JP2016155886A - ポリ乳酸系樹脂フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリ乳酸系樹脂フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなる柔軟性と透湿性に優れた、極薄で微多孔性のポリ乳酸系樹脂フィルムおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】
ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下であることを特徴とするポリ乳酸系樹脂フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、加工性、柔軟性および透湿性に優れた薄物のポリ乳酸系樹脂フィルムおよびその製造方法に関するものである。
近年、環境意識の高まりのもと、プラスチック製品の廃棄による土壌汚染問題、および、焼却による二酸化炭素増大に起因する地球温暖化問題が注目されている。前者への対策として、種々の生分解樹脂が、そして後者への対策として、焼却しても大気中に新たな二酸化炭素の負荷を与えないバイオマス(植物由来原料)からなる樹脂がさかんに研究され開発されている。これらの両方の目的を満足し、かつ、コスト面でも比較的有利なポリ乳酸が注目されている。しかしながら、ポリ乳酸を、ポリエチレンなどのポリオレフィンが代表的な素材として用いられる軟質フィルム用途に適用しようとすると、柔軟性や耐衝撃性に欠けるため、これらの特性を改善し実用化するために各種の試みがなされている。
そのような中で、柔軟性、耐熱性、耐ブリードアウト性および耐久性に優れたポリ乳酸系多孔性フィルムが提案されている(特許文献1および2参照。)。また、透湿性に優れかつ臭気が抑制された主にポリ乳酸系樹脂からなる多孔性フィルムが提案されており(特許文献3参照。)。さらに、脂肪族ポリエステル樹脂に無機微細粉末を配合してなる樹脂組成物を溶融させてフィルム状に成形し、1軸方向に延伸することにより、優れた多孔性フィルムが得られると提案されている(特許文献4参照。)。
国際公開第2012/023465A1号公報 特開2003−82140号公報 特開2012−57004号公報 特開2006−104460号公報
前記の特許文献1、2および3記載のポリ乳酸系樹脂フィルムは、ポリ乳酸に柔軟性を付与するため可塑剤と無機粒子を添加した組成であって、成形方法としてインフレーション法またはTダイ法を行い、1軸延伸による多孔化を行っている。しかしながら、これらの提案では、厚みが薄くなるとフィルムが破れて延伸ができないという課題があった。
また、前記の特許文献4記載の脂肪族ポリエステル系樹脂およびフィルムは、非相溶であるポリオレフィン系樹脂を入れて1軸延伸または2軸延伸を行っているが、空孔率が高すぎる場合に基材強度が低下して、加工性に課題があった。
このように、ポリ乳酸系樹脂フィルムを多孔性フィルムにするために、ポリ乳酸系樹脂に充填剤を添加して一軸延伸する方法は公知であるが、加工性に優れかつ薄物である多孔性フィルムの発明は未だ達成されていなかった。
そこで本発明の目的は、上記の従来技術の課題を解決し、さらに柔軟性と透湿性に優れたポリ乳酸系多孔性フィルムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる。
(1) ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下であることを特徴とするポリ乳酸系樹脂フィルム。
(2) 厚みが1.0μm以上4.5μm以下であることを特徴とする(1)のポリ乳酸系樹脂フィルム。
(3) 樹脂組成物がさらに可塑剤を含み、前記可塑剤が、ポリエーテル系セグメントおよびポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体、および、ポリエステル系セグメントおよびポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体であることを特徴とする(1)または(2)記載のポリ乳酸系樹脂フィルム。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂フィルムをA層としたときに、前記A層の少なくとも一方の面に、非接着性樹脂を主成分とするフィルムからなるB層を有することを特徴とする積層フィルム。
(5) ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下のポリ乳酸系樹脂フィルムからなるA層と、非接着性樹脂を主成分とするフィルムからなるB層とを有する積層フィルムの製造方法であって、前記A層を構成する樹脂組成物と前記B層を構成する非接着性樹脂を主成分とする樹脂組成物とを共押出する押出工程、および、共押出された前記A層と前記B層のフィルムを延伸する延伸工程をこの順に実施することを特徴とする積層フィルムの製造方法。
(6) 延伸工程における流れ方向の延伸倍率が、6倍以上12倍以下であることを特徴とする(5)の積層フィルムの製造方法。
(7) (5)または(6)に記載の積層フィルムの製造方法における延伸工程後に、得られた積層フィルムからB層のフィルムを剥離する剥離工程を実施することを特徴とするポリ乳酸系樹脂フィルムの製造方法。
本発明によれば、柔軟性と透湿性に優れたポリ乳酸系樹脂フィルムを得ることができる。本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、極薄で微多孔性のフィルムである。
さらに本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、主に柔軟性および透湿性を必要とする用途に好ましく用いられる。具体的には、フィルムおよび吸水体を有する複合物であり、このような複合物として、例えば、ベッド用シート、枕カバー、衛生ナプキンや紙おむつ等の吸収性物品のバックシート等の医療・衛生材料、ゴミ袋、堆肥袋および野菜や果物等の食品用袋、および各種工業製品の袋などの包装材料などに好ましく用いられる。
発明者らは、前記の課題について鋭意検討した結果、ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下のポリ乳酸系樹脂フィルムを見出したものである。
なお、ここでポリ乳酸系樹脂フィルムとは、ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなる単層のフィルムのことをいう。
(ポリ乳酸系樹脂)
本発明で言う「ポリ乳酸系樹脂」とは、L−乳酸ユニットおよび/またはD−乳酸ユニットを主たる構成成分とする重合体を指す。ここで主たる構成成分とは、重合体100質量%中において質量割合が最大であることを意味する。乳酸ユニットの質量割合は、好ましくは重合体100質量%において、乳酸ユニットが70質量%〜100質量%である。
本発明で言う「ポリL−乳酸」とは、ポリ乳酸重合体の全乳酸ユニット100mol%において、L−乳酸ユニットの含有量が50mol%を超え、100mol%以下のものを指す。一方、本発明で言う「ポリD−乳酸」とは、ポリ乳酸重合体の全乳酸ユニット100mol%において、D−乳酸ユニットの含有量が50mol%を超え、100mol%以下のものを指す。
ポリ乳酸系樹脂は、結晶性ポリ乳酸系樹脂あるいは非晶性ポリ乳酸系樹脂を単独で用いることができ、または両方を組み合わせて使用することができる。
本発明で用いられる樹脂組成物におけるポリ乳酸系樹脂の量は、環境負荷への対応の観点から、ポリ乳酸系樹脂フィルム全体を100質量%としたときに、10〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜50質量%であり、さらに好ましくは20〜40質量%である。
(充填剤)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、柔軟性、透湿性、耐水性および崩壊性を向上させるために、充填剤を含むことが重要である。ここで充填剤とは、諸性質を改善するために基材として加えられる物質、あるいは増量、増容および製品のコスト低減などを目的として添加する不活性物質をいう。このような充填剤としては、無機充填剤および/または有機充填剤を使用することができる。
また、本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムの全成分100質量%中の充填剤の含有量は、25〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜50質量%であり、さらに好ましくは30〜50質量%である。含有量が25質量%未満の場合、透湿性が向上しないことがある。また、含有量が60質量%を超える場合、フィルムの引張強度および引張伸度が低下することがあり、またフィルムを製造する際の溶融加工性および延伸性などが低下することがある。特に、充填剤が60質量%を超えると、充填剤の分散性が悪くなり溶融成形性が低下することがある。
本発明で用いられる無機充填剤の例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩;硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩;酸化亜鉛、酸化ケイ素(シリカ)、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、アルミナなどの金属酸化物;水酸化アルミニウム等の水酸化物;珪酸塩鉱物、ヒドロキシアパタイト、マイカ、タルク、カオリン、クレー、モンモリロナイト、ゼオライト等の複合酸化物;リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のリン酸塩;塩化リチウム、およびフッ化リチウム等の金属塩などが挙げられる。
また、有機充填剤の例としては、シュウ酸カルシウム等のシュウ酸塩;テレフタル酸カルシウム、テレフタル酸バリウム、テレフタル酸亜鉛、テレフタル酸マンガン、テレフタル酸マグネシウム等のテレフタル酸塩;ジビニルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸等のビニル系モノマーの単独または共重合体からなる微粒子;ポリテトラフルオロエチレン、ベンゾグアナミン樹脂、熱硬化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂などの有機微粒子;木粉、パルプ粉等のセルロース系粉末;籾殻、木材チップ、おから、古紙粉砕材、衣料粉砕材等のチップ状のもの;綿繊維、麻繊維、竹繊維、木材繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、バナナ繊維、ココナツ繊維等の植物繊維;絹、羊毛、アンゴラ、カシミヤ、ラクダ等の動物繊維;ポリエステル繊維、ナイロン繊維、およびアクリル繊維等の合成繊維などが挙げられる。
これらの充填剤の中でも、フィルムの透湿性向上、強度や伸度等のフィルムの機械特性の維持および低コスト化の観点から、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、マイカ、タルク、カオリン、クレーおよびモンモリロナイトを用いることが好ましく、炭酸カルシウムまたはタルクを用いることがより好ましい。
充填剤の平均粒径は、0.01〜10μmであることが好ましい。平均粒径を0.01μm以上とすることにより、充填剤をフィルム中に高充填することが可能となり、その結果、フィルムの多孔化および透湿性向上のポテンシャルが高いフィルムとなる。また、平均粒径を10μm以下とすることにより、フィルムの延伸性が良好となり、その結果、フィルムの多孔化および透湿性向上のポテンシャルが高いフィルムとなる。平均粒径は、より好ましくは0.1〜8μmであり、さらに好ましくは0.5〜5μmであり、最も好ましくは1〜3μmである。ここでいう平均粒径とは、レーザー回折散乱式の方法で測定される累積分布50%平均粒子径とする。
充填剤には、必要に応じて、表面処理を施すことができる。充填剤に表面処理を行うための表面処理剤としては、リン酸エステル系化合物、脂肪酸、界面活性剤、油脂、ワックス、カルボン酸系カップリング剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤および高分子系表面処理剤などを使用することができる。充填剤を表面処理することにより、マトリックス樹脂との親和性が向上し、充填剤の凝集抑制および分散性向上に効果があり、樹脂組成物中に均一に分散させることができるようになる。その結果、良好な透湿度を発現するための延伸などの加工性に優れたフィルムを得ることが可能となる。
脂肪酸としては、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸およびリノール酸などの不飽和脂肪酸などを使用することができる。
界面活性剤としては、ステアリン酸石鹸、スルホン酸石鹸などのアニオン系界面活性剤およびポリエチレングリコール誘導体などの非イオン系界面活性剤などを使用することができる。
油脂としては、大豆油およびアマニ油などを使用することができる。
ワックスとしては、カルナウバワックス、長鎖エステルワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスおよびそれらの酸化物や酸変性物などを使用することができる。
カルボン酸系カップリング剤としては、カルボキシル化ポリブタジエンおよびカルボキシル化ポリイソプレンなどを使用することができる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどを使用することができる。
チタネートカップリング剤としては、有機官能基として、アルキル基+アミノ基型、亜リン酸エステル型、ピロリン酸エステル型およびカルボン酸型のものなどを使用することができる。
高分子系表面処理剤としては、無水マレイン酸変性ポリオレフィンなどのランダムあるいはグラフト共重合体、無水マレイン酸変性のスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、プロピレン−アクリレートなどのブロック共重合体および疎水基−親水基共重合体などを使用することができる。
これらの中でも、充填剤を表面処理するために用いられる表面処理剤としては、リン酸エステル系化合物、脂肪酸、高分子系表面処理剤、界面活性剤、シランカップリング剤、およびチタネートカップリング剤から選ばれた少なくとも1種類の化合物が好ましく用いられる。そして、リン酸エステル系化合物および脂肪酸から選ばれる化合物がより好ましく用いられる。
また、充填剤の樹脂組成物中での分散性を向上させるため、さらに分散剤を添加することが好ましい態様である。
(ポリ乳酸系樹脂フィルムの空孔率)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、空孔を有し、空孔率が40%以上90%以下であることが重要である。ポリ乳酸系樹脂フィルムが空孔を有し、空孔率を40%以上90%以下とすることにより、フィルムに対して透湿性を付与することができる。
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムの空孔率が40%未満の場合、実用レベルの透湿性を付与することができない。また、空孔率が90%を超えると、実用レベルのフィルム耐水性を維持することができない。空孔率は、好ましくは45%以上85%以下であり、より好ましくは50%以上80%以下である。
ポリ乳酸系樹脂フィルムの空孔率を40%以上90%以下とするための達成手段は、後述するA層のポリ乳酸樹脂、B層中の非接着性樹脂および前述の充填剤を、好ましい種類と配合比率で組み合わせ、後述する製膜方法でフィルムを得る方法を挙げることができる。後述する延伸方法において、延伸倍率を小さくすることにより、空孔率を小さく制御することができ、また、延伸倍率を大きくすることにより、空孔率を大きく制御することができる。本発明では、後述の方法で、ポリ乳酸系樹脂フィルムの空孔率を測定する。
(ポリ乳酸系樹脂フィルムの厚み)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、厚みが1.0μm以上30.0μm以下であることが重要である。厚みを1.0μm以上とすることにより、フィルムとした際のコシが強くなり取扱い性に優れ、また、ロール巻き姿や巻き出し性が良好となる。また、厚みを30.0μm以下とすることにより、柔軟性および透湿性に優れたフィルムとなり、また、特にインフレーション製膜法においては、自重によりバブルが安定化する。逆に、厚みを1.0μm未満にすると、後述する非接着性フィルムを剥離する際に、破れが発生する。また、厚みが30μmより大きくなると柔軟性が悪くなる。さらに、本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムの厚みは、好ましくは1.0μm以上15.0μm以下であり、また、より高い透湿度の付与と軽量化による低コスト化の目的で1.0μm以上4.5μm以下とすることが特に好ましい態様である。
(可塑剤)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、さらに可塑剤を含むことが好ましい態様である。可塑剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールセバシン酸エステルなどのポリエステル系可塑剤、ポリアルキレンエーテル系可塑剤、エーテルエステル系可塑剤およびアクリレート系可塑剤などが挙げられる。
さらに、可塑剤の耐ブリードアウト性や、フィルムの耐熱性および耐ブロッキング性の観点から、樹脂系の可塑剤は、例えば数平均分子量が1,000以上のポリエチレングリコールなど、常温(20℃±15℃)で固体状、すなわち、融点が35℃を超える可塑剤が好ましく用いられる。また、生分解性樹脂であるポリ乳酸樹脂との溶融加工温度を合わせる点で、樹脂系の可塑剤の融点は150℃以下であることが好ましい。
上記と同様の観点から、本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムに用いられる可塑剤としては、ポリエーテル系セグメントおよびポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体、並びに、ポリエステル系セグメントおよびポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1つのブロック共重合体を用いることがさらに好ましい態様である。これらのブロック共重合体における可塑化成分は、ポリエーテル系セグメントおよびポリエステル系セグメントとなる。ここでポリエステル系セグメントとは、ポリ乳酸系樹脂以外のポリエステルからなるセグメントを意味する。以下、ポリエーテル系セグメントとポリ乳酸セグメントとを有するブロック共重合体、および、ポリエステル系セグメントとポリ乳酸セグメントとを有するブロック共重合体を、総称して「ブロック共重合体可塑剤」と記載することがある。
本発明においては、ブロック共重合体可塑剤が生分解性樹脂の要件を満たす場合であっても、これは可塑剤とみなす。
ブロック共重合体可塑剤の有するポリ乳酸セグメントの質量割合は、より少量の添加で所望の柔軟性を付与できるという観点から、ブロック共重合体可塑剤全体100質量%中の50質量%以下であることが好ましい。そして、ポリ乳酸セグメントの質量割合は、ブリードアウト抑制の観点から、5質量%以上であることが好ましい。また、ブロック共重合体可塑剤1分子中のポリ乳酸セグメントの数平均分子量は、1,200〜10,000であることが好ましい。
また、本発明において、ブロック共重合体可塑剤の可塑化成分がポリエーテル系セグメントである場合は、このポリエーテル系セグメントがポリエチレングリコールから構成されていることが、ポリ乳酸樹脂との親和性が高いために改質効率に優れ、特に少量の可塑剤の添加で所望の柔軟性を付与できるために好ましい態様である。
前記のポリエーテル系セグメントおよび/またはポリエステル系セグメントと、ポリ乳酸セグメントの各セグメントのブロック共重合体中での順序構成については、より効果的にブリードアウトを抑制するという観点から、ブロック共重合体可塑剤の少なくとも一方の端に、ポリ乳酸セグメントがあることが好ましい。ポリ乳酸セグメントが、ブロック共重合体可塑剤の両端にあることが最も好ましい態様である。
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムに含有されるブロック共重合体可塑剤は、フィルムの全成分100質量%中、5〜30質量%であることが好ましい。フィルムの全成分100質量%中、ブロック共重合体可塑剤の含有量が5質量%未満になると、十分なフィルムの柔軟性が得られなくなることがあり、また含有量が30質量%を超えると、可塑剤の耐ブリードアウト性が高くなることがある。ブロック共重合体可塑剤の含有量は、より好ましくはフィルムの全成分100質量%中5〜25質量%であり、さらに好ましくは10〜25質量%である。
(積層フィルム)
本発明の積層フィルムは、ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下であるフィルムをA層としたときに、A層の少なくとも一方の面に、非接着性樹脂を主成分とするフィルムからなるB層を有する積層フィルムである。なお、以下A層の少なくとも一方の面にB層を配してなる積層フィルムのことを、単に積層フィルムという。
ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含むA層のみでは、フィルム厚みを薄くすると加工性が悪くまた、製膜が安定しないことがある。そこで、非接着性樹脂を主成分とするB層をA層に積層することにより、加工性は良好になる。ここで、主成分とするとは、B層の全成分100質量%中において、質量割合が最大であることを意味する。
また、A層のみでは流れ方向の延伸倍率を6倍以上にするとフィルムの破れが発生し極薄微多孔性のポリ乳酸系樹脂フィルムを製膜することはできない恐れがあるが、B層を積層し、延伸することにより6倍以上の延伸が可能となる。また、延伸倍率を12倍以上にすると、A層の空孔が大きくなりすぎてA層が崩壊することがある。なお、流れ方向とは、フィルム製造時にフィルムが進行する方向をいう。
本発明の積層フィルムは、柔軟性を付与するため、A層の厚みは1.0μm以上30μm以下であることが好ましく、1.0μm以上15.0μm以下であることがより好ましく、さらに軽量化による低コスト化を考慮すれば、1.0μm以上4.5μm以下とすることがさらに好ましい。
本発明においては、加工前まで積層フィルムとして微多孔性のポリ乳酸系樹脂フィルム部分を保護し、加工直後に非接着性樹脂からなるB層を剥離して、ポリ乳酸系樹脂フィルムであるA層のみを得ることができる。積層フィルムのA層とB層の比率は、A層の厚み(積層フィルム中にA層が複数ある場合は、その合計の厚み)が積層フィルム全体の1/2〜1/10であることが好ましい。A層とB層の構成は、A層/B層の2層フィルムおよびB層/A層/B層の3層フィルムでもかまわないが、B層/A層/B層の3層フィルムの構成であることが好ましい。
(非接着性樹脂)
B層の主成分となる非接着性樹脂としては、例えば、超低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、および高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー等のオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン・ブチレン・スチレン・ブロック共重合体、水素添加等のポリスチレン系樹脂;硬質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル等のポリ塩化ビニル系樹脂;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂等、ポリヒドロキシアルカン酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、およびポリブチレンサクシネートアジペート等が挙げられる。上記の非接着性樹脂の中でも、本発明の積層フィルムに、柔軟性と透湿性を付与するためには、オレフィン系樹脂が好ましく、非接着性を考慮するとポリエチレンとポリプロピレンを好ましく用いることができる。なお、主成分とは、層中で最も質量割合の多い成分をいう。
また、非接着性樹脂を主成分とするB層には充填剤を含有させることができる。非接着性樹脂に充填剤を入れることにより、積層フィルムの搬送性による巻きしわや巻きずれが良くなることがある。充填剤については、前述した充填剤を使用することができる。充填剤の含有量は、積層フィルムが濁らない程度が好ましく、3%以上10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは4%以上8%以下である。
(積層フィルムの製造方法)
次に、A層を構成する樹脂組成物とB層を構成する非接着性樹脂を主成分とする樹脂組成物とを共押出する押出工程、および、共押出された前記A層と前記B層のフィルムを延伸する延伸工程をこの順に実施する積層フィルムの製造方法、及び延伸工程後に、得られた積層フィルムからB層のフィルムを剥離する剥離工程を実施するポリ乳酸系樹脂フィルムの製造方法について具体的に説明する。
本発明の積層フィルムは、前記のとおり、ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下のポリ乳酸系樹脂フィルムからなるA層と、非接着性樹脂を主成分とするフィルムからなるB層とを有する積層フィルムであることを特徴とする。この積層フィルムから、非接着性樹脂を主成分とするB層を剥離することにより、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下のポリ乳酸系樹脂フィルムを製造することができる。
本発明の積層フィルムを構成する樹脂組成物、すなわち、A層を製造するためのポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物や、B層を製造するための非接着性樹脂を主成分とする樹脂組成物には、必要に応じてその他の成分を含有させることができる。これらの樹脂組成物を得るにあたっては、各成分を溶融混練することにより樹脂組成物を製造する溶融混練法が好ましく用いられる。溶融混練方法については、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサーおよび単軸または二軸押出機等の公知の混合機を用いることができる。中でも、生産性の観点から、単軸または二軸押出機の使用が好ましい。
溶融混練時の温度は、150℃〜240℃の範囲が好ましく、生分解性樹脂の劣化を防ぐ意味から、より好ましくは170℃〜210℃の範囲である。
本発明の積層フィルムは、例えば、上記した方法により得られた樹脂組成物を用いて、公知のインフレーション法、チューブラー法およびTダイキャスト法などの既存のフィルムの製造法により得ることができる。
本発明の積層フィルムを製造するにあたっては、例えば、前述した方法により得られた生分解性樹脂を含有する樹脂組成物を一旦ペレット化し、再度溶融混練して押出し製膜する際には、ペレットを好ましくは60〜100℃の温度で3時間以上乾燥するなどして、水分量を500ppm(質量基準)以下とすることが好ましい。さらに、真空度10Torr以下の高真空下で真空乾燥または除湿乾燥をすることにより、樹脂組成物中のラクチド含有量を低減させることが好ましい。用いられる樹脂組成物の水分量を500ppm(質量基準)以下とし、ラクチド含有量を低減させることにより、溶融混練中の生分解性樹脂の加水分解を防ぎ、それにより分子量低下を防ぐことができ、得られる樹脂組成物の溶融粘度を適度なレベルとし、製膜工程を安定させることができる。また、同様の観点から、樹脂組成物を一旦ペレット化、あるいは溶融押出し製膜する際には、ベント孔付きの2軸押出機を使用して、水分や低分子量物などの揮発物を除去しながら溶融押出することが好ましい態様である。
本発明の積層フィルムをインフレーション法により製造する場合は、例えば、次のような方法が用いられる。前述のような方法により製造された樹脂組成物を、ベント孔付き2軸押出機を用いて溶融押出し、更に2台目のベント孔付き2軸押出機を使用して、非接着性樹脂を主成分とする樹脂組成物を溶融押出して積層環状ダイスに導き、環状ダイスから共押出して内部には乾燥エアーを供給して風船状(バブル)に形成する。さらに、エアーリングにより均一に空冷固化させ、ニップロールでフラットに折りたたみながら所定の引き取り速度で引き取った後、必要に応じて両端または片方の端を切り開いて巻き取ることにより、目的とする積層フィルムを得ることができる。
また、製膜安定性を発現させるためには環状ダイスの温度が150〜190℃であることが好ましく、より好ましくは155〜185℃の範囲であることがより好ましい。環状ダイスは、得られる積層フィルムの厚み精度および均一性の点から、スパイラル型の環状ダイスを用いることが好ましい。
本発明の積層フィルムは、インフレーション法により製造し、得られた未延伸積層フィルムを縦一軸延伸して、その際の延伸温度および延伸倍率を好ましい範囲に調整すること、インフレーション製膜時のブロー比とドロー比を好ましい範囲で調整することができる。
ここで、延伸工程における流れ方向の好ましい延伸倍率は、6倍以上12倍以下である。流れ方向の延伸倍率が6倍未満では、非接着性樹脂の流れ方向の強度が低く、しわが発生することがある。また、延伸倍率が12倍を超えると、ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含むA層の空孔が大きくなりすぎたり、積層フィルムが破れることがある。延伸時の積層フィルム温度は、60℃〜130℃であることが好ましく、より好ましくは70℃〜120℃である。
また、インフレーション製膜時のブロー比とドロー比を好ましい範囲に調整することが好ましい。ここでブロー比とは、バブルの最終半径Rと環状ダイスの半径Rの比R/Rである。ブロー比の好ましい範囲は1.5〜5.0であり、より好ましくは1.5〜4.5であり、さらに好ましくは、1.5〜4.0である。ドロー比とは、成形フィルムの巻き取り速度Vと、ダイリップから溶融した樹脂が吐出される速度Vの比V/Vである。ドロー比の好ましい範囲は2〜100であり、より好ましくは5〜80であり、さらに好ましくは10〜60であり、特に好ましくは20〜40の範囲である。
本発明の積層フィルムをTダイキャスト法により製造する場合は、例えば、次のような方法が用いられる。前述のような方法により製造された樹脂組成物を、ベント孔付き2軸押出機を用いて溶融押出し、更に2台目のベント孔付き2軸押出機を使用して、非接着性樹脂組成物を溶融押出して、マルチマニホールド口金、または口金上部に設置したフィードブロックに供給し、リップ間隔が0.3〜3mmのスリット状の口金から吐出し、好ましくは0〜40℃の温度の表面温度に設定された金属製冷却キャスティングドラム上に密着させ、未延伸キャスト積層フィルムを得る。得られた積層フィルムを、流れ方向に一軸延伸し、その際の延伸温度および延伸倍率を前述の好ましい範囲に調整することが好ましい。
前述した製膜方法で得られたA層とB層からなる積層フィルムから、非接着性樹脂からなるフィルムのB層を剥がしてA層のみにすることにより、本発明のポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下のポリ乳酸系樹脂フィルムを得ることができる。
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、フィルムに成形した後に、印刷性、ラミネート適性およびコーティング適性などを向上させる目的で、各種の表面処理を施すことができる。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理および酸処理などが挙げられる。いずれの方法をも用いることができるが、連続処理が可能であり、既存の製膜設備への装置設置が容易な点や処理の簡便さから、コロナ放電処理が最も好ましいものとして例示することができる。
(ポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル系樹脂および/または脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、ポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル系樹脂および/または脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂を含有させることができる。これらの樹脂を含有させることにより、フィルムに加工した後の柔軟性と加工後の透湿性を向上させることができる。
ポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル系樹脂の具体例としては、ポリグリコール酸、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート・3−ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート・3−ヒドロキシバリレート)、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、およびポリ(ブチレンサクシネート・アジペート)などが挙げられる。脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂の具体例としては、ポリ(エチレンサクシネート・テレフタレート)、ポリ(ブチレンサクシネート・テレフタレート)およびポリ(ブチレンアジペート・テレフタレート)などが挙げられる。
本発明で用いられる樹脂組成物の全成分100質量%中のポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル系樹脂および/または脂肪族芳香族ポリエステル系樹脂の含有量は、5〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜30質量%である。
(添加剤)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で、前述した以外の添加剤を含有させることができる。このような添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、抗菌剤、消臭剤、耐候剤、帯電防止剤、抗酸化剤、イオン交換剤、粘着性付与剤、消泡剤、着色顔料および染料などが挙げられる。
(積層フィルム)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、製品フィルムを巻き取る際にフィルムが薄く、搬送時にしわが発生し、しわを起点にフィルムの引裂きが起こってしまうことがあり、ハンドリング性に劣ることがある。但し、本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムをA層として、このA層の少なくとも一方の面に、非接着性樹脂を主成分とするフィルムのB層を有する積層フィルムとし、この積層フィルムの状態でハンドリングすることによりフィルムにコシが発現し、搬送時のしわ発生もないため問題なく巻取りできる。最終的には、この積層フィルムからB層のフィルムを剥がすことにより、ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含み、空孔率が40%以上90%以下、フィルム厚みが1.0μm以上30.0μm以下のポリ乳酸系樹脂フィルムとすることができる。
(ポリ乳酸系樹脂フィルムの引張弾性率)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、十分な柔軟性を付与するために、流れ方向の引張弾性率は100〜2,300MPaであることが好ましい。流れ方向の引張弾性率は、より好ましくは150〜2,200MPaであり、さらに好ましくは200〜2,000MPaである。流れ方向の引張弾性率を、100〜2,300MPaとし、好ましくは150〜2,200MPaとするための方法としては、ポリ乳酸系樹脂、ポリ乳酸系樹脂以外の熱可塑性樹脂および充填剤の含有量を、それぞれ前述した好ましい範囲とする方法が挙げられる。
(ポリ乳酸系樹脂フィルムの透湿度)
本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムは、透湿度が300g/(m・day)以上であることが好ましい。透湿度をこのような高い値にすることにより、透湿性を必要とする用途に好ましく用いることが可能となる。本発明でいう透湿度の測定方法は、実施例の(透湿度)の項に記載したとおりである。
このように透湿度は、300g/(m・day)以上であることが好ましく、より好ましくは500g/(m・day)以上であり、さらに好ましくは1,000g/(m・day)以上である。実用上必要とされる透湿度をふまえると、透湿度の上限は3,500g/(m・day)であることが好ましい。
本発明のポリ乳酸系樹脂、および充填剤を含む樹脂組成物からなるポリ乳酸系樹脂フィルムは、優れた柔軟性と透湿性を有するため、例えば、マルチフィルム等の農業用材料、薫蒸シート等の林業用材料、紙おむつ、ナプキン、ライナー等の衛生材料、レジ袋、ゴミ袋、食品用、および工業製品用の各種包装材料等に好適に用いることができる。
次に、実施例に沿って本発明のポリ乳酸系樹脂フィルムおよび積層フィルムについて説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。諸特性は、次の方法により測定した。
(1)ポリ乳酸系樹脂フィルムの空孔率(%):
ポリ乳酸系樹脂フィルムを、30mm×40mmの大きさに切取り試料とした。電子比重計(ミラージュ貿易(株)製SD−120L)を用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気下で前記の試料の比重を測定した。この測定を3回行い、平均値をそのフィルムの比重ρとした。
次に、測定したポリ乳酸系樹脂フィルム(A層フィルム)を280℃の温度で5MPaの圧力で熱プレスを行い、その後、25℃の温度の水で急冷して無孔シート状物を作成した。このようにして得られた無孔シート状物の比重を、上記した方法で同様に測定し、平均値を樹脂の比重(d)とした。フィルムの比重(ρ)と樹脂の比重(d)から、次の式により空孔率を算出した。
・空孔率(%)=〔(d−ρ)/d〕×100
(2)ポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量:
示差屈折率検出器を備えたゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)装置(島津製作所社製)を用い、テトラヒドロフランもしくはクロロホルムを溶出液として、40℃の温度で、標準ポリスチレン換算で、重量平均分子量を求めた。樹脂組成物中のポリ乳酸系樹脂を少量のクロロホルムに溶解後テトラヒドロフランを加え、充填剤を濾別したものを試料とした。
(3)ポリ乳酸系樹脂の融点:
DSC(パーキンエルマー社製DSC7)を用い、25℃の温度から200℃の温度に10℃/分で昇温し、その温度を10分間維持した。その後、−55℃の温度まで10℃/分で降温し、再び200℃の温度まで10℃/分で昇温した。2回目の昇温時に得られた吸熱ピークのトップを、そのポリ乳酸系樹脂の融点(Tm)とした。
(4)ポリ乳酸系樹脂フィルムの流れ方向の引張弾性率(MPa):
(株)オリエンテック製TENSILON UCT−100を用いて応力−歪み測定を行い、応力−歪み曲線の最初の直線部分を用いて、直線上の2点間の応力差を同じ2点間の歪み差で除し、引張弾性率を計算した。具体的には、流れ方向が150mm、幅方向が10mmの短冊状サンプルを切り出し、初期引張チャック間距離50mm、引張速度200mm/分で、JIS K 7127(1999)に規定された方法に従って、流れ方向の引張弾性率の測定を行った。また、測定は5回行い、その平均値をポリ乳酸系樹脂フィルムの流れ方向の引張弾性率とした。なお、幅方向とは、フィルムの搬送面に平行であり、フィルム製造時にフィルムが進行する方向と直交する方向をいう。
(5)ポリ乳酸系樹脂フィルムの柔軟性:
任意に選定した10人に触手試験を実施してもらい、やわらかいと回答した人数により、次のように判定を行った。本項目については、◎と○を合格とした。
◎:やわらかいと回答した人が10人。
○:やわらかいと回答した人が7〜9人。
△:やわらかいと回答した人が4〜6人。
×:やわらかいと回答した人が3人以下。
(6)ポリ乳酸系樹脂フィルムの透湿性:
25℃の温度で90%RHに設定した恒温恒湿装置を用いて、JIS Z0208(1976)に規定された方法に従って透湿度(g/(m・day))を測定し、次の基準で評価した。本項目については、◎と○を合格とした。
◎:1,000g/(m・day)以上。
○:500g/(m・day)以上1,000g/(m・day)未満。
△:100g/(m・day)以上500g/(m・day)未満。
×:100g/(m・day)未満。
(7)ポリ乳酸系樹脂フィルムの耐水性
JIS L1092(2009)、A法(低水圧法)に規定された方法に準拠し、フィルムとクランプの間に、パッキンで挟んだ金網を置いた状態で、耐水圧(mm)を測定した。その耐水圧の値を用いて、以下の基準にて評価した。本項目については、◎と○を合格とした。
◎:1000mm以上
○:750mm以上1000mm未満
△:400mm以上750mm未満
×:400mm未満
(8)積層フィルムの製膜安定性(インフレーション法):
インフレーション法で未延伸積層フィルムをバブル状に製膜する際、バブル幅の安定性を目視観察し、次の基準で評価した。本項目については、◎と○を合格とした。
◎:バブル幅の変動が全くない。
○:変動幅が5mm以下のバブルの変動が生じる。
△:変動幅が5mmより大きく20mm以下のバブルの変動が生じる。
×:上述のいずれにも該当しない。
(9)延伸積層フィルムの製膜性:
フィルム搬送速度15m/分で、未延伸積層フィルムを延伸ロールに導入し、延伸倍率を変更して延伸を行い、30分間のうちに起こった延伸破れの回数をカウントし、回数に応じて、次の四段階で評価した。本項目については、◎と○を合格とした。
◎:延伸破れの回数が0回。
○:延伸破れの回数が1〜2回。
△:延伸破れの回数が3〜5回。
×:延伸破れの回数が6回以上。(実用上使用できない)
(10)ポリ乳酸系樹脂フィルムの搬送性、加工性:
フィルムを巻き取り機にて巻き取り、次の四段階で評価した。本項目については、◎と○と△を合格とした。
◎:巻き取り時の端面のずれが1mm以下。
○:巻き取り時の端面のずれが1mmより大きく5mm以下。
△:巻き取り時の端面のずれが5mmより大きく10mm以下。
×:巻き取り時の端面のずれが10mmより大きい。
(11)積層フィルムの搬送性、加工性:
積層フィルムを巻き取り機にて巻き取り、次の四段階で評価した。本項目については、◎と○と△を合格とした。
◎:巻き取り時の端面のずれが1mm以下。
○:巻き取り時の端面のずれが1mmより大きく5mm以下。
△:巻き取り時の端面のずれが5mmより大きく10mm以下。
×:巻き取り時の端面のずれが10mmより大きい。
[ポリ乳酸系樹脂(A)]
・ポリ乳酸系樹脂(A1)
ポリ乳酸系樹脂(NatureWorks製、商品名“IngeoTMbiopolymer4060D”)、非晶性ポリL−乳酸樹脂、重量平均分子量=200,000、D−乳酸含有量=12.0mol%、融点=無し。
・ポリ乳酸系樹脂(A2)
ポリ乳酸系樹脂(NatureWorks製、商品名“IngeoTMbiopolymer4032D”)、結晶性ポリL−乳酸樹脂、重量平均分子量=200,000、D−乳酸含有量=1.4mol%、融点=166℃。
・ポリ乳酸系樹脂(A3)
ポリ乳酸系樹脂(NatureWorks製、商品名“IngeoTMbiopolymer4043D”)、結晶性ポリL−乳酸樹脂、重量平均分子量=220,000、D−乳酸含有量=4.4mol%、融点=150℃。
[充填剤(B)]
・充填剤(B1)
炭酸カルシウム三共製粉社製、商品名“TOR2018”、平均粒子径:2.5μm。
・充填剤(B2)
タルク 日本タルク社製、商品名“FG−15”、平均粒子径:1.5μm。
[可塑剤(C)]
・可塑剤(C1)
数平均分子量8,000のポリエチレングリコール62質量部とL−ラクチド38質量部とオクチル酸スズ0.05質量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で、窒素雰囲気下160℃で3時間重合することで、数平均分子量8,000のポリエチレングリコールの両末端に数平均分子量2,500のポリL−乳酸セグメントを有するブロック共重合体可塑剤C1を得た。
[ポリ乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル系樹脂(D)]
・生分解性樹脂(D1)
ポリブチレンサクシネート樹脂(三菱化学社製、商品名“GSPla”(登録商標)FZ91PN)。
・生分解性樹脂(D2)
ポリブチレンアジベート・テレフタレート樹脂(BASF社製、商品名“エコフレックス” (登録商標)FBX7011)
[滑剤(E)]
・有機滑剤(E1)
有機滑剤 ステアリン酸アミド(日本油脂社製、商品名“アルフロー(登録商標)S10”)
[末端封鎖剤(F)]
・末端封鎖剤(F1)
ジアリルカルボジイミド(ラインケミー社製、商品名“スタバックゾール(登録商標)Iパウダー”)
[非接着性樹脂(G)]
・ポリプロピレン樹脂(G1)
ポリプロピレン(住友化学社製 商品名“住友ノーブレン”(登録商標))
・低密度ポリエチレン樹脂(G2)
低密度ポリエチレン(住友化学社製 商品名“スミカセン” (登録商標)F200−0 )。
(実施例1)
ポリ乳酸系樹脂(A1)20質量%、ポリ乳酸系樹脂(A2)9質量%、可塑剤(C1)10質量%、充填剤(B1)40質量%、生分解性樹脂(D1)19質量%、有機滑剤(E1)1質量%および末端封鎖剤(F1)1質量%の混合物を、シリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物のペレットを回転式ドラム型除湿真空乾燥機を用いて、温度70℃で3時間除湿乾燥し、乾燥ペレットを得た。
乾燥したペレットをそれぞれの単軸押出機に供給し、1台目の押出機にA層として樹脂組成物を供給し、2台目の押出機には、別にポリプロピレン95質量%と充填剤(B1)の混合物を供給し、それぞれ供給部温度190℃で溶融し、ろ過精度100メッシュのフィルターを通過させた後、積層ダイを用いてB層/A層/B層の構成で積層比率(質量)が1/1/1となるように積層した後、直径が250mmで、リップクリアランスが1.0mmで、温度が160℃のスパイラル型環状ダイスにより、ブロー比2.0にてバブル上に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら引き取り切断して2枚重ね、吐出量と引き取り速度の調整により、2枚重ねたときの厚みが240μmの未延伸積層フィルムを得た。このようにして得られた未延伸積層フィルムを、ロール式延伸機を用いて流れ方向に、積層フィルム温度70℃で10倍延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、積層フィルム温度90℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、2枚重ねで厚さ24μmのフィルムを得た。得られた2枚重ねの積層フィルムを、1枚ごと別々にそれぞれ巻き取り、厚さ12μmの一軸延伸積層フィルムを得た。
次に、厚さ12μmの一軸延伸積層フィルムからB層を剥がしてA層のみにして巻き取り、厚さ4μmのポリ乳酸系樹脂フィルムを得た。得られたポリ乳酸系樹脂フィルムの物性と評価結果を、表1に示す。
(実施例2〜11)
ポリ乳酸系樹脂、充填剤および樹脂組成物の組成と製造条件(延伸倍率)等を、表1と表2のように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂フィルムを得た。得られたポリ乳酸系樹脂フィルムの物性と評価結果を、表1と2に示す。
(実施例12)
ポリ乳酸系樹脂(A1)20質量%、ポリ乳酸系樹脂(A2)9質量%、可塑剤(C1)10質量%、充填剤(B1)40質量%、生分解性樹脂(D1)19質量%、有機滑剤(E1)1質量%および末端封鎖剤(F1)1質量%の混合物を、シリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き押出機に供し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して樹脂組成物を得た。このようにして得られた樹脂組成物のペレットを、回転式ドラム型除湿真空乾燥機を用いて、温度70℃で3時間除湿乾燥して、乾燥ペレットを得た。
乾燥したペレットをそれぞれの単軸押出機に供給し、1台目の押出機にA層として樹脂組成物を供給し、2台目の押出機には、ポリプロピレン95質量%と充填剤(B1)混合物を供給し、それぞれ供給部温度190℃で溶融し、ろ過精度100メッシュのフィルターを通過させた後、ダイの上部に設置したフィードブロック内にてB層/A層/B層の構成で積層比率(質量)が1/1/1となるように積層した後、リップ間隙が0.3〜3mmのスリット状の口金から吐出させ、20〜40℃の表面温度に設定した金属製冷却キャスティングドラム上に密着させ、厚みが120μmの未延伸積層フィルムを得た。このようにして得られた未延伸積層フィルムを、ロール式延伸機にて流れ方向にフィルム温度70℃で10倍延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、積層フィルム温度90℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、厚さ12μmの一軸延伸積層フィルムを得た。
このようにして得られた厚さ12μmの一軸延伸積層フィルムからB層のフィルムを剥がしてA層のみにして巻き取り、厚さ4μmのポリ乳酸系樹脂フィルムを得た。得られたポリ乳酸系樹脂フィルムの物性と評価結果を、表2に示す。
(比較例1)
ポリ乳酸系樹脂(A1)20質量%、ポリ乳酸系樹脂(A2)9質量%、可塑剤(C1)10質量%、充填剤(B1)40質量%、生分解性樹脂(D1)19質量%、有機滑剤(E1)1質量%および末端封鎖剤(F1)1質量%の混合物を、シリンダー温度190℃のスクリュー径44mmの真空ベント付き押出機に供給し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、均質化した後にペレット化して樹脂組成物を得た。このようにして得られた樹脂組成物のペレットを、回転式ドラム型除湿真空乾燥機を用いて、温度70℃で3時間除湿乾燥して、乾燥ペレットを得た。
乾燥したペレットをそれぞれの単軸押出機に供給し、1台目の押出機にA層として樹脂組成物を供給し、2台目の押出機には、ポリプロピレン95質量%と充填剤(B1)の混合物を供給し、それぞれ供給部温度190℃で溶融し、ろ過精度100メッシュのフィルターを通過させた後、積層ダイを用いてB層/A層/B層の構成で積層比率(質量)は1/1/1となるように積層した後、直径が250mmで、リップクリアランスが1.0mmで、温度が160℃のスパイラル型環状ダイスにより、ブロー比2.0にてバブル上に上向きに押出し、冷却リングにより空冷し、ダイス上方のニップロールで折りたたみながら引き取り切断して2枚重ね、吐出量と引き取り速度の調整により2枚重ねたときの厚みが240μmの未延伸積層フィルムを得た。このようにして得られた未延伸積層フィルムを、ロール式延伸機を用いて流れ方向にフィルム温度70℃で5倍延伸した。続いて定長下、加熱ロール上で、フィルム温度90℃で1秒間熱処理後、冷却ロール上で冷却し、2枚重ねで厚さ24μmの一軸延伸積層フィルムを得た。得られた2枚重ねの一軸延伸積層フィルムを1枚ごと別々にそれぞれ巻き取り、厚さ12μmの一軸延伸積層フィルムを得た。
得られた厚さ12μmの一軸延伸積層フィルムからB層のフィルムを剥がしてA層のみにして巻き取り、厚さ4μmのポリ乳酸系樹脂フィルムを得た。得られたポリ乳酸系樹脂フィルムの物性と評価結果を、表3に示す。
(比較例2〜4)
ポリ乳酸系樹脂、充填剤および樹脂組成物の組成は実施例1と同様であり、延伸倍率とポリ乳酸系樹脂フィルム(A層)の厚みを表3のように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリ乳酸系樹脂フィルムを得た。得られたポリ乳酸系樹脂フィルムの物性と評価結果を、表3に示す。
Figure 2016155886
Figure 2016155886
Figure 2016155886
表におけるA層およびB層の各成分の「質量%」は、各層の全成分を100質量%としたときの値として算出した。

Claims (7)

  1. ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下であることを特徴とするポリ乳酸系樹脂フィルム。
  2. 厚みが1.0μm以上4.5μm以下であることを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸系樹脂フィルム。
  3. 樹脂組成物がさらに可塑剤を含み、前記可塑剤が、ポリエーテル系セグメントおよびポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体、および、ポリエステル系セグメントおよびポリ乳酸セグメントを有するブロック共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載のポリ乳酸系樹脂フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂フィルムをA層としたときに、前記A層の少なくとも一方の面に、非接着性樹脂を主成分とするフィルムからなるB層を有することを特徴とする積層フィルム。
  5. ポリ乳酸系樹脂および充填剤を含む樹脂組成物からなり、空孔率が40%以上90%以下で厚みが1.0μm以上30.0μm以下のポリ乳酸系樹脂フィルムからなるA層と、非接着性樹脂を主成分とするフィルムからなるB層とを有する積層フィルムの製造方法であって、前記A層を構成する樹脂組成物と前記B層を構成する非接着性樹脂を主成分とする樹脂組成物とを共押出する押出工程、および、共押出された前記A層と前記B層のフィルムを延伸する延伸工程をこの順に実施することを特徴とする積層フィルムの製造方法。
  6. 延伸工程における流れ方向の延伸倍率が、6倍以上12倍以下であることを特徴とする請求項5記載の積層フィルムの製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の積層フィルムの製造方法における延伸工程後に、得られた積層フィルムからB層のフィルムを剥離する剥離工程を実施することを特徴とするポリ乳酸系樹脂フィルムの製造方法。
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CN109575538A (zh) * 2017-09-29 2019-04-05 东丽先端材料研究开发(中国)有限公司 一种微多孔取向聚乳酸薄膜

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CN109575538A (zh) * 2017-09-29 2019-04-05 东丽先端材料研究开发(中国)有限公司 一种微多孔取向聚乳酸薄膜

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