JP2016177176A - 音声処理装置、プログラム及び方法、並びに、交換装置 - Google Patents

音声処理装置、プログラム及び方法、並びに、交換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 背景雑音のパワーが大きい環境でもより高い精度で有音検出を行う。
【解決手段】 本発明は音声処理装置に関する。本発明の音声処理装置は、入力音声信号のレベル値を所定時間単位のフレーム毎に計算するレベル値計算手段と、レベル値計算手段で計算されたレベル値について、レベル値毎の出現頻度を計数する頻度計数手段と、レベル値毎の出現頻度から、背景雑音レベル値及び目的音信号レベル値を推定するレベル値推定手段と、背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて、入力音声信号について有音声区間又は無音区間を判定する判定処理を行う判定手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、音声処理装置、プログラム及び方法、並びに、交換装置に関し、例えば、音声信号の有音区間と無音区間を判定する有音検出装置に適用し得る。
従来、電話機端末や交換機等の音声信号を処理する音声処理装置では、音声信号を処理する際、人(話者)が発話している有音区間と、発話していない無音区間を区別(識別)する有音検出の機能を用いた処理が行われる。従来、音声処理において有音検出の機能はVAD(Voice Activity Detection)とも呼ばれる。従来の音声処理装置において、有音検出の機能は、例えば、AGC(Automatic Gain Control)やノイズサプレッサ、音声認識など、様々な音声信号処理で必要とされる。
従来の音声処理装置において、有音検出の機能を実現する最も簡単な方式は、単位時間あたりのパワーを調べる方法である。一般的に、有音区間ではパワーが強く、無音区間では弱い傾向にある。したがって、従来の音声処理装置では、単位時間あたりのパワーを求め、適当な閾値と比較することである程度の精度で有音/無音を判定することができる。ただし、無音区間の音声であっても、背景雑音が含まれるため、無音区間であるからといって、完全に無音な音声が捕捉されるわけではない。したがって、従来の音声処理装置において、単位時間あたりのパワーに基づいて有音/無音を判定する場合には、背景雑音のパワーよりも大きな値の閾値を設定する必要がある。しかしながら、音声を捕捉する環境によっては、背景雑音のパワーと信号(目的音の信号)のパワーは動的に変化する可能性がある。
上述のような問題に対応する従来技術としては、特許文献1、2の記載技術がある。特許文献1、2では、背景雑音の変化を推定し、その推定結果に基づいて有音/無音判定するための閾値を動的に変更している。また、特許文献1、2の記載技術では、単位時間あたりのパワーをある一定時間蓄積してヒストグラムで表し、統計的に背景雑音のパワーを推定している。
特公平1−14599号公報 特許第3255584号公報
しかしながら、特許文献1、2の記載技術では、S/Nの悪い環境では、有音/無音判定を行うための閾値が、信号のパワーより大きくなってしまい、正確な有音検出ができない場合がある。
以上のような問題に鑑みて、背景雑音のパワーが大きい環境でもより高い精度で有音検出を行うことができる音声処理装置、プログラム及び方法、並びに、交換装置が望まれている。
第1の本発明の音声処理装置は、(1)入力音声信号のレベル値を所定時間単位のフレーム毎に計算するレベル値計算手段と、(2)上記レベル値計算手段で計算されたレベル値について、レベル値毎の出現頻度を計数する頻度計数手段と、(3)レベル値毎の出現頻度から、背景雑音レベル値及び目的音信号レベル値を推定するレベル値推定手段と、(4)背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて、入力音声信号について有音声区間又は無音区間を判定する判定処理を行う判定手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明の音声処理プログラムは、コンピュータを、(1)入力音声信号のレベル値を所定時間単位のフレーム毎に計算するレベル値計算手段と、(2)上記レベル値計算手段で計算されたレベル値について、レベル値毎の出現頻度を計数する頻度計数手段と、(3)レベル値毎の出現頻度から、背景雑音レベル値及び目的音信号レベル値を推定するレベル値推定手段と、(4)背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて、入力音声信号について有音声区間又は無音区間を判定する判定処理を行う判定手段として機能させることを特徴とする。
第3の本発明は、音声処理装置が行う音声処理方法において、(1)レベル値計算手段、頻度計数手段、レベル値推定手段、判定手段を有し、(2)上記レベル値計算手段は、入力音声信号のレベル値を所定時間単位のフレーム毎に計算し、(3)上記頻度計数手段は、上記レベル値計算手段で計算されたレベル値について、レベル値毎の出現頻度を計数し、(4)上記レベル値推定手段は、レベル値毎の出現頻度から、背景雑音レベル値及び目的音信号レベル値を推定し、(5)上記判定手段は、背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて、入力音声信号について有音声区間又は無音区間を判定する判定処理を行うことを特徴とする。
第4の本発明の交換装置は、(1)複数の端末間の音声通信を交換処理するものであって、上記端末に送信する音声信号又は上記端末から受信した音声信号のレベルを、所望のレベルに調整する交換処理手段を有し、(2)上記交換処理手段は、第1の本発明の音声処理装置を用いて、上記端末に送信する音声信号又は上記端末から受信した音声信号のレベルを、所望のレベルに調整することを特徴とする。
本発明によれば、背景雑音のパワーが大きい環境でもより高い精度で有音検出を行うことができる音声処理装置、プログラム及び方法、並びに、交換装置を実現できる。
第1の実施形態に係る音声処理装置(有音検出装置)の機能的構成について示したブロック図である。 第1の実施形態に係る頻度計数部で保持されるヒストグラム(頻度分布)について示したグラフである。 第1の実施形態に係る有音判定部で平滑化されたヒストグラムについて示したグラフである。 第1の実施形態に係る有音判定部で数値化されたヒストグラムの凸性を示したグラフである。 第2の実施形態に係る音声処理装置(話頭検出装置)の機能的構成について示したブロック図である。 第3の実施形態に係る音声処理装置(背景雑音低減装置)の機能的構成について示したブロック図である。 第4の実施形態に係る音声処理装置(適応ゲイン制御装置)の機能的構成について示したブロック図である。 第5の実施形態に係る音声処理装置(ジッタバッファを備える音声処理装置)の機能的構成について示したブロック図である。 第6の実施形態に係る交換装置の機能的構成について示したブロック図である。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による音声処理装置、プログラム及び方法の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の音声処理装置、プログラム及び方法を、有音検出装置に適用した例について説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、この実施形態の有音検出装置1の全体構成を示すブロック図である。
有音検出装置1は、音声信号が入力されると、その音声信号について有音区間の検出を行い、その結果を出力する処理を行う。
有音検出装置1に入力される音声信号の形式(データ形式)については限定されないものであるが、例えば、PCM(Pulse Code Modulation)形式等の種々のデータ形式を適用することができる。この実施形態では、有音検出装置1には、10msec分のPCM形式の音声データが格納されたフレームが音声信号として入力されるものとする。すなわち、有音検出装置1には、入力音声信号としてフレーム単位の音声データが供給されるものとする。有音検出装置1に入力される音声信号(音声データ)のサンプリング周波数やビットレートは限定されないものである。この実施形態の例では、有音検出装置1には、サンプリング周波数8kHz、16ビットPCM、モノラルの音声データが入力されるものとして説明する。なお、有音検出装置1に、所定のコーデックで符号化された音声データ(例えば、ITU−T G.711等の音声データ)が入力される場合には、復号処理を行う構成要素を追加するようにしてもよい。
また、有音検出装置1が出力する信号形式(データ形式)については限定されないものである。例えば、有音検出装置1は、有音区間を示す信号(例えば、「1」や「True」)と無音区間を示す信号「例えば、「0」や「False」のいずれかを出力するようにしてもよい。
次に、有音検出装置1の内部構成について説明する。
有音検出装置1は、高域透過フィルタ(以下、「HPF」と呼ぶ)10、レベル算出部11、頻度計数部12、レベル推定部13、及び有音判定部14を有している。
HPS10は、入力された音声信号に含まれる低域(低周波数帯域)の成分(所定以下の周波数の成分)のパワーを減衰させるフィルタ処理を行うものである。背景雑音には、低域に比較的大きいパワーが含まれていることが多い。そのため、有音検出に先だって、HPS10で低域の成分を減衰させておくことで、有音検出に適用する音声信号のS/N比を改善できるという効果を奏する。HPS10で減衰させる周波数帯域については限定されないものである。HPS10では、例えば、300Hz以下の成分を減衰させる処理を行うようにしてもよい。以下では、HPS10から出力される信号(低域成分が減衰された信号)を入力音声信号xとも呼ぶものとする。なお、有音検出装置1では、HPF10を搭載しない構成としてもよい。有音検出装置1にHPF10が搭載されない場合、有音検出装置1に入力された音声信号(フレーム)自体が入力音声信号xとして処理されることになる。
レベル算出部11は、入力音声信号xの音声レベル(パワーのレベル)を計算する。この実施形態のレベル算出部11は、1フレームごとに当該フレームの音声レベルを算出する処理を行う。レベル算出部11が行う音声レベル算出処理の具体例については後述する。
頻度計数部12は、入力音声信号xにおけるレベル(パワー)の分布(頻度分布)を計数するものである。具体的には、頻度計数部12は、入力音声信号xにおける各レベル(レベル算出部11で計算されたレベル)の出現回数を、ヒストグラム(頻度分布)として保持する。この実施形態では、頻度計数部12は、入力音声信号xのそれぞれのレベルに対応するカウンタを含むカウンタ部121を備えているものとする。図1では、カウンタ部121は、N+1個のカウンタCT(CT_0〜CT_N)(Nは任意の整数)を有するものとして図示している。頻度計数部12は、レベル算出部11で1つのレベルが算出されるごとに、カウンタ部121のうち、当該レベルに対応するカウンタCTをインクリメント(1加算)する処理を行う。カウンタ部121に含まれるカウンタCTの数や、対応するレベルの間隔等は限定されないものである。
この実施形態のカウンタ部121では、1[dB]ごとにカウンタCTが設定されているものとして説明する。例えば、カウンタCT_0がM[dB](Mは任意の整数)に対応する場合を想定する。具体的には、カウンタCT_0、CT_1、CT_2、…、CT_Nは、それぞれ、M[dB]、M+1[dB]、M+2[dB]、…、M+N[dB]に対応(1[dB]刻みで対応)しているものとして説明する。すなわち、カウンタ部121ではM[dB]〜M+N[dB]の範囲内のレベルについてヒストグラム(頻度分布)を保持することができる。この実施形態では、カウンタ部121は、10[dB]〜70[dB]の範囲で1[dB]刻みのヒストグラム(頻度分布)が保持できるものとして説明する。
以上のように、頻度計数部12ではカウンタ部121に、入力音声信号xにおける各レベルの出現回数を計数したヒストグラムが保持されることになる。なお、以下では、カウンタ部121で保持されるヒストグラム(頻度分布)をヒストグラムHと呼ぶものとする。また、以下では、任意のレベルvに対応するカウンタCTのカウンタ値をH(v)と表すものとする。
レベル推定部13は、カウンタ部121に保持されるヒストグラムHに基づいて、入力音声信号に含まれる背景雑音のレベル(以下、「背景雑音レベル」と呼ぶ)と、音声(すなわち目的音)のレベル(以下、「信号レベル」と呼ぶ)を推定する処理を行う。
有音判定部14は、レベル推定部13が推定した背景雑音レベルと信号レベルから、現在処理中のフレーム(最新に取得したフレーム)が有音区間か無音区間かを判定する処理を行う。そして、有音判定部14は、その判定結果に応じた内容(有音区間を示す信号、又は無音区間を示す信号のいずれか)を出力する処理を行う。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態の有音検出装置1の具体的動作(実施形態に係る音声処理方法)の例を説明する。
有音検出装置1では、1フレーム分の音声データが入力されると、まず、HPF10により、高域透過フィルタ処理(所定より低域の周波数成分のパワーを減衰させる処理)が行われる。HPF10は処理した音声信号(フレーム)を入力音声信号xとして出力する。
レベル算出部11は、入力音声信号xのフレーム毎にパワーを算出する。レベル算出部11は、例えば、1フレーム分の入力音声信号xのパワーを、対数変換することによりレベル算出を行うようにしてもよい。レベル算出部11において、レベル算出する際に、基準点(0dB)となるパワーについて適宜設定するようにしてもよい。また、レベル算出部11は、過去フレームの音声レベルとの移動平均に基づいて、今回のフレームに係るレベルを算出するようにしてもよい。これにより、レベル算出部11では、フレーム間のレベルの細かな変動を抑えることが可能となる。
頻度計数部12は、レベル算出部11により算出されたレベルに対応するカウンタCTをインクリメントする。これにより、頻度計数部12では、カウンタ部121で保持されるヒストグラムHが更新されることになる。
このとき、頻度計数部12は、レベル算出部11で算出されたレベルを所定の方式で丸める処理を行うものとする。そして、頻度計数部12は、丸めた値(レベル)に対応するカウンタCTをインクリメントする。この実施形態のカウンタ部121では、上述の通り、1dB幅でカウンタCTが設定されている。そこで、頻度計数部12は、例えば、9.5dB以上10.5dB未満のレベルについては、10dBに丸め、10dBに対応するカウンタCTをインクリメントする処理を行うようにしてもよい。
以上のように、頻度計数部12のカウンタ部121では、1dB刻みで設定されたカウンタCTにより、ヒストグラムHが保持される。
図2は、頻度計数部12(カウンタ部121)で保持されるヒストグラムHについて示したグラフである。図2に示すグラフは、実際に有音検出装置1に音声信号を入力した場合に、頻度計数部12(カウンタ部121)で保持されたヒストグラムHを示している。
図2のグラフでは、横軸が入力音声信号xのレベルを示しており、縦軸が各レベルの出現数(各レベルのカウンタCTの値)を示している。
有音判定部14は、一定時間ごとに、カウンタ部121で保持されているヒストグラムHに基づいて、入力音声信号xに含まれる背景雑音レベルと信号レベルとを推定する。さらに、有音判定部14は、推定した背景雑音レベルと信号レベルに基づいて、有音判定に用いる閾値を求める。
有音判定部14は、例えば、直近の所定時間分のフレーム(入力音声信号xのフレーム)に基づくヒストグラムHを用いて閾値算出処理(閾値更新処理)を行う。有音判定部14は、例えば、直近の10sec分のフレーム(入力音声信号xのフレーム)に基づいて、閾値算出処理を行うようにしてもよい。有音判定部14が閾値算出処理を行うタイミングについては限定されないものである。有音判定部14は、例えば、所定の期間ごと(例えば、10secの期間ごと)に有音判定を行うようにしてもよい。
なお、有音判定部14が閾値算出処理を行うタイミングや、頻度計数部12で保持するヒストグラムHのサンプル数等については限定されないものである。例えば、有音判定部14は、所定の期間ごとに閾値算出処理を行う際に、カウンタ部121の各カウンタCTを初期化(カウンタ値を0にリセット)する処理を行うようにしてもよい。
次に、有音判定部14が背景雑音レベルと信号レベルとを推定する処理の例について説明する。
上述の通り、図2に示すグラフは、実際に有音検出装置1に音声信号を入力した場合に、頻度計数部12(カウンタ部121)で保持されたヒストグラムHを示している。そして、図2に示すヒストグラムHにおいて、実際の信号レベルの分布(有音区間のレベルの分布)と背景雑音レベルの分布(無音区間のレベルの分布)を確認した。そうすると、図2のヒストグラムHでは、レベルB1〜B2の範囲に、主として背景雑音レベルの分布により形成される第1のピークが確認できた。また、図2のヒストグラムHでは、レベルB1〜B2の範囲よりも高いレベルB3〜B4の範囲に、主として信号レベル(有音区間のレベル)の分布により形成される第2のピークが確認できた。
以上のように、図2に示すヒストグラムHでは、主として背景雑音レベルの分布により形成される第1のピーク(レベルB1〜B2の範囲のピーク)と、主として信号レベルの分布により形成される第2のピーク(第1のピークよりも高いレベルB3〜B4の範囲のピーク)が発生する。すなわち、図2に示すヒストグラムHは、2つのピーク(双峰性)を備えるヒストグラムとなっている。
出願人による複数回の実験の結果、頻度計数部12で保持されるヒストグラムHにおいて、上述の2つのピークが発生することは、一般的に成り立つ(再現性がある)ことが明らかとなっている。
そこで、この実施形態の有音判定部14は、主として背景雑音レベルの分布により形成される第1のピークと、主として信号レベルの分布により形成される第2のピークとを検出し、検出した2つのピークに基づいて有音判定を行うものとする。
次に、有音判定部14による有音判定の具体的手順の例(上述の2つのピークに基づく有音判定の具体例)について説明する。
H(v)により示される曲線には、細かな凹凸が含まれるので、有音判定部14はこの凹凸を除去する目的で平滑化する処理を行う。H(v)を平滑化する手法については限定されないものであるが、例えば、重み付け平均等の手法を用いるようにしてもよい。
具体的には、有音判定部14は、以下の(1)式を用いてH(v)の平滑化を行うようにしてもよい。以下の(1)式において、Hs(v)は、H(v)が平滑化された後の値を示している。有音判定部14は、ヒストグラムHを構成する全てのレベルのそれぞれについてHs(v)を求めることにより平滑化処理を行う。
Hs(v)={H(v−2)+2H(v−1)+3H(v)
+2H(v+1)+H(v+2)}/9 …(1)
図3は、有音判定部14によるH(v)の平滑化処理について示したグラフである。
図3では、H(v)が平滑化処理される前のグラフ(曲線)を点線で図示し、H(v)が平滑化処理された後のグラフ(曲線)を実線で図示している。
次に、有音判定部14は、平滑化したHs(v)から、上述の2つのピークを検出するために、Hs(v)の凸性を数値化する処理を行う。有音判定部14において、Hs(v)の凸性を数値化する具体的な手法は限定されないものである。この実施形態では、有音判定部14は、差分化した二階微分値を用いてHs(v)の凸性を数値化するものとして説明する。具体的には、有音判定部14は、以下の(2)式を用いて、Hs(v)の凸性を数値化する処理を行う。以下の(2)式において、C(v)はHs(v)の凸性を示す。有音判定部14は、ヒストグラムHを構成するレベルのそれぞれについてC(v)を求めることにより凸性を数値化する。C(v)が正の値の区間は、上方向(正の方向)に凸の形であることを示すことになる。
そして、有音判定部14は、C(v)が正である区間を1つのピークとみなし、全区間に渡ってピークの探索を行う。
上述の通り、ヒストグラムHは、通常、主として背景雑音レベルの分布により形成される第1のピークと、主として信号レベルの分布により形成される第2のピーク(第1のピークよりも高いレベルのピーク)が発生する双峰性の分布となる。したがって、有音判定部14は、通常、ヒストグラムH(Hs(v))の凸性に基づいて2つのピークを検出することができる。そして、有音判定部14は、検出した2つのピークのうち、レベルの低い方のピークを背景雑音レベルに係る第1のピークと見なし、レベルの高い方のピークを信号レベルに係る第2のピークと見なすものとする。なお、有音判定部14は、1つのピークしか見つけられない場合は、当該ピークを背景雑音レベルに係るピークと見なすようにしてもよい。また、有音判定部14は、3つ以上のピークを検出した場合、区間の広いもの(C(v)が正である区間が広いもの)から順に2つを選択して、レベルの低い方のピークを背景雑音レベルに係る第1のピークと見なし、レベルの高い方のピークを信号レベルに係る第2のピークとみなすようにしてもよい。
C(v)=Hs(v)−
{Hs(v−10)+Hs(v+10)}/2…(2)
図4は、図3に示すHs(v)の各レベルにおける凸性を数値化(上記の(2)式に基づいて数値化)した場合のグラフである。図4では、Hs(v)の凸性を数値化したグラフ(曲線)を実線で図示し、Hs(v)を示すグラフを点線で図示している。
図4に示すグラフでは、C(v)が正の値となる区間(ピーク)が2つ形成されている。したがって、有音判定部14は、この2つのピークのうち、レベルの低い方のピークを背景雑音レベルに係る第1のピークと見なし、レベルの高い方のピークを信号レベルに係る第2のピークと見なすことになる。以下では、背景雑音レベルに係る第1のピークの区間(第1のピークを含む区間)をピーク区間PNと呼ぶものとする。また、以下では、信号レベルに係る第2のピークの区間(第2のピークを含む区間)をピーク区間PSと呼ぶものとする。
なお、図4に示すように、背景雑音レベルに係るピーク区間PNは、信号レベルに係るピーク区間PSよりも狭くなる傾向にある。したがって、背景雑音レベルに係る第1のピークに係る分布より、信号レベルに係る第2のピークに係る分布の方が分散が大きくなる傾向にあると言える。
次に、有音判定部14は、ピーク区間PN、PSのそれぞれについて、区間内の代表値(有音判定に適用する値)を決定する。有音判定部14が各ピーク区間の代表値を決定する手法については限定されないものである。この実施形態では、有音判定部14は、重心法を用いて各ピーク区間の代表値を決定するものとする。例えば、有音判定部14は、以下の(3)式に基づいてピーク区間PNの代表値を決定するようにしてもよい。以下の(3)式において、LvNは、ピーク区間PNの代表値(背景雑音レベルの推定値)である。また、例えば、有音判定部14は、以下の(4)式に基づいてピーク区間PSの代表値を決定するようにしてもよい。以下の(4)式において、LvSは、ピーク区間PSの代表値(信号レベルの推定値)である。
LvN=ΣvH(v)/ΣH(v) (v∈PN) …(3)
LvS=ΣvH(v)/ΣH(v) (v∈PS) …(4)
次に、有音判定部14が推定した背景雑音レベルLvNと信号レベルLvSとに基づいて閾値を決定する処理について説明する。
有音判定部14は、背景雑音レベルの推定値LvN、及び信号レベルの推定値LvSを用いて、現在の処理フレームが有音区間か無音区間かを判定する。ここでは、有音判定部14は、背景雑音レベルの推定値LvN、及び信号レベルの推定値LvSを用いて、現在の処理フレームのフレームレベルLvと比較するための閾値LvThを求める。ここでは、有音判定部14は、以下の(5)式を用いて、閾値LvThを求めるものとする。以下の(5)式においてαは0から1の間(0≦α≦1)で任意の値に設定される係数である。αは、例えば、固定的(静的)な値(例えば、0.5程度の値)としてもよいが、動的に変動させるようにしてもよい。
なお、有音判定部14は、ヒストグラムHから1つのピークしか見つけられなかった場合は、背景雑音レベルの推定値LvNのみ最新のヒストグラムHに基づく値に更新し、信号レベルの推定値LvSについては前回算出したものを継続して用い、閾値LvThを求めるようにしてもよい。
LvTh=αLvN+(1−α)LvS …(5)
この実施形態の例では、有音判定部14は、現在処理している音声フレーム(例えば、最新に入力された音声フレーム)のフレームレベルLvと、閾値LvThを比較し、当該音声フレームの有音判定(有音区間に属する音声フレームか、無音区間に属する音声フレームかを判定)する処理を行う。具体的には、有音判定部14は、Lv>=LvThであれば当該音声フレームは有音区間に属し、Lv<LvThであれば当該音声フレームは無音区間に属すると判定するものとする。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
第1の実施形態の有音検出装置1では、ヒストグラムHから、主として背景雑音レベルの分布により形成される第1のピークの区間と、主として信号レベルの分布により形成される第2のピークの区間を検出し、背景雑音レベルと信号レベルとを推定する処理を行っている。そして、第1の実施形態の有音検出装置1では、背景雑音レベルと信号レベルの両方を用いて、有音判定に用いる閾値を推定している。従来技術では、背景雑音レベルのみを推定するため、S/N比が悪い状態では、適切な閾値を設定することができない場合があった。しかしながら、第1の実施形態の有音検出装置1では、ヒストグラムHから、背景雑音レベルと信号レベルの両方を推定して、適切な閾値を設定するため、S/N比が悪い状態であっても、従来より適切な閾値設定を行うことが可能となる。すなわち、第1の実施形態の有音検出装置1では、従来よりも安定的に有音検出を行うことができる。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による音声処理装置、プログラム及び方法の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の音声処理装置、プログラム及び方法を、話頭検出装置に適用した例について説明する。
図5は、本発明の話頭検出装置100の機能的構成について示した説明図である。
話頭検出装置100は、入力された音声信号から話頭(音声の開始時点)を検出する装置(話頭検出手段の機能を担う装置)である。話頭検出装置100は、例えば、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータ上にプログラム(実施形態に係る音声処理プログラムを含む)をインストールしてソフトウェアとして実現するようにしてもよい。話頭検出装置100は、例えば、電話端末等の音声処理を行う装置に組み込むようにしてもよい。
話頭検出装置100は、有音検出部101及び話頭検出部102を有している。
有音検出部101は、入力された音声信号について有音検出するものである。この実施形態では、有音検出部101として、第1の実施形態の有音検出装置1を適用しているものとする。有音検出部101は、入力された音声信号に基づいて、所定期間ごとに有音判定又は無音判定を出力する。
話頭検出部102は、有音検出部101の検出結果に基づいて、入力された音声信号の話頭を検出するものである。話頭検出部102は、有音検出部101の判定結果が無音判定から有音判定に遷移したタイミングにも話頭を検出したことを示す検出信号を出力し、それ以外のタイミングでは話頭を検出していないことを示す非検出信号を出力する。
(C)第3の実施形態
以下、本発明による音声処理装置、プログラム及び方法の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の音声処理装置、プログラム及び方法を、背景雑音低減装置(ノイズサプレッサ)に適用した例について説明する。
図6は、本発明の背景雑音低減装置200の機能的構成について示した説明図である。
背景雑音低減装置200は、入力された音声信号について、無音区間で音声レベルを下げて出力することで背景雑音を低減する装置(背景雑音低減手段の機能を担う装置)である。背景雑音低減装置200は、例えば、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータ上にプログラム(実施形態に係る音声処理プログラムを含む)をインストールしてソフトウェアとして実現するようにしてもよい。背景雑音低減装置200は、例えば、電話端末等の音声処理を行う装置に組み込むようにしてもよい。
背景雑音低減装置200は、有音検出部201、音声フレームバッファ202、有音/無音判定バッファ203、判定書換部204、及びゲイン重畳部205を有している。
有音検出部201は、入力された音声信号について有音検出するものである。この実施形態では、有音検出部201として、第1の実施形態の有音検出装置1を適用しているものとする。有音検出部201は、入力された音声信号に基づいて、所定期間ごとに有音判定又は無音判定を出力する。
音声フレームバッファ202は、入力音声信号のフレームを一定時間分バッファリングする。
有音/無音判定バッファ203は、有音検出部201の判定結果を一定期間分バッファリングする。
判定書換部204は、有音/無音判定バッファ203にバッファリングされている有音/無音判定の判定結果を参照し、無音判定から有音判定への変化を検知した場合に、有音/無音判定バッファ203に蓄積された有音/無音判定の判定結果について、過去の一定時間を遡り、無音判定を有音判定に書き換える処理を行う。判定書換部204は、背景雑音低減装置200が出力する音声信号での話頭切れを防止する目的で配置されている。
ゲイン重畳部205は、有音/無音判定バッファ203から任意の音声フレーム(例えば、最も古い音声フレーム)を取得して出力する。ゲイン重畳部205は、フレームを出力する際に、当該フレームに対応する有音/無音判定の判定結果を参照(有音/無音判定バッファ203に蓄積された判定結果を参照)し、当該フレームが無音区間のフレームである場合に、当該フレームの音声レベルを下げる処理(ゲインを調整する処理)を行ってから出力する。ゲイン重畳部205は、有音区間のフレームについてはそのまま出力する処理を行う。
(D)第4の実施形態
以下、本発明による音声処理装置、プログラム及び方法の第4の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の音声処理装置、プログラム及び方法を、適応ゲイン制御装置(AGC)に適用した例について説明する。
図7は、第4の実施形態の適応ゲイン制御装置300の機能的構成について示した説明図である。
適応ゲイン制御装置300は、入力された音声信号について、所望の音声レベル(予め設定された一定のレベル)に調整して出力する装置(ゲイン制御手段の機能を担う装置)である。適応ゲイン制御装置300は、例えば、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータ上にプログラム(実施形態に係る音声処理プログラムを含む)をインストールしてソフトウェアとして実現するようにしてもよい。適応ゲイン制御装置300は、例えば、電話端末等の音声処理を行う装置に組み込むようにしてもよい。
適応ゲイン制御装置300は、有音検出部301、レベル算出部302、ゲイン決定部303、及びゲイン重畳部304を有している。
有音検出部301は、入力された音声信号について有音検出するものである。この実施形態では、有音検出部301として、第1の実施形態の有音検出装置1を適用しているものとする。有音検出部301は、入力された音声信号に基づいて、所定期間ごとに有音判定又は無音判定を出力する。
レベル算出部302は、入力信号のレベルを算出する。
ゲイン決定部303は、レベル算出部302で算出された入力信号のレベルに基づき重畳すべきゲインを決定するも。また、ゲイン決定部303は、有音検出部301の検出結果(有音/無音判定の結果)を考慮して、入力信号に重畳すべきゲイン(入力信号を所望のレベルとするためのゲイン)を決定する。例えば、ゲイン決定部303は、無音区間(有音検出部301で無音判定が検出されている区間)で、背景雑音を増幅しないゲインを決定する処理を行う。
ゲイン重畳部304は、入力信号にゲイン決定部303で決定されたゲインを重畳して出力する。ゲイン重畳部304が出力する音声信号のレベルは、予め設定された所望のレベルとなる。
(E)第5の実施形態
以下、本発明による音声処理装置、プログラム及び方法の第5の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の音声処理装置、プログラム及び方法を、ジッタバッファを備える音声処理装置に適用した例について説明する。
音声処理装置400は、例えば、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータ上にプログラム(実施形態に係る音声処理プログラムを含む)をインストールしてソフトウェアとして実現するようにしてもよい。音声処理装置400は、例えば、電話端末等の音声処理を行う装置に組み込むようにしてもよい。
図8は、第5の実施形態の音声処理装置400の機能的構成について示した説明図である。
音声処理装置400は、有音検出部401、ジッタバッファ402及びPCM復号手段403を有している。
ジッタバッファ402は、IPネットワークNを介して到達する音声パケット(音声フレームが挿入されたパケット)をジッタバッファ402により保留(バッファリング)してジッタ(ゆらぎ)を吸収し、一定間隔で保留した音声パケットを出力するものである。ジッタバッファ402は、音声パケットを格納(保留)する格納バッファ402a、及び格納バッファ402aの音声パケットの処理(例えば、廃棄等)を制御するジッタバッファ制御手段402bを有している。
なお、この実施形態では、ジッタバッファ402には、RTP(Real−Time Transport Protocol)の形式の音声パケットが入力されるものとして説明する。
ジッタバッファ402(格納バッファ402a)は、IPネットワークNから到達する音声パケット(RTP形式のパケット)中のシーケンス番号を読み取り、音声パケットをシーケンス番号の小さい順に蓄積する。また、ジッタバッファ402(格納バッファ402a)は、シーケンス番号の小さい順に蓄積した音声パケットを出力する。
ジッタバッファ制御手段402bは格納バッファ402a内に蓄積された音声パケットの量(数)がある閾値以上の場合に、一部の音声パケットを破棄させて蓄積量を削減する処理を行う。
PCM復号手段403は格納バッファ402aから供給された音声パケットのペイロード(符号化された音声データ)を復号する処理を行う。PCM復号手段403は、例えば、ITU−T G.711等の所定のコーデックに従って、音声パケットのペイロードを復号し、復号した音声データ(例えば、PCM形式の音声データのフレーム)を取得する。
有音検出部401は、入力された音声信号(PCM復号手段403から出力される音声データのフレーム)について有音検出するものである。この実施形態では、有音検出部401として、第1の実施形態の有音検出装置1を適用しているものとする。有音検出部401は、入力された音声信号に基づいて、所定期間ごとに有音判定又は無音判定を出力する。
ジッタバッファ制御手段402bは、有音検出部401の判定結果を考慮して、格納バッファ402aの音声パケットを破棄するか否かの判断(音声パケットを破棄する処理タイミングの判断)を行う。例えば、ジッタバッファ制御手段402bは、有音検出部401が無音判定を出力している間のみ、格納バッファ402aの音声パケットを廃棄すると決定可能とするようにしてもよい。これにより、ジッタバッファ402では、音声パケット破棄に伴う音声への影響(例えば、復号側での復号音声の劣化等)を抑制することができる。
(F)第6の実施形態
以下、本発明による音声処理装置、プログラム及び方法、並びに交換装置の第6の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の音声処理装置、プログラム及び方法を、交換装置に適用した例について説明する。
図9は、第6の実施形態の交換装置500の機能的構成について示した説明図である。
交換装置500は、IPネットワークNを介して複数のIP電話端末600と接続し、IP電話端末600間の呼制御処理やメディア通信処理(音声データ等のメディアデータの処理)等を行う装置(いわゆるIP−PBXの機能を担う装置)である。
交換装置500は、例えば、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータ上にプログラム(実施形態に係る音声処理プログラムを含む)をインストールしてソフトウェアとして実現するようにしてもよい。
この実施形態の例では、交換装置500は、呼制御部501及びメディア処理部502を有している。言い換えると、交換装置500は、交換処理手段を実現する構成要素として呼制御部501及びメディア処理部502を有している。なお、交換装置500における交換方式(呼制御処理方式やメディアデータの処理方式等)については限定されないものである。
呼制御部501は、IP電話端末600間の呼制御処理を行う。呼制御部501は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)等の呼制御プロトコルに従って呼制御処理を行う。
メディア処理部502は、IP電話端末600との間でメディア通信処理(音声データ等のメディアデータの処理)を行うものである。メディア処理部502は、IP電話端末600から音声データ(音声パケット)を受信して処理し、他のIP電話端末600へ送信する処理等を行う。メディア処理部502は、適応ゲイン制御部503を有している。適応ゲイン制御部503は、IP電話端末600から受信した音声パケットに基づく音声信号(音声データ)又は、IP電話端末600へ送信する音声パケットに挿入する音声信号(音声データ)について、所望の音声レベル(予め設定された一定のレベル)に調整する処理を行う。この実施形態では、適応ゲイン制御部503として、第3の実施形態の適応ゲイン制御装置300を適用しているものとする。すなわち、交換装置500は、第3の実施形態の適応ゲイン制御装置300を用いて、送信又は受信する音声信号の処理を行っている。
(G)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(G−1)本発明の音声処理装置(第1の実施形態の有音検出装置)は、上記の各実施形態で例示した各装置以外のその他の音声処理装置(例えば、電話端末、会議端末、音声録音装置等)に対しても適用可能である。
(G−2)第1の実施形態の有音判定部14において、フレームレベルLvが閾値LvThに近い場合、有音判定と無音判定が短時間に交互に入れ替わる状態(いわゆるフラッピング状態)となる可能性がある。そこで、有音判定部14は、上述のような状態を防ぐために、あるフレームが有音区間と判定された場合、それ以降の一定時間のフレームは必ず有音区間と判定する処理(いわゆる「ハングオーバ機能」の処理)を行うようにしてもよい。上述の一定時間としては、例えば500msec程度の時間を適用するようにしてもよい。
1…有音検出装置(音声処理装置)、10…HPF、11…レベル算出部、12…頻度計数部、12…1カウンタ部、13…レベル推定部、14…有音判定部。

Claims (10)

  1. 入力音声信号のレベル値を所定時間単位のフレーム毎に計算するレベル値計算手段と、
    上記レベル値計算手段で計算されたレベル値について、レベル値毎の出現頻度を計数する頻度計数手段と、
    レベル値毎の出現頻度から、背景雑音レベル値及び目的音信号レベル値を推定するレベル値推定手段と、
    背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて、入力音声信号について有音声区間又は無音区間を判定する判定処理を行う判定手段と
    を有することを特徴とする音声処理装置。
  2. 上記判定手段は、背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて閾値を算出し、算出した閾値を用いて上記判定処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  3. 上記レベル値推定手段は、レベル値毎の出現頻度において2つの出現頻度のピークの区間を検出し、2つの区間のうち低レベルの第1の区間の出現頻度に基づいて背景雑音レベル値を推定し、2つの区間のうち高レベルの第2の区間の出現頻度に基づいて、目的音信号レベル値を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の音声処理装置。
  4. 上記判定手段の判定結果を利用して、上記入力音声信号における話頭を検出する話頭検出手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の音声処理装置。
  5. 上記判定手段の判定結果を利用して、上記入力音声信号から背景雑音を低減させる背景雑音低減手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の音声処理装置。
  6. 上記判定手段の判定結果を考慮して、上記入力音声信号のレベルを所望のレベルに調整する処理を行うゲイン制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の音声処理装置。
  7. 上記入力音声信号は、ネットワークからフレーム単位で到来し、
    上記ネットワークから到来するフレームを保留し、所定の間隔でフレームを出力するジッタバッファと、
    上記ジッタバッファを制御するものであって、上記判定手段の判定結果を考慮したタイミングで、上記ジッタバッファに保留されているフレームを破棄させる処理を行うジッタバッファ制御手段とをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の音声処理装置。
  8. 複数の端末間の音声通信を交換処理するものであって、上記端末に送信する音声信号又は上記端末から受信した音声信号のレベルを、所望のレベルに調整する交換処理手段を有し、
    上記交換処理手段は、請求項6に記載の音声処理装置を用いて、上記端末に送信する音声信号又は上記端末から受信した音声信号のレベルを、所望のレベルに調整する
    ことを特徴とする交換装置。
  9. コンピュータを、
    入力音声信号のレベル値を所定時間単位のフレーム毎に計算するレベル値計算手段と、
    上記レベル値計算手段で計算されたレベル値について、レベル値毎の出現頻度を計数する頻度計数手段と、
    レベル値毎の出現頻度から、背景雑音レベル値及び目的音信号レベル値を推定するレベル値推定手段と、
    背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて、入力音声信号について有音声区間又は無音区間を判定する判定処理を行う判定手段と
    して機能させることを特徴とする音声処理プログラム。
  10. 音声処理装置が行う音声処理方法において、
    レベル値計算手段、頻度計数手段、レベル値推定手段、判定手段を有し、
    上記レベル値計算手段は、入力音声信号のレベル値を所定時間単位のフレーム毎に計算し、
    上記頻度計数手段は、上記レベル値計算手段で計算されたレベル値について、レベル値毎の出現頻度を計数し、
    上記レベル値推定手段は、レベル値毎の出現頻度から、背景雑音レベル値及び目的音信号レベル値を推定し、
    上記判定手段は、背景雑音レベル値の推定値及び目的音信号レベル値の推定値に基づいて、入力音声信号について有音声区間又は無音区間を判定する判定処理を行う
    ことを特徴とする音声処理方法。
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