JP2016159238A - 紫外線照射装置 - Google Patents

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【課題】産業用に使用される紫外線硬化樹脂の硬化手段に適用でき、しかも、屋外での紫外線硬化樹脂の硬化にも適用できる紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】紫外線照射装置1は、棒状のハンドル部3と、ハンドル部3の一端に設けられ且つ開口窓29を有する筐体部5と、筐体部5内に配され且つ開口窓29から紫外線を出射する照射部5と、筐体部5内に配され且つ照射部5の紫外線照射中に発生する熱を放出する放熱部と、ハンドル部3の他端の設けられた電源部9と、電源部9から受電して照射部5を駆動させる駆動回路とを備え、照射部7は、複数個のLED13から構成され、電源部9は、充放電可能な充電池又は交換可能な電池を電源とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、LEDから出射される紫外線を利用して、紫外線硬化樹脂の硬化を促進させる携帯型の紫外線照射装置に関する。
省エネルギの観点からLEDが多くの分野で利用されており、その一つに、紫外線照射により硬化する紫外線硬化型樹脂の硬化手段として、紫外線を照射するLED(以下、紫外線LEDとする。)が利用されつつある(例えば特許文献1)。
特許文献1に記載の紫外線照射装置は、爪装飾などに利用される特殊樹脂(紫外線硬化樹脂)を硬化する際に使用されるものであり、携帯性を有している。
特開2005−118207号公報
しかしながら、特許文献1に記載の紫外線照射装置は、被照射体が爪装飾に使用される特殊樹脂を硬化させるものであり、産業用に使用される紫外線硬化樹脂の硬化手段に適用することはできない。
本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、産業用に使用される紫外線硬化樹脂の硬化手段に適用でき、しかも、屋外での紫外線硬化樹脂の硬化にも適用できる紫外線照射装置を提供することである。
本発明に係る紫外線照射装置は、棒状のハンドル部と、前記ハンドル部の一端に設けられ且つ開口窓を有する筐体部と、前記筐体部内に配され且つ前記開口窓から紫外線を出射する照射部と、前記筐体部内に配され且つ前記照射部の紫外線照射中に発生する熱を放出する放熱部と、前記ハンドル部の他端の設けられた電源部と、前記電源部から受電して前記照射部を駆動させる駆動回路とを備え、前記照射部は、複数個のLEDから構成され、前記電源部は、充放電可能な充電池又は交換可能な電池を電源とする。
また、紫外線照射装置は、前記照射部から出射された紫外線を前方へと反射させる反射部が前記筐体部に設けられているとしてもよい。
本発明に係る紫外線照射装置は、照射部は複数個のLEDから構成されているので産業用としても適用でき、しかも、電源部は充放電可能な蓄電池であるので屋外での使用にも適用できる。
第1の実施形態に係る紫外線照射装置の正面図である。 第1の実施形態に係る紫外線照射装置の側面図である。 第1の実施形態に係る紫外線照射装置の分解斜視図である。 第2の実施形態に係る紫外線照射装置の斜視図である。 反射部の効果を示す実験結果である。
以下、本発明の一態様に係る紫外線照射装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
1.紫外線照射装置概略
紫外線照射装置1は、図1に示すように、作業者が把持するハンドル部3と、ハンドル部3の一端に設けられた筐体部5と、筐体部5内に配され且つ紫外線を出射する照射部7と、ハンドル部3の他端の設けられた電源部9と、電源部9から受電して照射部7を駆動させる駆動回路11(図3参照)とを有する。
ここでは、照射部7から紫外線が出射される方向(主出射方向である。)を前側とし、照射部7の裏側を後側とする。
また、照射部7はLED13により構成される。紫外線照射装置1は、ハンドル部3、筐体部5、照射部7、電源部9、駆動回路11以外に、照射中の照射部7の熱を放出する放熱部15を筐体部5の内部に有する。
2.各部構成
(1)ハンドル部3
ハンドル部3は中空の棒状(筒状)をしている。内部空間には電源部9と駆動回路11とを接続するケーブル(図示省略)が配されている。ハンドル部3の横断面形状は、図1及び図2に示すように、前後方向に長い形状をしている。横断面形状は、ここでは、角が丸くなった矩形状をしている。ハンドル部3の後面にはLED13の発光駆動を操作するスイッチ20が設けられている。
スイッチ20を「オン」するとLED13から紫外線が照射される。なお、スイッチは、スライドタイプ、ボタンタイプ等を利用できる。
ハンドル部3の一端は筐体部5の装着領域21となっている。装着領域21は、ハンドル部3を前方から見たときに、左右の側面が平行に構成されている。装着領域21の各側面は固定凹部を中央部に有している。固定凹部は凹入方向と直交する断面が円形状となっている。
ハンドル部3の一端部(装着領域21)には、筐体部5の姿勢(向き)を変化自在とする角度調整手段の一部を構成するハンドル側調整手段が設けられている。ハンドル側調整手段は、固定凹部の中心から離れて形成されている凹み内に出没自在に設けられた出没体と、出没体を出状態に維持する維持体とを有する。なお、出没体の先端部は半球状をしている。維持体は、ここでは、圧縮バネが利用されている。維持体は、出没体が配されている凹み内に配され、出没体に対して出方向の負荷を作用させる。なお、出没体の先端部は後述の筐体側調整手段の位置決め凹みに係合する。
ハンドル部3の他端部は、図3に示すように、ハンドル部3の中心軸と直交する方向に張り出し、電源部9の上部を覆うカバー領域23となっている。また、カバー領域23は電源部9に着脱自在に装着する装着領域でもある。
(2)筐体部5
筐体部5は、箱状をし、筐体本体25と蓋体27とから構成される。筐体本体25は、図3に示すように、中央部に開口窓29を有する前板31と、中央部に開口33を有する後板35と、前板31の下端と後板35の下端とを連結する底板37とが一体化されてなる。換言すると、筐体本体25は上面と左右両側の側面の3面が開放する箱状をしている。
蓋体27は筐体本体25の開放部分を覆う。蓋体27は、例えば帯板を湾曲(屈曲)させて構成され、全体として「コ」の字状をしている。蓋体27は天板41及び左右一対の側板43,45が一体化されてなる。
筐体本体25を構成する前板31、後板35及び底板37は左右端が側面側に張り出す内鍔47を有している。これにより、筐体本体25に蓋体27が結合した際に、筐体本体25の内鍔47と蓋体27の一対の側板43,45とが当接し、筐体本体25と蓋体27との間に隙間が生じるのを防止している。
筐体部5はハンドル部3に装着されるための装着手段を有している。ここでは、装着手段はハンドル部3の装着領域21を把持する一対の把持片51により構成されている。把持片51は、図1に示すように、ハンドル部3の装着領域21を左右方向から把持(把持)するように、筐体本体25の底板37から下方へと延伸している。
一対の把持片51のそれぞれは他の把持片51に向かって突出する固定凸起(図示省略)を有している。固定凸部は突出する方向と直交する断面において円形状をしている。なお、固定凸部はハンドル部3の固定凹部に回転自在に嵌合する。
一対の把持片51のそれぞれには、角度調整手段の一部を構成する筐体側調整手段が設けられている。筐体側調整手段は、固定凸部の中心を基準として所定半径の仮想円周上に間隔を置いて設けられた複数の姿勢決め凹みを有する。ここでの所定半径は、ハンドル側の固定凹部の中心と出没体の中心との距離に相当する。また、仮想円周上で隣接する姿勢決め凹み間の角度は、45[°]であり、例えば3つ設けられている。
筐体部5は、図3に示すように、LED13及び放熱部15が収容される主収容領域53と、放熱部15の1つの構成であるファンやLED13を駆動させるための駆動回路11が収容される副収容領域55とを内部に有する。
なお、筐体部5の内部における副収容領域55以外の領域が主収容領域53である。また、主収容領域53及び副収容領域55の引き出し線は収容領域を構成する前板31等と区別するために矢印で示している。
副収容領域55は、筐体部5の前面を前方から見たときに、開口窓29における左右の一方側縁(ここでは右側に見える側縁である。)と前板31の左右の一方端(ここでは、右側に見える端である。)との間に形成される。
前板31及び後板35の少なくとも一方には、主収容領域53と副収容領域55とを仕切るための仕切板57が設けられている。仕切板57は、ここでは、後板35であって開口の左右の一方側縁に左右の一方側に設けられている。仕切板57の前後方向の長さは、仕切板57と前板31の内鍔及び仕切板57と後板35の内鍔の間に配される駆動回路11を支持できる長さである。
(3)照射部7
照射部7は紫外線を出射するLED13により構成される。具体的には、LED13は365[nm]〜405[nm]の範囲にピーク波長を有する光を出射する。LED13はモジュールタイプで設けられている。つまり、照射部7はLEDモジュール59により構成される。LEDモジュール59は、複数個のLED13と、これらが実装される基板61とからなる。
本例では、LEDモジュール59は2個あり、1つのLEDモジュールには、24個のLED13が実装されている。なお、24個のLED13は、12個が直列接続された2つの直列接続群が並列接続されている。
図1に示すように、基板61は矩形状をし、LEDモジュール59は基板61の長手方向が左右方向となるようにヒートシンク65に接触状態で配されている。
(4)電源部9
電源部9は充放電可能な充電池により構成される。ここでは、一般工具の充電池としても利用されている12Vタイプである。充電池はニッケル水素充電池である。
電源部9は、図3に示すように、直方体状の電池本体69と、電池本体69の上面から上方へと突出する接続端子71とを有する。電源部9は接続端子71を介して充・放電を行う。電源部9はハンドル部3の下端のカバー領域23に着脱自在に装着される。ここでは、装着に係合手段が採用されている。
(5)放熱部15
放熱部15は、ヒートシンク65とファン73との少なくとも一方を有している。ここでは、放熱部15はヒートシンク65とファン73とを有している。
ヒートシンク65は、直方体状をしている。ヒートシンク65は、ベース板と、ベース板の後面に設けられた複数個のフィンとから構成される。図3ではヒートシンク65を単なる直方体として表している。
ヒートシンク65はLEDモジュール59を前面に搭載する。これにより、LED13の紫外線照射中に発生する熱を後方へと放出(伝導)する。
ファン73は筐体部5の内部(ヒートシンク側)から外部へと送風する。これにより、ヒートシンク65の熱が空気に伝わり、伝わった空気がファン73により筐体部5の外部へと送出される。
(6)駆動回路11
駆動回路11はLED13に対して駆動電力(直流電力)を供給する。第1の実施形態における駆動回路11はファン73に対しても駆動電力(直流電力)を供給する。ここでは、LED13とファン73とを並列接続して、電源部9から直接LED13やファン73に給電される。
(7)その他
第1の実施形態では、筐体部5の前面の開口窓29に透光性カバー74が設けられている。透光性カバー74は、主にLED13を保護する機能を有する。第1の実施形態では、照射対象の被照射体の温度を検出するセンサ75と、センサ75からの検出結果が閾値を超えるとLED13への電力供給を停止する電力供給停止回路とを有している。
これにより、被照射体である紫外線硬化樹脂の温度を検出して、硬化状態になると、紫外線照射を停止することができる。なお、電力供給停止回路は、駆動回路11に組み込まれている。
<第2の実施形態>
第1の実施形態の紫外線照射装置1は、LEDから出射された光を被照射体側に反射させる反射部を備えていなかったが、反射部を備えてもよい。反射部を備える紫外線照射装置を第2の実施形態として説明する。なお、ここでは、第1の実施形態で説明した紫外線照射装置に反射部を設けたものを第2の実施形態の紫外線照射装置として説明する。このため、第1の実施形態と同じ構成は、同じ符号を付し、その説明は省略する。
図4は、第2の実施形態に係る紫外線照射装置の斜視図である。
紫外線照射装置101は、ハンドル部3、筐体部5、照射部(7)、電源部9、駆動回路(11)及び放熱部(15)を有し、さらに反射部103を有する。
反射部103は筐体部5の前板(31)に着脱自在に装着される。反射部103は筒状をし、その横断面形状は前板(31)に設けられた開口窓(29)形状と同じ形状をしている。ここでは、一対の側板と上板及び下板とを有する。つまり、横断面形状は矩形状をしている。
ここでの反射部103は、筐体部5から前方へ離れるに従って横断面における面積が徐々に大きくなる、所謂、先拡がり状をしている。この場合は、被照射体が前板(31)の開口窓(29)よりも大きいときに有効である。なお、反射部は、筐体部から前方へ離れるに従って、横断面における面積が徐々に小さくなる、所謂、先細り状であってもよい。この場合は、被照射体が前板の開口窓よりも小さいときに有効である。
なお、一対の側板と上板及び下板における内面に相当する面は反射面105となっている。具体的には、筒状の内面が鏡面仕上げされていたり、反射膜が内面に形成されたりしている。
図5は、反射部の効果を示す実験結果である。
図中の実施品1は、第1の実施形態に係る紫外線照射装置1において、照射部7(LED13)からの距離d[cm]と、その距離での紫外線の光強度E[mW/cm]との関係を示したものである。図中の実施品2は、第2の実施形態に係る紫外線照射装置101(第1の実施形態に係る紫外線照射装置1に反射部103を設けた紫外線照射装置)において、照射部7(LED13)からの距離dと、その距離での紫外線の光強度Eとの関係を示したものである。
反射部103は、筐体部5の中央の開口窓29の形状に合わせ、断面が正方形の筒状をしている。正方形の一辺は50[mm]であり、反射部103の軸方向の長さ(高さ)は50[mm]である。実施品2では、反射部103があるため、距離dが8.4[cm]〜25[cm]での測定値を結んだものである。
図5から分かるように、反射部103を設ける方が(実施品2である。)光強度Eが高くなっている。例えば、反射部103を硬化対象物に近接させた場合、距離dが5.3[cm]となる。この場合、実施品1では光強度Eが115[mW/cm]で、実施品2では光強度Eが510[mW/cm]で、実施品2が実施品1の約4倍の光強度Eを有することとなる。なお、実施品2における距離dが5.3[cm]の光強度は計算値である。
<変形例>
以上、本発明に係る画像形成装置について第1の実施形態及び第2の実施形態を例に説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
1.照射部
照射部を構成するLEDは、全体として4行12列のマトリクス状に配されていたが、別形態のマトリクス状に配されてもよい。また、例えば、円状、多角形状の環状(一重、多重を含む)に配されてもよい。
照射部を構成しているLEDの種類数(ピーク波長の種類)について特に説明していないが、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。複数種類の場合は、種類ごとで区別して照射するように切り替えスイッチを有することで、種々の紫外線硬化樹脂に対応できる。
2.開口窓
筐体部の前面の開口窓は、LEDの配置形状に対応して矩形状をしていたが、例えば、LEDの配置形状がマトリクス状であっても、開口窓を円形状としてもよい。また、LEDの配置形状が円状、多角形状の環状であっても、開口を矩形状(正方形を含む)としてもよいし、楕円形状(円形、長円形を含む)としてもよい。
3.電源部
電源部は、充電・放電可能な充電池を利用したが、例えば、放電専用の電池(例えば、乾電池)と、これらの電池を交換可能に収容する電池ボックスとから構成してもよい。この場合、電池ボックス内に電池がなくても、本発明の「電源部」の一例に相当する。
また、商用電源と接続するアダプタを電源部として選択的に使用するようにしてもよい。これにより、長時間の連続使用が可能となる。
1 紫外線照射装置
3 ハンドル部
5 筐体部
7 照射部
9 電源部
11 駆動回路
13 LED

Claims (2)

  1. 棒状のハンドル部と、
    前記ハンドル部の一端に設けられ且つ開口窓を有する筐体部と、
    前記筐体部内に配され且つ前記開口窓から紫外線を出射する照射部と、
    前記筐体部内に配され且つ前記照射部の紫外線照射中に発生する熱を放出する放熱部と、
    前記ハンドル部の他端の設けられた電源部と、
    前記電源部から受電して前記照射部を駆動させる駆動回路と
    を備え、
    前記照射部は、複数個のLEDから構成され、
    前記電源部は、充放電可能な充電池又は交換可能な電池を電源とする
    紫外線照射装置。
  2. 前記照射部から出射された紫外線を前方へと反射させる反射部が前記筐体部に設けられている
    請求項1に記載の紫外線照射装置。
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