格納領域は、「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」、「RB準備中フラグ」及び「ART準備中フラグ」を有している。
「SBB準備中フラグ」は、SBB準備中を示すフラグであり、SBB準備中である場合は、「SBB準備中フラグ」に「1」が格納されている。「BB準備中フラグ」は、BB準備中を示すフラグであり、BB準備中である場合は、「SBB準備中フラグ」に「1」が格納されている。
「RB準備中フラグ」は、RB準備中を示すフラグであり、RB準備中である場合は、「RB準備中フラグ」に「1」が格納されている。「ART準備中フラグ」は、ART準備中を示すフラグであり、ART準備中である場合は、「ART準備中フラグ」に「1」が格納されている。
本実施形態において、準備中とは、概念的には、所定の状態を開始させることが決定されているが、開始条件が満たされずに開始することができない区間を示す。準備中は前兆中に似ているが、前兆中と異なり、積極的に開始条件を満たすように促す。
例えば、ARTの発生が決定した場合に、ARTを開始させるためには、ATとRTとを併発させる必要がある。ATは、副制御基板42(図7参照)により、即座に開始させることができるが、RTは、主制御回路91(図6参照)で管理される。しかし、副制御基板42から主制御回路91への通信は不可であることから、一般的には、「主制御回路91によるRTの開始条件を満たすためのAT」を行うことで、間接的にRTの開始を促している。つまり、一般的には、副制御基板42によるATの開始タイミングと、主制御回路91によるRTの開始タイミングとの間に生じる差分が準備中と称される区間である。
そうすると、ATの開始に合わせてARTの終了条件の判定を開始してしまうと、ARTの期間にATの期間が含まれてしまうため、場合によってはARTが発生せずにARTの期間が終了する虞がある。このような遊技機は、遊技者に不快感を与えると共に、開発時(終了条件の設定時)に想定されるARTの期間と実際のARTの期間とが異なってしまうため設計開発を困難にする要因にもなる。
したがって、RT(主制御回路91側)の条件がみたされるまで、ATは行うものの、ARTの終了条件の判定を行わないことで、ARTの期間としては含ませないようにする区間を設ける。そして、この区間がARTを準備している区間であることから、この区間間を準備中と称している。
また、サブ格納領域は、「CZゲーム数カウンタ」、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」、「ARTゲーム数カウンタ」、「BRゲーム数カウンタ」、「追加上乗せゲーム数カウンタ」及び「上乗せゲーム数カウンタ」を有している。
「CZゲーム数カウンタ」には、CZ1又はCZ2において遊技を行う度に「1」が加算され、「CZゲーム数カウンタ」の値は、CZ1又はCZ2が終了するとクリアされる。「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」には、擬似ボーナスが開始される前に、各種擬似ボーナスの種類に応じて設定されたゲーム数(「30」or「60」or「100」)がセットされる。
そして、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」は、第1のART(擬似ボーナス)において遊技を行う度に「1」減算される。なお、後述の「BB中高確率カウンタ」に値があるときは、「擬似ボーナス中ゲーム数カウンタ」の減算が中止される。
「ARTゲーム数カウンタ」には、第2のARTが開始される前に、「50」がセットされる。そして、「ARTゲーム数カウンタ」は、第2のARTにおいて遊技を行う度に「1」減算される。「BRゲーム数カウンタ」には、BR1又はBR2が開始される前に、「10」がセットされる。そして、「BRゲーム数カウンタ」は、BR1又はBR2において遊技を行う度に「1」減算される。
「追加上乗せゲーム数カウンタ」には、追加上乗せ演出に係る遊技が開始される前に、「2」がセットされる。そして、「追加上乗せゲーム数カウンタ」は、追加上乗せ演出に係る遊技を行う度に「1」減算される。
「上乗せゲーム数カウンタ」は、追加上乗せを行う際に、上乗せゲーム数の合計が確定するまでの一時記憶用として設けられている。したがって、「上乗せゲーム数カウンタ」には、追加上乗せにおいて上乗せゲーム数が決定される度に、その決定された上乗せゲーム数が加算される。
また、サブ格納領域は、「CZ中のCI(カットイン)回数カウンタ」、「BB中高確率カウンタ」、「前兆ゲーム数カウンタ」、「準備中消化G数カウンタ」を有している。
「CZ中のCI回数カウンタ」には、CZ1が開始される前に「4」がセットされ、CZ2が開始される前に「10」がセットされる。そして、「CZ中のCI回数カウンタ」は、「黒BARを狙えナビ」(カットイン演出)が発生する度に「1」減算される。
「BB中高確率カウンタ」には、BB中G数上乗せ抽籤によって第1のART(擬似ボーナス)に係る上乗せG数が決定した場合に、その決定した上乗せG数が加算される。「BB中高確率カウンタ」に値があるときは、第1のART(擬似ボーナス)が高確率状態になる。第1のARTにおける高確率状態では、通常の第1のARTよりも第2のARTの当籤が決定する確率が高くなる。
「前兆ゲーム数カウンタ」は、各前兆が開始される前に、各前兆における前兆ゲーム数がセットされる。そして、「前兆ゲーム数カウンタ」は、各前兆における遊技を行う度に「1」減算される。「準備中消化G数カウンタ」には、各準備中において遊技を行う度に「1」が加算され、「準備中消化G数カウンタ」の値は、各準備中が終了するとクリアされる。
また、サブ格納領域は、「BR継続フラグ」、「BR次々回継続格納領域」及び「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」を有している。
「BR継続フラグ」は、BR1又はBR2の次セットが開始されるか否かを示すフラグであり、BR1又はBR2の次セットが開始されることが決定された場合は、「BR継続フラグ」に「1」が格納される。
「BR次々回継続格納領域」は、BR1又はBR2が次々セットまで続くか否かを示す格納領域である。BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定された場合は、「BR次々回継続格納領域」に「1」が格納される。
本実施形態では、BR継続抽籤とは別に特殊BR継続抽籤を行う。特殊BR継続抽籤において特殊BR継続が当籤すると、BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定される。また、BR1又はBR2が次々セットまで続くことが決定された場合は、特殊BRの「継続」か否か報知する専用の演出を行う。
「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」は、BR1又はBR2の実行が決定されているか否かを示すフラグである。BR1の実行が決定されている場合は、「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」の何れかに「1」が格納される。また、BR2の実行が決定されている場合は、「BRストック格納領域1」〜「BRストック格納領域32」の何れかに「2」が格納される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図73〜図94を参照して、主制御回路91のメインCPU93が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU93の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図73に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM95における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ46Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図74を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM95に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU93は、「連続ロック状態」におけるリール演出及びロックの制御で用いる演出用乱数値を抽出し、該抽出した演出用乱数値をメインRAM95に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、演出用乱数値として、演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出用乱数値3を設けている。これら演出用乱数値1〜3は、それぞれ0〜65535の範囲から抽出される。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図75を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を行う(S7)。なお、遊技ロック抽籤処理の詳細については、後述の図77を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を行う(S8)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図78を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、スタートコマンド送信処理を行う(S9)。具体的には、メインCPU93は、スタートコマンドを副制御基板42に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を行う(S10)。この処理では、主に、S8の処理で決定された「連続ロック状態」で行うリール演出及びロックの種別に対応する遊技開始時のリール演出及びロックを行う。なお、遊技開始時ロック処理の詳細については、後述の図79を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ウエイト処理を行う(S11)。この処理では、メインCPU93は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU93は、リール回転開始処理を行う(S12)。この処理において、メインCPU93は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(図94参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU93は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、リール停止制御処理を行う(S14)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、入賞検索処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図52中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図48参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図19〜図22参照)とを照合する。そして、メインCPU93は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、メダル払出処理を行う(S16)。この処理では、S15において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー43の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図19〜図22参照)に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は14枚である。
次いで、メインCPU93は、RT制御処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU93は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、払出終了コマンド送信処理を行う(S18)。具体的には、メインCPU93は、払出終了コマンドを副制御基板42に送信する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を行う(S19)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU93は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU93は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図74を参照して、メインフロー(図73参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU93は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU93が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU93は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU93が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ46(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口13から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー43へ案内される。
次いで、メインCPU93は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、BB3(RB3)遊技状態では投入枚数の最大値を「1」に設定し、その他の遊技状態(BB1,BB2遊技状態及び一般遊技状態)では、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU93は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU93がメダル受付許可ではないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU93がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU93は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU93は、メダル投入コマンドを副制御基板42に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU93は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU93が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU93は、後述のS39の処理を行う。
次いで、メインCPU93は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU93が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU93が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ46(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図75を参照して、メインフロー(図73参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図49参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図25参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU93は、抽籤値変更処理を行う(S42)。この処理では、遊技状態に応じて再遊技に係る当籤番号の抽籤値が変更される。なお、抽籤値変更処理の詳細については、後述の図76を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S43)。そして、メインCPU93は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU93は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S44)。
次いで、メインCPU93は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S45)。
S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S45がNO判定の場合)、メインCPU93は、乱数値及び当籤番号を更新する(S46)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU93は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS44に戻し、S44以降の処理を繰り返す。
一方、S47において、メインCPU93が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU93は、データポインタとして「0」をセットする(S48)。すなわち、メインCPU93は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S45の処理の説明に戻って、S45において、メインCPU93が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S45がYES判定の場合)、メインCPU93は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S49)。
そして、S48又はS49の処理後、メインCPU93は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図32〜図35参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S50)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S51)。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S52)。S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS55の処理を行う。
一方、S52において、メインCPU93が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図31参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S53)。
次いで、メインCPU93は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S54)。
S54の処理の後、又はS52がNO判定の場合、メインCPU93は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S55)。
次いで、メインCPU93は、CB遊技状態中であるか否かを判別する(S56)。S56において、メインCPU93が、CB遊技状態中ではないと判別したとき(S56がNO判定の場合)、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS7に移す。
一方、S56において、メインCPU93が、CB遊技状態中であると判別したとき(S56がYES判定の場合)、メインCPU93は、内部当籤役格納領域の小役に対応する全ビットをオンにする(S57)。その後、メインCPU93は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS7に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図76を参照して、内部抽籤処理のフローチャート(図75参照)中のS42で行う抽籤値変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図49参照)を参照して、RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S61)。具体的には、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域2(図49参照)中のビット0〜4の何れかに「1」がセットされているか否かを判別する。そして、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオンでないと判別したとき(S61がNO判定の場合)、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図75参照)のS43に移す。
一方、S61において、メインCPU93が、RT遊技状態フラグがオンであると判別したとき(S61がYES判定の場合)、メインCPU93は、オンになっているRT遊技状態に対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図26参照)の再遊技に係る当籤番号(「1」〜「24」)の抽籤値を変更する(S62)。その後、メインCPU93は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図75参照)のS43に移す。
[遊技ロック抽籤処理]
次に、図77を参照して、メインフロー(図73参照)中のS7で行う遊技ロック抽籤処理について説明する。
まず、メインCPU93は、RT4遊技状態であるか否かを判別する(S71)。S71において、メインCPU93が、RT4遊技状態ではないと判別したとき(S71がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。
一方、S71において、メインCPU93が、RT4遊技状態であると判別したとき(S71がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤テーブル(図46参照)を参照し、演出用乱数値1に基づいて遊技ロック抽籤を行う(S72)。
次いで、メインCPU93は、S72の遊技ロック抽籤において遊技ロックに当籤したか否かを判別する(S73)。S73において、メインCPU93が、遊技ロックに当籤していないと判別したとき(S73がNO判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。
一方、S73において、メインCPU93が、遊技ロックに当籤したと判別したとき(S73がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技ロックフラグとロックタイマをセットする。そして、メインCPU93は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS8に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図78を参照して、メインフロー(図73参照)中のS8で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、回胴停止用番号選択テーブル(図36参照)を参照して、図73中のS6の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S101)。
次いで、メインCPU93は、リール停止初期設定テーブル(図37、図38参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S102)。具体的には、メインCPU93は、取得した回胴停止用番号に対応する、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU93は、全図柄コード格納領域(図52参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S103)。
次いで、メインCPU93は、メインRAM95に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S104)。その後、メインCPU93は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS9に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[遊技開始時ロック処理]
次に、図79を参照して、メインフロー(図73参照)中のS10で行う遊技開始時ロック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技ロックフラグに応じたリール演出パターンをセットする(S111)。次いで、メインCPU93は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S112)。S112において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S112がNO判定の場合)、メインCPU93は、S112の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S112において、メインCPU93が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S112がYES判定の場合)、メインCPU93は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS11に移す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図80を参照して、メインフロー(図73参照)中のS13で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM95に格納する(S121)。次いで、メインCPU93は、検索対象リール決定処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU93は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S122では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S123)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S124)。そして、メインCPU93は、図柄コード格納処理を行う(S125)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図52参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図48参照)を更新する(S126)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図19〜図22参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU93は、引込優先順位取得処理を行う(S127)。この処理では、メインCPU93は、表示役格納領域(図48参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(図44参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリー」)に係る役(図22に示す「C_B_CH_A」〜「C_B_CH_D」、「C_C_CH」)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU93は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図53参照)に格納する(S128)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU93は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S129)。
次いで、メインCPU93は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S130)。S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S130がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS125に戻し、S125以降の処理を繰り返す。
一方、S130において、メインCPU93が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S130がYES判定の場合)、メインCPU93は、検索回数分検索したか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU93が検索回数分検索していないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS122に戻し、S122以降の処理を繰り返す。一方、S131において、メインCPU93が検索回数分検索したと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS14に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図81を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図80参照)中のS123で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU93は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S8)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図80参照)のS124に移す。
一方、S141において、メインCPU93が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図51参照)及び作動ストップボタン格納領域(図50参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S142)。その後、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図80参照)のS124に移す。
なお、S142では、まず、メインCPU93は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU93は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU93は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード取得処理]
次に、図82を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図80参照)中のS125で行う図柄コード取得処理について説明する。
まず、メインCPU93は、有効ラインデータをセットする(S151)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、1つのライン(センターライン)を設ける。次いで、メインCPU93は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S152)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU93は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S153)。その後、メインCPU93は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図80参照)のS126に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図83を参照して、メインフロー(図73参照)中のS14で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路91により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路91は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S161)。S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S161がNO判定の場合)、メインCPU93は、S161の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S161において、メインCPU93が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S161がYES判定の場合)、メインCPU93は、押下順序格納領域(図51参照)及び作動ストップボタン格納領域(図50参照)を更新する(S162)。次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S163)。
次いで、メインCPU93は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S164)。そして、メインCPU93は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S165)。
次いで、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を行う(S166)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御基板42に送信する(S167)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御基板42に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU93は、停止開始位置と、S166で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM95に格納する(S168)。この処理では、メインCPU93は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU93は、S168で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S169)。次いで、メインCPU93は、図82を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S170)。その後、メインCPU93は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図52参照)を更新する(S171)。
次いで、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S172)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU93は、S173の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S173において、メインCPU93が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止コマンド送信処理を行う(S174)。この処理では、メインCPU93は、リール停止コマンドを副制御基板42に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S167で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S174で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S167で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」ではないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU93は、図80を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S176)。その後、メインCPU93は、処理をS161に戻し、S161以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU93が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS15に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図84を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図83参照)中のS166で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU93は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S181)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU93は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU93は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S182)。S182において、メインCPU93が、第1停止ではないと判別したとき(S182がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2・第3停止処理を行う(S183)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S182において、メインCPU93が、第1停止であると判別したとき(S182がYES判定の場合)、メインCPU93は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S184)。
S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S184がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S185)。この処理で、順押し時テーブ選択データは、リール停止初期設定テーブル(図37、図38参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU93は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S186)。その後、メインCPU93は、後述のS191の処理を行う。
一方、S184において、メインCPU93が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S184がNO判定の場合)、メインCPU93は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S187)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図37、図38参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S188)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S189)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S190)。
次いで、メインCPU93は、優先引込制御処理を行う(S191)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図83参照)のS167に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図85を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図84参照)中のS183で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S201)。S201において、メインCPU93が、第2停止操作時でないと判別したとき(S201がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S201において、メインCPU93が、第2停止操作時であると判別したとき(S201がYES判定の場合)、メインCPU93は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S202)。S202において、メインCPU93が、順押しでないと判別したとき(S202がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS204の処理を行う。
一方、S202において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S202がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S203)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S204)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU93は、滑り駒数検索処理を行う(S205)。この処理では、停止テーブル(図39、図41及び図42)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU93は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU93は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S205の処理後、メインCPU93は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS191に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図86を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図84参照)中のS188、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS203で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU93は、対応するラインステータスをセットする(S212)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S212の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS204の処理に移す。
一方、S211において、メインCPU93が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S213)。この処理において、メインCPU93は、停止テーブル(図41及び図42参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S213がNO判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS204の処理に移す。
一方、S213において、メインCPU93が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S213がYES判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスをセットする(S214)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S214の処理後、メインCPU93は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS189、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS204の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図87を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図84参照)中のS189、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS204で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S221)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図90参照)において、順押しである場合に行われる。
S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S222)。
S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S222がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S223)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S223の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図41参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S223の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS205の処理に移す。
一方、S222において、メインCPU93が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S222がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S224)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S224の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S224の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS205の処理に移す。
また、S221において、メインCPU93が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU93は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S225)。S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S225がNO判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS205の処理に移す。
一方、S225において、メインCPU93が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S225がYES判定の場合)、メインCPU93は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S226)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図41及び図42参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S226の処理後、メインCPU93は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図84参照)のS190、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図85参照)中のS205の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図88を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図84参照)中のS191で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図45参照)をセットする(S231)。次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S232)。具体的には、メインCPU93は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU93は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU93は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S233)。
次いで、メインCPU93は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S234)。次いで、メインCPU93は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S235)。
次いで、メインCPU93は、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S236)。S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S236がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS238の処理を行う。
一方、S236において、メインCPU93が、S235で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S236がYES判定の場合)、メインCPU93は、S234で取得した滑り駒数を退避させる(S237)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S238)。
次いで、メインCPU93は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S239)。S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S239がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS234に戻し、S234以降の処理を繰り返す。
一方、S239において、メインCPU93が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S239がYES判定の場合)、メインCPU93は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S240)。その後、メインCPU93は、優先引込制御処理を終了すると共に、滑り駒数決定処理(図84参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図89を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図83参照)中のS172で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、第3停止後であるか否かを判別する(S251)。S251において、メインCPU93が、第3停止後であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図83参照)のS173に移す。
一方、S251において、メインCPU93が、第3停止後でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後であるか否かを判別する(S252)。S252において、メインCPU93が、第2停止後であると判別したとき(S252がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御処理を行う(S253)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。そして、S253の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図83参照)のS173に移す。
一方、S252において、メインCPU93が、第2停止後でないと判別したとき(S252がNO判定の場合)、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S254)。S254において、メインCPU93が、順押しではないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図83参照)のS173に移す。
一方、S254において、メインCPU93が、順押しであると判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図40参照)を取得し、検索回数をセットする(S255)。
次いで、メインCPU93は、停止予定位置を取得する(S256)。そして、メインCPU93は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S257)。
次いで、メインCPU93は、S257で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S258)。S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S258がNO判定の場合)、メインCPU93は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S259)。S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU93は、処理をS257に戻し、S257以降の処理を繰り返す。
一方、S259において、メインCPU93が、検索回数は「0」であると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU93は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S260)。
次いで、メインCPU93は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S261)。そして、S261の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図83参照)のS173に移す。
また、S258において、メインCPU93が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S258がYES判定の場合)、メインCPU93は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S262)。
次いで、メインCPU93は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S263)。そして、S263の処理後、メインCPU93は、制御変更処理を終了し、処処理をリール停止制御処理(図83参照)のS173に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図90を参照して、制御変更処理のフローチャート(図89参照)中のS253で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU93は、順押しであるか否かを判別する(S271)。S271において、メインCPU93が、順押しではないと判別したとき(S271がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図89参照)も終了する。
一方、S271において、メインCPU93が順押しであると判別したとき(S271がYES判定の場合)、メインCPU93は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S272)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図89参照)のS262の処理によって取得される。そして、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S272がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図89参照)も終了する。
一方、S272において、メインCPU93が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S272がYES判定の場合)、メインCPU93は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S273)。S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S273がNO判定の場合)、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図89参照)も終了する。
一方、S273において、メインCPU93が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S273がYES判定の場合)、メインCPU93は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S274)。次いで、メインCPU93は、Cラインステータスをセットする(S275)。そして、S275の処理後、メインCPU93は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図89参照)も終了する。
[RT制御処理]
次に、図91を参照して、メインフロー(図73参照)中のS17で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するRT制御処理は主制御回路91により実行される。
まず、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図24参照)を参照し、移行元(現在)のRT遊技状態において成立し得るRT遊技状態の移行条件をチェックする(S281)。
次いで、メインCPU93は、RT遊技状態の移行条件が成立しているか否かを判別する(S282)。S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していないと判別したとき(S282がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS284の処理を行う。
一方、S282において、メインCPU93が、RT遊技状態の移行条件が成立していると判別したとき(S282がYES判定の場合)、メインCPU93は、RT遷移テーブル(図24参照)を参照し、移行条件に基づいて、移行先のRT遊技状態フラグを遊技状態フラグ格納領域(図49参照)の所定ビットにセットして、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S283)。
次いで、メインCPU93は、表示コマンド送信処理を行う(S284)。具体的には、メインCPU93は、表示コマンドを副制御基板42に送信する。なお、表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。そして、S284の処理後、メインCPU93は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS18に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図92を参照して、メインフロー(図73参照)中のS19で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、遊技状態フラグ格納領域(図49参照)を参照して、「MB」(「MB1」又は「MB2」)が作動中であるか否かを判別する(S321)。S321において、メインCPU93が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S321がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
一方、S321において、メインCPU93が、「MB」が作動中であると判別したとき(S321がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S322)。
S322において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了時処理を行う(S323)。この処理では、メインCPU93がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「MB」に対応する遊技状態フラグ(MB遊技状態フラグ)をオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合は、MB遊技状態中にメダルの払出しが13枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S324)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス終了コマンドを副制御基板42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU93は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S325)。そして、S325の処理後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
一方、S322において、メインCPU93が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU93は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S326)。入賞可能回数カウンタの値は、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタの値は、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU93は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S327)。S327において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S327がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
一方、S327において、メインCPU93が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S327がYES判定の場合)、メインCPU93は、CB終了時処理を行う(S328)。具体的には、「CB」に対応する遊技状態フラグ(CB遊技状態フラグ)をオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの値をクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU93は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS20に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図93を参照して、メインフロー(図73参照)中のS20で行うボーナス作動チェック処理について説明する。
まず、メインCPU93は、「MB」(「MB1」又は「MB2」)が作動中であるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU93が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU93が、「MB」が作動中であると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU93は、「CB」が作動中であるか否かを判別する(S332)。S332において、メインCPU93が、「CB」が作動中であると判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
一方、S332において、メインCPU93が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図23参照)に基づいて、CB作動時処理を行う(S333)。そして、S333の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
また、S331がNO判定の場合、メインCPU93は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S334)。本実施形態では、「C_MB1」又は「C_MB2」に対応する図柄の組合せの表示を、ボーナスゲームの入賞とする。S334において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S334がNO判定の場合)、メインCPU93は、後述のS338の処理を行う。
一方、S334において、メインCPU93が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S334がYES判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図23参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S335)。本実施形態では、この処理において、メインCPU93は、ボーナス作動時テーブル(図23参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図49参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「13」)にセットする。さらに、この処理では、上記S333で説明したCB作動時処理も行う。
次いで、メインCPU93は、持越役格納領域の値をクリアする(S336)。次いで、メインCPU93は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S337)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス開始コマンドを副制御基板42に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S337の後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
また、S334がNO判定の場合、メインCPU93は、再遊技(リプレイ)に係る役が入賞であるか否かを判別する(S338)。S338において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S338がNO判定の場合)、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
一方、S338において、メインCPU93が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S338がYES判定の場合)、メインCPU93は、メダルの自動投入を要求する(S339)。すなわち、メインCPU93は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S339の処理後、メインCPU93は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図73参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図94を参照して、メインフロー(図73参照)中のS12内で行うメインCPU93の制御による割込処理について説明する。
まず、メインCPU93は、レジスタの退避を行う(S341)。次いで、メインCPU93は、入力ポートチェック処理を行う(S342)。この処理では、ストップスイッチ基板65のストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU93は、タイマ更新処理を行う(S343)。この処理では、メインCPU93は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU93は、通信データ送信処置を行う(S344)。この処理では、主に、各種コマンドを主制御回路91及び副制御基板42に適宜送信する。
次いで、メインCPU93は、リール制御処理を行う(S345)。この処理では、メインCPU93は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU93は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU93は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S345の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、加速処理時にリール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU93は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S346)。この処理では、メインCPU93は、7セグ表示器23を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU93は、レジスタの復帰処理を行う(S347)。そして、その後、メインCPU93は、割込処理を終了する。
<副制御基板の動作説明>
次に、図95〜図108を参照して、副制御基板42のサブCPU71が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
本実施形態では、以下の各種処理において、副制御基板42が行う抽籤処理の内容は、以下(1)〜(3)のとおりである。(1)まず、抽籤処理を行う際、副制御基板42は、各サブデバイスに代理抽籤処理の実行を要求する「抽籤リクエスト」のコマンドデータを送信する(図13〜図15参照)。(2)次に、副制御基板42は、各サブデバイスから「抽籤結果通知」のコマンドデータを受信して、代理抽籤処理の結果を取得する(図13〜図15参照)。(3)そして、副制御基板42は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。なお、複数の代理抽籤処理の結果から採用する一つの結果を決定するための方法としては、例えば乱数を用いた抽籤が挙げられる。
[主基板通信タスク]
まず、図95を参照して、サブCPU71により行われる主基板通信タスクについて説明する。
まず、サブCPU71は、主制御回路91から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次いで、サブCPU71は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
次いで、サブCPU71は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。S503において、サブCPU71が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S503がNO判定の場合)、サブCPU71は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
一方、S503において、サブCPU71が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S503がYES判定の場合)、サブCPU71は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S504)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S504の処理後、サブCPU71は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図96を参照して、サブCPU71により行われる演出登録タスクについて説明する。
まず、サブCPU71は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次いで、サブCPU71は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S512)。S512において、サブCPU71が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S512がNO判定のとき)、サブCPU71は、後述のS515の処理を行う。
一方、S512において、サブCPU71が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S512がYES判定のとき)、サブCPU71は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM73に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU71は、演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、サブCPU71は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU71は、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次いで、サブCPU71は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次いで、サブCPU71は、ランプデータの登録を行う(S517)。なお、これらの登録処理は、S514の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S517の後、サブCPU71は、処理をS511に戻し、S511以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図97を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図96参照)中のS514で行う演出内容決定処理について説明する。
まず、サブCPU71は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。
S521において、サブCPU71が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU71は、スタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、サブCPU71は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図98を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU71は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。そして、S523の処理後、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S521において、サブCPU71が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU71は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。
S524において、サブCPU71が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S524がYES判定の場合)、サブCPU71は、リール停止コマンド受信時処理を行う(S525)。この処理では、サブCPU71は、追加上乗せBフラグがオンである場合に、追加上乗せB上乗せG数抽籤を行う。
次いで、サブCPU71は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S526)。その後、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S524において、サブCPU71が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S524がNO判定の場合)、サブCPU71は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S527)。
S527において、サブCPU71が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S527がYES判定の場合)、サブCPU71は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S528)。その後、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S527において、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S527がNO判定の場合)、サブCPU71は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S529)。S529において、サブCPU71は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S529がYES判定の場合)、サブCPU71は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S530)。その後、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S529において、サブCPU71が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S529がNO判定の場合)、サブCPU71は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S531)。
S531において、サブCPU71が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S531がYES判定の場合)、サブCPU71は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S532)。その後、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S531において、サブCPU71が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S531がNO判定の場合)、サブCPU71は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S533)。S533において、サブCPU71が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S533がYES判定の場合)、サブCPU71は、ボーナス終了用の演出データを登録する(S534)。その後、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
S533において、サブCPU71が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S533がNO判定の場合)、サブCPU71は、無操作コマンド受信時であるか否かを判別する(S535)。S535において、サブCPU71が、無操作コマンド受信時ではないと判別したとき(S535がNO判定の場合)、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S535において、サブCPU71が、無操作コマンド受信時であると判別したとき(S535がYES判定の場合)、サブCPU71は、無操作コマンド受信時処理を行う(S536)。なお、無操作コマンド受信時処理の詳細については、後述の図108を参照しながら後で説明する。S536の処理後、サブCPU71は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図98を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図97参照)中のS522で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するスタートコマンド受信時処理は副制御基板42により実行される。
まず、サブCPU71は、擬似ボーナス中であるか否かを判別する(S541)。擬似ボーナス(第1のART)中は、SBBフラグ、BBフラグ、RBフラグの何れかがオンであり、且つ、BB前兆フラグ及びRB前兆フラグがオフとなる。
S541において、サブCPU71が、擬似ボーナス中であると判別したとき(S541がYES判定の場合)、サブCPU71は、擬似ボーナス中処理を行う(S542)。なお、擬似ボーナス中処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。
一方、S541において、サブCPU71が、擬似ボーナス中ではないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、サブCPU71は、ART(第2のART)中であるか否かを判別する(S543)。ART(第2のART)中は、ART(第2のART)フラグがオンであり、且つ、ART前兆フラグがオフとなる。
S543において、サブCPU71が、ART(第2のART)中であると判別したとき(S543がYES判定の場合)、サブCPU71は、ART中処理を行う(S544)。なお、ART中処理の詳細については、後述の図100を参照しながら後で説明する。
一方、S543において、サブCPU71が、ART(第2のART)中ではないと判別したとき(S543がNO判定の場合)、サブCPU71は、通常中処理を行う(S545)。なお、通常中処理の詳細については、後述の図104を参照しながら後で説明する。
S542、S545の処理後、サブCPU71は、準備中処理を行う(S546)。この準備中処理の詳細については、後述の図105を参照しながら後で説明する。次いで、サブCPU71は、前兆チェック処理を行う(S547)。前兆チェック処理の詳細については、後述の図106を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU71は、演出抽籤処理を行う(S548)。演出抽籤処理において、サブCPU71は、演出抽籤抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及びパラメータ(サブ格納領域に格納されている情報)を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用し、演出番号を決定する。そして、決定した演出番号をサブ格納領域に格納する。なお、演出抽籤処理の代理抽籤処理に必要な演出番号抽籤テーブル(不図示)は、各サブデバイスにおけるローディング処理(図12〜図15)によって各サブデバイスのワンチップCPUにおけるRAMに記憶されている。
S548の処理後、サブCPU71は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図97参照)のS523に移す。
[擬似ボーナス中処理]
次に、図99を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図98参照)中のS542で行う擬似ボーナス中処理について説明する。
まず、サブCPU71は、擬似ボーナスの準備中フラグはオンであるか否かを判別する(S561)。擬似ボーナスの準備中フラグとしては、SBB準備中フラグ、BB準備中フラグ、RB準備中フラグがある。したがって、S561において、サブCPU71は、SBB準備中フラグ、BB準備中フラグ、RB準備中フラグの何れかがオンであるか否かを判別する。
S561において、サブCPU71が、擬似ボーナスの準備中フラグはオンであると判別したとき(S561がYES判定の場合)、サブCPU71は、各準備中フラグに対応する開始条件を満たしたか否かを判別する(S562)。SBB準備中フラグに対応する開始条件は、内部抽籤処理において当籤番号「18」(略称「F_W7_KP_RT4」)が当籤することである。また、BB準備中フラグ及びRB準備中フラグに対応する開始条件は、内部抽籤処理において当籤番号「14」〜「17」(略称「F_R7_KP_RB_0」、「F_R7_KP_RB_1」、「F_RB_KP_R7_0」、「F_RB_KP_R7_1」)が当籤することである。
S562において、サブCPU71が、各準備中フラグに対応する開始条件を満たしたと判別したとき(S562がYES判定の場合)、サブCPU71は、擬似ボーナス開始時処理を行う(S563)。
擬似ボーナス開始時処理では、サブCPU71は、開始した擬似ボーナスに対応する準備中フラグをオフにして、開始した擬似ボーナスに対応する値(「100」or「60」or「30」)を、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタにセットする。また、サブCPU71は、準備中消化G数カウンタをクリアする。S563の処理後、サブCPU71は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S562において、サブCPU71が、各準備中フラグに対応する開始条件を満たしていないと判別したとき(S562がNO判定の場合)、サブCPU71は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S561において、サブCPU71が、擬似ボーナスの準備中フラグはオンではないと判別したとき(S561がNO判定の場合)、サブCPU71は、BBフラグはオンであるか否かを判別する(S564)。
S564において、サブCPU71が、BBフラグはオンであると判別したとき(S564がYES判定の場合)、サブCPU71は、BB中G数上乗せ抽籤テーブル(図61参照)に基づいて、BB中G数上乗せ抽籤処理を行う(S565)。この処理において、サブCPU71は、BB中G数上乗せ抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及び当籤番号を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「上乗せ無」、「10G」、「20G」、「30G」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。
このBB中G数上乗せ抽籤処理において、上乗せゲーム数が決定されると、サブCPU71は、決定された値をBB中高確率カウンタに加算する。
次いで、サブCPU71は、BB中ART抽籤テーブル(図62参照)に基づいてBB中ART抽籤処理を行う、又は、BB中BR(バトルラッシュ)抽籤テーブル(図63参照)に基づいてBB中BR抽籤処理を行う(S566)。
具体的には、非ART中のBBであり、内部抽籤処理により特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)が内部当籤役として決定した場合は、BB中ART抽籤処理を行う。この処理において、サブCPU71は、BB中ART抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンドを含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(本実施形態では「ART当籤」)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。 また、ART中のBBであり、内部抽籤処理により特別の内部当籤役(当籤番号「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役)が内部当籤役として決定した場合は、BR抽籤処理を行う。この処理において、サブCPU71は、BR抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンドを含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「バトルラッシュ非当選」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。
BB中ART抽籤処理において、「ART当籤」が決定されると、サブCPU71は、「ARTフラグ」をオンする(「ARTフラグ」に「1」を格納する)。また、BB中BR抽籤処理において、「バトルラッシュ1当籤」が決定されると、サブCPU71は、「BRストック格納領域」に「1」を格納する。そして、「バトルラッシュ2当籤」が決定されると、サブCPU71は、「BRストック格納領域」に「2」を格納する。
次いで、サブCPU71は、S566の抽籤結果が当籤であるか否かを判別する(S567)。すなわち、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定されたか否かを判別する。
S567において、サブCPU71が、当籤であると判別したとき(S567がYES判定の場合)、サブCPU71は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」をセットする(S568)。なお、本実施形態における「逆押し」は、停止順序が「右左中」又は「右中左」のことである。
上述の特別の内部当籤役は、当籤番号(小役・リプレイ用データポインタ)「7」、「8」、「10」、「11」に対応する内部当籤役である。本実施形態では、当籤番号(小役・リプレイ用データポインタ)が「7」、「8」、「10」、「11」である場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」に対応する図柄の組合せが停止表示される。
「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」に対応する図柄の組合せを停止表示させた場合は、表示窓4L,4C,4Rに跨って延びる直線状のラインに沿って「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せを停止表示させることが可能である。したがって、本実施形態では、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定された場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行って、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが直線状のラインに沿って停止表示されると、遊技者は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定していることを認識することができる。このとき、非ART中のBBであれば、「ART当籤」が決定しており、ART中のBBであれば、「バトルラッシュ1当籤」又は「バトルラッシュ2当籤」が決定している。
なお、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」、「11」であっても、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されていない場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行わない。すなわち、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せの停止表示が可能であっても、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されていない場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行わない。
また、本実施形態では、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定した場合に、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理を行った。しかしながら、本発明の遊技機としては、内部抽籤処理により特別の内部当籤役以外の内部当籤役が決定した場合にも、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理を行ってもよい。
例えば、特別の内部当籤役以外の内部当籤役が決定して、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れかが決定された場合は、その後、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定したときに、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。すなわち、その後、特別の内部当籤役(「C_HOM_A」〜「C_HOM_P」)が内部当籤役として決定した場合に、BB中ART抽籤処理、又は、BB中BR抽籤処理の結果に関わらず、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
S567において、サブCPU71が、当籤ではないと判別したとき(S567がNO判定の場合)、サブCPU71は、ガセ逆押し抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ガセ逆押し抽籤を行う(S569)。本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合に、ガセ逆押し抽籤を行う。そして、「ガセ逆押し当籤」が決定した場合は、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」を行う。
小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、BB中ART抽籤処理及びBB中BR抽籤処理を行わない。したがって、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定されない。
また、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、内部当籤役として「C_HOM_B」〜「C_HOM_J」と、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」が重複して決定される(図32及び図33参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であることを条件に、「C_B_REP_A」〜「C_B_REP_P」に対応する図柄の組合せが停止表示される。
したがって、小役・リプレイ用データポインタが「6」、「9」である場合に、「逆押しナビ(白BARを狙えナビ)」どおりに、停止順序を「右左中」又は「右中左」にしても、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せは、停止表示されない。その結果、遊技者は、「ART当籤」、「バトルラッシュ1当籤」、「バトルラッシュ2当籤」の何れも決定していないことを認識することができる。
なお、「C_HOM_B」、「C_HOM_E」〜「C_HOM_G」が内部当籤役として決定された場合は、停止操作のタイミングが所定のタイミングであれば、第2停止までは、「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが直線状のラインに沿って停止表示可能な停止態様(所謂、「テンパイ」)となる。そして、第3停止で「白BAR」−「白BAR」−「白BAR」の図柄の組合せが停止表示されない。
S568、S569の処理後、又はS564がNO判定の場合、サブCPU71は、RBフラグはオンであるか否かを判別する(S570)。
S570において、サブCPU71が、RBフラグはオンであると判別したとき(S570がYES判定の場合)、サブCPU71は、RB中ART抽籤テーブル(不図示)に基づいてRB中ART抽籤処理を行う、又は、RB中BR抽籤テーブル(不図示)に基づいてRB中BR抽籤処理を行う(S571)。
具体的には、非ART中のRBであり、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」、「11」である場合は、RB中ARTセット数抽籤処理を行う。一方、ART中のRBであり、小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)が「7」、「8」、「10」、「11」である場合は、RB中BR抽籤処理を行う。
S571の処理後、又はS571がNO判定の場合、サブCPU71は、BB中高確率カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S572)。S572において、サブCPU71が、BB中高確率カウンタの値は1以上であると判別したとき(S572がYES判定の場合)、サブCPU71は、BB中高確率カウンタの値を「1」減算する(S573)。
一方、S572において、サブCPU71が、BB中高確率カウンタは1以上ではないと判別したとき(S572がNO判定の場合)、サブCPU71は、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S574)。
S573、S574の処理後、サブCPU71は、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S575)。S575において、サブCPU71が、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上であると判別したとき(S575がYES判定の場合)、サブCPU71は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S575において、サブCPU71が、擬似ボーナス中ゲーム数カウンタの値は1以上ではないと判別したとき(S575がNO判定の場合)、サブCPU71は、擬似ボーナス終了時処理を行う(S576)。
擬似ボーナス終了時処理では、サブCPU71は、終了した擬似ボーナスの種類に対応するフラグをオフにする。また、ARTフラグがオンであり、且つ、ARTゲーム数カウンタの値が0の場合に、サブCPU71は、ART開始時処理を行う。なお、終了した擬似ボーナスの種類がSBBである場合に、サブCPU71は、ARTフラグをオンにして、ART開始時処理を行う。また、BRストック格納領域に「1」又は「2」が格納されている場合に、サブCPU71は、BR開始時処理を行う。
S576の処理後、サブCPU71は、擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
[ART中処理]
次に、図100及び図101を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図98参照)中のS544で行うART中処理について説明する。
まず、サブCPU71は、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフであるか否かを判別する(S581)。なお、BRフラグは、BRフラグ1又はBRフラグ2の何れかのことである。
S581において、サブCPU71が、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフではないと判別したとき(S581がNO判定の場合)、サブCPU71は、ボーナス抽籤テーブル(図60参照)に係るボーナス抽籤処理を行う(S582)。この処理において、サブCPU71は、ボーナス抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及び当籤番号を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「当籤無」、「ボーナス当籤」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。
ボーナス抽籤処理により「ボーナス当籤」が決定した場合に、サブCPU71は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナス振り分け抽籤処理を行って、ボーナス(擬似ボーナス)の種類を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)と、準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする。
S582の処理後、サブCPU71は、上乗せ抽籤テーブル(不図示)に基づいて、上乗せ抽籤処理を行う(S583)。この上乗せ抽籤処理により、上乗せゲーム数が決定されると、サブCPU71は、決定された上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。なお、上乗せ抽籤処理とは別にBR抽籤処理を行ってもよい。
次いで、サブCPU71は、「準備中フラグ(ART準備中フラグ)」はオンであるか否かを判別する(S584)。S584において、サブCPU71が、準備中フラグはオンであると判別したとき(S584がYES判定の場合)、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S584において、サブCPU71が、準備中フラグはオンではないと判別したとき(S584がNO判定の場合)、サブCPU71は、ARTゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S585)。S585の処理後、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S581において、サブCPU71が、BRフラグはオン、且つ、BR前兆フラグはオフであると判別したとき(S581がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は1以上であるか否かを判別する(S586)。
S586において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」以上であると判別したとき(S586がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S587)。そして、サブCPU71は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンであるか否かを判別する(S588)。
S588において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンであると判別したとき(S588がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せA上乗せG数抽籤テーブル(図68参照)に係る追加上乗せA上乗せG数抽籤処理を行う(S589)。この処理において、サブCPU71は、追加上乗せA上乗せG数抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンドを含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「0」、「10」、「20」、「30」、「50」、「100」、「200」、「300」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。そして、サブCPU71は、追加上乗せA上乗せG数抽籤処理で決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタに加算する。S589の処理後、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S588において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」、且つ、追加上乗せAフラグはオンではないと判別したとき(S588がNO判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S590)。
S590において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S590がNO判定の場合)、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S590において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S590がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せCフラグ(「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)はオンであるか否かを判別する(S591)。
S591において、サブCPU71が、追加上乗せCフラグはオンであると判別したとき(S591がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブル(図70参照)に係る追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行う(S592)。すなわち、S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理は、MAXベットボタン14(1ベットボタン15)に対する操作に基づく追加上乗せC上乗せG数抽籤処理が終了する前に、スタートレバー16に対する操作が行われた場合に実行される。この処理において、サブCPU71は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンドを含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「0」、「3」、「5」、「7」、「10」、「20」、「30」、「50」、「100」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。
そして、サブCPU71は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理で決定した上乗せゲーム数を上乗せゲーム数カウンタに加算する。
次いで、サブCPU71は、「継続」であるか否かを判別する(S593)。S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「1」以上が決定された場合は、「継続」になり、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「0」が決定された場合は、「継続無し」になる。
S593において、サブCPU71が、「継続」であると判別したとき(S593がYES判定の場合)、サブCPU71は、処理をS592に戻し、S592の追加上乗せC上乗せG数抽籤処理により上乗せゲーム数として「0」が決定されるまで、S592、S593の処理を繰り返す。なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行った回数が規定回数(例えば、1000回)に達した場合に「継続無し」を決定して、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を終了してもよい。また、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行った回数が規定回数に達した場合に、抽籤の結果が「継続」である場合であっても、サブCPU71が「継続無し」と判定して、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を終了してもよい。
S593において、サブCPU71が、「継続」ではないと判別したとき(S593がNO判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せC終了時処理を行う(S594)。追加上乗せC終了時処理において、サブCPU71は、対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオフする。また、サブCPU71は、上乗せゲーム数カウンタの値をARTゲーム数カウンタの値に加算し、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。
S594の処理後、又はS591がNO判定の場合、サブCPU71は、BR継続時処理を行う(S595)。なお、BR継続時処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。S595の処理後、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S586において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」以上ではないと判別したとき(S586がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR継続フラグは「1」以上であるか否かを判別する(S596)。
S596において、サブCPU71が、BR継続フラグは「1」以上であると判別したとき(S596がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せ及び昇格抽籤テーブル(図67参照)に係る追加上乗せ及び昇格抽籤処理を行う(S597)。この処理において、サブCPU71は、追加上乗せ及び昇格抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及び当籤番号を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「当籤無」、「追加上乗せA」、「追加上乗せB」、「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」、「追加上乗せC3」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。
そして、サブCPU71は、追加上乗せ及び昇格抽籤処理で決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオンする。
なお、追加上乗せフラグは、何れか1つのみがオンになる。また、追加上乗せが上位に移行することはあっても、下位に移行することは無い。例えば、今回決定した上乗せ内容が、前回決定した上乗せ内容よりも上位であれば、前回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグをオフし、今回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグをオンする。一方、今回決定した上乗せ内容が、前回決定した上乗せ内容よりも下位であれば、前回決定した上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグのオンを維持する。
S596において、サブCPU71が、BR継続フラグは「1」以上ではないと判別したとき(S596がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR継続書換え抽籤処理を行う(S598)。
BR継続書換え抽籤処理において、サブCPU71は、BR継続書換え抽籤テーブル(不図示)に基づいて、BRの「非継続」を「継続」に書き換えるか否かの抽籤を行う。そして、BRの「非継続」を「継続」に書き換えることが決定した場合は、BR継続時処理を行う(図102参照)。
S597、S598の処理後、サブCPU71は、BRゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S599)。次いで、サブCPU71は、BRゲーム数カウンタは「1」以上であるか否かを判別する(S600)。S600において、サブCPU71が、BRゲーム数カウンタは「1」以上であると判別したとき(S600がYES判定の場合)、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S600において、サブCPU71が、BRゲーム数カウンタは「1」以上ではないと判別したとき(S600がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR継続フラグは「1」以上であるか否かを判別する(S601)。
S601において、サブCPU71が、BR継続フラグは「1」以上ではないと判別したとき(S601がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR終了時処理を行う(S602)。BR終了時処理において、サブCPU71は、BRフラグ(「BR1フラグ1」又は「BR2フラグ」)をオフする。また、オフしたフラグが「BR2フラグ」である場合、又は、BRの継続回数が所定数(例えば、「20以上」)である場合に、サブCPU71は、「SBBフラグ」、「SBB準備中フラグ」及び「BR1フラグ」をオンする。S602の処理後、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S601において、サブCPU71が、BR継続フラグは「1」以上であると判別したとき(S601がYES判定の場合)、サブCPU71は、BR継続時上乗せ抽籤処理を行う(S603)。BR継続時上乗せ処理において、サブCPU71は、BR継続時上乗せ抽籤テーブル(不図示)に係る抽籤を行って、上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する。なお、本実施形態のBR継続時上乗せ抽籤処理では、上乗せゲーム数として「0」は決定されず、規定数(例えば「10」)以上が決定される。
次いで、サブCPU71は、追加上乗せフラグはオンであるか否かを判別する(S604)。S604において、サブCPU71が、追加上乗せフラグはオンであると判別したとき(S604がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せゲーム数カウンタの値に「2」を加算する(S605)。S605の処理後、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S604において、サブCPU71が、追加上乗せフラグはオンではないと判別したとき(S604がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR継続時処理を行う(S606)。S606の処理後、サブCPU71は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
[BR継続時処理]
次に、図102を参照して、ART中処理のフローチャート(図100及び図101参照)中のS595、S606で行うBR継続時処理について説明する。
まず、サブCPU71は、BR継続フラグをオフする(S621)。次いで、サブCPU71は、BRゲーム数カウンタの値に「10」を加算する(S622)。次いで、サブCPU71は、BR次々回継続フラグの値は「1」であるか否かを判別する(S623)。
S623において、サブCPU71が、BR次々回継続フラグの値は「1」であると判別したとき(S623がYES判定の場合)、サブCPU71は、BR継続フラグをオンし、BR次々回継続格納領域に「2」をセット(格納)する(S624)。
S623において、サブCPU71が、BR次々回継続フラグの値は「1」ではないと判別したとき(S623がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR継続抽籤処理を行う(S625)。BR継続抽籤処理において、サブCPU71は、BR1継続抽籤テーブル(図64参照)又はBR2継続抽籤テーブル(図65参照)に基づいて、BRを継続するか否かを決定する。この処理において、サブCPU71は、BR継続抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンドを含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。なお、サブCPU71は、BR1中である場合はBR1継続抽籤テーブル(図64参照)に係るBR継続抽籤処理の代理抽籤処理を要求し、BR2中である場合はBR2継続抽籤テーブル(図65参照)に係るBR継続抽籤処理の代理抽籤処理を要求する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「BR非継続」、「BR継続」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。
次いで、サブCPU71は、S625においてBRを継続するが決定されたか否かを判別する(S626)。S626において、サブCPU71が、BRを継続することが決定されなかったと判別したとき(S626がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR継続時処理を終了すると共に、ART中処理(図100及び図101参照)も終了する。
S624の処理後、又はS626がYES判定の場合、サブCPU71は、BR継続決定時処理を行う(S627)。なお、BR継続決定時処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。S627の処理後、サブCPU71は、BR継続時処理を終了すると共に、ART中処理(図100及び図101参照)も終了する。
[BR継続決定時処理]
次に、図103を参照して、BR継続時処理のフローチャート(図102参照)中のS627で行うBR継続決定時処理について説明する。
まず、サブCPU71は、BR中追加上乗せ抽籤テーブル(図66参照)に係るBR中追加上乗せ抽籤処理を行う(S641)。この処理において、サブCPU71はBR中追加上乗せ抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及び実行を要求する代理抽籤処理に応じたパラメータである「BR5連目」、「BR10連目」、「BR15連目」、「BR20連目」、「25連目以降5連毎」を示すデータを含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「当籤無」、「追加上乗せA」、「追加上乗せB」、「追加上乗せC1」、「追加上乗せC2」、「追加上乗せC3」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用し、追加上乗せ内容を決定する。そして、決定した追加上乗せ内容に対応する追加上乗せフラグ(「追加上乗せAフラグ」、「追加上乗せBフラグ」、「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオンする。
次いで、サブCPU71は、BR継続フラグをオンする(S642)。次いで、サブCPU71は、BR次々回継続抽籤処理を行う(S643)。BB次々回継続抽籤処理において、サブCPU71は、BR次々回継続抽籤テーブル(不図示)に基づいて、BRの次々回を「継続」するか否かを決定する。そして、BRの次々回を「継続」することに決定した場合は、BR次々回継続格納領域に「1」を格納する。なお、BR次々回継続格納領域の値が「2」である場合は、BR次々回継続抽籤処理を行わない。S643の処理後、サブCPU71は、BR継続決定時処理を終了すると共に、BR継続時処理(図102参照)も終了する。
[通常中処理]
次に、図104を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図98参照)中のS545で行う通常中処理について説明する。
まず、サブCPU71は、CZ中であるか否かを判別する(S661)。CZ中は、CZフラグがオンであり、且つ、CZ前兆フラグがオフとなる。S661において、サブCPU71が、CZ中ではないと判別したとき(S661がNO判定の場合)、サブCPU71は、モード抽籤処理を行う(S662)。
本実施形態では、一般状態において、CZの当籤率やボーナス(擬似ボーナス)の当籤率が異なる複数のモードを設けている。モード抽籤処理において、サブCPU71は、モード抽籤テーブル(不図示)に基づいて、モードを決定し、決定したモードに移行する。
次いで、サブCPU71は、CZ突入抽籤テーブル(図57参照)に係るCZ突入抽籤処理を行う(S663)。この処理において、サブCPU71は、CZ突入抽籤の代理抽籤処理を要求するコマンド及び当籤番号を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「当籤無し」、「CZ1当籤」、「CZ2当籤」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用し、CZに当籤したか否かを決定する。そして、CZの当籤を決定した場合は、決定したCZに対応するCZフラグ及びCZ前兆フラグをオンにする。また、前兆ゲーム数抽籤テーブル(不図示)に基づいて、前兆ゲーム数を決定し、決定した前兆ゲーム数を前兆ゲーム数カウンタに格納する。
次いで、サブCPU71は、ボーナス抽籤テーブル(図60参照)に基づいて、ボーナス抽籤処理を行う(S664)。この処理において、サブCPU71は、ボーナス抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及び当籤番号を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPUは、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「当籤無」、「ボーナス当籤」のいずれか)を取得する。そして、サブCPUは、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。ボーナス抽籤処理によりボーナスの当籤が決定した場合は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナスの種別(「SBB」、「BB」又は「RB」)を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)及び前兆フラグ(「BB前兆フラグ」又は「RB前兆フラグ」)をオンにする。さらに、前兆ゲーム数抽籤テーブル(不図示)に基づいて、前兆ゲーム数を決定し、決定した前兆ゲーム数を前兆ゲーム数カウンタに格納する。S664の処理後、サブCPU71は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S661において、サブCPU71が、CZ中であると判別したとき(S661がYES判定の場合)、サブCPU71は、CZ中カットイン追加抽籤処理を行う(S665)。CZ中カットイン追加抽籤処理において、サブCPU71は、CZ中カットイン追加抽籤テーブル(図58参照)に基づいて、規定回数に「1」を追加するか否かを決定する。具体的には、この処理において、サブCPU71は、CZ中カットイン追加抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及び当籤番号を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「追加無し」、「規定回数に1追加」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。そして、規定回数に「1」を追加することを決定した場合は、CZ中CI回数カウンタに「1」を加算する。
なお、本発明の遊技機に係るCZ中カットイン追加抽籤処理としては、規定回数に「2」以上を追加するか否かを決定するようにしてもよい。
次いで、サブCPU71は、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤したか否かを判別する(S666)。S666において、サブCPU71が、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤したと判別したとき(S666がYES判定の場合)、サブCPU71は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」をセットする(S667)。
当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合は、停止順序が「右左中」又は「右中左」であり、停止操作のタイミングが所定のタイミングである(黒BARを狙う)ことを条件に、「C_BAR_A」〜「C_BAR_E」に係る図柄の組合せが停止表示される。これにより、当籤番号「4」に当籤し、停止順序が「右左中」又は「右中左」である場合は、停止操作のタイミングによって、「C_BAR_A」に対応する「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示される可能性がある。したがって、本実施形態では、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」を行う。
本実施形態では、CZ中に当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤した場合は、ボーナスの当籤が確定する。したがって、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行って、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示されると、遊技者は、ボーナス(擬似ボーナス)に当籤したことを認識することができる。
S667の処理後、サブCPU71は、ボーナス当籤時処理を行う(S668)。ボーナス当籤時処理において、サブCPU71は、ボーナス振り分け抽籤テーブル(不図示)に基づいて、ボーナスの種別(「SBB」、「BB」又は「RB」)を決定する。そして、決定したボーナスに対応するフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)及び準備中フラグ(「SBB準備中フラグ」、「BB準備中フラグ」又は「RB準備中フラグ」)をオンにする。
次いで、サブCPU71は、CZ終了時処理を行う(S669)。CZ終了時処理において、サブCPU71は、CZフラグをオフし、CZゲーム数カウンタ及びCZ中CI回数カウンタの値をクリアする。S669の処理後、サブCPU71は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S666において、サブCPU71が、当籤番号「4」(略称「F_C_BAR1」)に当籤していないと判別したとき(S666がNO判定の場合)、サブCPU71は、CZゲーム数カウンタに「1」を加算する(S670)。
次いで、サブCPU71は、CZ中カットイン発生抽籤処理を行う(S671)。CZ中カットイン発生抽籤処理は、CZ中カットイン発生抽籤テーブル(図59参照)に基づいて、カットイン(「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」)を発生させるか否かを決定する。具体的には、この処理において、サブCPU71は、CZ中カットイン発生抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンドを含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「当籤無」、「ハズレカットイン発生」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する。
次いで、サブCPU71は、カットインを発生させることが当籤したか否かを判別する(S672)。S672において、サブCPU71が、カットインを発生させることが当籤していないと判別したとき(S672がNO判定の場合)、サブCPU71は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S672において、サブCPU71が、カットインを発生させることが当籤したと判別したとき(S672がYES判定の場合)、サブCPU71は、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」をセットする(S673)。
本実施形態では、内部抽籤処理により「ハズレ」が決定した場合に、S671において、カットイン(「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」)を発生させるか否かの抽籤を行う。したがって、S671において、カットインを発生させることを決定して、「逆押しナビ(黒BARを狙えナビ)」どおりに停止操作を行っても、「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示されない。
なお、本実施形態の「ハズレ」時に選択される停止テーブルには、停止順序が「右左中」であり、且つ、停止操作のタイミングが所定のタイミングである(黒BARを狙う)と、右表示窓4R及び中表示窓4Cに「黒BAR」が停止することが可能な滑り駒数が設定されている。これにより、第2停止まで「黒BAR」−「黒BAR」−「黒BAR」の図柄の組合せが停止表示することの期待感を維持させることができる。
S673の処理後、サブCPU71は、CZ中CI回数カウンタの値を「1」減算する(S674)。次いで、サブCPU71は、CZ中CI回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S675)。S675において、サブCPU71が、CZ中CI回数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S675がNO判定の場合)、サブCPU71は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
S675において、サブCPU71が、CZ中CI回数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S675がYES判定の場合)、サブCPU71は、CZ終了時処理を行う(S677)。S677の処理後、サブCPU71は、通常中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS546に移す。
[準備中処理]
次に、図105を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図98参照)中のS546で行う準備中処理について説明する。
まず、サブCPU71は、準備中であるか否かを判別する(S721)。S721において、サブCPU71が、準備中ではないと判別したとき(S721がNO判定の場合)、サブCPU71は、準備中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS547に移す。
S721において、サブCPU71が、準備中であると判別したとき(S721がYES判定の場合)、サブCPU71は、準備中消化G数カウンタに「1」を加算する(S722)。
次いで、サブCPU71は、作動条件テーブル(図71参照)を参照して、作動条件を満たしたか否かを判別する(S724)。S724において、サブCPU71が、作動条件を満たしていないと判別したとき(S724がNO判定の場合)、サブCPU71は、対応する準備中フラグをオフし、準備中消化G数カウンタの値をクリアする(S725)。S725の処理後、サブCPU71は、準備中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS547に移す。
[前兆チェック処理]
次に、図106を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図98参照)中のS547で行う前兆チェック処理について説明する。
まず、サブCPU71は、前兆中であるか否かを判別する(S741)。前兆中は、前兆ゲーム数カウンタの値が「1」以上となる。S741において、サブCPU71が、前兆中ではないと判別したとき(S741がNO判定の場合)、サブCPU71は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS548に移す。
S741において、サブCPU71が、前兆中であると判別したとき(S741がYES判定の場合)、サブCPU71は、前兆ゲーム数カウンタの値を「1」減算する(S742)。但し、準備中フラグがオンである場合は、前兆ゲーム数カウンタの値を「1」減算しない。
次いで、サブCPU71は、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になったか否かを判別する(S473)。S743において、サブCPU71が、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になっていないと判別したとき(S743がNO判定の場合)、サブCPU71は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS548に移す。
S743において、サブCPU71が、前兆ゲーム数カウンタの値が「0」になったと判別したとき(S743がYES判定の場合)、サブCPU71は、CZ開始時であるか否かを判別する(S744)。具体的には、サブCPU71は、CZ前兆フラグ(「CZ1前兆フラグ」又は「CZ2前兆フラグ」)によりCZ開始時であるか否かを判別する。
S744において、サブCPU71が、CZ開始時であると判別したとき(S744がYES判定の場合)、サブCPU71は、CZ開始時処理を行う(S745)。
CZ開始時処理において、サブCPU71は、対応する前兆フラグをオフし、CZ中CI回数カウンタにCZフラグの種類に応じた初期値をセットする。本実施形態では、CZ1フラグがオンである場合の初期値は「4」であり、CZ2フラグがオンである場合の初期値は「10」である。S745の処理後、サブCPU71は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS548に移す。
S744において、サブCPU71が、CZ開始時ではないと判別したとき(S744がNO判定の場合)、サブCPU71は、ボーナス開始時であるか否かを判別する(S746)。具体的には、サブCPU71は、擬似ボーナスに係る前兆フラグ(「BB前兆フラグ」又は「RB前兆フラグ」)によりボーナス開始時であるか否かを判別する。
S746において、サブCPU71が、ボーナス開始時であると判別したとき(S746がYES判定の場合)、サブCPU71は、ボーナス開始時処理を行う(S747)。ボーナス開始時処理において、サブCPU71は、前兆フラグをオフし、オンになっている擬似ボーナスに係るフラグ(「SBBフラグ」、「BBフラグ」又は「RBフラグ」)に応じたボーナス開始時処理を行う。
SBBフラグがオンである場合、サブCPU71は、SBB準備中フラグをオンし、BBフラグがオンである場合、サブCPU71は、BB準備中フラグをオンする。RBフラグがオンである場合、サブCPU71は、RB準備中フラグをオンする。S747の処理後、サブCPU71は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS548に移す。
S746において、サブCPU71が、ボーナス開始時ではないと判別したとき(S746がNO判定の場合)、サブCPU71は、ART(第2のART)開始時であるか否かを判別する(S748)。具体的には、サブCPU71は、ART前兆フラグによりART(第2のART)開始時であるか否かを判別する。
S748において、サブCPU71が、ART(第2のART)開始時であると判別したとき(S748がYES判定の場合)、サブCPU71は、ART開始時処理を行う(S749)。ART開始時処理において、サブCPU71は、前兆フラグをオフし、ART準備中フラグをオンにする。但し、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合は、ART準備中フラグをオンにしない。また、ART開始時処理において、サブCPU71は、ARTゲーム数カウンタに「50」をセットする。S749の処理後、サブCPU71は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS548に移す。
S748において、サブCPU71が、ART(第2のART)開始時ではないと判別したとき(S748がNO判定の場合)、サブCPU71は、BR開始時であるか否かを判別する(S750)。具体的には、サブCPU71は、BR前兆フラグによりBR開始時であるか否かを判別する。
S750において、サブCPU71が、BR開始時ではないと判別したとき(S750がNO判定の場合)、サブCPU71は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS548に移す。
S750において、サブCPU71が、BR開始時であると判別したとき(S750がYES判定の場合)、サブCPU71は、BR前兆フラグをオフする(S751)。次いで、サブCPU71は、BR継続時処理を行う(S752)。S752の処理後、サブCPU71は、前兆チェック処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図98参照)のS548に移す。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図107を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図97参照)中のS525で行うリール停止コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU71は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であるか否かを判別する(S781)。S781において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」ではないと判別したとき(S781がNO判定の場合)、サブCPU71は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図97参照)のS526に移す。
S781において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であると判別したとき(S781がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せBフラグはオンであるか否かを判別する(S782)。S782において、サブCPU71が、追加上乗せBフラグはオンではないと判別したとき(S782がNO判定の場合)、サブCPU71は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図97参照)のS526に移す。
S782において、サブCPU71が、追加上乗せBフラグはオンであると判別したとき(S782がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せB上乗せG数抽籤処理を行う(S783)。追加上乗せB上乗せG数抽籤処理において、サブCPU71は、追加上乗せB上乗せG数抽籤テーブル(図69参照)に基づいて、上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数を上乗せゲーム数カウンタに加算する。具体的には、この処理において、サブCPU71は、追加上乗せB上乗せG数抽籤処理の代理抽籤処理を要求するコマンド及び実行を要求する代理抽籤処理に応じたパラメータを示すデータ(例えば「1on」、「2on_前+10」など)を含む「抽籤リクエスト」のコマンドデータを、各サブデバイスに送信する。次に、サブCPU71は、各サブデバイスから代理抽籤処理の結果(「0」、「10」、「20」、「30」、「50」、「100」のいずれか)を取得する。そして、サブCPU71は、取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用して上乗せゲーム数を決定し、決定した上乗せゲーム数を上乗せゲーム数カウンタに加算する。
なお、追加上乗せB上乗せG数抽籤処理では、前の停止操作で決定された上乗せゲーム数を参照する。前の停止操作で決定された上乗せゲーム数は、上乗せゲーム数カウンタを参照して取得する。
S783の処理後、サブCPU71は、第3停止操作であるか否かを判別する(S784)。S784において、サブCPU71が、第3停止操作ではないと判別したとき(S784がNO判定の場合)、サブCPU71は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図97参照)のS526に移す。
S784において、サブCPU71が、第3停止操作であると判別したとき(S784がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せB終了時処理を行う(S785)。追加上乗せB終了時処理において、サブCPU71は、追加上乗せBフラグをオフする。また、上乗せゲーム数カウンタの値をARTゲーム数カウンタに加算し、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。S785の処理後、サブCPU71は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図97参照)のS526に移す。
[無操作コマンド受信時処理]
次に、図108を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図97参照)中のS536で行う無操作コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU71は、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であるか否かを判別する(S801)。S801において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」ではないと判別したとき(S801がNO判定の場合)、サブCPU71は、無操作コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
S801において、サブCPU71が、追加上乗せゲーム数カウンタの値は「1」であると判別したとき(S801がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せCフラグはオンであるか否かを判別する(S802)。S802において、サブCPU71が、追加上乗せCフラグはオンではないと判別したとき(S802がNO判定の場合)、サブCPU71は、無操作コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
S802において、サブCPU71が、追加上乗せCフラグはオンであると判別したとき(S802がYES判定の場合)、サブCPU71は、投入枚数は遊技開始可能枚数であるか否を判別する(S803)。投入枚数は遊技開始可能枚数であるということは、開始操作の受付が可能な状態である。
S803において、サブCPU71が、投入枚数は遊技開始可能枚数ではないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、サブCPU71は、無操作コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
S803において、サブCPU71が、投入枚数は遊技開始可能枚数であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、サブCPU71は、BETスイッチ62はオンであるか否かを判別する(S804)。なお、BETスイッチ62は、MAXベットボタン14(1ベットボタン15)を押圧操作すると、オンエッジ検出を行う。
S804において、サブCPU71が、BETスイッチ62はオンではないと判別したとき(S804がNO判定の場合)、サブCPU71は、無操作コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
S804において、サブCPU71が、BETスイッチ62はオンであると判別したとき(S804がYES判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理を行う(S805)。
追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、サブCPU71は、追加上乗せC上乗せG数抽籤テーブルに基づいて、上乗せゲーム数を決定する。そして、決定した上乗せゲーム数を、上乗せゲーム数カウンタの値に加算する。なお、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において、「1」以上の上乗せゲーム数を決定すると、追加上乗せCの「継続」が決定される。
次いで、サブCPU71は、追加上乗せC上乗せG数抽籤処理において「継続」が決定されたか否かを判別する(S806)。S806において、サブCPU71が、「継続」が決定されたと判別したとき(S806がYES判定の場合)、サブCPU71は、無操作コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
S806において、サブCPU71が、「継続」が決定されていないと判別したとき(S806がNO判定の場合)、サブCPU71は、追加上乗せC終了時処理を行う(S807)。追加上乗せC終了時処理において、サブCPU71は、追加上乗せCフラグ(「追加上乗せC1フラグ」、「追加上乗せC2フラグ」又は「追加上乗せC3フラグ」)をオフする。また、サブCPU71は、上乗せゲーム数カウンタの値を、ARTゲーム数カウンタの値に加算する。そして、上乗せゲーム数カウンタの値をクリアする。
S807の処理後、サブCPU71は、無操作コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
[第1の作用]
本実施形態のパチスロ1では、副制御基板42から「副制御基板照合リクエスト」(図14参照)を受信した上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270(以下、これらをLED制御基盤と総称する場合がある)及び役物制御基板280は、副制御基板42から受信した照合用コードと自身が記憶する照合用コードとを照合する副制御基板照合処理を行う。そして、副制御基板照合処理において、フラッシュメモリ242,252,262,272,282に記憶されている照合用コードと副制御基板42から受信した照合用コードとが一致しないと判定するときは、異常警告処理を行う。異常警告処理において、LED制御基板は、演出時の点灯パターンとは異なる所定の警告点灯パターンでLED21a,21b,21c,21d(図2参照)を点灯させる。また、異常警告処理において、役物制御基板280は、演出時のパルスパターンとは異なる所定の警告パルスパターンで回転役物ユニット122(図2参照)のステッピングモータを駆動させる。このため、警告点灯パターンで点灯するLED21a,21b,21c,21dを見る者(例えば、ホール管理者)及び演出時よりも速く回転する回転役物123(図4参照)を見る者(例えば、ホール管理者)に、副制御基板照合処理において照合用コードが一致しなかったことを報知して、認識させることができる。すなわち、副制御基板42が不正に交換されたことを報知することができる。
また、副制御基板照合処理において、フラッシュメモリ242,252,262,272,282に記憶されている照合用コードと副制御基板42から受信した照合用コードとの不一致が発生する場合としては、サブデバイス側が不正に交換されている場合も考えられる。本実施形態のパチスロ1では、このような場合にも、LED制御基板と役物制御基板280が異常警告処理を行うので、警告点灯パターンで点灯するLED21a,21b,21c,21dを見る者(例えば、ホール管理者)及び演出時よりも速く回転する回転役物123を見る者(例えば、ホール管理者)に、副制御基板照合処理において照合用コードが一致しなかったことを報知して、認識させることができる。すなわち、LED制御基板、役物制御基板280が不正に交換されたことも報知することができる。
また、副制御基板42及びLED制御基板、役物制御基板280間の通信動作において、通信断絶が発生した場合、LED制御基板、役物制御基板280は異常警告処理を行う。このため、副制御基板42、LED制御基板、役物制御基板280のいずれかが不正に交換された際に生じ易い通信断絶が発生したことを、警告点灯パターンで点灯するLED21a,21b,21c,21dを見る者(例えば、ホール管理者)及び演出時よりも速く回転する回転役物123を見る者(例えば、ホール管理者)に報知して、認識させることができる。
[第2の作用]
また、本実施形態のパチスロ1では、副制御基板42から「副制御基板照合リクエスト」(図13参照)を受信した24hドア監視ユニット290が、副制御基板42から受信した照合用コードと自身が記憶する照合用コードとを照合する副制御基板照合処理を行う。また、副制御基板照合処理において、副制御基板42から受信した照合用コードとフラッシュメモリ292が記憶している照合用コードが一致しないという判定結果及びこの判定を行った時刻を示す情報である照合結果情報をフラッシュメモリ292に記憶する。また、24hドア監視ユニット290が、照合結果情報を含む監視履歴情報の送信を要求するコマンドである監視履歴リクエストを副制御基板42から受信すると、フラッシュメモリ292に記憶されている監視履歴情報を副制御基板42に送信する監視履歴情報送信処理を行う。そして、副制御基板42は、24hドア監視ユニット290から監視履歴情報を受信するとSRAM74に記憶し、要求に応じて監視履歴情報を表示する監視履歴画面(図11参照)を液晶表示装置11の表示画面に表示する。このため監視履歴画面を見る者(例えば、ホール管理者)に、副制御基板照合処理において照合用コードが一致しなかったことを報知して、認識させることができる。すなわち、副制御基板42が不正に交換されたことを報知することができる。
また、副制御基板照合処理において、フラッシュメモリ292に記憶されている照合用コードと副制御基板42から受信した照合用コードとの不一致が発生する場合としては、サブデバイス側が不正に交換されている場合も考えられる。したがって、24hドア監視ユニット290が不正に交換されたことも報知することもできる。
また、監視履歴画面(図11)には、副制御基板42及び24hドア監視ユニット290の通信動作において通信断絶が発生したことを示す通信断絶情報も表示される。このため、副制御基板42、24hドア監視ユニット290のいずれかが不正に交換された際に生じ易い通信断絶が発生したことを、監視履歴画面を見る者(例えば、ホール管理者)に報知して、認識させることができる。
[第3の作用]
本実施形態のパチスロ1では、副制御基板42から「抽籤リクエスト」(図12〜図15参照)を受信したサブデバイスであるGPU基板220、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280及び24hドア監視ユニット290が、副制御基板42に代わって、各種抽籤を行う代理抽籤処理を行う。このため、副制御基板42は、決定した演出内容に係る各種データ(画像データ、音声データ、点灯パターンデータ、パルスパターンデータなど)をサブROM72から読み出すための処理や読み出した各種データを各サブデバイスへ送信するための処理に、リソースを割り当てることができる。したがって、副制御基板42の制御負担を軽減することができる。
また、これらサブデバイスは、これらサブデバイスを起動する際に行われる、副制御基板42及びサブデバイス間の通信動作である立上動作において、代理抽籤処理に必要なデータ(例えば、図57〜図70に示す各種テーブル)を副制御基板42から受信して記憶するローディング処理を行う。このため、サブデバイスに予め代理抽籤処理に必要なデータを記憶させておく必要がない。したがって、サブデバイスを特定の機種の専用にすることなく、サブデバイスの汎用性を担保することができる。
[第4の作用]
本実施形態のパチスロ1では、副制御基板42の通信LSI79と、GPU基板220、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280及び24hドア監視ユニット290の通信LSI223,243,253,263,273,283,293(図10参照)と、によって、これらの間の通信を暗号化することができる。このため、通信内容の不正な略取や改竄を抑止することができる。
<変形例>
本実施形態のパチスロ1では、副制御基板42が、各サブデバイスに同種の抽籤処理の代理抽籤処理を要求し、各サブデバイスから取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する態様を説明した。しかし、これに代えて、副制御基板42が、各抽籤処理について、サブデバイス群の内の1つのサブデバイスに対してのみに代理抽籤処理を要求し、その結果を抽籤結果として採用してもよい。例えば、副制御基板42は、CZ突入抽籤処理の代理抽籤処理をGPU基板220のみに要求し、ボーナス抽籤処理の代理抽籤処理をサウンドI/O基板230のみに要求し、BB中ART抽籤処理の代理抽籤処理を役物制御基板280のみに要求してもよい。
この場合、代理抽籤処理の要求先であるサブデバイスを、抽籤処理の種別毎に予め決定しておいてもよい。また、代理抽籤処理の実行を要求する際に抽籤処理、例えば乱数を用いた抽籤処理で代理抽籤処理の要求先を決定してもよい。
また、副制御基板42が、各サブデバイスに同種の抽籤処理の代理抽籤処理の実行を要求し、各サブデバイスから取得した複数の代理抽籤処理の結果から一つの結果を抽籤結果として採用する場合、取得した複数の代理抽籤処理の結果が所定の閾値内に含まれているか否かを判定してもよい。この場合、副制御基板42は、所定の閾値内に含まれていない代理抽籤処理の結果がある場合は、その結果の取得先であるサブデバイス又はそのサブデバイスとの通信において何らかの不正行為が介在したことを報知してもよい。報知の方法としては、例えば液晶表示装置11の表示画面に所定の報知画面(不図示)を表示することが挙げられる。
また、サウンドI/O基板230に報知用のデバイス、例えばLEDを接続し、副制御基板照合処理において、フラッシュメモリ232に記憶されている照合用コードと副制御基板42から受信した照合用コードとが一致しないと判定したとき、及び、副制御基板42との通信動作において、通信断絶が発生したことを検知したとき、LEDを発光させてもよい。これによって、副制御基板照合処理において照合用コードが一致しなかったこと、及び、通信断絶が発生したことを報知することができる。
また、上記実施形態では、遊技機としてパチスロを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、「パチンコ」と呼ばれる遊技機やスロットマシンにも本発明は適用可能である。ここでは、パチンコの構成例を説明する。
[パチンコ遊技機の構成]
まず、図109〜図113を参照しながら、パチンコの構成について説明する。図109は、変形例におけるパチンコの外観構成を示す斜視図である。図110は、変形例におけるパチンコの外観正面図である。図111は、変形例におけるパチンコの構成を示す分解斜視図である。また、図112は、変形例におけるパチンコの遊技盤の正面図である。
パチンコ310は、図109〜図111に示すように、ガラスドア311、木枠312、ベースドア313、遊技盤314、皿ユニット320、画像を表示する液晶表示装置332、遊技球を発射する発射装置430、払出ユニット800、基板ユニット850等で構成される。
ベースドア313は、木枠312に対して開閉自在になるように取り付けられる。また、ベースドア313の裏面側には、メイン用ドア監視スイッチ383とサブ用ドア監視スイッチ384(図113参照)が設けられている。また、木枠312には、ベースドア313が閉じているときにメイン用ドア監視スイッチ383及びサブ用ドア監視スイッチ384と当接するスイッチ当接部(不図示)が設けられている。なお、メイン用ドア監視スイッチ383及びサブ用ドア監視スイッチ384は、ベースドア313が開いた状態では、スイッチ当接部から離隔する。
メイン用ドア監視スイッチ383は、スイッチ当接部に当接していると、ベースドア313が閉じた状態を示す信号を後述する主制御回路360に出力し、スイッチ当接部から離隔すると、ベースドア313が開いた状態を示す信号を主制御回路360に出力する。また、サブ用ドア監視スイッチ384は、スイッチ当接部に当接していると、ベースドア313が閉じた状態を示す信号を後述する24hドア監視ユニット590に出力し、スイッチ当接部から離隔すると、ベースドア313が開いた状態を示す信号を24hドア監視ユニットに出力する。
ガラスドア311は、ベースドア313に対して開閉自在になるように取り付けられる。また、このガラスドア311の中央には、開口311aが形成され、その開口311aには、光透過性を有する保護ガラス319が取り付けられる。保護ガラス319は、ガラスドア311が閉鎖された状態において、その裏面が遊技盤314の前面と対向するように配置される。
また、ガラスドア311には、上部LED432a、右部LED432b、左部LED432c、下部LED432dが設けられている。上部LED432a、右部LED432b、左部LED432c、下部LED432dは、演出内容に対応するパターンで点灯及び消灯するLEDと、LEDを覆い、透光性を有するカバーから構成されている。上部LED432aは、ガラスドア311の上部に設けられている。右部LED432bは、パチンコ310を正面から見てガラスドア311の右部に設けられている。左部LED432cは、パチンコ310を正面から見てガラスドア311の左部に設けられている。下部LED432dは、ガラスドア311の下部に設けられている。
皿ユニット320は、上皿321及び下皿322を一体化したユニット体であり、ベースドア313においてガラスドア311の下部に取り付けられる。また、下皿322は、上皿321の下方に配置される。上皿321及び下皿322には、遊技球の貸し出し、遊技球の払い出し(賞球)を行うための払出口321a、322aがそれぞれ形成される。そして、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が払出口321a、322aを介してそれぞれ上皿321及び下皿322に排出され、特に、上皿321には、後述の遊技領域315に発射させるための遊技球が貯留される。
発射装置430は、パチンコ310の正面側(遊技者側)から見て、ベースドア313の右下部の位置に取り付けられる。発射装置430は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル326と、皿ユニット320の右下部のスペースに適合するパネル体327とを備える。発射ハンドル326は、パネル体327の正面側に設けられる。パネル体327の裏面側には遊技球を発射するための駆動装置が設けられる。
ベースドア313には、皿ユニット320及び発射装置430が取り付けられ、パネル体327は、皿ユニット320の右下部と一体化して設けられる。そして、遊技者によって発射ハンドル326が操作されることによりパチンコ遊技が進められる。
遊技盤314は、保護ガラス319の裏面に位置するように、かつ、ベースドア313の前面側に位置するように配置される。また、遊技盤314の裏面側には、スペーサー331、液晶表示装置332などが配置される。さらに、ベースドア313の裏面側には、払出ユニット800及び基板ユニット850が配置される。また、下皿322の下部には、スピーカ346が配置される。スピーカ346は、副制御回路500によって制御され、所定の演出音を出力して遊技を演出する。
遊技盤314は、その全部が光透過性を有する略板状の樹脂材料によって形成される。この光透過性を有する樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種樹脂材料が該当する。また、遊技盤314は、発射装置430により発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域315を有し、遊技領域315は、遊技盤の前面側に設けられる。遊技領域315は、ガイドレール330(具体的には後述の図112に示す外レール330a)に囲まれた領域であり、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤314の遊技領域315には、複数の遊技釘318が遊技盤314に打ちこまれて設けられる。なお、図112に示す遊技盤314の構成は、遊技球が転動可能な遊技領域を備える遊技盤の一構成例であり、これに限定されない。
液晶表示装置332は、遊技盤314の裏面側(背面側)に配置される。すなわち、液晶表示装置332は、光透過性を有する材料で形成された遊技盤314の背後に配置される。この液晶表示装置332は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域332aを有する。この表示領域332aは、遊技盤314の裏面の全部又は一部と重なるように配置される。
言い換えると、液晶表示装置332の表示領域332aは、少なくとも、遊技盤314の遊技領域315の全部又は一部と重なるように遊技盤314の裏面側に配置される。具体的には、液晶表示装置332は、その表示領域332aが遊技領域315の全部又は一部、及び、遊技領域外域316の全部又は一部と重なるように遊技盤314の裏面側に配置される。なお、液晶表示装置332の表示領域332aには、演出用の識別図柄、演出画像、装飾用の装飾画像などの各種の画像が表示される。
スペーサー331は、遊技盤314の後方(背面側)と液晶表示装置332の前方(前面側)との間に配置され、遊技盤314上を転動した遊技球の流路となる空間を画成する。また、スペーサー331の下部には、LEDユニット353(図112参照)が設けられる。スペーサー331は、光透過性を有する材料で形成される。なお、この例では、スペーサー331は、光透過性を有する材料で形成する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、スペーサー331の一部が光透過性を有する材料で形成されていてもよい。また、スペーサー331が光透過性を有さない材料で形成されていてもよい。
発射ハンドル326は回転自在であり、発射ハンドル326の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(不図示)が設けられる。また、発射ハンドル326の周縁部には、タッチセンサ(不図示)が設けられる。さらに、発射ハンドル326の内部には、発射ハンドル326の回転量に応じて抵抗値を変化させて、発射ソレノイド(不図示)に供給する電力を変化させる発射ボリューム(不図示)が設けられる。
発射ハンドル326の周縁部に設けられたタッチセンサ(不図示)に遊技者が接触したときには、遊技者により発射ハンドル326が握持されたと検知される。発射ハンドル326が遊技者によって握持され、かつ、前面側(遊技者側)から見て時計回り方向へ回転操作されたときには、その回転角度に応じて発射ボリューム(不図示)の抵抗値が変化し、この時の抵抗値に対応する電力が発射ソレノイド(不図示)に供給される。その結果、上皿321に貯留された遊技球が遊技盤314の遊技領域315に順次発射され、遊技が進められる。なお、発射停止ボタン(不図示)が押下された場合には、発射ハンドル326を握持しかつ回転させた状態であっても遊技球の発射が停止される。
遊技盤314内の左下方の領域には、3つの一般入賞口356a,356b,356cが形成された装飾部材が配置されており、この装飾部材のLEDユニット353と対向する部位は透明になっている。それゆえ、図112に示すように、遊技盤314の左下方の領域から、LEDユニット353が視認可能となる。LEDユニット353には、特別図柄表示装置、普通図柄表示装置333、第1特別図柄保留表示LED334a,334b、第2特別図柄保留表示LED334c,334d、普通図柄保留表示LED350a,350b等(後述の図113参照)が設けられる。
特別図柄表示装置は、この例では、16個のLEDによって構成される。これら16個のLEDは、8個のLEDからなる2つのグループに分かれており、詳細は後述するが、一方のグループは、第1始動口325への始動入賞を契機として変動表示を行うものであり、他方のグループは、第2始動口344への始動入賞を契機として変動表示を行うものである。なお、説明の便宜上、以下では、一方のLEDのグループを第1特別図柄表示装置335a(後述の図113参照)、他方のLEDのグループを第2特別図柄表示装置335b(後述の図113参照)と称する。
第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335bのLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、グループ単位で点灯・消灯を繰り返す変動表示を行う。そして、8つのLEDの点灯・消灯によって形成される表示パターンが、特別図柄(識別図柄ともいう)として停止表示される。この停止表示された特別図柄が、特定の停止表示態様の場合には、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。この当り遊技状態となった場合には、後述するように、シャッタ340(図112参照)が開放状態となるように制御され、大入賞口339(図112参照)が遊技球を受け入れ可能な状態となる。
言い換えれば、大入賞口339が開放される遊技が当り遊技であり、この例では、大当り遊技及び小当り遊技の2種類の当り遊技が用意されている。また、特別図柄が大当り遊技状態に移行する停止表示態様になることが大当り、特別図柄が小当り遊技状態に移行する停止表示態様になることが小当りである。
大当りと小当りとの違いについては後述するが、大当りの場合には、多くの出球を獲得できる可能性が高くなり、小当りの場合には、出球獲得があまり期待できない。一方、特別図柄として、ハズレ図柄が停止表示された場合は、遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
特別図柄表示装置の下方には、普通図柄表示装置333が設けられる。普通図柄表示装置333は、2つの表示用ランプで構成され、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄が変動表示される。そして、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって普通電動役物348(図112参照)の開放・閉鎖状態が異なるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
普通図柄表示装置333の下方には、普通図柄保留表示LED350a,350bが設けられる。普通図柄保留表示LED350a,350bは、点灯、消灯又は点滅によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を表示する。
具体的には、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留表示LED350aが点灯し、普通図柄保留表示LED350bが消灯する。普通図柄の変動表示の実行が2回分保留されている場合には、普通図柄保留表示LED350aが点灯し、普通図柄保留表示LED350bが点灯する。普通図柄の変動表示の実行が3回分保留されている場合には、普通図柄保留表示LED350aが点滅し、普通図柄保留表示LED350bが点灯する。普通図柄の変動表示の実行が4回分保留されている場合には、普通図柄保留表示LED350aが点滅し、普通図柄保留表示LED350bが点滅する。
普通図柄保留表示LED350a,350bの下方には、第1特別図柄保留表示LED334a,334b、第2特別図柄保留表示LED334c,334dが設けられる。これら第1特別図柄保留表示LED334a,334b及び第2特別図柄保留表示LED334c,334dは、点灯、消灯又は点滅によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を表示する。第1特別図柄保留表示LED334a,334b及び第2特別図柄保留表示LED334c,334dによる特別図柄に関する保留個数の表示態様は、普通図柄保留表示LED350a,350bによる、普通図柄の保留個数の表示態様と同一である。
普通図柄表示装置333の側方には、大当り、小当りを問わずに点灯する当り報知LED(不図示)などが設けられる。なお、この例では、ラウンド数が一定であるのでラウンド数表示用のLEDは備えない。それゆえ、主制御回路360(後述の図113参照)によって制御される当り報知LEDの表示上では、大当り、小当りの報知上の差異はない。また、突確大当りと小当りとの間においても、後述するようにその当りが発生したときのシャッタ340の開閉パターンも同一のものから選択され、また、副制御回路500(後述の図113参照)によって制御される液晶表示装置332、LED432、スピーカ346、後述する回転役物471等による演出も同一である。このため、突確大当りと小当りとの間においても、遊技者は見た目上のそれらを区別することはできない。
また、遊技盤314の裏面側(背面側)に配置された液晶表示装置332の表示領域332aでは、第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335b(後述の図113参照)により表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335bで表示される特別図柄の変動表示中には、特定の場合を除いて、液晶表示装置332の表示領域332aにおいて、数字からなる識別図柄(演出用の識別情報でもある)、例えば、"1〜8"のような数字が変動表示される。また、例えば、第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335bにおいて変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置332の表示領域332aにおいても演出用としての識別図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335bにおいて、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様である場合には、当りであることを遊技者に把握させるための演出画像が液晶表示装置332の表示領域332aに表示される。具体的には、第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335bのいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置332の表示領域332aにおいて表示される演出用の識別図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置332の表示領域332aに表示される。なお、多くの出球を得ることが難しい当り(小当り、15回突確大当り、16回突確大当り)の場合は、当りであることを遊技者に把握させる演出画像を、液晶表示装置332の表示領域332aに表示しなくてもよい。
図112に示すように、パチンコ310の遊技盤314上には、ガイドレール330(230a及び230b)、ステージ355、第1始動口325、第2始動口344、通過ゲート354、シャッタ340、大入賞口339、一般入賞口356a,356b,356c,356d、普通電動役物348等の遊技部材が設けられる。
遊技盤314の上部には、略逆L字形状のステージ355が設けられる。また、遊技領域315を囲むように、ガイドレール330が設けられる。
ガイドレール330は、遊技領域315を区画(画定)する外レール330aと、その外レール330aの内側に配置された内レール330bとで構成される。発射装置430により発射された遊技球は、遊技盤314上に設けられたガイドレール330に案内されて、遊技盤314の上部に移動し、その後、複数の遊技釘318、遊技盤314上に設けられたステージ355などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤314の下方に向かって流下する。具体的には、遊技球の流下系統としては、ステージ355の左側を流下する系統(いわゆる、左打ち)と、発射ハンドル326を右側に最大に回転させて、ステージ355の右側に遊技球を打ち込み、ステージ355の右側を流下する系統(いわゆる、右打ち)がある。
また、ステージ355の下方でかつ遊技盤314の中央の下方には、第1始動口325が設けられる。また、ステージ355の右側上部には通過ゲート354が設けられ、通過ゲート354の下方に第2始動口344が設けられる。第2始動口344には普通電動役物348が設けられる。普通電動役物348は、遊技盤314の板面に対して前後方向に、突出、引き込みを行う舌状部材348aを備える。この例では、舌状部材348aが突出している時に舌状部材348aの上に乗った遊技球が第2始動口344に入賞し、舌状部材348aが引き込んでいる場合には遊技球が第2始動口344に入賞しないような構成になっている。
そして、普通図柄表示装置333(後述の図113参照)において普通図柄が所定の図柄で停止表示されたときには、普通電動役物348における舌状部材348aが、所定の時間、引込状態から突出状態となり、第2始動口344に遊技球が入りやすくなる。なお、普通電動役物348は、舌状部材348aの突出、引き込みを行うものに限らず、例えば、一対の羽根部材が開放、閉鎖するもの(いわゆる、電動チューリップ)であってもよい。
また、ステージ355の右側に遊技球を打ち込んだ場合には、ステージ355の右側から第1始動口325に遊技球が転動する経路に、遊技釘318が打ち込まれており、この遊技釘318によって、遊技球がステージ355の右側から第1始動口325に入賞することが不可能になっている。
普通図柄の変動表示中において通過ゲート354を遊技球が通過した場合には、普通図柄保留表示LED350a,350bによる表示態様を切り換えて、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、当該通過ゲート354への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
なお、普通図柄表示装置333において普通図柄として特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽籤が当籤であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置332の表示領域332aに表示されるようにしてもよい。
また、第1始動口325の直下には、大入賞口339を開閉するシャッタ340が配置される。シャッタ340の直下の遊技領域315の最下部位には、アウト口357が形成される。遊技領域315の左側下部には、3つの一般入賞口356a,356b,356cが設けられる。また、遊技領域315の右側下部には、一般入賞口356dが設けられる。
また、上述した第1始動口325内には入賞領域が設けられており、この入賞領域には第1始動入賞口スイッチ416(後述の図113参照)が設けられる。第2始動口344内には入賞領域が設けられており、この入賞領域には第2始動入賞口スイッチ417(後述の図113参照)が設けられる。遊技球等の遊技媒体が、第1始動入賞口スイッチ416によって検出された場合、第1特別図柄表示装置335aによる特別図柄の変動表示が開始される。
また、特別図柄の変動表示中に第1始動口325へ遊技球が入球した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、第1始動口325への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、以降の説明において、第1始動口325への遊技球の入球に基づいて第1特別図柄表示装置335aに変動表示される特別図柄を第1特別図柄と称する。
また、遊技球等の遊技媒体が、第2始動入賞口スイッチ417によって検出された場合、第2特別図柄表示装置335bによる特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に第2始動口344へ遊技球が入球した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、第2始動口344への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
なお、以降の説明において、第2始動口344への遊技球の入球に基づいて第2特別図柄表示装置335bに変動表示される特別図柄を第2特別図柄と称する。
この例では、第1特別図柄表示装置335aと第2特別図柄表示装置335bとが同時に特別図柄を変動することはない。また、この例では、第2始動口344への始動入賞を優先に特別図柄の変動表示が行われる。なお、この例の第1始動口325、第2始動口344は、遊技盤314の遊技領域に設けられた、遊技球が通過可能な始動領域の一例である。
なお、この例では、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、第1始動口325、第2始動口344への入球による特別図柄の変動表示の保留数の上限は、それぞれ4回に設定されている。具体的には、第1特別図柄の特別図柄ゲームが4回保留されている場合には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が、メインRAM370(後述の図113参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶情報として記憶され、保留されている4回の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶情報として記憶される。
第2特別図柄の特別図柄ゲームについても同様に、第2特別図柄の特別図柄ゲームが4回保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が、メインRAM370(後述の図113参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶情報として記憶され、保留されている4回の特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶情報として記憶される。したがって、この例では、特別図柄ゲームが最大8回の保留することができる。
また、この例における、その他の所定の特別図柄の変動表示開始条件としては、特別図柄が停止表示されていることである。すなわち、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335bにおいて特別図柄が特定の停止表示態様となり、遊技状態が大当り遊技状態に移行された場合は、シャッタ340が、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口339は、遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となる。
一方、シャッタ340の背面側(後方)に設けられた大入賞口339には、カウントスイッチ404(後述の図113参照)を有する領域(不図示)があり、その領域を遊技球が所定個数(例えば7個)通過するか、又は、所定時間(例えば、約0.1秒又は約30秒)が経過するまでシャッタ340が開放状態になるように駆動される。そして、開放状態において大入賞口339への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ340は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口339は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる(第2の状態)。
なお、一定時間において、大入賞口339が遊技球を受け入れやすい状態となっている遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ340は、ラウンドゲーム時に開放し、ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームの回数は、「1」ラウンド、「2」ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。なお、この例では、1ラウンドにおいて、複数回シャッタ340を開閉して、開放状態となる時間を一定時間とする場合がある。
次いで、開放状態(第1の状態)から閉鎖状態(第2の状態)に駆動されたシャッタ340は、再度開放状態に駆動される。つまり、ラウンドゲームが終了した場合には、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができないラウンドゲーム(最終のラウンドゲーム)が終了するまでの遊技を特別遊技又は大当り遊技という。なお、この例では、全ての大当りにおけるラウンドゲームの回数は15ラウンドである。
また、この例では、第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335bにおいて特別図柄が特定の停止表示態様となり、遊技状態が小当り遊技状態に移行した場合には、大入賞口339が15回又は16回遊技球を受け入れやすい開放状態となるように、シャッタ340が駆動される。なお、小当り遊技は、大入賞口339を15回又は16回開放する遊技であり、大当りのようにラウンドゲームという概念はない。ただし、上述した大入賞口339及びシャッタ340の構成は、遊技盤314上に設けられ、遊技球が入球容易な開放状態と、遊技球が入球困難な閉鎖状態との間で変化可能な可変部材の一構成例である。
また、第1始動口325、第2始動口344、一般入賞口356a〜356d、大入賞口339に遊技球が入賞したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定された数の遊技球が上皿321又は下皿322に払い出される。
また、この例では、大当り遊技終了後に、遊技状態が、普通図柄抽籤の当籤確率が高確率状態となり、普通電動役物348によるサポートによって特別図柄ゲームの保留球が貯まりやすくなる時短状態に移行する場合がある。この例では、時短状態においては、通過ゲート354に遊技球を通過させることが、普通図柄抽籤を実行させる条件となるため、右打ちをしながら遊技が進行される。
また、右打ち状態で大当りが発生した場合には、そのまま右打ちを継続することにより、大入賞口339へ入賞させることが可能である。また、普通電動役物348によるサポートが受けられない場合には、左打ちをしながら遊技が進行される。
また、パチンコ310の遊技盤314上には、回転役物ユニット470が設けられる。回転役物ユニット470は、遊技盤314の右下方に配置されており、回転役物(歯車役物)471と、回転役物471を回転させるステッピングモータからなる役物駆動部472(図113参照)と、を有している。回転役物471は、副制御回路500によって制御され、所定の演出が行われる場合に、演出内容に対応するパターンで回転し、遊技を演出する。
また、図112に示すように、上皿321の前面側には、3つの演出ボタン380a,380b,380cが設けられ、目押しゲーム、カードめくり、すごろく等のようなミニゲーム中に、それらの演出ボタンを押下することにより、液晶表示装置332における演出表示内容を変えることができる。
[パチンコの回路構成]
次に、図113を参照しながら、この例におけるパチンコ310の回路構成について説明する。なお、図113は、この例のパチンコ310の回路構成を示すブロック図である。
パチンコ310は、主に、遊技の制御を行う主制御基板で構成される主制御回路360と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御基板で構成される副制御回路500とにより構成される。
主制御回路360は、メインCPU366、メインROM368(読み出し専用メモリ)、及び、メインRAM370(読み書き可能メモリ)を備える。
メインCPU366は、メインROM368、メインRAM370等に接続されており、メインROM368に記憶されたプログラムに従って、各種処理を実行する機能を有する。
メインROM368には、メインCPU366によりパチンコ310の動作を制御するための各種プログラム、メイン処理等をメインCPU366に実行させるための各種プログラム、及び、各種処理に必要な各種テーブル等が記憶される。
メインRAM370は、メインCPU366の一時記憶領域であり、各種処理に必要な各種フラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、この例では、メインCPU366の一時記憶領域としてメインRAM370を用いる例を説明するが、本発明はこれに限らず、メインCPU366の一時記憶領域としては、読み書き可能な記憶媒体であれば任意のものを用いることができる。
また、主制御回路360は、初期リセット回路364、I/Oポート371及びコマンド出力ポート372を備える。初期リセット回路364は、電源投入時においてリセット信号を生成する回路であり、メインCPU366に接続される。I/Oポート371は、各種デバイスからの入力信号をメインCPU366に送信するポートであり、かつ、メインCPU366からの出力信号を各種デバイスに送信するポートである。コマンド出力ポート372は、メインCPU366から出力されたコマンドを副制御回路500に送信するポートである。
また、主制御回路360は、バックアップコンデンサ374を備える。バックアップコンデンサ374は、電断時に、例えば、メインRAM370に対して速やかに電源を供給するために設けられる。これにより、電断時にも、メインRAM370に記憶されている各種データを保持することができる。
また、主制御回路360には、各種装置が接続される。
この例では、主制御回路360から出力された信号に応じる各種装置として、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示装置335a及び第2特別図柄表示装置335b、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示LED334a,334b及び第2特別図柄保留表示LED334c,334d、普通図柄ゲームにおける識別図柄としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置333、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示する普通図柄保留表示LED350a,350b、普通電動役物348の舌状部材348aを突出状態又は引込状態とする始動口ソレノイド418、シャッタ340を駆動させ、大入賞口339を開放状態又は閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド420等が、主制御回路360に接続される。
また、主制御回路360には、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示する機能などを有する呼出装置(不図示)や、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータにデータ送信するために用いる外部端子板610が接続される。
さらに、主制御回路360には、例えば、大入賞口339における領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路360に供給するカウントスイッチ404、各一般入賞口356a〜356dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路360に供給する一般入賞口スイッチ406,408,410,412、通過ゲート354を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路360に供給する通過ゲートスイッチ414、第1始動口325を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路360に供給する第1始動入賞口スイッチ416、第2始動口344を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路360に供給する第2始動入賞口スイッチ417、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ424等が接続される。
また、主制御回路360には、払出・発射制御回路426が接続される。この払出・発射制御回路426には、遊技球の払出を行う払出装置428、遊技球の発射を行う発射装置430、及び、カードユニット600が接続される。なお、カードユニット600は、遊技者の操作によって、カードユニット600に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル455との間で送受信可能である。
払出・発射制御回路426は、主制御回路360から供給される賞球制御コマンド、カードユニット600から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置428に対して所定の信号を送信することにより、払出装置428による遊技球の払出動作を制御する。また、払出・発射制御回路426は、発射ハンドル326が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球の発射動作の制御を行う。
[副制御回路(副制御基板)]
コマンド出力ポート372には、副制御回路500が接続される。副制御回路500は、主制御回路360から供給される各種のコマンドに応じて、各種演出の制御、すなわち、回転役物ユニット470の制御、液晶表示装置332における表示制御、スピーカ346から発生させる音声に関する制御、上部LED432a、右部LED432b、左部LED432c、下部LED432d等を含むランプ(LED)の制御等を行う。また、副制御回路500は、上記実施形態のパチスロ1において説明した副制御回路47(副制御基板42)の構成と同様の構成を有し、また、同様の各種処理を実行することができる。
図113に示すように、副制御回路500は、後述するサブデバイス群900、エンタースイッチ381a、セレクトスイッチ382a及び演出ボタン380に電気的に接続されている。本実施形態では、副制御回路500は、主制御回路360から送信される各種コマンドや、エンタースイッチ381a、セレクトスイッチ382a及び演出ボタン380からの入力情報などに基づいて、演出データを決定する。そして、副制御回路500は、決定された演出データをサブデバイス群900内の各種サブデバイスに出力する。この結果、サブデバイスにより所定の演出が実行される。
セレクトスイッチ382aは、遊技者がパチンコ310に設けられているセレクトボタン382(図109参照)を押下したか否かを検出する。そして、セレクトスイッチ382aは、遊技者の選択操作内容に対応する信号、例えば、メニュー画面等に表示された選択可能な複数の項目のうち何れの項目が選択状態にあるかを示す表示態様(例えば、アイコン)を移動させるための信号等を副制御回路500に出力する。
エンタースイッチ381aは、遊技者がパチンコ310に設けられているエンターボタン381(図109参照)を押下したか否か検出する。そして、エンタースイッチ381aは、遊技者の決定操作内容に対応する信号、例えば、選択状態にある項目を遊技者が選択したことを示す信号等を副制御回路500に出力する。すなわち、遊技者は、メニュー画面等において、選択したい所定項目が選択状態になるまでセレクトボタン382を押下し、その後、所定項目をエンターボタン381で押下することにより、所定項目を選択することができる。
図113に示すように、サブデバイス群900は、液晶表示装置332、スピーカ346、上部LED432a、右部LED432b、左部LED432c、下部LED432d、回転役物ユニット470、サブ用ドア監視スイッチ384及び演出ボタン380を含む。なお、これらのサブバイスの構成については上述の通りであるので、ここではこれらのサブデバイスの説明は省略する。
また、サブデバイス群900は、GPU基板520、サウンドI/O基板530、上部LED制御基板540、右部LED制御基板550、左部LED制御基板560、下部LED制御基板570、役物制御基板580及び24hドア監視ユニット590を含む。なお、サブデバイス群900の構成は、図113に示す例に限定されず、例えば、パチンコの機種等に応じて適宜変更することができる。例えば、図113に示すサブデバイス群900に含まれるサブデバイス以外のサブデバイスがさらに含まれていてもよいし、いずれかを設けない構成にしてもよい。
GPU基板520は、副制御回路500と液晶表示装置332に接続されている。サウンドI/O基板530は、副制御回路500とスピーカ346に接続されている。上部LED制御基板540は、副制御回路500と上部LED432aに接続されている。右部LED制御基板550は、副制御回路500と右部LED432bに接続されている。左部LED制御基板560は、副制御回路500と左部LED432cに接続されている。下部LED制御基板570は、副制御回路500と下部LED432dに接続されている。役物制御基板580は、副制御回路500と回転役物ユニット470に接続されている。24hドア監視ユニット590は、副制御回路500とサブ用ドア監視スイッチ384に接続されている。なお、パチンコ310のGPU基板520、サウンドI/O基板530、上部LED制御基板540、右部LED制御基板550、左部LED制御基板560、下部LED制御基板570、役物制御基板580及び24hドア監視ユニット590の構成及び機能は、パチスロ1のGPU基板220、サウンドI/O基板230、上部LED制御基板240、右部LED制御基板250、左部LED制御基板260、下部LED制御基板270、役物制御基板280及び24hドア監視ユニット290の構成及び機能と同様のため、ここでは詳細な説明は省略する。
GPU基板520、サウンドI/O基板530、上部LED制御基板540、右部LED制御基板550、左部LED制御基板560、下部LED制御基板570、役物制御基板580及び24hドア監視ユニット590は、副制御回路500に代わって、各種抽籤(例えば、演出内容を決定するための抽籤)を行う代理抽籤処理を行う。また、これらのサブデバイスは、代理抽籤処理に必要なデータ(例えば、抽籤に必要な各種データテーブル)を副制御回路500から受信して記憶するローディング処理を行う。また、サウンドI/O基板530、上部LED制御基板540、右部LED制御基板550、左部LED制御基板560、下部LED制御基板570、役物制御基板580及び24hドア監視ユニット590は、副制御回路500の不正な交換などのゴト行為を検知するために副制御回路500から受信した照合用コードと自身が記憶する照合用コードとを照合する副制御基板照合処理を行う。
以上のように、上述した変形例のパチンコ310においても、上記パチスロ1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、変形例として、ベースドア313の開閉状態を検知するメイン用ドア監視スイッチ383及びサブ用ドア監視スイッチ384を備えるパチンコ310を説明した。しかし、メイン用ドア監視スイッチ383及びサブ用ドア監視スイッチ384に代えて、ガラスドア311の開閉状態を検知するメイン用ドア監視スイッチ及びサブ用ドア監視スイッチをパチンコ310に設けてもよい。また、ベースドア313の開閉状態を検知するメイン用ドア監視スイッチ383及びサブ用ドア監視スイッチ384、並びに、ガラスドア311の開閉状態を検知するメイン用ドア監視スイッチ及びサブ用ドア監視スイッチをパチンコ310に設けてもよい。この場合の監視履歴画面(図11参照)における内容欄に表示される情報は、ベースドア313に係る情報なのかガラスドア311に係る情報なのかが識別可能な態様で表示される。例えば、ベースドア313が開いたことを示す情報は「BASE_OPEN」と表示され、ガラスドア311が閉まったことを示す情報は「GLASS_CLOSE」と表示される。
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。