以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機1の構成)
まず、図1乃至図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態におけるガラス枠を開放させた遊技機1の斜視図の一例である。また、図3は、本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50と、が備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。
ガラス枠50には、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプ(LED)を有する枠用照明装置34bと、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(本実施形態では4方向)へ押圧操作が可能な十字ボタン36とが設けられている。
音声出力装置32は、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、枠用照明装置34bは、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出を実行することになる。同様にして、十字ボタン36にも、十字ボタン検出スイッチ36bが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている(図4参照)。特に、本実施形態では、演出ボタン35は、演出ボタン駆動モータ35bによって上下方向に移動することが可能に構成されている(図4参照)。
また、ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、球送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図4参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることになる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後、遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することになる。
遊技盤2の遊技領域6内には、各種の入賞口(一般入賞口12、普通図柄ゲート13、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16、第2大入賞口17)と、画像表示装置31と、その画像表示装置31の表示領域を取り囲むようにして飾り部材7とが設けられている。
これに対して、遊技盤2の遊技領域6外には、第1特別図柄表示装置20と、第2特別図柄表示装置21と、普通図柄表示装置22と、第1特別図柄保留表示器23と、第2特別図柄保留表示器24と、普通図柄保留表示器25とが設けられている。
遊技領域6の左側下部には、遊技領域6の左側領域に向けて発射(所謂、左打ち)された遊技球が入賞(入球)可能であって、遊技領域6の右側領域に向けて発射(所謂、右打ち)された遊技球が入賞不能な3つの一般入賞口12が設けられており、遊技領域6の右側下部には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な1つの一般入賞口12が設けられている。
ここで、各一般入賞口12には、遊技球の入賞(入球)を検出するための一般入賞口検出スイッチ12aが設けられている。そして、一般入賞口12への遊技球の入賞を検出すると、遊技球の払い出しを行うための払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、10個の遊技球)が払い出されることになる。
遊技領域6の中央下部には、左打ちされた遊技球が入賞可能であって、右打ちされた遊技球が入賞不能な始動領域を構成する第1始動口14と、左打ちされた遊技球、及び、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能な始動領域を構成する第2始動口15とが上下に並んで設けられている。
第2始動口15は、第2始動口15への遊技球の入賞を容易にするための普通電動役物(始動口開閉装置)を構成する始動可動片15b、及び、第2始動口開閉ソレノイド15cを有しており、第2始動口開閉ソレノイド15cの作動によって始動可動片15bが垂直に立って第2始動口15への遊技球の入賞を規制する状態となる閉鎖状態(閉鎖態様)と、始動可動片15bが傾倒して第2始動口15への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。第2始動口15が開放状態であるときには、始動可動片15bが遊技球を第2始動口15に導く受け皿として機能するため、閉鎖状態であるときに比べて第2始動口15への遊技球の入賞機会(入賞割合)が増すことになる。
ここで、第1始動口14には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、後述する「大当たり抽選(大当たり判定)」を行うための大当たり判定用乱数値を取得する。
また、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、上記大当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄判定用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。なお、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値のことを特図判定情報という。なお、特別図柄の変動が行われていることを「変動表示」といい、特別図柄の変動が停止し確定表示されたことを「停止表示」ということがある。
さらに、第1始動口14への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、3個の遊技球)が払い出されることになる。また、第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、1個の遊技球)が払い出されることになる。なお、第1始動口14に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数と、第2始動口15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数を同じにしてもよい。
上記遊技領域6の左側、及び、右側には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
ここで、普通図柄ゲート13には、遊技球の通過(進入)を検出するためのゲート検出スイッチ13aが設けられている。そして、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、後述する「当たり抽選(当たり判定)」を行うための当たり判定用乱数値を取得する。
また、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、上記当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普通図柄判定用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動用乱数値も取得される。なお、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動用乱数値のことを普図判定情報という。
遊技領域6の右側の領域には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な第1大入賞口16、及び、第2大入賞口17が上下に離間して(遊技球が通過可能な幅を隔てて)設けられている。
第1大入賞口16は、第1大入賞口16への遊技球の入賞を容易にするための第1特別電動役物(第1大入賞口開閉装置)を構成する第1大入賞口開閉扉16b、及び、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを有しており、第1大入賞口開閉ソレノイド16cの作動によって第1大入賞口開閉扉16bが略垂直に立って第1大入賞口16への遊技球の入賞を規制する閉鎖状態(閉鎖態様)と、第1大入賞口開閉扉16bが傾倒して第1大入賞口16への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。第1大入賞口16が開放状態であるときには、第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16へ導く受皿として機能するため、閉鎖状態であるときに比べて第1大入賞口16への遊技球の入賞機会(入賞割合)が増すことになる。
ここで、第1大入賞口16には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられている。そして、第1大入賞口16への遊技球の入賞を検出すると、予め設定された数の賞球(例えば、15個の遊技球)が払い出される。
第2大入賞口17は、第2大入賞口17への遊技球の入賞を容易にするための第2特別電動役物(第2大入賞口開閉装置)を構成する第2大入賞口開閉扉17b、及び、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを有しており、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの作動によって第2大入賞口開閉扉17bが略垂直に立って第2大入賞口17への遊技球の入賞を規制する閉鎖状態(閉鎖態様)と、第2大入賞口開閉扉17bが傾倒して第2大入賞口17への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。第2大入賞口17が開放状態であるときには、第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17へ導く受皿として機能するため、閉鎖状態であるときに比べて第2大入賞口17への遊技球の入賞機会(入賞割合)が増すことになる。
ここで、第2大入賞口17には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられている。そして、第2大入賞口17への遊技球の入賞を検出すると、予め設定された賞球(例えば、15個の遊技球)が払い出される。なお、第1大入賞口16に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数と、第2大入賞口17に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数を異ならせてもよい。
遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16、及び、第2大入賞口17のいずれにも入賞(入球)しなかった遊技球を遊技領域外に排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成された画像表示装置31が設けられている。なお、画像表示装置31は、2つ以上設けられていてもよい。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に客待ち演出画像を表示したり、遊技の進行に応じた遊技演出画像を表示したりする。なかでも、後述する変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38(左図柄、中図柄、右図柄)が変動表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知され、特定の演出図柄38以外の組合せ(例えば、289等)が停止表示されることにより、大当たり抽選結果としてハズレが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14、又は、第2始動口15への遊技球の入賞(入球)に基づき実行される特別図柄の変動表示の開始に合わせて変動表示を開始すると共に、所定の変動時間経過後の特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。なお、演出図柄38の変動が行われていることを「変動表示」といい、演出図柄38の変動が停止し確定表示されたことを「停止表示」ということがある。また、演出図柄38においては、「停止表示」前に、「仮停止」することがあるが、「仮停止」については後述する。
さらに、本実施形態では、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときであっても、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときであっても、変動演出において同じ種類の演出図柄38が変動表示、又は、停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示、又は、停止表示されるように構成しても構わない。なお、演出図柄38の変動表示(変動方向、変動態様)や、変動表示とともに行われる演出等(表示による演出、音による演出、発光による演出)を「変動演出」ということがある。
また、画像表示装置31の表示部の右下端側では、変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の小演出図柄が縦方向(本実施の形態では上から下)にスクロールさせることで変動表示されている(図示省略)。
小演出図柄の変動表示は、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して開始され、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して停止される。つまり、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示に対応して小演出図柄の変動表示が行われるようになっており、小演出図柄の変動状態によって第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の実行状態が遊技者に報知(示唆)されるようになっている。
なお、小演出図柄は、演出図柄38と同様に、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成されており、小演出図柄の停止表示では、小演出図柄が大当たり抽選の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の小演出図柄の組み合わせや「357」などのように規則性を持った小演出図柄の組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
また、画像表示装置31の表示領域には、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第1特別図柄保留数(U1)を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための第1保留アイコン表示領域31a、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第2特別図柄保留数(U2)を遊技者が把握しやすいようにアイコン表示するための第2保留アイコン表示領域31b、及び、変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報を示す情報を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための当該変動アイコン表示領域31cが設けられている。
なお、以降の説明において第1保留アイコン表示領域31a、及び、第2保留アイコン表示領域31bに表示されるアイコンのことを「保留アイコン(大当たり判定を未実行の特図判定情報であって保留情報に相当)」、当該変動アイコン表示領域31cに表示されるアイコンのことを「当該変動アイコン(大当たり判定を実行済であって変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報であって実行情報に相当)」という。
そして、画像表示装置31の表示領域を取り囲んだ飾り部材7には、画像表示装置31の表示領域の前面に遊技球が通過しないように、その外周に遊技盤2から立設した壁部が設けられている。
また、飾り部材7の左右両側には、複数のランプ(LED等)を有する盤用照明装置34aが設けられており、飾り部材7の上部には、遊技機のタイトル(機種名)の「看板」を模した第1装飾部材33a(演出役物)が設けられ、飾り部材7の右部には、「刀」を模した第2装飾部材33b(演出役物)が設けられている。
この第1装飾部材33aは、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置33によって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって画像表示装置31の前面に移動することができる。同様に、第2装飾部材33bも、盤用駆動装置33によって駆動され、第2装飾部材33bの下方を支点として左側に倒れて、画像表示装置31の前面に移動することができる。また、第2装飾部材33bは、鞘を模した鞘部33b1と、鞘に納められた刀身部33b2とで構成され、刀身部が盤用駆動装置33によって駆動されることで上下方向に移動することができる。
なお、第1装飾部材33aや第2装飾部材33bの少なくとも一方に液晶表示器を設け、当該液晶表示器に保留アイコン表示領域や当該変動アイコン表示領域の少なくとも一方を設けてもよいし、第1装飾部材33aに設けた液晶表示器と第2装飾部材33bに設けた液晶表示器の一方に保留アイコン表示領域を設けると共に他方に当該変動アイコン表示領域を設けてもよい。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき実行される大当たりの抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第1特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第1特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき実行される大当たり抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第2特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第2特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第1特別図柄表示装置20及び/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに、大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかを判定する処理(大当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したことに基づいて実行される大当たり抽選において、大当たり遊技(遊技者に有利な特別遊技)を実行する権利を獲得したことをいう。
「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16(第1特別電動役物)、又は、第2大入賞口17(第2特別電動役物)が開放されるラウンド遊技を、特別電動役物を連続して作動させるための役物連続作動装置が作動することによって所定回数(例えば、2回、又は、16回)行う。
各ラウンド遊技における第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17の最大開放時間(特別電動役物の作動時間)については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の大当たり遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技(特別遊技)中等、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)しても、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第1保留として4個を限度に記憶し、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第2保留として4個を限度に記憶する。第1保留の個数である第1特別図柄保留数(U1)、及び、第2保留の個数である第2特別図柄保留数(U2)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点灯する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留数が表示されることになる。
また、遊技盤2の遊技領域6外に設けられている普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われた当たり抽選(当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、普通図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の普通図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。
ここで、「当たり抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理(当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「当たり」というのは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことに基づき実行される当たりの抽選において、遊技者に有利な補助遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「補助遊技」においては、第2始動口15の始動可動片15bを所定時間に亘って開放状態に変換制御する。つまり、「補助遊技」は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入賞に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の補助遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中や補助遊技中等、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しても、即座に当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに取得された普図判定情報を第3保留として4個を限度に記憶する。第3保留の個数である普通図柄保留数(G)は、上記第1特別図柄保留表示器23、及び、第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25に表示される。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
そして、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52と共に遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
そして、図3に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板140、遊技情報出力端子板30等が設けられている。また、電源基板140に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ141、図示しない電源スイッチが設けられている。
(遊技機1の全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図4は、遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の基本動作(進行)を制御し、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、演出制御基板120と、払出制御基板130と、電源基板140とに接続されている。主制御基板110と演出制御基板120との通信は、主制御基板110から演出制御基板120への一方向のみにデータを通信可能に構成されており、主制御基板110と払出制御基板130との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されている。また、主制御基板110は、電源基板140から電源電圧を入力している。
また、主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御用のプログラムや遊技制御に必要な各種データやテーブルが格納されるメインROM110b、及び、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110cが内蔵されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と、RAMクリアスイッチ111aを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17a、メインRAM110cの記憶内容をクリアする信号を入力するためのRAMクリアスイッチ111aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、演出制御基板120、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる第2始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留表示器25、複数種のラウンド数を備えている場合に、対応するラウンド数を表示するラウンド数表示器66、時短遊技状態や高確率遊技状態において、遊技領域6の右側領域に向けて発射することを報知する右打ち表示器67、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30等が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
メインROM110bには、遊技制御用のプログラムの他に、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブル(図5参照)、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄決定テーブル(図6参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図7参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図8参照)、大入賞口開放態様テーブル(図9参照)、特別図柄の変動パターンを決定する特図変動パターン決定テーブル(図10参照)、大当たり抽選の事前判定テーブル(図11参照)、当たり抽選に参照される当り判定テーブル(図12参照)等が記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1大当たり判定用乱数値記憶領域、第2大当たり判定用乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入賞球カウンタ(C)記憶領域、第2始動口入賞球カウンタ(D)、始動開放回数カウンタ、高確率遊技フラグ記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、補助遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110や払出制御基板130において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするための複数のコネクタ(端子)が設けられている。
演出制御基板120は、主制御基板110からの演出コマンドの受信に基づき遊技に関する(遊技機1で行われる)演出を制御する従制御基板(従制御手段)となっている。演出制御基板120は、演算処理を行うサブCPU120a、演出制御プログラムが格納されたサブROM120b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM120cを備えた演出制御部120mと、画像表示装置31や音声出力装置32(スピーカ)等を制御する表示/音声制御部150、盤用照明装置34aや枠用照明装置34bや盤用駆動装置33や演出ボタン駆動モータ35b等を制御するランプ/駆動制御部160と、演出制御用の入力ポートや出力ポート等を備えている。
サブCPU120aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM120bに記憶された遊技プログラムを読み出し、サブRAM120cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、主制御基板110から受信したコマンドや演出ボタン検出スイッチ35aや十字ボタン検出スイッチ36bからの入力信号に応じて、各種制御部(表示/音声制御部150、ランプ/駆動制御部160)に各種の演出を実行させるため制御を行う(データやコマンドを出力する)。
また、サブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、演出ボタン駆動モータ35bに所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを表示/音声制御部150、ランプ/駆動制御部160へ送信することで変動演出を実行するための制御を行う。
サブROM120bには、演出制御用のプログラムの他に、変動演出を実行するための変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
演出制御基板120の入力ポートには、演出ボタン検出スイッチ35aや十字ボタン検出スイッチ36bなどが接続されている。演出制御基板120では、演出ボタン検出スイッチ35aから演出ボタン35が操作されたことを示す演出ボタン検出信号が入力されたり、十字ボタン検出スイッチ36bから十字ボタン36が操作されたことを示す十字ボタン検出信号(上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号)が入力されたりすると、検出信号に応じた演出を実行するための処理を行う。
ここで、十字ボタン36の上下ボタンの操作により、音声出力装置32から出力される後述の変動音、効果音等の音量を調整する「音量調整」が可能となっている。例えば、音量値は、5段階の範囲で調整が可能であり、最も音量値が小さい「1」から、段階的に最も音量値が大きい「5」までのいずれかを設定できるようになっている。また、上ボタンの操作により、音量値を段階的に上げて、下ボタンの操作により、音量値を段階的に下げるように構成されている。
また、十字ボタン36の左右ボタンの操作により、盤用照明装置34a、枠用照明装置34bの各種LEDの発光量や、画像表示装置31のバックライトの発光量を調整する「光量調整」が可能となっている。例えば、光量値は、5段階の範囲で調整が可能であり、最も光量値が小さい「1」から、段階的に最も光量値が大きい「5」までのいずれかを設定できるようになっている。また、右ボタンの操作により、光量値を段階的に上げて、左ボタンの操作により、光量値を段階的に下げるように構成されている。
表示/音声制御部150は、演出制御部120mからのコマンドを受けて、画像表示装置31に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置32に所定の音声を出力させる制御を行ったりする。
表示/音声制御部150は、演算処理を行う統括CPU152、統括制御プログラムが格納された統括ROM153、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM154を備えた統括制御部151と、画像プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)からなる画像制御部155と、画像データ等が格納されたCGROM156と、画像制御部155の内部に設けられ、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM157と、音声プロセッサとしての音声制御部158と、音声データ等が格納された音声ROM159、及び、入出力ポート等を備えている。
統括CPU152は、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM153に記憶された表示制御プログラムを読み出し、統括RAM154をワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部120mから受信した演出指示コマンド等に応じて、画像制御部155や音声制御部158に各種の演出を実行させるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
統括ROM153は、マスクROM等で構成されており、画像表示を行うための表示制御プログラム、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置31の輝度のパラメータとなるデューティー比等の各種情報が含まれている。
画像制御部155は、各種の画像データが記憶されているCGROM156が接続されており、統括制御部151(統括CPU152)からのコマンド(ディスプレイリスト、描画指令等)とCGROM156に記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置31に表示させる画像(フレーム)、例えば、演出図柄画像、演出図柄の背景を構成する背景画像、キャラクタ画像、及び、セリフ画像などの個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは、個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM156は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM156は、画像制御部155によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
また、CGROM156は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM156は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でも良い。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM157は、画像データの書き込み、又は、読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM157は、統括制御部151(統括CPU152)から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、画像表示装置31に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画、又は、表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
そのため、画像制御部155は、統括制御部151(統括CPU152)からの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM156に記憶された描画データをVRAM157のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画し、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から描画データを読み出し、読み出した描画データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成して、画像表示装置31に出力して種々の画像を表示させる。
なお、画像制御部155には、水晶発振器から動作クロックが供給されており、この動作クロックを分周することで、画像表示装置31と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置31に出力する。本実施の形態では、画像制御部155のフレームレートは1秒間に30回の描画(画像の表示)が行われるように30fps(1/30秒=約33ms)となっているが、1秒間に60回の描画(画像の表示)が行われるように60fps(1/60秒=約16.6ms)としても良い。
また、画像制御部155と画像表示装置31との間には、画像データを所定の画像形式に変換して出力する汎用基板39が接続されている。汎用基板39は、画像データを表示する画像表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を接続したときとの解像度の違いなどを吸収する。
音声制御部158は、音声出力装置32と接続しており、演出制御部120mから送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、画像表示装置31(の表示に合わせて音声データや楽曲データ(BGM、SE)等を音声出力装置32から出力させる制御を行う。
ランプ/駆動制御部160は、演算処理を行うランプCPU160aと、ランプ・駆動制御プログラムが格納されたランプROM160b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM160c、及び、入出力ポート等を備えている。
ランプCPU160aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM160bに記憶されたランプ・駆動制御プログラムを読み出し、ランプRAM160cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部120mから受信した演出指示コマンド等に応じて、各種照明装置や各種駆動装置などの被制御装置に所定の演出を行わせるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
ランプ/駆動制御部の入出力ポートには、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、盤用駆動装置33、演出ボタン駆動モータ35bが接続されており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、盤用照明装置34a、枠用照明装置34bの各種LEDの点灯制御を行うことで発光演出等を行ったり、盤用駆動装置33、演出ボタン駆動モータ35bのモータやソレノイドといった駆動源の駆動制御を行うことで動作演出(前述した移動演出)等を行ったりする。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う払出制御部131と、遊技球の発射制御を行う発射制御部132とを備えている。
この払出制御基板130は、主制御基板110と、電源基板140と接続されており、上述したように、払出制御基板130と主制御基板110との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、払出制御基板130は、電源基板140から電源電圧を入力している。
払出制御部131は、払出CPU131a、払出ROM131b、払出RAM131cから構成されるワンチップマイコンから構成されている。
払出CPU131aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検出スイッチ135、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM131bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応する払出データを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ134が接続されている。払出CPU131aは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM131bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、払出装置の払出モータ134を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAM131cは、払出CPU131aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御部132は、入力側にタッチセンサ3a、及び、発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4a、及び、球送りソレノイド4bを接続している。発射制御部132は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力すると共に、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや球送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御部132に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部132は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御部132に供給する(発射制御部132に供給する電圧を可変させる)。発射制御部132は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御部132に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射用ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
球送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出している。
電源基板140は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給すると共に、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確率時短遊技状態」と、
(2)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確率非時短遊技状態」と、
(3)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確率時短遊技状態」と、
(4)高確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「高確率非時短遊技状態」と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。また、「低確率時短遊技状態」を本実施形態においては「時短遊技状態」と称することにする。また、「高確率時短遊技状態」を本実施形態においては「高確率遊技状態」と称することにする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/300と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/60と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への変更は、後述する大当たり遊技の終了後に行われる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、当たり抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放状態に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球の消費を抑えて遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定している。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
次に、図5乃至図12を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図5は、大当たり判定テーブルを示す図である。具体的には、図5(a)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルであり、図5(b)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルである。図5(a)と図5(b)とのテーブルでは、大当たり確率は同一である。
図5(a)、図5(b)に示すように大当たり判定テーブルには、確率遊技状態、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図5(a)、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。
例えば、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」から「16」の10個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、大当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から599であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/300であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/60である。
(特別図柄決定テーブル)
図6は、変動表示の結果として停止表示される特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定テーブルを示す図である。具体的には、図6(a)は、ハズレにおける特別図柄決定テーブルであり、図6(b)は、大当たりにおける特別図柄決定テーブルである。
図6(a)に示すようにハズレにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄判定用乱数値と、ハズレ特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、ハズレにおいても複数の特別図柄が決定可能なように、複数のハズレ特別図柄と特別図柄判定用乱数値とを対応付けて構成してもよい。
また、図6(b)に示すように大当たりにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄判定用乱数値と、大当たり特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6に示す特別図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄判定用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図7参照)、及び、大当たり遊技の種類(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。そのため、図6(b)における特別図柄の欄には、大当たり遊技の種類に対応する説明を補足的に記載している。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図7に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短遊技回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)、及び、高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。なお、本実施形態における遊技機仕様(スペック)であると、遊技状態バッファが「01H」となることはないが、遊技機仕様(スペック)において、高確率遊技状態であるものの、見た目上の報知は行わない、いわゆる「潜伏確変」を備える仕様であれば、遊技状態バッファが「01H」となることがある。
メインCPU110aは、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短遊技回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)を決定する。
本実施形態における図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、「第1大当たり」は、時短遊技回数(J)として100回が付与され、高確率遊技回数(X)として0回が付与され、「第2大当たり」は、時短遊技回数(J)として10000回が付与され、高確率遊技回数(X)として10000回が付与され、「第3大当たり」は、時短遊技回数(J)として10000回が付与され、高確率遊技回数(X)として10000回が付与される。また、「第1大当たり」は、通常遊技状態が付与され、「第2大当たり」および「第3大当たり」は、高確率遊技状態が付与される。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図8は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図8に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様テーブル)
図9は、図8で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって第1大入賞口開閉扉16b、又は、第2大入賞口開閉扉17bの開閉条件が決定される。
具体的には、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、第1大当たりテーブル、第2大当たりテーブル、第3大当たりテーブルから構成されている。
図9に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の開放時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の閉鎖時間と、次のラウンド遊技を実行するまでのインターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までのエンディング時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たりテーブルに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たりテーブルに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たりテーブルに基づいて第3大当たり遊技を実行することになる。
図9に示す第1大当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させる第1大当たり遊技を実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンド遊技が終了すると、第1大当たり遊技が終了することになる。
図9に示す第2大当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、2ラウンド分(2回)の最大0.052秒の開放を行わせる第2大当たり遊技を実行することができる。ただし、開放時間が0.052秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、2ラウンド遊技が終了すると、第2大当たり遊技が終了することになる。
図9に示す第3大当たりテーブルによれば、第2大入賞口開閉扉17bを作動させて、遊技領域6の右側にある第2大入賞口17を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させる第3大当たり遊技を実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第2大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンド遊技が終了すると、第3大当たり遊技が終了することになる。
このように、本実施形態においては、開放する大入賞口、大入賞口の開放動作が異なる第1大当たり遊技から第3大当たり遊技の3種類の「大当たり遊技(特別遊技)」が設けられているため、遊技者にさまざまな特別遊技を楽しませることができる。
また、第2大当たり遊技の開放時間(0.052秒)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、第1大入賞口開閉扉16bが作動したとしても、第1大入賞口16に入賞することが困難である。そのため、第2大当たり遊技は「不利な開放態様」といえる。一方、第1大当たり遊技の開放時間(29秒)、第3大当たり遊技の開放時間(29秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも長いため、「有利な開放態様」といえる。
(特図変動パターン決定テーブル)
図10は、後述するように特別図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための特図変動パターン決定テーブルを示す図である。
図10に示すように特図変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果、及び、特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が97(0〜96)に設定されており、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図10に示す特図変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(T1)よりも、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(T2)の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン(1)(通常変動1)の変動時間(T1)は11秒(通常変動期間が約10秒、揺れ変動期間が約0.5秒、変動停止期間が約0.5秒)に設定され、変動パターン(2)(通常変動2)の変動時間(T2)は13秒(通常変動期間が約12秒、揺れ変動期間が約0.5秒、変動停止期間が約0.5秒)に設定され、変動パターン(3)(短縮変動)の変動時間(T3)は4秒(短縮変動期間が約3秒、揺れ変動期間が約0.5秒、変動停止期間が約0.5秒)に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるが、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。なお、以降において、「通常変動1」と、「通常変動2」とを総称して、単に「通常変動」ということがある。
メインCPU110aは、図10に示す特図変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留数(U1、又は、U2)、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板120に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板120では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄38等の演出内容が決定される。図10に示す特図変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄38等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、「通常変動1」、「通常変動2」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動1、通常変動2と短縮変動とは、短縮変動が通常変動1、通常変動2に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄38の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄38が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で仮停止して、残りの演出図柄38が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄38が小さく揺れ動いたり、演出図柄38が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄38が停止しているかのようにみせている態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄38が仮停止し、残り1つの演出図柄38が変動する大当たり遊技が実行される期待度(以下、「大当たり期待度」という)が低いリーチを意味している。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりすることはないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たり期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たり期待度が高いスペシャルリーチを意味している。また、「全回転リーチ」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄38の組合せが全て揃った状態で低速に変動する態様を意味し、本実施形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチを意味している。
また、「擬似連回数」とは、「擬似連続予告の実行回数」を意味しており、「擬似連続予告」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、演出図柄38を一旦仮停止させた後に再び変動させて、演出図柄38の変動と仮停止とを複数回行う変動態様による予告を意味している。
(大当たり抽選の事前判定テーブル)
図11は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。
図11に示すように事前判定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定用乱数値と、特別図柄判定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、予定変動パターンとが対応付けられている。
ここで、遊技球の始動口への入球時に取得された大当たり判定用乱数値によって「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」か、を事前に判定でき、特別図柄判定用乱数値によって特別図柄の種類(大当たり特別図柄、小当たり特別図柄、ハズレ特別図柄)を事前に判定できる。さらに、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値によって予定変動パターン(リーチの発生の有無、リーチの種類といった演出内容)が事前に判定可能になるので、始動口入賞指定コマンドに、大当たりの種別、予定変動パターンを含ませることが可能となる。
メインCPU110aは、図11に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、予定変動パターンを決定する。そして、決定した予定変動パターンに応じた始動口入賞指定コマンドが生成される。
この始動口入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施形態では、MODEデータとして「E8H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E9H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示している。
なお、図11に示す事前判定テーブルは、図10に示す特図変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図11に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入球時に用いられるに対し、図10に示す特図変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられると点で相違している。加えて、「保留数」を参照するかしないかでも相違している。このため、図11に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている(図11に示す「予定変動パターン」参照)。
また、図11に示す事前判定テーブルは、低確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルであるが、図示は省略するが、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルもメインROM110bに記憶されている。なお、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルでは、図11に示す事前判定テーブルと同様に構成されているが、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを事前に判定するための大当たり判定用乱数値の値が異なっている。
図12は、普通図柄、及び、第2始動口15の始動可動片15bに関するテーブルを示す図である。具体的には、図12(a)は、当たり抽選の当り判定テーブルを示す図であり、図12(b)は、変動表示の結果として停止表示される普通図柄の種類を決定するための普通図柄決定テーブルを示す図である。また、図12(c)は、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動パターン決定テーブルであり、図12(d)は、当たり抽選に当選したときの始動可動片15bの開放態様を決定するための始動口開放態様決定テーブルを示す図である。
(当たり抽選の当たり判定テーブル)
図12(a)に示すように当り判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定用乱数値と、当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(a)に示す当り判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された当たり判定用乱数値とに基づいて、「当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。例えば、図12(a)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」から「14」の15個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16である。
(普通図柄決定テーブル)
図12(b)に示すように普通図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定結果と、普通図柄判定用乱数値と、普通図柄(停止普図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の種類(停止普図データ)に基づいて、普通図柄の情報としての普図指定コマンドを決定して、決定した普図指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
ここで、図12(d)に示すように、普通図柄(停止普図データ)によって、始動可動片15bの開放態様が決定されることから、普通図柄の種類が始動可動片15bの開放態様を決定するものといえる。
(普図変動パターン決定テーブル)
図12(c)は、後述するように普通図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための普図変動パターン決定テーブルを示す図である。
図12(c)に示すように普図変動パターン決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図変動用乱数値と、普通図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普図変動用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間の情報としての普図変動指定コマンドを決定して、決定した普図変動指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
図12(c)に示す普図変動パターン決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒、又は、5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒、又は、40秒)よりも短くなるように構成されている。
(始動可動片の始動口開放態様決定テーブル)
図12(d)に示すように始動口開放態様決定テーブルには、停止普図データ(普通図柄)と、始動可動片15bの最大開放回数と、補助遊技のオープニング時間と、第2始動口15の開放時間と、インターバル時間と、補助遊技のエンディング時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、オープニング時間、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間、エンディング時間を決定する。
本実施形態では、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルでは、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=01に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっており、停止普図データ=03に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっている。
そして、図12(b)の普通図柄決定テーブルに示すように、時短遊技状態において当たりとなったときに、最も有利な開放態様となる停止普図データ=03が選択されることになる。これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者に有利に始動可動片15bが作動することになる。
(各種記憶領域)
図13は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図13(a)は、第1始動口14や第2始動口15に遊技球が入球した場合に取得される特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図13(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図13(c)は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動用乱数値)が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図13(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図13(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図実行記憶領域とで構成されており、第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第1特別図柄保留数(U1)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第1保留アイコン表示領域31aに表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第2特別図柄保留数(U2)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域31bに表示され、特図実行記憶領域に記憶される変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報に対応する当該変動アイコンが当該変動アイコン表示領域31cに表示されることになる。
図13(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶領域と、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数記憶領域と、特図変動パターン判定用乱数値を記憶するための特図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口14に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口15に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶されることになる。
特図実行記憶領域は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照される。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照される。
図13(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図実行記憶領域とで構成されており、普図判定情報保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の普図判定情報の個数が普通図柄保留数(G)となる。
図13(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、普通図柄判定用乱数値を記憶するための普通図柄判定用乱数記憶領域と、普図変動パターン判定用乱数値を記憶するための普図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶されることになる。
普図実行記憶領域は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照される。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図14を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図14は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板140により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS1〜S14によって構成される初期化処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、ステップS1において、メインRAM110cへのアクセスを許可する。
メインCPU110aは、ステップS2において、メインRAM110cに電源復旧であることを示すバックアップフラグがセットされているか否かを判定する。バックアップフラグがセットされている場合には、ステップS3に処理を移し、バックアップフラグがセットされていない場合には、ステップS11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS3において、メインRAM110cのチェックサムを算出し、ステップS4において、前回の電源断時にメインRAM110cに記憶されたチェックサムと、新たに算出したチェックサムとを比較し、チェックサムが正常か否かの判定を行う。チェックサムが正常である場合には、ステップS5に処理を移し、チェックサムが正常でない場合には、RAM110cに記憶されているデータに異常がある(電源断前の制御状態に正常に復帰できない)ものとして、ステップS11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS5において、RAMクリアスイッチ111aがONしているか否かを判定する。RAMクリアスイッチ111aがONしていない場合には、電源復旧時の処理を行うものとしてステップS6に処理を移し、RAMクリアスイッチ111aがONしている場合には、電源投入時の処理を行うものとしてステップS12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS6において、メインRAM110cに記憶されるバックアップフラグ、及び、チェックサムをクリアし、電源復旧時のRAMの設定を行う。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS7において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(Counter Timer Circuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS8において、遊技の制御状態が復旧したこと、及び、停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS9に処理を移す。これにより、電源復旧指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、電源復旧報知とは、画像表示装置31に電源が復旧したことを示す電源復旧画面(画像)を表示したり、音声出力装置32から電源が復旧したことを示す電源復旧報知音を出力したりすることである。
なお、電源復旧指定コマンドに現在の遊技状態を示す情報を含めずに、電源復旧指定コマンドを送信する前、又は、後に現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS9において、第1特別図柄保留数(U1)、及び、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120では特別図柄保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置31に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS10において、普通図柄保留数(G)を示す普通図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で普通図柄記憶数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS11において、メインRAM110cの全ての領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS12において、メインRAM110cの使用領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS13に処理を移す。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が初期状態に初期化されることになる。
メインCPU110aは、ステップS13において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(Counter Timer Circuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS14において、遊技の制御状態が初期化(RAMクリア)されたことを示す電源投入指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS15に処理を移す。これにより、電源投入指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、電源投入報知とは、画像表示装置31に電源が投入されたことを示す電源投入画面(画像)を表示したり、音声出力装置32からメインRAM110cが初期化されたことを示すRAMクリア報知音を出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS15において、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値を更新する処理を行い、ステップS16において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う。
メインCPU110aは、ステップS17において、電源断が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板140に設けられる電断検出回路から電源断検出信号が入力されたか否かを判定する。電源断が発生した場合には、ステップS18に処理を移し、電源断が発生していない場合には、処理がループするようにステップS15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS18において、タイマ割込を禁止し、ステップS19において、出力ポートをクリアし、ステップS20において、メインRAM110cのチェックサムを算出してメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS21において、電源断からの復旧時に参照するバックアップフラグをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS22において、メインRAM110cへのアクセスを禁止し、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
なお、電源断が発生したとき、及び、電源が投入されたときに、メインRAM110cの全使用領域のチェックサムを算出して比較するようにしているが、未使用領域を含む全ての領域のチェックサムを算出して比較するようにしてもよい。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図15を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図15は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
メインCPU110aは、ステップS110において、時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新(1減算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、乱数更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動用乱数値を更新する処理を行う。より具体的には、それぞれの乱数値、及び、乱数カウンタを1加算する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新(1加算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする処理を行う。詳しくは、図16を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。具体的には、大当たり抽選、特別図柄の変動表示、第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17の開閉、遊技状態の変化等を制御する処理を行う。詳しくは、図19を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。具体的には、当たり抽選、普通図柄の変動表示、始動可動片15bの開閉等を制御する処理を行う。詳しくは、図26を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。具体的には、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成してメインRAM110cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、払出個数指定コマンドが払出制御基板130に送信され、払出個数指定コマンドに応じた個数の遊技球を払出装置から払い出すための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、遊技進行データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板30から出力する外部情報信号、第2始動口開閉ソレノイド15cの駆動データ、第1大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データ、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データ、第1特別図柄表示装置20の表示データ、第2特別図柄表示装置21の表示データ、普通図柄表示装置22の表示データ、第1特別図柄保留表示器23の表示データ、第2特別図柄保留表示器24の表示データ、普通図柄保留表示器25の表示データ等の遊技進行に係る出力データを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS700において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップS600で作成した外部情報信号、各種の駆動データ、各種の表示データを出力させる処理を行う。また、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域や送信バッファにセットされているコマンドを演出制御基板120や払出制御基板130に送信するための処理も行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図16を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図16は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に一般入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1大入賞口検出スイッチ16a、又は、第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に大入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第1始動口用の賞球カウンタに1加算し、第1特別図柄保留数(U1)が4個未満であれば第1特別図柄保留数(U1)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させると処理を行う。詳しくは、図17を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第2始動口用の賞球カウンタに1加算し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であれば第2特別図柄保留数(U2)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行い、今回の入力制御処理を終了する。具体的には、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力した場合に普通図柄保留数(G)が4未満であれば普通図柄保留数(G)を1加算すると共に、普図判定情報を取得して普図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図17を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図17は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS230−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、賞球のために用いる第1始動口用の賞球カウンタ(3個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−3において、第1特別図柄保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特別図柄保留数(U1)に「1」を加算して記憶し、ステップS230−5において、第1特別図柄保留数(U1)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第1保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230−6において、特図判定情報を取得して第1特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、事前判定処理を行う。具体的には、図11に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、上記ステップS230−7の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第1始動口14への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1、又は、複数の特別図柄の変動表示に亘って)、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の第2始動口検出スイッチ入力処理)
図18を用いて、主制御基板110の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図18は、主制御基板110における第2始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS240−1において、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS240−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−2において、賞球のために用いる第2始動口用の賞球カウンタ(1個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−3において、現在が補助遊技中であるか否かを判定する。補助遊技中でない場合には、ステップS240−5に処理を移し、補助遊技中である場合には、ステップS240−4において、第2始動口入賞球カウンタ(D)に1加算して更新する。
メインCPU110aは、ステップS240−5において、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であるか否かを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が4未満である場合には、ステップS240−6に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満でない場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−6において、第2特別図柄保留数(U2)に「1」を加算して記憶し、ステップS240−7において、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第2保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS240−8において、特図判定情報を取得して第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS240−9において、事前判定処理を行う。具体的には、図11に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−10において、上記ステップS240−9の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第2始動口15への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1、又は、複数の特別図柄の変動表示に亘って)、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図19を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図19は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データをロードし、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS310において、特別図柄記憶判定処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。詳しくは、図20を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS320において、特別図柄変動処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。詳しくは、図22を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS330において、特別図柄停止処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うと共に、時短遊技回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグを設定する処理を行う。詳しくは、図23を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS340において、大当たり遊技処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図24を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS350において、大当たり遊技終了処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、高確率遊技状態、又は、低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定すると共に、時短遊技状態、又は、非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。詳しくは、図25を用いて後述する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図20を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図20は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である(特別図柄時間カウンタ≠0)場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない(特別図柄時間カウンタ=0)場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第2特別図柄保留数(U2)が1以上であるかを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数(U2)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が1以上であると判定した場合には、ステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS318−1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−5において、第1特別図柄保留数(U1)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−6において、上記ステップS310−3、又は、ステップS310−5で減算された特別図柄保留数(U)に対応する特図判定情報保留記憶領域に記憶された特図判定情報のシフト(記憶領域シフト)を行う。具体的には、第1特図判定情報記憶領域、又は、第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に特図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の特別図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
なお、本実施形態では、第2特別図柄保留数(U2)を第1特別図柄保留数(U1)よりも優先して減算することにしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄保留数(U1)、第2特別図柄保留数(U2)を減算するようにしてもよいし、第1特別図柄保留数(U1)を第2特別図柄保留数(U2)よりも優先して減算するようにしてもよい。
また、ステップS310−2、ステップS310−3を経てステップS310−6に移行するケース、およびステップS310−4、ステップS310−5を経てステップS310−6に移行するケースが、「開始条件の成立」に相当する。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、上記ステップS310−3、又は、ステップS310−5で減算された第1特別図柄保留数(U1)、又は、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に表示されている第1保留アイコン、又は、第2保留アイコンの数を減らしたり、第1保留アイコン、又は、第2保留アイコンを当該変動アイコンに変化させたりする処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS311において、大当たり判定処理を行う。具体的には、図5に示す大当たり判定テーブルを参照して、確率遊技状態、及び、特図実行記憶領域に記憶されている大当たり判定用乱数値に基づいて大当たりか否かを決定し、図6に示す特別図柄決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、及び、特図実行記憶領域に記憶されている特別図柄判定用乱数値に基づいて特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。詳しくは、図21を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS312においては、特図変動パターン決定処理を行う。具体的には、図10に示す特図変動パターン決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、特図実行記憶領域に記憶されているリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313において、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって特別図柄の変動表示に対応するように変動パターンに応じた変動演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS314において、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS315において、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU110aは、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。具体的には、特別図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS600で第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21で特別図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、特図特電処理データ=1をセットし、図22に示す特別図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS318−1において、特別図柄の変動表示や大当たり遊技が実行されていない客待ち状態(待機状態)であることを示す客待ち状態フラグがあるか否かを判定する。客待ち状態フラグがある場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがない場合には、ステップS318−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS318−2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグをセットし、ステップS318−3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図21を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図21は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、大当たりであるか否かを判定する。具体的には、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか否かを判定する。大当たりである場合には、ステップS311−2に処理を移し、大当たりでない場合には、ステップS311−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−2において、大当たり図柄決定処理を行う。具体的には、図6(b)に示す大当たりにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄判定用乱数値に基づいて、停止表示させる大当たり特別図柄の種類を決定し、決定した大当たり特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データは、後述する図23の特別図柄停止処理において「大当たり図柄」であるのか否かの判定に用いられると共に、図24の大当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図25の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、上記ステップS311−2で決定された停止特図データに対応する大当たり用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示される大当たり特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS311−4において、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることにしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短遊技回数など)を設定できる。
メインCPU110aは、ステップS311−5において、ハズレ図柄決定処理を行う。具体的には、図6(a)に示すハズレにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄判定用乱数値に基づいて、停止表示させるハズレ特別図柄の種類を決定し、決定したハズレ特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、上記ステップS311−5で決定された停止特図データに対応するハズレ用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示されるハズレ特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図22を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理を説明する。図22は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS320−1において、特別図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の特別図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS320−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320−2において、特別図柄の変動表示を停止表示させる。具体的には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−5でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、特別図柄が停止表示したことを示す図柄確定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−4において、特別図柄の停止表示させる図柄停止時間(0.5秒)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
メインCPU110aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、図23に示す特別図柄停止処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図23を用いて、主制御基板110の特別図柄停止処理を説明する。図23は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS330−1において、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。図柄停止時間が経過した場合には、ステップS330−2に処理を移し、図柄停止時間が経過していない場合には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−2において、時短遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに時短遊技フラグがセットされている場合に、時短遊技回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定する。その結果、時短遊技回数(J)が「0」である場合に、時短遊技フラグをクリアして、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグがセットされていない場合や、時短遊技回数(J)が「0」でない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−3において、高確率遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに高確率遊技フラグがセットされている場合に、高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合に、高確率遊技フラグをクリアして、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグがセットされていない場合や、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−4において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS330−5において、停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄であるか否かを判定する。大当たり図柄である場合には、ステップS330−7に処理を移し、大当たり図柄でない場合には、ステップS330−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−6において、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−7において、特図特電処理データに3をセットし、図24に示す大当たり遊技処理に処理を移す準備を行う。
メインCPU110aは、ステップS330−8において、通常遊技状態移行処理を行う。具体的には、高確率遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技フラグ、時短遊技回数(J)をクリアして、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に移行させる。
メインCPU110aは、ステップS330−9において、大当たり開始準備設定処理を行う。具体的には、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて大当たり遊技の種類を決定し、図9に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群から大当たり遊技の種類に応じた大入賞口開放態様決定テーブル(「第1大当たりテーブル」、「第2大当たりテーブル」、「第3大当たりテーブル」、「第4大当たりテーブル」)を決定する。
メインCPU110aは、ステップS330−10において、大当たり遊技の種類(第1大当たり遊技〜第4大当たり遊技)に応じたオープニング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のオープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330−11において、大当たり遊技のオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。具体的には、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)から大当たり遊技の種類に応じたオープニング時間を判定して特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図24を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理を説明する。図24は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340−1において、現在が大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS340−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、S340−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−2において、特別遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS340−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−3において、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)に1をセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−4において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、開放回数(K)に「1」を加算し、第1大入賞口開閉ソレノイド16c、又は、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させるための通電データをセットすると共に、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)、及び、開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−5において、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、開放回数(K)が「1」である場合、つまり、ラウンド遊技が開始される場合に、ラウンド遊技回数(R)に対応するラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−6において、現在が大当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の期間となっている。エンディング中である場合には、ステップS340−18に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS340−7に処理が移される。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16c、又は、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させるための通電データがセットされている否かを判定する。大入賞口の閉鎖中である場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でない場合には、ステップS340−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−8において、特別遊技タイマカウンタにセットされている大入賞口の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過した場合には、大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−9において、大入賞口の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS340−10に処理を移し、開放終了条件が成立しないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−10において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16c、又は、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)、及び、開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間、又は、1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口16、又は、第2大入賞口17が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−11において、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)が最大開放回数になることの何れか一方が成立したか否かを判定する。1回のラウンドが終了した場合には、ステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−12において、ラウンドデータ初期化処理を行う。具体的には、開放回数(K)、及び、大入賞口入賞球カウンタ(C)をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
メインCPU110aは、ステップS340−13において、ラウンド遊技回数(R)が最大ラウンド遊技回数となっているか否かを判定する。最大ラウンド遊技回数である場合には、ステップS340−15に処理を移し、最大ラウンド遊技回数でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−14において、ラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶し、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−15において、ラウンド遊技回数(R)をクリアし、ステップS340−16において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、特別遊技の種類(長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技)を判定し、大当たり遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−17において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、大当たり遊技の種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−18において、特別遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS340−19に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−19において、特図特電処理データに4をセットし、図25に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図25を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理を説明する。図25は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS350−1において、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データ、及び、遊技状態バッファにある遊技状態情報をロードする。
メインCPU110aは、ステップS350−2において、高確率遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に高確率遊技状態に移行させるか否かを判定し、高確率遊技状態に移行させる場合に、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグを高確率遊技フラグ記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技フラグがセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−3において、高確率遊技回数設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、高確率遊技状態で実行可能な変動表示の回数である高確率遊技回数(X)を決定し、決定した高確率遊技回数(X)を高確率遊技回数(X)記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−4において、時短遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に時短遊技状態に移行させるか否かを判定し、時短遊技状態に移行させる場合に、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグを時短遊技フラグ記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−5において、時短遊技回数決定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、時短遊技状態で実行可能な変動表示の回数である時短遊技回数(J)を決定し、決定した時短遊技回数(J)を時短遊技回数(J)記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−6において、高確率遊技フラグ、及び、時短遊技フラグの有無を確認して遊技状態を特定し、特定した遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS350−7において、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図26を用いて、主制御基板110の普図普電制御処理を説明する。図26は、主制御基板110における普図普電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS401において、普図普電処理データをロードし、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば補助遊技処理(ステップS420)に処理を移す。
この「普図普電処理データ」は、後述するように普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS410において、普通図柄変動処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、当たり判定処理、普通図柄を変動表示させる処理、普通図柄を停止表示させる処理等を行う。詳しくは、図27を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS420において、補助遊技処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、補助遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図28を用いて後述する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図27を用いて、主制御基板110の普通図柄変動処理を説明する。図27は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS410−1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中である場合には、ステップS410−9に処理を移し、普通図柄の変動表示中でない場合には、ステップS410−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−2において、普通図柄保留数(G)が1以上であるかを判定する。普通図柄保留数(G)が1以上である場合には、ステップS410−3に処理を移し、普通図柄保留数(G)が1以上でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−3において、普通図柄保留数(G)から1を減算して更新し、ステップS410−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−4において、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図判定情報のシフトを行う。具体的には、第1記憶部から第4記憶部に記憶された各普図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている普図判定情報は、普図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に普図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の普通図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
メインCPU110aは、ステップS410−5において、当たり判定処理を行う。具体的には、図12(a)に示す当たり判定テーブルを参照して、遊技状態、及び、普図実行記憶領域に記憶されている当たり判定用乱数値に基づいて当たりか否かを決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−6において、普通図柄決定処理を行う。具体的には、図12(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定し、決定した停止普図データを停止普図データ記憶領域にセットし、停止普図データに対応する普図指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止普図データを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−7において、普通図柄の変動時間決定処理を行う。具体的には、図12(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、遊技状態、当たり判定結果、普図実行記憶領域に記憶されている普図変動用乱数値に基づいて、普通図柄の変動時間を決定して普通図柄時間カウンタにセットし、普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において普通図柄の変動時間を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−8において、普通図柄の変動表示を開始し、今回の普通図柄変動処理を終了する。具体的には、普通図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS600において普通図柄表示装置22で普通図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、普通図柄表示装置22で普通図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−9において、普通図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS410−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−10において、普通図柄の変動表示を停止させる。具体的には、上記ステップS410−8でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS410−6でセットされた普通図柄を普通図柄表示装置22に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、普通図柄表示装置22に普通図柄が停止表示され、遊技者に当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−11において、停止普図データ記憶領域にセットされた停止普図データが当たり普通図柄であるか否かを判定する。当たり普通図柄である場合には、ステップS410−12に処理を移し、当たり普通図柄でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−12において、普図普電処理データ=1をセットし、図28に示す補助遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS410−13において、開放態様決定処理を行う。具体的には、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、補助遊技のオープニング時間、第2始動口15の開放時間、インターバル時間、補助遊技のエンディング時間を決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−14において、補助遊技のオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の補助遊技処理)
図28を用いて、主制御基板110の補助遊技処理を説明する。図28は、主制御基板110における補助遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS420−1において、現在が補助遊技のオープニング中であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS420−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、S420−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−2において、補助遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−3において、第2始動口開放処理を行い、今回の補助遊技処理を終了する。具体的には、開放回数(S)に「1」を加算し、第2始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをセットすると共に、開放回数(S)に対応する第2始動口15の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−4において、現在が補助遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS420−12に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS420−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−5において、第2始動口15の閉鎖(インターバル)中であるか否かを判定する。具体的には、第2始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データがセットされているか否かを判定する。第2始動口15の閉鎖中である場合には、ステップS420−6に処理を移し、第2始動口15の閉鎖中でない場合には、ステップS420−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−6において、補助遊技タイマカウンタにセットされている第2始動口15の閉鎖時間(インターバル時間)が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過してない場合には、今回の補助処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合には、第2始動口15を開放させるためステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−7において、第2始動口15の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第2始動口入賞球カウンタ(D)の値が規定個数(10個)に達すること、及び、開放回数(S)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS420−8に処理を移し、開放終了条件が成立していないと判定した場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−8において、第2始動口閉鎖処理を行う。具体的には、第2始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS410−13で決定された第2始動口15の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−9において、補助遊技が終了するか否かを判定する。具体的には、第2始動口の開放回数(S)が最大開放回数になっているか否かを判定する。補助遊技を終了させる場合には、ステップS420−10に処理を移し、補助遊技を終了させない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−10において、補助遊技終了処理を行う。具体的には、開放回数(S)、及び、第2始動口入賞球カウンタ(D)をクリアする。
メインCPU110aは、ステップS420−11において、上記ステップS410−13で決定されたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS420−12において、補助遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS420−13に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−13において、普図普電処理データに0をセットし、図27に示す普通図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の補助遊技処理を終了する。
(演出制御部のメイン処理)
演出制御部120mにおけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。まず、図29を用いて、演出制御部120mのメイン処理を説明する。図29は、演出制御部120mにおけるメイン処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU120aは、ステップS1000において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1100において、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図30を用いて、演出制御部120mのタイマ割込処理を説明する。図30は、演出制御部120mにおけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。なお、図示はしないが、演出制御部120mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
ステップS1300において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1400において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の詳細については、図31、及び、図32を用いて後述する。
なお、演出制御部120mは、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御部120mのコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドをサブRAM120cの受信バッファに格納するようになっている。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御部120mで用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35a、及び、十字ボタン検出スイッチ36bの信号を入力したか否かを判定し、演出ボタン検出スイッチ35a等の信号を入力した場合には、表示/音声制御部150に演出ボタン信号等を送信する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ/駆動制御部160や表示/音声制御部150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1300で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御部のコマンド解析処理)
次に、図31、及び、図32を用いて、演出制御部120mのコマンド解析処理を説明する。図31は、演出制御部120mにおけるコマンド解析処理(1)を示すフローチャートであり、図32は、演出制御部120mにおけるコマンド解析処理(2)を示すフローチャートである。コマンド解析処理(2)は、コマンド解析処理(1)に引き続いて行われる。
サブCPU120aは、ステップS1401において、受信バッファを参照してコマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信している場合には、ステップS1402に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1402において、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップS1403に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければ、ステップS1404に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1403において、保留記憶更新処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した特別図柄記憶指定コマンドから保留記憶数を解析して、解析した保留記憶数をサブRAM120cの保留記憶数カウンタにセットする等の処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1404において、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドである場合には、ステップS1405に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでない場合には、ステップS1406に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1405において、アイコン変化演出決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した始動口入賞指定コマンドの内容に基づいて、アイコン変化演出の実行の有無や変化シナリオを決定するための処理を行う。
なお、アイコン変化演出とは、画像表示装置31に表示されるアイコン(保留アイコン、当該変動アイコン)の表示態様を変化させることで、1、又は、複数の変動演出に亘って大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)先読み演出の1種となっている。
サブCPU120aは、ステップS1406において、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。演出図柄指定コマンドである場合には、ステップS1407に処理を移し、演出図柄指定コマンドでない場合には、ステップS1408に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1407において、基礎図柄データ決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、大当たりの有無、大当たりの種別を識別可能とする基礎図柄データ(第1〜4大当たり図柄データ、ハズレ図柄データ)を決定するための処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1408において、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。変動パターン指定コマンドである場合には、ステップS1409に処理を移し、変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップS1412に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1409において、変動演出パターン決定処理を行う。具体的には、受信した変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、各種の演出装置を用いて実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、決定された変動演出パターンに応じた変動演出パターンコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、変動演出パターンコマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。なお、この変動演出パターン決定処理の詳細は、図33を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1410において、アイコン表示態様更新処理を行う。具体的には、上述したアイコン変化演出決定処理で決定された変化シナリオ、及び、決定された変動演出パターンに基づいて、画像表示装置31に表示される保留アイコンや当該変動アイコンの表示態様を更新してアイコン変化演出を実行するための処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1411において、大当たり予告演出決定処理を行う。具体的には、決定された変動演出パターンに基づいて、大当たり予告演出の有無や実行する大当たり予告演出の種類等を決定するための処理を行う。この大当たり予告演出決定処理の詳細は、図35を用いて後述する。
なお、大当たり予告演出とは、実行中の変動演出の結果として大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)演出となっている。
サブCPU120aは、ステップS1412において、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップS1413に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップS1414に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1413において、演出図柄停止処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、停止指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、変動演出を停止表示させるための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1414において、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップS1415に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップS1416に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1415において、遊技状態設定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した遊技状態指定コマンドを参照して現在の遊技状態を特定し、該特定した遊技状態を示すデータをサブRAM120cの所定の領域にセットする処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1416において、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。オープニング指定コマンドである場合には、ステップS1417に処理を移し、オープニング指定コマンドでない場合には、ステップS1418に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1417において、オープニング演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、オープニング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技の開始時に行われるオープニング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するオープニング演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、オープニング演出指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、オープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1418において、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであるか否かを判定する。ラウンド指定コマンドである場合には、ステップS1419に処理を移し、ラウンド指定コマンドない場合には、ステップS1420に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1419において、ラウンド演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、ラウンド指定コマンドに基づいて、ラウンド遊技中に行われるラウンド演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するラウンド演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、ラウンド演出指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、ラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1420において、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであるか否かを判定する。エンディング指定コマンドである場合には、ステップS1421に処理を移し、エンディング指定コマンドでない場合には、ステップS1422に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421において、大当たり終了演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、エンディング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技の終了時に行われるエンディング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するエンディング指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、エンディング演出指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、エンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1422において、受信バッファに格納されているコマンドが客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。客待ち状態指定コマンドである場合には、ステップS1423に処理を移し、客待ち状態指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1423において、客待ち演出決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、客待ち状態指定コマンドに基づいて、客待ち状態(客待ち期間)に行われる客待ち演出を決定し、決定した客待ち演出に対応する客待ち演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、客待ち演出指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。
(変動演出パターン決定処理)
次に、図33を用いて、演出制御部120mの変動演出パターン決定処理を説明する。図33は、演出制御部120mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1441−1において、受信した変動パターン指定コマンドを参照し、ステップS1441−2において、変動演出パターン決定テーブル(図34参照)を選択する。
サブCPU120aは、ステップS1441−3において、変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動パターン指定コマンド、振分割合(%)に基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する。この変動演出パターン決定テーブルの詳細は、図34を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1441−4において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回の変動演出パターン決定処理を終了する。これにより、変動演出パターン指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
(変動演出パターン決定テーブル)
図34は、変動演出パターンを決定する場合に参照される変動演出パターン決定テーブルを示す図である。変動演出パターン決定テーブルには、変動演出パターン指定コマンド、変動演出パターン毎の振分割合(%)、及び、決定される変動演出パターンが対応付けられており、参考として変動演出パターン毎の演出構成が記載されている。
変動演出パターンとは、画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、演出ボタン35、十字ボタン36の演出装置を用いて行われる変動演出の演出態様であり、擬似連続予告の有無、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容等が規定されている。
ここで、図34に示す変動演出パターン決定テーブルの演出構成に記載されている各用語について説明する。
「通常変動」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成されない通常変動演出が行われることを示している。
「短縮変動」とは、通常変動演出よりも短く演出図柄38によってリーチ状態が形成されない短縮変動演出が行われることを示している。
「ノーマルリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成されるノーマルリーチ演出が行われることを示している。
「SPリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成され、ノーマルリーチ演出よりも大当たり期待度が高いSPリーチ演出が行われることを示している。
「SPSPリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成され、SPリーチ演出よりも大当たり期待度が高いSPSPリーチ演出が行われることを示している。
「図柄煽り失敗」とは、左右の演出図柄38によりリーチ状態が形成されるか否かの煽り演出が実行されるが、最終的にリーチ状態が形成されない結果となることを示している。
「図柄煽り成功」とは、左右の演出図柄38によりリーチ状態が形成されるか否かの煽り演出が実行されて、最終的にリーチ状態が形成される結果となることを示している。
「擬似連失敗」とは、擬似連続予告が実行されるか否かの煽り演出が実行されるが、最終的に擬似連続予告が実行されない結果となることを示している。
「擬似連成功」とは、擬似連続予告が実行されるか否かの煽り演出が実行されて、最終的に擬似連続予告が実行される結果となることを示している。
「ボタン非突」とは、対応するリーチ演出の最終局面(終盤)において演出ボタン35の操作を促す操作促進演出が実行され、この操作促進演出において演出ボタン35が操作されるか演出ボタン35の有効期間が経過すると、大当たりであるか否かを報知する当落報知演出を実行するが、この操作促進演出における有効期間において演出ボタン35が上方に移動せずに非突出状態(通常状態)に維持されることを示している。
「ボタン突」とは、対応するリーチ演出の最終局面(終盤)において演出ボタン35の操作を促す操作促進演出が実行され、この操作促進演出において演出ボタン35が操作されるか演出ボタン35の有効期間が経過すると、大当たりであるか否かを報知する当落報知演出を実行するが、この操作促進演出における有効期間において演出ボタン35が上方に移動して突出状態(特別状態)となることを示している。
「カウントアップ演出」とは、画像表示装置31において数値のカウントアップ表示(加算表示)を行い、最終的に表示された数値によって実行される可能性があるリーチ演出の種類(大当たり期待度)を予告するカウントアップ演出が行われることを示している。
「ゾーン演出」とは、画像表示装置31において通常の演出(背景)とは異なる特定演出(背景表示)を行い、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)ゾーン演出が行われることを示している。
「熱ゾーン演出」とは、通常のゾーン演出とは異なる特定演出(背景表示)を行い、大当たり遊技が実行される可能性が通常のゾーン演出よりも高いことを予告する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)熱ゾーン演出が行われることを示している。
「次回予告」とは、変動演出において最終的に行われるリーチ演出の種類(本実施形態では、SPSPリーチ演出、全回転リーチ演出)を予告する次回予告演出が行われることを示している。
図34に示す変動演出パターン決定テーブルの第1の特徴としては、擬似連続予告が実行されない場合よりも、擬似連続予告演出が実行された場合の方が、リーチ演出が実行され易く、擬似連続予告の実行回数が多いほど大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにすることで、擬似連続予告が実行されるか否か、又は、擬似連続予告の実行回数に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図34に示す変動演出パターン決定テーブルの第2の特徴としては、リーチ演出の最終局面(終盤)において発生する有効期間において演出ボタン35が通常状態のままになっている場合よりも、演出ボタン35が特別状態となる場合の方が、大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにすることで、演出ボタン35が特別状態になるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図34に示す変動演出パターン決定テーブルの第3の特徴としては、通常のゾーン演出しか実行されない場合よりも、熱ゾーン演出が実行された場合の方が、リーチ演出の最終局面(終盤)において発生する有効期間において演出ボタン35が特別状態になり易い点が挙げられる。このようにすることで、何れの種類のゾーン演出が実行されるかに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図34に示す変動演出パターン決定テーブルの第4の特徴としては、次回予告演出が実行されるとSPSPリーチ演出、又は、全回転リーチ演出の実行が確定する点が挙げられる。このようにすることで、次回予告演出が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、図34に示す変動演出パターン決定テーブルには、ノーマルリーチが行われ、SPリーチが行われた後、SPSPリーチが行われる変動演出パターンが設けられていなかったが、設けても良い。
(大当たり予告演出決定処理)
次に、図35を用いて、演出制御部120mの大当たり予告演出決定処理を説明する。図35は、演出制御部120mにおける大当たり予告演出決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU120aは、ステップS1443−1において、決定された変動演出パターンを参照し、ステップS1443−2において、リーチ前予告決定テーブル(図36参照)を用いて、リーチ前予告演出の実行の有無や実行するリーチ前予告演出の種類が定められた予告パターンを決定する。このリーチ前予告決定テーブルの詳細は、図36を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1443−3において、決定された予告パターンがセリフ予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。セリフ予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップS1443−4に処理を移し、セリフ予告演出を実行しない予告パターンである場合には、ステップS1443−6に処理を移す。
なお、セリフ予告演出とは、演出ボタン35の操作に基づいて大当たり期待度を示唆するセリフを画像表示装置31に表示させると共に、該セリフに応じた音声を音声出力装置32から出力する大当たり予告演出の1種となっている。
サブCPU120aは、ステップS1443−4において、セリフパターン決定テーブル(図37(a)参照)を用いて、セリフ予告演出の演出態様であるセリフパターンを決定してサブRAM120cの所定の領域にセットする。このセリフパターン決定テーブルの詳細は、図37(a)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1443−5において、決定したセリフパターンに応じたセリフ予告演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、セリフ予告演出指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、セリフ予告演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1443−6において、決定された予告パターンがステップアップ予告演出(SU予告演出)を実行する予告パターンであるか否かを判定する。ステップアップ予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップS1443−7に処理を移し、ステップアップ予告演出を実行する予告パターンでない場合には、ステップS1443−9に処理を移す。
なお、ステップアップ予告演出とは、第1ステップ(第1段階)から最終ステップ(最終段階)までの複数のステップ(段階)の何れかとなるまで、大当たり期待度に応じて第1ステップから所定の順序でステップ演出を実行する大当たり予告演出の1種となっている。具体的には、大当たり遊技が実行されない場合よりも大当たり遊技が実行される場合の(大当たり期待度が高い)方が多くのステップ演出が実行され易いようになっている。
サブCPU120aは、ステップS1443−7において、ステップアップパターン決定テーブル(図37(b)参照)を用いて、ステップアップ予告演出の演出態様であるステップアップパターンを決定してサブRAM120cの所定の領域にセットする。このステップアップパターン決定テーブルの詳細は、図37(b)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1443−8において、決定したステップアップパターンに応じたステップアップ予告演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、ステップアップ予告演出指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、ステップアップ予告演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1443−9において、リーチ中予告決定テーブル(図38(a)参照)を用いて、リーチ中予告演出の実行の有無や実行するリーチ中予告演出の種類が定められた予告パターンを決定する。このリーチ中予告決定テーブルの詳細は、図38(a)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1443−10において、決定された予告パターンがキャラ群予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。キャラ群予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップS1443−11に処理を移し、キャラ群予告演出を実行しない予告パターンである場合には、今回の大当たり予告演出決定処理を終了する。
なお、キャラ群予告演出とは、大当たり期待度が異なる複数種類のキャラクタの1つを群として画像表示装置31に表示させる大当たり予告演出の1種となっている。
サブCPU120aは、ステップS1443−11において、キャラ群パターン決定テーブル(図38(b)参照)を用いて、キャラ群予告演出の演出態様であるキャラ群パターンを決定してサブRAM120cの所定の領域にセットする。このキャラ群パターン決定テーブルの詳細は、図38(b)を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1443−12において、決定したキャラ群パターンに応じたキャラ群予告演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回の大当たり予告演出決定処理を終了する。これにより、キャラ群予告演出指定コマンドが表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に送信され、キャラ群予告演出が実行されることになる。
(リーチ前予告決定テーブル)
図36は、リーチ前予告の予告パターンを決定する場合に参照されるリーチ前予告決定テーブルを示す図である。リーチ前予告決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、予告パターン毎の振分割合(%)、決定される予告パターンが対応付けられている。
リーチ前予告の予告パターンには、リーチ前予告が実行されない「予告なし」、セリフ予告演出が実行される「セリフ予告演出」、ステップアップ予告演出が実行される「ステップアップ予告演出」の3種類が設定されており、大当たり期待度は、予告なし<セリフ予告演出<ステップアップ予告演出となっている。
図36に示すリーチ前予告決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、リーチ前予告が実行され易く、且つ、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、リーチ前予告が実行され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(セリフパターン決定テーブル)
図37(a)は、セリフパターンを決定する場合に参照されるセリフパターン決定テーブルを示す図である。セリフパターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、セリフパターン毎の振分割合(%)、決定されるセリフパターンが対応付けられている。
セリフパターンには、大当たり遊技が実行される可能性があるか否かが不明な「ノーマルセリフ」、リーチ演出が実行されることが確定する「リーチ確定セリフ」、リーチ演出が実行されることが確定すると共に、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する「期待度UPセリフ」、大当たりとなることが確定する「当確セリフ(プレミア)」の4分類が設定されており、分類毎に複数のセリフが設定されており、大当たり期待度は、ノーマルセリフ<リーチ確定セリフ<期待度UPセリフ<当確セリフ(大当たり確定)となっている。
図37(a)に示すセリフパターン決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、リーチ確定セリフ以上のセリフ(リーチ確定セリフ、期待度UPセリフ、当確セリフ)が決定され易く、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、リーチ確定セリフ以上のセリフ(リーチ確定セリフ、期待度UPセリフ、当確セリフ)が決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(ステップアップパターン決定テーブル)
図37(b)は、ステップアップパターンを決定する場合に参照されるステップアップパターン決定テーブルを示す図である。ステップアップパターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、ステップアップパターン毎の振分割合(%)、決定されるステップアップパターンが対応付けられている。
ステップアップパターンには、第1ステップ演出が実行される「通常SU1」、第1、及び、第2ステップ演出が実行される「通常SU2」、第1〜第3ステップ演出が実行される「通常SU3」、第1〜第4ステップ演出が実行される「通常SU4」、第1〜第5ステップ演出が実行される「通常SU5」、第1〜第5ステップ演出が実行されると共に大当たり遊技が実行されることが確定する「当確SU5(プレミア)」の6種類が設定されており、大当たり期待度は、通常SU1<通常SU2<通常SU3<通常SU4<通常SU5<当確SU5となっている。
図37(b)に示すステップアップパターン決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、ステップ演出の実行数が多いステップアップパターンが決定され易く、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、ステップ演出の実行数が多いステップアップパターンが決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(リーチ中予告決定テーブル)
図38(a)は、リーチ中予告の予告パターンを決定する場合に参照されるリーチ中予告決定テーブルを示す図である。リーチ中予告決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、予告パターン毎の振分割合(%)、決定される予告パターンが対応付けられている。
リーチ中予告の予告パターンには、リーチ中予告が実行されない「予告なし」、キャラ群予告演出が実行される「キャラ群予告演出」の2種類が設定されており、大当たり期待度は、予告なし<キャラ群予告演出となっている。
図38(a)に示すリーチ中予告決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、リーチ中予告(キャラ群予告演出)が実行され易く、且つ、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、リーチ中予告(キャラ群予告演出)が実行され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(キャラ群パターン決定テーブル)
図38(b)は、キャラ群パターンを決定する場合に参照されるキャラ群パターン決定テーブルを示す図である。キャラ群パターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出パターン種別、キャラ群パターン毎の振分割合(%)、決定されるキャラ群パターンが対応付けられている。
キャラ群パターンには、第1キャラクタ群が表示される「第1キャラ群」、第2キャラクタ群が表示される「第2キャラ群」、第3キャラクタ群が表示される「第3キャラ群」、第4キャラクタ群が表示されると共に大当たりとなることが確定する「第4キャラ群(プレミア)」の4種類が設定されており、大当たり期待度は、第1キャラ群<第2キャラ群<第3キャラ群<第4キャラ群(大当たり確定)となっている。
図38(b)に示すキャラ群パターン決定テーブルの特徴としては、キャラ群予告演出が実行された時点でSPリーチ演出以上の変動演出パターンが実行されることが確定することが挙げられる。このようにすることで、キャラ群予告演出が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(統括制御部151のメイン処理)
図39を用いて統括制御部151のメイン処理を説明する。図39は、統括制御部151のメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板140から電源電圧が供給されると、統括CPU152にシステムリセットが発生し、統括CPU152は以下のメイン処理を行う。
まず、統括CPU152は、ステップT1において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップT2において、初期化処理を行う。この処理において、統括CPU152は、統括ROM153からメイン処理プログラムを読み込むと共に、統括RAM154に記憶されるフラグ等を初期化し、初期設定などの処理を行う。
統括CPU152は、ステップT3において、タイマ割込を許可する割込許可を設定し、ステップT4において、統括RAM154の受信バッファを参照して演出制御部120mから演出指示コマンドを受信しているか否かを判定し、受信していない場合(ステップT4:No)には、ステップT7に処理を移し、受信している場合(ステップT4:Yes)には、ステップT5において、受信した演出指示コマンドに対応する種類のアニメグループからアニメパターンを決定して設定するアニメパターン設定処理を行う。なお、詳しくは、図41を用いて後述する。
なお、演出指示コマンドとは、客待ち演出コマンド、アイコン表示コマンド、変化演出コマンド、変動演出パターンコマンド、図柄停止パターンコマンド、オープニング演出パターンコマンド、ラウンド演出パターンコマンド、エンディング演出パターンコマンド等が挙げられる。
また、アニメグループとは、演出画像を構成するオブジェクトの種類、その演出画像の表示を行うシーン(タイミング)やウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライト画像の識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライト画像の表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する画像表示装置を指定した情報などが規定(指定)された情報であるアニメパターンが1、又は、複数、束ねられることによって形成されたグループである。
アニメグループの種類には、例えば、演出図柄38のアニメーションを表示するための演出図柄グループ、保留アイコンや当該変動アイコンのアニメーションを表示するためのアイコングループ、背景やキャラクタといった変動演出のアニメーションを表示するための変動演出グループ、予告等のアニメーションを表示するための予告演出グループ、特別遊技演出のアニメーションを表示するための特別遊技演出グループなどが挙げられる。
統括CPU152は、ステップT6において、受信した演出指示コマンドに対応する種類のサウンドグループからサウンドパターンを決定して設定するサウンド設定処理を行い、ステップT7において、画像表示装置に表示させる演出画像を更新する(新たな演出画像の描画を行う)フレーム更新タイミングであることを示すフレーム切替フラグがあるか否かを判定し、フレーム切替フラグがない場合(ステップT7:No)には、ステップT4に処理を移し、フレーム切替フラグがある場合(ステップT7:Yes)には、ステップT8において、フレーム切替フラグをクリアする。
統括CPU152は、ステップT9において、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成し、生成したディスプレイリストを画像制御部155に出力するディスプレイリスト生成・出力処理を行う。
ここで、ディスプレイリストとは、画像表示装置31に表示する演出画像を成型するための画像整形情報であり、1単位、又は、複数単位のフレーム毎(フレーム更新タイミング)に生成されるものであり、本実施の形態ではディスプレイリストを1フレーム毎に生成するようになっている。
具体的には、後述するアニメーション制御処理で設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報(アドレス)が更新されるため、設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報の内容に従った描画制御コマンドを設定していく現在のフレーム数に対応した1フレーム分のディスプレイリストが生成される。なお、描画制御コマンドは、各アニメパターンが属するアニメグループに設定される優先順位(描画順位)に従って最も低い優先順位のアニメグループのアニメパターンから最も高い優先順位のアニメグループのアニメパターンまで順次設定されるようになっているが、その逆でも良い。
統括CPU152は、ステップT10において、画像制御部155に対して出力したディスプレイリストに基づく演出画像の描画を指示する描画指令処理を行う。この描画指令処理が行われることで、画像制御部155ではディスプレイリストに基づく演出画像を描画用フレームバッファに描画し、表示用フレームバッファに描画されていた演出画像を画像表示装置31に表示させる処理を行う。
統括CPU152は、ステップT11において、サウンド制御コマンド群から構成されるサウンドリストを生成し、生成したサウンドリストを音声制御部158に出力するサウンドリスト生成・出力処理を行う。
ここで、サウンドリストとは、音声出力装置32から出力させる音声データや楽曲データ等のサウンド(BGM、サウンドエフェクト等)を指定するための音声出力情報であり、新たなサウンドの出力を行う場合に描画フレームを基準として生成されるものである。
統括CPU152は、ステップT12において、音声制御部158に対して出力したサウンドリストに基づくサウンドの出力を指示する音出力指令処理を行う。この音出力指令処理が行われることで、音声制御部158ではサウンドリストに基づくサウンドを音声出力装置32から出力させる。
ここで、後述する「名残演出」を実行するための処理の一例を記載する。
統括CPU152は、ステップT4において受信した演出指示コマンドが変動演出パターン1〜4(通常変動1、通常変動2)のいずれかを指定する変動演出パターンコマンドである場合、統括RAM154において、変動演出パターン1〜4(通常変動1、通常変動2)のいずれかを受信したことを認識するためのフラグをONにする。なお、当該フラグは、新たな演出指示コマンドとして変動演出パターン1〜4(通常変動1、通常変動2)以外の変動演出パターンコマンドを受信した場合にOFFにされ、新たな演出指示コマンドとして、さらに変動演出パターン1〜4(通常変動1、通常変動2)のいずれかの変動演出パターンコマンドを受信した場合はONが維持される。
そして、統括CPU152は、当該フラグがONである状態で、新たな演出指示コマンドとして客待ち演出コマンドを受信すると、客待ち期間の1フレーム目(図45参照)から客待ち期間の361フレーム目(図46参照)にかけて、直前に行われていた変動演出において出力していたサウンドリストに基づくサウンドの継続出力を指示する音出力指令処理を行う。このような処理が行われることで、通常変動1、通常変動2を実行後に客待ち期間に移行する場合に、客待ち期間においても変動音、効果音が継続してONとなり(図45、図46参照)、360フレーム分、約12秒の後述する「名残演出」が実行されることになる。
一方で、演出指示コマンドとして変動演出パターン1〜4(通常変動1、通常変動2)以外の変動演出パターンコマンドを受信した場合は、上記フラグはOFFとなるから、例えば、変動演出パターン16(SPSPリーチハズレ)の実行後に新たな演出指示コマンドとして客待ち演出コマンドを受信しても、直前に行われていた変動演出において出力していたサウンドリストに基づくサウンドの継続出力を指示する音出力指令処理は行われないこととなる。これにより、例えば、SPSPリーチハズレを実行後に客待ち期間に移行する場合に、客待ち期間において変動音、効果音はOFFとなり(図72参照)、後述する「名残演出」は実行されないことになる。
なお、後述の図75の変形例1や図77に示されるように、時短遊技状態や高確率遊技状態においては、例えば、変動演出パターン16(SPSPリーチハズレ)の実行後でも、客待ち期間においても変動音、効果音が継続してONとなる。この場合は、演出指示コマンドとして時短遊技状態や高確率遊技状態を示すコマンドを受信して、統括RAM154において、これらの遊技状態であることを認識するフラグをONにする。そして、統括CPU152は、当該フラグがONである状態で、新たな演出指示コマンドとして客待ち演出コマンドを受信すると、客待ち期間の1フレーム目から客待ち期間の361フレーム目にかけて、直前に行われていた変動演出において出力していたサウンドリストに基づくサウンドの継続出力を指示する音出力指令処理を行う。このような処理が行われることで、時短遊技状態や高確率遊技状態において、SPSPリーチハズレを実行後に客待ち期間に移行する場合に、客待ち期間においても変動音、効果音が継続してONとなり(図75の変形例1、図77参照)、360フレーム分、約12秒の後述する「名残演出」が実行されることになる。
そのため、各種のサウンドは、画像制御部155によるフレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置32からの出力を開始され、また、フレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置32からの出力を終了される。
なお、フレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置32から各種のサウンドの出力が開始されるが、フレーム更新タイミングと同期(同調)しないように音声出力装置32から各種のサウンドの出力が停止されるようにしてもよく、その逆となるようにしてもよい。
統括CPU152は、ステップT13において、次のフレームのディスプレイリストを作成するための準備として、設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報(アドレス)を更新するアニメーション制御処理を行ってからステップT4に処理を移し、以降はステップT4〜ステップT13までの処理をループするように繰り返し行う。
(統括制御部151のコマンド受信割込処理)
図40(a)を用いて統括制御部151のコマンド受信割込処理を説明する。図40(a)は、統括制御部151のコマンド受信割込処理を示すフローチャートであり、コマンド受信割込処理は、演出制御部120mから送信された演出指示コマンドを受信することで実行される。
統括CPU152は、ステップT20において、演出制御部120mから送信された演出指示コマンドを受信するコマンド受信処理を行う。具体的には、演出制御部120mから送信された演出指示コマンドを統括RAM154の受信バッファに格納する処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド受信割込処理を終了する。
(統括制御部151のVブランク割込処理)
図40(b)を用いて、統括制御部151のVブランク割込処理を説明する。図40(b)は、統括制御部151のVブランク割込処理を示すフローチャートであり、Vブランク割込処理は、画像制御部155から1フレーム分の演出画像の表示が終了する(1/30秒=約33ms)毎に送信されるVブランク信号を受信する(1/30秒=約33ms)毎に実行される。
統括CPU152は、ステップT30において、各種カウンタ(シーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ、フレームカウンタ等)を所定数更新(例えば「1」加算)するカウンタ更新処理を行い、ステップT31において、画像制御部155に対してVRAM157の第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを切り替える指示を行うフレームバッファ切替指令処理を行う。
これにより、1/30秒(約33ms)毎のVブランク割込処理が実行される毎に第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とが「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わることになる。
統括CPU152は、ステップT32において、描画(表示)フレームが切り替わったことを示すフレーム切替フラグをセットし、今回のVブランク割込処理を終了する。このフレーム切替フラグは、上記ステップT7において参照されるため、上記ステップT8〜T13の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレーム更新タイミング)毎に実行されることになる。
(統括制御部151のアニメパターン設定処理)
図41を用いて、統括制御部151のアニメパターン設定処理を説明する。図41は、統括制御部151のアニメパターン設定処理を示すフローチャートである。
まず、統括CPU152は、ステップT5−1において、受信した演出指示コマンドが客待ち演出コマンドであるか否かを判定し、客待ち演出コマンドでない場合(ステップT5−1:No)には、ステップT5−3に処理を移し、客待ち演出コマンドである場合(ステップT5−1:Yes)には、ステップT5−2において、客待ち用のアニメーションを表示するための客待ちグループから客待ちアニメパターンを決定して設定する客待ちアニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−3において、受信した演出指示コマンドがアイコン表示パターンコマンドであるか否かを判定し、アイコン表示パターンコマンドでない場合(ステップT5−3:No)には、ステップT5−5に処理を移し、アイコン表示パターンコマンドである場合(ステップT5−3:Yes)には、ステップT5−4において、保留アイコンのアニメーションや当該変動アイコンのアニメーションを表示するためのアイコングループからアイコンアニメパターンを決定して設定するアイコンアニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−5において、受信した演出指示コマンドが変動演出パターンコマンドであるか否かを判定し、変動演出パターンコマンドでない場合(ステップT5−5:No)には、ステップT5−7に処理を移し、変動演出パターンコマンドである場合(ステップT5−5:Yes)には、ステップT5−6において、背景のアニメーションやキャラクタのアニメーションを表示するための変動演出グループから変動演出アニメパターンを決定して設定する変動演出アニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−7において、受信した演出指示コマンドが図柄停止パターンコマンドであるか否かを判定し、図柄停止パターンコマンドでない場合(ステップT5−7:No)には、ステップT5−9に処理を移し、図柄停止パターンコマンドである場合(ステップT5−7:Yes)には、ステップT5−8において、演出図柄のアニメーションや第4図柄のアニメーションを表示するための演出図柄グループから図柄アニメパターンを決定して設定する図柄アニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−9において、受信した演出指示コマンドが予告演出パターンコマンドであるか否かを判定し、予告演出パターンコマンドでない場合(ステップT5−9:No)には、ステップT5−11に処理を移し、予告演出パターンコマンドである場合(ステップT5−9:Yes)には、ステップT5−10において、大当たりとなる可能性があることを予行する予告演出を表示するための予告演出グループから予告演出アニメパターンを決定して設定する予告演出アニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−11において、受信した演出指示コマンドが操作促進パターンコマンドであるか否かを判定し、操作促進パターンコマンドでない場合(ステップT5−11:No)には、ステップT5−13に処理を移し、操作促進パターンコマンドである場合(ステップT5−11:Yes)には、ステップT5−12において、演出ボタン35の操作を促す操作促進演出を表示するための操作促進グループから操作促進アニメパターンを決定して設定する操作促進アニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−13において、受信した演出指示コマンドが操作演出パターンコマンドであるか否かを判定し、操作演出パターンコマンドでない場合(ステップT5−13:No)には、ステップT5−15に処理を移し、操作演出パターンコマンドである場合(ステップT5−13:Yes)には、ステップT5−14において、操作演出を表示するための操作演出グループから操作演出アニメパターンを決定して設定する操作演出アニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−15において、受信した演出指示コマンドがオープニング演出パターンコマンドであるか否かを判定し、オープニング演出パターンコマンドでない場合(ステップT5−15:No)には、ステップT5−17に処理を移し、オープニング演出パターンコマンドである場合(ステップT5−15:Yes)には、ステップT5−16において、オープニング演出を表示するためのオープニング演出グループからオープニング演出アニメパターンを決定して設定するオープニング演出アニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−17において、受信した演出指示コマンドがラウンド演出パターンコマンドであるか否かを判定し、ラウンド演出パターンコマンドでない場合(ステップT5−17:No)には、ステップT5−19に処理を移し、ラウンド演出パターンコマンドである場合(ステップT5−17:Yes)には、ステップT5−18において、ラウンド演出を表示するためのラウンド演出グループからラウンド演出アニメパターンを決定して設定するラウンド演出アニメパターン設定処理を行う。
統括CPU152は、ステップT5−19において、受信した演出指示コマンドがエンディング演出パターンコマンドであるか否かを判定し、エンディング演出パターンコマンドでない場合(ステップT5−19:No)には、今回のアニメパターン設定処理を終了し、エンディング演出パターンコマンドである場合(ステップT5−19:Yes)には、ステップT5−20において、エンディング演出を表示するためのエンディング演出グループからエンディング演出アニメパターンを決定して設定するエンディング演出アニメパターン決定処理を行い、今回のアニメパターン設定処理を終了する。
図42〜図46は、「通常遊技状態」において「通常変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)において行われる「名残演出」を示すタイムチャートである。ここで、「名残演出」とは、変動演出(通常変動等)が行われていたときに音声出力装置32から出力されていた変動音、効果音を、(後続保留がない状態における)停止表示の後(客待ち期間)も所定時間(例えば、約12秒)にわたり継続して出力する演出の(変動音、効果音が名残る)ことをいう。
なお、図中において、統括制御部151(画像制御部155)によって制御される演出画像の更新周期(フレーム更新タイミング)と音声制御部158によって制御される音声出力装置32の制御周期は1/30秒で同期(同調)している。また、「変動音」とは、変動演出に対応する音(BGM)を示しており、「効果音」とは、変動表示が行われているときに実行される演出に対応する音(例えば、画像表示装置31に新たなキャラクタが表示されたときに出力される音)や、停止表示が行われたことを示す音(例えば、演出図柄38の停止表示の際に出力される音)等が挙げられる。このため、効果音は、例えば、キャラクタの表示タイミング等で出力(単発的に出力)されるので、厳密にいえば、ONになったりOFFになったりするものであるが、便宜上、図中においては、一律ONになっていることとして記載している。一方、変動音は、淀みなく出力される音である。
また、「フレームバッファ」とは、上述したVRAM157が有する第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とのことであり、「画像表示装置」とは、画像表示装置31のことである。
はじめに、図42は、変動パターン1(図10参照)の通常変動1の実行例を示している。図42において、T1のタイミングは、変動演出が開始されてから299フレーム目となるタイミングであって演出図柄38の通常変動が行われる通常変動期間(通常変動1)(約10秒)の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データb(背景画像、変動演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データaの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面aが表示された状態となる。
T2のタイミングは、変動演出が開始されてから300フレーム目となるタイミングであって演出図柄38の通常変動が行われる通常変動期間の最後のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データc(背景画像、揺れ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データbの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面bが表示された状態となる。
T3のタイミングは、変動演出が開始されてから301フレーム目となるタイミングであって演出図柄38に揺れ変動(仮停止)を行わせる揺れ変動期間(約0.5秒)に切り替わるフレーム更新タイミング(揺れ変動1フレーム目)である。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データd(背景画像、揺れ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データcの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には揺れ変動演出表示画面cが表示された状態となる。
T4のタイミングは、変動演出が開始されてから302フレーム目となるタイミングであって演出図柄38の揺れ変動が行われる揺れ変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データe(背景画像、揺れ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データdの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には揺れ変動演出表示画面dが表示された状態となる。
T5のタイミングは、変動演出が開始されてから303フレーム目(図示せず)となるタイミングであって演出図柄38の揺れ変動が行われる揺れ変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データf(背景画像、揺れ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データeの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には揺れ変動演出表示画面eが表示された状態となる(図示せず)。
次に、図43は、変動パターン2(図10参照)の通常変動2の実行例を示しており、図42における通常変動1よりも変動時間が長いので、これに伴い、フレームも、T1のタイミングが359フレーム目となり、T2のタイミングが360フレーム目となり、T3のタイミングが361フレーム目となり、T4のタイミングが362フレーム目となっている。その他の点は、図42と共通しているので説明を省略する。
次に、図44は、図42または図43の続きの実行例を示している。なお、図44におけるフレームは、図42の続きのフレームとして記載している。すなわち、揺れ変動期間の0.5秒に相当するフレームは15フレームであるので、図42のT3のタイミング(開始フレーム)が301フレーム目で、図44のT7のタイミング(終了フレーム)が315フレーム目となる。よって、図43から図44に続く場合は、図43のT3のタイミング(開始フレーム)が361フレーム目で、図44のT7のタイミング(終了フレーム)が375フレーム目となる。
T6のタイミングは、変動演出が開始されてから314フレーム目となるタイミングであって演出図柄38の揺れ変動が行われる揺れ変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データq(背景画像、揺れ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データpの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には揺れ変動演出表示画面pが表示された状態となる。
T7のタイミングは、変動演出が開始されてから315フレーム目となるタイミングであって演出図柄38の揺れ変動が行われる揺れ変動期間の最後のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データr(背景画像、停止演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データqの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には揺れ変動演出表示画面qが表示された状態となる。
T8のタイミングは、変動演出が開始されてから316フレーム目となるタイミングであって演出図柄38に停止表示を行わせる変動停止期間(約0.5秒)に切り替わるフレーム更新タイミング(図柄停止1フレーム目)である。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データs(背景画像、停止演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データrの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には変動停止演出表示画面rが表示された状態となる。
T9のタイミングは、変動演出が開始されてから317フレーム目となるタイミングであって演出図柄38の停止表示が行われる変動停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データt(背景画像、停止演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データsの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には変動停止演出表示画面sが表示された状態となる。
T10のタイミングは、変動演出が開始されてから318フレーム目となるタイミングであって演出図柄38の停止表示が行われる変動停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データu(背景画像、停止演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データtの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には変動停止演出表示画面tが表示された状態となる(図示せず)。
次に、図45は、図44の続きの実行例を示している。なお、図45におけるフレームは、図42、図44の続きのフレームとして記載している。すなわち、変動停止期間の0.5秒に相当するフレームは15フレームであるので、図44のT8のタイミング(開始フレーム)が316フレーム目で、図45のT11のタイミング(終了フレーム)が330フレーム目となる。よって、図43、図44から図45に続く場合は、図44のT8のタイミング(開始フレーム)が376フレーム目で、図45のT11のタイミング(終了フレーム)が390フレーム目となる。
T11のタイミングは、変動演出が開始されてから331フレーム目となるタイミングであって変動演出が終了となるタイミングである。なお、図45の実行例においては、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)を想定しているので、T11のタイミングより、客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間(約30秒)に切り替わるフレーム更新タイミング(客待ち1フレーム目)となる。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データm(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データlの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面lが表示された状態となる。
T12のタイミングは、客待ち期間の2フレーム目(累計で332フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データn(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データmの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面mが表示された状態となる。
T13のタイミングは、客待ち期間の3フレーム目(累計で333フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データo(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データnの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面nが表示された状態となる。
T14のタイミングは、T13のタイミングから所定フレーム省略した客待ち期間の301フレーム目(累計で631フレーム目)となるタイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データy(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データxの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面xが表示された状態となる。
また、T14のタイミングより、変動音および効果音が、所定フレーム(例えば、60フレーム)にわたって、徐々にONからOFFに切り替わる(フェードアウトする)ことになる。すなわち、客待ち期間の開始タイミングであるT11のタイミング(累計で331フレーム目)からT14のタイミングにかけては、先に実行されていた変動演出において出力されていた変動音および効果音と同様の出力が行われることになるが、T14のタイミングより、変動音および効果音がフェードアウトしていくことになる。
T15のタイミングは、客待ち期間の302フレーム目(累計で632フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はフェードアウトを続けており、第1フレームバッファへの画像データz(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データyの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面yが表示された状態となる(図示せず)。
次に、図46は、図45のT15のタイミングから所定フレーム省略した続きの実行例を示している。T16のタイミングは、客待ち期間の360フレーム目(累計で690フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はフェードアウトを続けており、第1フレームバッファへの画像データab(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データaaの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面aaが表示された状態となる。
T17のタイミングは、客待ち期間の361フレーム目(累計で691フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はフェードアウトを続けており、第2フレームバッファへの画像データac(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データabの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面abが表示された状態となる。
T18のタイミングは、客待ち期間の362フレーム目(累計で692フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第1フレームバッファへの画像データad(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データacの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面acが表示された状態となる。
また、T18のタイミングにおいて、T14のタイミングから行われているフェードアウトが終了し、変動音、効果音が完全にOFFになる。すなわち、客待ち期間の開始タイミングであるT11のタイミングからT14のタイミングにかけては、先に実行されていた変動演出において出力されていた変動音および効果音と同様の出力が行われ、T14のタイミングからT18のタイミングにかけては、変動音および効果音がフェードアウトし、T18のタイミングで変動音、効果音が完全にOFFになる。そして、このT11のタイミングからT18のタイミング(360フレーム分、約12秒)にかけて実行される変動音、効果音が出力される演出態様が、上述の「名残演出」に相当している。
T19のタイミングは、客待ち期間の363フレーム目(累計で693フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第2フレームバッファへの画像データae(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データadの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面adが表示された状態となる。
T20のタイミングは、客待ち期間の364フレーム目(累計で694フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第1フレームバッファへの画像データaf(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データaeの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面aeが表示された状態となる(図示せず)。
なお、図45においては、T11のタイミングにおいて、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)を想定したが、後続保留がある状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」ではない状態)である場合には、図47に示すように、T11より、次の変動表示が開始されることになる。なお、図47においては、「通常遊技状態」において、変動パターン1が決定されたと想定しており、次の変動表示においても通常変動期間(約10秒)が開始されたことを示している。また、変動音、効果音に関して、図45、図46の例においては、継続してONとして、徐々にフェードアウトさせてOFFにしたが、図47のように後続保留がある状態では、継続してONとなり、フェードアウトやOFFにすることはない。なお、図47の各タイミングにおけるフレームバッファの説明等は、基本的には、図42〜図46で説明した内容と同じであるため省略する。
図49は、図42、図44〜図46のタイムチャートの内容(通常変動1である場合)が、実際に画像表示装置31や音声出力装置32においてどのように展開されるかを示したアニメーション図である。なお、図49は、画像表示装置31のみを抜粋して記載し、画像表示装置31から変動音や効果音が出力されていることが示されているが、実際には図面上記載を省略している音声出力装置32から変動音や効果音が出力されている。また、図49においては、一例として、複数種ある演出ステージのうちの「○○ステージ」に滞在していることとして説明を行う。よって、図示はしていないが、背景画像や登場するキャラクタ等は、「○○ステージ」に対応するものが表示される。
はじめに、図49(a)においては、左中右の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「チャララ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図49(b)においては、左右の演出図柄38が仮停止し、中の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ラララ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図49(a)、図49(b)は、図42におけるT3のタイミングまで(通常変動期間)が相当する。
次に、図49(c)においては、左中右の演出図柄38が仮停止していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ララ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図49(c)は、図42のT3のタイミングから図44のT8のタイミング(揺れ変動期間)が相当する。
次に、図49(d)においては、左中右の演出図柄38が停止表示したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「チャラチャラ〜♪」と、演出図柄38が停止表示したことを示す効果音「ピロッ♪」とが出力されている。なお、演出図柄38の停止表示に伴い、当該変動アイコン表示領域31cに表示されていた当該変動アイコンTIは非表示となり、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図49(d)は、図44のT8のタイミングから図45のT11のタイミング(変動停止期間)が相当する。
次に、図49(e)においては、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されたことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ラ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図49(e)は、図45のT11のタイミングから図46のT18のタイミング(客待ち期間における名残演出実行期間)が相当する。なお、図45のT11のタイミングから図46のT18のタイミングを、以降、単に「名残演出実行期間」ということがある。
次に、図49(f)においては、引き続き、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されていることを示している。また、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。一方で、音声出力装置32からは、変動音、効果音は出力されておらず、無音となったことを示している。以上の図49(f)は、図46のT18のタイミング〜(客待ち期間における名残演出実行後期間)が相当する。なお、図46のT18のタイミング〜を、以降、単に「名残演出実行後期間」ということがある。
図50は、図43〜図46のタイムチャートの内容(通常変動2である場合)が、実際に画像表示装置31や音声出力装置32においてどのように展開されるかを示したアニメーション図である。なお、図50においては、揺れ変動期間を省略しており、実際には、図50(e)と(f)との間に、揺れ変動期間が存在している。
通常変動2は、通常変動1と同じ「通常変動」というカテゴリであるものの、通常変動1よりも変動時間が2秒ほど長く構成されている。そして、この変動時間の相違により通常変動1とは異なる変動演出を実行するように構成されている。具体的には、図50に示すように、図柄煽り失敗(図34の変動演出パターン2に相当)が実行されるようになっている。ここで、「図柄煽り失敗」とは、左の演出図柄38を仮停止させて、右の演出図柄38を仮停止させる際に、左の演出図柄38と同じ数字の演出図柄38を減速させながらあたかも仮停止するような演出を行い、リーチ状態が形成されるのではないか、と思わせた上で、最終的に、リーチ状態が形成されずにハズレの図柄の組み合わせが停止表示される演出のことである。よって、通常変動1と同様に、リーチ状態とならずに、ハズレの図柄の組み合わせが停止表示される演出であることには変わりないが、「図柄煽り失敗」を行う点で変動演出(演出構成)が相違している。なお、リーチ状態が形成される場合は、「図柄煽り成功」となる。
はじめに、図50(a)においては、左中右の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「チャララ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図50(b)においては、左の演出図柄38(7図柄)が仮停止し、中の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、右の演出図柄38において、仮停止している左の演出図柄38と同じ7図柄が減速しながら仮停止しようとしていることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ラララ〜♪」と、リーチ状態の形成を煽る効果音「ゴゴゴ♪」とが出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図50(c)においては、左の演出図柄38(7図柄)が仮停止し、中の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、右の演出図柄38において、仮停止している左の演出図柄38と同じ7図柄が仮停止しようとしていることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ララ〜♪」と、リーチ状態の形成を煽る効果音「ゴワーン♪」とが出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図50(d)においては、左の演出図柄38(7図柄)が仮停止し、中の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、右の演出図柄38において、仮停止している左の演出図柄38と同じ7図柄が仮停止せず、下方に移動したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「チャラチャラ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図50(e)においては、左の演出図柄38(7図柄)が仮停止し、中の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、右の演出図柄38において、7図柄が下方に移動し、7図柄の次の図柄の8図柄が仮停止したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ラ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図50(a)〜図50(e)は、図43におけるT3のタイミングまで(通常変動期間)が相当する。
次に、図50(f)においては、左中右の演出図柄38が停止表示したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ル〜♪」と、演出図柄38が停止表示したことを示す効果音「ピロッ♪」とが出力されている。なお、演出図柄38の停止表示に伴い、当該変動アイコン表示領域31cに表示されていた当該変動アイコンTIは非表示となり、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図50(f)は、図44のT8のタイミングから図45のT11のタイミング(変動停止期間)が相当する。
次に、図50(g)においては、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されたことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「テロロ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図50(g)は、図45のT11のタイミングから図46のT18のタイミング(客待ち期間における名残演出実行期間)が相当する。
次に、図50(h)においては、引き続き、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されていることを示している。また、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。一方で、音声出力装置32からは、変動音、効果音は出力されておらず、無音となったことを示している。以上の図50(h)は、図46のT18のタイミング〜(客待ち期間における名残演出実行後期間)が相当する。
ここで、従来より、特に通常遊技状態である場合は、時短遊技状態や高確率遊技状態に比べて、始動口に遊技球が入賞し難い分、上述の客待ち期間となる可能性が高い。そのような場合に、遊技者に退屈感を与えかねず、遊技興趣の低下を招いていた。これに対し、本実施形態における図42〜図46によれば、通常遊技状態において、通常変動1、または通常変動2が行われ後続保留がない状態であると、客待ち期間においても通常変動1、または通常変動2において出力していた変動音、効果音を所定時間にわたり継続して出力するようにした。これにより、あたかも変動演出が続いているような感覚を付与することができ、退屈感による遊技興趣の低下を防止できる。
また、客待ち期間において、通常変動1、または通常変動2において停止表示された図柄(演出図柄38)を表示したまま、通常変動1、または通常変動2において出力していた変動音、効果音を所定時間にわたり継続して出力するので、所定時間の間は、あたかも図柄が再び動き出して、変動演出がさらに続くのではないかという感覚を付与することができ、退屈感による遊技興趣の低下を防止できる。
また、変動音、効果音を所定時間にわたり継続して出力した後、図45のT14のタイミングから図46のT18のタイミングにかけてフェードアウトさせることで、スムーズに無音状態(図46のT18のタイミング〜)に移行させることができる。
また、図42で示す通常変動1(通常変動期間は約10秒)と、図43で示す通常変動2(通常変動期間は約12秒)とは、変動時間や変動演出が異なるものの、図45のT11のタイミングから図46のタイミング18にかけて実行される名残演出の実行時間は、約12秒で共通である。これにより、異なる変動時間の変動パターンおよび変動演出パターン毎に異なる実行時間の名残演出とする必要がないから、制御を簡素化することができる。
なお、図45のT14のタイミングから図46のT18のタイミングにかけてフェードアウトさせることとしたが、図48の変形例で示すように、フェードアウトさせずに、T14のタイミングでONからOFFとするようにしてもよい。すなわち、図48においては、T14のタイミングで変動音、効果音をONからOFFとするので、T14のタイミング〜が無音状態となる。このように構成しても、T14のタイミングまでは、変動音、効果音が継続して出力されることになるので、あたかも変動演出が続いているような感覚を付与することができ、退屈感による遊技興趣の低下を防止できる。また、変動音、効果音を継続して出力した後は、フェードアウトさせずにOFFとすることで、名残演出の終了タイミングを明確にすることができる。
また、図50においては、通常変動2の場合に行われる変動演出として、「図柄煽り失敗」を例に挙げて説明したが、図51の変形例で示すように、他の変動演出を実行するようにしてもよい。図51は、上述した大当たり抽選の事前判定に基づく「チャンス目連続演出」の一例を示している。ここで、「チャンス目連続演出」とは、複数変動にわたり、演出図柄38の停止表示の際の図柄の組み合わせとして、同一種の図柄の組み合わせ、例えば、奇数のみの図柄の組み合わせや、偶数のみの図柄の組み合わせを停止表示させてチャンスが到来していることを報知し、このような演出を複数変動にわたり実行した後に、例えば、SPリーチや、SPSPリーチを実行することで、大当たり遊技の付与に期待を持たせるための演出である。なお、図51においては、基本的に(a)に符号を付し、その他は省略する。
はじめに、図51(a)においては、左中右の演出図柄38が停止表示したことを示している。この際に、演出図柄38が奇数の図柄の組み合わせ(「7」「5」「3」)で停止表示されたことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「チャララ〜♪」と、奇数の図柄の組み合わせが停止表示されたことを報知する効果音「カキーン♪」とが出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31aに、1つの保留アイコンが表示され、後続保留が1つある状態を示している。
次に、図51(b)においては、左中右の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ラララ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図51(c)においては、左の演出図柄38が仮停止し、中右の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ララ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図51(d)においては、左右の演出図柄38が仮停止していることを示しており、中の演出図柄38が縦方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「チャラチャラ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図51(e)においては、中の演出図柄38において、仮停止している左右の演出図柄38と同一種の図柄の組み合わせ(ここでは、奇数の図柄の組み合わせ)を構成する5図柄が、減速しながら仮停止しようとしていることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ラ〜♪」と、同一種の図柄の組み合わせ(ここでは、奇数の図柄の組み合わせ)の停止表示を煽る効果音「ゴゴゴ♪」とが出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図51(f)においては、中の演出図柄38において、仮停止している左右の演出図柄38と同一種の図柄の組み合わせ(ここでは、奇数の図柄の組み合わせ)が仮停止せず、下方に移動したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ル〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図51(b)〜図51(f)は、図43におけるT3のタイミングまで(通常変動期間)が相当する。
次に、図51(g)においては、中の演出図柄38において、5図柄が下方に移動し、5図柄の次の図柄の6図柄が仮停止したことを示しており、「7」「6」「3」の図柄の組み合わせが仮停止したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「テロロ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図51(g)は、図43におけるT3のタイミングから図44におけるT8のタイミングまで(揺れ変動期間)が相当する。
次に、図51(h)においては、左中右の演出図柄38が停止表示したことを示している。これにより、「チャンス目連続演出」が実行されたが、継続して実行されずに、途中で失敗となったことを報知している。また、音声出力装置32より、変動音「レロ〜♪」と、演出図柄38が停止表示したことを示す効果音「ピロッ♪」とが出力されている。なお、演出図柄38の停止表示に伴い、当該変動アイコン表示領域31cに表示されていた当該変動アイコンTIは非表示となり、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図51(h)は、図44のT8のタイミングから図45のT11のタイミング(変動停止期間)が相当する。
次に、図51(i)においては、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されたことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「レロレロ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図51(i)は、図45のT11のタイミングから図46のT18のタイミング(客待ち期間における名残演出実行期間)が相当する。
次に、図51(j)においては、引き続き、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されていることを示している。また、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。一方で、音声出力装置32からは、変動音、効果音は出力されておらず、無音となったことを示している。以上の図51(j)は、図46のT18のタイミング〜(客待ち期間における名残演出実行後期間)が相当する。
図52は、上述の複数種ある演出ステージのうちの他の演出ステージにおける通常変動1実行後の名残演出の実行例(遊技状態は通常遊技状態)を示している。ここで、本実施形態においては、上述の「○○ステージ」の他に、「△△ステージ」や、「□□ステージ」を有している。これらの演出ステージは、例えば、所定回数の遊技が行われたことを条件に「○○ステージ」から「△△ステージ」に移行する仕様でもよいし、例えば、演出ボタン35が操作されたことを条件に「○○ステージ」から「△△ステージ」に移行する仕様でもよい。なお、図52、図53は、通常変動1および通常変動1実行後の実行例を示しているが、通常変動2において同様のことが行われてもよい。
はじめに、図52の(a)〜(e)は、「△△ステージ」の演出態様を示している。「△△ステージ」は、図示はしていないが、背景画像や登場するキャラクタ等は、「△△ステージ」に対応するものが表示される。また、上述の「○○ステージ」とは異なり、演出図柄38の変動表示が横方向に実行される。また、演出図柄38も、上述の「○○ステージ」とは異なり、漢数字の演出図柄38が用いられる。また、変動音も、上述の「○○ステージ」とは異なる変動音が用いられる。なお、図52においては、基本的に(a)、(f)に符号を付し、その他は省略する。また、揺れ変動期間も省略する。
具体的に、図52(a)においては、上中右の演出図柄38が横方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ヒュルル〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
図52(b)においては、上下の演出図柄38が仮停止し、中の演出図柄38が横方向に変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ルルル〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図52(a)、図52(b)は、図42や図43におけるT3のタイミングまで(通常変動期間)が相当する。
図52(c)においては、上中下の演出図柄38が停止表示したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ヒュルヒュル〜♪」、および演出図柄38が停止表示したことを示す効果音「ピロッ♪」が出力されている。なお、演出図柄38の停止表示に伴い、当該変動アイコン表示領域31cに表示されていた当該変動アイコンTIは非表示となり、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図52(c)は、図44のT8のタイミングからT11のタイミング(変動停止期間)が相当する。
図52(d)においては、上中下の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されたことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ヒュ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図52(d)は、図45のT11のタイミングから図46のT18のタイミング(客待ち期間における名残演出実行期間)が相当する。
図52(e)においては、引き続き、上中下の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されていることを示している。また、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。一方で、音声出力装置32からは、変動音、効果音は出力されておらず、無音となったことを示している。以上の図52(e)は、図46のT18のタイミング〜(客待ち期間における名残演出実行後期間)が相当する。
次に、図52の(f)〜(j)は、「□□ステージ」の演出態様を示している。「□□ステージ」は、図示はしていないが、背景画像や登場するキャラクタ等は、「□□ステージ」に対応するものが表示される。また、上述の「○○ステージ」や「△△ステージ」とは異なり、演出図柄38の変動表示が縦方向や横方向でなく、その場で回転する変動表示が行われる。また、変動音も、上述の「○○ステージ」や「△△ステージ」とは異なる変動音が用いられる。
具体的に、図52(f)においては、左中右の演出図柄38が回転して変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ポロロ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
図52(g)においては、左右の演出図柄38が仮停止し、中の演出図柄38が回転して変動表示していることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ロロロ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図52(f)、図52(g)は、図42や図43におけるT3のタイミングまで(通常変動期間)が相当する。
図52(h)においては、左中右の演出図柄38が停止表示したことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ポロ〜♪」、および演出図柄38が停止表示したことを示す効果音「ピロッ♪」が出力されている。なお、演出図柄38の停止表示に伴い、当該変動アイコン表示領域31cに表示されていた当該変動アイコンTIは非表示となり、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図52(h)は、図44のT8のタイミングからT11のタイミング(変動停止期間)が相当する。
図52(i)においては、上中下の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されたことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「ポ〜♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図52(i)は、図45のT11のタイミングから図46のT18のタイミング(客待ち期間における名残演出実行期間)が相当する。
図52(j)においては、引き続き、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されていることを示している。また、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。一方で、音声出力装置32からは、変動音、効果音は出力されておらず、無音となったことを示している。以上の図52(j)は、図46のT18のタイミング〜(客待ち期間における名残演出実行後期間)が相当する。
このように、通常変動1であっても、図49〜図51の「○○ステージ」、図52(a)〜(e)の「△△ステージ」、図52(f)〜(j)の「□□ステージ」によって、変動演出の演出態様(図柄の変動方向や図柄の態様や変動音)を異ならせた。これに伴い、名残演出も、実行時間は全ステージで共通であるものの、演出内容(音)はステージ毎に異なることとなるので、名残演出に対して飽きが生じることを防止できる。
また、各ステージによって変動演出の演出態様(図柄の変動方向や図柄の態様や変動音)は異なるものの、名残演出の実行時間は全ステージで共通であるので、異なるステージ毎に異なる実行時間の名残演出とする必要がないから、制御を簡素化することができる。
なお、効果音を構成する演出図柄38が停止したことを示す音(ピロッ♪)は、図49、図50(全ステージ)で共通している。これにより、演出図柄38が停止表示されたことを明確に把握することができる。もちろん、ステージ毎に異ならせてもよい。
なお、図49〜図51の「○○ステージ」、図52(a)〜(e)の「△△ステージ」、図52(f)〜(j)の「□□ステージ」では、演出図柄38が算用数字と漢数字とで異ならせたが、演出図柄38にキャラクタを付してもよい。例えば、キャラクタと算用数字からなる演出図柄38と、キャラクタと漢数字からなる演出図柄38とで構成してもよいし、算用数字と漢数字の一方のみにキャラクタが付されていてもよい。このように演出図柄38の態様をステージ毎に異ならせても、名残演出の実行時間は全ステージで共通であるので、異なるステージ毎に異なる実行時間の名残演出とする必要がないから、制御を簡素化することができる。
なお、演出図柄38にキャラクタを付す場合、変動演出パターンによって、演出図柄38が仮停止する際に、仮停止態様を異ならせてもよい。具体的には、変動演出パターン5の短縮変動である場合は、左中右の演出図柄38を揃えながら同時に仮停止させ、この場合は、演出図柄38に付されたキャラクタによる動作は行われない。一方、変動演出パターン1の通常変動である場合は、左の演出図柄38、右の演出図柄38、中の演出図柄38の順序で仮停止させ、それぞれの演出図柄が仮停止する際に、演出図柄38に付されたキャラクタによる動作が行われる。例えば、武器を持っているキャラクタであれば、仮停止する際に、武器を構える動作が行われる。これにより、演出図柄38の仮停止の際に、演出興趣を向上させることができる。さらに、短縮変動後に名残演出を行う場合と、通常変動後に名残演出を行う場合とで、名残演出の実行時間を同じ時間とすれば、異なる演出図柄38の停止態様毎に異なる実行時間の名残演出とする必要がないから、制御を簡素化することができる。
なお、上記のような、図49〜図51の「○○ステージ」、図52(a)〜(e)の「△△ステージ」、図52(f)〜(j)の「□□ステージ」といったものに限らず、同じステージであるが、「昼背景」、「夕方背景」、「夜背景」といったように背景チェンジを行う場合、名残時間の実行時間は共通化してよい。具体的には、「昼背景」後に名残演出を実行する場合と、「夜背景」後に名残演出を実行する場合と、で名残時間の実行時間を同一時間とする。このように構成しても、異なる背景毎に異なる実行時間の名残演出とする必要がないから、制御を簡素化することができる。
図53は、図52の変形例であり、図53(i)において、変動音、効果音が出力されていないことを示している。すなわち、図53によれば、「△△ステージ」においては、名残演出が行われるものの、「□□ステージ」においては、名残演出が行われないことを示している。なお、名残演出を実行する演出ステージ、名残演出を実行しない演出ステージは、適宜設定することができる。例えば、「○○ステージ」と、「△△ステージ」とにおいては名残演出が行われるものの、「□□ステージ」においては名残演出が行われないようにしてもよいし、「○○ステージ」においては名残演出が行われるものの、「△△ステージ」と、「□□ステージ」とにおいては名残演出が行われないようにしてもよい。このように、名残演出が行われる演出ステージと、名残演出が行われない演出ステージとを持つことで、演出の変化に富んだ遊技機を提供することができる。
図54〜図58は、名残演出実行期間、または名残演出実行期間のフェードアウト中、または名残演出実行後期間において、例えば、第1始動口14に遊技球が入賞した場合の名残演出の実行例を示すタイムチャートである。なお、図示は省略しているが、図54、図55、図58は、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、「高確率遊技状態」のいずれにおいても発生し得る事象である。
はじめに、図54は、名残演出実行期間に、例えば、第1始動口14に遊技球が入賞した場合の名残演出の実行例を示している。
T12のタイミングは、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、特に、変動音において、「Aメロディ」が出力されていることを示している。ここで、上述した各演出ステージにおける変動音のメロディ構成は、図54でも示すように、BGMの先頭部分を構成するAメロディ、当該Aメロディの後に出力されるBメロディ、当該Bメロディの後に出力されるCメロディ、当該Cメロディの後に出力されるDメロディから構成されており、Dメロディが出力し終えると、再び、Aメロディに戻って、以降繰り返し出力が行われる。また、T12のタイミングでは、各始動口SWの入力を検出していないので、始動口SWはOFFのままであることを示している。
T13のタイミングは、引き続き、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、変動音において、「Aメロディ」が出力されていることを示している。また、T13のタイミングでは、各始動口SWの入力を検出していないので、始動口SWはOFFのままであることを示している。
T14のタイミングは、例えば、第1始動口検出SW14aが遊技球を検出し、客待ち期間を終えて通常変動期間(通常変動1が決定されたとしている)が開始されたことを示している。また、T14のタイミングは、引き続き、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、変動音において、「Aメロディ」が出力されていることを示している。また、T14のタイミングでは、第1始動口検出SW14aが遊技球を検出したので、始動口SWがONに切り替わったことを示している。
なお、T14のタイミングでは、Aメロディの出力時間が経過していないので、引き続き、Aメロディを出力するようにしている。よって、T14のタイミングでBメロディが出力されていれば、Bメロディが出力され、T14のタイミングが、AメロディからBメロディに切り替わるタイミングであれば、Bメロディが出力されることとなる。
T14−1のタイミングは、通常変動期間の実行中を示しており、特に、変動音において、Aメロディの出力時間を終えて、Bメロディに切り替わったことを示している。よって、通常変動期間の途中であっても、AメロディからBメロディに切り替えて、変動音の出力が行われることとなる。
このように、名残演出実行期間において各始動口への新たな入賞があった場合(図54のT14のタイミング)、新たな変動演出における変動音、特に変動音のメロディについて、各始動口SWが遊技球を検出したときに出力していたメロディをそのまま継続して出力するようにしたので(図54のT14のタイミングで示すように、Aメロディを継続させて出力するようにしたので)、前回の変動演出の終了〜名残演出の実行〜新たな変動演出の実行と、聴覚上、あたかも一連の変動演出が続いているような感覚を付与することができる。
次に、図55は、名残演出実行期間のフェードアウト中に、例えば、第1始動口14に遊技球が入賞した場合の名残演出の実行例を示している。
T16のタイミングは、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、特に、変動音を構成するAメロディが徐々に消音となっている。また、T16のタイミングでは、各始動口SWの入力を検出していないので、始動口SWはOFFのままであることを示している。
T17のタイミングは、引き続き、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、特に、変動音を構成するAメロディが徐々に消音となっている。また、T17のタイミングでは、各始動口SWの入力を検出していないので、始動口SWはOFFのままであることを示している。
T17−1のタイミングは、例えば、第1始動口検出SW14aが遊技球を検出し、客待ち期間を終えて通常変動期間(通常変動1が決定されたとしている)が開始されたことを示している。また、T17−1のタイミングは、フェードアウトの途中であるため、当該タイミングより、フェードインさせて、徐々に変動音、効果音に係る音量を増大させるようにしている。また、T17−1のタイミングでは、当該タイミングで出力していたAメロディの出力時間が経過していないので、引き続き、Aメロディを出力するようにしている。これにより、変動音に関して、Aメロディに係る音量が徐々に増大していくこととなる(T17−2のタイミング参照)。また、T17−1のタイミングでは、第1始動口検出SW14aが遊技球を検出したので、始動口SWがONに切り替わったことを示している。
T17−3のタイミングは、通常変動期間の実行中を示しており、特に、変動音において、Aメロディの出力時間を終えて、Bメロディに切り替わったことを示している。よって、通常変動期間の途中であっても、AメロディからBメロディに切り替えて、変動音の出力が行われることとなる。
このように、名残演出実行期間のフェードアウト中において各始動口への新たな入賞があった場合(図55のT17−1のタイミング)、新たな変動演出における変動音、特に変動音のメロディについて、各始動口SWが遊技球を検出したときに出力していたメロディをそのまま継続して出力するようにしたので(図55のT17−1のタイミングで示すように、Aメロディを継続させて出力するようにしたので)、前回の変動演出の終了〜名残演出の実行〜新たな変動演出の実行と、聴覚上、あたかも一連の変動演出が続いているような感覚を付与することができる。
また、新たな変動演出において継続して出力する変動音のメロディに係る音量について、フェードインさせて徐々に増大させていくので、フェードアウト中からいきなり最大音量で出力されることがなく、遊技者に驚きを与えてしまうことを防止できる。なお、フェードインさせずに、いきなり最大音量で出力するようにしてもよい。
次に、図56は、名残演出実行期間後に、例えば、第1始動口14に遊技球が入賞した場合の名残演出の実行例(遊技状態は通常遊技状態)を示している。
T17のタイミングは、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、特に、変動音を構成するBメロディが徐々に消音となっている。また、T17のタイミングでは、第1始動口SW14aの入力を検出していないので、第1始動口SW14aはOFFのままであることを示している。また、遊技状態バッファ「00H」がONとなっており、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない、いわゆる通常遊技状態であることを示している。
T17−1のタイミングは、引き続き、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、徐々に消音となりつつ、Bメロディの出力時間を終えて、Cメロディに切り替わったことを示している。よって、客待ち期間の途中であっても、BメロディからCメロディに切り替えて、変動音の出力が行われることとなる。また、T17−1のタイミングでは、第1始動口SW14aの入力を検出していないので、第1始動口SW14aはOFFであり、遊技状態バッファ「00H」がONであることを示している。
T18のタイミングは、変動音、効果音がOFFとなり、無音となったことを示しており、Cメロディが出力時間を終えていない場合でも、変動音、効果音がOFFとなり、無音となっている。また、T18のタイミングでは、第1始動口SW14aの入力を検出していないので、第1始動口SW14aはOFFであり、遊技状態バッファ「00H」がONであることを示している。
T19のタイミングは、変動音、効果音がOFFとなっているときに、第1始動口検出SW14aが遊技球を検出し、客待ち期間を終えて通常変動期間(通常変動1が決定されたとしている)が開始されたことを示している。また、T19のタイミングよりフェードインさせて、徐々に変動音、効果音に係る音量を増大させるようにしている。また、T18のタイミングで、変動音のCメロディの出力時間が経過していない状態でOFFとしたが、一旦、無音となった後、変動演出を実行する場合は、常にメロディ構成の先頭部分であるAメロディから出力するように構成している。
このように、通常遊技状態における名残演出実行期間後(無音であるとき)において第1始動口14への新たな入賞があった場合(図56のT19のタイミング)、新たな変動演出における変動音、特に変動音のメロディについて、常にメロディ構成の先頭部分であるAメロディから出力するように構成したので(図56のT19のタイミングで示すように、Aメロディから出力するようにしたので)、名残演出を終えた後は、新たな変動演出が開始されたことを遊技者に明確に把握させることができる。
なお、T19のタイミングで、フェードインさせてAメロディを出力するようにしたが、フェードインさせずに、いきなり最大音量でAメロディを出力してもよい。また、図56においては、遊技状態バッファが「00H」のときに、第1始動口14へ遊技球が入賞した場合を例に挙げて説明したが、遊技状態バッファが「00H」のときに、第2始動口15へ遊技球の入賞した場合に同様のことを行ってもよい。
次に、図57は、名残演出実行期間後に、例えば、第2始動口15に遊技球が入賞した場合の名残演出の実行例(遊技状態は、時短遊技状態、または高確率遊技状態)を示している。
T17のタイミングは、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、特に、変動音を構成するBメロディが徐々に消音となっている。また、T17のタイミングでは、第2始動口SW15aの入力を検出していないので、第2始動口SW15aはOFFのままであることを示している。また、遊技状態バッファ「02H」がON、または、「03H」がONとなっており、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない、いわゆる時短遊技状態であること、または、時短遊技フラグがセットされていて高確率遊技フラグもセットされている高確率遊技状態であることを示している。
T17−1のタイミングは、引き続き、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、徐々に消音となりつつ、Bメロディの出力時間を終えて、Cメロディに切り替わったことを示している。よって、客待ち期間の途中であっても、BメロディからCメロディに切り替えて、変動音の出力が行われることとなる。また、T17−1のタイミングでは、第2始動口SW15aの入力を検出していないので、第2始動口SW15aはOFFであり、遊技状態バッファ「02H」、または「03H」がONであることを示している。
T18のタイミングは、変動音、効果音がOFFとなり、無音となったことを示しており、Cメロディが出力時間を終えていない場合でも、変動音、効果音がOFFとなり、無音となっている。また、T18のタイミングでは、第2始動口SW15aの入力を検出していないので、第2始動口SW15aはOFFであり、遊技状態バッファ「02H」、または「03H」がONであることを示している。
T19のタイミングは、変動音、効果音がOFFとなっているときに、第2始動口検出SW17aが遊技球を検出し、客待ち期間を終えて通常変動期間(通常変動1が決定されたとしている)が開始されたことを示している。また、T19のタイミングよりフェードインさせて、徐々に変動音、効果音に係る音量を増大させるようにしている。また、T18のタイミングで、変動音のCメロディの出力時間が経過していない状態でOFFとしたが、一旦、無音となった後、変動演出を実行する場合は、常にメロディ構成の先頭部分であるAメロディから出力するように構成している。
なお、T19のタイミングで、フェードインさせてAメロディを出力するようにしたが、フェードインさせずに、いきなり最大音量でAメロディを出力してもよい。また、図57においては、遊技状態バッファが「02H」、または「03H」のときに、第2始動口15へ遊技球が入賞した場合を例に挙げて説明したが、遊技状態バッファが「02H」、または「03H」のときに、第1始動口14へ遊技球の入賞した場合に同様のことを行ってもよい。
このように、時短遊技状態や高確率遊技状態における名残演出実行期間後(無音であるとき)において第2始動口15への新たな入賞があった場合(図57のT19のタイミング)、新たな変動演出における変動音、特に変動音のメロディについて、常にメロディ構成の先頭部分であるAメロディから出力するように構成したので(図57のT19のタイミングで示すように、Aメロディから出力するようにしたので)、名残演出を終えた後は、新たな変動演出が開始されたことを遊技者に明確に把握させることができる。
また、図56で示す通常遊技状態、図57で示す時短遊技状態、または高確率遊技状態のいずれであっても、名残演出実行期間後(無音であるとき)において各始動口への新たな入賞があった場合、常にメロディ構成の先頭部分であるAメロディから出力するように構成したので、遊技状態によって制御処理等を変更する必要がなく、制御を簡素化できる。
次に、図58は、名残演出実行期間後に、例えば、第1始動口14に遊技球が入賞した場合の名残演出の実行例の変形例を示している。
つまり、上述の図56、図57においては、名残演出実行後期間における始動口への新たな入賞が行われた場合、常にメロディ構成の先頭部分であるAメロディから出力するように構成した。これに対して、図58で示すように、T18のタイミングで変動音、効果音をOFFにするものの、ミュートをかけてOFFにすることで、T18のタイミング以降もCメロディの再生を続けるように構成する(ただし、可聴音量で再生されていない)。そして、始動口への新たな入賞が行われたタイミング(T19のタイミング)で、再生しているメロディ(図58の例であればCメロディ)を可聴音量で出力するように構成する。
このように構成することで、名残演出を終えた後、始動口へ遊技球が入賞するタイミングによって、再度出力される変動音のメロディに変化をつけることができるので、遊技者に意外性を付与することができる。
図59〜図63は、名残演出実行期間と各種操作との関係を示すタイムチャートである。なお、図示は省略しているが、図59〜図63は、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、「高確率遊技状態」のいずれにおいても発生し得る事象である。
図59は、名残演出実行期間と、音量調整・光量調整の操作有効期間との関係を示している。
T11のタイミングは、変動音、効果音がONであり、音量調整・光量調整もともに「可」であることを示している。なお、図示していないが、音量調整・光量調整は、T11のタイミングに至るまでも(特に変動演出が行われているときも)「可」となっており、T11のタイミング以降も引き続き「可」となっている。
また、以降のT12のタイミングから、名残演出実行期間の終了タイミングであるT18のタイミングに至るまでも、引き続き、音量調整・光量調整が「可」であることを示している。また、名残演出実行後期間(T18のタイミング〜)においても、引き続き、音量調整・光量調整が「可」であることを示している。
このように、名残演出実行期間であっても、名残演出実行後期間であっても、音量調整・光量調整を一律「可」としておくことで、遊技者が任意のタイミングで音量調整・光量調整を行うことができるので、利便性を向上させることができる。
また、特に、名残演出実行期間(特にT11のタイミングからT14のタイミング)において音量調整を「可」としておくことで、名残演出において出力されている変動音を聴取しながら(聴きながら)音量を調整できるので、実際に、新たな変動演出が開始されたときの音量を想定しながら音量調整を行うことができる。
また、名残演出実行期間、名残演出実行後期間によって、音量調整・光量調整を「可」としたり、「不可」としたりすることがなく、一律「可」としているので、変更する処理を不要とすることで制御を簡素化することができる。
なお、名残演出実行期間も、名残演出実行後期間も一律音量調整・光量調整を「可」としたが、図59の変形例で示すように、名残演出実行期間において音量調整・光量調整を「不可」として、名残演出実行後期間において音量調整・光量調整を「可」としてもよい。例えば、名残演出実行期間において音量調整が行われ、最も低い音量値に設定されると、名残演出を実行する意義が損なわれてしまい兼ねないが、名残演出実行期間において音量調整・光量調整を「不可」として、名残演出実行後期間において音量調整・光量調整を「可」とすることで、このような事態を防止できる。
図60、図61は、名残演出実行期間において、音量調整操作、光量調整操作が行われた場合の名残演出実行期間の時間と、名残演出実行期間において、音量調整操作、光量調整操作が行われなかった場合の名残演出実行期間の時間と、の関係を示している。なお、基本的な構成は、図59と同一であるため、要部のみを説明する。
図60においては、T12−1のタイミングで実際に遊技者により十字ボタン36における上下ボタンが操作され、音量調整が行われたことを示している。同様に、T14のタイミングで実際に遊技者により十字ボタン36における左右ボタンが操作され、光量調整が行われたことを示している。そして、音量調整操作、光量調整操作の両方の操作が行われた場合、またはいずれか一方の操作が行われた場合、またはいずれかの操作が複数回行われた場合等の名残演出実行期間の時間を「A」とする。
図61においては、音量調整操作、光量調整操作の両方の操作が行われていないことを示しており、音量調整操作、光量調整操作の両方の操作が行われていない場合の名残演出実行期間の時間を「B」とする。そして、図61に示すように、時間「A」と時間「B」とは同じ時間であることを示している。すなわち、名残演出実行期間において、音量調整操作、光量調整操作の両方の操作が行われた場合、またはいずれか一方の操作が行われた場合、またはいずれかの操作が複数回行われた場合等であっても、名残演出実行期間において、一切音量調整操作や光量調整操作が行われなかった場合であっても、名残演出実行期間の時間そのものは変わらず、上述した360フレーム分、約12秒となっている。
このように構成することで、音量調整操作、光量調整操作の有無により、名残演出実行期間における時間等を変更する必要(例えば、操作有の場合に、名残演出実行期間を延長する必要)がなく、制御を簡素化することができる。
なお、名残演出実行期間において、音量調整操作、光量調整操作の両方の操作が行われた場合、またはいずれか一方の操作が行われた場合、またはいずれかの操作が複数回行われた場合等において、名残演出実行期間を延長するようにしてもよい。
図62は、名残演出実行期間と、メニュー立ち上げ操作の操作有効期間、メニュー立ち上げ操作との関係を示している。
はじめに、「メニュー」とは、後述の図64等で記載しているように、例えば、客待ち期間において演出ボタン35を操作することで立ち上げることができ、プレミア演出(大当たりであることを報知する演出)の実行頻度等を調整可能な「ゲーム性カスタム」や、当該遊技機において、大当たりに期待が持てる演出を紹介する「キー演出紹介」や、演出等を実行するキャラクタを選択可能な「キャラクタ選択」などのアイコンを表示させ、当該アイコンを選択して、各種設定等を行うことができる機能のことである。また、「メニュー」は、例えば、図65等で示すように、画像表示装置31の表示領域全体の60%程度の領域を使用して「メニュー画面」が表示されるので、変動演出が行われているときや、大当たり遊技が行われているときは立ち上げることはできないようになっている。
T11のタイミングは、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、メニュー立ち上げ操作有効期間がOFFからONとなり、メニュー立ち上げ操作が行われておらずOFFとなっていることを示している。
T12のタイミングは、引き続き、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、メニュー立ち上げ操作有効期間がONとなっており、メニュー立ち上げ操作が行われておらずOFFとなっていることを示している。
T12−1のタイミングは、実際に遊技者により演出ボタン35が操作され、メニュー立ち上げ操作が行われたことを示している。そして、T12−1のタイミングより、メニュー画面が立ち上がっている(図示せず)。また、メニュー立ち上げ操作が行われ、メニュー画面が立ち上がっても、引き続き、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、名残演出実行期間は継続している。
T14のタイミングは、引き続き、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、メニュー操作立ち上げ操作有効期間もONのままであるが、変動音、効果音は、当該タイミングよりフェードアウトを開始する。
T18のタイミングは、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、メニュー操作立ち上げ操作有効期間はONのままであり、メニュー立ち上げ操作が行われておらずOFFとなっていることを示している。
T18−1のタイミング、T19のタイミングは、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、メニュー操作立ち上げ操作有効期間はONのままであり、メニュー立ち上げ操作が行われておらずOFFとなっていることを示している。
このように、メニュー立ち上げ操作が行われメニュー画面が表示されても、名残演出を継続して実行することで、メニューから各種設定等を行うにあたり、先の変動演出で出力されていた変動音を聴取しながら(聴きながら)行うことができる。これにより、メニューにおける各種設定等を行う際の専用音(メニュー音)を有さずとも、演出興趣を向上させることができる。
なお、図示はしていないが、図60、図61と同様に、メニュー立ち上げ操作が行われた場合と、メニュー立ち上げ操作が行われなかった場合とで、名残演出実行期間の時間そのものは変更しない。すなわち、メニュー立ち上げ操作が行われた場合の名残演出実行期間は、上述した360フレーム分、約12秒となっており、メニュー立ち上げ操作が行われなかった場合の名残演出実行期間は、上述した360フレーム分、約12秒となっている。これにより、図60、図61で述べた効果と同様の効果が得られる。
なお、メニュー立ち上げ操作が行われても名残演出を継続して実行するようにしたが、図62の変形例1に示すように、メニュー立ち上げ操作が行われた場合は、変動音、効果音をOFFとして、名残演出を終了するようにしてもよい。このように構成すると、遊技者に、メニューにおける各種設定等を集中して行わせることができる。
また、図62の変形例2に示すように、メニュー画面が立ち上がっていた時間分(例えば、図62のT12−1のタイミング〜T14のタイミング)、名残演出実行期間を延長するようにしてもよい。具体的には、メニュー立ち上げ操作が行われた場合、T18のタイミングで名残演出を終了するように構成したが、T18−1のタイミングで名残演出を終了するようにして、名残演出実行期間を延長するようにしてもよい(図62のT18のタイミング〜T18−1のタイミングにわたり延長する)。なお、T18−1のタイミングは、メニュー画面を立ち上げていた時間(各種アイコンの専用画面等も含む)により変動する。このように構成すると、メニューを立ち上げて各種設定等を行っても、そこで使用した時間分が、メニュー終了後に延長して実行されることとなるから、メニューの各種設定等で名残演出の実行が阻害されてしまうことを防止できる。
図63は、名残演出実行期間に各種情報入力が行われた場合の特徴点を示すタイムチャートである。ここで、各種情報入力とは、図63(a)で示す、遊技者による演出ボタン35、十字ボタン36が操作されたことによる情報入力と、図63(b)で示す、遊技球が各始動口へ入賞したことによる情報入力とに大別される。なお、基本的な構成は、図60〜図62と同一であるため、要部のみを説明する。
すなわち、図63(a)に示すように、名残演出実行期間において、遊技者により十字ボタン36の上下ボタンが操作され音量調整が行われた場合、遊技者により十字ボタン36の左右ボタンが操作され光量調整が行われた場合、遊技者により演出ボタン35が操作されメニューが立ち上げられた場合(少なくともこれらのいずれかの操作が行われた場合であっても)、上述したように、名残演出実行期間の時間そのものは変わらず、上述した360フレーム分、約12秒となっており、所定のタイミング(T18のタイミング)で名残演出実行期間が終了するようになっている。また、いずれの操作が行われなかった場合でも、名残演出実行期間の時間そのものは変わらず、上述した360フレーム分、約12秒となっており、所定のタイミング(T18のタイミング)で名残演出実行期間が終了するようになっている。
なお、名残演出実行期間において、音量調整を行うにあたり遊技者により十字ボタン36の上下ボタンが操作されると、現在の設定音量に応じた音(例えば、「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」という音のうち現在の設定音量に応じた音)が発せられる。同様に、光量調整を行うにあたり遊技者により十字ボタン36の左右ボタンが操作されると、現在の設定光量に応じた音(例えば、「ピ」「ポ」「パ」という音のうち現在の設定光量に応じた音)が発せられる。また、名残演出実行期間において、メニュー操作を行うにあたり遊技者により演出ボタン35が操作されると、メニュー立ち上げ音(例えば、「ピコッ」という音)が発生される。これらの発せられる音は、「第3演出」を構成する。
一方で、図63(b)に示すように、名残演出実行期間において、遊技球が、第1始動口14、または、第2始動口15に入賞した場合(T12−1のタイミングで始動口SWがONになった場合)、変動音、効果音を継続してONとして、客待ち期間を終えて、新たな通常変動期間(通常変動1が決定されたとしている)を開始する。この場合、名残演出実行期間は、T12−1のタイミングで終了したこととなる。すなわち、図63(b)の例であれば、遊技球が各始動口へ入賞したことによる情報入力が行われた場合は、名残演出実行期間は、所定のタイミング(T18のタイミング)で終了せず、T12−1のタイミングで終了することになる。まとめると、名残演出実行期間において、遊技者による演出ボタン35、十字ボタン36が操作されたことによる情報入力が行われた場合は、名残演出実行期間は所定のタイミングで終了するが、遊技球が各始動口へ入賞したことによる情報入力が行われた場合は、名残演出実行期間は所定のタイミングで終了しない、ということになる。
また、遊技球が、第1始動口14、または、第2始動口15に入賞した場合は、特段、入賞音等は発生しないようになっており、新たな演出は発生しない。すなわち、名残演出実行期間において、音量調整等に伴う操作入力がされた場合は、「第3演出」(現在の設定音量に応じた音等)を開始するが、名残演出実行期間において、始動口入賞に伴う入力がされた場合は、「第3演出」を開始しない、ということになる。
このように、入力される情報の種類によって、名残演出実行期間が所定のタイミングで終了する場合と、名残演出実行期間が所定のタイミングで終了しない場合とがあるので、演出の変化に富んだ遊技機を提供することができる。
また、入力される情報の種類によって、「第3演出」の実行有無を定めることにより、入力される情報の種類に応じた的確な演出を実行することができる。
ここで、図79、図80を用いて、図63の変形例について説明する。図79においては、各種情報入力として、(a)エラー検知を示す情報入力と、(b)遊技球が各始動口へ入賞したことによる情報入力とに大別される。なお、基本的な構成は、図60〜図63と同一であるため、要部のみを説明する。
はじめに、図80に示すように、遊技機1においては各種エラーが検知され、各種エラーが検知されると、音声出力装置32等を用いてエラー報知が行われる。各種エラーの一例としては、遊技盤2に設けられた図示しない磁気センサが異常な磁気を検知した場合に発生する「磁気異常」と、遊技盤2に設けられた図示しない電波センサが異常な電波を検知した場合に発生する「電波異常」と、扉開放SW133がガラス枠50等の開放を検知した場合に発生する「枠開放」と、ガラス枠50の裏面に設けられた図示しない満杯検知SWが遊技球200の満杯状態を検知した場合に発生する「皿満杯」とが挙げられる。なお、図80は、あくまで客待ち状態において発生し得る各種エラーを列挙しているだけで、その他にも記載していない各種エラーが発生し得る。
そして、これらのエラーが発生すると、演出制御基板120は、(例えば、主制御基板110から送信された)エラー指定コマンドを受信する。例えば、「磁気異常」が検知された場合は、磁気異常用のエラー指定コマンドを受信し、演出制御部120mから、表示/音声制御部150やランプ/駆動制御部160に対して、「磁気異常用の報知開始コマンド」が送信される。これにより、音声出力装置32より、図80(b)で示すように、「磁気異常です」という音声と、サイレン音が出力され、枠用照明装置34bが「磁気異常」を報知する発光パターンで発光する。なお、その他のエラーについても図80に示すような報知態様にてエラー報知が行われる。
また、各種エラーには、エラーの軽重が設定されており、不正が行われている可能性が高い場合のエラーは、「重」が設定され、不正が行われている可能性が低い場合のエラーは、「軽」が設定されている。具体的には、「磁気異常」、「電波異常」、「枠開放」は「重」が設定され、「皿満杯」は「軽」が設定されている。
さらに、各種エラーの優先順位が設定されており、本実施形態においては、「磁気異常」が優先順位の高いエラーとして設定されており、次いで、「電波異常」、「枠開放」、「皿満杯」という順位となっている。このような優先順位の設定により、複数のエラーが同時に発生した場合に、いち早く解消すべきエラーを管理者に認識させることができる。
そして、図79(a)に示すように、名残演出実行期間のタイミングT12−1においてエラー入力が行われると、名残演出実行期間であってもエラー報知音をONとする。なお、このエラー報知音は、「第3演出」を構成している。
つまり、図79(a)のタイミング12−1から、報知音、効果音、エラー報知音がともにONとなっている。このとき、エラー報知音が聴取できるように、エラー報知音>変動音、効果音の音量値の関係で出力されることが好ましい。例えば、報知音、効果音は音量調整で設定された音量値にて出力されるが、エラー報知音は、報知音、効果音を上回る音量値にて出力させてもよいし、エラー報知音は音量調整で設定された音量値にて出力されるが、報知音、効果音は、エラー音を下回る音量値にて出力させてもよいし、完全に消音にしてもよい。また、エラーの軽重によって、調整するようにしてもよい。例えば、「磁気異常」の場合には、報知音、効果音を停止させて、「皿満杯」の場合には、報知音、効果音を停止させなくてもよい。
また、このようなエラー入力が行われた場合であっても、上述したように、名残演出実行期間の時間そのものは変わらず、上述した360フレーム分、約12秒となっており、所定のタイミング(T18のタイミング)で名残演出実行期間が終了するようになっている。なお、エラー報知音はエラーが解消されるとOFFになる。
図79(b)は、図63(b)と同様であるため、説明を省略する。すなわち、図63同様、名残演出実行期間において、エラーが検知されたことによる情報入力が行われた場合は、名残演出実行期間は所定のタイミングで終了するが、遊技球が各始動口へ入賞したことによる情報入力が行われた場合は、名残演出実行期間は所定のタイミングで終了しない、ということになる。
また、遊技球が、第1始動口14、または、第2始動口15に入賞した場合は、特段、入賞音等は発生しないようになっており、新たな演出は発生しない。すなわち、名残演出実行期間において、エラーが検知されたことによる情報入力がされた場合は、「第3演出」(エラー報知音)を開始するが、名残演出実行期間において、始動口入賞に伴う入力がされた場合は、「第3演出」を開始しない、ということになる。
このように、入力される情報の種類によって、名残演出実行期間が所定のタイミングで終了する場合と、名残演出実行期間が所定のタイミングで終了しない場合とがあるので、演出の変化に富んだ遊技機を提供することができる。
また、入力される情報の種類によって、「第3演出」の実行有無を定めることにより、入力される情報の種類に応じた的確な演出を実行することができる。
図64〜図68は、図59〜図63のタイムチャートの内容が、実際に画像表示装置31や音声出力装置32においてどのように展開されるかを示したアニメーション図である。
はじめに、図64は、名残演出実行期間において、遊技者により十字ボタン36が操作され音量調整が行われた場合を示すアニメーション図である。
図64(a)は、客待ち期間において、音声出力装置32より変動音「ル〜♪」が出力されており、名残演出が実行されていること(名残演出実行期間)を示している。なお、図64(a)は、例えば、図60のT11のタイミング〜T12−1のタイミングが相当する。
図64(b)は、客待ち期間において、遊技者により十字ボタン36の上ボタンが操作され、音量値を増大させる音量調整操作が行われたことを示している。なお、図64(b)は、例えば、図60のT12−1のタイミングが相当する。
図64(c)は、客待ち期間において、遊技者により十字ボタン36の上ボタンが操作され、音量値が増大したことを示している。このとき、音声出力装置32より変動音「ルル〜♪」が出力されており、名残演出が実行されていることを示している。また、変動音「ルル〜♪」は、上述の音量値を増大させる音量調整操作が反映されて、図64(a)で示す変動音「ル〜♪」よりも大きな音量値(図64の例では、音量値レベル「4」)にて出力されていることを示している。
また、音量値が変化したことを報知する効果音「ピ♪」が音声出力装置32より出力されている。この音量値が変化したことを報知する効果音「ピ♪」も、上述の音量値レベル「4」にて出力されており、例えば、音量値レベル「5」に変更した場合は、図64(c)で示す効果音よりも大きな音量値で効果音が出力される。
また、音量値が変化したことを報知する音量値レベルゲージ画像31gが画像表示装置31に表示されており、図64(c)の例では、5つある領域のうち、4つが黒塗りで塗りつぶされていて、音量値レベルが「4」であることを報知している。
また、音量値レベルゲージ画像31gの表示に伴い、左中右の演出図柄38(「3」「2」「5」)や、背景画像31hが、図64(a)よりも目立たない表示(薄い色での表示)となり、音量値レベルゲージ画像31gを強調している。
なお、図64(c)で表示した音量値レベルゲージ画像31gは、十字ボタン36の上下ボタンが操作されてから所定時間にわたり新たな操作が行われなかった場合に消去してもよいし、各始動口へ遊技球が入賞した場合に消去してもよいし、演出ボタン35が操作された場合に消去してもよい。
図64(d1)は、客待ち期間において、音声出力装置32より変動音が出力されていないことを示しており、名残演出が実行されていないこと(名残演出実行後期間)を示している。なお、図64(a)、(b)、(c)、(d1)の流れは、例えば、図60で示す音量調整が行われた場合が相当する。
一方で、図64(d2)は、図64(a)から音量調整操作等が行われなかった場合を示しており、図64(a)、(d2)の流れは、例えば、図61で示す音量調整が行われなかった場合が相当する。
すなわち、図64(d1)は、例えば、図60のT18のタイミングに相当し、図64(d2)は、例えば、図61のT18のタイミングに相当しており、図64(a)、(b)、(c)、(d1)までの名残演出実行期間と、図64(a)、(d2)までの名残演出実行期間とは、同じ時間である。
これにより、上述したように、音量調整操作、光量調整操作の有無により、名残演出実行期間における時間等を変更する必要(例えば、操作有の場合に、名残演出実行期間を延長する必要)がなく、制御を簡素化することができる。
次に、図65は、名残演出実行期間において、遊技者により演出ボタン35が操作されメニューが立ち上げられた場合を示すアニメーション図である。
図65(a)は、客待ち期間において、音声出力装置32より変動音「ル〜♪」が出力されており、名残演出が実行されていること(名残演出実行期間)を示している。なお、図65(a)は、例えば、図62のT11のタイミング〜T12−1のタイミングが相当する。
図65(b)は、客待ち期間において、遊技者により演出ボタン35が操作され、メニュー立ち上げ操作が行われたことを示している。なお、図65(b)は、例えば、図62のT12−1のタイミングが相当する。
図65(c)は、客待ち期間において、遊技者により演出ボタン35が操作され、メニュー画面31fが表示され、メニューが立ち上がったことを示している。このとき、音声出力装置32より変動音「ルル〜♪」が出力されており、名残演出が実行されていることを示している。
なお、図65(c)の例では、メニューを立ち上げると、選択カーソル画像が「ゲーム性カスタム」に位置しており、ここで演出ボタン35を操作すると、「ゲーム性カスタム」のアイコンが選択され、「ゲーム性カスタム」専用画像が表示される。一方で、十字ボタン36の下ボタンを1回操作すると、選択カーソル画像が「キー演出紹介」のアイコンに移動し、さらに十字ボタン36の下ボタンを1回操作すると、選択カーソル画像が「キャラクタ選択」のアイコンに移動するようになっている。
図65(d1)は、客待ち期間において、メニューが立ち上がった状態で、音声出力装置32より変動音が出力されていないことを示しており、名残演出が実行されていないこと(名残演出実行後期間)を示している。なお、図65(a)、(b)、(c)、(d1)の流れは、例えば、図62で示すメニュー立ち上げ操作が行われた場合が相当する。
一方で、図65(d2)は、図65(a)からメニュー立ち上げ操作が行われなかった場合を示しており、図65(a)、(d2)の流れは、例えば、図62の説明で述べたメニュー立ち上げ操作が行われなかった場合が相当する。
すなわち、図65(a)、(b)、(c)、(d1)までの名残演出実行期間と、図65(a)、(d2)までの名残演出実行期間とは、同じ時間である。これにより、図64で述べた効果と同様の効果が得られる。
また、上述したように、メニュー立ち上げ操作が行われメニュー画面が表示されても、名残演出を継続して実行することで、メニューから各種設定等を行うにあたり、先の変動演出で出力されていた変動音を聴取しながら(聴きながら)行うことができる。これにより、メニューにおける各種設定等を行う際の専用音(メニュー音)を有さずとも、演出興趣を向上させることができる。
ここで、図65(c)に示すように、メニュー画面31fは、画像表示装置31の表示領域全体の60%程度の領域を使用して表示されるので、メニュー画面31fの表示と重ならない残りの40%程度の領域に表示された演出図柄38の一部(図65の例であれば、左の「3」図柄と右の「5」図柄)や、背景画像31hが視認可能となっている。この視認可能である演出図柄38の一部や背景画像31hは、前回の変動演出に係るものであるため、併せて変動音についても、前回の変動演出で出力していた変動音を継続して出力することで(名残演出を実行することで)、より前回の変動演出が継続しているような感覚を付与することができる(前回の変動演出に係る表示物が視認可能であるが故に、名残演出を実行する意義が生じる)。
次に、図66は、名残演出実行期間において、遊技者により演出ボタン35が操作されメニューが立ち上げられた場合を示すアニメーション図であり、特に、図65のアニメーション図とは表示態様が一部異なっているため、要部のみを説明する。
すなわち、図66(c)に示すように、メニュー画面31fについても、選択カーソル画像が位置する「ゲーム性カスタム」以外の、「キー演出紹介」のアイコンと、「キャラクタ選択」のアイコンと、「メニュー」のアイコンと、「戻る」のアイコンとが透過しており、背面側に表示されている演出図柄38や背景画像31hを視認可能としている(つまり、図65よりも演出図柄38や背景画像31hの視認可能となる領域が大きい)。なお、選択カーソル画像についても、縁の部分以外を透過させて、背面側に表示されている演出図柄38や背景画像31hを視認可能としてもよい。
このように構成しても、図65で述べた、より前回の変動演出が継続しているような感覚を付与することができる(前回の変動演出に係る表示物が視認可能であるが故に、名残演出を実行する意義が生じる)といった効果を奏する。
なお、図66(a)、(b)、(c)、(d1)の流れは、例えば、図62で示すメニュー立ち上げ操作が行われた場合が相当する。
一方で、図66(d2)は、図66(a)からメニュー立ち上げ操作が行われなかった場合を示しており、図66(a)、(d2)の流れは、例えば、図62の説明で述べたメニュー立ち上げ操作が行われなかった場合が相当する。
すなわち、図66(a)、(b)、(c)、(d1)までの名残演出実行期間と、図66(a)、(d2)までの名残演出実行期間とは、同じ時間である。これにより、図64で述べた効果と同様の効果が得られる。
また、上述したように、メニュー立ち上げ操作が行われメニュー画面が表示されても、名残演出を継続して実行することで、メニューから各種設定等を行うにあたり、先の変動演出で出力されていた変動音を聴取しながら(聴きながら)行うことができる。これにより、メニューにおける各種設定等を行う際の専用音(メニュー音)を有さずとも、演出興趣を向上させることができる。
次に、図67は、名残演出実行期間において、遊技者により演出ボタン35が操作されメニューが立ち上げられた場合を示すアニメーション図であり、特に、図65のアニメーション図とは表示態様が一部異なっているため、要部のみを説明する。
すなわち、図67(c)に示すように、表示領域の全域がメニュー画面31fとなっており、図67(a)で視認可能となっていた演出図柄38や背景画像31hを視認不能としている。また、図67(c)においては、図65や図66とは異なり、音声出力装置32より変動音が出力されていないことを示しており、名残演出が実行されていないこと(名残演出実行後期間)を示している。なお、図67(c)は、例えば、図62の変形例1が相当する。
ここで、図65や図66は、メニュー画面31fが画像表示装置31の表示領域全体の60%程度の領域を使用して表示されるので、メニュー画面31fの表示と重ならない残りの40%程度の領域に表示された演出図柄38の一部(図65の例であれば、左の「3」図柄と右の「5」図柄)や、背景画像31hが視認可能であった。そして、この視認可能である演出図柄38の一部や背景画像31hは、前回の変動演出に係るものであるため、併せて変動音についても、前回の変動演出で出力していた変動音を継続して出力することで(名残演出を実行することで)、より前回の変動演出が継続しているような感覚を付与していた。
これに対して、図67で示すように、メニュー画面31fが画像表示装置31の表示領域全体を用いて表示される場合は、前回の変動演出に係る演出図柄38の一部や背景画像31hが視認不能となるため、併せて変動音についても、メニューの立ち上げに伴って停止するようにした(名残演出を終了するようにした)。
これにより、上述したように、遊技者に、メニューにおける各種設定等を集中して行わせることができる。
また、前回の変動演出に係る表示物が視認不能であるが故に、名残演出を実行しないことで、他の場面において名残演出を実行する意義を明確にすることができる。
次に、図68は、名残演出実行期間において、遊技者により演出ボタン35が操作されメニューが立ち上げられた場合を示すアニメーション図であり、特に、図65のアニメーション図とは表示態様が一部異なっているため、要部のみを説明する。
すなわち、図68(a)、(b)、(c)、(d1)、(e)の流れは、名残演出実行期間において、遊技者により演出ボタン35が操作されメニューが立ち上げられた場合の、名残演出の終了時点(e)を表しており、図68(a)、(d2)の流れは、名残演出実行期間において、メニューが立ち上げられなかった場合の、名残演出の終了時点(d2)を表している。なお、図68(a)、(b)、(c)、(d1)、(e)の流れは、例えば、図62の変形例2に相当し、特に図68(e)は、図62の変形例2におけるT18−1に相当する。一方、図68(a)、(d2)の流れは、例えば、図62の説明で述べたメニュー立ち上げ操作が行われなかった場合が相当する。
つまり、図68(a)、(b)、(c)、(d1)、(e)の流れは、名残演出実行期間において、遊技者により演出ボタン35が操作されメニューが立ち上げられた場合の、名残演出実行期間の延長を表しており、図68(a)、(d2)の流れは、名残演出実行期間において、メニューが立ち上げられなかった場合の、名残演出実行期間の延長なしを表している。
これにより、上述したように、メニューを立ち上げて各種設定等を行っても、そこで使用した時間分が、メニュー終了後に延長して実行されることとなるから、メニューの各種設定等で名残演出の実行が阻害されてしまうことを防止できる。
図69は、名残演出と盤用照明装置・枠用照明装置の発光パターンとの関係を示すタイムチャートである。なお、図示は省略しているが、図69は、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、「高確率遊技状態」のいずれにおいても発生し得る事象である。
T16のタイミングは、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、盤用照明装置34aが発光パターン1で発光制御されており、枠用照明装置34bが発光パターン1で発光制御されていることを示している。
T17のタイミングは、引き続き、変動音、効果音がフェードアウトしていることを示しており、盤用照明装置34aが発光パターン1で発光制御されており、枠用照明装置34bが発光パターン1で発光制御されていることを示している。
T18のタイミングは、変動音、効果音がOFFとなり、無音となったことを示しており、盤用照明装置34aが発光パターン1で発光制御されており、枠用照明装置34bが発光パターン1で発光制御されていることを示している。
T19のタイミングは、引き続き、変動音、効果音がOFFであり、盤用照明装置34aが発光パターン1で発光制御されており、枠用照明装置34bが発光パターン1で発光制御されていることを示している。
T20のタイミングは、引き続き、変動音、効果音がOFFであり、盤用照明装置34aが発光パターン1で発光制御されており、枠用照明装置34bが発光パターン1で発光制御されていることを示している。
このように、特にT18のタイミングで名残演出が終了した場合でも、盤用照明装置34a、枠用照明装置34bは、発光パターン1を継続するので、名残演出の終了を見て、発光パターンを切り替える制御を不要とすることができ、制御を簡素化できる。
なお、発光パターン1や発光パターン2は、前回の変動演出において、盤用照明装置34aや枠用照明装置34bを発光制御していた発光パターンを継続したものであってもよい。これにより、各種照明装置によっても、前回の変動演出が継続しているような感覚を付与することができる。
一方で、発光パターン1や発光パターン2は、客待ち期間が開始されたときから発光制御が開始される発光パターンであってもよい。これにより、各種照明装置においては、客待ち期間に特化した発光を行うこととなるので、客待ち期間に対応する演出を担保することができる。
なお、図69の変形例に示すように構成してもよい。すなわち、特にT18のタイミングで名残演出が終了した場合でも、盤用照明装置34a、枠用照明装置34bは、発光パターン1を継続するように構成したが、T18のタイミングで名残演出が終了した場合に、発光パターン1から発光パターン2に切り替えてもよい。
このように構成すると、名残演出の終了を見て、発光パターンを切り替える制御が必要であるものの、名残演出の終了で発光パターンが切り替わるので、遊技者に名残演出の終了を把握させ易くすることができる。
なお、図69の変形例では、盤用照明装置34aと、枠用照明装置34bとの発光パターンをともに切り替えるようにしたが、何れか一方の発光パターンを切り替えて、他方の発光パターンを切り替えなくても、上述の効果と同様の効果が得られる。
図70〜図72は、「通常遊技状態」において「SPSPリーチ(ハズレ)変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)を示すタイムチャートである。なお、図70〜図72は、一例として、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」の実行例を示しているが、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」に限らず、「SPリーチ(ハズレ)変動」(図10等参照)であってもよい。また、図70〜図72の基本的構成(例えば、変動音の定義等)は、図42〜図46と同様であるため、ここでの説明は省略する。
はじめに、図70は、一例として、変動パターン8(図10参照)のSPSPリーチ(ハズレ)の実行例を示している。図70において、T1のタイミングは、変動演出が開始されてから448フレーム目となるタイミングであってSPSPリーチ変動が行われるSPSPリーチ変動期間(約40秒)の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データh(背景画像、SPSPリーチ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データgの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置にはSPSPリーチ変動演出表示画面gが表示された状態となる。
T2のタイミングは、変動演出が開始されてから449フレーム目となるタイミングであってSPSPリーチ変動が行われるSPSPリーチ変動期間(約40秒)の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データi(背景画像、SPSPリーチ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データhの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置にはSPSPリーチ変動演出表示画面hが表示された状態となる。
T3のタイミングは、変動演出が開始されてから450フレーム目となるタイミングであってSPSPリーチ変動が行われるSPSPリーチ変動期間(約40秒)の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データj(背景画像、SPSPリーチ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データiの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置にはSPSPリーチ変動演出表示画面iが表示された状態となる。
T4のタイミングは、変動演出が開始されてから451フレーム目となるタイミングであってSPSPリーチ変動が行われるSPSPリーチ変動期間(約40秒)の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第2フレームバッファへの画像データk(背景画像、SPSPリーチ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データjの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置にはSPSPリーチ変動演出表示画面jが表示された状態となる。
T5のタイミングは、変動演出が開始されてから452フレーム目となるタイミングであってSPSPリーチ変動が行われるSPSPリーチ変動期間(約40秒)の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データl(背景画像、SPSPリーチ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データkの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置にはSPSPリーチ変動演出表示画面kが表示された状態となる(図示せず)。
次に、図71は、図70の続きの実行例を示している。なお、図71の変動演出における「報知演出期間」とは、大当たり抽選の結果が、大当たりであるのか、ハズレであるのかを報知する期間(後述の図73(e)(f)を参照)のことである。また、図70のT5のタイミング〜図71のT6のタイミングは、所定フレーム数分省略しているので、図71のT6のタイミングは、1560フレーム目となっている。
T6のタイミングは、変動演出が開始されてから1560フレーム目となるタイミングであって大当たり抽選の結果が、大当たりであるのか、ハズレであるのかを報知する報知演出期間(約5秒)の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音はONからOFFとなり(出力を停止し)、効果音は引き続きONとなっており(出力されており)、第1フレームバッファへの画像データs(背景画像、報知演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データrの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には報知演出表示画面rが表示された状態となる。
T7のタイミングは、T6のタイミングから所定フレーム数分省略した、変動演出が開始されてから1650フレーム目となるタイミングであって演出図柄38に揺れ変動(仮停止)を行わせる揺れ変動期間(約0.5秒)に切り替わるフレーム更新タイミング(揺れ変動1フレーム目)である。このタイミングにおいて、変動音は引き続きOFFとなっており(出力されておらず)、効果音はONからOFFとなり(出力を停止し)、第1フレームバッファへの画像データu(背景画像、揺れ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データtの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には揺れ変動演出表示画面tが表示された状態となる。
T8のタイミングは、変動演出が開始されてから1651フレーム目となるタイミングであって演出図柄38に揺れ変動(仮停止)を行わせる揺れ変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音は引き続きOFFとなっており(出力されておらず)、第2フレームバッファへの画像データv(背景画像、揺れ演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データuの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には揺れ変動演出表示画面uが表示された状態となる。
T9のタイミングは、T8のタイミングから所定フレーム数分省略した、変動演出が開始されてから1665フレーム目となるタイミングであって演出図柄38に停止表示を行わせる変動停止期間(約0.5秒)に切り替わるフレーム更新タイミング(図柄停止1フレーム目)である。このタイミングにおいて、変動音、効果音は引き続きOFFとなっており(出力されておらず)、第2フレームバッファへの画像データx(背景画像、停止演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データwの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には変動停止演出表示画面wが表示された状態となる。
T10のタイミングは、変動演出が開始されてから1666フレーム目となるタイミングであって演出図柄38に停止表示を行わせる変動停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音は引き続きOFFとなっており(出力されておらず)、第1フレームバッファへの画像データy(背景画像、停止演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データxの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には変動停止演出表示画面xが表示された状態となる(図示せず)。
次に、図72は、図71の続きの実行例を示している。なお、図71のT10のタイミング〜図72のT11のタイミングは、所定フレーム数分省略しているので、図72のT11のタイミングは、1681フレーム目となっている。
T11のタイミングは、変動演出が開始されてから1681フレーム目となるタイミングであって変動演出が終了となるタイミングである。なお、図70〜図72の実行例においては、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)を想定しているので、T11のタイミングより、客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間(約30秒)に切り替わるフレーム更新タイミング(客待ち1フレーム目)となる。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第1フレームバッファへの画像データm(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データkの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面kが表示された状態となる。
T12のタイミングは、客待ち期間の2フレーム目(累計で1682フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第2フレームバッファへの画像データn(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データmの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面mが表示された状態となる。
T13のタイミングは、客待ち期間の3フレーム目(累計で1683フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第1フレームバッファへの画像データo(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データnの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面nが表示された状態となる。
T14のタイミングは、客待ち期間の4フレーム目(累計で1684フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第2フレームバッファへの画像データp(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データoの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面oが表示された状態となる。
T15のタイミングは、客待ち期間の5フレーム目(累計で1685フレーム目)となるタイミングであって客待ち演出画像の表示を行わせる客待ち期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、変動音、効果音はOFFとなっており(出力されておらず)、第1フレームバッファへの画像データr(背景画像、客待ち演出画像、図柄・アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データpの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には客待ち演出表示画面pが表示された状態となる(図示せず)。
図73は、図70〜図72のタイムチャートの内容(SPSPリーチ(ハズレ)である場合)が、実際に画像表示装置31や音声出力装置32においてどのように展開されるかを示したアニメーション図である。なお、図73の基本的構成(例えば、符号等)は、図49と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、図73(a)にのみ符号を付し、その他は省略する。
はじめに、図73(a)においては、左右の演出図柄38がともに「5」図柄で仮停止しており、中の演出図柄38が縦方向に変動表示して、リーチ状態が形成されていることを示している。また、音声出力装置32より、変動音「テレレ〜♪」が出力され、効果音「好機!」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図73(b)においては、左右の演出図柄38がともに「5」図柄で仮停止しており、中の演出図柄38が「6」図柄で仮停止し、リーチ状態が一旦ハズレとなったことを示している。また、音声出力装置32より、SPSPリーチへの発展を煽る効果音「ゴゴゴ・・・♪」が出力されており、変動音は出力されていない。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
なお、図73(b)において、変動音は、ハズレとなったことの報知に伴い一旦出力を停止しているが、継続して出力するようにしてもよい。
次に、図73(c)においては、左中右の演出図柄38が表示領域の右上に移動して、「5」図柄によるリーチ状態を形成して小さく表示され、画像表示装置31にはSPSPリーチに発展したことを報知する「発展!」画像が表示されたことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「テレ〜♪」が出力され、SPSPリーチへの発展を報知する効果音「ジャキーン♪」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図73(d)においては、SPSPリーチにおける対決演出に発展し、画像表示装置31の表示領域左側に味方キャラクタが表示され、表示領域右側に敵キャラクタが表示され、これから両キャラクタによる対決演出を行うことを示している。また、音声出力装置32より、変動音「テロロロ〜♪」が出力され、対決演出を報知する効果音「勝負よ!」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図73(d)は、図70におけるSPSPリーチ変動期間に相当する。
次に、図73(e)においては、SPSPリーチにおける対決演出の決着時を示しており、演出ボタン35を模した画像を表示して、遊技者に演出ボタン35を操作することを促している。また、音声出力装置32より、変動音「テッテレ〜♪」が出力され、演出ボタン35への操作を促す効果音「押せ!」が出力されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
次に、図73(f)においては、SPSPリーチにおける対決演出のリザルトを示しており、図73(e)で演出ボタン35への操作を促した結果、演出ボタン35が操作されたと仮定している。このとき、音声出力装置32より、演出ボタン35の操作に応じて味方キャラクタが敗北したことを報知する効果音「ボフッ♪」が出力され、変動音は出力されていない。また、画像表示装置31においては、味方キャラクタが敵キャラクタに倒された画像が表示されており、味方キャラクタが敗北したことを報知する「負け・・・」という画像が表示されている。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。
以上の図73(e)、(f)は、図71における報知演出期間に相当する。特に、報知演出期間におけるT6のタイミングに至るまでが図73(e)に相当し、T6のタイミングからT7のタイミングに至るまでが図73(f)に相当する。すなわち、報知演出期間におけるT6のタイミングに至るまでは、図73(e)に示すように、変動音、効果音がともに出力されており、報知演出期間におけるT6のタイミングからT7のタイミングに至るまでは、図73(f)に示すように、効果音は出力されているが、変動音は出力されていないこととなる。
次に、図73(g)においては、表示領域の右上に移動していた演出図柄38が再度表示領域の中央に移動して、ハズレを報知する図柄の組み合わせ(「5」「6」「5」)で揺れ変動(仮停止)していることを示している。このとき、音声出力装置32からは、変動音、効果音はともに出力されていない(無音である)。なお、当該変動アイコン表示領域31cに、当該変動アイコンTIが表示されており、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図73(g)は、図71における揺れ変動期間に相当する。
次に、図73(h)においては、演出図柄38がハズレを報知する図柄の組み合わせ(「5」「6」「5」)で停止表示したことを示している。このとき、音声出力装置32からは、変動音、効果音はともに出力されていない(無音である)。なお、停止表示に伴い、当該変動アイコン表示領域31cの当該変動アイコンTIは消去され、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図73(h)は、図71における変動停止期間に相当する。
次に、図73(i)(j)においては、引き続き、音声出力装置32からは、変動音、効果音はともに出力されておらず(無音である)、左中右の演出図柄38を停止表示したまま(大当たり抽選の結果(ハズレ)を報知したまま)、演出ボタン35を操作することでメニュー画面を立ち上げることが可能であることを示す演出ボタンアイコン画像31dと、十字ボタン36を操作することで音量調整、光量調整が可能であることを示す十字ボタンアイコン画像31eとが表示されていることを示している。また、当該変動アイコン表示領域31c、第1保留アイコン表示領域31a、および第2保留アイコン表示領域31bには、保留アイコンは表示されておらず、後続保留がない状態を示している。以上の図73(i)(j)は、図72の客待ち期間に相当する。
このように、「通常遊技状態」において「SPSPリーチ(ハズレ)変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)であると、上述の「名残演出」を実行しないようにした。すなわち、当該遊技状態において、「通常変動」である場合は、上述の「名残演出」を実行する一方で、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」である場合は、上述の「名残演出」を実行しないようにした。
このように構成した理由として、一般的に、ある所定の期間内における「SPSPリーチ(ハズレ)変動」の実行割合よりも、「通常変動」が行われる実行割合の方が圧倒的に高い。よって、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」を終了(停止表示)したときよりも、「通常変動」を終了(停止表示)したときに後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)となる場面が比較的多くなることが想定される。そこで、上記状態において、「通常変動」である場合に上述の「名残演出」を実行することで、上記場面になっても、あたかも変動演出が続いているような感覚を付与することができ、退屈感による遊技興趣の低下を防止できる。
一方で、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」は「通常変動」のように頻繁に実行されるものではないから、上記状態において上述の「名残演出」を実行しなくても、遊技者に退屈感を与えてしまうこと自体が生じ難い。そのような背景から、上記状態において、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」である場合に上述の「名残演出」を実行していない。このように頻出が予想される場面においては「名残演出」を実行し、それに比べて頻出はしないことが予想される場面においては「名残演出」を実行しないことで、「名残演出」を実行する意義を明確にすることができる。
また、「通常遊技状態」において「SPSPリーチ(ハズレ)変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)で、上述の「名残演出」を実行しない理由は、以下の側面にもよる。
図74は、例えば、変動パターン14のSPSPリーチ(大当たり)の実行例を示している。なお、変動パターン14のSPSPリーチ(大当たり)は、報知演出期間においてハズレを報知した後、その後、逆転的に大当たりであることを報知する、いわゆる復活大当たりを実行する変動パターンである。
図74(a)〜(g)は、図73(a)〜(g)と同じであるため説明を省略する。そして、図74(h)においては、ハズレの図柄の組み合わせで停止表示するタイミングにおいて、「スパッ♪」という効果音とともに演出図柄38が上下に分離したことを示している。また、音声出力装置32から、大当たりであることを報知する「キュイン♪」という効果音が、上記「スパッ♪」という効果音とともに出力されていることを示している。
図74(i)は、図74(h)で分離した演出図柄38に代えて、新たに大当たりの図柄の組み合わせ(「5」「5」「5」)が仮停止したことを示している。また、音声出力装置32より、大当たりの図柄の組み合わせが仮停止したことを報知する効果音「キュイン♪キュイン♪」が出力されていることを示している。
図74(j)は、大当たりの図柄の組み合わせ(「5」「5」「5」)が停止表示したことを示している。また、音声出力装置32より、大当たりの図柄の組み合わせが停止表示したことを報知する効果音「大当たり!」が出力されていることを示している。
すなわち、このような復活大当たりを実行し得るから、SPSPリーチにおいては、ハズレである場合(図73)も、大当たりである場合(図74)も、(f)で変動音を停止させ、(g)で効果音をも停止させておく(停止表示前に無音状態としておく)ことで、続いて(h)が実行される場合に、大当たりである場合、無音状態からいきなり復活大当たりに係る効果音が出力されるので、遊技者により驚きを付与することができる。ここで、例えば、図74の(f)(g)においても、変動音を出力していると、無音状態からいきなり復活大当たりに係る効果音を出力する場合に比べ、遊技者に与える驚きが減少してしまうことになる。このような理由からも、(f)で変動音を停止させて、(g)で効果音をも停止させて、ハズレである場合は、そのまま無音状態を維持するようにしている(=名残演出を実行しないようにしている)。
図75は、SPSPリーチ後(後続保留なし)の態様の変形例1、変形例1−1を示すタイムチャートである。
上述の図72、図73等では、「通常遊技状態」において「SPSPリーチ(ハズレ)変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)に名残演出を実行しない、とした。一方で、図75の変形例1においては、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」において「SPSPリーチ(ハズレ)変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)に、名残演出を実行する例を示している。
図75の変形例1において、図示は省略しているが、T11のタイミングに至るまで、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」が行われており、T11のタイミングより客待ちが開始したことを示している。また、遊技状態バッファ「02H」、または「03H」がONであり、「時短遊技状態」、または「高確率遊技状態」であることを示している。
そして、T11のタイミングより客待ち期間が開始し、T11のタイミングからT14のタイミングに至るまで、変動音、効果音がONとなっていて、T14のタイミングからT18のタイミングにかけてフェードアウトさせる名残演出が実行されていることを示している。
「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」は、「通常遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態であるから、上述のように、「時短遊技状態」、または「高確率遊技状態」において、「SPSPリーチ(ハズレ)変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)で名残演出を実行することで、依然として、遊技者に有利な遊技状態が継続していることを名残演出の実行により報知することができる。
なお、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」における変動音は、複数種の変動音(楽曲)の中から遊技者が任意に選べるものであってもよい。このように構成すれば、SPSPリーチがハズレとなってしまっても、名残演出が実行されている間は遊技者の好みの変動音(楽曲)を聴くことができるので、SPSPリーチがハズレとなってしまったことによる落胆した気持ちを緩和することができる。
図75の変形例1−1は、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」において名残演出を実行する場合の更なる変形例を示している。具体的には、名残演出実行中のT13−1のタイミングで、遊技球が普通図柄ゲート13を通過し、ゲート検出SW13aがONとなったことを示している。なお、名残演出の終了タイミングは、特に、遊技球が普通図柄ゲート13を通過しなければ、変形例1で示すT18のタイミングとなる。一方、名残演出実行中に遊技球が普通図柄ゲート13を通過した場合は、名残演出の終了タイミングが、T18のタイミングからT18−1のタイミングに延長(名残演出実行期間が延長)されることになる。
このように構成することで、遊技球が普通図柄ゲート13を通過してから、普通図柄が当たりとなって、第2始動口15の始動可動片15bが開放状態となり、第2始動口15へ遊技球が入賞し新たな変動演出が開始されるまで名残演出を実行することが可能となるので、新たな変動演出の開始までの退屈感を解消することができる。
図76は、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」における変形例2を示している。具体的には、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」において、「通常変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)に、名残演出を実行する例を示している。
ここで、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」における「通常変動」は、変動演出をスピーディに消化させるため揺れ変動期間を有していない。よって、通常変動期間(通常変動1が決定されたとする)の10秒と、変動停止期間の0.5秒とで、約10.5秒の通常変動がT11のタイミングまで実行されている。そして、T11のタイミングより客待ち期間が開始し、T11のタイミングからT14のタイミングに至るまで、変動音、効果音がONとなっていて、T14のタイミングからT18のタイミングにかけてフェードアウトさせる名残演出が実行されていることを示している。
このように、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」において、「通常変動」が行われ、変動表示を終了(停止表示)したときに、後続保留がない状態(第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域にて記憶する「保留数」が「0」である状態)においても名残演出を実行することで、依然として、遊技者に有利な遊技状態が継続していることを名残演出の実行により報知することができる。
ここで、「通常遊技状態」の「通常変動」後の名残演出実行期間(図45のT14のタイミングから図46のT18のタイミング)、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」の「SPSPリーチ(ハズレ)変動」後の名残演出実行期間(図75のT14のタイミングからT18のタイミング)、「時短遊技状態」や「高確率遊技状態」の「通常変動」後の名残演出実行期間(図76のT14のタイミングからT18のタイミング)は、いずれも、360フレーム分、約12秒で構成されており共通となっている。これにより、遊技状態や、変動演出の演出内容等で名残演出実行期間を変更する必要がないので、制御を簡素化できる。
なお、図76においても、図75の変形例1−1で示したように、ゲート検出SW13aがONになったことで、名残演出実行期間の終了タイミングを延長するようにしてもよい。このように構成しても、遊技球が普通図柄ゲート13を通過してから、普通図柄が当たりとなって、第2始動口15の始動可動片15bが開放状態となり、第2始動口15へ遊技球が入賞し新たな変動演出が開始されるまで名残演出を実行することが可能となるので、新たな変動演出の開始までの退屈感を解消することができる。
図77は、図75の変形例1が実際に画像表示装置31や音声出力装置32においてどのように展開されるかを示したアニメーション図である。なお、図77の基本的構成(例えば、符号等)は、図49と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、図77(a)〜図77(c)に符号を付し、その他は省略する。また、図77においては、「高確率遊技状態」であることを想定して記載する。
図77(a)は、図73(d)と同様のシーンを示しているが、表示領域の左上に「高確率遊技状態」であることを示すRUSH中画像31iと、右打ちを行うことを報知する右打ち画像31jとが表示されている。また、音声出力装置32より、「高確率遊技状態」に対応する変動音「ジャンジャン♪」が出力されている。その他の状況は、図73と同じであるため説明を省略する。
図77(b)は、図73(e)と同様のシーンを示しているが、引き続き、RUSH中画像31iと、右打ち画像31jとが表示されている。また、音声出力装置32より、変動音「ジャン♪」が出力されている。その他の状況は、図73と同じであるため説明を省略する。
図77(c)は、図73(f)と同様のシーンを示しているが、引き続き、RUSH中画像31iと、右打ち画像31jとが表示されている。また、音声出力装置32より、演出ボタン35の操作に応じて味方キャラクタが敗北したことを報知する効果音「ボフッ♪」と、変動音「ルル〜♪」とが出力されている。すなわち、図77(c)においても変動音は停止することなく継続して出力されている。その他の状況は、図73と同じであるため説明を省略する。
図77(d)は、図73(g)と同様のシーンを示しているが、引き続き、RUSH中画像31iと、右打ち画像31jとが表示されている。また、音声出力装置32より、変動音「ル〜♪」が出力されている。すなわち、図77(d)においても変動音は停止することなく継続して出力されている。その他の状況は、図73と同じであるため説明を省略する。
図77(e)は、図73(h)と同様のシーンを示しているが、引き続き、RUSH中画像31iと、右打ち画像31jとが表示されている。また、音声出力装置32より、変動音「ピロ〜♪」が出力されている。すなわち、図77(e)においても変動音は停止することなく継続して出力されている。その他の状況は、図73と同じであるため説明を省略する。
図77(f)は、図73(i)と同様のシーンを示しているが、引き続き、RUSH中画像31iと、右打ち画像31jとが表示されている。また、音声出力装置32より、変動音「ピロロ〜♪」が出力されている。すなわち、図77(f)においても変動音は停止することなく継続して出力されている。その他の状況は、図73と同じであるため説明を省略する。以上の図77(f)は、図75の客待ち期間に相当する。
図77(g)は、図73(j)と同様のシーンを示しているが、引き続き、RUSH中画像31iと、右打ち画像31jとが表示されている。また、音声出力装置32より、変動音は出力されていない(無音である)。その他の状況は、図73と同じであるため説明を省略する。以上の図77(g)は、図75のT18のタイミング〜に相当する。
これにより、上述したように、依然として、遊技者に有利な遊技状態が継続していることを名残演出の実行により報知することができる。
図78は、名残演出実行後期間に始動入賞があった場合の変形例を示すタイムチャートである。なお、図78は、「時短遊技状態」、「高確率遊技状態」における名残演出実行後期間において、新たな始動口への入賞があった場合の特徴点を示している。
はじめに、図78(a)は、名残演出実行後期間の開始から5分以内に始動口への新たな入賞が発生した場合を示すタイムチャートである。具体的には、T18のタイミングで変動音1がOFFとなり、名残演出実行期間が終了し、名残演出実行後期間が開始したことを示している。ここで、変動音1は、メロディ構成の先頭部分から最終部分までが5分で構成されており、T18のタイミングからT23のタイミングまでの5分間においても、ループ再生(ただし、ミュートがかかっており、可聴音量で出力されていない)が行われている。そして、T19のタイミングは、ループ再生(ただし、ミュートがかかっており、可聴音量で出力されていない)が行われているときに始動口へ遊技球の入賞が発生し、始動口SWがONとなったことを示している。この場合、ループ再生している変動音1のミュートを解除してT23のタイミングに向けてフェードインさせることで変動音1を出力する。そして、新たな通常変動期間においては変動音1が出力される。
次に、図78(b)は、名残演出実行後期間の開始から5分経過以降に始動口への新たな入賞が発生した場合を示すタイムチャートである。具体的には、T18のタイミングで変動音1がOFFとなり、名残演出実行期間が終了し、名残演出実行後期間が開始したことを示している。ここで、変動音1は、メロディ構成の先頭部分から最終部分までが5分で構成されており、T18のタイミングからT23のタイミングまでの5分間においても、ループ再生(ただし、ミュートがかかっており、可聴音量で出力されていない)が行われている。そして、T23のタイミングは、T18のタイミングから5分が経過し、変動音1のループ再生を終了するタイミングである。当該タイミングで、変動音1のループ再生を終了すると、変動音2の再生(ただし、ミュートがかかっており、可聴音量で出力されていない)を開始するようになっている。そして、当該タイミングにおいて、始動口へ遊技球の入賞が発生し、始動口SWがONとなったことを示している。この場合、当該タイミングより再生を開始する変動音2のミュートを解除してT27のタイミングに向けてフェードインさせることで変動音2を出力する。そして、新たな通常変動期間においては変動音2が出力される。
このように、名残演出実行後期間において始動口へ遊技球が入賞するタイミングによって、新たに開始される変動演出に係る変動音が変化することで変化に富んだ遊技機を提供することができる。
なお、名残演出の実行対象とする変動演出パターンは適宜変更することができる。例えば、短縮変動も実行対象としてもよい。
以上、本実施形態によれば、通常変動1、または通常変動2の変動表示が行われているときに変動音、効果音をONとして、これらの演出音を出力するようにした(図42、図43等)。そして、通常変動1、または通常変動2の停止表示が行われ客待ち期間に移行する場合、当該客待ち期間においても、変動音、効果音をONとして、通常変動1、または通常変動2の変動表示が行われているときに出力していた演出音を継続して出力するようにした(図45等)。そして、客待ち期間において所定時間にわたり演出音を継続して出力した後、演出音を停止するようにした(図46等)。これにより、通常変動1、または通常変動2の停止表示が行われても、以降の客待ち期間において、所定時間にわたり通常変動1、または通常変動2において出力されていた演出音が継続して出力されるので、客待ち期間となった以降、始動口へ遊技球を入賞させようと遊技をしている遊技者に退屈感を与えてしまうことを防止でき、演出興趣を向上させることができる。また、客待ち期間において演出音が継続して出力されているときに、遊技者により演出ボタン35や十字ボタン36が操作された場合でも、演出ボタン35や十字ボタン36が操作されなかった場合でも、所定時間が経過すると所定の演出音の出力を停止するようにした(図63等)。これにより、操作手段の操作の有無により、演出音を継続して出力する時間を変更する必要(例えば、操作された場合に、出力時間を延長する必要等)が不要となるので、制御を簡素化することができる。
ここで、遊技球が第1始動口14や第2始動口15へ入賞し、図柄の変動表示の開始条件が満たされることは、本発明の、開始条件の成立を構成する。
また、特図変動パターンテーブルにおける変動パターン1、変動パターン2、および変動演出パターン決定テーブルにおける変動演出パターン1〜変動演出パターン4は、本発明の、通常変動演出を構成する。
また、変動音、効果音は、本発明の、演出音を構成する。なお、効果音を含めず、変動音のみを演出音として構成してもよい。
以下に、本実施形態から想定される技術的思想を記載する。
(あ)開始条件の成立により変動演出を実行する遊技機において、前記変動演出が実行されていないときに客待ち演出を実行可能であり、前記変動演出は、リーチ演出を実行しない通常変動演出を含み、前記通常変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記通常変動演出において出力されていた演出音が前記客待ち演出においても名残るように構成され、所定のタイミングで前記演出音が停止する、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(い)開始条件の成立により変動演出を実行する遊技機において、前記変動演出が実行されていないときに客待ち演出を実行可能であり、前記変動演出は、リーチ演出を実行しない通常変動演出と、リーチ演出を実行する特別変動演出と、を含み、前記特別変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記特別変動演出における演出音が前記客待ち演出において出力されない一方で、前記通常変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記通常変動演出における演出音が前記客待ち演出においても出力される、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(う)開始条件の成立により変動演出を実行する遊技機において、前記変動演出が実行されていないときに客待ち演出を実行可能であり、前記変動演出は、リーチ演出を実行しない通常変動演出を含み、前記通常変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記通常変動演出における演出音が前記客待ち演出においても出力され、前記客待ち演出において、第1のタイミングより前記演出音の音量値を消音状態に近づけていき、その後の第2のタイミングにて前記演出音の音量値を消音状態とする、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(え)開始条件の成立により変動演出を実行する遊技機において、前記変動演出が実行されていないときに客待ち演出を実行可能であり、特定の変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記特定の変動演出における演出音が前記客待ち演出においても出力され、前記特定の変動演出は、第1の特定の変動演出と当該第1の特定の変動演出とは異なる第2の特定の変動演出とを有し、前記第1の特定の変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合と、前記第2の特定の変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合と、で前記客待ち演出において前記演出音が出力される時間は同じである、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(お)開始条件の成立により変動演出を実行する遊技機において、前記変動演出が実行されていないときに客待ち演出を実行可能であり、前記変動演出は、リーチ演出を実行しない通常変動演出と、リーチ演出を実行する特別変動演出と、を含み、前記特別変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記特別変動演出における演出音を聴取しながら音量値を変更することが不可能である一方で、前記通常変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記通常変動演出における演出音を聴取しながら音量値を変更することが可能である、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(か)開始条件の成立により変動演出を実行する遊技機において、前記変動演出が実行されていないときに客待ち演出を実行可能であり、前記変動演出は、リーチ演出を実行しない通常変動演出を含み、前記通常変動演出を終えて前記客待ち演出が実行される場合、前記通常変動演出における変動演出結果が前記客待ち演出においても表示され、当該表示とともに、前記通常変動演出における演出音が前記客待ち演出においても出力される、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(く)第1演出を実行する第1演出実行手段と、前記第1演出とは異なる第2演出を実行する第2演出実行手段と、を有する遊技機において、前記第1演出と前記第2演出は複数種備えられており、所定の開始条件の成立で、前記第1演出と前記第2演出とが開始され、所定の終了条件の成立で、前記第2演出の実行は終了しない一方で前記第1演出の実行は終了する、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(け)第1演出を実行する第1演出実行手段と、前記第1演出とは異なる第2演出を実行する第2演出実行手段と、を有する遊技機において、所定の開始条件の成立で、前記第1演出と前記第2演出とが開始され、前記第1演出は、所定の終了条件の成立で終了する一方で、前記第2演出は、前記第1演出の終了よりも前に終了する場合と、前記第1演出の終了よりも後に終了する場合と、がある、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。
(こ)第1演出を実行する第1演出実行手段と、前記第1演出とは異なる第2演出を実行する第2演出実行手段と、を有する遊技機において、所定の開始条件の成立で、前記第1演出と前記第2演出とが開始され、所定の終了条件の成立で、前記第1演出は終了する一方で前記第2演出は終了せず、前記第1演出が終了し前記第2演出が行われているときに第1の情報入力が行われた場合、特定演出を開始せず、前記第1演出が終了し前記第2演出が行われているときに前記第1の情報入力とは異なる第2の情報入力が行われた場合、前記特定演出を開始する、ことを特徴とする遊技機。これにより、演出興趣を向上させることができる。また、入力情報に応じた的確な演出を実行することができる。