JP2016182183A - バルーンカテーテル及びその製造方法 - Google Patents

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浩之 塩田
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浩之 塩田
左興 深澤
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左興 深澤
雄太郎 角田
Yutaro Kakuda
雄太郎 角田
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Abstract

【課題】バルーンカテーテルにおいて、バルーンが狭窄部に引っ掛かることを回避し、所望の位置まで進行することを可能にする。【解決手段】バルーンカテーテル10は、シャフト12の先端に設けられたバルーン14と、シャフト12に通されたチューブ16に位置決め固定された先端チップ26とを有する。先端チップ26の外径、膨張前のバルーン14の外径、及びシャフト12の先端の外径は略同等に設定される。なお、バルーン14は、シャフト12に臨む近位端20と、先端チップ26に臨む遠位端22と、近位端20と遠位端22の間に介在し、チューブ16から離間した膨出部24とを有し、この中の遠位端22は、膨出部24に比して肉厚である。【選択図】図1

Description

本発明は、体内の狭窄部位を拡張するためのバルーンカテーテル及びその製造方法に関する。
体内、例えば、冠状動脈等に生じた狭窄部を拡張する場合には、バルーンカテーテルが用いられる。すなわち、先ず、ガイドワイヤを冠状動脈(血管)内に挿入し、その先端部を所定位置まで進入させる。次に、該ガイドワイヤに沿ってバルーンカテーテルを血管内の狭窄部まで挿入した後、バルーンに造影剤等を導入する。これに伴ってバルーンが膨張し、狭窄部を押し広げる。その結果、該狭窄部が拡張される。
この種のバルーンは、特許文献1にも記載されるように、膨出部と、前記膨出部に連なる近位端側テーパー部及び遠位端側テーパー部とを有する。すなわち、バルーンは、遠位端側テーパー部の存在により、先端チップ側から膨出部に向かうに従って漸次的に拡径するようになっている。なお、特許文献1記載のバルーンでは、近位端側テーパー部及び遠位端側テーパー部のいずれも、膨出部に比して肉厚に設定されている。
特許第5304036号公報
特許文献1記載のバルーンカテーテルでは、上記の通り、バルーンに近位端側テーパー部及び遠位端側テーパー部が設けられ、この状態で、該バルーンがシャフトに溶着されている。しかしながら、この場合、バルーンがシャフトや先端チップに比して大径であるため、狭窄部にバルーンカテーテルを通過させようとしたとき、大径なバルーンが狭窄部に引っ掛かる可能性がある。
これを回避するべく、バルーン内を負圧として該バルーンを圧縮させることが想起される。しかしながら、このバルーンには、上記したように近位端側テーパー部及び遠位端側テーパー部が存在する。両テーパー部は、肉厚であるために剛性が大きい。このため、両テーパー部を圧縮させること自体が容易ではなく、しかも、圧縮させたとしても、両テーパー部はシャフトよりも大径となる。
以上のように、従来技術に係るバルーンカテーテルには、バルーンが狭窄部に引っ掛かる懸念がある。このような事態が生じると、バルーンを所望の位置まで進行させることが容易ではなくなる。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、バルーンを所望の位置まで進行させることが容易なバルーンカテーテル及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、中空のシャフトの先端に膨張可能に設けられたバルーンと、前記シャフトに通されたチューブに位置決め固定された先端チップとを有するバルーンカテーテルにおいて、
前記先端チップの外径、膨張前の前記バルーンの外径、及び前記シャフトの先端の外径が略同等であり、
且つ前記バルーンは、前記シャフトに臨む近位端と、前記先端チップに臨む遠位端と、前記近位端と前記遠位端の間に介在し、前記チューブから離間した膨出部とを有し、
前記遠位端が、前記膨出部に比して肉厚であることを特徴とする。
このバルーンカテーテルでは、先端チップの外径、膨張前のバルーンの外径、及びシャフトの先端の外径が略同等に設定される。すなわち、バルーンカテーテルの先端は、先端チップからシャフトにかけて、段差や隆起・陥没が存在しない無段差のものとして構成されている。また、バルーンの遠位端の肉厚が膨出部に比して大きく設定されているため、拡張用流体により該バルーンを拡張させたときに、遠位端に比して肉薄な膨出部が膨張するように構成されている。
従って、先端チップが狭窄部を通過することが可能であれば、バルーンも狭窄部に引っ掛かることなく該狭窄部を通過し、その中央部に到達することが容易である。このため、バルーンの膨出部を膨張させて該狭窄部を確実に押し広げる(拡張する)ことも容易である。従って、拡張された狭窄部に対し、適宜の観察ないし治療を容易に施すことができる。
また、狭窄部が石灰化した病変部であっても、バルーンが狭窄部に引っ掛かることが回避される。このため、病変部にバルーンが摺接して該バルーンが損傷することが回避され、バルーンを拡張した際に、想定した圧力よりも低圧でバルーンが割れることを防止することができる等、バルーンの拡張性を維持することが容易になるという利点も得られる。以上のように、様々な性状を呈した狭窄部へのバルーンの挿通性を確保するとともに、狭窄部におけるバルーンの拡張性を維持することができることから、狭窄部に対し効率的且つ効果的な治療を行うことができる。
なお、シャフトに対する近位端の接合は、例えば、熱溶着等の溶着によって行うことができる。この場合、バルーンが大径であったとしても、外径がシャフト及び先端チップの外径と略同等となるまで縮径することが容易である。
また、本発明は、中空のシャフトの先端に膨張可能に設けられたバルーンと、前記シャフトに通されたチューブに位置決め固定された先端チップとを有するバルーンカテーテルの製造方法において、
近位端及び遠位端のそれぞれが第1段差部、第2段差部を含むとともに、前記第1段差部及び前記第2段差部に連なる膨出部を有し、前記遠位端の肉厚が、前記膨出部に比して大きく形成されているバルーンを作製する工程と、
前記バルーンの前記近位端を前記シャフトに対して溶着する一方、前記遠位端を前記チューブに対して溶着する工程と、
を有し、
前記溶着を行う際、前記第1段差部、前記膨出部及び前記第2段差部を縮径させ、前記バルーンの外径を、前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等とすることを特徴とする。
すなわち、この場合、膨出部が大径なバルーンを作製し、その後、バルーンをシャフト及びチューブに溶着によって接合する際、該バルーンの外径がシャフト及び先端チップの外径と略同等となるまで縮径する。以上のような過程を経ることにより、先端側に位置するバルーンと先端チップ及びシャフトとの間に段差のないバルーンカテーテルを得ることができる。
さらに、本発明は、中空のシャフトの先端に膨張可能に設けられたバルーンと、前記シャフトに通されたチューブに位置決め固定された先端チップとを有するバルーンカテーテルの製造方法において、
肉厚な遠位端と、前記遠位端に連なるとともに外径が前記遠位端と略同等であり且つ該遠位端に比して肉厚が小さな膨出部とを有するバルーンを作製する工程と、
前記膨出部の近位端を前記シャフトに対して接合する一方、前記遠位端を前記チューブに対して接合する工程と、
を有し、
前記膨出部の外径を、前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等とすることを特徴とする。
すなわち、この場合、外径が略一定(略等径)で、且つ先端チップ及びシャフトの各外径と略同等であるバルーンを作製する。このような過程を経ることでも、上記したバルーンカテーテルを得ることが可能である。
このようなバルーンを作製するには、例えば、バルーンとする管体を膨張させればよい。この場合、バルーンを作製する工程は、管体を長手方向両端から引っ張ることで延伸し、前記管体の一部に、その他の部位に比して小径な小径部を形成する工程と、
前記小径部が形成された前記管体を、その内径が前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等である成形用金型内に挿入する工程と、
前記管体を内部から加圧し、前記小径部から前記膨出部を形成するとともに、前記その他の部位から、前記膨出部に比して肉厚な肉厚部を形成する工程と、
前記成形用金型から取り出された前記管体を、前記膨出部及び前記肉厚部が含まれる位置で切断することで、前記膨出部と、前記肉厚部からなる前記遠位端とを有するバルーンを得る工程と、
が含まれる。
管体を成形用金型内で延伸及び膨張させるようにしてもよい。この場合、バルーンを作製する工程は、管体を、その内径が前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等である成形用金型内に挿入する工程と、
前記管体の一部をその他の部位に比して高温に加熱するとともに、前記管体を長手方向両端から引っ張ることで延伸し、さらに、前記管体を内部から加圧することで、前記管体の前記一部から前記膨出部を形成するとともに、前記その他の部位から肉厚部を形成する工程と、
前記成形用金型から取り出された前記管体を、前記膨出部及び前記肉厚部が含まれる位置で切断することで、前記膨出部と、前記肉厚部からなる前記遠位端とを有するバルーンを得る工程と、
が含まれる。
いずれにおいても、バルーンと、シャフト又はチューブとの接合を、(熱)溶着によって行うことが好ましい。
本発明によれば、バルーンカテーテルの先端の外径、すなわち、先端チップの外径、膨張前のバルーンの外径、及びシャフトの先端の外径を略同等に設定し、先端チップからシャフトにかけて、段差や隆起・陥没が存在しない構成とするようにしている。このため、先端チップが狭窄部を通過した場合、バルーンも狭窄部に引っ掛かることなく該狭窄部を通過し、その中央部に容易に到達する。
従って、病変部にバルーンが摺接して該バルーンが損傷することが回避され、バルーンを拡張した際に、想定した圧力よりも低圧でバルーンが割れることを防止することができる等、バルーンの拡張性を維持することが容易になる。結局、様々な性状を呈した狭窄部へのバルーンの挿通性を確保するとともに、狭窄部におけるバルーンの拡張性を維持することができるので、狭窄部に対し効率的且つ効果的な治療を行うことができる。
本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテルの一部断面拡大図である。 図2A及び図2Bは、図1のバルーンカテーテルを得る第1の製法の過程を示したフローである。 図3A〜図3Dは、図1のバルーンカテーテルを得る第2の製法の第1例の過程を示したフローである。 図4A及び図4Bは、図1のバルーンカテーテルを得る第2の製法の第2例の過程を示したフローである。
以下、本発明に係るバルーンカテーテル及びその製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下における「近位端」は、バルーンカテーテルを操作する操作者に近接する側の端部を指し、一方、「遠位端」は、操作者から離間する側の端部を指す。
図1は、本実施の形態に係るバルーンカテーテル10の一部断面拡大図である。このバルーンカテーテル10は、中空体からなるシャフト12と、該シャフト12の先端に設けられたバルーン14とを有する。さらに、シャフト12の内部にはチューブ16が挿入されており、該チューブ16の遠位端はシャフト12の遠位端から所定寸法で突出している。
バルーン14は、近位端20と、遠位端22と、これら近位端20及び遠位端22の間に介在する膨出部24とを有する。この中の近位端20は、シャフト12に接合される。一方、遠位端22は、先端チップ26とともにチューブ16に接合される。以上の接合により、バルーン14が位置決め固定されている。なお、本実施の形態において、バルーン14とシャフト12又はチューブ16との接合は、熱溶着によって行われている。
近位端20の熱溶着につき詳述すると、シャフト12の遠位端22の外側壁には、内側壁側に指向して陥没した環状凹部28が形成される。この環状凹部28に、バルーン14の近位端20が被せられるとともに熱溶着がなされている。外側壁と環状凹部28との段差は、バルーン14の近位端20の厚みと略同等である。従って、シャフト12に対するバルーン14の接合部(近位端20)が、膨出部24及びシャフト12に対して隆起した形状となったり、段差形状となったりすることはない。
一方、遠位端22は、シャフト12に比して小径のチューブ16に熱溶着するべく、近位端20及び膨出部24に比して肉厚が大きな肉厚部として形成されている。肉厚部には挿入孔30が形成されており、この挿入孔30にチューブ16が挿入されている。さらに、肉厚な遠位端22の先端に前記先端チップ26が被せられ、この状態で、遠位端22及び先端チップ26がチューブ16に熱溶着されている。この熱溶着により、先端チップ26がチューブ16に位置決め固定される。
遠位端22の肉厚は、例えば、300〜500μmの範囲内に設定される。一方、膨出部24及び近位端20の肉厚は、例えば、5〜100μmの範囲内とすればよい。なお、近位端20、膨出部24及び遠位端22の外径は、互いに略同等である。ここで、「略同等」とは、操作者が遠位端22から近位端20(又はその逆方向)にかけてバルーンカテーテル10の先端を触診したときに平坦であると認識し得ることをいう。すなわち、バルーンカテーテル10の先端には、200μmを超えるような段差や、山と谷の高低差が200μmを超えるような陥没・隆起は存在しない。以下においても同様である。
膨出部24は、チューブ16から離間している。この膨出部24とチューブ16の間の空間に所定の液体、例えば、造影剤が導入されることにより、膨出部24が膨張する。
また、チューブ16の外側壁には2個の凹部32が形成されるとともに、該凹部32の各々にマーカー34が収容される。凹部32の深さは、マーカー34とチューブ16の外側壁とが略面一となるように設定される。
以上の構成において、シャフト12の先端の外径D1、バルーンカテーテル10の近位端20の外径D2、膨出部24の外径D3、遠位端22の外径D4、及び先端チップ26の外径D5は、略同等に設定されている。すなわち、バルーンカテーテル10の先端は、段差や陥没・隆起等が認識し得えない等径形状とされている。
なお、図1中の参照符号36は、シャフト12とチューブ16とのスポット状の熱溶着部を示す。
本実施の形態に係るバルーンカテーテル10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき説明する。
一般的なバルーンカテーテルでは、保管の際、バルーンが膨張することを防止するべく、保護シースでバルーンを覆うことが行われている。これに対し、本実施の形態に係るバルーンカテーテル10においては、膨張前のバルーン14の外径が先端チップ26及びシャフト12の外径と略同等であるため、保護シースを用いる必要がない。この分、バルーンカテーテル10を保管可能な状態とするまでの作業が簡素となる。ただし、バルーンカテーテル10を保管する場合においても、バルーン14を保護シースで覆うようにしてもよい。
バルーンカテーテル10は、例えば、冠状動脈等に生じた狭窄部を拡張するために用いられる。このとき、チューブ16内に通されたガイドワイヤ(図示せず)を冠状動脈内に挿入し、その先端部を、狭窄部を通過した所定位置まで進入させる。ガイドワイヤは著しく細径であるので、狭窄部を通過することが容易である。
次に、ガイドワイヤに沿ってバルーンカテーテル10の先端を血管内に挿入し、前記狭窄部に向かって進行させる。ここで、バルーンカテーテル10の先端においては、上記したように、先端チップ26、バルーン14(遠位端22、膨出部24及び近位端20)、シャフト12の先端に至るまで、外径が略等径に設定されている。従って、先端チップ26が狭窄部を通過した後、バルーン14も狭窄部に引っ掛かることなく、該狭窄部の中央部に到達する。
バルーン14が狭窄部に引っ掛かることが回避されるので、狭窄部が、例えば、石灰化した病変部となっているときには、バルーン14が該病変部との摩擦によって損傷することが回避される。
この状態で、シャフト12の内部を介してバルーン14内に造影剤等を導入する。これに伴ってバルーン14の膨出部24が膨張し、狭窄部を押し広げる。これにより、該狭窄部が拡張される。その後、狭窄部に対し、適宜の観察ないし治療が施される。
このように、バルーンカテーテル10の先端を無段差とすることにより、様々な性状を呈した狭窄部へのバルーンの挿通性を確保するとともに、狭窄部におけるバルーンの拡張性を維持することができるので、狭窄部に対し効率的且つ効果的な治療を行うことができる。また、狭窄部が複数箇所存在する場合において、末梢から狭窄部を順次拡張していくときにも、バルーン14やシャフト12が各狭窄部に引っ掛かることが回避されるので、バルーン14を末梢の狭窄部の中央に到達させることが容易である。このため、該狭窄部を拡張することも容易である。
さらに、ステントによって既に拡開された狭窄部にバルーンカテーテル10を通すときや、ステントを一層拡開するべくバルーン14をステントの位置まで進行させるときにも有用である。
従来技術に係るバルーンカテーテルでは、使用を終えたバルーンを再使用可能な状態とするべく、手作業でバルーンのラッピング等が行われる。このラッピングによって、拡張後に収縮したバルーンが再拡張可能な状態に折り畳まれる。しかし、該ラッピングを行ったとしても、バルーンの拡張及び収縮を繰り返し行えば、次第にラッピングの折り畳みが機能しなくなり、再拡張可能な状態にならない懸念がある。
しかしながら、このバルーンカテーテル10では、バルーン14にラッピング部分が設けられていないので、ラッピングを行う必要は特にない。このため、バルーンカテーテル10を再使用可能な状態とするまでの作業が簡素となるとともに、バルーン14を繰り返し使用する場合においても、確実にバルーン14を再使用可能な状態に維持することができる。
上記したバルーンカテーテル10は、例えば、以下の第1の製法、又は第2の製法によって作製することができる。はじめに、バルーン14を収縮(縮径)させる第1の製法につき説明する。
先ず、図2Aに示すように、近位端20及び遠位端22のそれぞれが第1段差部40、第2段差部42を含み、第1段差部40と第2段差部42との間が膨出部24であるバルーン14を作製する。バルーン14の内径及び外径は、第1段差部40及び第2段差部42では膨出部24に近接するにつれてテーパー状に拡径し、且つ膨出部24では等径である。すなわち、バルーン14の内径及び外径は、膨出部24において最大となる。その一方で、遠位端22側の肉厚は、膨出部24や近位端20に比して大きく設定されている。
次に、このバルーン14の近位端20における等径部位を、シャフト12の環状凹部28に被せる。また、シャフト12内に通されたチューブ16を、遠位端22に形成された挿入孔30に通す。さらに、遠位端22の肉厚部に先端チップ26を被せる。
次に、図2Bに示すように、バルーン14の近位端20の、シャフト12の環状凹部28を覆った等径部位に対して熱溶着を行う。この熱溶着により、近位端20がシャフト12に接合されるとともに第1段差部40が縮径する。熱の付与は、第1段差部40の外径が先端チップ26及びシャフト12の各外径と略同等となるまで継続する。なお、シャフト12に対する近位端20の熱溶着は、等径部位の外側壁の全周にわたって行う。
その一方で、バルーン14の遠位端22に対しても、第2段差部42から肉厚部にかけて熱を付与し、熱溶着を行う。その結果、遠位端22がチューブ16に接合されるとともに、第2段差部42が縮径する。第2段差部42への熱の付与は、その外径が先端チップ26及びシャフト12の各外径と略同等となるまで継続する。
先端チップ26に対しても熱を付与する。これにより、先端チップ26がバルーン14の遠位端22に熱溶着される。
さらに、シャフト12とチューブ16を、スポット状(点状)に1箇所以上熱溶着を行うことで接合することが好ましい。その結果として、図1中の熱溶着部36が形成される。なお、熱溶着を行う場所としては、バルーン14が軸方向に延伸することを防止するため、バルーン14とシャフト12の溶着箇所付近が好ましいが、特にこれに限定されるものではない。
熱溶着部36により、バルーン14の拡張時に該バルーン14がバルーンカテーテル10の軸方向に延伸することが防止される。従って、バルーン14を周方向に確実に拡張させることができる。また、熱溶着をスポット状(点状)に行うことにより、シャフト12の内部に設けられた拡張流体用ルーメンを十分確保することができることから、膨出部24を確実に膨張させることができる。
以上の過程を経ることにより、先端チップ26、バルーン14及びシャフト12の先端の外径が略同等であるバルーンカテーテル10(図1参照)が得られるに至る。
一方、第2の製法では、管体50(図3A参照)を膨張させてバルーン14を得る。先ず、管体50を成形用金型外で延伸する第1例について説明する。
第1例では、図3Aに示す管体50を用意する。この管体50を、図3Bに示すように、長手方向両端から引っ張ることで延伸させる。これに伴い、管体50の長手方向略中腹部に、外径が他の部位に比して小径である小径部52が形成される。延伸に際しては、長手方向略中腹部を加熱するようにしてもよい。
次に、小径部52が形成された管体50を、図3Cに示す成形用金型54内に収容する。なお、成形用金型54の内径は、先端チップ26及びシャフト12の先端部の各外径と略同等である。この状態で、管体50の内部に圧縮流体(例えば、圧縮エア等の圧縮気体)を導入すると、管体50が圧縮流体によって内方から押圧され、膨張する。
小径部52は、他の部位に比して剛性が小さい。このため、小径部52は他の部位に比して容易に膨張する。従って、小径部52以外の部位の外側壁が成形用金型54の内壁に当接するとともに、小径部52の外側壁も成形用金型54の内壁に当接する。このとき、小径部52と他の部位との肉厚差に基づき、管体50の内孔は、小径部52で大径となり、他の部位で小径となる。すなわち、小径部52から肉薄の膨出部24及び近位端20が形成されるとともに、その他の部位から肉厚な遠位端22が形成される。また、管体50の外側壁が成形用金型54の内壁に当接することで膨張が規制されるので、管体50の外径は略一定(略等径)である。
このようにして膨張させた管体50を成形用金型54から取り出し、次に、図3D中に仮想線で示すように、膨出部24及び近位端20が含まれる位置で切断する一方、肉厚部が含まれる位置で切断する。これにより、肉薄の膨出部24及び近位端20と、肉厚部からなる遠位端22とを有し、且つ遠位端22から近位端20まで至る外径が略一定であるバルーン14が得られる。
その後、第1の製法に準じ、バルーン14の近位端20をシャフト12の環状凹部28に被せる。また、シャフト12内に通されたチューブ16を、遠位端22に形成された挿入孔30に通す。さらに、遠位端22の肉厚部に先端チップ26を被せる。
さらに、シャフト12の環状凹部28を覆ったバルーン14の近位端20、チューブ16を覆ったバルーン14の遠位端22、及び先端チップ26に対して熱を付与し、熱溶着を行う。この熱溶着により、近位端20がシャフト12に接合され且つ遠位端22がチューブ16に接合されるとともに、先端チップ26、バルーン14及びシャフト12の先端の外径が略同等であるバルーンカテーテル10(図1参照)が得られる。
次に、第2の製法の第2例について説明する。なお、図3A〜図3Dに示す構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2例では、図3Aに示す管体50を、延伸に先んじて図4Aに示す成形用金型54に収容する。次に、成形用金型54の一部を高温に加熱することで管体50の一部をその他の部位に比して高温に加熱するとともに、管体50を長手方向両端から引っ張る。これに伴って管体50が延伸し、該管体50の加熱された部位に、外径が他の部位に比して小径である小径部52が形成される。
次に、管体50の内部に圧縮流体(例えば、圧縮エア等の圧縮気体)を導入する。これにより、第1例と同様に、管体50の外側壁が成形用金型54の内壁に当接し、小径部52から肉薄の膨出部24及び近位端20が形成されるとともに、その他の部位から肉厚な遠位端22が形成される。上記の通り、管体50の外側壁が成形用金型54の内壁に当接することで膨張が規制されるので、管体50の外径は略一定(略等径)である。
このようにして膨張させた管体50を成形用金型54から取り出し、次に、図4B中に仮想線で示すように、膨出部24及び近位端20が含まれる位置で切断する一方、肉厚部が含まれる位置で切断する。これにより、肉薄の膨出部24及び近位端20と、肉厚部からなる遠位端22とを有し、且つ遠位端22から近位端20まで至る外径が略一定であるバルーン14が得られる。
その後、第1例に準じ、バルーン14の近位端20をシャフト12の環状凹部28に被せる。また、シャフト12内に通されたチューブ16を、遠位端22に形成された挿入孔30に通す。さらに、遠位端22の肉厚部に先端チップ26を被せる。
次に、シャフト12の環状凹部28を覆ったバルーン14の近位端20、チューブ16を覆ったバルーン14の遠位端22、及び先端チップ26に対して熱を付与し、熱溶着を行う。この熱溶着により、近位端20がシャフト12に接合され且つ遠位端22がチューブ16に接合されるとともに、先端チップ26、バルーン14及びシャフト12の先端の外径が略同等であるバルーンカテーテル10(図1参照)が得られる。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、第1例及び第2例においては、シャフト12とバルーン14の遠位端22とを、熱溶着以外の手法で接合するようにしてもよい。そのような手法としては、接着剤を介しての接着が例示される。
そして、シャフト12とチューブ16の溶着方法としては、熱溶着の他、超音波による溶着が挙げられるが、これらの手法に限定されるものではない。
また、シャフト12において、体内に挿入されない部位の外径は、バルーン14が設けられる先端の外径と相違していてもよい。
10…バルーンカテーテル 12…シャフト
14…バルーン 16…チューブ
20…近位端 22…遠位端
24…膨出部 26…先端チップ
34…マーカー 40…第1段差部
42…第2段差部 50…管体
52…小径部 54…成形用金型

Claims (7)

  1. 中空のシャフトの先端に膨張可能に設けられたバルーンと、前記シャフトに通されたチューブに位置決め固定された先端チップとを有するバルーンカテーテルにおいて、
    前記先端チップの外径、膨張前の前記バルーンの外径、及び前記シャフトの先端の外径が略同等であり、
    且つ前記バルーンは、前記シャフトに臨む近位端と、前記先端チップに臨む遠位端と、前記近位端と前記遠位端の間に介在し、前記チューブから離間した膨出部とを有し、
    前記遠位端が、前記膨出部に比して肉厚であることを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 請求項1記載のバルーンカテーテルにおいて、前記近位端が前記シャフトに対して溶着していることを特徴とするバルーンカテーテル。
  3. 中空のシャフトの先端に膨張可能に設けられたバルーンと、前記シャフトに通されたチューブに位置決め固定された先端チップとを有するバルーンカテーテルの製造方法において、
    近位端及び遠位端のそれぞれが第1段差部、第2段差部を含むとともに、前記第1段差部及び前記第2段差部に連なる膨出部を有し、前記遠位端の肉厚が、前記膨出部に比して大きく形成されているバルーンを作製する工程と、
    前記バルーンの前記近位端を前記シャフトに対して溶着する一方、前記遠位端を前記チューブに対して溶着する工程と、
    を有し、
    前記溶着を行う際、前記第1段差部、前記膨出部及び前記第2段差部を縮径させ、前記バルーンの外径を、前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等とすることを特徴とするバルーンカテーテルの製造方法。
  4. 中空のシャフトの先端に膨張可能に設けられたバルーンと、前記シャフトに通されたチューブに位置決め固定された先端チップとを有するバルーンカテーテルの製造方法において、
    肉厚な遠位端と、前記遠位端に連なるとともに外径が前記遠位端と略同等であり且つ該遠位端に比して肉厚が小さな膨出部とを有するバルーンを作製する工程と、
    前記膨出部の近位端を前記シャフトに対して接合する一方、前記遠位端を前記チューブに対して接合する工程と、
    を有し、
    前記膨出部の外径を、前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等とすることを特徴とするバルーンカテーテルの製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法において、前記バルーンを作製する工程として、管体を長手方向両端から引っ張ることで延伸し、前記管体の一部に、その他の部位に比して小径な小径部を形成する工程と、
    前記小径部が形成された前記管体を、その内径が前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等である成形用金型内に挿入する工程と、
    前記管体を内部から加圧し、前記小径部から前記膨出部を形成するとともに、前記その他の部位から、前記膨出部に比して肉厚な肉厚部を形成する工程と、
    前記成形用金型から取り出された前記管体を、前記膨出部及び前記肉厚部が含まれる位置で切断することで、前記膨出部と、前記肉厚部からなる前記遠位端とを有するバルーンを得る工程と、
    を有することを特徴とするバルーンカテーテルの製造方法。
  6. 請求項4記載の製造方法において、前記バルーンを作製する工程として、管体を、その内径が前記先端チップ及び前記シャフトの各外径と略同等である成形用金型内に挿入する工程と、
    前記管体の一部をその他の部位に比して高温に加熱するとともに、前記管体を長手方向両端から引っ張ることで延伸し、さらに、前記管体を内部から加圧することで、前記管体の前記一部から前記膨出部を形成するとともに、前記その他の部位から肉厚部を形成する工程と、
    前記成形用金型から取り出された前記管体を、前記膨出部及び前記肉厚部が含まれる位置で切断することで、前記膨出部と、前記肉厚部からなる前記遠位端とを有するバルーンを得る工程と、
    を有することを特徴とするバルーンカテーテルの製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の製造方法において、前記接合を溶着によって行うことを特徴とするバルーンカテーテルの製造方法。
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