<<第1実施形態>>
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
本発明に係る遊技機に好適な実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、本実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成を説明する。尚、以下の説明において、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指し、上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。
遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技施設に配される島構造体に取り付けられる外枠10と、外枠10に対して開閉自在に取り付けられる内枠11と、内枠11に対して開閉自在に取り付けられる扉枠12と、を備える。内枠11は外枠10に対して、また、扉枠12は内枠11に対して、共に、左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能(開閉可能)に構成される。扉枠12は内枠11の前面側全体を覆うように内枠11に対して取り付けられるが、扉枠12には後述する遊技領域のほぼ全域を前方(遊技者側)から視認することができるように、透明性を有するガラス板が嵌め込まれてなる窓部12aが形成されている。
遊技機100は、遊技盤101を含む。遊技盤101は内枠11に対して着脱可能に取り付けられ、図1に示された各構成部材を備える。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。
遊技機100において、発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に移動方向を変化させながら落下する。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車(不図示)や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口111及び普通入賞口112が設置される。
遊技盤101の略中央部分には、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。画像表示部104は各種の演出画像を表示する。例えば、画像表示部104は、当たり抽選(特別図柄抽選)の抽選結果を表すための特別図柄に対応して設けられた装飾図柄を表示すると共に、遊技機100が当たり抽選の抽選結果を示すまでに行う演出に関する画像を表示する。画像表示部104には、普通図柄抽選の抽選結果を表すための図柄(普通装飾図柄)などを表示しても良い。なお、当たり抽選を受けるための権利は、後述する所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって取得される。また、普通図柄抽選を受けるための権利は、後述する所定の普通図柄抽選条件が成立することによって取得される。
画像表示部104の下方には、第1始動口105及び第2始動口106が設置される。始動口105及び106は、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。上述した第1、第2始動条件は、夫々、遊技球が始動口105、106を通過することによって、即ち始動口105、106に遊技球が入賞することによって成立する。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球を払い出す。始動口105、106や入賞口(大入賞口111及び普通入賞口112)に対する遊技球の入賞に起因して払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。そして、始動口105に対する遊技球の入賞に対して3個の遊技球が払出されることを、「始動口105の賞球は3個である」と称することができる。本実施形態において、始動口105、106、大入賞口111、普通入賞口112の賞球は、夫々、3個、3個、14個、3個である。なお、第1始動口105は、常時開放されている始動口であるのに対して、第2始動口106は電動チューリップ107が作動しているときのみ開放される始動口である。以下の説明では、第1始動口105への遊技球の入賞により成立した第1始動条件に基づく当たり抽選を「第1特別図柄抽選」と称し、第2始動口106への遊技球の入賞により成立した第2始動条件に基づく当たり抽選を「第2特別図柄抽選」と称することがあり、また、両者を区別する必要がない場合には単に「当たり抽選」と称する。尚、入賞を入球と読み替えてもよい。
電動チューリップ107は第2始動口106の近傍に設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、電動チューリップ107が備えるソレノイド420(図9参照)によって行われる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。画像表示部104の右側にはゲート108が配置される。上述した普通図柄抽選条件は、遊技球がゲート108を通過することによって成立する。そして、電動チューリップ107は普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108も、始動口105及び106と同様、遊技球が通過可能な始動領域を形成する。
第1始動口105及び第2始動口106の右方には大入賞口111が設けられる。大入賞口111も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっている。大入賞口111は、遊技球を大入賞口111へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口111へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、大入賞口111が備えるソレノイド421(図9参照)によって行われる。実質的には、大入賞口111が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口111への入賞は不可能であり、大入賞口111が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口111への入賞が可能となる。大入賞口111が開状態となることを、大入賞口111の開放とも言う。大入賞口111は、通常、閉鎖されており、当たり抽選にて大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口111に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば14個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口112が設置される。遊技機100は、普通入賞口112への入賞を検出した場合に所定個数(例えば3個)の賞球を払い出す。尚、第1始動口105、第2始動口106、ゲート108、大入賞口111、普通入賞口112は、図1に示した位置に限らず遊技領域103内の任意の位置に配置されて良い。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111及び普通入賞口112の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口113が設けられている。遊技盤101の右下部分には情報表示部114が設けられている(詳細は後述)。尚、回収口113、情報表示部114の設置位置は任意に変更することができる。
上述したように扉枠12には、窓部12aが形成されており、窓部12aの周囲(扉枠12の外周部分)には、遊技機100が当たり抽選の抽選結果を示すまでに行う演出を含む任意の演出に用いられる各種演出部材等が組み込まれている。演出部材としては、第1のスピーカ115a、第2のスピーカ115b、第3のスピーカ115c(以下、いずれのスピーカであるかを区別する必要がない場合は、単に「スピーカ115」と称することもある。)、演出ライト部116、枠可動役物117が組み込まれている。スピーカ115からは演出に用いられる音声が出力される。演出ライト部116は複数のランプ及び複数のモータを有しており、各モータの駆動により各ランプによる光の照射方向を上下又は左右方向に変更することができる。枠可動役物117は、基本的に基準位置で待機しており、演出に用いられるときに作動位置に移動して演出の一部を構成する部材である。
枠可動役物117について詳説すると、枠可動役物117は折畳式可動役物であり、扉枠12の左上部及び右上部に一つずつ設けられている。左上部及び右上部に設けられた枠可動役物117は、基準位置において、夫々、枠可動役物117の左側及び右側が共に扉枠12に接触するように配される一方、作動位置において、前者は、左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動され、後者は、右側を回動基端側とし左側を回動先端側として前方へ回動されて、枠可動役物117の回動先端側は基準位置に比べて遊技者に向かって突出した位置となる。図1は枠可動役物117が基準位置にある状態を示している。
ところで、演出に用いられる可動役物は、遊技盤101上にも設けられており、本実施形態において遊技盤101上には複数の盤可動役物131〜133(図1参照、なお、盤可動役物133は、盤可動役物133a及び133bを含んで構成され、図1中は、133a及び133bの符号が付されている。)が設けられる。各盤可動役物131〜133は、基本的に基準位置(図1に示した位置)で待機しており、演出に用いられるときに作動位置に移動して演出の一部を構成する。以下、各盤可動役物131〜133の詳細について説明する。
<<盤可動役物131の構成例>>
盤可動役物131は、眼鏡型の盤可動役物(以下、盤可動役物131を「アイギミック131」と称することがある。)であり、アイギミック131の基準位置は画像表示部104の上側である。図1においてアイギミック131は破線にて示されているが、これは、遊技機100に正対する遊技者から視認困難であることを示しており、具体的には、画像表示部104の周囲に設けられた枠部材(不図示)の内側や、遊技盤101の背面側に設けられた収納スペースに収納されている。演出に用いられる際には、画像表示部104の前面に進出(落下)することで、図2に示す作動位置に至る。作動位置においては、アイギミック131の全体が、遊技機100に正対する遊技者から視認可能となる。演出に用いられた後は、再び図1に示す基準位置に戻る。なお、図1では、アイギミック131の基準位置に関し、後述する盤可動役物132の上方に位置しているが、これは図示の関係上、盤可動役物132と重複しない位置に示したものであり、アイギミック131の基準位置は、盤可動役物132の前面側或いは背面側であってもよい。
<<盤可動役物132の構成例>>
盤可動役物132は、顔型の盤可動役物(以下、盤可動役物132を「フェイスギミック132」と称することがある。)であり、フェイスギミック132の基準位置は画像表示部104の上方である。図1においてフェイスギミック132はその一部が破線にて示され、他の部分が実線にて示されているが、破線部は、遊技機100に正対する遊技者から視認困難であることを示しており、実線部は、遊技機100に正対する遊技者から視認可能であることを示している。フェイスギミック132の一部を視認困難とする方法は、アイギミック131と同様に枠部材(不図示)の内側や遊技盤101の背面側に設けられた収納スペースに収納することとすればよい。演出に用いられる際には、画像表示部104の前面に進出して、図3に示す作動位置に至る。作動位置においては、フェイスギミック132の全体が、遊技機100に正対する遊技者から視認可能となる。演出に用いられた後は、再び図1に示す基準位置に戻る。
<<盤可動役物133の構成例>>
盤可動役物133は、2つのブーメラン型の盤可動役物133a、133bを含んで構成される盤可動役物(以下、盤可動役物133を「スラッガーギミック133」と称することがある。)であり、スラッガーギミック133の基準位置は画像表示部104の側方である(より詳説すれば、盤可動役物133aは画像表示部104の左方、盤可動役物133bは画像表示部104の右方である)。スラッガーギミック133は、アイギミック131及びフェイスギミック132とは異なり、基準位置において、スラッガーギミック133の略全体が、遊技機100に正対する遊技者から視認可能である。演出に用いられる際には、図4(a)〜(e)に示すように、画像表示部104の前面(盤可動役物133a及び133bの離間距離が基準位置に比べて短距離となる位置)に進出すると共に、盤可動役物133aは時計回り(図中の矢印S1方向)に回転され、盤可動役物133bは反時計回り(図中の矢印S2方向)に回転される。図4(a)〜(e)はスラッガーギミック133が回転している様子を順次、図示したものである。盤可動役物133a及び133bは、演出に用いられてる際に、互いに干渉しあわないよう(接触しないよう)に、例えば、一方が他方に比べて前方(遊技者に近い側)に位置する。盤可動役物133a及び133bは夫々、演出に用いられる際に、高速で複数回(両者の回転数は同一であっても異なっていてもよい)、回転し、演出に用いられた後は、再び図1に示す基準位置に戻る。
アイギミック131、フェイスギミック132、及び、スラッガーギミック133がどのような演出に用いられるかについての詳細は後述する。
扉枠12の右下位置には、操作ハンドル119が配置されている。操作ハンドル119は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材120が設けられている。発射指示部材120は、操作ハンドル119により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材120を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材120を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。遊技者は後述する右打ち遊技を行う場合、左打ち遊技を行う場合に比べて、発射指示部材120を回転させる角度を大きくすればよい。また、操作ハンドル119には、遊技者が発射指示部材120を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。発射指示部材120が遊技者によって直接操作されていることを当該センサが検出した場合にのみ、遊技機100は遊技球を発射する。
扉枠12において遊技領域103の下方には、演出ボタン121、十字キー122、上皿(打球供給皿)123、上皿レバー124、下皿(余剰球受皿)125及び下皿レバー126などが設けられている。また、扉枠12において遊技領域103の上方には、演出レバー127が設けられている。演出ボタン121、十字キー122、及び、演出レバー127は、遊技者からの操作を受け付けるための操作受付部を構成している。上皿123は遊技球を収容可能な形状を有しており、収容している遊技球を発射部へ送り出す。上皿レバー124は上皿123に収納された遊技球を下皿125に送り出す手段である。下皿125は上皿123に収容しきれない遊技球を収容可能な形状を有しており、遊技球を貯留する。下皿レバー126は下皿125の下面の一部を開口する開口手段であり、遊技者が下皿レバー126を操作することで下皿125に貯留された遊技球が下皿125の下方に配された箱体(不図示の所謂ドル箱)に落下する。以下、演出ボタン121及び演出レバー127について補足する。
<<演出ボタン121の構成例>>
演出ボタン121は、遊技者に直接操作されるカップ型のカバー部材と、カバー部材の内部に配されて遊技者によりカバー部材が操作されたことを検出するボタン操作検知センサ(遊技者の指先等の押圧又は接触等が検知できるセンサであればよく、例えば、電磁誘導型の近接センサや光学式センサを用いることができる)と、カバー部材に対応して設けられてカバー部材に対して所定の態様で光を照射するボタン用発光装置と、カバー部材を後述する基準位置から作動位置に移動させる駆動装置と、を備えて構成される。
ボタン用発光装置は後述する演出制御部403に制御されて、所定の発光態様で発光することが可能である。具体的には、発光色として、白色、水色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色のいずれかの発光色にて発光することが可能であり、且つ、各発光色にて発光する際に、点灯発光或いは点滅発光することが可能である。なお、発光色が虹色である発光態様とは、複数色の発光色を一組として、発光色が順次、切り替えられる発光態様であり、例えば、青色、黄色、緑色、赤色をこの順に、順次切り替えて発光する発光態様である。以下の説明において、演出ボタン121が発光すると記載することがあるが、これは、ボタン用発光装置が発光することと同義である。
駆動装置は、演出ボタン121を基準位置から作動位置に移動させる装置である。図1は演出ボタン121が基準位置にある状態を示し、図5は演出ボタン121が作動位置にある状態を示している。演出ボタン121は作動位置において上方に突出し、遊技者に対して演出ボタン121を操作するように促すことが可能である。従って、演出ボタン121は枠可動役物の一種であるといえる。
<<演出レバー127の構成例>>
演出レバー127は、遊技者に直接操作される棒状のレバー本体と、遊技者によりレバー本体が操作されたことを検出するレバー操作検知センサ(演出レバー127が後述する基準位置にないこと、或いは、後述する操作位置にあることを検知できるセンサであればよく、演出レバー127が操作位置にない場合にはON信号を出力せず、操作位置に至った際にON信号を出力するセンサを用いることができる)と、レバー本体に対応して設けられてレバー本体に対して所定の態様で光を照射するレバー用発光装置と、レバー本体を上下動可能に支持する支持部材と、を備えて構成される。
レバー用発光装置は後述する演出制御部403に制御されて、所定の発光態様で発光することが可能である。本実施形態においてレバー用発光装置が発光可能な発光態様は、ボタン用発光装置と同様であることとするが、ボタン用発光装置と異なっていてもよく、例えば、特定色の発光色による点灯発光のみが可能な発光装置であってもよい。
支持部材は、レバー本体を基準位置である上方位置に付勢する弾性部材と、通常時(演出に使用されない場合)にレバー本体を基準位置にてロックするロック手段と、を有する。演出レバー127が演出に使用される際には、ロック手段によるロックが解除され、レバー本体を図1及び図6に示す基準位置から引き下げて、図6に示す操作位置(引下位置)に移動させることが可能になる。遊技者が手でレバー本体を操作位置まで引き下げた後、レバー本体から手を離すと、弾性部材の付勢力により、レバー本体は基準位置に戻る。
<<情報表示部>>
図7に示す如く、情報表示部114は、当たり抽選の抽選結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部201、普通図柄抽選の抽選結果を示す普通図柄を表示する普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205を備えている。各表示部201〜205をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。特別図柄表示部201は、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示部201bを有する。保留表示部203は、表示部203a、203b及び203cを有する。第1特別図柄抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U1として表示部203aに表示される。第2特別図柄抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U2として表示部203bに表示される。遊技球がゲート108を通過したことによる普通図柄抽選の権利(後述の普図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U3として表示部203cに表示される。
<<遊技機の背面構成>>
図8を参照して、遊技機100の背面構成を説明する。図8は、遊技機100の背面構成を示す、遊技機100の背面斜視図である。遊技機100の裏面には、主制御基板301、賞球制御基板302、演出制御基板303、遊技機100内の各基板に電源を供給する電源基板304、及び、出力端子基板305等が設けられている。それらの基板(特に演出制御基板303)は複数のプリント基板から形成されていても良い。また、遊技機100の裏面には、電源基板304に電力を供給するための電源プラグ315や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。また、主制御基板301にはRAMクリアスイッチ(不図示)が設けられている。遊技機100の電源がオフ状態であるときに、RAMクリアスイッチを押しながら電源スイッチを押して電源をオンにすることで、遊技機100に電力が供給されると共にRAMクリア準備状態となり、再度RAMクリアスイッチを押すことで遊技機100の遊技情報を初期化(RAMクリア)することができ、即ち、遊技機100が初期状態となる。なお、RAMクリアスイッチが押さずに電源スイッチを押して電源をオンにすると、電源オフ前の遊技機100の遊技情報に基づいて遊技機100が制御される。つまり、RAMクリアスイッチが押さずに電源スイッチを押して電源をオンにしても、遊技機100は初期状態とならない。遊技機100が初期状態であるとき、主制御部401は初期状態に対応付けられた各種制御を実行する。遊技機100は大当たり又は小当たりに当選するまで初期状態にて制御される。遊技機100が初期状態である場合の、主制御部401による制御の例を挙げると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態(詳細は後述)に制御し、また、特図判定(詳細は後述)では低確率特図当たり判定テーブルを用いて特図当たり判定を実行し、初期状態用特図変動パターンテーブルを用いて特図変動パターン判定を実行する。また、遊技機100が初期状態であるとき、演出制御部403は通常モードを対象演出モード(詳細は後述)として各種演出を実行する。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件が成立すると、その成立タイミングに応じた特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づく当たり抽選を行う。特図判定用情報の取得は、当たり抽選の権利の取得に相当する。当たり抽選では、当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、小当たりに当選したか、或いはハズレであるか)が判定される。尚、大当たりの当選を大当たりの発生と表現し、小当たりの当選を小当たりの発生と表現することがある。第1特別図柄抽選をおこなった場合、遊技機100は、第1特別図柄表示部201aの第1特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、第1特別図柄抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち当たり抽選の抽選結果を示す態様で)第1特別図柄を停止表示させる。一方、第2特別図柄抽選をおこなった場合、遊技機100は、第2特別図柄表示部201bの第2特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、第2特別図柄抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち当たり抽選の抽選結果を示す態様で)第2特別図柄を停止表示させる。なお、本実施形態において、第2特別図柄抽選では、小当たりに当選することはないこととし(図11参照)、第2特別図柄抽選では、大当たりに当選したか或いはハズレであるかが判定される。一方、第1特別図柄抽選では、小当たりに当選することがあり(図11参照)、第1特別図柄抽選では、大当たりに当選したか、小当たりに当選したか、或いは、ハズレであるかが判定される。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1〜第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。
第1〜第3装飾図柄は、当たり抽選の結果が大当たりである場合には大当たりの種類に応じた組み合わせで停止表示される。例えば、後述の特Aの確変長当たり(図12参照)に当選した場合には、第1〜第3装飾図柄を、特Aの確変長当たりを示す赤色の装飾図柄(例えば、「7,7,7」の数字図柄のゾロ目)で停止表示させる。後述の特B又は特Cの確変長当たりに当選した場合には、各装飾図柄を特B又は特Cの確変長当たりを示す青色の装飾図柄(例えば、「7,7,7」以外の数字図柄のゾロ目)で停止表示させる。尚、特Aの確変長当たりに当選した場合であっても、画像表示部104上に上記青色の装飾図柄を停止表示させ、その後において、特Aの確変長当たりであることを明示する昇格演出(後述する再抽選演出を含む)を行うこともある。
また、当たり抽選の結果がハズレの場合(即ち、当たり抽選に落選した場合)には、第1〜第3装飾図柄を、所謂バラケ目で停止表示させる。バラケ目とは、第1装飾図柄と第2装飾図柄とを関連性のない図柄で停止させることに相当する。
なお、説明は省略するが、当たり抽選の結果、特A〜特Cの当たり以外の当たり(すなわち、図12に示す特D〜特Oの大当たり、通A〜通Fの大当たり及び小当たり)に当選した場合にも、各当たりの種類に応じた組み合わせで第1〜第3装飾図柄が停止表示される。各当たりの種類において、如何なる組み合わせにて第1〜第3装飾図柄を停止表示するかは適宜設定可能である。
大当たりを示す組み合わせで特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、大入賞口111を開放させるラウンド遊技を、当選した大当たりの種類(図12参照)に応じたラウンド分(例えば16ラウンド分)実行する遊技を含む大当たり遊技が行われる。大入賞口111の開放中に遊技球が開放中の大入賞口111へ入賞すると、遊技機100は所定個数(例えば14個)の賞球を払い出す。大当たり遊技状態は、大当たり遊技が終了することによって終了する。
大当たり遊技は、当たり抽選の結果が大当たりであることを示す特別図柄が特別図柄表示部201に停止表示された後に開始される。大当たり遊技が開始されると、所定のオープニング期間(例えば10秒)経過後に、大入賞口111を開放させるラウンド遊技が、所定のラウンド間インターバル期間(後述する大入賞口開放パターンにて設定される時間)を隔てて複数回(後述する大当たりの種類に応じて設定されるラウンド数(図12参照)に応じた回数)実行される。そして、最後のラウンド遊技が終了し、所定のエンディング期間(例えば5秒)が経過した後に、大当たり遊技が終了される。つまり本実施形態において大当たり遊技は、オープニング期間、N回分のラウンド遊技が実行される期間、(N−1)回分のラウンド間インターバル期間、エンディング期間から構成されるといえる(Nは、大当たりの種類に応じて設定されるラウンド数に応じた回数)。なお、大当たり遊技が開始されてから終了されるまでの期間(つまり遊技機100が大当たり遊技状態である期間)のことを、大当たり遊技期間或いは大当たり遊技中とも称する。
遊技機100は、大当たり遊技状態において、当たり抽選(特別図柄抽選)を行わない。遊技機100は、大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態が大当たり遊技状態から、他の遊技状態(例えば高確率電サポ遊技状態)に変更されることで、当たり抽選を行う状態に復帰する。大当たり遊技中は、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指し、左打ちでは第2始動口106、大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができない。大当たり遊技状態は、通常遊技状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態である(換言すれば、大当たり遊技は、通常遊技状態における遊技よりも遊技者にとって有利である)。大当たり遊技における有利とは、通常遊技状態での遊技と比べて、大入賞口111の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口111の開放を伴う遊技状態(上述した大当たり遊技状態を含む)を除いて、低確率非電サポ遊技状態である通常遊技状態、高確率電サポ遊技状態、及び、高確率非電サポ遊技状態、低確率電サポ遊技状態の内、何れか1つの遊技状態をとる。遊技機100の初期状態における遊技状態は、低確率非電サポ遊技状態である。電サポとは、電チューサポート機能の略であり、詳細については後述する。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び低確率電サポ遊技状態は、低確率遊技状態に属する。低確率遊技状態において、遊技機100は、低確率特図当たり判定テーブル(後述の図11のテーブルTAt1参照)を用いた当たり抽選を行う。本実施形態では例として、1/392.4311の確率で大当たりに当選する当たり抽選を行うものとする。なお、低確率遊技状態では主として左打ち遊技が行われ、左打ち遊技により第1特別図柄抽選が行われる場合、1/387.787の確率で小当たりに当選する。
高確率電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、高確率遊技状態に属する。高確率遊技状態において、遊技機100は、高確率特図当たり判定テーブル(後述の図11のテーブルTAt2参照)を用いた当たり抽選を行う。本実施形態では例として、1/42.2813の確率で大当たりに当選する当たり抽選を行うものとする。つまり、高確率遊技状態では、低確率遊技状態に比べて、約9.3倍高い確率で大当たりに当選するようになっている。従って、大当たりの当選に関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。なお、電サポ遊技状態では主として右打ち遊技が行われ、右打ち遊技により第2特別図柄抽選が行われる場合、小当たりには当選しない。なお、以下の説明及び図面では、低確率遊技状態における大当たりの当選確率、高確率遊技状態における大当たりの当選確率、小当たりの当選確率について、夫々、小数点以下を四捨五入した値、すなわち1/392、1/388、1/42を用いる。
高確率電サポ遊技状態及び低確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。遊技機100が電サポ遊技状態である期間を電サポ遊技期間或いは電サポ遊技中と称することがある。電サポの具体的な内容としては、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、例えば、電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普通図柄抽選の当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られ、結果、電サポ遊技状態では、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、当たり抽選の契機は第2始動口106への入賞となる。なお、遊技領域103には、右打ち遊技が行われているときに打ち出された遊技球が第1始動口105に入賞されないように釘や障害物が設けられており、右打ち遊技が行われているときおいて第1始動条件は成立しない。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、当たり抽選の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の内部構成>>
図9を参照して、遊技機100の内部構成を説明する。図9は、遊技機100内の、制御に関わる部分のブロック図である。図9に示す如く、遊技機100に設けられた制御部400は、遊技の進行を制御する主制御部401と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403とを備えている。制御部400の他、図9に示される各構成要素が遊技機100に設けられる。例えば、図8の主制御基板301、賞球制御基板302及び演出制御基板303により、夫々、図9の主制御部401、賞球制御部402及び演出制御部403が形成され、図8の出力端子基板305は図9の盤用外部情報端子基板491を含む。
[1.主制御部]
主制御部401は、CPU(Central Processing Unit)411と、ROM(Read Only Memory)412と、RAM(Random Access Memory)413と、不図示の入出力インターフェース(I/O)等を備えて構成される。主制御部401におけるCPU、ROM、RAMを、夫々、特に、メインCPU、メインROM、メインRAMとも呼ぶ。メインCPU411は、遊技の進行に関する各種プログラム等をメインROM412から読み出し、メインRAM413をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。図9に示す如く、メインROM412には、テーブルTAt、TZt、THt、FAt、FZt、FHt及びDKtが格納され、メインRAM413には、記憶領域413a〜413jが設けられている。この他にも、様々なテーブルをメインROM412に格納しておくことができると共に、様々な記憶領域をメインRAM413に設けておくことができる。
また、主制御部401には、遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略すことがある)が接続されている。例えば、図示のように、主制御部401には、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW414aと、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW414bと、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW415と、大入賞口111へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW416と、普通入賞口112へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW417と、が接続されている。
SW414a及び414b並びにSW415〜417の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部401へ出力し、主制御部401は、入力された検出信号に基づき、当たり抽選を受けるための権利に相当する特図判定用情報を記憶したり、特図判定用情報を用いて当たり抽選をおこなったり、普通図柄抽選を受けるための権利に相当する普図判定用情報を記憶したり、普図判定用情報を用いて普通図柄抽選をおこなったり、賞球制御部402に対して賞球の払い出し指示をおこなったりする。SW414a、414b、415、416及び417として、近接スイッチなどを採用することができる。また、第1始動口105が遊技盤101上に複数設けられている場合、複数の第1始動口105の夫々に対して第1始動口SW414aが設けられる。第2始動口106、ゲート108、大入賞口111、普通入賞口112が複数設けられる場合も同様である。
また、主制御部401には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。例えば、図示のように、主制御部401には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド420と、大入賞口111を開閉動作させる大入賞口ソレノイド421と、が接続されている。主制御部401は、普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップソレノイド420に対し電気信号を入力又は非入力とし、当たり抽選の抽選結果に基づき大入賞口ソレノイド421a及び421bに対し電気信号を入力又は非入力とする。ソレノイド420及び421は、夫々、主制御部401から供給される電気信号を機械的な運動に変換することで、電動チューリップ107の開閉動作、大入賞口111の開閉動作を行う。
また、主制御部401には、図7の情報表示部114内の各種表示部が接続される(但し、図9において表示部204及び205の図示は省略)。主制御部401は、当たり抽選の抽選結果に基づき第1特別図柄表示部201a又は第2特別図柄表示部201bの表示制御を行い、普通図柄抽選の抽選結果に基づき普通図柄表示部202の表示制御を行う。更に、主制御部401は、保留情報数U1、U2及びU3に基づき保留表示部203の表示内容を制御する。
[1−1.メイン処理]
図10に、主制御部401が行う主だった処理を列記する。遊技機100へ電力が供給されると、メインCPU411によりメイン処理が実行される。メイン処理において、メインCPU411は、主制御部401のCTC(タイマカウンタ)などの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容を示す設定情報を設定記憶領域413aに記憶させる。例えば、後述のタイマ割込処理を実行する周期などを示す情報が、設定情報に含まれる。また、メイン処理では、遊技機100への電源の遮断の有無が監視され、電源が遮断された場合にはバックアップ情報を生成して、該バックアップ情報をバックアップ記憶領域413bに記憶させる。メインRAM413にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(例えば1日)電源が供給されるようになっている。このため、メインRAM413は、遊技機100の電源が遮断されても一定期間、バックアップ記憶領域413bに記憶されたバックアップ情報を保持できる。
[1−2.タイマ割込み処理]
メインCPU411は、メイン処理により設定記憶領域413aに記憶された周期(例えば数ミリ秒又はそれ以下の周期)で、メイン処理に対しタイマ割込処理を割り込み実行する(図10参照)。タイマ割込処理において、メインCPU411は、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理を順次実行する。
[1−2−1.乱数更新処理]
乱数更新処理を説明する(図10参照)。乱数更新処理において、メインCPU411は、カウンタ記憶領域413cに記憶された各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。カウンタ記憶領域413cには、特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数カウンタC4、普図図柄乱数カウンタC5、普図変動パターン乱数カウンタC6及びリーチ乱数カウンタC7を含む、主制御部401が管理する各種乱数カウンタのカウント値が記憶されている。カウンタC1〜C7は、夫々、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数、普図当たり乱数、普図図柄乱数、普図変動パターン乱数、リーチ乱数をカウントする。乱数更新処理において、メインCPU411は、乱数カウンタC1〜C7の内、何れか任意のカウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。ここでは例えば、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数を、夫々、「0〜65535」、「0〜199」、「0〜499」の範囲内でカウントさせるものとする。また、例えば、普図当たり乱数、普図図柄乱数、普図変動パターン乱数、リーチ乱数を、夫々、「0〜99」の範囲内でカウントさせるものとする。尚、本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
[1−2−2.スイッチ処理]
スイッチ処理を説明する(図10参照)。スイッチ処理において、メインCPU411は、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理、普通入賞口スイッチ処理を順次実行する。
始動口スイッチ処理は、第1及び第2始動口スイッチ処理から成る(図10参照)。第1始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、第1始動口SW414aにより第1始動口105に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口105への入賞に基づく第1始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cの特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2及び特図変動パターン乱数カウンタC3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を、特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)をメインRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。第2始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、第2始動口SW414bにより第2始動口106に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口106への入賞に基づく第2始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cの特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)を、メインRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。
特図判定用情報記憶領域413dは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる(「特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域413dに記憶すること」と「当たり抽選の権利を保留すること」とは同義であるともいえる)。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413dには、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413d内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413dに記憶された各特図判定用情報に対し、当たり抽選を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする(つまり、第1特別図柄抽選よりも第2特別図柄抽選のほうが優先される)。始動口スイッチ処理の中で実行される事前判定処理については後述する。
ゲートスイッチ処理(図10参照)において、メインCPU411は、ゲートSW415によりゲート108を通過した遊技球が検出されたタイミング(即ち、ゲート108の通過に基づく普通図柄抽選条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cの普図当たり乱数カウンタC4、普図図柄乱数カウンタC5及び普図変動パターン乱数カウンタC6のカウント値を取得し、取得したカウンタC4〜C6のカウント値を普図当たり乱数、普図図柄乱数及び普図変動パターン乱数として含んだ普図判定用情報(普図保留情報)を、メインRAM413の普図判定用情報記憶領域413iに記憶させる。普図判定用情報記憶領域413iは、普図判定用情報を所定数を上限として記憶することができる(「普図判定用情報を普図判定用情報記憶領域413iに記憶すること」と「普通図柄抽選の権利を保留すること」とは同義であるともいえる)。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413i内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域記憶領域413iに記憶された各普図判定用情報に対し普通図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
大入賞口スイッチ処理(図10参照)において、メインCPU411は、大入賞口111に入賞した遊技球を大入賞口SW416により検出する。普通入賞口スイッチ処理(図10参照)において、メインCPU411は、普通入賞口112に入賞した遊技球を普通入賞口SW417により検出する。
[1−2−3.特別図柄処理]
特別図柄処理(図10参照)を説明する。特別図柄処理において、メインCPU411は特図判定を実行する。特図判定は、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定から成る。上述の当たり抽選は、特図当たり判定及び特図図柄判定を含み、特図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。故に、特図判定は当たり抽選を包含すると考えても良いし、特図判定と当たり抽選は互いに等価であると考えても良い。特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されている特図判定用情報を用いて、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を特図判定結果記憶領域413eに記憶させる。そして、特図変動パターン判定によって選択された特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動表示を行った後、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す図柄で特別図柄を停止させる。
メインCPU411は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果を含む変動開始コマンドをメインRAM413に設定することで演出制御部403に対し変動演出の実行開始を指示し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをメインRAM413に設定することで演出制御部403に対し変動演出の実行終了を指示する。また、特図当たり判定の結果が大当たり又は小当たりの当選を示しているとき、メインCPU411は、変動停止コマンドに続きオープニングコマンドをメインRAM413に設定することで演出制御部403に対し大当たり又は小当たりに対応付けられた当たり演出の実行開始を指示し、エンディングコマンドをメインRAM413に設定することで演出制御部403に対し、大当たり又は小当たりに対応付けられた当たり演出の実行終了を指示する。オープニングコマンドには、当たり演出の実行開始を指示する役割の他、オープニング期間を示す情報、当たりの種類を示す情報、大当たりの発生時における遊技機100の遊技状態を特定可能な情報が含まれる。エンディングコマンドには、大当たり遊技の終了タイミングを示す情報、言い換えれば上記エンディング期間を示す情報が含まれる。演出制御部403は上記オープニングコマンド及びエンディングコマンドに含まれる情報に基づいて当たり演出の内容を決定することが可能である。これらのコマンドは、後述の出力処理(図10参照)において演出制御部403に出力される。演出制御部403により決定される当たり演出の詳細については、後述する当たり演出処理(図17参照)にて説明する。
特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413d内で最も優先順位を高く設定された特図判定用情報を判定対象(当該判定対象)TTとして取得し、判定対象TTの特図判定用情報を用いて特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413dから消去されて(故に保留情報U1又はU2が1だけ減少し)他の記憶領域(不図示)に移される。尚、特別図柄処理において、記憶領域413dに特図判定用情報が記憶されていない場合には、特図判定が行われることなく特別図柄処理を終える。
特別図柄処理において、メインCPU411は、まず、メインROM412に記憶された特図当たり判定テーブルTAtと判定対象TTの特図当たり乱数との比較を伴う特図当たり判定を行う。
図11に示すように、特図当たり判定テーブルTAtは、低確率特図当たり判定テーブルTAt1と、高確率特図当たり判定テーブルTAt2とから構成される。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。なお、本明細書において所定の判定値とは、予めメインROM112に格納された値であって、所定の判定に用いられる値を意味し、特図当たり判定テーブルTAtにおける所定の判定値は、特図当たり判定に用いられる値であることを意味する。後述する他の判定値も同様であり、例えば、特図変動パターンテーブルにおける所定の判定値は、特図変動パターン判定に用いられる値である。
メインCPU411は、特図当たり判定時(即ち当たり抽選時)に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。ここでは、大当たりの当選確率(当たり抽選の当選確率)が、低確率遊技状態、高確率遊技状態において、夫々、1/392、1/42となるように、特図当たり判定テーブルTAtが形成されているものとする。
また、メインCPU411は、特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる特別図柄で表される特定のハズレである。メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。ここでは、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率は1/388であるとする。但し、第2特別図柄抽選では小当たりに対して判定値が対応付けられていないため、特図当たり乱数の如何に関係なく、小当たりに当選することは無い。
図12は、大当たりの種類を示す図である。大当たりの種類として、特A〜特O、及び、通A〜通Fがある。大当たりの種類は、例えば、大入賞口111の開放パターン及び大当たり遊技後の遊技状態並びに電サポ回数に基づいて分類することが可能であり、本明細書において各大当たりは、確変長当たり、突確短当たり、潜確短当たり、通常長当たり、通常短当たりのいずれかに属する。詳細は後述する記載より明らかとなるが、予め簡潔に説明すれば、確変長当たりは、大入賞口111のロング開放を含む大当たり遊技の後、高確率電サポ遊技状態が実質的に次回の大当たりの発生まで継続する大当たりである。突確短当たりは、大入賞口111のロング開放を含まない大当たり遊技の後、高確率電サポ遊技状態が実質的に次回の大当たりの発生まで継続する大当たりである。潜確短当たりは、大入賞口111のロング開放を含まない大当たり遊技の後、高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態が実質的に次回の大当たりの発生まで継続する大当たりである。通常長当たりは、大入賞口111のロング開放を含む大当たり遊技の後、低確率電サポ遊技状態が所定期間継続し、所定期間継続後は低確率非電サポ遊技状態となる大当たりである。通常短当たりは、大入賞口111のロング開放を含まない大当たり遊技の後、低確率電サポ遊技状態が所定期間継続し、所定期間継続後は低確率非電サポ遊技状態となる大当たりである。本明細書において「次回」の大当たりとは、特定の大当たりが発生した場合に当該特定の大当たりの発生時点を基準に次に発生した大当たりを示す。
本実施形態において「確変」及び「突確」の大当たりとは、対応する大当たり遊技の後に、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態に制御される大当たりの種類である。「潜確」の大当たりとは、対応する大当たり遊技の後に、遊技機100の遊技状態が高確率非電サポ遊技状態に制御される大当たりの種類である。「通常」の大当たりとは、対応する大当たり遊技の後に、遊技機100の遊技状態が低確率電サポ遊技状態に制御される大当たりの種類である。「長当たり」の大当たりとは、対応する大当たり遊技として、大入賞口111のロング開放を含む大当たり遊技が実行される大当たりの種類である。「短当たり」の大当たりとは、対応する大当たり遊技として、大入賞口111のロング開放を含まない大当たり遊技が実行される大当たりの種類である。「確変」の大当たりと、「突確」の大当たりとの違いは、前者が「長当たり」の大当たりに対応付けられるのに対して、後者が「短当たり」の大当たりに対応付けられることである。言い換えれば、大入賞口111のロング開放を含む大当たり遊技が実行された後に、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態に制御される大当たりは「確変」の大当たりであり、大入賞口111のロング開放を含まない大当たり遊技が実行された後に、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態に制御される大当たりは「突確」の大当たりであるといえる。
以下、特A〜特O及び通A〜通Fが、確変長当たり、突確短当たり、潜確短当たり、通常長当たり、通常短当たりのいずれに属するかについて述べると共に、各大当たりの変動演出及び当たり演出に注目して、大当たり同士の関係(一部小当たりとの関係を含む)について述べる。なお、大当たり間、又は、大当たりと小当たり間における大入賞口111の開閉動作の態様(大入賞口開放パターン)については後述する。
確変長当たりに属する大当たりは、特A〜特C及び特H〜特Oである。なお、特H及び特Iは通A〜通Cと密接に関連する当たりの種類であるため、通A〜通Cに関する記載箇所にて説明する。
特A〜特Cに当選した場合、演出制御部403は、変動演出(図17参照)の終了前(特別図柄の停止表示直前であって、大当たり遊技が開始される直前)に、如何なる大当たりに当選したか(大当たり遊技において何ラウンド分、大入賞口111が開放されるか)について示唆する演出(例えば特Aに当選している場合は「MAX BONUS」と画像表示部104に表示し、特B又は特Cに当選している場合は「BONUS」と画像表示部104に表示する演出)を実行する。これにより遊技者は、大当たり遊技が開始される前に、如何なる大当たりに当選したかを認識することができる。なお、特A〜特Cに当選した場合、大当たり遊技後に遊技状態は高確率電サポ遊技状態に設定される(図13参照)ので、特A〜特Cの大当たりに当選したことを遊技者に示唆することで、同時に、大当たり遊技後に高確率電サポ遊技状態に設定されことを示唆することができる。
特J〜特Oに当選した場合、演出制御部403は、変動演出(図17参照)の終了前に、共通又は類似する演出(例えば、画像表示部104にて仮停止表示された3列の装飾図柄の内、中央にて仮停止表示されている装飾図柄の上に、特J〜特Oの何れかの大当たりに当選したことを示す特殊図柄(例えば、「兄弟RUSH」との文字が付加された画像)を重畳表示する演出)を実行する。つまり、特J〜特Oに当選した場合、遊技者は、大当たり遊技の開始前に、何れの大当たりに当選したかを認識することが困難である。加えて、特J〜特Oに当選した場合、演出制御部403は、大当たり遊技中に当たり演出(図17参照)を実行する。特J〜特Oの当たり演出として、大当たり遊技が継続されるか否かを示唆する演出を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技が継続される場合、大当たり遊技が継続されることを示唆する演出を実行し、大当たり遊技が継続されない場合、大当たり遊技が継続されないことを示唆する演出を実行する。なお、特Jに当選していた場合、大当たり遊技が継続されないことを示唆する演出は実行されない(大当たり遊技が継続されることを示唆する演出のみ実行される)。大当たり遊技が継続されないことを示唆する演出が実行された場合、遊技者は当該演出により、特K〜特Oの何れの大当たりに当選していたかを認識することができ、また、大当たり遊技が継続されないことを示唆する演出が実行されないことで、特Jに当選していたことを認識することができる。これにより遊技者は、当たり演出として、大当たり遊技が継続されないことを示唆する演出が実行されないように願うこととなって、遊技の興趣が向上する。
突確短当たりに属する大当たりは、特D、特F及び特Gである。潜確短当たりに属する大当たりは、特Eである。特Dの突確短当たりと、特F及び特Gの突確短当たりとは、当該大当たりの種類が設けられている意図が異なり、特Dは特E及び小当たりと密接に関連する当たりの種類であり、特F及び特Gは通D〜通Fと密接に関連する当たりの種類である。以下、特D、特E及び小当たりについて説明を行う。特F及び特Gについては後述する通D〜通Fに関する記載箇所にて説明する。
低確率非電サポ遊技状態において、特D、特E及び小当たりに当選した場合、演出制御部403は、変動演出(図17参照)の終了前に、共通又は類似する演出(例えば、高確率非電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像(例えば「緊急通報モード」との文字が付加された画像)を画像表示部104に表示する演出)を実行する。但し、特Dの変動演出は、特E及び小当たりの変動演出に比べて、変動演出の終了前において、高確率非電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像を、高確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像(例えば「BUTTLE RUSH」との文字が付加された画像)に変更する演出が実行される点で、異なる。つまり特Dに当選した場合、変動演出の前半においては、遊技者に対して大当たり遊技後の遊技状態に関し、高確率非電サポ遊技状態に制御されることを示唆しながらも、後半においては高確率電サポ遊技状態に制御されることを示唆するため、遊技者は、あたかも、大当たり遊技中に、大当たり遊技後の遊技状態が変更されたかのような印象をもつことになり、遊技の興趣が向上しうる。また、高確率非電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像を、高確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像に変更する演出が実行が実行されない場合、現実的には、特Eに当選していれば、高確率非電サポ遊技状態に制御されるが、小当たりに当選していれば、低確率非電サポ遊技状態に制御される。つまり、高確率非電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像が画像表示部104に表示されても、遊技者は、実際の遊技状態が高確率非電サポ遊技状態であるか低確率非電サポ遊技状態であるかを認識することは困難である。従って遊技者は、現在の遊技状態が高確率非電サポ遊技状態である期待感をもって遊技を行うこととなり、遊技の興趣が向上しうる。なお、低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において特Eに当選した場合には、特Eの大当たり遊技後に、遊技状態が高確率電サポ遊技状態に制御されること、及び、特Eは5R(実質0R)であって実質的に賞球を得られない(大入賞口111のショート開放のみから構成される大当たり遊技であって、ショート開放されているときに遊技球を大入賞111に入賞させることは困難である)大当たり遊技が実行されること、が、特Dに当選した場合と同様であることから、低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において特Eに当選した場合、上述した特Dに当選した場合と同様の演出が実行されることとすればよい。
通常長当たりに属する大当たりは、通A〜通Cである。特H、特I及び通A〜通Cに当選した場合、演出制御部403は、変動演出(図17参照)の終了前に、共通又は類似する演出(例えば、画像表示部104にて仮停止表示された3列の装飾図柄の内、中央にて仮停止表示されている装飾図柄の上に、特H、特I及び通A〜通Cの何れかの大当たりに当選したことを示す特殊図柄(例えば「異次元突破ボーナス」との文字が付加された画像)を重畳表示する演出)を実行する。つまり、特H、特I及び通A〜通Cに当選した場合、遊技者は、大当たり遊技の開始前に、何れの大当たりに当選したかを認識することが困難である。加えて、特H、特I及び通A〜通Cに当選した場合、演出制御部403は、大当たり遊技中に当たり演出(図17参照)を実行する。特Hの大当たり遊技中には、大当たり遊技後に高確率電サポ遊技状態に制御されることを示唆する当たり演出が実行されるのに対して、特I及び通A〜通Cの大当たり遊技中には、大当たり遊技後に高確率電サポ遊技状態に制御されない(低確率電サポ遊技状態に制御される)ことを示唆する当たり演出を実行する。つまり遊技者は当たり演出として、高確率電サポ遊技状態に制御されることを示唆する当たり演出が実行されることを願うこととなって、遊技の興趣が向上する。更に、大当たり遊技後に高確率電サポ遊技状態に制御されないことを示唆する当たり演出が実行された場合であっても、特Iの大当たりに当選していた場合における実際の遊技状態は高確率電サポ遊技状態である。これにより遊技者は、大当たり遊技後に高確率電サポ遊技状態に制御されないことを示唆する当たり演出が実行された場合であっても、現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態である期待感をもって遊技を行うこととなり、遊技の興趣が向上しうる。
通常短当たりに属する大当たりは、通D〜通Fである。特F、特G及び通D〜通Fに当選した場合、演出制御部403は、変動演出(図17参照)にて、共通又は類似する演出(例えば、低確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像(例えば「特訓モード」との文字が付加された画像)を画像表示部104に表示する演出)を実行する。但し、特Fの変動演出は、特G及び通D〜通Fの変動演出に比べて、変動演出の終了前において、低確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像を、高確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像(例えば「BUTTLE RUSH」との文字が付加された画像)に変更する演出が実行される点で、異なる。つまり特Fの大当たりに当選した場合、変動演出の前半においては、遊技者に対して大当たり遊技後の遊技状態に関し、低確率電サポ遊技状態に制御されることを示唆しながらも、後半においては高確率電サポ遊技状態に制御されることを示唆するため、遊技者は、あたかも、大当たり遊技中に、大当たり遊技後の遊技状態が変更されたかのような印象をもつことになり、遊技の興趣が向上しうる。また、特G及び通D〜通Fに当選した場合、低確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像を、高確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像に変更する演出が実行が実行されず、遊技者は落胆することとなるが、特Gに当選している場合における実際の遊技状態は高確率電サポ遊技状態である。これにより遊技者は、低確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像を、高確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像に変更する演出が実行が実行されない場合であっても、現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態である期待感をもって遊技を行うこととなり、遊技の興趣が向上しうる。
特A〜特O、及び、通A〜通Fには夫々ラウンド数が設定されており、特A〜特Oのラウンド数は、夫々、16R、5R、16R(実質5R)、16R(実質0R)、5R(実質0R)、4R(実質0R)、4R(実質0R)、4R、4R、16R、16R(実質11R)、16R(実質9R)、7R、7R(実質5R)、5Rであり、通A〜通Cのラウンド数は、夫々、4Rであり、通D〜通Fのラウンド数は、夫々、4R(実質0R)である。尚、大当たりにおける“R”はラウンドを示す。各ラウンドにおいて、大入賞口111の開放時間が所定時間に達するまで、大入賞口111が開放される。但し、各ラウンドにおいて、大入賞口111の開放時間が所定時間に達さなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定数(例えば、10個であり、以下、所定カウント数と称することがある)に達した時点で大入賞口111は閉鎖される。以下の大入賞口111の開放時間に関する説明では、各ラウンドにおいて大入賞口111への遊技球の入賞数が所定数に達していない状況を想定している。
ここでラウンド数について補足する。上述し、且つ、図12に示すラウンド数は、数値部分をN1〜N3の変数(N1〜N3は整数)に置き換えた場合、N1R、或いは、N2R(実質N3R)と表される。ここでN1及びN2は大入賞口111を開放するラウンド遊技が実行されるラウンドの数を示す数値であり、また、N1及びN3は大入賞口111が所定のロング開放時間(例えば30秒)だけ開放されるラウンド遊技が実行されるラウンドの数を示す数値である。つまり、ラウンド数が「N1R」であるとは、ラウンド遊技がN1ラウンド分実行され、且つ、全てのラウンド遊技において大入賞口111が所定のロング開放時間だけ開放されることを示している。これに対して、ラウンド数が「N2R(実質N3R)」であるとは、ラウンド遊技がN2ラウンド分実行され、且つ、その内、N3ラウンド分が、大入賞口111が所定のロング開放時間だけ開放されるラウンド遊技であることを示している。なお、後者の場合、N2とN3とは異なる数値が設定されるが、その差である(N2−N3)ラウンド分は、大入賞口111が所定のロング開放時間よりも短い所定のショート開放時間(例えば0.2秒)だけ開放される。従って、例えば特Cのラウンド数である、「16R(実質5R)」とは、16ラウンド分、大入賞口111を開放する大当たり遊技が実行されるが、その内、5ラウンド分は、ロング開放時間だけ開放されるラウンドであり、11ラウンド分はショート開放時間だけ開放されるラウンドであることを示している。なお、本明細書では、大入賞口111が所定のロング開放時間だけ開放されることを、ロング開放と称し、大入賞口111が所定のショート開放時間だけ開放されることを、ショート開放と称することがある。
本実施形態では、各大当たりにおいて、大入賞口111がロング開放される際のロング開放時間は、所定のロング開放時間dt1(例えば30秒)で共通とされ、また、各大当たりにおいて、大入賞口111がショート開放される際のショート開放時間は、上記所定のロング開放時間dt1よりも開放時間が短い所定のショート開放時間dt2(例えば0.2秒)で共通とされる。なお、各大当たりにおける大入賞口111のロング開放時間及びショート開放時間は、大当たり間で異なる開放時間が設定されてもよい。
第1特別図柄抽選において、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特C、特D、特E、特H、特I、特J、特K、特L、特M、特O、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、10%、35%、1%、10%、11%、1%、1%、2%、2%、4%、6%、3%、4%、10%である。第2特別図柄抽選において、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特F、特G、特J、特M、特N、通D、通E、通Fとなる割合は、夫々、50%、16%、1%、11%、1%、2%、2%、3%、4%、10%である。つまり、特A、特J及び特Mは第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の双方において当選する大当たりであり、その他の大当たりは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の一方において当選する大当たりである。
図13に、大当たりの分類と大当たりの発生を契機とした遊技状態の変化の様子を示す。
確変長当たり(特A〜特C、特H〜特O)又は突確短当たり(特D、特F、特G)に属するいずれかの大当たりに当選した場合、メインCPU411は、当選した大当たりの種類に対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、低確率非電サポ移行条件が成立するまで、その設定内容(高確率電サポ遊技状態)を維持し、低確率非電サポ移行条件が成立すると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。低確率非電サポ移行条件は、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数(即ち特別図柄が変動表示を介して変動停止した回数)が高確率付与回数以上且つ電サポ付与回数以上になることで成立する。確変長当たり及び突確短当たりに対する高確率付与回数、電サポ付与回数は、共に10000回である(図12参照)。つまり、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態に設定されている場合、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が、10000回に至るまで、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態に維持され、10000回を超えることで、上述した低確率非電サポ移行条件が成立し、遊技機100の遊技状態は低確率非電サポ遊技状態に設定される。
高確率付与回数とは、高確率遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がik回分だけ変動する間、遊技状態が高確率遊技状態とされ且つ特別図柄がik回分だけ変動した後は低確率遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する高確率付与回数はik回である(ikは整数)。また、電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がid回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がid回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はid回である(idは整数)。実際には、確変長当たり又は突確短当たりに属するいずれかの大当たりに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数は、共に10000回であり(図12参照)、且つ、高確率電サポ遊技状態における大当たりの当選確率は “1/42”であるため、大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
潜確短当たりに属する大当たり(すなわち特E)に当選した場合、メインCPU411は、特Eに対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態に設定し、低確率非電サポ移行条件が成立するまで、その設定内容(高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態)を維持し、低確率非電サポ移行条件が成立すると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。実際には、特Eに対する高確率付与回数は10000回であり、電サポ付与回数は、0回又は10000回であり(図12参照)、且つ、高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態における大当たりの当選確率は “1/42”であるため、大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
ところで、特Eの大当たりが発生した際に、メインCPU411により、遊技機100の遊技状態が高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態のいずれに設定されるかは、特Eの大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態によって定められる。特Eの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であれば、特Eの大当たり遊技後、遊技機100の遊技状態は高確率非電サポ遊技状態に設定され、特Eの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態以外であれば、特Eの大当たり遊技後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態に設定される。なお、変形例として、特Eの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率遊技状態であれば、特Eの大当たり遊技後、遊技機100の遊技状態は高確率非電サポ遊技状態に設定され、特Eの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態であれば、特Eの大当たり遊技後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態に設定されることとしてもよい。
通常長当たり又は通常短当たりに属するいずれかの大当たりに当選した場合、メインCPU411は、当選した大当たりの種類に対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、低確率非電サポ移行条件が成立すると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。通A〜通Fに対する高確率付与回数は0回であり、通A、通B、通C、通D、通E、通Fに対する電サポ付与回数は、夫々、50回、30回、20回、50回、30回、20回である(図12参照)であるため、実際には、電サポ付与回数が経過することで、遊技機100の遊技状態が低確率電サポ遊技状態に設定されると言える。
特図当たり判定において大当たりに当選したと判定した場合、メインCPU411は、メインROM412に記憶されている特図図柄判定テーブルTZtと判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて大当たりの種類を判定する特図図柄判定を行う。
特図図柄判定テーブルTZtは、第1特図図柄判定テーブルと、第2特図図柄判定テーブルとから構成される。判定対象TTが第1始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第1特図図柄判定テーブルを用いて、判定対象TTが第2始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第2特図図柄判定テーブルを用いて、特図図柄判定が行われる。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合(図12参照)で定まるように、夫々、第1、第2特図図柄判定テーブルが形成されている。
図12から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値よりも大きいことを意味する。“大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値”を、大当たり遊技におけるラウンド数の期待値、又は、大当たり遊技における大入賞口111の総開放時間の最大値の期待値に読み替えても良い。
メインCPU411は、特別図柄処理において、特図変動パターンテーブルTHtと判定対象TTの特図変動パターン乱数とに基づき、判定対象TTに対する特図変動パターンを判定する特図変動パターン判定を行う。尚、詳細には例えば、メインCPU411は、特図変動パターン判定において、特図変動パターンテーブルTHtと、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数及びリーチ乱数とに基づき、判定対象TTに対する特図変動パターンを判定すると良い。リーチ乱数は、判定対象TTの変動演出においてリーチ演出を行うか否かを決定するために参照される。リーチ演出は、第1〜第3装飾図柄の内、第1及び第2装飾図柄(例えば左図柄及び右図柄)を有効ライン上にて共通の装飾図柄で揃えた後に、比較的長い時間をかけて第3装飾図柄が当該共通図柄にて揃うか否か(即ち大当たりであるか否か)を示唆する演出である。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。特図変動パターンテーブルTHtには複数の特図変動パターンが含まれており、特図変動パターン判定において判定対象TTに対する1つの特図変動パターンが選択される。各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さ)を定義している。特図変動パターン判定において、CPU411は、選択した特図変動パターンテーブルに含まれる複数の特図変動パターンの中から、判定対象TTの特図変動パターン乱数に基づき、1つの特図変動パターンを選択する。具体的には例えば、特図当たり乱数と特図当たり判定テーブルTAt内の判定値に基づいて大当たりであるか否かを判定し、大当たりである場合には特図図柄乱数と特図図柄判定テーブルTZt内の判定値に基づいて大当たりの種類を判定する(ハズレの場合には、大当たりの種類を判定する必要が無いので特図図柄乱数を参照する必要はない)。ハズレの場合には、リーチ乱数と特図変動パターンテーブルTHt内に設定されたリーチ乱数用の判定値とに基づいて、ハズレの変動演出においてリーチ演出を行うか否かを判定する(大当たりの場合には必ずリーチ演出が行なわれるように判定値が設定されており、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数に基づいてリーチ演出の種類が決定される)。リーチ演出を行うと判定された場合には、特図変動パターンテーブルTHt内におけるリーチ演出有り用テーブルを参照し、特図変動パターン乱数とリーチ演出有り用テーブル内の判定値に基づいて特図変動パターンを決定する(ここで決定された特図変動パターンによって実行されるリーチ演出が決まる)。リーチ演出を行わないと判定された場合には、特図変動パターンテーブルTHt内におけるリーチ演出無し用テーブルを参照し、特図変動パターン乱数とリーチ演出無し用テーブル内の判定値に基づいて特図変動パターンを決定する(例えば8秒の変動時間を持つハズレ変動を行うのか、13.5秒の変動時間を持つハズレ変動を行うのかを決定する)。但し、以下、本実施形態では、簡易的に、リーチ乱数を用いずに特図変動パターン乱数に基づいて特図変動パターンを決定する例で説明する。
特図変動パターンテーブルTHtには、遊技機100の初期状態において選択される初期状態用特図変動パターンテーブルと、特Xの大当たりに対応付けられた特X用特図変動パターンテーブル(XはA〜Oのいずれかのアルファベット)と、通Yの大当たりに対応付けられた通Y用特図変動パターンテーブル(YはA〜Fのいずれかのアルファベット)と、小当たり用特図変動パターンテーブルが含まれる。CPU411は、特図変動パターン判定において、遊技機100が初期状態であれば、初期状態用特図変動パターンテーブルを選択する。また、大当たり又は小当たりが発生し、発生した大当たり又は小当たりに対応する大当たり遊技又は小当たり遊技が実行された後、CPU411は、特図変動パターン判定において、次回の大当たり又は小当たりが発生するまで、発生した大当たり又は小当たりに対応付けられた特図変動パターンテーブルを選択する。
図14は、初期状態用特図変動パターンテーブルTHt_αと、特A用特図変動パターンテーブルTHt_βと、特E用特図変動パターンテーブルTHt_γと、特G用特図変動パターンテーブルTHt_δと、通A用特図変動パターンテーブルTHt_εと、小当たり用特図変動パターンテーブルζと、に注目した各特図変動パターンテーブルの内容及びその比較を示す説明図である。
特図変動パターンテーブルTHt_αは、大当たりが発生するまでの期間において参照(選択)される第1の特図変動パターンテーブルを含んで構成される。特図変動パターンテーブルTHt_βは、上述した低確率非電サポ移行条件が成立するまでの期間において参照される第2の特図変動パターンテーブルと、低確率非電サポ移行条件が成立して以降大当たり又は小当たりが発生するまでの全期間において参照される第1の特図変動パターンテーブルを含んで構成される。特図変動パターンテーブルTHt_γは、特Eの大当たりが低確率非電サポ遊技状態において発生し、且つ、低確率非電サポ移行条件が成立するまでの期間において参照される第3の特図変動パターンテーブルと、特Eの大当たりが低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において発生し、且つ、低確率非電サポ移行条件が成立するまでの期間において参照される第2の特図変動パターンテーブルと、低確率非電サポ移行条件が成立して以降大当たり又は小当たりが発生するまでの全期間において参照される第1の特図変動パターンテーブルを含んで構成される。特図変動パターンテーブルTHt_δは、所定の変動回数消化条件が成立するまでの期間において参照される第4の特図変動パターンテーブルと、変動回数消化条件が成立してから低確率非電サポ移行条件が成立するまでの期間において参照される第2の特図変動パターンテーブルと、低確率非電サポ移行条件が成立して以降大当たり又は小当たりが発生するまでの全期間において参照される第1の特図変動パターンテーブルを含んで構成される。ここで所定の変動回数消化条件は、特Gの大当たりの発生後、通常当たり(通常長当たり及び通常短当たりを含む)に対する電サポ付与回数のうち最も多い回数(すなわち本実施形態では50回)、特別図柄の変動が終了することによって成立する。特図変動パターンテーブルTHt_εは、低確率非電サポ移行条件が成立するまでの期間において参照される第4の特図変動パターンテーブルと、低確率非電サポ移行条件が成立して以降大当たり又は小当たりが発生するまでの全期間において参照される第1の特図変動パターンテーブルを含んで構成される。特図変動パターンテーブルTHt_ζは、所定の潜通移行条件が成立するまでの期間において参照される第3の特図変動パターンテーブルと、所定の潜通移行条件が成立して以降大当たり又は小当たりが発生するまでの全期間において参照される第1の特図変動パターンテーブルを含んで構成される。ここで所定の潜通移行条件は、例えば、小当たりの発生後、所定回数(例えば40回)分の特別図柄の変動が終了することによって成立する。
つまり、テーブルTHt_α〜テーブルTHt_ζの何れにも、第1の特図変動パターンテーブルが含まれ、また、テーブルTHt_β、テーブルTHt_γ及びテーブルTHt_δの何れにも、第2の特図変動パターンテーブルが含まれ、また、テーブルTHt_γ及びテーブルTHt_ζの何れにも、第3の特図変動パターンテーブルが含まれ、また、テーブルTHt_δとテーブルTHt_εの何れにも第4の特図変動パターンテーブルが含まれる。
第1、第2、第3、第4の特図変動パターンテーブルは、遊技機100の演出モード(演出モードの詳細は後述)が、夫々、通常モード、確変モード、潜伏モード、チャンスモードに設定されているときに用いられるよう、作成されたテーブルである。故に、主制御部401による特別図柄処理において第1、第2、第3、第4の特図変動パターンテーブルが対象特図変動パターンテーブルとして参照されているとき、遊技機100の演出モードは、夫々、通常モード、確変モード、潜伏モード、チャンスモードに設定される。従って、第1、第2、第3、第4の要素特図変動パターンテーブルを、夫々、通常モード用特図変動パターンテーブル、確変モード用特図変動パターンテーブル、潜伏モード用特図変動パターンテーブル、チャンスモード用特図変動パターンテーブルと呼ぶことができる(図14の下方側参照)。
初期状態では遊技機100が低確率非電サポ遊技状態にて制御されているため、左打ちによって遊技が行われ、結果、特別図柄抽選の契機は主として第1始動口105への入賞となる。また、初期状態において遊技機100の演出モード(演出モードの詳細は後述:図18及び図19参照)は通常モードに設定されている。
低確率非電サポ遊技状態で行われた第1特別図柄抽選により特A、特C、特D、特H及び特J〜特Oの何れかの大当たりが発生すると、対応する大当たり遊技の後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態となり且つ演出モードは確変モード(高確率電サポ遊技状態であることが遊技者に容易に理解される演出モード)とされる。
高確率電サポ遊技状態では、右打ちによって遊技が行われるため、特別図柄抽選の契機は主として第2始動口106への入賞となる。第2始動口106への入賞に基づく第2特別図柄抽選により特A、特B、特F、特J、特M及び特Nの何れかの大当たりが発生すると、対応する大当たり遊技の後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態となり且つ演出モードは確変モードとされる。
このように、特A〜特D、特F、特H及び特J〜特Oの何れの大当たりが発生した場合でも、対応する大当たり遊技の後は、共通して、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態となり且つ演出モードは確変モードとされる。遊技状態及び演出モードが共通であれば、用いる特図変動パターンテーブルも共通とすることができるため、特B〜特D及び特F及び特H及び特J〜特O用特図変動パターンテーブルは、夫々に、特A用特図変動パターンテーブルTHt_βと同一又は類似の内容を有していて良い。
遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であって且つ演出モードが確変モードであるとき、電サポが付与されているためスピーディな遊技を実現すべく、特別図柄抽選を次々と高速で実行してゆくことが遊技者に好まれることが多い。このため、特A〜特D、特F、特H及び特J〜特Oの何れかの大当たりが発生した場合、対応する大当たり遊技の後、それらの大当たりに共通して対応付けられ且つ通常モード用特図変動パターンテーブルよりも特別図柄抽選を次々と高速で実行してゆくことに適した確変モード用特図変動パターンテーブルを用いるようにしている。
右打ちの遊技を通じて行われる第2特別図柄抽選では、特G及び通D〜通Fの何れかの大当たりが発生することがある。特G及び通D〜通Fの大当たり遊技では、大入賞口111が共通の開放態様(4R(実質0R))によって開放され、また共通の当たり演出が行なわれるため、特G及び通D〜通Fの何れかの大当たりが発生した場合、遊技者は、それらの内の何れの大当たりが発生したのかを判別不能又は判別困難となる。確変モードにおいて特G及び通D〜通Fの何れかの大当たりが発生したとき、遊技機100は、対応する大当たり遊技後、確変モードを終了させ、高確率遊技状態が終了したかもしれないことを遊技者に示唆するためにチャンスモード(現在の遊技状態が電サポ遊技状態であることは認識できるが、高確率遊技状態及び低確率遊技状態のどちらであるのかを判別困難な演出モード)での演出を開始する。但し、発生した大当たりが特Gであった場合には、特別図柄が所定回数(50回)分だけ変動した後にチャンスモードから確変モードに復帰するため、高確率遊技状態の維持を期待していた遊技者に安堵感を与えることができる。これに対し、発生した大当たりが通D、通E又は通Fであった場合には、特別図柄が所定回数(50回、30回又は20回)分だけ変動した後に演出モードがチャンスモードから通常モードに切り替えられ、高確率遊技状態が既に終わっていたこと(直近に発生した大当たりが通D、通E又は通Fの大当たりであったこと)を遊技者に認識させることが可能となる。このように、高確率遊技状態の継続/非継続に対する期待感/不安感を遊技者に与えるべく、第2特別図柄抽選で発生し得る大当たりに特G及び通D〜通Fを設け、特G及び通D〜通Fの何れかの大当たり遊技後に使用される演出モードとしてチャンスモードを設けている。
他方、左打ちの遊技を通じて行われる第1特別図柄抽選では、特I及び通A〜通Cの何れかの大当たりが発生することがある。特I及び通A〜通Cの大当たり遊技では、大入賞口111が共通の開放態様(4R)によって開放され、また共通の当たり演出が行なわれるため、特I及び通A〜通Cの何れかの大当たりが発生した場合、遊技者は、それらの内の何れの大当たりが発生したのかを判別不能又は判別困難となる。通常モードにおいて特I及び通A〜通Cの何れかの大当たりが発生したとき、遊技機100は、対応する大当たり遊技後、通常モードを終了させ、遊技状態が高確率遊技状態になっているかもしれないことを遊技者に示唆するためにチャンスモード(現在の遊技状態が電サポ遊技状態であることは認識できるが、高確率遊技状態及び低確率遊技状態のどちらであるのかを判別困難な演出モード)での演出を開始する。ここで、発生した大当たりが特Iであった場合には、特別図柄が所定回数(50回)分だけ変動した後にチャンスモードから確変モードに突入するため、遊技状態が高確率遊技状態となっていることを期待していた遊技者に安堵感を与えることができる。これに対し、発生した大当たりが通A、通B又は通Cであった場合には、特別図柄が所定回数(50回、30回又は20回)分だけ変動した後に演出モードがチャンスモードから通常モードに切り替えられ、高確率遊技状態になっていなかったこと(直近に発生した大当たりが通A、通B又は通Cの大当たりであったこと)を遊技者に認識させることが可能となる。このように、高確率遊技状態への移行/非移行に対する期待感/不安感を遊技者に与えるべく、第1特別図柄抽選で発生し得る大当たりに特I及び通A〜通Cを設け、特I及び通A〜通Cの何れかの大当たり遊技後に使用される演出モードとしてチャンスモードを設けている。
上述の如く、確変モード(従って高確率電サポ遊技状態)を起点とした特G及び通D〜通Fの大当たり遊技後では、確変モードからチャンスモードに移行して所定回数分の特別図柄の変動後、特Gだった場合には確変モードに突入(再突入)し、通D〜通Fだった場合には通常モードに移行する。一方、通常モードを起点とした特I及び通A〜通Cの大当たり遊技後では、通常モード(従って低確率非電サポ遊技状態)からチャンスモードに移行して所定回数分の特別図柄の変動後、特Iだった場合には確変モードに突入し、通A〜通Cだった場合には通常モードに移行する(通常モードに戻る)。つまり、特G及び通D〜通Fと特I及び通A〜通Cとを比較した場合、起点となる演出モード及び遊技状態が異なるが、それらは大当たり遊技後に同じような演出モードの変遷を生じさせる。
この内、特Gと特Iに注目すると、特G及び特Iの何れの大当たりが発生した場合でも、対応する大当たり遊技の後は、共通して、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態となり且つ演出モードはチャンスモードとされ、また、対応する大当たり遊技の後、新たな大当たりが発生することなく特別図柄が所定回数(50回)分変動すると、遊技状態が高確率電サポ遊技状態に維持されたまま演出モードがチャンスモードから確変モードに変更される。遊技状態及び演出モードが共通であれば、用いる特図変動パターンテーブルも共通とすることができるため、特I用特図変動パターンテーブルは特G用特図変動パターンテーブルTHt_δと同一又は類似の内容を有していて良い。
また、通D〜通Fと通A〜通Cに注目すると、通A〜通Fの何れの大当たりが発生した場合でも、対応する大当たり遊技の後は、共通して、遊技機100の遊技状態が低確率電サポ遊技状態となり且つ演出モードはチャンスモードとされ、また、対応する大当たり遊技の後、新たな大当たりが発生することなく特別図柄が所定回数(50、30又は20回)分だけ変動すると、遊技状態が低確率電サポ遊技状態から低確率非電サポ遊技状態に変更されると共に演出モードがチャンスモードから通常モードに変更される。遊技状態及び演出モードが共通であれば、用いる特図変動パターンテーブルも共通とすることができるため、通B〜通F用特図変動パターンテーブルは、夫々に、通A用特図変動パターンテーブルTHt_εと同一又は類似の内容を有していて良い。
遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態又は低確率電サポ遊技状態であって且つ演出モードがチャンスモードであるとき、電サポが付与されているためスピーディな遊技を実現すべく、特別図柄抽選を次々と高速で実行してゆくことが遊技者に好まれることが多い。このため、通A〜通F、特I及び特Gの何れかの大当たりが発生した場合、対応する大当たり遊技の後、それらの大当たりに共通して対応付けられ且つ通常モード用特図変動パターンテーブルよりも特別図柄抽選を次々と高速で実行してゆくことに適したチャンスモード用特図変動パターンテーブルを用いるようにしている。但し、チャンスモードでの演出は限られた変動回数(50回、30回又は20回)分しか行われないため、あまり高速に特別図柄抽選を行うと、チャンスモードの滞在時間が短くなりすぎてチャンスモードでの遊技を遊技者に楽しませることが難しくなる。これを考慮し、チャンスモード用特図変動パターンテーブルの詳細は、確変モード用特図変動パターンテーブルのそれと異なるものとなっている(詳細は後述)。
また、左打ちの遊技を通じて行われる第1特別図柄抽選では、特Hの大当たりが発生することがある。特Hの大当たり遊技での大入賞口111の開放態様(4R)は、第1特別図柄抽選に基づく特I及び通A〜通Cのそれらと同様である。但し、当たり演出(又はその直後の演出)は、特Hと特I及び通A〜通Cとの間で異なっている。具体的には例えば、大当たりの発生を告知する演出態様及び当たり演出の前半部分に関して特H、特I及び通A〜通Cは同様であって、その段階では確変モードに移行するのか否かが遊技者に判別不能又は判別困難である。そして、特Hの当たり演出の後半部分(又は当たり演出の終了直後)では確変モードに移行することを示唆する演出が行なわれる一方で、特I及び通A〜通Cの当たり演出の後半部分(又は当たり演出の終了直後)では大当たり遊技後に確変モードに移行せずにチャンスモードに移行することを示唆する演出が行なわれる。実際に、特I及び通A〜通Cと異なり、特Hの大当たり遊技後は直ちに確変モードに移行することになる。遊技者は、特H、特I及び通A〜通Cの何れかの大当たり遊技が行われた場合、確変モードに移行することを示唆する演出が行なわれないか否かを期待感を持って見守ることができる。確変モードに移行することを示唆する演出が行なわれなかったとしても、特Iの大当たりであった可能性が残存するので、遊技者はチャンスモードでの演出を期待感(高確率遊技状態への期待感)をもって楽しむことができる。
これと類似して、右打ちの遊技を通じて行われる第2特別図柄抽選では、特Fの大当たりが発生することがある。特Fの大当たり遊技での大入賞口111の開放態様(4R(実質0R))は、第2特別図柄抽選に基づく特G及び通D〜通Fのそれらと同様である。但し、当たり演出(又はその直後の演出)は、特Fと特G及び通D〜通Fとの間で異なっている。具体的には例えば、大当たりの発生を告知する演出態様及び当たり演出の前半部分に関して特F、特G及び通D〜通Fは同様であって、その段階では確変モードが継続するのか否かが遊技者に判別不能又は判別困難である。そして、特Fの当たり演出の後半部分(又は当たり演出の終了直後)では確変モードに移行することを示唆する演出が行なわれる一方で、特G及び通D〜通Fの当たり演出の後半部分(又は当たり演出の終了直後)では大当たり遊技後に確変モードに移行せずにチャンスモードに移行することを示唆する演出が行なわれる。実際に、特G及び通D〜通Fと異なり、特Fの大当たり遊技後は直ちに確変モードに移行することになる。遊技者は、特F、特G及び通D〜通Fの何れかの大当たり遊技が行われた場合、確変モードに移行することを示唆する演出が行なわれないか否かを期待感を持って見守ることができる。確変モードに移行することを示唆する演出が行なわれなかったとしても、特Gの大当たりであった可能性が残存するので、遊技者はチャンスモードでの演出を期待感(高確率遊技状態への期待感)をもって楽しむことができる。
また、第1特別図柄抽選で発生する特A、特C及び特Dの大当たりでは、基本的に、大当たりの発生が告知される段階で、確変モードに移行すること及び実行される大当たり遊技が何ラウンド分の大当たり遊技であるかが判別容易な態様の演出が行なわれる。これに対し、第1特別図柄抽選で発生する特J〜特M及び特Oは所謂ランクアップボーナスである。ランクアップボーナスでは、大当たり遊技の開始時点において大入賞口111のロング開放を伴うラウンドが何ラウンドまで継続するのかが遊技者に秘匿にされ、ラウンドの追加の有無を大当たり遊技中に段階的に遊技者に告知してゆく。ランクアップボーナスによる大当たり遊技中、遊技者は、大入賞口111のロング開放を伴うラウンドが何ラウンドまで継続するのかを期待しながら楽しむことができる。
これに類似して、第2特別図柄抽選で発生する特A及び特Bの大当たりでは、基本的に、大当たりの発生が告知される段階で、確変モードが継続すること及び実行される大当たり遊技が何ラウンド分の大当たり遊技であるかが判別容易な態様の演出が行なわれる。これに対し、第2特別図柄抽選で発生する特J、特M及び特Nは上述のランクアップボーナスである。
また、低確率非電サポ遊技状態において特Eの大当たりが発生したとき、対応する大当たり遊技の後、遊技機100の遊技状態は高確率非電サポ遊技状態となり且つ演出モードは潜伏モード(現在の遊技状態が非電サポ遊技状態であることは認識できるが、高確率遊技状態及び低確率遊技状態のどちらであるのかを判別困難な演出モード)とされる。
一方、低確率非電サポ遊技状態において小当たりが発生したとき、対応する小当たり遊技の後、遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態で維持されつつ演出モードは潜伏モードとされる(但し、小当たり遊技の後、特別図柄が40回分だけ変動すると、遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態で維持されつつ演出モードは潜伏モードから通常モードに変更される)。
詳細な説明は割愛するが、低確率非電サポ遊技状態での特Eの大当たり遊技又は小当たり遊技の後、潜伏モードにおいて通常モードとは異なる変動演出を実現すべく、それらに共通して対応付けられ且つ通常モード用特図変動パターンテーブルとは異なる潜伏モード用特図変動パターンテーブルを用いるようにしている。
メインCPU411が、特別図柄処理において、第1の特図変動パターンテーブル〜第4の特図変動パターンテーブルを参照しているときにおいて、演出制御部403は、遊技機100の演出モード(演出モードの詳細については後述する内容から明らかとなる)を夫々、通常モード、確変モード、潜伏モード、チャンスモードに制御する。また、メインCPU411が、特別図柄処理において、第1の特図変動パターンテーブル〜第4の特図変動パターンテーブルを参照しているときにおいて、主制御部401は、遊技機100の遊技状態を夫々、低確率非電サポ遊技状態、高確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態又は低確率非電サポ遊技状態、高確率電サポ遊技状態又は低確率電サポ遊技状態に制御する。従って、第1の特図変動パターンテーブル〜第4の特図変動パターンテーブルは夫々、通常モード用特図変動パターンテーブル、確変モード用特図変動パターンテーブル、潜伏モード用特図変動パターンテーブル、チャンスモード用特図変動パターンテーブルと言い換えることができ、また、夫々、低確率非電サポ遊技状態用特図変動パターンテーブル、高確率電サポ遊技状態用特図変動パターンテーブル、高確率非電サポ遊技状態及び低確率非電サポ遊技状態共通用特図変動パターンテーブル、高確率電サポ遊技状態及び低確率電サポ遊技状態共通用特図変動パターンテーブルと言い換えることもできる。
なお、本実施形態では、演出制御部403が特定の演出モードにより演出を実行しているときに、主制御部401は内容が共通する特図変動パターンテーブルを選択しているといえる(例えば演出制御部403が通常モードにより演出を実行しているとき、主制御部401は第1の特図変動パターンテーブルを選択しているといえる)が、演出制御部403が特定の演出モードにより演出を実行しているときに、主制御部401は内容が異なる特図変動パターンテーブルを選択可能であるとしてもよい。例えば、テーブルTht_βにおいて低確率非電サポ移行条件成立までの期間に参照される特図変動パターンテーブルの内容と、テーブルTht_γにおいて特Eの大当たりが低確率非電サポ遊技状態において発生し、且つ、低確率非電サポ移行条件が成立するまでの期間に参照される特図変動パターンテーブルと、の内容を互いに異なる内容とすることで、演出制御部403により確変モードで演出が行われている場合に、大当たりの種類に応じて異なる内容の特図変動パターンテーブルが参照されることとなる。
以下、通常モード用特図変動パターンテーブルTHt_a、及び、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_bに注目して、特図変動パターンテーブルに関する説明を補足する。
図15に、通常モード用特図変動パターンテーブルTHt_aの例を示す。通常モード用特図変動パターンテーブルTHt_aは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_a1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_a2とを含む。
テーブルTHt_a1及びTHt_a2の夫々は、特図変動パターンTHp_a11〜THp_a16の一部に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_a11〜THp_a16を含む各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄を変動させる時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さであって、以下「変動時間」と称することがある)を定義している。特図変動パターンTHp_a11〜THp_a16における特別図柄の変動時間は、夫々、13.5秒、30秒、40秒、60秒、70秒、90秒である。
テーブルTHt_aを用いた特図変動パターン判定において、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_a1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_a2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_a1又はTHt_a2)における特図変動パターンTHp_aiに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_aiを選択及び設定する(ここで、iは11以上16以下の整数)。
テーブルTHt_a1では、特図変動パターンTHp_a11、THp_a12、THp_a13、THp_a14、THp_a15に対して、夫々、計475個の判定値「0〜474」、計16個の判定値「475〜490」、計5個の判定値「491〜495」、計3個の判定値「496〜498」、1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。テーブルTHt_a2では、特図変動パターンTHp_a12、THp_a13、THp_a14、THp_a15、THp_a16に対して、夫々、計25個の判定値「0〜24」、計50個の判定値「25〜74」、計125個の判定値「75〜199」、計290個の判定値「200〜489」、計10個の判定値「490〜499」を割り当てている(各判定値は整数)。
通常モード用特図変動パターンテーブルTHt_aが用いられる遊技状態では、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たり時に選択されやすくハズレ時に選択され難くなっている。つまり、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たりへの信頼度が高くなるように、テーブルTHt_a内の判定値が定められている。
尚、図15には示していないが、保留情報数(U1又はU2)が所定数(例えば3)以上であるときにおいて、判定対象TTの特図当たり判定の結果がハズレであって且つハズレ確定の特図変動パターンTHp_a11が選択されるような特図変動パターン乱数(即ち0〜474)が判定対象TTの特図変動パターン乱数として得られているとき、特図変動パターンTHp_a11の変動時間(13.5秒)よりも短い変動時間(例えば2秒)を規定する特図変動パターンTHp_a11’を選択することで、特別図柄の変動時間の短縮を図るようにしても良い。これにより、ハズレ確定についての特別図柄の変動表示を短時間で終わらせることでき、また、特図当たり判定の結果がハズレであるときにはハズレ確定の特図変動パターンTHp_a11が選択されるような特図変動パターン乱数(即ち0〜474)が高確率で取得されるため、遊技がスピーディに行われるようになる。短い変動時間(例えば2秒)にて、比較的長い時間を要するリーチ演出を行うことは困難だからである。
図16に、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_bの例を示す。確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_bは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_b1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_b2とを含む。
テーブルTHt_b1及びTHt_b2の夫々は、特図変動パターンTHp_b11〜THp_b15の一部に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_b11〜THp_b15を含む各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間を定義している。特図変動パターンTHp_b11〜THp_b15における特別図柄の変動時間は、夫々、3秒、10秒、40秒、50秒、60秒である。
テーブルTHt_bを用いた特図変動パターン判定において、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_b1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_b2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_b1又はTHt_b2)における特図変動パターンTHp_biiに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_biiを選択及び設定する(ここで、iiは11以上15以下の整数)。
テーブルTHt_b1では、特図変動パターンTHp_b11〜THp_b13に対して、夫々、計450個の判定値「0〜449」、計49個の判定値「450〜498」、計1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。テーブルTHt_b2では、特図変動パターンTHp_b14及びTHp_b15に対して、夫々、計100個の判定値「0〜99」、計400個の判定値「100〜499」を割り当てている(各判定値は整数)。
確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_bが用いられる遊技状態では、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たり時に選択されやすくハズレ時に選択され難くなっている。つまり、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たりへの信頼度が高くなるように、テーブルTHt_b内の判定値が定められている。
尚、本実施形態に係る遊技機100では、第2始動口106への入賞によって得られた特図判定用情報が、第1始動口105への入賞によって得られた特図判定用情報よりも優先して特別図柄抽選の対象とされるため、第1特別図柄の保留(第1始動口105への入賞に基づき保留されている特図判定用情報)がある状態で確変モード(従って高確率電サポ遊技状態)に移行したとしても、右打ちを通じて第2特別図柄抽選による第2特別図柄の変動が行われているときには、第1特別図柄の保留は消化されない(即ち特別図柄抽選の対象とならない)。但し、確変モードで第2特別図柄の保留(第2始動口106への入賞に基づき保留されている特図判定用情報)が存在していな状態では第1特別図柄の保留が判定対象TTとなって第1特別図柄抽選が行われ、第1特別図柄の変動が行われることになる。しかし、第1特別図柄抽選は、第2特別図柄抽選によって発生し得る大当たりよりも有利度合いの低い大当たりを発生させることが多い(例えば16Rの大当たりの発生比率が第1特別図柄抽選の方が随分小さい)。
そこで、図16には示していないが、保留情報数U2が所定数(例えば1)以下であるときにおいて、判定対象TTの特図当たり判定の結果がハズレであって且つ比較的短い変動時間:3秒を規定した特図変動パターンTHp_b11が選択されるような特図変動パターン乱数(即ち0〜449)が判定対象TTの特図変動パターン乱数として得られているとき、3秒よりも長い変動時間(例えば10秒)を規定する特図変動パターンTHp_b11’を選択することで、特別図柄の変動時間の増大を図るようにしても良い。上記特図変動パターンTHp_b11’の選択によって、第2入賞口106への入賞のための時間をかせぎ、第2特別図柄抽選よりも遊技者にとって好ましくない第1特別図柄抽選の発生を抑制することができる。
なお、図示していないが、通常モード用特図変動パターンテーブル、確変モード用特図変動パターンテーブル、潜伏モード用特図変動パターンテーブル、及び、チャンスモード用特図変動パターンテーブルには夫々、大当たり用の特図変動パターンテーブル及びハズレ用の特図変動パターンテーブルの他に、小当たり用の特図変動パターンテーブルが含まれていてもよい。また或いは、小当たり時には、ハズレ用の特図変動パターンテーブルを選択することとしてもよい。更に、例えば、通常モード用特図変動パターンテーブルには、小当たり用の特図変動パターンテーブルが含まれ、確変モード用特図変動パターンテーブルには、小当たり用の特図変動パターンテーブルが含まれず、後者の場合、小当たり時には、ハズレ用の特図変動パターンテーブルを選択することとしてもよい。
特図判定結果記憶領域413e(図9参照)には、判定対象TTについての特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の各判定結果が、互いに対応付けられた状態で記憶される。
[始動口スイッチ処理の中の事前判定処理]
また、始動口スイッチ処理の中でメインCPU411は事前判定処理を実行する(図10参照)。事前判定処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定処理の判定結果(即ち、事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果)は事前判定情報記憶領域413hに記憶される。事前判定処理の判定結果は保留増加コマンドに含められ、保留増加コマンドがメインRAM413に設定されて、後述の出力処理にて演出制御部403に送信される。保留増加コマンドには、上述した事前判定処理の判定結果の他、保留情報数U1及びU2のどちらが増加したのかを示す情報が含まれる。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、それが記憶領域413dに記憶される前に始動口スイッチ処理の中で実行される。
[1−2−4.普通図柄処理]
普通図柄処理(図10参照)を説明する。普通図柄処理において、メインCPU411は普図判定を実行する。普図判定は、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定から成る。上述の普通図柄抽選は、普図判定は及び普図当たり判定を含み、普図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。故に、普図判定は普通図柄抽選を包含すると考えても良いし、普図判定と普通図柄抽選は互いに等価であると考えても良い。普通図柄処理において、メインCPU411は、普図判定用情報記憶領域413iに記憶されている普図判定用情報を用いて、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を普図判定結果記憶領域413jに記憶させる。そして、普図変動パターン判定によって選択された普図変動パターンが示す変動時間だけ普通図柄の変動表示を行った後、普図当たり判定及び普図図柄判定の判定結果を示す図柄で普通図柄を停止させる。
メインCPU411は、普通図柄の変動表示を開始する際、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定の判定結果を含む普図変動開始コマンドをメインRAM413に設定することで演出制御部403に対し普通図柄の変動演出の実行開始を指示し、普通図柄の変動を停止する際、普図変動停止コマンドをメインRAM413に設定することで演出制御部403に対し普通図柄の変動演出の実行終了を指示する。
普通図柄処理において、メインCPU411は、普図判定用情報記憶領域413i内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得して、普図当たり判定テーブルFAt、普図図柄判定テーブルFZt及び普図変動パターンテーブルFHt並びに普図判定対象FFなどに基づき、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定を実行し、普図判定の判定結果を普図判定結果記憶領域413jに記憶させると共に、普図判定の判定結果に基づいて普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413iから消去されて(故に、保留情報数U3が1だけ減少し)他の記憶領域(不図示)に移される。尚、普通図柄処理において、記憶領域413iに普図判定用情報が記憶されていない場合には、普図判定が行われることなく普通図柄処理を終える。
[1−2−5.電動役物制御処理]
電動役物制御処理を説明する(図10参照)。電動役物制御処理では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。
大入賞口処理では、特図判定の結果が特Xの大当たりの当選を示しているときに、特X用の大入賞口開放パターン(XはA〜Oのいずれかのアルファベット)を用いて大入賞口111が開閉動作され、特図判定の結果が通Yの大当たりの当選を示しているときに、通Y用の大入賞口開放パターン(YはA〜Fのいずれかのアルファベット)を用いて大入賞口111が開閉動作され、特図判定の結果が小当たりの当選を示しているときに、小当たり用の大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。大入賞開放パターンテーブルDKtには、大入賞口111の開放態様を定義した大入賞口開放パターンが大当たりの種類ごとに格納されていると共に、小当たり用の大入賞口開放パターンが格納されている。メインCPU411は、テーブルDKtを参照して大入賞口処理を実現する。
各大入賞口開放パターンには、各ラウンドにおける大入賞口111の開放時間、及び、各ラウンド間における大入賞口111の閉鎖時間が定義されている。特定のラウンドにおいて大入賞口111がロング開放される場合には、当該ラウンドでの大入賞口111の開放時間は30秒分の所定のロング開放時間ttLONGであって、各ラウンドにおいて大入賞口111が継続してロング開放時間ttLONGだけ開放される。但し、大入賞口111の開放時間がロング開放時間ttLONGに達していなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値(例えば10)に達した時点で大入賞口111は閉鎖され、当該ラウンドは終了する。また、特定のラウンドにおいて大入賞口111がショート開放される場合には、当該ラウンドでの大入賞口111の開放時間は0.2秒分の所定のショート開放時間ttshortであって、各ラウンドにおいて大入賞口111が継続してショート開放時間ttshortだけ開放される。なお、大入賞口111の開放時間がショート開放時間ttshortに達していなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値(例えば10)に達した時点で大入賞口111は閉鎖されるが、ショート開放時間ttshortは極めて短時間であり、当該時間内に、所定値の遊技球を入賞させることは事実上不可能であるといえる。
ところで大当たり間、及び、大当たりと小当たり間における大入賞口開放パターンは、大当たり間、及び、大当たりと小当たり間で異なる大入賞口開放パターンを設定することが可能であるが、本実施形態では、一部の大当たり間、及び、大当たりと小当たり間で、全部又は一部が共通又は類似する大入賞口開放パターンに設定される。これは上述した、発生した大当たりの種類や大当たり遊技後の遊技状態を変動演出において遊技者に認識させるか否か、及び、発生した大当たりの種類や大当たり遊技後の遊技状態を当たり演出において遊技者に認識させるか否かに基づいて定められる。
上述したように特A〜特Cは変動演出において、如何なる大当たりに当選したかを示唆する演出(即ち発生した大当たりの種類と大当たり遊技後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを示唆する演出)が実行され、特Dは変動演出において、高確率非電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像を、高確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像に変更する演出(即ち特Dに当選し、且つ、大当たり遊技後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを示唆する演出)が実行され、特Fは変動演出において低確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像を、高確率電サポ遊技状態に対応付けられた特殊画像に変更する演出(即ち特Fに当選し、且つ、大当たり遊技後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを示唆する演出)が実行される。従って、これらについては、大入賞口開放パターンを他の大当たりや小当たりと共通又は類似としなくても、遊技の興趣の向上を妨げることとはならないため、任意の大入賞口開放パターンを設定することとすればよい。当然ながら、他の大当たりや小当たりの大入賞口開放パターンと共通又は類似の大入賞口開放パターンとしてもよい。なお、特Dの大入賞口開放パターンについて補足すれば、特Dは16R(実質0R)であって、実質的に賞球を得られない(大入賞口111のショート開放のみから構成される大当たり遊技であって、ショート開放されているときに遊技球を大入賞111に入賞させることは困難である)大当たり遊技が実行されることになる。そこで、特Dの大入賞口開放パターンは短時間に、16ラウンド分、大入賞口111をショート開放させるものであることが望ましく、これにより、実質的に賞球を得られない大当たり遊技が長時間実行されて遊技者がストレスを感じることがなく遊技の興趣が低下することを防ぐことができる。
上述したように特J〜特Oは当たり演出において、如何なる大当たりに当選したかを示唆する演出(即ち発生した大当たりの種類と大当たり遊技後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを示唆する演出)が実行される。しかしながら、特J〜特O用の大入賞口開放パターンが全く関連付けられていなければ、遊技者は、大入賞口開放パターンに基づいて特J〜特Oの何れの大当たりに当選したのかを認識することが可能となってしまう。そこで本実施形態で、特K〜特O用の大入賞口開放パターンを、特J用の大入賞口開放パターンの一部と共通又は類似させることで、遊技者が大入賞口開放パターンに基づいて特J〜特Oの何れの大当たりに当選したのかを認識することを困難とし、遊技の興趣の向上が妨げられることを防ぐこととしている。具体的には、例えば、特J〜特O用の大入賞口開放パターンは1R〜5Rまでの大入賞口開放パターンを共通又は類似とすることで、1R〜5Rまでの大入賞口開放パターンに基づいて、特J〜特Oの何れの大当たりに当選したのかを認識することが困難である。一部重複するが、同様に、特J〜特Mの大入賞口開放パターンは1R〜7Rまでの大入賞口開放パターンを共通又は類似とし、特J〜特Lの大入賞口開放パターンは1R〜9Rまでの大入賞口開放パターンを共通又は類似とし、特J及び特Kの大入賞口開放パターンは1R〜11Rまでの大入賞口開放パターンを共通又は類似とする。
上述したように特E及び小当たりは、変動演出及び当たり演出において特E及び小当たりの何れに当選したか及び大当たり遊技又は小当たり遊技後の遊技状態について示唆する演出を行わない(大当たり遊技又は小当たり遊技後の遊技状態が高確率非電サポ遊技状態であるか低確率非電サポ遊技状態であるかを特定しない)。しかしながら、特E用の大入賞口開放パターンと小当たり用の大入賞口開放パターンとが全く関連付けられていなければ、遊技者は、大入賞口開放パターンに基づいて特E及び小当たりの何れに当選したのかを認識することが可能となってしまう。そこで本実施形態では、特E用の大入賞口開放パターンと小当たり用の大入賞口開放パターンとを共通又は類似の大入賞口開放パターンとし、これにより、遊技者が大入賞口開放パターンに基づいて特E及び小当たりの何れに当選したのかを認識することを困難として、遊技の興趣の向上が妨げられることを防ぐこととしている。
特H、特I及び通A〜通Cは、当たり演出において、特Hに当選したか否かを示唆する演出が実行され、特Hに当選していた場合、特Hに当選していたことを示唆する演出(特Hに当選し、且つ、大当たり遊技後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを示唆する演出)が実行される。また、特I及び通A〜通Cは、変動演出及び当たり演出において、特I及び通A〜通Cの何れの大当たりに当選したか及び大当たり遊技後の遊技状態について示唆する演出を行わない(大当たり遊技後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であるか低確率電サポ遊技状態であるかを特定しない)。しかしながら、特H、特I及び通A〜通C用の大入賞口開放パターンが全く関連付けられていなければ、遊技者は、大入賞口開放パターンに基づいて特H、特I及び通A〜通Cの何れの大当たりに当選したのかを認識することが可能となってしまう。そこで本実施形態で、特H、特I及び通A〜通C用の大入賞口開放パターンは、共通又は類似の大入賞口開放パターンとされ、これにより、遊技者が大入賞口開放パターンに基づいて特H、特I及び通A〜通Cの何れの大当たりに当選したのかを認識することを困難として、遊技の興趣の向上が妨げられることを防ぐこととしている。
特G及び通D〜通Fは、変動演出及び当たり演出において、特G及び通D〜通Fの何れの大当たりに当選したか及び大当たり遊技後の遊技状態について示唆する演出を行わない(大当たり遊技後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であるか低確率電サポ遊技状態であるかを特定しない)。しかしながら、特G及び通D〜通F用の大入賞口開放パターンが全く関連付けられていなければ、遊技者は、大入賞口開放パターンに基づいて特G及び通D〜通Fの何れの大当たりに当選したのかを認識することが可能となってしまう。そこで本実施形態で、特G及び通D〜通F用の大入賞口開放パターンは、共通又は類似の大入賞口開放パターンとされ、これにより、遊技者が大入賞口開放パターンに基づいて特G及び通D〜通Fの何れの大当たりに当選したのかを認識することを困難として、遊技の興趣の向上が妨げられることを防ぐこととしている。
<<大当たり遊技及び小当たり遊技の有利性について>>
大入賞口111が開放される遊技(大当たり遊技及び小当たり遊技)は、大入賞口111に遊技球を入賞させることで多量の賞球を得られる機会が与えられる(得られる賞球の期待値が大きい)ため、大入賞口111が開放されない遊技(通常遊技状態における遊技)よりも遊技者にとって有利な遊技状態である、と言える。換言すれば、大当たり遊技又は小当たり遊技は、通常遊技状態での遊技と比べて有利である。得られる賞球の期待値が大きい遊技が有利な遊技であるとの観点から、大当たり遊技間や大当たり遊技と小当たり遊技との有利度合いについて検討すると、大入賞口111がショート開放される場合は遊技球を入賞させることが困難であるのに対して、大入賞口111がロング開放される場合は遊技球を入賞させることが可能(容易)であり、大入賞口111をロング開放させるラウンド遊技のみから構成される大当たり遊技は、大入賞口111をショート開放させるラウンド遊技のみから構成される大当たり遊技又は小当たり遊技よりも有利であり、例えば、特Hの大当たり遊技は、特Eの大当たり遊技又は小当たり遊技よりも有利であるといえる。また、大入賞口111をロング開放させるラウンド遊技を含んで構成される大当たり遊技間においては、各大当たり遊技において大入賞口111をロング開放させるラウンド遊技が実行される回数が多い大当たり遊技の方が、その回数が少ない大当たり遊技に比べて有利であり、例えば、特Aの大当たり遊技は特Bの大当たり遊技よりも有利であるといえる。また、大入賞口111をショート開放させるラウンド遊技のみから構成される大当たり遊技間、或いは大当たり遊技と小当たり遊技との間においては、各大当たり遊技において大入賞口111をショート開放させるラウンド遊技が実行される回数が多い大当たり遊技の方が、その回数が少ない大当たり遊技に比べて有利であり、例えば、特Dの大当たり遊技は、特Eの大当たり遊技や小当たり遊技に比べて有利であるといえる。
大入賞口処理の中で遊技状態設定処理(図10参照)が実行される。遊技状態設定処理において、メインCPU411は、遊技状態を定める高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグなどの各種遊技フラグを遊技フラグ記憶領域413fに設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがメインRAM413に設定される。
特A〜特D及び特F〜特Oの大当たりに伴う遊技状態設定処理では(図10参照)、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。特Eの大当たりに伴う遊技状態設定処理では(図10参照)、特Eの大当たりが低確率非電サポ遊技状態において発生した場合、高確率遊技フラグがONとされる一方で電サポ遊技フラグがOFFとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに夫々「10000」及び「0」が設定され、特Eの大当たりが低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において発生した場合、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。通A及び通Dの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに夫々「0」及び「50」が設定される。通B及び通Eの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに夫々「0」及び「30」が設定される。通C及び通Fの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに夫々「0」及び「20」が設定される。つまり、各大当たりに伴う遊技状態設定処理において最初に設定される高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jは夫々、上述した、高確率付与回数及び電サポ付与回数(図12参照)に対応している。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。上述したように、遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアスイッチを用いて遊技機100の遊技情報を初期化することで、初期状態となる。
[1−2−6.賞球処理]
賞球処理において、メインCPU411は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111及び普通入賞口112の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を、賞球コマンドとして賞球情報記憶領域413gに設定する。
[1−2−7.出力処理]
出力処理において、メインCPU411は、メインRAM413内の各記憶領域の記憶内容を示す情報(任意のコマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(賞球制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。尚、出力処理において、メインCPU411は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できる。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によってメインCPU411が実行する処理はメイン処理に戻る(図10参照)。
また、図9に示すように、主制御部401には盤用外部情報端子基板491が接続されており、主制御部401は、メインRAM413内の記憶内容を示す情報を、基板491を通じて外部(例えば遊技施設のホールコンピュータ)に出力することができる。
[2.賞球制御部]
賞球制御部402は、CPUと、ROMと、RAMと、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。賞球制御部402は、主制御部401からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、賞球の払い出しを行う。
賞球制御部402には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。例えば、図示のように、賞球制御部402には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW424と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW425と、上皿123内に遊技球があるかを検出する球有り検出SW426と、上皿123が遊技球で満たされていることを検出する満タン検出SW427aと、下皿125が遊技球で満たされていることを検出する満タン検出SW427bと、が接続されている。SW424〜426、427a及び427bの夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部402へ出力する(具体的には、遊技球を検出した場合にはONとなり検出信号を出力し、遊技球を検出しない場合にはOFFとなり検出信号を出力しない)。賞球制御部402は、主制御部401から出力された払い出し指示や、SW424〜426、427a及び427bから入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部402は、SW424〜426、427a及び427bから入力される検出信号を主制御部401へ出力しても良い。
また、賞球制御部402には、発射部428が接続される。賞球制御部402は、発射部428に対する遊技球の発射の操作(遊技者による操作)を検出して遊技球の発射を制御する。発射部428は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部402は、発射部428のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。
また、賞球制御部402には、賞球を払い出すための払出部429が接続される。払出部429は、遊技球を貯留する不図示の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出駆動モータを備える。賞球制御部402は、払出部429を制御して払出駆動モータを駆動させることで、各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112)への入賞に対応した賞球の払い出しを実現する。また、賞球制御部402には枠用外部情報端子基板492が接続されており、賞球制御部402が取り扱う各種情報を、基板492を通じて外部に出力することができる。
[3.演出制御部]
演出制御部403は、CPU431と、ROM432と、RAM433と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される(図9参照)。演出制御部403におけるCPU、ROM、RAMを、夫々、特に、サブCPU、サブROM、サブRAMとも呼ぶ。サブCPU431は、遊技機100が行う演出の制御に関する各種プログラムをサブROM432から読み出し、サブRAM433をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
演出制御部403は、画像表示部104の表示制御やスピーカ115の音声出力制御を行う画像/音声制御部(不図示)と、演出ライト部116及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びに可動役物117及び131〜133の駆動制御を行うランプ制御部(不図示)などを備える。また、演出制御部403には、遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン121及び十字キー122が接続されている。演出制御部403は、演出ボタン121及び十字キー122に対する遊技者からの入力操作内容に応じた演出を行うことができる。なお、図9に示す盤可動役物130は、盤可動役物131〜133を含む。
演出制御部403は、変動演出及び当たり演出を含む任意の演出を、演出実現要素(演出手段と言い換えることもでき、上述した演出部材と同義であると考えてよい)を用いて実現する。即ち、演出制御部403は、演出実現要素を制御することで演出実現要素に所望の演出を行わせる(この表現における演出の主体は演出実現要素であるが、本実施形態の説明では、主として、演出制御部403が演出の主体であると捉える)。演出実現要素は、画像表示部104、スピーカ115、演出ライト部116、枠可動役物117、盤ランプ135及び盤可動役物131〜133、演出ボタン121、演出レバー127の内、少なくとも1つを含む。変動演出は、特別図柄の変動表示から停止表示までの間において演出制御部403により実行される演出を指し、特図判定の判定結果を示唆する演出を含む。当たり演出は、大当たり遊技中に演出制御部403により実行される演出を指し、事前判定処理の判定結果を示唆する演出を含む。尚、演出による示唆、報知、告知又は通知は、特に記述無き限り、遊技者に対するものと考えて良い。
[3−1.演出メイン処理]
図17に、演出制御部403が行う主だった処理を列記する。演出制御部403へ電力が供給されると、サブCPU431により演出メイン処理が実行される。演出メイン処理において、サブCPU431は、演出制御部403内のCTCなどの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容をサブRAM433に記憶させる。
[3−2.演出タイマ割込処理]
サブCPU431は、演出メイン処理によりサブRAM433に記憶された設定内容に従う周期で、演出メイン処理に対し演出タイマ割込処理を割り込み実行する(図17参照)。演出タイマ割込処理において、サブCPU431は、コマンド受信処理及び操作受付処理を順次実行する。
[3−2−1.コマンド受信処理]
コマンド受信処理において、サブCPU431は、特図演出処理、普図演出処理、及び、当たり演出処理を実行する。
[3−2−1−1.特図演出処理]
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。サブCPU431は、主制御部401からの変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、主制御部401からの変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には、変動演出パターン選択処理が内包される。変動演出パターン選択処理において、サブCPU431は、主制御部401より受信したコマンド等に基づき、サブROM432に記憶された特図変動演出パターンテーブルから特図変動演出パターンを選択及び判定する。選択及び判定された特図変動演出パターンによる変動演出が特図演出処理において実行される。
また、サブCPU431は、主制御部401から保留増加コマンドを受信したとき、コマンド受信処理において、主制御部401により実行された事前判定処理(図10参照)の判定結果をサブRAM433に記憶すると共に、保留増加処理を行う。保留増加処理では、事前判定対象に対応する保留画像を画像表示部104に追加表示する。事前判定対象に対応する保留画像は、後に、その事前判定対象が判定対象TTとなって変動開始コマンドが受信された際に、画像表示部104から消去される又は特定の表示位置にシフトされる。サブCPU431は、保留増加コマンドに基づき、事前判定対象についての先読み予告演出を行うこともできる。
[3−2−1−2.普図演出処理]
普図演出処理は、普図演出開始処理及び普図演出終了処理を含む。サブCPU431は、主制御部401からの普図変動開始コマンドの受信に応答して普図演出開始処理を実行することで普通図柄の変動演出を開始した後、主制御部401からの普図変動停止コマンドの受信に応答して普図演出終了処理を実行することで普通図柄の変動演出を終了する。
[3−2−1−3.当たり演出処理]
当たり演出処理(図17参照)は、主制御部401から当たり演出に関するコマンドが受信された場合にサブCPU431により実行される。大当たり遊技の開始時、大当たり遊技の終了時には、当たり演出に関するコマンドとして、夫々、オープニングコマンド、エンディングコマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。当たり演出処理において、演出制御部403は、オープニングコマンドの受信に応答して当たり演出を開始し、エンディングコマンドの受信に応答して当たり演出を終了させる。
[3−2−2.操作受付処理]
操作受付処理(図17参照)において、サブCPU431は、演出ボタン121、十字キー122又は演出レバー127からの信号に基づき、遊技者による演出ボタン121、十字キー122又は演出レバー127への操作状態(操作の入力有無及び操作の内容)を認識する。演出制御部403は、認識された操作状態に応じた演出を行うことができる。
<<演出モードについて>>
図18(a)に、演出制御部403のサブROM432に格納された演出モードテーブルMtを示す。サブCPU431は、主制御部401から受信したコマンド等に基づきつつ、演出モードテーブルMtに定義される複数の演出モードの中から1つの演出モードを選択及び設定する。ここで選択される演出モードを、以下、対象演出モードと呼ぶことがある。演出制御部403は対象演出モードにて変動演出を含む各種の演出を行う。上記複数の演出モードには、第1〜第6の演出モードとしての確変モード、潜伏モード、チャンスモード、通常モードA、通常モードB及び通常モードCが含まれる(以下、「通常モードA、通常モードB及び通常モードC」を区別する必要がない場合には単に「通常モード」と称する)。演出制御部403は、確変モード、潜伏モード、チャンスモード、通常モードA、通常モードB及び通常モードC間において、互いに異なる演出を実行する。図18(a)に示すように、演出モードテーブルMtにおける各演出モードに対しモードフラグが対応付けられている。演出モードとして確変モード、潜伏モード、チャンスモード、通常モードA、通常モードB及び通常モードCが選択及び使用される状態は、夫々、モードフラグに“1”、“2”、“3” 、“4” 、“5”、“6”が設定される状態に相当する。モードフラグはサブRAM433に記憶され、サブCPU431によって、その値が可変設定される。図18(b)には、各演出モードと大当たり当選確率及び電サポ付与の有無との関係が示されている。図18(b)に示す如く、演出制御部403は、高確率電サポ遊技状態において、確変モード又はチャンスモードを対象演出モードとして設定する。また、高確率非電サポ遊技状態において、潜伏モードを対象演出モードとして設定する。また、低確率電サポ遊技状態において、チャンスモードを対象演出モードとして設定する。また、低確率非電サポ遊技状態(通常遊技状態)において、通常モード又は潜伏モードを対象演出モードとして設定する。
図19(a)〜(c)に、夫々、確変モード、潜伏モード、チャンスモードにおける画像表示部104の表示例を示し、図20(a)〜(c)に、夫々、通常モードA、通常モードB及び通常モードCにおける画像表示部104の表示例を示す。各演出モードにおいて、演出制御部403は、画像表示部104に背景画像を表示し、背景画像上に装飾図柄等を重畳表示することができる。確変モード、潜伏モード、チャンスモード、通常モードA、通常モードB及び通常モードC間で背景画像は互いに異なる。装飾図柄等の表示態様は、通常モード間(通常モードA、通常モードB及び通常モードC)で互いに共通であってもよいが、確変モード、潜伏モード、チャンスモード及び通常モード間で互いに異なりうる。当たり抽選の権利が保留されていることを示す保留表示態様(保留画像)は、確変モード、潜伏モード、チャンスモード、通常モードA、通常モードB及び通常モードC間で互いに異なりうる。
確変モードは、高確率電サポ遊技状態において使用され且つ現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを遊技者に示唆する演出モード(大当たりの当選確率が高確率に制御されていることを遊技者に示唆する特定の演出モード)である。従って、確変モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを比較的容易に理解できる。尚、確変モードによる演出は、遊技者に右打ちを促す演出(例えば、“右打ち”等の文字の表示)を含む。
潜伏モードは、低確率非電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態に共通して使用され且つ現在の遊技状態が高確率遊技状態である可能性の存在を遊技者に示唆する演出モードである。潜伏モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率遊技状態及び低確率遊技状態のどちらであるのかを判別不能である又は容易には判別できない。潜伏モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることへの期待感を持って遊技を行うことができる。尚、潜伏モードによる演出は、遊技者に左打ちを促す演出(例えば、“左打ちに戻して下さい”等の文字の表示)を含みうる。
チャンスモードは、低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態に共通して使用され且つ現在の遊技状態が高確率遊技状態である可能性の存在を遊技者に示唆する演出モードである。チャンスモードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率遊技状態及び低確率遊技状態のどちらであるのかを判別不能である又は容易には判別できない。チャンスモードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることへの期待感を持って遊技を行うことができる。尚、チャンスモードによる演出は、遊技者に右打ちを促す演出(例えば、“右打ち”等の文字の表示)を含む。
通常モードは、低確率非電サポ遊技状態において使用され且つ現在の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であることを遊技者に示唆する演出モードである。従って、通常モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であることを比較的容易に理解できる。低確率非電サポ遊技状態において、通常モードA、通常モードB及び通常モードCのいずれを使用するかは演出制御部403が適宜設定すればよい。例えば、各通常モードにおける特別図柄の変動回数が一定回数(例えば30回)に達した場合に、他の通常モードに変更することとすればよく、変更は、通常モードA、通常モードB、通常モードCの順にループしながら順次実行されることとすればよい。なお、他の通常モードへの変更判断方法は上記方法に限られるものではなく、他の通常モードへの変更判断方法として、演出制御部403が生成する演出用乱数を用いて判定し、判定の結果、他の通常モードへ変更すると判定された場合に、他の通常モードへ変更することとしてもよい。
また、或いは、低確率非電サポ遊技状態において、通常モードA、通常モードB及び通常モードCのいずれを使用するかに関して、遊技者が選択可能であることとしてもよい。遊技者が選択可能である場合、遊技機100の初期状態では通常モードAが使用され、遊技者が任意のタイミングで演出ボタン121を押すことで、通常モードA、通常モードB、通常モードCの順にループさせて、使用する通常モードを変更可能であることとしてもよい。
ここで図14を参照して、特A、特E、特G及び通Aの大当たりの発生に基づく、対象演出モードの変化について説明する。なお、図示しないが、特B〜特D及び特F及び特H及び特J〜特Oの大当たりの発生に基づく対象演出モードの変化は、夫々、特Aの大当たりの発生に基づく対象演出モードの変化と同一であってよく、また、特Iの大当たりの発生に基づく対象演出モードの変化は、特Gの大当たりの発生に基づく対象演出モードの変化と同一であってよく、通B〜通Fの大当たりの発生に基づく対象演出モードの変化は、夫々、通Aの大当たりの発生に基づく対象演出モードの変化と同一であってよい。
本実施形態では図14及び図18等に示すように、演出制御部403は、対象演出モードとして、確変モード、潜伏モード、チャンスモード及び通常モードのいずれかの演出モードを設定する。
遊技機100の初期状態における演出モード(対象演出モード)は通常モードである。演出制御部403は大当たりが発生した場合、その大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態と、発生した大当たりの種類に基づいて、発生した大当たりの大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態を特定し、発生した大当たりの種類と大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態に基づいて特定される演出モードを対象演出モードに設定する。
特Aの大当たりが発生した場合、特Aの大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態の如何を問わず、特Aの大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態となる。特Aの大当たり及び高確率電サポ遊技状態に対応付けられた演出モードは確変モードに設定されており、演出制御部403は、特Aの大当たり遊技後、対象演出モードを確変モードに設定する。
特Eの大当たりが発生した場合、特Eの大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であれば、特Eの大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態は高確率非電サポ遊技状態となる。特Eの大当たり及び高確率非電サポ遊技状態に対応付けられた演出モードは潜伏モードに設定されており、演出制御部403は、特Eの大当たり遊技後、対象演出モードを潜伏モードに設定する。一方、特Eの大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態であれば、特Eの大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態となる。特Eの大当たり及び高確率電サポ遊技状態に対応付けられた演出モードは確変モードに設定されており、演出制御部403は、特Eの大当たり遊技後、対象演出モードを確変モードに設定する。
特Gの大当たりが発生した場合、特Gの大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態の如何を問わず、特Gの大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態となる。特Gの大当たり及び高確率電サポ遊技状態に対応付けられた演出モードはチャンスモードに設定されており、演出制御部403は、特Gの大当たり遊技後、対象演出モードをチャンスモードに設定する。
通Aの大当たりが発生した場合、通Aの大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態の如何を問わず、通Aの大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態は低確率電サポ遊技状態となる。通Aの大当たり及び低確率電サポ遊技状態に対応付けられた演出モードはチャンスモードに設定されており、演出制御部403は、通Aの大当たり遊技後、対象演出モードをチャンスモードに設定する。
なお、特A又は特E(低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において発生した場合)の大当たりが発生し、対象演出モードが確変モードとされ、或いは、特E(低確率非電サポ遊技状態において発生した場合)の大当たりが発生し、対象演出モードが潜伏モードとされ、或いは、通Aの大当たりが発生し、対象演出モードがチャンスモードとされた場合においては、上述したように、所定の低確率非電サポ移行条件が成立した際に、対象演出モードが確変モード又は潜伏モード又はチャンスモードから通常モードに変更される。また、特Gの大当たりが発生し、対象演出モードがチャンスモードとされた場合においては、上述したように、所定の変動回数消化条件が成立した際に、対象演出モードがチャンスモードから確変モードに変更され、更に、その後、所定の低確率非電サポ移行条件が成立した際に、対象演出モードが確変モードから通常モードに変更される。
<<遊技機の動作のフローチャート>>
次に、上述した遊技機100の動作を実現するために遊技機100が行う主要な処理の流れについて、フローチャートに沿って説明する。以下ではまず、主制御部401が行う処理について説明した後に、演出制御部403が行う処理について説明する。尚、以下に説明する主制御部401の各処理は、主制御部401のメインCPU411がメインROM412に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、演出制御部403の各処理は、例えば、演出制御部403のサブCPU431がサブROM432に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
[主制御部が行うタイマ割込み処理];図21
図21を参照して、主制御部401が行うタイマ割込処理を説明する。図21は、タイマ割込処理の内容を示すフローチャートである。主制御部401は、電源の供給が開始されると、起動処理や電源遮断監視処理などを含んだメイン処理を実行開始する。主制御部401は、電源が供給されている間、このメイン処理を継続的に実行する。主制御部401は、このメイン処理に対して、タイマ割込処理を所定周期(例えば4ms)で割り込み実行する。
図21に示すように(図10も参照)、タイマ割込処理において、主制御部401は、ステップS1の乱数更新処理、ステップS2のスイッチ処理、ステップS3の特別図柄処理、ステップS4の普通図柄処理、ステップS5の電動役物制御処理、ステップS6の賞球処理、及び、ステップS7の出力処理を順次実行する。ステップS1〜S7の乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理は、それらの処理について上述した内容を含んでいて良い。
まずステップS1の乱数更新処理において、主制御部401は、各種抽選に用いる乱数を更新する。ここで更新される乱数には、上述したように、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数、普図当たり乱数、普図図柄乱数、及び、普図変動パターン乱数が含まれる。
続くステップS2のスイッチ処理(図10も参照)は、第1始動口105又は第2始動口106に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ処理(図22参照)、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ処理(図23参照)、大入賞口111に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ処理、及び、普通入賞口112に入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ処理などを含む。
その後、ステップS3の特別図柄処理において、主制御部401は、当たり抽選を行い、当たり抽選の結果に応じて特別図柄を変動表示した後、停止表示させる。
その後、ステップS4の普通図柄処理において、主制御部401は、普通図柄抽選を行い、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄を変動表示した後、停止表示させる。
その後のステップS5の電動役物制御処理は(図10も参照)、大入賞口111の動作を制御する大入賞口処理(図29参照)、及び、電動チューリップ107の動作を制御する電チュー処理(図10参照)などを含む。
その後、ステップS6の賞球処理において、主制御部401は、例えば、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111又は普通入賞口112への遊技球の入賞に対して、所定個数の賞球の払い出しを指示する賞球コマンドをRAM413に設定する。
その後、ステップS7の出力処理において、主制御部401は、ステップS1〜S6の各処理によりRAM413に設定された情報を示す各種コマンドを賞球制御部402及び演出制御部403に出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。尚、ステップS7において、主制御部401は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できる。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了する。タイマ割込処理が終了すると、主制御部401が実行する処理はメイン処理に戻る。
[主制御部が行う始動口スイッチ処理];図22
図22を参照して、図21のステップS2のスイッチ処理に含まれる始動口スイッチ処理の内容を説明する。図22は、始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理において、主制御部401は、まず、第1始動口SW414aがONになったか否かを判定する(ステップS211)。第1始動口SW414aがONになっていなければ(ステップS211のNo)、ステップS217へ移行する。SW414aにおいて、自身が検出すべき遊技球が検出されたときSW414aはONとなり、自身が検出すべき遊技球が検出されなかったときSW414aはOFFとなる。SW414b及びSW415〜SW417(図9参照)についても同様である。
第1始動口SW414aがONであれば(ステップS211のYes)、主制御部401は、保留情報数U1がROM412に予め記憶されている所定の最大保留数U1max未満であるか否かを判定する(ステップS212)。ここでは、U1max=4であるとする。保留情報数U1は、特図判定用情報記憶領域413d内における、第1始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数に相当する。「U1<U1max」でなければ(ステップS212のNo)、ステップS217へ移行する。
一方、「U1<U1max」であれば(ステップS212のYes)、主制御部401は、ステップS213にて保留情報数U1に「1」を加算すると共に、ステップS214にて、カウンタ記憶領域413cにおける各カウンタC1〜C3のカウント値を取得することで、カウンタC1〜C3の現在のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報を取得する。そして、続くステップS215において、主制御部401は、取得した特図判定用情報に対して事前判定処理(図24参照)を行った後、ステップS216にて、その特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域413dに記憶してからステップS217に移行する。
ステップS217において、主制御部401は、第2始動口SW414bがONになったか否かを判定する。第2始動口SW414bがONでなければ(ステップS217のNo)、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2始動口SW414bがONであれば(ステップS217のYes)、主制御部401は、保留情報数U2がROM412に予め記憶されている所定の最大保留数U2max未満であるか否かを判定する(ステップS218)。ここでは、U2max=4であるとする。保留情報数U2は、特図判定用情報記憶領域413d内における、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数に相当する。「U2<U2max」でなければ(ステップS218のNo)、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
一方、「U2<U2max」であれば(ステップS218のYes)、主制御部401は、ステップS219にて保留情報数U2に「1」を加算すると共に、ステップS220にて、カウンタ記憶領域413cにおける各カウンタC1〜C3のカウント値を取得することで、カウンタC1〜C3の現在のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報を取得する。そして、続くステップS221において、主制御部401は、取得した特図判定用情報に対して事前判定処理(図24参照)を行った後、ステップS222にて、その特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域413dに記憶してから始動口スイッチ処理を終了する。
ステップS222にて、特図判定用情報を記憶する際、主制御部401は、第2始動条件の成立を契機に取得された特図判定用情報の優先順位が、第1始動条件の成立を契機に取得された特図判定用情報の優先順位よりも高くなるように、記憶領域413dの記憶内容を制御する。
[主制御部が行うゲートスイッチ処理];図23
図23を参照して、図21のステップS2のスイッチ処理に含まれるゲートスイッチ処理の内容を説明する。図23は、ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。ゲートスイッチ処理において、主制御部401は、まず、ゲートSW415がONになったか否かを判定する(ステップS231)。ゲートSW415がONになっていなければ(ステップS231のNo)、ゲートスイッチ処理を終了する。
ゲートSW415がONであれば(ステップS231のYes)、主制御部401は、保留情報数U3がROM412に予め記憶されている所定の最大保留数U3max未満であるか否かを判定する(ステップS232)。ここでは、U3max=4であるとする。保留情報数U3は、普図判定用情報記憶領域413i内における普図判定用情報の個数に相当する。「U3<U3max」でなければ(ステップS232のNo)、そのままゲートスイッチ処理を終了する。
一方、「U3<U3max」であれば(ステップS232のYes)、主制御部401は、保留情報数U3に「1」を加算すると共に(ステップS233)、カウンタ記憶領域413cにおける各カウンタC4〜C6のカウント値を取得し、取得したカウンタC4〜C6のカウント値を普図当たり乱数、普図図柄乱数及び普図変動パターン乱数として含んだ普図判定用情報を、普図判定用情報記憶領域413iに記憶する(ステップS234)。その後、ゲートスイッチ処理を終了する。
[主制御部が行う事前判定処理];図24
図24を参照して、図22のステップS215又はS221にて実行される事前判定処理の内容を説明する。図24は、事前判定処理の内容を示すフローチャートである。
事前判定処理において、主制御部401は、まず、高確率遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2101)。高確率遊技フラグは、後述の処理にてON又はOFFに設定される、RAM413内のフラグである。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグはOFFである。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。
主制御部401は、高確率遊技フラグがONであれば(ステップS2101のYes)、高確率特図当たり判定テーブルTAt2(図11参照)を選択する一方(ステップS2102)、高確率遊技フラグがOFFであれば(ステップS2101のNo)、低確率特図当たり判定テーブルTAt1(図11参照)を選択する(ステップS2103)。
続いて、主制御部401は、ステップS2102又はステップS2103で選択した特図当たり判定テーブルと、事前判定対象としての特図判定用情報の特図当たり乱数とを比較することで、特図当たり判定を行う(ステップS2104)。この特図当たり判定では、事前判定対象の特図当たり乱数が、選択した特図当たり判定テーブル内の大当たり又は小当たりに対応付けられた判定値と一致するか否かを判定し、これによって、事前判定対象が大当たり又は小当たりに当選しているか否かを判定する。図24の事前判定処理が図22のステップS214を経由して実行されるものであった場合には、ステップS214にて取得された特図判定用情報が事前判定対象となり、図24の事前判定処理が図22のステップS220を経由して実行されるものであった場合には、ステップS220にて取得された特図判定用情報が事前判定対象となる。
また、主制御部401は、ステップS2104において、特図当たり判定をおこなった後、事前判定対象に対し、特図図柄判定を行う。この際、主制御部401は、特図図柄判定テーブルTZt内において、事前判定対象が第1始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第1特図図柄判定テーブルを選択し、事前判定対象が第2始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第2特図図柄判定テーブルを選択する。そして、主制御部401は、事前判定対象の特図図柄乱数と、選択した特図図柄判定テーブル内の判定値とを比較することで、事前判定対象の特別図柄の種類(例えば大当たりの種類)を判定する。
その後、主制御部401は、特図変動パターン判定処理(後述)を行う(ステップS2105)。更に、主制御部401は、ステップS2104の処理結果とステップS2105の処理結果とを対応づけた情報を、事前判定対象に対する事前判定結果として、RAM413(図13の事前判定情報記憶領域413h)に記憶させる(ステップS2106)。そして、今回の事前判定結果を表す保留増加コマンドを生成してRAM413に設定し(ステップS2107)、事前判定処理を終了する。
[主制御部が行う特別図柄処理];図25
図25を参照して、図21のステップS3にて実行される特別図柄処理の内容を説明する。図25は、特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
特別図柄処理において、主制御部401は、まず、確定中フラグがONであるか否かを判定する(ステップS311)。確定中フラグがONである時点は、特別図柄の確定期間に属する。特別図柄の確定期間とは、特別図柄の変動を停止してから所定の確定表示時間が経過するまでの、停止した特別図柄を遊技者に認識させるための期間である。確定中フラグは、後述の処理にてON又はOFFに設定される、RAM413内のフラグである。遊技機100の初期状態において、確定中フラグはOFFである。確定中フラグがONである場合(ステップS311のYes)、ステップS327に移行する。
一方、確定中フラグがOFFである場合(ステップS311のNo)、当たり遊技フラグがONとなっているかを判定する(ステップS312)。当たり遊技フラグは、後述の処理にてON又はOFFに設定される、RAM413内のフラグである。なお、当たり遊技フラグは、大当たり遊技又は小当たり遊技が実行されている間、ONとされる。遊技機100の初期状態において、当たり遊技フラグはOFFである。
当たり遊技フラグがONであれば(ステップS312のYes)、特別図柄を変動表示させずにそのまま特別図柄処理を終了する。当たり遊技フラグがOFFであれば(ステップS312のNo)、主制御部401は、特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する(ステップS313)。特別図柄が変動表示中であれば、ステップS323へ移行する。一方、特別図柄が変動表示中でなければ(ステップS313のNo)、主制御部401は、保留情報数U2が1以上であるか否かを判定する(ステップS314)。
保留情報数U2が1以上であれば(ステップS314のYes)、主制御部401は、保留情報数U2から「1」を減算し(ステップS315)、ステップS318へ移行する。ステップS314において保留情報数U2が0であれば(ステップS314のNo)、ステップS316に進んで、主制御部401は保留情報数U1が1以上であるか否かを判定する。ステップS316において、保留情報数U1が0であれば(ステップS316のNo)、特別図柄処理を終了する。保留情報数U1が1以上であれば(ステップS316のYes)、主制御部401は、保留情報数U1から「1」を減算し(ステップS317)、ステップS318へ移行する。
ステップS318において、主制御部401は、特図記憶シフト処理を実行する。ここで特図記憶シフト処理は、上述した、特図判定用情報に対して当たり抽選を受けるための優先順位を設定することに相当する。具体的には、例えば、特図判定用情報記憶領域413d内において優先順位が順に低くなるように設定された第1の格納領域〜第8の格納領域が設定されている場合に、ステップS318において主制御部401は、第Nの格納領域に格納されている特図判定用情報を、第(N−1)の格納領域に移動させる特図記憶シフト処理を実行する(ここで、Nは8以下の任意の整数)。そして、ステップS318の処理前において第1の格納領域に格納されていた特図判定用情報が、今回の判定対象TTとなる。
特図記憶シフト処理の後、主制御部401は、判定対象TTに対して当たり抽選処理(図26参照)及び特図変動パターン判定処理(図27参照)を実行する(ステップS319及びS320)。特図変動パターン判定処理により特図変動パターンを判定すると、判定された特図変動パターンに基づき特別図柄表示部201の特別図柄の変動表示を開始する(ステップS321)。この際、今回の判定対象TTが第1始動条件の成立による特図判定用情報である場合には、第1特別図柄表示部201aの第1特別図柄を変動表示させ、今回の判定対象TTが第2始動条件の成立による特図判定用情報である場合には、第2特別図柄表示部201bの第2特別図柄を変動表示させる。
特別図柄の変動表示開始に合わせ、主制御部401は、変動開始コマンドをRAM413に設定する(ステップS322)。変動開始コマンドの設定後、ステップS323に移行する。ここで設定される変動開始コマンドには、ステップS319の当たり抽選処理の抽選結果を示す情報及びステップS320にて判定(選択)された特図変動パターンを示す情報が含まれる。更に、現在の遊技状態を示す情報や、ステップS319の当たり抽選処理の対象(即ち判定対象TT)が第1及び第2始動条件のどちらの成立によるものなのかを示す情報等も、変動開始コマンドに含まれていて良い。この変動開始コマンドは、図21のステップS7における出力処理の実行時に、演出制御部403に対して出力される。
ステップS323において、主制御部401は、特別図柄の変動表示の開始から所定の変動時間が経過したか否かを判定する。ここにおける所定の変動時間は、ステップS321の変動表示開始直前にステップS320にて判定(選択)された特図変動パターンにより定義される。所定の変動時間が経過していなければ(ステップS323のNo)、主制御部401は、そのまま特別図柄処理を終了する。
一方、所定の変動時間が経過していると(ステップS323のYes)、主制御部401は、特別図柄表示部201にて変動表示中の特別図柄を停止表示し(ステップS324)、変動停止コマンドをRAM413に設定する(ステップS325)。ここで設定された変動停止コマンドは、図21のステップS7に示した出力処理の実行時に、演出制御部403に対して出力される。変動停止コマンドは、変動開始コマンドが含む情報と同じものを含んでいても良い。
変動停止コマンドをRAM413に設定した後、主制御部401は、確定中フラグをONにし(ステップS326)、ステップS327に移行する。ステップS327において、主制御部401は、図28を用いて後述する停止中処理を実行し、その後、特別図柄処理を終了する。
[主制御部が行う当たり抽選処理];図26
図26を参照して、図25のステップS319にて実行される当たり抽選処理の内容を説明する。図26は、当たり抽選処理の内容を示すフローチャートである。当たり抽選処理において、上述の特図当たり判定及び特図図柄判定が実行される。
具体的には当たり抽選処理において、まず、主制御部401は、高確率遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS3101)。主制御部401は、高確率遊技フラグがONであれば(ステップS3101のYes)高確率特図当たり判定テーブルTAt2(図11参照)を選択し(ステップS3102)、高確率遊技フラグがOFFであれば(ステップS3101のNo)、低確率特図当たり判定テーブルTAt1(図11参照)を選択する(ステップS3103)。
続いて、主制御部401は、ステップS3102又はS3103で選択した特図当たり判定テーブルを用い、ステップS3104にて特図当たり判定を行う。即ち、判定対象TTとしての特図判定用情報の特図当たり乱数が、選択した特図当たり判定テーブル内における大当たりの判定値(大当たりに対応付けられた判定値)と一致している場合には大当たりと判定し、小当たりの判定値(小当たりに対応付けられた判定値)と一致している場合には小当たりと判定し、そうでない場合、ハズレ(即ち大当たりでも小当たりでもない)と判定する。特図当たり判定の判定結果はRAM413に設定される。なお、上述したように第2特別図柄抽選においては小当たりに判定値が対応付けられておらず、小当たりと判定されることはない。
続いて、主制御部401は、ステップS3105にて特図図柄判定を行う。例えば、特図当たり判定(ステップS3104)の判定結果が大当たりであれば、特図図柄判定では、判定対象TTとしての特図判定用情報の特図図柄乱数と特図図柄判定テーブルTzt(図9参照)とを比較して、特図図柄乱数が、特図図柄判定テーブルTZt内の、どの種類の大当たり(特A〜特O及び通A〜通Fのいずれ)に対応付けられた判定値と一致するかを判定する。この際、判定対象TTが第1始動条件の成立による特図判定用情報である場合には、第1特図図柄判定テーブルが用いられ、判定対象TTが第2始動条件の成立による特図判定用情報である場合には、第2特図図柄判定テーブルが用いられる。特図当たり判定の判定結果が小当たり及びハズレである場合にも同様に、特図図柄判定において小当たりの種類やハズレの種類が判定される。なお、小当たりの種類やハズレの種類が一種類しか設定されていない場合において特図図柄判定は、特図当たり判定の判定結果が大当たりである場合にのみ実行されることとしてもよく、その場合は、直接ステップS3106に移行する。
その後、主制御部401は、特図図柄判定(ステップS3105)の判定結果を表す図柄をRAM413に設定して(ステップS3106)、当たり抽選処理を終了する。大当たり時に設定される図柄は、大当たりを表す大当たり図柄である。小当たり時に設定される図柄は、小当たりを表す小当たり図柄である。ハズレ時に設定される図柄は、ハズレを示す図柄(ハズレ図柄)である。特別図柄の変動時間の経過後には、ステップS3106で設定された図柄にて、特別図柄処理における特別図柄の変動が停止することとなる(図25のステップS324参照)。
[主制御部が行う特図変動パターン判定処理];図27
図27を参照して、図25のステップS320にて実行される特図変動パターン判定処理の内容を説明する。図27は、特図変動パターン判定処理の内容を示すフローチャートである。図25のステップS320では、判定対象TTに対して特図変動パターン判定処理が実行される。図27の特図変動パターン判定処理を図24のステップS2105にても実行可能である。但し、図24のステップS2105では、事前判定対象に対して特図変動パターン判定処理が実行される。以下では、説明の具体化のため、判定対象TTに対する特図変動パターン判定処理を説明する。
特図変動パターン判定処理において、上述の特図変動パターン判定が実行される。具体的には特図変動パターン判定処理において、まず主制御部401は、複数の特図変動パターンテーブルを含んで構成される特図変動パターンテーブルTHtから、対象特図変動パターンテーブルを選択する(ステップS3201)。対象特図変動パターンテーブルは、遊技機100が初期状態であるか否か、及び、初期状態でない(すなわち遊技機100の遊技情報が初期化されてから現在までの間に大当たりや小当たりが発生している)場合に前回発生した大当たり又は小当たりの種類、に応じて特定され・選択される特図変動パターンテーブルである。具体的には上述したように、遊技機100の初期状態において選択される初期状態用特図変動パターンテーブルと、各大当たり(大当たりの種類)及び小当たりの夫々に対応付けられた特X用特図変動パターンテーブル(XはA〜Oのいずれかのアルファベット)と、通Y用特図変動パターンテーブル(YはA〜Fのいずれかのアルファベット)と、小当たり用特図変動パターンテーブルのいずれかが選択される。
次に、主制御部401は、判定対象TTに対する特図当たり判定の判定結果に応じた特図変動パターンテーブルを選択する(ステップS3202)。具体的には、特図当たり判定の結果が大当たりである場合には、大当たりに対応付けられた特図変動パターンテーブルを選択し、特図当たり判定の結果がハズレである場合には、ハズレに対応付けられた特図変動パターンテーブルを選択する。また、特図当たり判定の結果が小当たりである場合には、小当たりに対応付けられた特図変動パターンテーブルを選択してもよい。
この後、主制御部401は、ステップS3202で選択した特図変動パターンテーブルと、判定対象TTの特図変動パターン乱数とを比較して、特図変動パターン乱数が、特図変動パターンテーブルにおいてどの特図変動パターンに対応するかを判定する特図変動パターン判定を行い(ステップS3203)、この判定結果をRAM413に設定してから(ステップS3204)特図変動パターン判定処理を終了する。
[主制御部が行う停止中処理];図28
図28を参照して、図25のステップS327にて実行される停止中処理の内容を説明する。図28は、停止中処理の内容を示すフローチャートである。
停止中処理において、主制御部401は、まず、特別図柄の変動が停止した時点から所定の確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS3301)。所定の確定表示時間が経過していない場合(ステップS3301のNo)、そのまま停止中処理を終了する。
一方、所定の確定表示時間が経過している場合(ステップS3301のYes)、主制御部401は、確定中フラグをOFFにしてから(ステップS3302)、電サポ遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS3303)。電サポ遊技フラグは、後述の処理にてON又はOFFに設定される、RAM413内のフラグである。遊技機100の初期状態において、電サポ遊技フラグはOFFである。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。
電サポ遊技フラグがONではない場合(ステップS3303のNo)、ステップS3308に移行する一方、電サポ遊技フラグがONである場合(ステップS3303のYes)、電サポ遊技残回数Jから「1」を減算する(ステップS3304)。上述したように、電サポ遊技残回数Jは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す。電サポ遊技残回数Jには、遊技機100の初期状態において「0」が設定され、大当たり遊技の終了後に例えば「10000」が設定される(図34参照)。
主制御部401は、電サポ遊技残回数Jの減算後、電サポ遊技残回数Jが「0」であるか判定する(ステップS3305)。“J=0”である場合(ステップS3305のYes)、電サポ遊技フラグをOFFにすると共に(ステップS3306)、右打ち表示部205を消灯させるための右打ち報知終了処理を実行してから(ステップS3307)、ステップS3308に移行する。一方、“J=0”でない場合(ステップS3305のNo)、直接、ステップS3308に移行する。
ステップS3308において、主制御部401は、高確率遊技フラグがONであるか否かを判定し、高確率遊技フラグがOFFである場合には(ステップS3308のNo)ステップS3312に移行する。一方、高確率遊技フラグがONである場合(ステップS3308のYes)、高確率遊技残回数Xから「1」を減算する(ステップS3309)。上述したように高確率遊技残回数Xは、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す。高確率遊技残回数Xには、遊技機100の初期状態において「0」に設定され、大当たり後に例えば「10000」に設定される(図34参照)。
主制御部401は、高確率遊技残回数Xの減算後、高確率遊技残回数Xが「0」であるか判定する(ステップS3310)。“X=0”である場合(ステップS3310のYes)、高確率遊技フラグをOFFにしてから(ステップS3311)、ステップS3312に移行する。一方、“X=0”でない場合(ステップS3310のNo)、直接、ステップS3312に移行する。
ステップS3312において、主制御部401は、判定対象TTに対する当たり抽選処理の結果を確認し、その結果が大当たりであるか否かを判定する。その結果、大当たりである場合にはステップS3313に移行し、大当たりでない場合にはステップS3320に移行する。
ステップS3313において、主制御部401は、残回数J及びXに「0」を設定し、続いて、順次、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグをOFFにし(ステップS3314)、当たり遊技フラグをONにする(ステップS3315)。
また、ステップS3320において、主制御部401は、判定対象TTに対する当たり抽選処理の結果を確認し、その結果が小当たりであるか否かを判定する。その結果、小当たりである場合(ステップS3320のYes)にはステップS3315に移行し、小当たりでない場合(ステップS3320のNo)には、そのまま停止中処理を終了する。
ステップS3315において、当たり遊技フラグをONにした後、主制御部401は、右打ち表示部205を点灯させるための右打ち報知開始処理を実行し(ステップS3316)、大入賞口開放パターンテーブルDKt(図9参照)を参照して大当たりの種類又は小当たりに対応付けられた大入賞口開放パターンを設定する(ステップS3317)。その後、当たり遊技のオープニングを開始し(ステップS3318)、オープニングコマンドをRAM413に設定してから(ステップS3319)停止中処理を終了する。
[主制御部が行う普通図柄処理]
次に、図21のステップS4にて実行される普通図柄処理の内容を説明する(フローチャートの図示省略)。ステップS4の普通図柄処理において、主制御部401は、普図判定用情報記憶領域413iに普図判定用情報が記憶されていて且つ普通図柄が変動中でないとき、その普図判定用情報を用いて普図当たり判定及び普図図柄判定を含む普通図柄抽選を実行すると共に、電サポの付与有無などに基づき普図変動パターン判定を実行し、判定された普図変動パターンに従って普通図柄の変動表示を開始する。
この変動表示の開始に合わせ、主制御部401は、普通図柄抽選の抽選結果を示す情報及び判定された普図変動パターンを示す情報などを含んだ普図変動開始コマンドをRAM413に設定する。普通図柄の変動表示の開始後、普図変動パターンにより定義される所定の変動時間が経過すると、主制御部401は普通図柄の変動表示を停止させ、普図変動停止コマンドをRAM413に設定する。上述の如く設定された普図変動開始コマンド及び普図変動停止コマンドは、図21のステップS7に示した出力処理の実行時に、演出制御部403に対して出力される。
[主制御部が行う大入賞口処理;図29]
図29を参照して、図21のステップS5の電動役物制御処理に含まれる大入賞口処理の内容を説明する。図29は、大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。当たり遊技フラグがONとされる期間に当たり遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)が行われる。大当たり遊技又は小当たり遊技が行われる期間は、オープニング処理が実行されるオープニング期間から始まり、エンディング処理が実行されるエンディング期間の終了に伴い終了する。オープニング期間とエンディング期間との間に、大入賞口111の開閉動作が所定のラウンド数分、繰り返される。隣接するラウンド間における大入賞口111が閉じている期間は、ラウンド間インターバル期間である。図29の大入賞口処理における大入賞口111の開放態様は、図28のステップS3317にて設定された大入賞口開放パターンに従う。ステップS3317にて設定された大入賞口開放パターンにおいて、オープニング期間、ラウンド間インターバル期間、エンディング期間の時間長さが、オープニング時間、ラウンド間インターバル時間、エンディング時間として定義され、大入賞口111の開閉動作の回数及び各開閉動作における大入賞口111の開放時間も定義される。
大入賞口処理において、主制御部401は、まず、当たり遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS511)。当たり遊技フラグがOFFであれば(ステップS511のNo)、主制御部401は、そのまま大入賞口処理を終了する。
当たり遊技フラグがONであれば(ステップS511のYes)、主制御部401は、現在がオープニング中であるかを判定する(ステップS512)。オープニング中であれば(ステップS512のYes)、主制御部401はオープニング処理をおこなってから(ステップS513)、ステップS514へ移行するが、オープニング中でなければ(ステップS512のNo)、ステップS514へ直接移行する。
ステップS514において、主制御部401は、大入賞口111が開放中であるかを判定する。大入賞口111の開放中であれば(ステップS514のYes)、開放中処理をおこなってから(ステップS515)、ステップS516へ移行するが、大入賞口111の開放中でなければ(ステップS514のNo)、ステップS516へ直接移行する。
ステップS516において、主制御部401は、現在がラウンド間インターバル中であるかを判定する。ラウンド間インターバル中であれば(ステップS516のYes)、インターバル処理をおこなってから(ステップS517)、ステップS518へ移行するが、ラウンド間インターバル中でなければ(ステップS516のNo)、ステップS518へ直接移行する。
ステップS518において、主制御部401は、現在がエンディング中であるかを判定する。エンディング中であれば(ステップS518のYes)、エンディング処理をおこなって(ステップS519)大入賞口処理を終了する。エンディング中でなければ(ステップS518のNo)、そのまま大入賞口処理を終了する。
[主制御部が行うオープニング処理;図30]
図30は、オープニング処理の内容を示すフローチャートである。オープニング処理において、主制御部401は、まず、オープニングを開始してから所定のオープニング時間が経過したかを判定する(ステップS5101)。オープニング時間が経過していなければ(ステップS5101のNo)、そのままオープニング処理を終了する。
オープニング時間が経過していれば(ステップS5101のYes)、主制御部401はオープニングを終了し(ステップS5102)、現在のラウンドが何ラウンド目であるかを示すラウンド番号Rに「1」を設定する(ステップS5103)。そして、1ラウンド目の大入賞口111の開放を開始し(ステップS5104)、オープニング処理を終了する。
[主制御部が行う開放中処理:図31]
図31は、開放中処理の内容を示すフローチャートである。開放中処理において、主制御部401は、まず、大入賞口111の閉口条件が成立したか否かを判定する(ステップS5201)。ここで大入賞口111の閉口条件は、現ラウンドにおける大入賞口111の開放を開始してから所定の開放時間が経過した場合、や、現ラウンドにおける大入賞口111の開放中に大入賞口111へ規定個数(例えば10個)の遊技球の入賞があった場合に成立する。大入賞口111の閉口条件が成立していなければ(ステップS5201のNo)、そのまま開放中処理を終了する。
大入賞口111の閉口条件が成立している場合(ステップS5201のYes)、主制御部401は、大入賞口111を閉口させる(ステップS5202)。そして、ラウンド番号Rが、設定された大入賞口動作パターンのRmaxと一致するかを判定する(ステップS5203)。ここでRmaxは当たりの種類に応じて設定されたラウンド数であり、図12には大当たりの種類に応じて設定されたラウンド数が示されている。上述したようにラウンド数が、N1R、或いは、N2R(実質N3R)と表記される場合、Rmaxは、N1、又は、N2である(N1〜N3は整数)。
ラウンド番号RがRmaxと一致しなければ(ステップS5203のNo)、インターバル処理を開始して(ステップS5204)、開放中処理を終了する。ラウンド番号RがRmaxと一致すれば(ステップS5203のYes)、最終ラウンドの開放が終了したと判定して、エンディング処理を開始する(ステップS5205)。エンディング処理を開始すると、主制御部401はエンディングコマンドをRAM413に設定して(ステップS5206)、開放中処理を終了する。このエンディングコマンドには、今回の大当たりのエンディング期間の情報などが含まれている。エンディングコマンドは、図21のステップS7に示した出力処理の実行時に、演出制御部403に対して送信される。
[主制御部が行うインターバル処理;図32]
図32は、インターバル処理の内容を示すフローチャートである。インターバル処理において、主制御部401は、まず、現在のインターバルを開始してから所定のインターバル時間が経過したかを判定する(ステップS5301)。インターバル時間が経過していなければ(ステップS5301のNo)、そのままインターバル処理を終了する。
インターバル時間が経過していれば(ステップS5301のYes)、主制御部401はインターバルを終了し(ステップS5302)、ラウンド番号Rに「1」を加算する(ステップS5303)。そして、主制御部401は、Rラウンド目の大入賞口111の開放を開始して(ステップS5304)、インターバル処理を終了する。
[主制御部が行うエンディング処理;図33]
図33は、エンディング処理の内容を示すフローチャートである。エンディング処理において、主制御部401は、まず、エンディングを開始してから所定のエンディング時間が経過したかを判定する(ステップS5401)。エンディング時間が経過していなければ(ステップS5401のNo)、そのままエンディング処理を終了する。
エンディング時間が経過していれば(ステップS5401のYes)、主制御部401は、エンディングを終了し(ステップS5402)、ラウンド番号Rに「0」を設定する(ステップS5403)。そして、今回の当たり遊技後の遊技状態を設定するための遊技状態設定処理(図34参照)を行う(ステップS5404)。その後、当たり遊技フラグをOFFに設定すると共に(ステップS5405)、右打ち表示部205を消灯させるための右打ち報知終了処理を実行し(ステップS5406)、エンディング処理を終了する。
[主制御部が行う遊技状態設定処理;図34]
図34は、遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。遊技状態設定処理において、主制御部401は、まず、判定対象TTに対する当たり抽選処理の結果を確認し、その結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS5404a)。その結果、大当たりである場合(ステップS5404aのYes)にはステップS5404bに移行し、大当たりでない場合(すなわち小当たりである場合)は、(ステップS5404aのNo)、遊技状態設定処理を終了する。
次に、主制御部401は、ステップS5404bにおいて、大当たりの種類に応じて、電サポ遊技フラグをONに設定し、また、高確率遊技フラグをONに設定する。具体的には、特A〜特D、及び、特E(低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において発生した場合)、及び特F〜特Oの大当たりである場合には、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグを共にONに設定する。特E(低確率非電サポ遊技状態において発生した場合)の大当たりである場合には、高確率遊技フラグをONに設定する。通A〜通Fの大当たりである場合には、電サポ遊技フラグをONに設定する。
次に、主制御部401は、ステップS5404cにおいて、大当たりの種類に応じて、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jを設定する。具体的には、特A〜特D、及び、特E(低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において発生した場合)、及び特F〜特Oの大当たりである場合には、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jを共に「10000」に設定する。特E(低確率非電サポ遊技状態において発生した場合)の大当たりである場合には、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jを夫々「10000」、「0」に設定する。通A又は通Dの大当たりである場合には、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jを夫々「0」、「50」に設定する。通B又は通Eの大当たりである場合には、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jを夫々「0」、「30」に設定する。通C又は通Fの大当たりである場合には、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jを夫々「0」、「20」に設定する。高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数は、大当たりが発生した場合、大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態及び発生した大当たりの大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態及び発生した大当たりの種類に基づいて設定される。特E以外の大当たりは、大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態の如何を問わず、大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態が共通であり、大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態の如何を問わず、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに上記値が設定される。一方、特Eの大当たりは、大当たりが発生したときの遊技機100の遊技状態により、大当たり遊技後の遊技機100の遊技状態が異なり、低確率非電サポ遊技状態において特Eの大当たりが発生した場合、特Eの大当たり遊技後、遊技機100の遊技状態は、高確率非電サポ遊技状態に設定され、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jが夫々「10000」、「0」に設定される。また、低確率非電サポ遊技状態以外の遊技状態において特Eの大当たりが発生した場合、特Eの大当たり遊技後、遊技機100の遊技状態は、高確率電サポ遊技状態に設定され、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jが共に「10000」に設定される。
次に、主制御部401は、ステップS5404dにおいて、ステップS5404bにて電サポ遊技フラグがONに設定されたか否かを判定し、電サポ遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS5404dのYes)ステップS5404eに移行して右打ち報知開始処理を実行した後、遊技状態設定処理を終了し、電サポ遊技フラグがONに設定されていなければ(ステップS5404dのNo)、遊技状態設定処理を終了する。
[演出制御部が行うタイマ割込み処理];図35
図35を参照して、演出制御部403が行う演出タイマ割込処理を説明する。図35は、演出タイマ割込処理の内容を示すフローチャートである。演出制御部403は、起動中、継続的に所定の演出メイン処理(不図示)を行っており、この演出メイン処理に対して、図35に示す演出タイマ割込処理を、所定の周期(例えば4ms)で割り込み実行する。
図35に示すように(図19も参照)、演出タイマ割込処理において、演出制御部403は、ステップS11のコマンド受信処理、ステップS12の操作受付処理及びステップS13のコマンド送信処理を順次実行する。
ステップS11のコマンド受信処理の内容は後述の図36等を用いて詳説する。ステップS11に続くステップS12の操作受付処理において、演出制御部403は、演出ボタン121、十字キー122又は演出レバー127が遊技者から操作を受け付けた際に、その旨を示す情報を含んだ操作コマンドをサブRAM433に設定する。その後、ステップS13のコマンド送信処理において、演出制御部403は、ステップS11及びS12の各処理にてRAM433に設定された情報を示すコマンドを自身に送信する。演出制御部403はこれらコマンドに従って動作することで、該コマンドが示す演出を実現する。なお、演出制御部403は上述するように不図示の画像/音声制御部及びランプ制御部を備えており、コマンド送信処理において、設定されたコマンドは、画像/音声制御部又はランプ制御部に送信されると考えてもよい。
また、図示していないが、演出制御部403は演出タイマ割込処理において、演出用乱数更新処理を実行してもよい。演出用乱数とは、演出制御部403が実行する演出(変動演出及び当たり演出)の具体的な演出内容を決定する際に使用することが可能な乱数である。当該演出用乱数を用いて演出内容を決定することで(言い換えれば、演出内容毎に、異なる数の判定値を割り当てて、演出用乱数と一致する判定値に対応付けられた演出を実行することで)、演出内容毎に、大当たりへの信頼度を異なる信頼度とすることが可能である。本明細書で表れる演出制御部403が生成する乱数は、演出用乱数の一種であると考えてよい。
[演出制御部が行うコマンド受信処理];図36
図36を参照して、図35のステップS11におけるコマンド受信処理を説明する。図36は、コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。図36のコマンド受信処理において、演出制御部403は、まず、主制御部401から保留増加コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS111)。保留増加コマンドは、主制御部401の事前判定処理(図24参照)の判定結果を示すものであり、主制御部401のタイマ割込処理における出力処理(図21参照)において、主制御部401から送信される。
保留増加コマンドを受信していなければ(ステップS111のNo)、ステップS114へ移行する。保留増加コマンドを受信していれば(ステップS111のYes)、保留増加コマンドに基づき事前判定情報記憶領域(不図示)の記憶内容を更新する(ステップS112)。そして、演出制御部403は、保留増加コマンドに基づき、保留情報数(U1又はU2)が「1」だけ増加したことを認識すると共に、事前判定対象に対応する保留画像を画像表示部104に追加表示し(ステップS113)、ステップS114に進む。
ステップS114において、演出制御部403は、主制御部401から変動開始コマンド(図25のステップS322参照)を受信したか否かを判定する。変動開始コマンドを受信していなければ(ステップS114のNo)、ステップS116へ直接移行する。変動開始コマンドを受信していれば(ステップS114のYes)、演出制御部403は、変動開始コマンドに対応する変動演出を開始させるための演出開始処理を行ってから(ステップS115)、ステップS116へ移行する。演出開始処理については後述する(図37参照)。
ステップS116において、演出制御部403は、主制御部401から変動停止コマンド(図25のステップS325参照)を受信したか否かを判定する。変動停止コマンドを受信していなければ(ステップS116のNo)、ステップS118へ直接移行する。変動停止コマンドを受信していれば(ステップS116のYes)、演出制御部403は、実行中の変動演出を終了させる演出終了処理を行ってから(ステップS117)、ステップS118へ移行する。演出終了処理については後述する(図38参照)。
ステップS118において、演出制御部403は、主制御部401から普通図柄コマンドを受信したか否かを判定する。普通図柄コマンドとして、主制御部401の普通図柄処理において設定される普図変動開始コマンド及び普図変動停止コマンドがある。普通図柄コマンドを受信していなければ(ステップS118のNo)、ステップS120へ直接移行する。普通図柄コマンドを受信していれば(ステップS118のYes)、演出制御部403は、普図演出処理を行ってから(ステップS119)、ステップS120へ移行する。詳細は割愛するが、普図演出処理では、例えば、普図変動開始コマンドの受信に伴って普図変動開始コマンドに依存する普図演出の実行を開始した後、普図変動停止コマンドの受信に伴って普図演出を停止させる。
ステップS120において、演出制御部403は、主制御部401からオープニングコマンド(図28のステップS3319参照)を受信したか否かを判定する。オープニングコマンドを受信していなければ(ステップS120のNo)、ステップS122へ直接移行する。オープニングコマンドを受信していれば(ステップS120のYes)、演出制御部403は、大当たり遊技又は小当たり遊技が実行されている間における演出である当たり演出を実行するための当たり演出処理を開始し(ステップS121)、ステップS122へ移行する。当たり演出の詳細については後述する。
ステップS122において、演出制御部403は、主制御部401からエンディングコマンド(図31のステップS5206参照)を受信したか否かを判定する。エンディングコマンドを受信していなければ(ステップS122のNo)、そのままコマンド受信処理を終了する。エンディングコマンドを受信している場合(ステップS122のYes)、演出制御部403は、実行中の当たり演出処理を停止する一方で、所定のエンディング演出を実行するためのエンディング演出処理を行い(ステップS123)、コマンド受信処理を終了する。
[演出制御部が行う演出開始処理;図37]
図37を参照して、図36のステップS115に示した演出開始処理を説明する。図37は、演出開始処理の内容を示すフローチャートである。演出開始処理において、まず、演出制御部403は、図36のコマンド受信処理にて受信された変動開始コマンドを解析することで、変動開始コマンドに含まれる、当たり抽選の抽選結果を示す情報及び特図変動パターンを示す情報などを取得する(ステップS1101)。
そして特図変動演出パターンテーブル(変動演出の具体的な内容を決定するために参照される、サブROM432に記憶される不図示のテーブルであって、本明細書で表れるサブROM432に記憶される各テーブルは、特図変動演出パターンテーブルに含まれるテーブルであると考えてよい。)や上述した演出用乱数を用い、変動開始コマンドの解析結果に基づいて、複数の変動演出パターンから何れか1つを選択するための変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS1102)。続いて、演出制御部403は、自身が認識する保留情報数(U1又はU2)から「1」を減算すると共に、今回の変動演出に対応すべき保留画像を画像表示部104から消去する又は特定の表示位置にシフトし、これに連動して、他の保留画像の表示位置もシフトする(ステップS1103)。その後、演出制御部403は、ステップS1102にて選択された変動演出パターンによる変動演出を開始させる(ステップS1104)。
[演出制御部が行う演出終了処理;図38]
図38を参照して、図36のステップS117に示した演出終了処理を説明する。図38は、演出終了処理の内容を示すフローチャートである。演出終了処理において、演出制御部403は、まず、変動開始コマンド又は変動停止コマンドに大当たり又は小当たりを示す情報が含まれているか否かを判定する(ステップS1201)。変動開始コマンド又は変動停止コマンドに大当たり又は小当たりを示す情報が含まれている場合(ステップS1201のYes)、モードフラグに当たりの種類に応じたモードフラグを設定すると共に(ステップS1202)、モード中変動回数Mに「0」を設定し、且つ、モード変更実行判定値P、Q、Rに当たりの種類に応じた数値を設定し(ステップS1203)、ステップS1208に移行する。モード中変動回数Mは、演出モードフラグが現在の演出モードフラグに設定されてからの、特別図柄の変動回数を表している。モード変更実行判定値P〜Rは、いずれも、モードフラグを現在のモードフラグから他のモードフラグに変更するか否かの判定(後述するステップS1206参照)に用いられる判定値である。図14を参照して判定値Pは潜通移行条件に相当し、判定値Qは変動回数消化条件に相当し、判定値Rは低確率非電サポ移行条件に相当する。なお、潜通移行条件、変動回数消化条件、低確率非電サポ移行条件の成立に応じてモードフラグが変更されない当たりである場合、各判定値P、Q、Rには「0」が設定される。つまり、ステップS1203において、特Aの大当たりである場合、回数Mに「0」、判定値Pに「0」、判定値Qに「0」、判定値Rに「10000」が夫々設定され、特Gの大当たりである場合、回数Mに「0」、判定値Pに「0」、判定値Qに「50」、判定値Rに「10000」が夫々設定され、通Aの大当たりである場合、回数Mに「0」、判定値Pに「0」、判定値Qに「0」、判定値Rに「50」が夫々設定され、小当たりである場合、回数Mに「0」、判定値Pに「40」、判定値Qに「0」、判定値Rに「0」が夫々設定される。
一方、変動開始コマンド又は変動停止コマンドに大当たりを示す情報及び小当たりを示す情報が含まれていない場合(ステップS1201のNo)、モードフラグが、通常モードを示す「4」〜「6」の何れかであるか否かを判定する(ステップS1204)。モードフラグが「4」〜「6」の何れかである場合(ステップS1204のYes)、ステップS1208に移行する。
モードフラグが「4」〜「6」の何れかでない場合(ステップS1204のNo)、モード中変動回数Mに「1」を加算する(ステップS1205)。この後、ステップS1206において、モード中変動回数Mがモード変更実行判定値P、Q、Rの何れかと一致するか否かを判定し、モード中変動回数Mがモード変更実行判定値P、Q、Rの何れかと一致しない場合(ステップS1206のNo)、ステップS1208に移行する。
ステップS1206において、モード中変動回数Mがモード変更実行判定値P、Q、Rの何れかと一致する場合(ステップS1206のYes)、ステップS1207にて、現在のモードフラグを、モード変更実行判定値P又はQ又はRに対応付けられたモードフラグに変更し、設定する。本実施形態では、判定値Pに対してモードフラグ「4」〜「6」の何れか(即ち通常モード)が対応付けられ、判定値Qに対してモードフラグ「1」(即ち確変モード)が対応付けられ、判定値Rに対してモードフラグ「4」〜「6」の何れか(即ち通常モード)が対応付けられる。従って、ステップS1206においてモード中変動回数M=モード変更実行判定値Pと判定された場合、ステップS1207ではモードフラグが「4」〜「6」の何れかに設定され、ステップS1206においてモード中変動回数M=モード変更実行判定値Qと判定された場合、ステップS1207ではモードフラグが「1」に設定され、ステップS1206においてモード中変動回数M=モード変更実行判定値Rと判定された場合、ステップS1207ではモードフラグが「4」〜「6」の何れかに設定される。その後、ステップS1208に移行する。
ステップS1208において、演出制御部403は、変動演出を終了して特図演出終了処理を終える。このとき、変動開始コマンド又は変動停止コマンドに基づく表示態様(即ち特別図柄の停止態様に応じた表示態様)にて装飾図柄を停止表示させる。なお、ここでは演出制御部403がモード中変動回数M、判定値P〜Rを設定及び更新することとし、これらに基づいて演出モードを設定する(演出モードフラグを設定する)こととしたが、主制御部401から受信する情報に基づいて演出モードを設定することとしてもよい。上述したように第1、第2、第3、第4の特図変動パターンテーブルは、遊技機100の演出モードが、夫々、通常モード、確変モード、潜伏モード、チャンスモードに設定されているときに用いられるよう、作成されたテーブルである。従って、第1〜第4の特変動パターンテーブルに含まれる特図変動パターンは、夫々、通常モード、確変モード、潜伏モード、チャンスモードに対応付けられているといえる。よって演出制御部403は、主制御部401から受信した特図変動パターンが、何れの演出モードに対応付けられた特図変動パターンであるかに基づいて演出モードを設定することとしてよい。また、主制御部401より、遊技機100の現在の遊技状態を示す情報を受信する際、当該情報に、特A〜特O及び通A〜通Fの何れの大当たりが発生した結果、現在の遊技状態となったかを示す情報が含まれる場合には、その大当たりの種類及び遊技状態に基づいて演出モードを設定することとしてもよい。
以上が、本実施形態の遊技機100の基本的な構成、処理の説明である。以下、本実施形態において遊技機100が実行する演出に関して上記内容を踏まえて説明する。なお、以降の説明において、演出制御部403が実行する処理において、「演出を選択する」或いは「演出の実行を決定する」との記載があるが、選択或いは実行が決定された演出は、その後、演出制御部403により実行される。従って、「演出を選択する」或いは「演出の実行を決定する」と「演出の実行」とは、この順に実行される処理であると考えてもよいし、同義であると考えてもよい。
<<演出制御部403により実行される特徴的な変動演出について>>
以下、演出制御部403(サブCPU431)が実行する変動演出について説明する。本実施形態において、以下に説明する変動演出は、演出制御部403により、対象演出モードが「確変モード」に設定されている場合に、演出制御部403が実行可能な演出であることとして説明する。従って、下記変動演出は、第2特別図柄抽選の結果に基づいて実行される変動演出であることとし、加えて、特A又は特Bの大当たりに当選し、或いは、大当たりに当選しなかった場合であって、特図変動パターン判定の結果、変動時間が長く、リーチ演出の実行される特図変動パターン(例えば特A又は特Bの大当たりに当選しているときは図16に示すパターンTHp_b15、ハズレのときは図16に示すパターンTHp_b13)が選択された場合に実行される変動演出であることとして説明する。当然ながら変形例として、第1特別図柄抽選の結果に基づいて実行可能であってよいし、確変モード以外の他の演出モードが設定されているときや、パターンTHp_b13及びパターンTHp_b15以外の特図変動パターンが選択されたときにも実行可能であってよい。
演出制御部403は確変モードにおいて、遊技機100の題材となった作品の主要登場キャラクター(以下、「主人公」と称する。)と、主人公の敵役の登場キャラクター(以下、「敵キャラ」と称する。)と、が戦う演出(後述する主人公バトル演出)を含むバトル演出を含む変動演出を実行可能である。演出制御部403は確変モードにおいて、バトル演出として、敵キャラの種別(例えば怪獣や軍隊など)に応じて複数種類のバトル演出を実行可能であり、演出制御部403は、変動開始コマンド或いは保留増加コマンドの受信に応答して、特別図柄の変動表示中に如何なるバトル演出を含む変動演出を実行するかを決定することが可能である。ここでは変動演出として、主人公及び敵キャラに加え、主人公の味方役の登場キャラクター(以下、「味方キャラ」と称する。)が登場するバトル演出を含む変動演出の実行が決定された場合について説明する。なお、本実施形態において以下の説明における「バトル演出」は、特に説明のない限り、上記実行が決定された、主人公、味方キャラ及び敵キャラが登場するバトル演出を示すこととする。
図39は本実施形態における特別図柄の変動表示に応じて実行される変動演出の流れを示す説明図である。演出制御部403は特別図柄の変動表示が開始されたとき(言い換えれば、主制御部401から変動開始コマンドを受信したとき)に変動演出を開始し、特別図柄の変動が停止されたとき(言い換えれば主制御部401から変動停止コマンドを受信したとき)に変動演出を終了する。図39に示すように、バトル演出を含む変動演出には、ハズレ時に実行される変動演出と、大当たり(特A又は特Bの大当たり)時に実行される変動演出と、が含まれる。なお、大当たり時に実行される変動演出については図50にて更に詳細に示されている。
ハズレ時には変動演出として、装飾図柄変動表示演出、装飾図柄聴牌演出、バトル演出、バトル敗北演出、装飾図柄バラケ目仮停止演出が順次実行され、大当たり時には変動演出として、装飾図柄変動表示演出、装飾図柄聴牌演出、バトル演出、バトル勝利演出、装飾図柄ゾロ目仮停止演出、再抽選演出が順次実行される。以下、各演出について説明する。
<<装飾図柄変動表示演出>>
本実施形態において演出制御部403は、変動開始コマンドの受信後、画像表示部104に設けられた3列の装飾図柄表示領域(例えば後述する図40に示す左列、中央列、右列)の各装飾図柄表示領域において、装飾図柄を変動表示する装飾図柄変動表示演出を実行する。例えば、装飾図柄には、「1」〜「9」の数値が割り当てられており、演出制御部403は、装飾図柄変動表示演出として各装飾図柄表示領域に表示する装飾図柄を順次、異なる数字が割り当てられた装飾図柄に高速で切り替える演出を実行する。各装飾図柄表示領域において装飾図柄が高速で切り替わることで、遊技者に対して各装飾図柄表示領域に特定の(単一の)装飾図柄が表示されていないことを認識させることができる。
<<装飾図柄聴牌演出>>
図40は装飾図柄聴牌演出の一例を示す説明図である。演出制御部403は、装飾図柄変動表示演出に続いて、装飾図柄聴牌演出を実行する。装飾図柄聴牌演出は、3列の装飾図柄表示領域の内、2列の装飾図柄表示領域において、同一の数値が割り当てられた装飾図柄を仮停止表示することで、残りの1列の装飾図柄表示領域に、仮停止表示された装飾図柄と同一の数値が割り当てられた装飾図柄が停止表示(又は仮停止表示)された場合に、ゾロ目となることを示唆する演出である。例えば、図40に示すように、画像表示部104に設けられた3列(左列、中央列、右列)の装飾図柄表示領域の内、左列及び右列において、「5」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示され、一方、中央列では装飾図柄が変動表示される。なお、仮停止表示とは、完全に停止表示されて(静止して)いないが、遊技者からは停止表示されたと認識されうる程度に微動(例えば上下に微振動)した状態で変動表示されている状態である。
演出制御部403は、装飾図柄聴牌演出において、3列の装飾図柄表示領域の内、2列の装飾図柄表示領域において、「1」〜「9」の何れの数値が割り当てられた装飾図柄を仮停止表示するかについて、特に限られるものではないが、上述したように「7」の数値が割り当てられた装飾図柄は、これがゾロ目にて停止表示された際に、特Aの大当たりに当選していることを示すものである。従って、3列の装飾図柄表示領域の内、2列の装飾図柄表示領域において、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄を仮停止表示されるのは、特Aの大当たりに当選している場合のみであることとしてよい。
なお、装飾図柄変動表示演出と装飾図柄聴牌演出との間には、聴牌煽り演出が実行されてもよい。聴牌煽り演出とは、3列の装飾図柄表示領域の内、2列の装飾図柄表示領域において、同一の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示されうることを示唆する演出であり、例えば、左列の装飾図柄表示領域において「5」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示された後、右列の装飾図柄表示領域に対して「5」の数値が割り当てられた装飾図柄が次第に減速し、且つ、上下左右に微振動しながら接近する演出である。その結果、右列の装飾図柄表示領域において「5」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示されることで、装飾図柄聴牌演出が実行されることになる。
聴牌煽り演出は、特図変動パターン判定の結果、変動時間が短く、リーチ演出の実行されない特図変動パターンが選択された場合であっても実行可能である。例えば、図16に示すパターンTHp_b11又はTHp_b12は共にリーチ演出が実行されない特図変動パターンとされ、その内、パターンTHp_b12が選択された場合、装飾図柄変動表示演出の後、聴牌煽り演出が実行され、その後、装飾図柄聴牌否定演出(3列の装飾図柄表示領域において順次、装飾図柄がバラケ目にて停止表示される演出)が実行される。一方、パターンTHp_b11が選択された場合、特別図柄の変動時間は、聴牌煽り演出が実行可能な時間に設定されておらず(即ち、特別図柄の変動時間が聴牌煽り演出の実行に要する時間よりも短時間であり)、装飾図柄変動表示演出の後、聴牌煽り演出が実行されずに、装飾図柄聴牌否定演出が実行される。
<<バトル演出>>
演出制御部403は、装飾図柄聴牌演出に続いて、バトル演出を実行する。バトル演出はタイトル表示演出、及び、味方キャラバトル演出を含み(図50参照)、更に、味方キャラバトル演出の後に実行可能な後半演出を含んで構成されうる。後半演出の詳細は後述するが、後半演出には、味方キャラバトル演出の内容に応じて内容が決定される演出が含まれる。後半演出が実行される場合、タイトル表示演出、及び、味方キャラバトル演出は前半演出であるといえる。
なお、装飾図柄変動表示演出、及び、装飾図柄聴牌演出において、第1装飾図柄〜第3装飾図柄が変動表示される3列の装飾図柄表示領域は、画像表示部104の略中央部に設けられて、装飾図柄の変動表示が大きく表示される(図40参照)。これに対して、装飾図柄聴牌演出の実行後、バトル演出の実行が開始されてから、後述する装飾図柄ゾロ目仮停止演出が開始されるまでの期間において、上記3列の装飾図柄表示領域は、画像表示部104の角部(例えば左上部)に設けられて、装飾図柄聴牌演出における表示サイズと比較して装飾図柄の変動表示は小さく表示される(図41、図43〜図47参照)。そして、装飾図柄ゾロ目仮停止演出、及び、後述する再抽選演出において、上記3列の装飾図柄表示領域は、再び、画像表示部104の略中央部に設けられて、装飾図柄の変動表示が大きく(装飾図柄変動表示演出、及び、装飾図柄聴牌演出における大きさと同一又は同等の大きさにて)表示される。装飾図柄変動表示演出、装飾図柄聴牌演出、装飾図柄ゾロ目仮停止演出、及び、再抽選演出において、装飾図柄が大きく表示されるのは、それら演出においては、装飾図柄を画像表示部104に表示することが、主たる演出であるからである。これに対して、バトル演出の実行が開始されてから、装飾図柄ゾロ目仮停止演出が開始されるまでの期間において、装飾図柄が小さく表示されるのは、それら期間において実行される演出(後述し、図50に示すバトル演出、バトル勝利演出、バトル敗北演出、復活大当たり演出等)が主たる演出であって、装飾図柄を画像表示部104に表示することは、主たる演出ではなく、遊技者の注意が装飾図柄の変動表示に向かないようにするためである。なお、装飾図柄を画像表示部104に表示することが、主たる演出ではない場合であっても、特別図柄の変動表示が停止していないこと(即ち、現在実行されている演出が特別図柄の変動表示に対応付けられていること)を遊技者に示すために、装飾図柄の変動表示を画像表示部104から削除する(即ち非表示にする)ことはできない。従って、上述したように、装飾図柄を画像表示部104に表示することが、主たる演出ではない場合であっても、画像表示部104の角部等で装飾図柄を変動表示させる必要がある。
<<タイトル表示演出>>
図41はタイトル表示演出の一例を示す説明図である。タイトル表示演出では、バトル演出が実行されていること(或いは味方キャラバトル演出が開始されること)を遊技者に示唆するべく、バトル演出に対応付けられたタイトル(例えば、○○軍襲来)を画像表示部104に表示する。当該タイトル表示演出をみた遊技者は、その後、表示されたタイトルに関連する敵キャラ(すなわち、○○軍に所属する敵キャラ)が登場してバトル演出が実行されることを認識することができる。
<<味方キャラバトル演出>>
味方キャラバトル演出は、3体の味方キャラ(ここでは夫々、味方キャラA、味方キャラB、味方キャラCと称する)及び3体の敵キャラ(ここでは夫々、敵キャラD、敵キャラE、敵キャラFと称する)が登場する演出を含んで構成される。味方キャラバトル演出は、味方キャラAと敵キャラDとが一対一で戦う第1味方キャラバトル演出と、味方キャラBと敵キャラEとが一対一で戦う第2味方キャラバトル演出と、味方キャラCと敵キャラFとが一対一で戦う第3味方キャラバトル演出と、を含んで構成される。
第1味方キャラバトル演出は、味方キャラAと敵キャラとDが一対一で戦い、いずれか一方が勝利する演出である。第2味方キャラバトル演出は、味方キャラBと敵キャラEとが一対一で戦い、いずれか一方が勝利する演出である。第3味方キャラバトル演出は、味方キャラCと敵キャラFとが一対一で戦い、いずれか一方が勝利する演出である。
なお、各味方キャラバトル演出において、味方キャラと敵キャラの何れが勝利したかの結果を表示する前に、演出ボタン操作指示演出(詳細は後述)を実行し、演出ボタン121の操作又は操作有効期間の経過に応じて、戦いの結果を表示することとしてもよい。
図42は、味方キャラバトル演出選択テーブルの説明図である。なお、図42中、「勝利」は味方キャラが勝利したことを示し、「敗北」は味方キャラが敗北(敵キャラが勝利)したことを示す。
バトル勝敗結果パターンBT1は、味方キャラの勝利数が3勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラA〜Cの全てが勝利する味方キャラバトル演出のパターンである。バトル勝敗結果パターンBT2〜パターンBT4は、味方キャラの勝利数が2勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラの内、パターンBT2では味方キャラA及びBが勝利し、パターンBT3では味方キャラA及びCが勝利し、パターンBT4では味方キャラB及びCが勝利する味方キャラバトル演出のパターンである。バトル勝敗結果パターンBT5〜パターンBT7は、味方キャラの勝利数が1勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラの内、パターンBT5では味方キャラAが勝利し、パターンBT6では味方キャラBが勝利し、パターンBT7では味方キャラCが勝利する味方キャラバトル演出のパターンである。バトル勝敗結果パターンBT8は、味方キャラの勝利数が0勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラA〜Cの全てが敗北する味方キャラバトル演出のパターンである。
演出制御部403は、味方キャラバトル演出において、パターンBT1〜パターンBT8の何れのパターンにて演出を実行するかについて、大当たりへの信頼度が、味方キャラの勝利数が1勝(パターンBT5〜パターンBT7)、2勝(パターンBT2〜パターンBT4)、0勝(パターンBT8)、3勝(パターンBT1)の順に高くなるように、何れかのパターンを選択し、実行する。以下、特図変動パターンとしてパターンTHp_b13又はパターンTHp_b15が選択された場合に注目して大当たりへの信頼度について説明する。
図42に示す味方キャラバトル演出選択テーブルには、特図変動パターンとしてパターンTHp_b15が選択されたときに選択されるパターンTHp_b15用味方キャラバトル演出選択テーブルMKt_a1と、特図変動パターンとしてパターンTHp_b13が選択されたときに選択されるパターンTHp_b13用味方キャラバトル演出選択テーブルMKt_a2と、が含まれる。上述したように、特図変動パターンとしてパターンTHp_b15は大当たりに当選しているときのみ選択される変動パターンであり、特図変動パターンとしてパターンTHp_b13はハズレのときのみ選択される変動パターンであるから、テーブルMKt_a1、テーブルMKt_a2は夫々大当たり時、ハズレ時に選択されるテーブルであるといえる。
特図当たり判定の結果、パターンTHp_b15が選択されたとき、テーブルMKt_a1が選択され、その結果、味方キャラの勝利数が0勝、1勝、2勝、3勝である味方キャラバトル演出が選択される確率は夫々30%、9%(3%×3)、21%(7%×3)、40%に設定される。これに対して、特図当たり判定の結果、パターンTHp_b13が選択されたとき、テーブルMKt_a2が選択され、その結果、味方キャラの勝利数が0勝、1勝、2勝、3勝である味方キャラバトル演出が選択される確率は夫々10%、60%(20%×3)、30%(10%×3)、0%に設定される。なお、テーブルMKt_a2において味方キャラの勝利数が3勝である味方キャラバトル演出が選択される確率が0%とされるのは、味方キャラの勝利数が3勝である味方キャラバトル演出に対する大当たりへの信頼度を後述するように100%とするためである。
ここで、本実施形態における(即ち味方キャラバトル演出選択テーブルMKt_a1と味方キャラバトル演出選択テーブルMKt_a2との関係に基づく)特定のバトル勝敗結果パターンに対する大当たりへの信頼度の算出方法について述べる。特定のバトル勝敗結果パターンに対する大当たりへの信頼度は、特図当たり抽選の結果、特A又は特Bの大当たりに当選する確率Vr1と、大当たりに当選しない確率Vr2と、パターンTHp_b15が選択される確率Tr1と、パターンTHp_b13が選択される確率Tr2と、テーブルMKt_a1において特定のバトル勝敗結果パターンが選択される確率Br1と、テーブルMKt_a2において特定のバトル勝敗結果パターンが選択される確率Br2と、に基づいて算出することが可能である。
具体的には以下の数式により算出される。
(Vr1×Tr1×Br1)/(Vr1×Tr1×Br1+Vr2×Tr2×Br2)×100・・・数式A
ここで高確率遊技状態において、特A又は特Bの大当たりに当選する確率Vr1は、1/42(図11参照)×66%(図12参照)であり、約1.5%である。また、大当たりに当選しない確率Vr2は(1−1/42)であり、約93%である。
次に、パターンTHp_b15が選択される確率Tr1は、400/500(図16参照)であり、80%である。また、パターンTHp_b13が選択される確率Tr2は、1/500(図16参照)であり、0.2%である。
味方キャラの勝利数が3勝であるパターンBT1は、テーブルMKt_a2では選択されず、テーブルMKt_a1でのみ選択されるため、上記数式Aにより大当たりへの信頼度を計算するまでもなく、パターンBT1に対する大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は100%である。
味方キャラの勝利数が2勝であるパターンBT2〜パターンBT4の夫々は、テーブルMKt_a1において7%の確率で選択され、テーブルMKt_a2において10%の確率で選択される。つまり、上記数式Aにおいて確率Br1は7%であり、確率Br2は10%である。これらを数式Aに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約82%である。
味方キャラの勝利数が1勝であるパターンBT5〜パターンBT7の夫々は、テーブルMKt_a1において3%の確率で選択され、テーブルMKt_a2において20%の確率で選択される。つまり、上記数式Aにおいて確率Br1は3%であり、確率Br2は20%である。これらを数式Aに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約50%である。
味方キャラの勝利数が0勝であるパターンBT8は、テーブルMKt_a1において30%の確率で選択され、テーブルMKt_a2において10%の確率で選択される。つまり、上記数式Aにおいて確率Br1は30%であり、確率Br2は10%である。これらを数式Aに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約95%である。
つまり、パターンBT1〜パターンBT8に対する大当たりへの信頼度は、この順に、100%、約82%、約82%、約82%、約50%、約50%、約50%、約95%に設定されており、上述した、大当たりへの信頼度の高低が実現される。
<<後半演出>>
後半演出は、パターンBT2〜4の何れかに対応する味方キャラバトル演出が実行された場合に、その後、実行される演出であり、勝敗結果表示演出と、主人公登場演出と、主人公バトル演出と、当落分岐操作指示演出と、を含んで構成される(図50参照)。なお、詳細は後述するが、主人公バトル演出において登場する敵キャラは、味方キャラバトル演出にて勝利した敵キャラであって、パターンBT1では全ての敵キャラが敗北しており、登場すべき敵キャラが存在しないことから、パターンBT1に対応付けられた後半演出は設けられていない。従って、パターンBT1に対応する味方キャラバトル演出が実行された場合、その後、後半演出は実行されず、直接、バトル勝利演出が実行される。バトル勝利演出が実行されることにより遊技者は、第2特別図柄抽選の結果が、特A又は特Bの大当たりに当選していることを認識することが可能である。
<<勝敗結果表示演出>>
勝敗結果表示演出は、味方キャラバトル演出における味方キャラの勝利数及び敗北数を示唆する演出である。パターンBT2〜パターンBT4に対応する味方キャラバトル演出が実行された後には、「2勝1敗」を示す第1の勝敗結果示唆演出が実行され、パターンBT5〜パターンBT7に対応する味方キャラバトル演出が実行された後には、「1勝2敗」を示す第2の勝敗結果示唆演出が実行され、パターンBT8に対応する味方キャラバトル演出が実行された後には、「0勝3敗」を示す第3の勝敗結果示唆演出が実行される。つまり各勝敗結果示唆演出は、夫々、味方キャラバトル演出の結果、即ち、バトル勝敗結果パターンに基づいて決定されるものであり、言い換えれば、第1〜第3の勝敗結果示唆演出は夫々、パターンBT2〜パターンBT4、パターンBT5〜パターンBT7、パターンBT8に対応付けられている。
第1の勝敗結果示唆演出〜第3の勝敗結果示唆演出は互いに異なる示唆演出であり、所定の勝敗結果画像を画像表示部104に表示する演出を含む演出であり、更に、所定の勝敗結果音声をスピーカ115から出力する演出を含みうる。勝利結果画像には、味方キャラバトル演出にて勝ち残った(勝利した)敵キャラ及びその敵キャラが発する台詞のテロップが含まれ、勝利結果音声には、その敵キャラが発する台詞の音声が含まれる。
図43は第1の勝敗結果示唆演出〜第3の勝敗結果示唆演出の一例を示す説明図である。例えば、味方キャラバトル演出にて敵キャラDが勝ち残った場合、第1の勝敗結果示唆演出として、敵キャラDが登場し、「私一人で十分です」との台詞を発する演出が実行される(図43(a)参照)。また、味方キャラバトル演出にて敵キャラD及び敵キャラEが勝ち残った場合、第2の勝敗結果示唆演出として、敵キャラD及び敵キャラEが登場し、「負ける気がしませんね」との台詞を発する演出が実行される(図43(b)参照)。味方キャラバトル演出にて敵キャラD、敵キャラE及び敵キャラFが勝ち残った場合、敵キャラD、敵キャラE及び敵キャラFが登場するが特別な台詞を発しない演出が実行される(図43(c)参照)。
<<主人公登場演出>>
演出制御部403は、勝敗結果表示演出に続いて、主人公登場演出を実行する。主人公登場演出は、その後、主人公バトル演出が実行されることを示唆する演出であり、主人公を含む画像を画像表示部104に表示する演出を含む。なお、勝敗結果表示演出に続いて、バトル勝利演出(後述する第3のバトル勝利演出)が実行可能である場合、主人公登場演出は、第3のバトル勝利演出が実行されないことを示唆する演出であるともいえる。
<<主人公バトル演出>>
主人公バトル演出は、パターンBT2〜パターンBT8の何れかに対応する味方キャラバトル演出が実行された場合に、その後、上述した勝敗結果表示演出及び主人公登場演出を経て実行される演出であり、主人公と味方キャラバトル演出にて勝ち残った敵キャラとが戦う演出である。パターンBT2〜パターンBT4に対応する味方キャラバトル演出が実行された後には、主人公と勝ち残った1体の敵キャラとが戦う第1の主人公バトル演出が実行され、パターンBT5〜パターンBT7に対応する味方キャラバトル演出が実行された後には、主人公と勝ち残った2体の敵キャラとが戦う第2の主人公バトル演出が実行され、パターンBT8に対応する味方キャラバトル演出が実行された後には、主人公と勝ち残った3体の敵キャラとが戦う第3の主人公バトル演出が実行される。各主人公バトル演出では、主人公と勝ち残った敵キャラとが戦う画像が画像表示部104に表示される。
図44は第1の主人公バトル演出〜第3の主人公バトル演出の一例を示す説明図である。例えば、味方キャラバトル演出にて敵キャラDが勝ち残った場合、第1の主人公バトル演出として、敵キャラDと主人公とが戦う演出が実行され(図44(a)参照)、例えば、味方キャラバトル演出にて敵キャラD及び敵キャラEが勝ち残った場合、第2の主人公バトル演出として、敵キャラD及び敵キャラEと主人公とが戦う演出が実行され(図44(b)参照)、例えば、味方キャラバトル演出にて敵キャラD、敵キャラE及び敵キャラFが勝ち残った場合、第3の主人公バトル演出として、敵キャラD、敵キャラE及び敵キャラFと主人公とが戦う演出が実行される(図44(c)参照)。
<<当落分岐操作指示演出>>
図45は演出ボタン操作指示演出の一例を示す説明図である。また、図46はサプライズボタン操作指示演出の一例を示す説明図である。図47は演出レバー操作指示演出の一例を示す説明図である。上述した主人公バトル演出は、主人公と敵キャラとの戦いの勝敗が決する直前まで実行され、勝敗が決する直前に、当落分岐操作指示演出が実行される。当落分岐操作指示演出としては、演出ボタン操作指示演出、又は、サプライズボタン操作指示演出、又は、演出レバー操作指示演出のいずれかが実行される。
演出ボタン操作指示演出は、演出ボタン121の押下を促す画像P1を画像表示部104に表示し、且つ、「押せ」等の音声をスピーカー115から出力する演出を含む。また、演出ボタン操作指示演出は、演出ボタン121の押下を受け付ける期間(操作有効期間)を示す画像P2を画像表示部104に表示する演出を含む(図45参照)。
サプライズボタン操作指示演出は、演出ボタン121を作動位置(図5参照)に移動させると共に、作動位置にある演出ボタン121の押下を促す画像P3を画像表示部104に表示し、且つ、「押せ」等の音声をスピーカー115から出力する演出を含む。また、サプライズボタン操作指示演出は、演出ボタン121の押下を受け付ける期間(操作有効期間)を示す画像P2を画像表示部104に表示する演出を含む(図46参照)。
演出レバー操作指示演出は、演出レバー127の操作(引き下げ)を促す画像P4を画像表示部104に表示し、且つ、「レバーを引け」等の音声をスピーカー115から出力する演出を含む。また、演出レバー操作指示演出は、演出レバー127の操作を受け付ける期間(操作有効期間)を示す画像P2を画像表示部104に表示する演出を含む(図47参照)。
演出制御部403は、当落分岐操作指示演出において、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出及び演出レバー操作指示演出の何れの演出を実行するかについて、大当たりへの信頼度が、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出の順に高くなるように、何れかの演出を選択し、実行する。以下、当落分岐操作指示演出における大当たりへの信頼度について説明する。
図48は当落分岐操作指示演出選択テーブルの説明図である。当落分岐操作指示演出選択テーブルには、特図当たり判定の結果が大当たりであるときに選択される大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a1と、特図当たり判定の結果がハズレであるときに選択されるハズレ用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a2と、が含まれる。
特図当たり判定の結果が大当たり(特A又は特Bの大当たり)であるとき、テーブルESt_a1が選択され、その結果、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出が選択される確率は夫々33%、34%、33%に設定される。これに対して、特図当たり判定の結果がハズレであるとき、テーブルESt_a2が選択され、その結果、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出が選択される確率は夫々70%、20%、10%に設定される。
なお本実施形態では、テーブルESt_a2において、演出レバー操作指示演出が選択される確率を10%としたが、0%に設定することで、後述する演出レバー操作指示演出に対する大当たりへの信頼度を100%に設定することとしてもよい。
ここで、本実施形態における(即ち当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a1と、当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a2との関係に基づく)当落分岐操作指示演出に対する大当たりへの信頼度の算出方法について述べる。当落分岐操作指示演出に対する大当たりへの信頼度は、上述した確率Vr1、Vr2、Tr1、Tr2に加えて、テーブルMKt_a1においてパターンBT2〜パターンBT8の何れかが選択される確率Br3、テーブルESt_a1において特定の操作指示演出が選択される確率Sr1、及び、テーブルESt_a2において特定の操作指示演出が選択される確率Sr2に基づいて算出することが可能である。
具体的には以下の数式により算出される。
(Vr1×Tr1×Br3×Sr1)/(Vr1×Tr1×Br3×Sr1+Vr2×Tr2×Sr2)×100・・・数式B
ここで確率Vr1、Vr2は上述した通り、夫々、約1.5%、約93%である。テーブルMKt_a1においてパターンBT2〜パターンBT8の何れかが選択される確率Br3は、60/100(図42参照)であり、60%である。
演出ボタン操作指示演出は、特図当たり判定の結果が大当たり(特A又は特Bの大当たり)であるときに33%の確率で選択され、特図当たり判定の結果がハズレであるときに70%の確率で選択される。つまり、上記数式Bにおいて確率Sr1は33%であり、確率Sr2は70%である。これらを数式Bに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約65%である。
サプライズボタン操作指示演出は、特図当たり判定の結果が大当たり(特A又は特Bの大当たり)であるときに34%の確率で選択され、特図当たり判定の結果がハズレであるときに20%の確率で選択される。つまり、上記数式Bにおいて確率Sr1は34%であり、確率Sr2は20%である。これらを数式Bに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約87%である。
演出レバー操作指示演出は、特図当たり判定の結果が大当たり(特A又は特Bの大当たり)であるときに33%の確率で選択され、特図当たり判定の結果がハズレであるときに10%の確率で選択される。つまり、上記数式Bにおいて確率Sr1は33%であり、確率Sr2は10%である。これらを数式Bに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約93%である。
つまり、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出に対する大当たりへの信頼度は、この順に、約65%、約87%、約93%に設定されており、上述した、大当たりへの信頼度の高低が実現される。
<<バトル敗北演出及びバトル勝利演出>>
バトル敗北演出は、特図当たり判定の結果がハズレの場合であって、上述した当落分岐操作指示演出が実行され、遊技者が演出ボタン121又は演出レバー127を操作した後、或いは、操作有効期間が経過した後に実行される演出である。バトル敗北演出が実行されることにより、遊技者は、第2特別図柄抽選の結果が、特A又は特Bの大当たりに当選していないことを認識することが可能である。バトル勝利演出としては、第1のバトル勝利演出又は第2のバトル勝利演出が実行され、第1のバトル勝利演出は、特図当たり判定の結果が大当たりの場合であって、パターンBT1に対応する味方キャラバトル演出が実行された後に実行される演出である(図50参照)。一方、第2のバトル勝利演出は、特図当たり判定の結果が大当たりの場合であって、パターンBT2〜パターンBT4の何れかに対応する味方キャラバトル演出が実行された後、上述した当落分岐操作指示演出が実行され、更に、遊技者が演出ボタン121又は演出レバー127を操作した後、或いは、操作有効期間が経過した後に実行される演出である。上述したようにバトル勝利演出が実行されることにより遊技者は、第2特別図柄抽選の結果が、特A又は特Bの大当たりに当選していることを認識することが可能である。
バトル敗北演出は、主人公バトル演出において主人公が敵キャラに敗北する演出を含む演出である。第1のバトル勝利演出は、バトルの勝利に対応付けられた盤可動役物(本実施形態ではスラッガーギミック133)を作動させる、スラッガーギミック作動演出と、味方キャラバトル演出の結果が全勝(即ち「3勝0敗」)であることを示す全勝示唆演出と、を含む演出である。全勝示唆演出は、例えば、味方キャラバトル演出において敵キャラに勝利した味方キャラA、味方キャラB、味方キャラC及び主人公を含む画像を画像表示部104に表示する演出を含む。第2のバトル勝利演出は、上述したスラッガーギミック作動演出と、主人公バトル演出において主人公が敵キャラに勝利したことを示す画像を画像表示部104に表示する演出と、を含む。
<<装飾図柄バラケ目仮停止演出及び装飾図柄ゾロ目仮停止演出>>
装飾図柄バラケ目仮停止演出は、バトル敗北演出の後に実行される演出であり(図39参照)、第1〜第3装飾図柄がバラケ目で仮停止表示され、その後、停止表示される。これに対して、装飾図柄ゾロ目仮停止演出は、バトル勝利演出の後に実行される演出であり、第1〜第3装飾図柄がゾロ目で仮停止表示される。具体的には、特Aの確変長当たりを示す「7」の数値が割り当てられた装飾図柄がゾロ目(すなわち「7,7,7」)で仮停止表示され、或いは、特Bの確変長当たりを示す「7」以外の数値が割り当てられた装飾図柄がゾロ目(例えば「5,5,5」)で仮停止表示される。
なお、特Aの大当たりに当選しているとき、装飾図柄ゾロ目仮停止演出では、特Aの確変長当たりを示す「7」の数値が割り当てられた装飾図柄をゾロ目にて仮停止表示する場合(以下、仮停止態様KT1と称することがある。)と、特Bの確変長当たりを示す「7」以外(例えば「5」)の数値が割り当てられた装飾図柄をゾロ目にて仮停止表示する場合(以下、仮停止態様KT2と称することがある)と、がある。仮停止態様KT1及びKT2のいずれの態様で、装飾図柄をゾロ目にて仮停止表示するかは、後述する再抽選演出において、再抽選前の装飾図柄と同一の装飾図柄を再抽選後の装飾図柄とする(以下、再抽選態様ST1と称することがある)か、再抽選前の装飾図柄よりも遊技者にとって有利な装飾図柄を再抽選後の装飾図柄とする(以下、再抽選態様ST2と称することがある)かに対応付けられ、仮停止態様KT1、仮停止態様KT2は、夫々、再抽選態様ST1、再抽選態様ST2に対応付けられる。
再抽選演出において、再抽選態様ST1及び再抽選態様ST2の何れを実行するかは演出制御部403が任意に選択することとしてもよいし、例えば特図変動パターンに対応付けられていることとしてもよい。ところで、再抽選態様ST2は、遊技者に対して、大当たりの種類が特Bから、特Bよりも有利な特Aに変更(昇格)されたかのような印象を与える演出であり、遊技の興趣が向上される。従って、再抽選態様ST2の演出の実行時間は、再抽選態様ST1の演出の実行時間よりも長時間に設定されることが望ましく、再抽選態様ST1及び再抽選態様ST2、並びに、仮停止態様KT1及び仮停止態様KT2が、特図変動パターンに対応付けられている場合、例えば図16に示すパターンTHp_b14に対しては仮停止態様KT1及び再抽選態様ST1を対応付け、パターンTHp_b15に対しては仮停止態様KT2及び再抽選態様ST2を対応付けることとしてもよい。
<<再抽選演出>>
再抽選演出は、装飾図柄ゾロ目仮停止演出が実行された後に実行される演出であり、装飾図柄ゾロ目仮停止演出にて仮停止表示された装飾図柄(本明細書において、装飾図柄ゾロ目仮停止演出にて仮停止表示された装飾図柄を「再抽選前の装飾図柄」とも称する)を、例えば、徐々に縮小表示させるなどして、遊技者から視認困難とした後に、一気に拡大表示させて改めて装飾図柄(以下、再抽選演出にて改めて仮停止表示された装飾図柄を「再抽選後の装飾図柄」とも称する)をゾロ目にて仮停止表示し、その後、停止表示する演出を含む演出である。
再抽選後の装飾図柄としては、再抽選前の装飾図柄と同一(遊技者にとって略同一と認識されうる程度の改変(例えば図形や記号の付加)が施されている場合も含む)又は再抽選前の装飾図柄よりも遊技者にとって有利な装飾図柄が選択される。ここで、遊技者にとって有利な装飾図柄とは、上述した特Aの確変長当たりを示す「7」の数値が割り当てられた装飾図柄である。つまり、再抽選前の装飾図柄が「5」の数値が割り当てられた装飾図柄であった場合、再抽選後の装飾図柄は、「5」又は「7」の数値が割り当てられた装飾図柄とされる。
再抽選後の装飾図柄が、「5」の数値が割り当てられた装飾図柄とされる場合とは、特Aの大当たりに当選していなかった(特Bの大当たりに当選していた)場合であり、再抽選後の装飾図柄が、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄とされる場合とは、特Aの大当たりに当選していた場合である。なお、再抽選前の装飾図柄が「7」の数値が割り当てられた装飾図柄であった場合、再抽選後の装飾図柄も、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄となる。つまり、再抽選前の装飾図柄が「7」の数値が割り当てられた装飾図柄であった場合、遊技者は再抽選演出が実行される前に、特Aの大当たりに当選していたことを認識することができる。
また、本実施形態では再抽選後の装飾図柄として「7」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示される際、上述した演出レバー操作指示演出を実行し、遊技者による演出レバー127の操作、又は、操作有効期間の経過に応じて、再抽選後の装飾図柄が「7」の数値が割り当てられた装飾図柄であることに対応付けられた盤可動役物(本実施形態ではアイギミック131)を作動させる、アイギミック作動演出が実行される。アイギミック作動演出の実行開始タイミングは、例えば、再抽選後の装飾図柄(即ち「7」の数値が割り当てられた装飾図柄)が遊技者から視認可能となる前であり、実行終了タイミングは、例えば、再抽選後の装飾図柄が仮停止表示された後である(停止表示された後であってもよい)。上述したように、アイギミック131は作動位置において画像表示部104の前方に進出するため、本例によれば、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄は、作動位置に移動したアイギミック131の背後において、仮停止表示されることになる(図49参照)。なお、再抽選後の装飾図柄として「7」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示されない場合(即ち、特A以外の大当たりに当選している場合)、上述した演出レバー操作指示演出が実行されることなく、再抽選前の装飾図柄と同一の装飾図柄が再抽選後の装飾図柄として仮停止表示される。これにより、再抽選演出において、演出レバー操作指示演出が実行された時点で、遊技者は、特Aの大当たりに当選していることを認識することができる。
<<バトル演出に関する補足>>
本実施形態において遊技者は、タイトル表示演出が実行されることで、バトル演出が実行されていることを認識することが可能であり、その後、タイトル表示演出、勝敗結果表示演出の後に夫々、味方キャラバトル演出、主人公バトル演出が実行されることとしたが、特図当たり判定の結果が大当たりの場合には、タイトル表示演出、勝敗結果表示演出の後に味方キャラバトル演出、主人公バトル演出を実行することなく、上記第1のバトル勝利演出及び第2のバトル勝利演出とは異なる第3のバトル勝利演出を実行することとしてもよい(図50参照)。第3のバトル勝利演出は、例えば、味方キャラバトル演出又は主人公バトル演出の非実行に対応付けられた盤可動役物(本実施形態ではフェイスギミック132)を作動させる、フェイスギミック作動演出と、特図当たり判定の結果が大当たりである場合にのみ演出に使用されるキャラクター(例えば主人公の親、及びその兄弟を含むキャラクター)を含む画像を画像表示部104に表示する演出と、を含む。
<<アイギミック作動演出、フェイスギミック作動演出、及び、スラッガーギミック作動演出に関する補足>>
スラッガーギミック作動演出は、第1のバトル勝利演出及び第2のバトル勝利演出において実行される演出である。フェイスギミック作動演出は、第3のバトル勝利演出において実行される演出である。アイギミック作動演出は、再抽選演出にて実行される演出である。つまり、バトルの勝利に対応付けられた盤可動役物と、再抽選後の装飾図柄が「7」の数値が割り当てられた装飾図柄であることに対応付けられた盤可動役物と、味方キャラバトル演出又は主人公バトル演出の非実行に対応付けられた盤可動役物と、が夫々異なる盤可動役物(即ち、順に、スラッガーギミック133、アイギミック131、フェイスギミック132)に設定されており、遊技者に対して、盤可動役物の作動に基づいて、その後、どのような演出が実行されるかを認識させることができる。
<<バトル敗北演出と装飾図柄ゾロ目仮停止演出に関する補足>>
本実施形態では、装飾図柄ゾロ目仮停止演出は、バトル勝利演出の後に実行されることとし、バトル敗北演出には実行されないこととしたが、特図当たり判定の結果が大当たりの場合には、バトル敗北演出の後に、復活大当たり演出を実行し、当該復活大当たり演出の後に、装飾図柄ゾロ目仮停止演出を実行することとしてもよい(図50参照)。復活大当たり演出とは、バトル敗北演出を実行することで、遊技者に対してハズレであることを示唆し、遊技者が落胆していると考えられる状況にて、実行される、大当たりであることを示唆する演出であり、復活大当たり演出に対応付けられたキャラクター(例えば遊技機100の製造メーカーのマスコットキャラクター)を含む画像を画像表示部104に表示する演出、及び、上述したスラッガーギミック作動演出、を含む演出が実行される。
図50は、図39に示した大当たり時の変動演出に対して、上記補足を含め、詳細に示した説明図である。
上述した本実施形態における変動演出の内容は、例えば、図51〜図55に示すフローチャートに沿って決定される。図51は本実施形態における演出制御部403による変動演出パターン選択処理(図37のステップS1102参照)の内容を示すフローチャートである。
[演出制御部が行う変動演出パターン選択処理];図51
変動演出パターン選択処理(図37のステップS1102参照)において、演出制御部403は、装飾図柄聴牌演出の演出態様選択処理(ステップS110201)、バトル演出の演出態様選択処理(ステップS110202)、バトル勝利演出又はバトル敗北演出の演出態様選択処理(ステップS110203)、再抽選演出の演出態様選択処理(ステップS110204)を順次実行する。各選択処理について以下、詳説する。
[演出制御部が行う装飾図柄聴牌演出の演出態様選択処理];図52
図52を参照して、図51のステップS110201における装飾図柄聴牌演出の演出態様選択処理を説明する。図52は、装飾図柄聴牌演出の演出態様選択処理の内容を示すフローチャートである。装飾図柄聴牌演出の演出態様選択処理において、演出制御部403は、まず、変動開始コマンド解析処理(図37のステップS1101参照)により得られた情報に基づいて、判定対象TTに対する第2特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定(ステップS110201a)し、大当たりであれば(ステップS110201aのYes)、ステップS110201bへ移行し、大当たりでない、即ちハズレであれば(ステップS110201aのNo)、ステップS110201eへ移行する。
ステップS110201bにおいて演出制御部403は、判定対象TTに対する第2特別図柄抽選の結果が特Aの大当たりであるか否かを判定し、特Aの大当たりであれば(ステップS110201bのYes)、ステップS110201cへ移行し、特Aの大当たりでなければ(ステップS110201bのNo)、ステップS110201eへ移行する。
ステップS110201cにおいて演出制御部403は、演出制御部403が生成する装飾図柄聴牌演出用乱数と、装飾図柄聴牌決定テーブル(サブROM432に記憶される不図示のテーブル)と、に基づいて、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄により装飾図柄聴牌演出を実行するか否かを判定する。具体的には、例えば、装飾図柄聴牌演出用乱数が、装飾図柄聴牌決定テーブルにおいて、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄に対応付けられた判定値と一致する場合に、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄により装飾図柄聴牌演出を実行すると判定する。「7」の数値が割り当てられた装飾図柄により装飾図柄聴牌演出を実行すると判定されれば(ステップS110201cのYes)、ステップS110201dへ移行し、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄による装飾図柄聴牌演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含む装飾図柄聴牌演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。一方、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄により装飾図柄聴牌演出を実行すると判定されなければ(ステップS110201cのNo)、ステップS110201eへ移行する。
ステップS110201eにおいて演出制御部403は、装飾図柄聴牌演出用乱数と、装飾図柄聴牌決定テーブルに基づいて、「7」以外の何れかの数値が割り当てられた装飾図柄による装飾図柄聴牌演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含む装飾図柄聴牌演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。なお、ここで「7」以外の何れかの数値が割り当てられた装飾図柄とされるのは「7」の数値が割り当てられた装飾図柄が、特Aの確変長当たりに対応付けられた装飾図柄であるためである。
なお、説明は省略するが、装飾図柄変動表示演出は、装飾図柄聴牌演出に関連する演出であるから、装飾図柄変動表示演出の選択は、装飾図柄聴牌演出の選択と合わせて実行されることとすればよく、演出制御部403は、装飾図柄変動表示演出の内容及びその実行タイミングを含む装飾図柄変動表示演出コマンドが、上記装飾図柄聴牌演出実行コマンドと共にサブRAM433に設定されることとすればよい。
[演出制御部が行うバトル演出の演出態様選択処理];図53
図53を参照して、図51のステップS110202におけるバトル演出の演出態様選択処理を説明する。図53は、バトル演出の演出態様選択処理の内容を示すフローチャートである。バトル演出の演出態様選択処理において、演出制御部403は、まず、タイトル表示演出(図41参照)を選択(ステップS110202a)し、ステップS110202bへ移行する。
ステップS110202bにおいて演出制御部403は、変動開始コマンド解析処理(図37のステップS1101参照)により得られた情報に基づいて、判定対象TTに対する第2特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであれば(ステップS110202bのYes)、ステップS110202cへ移行し、大当たりでない、即ちハズレであれば(ステップS110202bのNo)、ステップS110202iへ移行する。
ステップS110202cにおいて演出制御部403は、バトル演出において味方キャラバトル演出を実行するか否かを判定する。当該判定は例えば、演出制御部403が生成する味方キャラバトル演出実行判定用乱数と、味方キャラバトル演出実行判定用テーブル(サブROM432に記憶される不図示のテーブル)と、を比較し、当該味方キャラバトル演出実行判定用テーブルにおいて、味方キャラバトル演出実行判定用乱数が、「実行」に対応付けられた判定値と一致する場合には、バトル演出において味方キャラバトル演出を実行すると判定する。バトル演出において味方キャラバトル演出を実行すると判定されれば(ステップS110202cのYes)、ステップS110202dへ移行し、バトル演出において味方キャラバトル演出を実行すると判定されなければ(ステップS110202cのNo)、そのままバトル演出の演出態様選択処理を終了する。なお、後述するように味方キャラバトル演出が実行されない場合、第3バトル勝利演出が実行される(図54のステップS110203b及びステップS110203h参照)。
ステップS110202dにおいて演出制御部403は、上述した味方キャラバトル演出選択テーブルMKt_a1(図42参照)を選択する。その後、ステップS110202eにおいて演出制御部403は、演出制御部403は選択したテーブルMKt_a1に基づいて、バトル勝敗結果パターンBT1〜パターンBT8の何れかを選択し、ステップS110202fへ移行する。
ステップS110202fにおいて演出制御部403は、ステップS110202eにおいて選択されたパターンがパターンBT1である(第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラが全て勝利した)か否かを判定し、決定されたパターンがパターンBT1でなければ(ステップS110202fのNo)、ステップS110202gへ移行し、決定されたパターンがパターンBT1であれば(ステップS110202fのYes)、そのままバトル演出の演出態様選択処理を終了する。
ステップS110202gにおいて演出制御部403は、バトル演出において主人公バトル演出を実行するか否かを判定する。当該判定は例えば、演出制御部403が生成する主人公バトル実行判定用乱数と、主人公バトル実行判定用テーブル(サブROM432に記憶される不図示のテーブル)と、を比較し、当該主人公バトル実行判定用テーブルにおいて、主人公バトル実行判定用乱数が、「実行」に対応付けられた判定値と一致する場合には、バトル演出において主人公バトル演出を実行すると判定する。バトル演出において主人公バトル演出を実行しないと判定されれば(ステップS110202gのNo)、ステップS110202hへ移行し、バトル演出において主人公バトル演出を実行すると判定されれば(ステップS110202gのYes)、ステップS110202kへ移行する。
ステップS110202hにおいて演出制御部403は、ステップS110202eにおいて決定されたバトル勝敗結果パターン(味方キャラバトル演出)に応じた勝敗結果表示演出を選択し、各ステップにおいて選択された各演出の演出内容及びその実行タイミングを含むバトル演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。
ここで、ステップS110202bにおいて、大当たりでない(ステップS110202bのNo)と判定された場合について説明する。ステップS110202iにおいて演出制御部403は、上述した味方キャラバトル演出選択テーブルMKt_a2(図42参照)を選択する。その後、ステップS110202jにおいて演出制御部403は選択したテーブルMKt_a2に基づいて、バトル勝敗結果パターンBT2〜パターンBT8の何れかを選択し、ステップS110202kへ移行する。なお、味方キャラバトル演出が実行されない場合、上述したように第3バトル勝利演出が実行されることになる(図54のステップS110203b及びステップS110203h参照)が、第3バトル勝利演出は、特図当たり判定の結果が大当たりの場合のみ実行可能な演出とされるため、特図当たり判定の結果がハズレである場合、必ず味方キャラバトル演出が実行される。従って、ステップS110202bにおいて大当たりでないと判定された場合、味方キャラバトル演出を実行するか否かの判定(ステップS110202cに相当する判定処理)は行わない。
ステップS110202kにおいて演出制御部403は、主人公登場演出を行うと決定し、ステップS110202lへ移行する。ステップS110202lにおいて演出制御部403は、ステップS110202e又はステップS110202jにおいて選択された味方キャラバトル演出(バトル勝敗結果パターン)に応じた勝敗結果表示演出及び主人公バトル演出を選択する。また、続いて、ステップS110202mにおいて演出制御部403は、当落分岐操作指示演出として、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出及び演出レバー操作指示演出の何れかの演出を選択し、各ステップにおいて選択された各演出の演出内容及びその実行タイミングを含むバトル演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。なお、当落分岐操作指示演出として、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出及び演出レバー操作指示演出の何れの演出を選択するかは上述したように、当落分岐操作指示演出選択テーブル(図48参照)に基づいて判定すればよい。
[演出制御部が行うバトル勝利演出又はバトル敗北演出の演出態様選択処理];図54
図54を参照して、図51のステップS110203におけるバトル勝利演出又はバトル敗北演出の演出態様選択処理を説明する。図54は、バトル勝利演出又はバトル敗北演出の演出態様選択処理の内容を示すフローチャートである。バトル勝利演出又はバトル敗北演出の演出態様選択処理において、演出制御部403は、まず、変動開始コマンド解析処理(図37のステップS1101参照)により得られた情報に基づいて、判定対象TTに対する第2特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定(ステップS110203a)し、大当たりであれば(ステップS110203aのYes)、ステップS110203bへ移行し、大当たりでない、即ちハズレであれば(ステップS110203aのNo)、ステップS110203cへ移行してバトル敗北演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含むバトル敗北演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。
ステップS110203bにおいて演出制御部403は、図53のステップS110202cにおいて、味方キャラバトル演出を実行すると判定したか否かを判定し、味方キャラバトル演出を実行すると判定されていれば(ステップS110203bのYes)、ステップS110203dへ移行する一方、味方キャラバトル演出を実行すると判定されていなければ(ステップS110203bのNo)、ステップS110203hへ移行して第3のバトル勝利演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含むバトル勝利演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。
ステップS110203dにおいて演出制御部403は、図53のステップS110202eにおいて実行が決定されたパターンがパターンBT1であるか否かを判定し、決定されたパターンがパターンBT1でなければ(ステップS110203dのNo)、ステップS110203fへ移行し、決定されたパターンがパターンBT1であれば(ステップS110203dのYes)、ステップS110203eへ移行して第1のバトル勝利演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含むバトル勝利演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。
ステップS110203fにおいて演出制御部403は、図53のステップS110202gにおいて、主人公バトル演出を実行すると判定したか否かを判定し、主人公バトル演出を実行すると判定されていなければ(ステップS110203fのNo)ステップS110203hへ移行して第3のバトル勝利演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含むバトル勝利演出実行コマンドをサブRAM433に設定する一方、主人公バトル演出を実行すると判定されていれば(ステップS110203fのYes)、ステップS110203gへ移行する。
ステップS110203gにおいて演出制御部403は、図53のステップS110202lにおいて、選択された主人公バトル演出の内容が、主人公が勝利するものであるか否かを判定し、主人公が勝利するものであれば(ステップS110203gのYes)、ステップS110203iへ移行して第2のバトル勝利演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含むバトル勝利演出実行コマンドをサブRAM433に設定する一方、主人公が勝利するものでなければ(ステップS110203gのNo)、ステップS110203jへ移行してバトル敗北演出及び復活大当たり演出を選択し、各演出の実行タイミング及び演出内容を含むバトル敗北演出実行コマンド及び復活大当たり演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。
[演出制御部が行う再抽選演出の演出態様選択処理];図55
図55を参照して、図51のステップS110204における再抽選演出の演出態様選択処理を説明する。図55は、再抽選演出の演出態様選択処理の内容を示すフローチャートである。再抽選演出の演出態様選択処理において、演出制御部403は、まず、変動開始コマンド解析処理(図37のステップS1101参照)により得られた情報に基づいて、判定対象TTに対する第2特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定(ステップS110204a)し、大当たりであれば(ステップS110204aのYes)、ステップS110204bへ移行し、大当たりでない、即ちハズレであれば(ステップS110204aのNo)、そのまま、再抽選演出の演出態様選択処理を終了する。
ステップS110204bにおいて演出制御部403は、判定対象TTに対する第2特別図柄抽選の結果が特Aの大当たりであるか否かを判定し、特Aの大当たりであれば(ステップS110204bのYes)、ステップS110204cへ移行し、特Aの大当たりでなければ(ステップS110204bのNo)、ステップS110204dへ移行する。
ステップS110204cにおいて演出制御部403は、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄を用いた再抽選演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含む再抽選演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。「7」の数値が割り当てられた装飾図柄を用いた再抽選演出としては、再抽選前の装飾図柄及び再抽選後の装飾図柄として、共に、「7」の数値が割り当てられた装飾図柄を用いることで、再抽選前及び再抽選後の装飾図柄が互いに共通の装飾図柄である演出、或いは、再抽選前の装飾図柄として「7」以外の数値が割り当てられた装飾図柄を用いると共に再抽選後の装飾図柄として「7」の数値が割り当てられた装飾図柄を用いることで、再抽選前及び再抽選後の装飾図柄が互いに異なる装飾図柄となる演出が実行される。一方、ステップS110204dにおいて演出制御部403は、「7」以外の数値が割り当てられた装飾図柄(より詳説すれば、図52のステップS110201eにおいて装飾図柄聴牌演出に使用されることが決定された装飾図柄)を用いた再抽選演出を選択し、当該演出の内容及び実行タイミングを含む再抽選演出実行コマンドをサブRAM433に設定する。「7」以外の数値が割り当てられた装飾図柄を用いた再抽選演出としては、再抽選前の装飾図柄及び再抽選後の装飾図柄として、共に、「7」以外の共通する数値が割り当てられた装飾図柄を用いることで、再抽選前及び再抽選後の装飾図柄が互いに共通の装飾図柄である演出が実行される。
<<第2実施形態>>
第1実施形態では、当落分岐操作指示演出として、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出及び演出レバー操作指示演出の何れの演出を選択するかについて、大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a1及びハズレ用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a2を含む当落分岐操作指示演出選択テーブル、に基づいて判定することとした(図53のステップS110202m参照)。ところで、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出の大当たりに対する信頼度をこの順に高くなるように設定すると、特図当たり判定の結果がハズレの際に演出レバー操作指示演出が実行されにくくなることに起因して、演出レバー操作指示演出が実行される確率は、演出ボタン121が用いられる当落分岐操作指示演出(演出ボタン操作指示演出及びサプライズボタン操作指示演出)が実行される確率よりも低確率となる。
第1実施形態によれば、当落分岐操作指示演出として、演出レバー操作指示演出が実行される回数が少なくなり、遊技者にとっては演出レバー127を操作する機会が減少することになりかねないが、遊技の興趣を向上させるためには、種々の遊技を遊技者に体験させることが望ましく、演出レバー127を操作する機会を増加させることが効果的である。そこで本実施形態では以下の方法1〜3の何れかにより、当落分岐操作指示演出において、演出レバー操作指示演出が実行される回数が少なくなることを防止し、これにより、遊技の興趣を向上させることとする。なお、以下の方法1〜方法3に示す処理は、図53のステップS110202mにおいて実行されると考えてよい。
[方法1]
上述したように特Aの大当たりは遊技者にとって有利な大当たりである。従って、本例では、有利者にとって有利な大当たりである信頼度が高いことを示唆しうるように、演出レバー操作指示演出を実行することとする。具体的には、本実施形態の当落分岐操作指示演出選択テーブルは、第1の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a4、第2の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a5、及び、ハズレ用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a6とが含まれる。
図56は本実施形態における当落分岐操作指示演出選択テーブルの説明図である。当落分岐操作指示演出選択テーブルには、上述したように、第1の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a4と、第2の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a5と、ハズレ用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a6と、が含まれる。
特図当たり判定の結果、特A以外(例えば特B)の大当たりに当選した場合には、第1の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a4が選択され、特Aの大当たりに当選した場合には、第2の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a5が選択され、ハズレの場合には、ハズレ用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a6が選択される。テーブルESt_a4、テーブルESt_a6は夫々上述したテーブルESt_a1、テーブルESt_a2と同一の内容である。
上述したように、テーブルESt_a4、テーブルESt_a6は夫々上述したテーブルESt_a1、テーブルESt_a2と同一の内容であり、テーブルESt_a4において、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出が選択される確率は夫々33%、34%、33%であり、テーブルESt_a6において、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出が選択される確率は夫々20%、30%、50%である(図48参照)。また、テーブルESt_a5において、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、演出レバー操作指示演出が選択される確率は夫々50%、30%、20%である。つまり、特図当たり判定の結果が特Aである場合、特図当たり判定の結果が特A以外の大当たりである場合に比べて、当落分岐操作指示演出として演出レバー操作指示演出が選択される確率が高確率に設定される。これにより、当落分岐操作指示演出において、演出レバー操作指示演出が実行される回数が少なくなることが防止される。
なお、テーブルESt_a6については、テーブルESt_a2と同様、演出レバー操作指示演出が選択される確率を0%に設定してもよい。これにより演出レバー操作指示演出に対する大当たりへの信頼度を100%に設定することが可能である。加えて、特A以外(例えば特B)の大当たりに当選した場合に選択されるテーブルESt_a4においても、演出レバー操作指示演出が選択される確率を0%に設定してもよい。これにより、演出レバー操作指示演出に対する大当たりへの信頼度を100%に設定し、且つ、発生した大当たりの種類が特A(16R)の大当たりであることを示唆することができる。
[方法2]
上述したように特Aの大当たりに当選した場合には、再抽選演出において演出レバー操作指示演出が実行され、演出レバー127を操作する機会が与えられる。一方、特A以外の大当たりに当選した場合、再抽選演出において演出レバー操作指示演出は実行されない。つまり特A以外の大当たりに当選した場合は、特Aの大当たりに当選した場合に比べて演出レバー127を操作する機会が与えられにくい。そこで、特A以外の大当たりに当選した場合に、特Aの大当たりに当選した場合よりも高確率で演出レバー操作指示演出が実行されることとする。
具体的には、上記方法1にて説明した当落分岐操作指示演出選択テーブルを参照し、特Aの大当たりに当選した場合には、第1の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a4が選択され、特A以外(例えば特B)の大当たりに当選した場合には、第2の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a5が選択され、ハズレの場合には、ハズレ用当落分岐操作指示演出選択テーブルESt_a6が選択される。これにより、特図当たり判定の結果が特A以外の大当たりである場合、特図当たり判定の結果が特Aの大当たりである場合に比べて、当落分岐操作指示演出として、演出レバー操作指示演出が選択される確率が高確率に設定される。これにより、再抽選演出において演出レバー操作指示演出が実行されない特A以外の大当たりであっても、当落分岐操作指示演出において、演出レバー操作指示演出が実行される確率が高まり、演出レバー127を操作する機会が与えられやすい。
[方法3]
方法1及び方法2は、第2特別図柄抽選の結果に基づいて、演出レバー操作指示演出が実行される確率を異なる確率とするものであるが、方法3は、第2特別図柄抽選の結果に依存せずに所定の条件を満たすか否かによって演出レバー操作指示演出が実行される確率を異なる確率とする。具体的には、過去の当落分岐操作指示演出において実行された演出をサブRAM433に記憶すると共に、連続して演出レバー操作指示演出が実行されていない回数を示す非実行回数カウント値HCを更新する。例えば遊技機100の初期状態において、非実行回数カウント値HCは「0」であり、当落分岐操作指示演出において演出レバー操作指示演出が実行されない場合、非実行回数カウント値HCに「1」が加算され、当落分岐操作指示演出において演出レバー操作指示演出が実行される場合、非実行回数カウント値HCは「0」にリセットされる。そして、非実行回数カウント値HCが「5」(「5」以外の所定値であってもよい)に達した場合、次回の当落分岐操作指示演出において演出レバー操作指示演出が実行されることとする。これにより、連続して演出レバー操作指示演出が実行されていない場合に、一定の周期で演出レバー操作指示演出が実行され、遊技の興趣が向上する。なお、本例では、非実行回数カウント値HCが所定の値に達した場合に、必ず演出レバー操作指示演出が実行されることとしたが、非実行回数カウント値HCが所定値以上である場合に、非実行回数カウント値HCが所定値未満である場合に比べて、高確率で演出レバー操作指示演出が実行されることとしてもよい。具体的には、非実行回数カウント値HCが所定値未満である場合、テーブルESt_a4を選択し、非実行回数カウント値HCが所定値以上である場合、テーブルESt_a4を選択し、非実行回数カウント値HCが所定値以上である場合、ESt_a5を選択することとすればよい。
方法3では、非実行回数カウント値HCに基づいて、演出レバー操作指示演出が実行される確率を異なる確率としたが、その基準(条件)はこれに限られるものではない。例えば、過去所定回(例えば10回)の当落分岐操作指示演出において演出レバー操作指示演出が実行された割合が、所定割合(例えば1割)以下である場合に、高確率(100%を含む)で、演出レバー操作指示演出を実行することとしてもよい。
なお、本実施形態では、当落分岐操作指示演出における演出レバー操作指示演出の実行確率を所定条件の成立(大当たりの種類や非実行回数カウント値HC)に応じて異なる確率とすることについて説明したが、それ以外の演出における演出レバー操作指示演出の実行確率を所定条件の成立に応じて異なる確率としてもよい。例えば第1実施形態では、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において、味方キャラと敵キャラの何れが勝利したかの結果を表示する前に、演出ボタン操作指示演出を実行可能としたが、その実行タイミングにおいて、演出ボタン操作指示演出及び/又はサプライズボタン操作指示演出と、演出レバー操作指示演出と、の何れかを実行可能であることとし、上記方法1〜方法3にて示した条件の成立に応じて演出レバー操作指示演出の実行確率を異なる確率に設定することとしてもよい。
また、第1実施形態では、再抽選演出において再抽選後の装飾図柄として「7」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示される際、演出レバー操作指示演出を実行することとしたが、その実行タイミングにおいて、演出ボタン操作指示演出及び/又はサプライズボタン操作指示演出と、演出レバー操作指示演出と、の何れかを実行可能であることとし、上記方法3にて示した条件の成立に応じて演出レバー操作指示演出の実行確率を異なる確率に設定することとしてもよい。
また、第1実施形態では、再抽選演出において再抽選後の装飾図柄として「7」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示される際、演出レバー操作指示演出を実行することとしたが、再抽選後の装飾図柄として「7」の数値が割り当てられた装飾図柄が仮停止表示される場合において、演出レバー操作指示演出が実行される場合と、演出レバー操作指示演出が実行されない場合と、があってもよく、その場合に、上記方法3にて示した条件の成立に応じて演出レバー操作指示演出の実行・非実行確率を異なる確率に設定することとしてもよい。
なお、非実行回数カウント値HCは、大当たりの種類によらず、過去に実行された再抽選演出において連続して演出レバー操作指示演出が実行されていない回数を示す値であることとしてもよいし、特Aの大当たりに着目し、過去の特Aの大当たりにおいて実行された再抽選演出において連続して演出レバー操作指示演出が実行されていない回数を示す値であることとしてもよい。
上述した本実施形態における変動演出の内容は、例えば、図57及び図58に示すフローチャートに沿って決定される。図57は上記方法1及び方法2に関連して、本実施形態における演出制御部403による当落分岐操作指示演出選択処理(図53のステップS110202m参照)の内容を示すフローチャートである。図58は上記方法3に関連して、本実施形態における演出制御部403による当落分岐操作指示演出選択処理(図53のステップS110202m参照)の内容を示すフローチャートである。
[演出制御部が行う当落分岐操作指示演出選択処理の第1例(上記方法1又は方法2)];図57
図57を参照して、図53のステップS110202mにおける当落分岐操作指示演出選択処理の第1例を説明する。当落分岐操作指示演出選択処理において、演出制御部403は、まず、所定条件が成立したか否かを判定する(ステップS110202m01)。本ステップにおける所定条件は、上記方法1では、特Aの大当たりに当選することであり、上記方法2では、特A以外の大当たりに当選することである。
所定条件が成立していれば(ステップS110202m01のYes)、ステップS110202m02に移行して、所定条件成立用当落分岐操作指示演出選択テーブルを選択し、所定条件が成立していなければ(ステップS110202m01のNo)ステップS110202m03に移行して、所定条件非成立用当落分岐操作指示演出選択テーブルを選択する。所定条件成立用当落分岐操作指示演出選択テーブルは、第2の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルである。また、所定条件非成立用当落分岐操作指示演出選択テーブルは、第1の大当たり用当落分岐操作指示演出選択テーブルである。
ステップS110202m02又はステップS110202m03の後、ステップS110202m04へ移行し、演出制御部403は、ステップS110202m02又はステップS110202m03で選択された当落分岐操作指示演出選択テーブルに基づいて、当落分岐操作指示演出として、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出及び演出レバー操作指示演出の何れかの演出を選択する。
[演出制御部が行う当落分岐操作指示演出選択処理の第2例(上記方法3)];図58
図58を参照して、図53のステップS110202mにおける当落分岐操作指示演出選択処理の第2例を説明する。当落分岐操作指示演出選択処理において、演出制御部403は、まず、非実行回数カウント値HCが所定値(例えば「5」)に達しているか否かを判定する(ステップS110202m11)。非実行回数カウント値HCが所定値に達していれば(ステップS110202m11のYes)、ステップS110202m12に移行して非実行回数カウント値HCを「0」に設定し、続いて、ステップS110202m13において、当落分岐操作指示演出として、演出レバー操作指示演出を選択する。
一方、非実行回数カウント値HCが所定値に達していなければ(ステップS110202m11のNo)、ステップS110202m14に移行して非実行回数カウント値HCに「1」を加算し、続いて、ステップS110202m15において、当落分岐操作指示演出選択テーブルに基づいて、当落分岐操作指示演出として、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出及び演出レバー操作指示演出の何れかの演出を選択する。なお、ステップS110202m15において、演出ボタン操作指示演出又はサプライズボタン操作指示演出が選択された場合には、そのまま、当落分岐操作指示演出選択処理を終了するが、演出レバー操作指示演出が選択された場合には、非実行回数カウント値HCを「0」に設定した後で、当落分岐操作指示演出選択処理を終了する(不図示)。
<<第3実施形態>>
本実施形態では、演出制御部403が実行する変動演出であって、上記第1実施形態及び第2実施形態にて説明した変動演出とは異なる変動演出について説明する。本実施形態において、以下に説明する変動演出は、演出制御部403により、対象演出モードが「通常モード」に設定されている場合に、演出制御部403が実行可能な演出であることとして説明する。従って、下記変動演出は、第1特別図柄抽選の結果に基づいて実行される変動演出であることとし、加えて、後述するSPSPリーチ演出の実行される特図変動パターン(例えば特A又は特Bの大当たりに当選しているとき及びハズレにときにおいて、図15に示すパターンTHp_a15)が選択された場合に実行される変動演出であることとして説明する。当然ながら変形例として、第2特別図柄抽選の結果に基づいて実行可能であってよいし、通常モード以外の他の演出モードが設定されているときや、パターンTHp_a15以外の特図変動パターンが選択されたときにも実行可能であってよい。本実施形態において以下に示す変動演出は、第1変動演出と、第2変動演出と、を含んで構成され、当たり抽選の結果が大当たり又はハズレの場合に実行されうる演出であることとするが、小当たりに当選している場合にも実行可能であることとしてもよい。第1変動演出は主として、画像表示部104を用いた変動演出であり、第2変動演出は主として、演出ボタン121を用いた変動演出であって、両者は重複して実行されうる。
図59は本実施形態における特別図柄の変動表示に応じて実行される第1変動演出の流れを示す説明図である。演出制御部403は特別図柄の変動表示が開始されたとき(言い換えれば、主制御部401から変動開始コマンドを受信したとき)に第1変動演出を開始し、特別図柄の変動が停止されたとき(言い換えれば主制御部401から変動停止コマンドを受信したとき)に第1変動演出を終了する。
図59に示すように本実施形態では、第1変動演出として、装飾図柄変動表示演出、装飾図柄聴牌演出、第1発展予告演出、第1特別演出、発展示唆演出、第2発展予告演出、第2特別演出、装飾図柄変動停止演出が順次実行される。以下、各演出について説明する。
<<装飾図柄変動表示演出及び装飾図柄聴牌演出>>
本実施形態における装飾図柄変動表示演出及び装飾図柄聴牌演出は、第1実施形態において説明した装飾図柄変動表示演出及び装飾図柄聴牌演出と同様であるため説明を省略するが、本実施形態に関連して、装飾図柄聴牌演出について補足する。
本実施形態において装飾図柄聴牌演出では、3列の装飾図柄表示領域の内、2列の装飾図柄表示領域(例えば左列及び右列)において、同一の数値N(ここでNは1〜9の整数)が割り当てられた装飾図柄を仮停止表示させる一方、残りの1列(例えば中央列)では装飾図柄が変動表示されるが、次の第1発展予告演出が実行される直前において、中央列における装飾図柄の変動表示の速度(装飾図柄の切り替え速度)を装飾図柄変動表示演出における装飾図柄の変動表示の速度よりもやや低速とする。例えば、第1発展予告演出が実行される直前に低速変動表示期間を設け、当該低速変動表示期間内は、中央列で(N−4)の数値が割り当てられた装飾図柄から(N+1)の数値が割り当てられた装飾図柄まで、順次変動させ、且つ、その変動表示の速度を、遊技者が、装飾図柄を認識できる程度(装飾図柄に割り当てられた数値が視認できる程度)の速度とする。本実施形態では、低速変動表示期間において、中央列に(N−4)が割り当てられた装飾図柄が変動表示されている期間を第1発生ポイントPt1と称し、中央列に(N+1)が割り当てられた装飾図柄が変動表示されている期間を第2発生ポイントPt2と称する。つまり、装飾図柄聴牌演出が実行されている間においては、第1発生ポイントPt1と第2発生ポイントPt2が含まれる(図59参照、第1発生ポイントPt1〜以下に示す第7発生ポイントPt7の詳細は後述。)なお、本実施形態において発生ポイントとは、後述する信頼度変化示唆演出及び信頼度変化予告演出が実行されうる(各演出が発生しうる)ポイント(タイミング)を示す。
<<第1発展予告演出>>
演出制御部403は、装飾図柄聴牌演出に続いて、第1発展予告演出を実行する。第1発展予告演出は、その後、第1特別演出が実行されることを示唆する演出であり、所定の画像(所謂カットイン画像)を画像表示部104に表示する演出を含む。
<<第1特別演出>>
演出制御部403は、第1発展予告演出に続いて、第1特別演出を実行する。第1特別演出は、変動演出として第1特別演出が実行されない場合と比べて、当たり抽選の結果が大当たりである信頼度が高いことを示唆する演出であり、いわゆるSPリーチ演出に相当する。第1特別演出としては、例えば主人公や味方キャラが変身可能なキャラクターである場合、変身前の主人公や味方キャラと、敵キャラと、が戦うバトル演出が実行される。本実施形態では、第1特別演出の開始時(開始直後)を第3発生ポイントPt3と称する。
<<発展示唆演出>>
演出制御部403は、第1特別演出において、変身前の主人公や味方キャラが敵キャラに敗北した場合、続いて、発展示唆演出を実行する。発展示唆演出は、第2発展予告演出が実行されうることを示唆する演出であり、所定の画像(所謂カットイン画像)を画像表示部104に表示する演出を含む。本実施形態では、発展示唆演出の開始時(開始直後)を第4発生ポイントPt4と称する。なお、ここで、「第2発展予告演出が実行されうる」とは、例えば、発展示唆演出の後に実行される演出として、第2発展予告演出を含む複数の演出が設定されている場合に、それら複数の演出から1の演出が選択され実行されることを示す。本実施形態では、複数の演出から第2発展予告演出が選択されたものとして以下説明を続ける。
<<第2発展予告演出>>
演出制御部403は、発展示唆演出に続いて、第2発展予告演出を実行する。第2発展予告演出は、その後、第2特別演出が実行されることを示唆する演出であり、所定の画像(所謂カットイン画像、例えば主人公や味方キャラが変身する画像)を画像表示部104に表示する演出を含む。本実施形態では、第2発展予告演出が実行されている期間における所定のタイミングを第5発生ポイントPt5と称する。
<<第2特別演出>>
演出制御部403は、第2発展予告演出に続いて、第2特別演出を実行する。第2特別演出は、当たり抽選の結果が大当たりである信頼度が、第1特別演出よりも高いことを示唆する演出であり、いわゆるSPSPリーチ演出に相当する。第2特別演出は、例えば変身後の主人公や味方キャラと、敵キャラと、が戦うバトル演出、及び、所定の画像(所謂カットイン画像、例えば変身後の主人公や味方キャラが何らかの台詞を発している画像)を画像表示部104に表示する演出、及び、変身後の主人公や味方キャラと敵キャラとの何れが勝利したかを示す勝敗決定演出を含んで構成される。当たり抽選の結果が大当たりである場合、勝敗決定演出において変身後の主人公や味方キャラが敵キャラに勝利する画像が画像表示部104に表示され、当たり抽選の結果がハズレである場合、勝敗決定演出において変身後の主人公や味方キャラが敵キャラに敗北する画像が画像表示部104に表示される。なお、第2特別演出において画像表示部104に表示される所定の画像を、以下、「最終カットイン画像」と称する。第2特別演出の開始時(開始直後)を第6発生ポイントPt6と称し、画像表示部104に最終カットイン画像が表示される直前を第7発生ポイントPt7と称する。
<<装飾図柄変動停止演出>>
演出制御部403は、第2特別演出に続いて、装飾図柄変動停止演出を実行する。装飾図柄変動停止演出では、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、3列の装飾図柄表示領域においてゾロ目で装飾図柄を停止表示させ、当たり抽選の結果がハズレである場合には、3列の装飾図柄表示領域においてバラケ目で装飾図柄を停止表示させる。
図59に示すような流れで第1変動演出が実行されている場合に、演出制御部403は、第2変動演出を実行することが可能である。第2変動演出は、原則として特別図柄の変動表示開始から変動停止までに実行される信頼度示唆演出と、上述した第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の夫々のタイミングにおいて実行されうる信頼度変化示唆演出及び信頼度変化予告演出と、を含んで構成される。すなわち、第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7は、信頼度変化示唆演出及び信頼度変化予告演出が実行されうるタイミングを示すものである。
<<第2変動演出>>
ここで第2変動演出について説明する。第2変動演出は、主制御部401により選択された特別図柄の変動パターン(変動時間)が、第1変動演出として第1特別演出及び第2特別演出の少なくとも一方が実行可能な程度に長い時間である場合に実行される演出であり、本実施形態では、第1変動演出として第1特別演出及び第2特別演出の双方が実行される程度に長い変動時間が対応付けられた特図変動パターンが主制御部401により選択された場合を例に説明する。第2変動演出は、演出ボタン121を用いた変動演出である。演出ボタン121は上述したように、白色、水色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の合計7色のいずれかの発光色にて発光することが可能である。信頼度示唆演出は上記7色の内、白色を除く6色(以下、単に6色と記載した場合は、水色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色を示す。)の何れかの発光色にて発光する演出である。以下、特に記述なき限り、発光、発光色とは演出ボタン121の発光、発光色を指す。信頼度変化示唆演出は、その後、信頼度変化予告演出が実行されうることを示唆する演出であり、信頼度変化予告演出は、信頼度示唆演出にて発光される発光色が、各発生ポイントの前と後(即ち信頼度変化予告演出の実行前と実行後)とで変化されることを予告する演出である。信頼度変化示唆演出の後に、信頼度変化予告演出が実行された場合、信頼度示唆演出にて発光される発光色は変化され、信頼度変化示唆演出の後に、信頼度変化予告演出が実行されない場合、信頼度示唆演出にて発光される発光色は変化されない。信頼度変化予告演出に基づいて発光色が変化される場合、変化後の発光色は、変化前の発光色よりも信頼度が高い発光色となる。演出ボタン121の発光色の大当たりへの信頼度の詳細は後述するが、水色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色はこの順に大当たりへの信頼度が高くなるように設定される。なお、信頼度示唆演出について、原則として特別図柄の変動表示開始から変動停止まで実行されるとしたのは、例外的に、信頼度示唆演出が実行されない期間が存在するためであり、当該信頼度示唆演出が実行されない期間には、演出ボタン121を白色又は水色にて発光させる所定の演出が実行される(詳細は後述)。
図60は第2変動演出シナリオテーブルの説明図である。第2変動演出シナリオテーブルには、第1特別図柄抽選の結果、大当たりであって、且つ、特図変動パターンTHp_a15が選択された場合に選択される大当たり用第2変動演出シナリオテーブルCSt_a1と、第1特別図柄抽選の結果、ハズレであって、且つ、特図変動パターンTHp_a15が選択された場合に選択されるハズレ用第2変動演出シナリオテーブルCSt_a2と、が含まれる。以下、テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2を参照して、演出ボタン121の最終的な発光色(最終色)の大当たりに対する信頼度について説明する。なお、演出ボタン121の最終的な発光色(最終色)とは、上述した最終カットイン画像が画像表示部104に表示されているときにおける演出ボタン121の発光色である。
テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2は、いかなるタイミングで(即ち第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の何れ)で信頼度変化予告演出を実行し或いは実行しないかの流れを規定したテーブルである。テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2において、「○」は信頼度変化予告演出が実行されることを示し、その場合、変化後の発光色は、変化前の発光色よりも大当たりへの信頼度が1段階高い発光色に変化される。これに対して、「×」は信頼度変化予告演出が実行されないことを示し、その場合、変化後の発光色は、変化前の発光色と同一である。なお、信頼度変化予告演出が実行されない場合であっても、信頼度変化示唆演出は実行されてもよい。信頼度変化予告演出が実行されない場合に、信頼度変化示唆演出を実行するか否かについても、テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2の夫々において規定されていてもよいし、演出制御部403が適宜、実行するか否かを判定し、実行すると判定された場合には信頼度変化示唆演出を実行し、実行しないと判定された場合には信頼度変化示唆演出を実行しないこととしてもよい。
第2変動演出パターンKB1は、演出ボタン121の最終色が水色である場合に属し、水色から発光色が変化されない(即ち、第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の何れにおいても信頼度変化予告演出が実行されない)パターンである。第2変動演出パターンKB2〜パターンKB8は、演出ボタン121の最終色が青色である場合に属し、水色から発光色が1回変化される(即ち、第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の内、1つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される)パターンである。なお、7つの発生ポイントの内1つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される場合、何れの発生ポイントにて実行するかは7通りのパターンが存在するため、テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2において演出ボタン121の最終色が青色である場合に対してパターンKB2〜パターンKB8が対応付けられている。但し、図60では、パターンKB3〜KB7の図示を省略している。
第2変動演出パターンKB9〜パターンKB29は、演出ボタン121の最終色が緑色である場合に属し、水色から発光色が2回変化される(即ち、第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の内、2つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される)パターンである。なお、7つの発生ポイントの内2つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される場合、何れの発生ポイントにて実行するかは21通りのパターンが存在するため、テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2において演出ボタン121の最終色が緑色である場合に対してパターンKB9〜パターンKB29が対応付けられている。但し、図60では、パターンKB10〜KB28の図示を省略している。
第2変動演出パターンKB30〜パターンKB64は、演出ボタン121の最終色が黄色である場合に属し、水色から発光色が3回変化される(即ち、第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の内、3つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される)パターンである。なお、7つの発生ポイントの内3つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される場合、何れの発生ポイントにて実行するかは35通りのパターンが存在するため、テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2において演出ボタン121の最終色が黄色である場合に対してパターンKB30〜パターンKB64が対応付けられている。但し、図60では、パターンKB31〜KB63の図示を省略している。
第2変動演出パターンKB65〜パターンKB99は、演出ボタン121の最終色が赤色である場合に属し、水色から発光色が4回変化される(即ち、第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の内、4つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される)パターンである。なお、7つの発生ポイントの内4つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される場合、何れの発生ポイントにて実行するかは35通りのパターンが存在するため、テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2において演出ボタン121の最終色が赤色である場合に対してパターンKB65〜パターンKB99が対応付けられている。但し、図60では、パターンKB66〜KB98の図示を省略している。
第2変動演出パターンKB100〜パターンKB120は、演出ボタン121の最終色が虹色である場合に属し、水色から発光色が5回変化される(即ち、第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の内、5つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される)パターンである。なお、7つの発生ポイントの内5つの発生ポイントにおいて信頼度変化予告演出が実行される場合、何れの発生ポイントにて実行するかは21通りのパターンが存在するため、テーブルCSt_a1及びテーブルCSt_a2において演出ボタン121の最終色が虹色である場合に対してパターンKB100〜パターンKB120が対応付けられている。但し、図60では、パターンKB101〜KB119の図示を省略している。
第1特別図柄抽選の結果、大当たりであって、且つ、特図変動パターンTHp_a15が選択された場合、テーブルCSt_a1が選択され、その結果、演出ボタン121の最終色として水色、青色、緑色、黄色、赤色、虹色が選択される確率は夫々1%、3%、6%、25%、60%、5%に設定される。これに対して、第1特別図柄抽選の結果、ハズレであって、且つ、特図変動パターンTHp_a15が選択された場合、テーブルCSt_a2が選択され、その結果、演出ボタン121の最終色として水色、青色、緑色、黄色、赤色、虹色が選択される確率は夫々40%、30%、20%、7%、3%、0%に設定される。テーブルCSt_a2において虹色が選択確率が0%に設定されるのは、最終色が虹色である場合に対する大当たりへの信頼度を後述するように100%とするためである。
ここで、本実施形態における(即ち第2変動演出シナリオテーブルCSt_a1と、第2変動演出シナリオテーブルCSt_a2との関係に基づく)第2変動演出パターン(特に演出ボタン121の最終色)に対する大当たりへの信頼度の算出方法について述べる。演出ボタン121の最終色に対する大当たりへの信頼度は、特図当たり抽選の結果、大当たりに当選する確率Vr3と、大当たりに当選しない確率Vr4と、大当たりの場合にパターンTHp_a15が選択される確率Tr3と、ハズレの場合にパターンTHp_a15が選択される確率Tr4と、テーブルCSt_a1において最終色として特定の発光色が選択される確率Cr1と、テーブルCSt_a2において最終色として特定の発光色が選択される確率Cr2と、に基づいて算出することが可能である。
具体的には以下の数式により算出される。
(Vr3×Tr3×Cr1)/(Vr3×Tr3×Cr1+Vr4×Tr4×Cr2)×100・・・数式C
ここで低確率遊技状態において、大当たりに当選する確率Vr1は、1/392(図11参照)であり、約0.25%である。また、大当たりに当選しない確率Vr4は(1−1/392)であり、約99.75%である。
次に、大当たりの際にパターンTHp_a15が選択される確率Tr3は、290/500(図15参照)であり、58%である。また、ハズレの際にパターンTHp_a15が選択される確率Tr4は、1/500(図15参照)であり、0.2%である。
演出ボタン121の最終色が水色であるパターンKB1は、テーブルCSt_a1において1%の確率で選択され、テーブルCSt_a2において40%の確率で選択される。つまり、上記数式Cにおいて確率Cr1は1%であり、確率Cr2は40%である。これらを数式Cに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約1.8%である。
演出ボタン121の最終色が青色であるパターンKB2〜パターンKB8は、テーブルCSt_a1において3%の確率で選択され、テーブルCSt_a2において30%の確率で選択される。つまり、上記数式Cにおいて確率Cr1は3%であり、確率Cr2は30%である。これらを数式Cに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約6.9%である。
演出ボタン121の最終色が緑色であるパターンKB9〜パターンKB29は、テーブルCSt_a1において6%の確率で選択され、テーブルCSt_a2において20%の確率で選択される。つまり、上記数式Cにおいて確率Cr1は6%であり、確率Cr2は20%である。これらを数式Cに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約18.2%である。
演出ボタン121の最終色が黄色であるパターンKB30〜パターンKB64は、テーブルCSt_a1において25%の確率で選択され、テーブルCSt_a2において7%の確率で選択される。つまり、上記数式Cにおいて確率Cr1は25%であり、確率Cr2は7%である。これらを数式Cに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約72.6%である。
演出ボタン121の最終色が赤色であるパターンKB65〜パターンKB99は、テーブルCSt_a1において60%の確率で選択され、テーブルCSt_a2において3%の確率で選択される。つまり、上記数式Cにおいて確率Cr1は60%であり、確率Cr2は3%である。これらを数式Cに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約93.7%である。
演出ボタン121の最終色が虹色であるパターンKB100〜パターンKB120は、テーブルCSt_a1において5%の確率で選択され、テーブルCSt_a2において0%の確率で選択される。従って、上記数式Cにより大当たりへの信頼度を計算するまでもなく、大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は100%である。
つまり、演出ボタン121の最終色が、水色、青色、緑色、黄色、赤色、虹色である場合、大当たりへの信頼度は、この順に、約1.8%、約6.9%、約18.2%、約72.6%、約93.7%、100%に設定されており、上述したように、水色、青色、緑色、黄色、赤色、虹色はこの順に大当たりに対する信頼度が高いといえる。
<<信頼度示唆演出>>
演出制御部403は特別図柄の変動表示が開始されたとき(言い換えれば、主制御部401から変動開始コマンドを受信したとき)に信頼度示唆演出を開始し、第1変動演出において勝敗決定演出が実行される直前に信頼度示唆演出を終了する。信頼度示唆演出の開始時において、演出制御部403は、6色の発光色から最も大当たりへの信頼度の低い発光色を選択し、選択した発光色にて演出ボタン121を発光させる。
上述したように演出ボタン121の発光色は、水色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の順に大当たりへの信頼度が高くなるように設定されており、演出制御部403は信頼度示唆演出の開始時において水色を選択する。なお、虹色は大当たりである場合にのみ選択可能とされ、従って、虹色にて発光された場合、遊技者は大当たりであることを認識することができる。
また、演出制御部403は信頼度変化予告演出が実行された場合に、演出ボタン121の発光色に関し、信頼度変化予告演出が実行される前の発光色から、大当たりへの信頼度が1段階高い発光色に変化させる。例えば上記6色の発光色において、青色よりも1段階信頼度が高い発光色は緑色である。尚、他の実施例として、変化後の発光色を、変化前の発光色に比べて2段階以上信頼度が高い発光色としてもよいし、どの発光色に変化させるかについて適宜判定することとしてもよい。
<<信頼度変化示唆演出及び信頼度変化予告演出>>
演出制御部403は第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7において信頼度変化示唆演出及び信頼度変化予告演出を実行することが可能である。なお、上述したように、信頼度変化予告演出が実行されることにより演出ボタン121の発光色が変化される場合、変化後の発光色は、変化前の発光色よりも1段階信頼度が高い発光色となる。従って、信頼度示唆演出における演出ボタン121の発光色が虹色である場合、各発生ポイントにおいて信頼度変化示唆演出及び信頼度変化予告演出は実行されず、現在の発光色(即ち虹色)にて発光される。
信頼度変化示唆演出は例えば、演出ボタン121の周囲の演出ランプ部(不図示)を所定の発光態様にて発光させる演出であり、例えば、演出ボタン121から遠い位置に配された演出ランプ部から、演出ボタン121に近い位置に配された演出ランプ部に向かって順に点灯していく演出である。信頼度変化示唆演出の後に、信頼度変化予告演出が実行される場合、演出ボタン121に最も近い位置に配された演出ボタン121が点灯するのに対して、信頼度変化示唆演出の後に、信頼度変化予告演出が実行されない場合、演出ボタン121に最も近い位置に配された演出ボタン121が点灯されないことで、信頼度変化示唆演出の後に、信頼度変化予告演出が実行されるか否かを遊技者に認識させることができる。
信頼度変化予告演出は例えば、演出ボタン121を上述した駆動装置により、基準位置からやや突出させた位置(演出ボタン121の突出が遊技者から認識できる位置であればよく、作動位置であってもよいし、作動位置よりも基準位置に近い位置であってもよい。)に移動させると共に、スピーカ115から所定の音声を出力する演出である。
<<信頼度示唆演出が実行されない期間について>>
上述したように、演出制御部403は、信頼度示唆演出の終了に関し、第1変動演出において勝敗決定演出が実行される直前に終了する。従って、信頼度示唆演出が終了した後、特別図柄の変動が停止されるまでの期間は、信頼度示唆演出が実行されない期間に属し、当該期間をデフォルト発光期間と称する。また、第1変動演出には、適宜、第1実施形態にて説明した演出ボタン操作指示演出、又は、サプライズボタン操作指示演出、又は、演出レバー操作指示演出が実行されてよく、その場合、演出ボタン121や演出レバー127の操作を受け付ける期間、即ち、操作有効期間も、信頼度示唆演出が実行されない期間に属する。
デフォルト発光期間において演出制御部403は、6色の内、最も大当たりへの信頼度が低い水色にて演出ボタン121を発光させる。これにより、特別図柄が変動停止される前から演出ボタン121が水色にて発光されることになり、次に特別図柄の変動が開始される際に、引き続き、演出ボタン121を水色にて発光させることができる。つまり、特別図柄の変動開始に応じて発光色を変更する必要がない。この場合、信頼度示唆演出の開始時における演出ボタン121の発光色について、6色の発光色から最も大当たりへの信頼度の低い発光色を選択するとの上記記載は、デフォルト発光期間において選択された発光色(水色)にて継続して発光させると読み替えてもよい。なお、デフォルト発光期間に演出ボタン121を水色に発光させるのは、上述したように、次に特別図柄の変動が開始された際の演出ボタン121の発光色を水色とするためであり、当たり抽選の結果を示唆するものではない。しかしながら、現在変動中の特別図柄の変動停止後に実行される当たり抽選の結果を示唆する信頼度示唆演出の一部であると考えてもよく、その場合、特定の当たり抽選の結果を示唆する信頼度示唆演出は、前回の当たり抽選の結果を示す特別図柄の変動表示期間においてデフォルト発光期間が開始されてから、特定の当たり抽選の結果を示す特別図柄の変動表示期間においてデフォルト発光期間が開始されるまでの間実行されると考えてよい。また、デフォルト発光期間には、白色に信頼度示唆演出に使用されない白色の発光色を選択することとしてもよいし、発光させないこととしてもよい。
操作有効期間において演出制御部403は、信頼度示唆演出を中断し、信頼度示唆演出に用いられない発光色(本実施形態では白色)にて演出ボタン121を発光させる。操作有効期間の経過後(操作有効期間の経過前に遊技者が演出ボタン121又は演出レバー127を操作した場合はその操作後)、演出制御部403は、信頼度示唆演出を再開し、信頼度示唆演出の中断前における演出ボタン121の発光色にて、演出ボタン121を発光させる。なお、演出制御部403は、中断前における演出ボタン121の発光色を示す情報をサブRAM433に記憶し、再開時に、サブRAM433を参照することで、中断前における演出ボタン121の発光色にて、演出ボタン121を発光させることが可能である。
上述した本実施形態における変動演出の内容は、例えば、図61に示すフローチャートに沿って決定される。図61は本実施形態における演出制御部403による変動演出中に実行される第2変動演出の演出態様選択処理の内容を示すフローチャートである。なお、図61に示すフローチャートの説明において使用され、演出制御部403により設定されるフラグについて説明する。本実施形態では、変動演出パターン選択処理において、発生ポイントフラグ、操作有効期間フラグ、デフォルトフラグが用いられる。各フラグは遊技機100の電源がオンとされたときには何れもOFFに設定される。発生ポイントフラグは、現タイミングが上記第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の何れかに該当する場合にONに設定され、それ以外の場合にOFFに設定されるフラグである。つまり演出制御部403は、現タイミングが上記第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の何れかに該当するときに、発生ポイントフラグをOFFからONに設定し、その後、現タイミングが上記第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7の何れかに該当しなくなったときに、発生ポイントフラグをONからOFFに設定する。操作有効期間フラグは、操作有効期間においてONに設定されるフラグであり、それ以外の場合にはOFFに設定される。つまり演出制御部403は、現タイミングが操作有効期間内であるときに操作有効期間フラグをOFFからONに設定し、その後、現タイミングが操作有効期間内でなくなったときに操作有効期間フラグをONからOFFに設定する。デフォルトフラグは、デフォルト発光期間においてONに設定されるフラグであり、それ以外の場合にはOFFに設定される。つまり演出制御部403は、現タイミングがデフォルト発光期間であるときにデフォルトフラグをOFFからONに設定し、その後、現タイミングがデフォルト発光期間でなくなったときにデフォルトフラグをONからOFFに設定する。
第1発生ポイントPt1〜第7発生ポイントPt7のタイミング、操作有効期間及びデフォルト発光期間のタイミングは、選択された特別図柄の変動パターンに応じて予め定められており、例えば特別図柄の変動開始から10秒後の時点が第2発生ポイントPt2に対応付けられている場合、演出制御部403は、特別図柄の変動開始から経過時間をカウントし、カウントした経過時間が10秒に到達したときに、発生ポイントフラグをOFFからONに設定し、その後、カウントした経過時間が10秒を超えたときに発生ポイントフラグをONからOFFに設定する。
[演出制御部が行う第2変動演出の演出態様選択処理];図61
第2変動演出の演出態様選択処理において、演出制御部403は、まず、第1特別図柄抽選の結果、特図変動パターンTHp_a15が選択されたか否かを判定する(ステップS20001)。第1特別図柄抽選の結果、特図変動パターンTHp_a15が選択されていれば(ステップS20001のYes)、ステップS20002に移行し、第1特別図柄抽選の結果、特図変動パターンTHp_a15が選択されていなければ(ステップS20001のNo)、ステップS20005へ移行する。
ステップS20002において演出制御部403は、第1特別図柄抽選の結果、大当たりに当選しているか否かを判定し、大当たりに当選していれば(ステップS20002のYes)、ステップS20003に移行して、テーブルCSt_a1を選択した上で、何れかの第2変動演出パターンを選択し、ステップS20005へ移行する。第1特別図柄抽選の結果、大当たりに当選しているか否かを判定し、大当たりに当選していなければ(ステップS20002のNo)、ステップS20004に移行して、テーブルCSt_a2を選択した上で、何れかの第2変動演出パターンを選択し、ステップS20005へ移行する。
なお、本実施形態では、特図変動パターンTHp_a15が選択された場合を例に、説明しているため図61にて図示を省略しているが、第1特別図柄抽選の結果、特図変動パターンTHp_a15以外の特図変動パターンが選択された場合(即ちステップS20001がNoの場合)にも、特図変動パターンTHp_a15が選択された場合と同様に、適宜、選択された特図変動パターンに対応付けられた第2変動演出シナリオテーブルを参照して、第2変動演出パターンを選択することとしてよい。
ステップS20005において演出制御部403は、発生ポイントフラグがONであるか否かを判定する。発生ポイントフラグがONであれば(ステップS20005のYes)、ステップS20006に移行し、ステップS20003又はステップS20004にて選択した第2変動演出パターンに沿って第2変動演出を実行し、ステップS20007へ移行する。発生ポイントフラグがONでなければ(ステップS20005のNo)、ステップS20007へ移行する。
ステップS20007において演出制御部403は、デフォルトフラグがONであるか否かを判定する。デフォルトフラグがONであれば(ステップS20007のYes)、ステップS20008に移行し、デフォルトフラグがOFFであれば(ステップS20007のNo)、ステップS20009へ移行する。ステップS20008において演出制御部403は、デフォルト発光期間における演出ボタン121の発光色として、水色を選択して、ステップS20009へ移行する。
ステップS20009において演出制御部403は、操作有効期間フラグがONであるか否かを判定する。操作有効期間フラグがONであれば(ステップS20009のYes)、ステップS20010へ移行し、操作有効期間フラグがOFFであれば(ステップS20009のNo)、そのまま、第2変動演出の演出態様選択処理を終了する。
ステップS20010において演出制御部403は、操作有効期間における演出ボタン121の発光色として、白色を選択して、ステップS20011へ移行する。ステップS20011において演出制御部403は、操作有効期間フラグがOFFとなったか否かを判定する。操作有効期間フラグがOFFとなっていれば(ステップS20011のYes)、ステップS20012へ移行し、操作有効期間フラグがOFFとなっていなければ(ステップS20011のNo)、操作有効期間フラグがOFFとなるまで本ステップを繰り返す。
ステップS20012において演出制御部403は、信頼度示唆演出における演出ボタン121の発光色として、ステップS20009において操作有効期間フラグがONと判定される前の演出ボタン121の発光色を選択し、その後、第2変動演出の演出態様選択処理を終了する。
<<デフォルト発光期間に関する補足>>
本実施形態では、勝敗決定演出が第2特別演出に含まれ、当該勝敗決定演出の実行後、特別図柄の変動が停止される前の期間を、デフォルト発光期間と称したが、デフォルト発光期間は、上述したように、特別図柄の変動停止の前に発光色を水色とし、その後、そのままの発光色にて次の特別図柄の変動開始以降も発光可能とするための期間である。従って、例えば、第1変動演出に第2特別演出が含まれず、第1特別演出が含まれる場合であって、第1特別演出に勝敗決定演出が含まれる場合、当該勝敗決定演出の実行後、特別図柄の変動が停止される前の期間を、デフォルト発光期間と称してもよい。
また、デフォルト発光期間に該当する場合であっても、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、その後、大当たり遊技が開始され、特別図柄の変動表示が開始されるのは大当たり遊技後であるため、水色以外の発光色(例えば虹色)にて演出ボタン121を発光させることとしてもよい。
<<第2変動演出に関する補足>>
上述したように、近年の遊技機は、事前判定対象に対応する保留画像及び判定対象TTに対応する当該権利画像が画像表示部104に表示されていることが多い。保留画像や当該権利画像は基本的に画像表示部104に表示されているものの、上記第1特別演出や第2特別演出が実行される際には非表示とされ、その後、特別図柄が変動停止するまで当該権利画像や保留画像を確認することができないことが多い。当該権利画像や保留画像は、様々な表示態様の画像から1の画像が選択されて表示されることがあり、その場合、画像の表示態様により、事前判定対象や判定対象TTの大当たりへの期待度を示唆することが可能である。しかしながら、上述したように非表示とされると、特に判定対象TTに対してどのような当該権利画像が表示されていたかを確認することができなくなってしまう。本実施形態によれば、当該権利画像の非表示に伴い、判定対象TTの大当たりへの期待度を示唆することができる。
上述した本実施形態における信頼度示唆演出は、保留画像の表示態様に関連付けられていないが、例えば保留画像の表示態様として、水色、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の何れかの表示色を含む表示態様が存在する場合には、非表示とされる直前における保留画像の表示態様に応じた色にて信頼度示唆演出を実行することとしてもよい。例えば、当該権利画像の表示色が赤色である場合、信頼度示唆演出において赤色にて演出ボタン121を発光させることとしてもよい。
図59では装飾図柄聴牌演出が実行されている間において、第1発生ポイントPt1及び第2発生ポイントPt2が設けられることとしたが、装飾図柄聴牌演出の実行後、第1特別演出及び第2特別演出の少なくとも一方が実行されない場合、言い換えれば、特別図柄の変動パターン(変動時間)が、第1特別演出及び第2特別演出の少なくとも一方が実行可能な程度に長い時間でなければ、装飾図柄聴牌演出が実行されている間において、第1発生ポイントPt1及び第2発生ポイントPt2を設けないこととしてもよい。
なお、本実施形態では、信頼度示唆演出において演出ボタン121の発光色により当たり抽選の結果が大当たりであることに対する信頼度を示唆することとしたが、発光色に代えて、或いは、発光色に加えて他の発光態様によっても当たり抽選の結果が大当たりであることに対する信頼度を示唆してもよい。例えば、発光態様として、点滅表示した場合は、点灯表示した場合に比べて、当たり抽選の結果が大当たりである信頼度が高くなるように設定してもよい。また、点滅速度に関し、点滅速度が速い場合は、点滅速度が遅い場合に比べて、当たり抽選の結果が大当たりである信頼度が高くなるように設定してもよい。
また、信頼度示唆演出の開始時において、演出制御部403は、6色の発光色から最も大当たりへの信頼度の低い発光色を選択することとしたが、これに限られるものではなく、当たり抽選の結果(特図当たり判定の結果)に応じて、水色以外の発光色を選択することとしてもよい。具体的には、特図当たり判定の結果がハズレの場合には、水色が選択されやすく、特図当たり判定の結果が大当たりの場合は、水色以外の発光色が選択されやすく設定されることとしてもよい。
<<第4実施形態>>
本実施形態では、演出制御部403が実行する特殊演出について説明する。本実施形態において、以下に説明する特殊演出は、遊技機100の遊技状態が大当たり遊技状態である場合に、演出制御部403が実行可能な演出である。まず、本実施形態の説明に使用されるフラグ及びコマンドについて説明する。
<<大入賞口開放コマンド及び大入賞口閉鎖コマンド>>
本実施形態において、主制御部401は、大入賞口処理(図29参照)において大入賞口を開放する際に、大入賞口開放コマンドをメインRAM413に設定し、大入賞口を閉鎖(閉口)する際に、大入賞口閉鎖コマンドをメインRAM413に設定する。大入賞口開放コマンドには、大入賞口111の開放タイミングを示す情報の他、大入賞口111の開放態様(ロング開放又はショート開放)や現在のラウンド数を示す情報等が含まれていてもよい。大入賞口閉鎖コマンドには、大入賞口の閉鎖タイミングを示す情報の他、大入賞口111の開放態様(ロング開放又はショート開放)や現在のラウンド数を示す情報等が含まれていてもよい。大入賞口ソレノイド421は主制御部401から受信した大入賞口開放コマンドに応答して、大入賞口111を開状態とし、また、大入賞口閉鎖コマンドに応答して、大入賞口111を閉状態とする。
<<入賞コマンド>>
本実施形態において、主制御部401は、大入賞口処理(図29参照)において、大入賞口111に対する遊技球の入賞(大入賞口SW416の検出信号)に応答して、入賞コマンドをメインRAM413に設定する。入賞コマンドには、遊技球が大入賞口111に入賞したこと及びその入賞タイミングを示す情報が含まれる。演出制御部403は、主制御部401から受信した入賞コマンドの受信に応答して、特殊演出を実行する。
<<大入賞口開放中フラグ>>
大入賞口開放中フラグは、サブRAM433に記憶され、演出制御部403によって設定されるフラグであって、大入賞口111が開放されているか否かを示すフラグであり、大入賞口111が開放されている場合に「ON」に設定され、閉口されている場合には「OFF」に設定される。具体的には、演出制御部403は、主制御部401から大入賞口開放コマンドを受信した際に大入賞口開放中フラグをONに設定し、同ラウンドにおいて主制御部401から上記大入賞口閉鎖コマンドを受信してから所定期間(例えば0.5秒)経過後に大入賞口開放中フラグをOFFに設定する。
演出制御部403は、大入賞口開放中フラグがONに設定されているときにおいて主制御部401から入賞コマンドを受信する度に、入賞数カウント値DCに「1」を加算(更新)して、サブRAM433に記憶する。入賞数カウント値DCの初期値(遊技機100の電源がオンとされた時点における入賞数カウント値DCの値)は「0」に設定され、また、大入賞口開放中フラグがONからOFFに設定される際に「0」に設定される。また、大入賞口開放中フラグがOFFに設定されているときにおいて、入賞数カウント値DCは加算されない(主制御部401から大入賞口開放コマンドを受信しても「1」が加算されない)。
ここで、大入賞口開放中フラグをOFFに設定するタイミングに関し、大入賞口閉鎖コマンドを受信してから所定期間経過後としたことについて説明する。大入賞口111は上述したように、大入賞口111の開放時間が所定時間(ロング開放時間又はショート開放時間)に達さなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定カウント数に達した時点で閉鎖される。従って、特定のラウンドにおける最大の入賞数は理論上、10個となる。しかしながら、実際には、大入賞口111の入口から、大入賞口111内において大入賞口SW416が設けられた位置までは所定の距離があり、10個目の遊技球が大入賞口111の入口を通過してから、大入賞口SW416に到達するまでの間(以下、「待機期間」と称することがある)に、11個目以降の遊技球が大入賞口111に入賞しうる。上述した大入賞口閉鎖コマンドは、大入賞口SW416が10個目の遊技球を検出した際に、メインRAM413にされ、大入賞口SW416が11個目以降の遊技球を検出するのは、大入賞口閉鎖コマンドがメインRAM413に設定された後であるが、上記待機期間における大入賞口111への入賞も特定ラウンドにおける入賞として扱うべく、大入賞口閉鎖コマンドを受信してから所定期間経過後に大入賞口開放中フラグをOFFに設定する。
<<演出制御部403により実行される特徴的な特殊演出について>>
演出制御部403は大当たり遊技中に、主制御部401から受信した入賞コマンドや、自身が更新・設定する入賞数カウント値DCに基づいて、特殊演出を実行する。
演出制御部403は、大入賞口開放中フラグがONに設定されているときに、コマンド受信処理(図36参照)において、入賞コマンドを受信し、且つ、入賞数カウント値DCが10以下である場合、特殊演出として、画像表示部104において、大当たり遊技中に獲得した賞球の合計数に対応する数値(例えばポイント数)に、大入賞口111に対する新たな遊技球の入賞に対応して得られる賞球数(例えば14個)に対応する数値(例えば14ポイント)を加算して表示する演出、及び、スピーカ115から入賞数カウント値DCが10以下であることに対応付けられた第1の入賞音を出力する演出、を含む第1の特殊演出を実行する。
演出制御部403は、大入賞口開放中フラグがONに設定されているときに、コマンド受信処理(図36参照)において、入賞コマンドを受信し、且つ、入賞数カウント値DCが10を超えている場合(即ち11以上である場合)、特殊演出として、画像表示部104において、大当たり遊技中に獲得した賞球の合計数に対応する数値(例えばポイント数)に、大入賞口111に対する新たな遊技球の入賞に対応して得られる賞球数(例えば14個)に対応する数値(例えば14ポイント)を加算して表示する演出、及び、スピーカ115から入賞数カウント値DCが10を超えていることに対応付けられた第2の入賞音を出力する演出、を含む第2の特殊演出、又は、画像表示部104において、大当たり遊技中に獲得した賞球の合計数に対応する数値(例えばポイント数)に、大入賞口111に対する新たな遊技球の入賞に対応して得られる賞球数(例えば14個)に対応する数値(例えば14ポイント)を加算して表示する演出、及び、スピーカ115から入賞数カウント値DCが10を超えていること対応付けられた第3の入賞音を出力する演出、を含む第3の特殊演出を実行する。
ここで第2の入賞音及び第3の入賞音は、共に、第1の入賞音とは異なる音声であって、第2の入賞音は、特定のラウンドにおいて入賞数カウント値DCが10を超えたことを遊技者に示唆する音声であり、第3の入賞音は、特定のラウンドにおいて入賞数カウント値DCが10を超えたことを遊技者に示唆すると共に、事前判定処理の判定結果が特定の大当たりであることを遊技者に示唆する音声である。
上述したように事前判定処理はCPU411により実行され、事前判定処理の判定結果を含む保留増加コマンドが演出制御部403に送信される。演出制御部403はコマンド受信処理(図36参照)において、保留増加コマンドを受信し、保留増加コマンドに含まれる事前判定処理の判定結果をサブRAM433に記憶する。演出制御部403はサブRAM433に記憶された事前判定処理の判定結果を参照することで、事前判定対象が特定の大当たりであるか否かを特定することができる。なお、特定の大当たりとは、第2特別図柄抽選により当選されうる大当たりの種類であって、所定条件を満たす大当たりの種類である。ここで、所定条件は特に限られるものではないが、例えば、確変長当たりに属する大当たり(特A、特B、特J、特M又は特N)であることとされる。
従って、第3の入賞音は、入賞数カウント値DCが10を超えていて、且つ、事前判定処理の判定結果に大当たりが含まれ、その大当たりが特定の大当たりである場合に、選択される音声である。これに対して、第2の入賞音は、入賞数カウント値DCが10を超えていて、且つ、事前判定処理の判定結果に大当たりが含まれない場合に、選択される音声である。
なお、本実施形態では、事前判定処理の判定結果に大当たりが含まれ、且つ、その大当たりが特定の大当たりである場合に第3の入賞音を選択することとしたがこの場合、更に、第2の入賞音及び第3の入賞音の何れを選択するかを判定し、その判定結果に基づいて、第2の入賞音及び第3の入賞音の何れかの音声を選択することとしてもよい。具体的には演出制御部403が生成する保留連演出用乱数と、保留連演出実行判定テーブル(サブROM432に記憶される不図示のテーブル)と、を比較して、保留連演出用乱数が、保留連演出実行判定テーブルにおいて保留連演出の実行に対応付けられた判定値と一致する場合には、第3の入賞音を選択し、保留連演出の非実行に対応付けられた判定値と一致する場合には、第2の入賞音を選択することとすればよい。
演出制御部403は、大入賞口開放中フラグがOFFに設定されているときに、コマンド受信処理(図36参照)において、入賞コマンドを受信した場合、特殊演出として、スピーカ115から「異常入賞エラーです」との音声及び所定のサイレン音を最大音量にて音量設定不可能に出力する演出、また、演出ライト部116を赤色光にて点滅させる演出、を含む第4の特殊演出を実行する。
上述した本実施形態における演出制御部403による特殊演出選択処理は、例えば、図62に示すフローチャートに沿って決定される。図62は、演出制御部403による特殊演出選択処理の内容を示すフローチャートであり、図36のステップS121に示す当たり演出処理内において実行される処理であると考えてよい。
[演出制御部が行う特殊演出選択処理];図62
特殊演出選択処理において、演出制御部403は、まず、主制御部401から入賞コマンドを受信したか否かを判定(ステップS22001)し、入賞コマンドを受信していれば(ステップS22001のYes)ステップS22002へ移行して大入賞口開放中フラグがONに設定されているか否かを判定する。入賞コマンドを受信していなければ(ステップS22001のNo)、そのまま特殊演出選択処理を終了する。
演出制御部403は、ステップS22002において大入賞口開放中フラグがONに設定されていなければ(ステップS22002のNo)ステップS22003に移行して、第4の特殊演出を選択した後、特殊演出選択処理を終了する。
演出制御部403は、ステップS22002において大入賞口開放中フラグがONに設定されていれば(ステップS22002のYes)ステップS22004に移行して、入賞数カウント値DCに「1」を加算することで入賞数カウント値DCを更新し、続いて、ステップS22005において、演出制御部403は、入賞数カウント値DCが10を超えているか(入賞数カウント値DC>10であるか)否かを判定する。入賞数カウント値DCが10を超えていなければ(ステップS22005のNo)ステップS22006へ移行して、第1の特殊演出を選択した後、特殊演出選択処理を終了する。入賞数カウント値DCが10を超えていれば(ステップS22005のYes)、ステップS22007へ移行する。
ステップS22007において、演出制御部403は、事前判定対象に、事前判定処理の判定結果に特定の大当たりに当選した事前判定対象が存在するか否かを判定し、特定の大当たりに当選した事前判定対象が存在すれば(ステップS22007のYes)ステップS22008へ移行して第3の特殊演出を選択した後、特殊演出選択処理を終了する。特定の大当たりに当選した事前判定対象が存在しなければ(ステップS22007のNo)ステップS22009へ移行して第2の特殊演出を選択した後、特殊演出選択処理を終了する。
<<第4実施形態に関する補足>>
本実施形態によれば、大当たり遊技において大入賞口111が開放されている間における遊技球の入賞に応答して、特定ラウンドにおける入賞数が10個以下の場合には、第1の特殊演出が実行され、入賞数が11個を超えた場合、事前判定対象に特定の大当たりが存在しなければ、第2の特殊演出が実行され、事前判定対象に特定の大当たりが存在すれば第3の特殊演出が実行される。
ところで、大入賞口111の開放態様は、上述したロング開放とショート開放とが存在するが、ショート開放の開放時間は0.2秒であり、当該時間内に10個以上の遊技球を大入賞口111に入賞させることは事実上不可能であり、つまり遊技球の入賞が規制、又は、制限されているといえる。従って、大当たり遊技として、大入賞口111がショート開放されるラウンドのみから構成される大当たり遊技が実行される場合、言い換えれば、特F、特G及び通D〜通Fに対応する大当たり遊技中においては、第3の特殊演出が実行されることがない。
また、本実施形態において、第1の入賞音、第2の入賞音、及び、第3の入賞音を夫々、互いに異なる音声であることとしたが、第1の入賞音及び第2の入賞音は共通する音声であってもよい。
また、本実施形態では、各ラウンドにおいて、入賞数カウント値DCが10を超えていると、2回以上判定された場合(例えば3ラウンド及び4ラウンドにおいて夫々、大入賞口111に11個の遊技球が入賞した場合)、複数回、第3の特殊演出が実行されうるが、1回の大当たり遊技中における第3の特殊演出の実行回数の上限を所定回数(例えば1回)に制限し、所定回数に達して以後は、第3の特殊演出を実行せず、第2の特殊演出のみが実行されることとしてもよい。
また、第3の特殊演出は、初当たり時には実行されないこととしてもよい。ここで「初当たり」とは、低確率非電サポ遊技状態において、第1特別図柄抽選により大当たりに当選することをいう。通常、初当たり時には、第2特別図柄抽選の権利が保留されていることはないため、事実上、初当たり時に、第3の特別演出が実行されることはないが、仮に、初当たり時に第2特別図柄抽選の権利が保留されおり、且つ、特定の大当たりに当選していたとしても、第3の特別演出は実行せず、第2の特別演出を実行することとする。
また、演出制御部403は、事前判定対象に特定の大当たりが存在している場合において、大当たり遊技中、特定のラウンドにおいて、入賞数カウント値DCが10を超えていると判定されたときに、第3の特殊演出を実行し、それ以外のラウンドにおいて入賞数カウント値DCが10を超えていると判定されたときに、第2の特殊演出を実行することとしてもよい。例えば、特定のラウンドを13ラウンド等、比較的ラウンド数の大きなラウンドに設定すると、第2特別図柄抽選の結果、特Aの大当たりに当選し、これに対応する大当たり遊技の実行中においてのみ、第3の特別演出が実行されうることとなる。
<<第5実施形態>>
上記各実施形態において演出制御部403は、主制御部401から特図変動パターンを受信した際に、複数の演出からいずれの演出を実行するかを選択し、実行することとしたが、演出制御部403により実行される演出は、主制御部401が選択する特図変動パターンと一対一で対応付けられていてもよい。その場合について、以下、第1実施形態の変形例として、説明する。本実施形態における変動演出は第1実施形態と同様に、第2特別図柄抽選の結果に基づいて実行される変動演出である。
<<確変モード用(第2の)特図変動パターンテーブルについて>>
図16を参照して確変モード用(第2の)特図変動パターンテーブルでは、特定の変動時間に対して一つの特図変動パターンが割り当てられていたが、本実施形態では、特定の変動時間に対して複数の特図変動パターンが割り当てられる。
図63に、本実施形態における確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_bの例を示す。確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_bは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_b1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_b2とを含む。主制御部401は第2特別図柄抽選の結果がハズレである場合、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_b1を選択し、第2特別図柄抽選の結果が特A又は特Bの大当たりである場合、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_b2を選択する。
テーブルTHt_b1及びTHt_b2の夫々は、特図変動パターンTHp_b21〜THp_b52の一部に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。なお、本実施形態では、説明の便宜上、メインCPU411は、特図変動パターン乱数を「0〜499」の範囲内でカウントさせるものとする。特図変動パターンTHp_b21〜THp_b52を含む各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間を定義している。特図変動パターンTHp_b21における特別図柄の変動時間は3秒である。特図変動パターンTHp_b22における特別図柄の変動時間は10秒である。特図変動パターンTHp_b23〜パターンTHp_b29における特別図柄の変動時間は、夫々、40秒である。特図変動パターンTHp_b30〜パターンTHp_b52における特別図柄の変動時間は、夫々、60秒である。なお、本実施形態では説明の簡略化のため、テーブルTHt_b2において特別図柄の変動時間が60秒に対応付けられた特図変動パターンのみを示しているが、他の変動時間に対応付けられた特図変動パターンが含まれていてよい。
テーブルTHt_bを用いた特図変動パターン判定において、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_b1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_b2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_b1又はTHt_b2)における特図変動パターンTHp_biiiに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_biiiを選択及び設定する(ここで、iiiは21以上52以下の整数)。
テーブルTHt_b1では、特図変動パターンTHp_b21に対して、計800個の判定値「0〜799」を割り当て、特図変動パターンTHp_b22に対して、計184個の判定値「800〜983」を割り当て、特図変動パターンTHp_b23及びパターンTHp_b24に対して、夫々、計2個の判定値「984〜985」、「986〜987」を割り当て、特図変動パターンTHp_b25に対して、計1個の判定値「988」を割り当て、特図変動パターンTHp_b26及びパターンTHp_b27に対して、夫々、計3個の判定値「989〜991」、「992〜994」を割り当て、特図変動パターンTHp_b28に対して、計4個の判定値「985〜998」を割り当て、特図変動パターンTHp_b29に対して、計1個の判定値「999」を割り当てている(各判定値は整数)。
テーブルTHt_b2では、特図変動パターンTHp_b30に対して、計350個の判定値「0〜349」を割り当て、特図変動パターンTHp_b31及びパターンTHp_b32に対して、夫々、計23個の判定値「350〜372」、「373〜395」を割り当て、特図変動パターンTHp_b33に対して、計24個の判定値「396〜419」を割り当て、特図変動パターンTHp_b34及びパターンTHp_b35に対して、夫々、計23個の判定値「420〜442」、「443〜465」を割り当て、特図変動パターンTHp_b36に対して、計24個の判定値「466〜489」を割り当て、特図変動パターンTHp_b37及びパターンTHp_b38に対して、夫々、計23個の判定値「490〜512」、「513〜535」を割り当て、特図変動パターンTHp_b39に対して、計24個の判定値「536〜559」を割り当て、特図変動パターンTHp_b40〜パターンTHp_b48に対して、夫々、計20個の判定値「560〜579」、「580〜599」、「600〜619」、「620〜639」、「640〜659」、「660〜679」、「680〜699」、「700〜719」、「720〜739」を割り当て、特図変動パターンTHp_b49に対して、計84個の判定値「740〜823」を割り当て、特図変動パターンTHp_b50及びパターンTHp_b51に対して、夫々、計83個の判定値「824〜906」、「907〜989」を割り当て、特図変動パターンTHp_b52に対して、計10個の判定値「990〜999」を割り当てている(各判定値は整数)。
図64は大当たり用バトル演出シナリオテーブルであり、図65はハズレ用バトル演出シナリオテーブルである。演出制御部403は、第2特別図柄抽選の結果が大当たりであれば、図64に示す大当たり用バトル演出シナリオテーブルBSt_a1を選択し、第2特別図柄抽選の結果がハズレであれば、図65に示すハズレ用バトル演出シナリオテーブルBSt_a2を選択する。
テーブルBSt_a1及びテーブルBSt_a1は、特別図柄の変動開始から、特別図柄の変動停止までに演出制御部403により実行される演出の流れを規定したテーブルである。テーブルBSt_a1及びテーブルBSt_a1において「○」は対応する演出が実行されることを示し、「×」は対応する演出が実行されないことを示している。テーブルBSt_a1及びテーブルBSt_a1には、複数のバトル演出パターンが含まれており、本実施形態において各バトル演出パターンには、味方キャラバトル(第1味方キャラバトル演出〜第3キャラバトル演出を含む)の実行・非実行、主人公バトル演出の実行・非実行、バトル勝利演出(第1勝利バトル演出〜第3勝利バトル演出を含む)或いはバトル敗北演出の何れを実行するか、復活大当たり演出の実行・非実行が規定されると共に、各演出が実行されるタイミング(特別図柄の変動開始から何秒後に各演出が実行され、また、各演出が終了されるか)が規定されている。なお、各演出の詳細については第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、図64及び図65には、第1実施形態にて説明した装飾図柄変動表示演出、装飾図柄聴牌演出(聴牌煽り演出を含む)、タイトル表示演出、勝敗結果表示演出、主人公登場演出、当落分岐操作指示演出、装飾図柄ゾロ目仮停止演出、再抽選演出に関して、図示されていないが、テーブルBSt_a1及びテーブルBSt_a1にはこれら演出の実行態様、実行・非実行及び実行タイミングも含めて規定されると考えてよい。但し、一部の演出については演出制御部403が実行態様を適宜決定することとしてもよく、例えば、当落分岐操作指示演出として、演出ボタン操作指示演出、サプライズボタン操作指示演出、及び、演出レバー操作指示演出の何れを実行するかについては演出制御部403が適宜選択可能であることとしてもよい。
テーブルBSt_a1において、バトル演出パターンBE1は、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が3勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラA〜Cの全てが勝利する味方キャラバトル演出を含むバトル演出パターンである。バトル演出パターンBE1には、味方キャラバトル演出の後、第1勝利バトル演出が実行されることが規定されている。
バトル演出パターンBE2〜パターンBE10は、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が2勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラの内、パターンBE2〜パターンBE4では味方キャラA及びBが勝利し、パターンBE5〜パターンBE7では味方キャラA及びCが勝利し、パターンBE8〜パターンBE10では味方キャラB及びCが勝利する味方キャラバトル演出を含むバトル演出パターンである。バトル演出パターンBE2、BE5、BE8には、味方キャラバトル演出の後、主人公が勝利する主人公バトル演出、第2勝利バトル演出が順次実行されることが規定されている。バトル演出パターンBE3、BE6、BE9には、味方キャラバトル演出の後、主人公が敗北する主人公バトル演出、復活大当たり演出が順次実行されることが規定されている。バトル演出パターンBE4、BE7、BE10には、味方キャラバトル演出の後、第3勝利バトル演出が実行されることが規定されている。
バトル演出パターンBE11〜パターンBE19は、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が1勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラの内、パターンBE11〜パターンBE13では味方キャラAが勝利し、パターンBE14〜パターンBE16では味方キャラBが勝利し、パターンBE17〜パターンBE19では味方キャラCが勝利する味方キャラバトル演出を含むバトル演出パターンである。バトル演出パターンBE11、BE14、BE17には、味方キャラバトル演出の後、主人公が勝利する主人公バトル演出、第2勝利バトル演出が順次実行されることが規定されている。バトル演出パターンBE12、BE15、BE18には、味方キャラバトル演出の後、主人公が敗北する主人公バトル演出、復活大当たり演出が順次実行されることが規定されている。バトル演出パターンBE13、BE16、BE19には、味方キャラバトル演出の後、第3勝利バトル演出が実行されることが規定されている。
バトル演出パターンBE20〜パターンBE22は、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が0勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラA〜Cの全てが敗北する味方キャラバトル演出を含むバトル演出パターンである。バトル演出パターンBE20には、味方キャラバトル演出の後、主人公が勝利する主人公バトル演出、第2勝利バトル演出が順次実行されることが規定されている。バトル演出パターンBE21には、味方キャラバトル演出の後、主人公が敗北する主人公バトル演出、復活大当たり演出が順次実行されることが規定されている。バトル演出パターンBE22には、味方キャラバトル演出の後、第3勝利バトル演出が実行されることが規定されている。
バトル演出パターンBE23は、味方キャラバトル演出が実行されない場合に属し、味方キャラバトル演出が実行されることなく、第3勝利バトル演出が実行されることが規定されている。
テーブルBSt_a2において、バトル演出パターンBE24〜パターンBE26は、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が2勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラの内、パターンBE24では味方キャラA及びBが勝利し、パターンBE25では味方キャラA及びCが勝利し、パターンBE26では味方キャラB及びCが勝利する味方キャラバトル演出を含むバトル演出パターンである。バトル演出パターンBE24〜BE26には、味方キャラバトル演出の後、主人公が敗北する主人公バトル演出が実行されることが規定されている。
バトル演出パターンBE27〜パターンBE29は、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が1勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラの内、パターンBE27では味方キャラAが勝利し、パターンBE28では味方キャラBが勝利し、パターンBE29では味方キャラCが勝利する味方キャラバトル演出を含むバトル演出パターンである。バトル演出パターンBE27〜BE29には、味方キャラバトル演出の後、主人公が敗北する主人公バトル演出が実行されることが規定されている。
バトル演出パターンBE30は、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が0勝である場合に属し、具体的には、第1味方キャラバトル演出〜第3味方キャラバトル演出において3体の味方キャラA〜Cの全てが敗北する味方キャラバトル演出を含むバトル演出パターンである。バトル演出パターンBE30には、味方キャラバトル演出の後、主人公が敗北する主人公バトル演出が順次実行されることが規定されている。
なお、テーブルBSt_a2では、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が3勝である場合に属するバトル演出パターンが含まれない。これは、味方キャラバトル演出における味方キャラ勝利数が3勝である場合に属するバトル演出パターンに対する大当たりへの信頼度を後述するように100%とするためである。
テーブルBSt_a1及びテーブルBSt_a2における各バトル演出パターンは、夫々、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_bにおける各特別図柄変動パターンに対して、一対一に対応付けられている。具体的には、テーブルBSt_a1においてバトル演出パターンBE1〜パターンBE23は、夫々、特図変動パターンTH_b30〜パターンTHp_b52に対応付けられている。また、テーブルBSt_a2おいてバトル演出パターンBE24〜パターンBE30は、夫々、特図変動パターンTH_b23〜パターンTH_b29に対応付けられている。特図変動パターンTH_b21及びTH_b22に対してはバトル演出パターンが対応付けられておらず、これら特図変動パターンには、バトル演出パターン以外の演出パターンが対応付けられている。例えば、特図変動パターンTH_b21は、上述した、装飾図柄変動表示演出、装飾図柄聴牌否定演出が順次実行されることが規定された演出パターンに対応付けられ、特図変動パターンTH_b22は、装飾図柄変動表示演出、聴牌煽り演出、装飾図柄聴牌否定演出が順次実行されることが規定された演出パターンに対応付けられる。
ここで味方キャラバトル演出における勝利数と大当たりへの信頼度について説明する。特当たり判定の結果、特A又は特Bの大当たりに当選し、テーブルTHt_b2が選択され、その結果、味方キャラの勝利数が0勝、1勝、2勝、3勝に対応付けられたバトル演出パターンに対応付けられた特図変動パターンが選択される確率は、夫々、25%(125/500)、18%(90/500)、21%(105/500)、35%(175/500)に設定される(図63のテーブルTHt_b2参照)。これに対して、特図当たり判定の結果、ハズレであり、テーブルTHt_b1が選択され、その結果、味方キャラの勝利数が0勝、1勝、2勝に対応付けられたバトル演出パターンに対応付けられた特図変動パターンが選択される確率は、夫々、0.1%(1/1000)、1%(10/1000)、0.5%(5/1000)に設定される(図63のテーブルTHt_b1参照)。
ここで、本実施形態における(即ち図63に示す特図変動パターンテーブルTHt_b1と特図変動パターンテーブルTHt_b2との関係に基づく)味方キャラバトル演出における勝利数に対する大当たりへの信頼度の算出方法について述べる。味方キャラバトル演出における勝利数に対する大当たりへの信頼度は、特図当たり抽選の結果、特A又は特Bの大当たりに当選する確率Vr5と、大当たりに当選しない確率Vr6と、テーブルTHt_b2において特定の特図変動パターンが選択される確率Tr5と、テーブルTHt_b1において特定の特図変動パターンが選択される確率Tr6と、に基づいて算出することが可能である。
具体的には以下の数式により算出される。
(Vr5×Tr5)/(Vr5×Tr5+Vr6×Tr6)×100・・・数式D
ここで高確率遊技状態において、特A又は特Bの大当たりに当選する確率Vr5は、1/42(図11参照)×66%(図12参照)であり、約1.5%である。また、大当たりに当選しない確率Vr6は(1−1/42)であり、約93%である。
第2特別図柄抽選の結果がハズレであるときに選択されうる特図変動パターンには、味方キャラの勝利数が3勝であるバトル演出パターンに対応付けられたものが存在しておらず、第2特別図柄抽選の結果が特A又は特Bの大当たりであるときに選択されうる特図変動パターンには、味方キャラの勝利数が3勝であるバトル演出パターンに対応付けられたものが存在している(具体的には特図変動パターンTHp_b30)。従って、上記数式Dにより大当たりへの信頼度を計算するまでもなく、味方キャラの勝利数が3勝であるバトル演出パターンに対する大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は100%である。
ハズレの場合に選択されるテーブルTHt_b1において、味方キャラの勝利数が2勝であるバトル演出パターン(パターンBE24〜パターンBE26)に対応付けられた特図変動パターン(パターンTHp_b23〜パターンTHp_b25)が選択される確率は0.5%であり、特A又は特Bの大当たりの場合に選択されるテーブルTHt_b2において、味方キャラの勝利数が2勝であるバトル演出パターン(パターンBE2〜パターンBE10)に対応付けられた特図変動パターン(パターンTHp_b31〜パターンTHp_b39)が選択される確率は21%である。つまり、上記数式Dにおいて確率Tr5は21%であり、確率Tr6は0.5%である。これらを数式Dに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約41%である。
ハズレの場合に選択されるテーブルTHt_b1において、味方キャラの勝利数が1勝であるバトル演出パターン(パターンBE27〜パターンBE29)に対応付けられた特図変動パターン(パターンTHp_b26〜パターンTHp_b28)が選択される確率は1%であり、特A又は特Bの大当たりの場合に選択されるテーブルTHt_b2において、味方キャラの勝利数が1勝であるバトル演出パターン(パターンBE11〜パターンBE19)に対応付けられた特図変動パターン(パターンTHp_b40〜パターンTHp_b48)が選択される確率は18%である。つまり、上記数式Dにおいて確率Tr5は18%であり、確率Tr6は1%である。これらを数式Dに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約23%である。
ハズレの場合に選択されるテーブルTHt_b1において、味方キャラの勝利数が0勝であるバトル演出パターン(パターンBE30)に対応付けられた特図変動パターン(パターンTHp_b29)が選択される確率は0.1%であり、特A又は特Bの大当たりの場合に選択されるテーブルTHt_b2において、味方キャラの勝利数が1勝であるバトル演出パターン(パターンBE20〜パターンBE22)に対応付けられた特図変動パターン(パターンTHp_b49〜パターンTHp_b51)が選択される確率は25%である。つまり、上記数式Dにおいて確率Tr5は25%であり、確率Tr6は0.1%である。これらを数式Dに代入して算出される大当たりへの信頼度(大当たりである理論上の確率)は、約80%である。
<<各実施形態に関する発明の考察>>
各実施形態に関する発明について考察する。
一側面に係る遊技機W1は、始動条件の成立により遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、遊技者が操作可能な第1の操作手段と、遊技者が操作可能であり、前記第1の操作手段とは別に設けられた第2の操作手段と、前記判定手段の判定結果に応じて所定演出を実行する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記所定演出として、遊技者に対して前記第1の操作手段に対する操作を促す第1の演出と、遊技者に対して前記第2の操作手段に対する操作を促す第2の演出と、のいずれかの演出の実行を決定する演出決定手段と、を有し、前記演出決定手段は、前記所定演出として第1の確率で前記第1の演出を実行すると決定し、前記第1の確率とは異なる第2の確率で前記第2の演出を実行すると決定し、所定条件の成立により、前記第2の演出を実行すると決定する確率を前記第2の確率とは異なる第3の確率とすることを特徴としている。
上記構成の遊技機W1によれば、遊技機は、遊技者が操作可能な第1の操作手段と、第1の操作手段とは別に設けられ、遊技者が操作可能な第2の操作手段と、を備えている。そして、第2の操作手段に対する操作を促す第2の演出が実行される確率に関し、所定条件の成立の有無によって異なる確率とすることが可能である。例えば第2の操作手段が、第1の操作手段と比べて、遊技の興趣の向上に寄与する操作手段である場合や、第2の演出が第1の演出と比較して、実行される確率が低い場合に、所定条件の成立により第2の演出が実行される確率を高確率とすることで、遊技の興趣が向上される。なお、ここでは第2の演出が実行される確率を、所定条件の成立に応じて、所定条件成立前よりも高確率にする場合について述べたが、所定条件の成立に応じて、所定条件成立前よりも低確率にしてもよい。
上記構成の遊技機W1において、判定手段は、遊技機100において例えば主制御部401により実現される。また、演出制御手段は、遊技機100において例えば演出制御部403により実現される。また、第1の操作手段は、遊技機100において例えば演出ボタン121により実現される。また、第2の操作手段は、遊技機100において例えば演出レバー127により実現される。
上記構成の遊技機W1が遊技機100において上述した各構成により実現される場合、始動条件の成立は、特図判定が実行される条件の成立に相当し、即ち、特図判定用情報が判定対象TTとして取得されることに相当する。また、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定は、特図判定に相当する。また、遊技者にとって有利な特別遊技とは、遊技機100において例えば大入賞口111の開放動作を伴う大当たり遊技に相当する。
また、第1の演出は、演出ボタン121の操作を促す演出であって、図45及び図46に示すように、演出ボタン121の押下を促す画像又は作動位置にある演出ボタン121の押下を促す画像、及び、演出ボタン121の押下を受け付ける期間を示す画像を画像表示部104に表示する演出を含む演出である。また、第2の演出は、演出レバー127の操作を促す画像及び演出レバー127の操作を受け付ける期間を示す画像を画像表示部104に表示する演出を含む演出である。
また、第2の演出を実行すると決定する確率を第2の確率から第2の確率とは異なる第3の確率とする条件となる、所定条件の成立は、特定の大当たり(例えば16Rの大当たり又は16R以外の大当たり)に当選すること、或いは、第2の演出の実行頻度が低いことに相当する。この場合、第2の演出の実行頻度が低いか否かは、第2の演出が連続して実行されていない回数や、第1の演出が実行された回数と第2の演出が実行された回数とから算出される第2の演出が実行された割合に基づいて判定される。例えば第2の演出が連続して5回実行されていない場合や、第2の演出が実行された回数が、第1の演出が実行された回数と第2の演出が実行された回数とを加えた回数に対して1割以下である場合、第2の演出の実行頻度が低いと判定される。そして、所定条件の成立前において第1の演出が実行される確率である第1の確率は、第2の演出が実行される確率である第2の確率より高確率であるのに対して、所定条件の成立後における第1の確率は第2の演出が実行される確率であって第2の確率とは異なる第3の確率よりも低確率であることとすれば、所定条件が成立した際、第2の演出が実行されやすくなる。
上記構成の遊技機W1によれば、複数の操作手段を備える遊技機において、遊技の興趣を向上させることが可能である。
一側面に係る遊技機W2は、始動条件の成立により遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じて演出を実行する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、第1の演出を実行する第1演出実行手段と、前記第1演出が実行された後に第2の演出を実行する第2演出実行手段と、を有し、前記第1演出実行手段は、前記判定結果に基づいて演出態様の異なる複数の演出のうちいずれか一の演出を実行し、前記第2演出実行手段は、演出態様の異なる複数の演出のうち前記第1演出実行手段により実行された前記第1の演出の演出態様に応じた一の演出を実行することを特徴としている。
上記構成の遊技機W2によれば、遊技機は、第1の演出として、複数の演出態様から一の演出を実行し、また、第2の演出として、複数の演出態様から一の演出を実行するものであるが、第1の演出及び第2の演出をこの順に実行する場合に、実行される第2の演出が、実行された第1の演出に応じた演出となる。つまり第2の演出は第1の演出に対応付けられた演出であるといえ、第1の演出と第2の演出とが関連付けられているため、演出に一連の流れ(一体感)が生まれ、遊技の興趣が向上される。
上記構成の遊技機W2において、判定手段は、遊技機100において例えば主制御部401により実現される。また、演出制御手段は、遊技機100において例えば演出制御部403により実現される。
上記構成の遊技機W2が遊技機100において上述した各構成により実現される場合、始動条件の成立は、特図判定が実行される条件の成立に相当し、即ち、特図判定用情報が判定対象TTとして取得されることに相当する。また、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定は、特図判定に相当する。また、遊技者にとって有利な特別遊技とは、遊技機100において例えば大入賞口111の開放動作を伴う大当たり遊技に相当する。
また、第1の演出は、味方キャラバトル演出であって、3体の味方キャラと3体の敵キャラとが、夫々、一対一で戦う演出に相当する。また、第2の演出は、味方キャラバトル演出の後に実行される演出であって、味方キャラバトル演出にて勝利した敵キャラと主人公とが戦う主人公バトル演出に相当する。この場合、第1の演出としては、敵キャラの勝利数や勝利する敵キャラの組み合わせに応じて設けられる複数の味方キャラバトル演出から一の味方キャラバトル演出が実行される。第2の演出としては、第1の演出における敵キャラの勝利数や勝利する敵キャラの組み合わせに応じて設けられる複数の味方キャラバトル演出から、第1の演出として選択された味方キャラバトル演出の演出内容(即ちどの敵キャラが勝利するか)に応じた一の主人公バトル演出が実行される。
上記構成の遊技機W2によれば、第1の演出(即ち味方キャラバトル演出)と第2の演出(即ち主人公バトル演出)とが関連付けられる、即ち、第1の演出の演出内容に応じた第2の演出が実行されるため、演出に一連の流れ(一体感)が生まれ、遊技の興趣が向上される。
一側面に係る遊技機W3は、取得条件の成立により判定情報を取得する判定情報取得手段と、始動条件の成立により、前記判定情報が遊技者にとって有利な特別遊技を行うとする特別判定情報か否か判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別判定情報と判定された場合に前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記取得された判定情報を記憶する記憶手段と、前記取得された判定情報に基づいて前記特別遊技判定が行われる前に前記特別判定情報か否かの事前判定を行う事前判定手段と、前記特別遊技判定手段の判定結果に基づいて、所定の演出を実行する演出制御手段と、遊技球の入球が容易な開状態と、入賞が困難な閉状態に制御可能な可変入賞装置と、を備え、前記可変入賞装置は、遊技球の入球を検知する入球検知手段を有し、前記特別遊技実行手段は、前記可変入賞装置を前記閉状態から前記開状態に制御し、前記開状態に制御されているときに前記入球検知手段により検知された入球数が所定数に達すると閉状態に制御し、前記演出制御手段は、前記可変入賞装置が開状態に制御されているときに、前記入球検知手段により前記所定数を超える入球が検知されると、所定数を超える入球があったことを報知する第1特定演出または前記第1特定演出とは異なる第2特定演出のうち、いずれか一方を実行する特定演出実行手段を有し、前記特定演出実行手段は、前記事前判定結果が前記特別判定情報であると判定された場合に、前記第2特定演出の実行を許容する一方、前記事前判定結果が前記特別判定情報でないと判定された場合に、前記第2特定演出の実行を制限することを特徴としている。
上記構成の遊技機W3によれば、遊技機は、取得条件の成立により取得した判定情報が特別判定情報である場合に、特別遊技を実行するが、当該特別遊技を実行する前に、判定情報が特別判定情報であるか否かを判定する、事前判定を行うことが可能である。また、遊技機は、可変入球装置が開状態に制御されているときに、可変入賞装置に対して所定数を超える遊技球の入球を検知すると、当該所定数を超える入球があったことを報知する演出(報知演出)を行う。遊技機は、報知演出として、第1特定演出又は第1特定演出とは異なる第2特定演出のうち何れか一方を実行可能であるが、第2特定演出は、上記事前判定の結果、判定情報が特別判定情報であると判定された場合に実行が許容されるものであり、上記事前判定の結果、判定情報が特別判定情報であると判定されなかった場合には実行が制限される。
上記構成の遊技機W3において、判定情報取得手段、特別遊技判定手段、特別遊技実行手段、事前判定手段は、遊技機100において例えば主制御部401により実現される。また、記憶手段は、遊技機100において例えば主制御部401(より詳説すればメインRAM413)により実現される。また、可変入賞装置は遊技機100において例えば主制御部401によって遊技球が入球容易な開状態又は入球困難な閉状態で制御される大入賞口111(大入賞口ソレノイド421及び大入賞口SW416を含む(なお、遊技機W3において入球検知手段は、遊技機100において大入賞口SW416により実現されると考えてよい。))により実現される。また、演出制御手段は、遊技機100において例えば演出制御部403により実現される。
上記構成の遊技機W3が遊技機100において上述した各構成により実現される場合、取得条件の成立は、始動口105又は106に対して遊技球が入球(入賞)することに相当し、当該取得条件の成立により取得される判定情報は、特図判定用情報に相当する。また、始動条件の成立は、特図判定が実行される条件の成立に相当し、即ち、特図判定用情報が判定対象TTとして取得されることに相当する。そして、特別遊技判定手段が行う、判定情報が特別判定情報か否かの判定は、特図判定用情報に大当たりを示す情報が含まれるか否かを判定する特図当たり判定を含む特図判定に相当し、当該特図判定により行うと判定される特別遊技は、大入賞口111の開放動作を伴う大当たり遊技に相当する。また、事前判定手段が行う、事前判定は、主制御部401により実行される事前判定処理に相当する。
そして、上記構成の遊技機W3において、第1特定演出は、大入賞口111が開状態に制御されているときに、大入賞口111に対して所定数(所定カウント数)を超える遊技球の入賞があり、且つ、事前判定処理の結果、特図判定の権利が保留されている判定情報に特別判定情報である判定情報が含まれていない場合に実行される演出であって、具体的には、入賞数カウント値DC(大入賞口111に対する遊技球の入球数)が所定カウント数(例えば10)を超えていることに対応付けられた第2の入賞音を出力する演出、を含む第2の特殊演出に相当する。また、第2特定演出は、大入賞口111が開状態に制御されているときに、大入賞口111に対して所定数(所定カウント数)を超える遊技球の入賞があり、且つ、事前判定処理の結果、特図判定の権利が保留されている判定情報に特別判定情報である判定情報が含まれている場合に実行される演出であって、具体的には、入賞数カウント値DC(大入賞口111に対する遊技球の入球数)が所定カウント数(例えば10)を超えていること及び特図判定の権利が保留されている判定情報に特別判定情報である判定情報が含まれていることに対応付けられた第3の入賞音を出力する演出、を含む第3の特殊演出に相当する。
上記構成の遊技機W3によれば、大入賞口111が開状態であって、大入賞口111に対する遊技球の入球数が所定値を越えた場合に、事前判定処理により、大当たりが含まれる場合と含まれない場合とで異なる演出が実行されることになる。そして、大当たりが含まれる場合に実行される演出が実行されることで、遊技者は、現在実行中の大当たり遊技の直後に、再度大当たり遊技が実行されること(所謂、保留連の存在)を認識することができ、遊技の興趣が向上する。
一側面に係る遊技機W4は、始動条件の成立により遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、所定の演出を実行する演出制御手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段を複数の異なる発光態様で発光制御する発光制御手段と、を有し、前記発光態様は、それぞれの発光態様により前記特別遊技が行われる期待度を示唆し、前記発光制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記所定の発光態様に制御することを特徴としている。
上記構成の遊技機W4によれば、遊技機は、始動条件の成立により、特別遊技を行うか否かの判定の結果を行う。また、遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段を複数の異なる発光態様で発光制御することが可能であり、上記特別遊技を行うか否かの判定結果に基づいて、発光態様を制御し、その発光態様により上記特別遊技が行われる期待度が示唆される。
上記構成の遊技機W4において、判定手段は、遊技機100において例えば主制御部401により実現される。また、演出制御手段と、発光制御手段とは、遊技機100において例えば演出制御部403により実現される(より詳説すれば発光制御手段は、演出制御部403が備えるランプ制御部により実現されると考えてよい。)。また、操作手段は、遊技機100において例えば演出ボタン121により実現される。
上記構成の遊技機W4が遊技機100において上述した各構成により実現される場合、始動条件の成立は、特図判定が実行される条件の成立に相当し、即ち、特図判定用情報が判定対象TTとして取得されることにより実現される。また、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定は、特図判定に相当する。また、遊技者にとって有利な特別遊技とは、遊技機100において例えば大入賞口111の開放動作を伴う大当たり遊技に相当する。
また、操作手段を複数の異なる発光態様で発光制御することは、演出ボタン121を複数の異なる発光色にて発光させる制御に相当する。更に詳説すれば、発光制御手段による操作手段の発光制御は、遊技機100において例えば、演出ボタン121の発光色を順次(所定のタイミングで)、大当たりへの信頼度が高い他の発光色に変更する制御が含まれる。そして演出ボタン121の発光色が、大当たりへの信頼度がより高い発光色に変更されることで、大当たりへの期待度、即ち、特別遊技(大当たり遊技)が実行される期待度が高いことが示唆される。
上記構成の遊技機W4によれば、特図判定の結果に基づいて演出ボタン121の発光態様が制御され、大当たりへの期待度、即ち、大当たり遊技が実行される期待度が示唆されるので、遊技の興趣が向上される。
///変形等///
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
また、上述の実施形態では、本発明を旧第一種タイプのパチンコ遊技機に適用した例を説明したが、本発明を、それ以外のタイプ(例えば旧一種二種混合タイプ)のパチンコ遊技機に適用しても良いし、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
上記目的を達成するために本発明の遊技機は、始動条件の成立により遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記特別遊技を行うと判定されたとき、前記特別遊技として、第1特別遊技、又は、前記第1特別遊技よりも遊技者に有利な第2特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、遊技者が操作可能な第1の操作手段と、遊技者が操作可能であり、前記第1の操作手段とは別に設けられた第2の操作手段と、前記判定手段の判定結果に応じて所定演出を実行する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記所定演出として、遊技者に対して前記第1の操作手段に対する操作を促す第1の演出と、遊技者に対して前記第2の操作手段に対する操作を促す第2の演出と、のいずれかの演出を実行可能であって、前記所定演出として第1の確率で前記第1の演出を実行する一方で、前記第1の確率とは異なる第2の確率で前記第2の演出を実行し、前記特別遊技を行うと判定されているか否かに応じて前記第2の確率は異なり、前記特別遊技を行うと判定されている場合において、前記第2の確率は、前記特別遊技として前記第2特別遊技が実行されるときの方が前記第1特別遊技が実行されるときよりも高いことを特徴としている。