JP2016158616A - 赤潮対策装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多くの水産業者を悩ませる赤潮を、従前のような元来海水中に含まれない人口の薬剤を使用することなく、発生そのものを防除する方法を提供する。【解決手段】薬品等を一切使用せず、酸素を撹拌させた水温の低い地下水を海水に投入することで海水層の垂直混合を起こし、水温の上昇と富栄養化状態を阻止する本装置で、赤潮の発生を防除することを特徴とする。【選択図】図12
Description
この発明は、水産物の収穫海域、および養殖海域等における赤潮による被害を防除又は低減させることを目的とした、赤潮の防除方法及び装置に関する。
従前より多くの水産業者を悩ませ、特許公報を拝見するだけでも数多くの対策法が思案されているところであるが、従来の赤潮対策は、微生物薬剤を使用するもの、高度不飽和脂肪酸を使用するもの又は塩類と有機酸を混用するものなどが知られており、夫々一定の効果を示している。(以下特許公報、特開2005−60290より一部抜粋)
従前のような元来海水中に含まれない人口の薬剤を使用する場合には、海域の環境破壊を生じるおそれがあり、赤潮は防除できても海中の有用生物に悪影響を与える恐れがあった。また、大量に散布する必要もあったため、多額の費用と手間がかかる。
そこで、海域の環境に悪影響を与えることなく、従前のような発生した赤潮の駆除法でもない、赤潮そのものの発生を防除しようとするものである。
日本における赤潮被害は、シャットネラなど藻類の異常発生によるものと言われており、その発生そのものを防除することで、漁業被害が激減する。
その原因の第1は、水中の低温水層が前記藻類の発芽適温(20度前後)に達すること、第2は窒素、リン等の栄養塩が富栄養化状態であること、第3は、表層部で硅藻や渦鞭毛藻などの植物プランクトンが優先種となって表層部の栄養塩がなくなるまで増殖することである。表層部の栄養塩がなくなり、海上が穏やかで海水の垂直混合が起こらず、栄養塩の成層が赤潮の生育活動水深より浅くなると、赤潮が発生することが知られている。
したがって、少なくとも第1、第2、第3のいずれか1つでも条件に達成するのを阻止すれば、赤潮の発生を防除することができると言われている。
この発明は、薬品等一切使わず、前記第1の水温の上昇と、第2の富栄養化状態の阻止、海水層の垂直混合を同時に起こすことで、赤潮発生防除に成功したものである。
赤潮の発生は、水温の高い6月〜9月に多く、60%程度がこの時期に発生する。梅雨の時期の晴れ間や、晴天時に特に注意が必要となる。
そこでこの発明は、海水ではなく、水温の低い地下水を使用する。(多少の塩の含有は可。)
海水中の温度を低下させることと、栄養を含まない地下水を本発明の装置から投入することで、海面に垂直混合を起こし、富栄養化状態を阻止しようとする、いたってシンプルかつ正確な防除法である。
赤潮は前項藻類の増殖により発生し、海水中の酸素を消費して酸欠状態を生じ、水中の生物、他の藻類を死滅させるものであるが、この方法により藻類の増殖を抑え、地下水に酸素を混ぜ込むことで水中の生物に酸素の供給もできるため、有用生物の死滅も阻止することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
図1の通り、井戸を掘り、地下水を汲み上げる。
図2により汲み上げた地下水を4−1の通水管から通水し、また14の通気管からは酸素を送り込み、8の通水気板、9の金網を撹拌機で酸素を撹拌させながら通過させ、酸素を含ませた地下水を4−2の通水管から送り出す。
図3は図2のA部の横断面である。粗目の通水気孔が等間隔にあり、通水気板は、円柱型の酸素撹拌装置の内径に沿って設置できるよう、4分割となっている。
図4は図2のB部の横断面である。細目の金網を用い、酸素をより細かく砕く。金網もまた、4分割となっている。
図5は図2のC部の横断面である。この撹拌機にも穴を等間隔に開けることで、酸素をより細かく砕き、水中に更に撹拌させることができる。また、これにより水の抵抗も抑えることができ、電力コストの削減にも繋がる。
図6は酸素撹拌装置の天井部である。29の搬入口より各装置の搬入・清掃等行う。
図7は赤潮対策・酸素撹拌装置から酸素供給装置への接続部である。19のラバーホース・20のパイプ・21の浮きを用い、酸素供給装置へ水を送り出す。本図では生け簀を2つ構え、大には成魚、小には幼魚の成育を行うと想定した場合の例としている。
図8は酸素供給装置である。規模により調整が必要であるが、16mm〜30mmの細めのホースを想定している。太めのホースを使用すると、海水と経年劣化により硬化し、水中の有用生物を傷つけてしまうためである。
垂下させたホースは全長5〜6m。三段階に長さを変えることで、海水各層に均一に酸素を供給することができる。
図9は図8の縦断面である。ドーム型の部分に溜まった水をホースから放出する。
aには等間隔の配水管があり、bにもまた等間隔の孔があり、ホースはbに固定されている。ホースをaに固定せず、板をbと分割するのは、ここでもまた水に酸素を供給させるためである。aとbは密着させないことがポイントであり、水の落差で空気を更に引き込む原理としている。
図10は図9の横断面である。aはbに固定したホースの内径よりも細い管が等間隔に並び、bもまたホース同士が密着しないよう等間隔にしておく。
図11は供給装置全体の概念図である。27の浮きを用いて装置を海面で停留させる。ホースを28の金属の結束帯で固定し、拡がりを抑え、海水各層に均一に供給できるようにしている。
本発明は以上のような構造である。図12が、酸素撹拌装置・酸素供給装置の全貌となる。
1 井戸
2 ポンプ
3 コンプレッサー
4−1、4−2、4−3 通水管
5 モーター
6 プゥリン
7 撹拌機
8 通水気板
9 金網
10 ベアリング
11 フランジ
12 バルブ
13 ボルト・パッキン
14 通気管
15 覗き窓
16 スイッチ・配電盤
17 ベルト
18 プロペラ型撹拌機
19 ラバーホース
20 パイプ
21 浮き(俵型)
22 ホース(16mm〜30mm)
23 ロープ
24 木製枠
25 アングル
26 ボルト・ナット
27 浮き(球型)
28 結束帯
29 搬入口
30 カバー
2 ポンプ
3 コンプレッサー
4−1、4−2、4−3 通水管
5 モーター
6 プゥリン
7 撹拌機
8 通水気板
9 金網
10 ベアリング
11 フランジ
12 バルブ
13 ボルト・パッキン
14 通気管
15 覗き窓
16 スイッチ・配電盤
17 ベルト
18 プロペラ型撹拌機
19 ラバーホース
20 パイプ
21 浮き(俵型)
22 ホース(16mm〜30mm)
23 ロープ
24 木製枠
25 アングル
26 ボルト・ナット
27 浮き(球型)
28 結束帯
29 搬入口
30 カバー
Claims (1)
- 酸素を撹拌させた水温の低い地下水を海水に投入し、水温の上昇と富栄養化状態を阻止し、海水層の垂直混合を起こすことで赤潮の発生を防除する赤潮対策装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015055392A JP2016158616A (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 赤潮対策装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015055392A JP2016158616A (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 赤潮対策装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016158616A true JP2016158616A (ja) | 2016-09-05 |
Family
ID=56843432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015055392A Pending JP2016158616A (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 赤潮対策装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016158616A (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2000024678A (ja) * | 1998-07-08 | 2000-01-25 | Sato Kogyo Co Ltd | 湖沼または河川の浄化方法 |
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JP2006205059A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Hakatawan Kankyo Seibi Kk | 海水浄化方法及び海水浄化装置 |
JP2008264660A (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Blue Aqua Industry Kk | 深層曝気循環施設 |
JP2011011098A (ja) * | 2009-03-04 | 2011-01-20 | Blue Aqua Industry Kk | 水質浄化装置 |
-
2015
- 2015-03-02 JP JP2015055392A patent/JP2016158616A/ja active Pending
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160906 |