JP2016156568A - オープンラック式気化器の伝熱管交換方法及び当該交換方法に用いる伝熱管 - Google Patents

オープンラック式気化器の伝熱管交換方法及び当該交換方法に用いる伝熱管 Download PDF

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【課題】オープンラック式気化器において伝熱管の交換を可能にする。【解決手段】伝熱管2の交換方法は、交換対象の伝熱管を取り外す工程、及び、新たな伝熱管を取り付ける工程、を備える。新たな伝熱管を取り付ける工程は、伝熱管の所定の箇所を塑性変形によって曲げる塑性変形工程と、塑性変形によって曲げられた伝熱管の別の箇所を、弾性的に曲げた状態に保持することによって、上端から下端までの直線距離を、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間隔以下にすると共に、伝熱管の上端部及び下端部の向きをそれぞれ鉛直方向に沿う方向にする弾性変形工程と、弾性的に曲げた状態の伝熱管を、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間の、伝熱管を取り外した箇所に配置すると共に、弾性的に曲げた状態を解除することによって、上端部を上部ヘッダ管の連通孔に挿入しかつ、下端部を下部ヘッダ管の連通孔に挿入する弾性変形解除工程と、を含む。【選択図】図4

Description

ここに開示する技術は、オープンラック式気化器の伝熱管交換方法、及び、当該交換方法に用いる、オープンラック式気化器の伝熱管に関する。
特許文献1には、低温液化ガスの気化器の1つであるオープンラック式気化器が記載されている。オープンラック式気化器は、上下方向に延びると共に低温液化ガスと熱媒体との間で熱交換を行う伝熱管を、水平方向に多数並べて、一枚のパネル状にしている。各伝熱管の下端部は、低温液化ガスを各伝熱管に分配する下部ヘッダ管に接続される。各伝熱管の上端部は、気化したガスを各伝熱管から集合させる上部ヘッダ管に接続される。各伝熱管の下端部は、下部ヘッダ管に対して溶接により固定されていると共に、各伝熱管の上端部は、上部ヘッダ管に対して溶接により固定されている。
特開昭63−36855号公報
前述したような構成のオープンラック式気化器において、多数の伝熱管の内、特定の伝熱管のみに不具合が生じたときでも、気化器全体を交換することが行われる。一方で、不具合が生じた伝熱管のみを交換したいという要求がある。
しかしながら、オープンラック式気化器を構成する各伝熱管は、その上端部が、上部ヘッダ管内に設けられた鉛直下向きの連通孔に挿入された状態で固定されていると共に、下端部も、下部ヘッダ管に設けられた鉛直上向きの連通孔に挿入された状態で固定されている。そのため、不具合が生じた伝熱管を取り外し、新たな伝熱管を取り付けようとしても、新たな伝熱管の全長は、上端部及び下端部がヘッダ管の連通孔に挿入される分だけ、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間隔よりも長くなっている。一方で、上部ヘッダ管及び下部ヘッダ管には、多数の伝熱管が固定されている状態であり、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間隔を広げることができない。このため、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間に、新たな伝熱管を入れることができず、オープンラック式気化器は、伝熱管の交換を行うことが、極めて困難であった。従って、これまでは、不具合が生じた伝熱管を取り外した状態で、オープンラック式気化器を使用する場合もあった。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オープンラック式気化器において伝熱管の交換を可能にすることにある。
前述したように、伝熱管の全長は、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間隔よりも長いため、そのままでは、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間に入れることができないが、伝熱管を弾性的に曲げることによって弓形にして、上端から下端までの直線距離を短くした状態で、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間に配置させることが考えられる。
しかしながら、伝熱管を単に弓形に曲げただけでは、伝熱管の上端部や下端部が鉛直方向に対して傾くようになる。これに対し、上部ヘッダ管に設けられた鉛直下向きの連通孔と伝熱管の上端部との隙間や、下部ヘッダ管に設けた鉛直上向きの連通孔と伝熱管の下端部との隙間は小さい。そのため、鉛直方向に対して傾いた上端部を、上部ヘッダ管の鉛直下向きの連通孔に挿入したり、鉛直方向に対して傾いた下端部を下部ヘッダ管の鉛直上向きの連通孔内に挿入したりすることは不可能である。
そこで、本願発明者等は、伝熱管を塑性変形によって予め曲げておき、別の箇所を弾性変形によっても曲げるようにすれば、伝熱管の上端部及び下端部の向きを鉛直方向に沿う方向にしながら、上端から下端までの直線距離を短くすることができる点に着目した。こうすることで、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間に伝熱管を配置することが可能になると共に、その上端部及び下端部のそれぞれを、上部ヘッダ管及び下部ヘッダ管の連通孔に挿入可能になり、オープンラック式気化器において、伝熱管の交換が実現する。
具体的に、ここに開示する技術は、水平方向に延びる上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間で、それぞれ上下方向に延びる複数の伝熱管が水平方向に並設して構成されたオープンラック式気化器の伝熱管交換方法に関する。前記伝熱管の上端部は、前記上部ヘッダ管に設けられた、鉛直下向きの連通孔に、その一部が挿入された状態で固定されていると共に、前記伝熱管の下端部は、前記下部ヘッダ管に設けられた、鉛直上向きの連通孔に、その一部が挿入された状態で固定されている。
そして、前記の伝熱管交換方法は、前記複数の伝熱管の内、交換対象の伝熱管を取り外す工程、及び、前記伝熱管を取り外した箇所に、新たな伝熱管を取り付ける工程、を備え、前記新たな伝熱管を取り付ける工程は、前記新たな伝熱管の所定の箇所を塑性変形によって曲げる塑性変形工程と、塑性変形によって曲げられた前記伝熱管の、塑性変形箇所とは別の箇所を、弾性的に曲げた状態に保持することによって、当該伝熱管の上端から下端までの直線距離を、前記上部ヘッダ管と前記下部ヘッダ管との間隔以下にすると共に、前記伝熱管の上端部及び前記下端部の向きをそれぞれ鉛直方向に沿う方向にする弾性変形工程と、弾性的に曲げた状態の前記伝熱管を、前記上部ヘッダ管と前記下部ヘッダ管との間の、前記伝熱管を取り外した箇所に配置すると共に、弾性的に曲げた状態を解除することによって、前記伝熱管の上端部を前記上部ヘッダ管の前記連通孔に挿入しかつ、前記伝熱管の下端部を前記下部ヘッダ管の前記連通孔に挿入することによって、前記新たな伝熱管を取り付ける弾性変形解除工程と、を含む。
この構成によると、交換対象の伝熱管を取り外した後、新たな伝熱管を取り付けるときに、その新たな伝熱管の所定の箇所を塑性変形によって曲げておく。塑性変形を行う箇所は、一箇所又は二箇所とすればよい。
次いで、塑性変形によって曲げられた伝熱管の、塑性変形箇所とは別の箇所を、弾性的に曲げた状態に保持する。伝熱管を、塑性変形と弾性変形とのそれぞれによって曲げることで、上端から下端までの直線距離を、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間隔以下にする。これにより、新たな伝熱管を、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間に配置することが可能になる。
また、塑性変形と弾性変形とを組み合わせることによって、伝熱管の上端部及び下端部それぞれの向きを鉛直方向に沿う方向にすることが、容易になる。
そうして、弾性的に曲げた状態の伝熱管を、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間の、伝熱管を取り外した箇所に配置した上で、伝熱管の弾性的に曲げた状態を解除する。これによって、曲げられていた弾性変形箇所が復元し、それに伴い、伝熱管の上端から下端までの直線距離が長くなる。このときに、伝熱管の上端部及び下端部の向きがそれぞれ鉛直方向に沿う方向になっているため、伝熱管の上端部を上部ヘッダ管の連通孔に、スムースに挿入することが可能になると共に、伝熱管の下端部を下部ヘッダ管の連通孔に、スムースに挿入することが可能になる。
こうして、オープンラック式気化器の、特定の伝熱管のみを交換することが可能になる。
前記伝熱管交換方法は、前記上部ヘッダ管の前記連通孔に挿入した前記新たな伝熱管の上端部を、溶接によって前記上部ヘッダ管に固定すると共に、前記下部ヘッダ管の前記連通孔に挿入した前記新たな伝熱管の下端部を、溶接によって前記下部ヘッダ管に固定する工程をさらに備える、としてもよい。
伝熱管の上端部及び下端部を、溶接によって上部ヘッダ管及び下部ヘッダ管に固定することにより、熱収縮によって、伝熱管の塑性変形箇所が復元しようとする。こうして、交換をした新たな伝熱管は、塑性変形による曲がりが緩和、又は、矯正され、他の伝熱管と同様に、実質的に上下方向に真っ直ぐな状態になる。尚、溶接後に伝熱管の曲がりが残った場合には、曲げ戻し治具によって曲がりを直すことも可能である。
前記塑性変形工程は、前記新たな伝熱管の上端側の所定箇所、及び、下端側の所定箇所の二箇所を、同一方向に曲げる工程であり、前記弾性変形工程は、前記二箇所の塑性変形箇所の間の中間部が、前記塑性変形の方向とは逆方向に曲がるように、弾性的に変形させる、としてもよい。
こうすることで、弾性的に曲げ変形させる中間部の長さが比較的長くなり、その曲げ変形が比較的容易になる。また、中間部の長さが長いため、曲げ量を大きくしなくても、言い換えると、中間部を弾性範囲内で曲げても、上端から下端までの直線距離を、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間隔以下にすることが可能になる。
ここで、二箇所を同一方向に曲げるとは、二箇所それぞれの曲げの曲率中心が、伝熱管に対して同じ側になることである。また、弾性変形の曲げの方向を、塑性変形の曲げの方向とは逆方向にするとは、弾性変形による曲げの曲率中心が、伝熱管を挟んで、塑性変形の曲げの曲率中心の側とは逆側になることである。つまり、伝熱管の塑性変形及び弾性変形を、同一平面内において行うことを意味する。伝熱管の曲げを、同一平面内において行うことによって、オープンラック式気化器から伝熱管を取り外すことによって形成される、伝熱管と伝熱管との間の狭い隙間に、新たな伝熱管を配置することが可能になる。
前記新たな伝熱管の前記上端部及び前記下端部にはそれぞれ、治具が固定されると共に、二つの治具の間をつなぐように、線状部材が取り付けられ、前記弾性変形工程は、前記二つの治具の間隔が狭くなるように前記線状部材の長さを縮めることによって、前記新たな伝熱管の前記中間部を弾性的に曲げ変形させ、前記弾性変形解除工程は、縮めていた前記線状部材の長さを戻すことによって、前記新たな伝熱管の弾性的に曲げた状態を解除する、としてもよい。
こうすることで、伝熱管を弾性的に曲げた状態に保持することが可能になる。また、伝熱管を弾性的に曲げた状態のまま、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間でかつ、伝熱管と伝熱管との間の狭い隙間に配置することが可能になる。さらに、縮めていた線状部材の長さを戻すことによって、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間でかつ、伝熱管と伝熱管との間の狭い隙間に配置した状態で、伝熱管の弾性曲がりを復元することが可能になり、伝熱管の上端部及び下端部の一部をそれぞれ、上部ヘッダ管及び下部ヘッダ管の連通孔に挿入することが可能になる。
前記治具は、前記伝熱管の前記上端部又は前記下端部に固定される固定部と、前記固定部から延びる腕部と、を有し、前記線状部材は、前記伝熱管の前記上端部に固定された治具の腕部の先端と、前記下端部に固定された治具の腕部の先端との間を架け渡すように取り付けられることで、前記伝熱管に沿って配設される、としてもよい。
この構成の治具を用いることによって、上端側及び下端側の二箇所で塑性変形により曲げられた長尺の伝熱管の中間部を、弾性的に曲げることが容易に実現する。
前述した交換方法に用いる伝熱管は、所定箇所が塑性変形によって曲げられていることを特徴とする。この伝熱管を用いることにより、オープンラック式気化器の、特定の伝熱管のみを交換することが可能になる。
また、交換した伝熱管の上端部及び下端部をそれぞれ、上部ヘッダ管及び下部ヘッダ管に対し溶接によって固定すれば、塑性変形による曲がりを緩和、又は、矯正することが可能になる。
以上説明したように、前記のオープンラック式気化器の伝熱管交換方法によると、塑性変形及び弾性変形を組み合わせて伝熱管を曲げることにより、伝熱管の上端から下端までの直線距離を、上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間隔以下にすると共に、伝熱管の上端部及び下端部の向きをそれぞれ、鉛直方向に沿う方向にすることが容易になるため、伝熱管の交換が可能になる。
オープンラック式気化器の構成を概念的に示す図である。 上部ヘッダ管に接続された伝熱管の上端部を示す断面図である。 下部ヘッダ管に接続された伝熱管の下端部を示す断面図である。 オープンラック式気化器の伝熱管を交換する手順を示す説明図である。 (a)塑性変形によって曲げた伝熱管を示す図、(b)弾性変形によって曲げた状態の伝熱管を示す図である。 伝熱管に取り付けられる治具を示す図である。 (a)塑性変形によって曲げた伝熱管を示す変形例、(b)弾性変形によって曲げた状態の伝熱管を示す変形例である。 (a)塑性変形によって曲げた伝熱管を示す変形例、(b)弾性変形によって曲げた状態の伝熱管を示す変形例である。
以下、オープンラック式気化器(Open Rack Vaporizer:ORV)1の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の実施形態の説明は例示である。ORV1は、この例では、低温液化ガスとしての液化天然ガス(LNG)を、熱媒体としての海水によって気化して天然ガス(NG)にする装置である。
図1は、ORV1の要部を構成する熱交換パネル3とそれに付帯する設備を示している。ORV1は、上下方向に延びる伝熱管2を、水平方向に複数本並べてパネル状にした熱交換パネル3を備えている。図示は省略するが、ORV1は、このような熱交換パネル3を、仕様に応じて複数、並列に配置して構成される。
伝熱管2は、図2又は3に拡大して示すように、円管状の部材の外表面から径方向の外方に向かって延びる複数のフィン21を有している。各フィン21は、伝熱管2における上端部付近から下端部付近にまでの間で延びている。伝熱管2の上端部及び下端部にはそれぞれ、フィン21が設けられていない。
伝熱管2の上側には、水平に延びる上部ヘッダ管4が配設され、伝熱管2の下側には、水平に延びる下部ヘッダ管5が配設されている。各伝熱管2は、その上端部が上部ヘッダ管4に接続される一方、その下端部が下部ヘッダ管5に接続される。上部ヘッダ管4は、上部マニホールド6に連通し、下部ヘッダ管5は、下部マニホールド7に連通している。
熱交換パネル3の上部には、水平方向に延びるトラフ8が、伝熱管2に隣接して配設されている。トラフ8には海水が供給され、トラフ8から溢れ出した海水は、伝熱管2の表面を流下する。
LNGは、下部マニホールド7を経て下部ヘッダ管5に供給され、その下端部から伝熱管2内に流入する。伝熱管2内に流入したLNGは、伝熱管2の表面を流下する海水との熱交換により気化し、NGとなって、伝熱管2の上端部から上部ヘッダ管4に流出する。上部ヘッダ管4に流出したNGは、上部マニホールド6を通じて外部に送り出される。
図2は、伝熱管2の上端部と、上部ヘッダ管4との接続構造を示している。上部ヘッダ管4には、伝熱管2の上端部が挿入される連通孔41が、径方向に貫通して設けられている。上部ヘッダ管4の連通孔41は、鉛直下向きに開口している。
伝熱管2の上端部には、挿入部としてのバッキング22が取り付けられている。バッキング22は、伝熱管2の上端開口に内挿されて固定されると共に、その上端開口から上方に突出している。このバッキング22が、上部ヘッダ管4の下向きの連通孔41内の途中にまで挿入され、これにより、伝熱管2と上部ヘッダ管4とが互いに連通する。バッキング22の外径と連通孔41の内径とはほぼ同じであり、バッキング22と連通孔41との隙間は狭い。伝熱管2の上端部は、上部ヘッダ管4に対して溶接により固定されている。
図3は、伝熱管2の下端部と、下部ヘッダ管5との接続構造を示している。下部ヘッダ管5には、伝熱管2の下端部が挿入される連通孔51が、径方向に貫通して設けられている。下部ヘッダ管5の連通孔51は、鉛直上向きに開口している。連通孔51は、下部ヘッダ管5の外周面側(図3の上側)が径の大きい大径部とされ、内周面側(図3の下側)が径の小さい小径部とされており、その途中に段差が設けられている。
伝熱管2の下端部にも、上端部と同様に、挿入部としてのバッキング23が取り付けられている。バッキング23は、伝熱管2の下端開口に内挿されて固定されると共に、その下端開口から下方に突出している。このバッキング23が、下部ヘッダ管5の鉛直上向きの連通孔51内に挿入され、これにより、伝熱管2と下部ヘッダ管5とが互いに連通することになる。バッキング23は、連通孔51の大径部に挿入されており、バッキング23の下端は連通孔51の段差に当たっている。バッキング23の外径と、連通孔51の大径部の内径とはほぼ同じであり、バッキング23と連通孔51との隙間は狭い。伝熱管2の下端部もまた、下部ヘッダ管5に対して溶接により固定されている。
以上のように構成されたORV1において、特定の伝熱管2に不具合が生じたときに、その伝熱管2のみを交換する方法について、図を参照しながら説明する。図4は、伝熱管2の交換手順を示す説明図である。伝熱管2の交換手順は、先ず、ORV1から交換対象の伝熱管2を取り外す取り外し工程P1と、新たな伝熱管2を、熱交換パネル3において、伝熱管2を取り外した箇所に配置する配置工程P2と、伝熱管2の上端部を上部ヘッダ管4の連通孔41に挿入すると共に、伝熱管2の下端部を下部ヘッダ管5の連通孔51に挿入する取付工程P3と、伝熱管2の上端部及び下端部をそれぞれ、上部ヘッダ管4及び下部ヘッダ管5に溶接によって固定する固定工程P4とを備えている。尚、図4の左下の図は、ORV1を見る方向が、他の図とは異なる。以下、各工程について順に説明をする。
(取り外し工程P1)
伝熱管2を取り外すときには、先ず、その上端部及び下端部における溶接箇所以外の適宜の箇所で、伝熱管2を切断する。こうして、上下二箇所で切断した伝熱管2を熱交換パネル3から取り外す。
次いで、伝熱管2の切断後に、上部ヘッダ管4及び下部ヘッダ管5に残った伝熱管2の溶接部分を、工具で削って取り除く。このときに、バッキング22、23も取り除かれる。こうして、交換対象の伝熱管2を、ORV1から取り外すことが完了する。ORV1は、図4に示すように、熱交換パネル3の一部に、隙間が設けられた状態となる。
(配置工程P2)
前述したように、伝熱管2の上端部のバッキング22は、上部ヘッダ管4の連通孔41に、下端部のバッキング23は、下部ヘッダ管5の連通孔51に挿入される。従って、これから取り付けようとする新たな伝熱管2の、バッキング22、23を含めた上端から下端までの全長は、上部ヘッダ管4の下面と下部ヘッダ管5の上面との間の間隔L(図1参照)よりも長い。新たな伝熱管2を、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間に配置しようとしても、そのままでは配置させることができない。
そこで、伝熱管2を曲げた状態にすることで上端から下端までの直線距離を短くし、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間に配置することが考えられる。しかしながら、伝熱管2を曲げて弓形にしただけでは、伝熱管2の上端部が鉛直方向に対して傾くと共に、伝熱管2の下端部も鉛直方向に対して傾くようになる。これでは、伝熱管2の上端部のバッキング22を、上部ヘッダ管4の鉛直下向きの連通孔41に挿入することができず、同様に、伝熱管2の下端部のバッキング23を、下部ヘッダ管5の鉛直上向きの連通孔51に挿入することができない。
そこで、ここでは、伝熱管2を、塑性変形によって曲げた上でさらに、弾性変形によって曲げた状態に保持することで、伝熱管2の上端から下端までの直線距離を短くすると共に、伝熱管2の上端部及び下端部の向きを鉛直方向に沿う方向にする。
図5(a)(b)はそれぞれ、伝熱管2の曲げ方を例示している。理解容易のために、図5は、伝熱管2を、フィン21等を省略して概念的に示していると共に、曲げを誇張して描いている。
図5(a)は、塑性変形によって曲げた伝熱管2を示している。塑性変形箇所は、伝熱管2の上端側の所定箇所、及び、下端側の所定箇所の二箇所である。二箇所の塑性変形箇所は、同一方向に曲げる。同一方向に曲げるとは、二箇所それぞれの曲げの曲率中心が、伝熱管2に対して同じ側になることであり、図5(a)の例では、上端側の塑性変形箇所も、下端側の塑性変形箇所も、その曲率中心が、図における伝熱管2の上側である。
伝熱管2の上端側の塑性変形箇所は、伝熱管2の上端から所定距離L11となる箇所に設けられている。距離L11は、伝熱管2の外径(尚、ここでいう外径は、フィンを取り除いた状態での管の外径である)の20〜45倍程度に設定すればよい。距離L11が短すぎる場合は、伝熱管2を塑性変形させることが困難になる場合がある。また、距離L11が長すぎると、後述するように、弾性的に変形させる伝熱管2の中間部の長さが短くなってしまうという不都合がある。例えば、伝熱管2の全長が6mで、伝熱管の外径が35mmのときに、距離L11を1mとしてもよい。
上端側の塑性変形箇所の曲げ量L21は、後述するように、伝熱管2の中間部を弾性的に曲げたときに、伝熱管2の上端部が鉛直方向となるように設定される。曲げ量L21は、距離L11の5%以下にすることが好ましい。例えば、前述したように距離L11を1mとしたときには、曲げ量L21は30mm程度としてもよい。
伝熱管2の下端側の塑性変形箇所は、伝熱管2の下端から所定距離L12となる箇所に設けられている。距離L12も、距離L11と同様に、伝熱管2の外径の20〜45倍程度に設定すればよい。距離L12は、距離L11と同じにしてもよいし、距離L11と異ならせてもよい。図5(a)の例は、距離L12と距離L11とを同じにしている。
下端側の塑性変形箇所の曲げ量L22も、伝熱管2の中間部を弾性的に曲げたときに、伝熱管2の下端部が鉛直方向となるように設定される。曲げ量L22も、距離L12の5%以下にすることが好ましい。曲げ量L22は、曲げ量L21と同じにしてもよいし、曲げ量L21と異ならせてもよい。図5(a)の例は、曲げ量L22を、曲げ量L21よりも少なくした例を示している。例えば、距離L12を1mとしたときには、曲げ量L22は10mm程度としてもよい。
このように、伝熱管2の上端側及び下端側の二箇所において、塑性変形によって曲げた伝熱管2は、その上端から下端までの直線距離L1が、真っ直ぐな伝熱管2よりは短いものの、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間隔Lよりも長くなる。以上が、塑性変形工程に対応する。
図5(b)は、図5(a)に示す塑性変形によって曲げた伝熱管2を、弾性変形によって曲げた状態を示している。弾性変形箇所は、上端側の塑性変形箇所と下端側の塑性変形箇所との間の中間部である。このように、伝熱管2の中間部を弾性変形によって曲げた状態にして、それを保持するために、図6に示す治具9を用いる。
この治具9は、伝熱管2の上端部及び下端部のそれぞれに取り付け固定される。尚、ここでいう上端部及び下端部はそれぞれ、上端側の塑性変形箇所よりも上端側の部分、及び、下端側の塑性変形箇所よりも下端側の部分を意味し、治具9は、好ましくは、伝熱管2の上端部において、フィン21が形成されていない部分、及び、伝熱管2の下端部において、フィン21が形成されていない部分に取り付け固定される。尚、以下において、固定部91が固定される伝熱管2の上端部及び下端部を総称して、単に端部と呼ぶ。
各治具9は、伝熱管2の端部に固定される固定部91と、この固定部91から延びる腕部92とを有している。
固定部91は、円筒状の伝熱管2の端部に対し、外挿するように取り付けられる部分である。固定部91は、後述するように、伝熱管2を弾性変形させる際に、腕部92が伝熱管2に対して相対的に回転しないよう、伝熱管2の端部に対して強固に固定される。固定部91は、例えばその内径が縮小するように締め付け可能な構成としてもよい。こうすることで、伝熱管2の端部に外挿した固定部91を回転不能に強固に固定することができる。尚、固定部91の構成は様々な構成を適宜採用することができる。
腕部92は、固定部91に対して一体的に設けられると共に、伝熱管2の管軸に対して直交する方向に延びている。腕部92の長さは、後述するように、この腕部92の先端に取り付けられる線状部材としてのワイヤ94が、伝熱管2と干渉しない程度の長さに適宜設定される。腕部92の先端にはワイヤ94が取り付けられる取付部93が設けられている。
ワイヤ94は、伝熱管2の上端部に取り付けられた治具9と、下端部に取り付けられた治具9との間を架け渡すように配設される。ワイヤ94の途中には、レバーブロック95が介設される。このレバーブロック95によって、上端部に取り付けられた治具9と下端部に取り付けられた治具9との間隔が狭くなるように、二つの治具9の間を架け渡すワイヤ94の長さを実質的に縮めることが可能になる。
ワイヤ94の長さを縮めることによって、図5(b)に示すように、伝熱管2の中間部を曲げることが可能になる。ワイヤ94は、伝熱管2に沿って配設される。こうして、伝熱管2の上端から下端までの直線距離L2を、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間の間隔L以下となるようにする。また、図6に示すように、予め塑性変形によって曲げられていた伝熱管2の上端部及び下端部はそれぞれ、ワイヤ94の長さを縮めることに伴い、一点鎖線に示す状態から実線に示す状態へと向きが変わり、伝熱管2の上端部及び下端部の向きは共に、鉛直方向に沿う方向になる。
ここで、伝熱管2の曲げ量は、その曲げ変形を弾性範囲内に収めつつ、伝熱管2の上端から下端までの直線距離が上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間の間隔以下となる量にすることが望ましい。尚、図5(b)では誇張して描いているが、伝熱管2の上端部及び下端部のバッキング22、23が、上部ヘッダ管4及び下部ヘッダ管5の連通孔41、51に挿入される長さ分だけ、上端から下端までの直線距離が短くなればよく、弾性変形前後の長さの差(L1−L2)は、数ミリから、十数ミリ程度と比較的短い。
伝熱管2の中間部の長さを比較的長くすることによって、伝熱管2の上端から下端までの直線距離を上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間の間隔以下となる量にまで短くしても、弾性曲げ量を少なくすることが可能になる。
弾性変形による曲げの方向は、前述した二箇所の塑性変形箇所の曲げ方向とは逆方向となるようにする。つまり、図5(b)の例では、弾性変形による曲げの曲率中心は、伝熱管2に対して下側である。これに対し、塑性変形箇所の曲げの曲率中心は、前述したように、伝熱管2に対して上側である。これにより、伝熱管2は、同一平面内(図5(b)の例では、紙面に平行な平面内)において、塑性変形及び弾性変形により曲げられる。
塑性変形及び弾性変形により曲げられた伝熱管は、図5(b)に示すように、上端から下端までの直線距離L2が、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間隔以下になると共に、その上端部の向きが鉛直方向に沿うようになりかつ、その下端部の向きも鉛直方向に沿うようになる。好ましくは、上端部の中心軸と下端部の中心軸とが、鉛直方向に延びる同一軸線上に位置することである。
治具9とワイヤ94とレバーブロック95とを利用することにより、伝熱管2を弾性的に曲げた状態に保持することが可能になる。腕部92によって、ワイヤ94を伝熱管2と干渉させずに、伝熱管2に沿うように配設することが可能になる。以上が、弾性変形工程に対応する。
この曲げられた伝熱管2は、図4に示すように、熱交換パネル3において、伝熱管2が取り外されることでできた、伝熱管2と伝熱管2との間の狭い隙間に入れられる。この隙間は、伝熱管一本分の隙間しかないが、前述したように、伝熱管2を、同一平面上で曲げているため、この伝熱管一本分の隙間にも、略弓形に曲げた状態の伝熱管2を入れることが可能になる。
(取付工程P3)
伝熱管2を所定の位置に配置した状態で、レバーブロック95によって縮めていたワイヤ94の長さを戻すようにする。これに伴い、弾性的に曲げられていた伝熱管2の中間部が復元する。図4に矢印で示すように、伝熱管2の上端部は上方に移動し、下端部は下方に移動する。尚、実際には、伝熱管2の下端部のバッキング23は、下部ヘッダ管5の連通孔51に挿入されているため、伝熱管2の上端部のみが上方に移動する。
伝熱管2の上端部の向きは鉛直方向に沿う方向にされているため、上端部は、上部ヘッダ管4の、鉛直下向きの連通孔41内にスムースに挿入することが可能になる。
伝熱管2の弾性曲げが完全に復元しかつ、伝熱管2の上端部及び下端部のそれぞれが、上部ヘッダ管4及び下部ヘッダ管5の連通孔41、51内に挿入された後、伝熱管2の上端部及び下端部に取り付けた治具を取り外す。以上が、弾性変形解除工程に対応する。
(固定工程P4)
伝熱管2の上端部及び下端部のそれぞれが、上部ヘッダ管4及び下部ヘッダ管5の連通孔41、51内に挿入されれば、伝熱管2の上端部を溶接によって上部ヘッダ管4に固定すると共に、下端部を溶接によって下部ヘッダ管5に固定する。この溶接に伴う熱収縮で、塑性変形によって曲がっている伝熱管2は上下方向に引っ張られる。つまり、伝熱管2は、曲がりが復元する方向に引っ張られる。こうして、ORV1に取り付けた伝熱管2の曲がりが緩和、又は、矯正される。こうして、伝熱管2の交換が完了する。
このように、塑性変形と弾性変形とを組み合わせて、伝熱管2を曲げた状態に保持することで、上端から下端までの直線距離を短くしつつ、上端部及び下端部をそれぞれ鉛直方向となるようにすることが可能になる。これにより、伝熱管2を取り外した後の、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間でかつ、伝熱管2と伝熱管2との間の狭い隙間に、新たな伝熱管2を配置することが可能になる。また、新たな伝熱管2を所定位置に配置した状態で、ワイヤ94によって弾性変形させていた伝熱管2の曲げ状態を解除することに伴い、伝熱管2の上端部を上部ヘッダ管4の連通孔41にスムースに挿入させることができると共に、下端部を下部ヘッダ管5の連通孔51にスムースに挿入させることができる。
さらに、伝熱管2の上端部及び下端部をそれぞれ、溶接によって上部ヘッダ管4及び下部ヘッダ管5に固定することに伴い、伝熱管2の曲がりを緩和、又は、矯正することが可能になる。尚、溶接後に伝熱管2の曲がりが残った場合には、曲げ戻し治具によって曲がりを直すことも可能である。
尚、伝熱管2を曲げる際の塑性変形箇所及び弾性変形箇所の組み合わせは、図5に示す組み合わせに限定されない。例えば図7に示すような、塑性変形箇所及び弾性変形箇所の組み合わせを採用することも可能である。具体的に図7(a)の例では、伝熱管2の上端側及び下端側の二箇所それぞれに塑性変形箇所を設けている。これは、図5に示す例と同じである。但し、図7(a)の例では、上端側の塑性変形箇所の曲げの方向と、下端側の塑性変形箇所の曲げの方向とを、互いに逆向きにしている。その上で図7(b)に示すように、伝熱管2の中間部を弾性的に変形させるが、このときに、弾性変形箇所は、二箇所設定していると共に、それぞれの弾性変形箇所における曲げの方向も、互いに逆向きにしている。こうして、伝熱管2は、全体としてS字のような形状に曲げている。この構成でも、図7(b)に示すように、伝熱管2の上端から下端までの直線距離L2を、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間隔以下にしつつ、伝熱管2の上端部及び下端部の向きを、鉛直方向に沿うようにすることが可能になる。尚、塑性変形させる箇所(つまり、L11、L12)や、その変形量(つまり、L21、L22)は、図5に示す例と同様に設定すればよい。
また、図8(a)に示すように、塑性変形箇所を、伝熱管の略中央部の一箇所にのみ設けてもよい。この場合は、図8(b)に示すように、塑性変形箇所を挟んだ上端側と、下端側とのそれぞれにおいて、弾性変形箇所を設ければよい。二箇所の弾性変形の曲げの方向は共に、塑性変形の曲げの方向とは逆である。
こうすることでも、伝熱管2の上端から下端までの直線距離L2を、上部ヘッダ管4と下部ヘッダ管5との間隔以下にしつつ、伝熱管2の上端部及び下端部の向きを鉛直方向に沿うようにすることが可能になる。
尚、伝熱管2の構成は、図2、3等に示す構成に限らない。ここに開示する技術は、様々な構成を有する伝熱管に、広く適用可能である。
1 オープンラック式気化器
2 伝熱管
22 バッキング(挿入部)
23 バッキング(挿入部)
4 上部ヘッダ管
41 連通孔
5 下部ヘッダ管
51 連通孔
9 治具
91 固定部
92 腕部
94 ワイヤ(線状部材)

Claims (6)

  1. 水平方向に延びる上部ヘッダ管と下部ヘッダ管との間で、それぞれ上下方向に延びる複数の伝熱管が水平方向に並設して構成されたオープンラック式気化器の伝熱管交換方法であって、
    前記伝熱管の上端部は、前記上部ヘッダ管に設けられた、鉛直下向きの連通孔に、その一部が挿入された状態で固定されていると共に、前記伝熱管の下端部は、前記下部ヘッダ管に設けられた、鉛直上向きの連通孔に、その一部が挿入された状態で固定されており、
    前記複数の伝熱管の内、交換対象の伝熱管を取り外す工程、及び、
    前記伝熱管を取り外した箇所に、新たな伝熱管を取り付ける工程、を備え、
    前記新たな伝熱管を取り付ける工程は、
    前記新たな伝熱管の所定の箇所を塑性変形によって曲げる塑性変形工程と、
    塑性変形によって曲げられた前記伝熱管の、塑性変形箇所とは別の箇所を、弾性的に曲げた状態に保持することによって、当該伝熱管の上端から下端までの直線距離を、前記上部ヘッダ管と前記下部ヘッダ管との間隔以下にすると共に、前記伝熱管の上端部及び前記下端部の向きをそれぞれ鉛直方向に沿う方向にする弾性変形工程と、
    弾性的に曲げた状態の前記伝熱管を、前記上部ヘッダ管と前記下部ヘッダ管との間の、前記伝熱管を取り外した箇所に配置すると共に、弾性的に曲げた状態を解除することによって、前記伝熱管の上端部を前記上部ヘッダ管の前記連通孔に挿入しかつ、前記伝熱管の下端部を前記下部ヘッダ管の前記連通孔に挿入することによって、前記新たな伝熱管を取り付ける弾性変形解除工程と、を含むオープンラック式気化器の伝熱管交換方法。
  2. 請求項1に記載のオープンラック式気化器の伝熱管交換方法において、
    前記上部ヘッダ管の前記連通孔に挿入した前記新たな伝熱管の上端部を、溶接によって前記上部ヘッダ管に固定すると共に、前記下部ヘッダ管の前記連通孔に挿入した前記新たな伝熱管の下端部を、溶接によって前記下部ヘッダ管に固定する工程をさらに備えたオープンラック式気化器の伝熱管交換方法。
  3. 請求項1又は2に記載のオープンラック式気化器の伝熱管交換方法において、
    前記塑性変形工程は、前記新たな伝熱管の上端側の所定箇所、及び、下端側の所定箇所の二箇所を、同一方向に曲げる工程であり、
    前記弾性変形工程は、前記二箇所の塑性変形箇所の間の中間部が、前記塑性変形の方向とは逆方向に曲がるように、弾性的に変形させるオープンラック式気化器の伝熱管交換方法。
  4. 請求項3に記載のオープンラック式気化器の伝熱管交換方法において、
    前記新たな伝熱管の前記上端部及び前記下端部にはそれぞれ、治具が固定されると共に、二つの治具の間をつなぐように、線状部材が取り付けられ、
    前記弾性変形工程は、前記二つの治具の間隔が狭くなるように前記線状部材の長さを縮めることによって、前記新たな伝熱管の前記中間部を弾性的に曲げ変形させ、
    前記弾性変形解除工程は、縮めていた前記線状部材の長さを戻すことによって、前記新たな伝熱管の弾性的に曲げた状態を解除するオープンラック式気化器の伝熱管交換方法。
  5. 請求項4に記載のオープンラック式気化器の伝熱管交換方法において、
    前記治具は、前記伝熱管の前記上端部又は前記下端部に固定される固定部と、前記固定部から延びる腕部と、を有し、
    前記線状部材は、前記伝熱管の前記上端部に固定された治具の腕部の先端と、前記下端部に固定された治具の腕部の先端との間を架け渡すように取り付けられることで、前記伝熱管に沿って配設されるオープンラック式気化器の伝熱管交換方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の交換方法に用いるオープンラック式気化器の伝熱管であって、
    所定箇所が塑性変形によって曲げられている伝熱管。
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