JP2016180441A - バルブ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート面2aの内径側にボール面1aの曲率と同じ曲率の凹形球面形状の第1リング面R1を設け、シート面2aの外径側にボール面1aの曲率より小さい曲率の凹形球面形状の第2リング面R2を設ける。そして、背圧空間αに水圧を導くとともに、環状隙間βにも共通の水圧を導く。これにより、シート裏面に作用する押し付け力を、第2リング面R2に作用する反押し付け力で相殺できる。また、第2リング面R2に複数の案内溝γを設けたことで、樹脂製のバルブシート2が水圧により変形して第2リング面R2がボール面1aに密着する不具合を回避でき、バルブ装置の信頼性を確保できる。
【選択図】 図1
Description
この場合、ボールバルブに対するバルブシートの「押し付け力」は、スプリングによるバネ力に、流体圧による付勢力が加算される。
このため、ボールバルブに対するバルブシートの「押し付け力」は、流体圧が大きくなるほど大きくなる。
その結果、流体圧の増加によってボールバルブとバルブシートの摺動抵抗が大きくなり、ボールバルブを回動させるために大きな駆動力が必要になる。このため、操作性の悪化や、駆動用アクチュエータの大型化を招いてしまう。また、摺動摩耗の増加を招いてしまう。
これにより、シート裏面からバルブシートに付与される流体圧(押し付け力)を、シート面からバルブシートに付与される流体圧(反押し付け力)で相殺することができ、流体圧の増加によってボールバルブとバルブシートの摺動抵抗が大きくなる不具合を回避できる。
例えば、案内溝を設けない場合、流体圧が増加した際に、バルブシートが変形して第2リング面がボール面に密着する現象が生じる。この密着現象が生じている状態で案内溝を設けることを仮定する。すると、案内溝を通って流体が第2リング面とボール面の間に入り込み、案内溝に入り込んだ流体圧が「反押し付け力」を発生する。この案内溝において発生する「反押し付け力」は、案内溝の面積が大きくなるほど大きくなる。
一方、バルブシートは、自身の復元力によって第2リング面をボール面から引き離す力を発生する。
このように、バルブシートの「復元力」に、案内溝による「反押し付け力」を加算することで、上述した密着現象を解消できる。
図1〜図3を参照して実施例1を説明する。
この実施例のバルブ装置は、自動車に搭載されるものであり、ボールバルブ1のボール面1aに、バルブシート2のシート面2aを押し付け、ボールバルブ1を回動操作することでエンジン冷却水の流量制御(流路の開閉および開度調整)、あるいは分配制御(流路の切替)を行うものである。
(a)冷却水入口と冷却水出口が設けられるハウジング3と、
(b)このハウジング3に対して回動自在に支持されるシャフトと、
(c)このシャフトを回動操作する電動アクチュエータと、
(d)シャフトと一体に回動するボールバルブ1と、
(e)このボールバルブ1に押し付けられるリング状のバルブシート2と、
を備えて構成される。
ハウジング3がエンジンに直接組付けられる場合を説明する。ハウジング3は、エンジン(例えば、シリンダヘッド等)に直接固定されるものであり、ハウジング3がエンジンに固定されることで、ハウジング3の開口部がエンジンの冷却水の出口に合致して、エンジンを通過した冷却水がハウジング3の開口部を介してハウジング3の内部のバルブ室(具体的には、ボールバルブ1の内側)へ供給される。
一方、ハウジング3がエンジンから独立して搭載される場合、ハウジング3にはエンジンを通過した冷却水をバルブ室へ導くインレットパイプが設けられる。
このシャフトを駆動する電動アクチュエータは、周知な構成を採用するものであり、一例を開示すると、電力を回転トルクに変化する電動モータと、この電動モータの回転出力を減速してシャフトの駆動トルクを増大させる減速機構(例えば、歯車減速装置等)と、シャフトの回転角度(即ち、ボールバルブ1の作動角)を検出する非接触型の回転角度センサとを組み合わせて構成される。
このボールバルブ1は、一例として略カップ形状を呈する。なお、冷却水の流れ方向は限定するものではないが、理解補助の一例としてインレットから供給された冷却水がカップ開口部からボールバルブ1の内側に供給される。そして、ボールバルブ1が開弁すると、ボールバルブ1の内側に供給された冷却水が、バルブ開口1bとシート開口2bを通ってアウトレットへ導かれる。
このバルブシート2においてボール面1aに対向する面がシート面2aであり、バルブシート2のうち、シート面2aの反対側の面{図1(a)の上側の面}がシート裏面である。
この支持手段は、
(a)ハウジング3に固定されるスペーサ5と、
(b)バルブシート2とスペーサ5の間に配置されるスプリング6と、
(c)このスプリング6とスペーサ5との間に配置されるプレート7と、
(d)バルブシート2を支持するスリーブ8と、
を用いて構成される。
スプリング6は、例えば圧縮コイルスプリングであり、圧縮された状態で組付けられる。
プレート7は、金属製のバネ座であり、リング円板形状を呈する。
具体的に、スリーブ8は、耐腐食性に優れたステンレス等の金属材料によって設けられるものであり(限定するものではない)、筒状を呈するスリーブ8の一端には、バルブシート2を支持する手段として、バルブシート2の外周面を拘束する筒体8aと、シート裏面に圧接するリング板8bとが一体に設けられている。
また、スリーブ8とスペーサ5の間には、シール部品(リップシール等)9が配置されており、ハウジング3とスペーサ5の間にもシール部材(Oリング等)10が配置されている。
この技術的手段を以下において具体的に説明する。
シート裏面側には、インレットからバルブ装置の内部(即ち、ハウジング3の内部)に流入する冷却水(流体の一例)が導かれる背圧空間αが設けられる。
具体的な背圧空間αは、スプリング6が配置されるスリーブ8の周囲の空間であり、更に詳しく説明すると、背圧空間αは、ハウジング3においてアウトレットに通じる流路壁、スリーブ8、プレート7、リング板8bに囲まれる空間である。
ここで、スリーブ8の一端に設けられるリング板8bは、スリーブ8の筒径より外径側へ拡径した段差形状に設けられる。このため、背圧空間αへ導かれた水圧は、リング板8bの図1(a)の上面に印加される。即ち、背圧空間αへ導かれた水圧は、リング板8bを介してシート裏面に印加される。その結果、水圧の上昇によって、バルブシート2には図1(a)の下向きの力(押し付け力:図3の矢印Fα参照)が作用する。
ここで、この実施例のボール面1aは、閉弁時に第1リング面R1に接し{図2(b)参照}、開弁時に第2リング面R2に接するように設けられている{図2(a)参照}。このように設ける具体的な手段として、ボール開口1bの開口径は、第1リング面R1の外径寸法と第2リング面R2の内径寸法の間の寸法に設けられている。
これにより、第1リング面R1は、閉弁時にボール面1aと環状に接し、開弁時にボール面1aと非接触になる。
この案内溝γは、例え第2リング面R2がボール面1aに密着した状態であっても、案内溝γから第2リング面R2に水圧を付与して、案内溝γからバルブシート2に所定の「反押し付け力」を発生させるものである。
車両に搭載されるエンジン冷却水の循環系は、周知な密閉加圧冷却式を採用するものであり、エンジンが運転されて水温が上昇すると水圧が所定圧力(例えば、ラジエータキャップの開弁圧等)まで上昇する。即ち、エンジンからバルブ装置のインレットに供給される冷却水の圧力は変動する。
この実施例のバルブ装置は、上述したように、背圧空間αと環状隙間βとを設けており、閉弁時に、バルブシート2の両面(シート面2a側とシート裏面側)に水圧を意図的に導く構成を採用している。
これにより、水圧の上昇によってシート裏面からバルブシート2に付与される「押し付け力」を、第2リング面R2からバルブシート2に付与される「反押し付け力」で相殺することができる。
具体的には、ボールバルブ1を回動させる駆動力を抑えることができるため、ボールバルブ1を回動操作する電動アクチュエータの小型化が可能になる。また、摺動摩耗を抑えることができ、バルブ装置の長期信頼性を高めることができる。
この実施例1のバルブ装置は、上述したように、バルブシート2を樹脂で設けるものであるが、第2リング面R2に外径端から内径方向へ向かう複数の案内溝γを設けたことで、バルブシート2が変形して第2リング面R2がボール面1aに密着する不具合を回避できる。
具体的には、外力を加えて一時的に第2リング面R2をボール面1aに押し付けても、案内溝γを通って水圧が第2リング面R2とボール面1aの間に入り込み、案内溝γに入り込んだ水圧が所定の「反押し付け力」を発生する。
即ち、この実施例1のバルブ装置は、水圧が上昇しても、上述した「実施例1の効果1」を確実に得ることができる。
図4を参照して実施例2を説明する。なお、以下の実施例において上記実施例1と同一符合は同一機能物を示すものである。
実施例2の案内溝γは、第2リング面R2に格子状に多数形成されたメッシュ形状の溝であり、このメッシュ状に設けた多数の案内溝γは、第2リング面R2の外径端とリング溝R3を繋ぐように設けられている。
このように設けても、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
1a ボール面
2 バルブシート
2a シート面
R1 第1リング面
R2 第2リング面
α 背圧空間
β 環状隙間
X 案内溝
Claims (4)
- 凸形球面形状を呈するボール面(1a)を有するボールバルブ(1)と、前記ボール面(1a)に押し付けられるシート面(2a)を有するリング円板状のバルブシート(2)とを備え、前記ボールバルブ(1)を回動操作することで少なくとも開閉操作が行われるバルブ装置において、
前記シート面(2a)の内径側に前記ボール面(1a)の曲率と同じ曲率の凹形球面形状を呈する環状の第1リング面(R1)を設け、
前記シート面(2a)の外径側に前記ボール面(1a)の曲率より小さい曲率の凹形球面形状を呈する環状の第2リング面(R2)を設け、
前記バルブシート(2)のうち前記シート面(2a)とは反対側の面をシート裏面とした場合、前記シート裏面側に、当該バルブ装置の内部に流入する流体を導く背圧空間(α)を設け、
閉弁時に前記ボール面(1a)と前記第2リング面(R2)の間に形成される環状隙間(β)に、前記背圧空間(α)へ導かれる流体と共通の流体を導き、
前記バルブシート(2)を樹脂で設け、
前記第2リング面(R2)の外径端から前記第2リング面(R2)の内径方向へ向かう溝形状を呈する案内溝(γ)を前記第2リング面(R2)に設けることを特徴とするバルブ装置。 - 請求項1に記載のバルブ装置において、
前記シート面(2a)には、前記第1リング面(R1)と前記第2リング面(R2)を区画する環状のリング溝(R3)が設けられ、
前記案内溝(γ)は、前記第2リング面(R2)に複数設けられ、前記第2リング面(R2)の外径端と前記リング溝(R3)を繋ぐ径方向へ伸びる溝であることを特徴とするバルブ装置。 - 請求項1に記載のバルブ装置において、
前記シート面(2a)には、前記第1リング面(R1)と前記第2リング面(R2)を区画する環状のリング溝(R3)が設けられ、
前記案内溝(γ)は、前記第2リング面(R2)に格子状に多数形成されて前記第2リング面(R2)の外径端と前記リング溝(R3)を繋ぐメッシュ形状の溝であることを特徴とするバルブ装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のバルブ装置において、
前記バルブシート(2)は、流体通路の一部を成す筒形状を呈したスリーブ(8)に支持され、
前記スリーブ(8)の一端には、外径方向に拡径して前記シート裏面に接するリング板(8b)が設けられ、
前記背圧空間(α)へ導かれた流体の圧力は、前記リング板(8b)を介して前記シート裏面に印加されることを特徴とするバルブ装置。
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Citations (2)
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