JP2016164317A - 発泡壁紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は環境適合型材料を用いた発泡壁紙であって、同時に剥離強度の強い発泡壁紙を安価に提供することを課題とする。【解決手段】壁紙原紙上に、バイオマスポリエチレン系樹脂および発泡剤を含む樹脂層を設けて構成され、加熱により発泡していることを特徴とする発泡壁紙であり、樹脂層が、バイオマスポリエチレン系樹脂量が25質量%以上、70質量%以下の配合であり、前記壁紙原紙上に押出成形により形成されてなることを特徴とする発泡壁紙である。【選択図】図1

Description

本発明は壁紙に関するものである。特に壁紙原紙に発泡樹脂層を形成した発泡壁紙に関するものであって、環境適合型の材料構成を特徴とするものである。
従来塩化ビニル樹脂は汎用樹脂として広くまた大量に使われ、たとえば塩化ビニル樹脂を材料とした住宅内装材は、塩化ビニル発泡壁紙や塩化ビニルシートに印刷やエンボスを施した化粧フィルムなどとして使われてきた。これは塩化ビニル樹脂の価格の安定性や加工のしやすさ、耐候性に優れるなどの特徴によるところが大きかった。
しかし近年、環境意識の高まりから特許文献1〜3に記載があるように、発泡壁紙の発泡樹脂層として、塩化ビニル樹脂と違ってハロゲンを含有しない樹脂を用いる例が提案されている。中でも塩化ビニル樹脂の代替としてポリエチレン樹脂を使う動きが加速している。
塩化ビニルが燃焼した場合のガスの有毒性や、可塑剤などが表面にブリードあるいは揮発成分が揮発した場合の人体への安全性の問題が注目を集め、シックハウス症候群の原因のひとつとされるとして関心を集めたのは最近のことである。
そのような社会の変化を受けて、内装材としてのビニル壁紙は特にその使用量が多いことから住宅の安全性あるいは快適性の観点から注目されている。壁紙は壁面のみならず天井にも使われる例が多く、一般住宅においては建坪の数倍の面積のビニル壁紙が使われることも多い。
この場合懸念されるのは、壁紙自体に含まれる可塑剤や揮発成分の人体への安全性であり、万一火事などで燃焼した場合の塩化水素など有毒ガス発生の問題であり、また廃棄されて一般の焼却炉に送られる場合には、塩素ガスのほかに発生する可能性のあるダイオキシンの有毒性も懸念される。
さらに廃棄物として埋め立てに回る場合においても環境適合性が問われる。塩化ビニル樹脂の代替として、ポリエチレン系樹脂が注目を集めている背景にはこのような事情がある。
石油化学由来のポリエチレン系樹脂を材料とした壁紙は、塩化ビニルを材料とした壁紙に比べて環境適合型として歓迎されている一方、燃焼によるCO2の排出や壁紙原紙との密着性において剥離強度に関する問題が指摘されている。
壁紙の実情を考えると、一旦施工した壁紙を剥離して貼り替えることは施工時においても、リフォームの場面においても発生する。その際に求められる特性に、所謂壁紙としての剥離強度あるいは紙残り評価がある。
これは壁紙のビニル層と壁紙原紙の密着力が高く、剥離した際には壁紙原紙の紙間で均一に剥離が行われ、新たに施工する壁紙の施工を妨げない性質であって、ビニル壁紙の基本性能であるために常に求められている。
一方で従来は主に石油化学に依存していたプラスチック樹脂を、植物由来の材料によって置き換えてゆく試みもなされている。このうち植物由来のプラスチックは、バイオマスプラスチックとして環境適合型プラスチック材料として注目を集めており、用途が広がりつつある。
バイオマスプラスチックも焼却されればCO2を排出するが、このときに排出されるCO2は、もともと植物が成長する過程で吸収した大気中のCO2である。したがってバイオマスプラスチックは大気中のCO2濃度を増加も減少もさせない、カーボンニュートラルな材料と考えられている。これが環境適合型とされる所以である。
たとえばバイオマスポリエチレンは、サトウキビなどから得られる糖を発酵させてバイオエタノールを作り、脱水したエチレンを重合して作られる。一方、石油化学によるポリエチレンは石油を蒸留して作られたナフサを分解して得られるエチレンを重合して作られる。
したがって出来上がったポリエチレン樹脂は、バイオマスポリエチレンであっても、従来石油化学によるポリエチレンに用いていた設備と同じ設備を用いることができる。
しかしながらバイオマスポリエチレンは、コスト面では石油化学製品に比べて高価でありながら、環境適合性以外に特徴が少ないとされており、バイオマスポリエチレンの機能的な特徴を生かすことのできる用途が求められている。
特開平6−47875号公報 特開2000−255011号公報 特開2001−347611号公報
このような状況に鑑みて、本発明は環境適合型材料を用いた発泡壁紙であって、同時に剥離強度の強い発泡壁紙を安価に提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、壁紙原紙上に、バイオマスポリエチレン系樹脂および発泡剤を含む樹脂層を設けて構成され、加熱により発泡していることを特徴とする発泡壁紙である。
また、請求項2に記載の発明は、樹脂層が、バイオマスポリエチレン系樹脂量が25質量%以上、70質量%以下の配合であることを特徴とする請求項1に記載の発泡壁紙である。
また、請求項3に記載の発明は、前記樹脂層が、前記壁紙原紙上に押出成形により形成されてなることが好ましい。
また、請求項4に記載の発明は、前記樹脂層が、共押出成形により形成されてなることが好ましい。
また、請求項5に記載の発明は、前記共押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われることが好ましい。
本発明による発泡壁紙は、従来に比べて化石燃料の使用量を大幅に削減することができ、環境負荷を減らすことができる環境適合型材料を用いた発泡壁紙の提供と同時に剥離強度の強い発泡壁紙を安価に提供することが可能である。
図1は本発明に係る壁紙の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。 図2は本発明に係る発泡壁紙の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。
本発明において、「バイオマスポリエチレン系樹脂」および「樹脂層」とは、原料として少なくとも一部にバイオマス由来の原料を用いたものであって、原料の全てがバイオマス由来のものであることを意味するものではない。
本発明において、バイオマス由来のエチレンの製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法により得ることができる。以下、バイオマス由来のエチレンの製造方法の一例を説明する。
バイオマス由来のエチレンは、バイオマス由来のエタノールを原料として製造することができる。特に、植物原料から得られるバイオマス由来の発酵エタノールを用いることが好ましい。植物原料は、特に限定されず、従来公知の植物を用いることができる。例えば、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、およびマニオクを挙げることができる。
本発明において、バイオマス由来の発酵エタノールとは、植物原料より得られる炭素源を含む培養液にエタノールを生産する微生物またはその破砕物由来産物を接触させ、生産した後、精製されたエタノールを指す。培養液からのエタノールの精製は、蒸留、膜分離、および抽出等の従来公知の方法が適用可能である。例えば、ベンゼン、シクロヘキサン等を添加し、共沸させるか、または膜分離等により水分を除去する等の方法が挙げられる。
本発明のエチレンを得るために、この段階で、エタノール中の不純物総量が1ppm以下にする等の高度な精製をさらに行ってもよい。
エタノールの脱水反応によりエチレンを得る際には通常触媒が用いられるが、この触媒は、特に限定されず、従来公知の触媒を用いることができる。プロセス上有利なのは、触媒と生成物の分離が容易な固定床流通反応であり、例えば、γ―アルミナ等が好ましい。
この脱水反応は吸熱反応であるため、通常加熱条件で行う。商業的に有用な反応速度で反応が進行すれば、加熱温度は限定されないが、好ましくは100℃以上、より好ましくは250℃以上、さらに好ましくは300℃以上の温度が適当である。上限も特に限定されないが、エネルギー収支および設備の観点から、好ましくは500℃以下、より好ましくは400℃以下である。
反応圧力も特に限定されないが、後続の気液分離を容易にするため常圧以上の圧力が好ましい。工業的には触媒の分離の容易な固定床流通反応が好適であるが、液相懸濁床、流動床等でもよい。
エタノールの脱水反応においては、原料として供給するエタノール中に含まれる水分量によって反応の収率が左右される。一般的に、脱水反応を行う場合には、水の除去効率を考えると水が無いほうが好ましい。しかしながら、固体触媒を用いたエタノールの脱水反応の場合、水が存在しないと他のエチレン、特にブテンの生成量が増加する傾向にあることが判明した。恐らく、少量の水が存在しないと脱水後のエチレン二量化を押さえることができないためと推察している。許容される水の含有量の下限は、0.1%以上、好ましくは0.5%以上必要である。上限は特に限定されないが、物質収支上および熱収支の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下である。
このようにしてエタノールの脱水反応を行うことによりエチレン、水および少量の未反応エタノールの混合部が得られるが、常温において約5MPa以下ではエチレンは気体であるため、これら混合部から気液分離により水やエタノールを除きエチレンを得ることができる。この方法は公知の方法で行えばよい。
気液分離により得られたエチレンはさらに蒸留され、このときの操作圧力が常圧以上であること以外は、蒸留方法、操作温度、および滞留時間等は特に制約されない。
原料がバイオマス由来のエタノールの場合、得られたエチレンには、エタノール発酵工程で混入した不純物であるケトン、アルデヒド、およびエステル等のカルボニル化合物ならびにその分解物である炭酸ガスや、酵素の分解物・夾雑物であるアミンおよびアミノ酸等の含窒素化合物ならびにその分解物であるアンモニア等が極微量含まれる。エチレンの用途によっては、これら極微量の不純物が問題となるおそれがあるので、精製により除去しても良い。精製方法は、特に限定されず、従来公知の方法により行うことができる。好適な精製操作としては、例えば、吸着精製法をあげることができる。用いる吸着剤は特に限定されず、従来公知の吸着剤を用いることができる。例えば、高表面積の材料が好ましく、吸着剤の種類としては、バイオマス由来のエタノールの脱水反応により得られるエチレン中の不純物の種類・量に応じて選択される。
なお、エチレン中の不純物の精製方法として苛性水処理を併用してもよい。苛性水処理をする場合は、吸着精製前に行うことが望ましい。その場合、苛性処理後、吸着精製前に水分除去処理を施す必要がある。
以下本発明を図1および図2を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る壁紙の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。壁紙原紙(1)には、樹脂層(2)を設けてあり壁紙(10)を構成する。樹脂層(2)はバイオマスポリオレフィン系樹脂および発泡剤(3)を含む。
図2は本発明に係る発泡壁紙の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。壁紙(10)は、壁紙原紙(1)上に樹脂層(2)を設けた構成とし、樹脂層(2)はバイオマスポリエチレン系樹脂および発泡剤を含む。前記樹脂層を加熱することにより発泡させ発泡樹脂層(4)を形成する。発泡樹脂層にはエンボスによって凹凸模様(5)を付与することができる。
以下本発明に係る発泡壁紙に関して、各構成要素について更に詳細に説明を加える。
本発明においては、用いる壁紙原紙は特に限定を加えるものではなく、従来より使用され、製紙メーカーから壁紙原紙として上梓されているものから適宜選択することができる。なお、本発明に用いる壁紙原紙の基材としての機能を果たすものであり、バイオマスポリエチレン系樹脂および発泡剤を含む樹脂層を押出成形により積層する工程に耐える強度を有することが必要であることより、壁紙原紙として一般的な坪量50g/m2〜200g/m2のものを使用することが好ましい。
壁紙原紙は、壁紙の施工時に壁紙裏面である紙の面に糊付けした際にも、寸法変化が小さいことに加えて、壁紙としての施工しやすさが必要である。必要に応じて難燃処理を施したものを選択して用いることができる。
本発明においては、樹脂層にはポリエチレン系樹脂としてバイオマスポリエチレン樹脂を配合して用いる。
これらは燃焼した際にも、塩素ガスやダイオキシンを生成することがなく、住宅に用いられた場合の火災を想定する場合にも安全であり、または廃棄後に焼却される際にも環境に対して負荷がより少ない材料である。
また燃焼した際に石油化学由来のポリエチレン系樹脂に比べて大気中のCO2濃度を増加も減少もさせない、所謂カーボンニュートラルな材料であるため環境適合型材料であり、より環境適合度合いの高い壁紙を実現することができる。
さらに、バイオマスポリエチレン系樹脂は、石油化学由来のポリエチレン系樹脂に比べて壁紙原紙への密着性が良く、剥離強度が強いことがこれまでの我々の検討結果から明らかになっている。これはバイオマスポリエチレン系樹脂の原料が、サトウキビなど植物セルロースに由来するため、壁紙原紙のセルロースとの間で親和性が高いためと推測される。
壁紙原紙との密着力が高いことにより、一旦施工した壁紙を剥離して貼り替える際にも、古い壁紙を剥離した際に壁紙原紙の紙間で均一に剥離が行われ、新たに施工する壁紙の施工を妨げない、壁紙としての基本的な性能に関する利点を有する。紙間で均一に剥離しない場合には、紙残りが発生するなどして剥離後の壁面が平滑にならず、新たに施工した壁紙にも凹凸が出てしまう、所謂不陸といわれる不具合を発生させる場合があるためである。
我々は壁紙原紙との密着力の向上について、バイオマスポリエチレン系樹脂の配合量を検討した結果、樹脂層に20質量%以下の場合には密着力向上の効果が見られないことを見出した。また60質量%を超える場合にはそれ以上の密着力の増大が見られず、配合単価が割高になることを見出した。
したがって、密着力向上の効果と樹脂層の配合単価において、バイオマスポリエチレン系樹脂の配合量は25質量%以上、70質量%以下であることが望ましいという結論を導き出すことができた。これによって密着力向上の効果を阻害することなく、壁紙の原材料費を比較的安価に抑えることが可能である。
一方、本発明による発泡壁紙の製造においては、従来の石油化学由来のポリエチレン系樹脂を用いるのと同じ生産設備を用いることができる。すなわち従来の壁紙の製造工程である、壁紙原紙への樹脂層の形成、必要に応じて印刷層およびコーティング層の形成、加熱による発泡樹脂層の形成、エンボスによる凹凸の付与という工程を変更する必要はない。
このように本発明は、新たな製造設備などを必要としない点において、ユーザーにとっては製造コストの点で新たな設備投資によるリスクが発生しない利点がある。
樹脂層にはバイオマスポリエチレン系樹脂のほか発泡剤を配合してあるため、壁紙原紙に樹脂層を設けた後、加熱することによって樹脂層は発泡し発泡樹脂層となる。この発泡樹脂層に対しエンボス加工を施して表面に凹凸模様を付与することによって、壁紙としての立体感や陰影、あるいはテキスタイル感などの意匠性を与えることができる。
あるいは発泡前に、樹脂層表面に印刷を施して印刷絵柄による意匠性を与えることもできる。あるいはさらにトップコート層を設けることによって壁紙に耐汚染性を付与することも可能である。
本発明による発泡壁紙の形成する方法は特に限定されず、従来公知の方法により形成することができる。本発明においては、紙基材上にバイオマスポリエチレン系樹脂および発泡剤を含む樹脂層を押出成形により形成することが好ましく、バイオマスポリエチレン系樹脂および発泡剤を含む樹脂層が共押出成形により形成されてなることがより好ましい。共押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われることがさらに好ましい。
例えば、以下の方法で、押出成形により樹脂層を形成することができる。上記したバイオマスポリエチレン系樹脂を乾燥させた後、ポリエチレンの融点以上の温度(Tm)〜Tm+70℃の温度に加熱された溶融押出機に供給して、バイオマスポリエチレン系樹脂を溶融し、壁紙原紙上に例えばTダイ等のダイよりシート状に押出し、押出されたシート状物を回転している冷却ドラム等で急冷固化することにより樹脂層を成形することができる。溶融押出機としては、一軸押出機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機等を目的に応じて使用することができる。
前記のようにして得られる樹脂層の厚さは、構成に応じて任意であるが、通常、20〜300μm程度、好ましくは50〜100μm程度である。
本発明による発泡壁紙は、前記樹脂層を加熱し、発泡させて得られるが、さらに表面にエンボスによる凹凸を付与しても良い。
各サンプルの作成手順は以下のとおりである。
(1)インフレーションダイを取り付けた単軸押し出し機を用いて、発泡剤を配合した実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例2、それぞれの樹脂を、押し出し温度130℃、厚み100μmで製膜した。
(2)実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例2、それぞれの樹脂配合比で作成したサンプルに、200kV、60kGyのエネルギー条件で電子線を照射しポリエチレン樹脂を架橋させた。
(3)壁紙原紙となる紙基材(WK−665IHT 坪量65g/m2):KJ特殊紙製上にサンプルを置き、110℃に加熱した熱プレス機で30秒間プレスして熱溶着させ、壁紙を得た。
(4)240℃のオーブンで35秒間加熱して、発泡剤を配合した樹脂を発泡させ、発泡壁紙を作成した。
樹脂層の配合に使用した材料は以下のとおりである。
(イ)低密度ポリエチレン樹脂(バイオマス):SPB608 ブラスケム社製 MFR=30、密度0.915
(ロ)低密度ポリエチレン樹脂(石油化学由来):M6525 旭化成ケミカルズ製 MFR=28、密度0.916
(ハ)低密度ポリエチレン樹脂(石油化学由来):DNDV−0405R NUC製 MFR=32、密度0.914
(ニ)超低密度ポリエチレン樹脂(石油化学由来):タフマーDF7350 三井化学製 MFR=35、密度0.870
(ホ)炭酸カルシウム:ソフトン1000 備北粉化工業製 平均粒径2.2μm
(ヘ)二酸化チタン:タイベークCR−60 石原産業製 平均粒径0.21μm
(ト)アゾ系発泡剤:ビニホールAC♯3C−K2 永和化成工業製 平均粒径5μm
(チ)亜鉛系発泡助剤:アデカスタブOF101 ADEKA製 金属石鹸とセル調整材の混合物。
<実施例1>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 55質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:85質量%)
(ロ) 0質量%
(ハ) 0質量%
(ニ) 10質量%
(ホ) 18質量%
(へ) 10質量%
(ト) 5質量%
(チ) 2質量%。
<実施例2>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 45質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:69質量%)
(ロ) 5質量%
(ハ) 5質量%
(ニ) 10質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<実施例3>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 35質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:54質量%)
(ロ) 10質量%
(ハ) 10質量%
(ニ) 10質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<実施例4>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 25質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:38質量%)
(ロ) 15質量%
(ハ) 15質量%
(ニ) 10質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<実施例5>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 20質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:31質量%)
(ロ) 17.5質量%
(ハ) 17.5質量%
(ニ) 10質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<実施例6>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 17質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:26質量%)
(ロ) 19質量%
(ハ) 19質量%
(ニ) 10質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<実施例7>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 15質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:23質量%)
(ロ) 20質量%
(ハ) 20質量%
(ニ) 10質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<実施例8>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 10質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:23質量%)
(ロ) 22.5質量%
(ハ) 22.5質量%
(ニ) 10質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<比較例1>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 0質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:0質量%)
(ロ) 45質量%
(ハ) 0質量%
(ニ) 20質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
<比較例2>
樹脂の配合は下記のとおりである。
(イ) 0質量%(熱可塑性樹脂中のバイオマス樹脂比率:0質量%)
(ロ) 0質量%
(ハ) 45質量%
(ニ) 20質量%
(ホ)(へ)(ト)(チ)は実施例1と同様である。
評価項目および方法は以下1および2のとおりである。
1.剥離強度:発泡前の壁紙を幅150mmでカットして壁紙原紙と樹脂層の間で剥離させ剥離強度測定のきっかけを作った。
次に剥離部分を治具でチャッキングして、50mm/分の速度でT型剥離して測定した。
測定数値をN/mに単位換算して記録した。
2.剥離時の紙残り評価:発泡後の壁紙の壁紙原紙側に水系接着剤(ルーアマイルド):ヤヨイ化学工業製を重量80g/m2で塗布した後、ゴムローラーを用いて石膏ボードに貼り合わせた。
その後、25℃環境下で1週間養生した後、500mm×500mmの正方形の切込みを入れて壁紙の剥離を行った。
紙残り評価の判定基準は、下記のとおりである。
壁紙原紙が石膏ボードと発泡樹脂の両方に均等に分かれて剥離しているものを「合格」とした。
発泡樹脂層側に壁紙原紙が付着していない部分が1箇所以上見られるものを「不合格」とした。
評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、バイオマスポリエチレン樹脂を配合した実施例1〜実施例8は、剥離強度において、バイオマスポリエチレン樹脂を配合していない比較例1および比較例2に比べて強度が大きいことがわかる。
また、剥離時の紙残り評価においても、実施例1〜実施例8が「合格」判定であるのに対し、比較例1および比較例2においては「不合格」判定であり、ここでも明確に差がある。
比較例1および比較例2は、いずれも発泡樹脂層側に壁紙原紙が付着していない部分が1箇所以上見られるということで不合格判定になっており、剥離した後の壁紙原紙が石膏ボード側に不均一に残っていることから、壁紙を張り替えた際に施工の仕上がりに凹凸が出るなどの恐れがあるためである。
これらの評価結果からは、剥離強度の強弱が、剥離時の紙残りに影響しているためであり、バイオマスポリエチレンを配合した効果であると考えられる。
これらのことから、本発明によれば環境適合型材料を用いた発泡壁紙であって同時に剥離強度の強い発泡壁紙を安価に提供することが可能であることを検証することができた。
1・・・壁紙原紙
2・・・樹脂層
3・・・発泡剤
4・・・発泡樹脂層
5・・・凹凸模様
10・・・壁紙
11・・・発泡壁紙

Claims (5)

  1. 壁紙原紙上に、バイオマスポリエチレン系樹脂および発泡剤を含む樹脂層を設けて構成され、加熱により発泡していることを特徴とする発泡壁紙。
  2. 樹脂層が、バイオマスポリエチレン系樹脂が25質量%以上、70質量%以下の配合であることを特徴とする請求項2に記載の発泡壁紙。
  3. 前記樹脂層が、前記壁紙原紙上に押出成形により形成されてなる、請求項1〜2のいずれかに記載の発泡壁紙。
  4. 前記樹脂層が、共押出成形により形成されてなる、請求項3に記載の発泡壁紙。
  5. 前記共押出成形が、Tダイ法またはインフレーション法により行われる、請求項3〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
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