JP2016172403A - フィラメントワインディング装置 - Google Patents

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達彦 西田
Tatsuhiko Nishida
達彦 西田
谷川 元洋
Motohiro Tanigawa
元洋 谷川
井上 聡
Satoshi Inoue
聡 井上
浩孝 和田
Hirotaka Wada
浩孝 和田
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Abstract

【課題】マンドレルの外周面に糸を巻き付けて筒網体を作製するときに、糸の巻き付け位置に位置ズレが生じることを抑制することが可能なフィラメントワインディング装置を提供する。【解決手段】フィラメンチワインディング装置100は、マンドレル1と、ヘッド42と、を備え、マンドレル1をヘッド42に対して、マンドレル1の軸方向Xに相対的に移動させつつ、マンドレル1の周方向Yに相対的に回転させることでマンドレル1の外周面に複数の糸F2を互いに隙間を空けて巻き付けて筒網体Mを作製し、マンドレル1の外周部には、複数本の突起51を周方向Yに所定間隔Dを空けて並置した環状突起群50が設けられ、環状突起群50は、マンドレル1における軸方向Xの両端部にそれぞれ配置されると共に、前記両端部の間に少なくとも一つ配置され、隣り合う環状突起群50・50が、軸方向Xに互いに所定間隔G1を空けてそれぞれ配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、フィラメントワインディング装置に関する。
従来、フィラメントワインディング装置は公知である(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、FRP製のパイプを形成するためのフィラメントワインディング装置が開示されている。この装置では、繊維束を長尺のマンドレルの端部で折り返すために、マンドレルの軸方向端部に繊維束案内部を取り付けている。また、この繊維束案内部の周面には、取り外し可能なピンが周方向に一定のピッチで環状に設けられている。
特許文献1のFRP製のパイプは、樹脂を含浸した複数の繊維束をマンドレル上に隙間なく巻き付けることで作製される筒体である。複数の繊維束を隙間なく巻き付けるのは、樹脂硬化後のパイプの強度を得るためである。特許文献1のFRP製のパイプは、繊維束間に隙間さえ空かなければ強度を確保でき、製品として許容される。
よって、特許文献1のフィラメントワインディング装置でFRP製のパイプを作製する場合、繊維束の巻き付け位置に位置ズレが生じても、繊維束間に隙間さえ空かなければ問題とならなかった。
一方、コンシューマー向けの家電製品やデジタル機器などにおいては、PETやナイロンなどの樹脂糸で作製され、複数の樹脂糸を互いに隙間を空けて巻き付けることで作製される筒網体を外装筐体としてデザインの観点から採用することがある。
特開2004−291506号公報
特許文献1のフィラメントワインディング装置を用いて、隙間を有する上記筒網体を作製することは想定されていない。仮に、特許文献1のフィラメントワインディング装置で上記筒網体を作製した場合、糸がマンドレルに巻き付けられるときに、マンドレルの外周面上で滑りやすくなる。これは、上記筒網体を作製するときは、糸を互いに隙間を空けて巻き付けるので、糸がマンドレル上で不安定な状態になりやすいからである。その結果、上記したパイプを作製するときのように糸を隙間なく巻き付ける場合に比べて、糸がマンドレルの外周面上で滑りやすくなる。そして、糸がマンドレルの外周面上で滑ることで、(i)上記繊維束案内部において、隣り合う二本のピンの各間に、糸が均等に供給されずに、一本の糸が供給される箇所と、複数本(二本)の糸が供給される箇所が発生してしまう。また、(ii)上記(i)の状態にならなかったとしても、マンドレルの両端部に配置される上記繊維束案内部同士の間隔が広すぎるために、上記繊維束案内部による糸の支持力が弱くなり、これにより、マンドレルに巻き付けられた隣り合う糸同士の間隔にムラが生じてしまう。上記(i)及び(ii)の状態を巻きムラと称する。巻きムラが発生すると、糸の巻き付け位置に位置ズレが生じてしまう。糸の巻き付け位置に位置ズレが生じると、糸の間が均等にならず、筒網体の見栄えが悪くなってしまい、製品として許容できなくなる。
本発明は、マンドレルの外周面に糸を巻き付けて筒網体を作製するときに、糸の巻き付け位置に位置ズレが生じることを抑制することが可能なフィラメントワインディング装置を提供する。
第1の発明は、
マンドレルと、前記マンドレルを挿通可能な環状のヘッドと、を備え、前記マンドレルを前記ヘッドに対して、前記マンドレルの軸方向に相対的に移動させつつ、前記マンドレルの周方向に相対的に回転させることで前記マンドレルの外周面に複数の糸を互いに隙間を空けて巻き付けて筒網体を作製するフィラメントワインディング装置において、
前記マンドレルの外周部には、複数本の突起を前記周方向に所定間隔を空けて並置した環状突起群が設けられ、
前記環状突起群は、前記マンドレルにおける前記軸方向の両端部にそれぞれ配置されると共に、前記両端部の間に少なくとも一つ配置され、隣り合う前記環状突起群が、前記軸方向に互いに所定間隔を空けてそれぞれ配置される。
第2の発明においては、
前記環状突起群は、前記マンドレルに装着される一枚の環状プレートの外周に、複数個の凹凸を形成した構造を有する。
第3の発明においては、
前記環状突起群の各突起は、前記マンドレルの外周面から突出している突出状態と、前記マンドレルに没入している埋没状態とを取り得る。
第4の発明においては、
前記マンドレルの外周部に、前記突起を収容することができる収容部と、前記収容部に連結される流体用の流路と、を形成し、
前記流路内の流体の流体圧を変更することで、前記突起を前記突出状態と前記埋没状態との間で変位させる。
第5の発明においては、
前記マンドレルに対して前記周方向の回転角度を変更することで、前記各突起を前記突出状態と前記埋没状態との間で変位させるカムを備える。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
第1の発明によれば、環状突起群は、マンドレルにおける軸方向の両端部にそれぞれ配置されると共に、両端部の間に少なくとも一つ配置され、隣り合う環状突起群が、軸方向に互いに所定間隔を空けてそれぞれ配置される。これにより、マンドレルの外周面に糸を巻き付けるときに、前記各環状突起群において、巻きムラが発生することを防止できる。その結果、糸の巻き付け位置に位置ズレが生じることを抑制することができる。
第2の発明によれば、環状突起群の設置位置及び設置数を変更することができる。
第3の発明によれば、各突起を突出状態にすることで環状突起群を形成でき、各突起を埋没状態にすることで環状突起群を消滅させることができる。従って、各突起を突出状態と埋没状態との間で変位させることで、環状突起群の設置数を変更することができる。
第4の発明によれば、流路内の流体の流体圧を変更することで、環状突起群の設置数を変更することができる。
第5の発明によれば、カムのマンドレルに対する周方向の回転角度を変更することで、環状突起群の設置数を変更することができる。
フィラメントワインディング装置の側面図。 (a)マンドレルの斜視図、(b)図2(a)の一部拡大図、(c)ヘッドにノズルが装着されるときの動作を示す図。 (a)筒網体の一例を示す図、(b)巻きムラが発生した状態を示す図、(c)巻きムラが発生した状態を示す図。 糸の巻き付け角度を途中で変更した状態を示す図。 ノズルと環状突起群との軸方向の位置が互いに等しくなるときに、ノズルと環状突起群とを軸方向から見た図。 円筒部品と環状突起群との組み合わせの一例を示す斜視図。 円筒部品と環状突起群との組み合わせの一例を示す斜視図。 (a)ノズルと環状突起群との軸方向の位置が互いに等しくなるときの、ノズルと環状突起群との距離を示す図、(b)ノズルと環状突起群との軸方向の位置が互いに等しくなるときの、ノズルと環状突起群との距離を示す図。 (a)突起が突出状態にあるときの断面図、(b)突起が埋没状態にあるときの断面図。 (a)突起が突出状態にあるときの断面図、(b)突起が埋没状態にあるときの断面図。
まず、フィラメントワインディング装置100について説明する。
フィラメントワインディング装置100は、円筒形状を有するマンドレル1の外周面(曲面)に複数の糸F1・F2を巻き付ける多給糸の装置である。糸F1・F2は、例えば、PETやナイロン等の樹脂糸で構成される繊維束である。
図1に示すように、フィラメントワインディング装置100は、基台10と、支持部20と、フープ巻装置30と、ヘリカル巻装置40と、環状突起群50と、を備える。
基台10には、支持部20を案内する第一レール11、及びフープ巻装置30を案内する第二レール12が設けられる。第一レール11及び第二レール12は、それぞれマンドレル1の軸方向Xに延びている。
支持部20は、マンドレル1を支持する。支持部20は、ベース21、支持台22・22、及び回転軸23を有する。
ベース21は、第一レール11上に配置されており、軸方向Xに摺動可能に支持されている。ベース21には、ベース21を軸方向Xに摺動させるベース駆動装置(不図示)が接続されている。前記ベース駆動装置は、モータ、空圧シリンダ、又は油圧シリンダ等で構成される。ベース21の上部には、支持台22・22が軸方向Xに間隔を空けて配置される。支持台22・22の間には、回転軸23が配置されている。回転軸23には、回転軸23を回転させる回転軸駆動装置(不図示)が接続されている。前記回転軸駆動装置は、モータ等で構成される。回転軸23には、チャック24を介してマンドレル1が取り付けられている。
マンドレル1は、前記ベース駆動装置によりベース21が摺動されることで、その軸方向Xに移動する。軸方向Xは、マンドレル1の軸Lの延びる方向である。
マンドレル1は、前記回転軸駆動装置により回転軸23が回転されることで、その周方向Yに回転する。周方向Yは、マンドレル1の軸L回り方向である。
フープ巻装置30は、フープ巻きを行う装置である。
フープ巻装置30は、第一テーブル31と、ヘッド32と、アクチュエータ33と、を備える。
第一テーブル31は、マンドレル1の走行経路上に設置されている。第一テーブル31には、ヘッド32が取り付けられている。第一テーブル31及びヘッド32には、マンドレル1が挿通可能な孔31a・32aがそれぞれ形成されている。ヘッド32には、アクチュエータ33が接続されている。アクチュエータ33は、ヘッド32をマンドレル1の周方向Yに回転させる。ヘッド32にはボビン35が設けられている。ボビン35には糸F1が巻回されている。ヘッド32には、ボビン35の糸F1をマンドレル1へ案内するガイド34が取り付けられている。
フープ巻装置30は、マンドレル1を軸方向Xに移動させつつ、ヘッド32をマンドレル1の外周面の外側で周方向Yに回転させることで、マンドレル1の外周面に糸F1を巻き付ける。このとき、糸F1は、ヘッド32からマンドレル1の外周面に供給される。詳細には、糸F1は、ヘッド32に設けられるボビン35から、ガイド34を介してマンドレル1の外周面に供給される。
フープ巻装置30は、マンドレル1の軸Lに対して略垂直(ほぼ角度90度)に糸F1を巻き付ける。このように、マンドレル1の軸Lに対して略垂直に糸F1を巻き付けることをフープ巻きと称する。
ヘリカル巻装置40は、ヘリカル巻きを行う装置である。
図1〜図2(b)に示すように、ヘリカル巻装置40は、第二テーブル41と、ヘッド42と、ノズル43と、を備える。
第二テーブル41は、マンドレル1の走行経路上に設置されている。第二テーブル41にはヘッド42が取り付けられている。第二テーブル41及びヘッド42には、マンドレル1が挿通可能な孔41a・42aがそれぞれ形成されている。ヘッド42には、ヘッド42を周方向Yに回転させるアクチュエータ(不図示)が接続されている。
ヘッド42は、環状に形成されている。ヘッド42の内周部には、内向きに突出するノズル43が複数設けられている。ノズル43は、ヘッド42の孔42aの周囲に設置されており、孔42aの中央側に向かって突出している。複数のノズル43は、周方向Yに等間隔を空けて並置されている。一本のノズル43からは一本の糸F2が排出される。
なお、糸F2が繊維束である場合は、一本の糸F2は、一束の糸F2のことを意味し、複数本の糸F2は、複数束の糸F2のことを意味する。
ノズル43は、マンドレル1に向けて糸F2を案内する。ノズル43は、不図示のクリールスタンド等から糸F2を供給される。
ノズル43は、ヘッド42に形成される孔42bに挿入されることによって、ヘッド42に装着される(図2(c)参照)。各ノズル43は、ヘッド42に着脱自在に構成される。各ノズル43は、ヘッド42からそれぞれ独立した形状を有している。これにより、マンドレル1に巻き付けられる糸F2の種類に合わせてノズル43の種類を変更することができる。
ヘリカル巻装置40は、マンドレル1をヘッド42に対して、マンドレル1の軸方向Xに相対的に移動させつつ、マンドレル1の周方向Yに相対的に回転させることで、マンドレル1の外周面に糸F2を巻き付ける。詳細には、ヘリカル巻装置40は、マンドレル1をヘッド42に対して、マンドレル1の軸方向Xに相対的に移動させつつ、マンドレル1の周方向Yに相対的に回転させながら、ヘッド42に対してマンドレル1を通過させることで、マンドレル1の外周面に糸F2を巻き付ける。「マンドレル1をヘッド42に対して、軸方向Xに相対的に移動させつつ、マンドレル1の周方向Yに相対的に回転させる」とは、(1)マンドレル1が軸方向Xに移動すると共に周方向Yに回転すること、(2)ヘッド42が軸方向Xに移動すると共に周方向Yに回転すること、(3)マンドレル1が軸方向Xに移動し、ヘッド42が周方向Yに回転すること、及び(4)マンドレル1が周方向Yに回転し、ヘッド42が軸方向Xに移動すること、のいずれかである。本実施形態では、ヘリカル巻装置40は、マンドレル1を軸方向Xに移動させつつ周方向Yに回転させる。このとき、各糸F2は、各ノズル43の先端の糸出口43aから、マンドレル1の外周面にそれぞれ供給される。
図3(a)に示すように、ヘリカル巻装置40は、マンドレル1の外周面に糸F2を巻き付けるとき、マンドレル1の軸Lに対して所定の角度だけ糸F2を傾けて巻き付ける。このように、マンドレル1の軸Lに対して所定の角度だけ糸F2を傾けて巻き付けることをヘリカル巻きと称する。
ヘリカル巻装置40は、マンドレル1の外周面に糸F2のヘリカル巻きを行うときに、複数の糸F2を互いに隙間αを空けて巻き付ける。ヘリカル巻装置40は、複数の糸F2を互いに隙間αを空けて巻き付けることで、マンドレル1の外周面上に、複数の糸F2で構成される筒網体Mを作製する(図3(a)参照)。筒網体Mは、複数の糸F2が間隔を空けて並置されると共にマンドレル1の外周面に螺旋状に巻き付けられた形状を有する。
複数の糸F2が互いに隙間αを空けて巻き付けられて筒網体Mが作製された後、糸F2に含浸されている樹脂が加熱硬化されることによって、筒網体Mが硬化して完成状態となる。
なお、本実施形態のフィラメントワインディング装置100は、フープ巻装置30とヘリカル巻装置40をそれぞれ一つずつ備えているが、複数備えていてもよい。
図2(a)、図2(b)、及び図3(a)に示すように、環状突起群50は、マンドレル1の外周部に設けられ、複数本の突起51を周方向Yに所定間隔Dを空けて並置した構造を有する。従って、周方向Yに隣り合う二本の突起51・51の間には、所定間隔Dの隙間が存在している。所定間隔Dは、ヘリカル巻装置40によりマンドレル1の外周面に糸F2が巻き付けられるときに、周方向Yに隣り合う二本の突起51・51の間に、一本の糸F2を配置させることができるような大きさを有する。
本実施形態では、複数本の突起51は周方向Yに等間隔を空けて並置されている。
図5に示すように、環状突起群50を軸方向Xから見たときに、周方向Yに隣り合う二本の突起51・51の間に形成される空間を凹部52と称する。本実施形態では、一つの環状突起群50が有する凹部52の数は、ノズル43の数と等しい。環状突起群50とノズル43は、軸方向Xから見て、ギア形状を形成している(図5参照)。
本実施形態では、フィラメントワインディング装置100(ヘリカル巻装置40)により、マンドレル1の外周面に糸F2が巻き付けられるとき、周方向Yに隣り合う二本の突起51・51の間に、糸F2が一本ずつ供給される(図3(a)参照)。
図6及び図7に示すように、環状突起群50は、マンドレル1に着脱可能な一枚の環状プレート53の外周に、複数個の凹凸を形成した構造を有する。
環状突起群50は、周方向Yに環状に形成される環状プレート53と、環状プレート53の外周に形成される複数の突起51と、で構成される。マンドレル1は、軸方向Xに直列に連結される複数の円筒形状の部品(円筒部品)1a・1a・・・で構成される。各円筒部品1a・1aの連結部には、環状プレート53を着脱可能である。これにより、円筒部品1aと環状突起群50との組み合わせで、環状突起群50の設置位置及び設置数を変更することができる(図6及び図7参照)。
環状突起群50は、マンドレル1における軸方向Xの両端部にそれぞれ配置されると共に、前記両端部の間に少なくとも一つ配置される。従って、環状突起群50は、マンドレル1における軸方向Xの両端部にそれぞれ配置され、さらに、マンドレル1における軸方向Xの両端部の間に単数又複数配置される。また、複数の環状突起群50をマンドレル1の軸方向Xに、均一な間隔で又は不均一な間隔で配置してもよい。
図2(a)及び図3(a)に示すように、隣り合う環状突起群50・50は、軸方向Xに互いに所定間隔G1を空けてそれぞれ配置される。
図3(b)及び図3(c)に示すように、隣り合う環状突起群50・50同士の間隔Gが広くなるほど、環状突起群50による糸F2の支持力が弱くなる。これにより、糸F2の巻き付け時に、糸F2がマンドレル1上で滑りやすくなり、その結果、巻きムラが発生しやすくなる。前記巻きムラとは、(i)環状突起群50において、隣り合う二本の突起51・51の間でも、一本の糸F2が供給される箇所と、複数本(二本)の糸F2が供給される箇所とが存在する状態(図3(b)参照)、及び、(ii)上記(i)の状態にならなかったとしても、隣り合う環状突起群50・50同士の間隔Gが広すぎるために、環状突起群50による糸F2の支持力が弱くなり、これにより、マンドレル1に巻き付けられた隣り合う糸同士F2の間隔にムラが生じた状態(図3(c)の領域P参照)のことである。なお、上記(ii)には、需要者が認識できないような軽微なムラが生じた状態は含まれない。前記巻きムラが発生すると、糸F2の巻き付け位置に位置ズレが生じてしまう。
よって、所定間隔G1は、上記(i)及び(ii)に示すような巻きムラが発生しないような大きさに設定される(図3(a)参照)。所定間隔G1の具体的な大きさは、試験等により決定される。
なお、環状突起群50については、環状プレート53を設けずに、突起51をマンドレル1の外周面に直接設置するように構成し、突起51をマンドレル1の外周面に着脱自在に構成してもよい。これにより、マンドレル1の外周面上において、突起51の配置を任意に変更できる。これによると、突起51の配置を工夫することで、糸F2の巻付角度を途中で変更することができる(図4参照)。なお、糸F2の巻付角度を変更する場合、マンドレル1の軸方向Xの移動速度、及び/又は、マンドレル1の周方向Yの回転速度が、糸F2の巻き付け作業の途中で、適宜変更される。
また、本実施形態では、ヘリカル巻装置40によりマンドレル1に糸F2が巻き付けられる場合で、ヘッド42のノズル43・43・・・と環状突起群50の突起51・51・・・との軸方向Xの位置が等しくなるときに、ノズル43の先端の糸出口43aが、凹部52内に位置している(図8(a)参照)。しかし、糸出口43aが、凹部52内に位置している必要はなく、凹部52の外側に位置していてもよい(図8(b)参照)。この場合、各ノズル43と環状突起群50との距離Eの大きさは特に限定されない。
以上のように、フィラメントワインディング装置100は、
マンドレル1と、マンドレル1を挿通可能な環状のヘッド42と、を備え、マンドレル1をヘッド42に対して、マンドレル1の軸方向Xに相対的に移動させつつ、マンドレル1の周方向Yに相対的に回転させることでマンドレル1の外周面に複数の糸F2を互いに隙間αを空けて巻き付けて筒網体Mを作製し、
マンドレル1の外周部には、複数本の突起51を周方向Yに所定間隔Dを空けて並置した環状突起群50が設けられ、
環状突起群50は、マンドレル1における軸方向Xの両端部にそれぞれ配置されると共に、前記両端部の間に少なくとも一つ配置され、隣り合う環状突起群50・50が、軸方向Xに互いに所定間隔G1を空けてそれぞれ配置される。
これにより、マンドレル1の外周面に糸F2を巻き付けるときに、各環状突起群50において、上記巻きムラが発生することを防止できる。その結果、糸F2の巻き付け位置に位置ズレが生じることを抑制することができる。
なお、各突起51を、マンドレル1の外周面から突出している突出状態と、マンドレル1に没入している埋没状態と、の間で変位できるように構成してもよい(図9(a)〜図10(b)参照)。
フィラメントワインディング装置100は、各突起51を前記突出状態にすることでマンドレル1の外周部に環状突起群50を形成し、各突起51を前記埋没状態にすることでマンドレル1の外周部から環状突起群50を消滅させる。従って、各突起51を前記突出状態と前記埋没状態との間で変位させることで、環状突起群50の設置数を変更することができる。
以下では、各突起51を前記突出状態と前記埋没状態との間で変位させるための第一実施例について説明する。
図9(a)及び図9(b)に示すように、マンドレル1の外周部1bには、突起51を収容することができる収容部54と、収容部54に連結される流体用の流路55とが形成されている。収容部54は、突起51毎に設けられる。流路55は、環状突起群50毎に設けられる。突起51には付勢部材(バネ)56が設けられている。付勢部材56は、突起51を収容部54内に没入させる方向に付勢している。流路55には、流路55内の流体圧を上昇・下降させる調圧装置(不図示)が接続されている。
図9(a)に示すように、ヘリカル巻装置40は、前記調圧装置により流路55内の流体圧(例えば、空気圧)を上昇させる(正圧にする)ことで、突起51を各収容部54から突出させて、突起51を前記突出状態に変位させる。
図9(b)に示すように、ヘリカル巻装置40は、前記調圧装置により流路55内の流体圧を下降させる(負圧にする)ことで、突起51を各収容部54内に没入させて、突起51を前記埋没状態に変位させる。
以下では、各突起51を前記突出状態と前記埋没状態との間で変位させるための第二実施例について説明する。
図10(a)及び図10(b)に示すように、マンドレル1の外周部1bには孔1cが複数形成されている。各孔1cには、突起51がそれぞれ挿通されている。
マンドレル1の外周部1bの内側には、カム57が設けられている。カム57は、環状突起群50を構成する突起51・51・・・よりもマンドレル1の内側に配置されている。カム57は、周方向Yに延びる環形状を有している。カム57の外周部には、凸部57aと凹部57bとが複数形成されている。凸部57aと凹部57bとは、周方向Yに交互に配置されている。カム57は、周方向Yに回転可能に支持されている。カム57は、環状突起群50毎に設けられる。
ヘリカル巻装置40は、マンドレル1に対してカム57の周方向Yの回転角度を変更することで、カム57の姿勢を第一姿勢と第二姿勢との間で切り替えることができる。なお、各突起51は、圧縮バネ58によって前記第二姿勢になる方向に常時付勢されている。
図10(a)に示すように、前記第一姿勢は、カム57の各凸部57aが各突起51の基端部にそれぞれ接触している状態である。このとき、各突起51は、圧縮バネ58の付勢力に抗って、その先端部を各孔1cから突出させる。これにより、各突起51が前記突出状態になる。
図10(b)に示すように、前記第二姿勢は、カム57の各凹部57bが各突起51の基端部にそれぞれ接触している状態である。このとき、各突起51は、圧縮バネ58の付勢力によって、各孔1cからマンドレル1内に没入して、各突起51の先端がマンドレル1の外表面から突出しない埋没状態になる。
1 マンドレル
42 ヘッド
43 ノズル
50 環状突起群
51 突起
100 フィラメンチワインディング装置
F1・F2 糸
M 筒網体

Claims (5)

  1. マンドレルと、前記マンドレルを挿通可能な環状のヘッドと、を備え、前記マンドレルを前記ヘッドに対して、前記マンドレルの軸方向に相対的に移動させつつ、前記マンドレルの周方向に相対的に回転させることで前記マンドレルの外周面に複数の糸を互いに隙間を空けて巻き付けて筒網体を作製するフィラメントワインディング装置において、
    前記マンドレルの外周部には、複数本の突起を前記周方向に所定間隔を空けて並置した環状突起群が設けられ、
    前記環状突起群は、前記マンドレルにおける前記軸方向の両端部にそれぞれ配置されると共に、前記両端部の間に少なくとも一つ配置され、隣り合う前記環状突起群が、前記軸方向に互いに所定間隔を空けてそれぞれ配置されることを特徴とする、
    フィラメントワインディング装置。
  2. 前記環状突起群は、前記マンドレルに着脱可能な一枚の環状プレートの外周に、複数個の凹凸を形成した構造を有することを特徴とする、
    請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
  3. 前記環状突起群の各突起は、前記マンドレルの外周面から突出している突出状態と、前記マンドレルに没入している埋没状態とを取り得ることを特徴とする、
    請求項1に記載のフィラメントワインディング装置。
  4. 前記マンドレルの外周部に、前記突起を収容することができる収容部と、前記収容部に連結される流体用の流路と、を形成し、
    前記流路内の流体の流体圧を変更することで、前記突起を前記突出状態と前記埋没状態との間で変位させることを特徴とする、
    請求項3に記載のフィラメントワインディング装置。
  5. 前記マンドレルに対して前記周方向の回転角度を変更することで、前記各突起を前記突出状態と前記埋没状態との間で変位させるカムを備えることを特徴とする、
    請求項3に記載のフィラメントワインディング装置。
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