JP2016157725A - 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム - Google Patents

基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム Download PDF

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Makoto Hirano
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Abstract

【課題】複数処理される基板に形成される薄膜の基板間における均一性を向上させる技術を提供する。【解決手段】基板を処理する処理室を形成する反応容器と、処理室内に処理ガスを供給するガス供給部と、反応容器の下方に配置されて処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、下部排気系よりも上方に配置されて処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、下部排気系と上部排気系とのそれぞれの圧力を検出する圧力検出部と、で構成されるガス排気部と、圧力検出部が検出した下部排気系と上部排気系のそれぞれの圧力に応じて下部排気系と上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて少なくともガス供給部とガス排気部とを制御する制御部と、を有する。【選択図】図3b

Description

本発明は、基板を処理する基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラムに関する。
ICの製造方法において、複数枚のウエハ上に窒化シリコン(Si)膜などの所望の膜を形成する場合には、バッチ式縦型基板処理装置(以下、縦型装置という。)が広く使用されている。
この縦型装置による成膜に際しては、複数枚のウエハを積層したボートが処理室内に搬入(ボートローディング)されて、処理室の下方開口部が気密封止された状態で、処理ガスがノズルによって処理室内に供給される。
処理室内に供給された処理ガスは、ウエハ群に接触して成膜しながら処理室の下方に配置された排気管によって排気される。
この際、成膜レートがガスの流れに依存するために、供給された処理ガスの上流側に配置されたウエハの膜厚が下流側に配置されたウエハの膜厚よりも厚くなる傾向がある。
そこで、このウエハ相互間の膜厚の差を解消するため、例えばヒータ等の加熱装置によって処理室内に温度勾配を形成することにより、ウエハ相互間の膜厚がボートの全長にわたって均一になるように制御することが、従来から実施されている。
特開2009−44023号公報
しかしながら、処理室内に温度勾配を形成する成膜方法においては、ボートのボトム側に位置するウエハに形成された膜とボートのトップ側に位置するウエハに形成された膜との間で、屈折率やエッチングレート等の膜質に差が発生してしまう場合がある。
本発明の目的は、複数処理される基板に形成される薄膜の基板間における均一性を向上させることが可能な技術を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
基板を処理する処理室を形成する反応容器と、
前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給部と、
前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系とのそれぞれの圧力を検出する圧力検出部で構成されるガス排気部と、
前記圧力検出部が検出した前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて少なくとも前記ガス供給部と前記ガス排気部とを制御する制御部と、
を有する技術が提供される。
本発明によれば、複数処理される基板に形成される薄膜の基板間における均一性を向上させることができる。
本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の斜視図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の側面図である。 本発明の第一実施形態で好適に用いられる基板処理装置の反応管の概略構成図である。 本発明の第一実施形態で好適に用いられる基板処理装置の処理炉の縦断面図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる制御部の概略構成図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理工程を説明するフローチャートである。 本発明の第二実施形態で好適に用いられる基板処理装置の反応管の概略構成図である。 本発明の第二実施形態で好適に用いられる基板処理装置の処理炉の縦断面図である。 本発明の第三実施形態で好適に用いられる基板処理装置の反応管の概略構成図である。 本発明の第三実施形態で好適に用いられる基板処理装置の処理炉の縦断面図である。 下部排気管、上部排気管の排気口を丸形状とした図である。 下部排気管、上部排気管の排気口を縦長のスリット形状とした図である。 下部排気管、上部排気管の排気口を多孔形状とした図である。 下部排気管、上部排気管の接続部にバッファ室を設けた形状とした図である。 下部排気管と上部排気管が反応容器の周方向に重ならないように設けたことを示した図である。 下部排気管と上部排気管が反応容器の周方向に重なるように設けたことを示した図である。
<本発明の第一実施形態>
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明を実施するための最良の形態において、基板処理装置は、一例として、半導体装置(IC)の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置として構成されている。
尚、以下の説明では、基板処理装置として基板に酸化、拡散処理などを行う縦型の処理装置を適用した場合について述べる。
図1及び図2に示されているように、基板処理装置100は、基板として用いられるシリコン等からなるウエハ200を処理する。基板処理装置100では、ウエハ200を収納したウエハキャリアとして用いられるフープ(基板収容器、FOUPまたはポッドともいう。以下ポッドと記載する。)110が使用されている。また、基板処理装置100は、基板処理装置本体111を備えている。
基板処理装置本体111の正面壁111aの正面前方部にはメンテナンス可能なように設けられた開口部として用いられる正面メンテナンス口103が開設され、正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104がそれぞれ建て付けられている。尚、図示しないが、上側の正面メンテナンス扉104近傍に副操作部としての副操作装置が設置され、主操作部としての主操作装置は、背面側のメンテナンス扉近傍に配置される。
基板処理装置本体111の正面壁111aにはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が基板処理装置本体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置されて位置合わせするように構成されている。ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、同様にロードポート114上から工程内搬送装置によって搬出されるようになっている。
基板処理装置本体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されており、回転式ポッド棚105は複数個のポッド110を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚105は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117とを備えており、複数枚の棚板117はポッド110を複数個ずつそれぞれに載置した状態で保持するように構成されている。
基板処理装置本体111内におけるロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されており、ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されており、ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間で、ポッド110を搬送するように構成されている。
基板処理装置本体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。サブ筐体119の正面壁119aにはウエハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口120には一対のポッドオープナ121がそれぞれ設置されている。ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
サブ筐体119はポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105の設置空間から流体的に隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域にはウエハ移載機構(基板移載機構)125が設置されており、ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125a及びウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bとで構成されている。図1に模式的に示されているようにウエハ移載装置エレベータ125bは基板処理装置本体111右側端部とサブ筐体119の移載室124前方領域右端部との間に設置されている。これら、ウエハ移載装置エレベータ125b及びウエハ移載装置125aの連続動作により、ウエハ移載装置125aのツイーザ(基板保持体)125cをウエハ200の載置部として、基板保持具としてのボート217に対してウエハ200を装填(チャージング)及び脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
移載室124の後側領域には、ボート217を収容して待機させる待機部126が構成されている。待機部126の上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部は、炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。
図1に模式的に示されているように、基板処理装置本体111の右側壁にはボート217を昇降させるためのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置されている。ボートエレベータ115の昇降台に連結された連結具としてのアーム128には蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50〜125枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
また、図1に模式的に示されているように移載室124のウエハ移載装置エレベータ125b及びボートエレベータ115と対向する位置である基板処理装置本体111の左側壁部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給ファン及び防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されている。また、装置によっては、ウエハ移載装置125aとクリーンユニット134との間には、図示はしないが、ウエハの円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合わせ装置が設置されている場合もある。
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置及びウエハ移載装置125a、待機部126にあるボート217に流通された後に、ウエハ移載装置エレベータ125b及びボートエレベータ115を避けるように基板処理装置本体111の右側壁側に設けられた図示しないダクトにより吸い込まれて、基板処理装置本体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出されるように構成されている。
次に、本発明の基板処理装置100の動作について説明する。
図1及び図2に示されているように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって基板処理装置本体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117へポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124は、移載室124内部にクリーンエア133として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、基板処理装置本体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定されている。
載置台122に載置されたポッド110は、その開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウエハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ウエハ出し入れ口を開放される。
ポッド110がポッドオープナ121によって開放されると、ウエハ200はポッド110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、図示しないノッチ合わせ装置にてウエハを整合した後、移載室124の後方にある待機部126へ搬入され、ボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはポッド110に戻り、次のウエハをボート217に装填する。
この一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウエハ移載機構125によるウエハのボート217への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には回転式ポッド棚105から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送されて移載され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が、炉口シャッタ147によって、開放される。続いて、ウエハ200群を保持したボート217はシールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理炉202内へ搬入(ローディング)されていく。
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。
処理後は、図示しないノッチ合わせ装置でのウエハの整合工程を除き、上述した手順の逆の手順で、ウエハ200及びポッド110は筐体の外部へ払い出される。
(3)処理炉の構成
続いて、本発明の一実施形態にかかる処理炉202の構成について、図面を参照しながら説明する。
(処理室)
図3bに示すように、本発明の一実施形態にかかる処理炉202は、反応管203とマニホールド209とを主に有しており、反応管203とマニホールド209によって反応容器が構成されている。なお、マニホールド209を含まない反応管203のみを指して反応容器と称してもよい。反応管203は、例えば石英(SiO)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性を有する非金属材料から構成され、上端部が閉塞され、下端部が開放された円筒形状となっている。マニホールド209は、例えばSUS等の金属材料から構成され、上端部及び下端部が開放された円筒形状となっている。反応管203は、マニホールド209により下端部側から縦向きに支持されている。反応管203とマニホールド209とは、同心円状に配置されている。反応管203下端部とマニホールド209の上端部との間には、Oリングなどの封止部材221が設けられている。また、マニホールド209の下端部は、上述したボートエレベータ115が上昇した際に、アーム128に支持されたシールキャップ219により気密に封止されるように構成されており、マニホールド209の下端部とシールキャップ219との間には、処理室201内を気密に封止するOリングなどの封止部材220が設けられている。
反応管203及びマニホールド209によって構成される反応容器の内部には、基板としてのウエハ200がボート217に保持されて搬入出される処理室201が形成されている。処理室201内には、ボート217が下方から挿入されるように構成されている。反応管203及びマニホールド209の内径は、ウエハ200を装填したボート217の最大外径よりも大きくなるように構成されている。
ボート217は、複数枚(例えば75枚から100枚)のウエハ200を、略水平状態で所定の隙間(基板ピッチ間隔)をもって多段に保持するように構成されている。このウエハ200を多段に複数保持している領域を基板保持領域270とする。ボート217は、回転軸255により下方から支持されている。回転軸255は、処理室201内の気密を保持しつつ、シールキャップ219の中心部を貫通するように設けられている。シールキャップ219の下方には、回転軸255を回転させる回転機構267が設けられている。回転機構267により回転軸255を回転させることにより、処理室201内の気密を保持したまま、複数のウエハ200を搭載したボート217を回転させることが出来るように構成されている。
反応管203の外周には、反応管203と同心円状に加熱装置(加熱部)としてのヒータ207が設けられている。ヒータ207は円筒形状であり、シールキャップ219に対して垂直に据え付けられている。
なお、上述した構成の他、図示しない断熱部材をヒータ207の外側にヒータ207と同心円状に設けたり、図示しないシールドケースを断熱部材の外側に断熱部材と同心円状に設けたりすることによって処理炉202を構成する場合もある。
(ガス供給部)
マニホールド209には、ガスノズル233が設けられている。ガスノズル233の構造については、後述するが、ガスノズル233は、垂直部と水平部とを有するL字形状に構成されている。ガスノズル233の垂直部は、反応管203の内壁に沿うように鉛直方向に配設されている。ガスノズル233の垂直部側面(筒部)には、処理室201内に処理ガスを導入するガス導入部としてのガス供給口が、鉛直方向に1つまたは複数設けられている。ガス供給口が複数設けられた場合の開口径は、それぞれ下部から上部にわたって同一とされていてもよく、下部から上部にわたって徐々に大きくされていてもよい。ガスノズル233の水平部は、マニホールド209の側壁を貫通するように設けられている。
マニホールド209の側壁から突出したガスノズル233の水平端部(上流端)には、処理ガスとしてのガスを処理室201内へ供給するガス供給管240が接続されている。ガス供給管240には、上流方向から順に流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)260、および開閉弁である開閉バルブ241がそれぞれ設けられている。
主に、ガスノズル233、ガス供給口248、ガス供給管240、開閉バルブ241、MFC260により、本実施形態に係るガス供給部が構成される。
ガス供給管240からは、所定元素(第1元素)を含む原料ガスがMFC260、開閉バルブ241、ガスノズル233、ガス供給口を介して処理室201内へ供給されるように構成されている。
なお、本明細書において「原料」という言葉を用いた場合は、「液体状態である液体原料」を意味する場合、「気体状態である原料ガス」を意味する場合、または、その両方を意味する場合がある。
(ガス排気部)
本実施形態においては、図3aに示すように、例えば、反応管203の側面下部である基板保持領域270よりも下方の位置に下部排気管231を設け、反応管203の基板保持領域270外である天井部に上部排気管232を設けている。図3bに示すように、上部排気管232は、例えば反応管203の天井部の中心に設けられ、ヒータ207の内側に配されるように反応管203の天井部及び側壁の外側に沿うように排気管を湾曲させ、反応管203の側壁下部に設けられた下部排気管231の近傍でL字型に設けられている。
下部排気管231には、上流側から順に、圧力検出部としての圧力センサ245、排気ガスに含まれるガスの成分を測定することでガスの滞留状態を検出するガス滞留検出器300、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ231a、真空排気装置としての真空ポンプ231bが設けられている。上部排気管232には、上流側から順に、圧力検出部としての圧力センサ246、排気ガスに含まれるガスの成分を測定することでガスの滞留状態を検出するガス滞留検出器301、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ232a、真空排気装置としての真空ポンプ232bが設けられている。真空ポンプ231b、232bを作動させつつ、APCバルブ231a、232aの開閉弁の開度を調整することにより、処理室201内を所望の圧力とすることが可能なように構成されている。主に、排気管231、圧力センサ245、APCバルブ231aにより、本実施形態に係る下部排気系が構成される。また主に、排気管232、圧力センサ246、APCバルブ232aにより、本実施形態に係る上部排気系が構成される。上述した下部排気系と上部排気系を含めてガス排気部とする。
なお、上述した下部排気系の構成に、ガス滞留検出器300、真空ポンプ231bを加えた構成を下部排気系としても良く、また、上述した上部排気系の構成に、ガス滞留検出器301、真空ポンプ232bを加えた構成を上部排気系としても良い。したがって上述したガス排気部の構成には、ガス滞留検出器300、または、ガス滞留検出器301のどちらか一方、または両方、真空ポンプ231b、または、真空ポンプ232bのどちらか一方、または両方を含めて考えても良い。
このように構成することによって、処理室201上部に滞留する処理ガスを効率よく排気することが可能になるだけでなく、基板載置領域外から排気することが可能となり、基板上に不要なガス流を形成することが無くなるため、基板間における成膜を均一に行うことが可能となる。さらに、上部排気管232を反応管203の天井部中心に接続すると共に反応管203の外壁に沿って湾曲させて配管し、反応管203の側壁下部に設けられた下部排気管231の近傍でL字型に設けられる構造とすることで、ヒータ207の構造を大きく変更する必要が無くなるため、従来の装置構成を流用することが可能となり、低コストで処理室201内の排気効率を向上させることが可能となる。
なお、図3bに示した例では、上部排気管232がヒータ207を貫通するように図示されているが、この構成に限らず、後述する図7bのようにヒータ207の下方を通過するように(すなわち、ヒータを貫通しないように)構成されていても良い。
また、下部排気管231は反応管203の側面に設けられているが、この構成に限らず、マニホールド209の側面に接続されるように構成されていても良い。
ここで、上部排気系のコンダクタンス(排気流量)と、下部排気系のコンダクタンスとは、それぞれ同量となるようにAPCバルブ231aとAPCバルブ232aを制御することが考えられるが、後述するように各排気系で検出した圧力に応じて上部排気系のコンダクタンスと下部排気系のコンダクタンスとを適宜制御すればよい。
(シールキャップ)
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は、例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ219の処理室201と反対側には、ボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217を下方から支持しており、回転機構267を作動させることでボート217を回転させることが可能になっている。このようにボート217が回転機構267によって回転することで、ボート217に保持されているウエハ200を間接的に回転させることが可能なように構成されている。シールキャップ219は、反応管203の外部に垂直に配置された昇降機構としてのボートエレベータ215によって、垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート217を処理室201内外に搬送することが可能となっている。
(制御部)
図4に示すように、制御部としてのコントローラ280は、CPU(Central Processing Unit)321a、RAM(Random Access Memory)321b、記憶装置321c、I/Oポート321dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM321b、記憶装置321c、I/Oポート321dは、内部バス321eを介して、CPU321aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ280には、入出力装置322として、例えばタッチパネル、マウス、キーボード、操作端末等が接続されていてもよい。また、コントローラ280には、表示部として、例えばディスプレイ等が接続されていてもよい。
記憶装置321cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、CD−ROM等で構成されている。記憶装置321c内には、基板処理装置100の各部動作を制御する制御プログラムや、基板処理の手順や条件などが記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。なお、プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ280に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単にプログラムともいう。なお、本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。また、RAM321bは、CPU321aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート321dは、上述の真空ポンプ231b、232b、開閉バルブ241、APCバルブ231a、232a、ヒータ207、ゲートバルブ、回転機構267、圧力センサ245、246、気化器260、ガス滞留検出器300、301等に接続されている。
CPU321aは、記憶装置321cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置322からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置321cからプロセスレシピを読み出すように構成されている。そして、CPU321aは、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、信号線を通じてAPCバルブ231a、232aの開度調整動作、開閉バルブ241の開閉動作、及び真空ポンプ231b、232bの起動・停止、ボートエレベータの昇降動作、温度センサに基づくヒータ207への供給電力量調整動作(温度調整動作)やインピーダンス制御装置274によるインピーダンス値調整動作、ゲートバルブの開閉動作等を、それぞれ制御するように構成されている。
なお、コントローラ280は、外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)323に格納された上述のプログラムを、コンピュータにプログラムをインストールすることにより構成することができる。記憶装置321cや外部記憶装置323は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。なお、本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置321c単体のみを含む場合、外部記憶装置323単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。
なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置323を介して供給する場合に限らない。例えば、インターネットや専用回線等の通信手段を用い、外部記憶装置323を介さずにプログラムを供給するようにしてもよい。
(5)基板処理工程
続いて、本発明の一実施形態に係る基板処理工程について図5を用いて説明する。なお、本実施形態に係る基板処理工程は、基板を処理する処理ガスを交互に処理室内に供給する交互供給法を用いてウエハ200の表面に窒化膜や酸化膜などの絶縁膜を成膜する方法であり、半導体装置の製造工程の一工程として実施される。なお、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
(基板搬入工程:S101)
まず、ポッド110内に保持されている複数枚のウエハ200をウエハ移載装置125によってボート217に装填(ウエハチャージ)する。そして、複数枚のウエハ200を保持したボート217を、ボートエレベータ115によって持ち上げて処理室201内に搬入(ボートローディング)する。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。基板搬入工程においては、処理室201内にパージガスを供給し続けることが好ましい。
(減圧及び昇温工程:S102)
続いて、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように、処理室201内を真空ポンプ231b、232bにより排気する。この際、処理室201内の圧力を圧力センサ245、246で測定して、この測定された圧力に基づき、APCバルブ231a、232aの開度をフィードバック制御する。また、処理室201内が所望の温度となるように、ヒータ207によって加熱する。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサが検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合をフィードバック制御する。そして、回転機構267によりボート217を回転させ、ウエハ200を回転させる。
(成膜工程:S103)
続いて、成膜工程を実施する。成膜工程では、例えばSiHなどのSi含有ガスといった単独でウエハ200上に膜を形成することが可能なガスである原料ガスを供給する工程と、例えばNガスのような不活性ガスとしてのパージガスを処理室201内に供給して処理室201内の雰囲気をパージする原料ガスパージ工程と、例えばNHガスなどの窒素含有ガスといった単独でウエハ200上に膜を形成することができないガスである反応ガスを供給する工程と、原料ガスパージ工程と同様に処理室201内にNガスのような不活性ガスとしてのパージガスを供給して処理室201内の雰囲気をパージする工程と、を1サイクルとしてこのサイクルを所定回数繰り返す。
原料ガスを供給する工程では、開閉バルブ241を開けて原料ガスと、不活性ガスであるNガスなどのキャリアガスとの混合ガスを処理室201内へと供給する。その結果、積層されたウエハ200間に混合ガスが供給され、ウエハ200の表面に原料ガスに基づいた薄膜が一時的に形成される。混合ガスの供給を所定時間継続したら、処理室201内への混合ガスの供給を停止する。
処理室201内をパージする工程では、処理室201内へパージガスを供給し、処理室201内からのガスの排出を促す。処理室201内の雰囲気がパージガスに置換されたら、処理室201内へのパージガスの供給を停止する。
ウエハ200上に反応ガスを供給する工程では、反応ガスを処理室201内へ供給する。その結果、積層されたウエハ200間に反応ガスが供給され、ウエハ200の表面に形成されている原料ガスに基づく薄膜と反応ガスとが反応し、ウエハ200の表面に所望の薄膜が形成される。反応ガスの供給を所定時間継続したら、反応ガスの供給を停止する。
処理室201内をパージする工程では、処理室201内からの反応ガス及び反応生成物の排出を促す。処理室201内の雰囲気がパージガスに置換されたら、処理室201内へのパージガスの供給を停止する。
以上、ウエハ200上に原料ガスを供給する工程〜処理室201内をパージする工程を1サイクルとして、このサイクルを所定回数繰り返すことにより、ウエハ200上に所望の厚さの薄膜を形成したら成膜工程を終了する。
(昇圧工程、基板搬出工程:S104)
続いて、処理室201内の圧力が大気圧になるまで処理室201内にパージガスを供給する。そして、基板搬入工程と逆の手順により、成膜済のウエハ200を処理室201内から搬出する。基板搬出工程においては、処理室201内にパージガスを供給し続けることが好ましい。
以下、本発明の排気管を用いた排気制御について、図面を用いて説明する。
(排気制御)
ガス供給ノズル233によって処理室201内に供給された処理ガスは、上部排気管232または下部排気管231を介して処理室201内より排出される。その際に、下部排気系に設けられた圧力センサ245と上部排気系に設けられた圧力センサ246がそれぞれの圧力を検出し、制御部280へ検出した値を出力する。制御部280は、圧力センサ245と圧力センサ246から受信した上部排気系の圧力値と、下部排気系の圧力値との圧力の比較を行い、所定の差圧となっているかチェックする。このチェックによって、上部排気系と下部排気系が所定の差圧となっていなかった場合には、所望の差圧となるようにAPCバルブ231a、232a及び真空ポンプ231b、232bを制御部280により制御することで上部排気系と下部排気系の排気コンダクタンスのバランスを制御する。
このように、上部排気系と下部排気系の排気コンダクタンスのバランスを制御することで、処理室201内における圧力の均一化を図る。
このような排気コンダクタンスのバランス制御は、予め上部排気系と下部排気系の排気コンダクタンスを同等となるような制御や、処理室201内の上方に滞留するような処理ガスを供給する場合にのみ、下部排気系の排気コンダクタンスを大きくすることで、処理室201内の下方に流れる処理ガスを多くする制御、処理室201の下方に落ちやすい処理ガスを供給する場合にのみ、上部排気系の排気コンダクタンスを大きくすることで処理室201内の上方に流れる処理ガスを多くする制御などを行うことで実現される。
また、排気制御を行うときは、ガス供給部の開閉バルブ241なども制御することで、ガス排気による圧力制御のみならず、ガス供給によっても処理室201内の圧力を制御しても良い。このように処理室内の圧力を均一化するための制御を行うことによって、積層された基板間に均等に処理ガスを供給することが可能となり、基板間における膜厚の均一性や膜質(電気的特性、膜の屈折率、エッチングレートなど)の均一性を向上させることが可能となる。
具体的には、(圧力センサ246で検出した圧力値)−(圧力センサ245で検出した圧力値)が負の値であった場合には、制御部280は下部排気系の律速となっている、すなわち、下部排気系の排気コンダクタンスの方が大きくなっていると判断し、APCバルブ232aの開度を大きくすることで上部排気系の排気コンダクタンスを大きくし、同様にAPCバルブ231aの開度を小さくすることで下部排気系の排気コンダクタンスを小さくし、上部排気系の排気コンダクタンスと、下部排気系の排気コンダクタンスとが等しくなるように制御する。また、(圧力センサ246で検出した圧力値)−(圧力センサ245で検出した圧力値)が正の値であった場合には、制御部280は上部排気系の律速となっている、すなわち、上部排気系の排気コンダクタンスの方が大きくなっていると判断し、(圧力センサ246で検出した圧力値)−(圧力センサ245で検出した圧力値)が負の値であった場合の制御とは逆にAPCバルブ232aの開度を小さくすることで上部排気系の排気コンダクタンスを小さくし、同様にAPCバルブ231aの開度を大きくすることで下部排気系の排気コンダクタンスを大きくし、上部排気系の排気コンダクタンスと、下部排気系の排気コンダクタンスとが等しくなるように制御する。
このような制御を行うことによって、供給された処理ガスが処理室201内の上下どちらか一方、または両方に滞留することを抑制することが可能となり、ボート217に保持された複数の基板間に均一に処理ガスを供給することが可能となる。
排気コンダクタンスのバランスを制御する他の方法としては、上部排気系(上部排気管232)と下部排気系(下部排気管231)との排気量の制御は上述したような差圧によるものに限らず、上部排気管232に設けられたガス分析器としてのガス滞留検出器301、下部排気管231に設けられたガス分析器としてのガス滞留検出器300のそれぞれが排気管231、232内に処理ガスが滞留していることを検出することをきっかけに制御を行うようにしても良い。
すなわち、ガス分析部としてのガス滞留検出器300によって検出された処理ガスの濃度を、予め基準として記録媒体に記録されている処理ガスの濃度と比較することで処理ガスが滞留しているか否かを制御部280にて判断し、上部排気系と下部排気系とを制御するようにしても良い。
例え、上部排気管232に設けられたガス滞留検出器301によって検出されたガスにNHのような反応ガスが多く含まれており、下部排気管231に設けられたガス滞留検出器300によって検出されたガスに反応ガスがほとんど含まれていなかった場合には、制御部280は、これらの検出結果を受けて上部排気系の排気量を小さくし、下部排気系の排気量を大きくするように制御する。
このように制御することによって、供給された反応ガスが下部排気系の律速、すなわち、下部排気系に多く排気されることとなり、基板載置領域270の上方に多く供給される傾向にあった反応ガスを下方にシフトさせることが可能となり、結果としてウエハ200上に均一に反応ガスを供給することが可能となる。
また、排気コンダクタンスのバランスを制御する他の方法としては、上部排気系(上部排気管232)と下部排気系(下部排気管231)との排気量の制御は上述したような差圧によるものに限らず、上部排気系と下部排気系との圧力比を算出して制御するようにしても良い。
例えば、予め記憶装置321cや外部記憶装置323に上部排気系と下部排気系との圧力比を基準として記憶させておき、実際の処理中に圧力センサ246で検出した圧力値と圧力センサ245で検出した圧力値とを用いて算出した圧力比と上述した基準となる圧力比とを比較して、差異の有無を制御部が判断する。記憶されていた所定の圧力比と、実測した圧力値によって算出した圧力比に差異があった場合には、制御部がAPCバルブ231aやAPCバルブ232aの開度を調整して所定の圧力比となるように制御する。
このとき、記憶させておいた所定の圧力比は1つではなく、複数の圧力比を記憶させておいたり、所定の圧力比に許容できる範囲を持たせて記憶させることによって、排気制御の精度を向上させることが可能となる。
また、排気コンダクタンスのバランスを制御する他の方法としては、上部排気系(上部排気管232)と下部排気系(下部排気管231)との排気量の制御は上述したような差圧によるものに限らず、上部排気系と下部排気系を一定のタイミングで交互に動作するように制御しても良い。
例えば、上述した成膜工程S103において、成膜工程を開始する最初のサイクルは下部排気系のみを用いて処理室内の雰囲気を排気し、2回目のサイクルでは、上部排気系のみを用いて処理室内の雰囲気を排気するように上部排気系と下部排気系のAPCバルブや真空ポンプを制御することで、1サイクル毎に排気される方向を制御する。
このように制御することによって、同じ工程内でガス流れの方向が変わり、処理工程の完了時には総合的に処理室内の圧力を均一にすることが可能となる。
以上のような排気制御を上述した各工程内で行うことによって、処理室内の雰囲気を効率よく排気することが可能になるのみならず、処理室内に供給された処理ガスを積層された基板上に均一に供給することが可能となるために、成膜を均一に行うことが可能となり、その結果、基板上に形成される膜の膜質や膜厚の均一性を向上することが可能となる。
<本発明の第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
第一実施形態では、上部排気管232は基板保持領域270の外側である反応管203の天井部に接続されて設けられるように構成されているが、本実施形態では、図6aおよび図6bに示すように、上部排気管232は、基板保持領域270に位置する反応容器203の側面に上部排気管232の排気口が接続されて設けられるように構成されている点で第一実施形態と異なる。
図6bに示すように、上部排気管232は、ガス供給ノズル233に対向する位置の反応管203の側壁面に直管で設けられており、上部排気管232の排気口の高さ位置は基板保持領域270内に設けられるように接続されている。
このように構成することによって、処理ガスが滞留しやすい基板保持領域270の上方領域に対して局所的に排気を行うことが可能となるため、処理室201内の処理ガスをウエハ200上に均一に供給することが可能となり、均一な成膜が可能となる。
なお、図6aおよび図6bでは、上部排気管232と下部排気管231とは平行となる向きに配置されているが、これに限らず、設置空間等の制限に応じて周方向にずらして設けるように配置されても良い。
<本発明の第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
第一実施形態では、上部排気管232は基板保持領域270の外側である反応管203の天井部に設けられるように構成されているが、本実施形態では、図7aおよび図7bに示すように、上部排気管232は、基板保持領域270に対向する反応管203の側面に上部排気管232の排気口が接続され、ヒータ207の内側で反応管203の外壁に沿って配管し、反応管203の側壁下部に設けられた下部排気管231の近傍でさらにL字型に屈曲して下方に設けられており、ヒータ207を貫通することなく、反応管203の外壁面に沿って排気ガス流路が設けられているものである。
図7bに示すように、上部排気系の排気経路の一部は、反応管203の外側側壁面を含んでおり、反応管203の外側側壁面に沿って排気管232が形成されている。
このように構成することによって、第一実施形態と同様に上部排気管232を反応管203の基板保持領域270に対向する壁面に接続すると共に反応管203の外壁に沿って配管し、反応管203の側壁下部に設けられた下部排気管231の近傍、すなわち、ヒータ207の下端よりも低い位置でさらにL字型に屈曲する構造とすることで、ヒータ207の構造を変更する必要が無くなるため、従来の装置構成を流用することが可能となり、低コストで処理室201内の排気効率を向上させることが可能となるだけでなく、排気流路を反応管203の側壁に沿って構成することにより、反応管203の径を小さくすることが可能となり、さらに、装置を構成する部品数を低減することが可能となる。
<本発明の第四実施形態>
図8aに示すように、排気口400を丸形状とすることで下部排気管231や上部排気管232に高い排気性能を有することが可能となる。また、図8bに示すように、排気口400を縦長のスリット形状とすることで排気性能に制限を設け、圧力変動などを原因とした下部排気管231や上部排気管232からの逆流によりパーティクルなどの不純物が処理室201内に入り込むことを抑制することが可能となる。また、図8cに示すように排気口400を複数の丸からなる多孔形状とすることでも図8bと同じ効果を有することが可能となる。また、図8dに示すように排気口400を上部排気管232の接続部にバッファ室を設けた形状とすることで、上部排気の排気口断面積が大きくなり、図8aよりも大流量の排気が可能となる。ここで、これらの孔形状は、上下の排気管で同じでも良いし、異なっていても良い。使用する原料ガス等性質により変えても良い。
<本発明のその他の実施形態>
図9aに示すように、下部排気管231と上部排気管232を反応管203の周方向に重ならないように設けた場合には、上部排気管232を下部排気管231の高さまで配置することが可能となり、真空ポンプ等の装置を配置し易くすることが可能となる。
また、図9bに示すように、下部排気管231と上部排気管232が反応管203の周方向に重なるように設けた場合には、処理室201内に生じるガス流れが一定の向きに統一されるため、不要なガス流れが生じることによるパーティクルの発生を抑制することが可能となる。
以上、本発明を実施形態に沿って説明してきたが、上述の各実施形態は、適宜組み合わせて用いることができ、その効果も得ることができる。
また、上述の各実施形態に記載した装置の構成は趣旨を逸脱しない限り、様々な変更が可能である。
例えば、ガス供給部に対向する位置の反応管203の内壁に、ボート217に接触しない長さを有するとともに上部排気系と下部排気系の間の反応管203内を昇降する排気サポート部(ガス整流部)としてのリブ(凸部)を設け、このリブをガス排気部の制御に応じて上下させることによって、上部排気系、または、下部排気系に流れるガスを整流し、処理室201内の雰囲気を排気する効率を向上させるように構成しても良い。
以下、望ましい形態について付記する。
〔付記1〕
本発明の一態様によれば、
基板を処理する処理室を形成する反応容器と、
前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給部と、
前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系とのそれぞれの圧力を検出する圧力検出部で構成されるガス排気部と、
前記圧力検出部が検出した前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて少なくとも前記ガス供給部と前記ガス排気部とを制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
〔付記2〕
前記上部排気系と前記下部排気系のそれぞれには、前記処理室内のガス滞留状態を検出するガス滞留検出器が設けられ、前記制御部は、前記ガス滞留検出器の検出結果を基に前記ガス排気部を制御する付記1に記載の基板処理装置が提供される。
〔付記3〕
前記ガス滞留検出器によって所定のガスが多く含まれていることを検出した場合には、前記所定のガスが多く含まれていることを検出した前記ガス滞留検出器が設けられている前記排気系の排気量を大きくするように前記ガス排気部を制御する付記2に記載の基板処理装置が提供される。
〔付記4〕
前記基板処理装置は、前記基板を複数保持する基板保持領域を備えた基板保持具をさらに有し、
前記下部排気系は、前記基板保持領域よりも下方の位置に配置される付記1から3のいずれか1つに記載の基板処理装置が提供される。
〔付記5〕
前記上部排気系は、前記反応容器の天井部の中心に接続されるとともに、前記反応容器の外壁面に沿って設けられる付記1から4のいずれか1つに記載の基板処理装置が提供される。
〔付記6〕
前記基板処理装置は、前記基板を複数保持する基板保持領域を備えた基板保持具をさらに有し、
前記上部排気系は、前記基板保持領域に対向する前記反応容器側面に配置される付記1から4のいずれか1つに記載の基板処理装置が提供される。
〔付記7〕
前記上部排気系は、前記反応容器の外壁面に沿って設けられる付記6に記載の基板処理装置が提供される。
〔付記8〕
前記上部排気系と前記下部排気系は、前記反応容器側面の周方向に重なるように設けられる付記1、2または付記5から7のいずれか1つに記載の基板処理装置が提供される。
〔付記9〕
前記上部排気系と前記下部排気系は、前記反応容器側面の周方向に重ならないように設けられる付記1、2または付記5から7のいずれか1つに記載の基板処理装置が提供される。
〔付記10〕
前記上部排気系は、前記反応容器の側面に設けられた排気口と、
前記排気口に接続され、前記反応容器の外壁面に沿って設けられた排気ガス流路とを有する付記1、2または付記5から9のいずれか1つに記載の基板処理装置が提供される。
〔付記10〕
前記排気口は、スリット形状で構成される付記10に記載の基板処理装置が提供される。
〔付記11〕
前記排気口は、多孔形状で構成される付記10に記載の基板処理装置が提供される。
〔付記12〕
別の形態によれば、
反応容器内部に形成される処理室に処理ガスをガス供給部を介して供給する工程と、
前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力を検出する圧力検出部で構成されるガス排気部を介して前記処理室内の処理ガスを排気する工程と、
前記上部排気系と前記下部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて前記ガス供給部と前記ガス排気部を制御し、基板を処理する工程と、
を有する半導体装置の製造方法が提供される。
〔付記13〕
更に別の形態によれば、
反応容器内部に形成される処理室に処理ガスをガス供給部を介して供給する手順と、
前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力を検出する圧力検出部で構成されるガス排気部を介して前記処理室内の処理ガスを排気する手順と、
前記上部排気系と前記下部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて前記ガス供給部と前記ガス排気部を制御し、基板を処理する手順をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
〔付記14〕
更に別の形態によれば、
反応容器内部に形成される処理室に処理ガスをガス供給部を介して供給する手順と、
前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力を検出する圧力検出部で構成されるガス排気部を介して前記処理室内の処理ガスを排気する手順と、
前記上部排気系と前記下部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて前記ガス供給部と前記ガス排気部を制御し、基板を処理する手順をコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
以上のように、本発明は、例えば、基板処理装置、半導体装置の製造方法、プログラム等に利用することができる。
100・・・・・基板処理装置
200・・・・・ウエハ
201・・・・・処理室
207・・・・・ヒータ
231・・・・・下部排気管
232・・・・・上部排気管
245、246・・・・・圧力センサ
300、301・・・・・ガス滞留検出器。

Claims (4)

  1. 基板を処理する処理室を形成する反応容器と、
    前記処理室内に処理ガスを供給するガス供給部と、
    前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系とのそれぞれの圧力を検出する圧力検出部と、で構成されるガス排気部と、
    前記圧力検出部が検出した前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて少なくとも前記ガス供給部と前記ガス排気部とを制御する制御部と、
    を有する基板処理装置。
  2. 前記上部排気系と前記下部排気系のそれぞれには、前記処理室内のガス滞留状態を検出するガス滞留検出器が設けられ、前記制御部は、前記ガス滞留検出器の検出結果を基に前記ガス排気部を制御する請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 反応容器内部に形成される処理室に処理ガスをガス供給部を介して供給する工程と、
    前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力を検出する圧力検出部とで構成されるガス排気部を介して前記処理室内の処理ガスを排気する工程と、
    前記上部排気系と前記下部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて前記ガス供給部と前記ガス排気部を制御し、基板を処理する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  4. 反応容器内部に形成される処理室に処理ガスをガス供給部を介して供給する手順と、
    前記反応容器の下方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する下部排気系と、前記下部排気系よりも上方に配置されて前記処理室内の処理ガスを排気する上部排気系と、前記下部排気系と前記上部排気系のそれぞれの圧力を検出する圧力検出部で構成されるガス排気部を介して前記処理室内の処理ガスを排気する手順と、
    前記上部排気系と前記下部排気系のそれぞれの圧力に応じて前記下部排気系と前記上部排気系との差圧または圧力比のどちらか一方を算出し、算出された前記差圧または圧力比のどちらか一方に基づいて前記ガス供給部と前記ガス排気部を制御し、基板を処理する手順をコンピュータに実行させるプログラム。
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