JP2016154613A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の遊技状態において遊技性を変化,向上させることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技状態設定手段により設定される遊技状態は、第1の遊技状態と、当該第1の遊技状態との区別が困難な第2の遊技状態と、第1及び第2の遊技状態よりも始動部品への入球効率が向上する第3の遊技状態とを含み、遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が第1の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第1の遊技状態又は第2の遊技状態に設定し、現在の遊技状態が第2の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第3の遊技状態に設定する構成とした。【選択図】図15

Description

本発明は、遊技機に関し、複数の遊技状態における遊技性を変化させることが可能な遊技機に関する。
従来、遊技機の一形態であるパチンコ機では、特定の始動部品内に遊技球が入球したことを契機として取得される所定の乱数に基づいて、いわゆる「大当り」の可否に関する抽選を実行し、当該抽選の結果が「当り」である場合に、大当り遊技や小当り遊技と呼ばれる特別遊技を実行する構成が知られている。また、遊技者がこれらの特別遊技を獲得すると、場合によって当該特別遊技後の遊技状態を「確率変動(確変)」や「時間短縮(時短)」と呼ばれる遊技状態に変更し、特別遊技前の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態を醸成するものが知られている。
例えば特許文献1には、通常状態、潜伏確変、潜伏時短と言った複数の遊技状態を設定するとともに、上記いずれかの特定の遊技状態において大当りを獲得した場合、他の遊技状態において大当りを獲得した場合よりも特別遊技後に付与される時間短縮の回数を増大させる構成が開示されている。
特開2012−157638号公報
特許文献1に係るパチンコ機では、特定の遊技状態において大当りを獲得した場合、当該大当りに基づく特別遊技後に付与される時間短縮の回数を増大させることにより、遊技者が享受する利益を増加させる構成ではあるが、時間短縮の回数の増大が、遊技性を著しく変化,向上させるものとは言い難い。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、遊技状態に応じて遊技性を変化,向上させることが可能な遊技機を提供する。
上記課題を解決するための本発明の構成として、遊技盤の遊技領域内に配設された複数の始動部品と、始動部品への遊技球の入球に応じて取得される始動情報に基づいて、複数の当り種別から特定の当り種別を決定する当り種別決定手段と、特定の当り種別に応じた所定の態様により遊技領域内に配設された大入賞部品を動作させる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を設定する遊技状態設定手段とを備えた遊技機であって、遊技状態設定手段により設定される遊技状態は、第1の遊技状態と、当該第1の遊技状態との区別が困難な第2の遊技状態と、第1及び第2の遊技状態よりも始動部品への入球効率が向上する第3の遊技状態とを含み、遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が第1の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第1の遊技状態又は第2の遊技状態に設定し、現在の遊技状態が第2の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第3の遊技状態に設定する構成とした。
また、他の構成として、停止態様によって特定の当り種別を報知する特別図柄の変動時間を含む変動情報を決定する図柄変動情報決定手段と、特別図柄の停止後、遊技領域内に配設された特別可変入賞部品を動作させる特別可変遊技を実行する特別可変遊技実行手段とを更に備え、特別遊技実行手段は、特別可変遊技の実行により、遊技球が特別可変入賞部品内に設けられた特定領域に入球したことに基づいて、特定の当り種別に応じた所定の態様により遊技領域内に配設された大入賞部品を動作させる特別遊技を実行し、遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が第1の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第1の遊技状態、第2の遊技状態及び第3のいずれかの遊技状態に設定し、現在の遊技状態が第2の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第1の遊技状態における確率よりも高い確率で第3の遊技状態に設定する構成とした。
また、他の構成として、上記構成を前提として、遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が第1の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第1の遊技状態又は第2の遊技状態に設定し、現在の遊技状態が第2の遊技状態である場合、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、特別遊技後の遊技状態を第3の遊技状態、又は第1の遊技状態における確率よりも高い確率で第2の遊技状態に設定する構成とした。
また、他の構成として、複数の始動部品はそれぞれ、一部の始動部品に入球し得る遊技球が他部の始動部品に入球することが困難な位置に配設され、遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が第3の遊技状態であり、当り種別決定手段により決定された特定の当り種別が、他部の始動部品への入球に応じて取得された始動情報に基づく種別である場合、特別遊技後の遊技状態を第3の遊技状態に設定する構成とした。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成に係る遊技機によれば、遊技状態に応じて遊技性を変化,向上させることが可能となる。
パチンコ機の概略斜視図である。 遊技盤の正面図である。 第2始動部品を示す透過図及び振分機構の概要図である。 パチンコ機の制御ブロック図である。 特図当否判定テーブルの概要を示す図である。 特図種別決定テーブルの概要を示す図である。 変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 特別可変遊技制御テーブルの概要を示す図である。 特別遊技制御テーブルの概要を示す図である。 遊技状態設定テーブルの概要を示す図である。 普図当否判定テーブルの概要を示す図である。 普図変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 前後開閉体作動テーブルの概要を示す図である。 複数の遊技状態の特別図柄及び普通図柄の変動時間の短縮有無を示す表である。 特別遊技を獲得した場合の遊技状態の移行先の割合等を示す表である。 遊技状態設定テーブル及び特別遊技制御テーブルの概要を示す図である(第2の実施形態)。 特別遊技を獲得した場合の遊技状態の移行先の割合等を示す表である(第2の実施形態)。 主制御回路のCPU初期化処理を示すフロー図である。 主制御回路の電源断時退避処理を示すフロー図である。 主制御回路のタイマ割込み処理を示すフロー図である。 主制御回路のスイッチ管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の第1始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御回路の第2始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄乱数取得処理を示すフロー図である。 特図遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御回路の特図遊技管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動待ち処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動中処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄停止後処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別可変遊技処理を示すフロー図である。 主制御回路の大入賞口開放前処理を示すフロー図である。 大入賞口開閉切替処理を示すフロー図である。 大入賞口開放制御処理を示すフロー図である。 大入賞口閉鎖有効処理を示すフロー図である。 大入賞口終了ウェイト処理を示すフロー図である。 演出図柄Sの例を示す図である。 演出図柄Sの変動表示の流れを示す図である。 演出制御回路のサブCPU初期化処理を示すフロー図である。 演出制御回路のサブタイマ割込み処理を示すフロー図である。 V入賞確認指定コマンド受信処理を示すフロー図である。 確定演出図柄決定テーブルの概要を示す図である。 変動演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。 演出制御回路のタイムスケジュール管理処理を示すフロー図である。 遊技の流れを示すタイムチャートである。
以下、実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[遊技機の全体構成について]
遊技機の一例としてのパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の一側部においてヒンジ機構により開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3内に収容された遊技盤30(図2参照)と、本体枠3の前方において開閉可能に軸着され、中央部に配設されたガラス窓4A、及びガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル枠4と、パネル枠4の下部一側部より前方に突設されたハンドルユニット7と、パネル枠4の上部両側部に配設されたスピーカユニット8とを主たる構成として備える。パネル枠4が本体枠3側に閉じられた状態において、パチンコ機1の前方に着座する遊技者からは、パネル枠4に配設されたガラス窓4Aを介して本体枠3内に収容された遊技盤30の遊技領域31を視認することが可能である。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御回路200と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御回路200側に入力する。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
[遊技盤の構成について]
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30には、外ガイドレール27及び内ガイドレール28によって略円形状に区画された遊技領域31が形成される。遊技領域31は、遊技盤30の前面とガラス窓4Aの後面との間に形成される空間であり、第1の遊技領域としての左打ち領域31Aと、第2の遊技領域としての右打ち領域31Bとに大別される。遊技盤30上には、多数の釘や風車が配設されており、遊技者のハンドルユニット7の操作によって図外の発射機構により発射された遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ左打ち領域31A又は右打ち領域31B内を流下する。
遊技盤30の左打ち領域31Aには、第1始動部品60及び複数の一般入賞部品70が配設されており、これらの入賞部品に遊技球が入球すると、各入賞部品に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。また、詳細については後述するが、遊技球が第1始動部品60に入球すると、上記賞球の払出しの他、遊技盤30の略中央部に配設された特別可変入賞部品66の開放動作に係る所定の抽選や、当該開放動作後に実行され得る特別遊技の態様、及び特別遊技後の遊技状態を決定するための抽選を始めとする各種の抽選が主制御回路100により実行される。即ち、第1始動部品60への遊技球の入球は、特別可変入賞部品66の開放動作や、上記各種の抽選を受けるための契機となるものである。
第1始動部品60は、遊技盤30の一側部(本例では左側部)に位置し、上方開口の図外の入球口を有している。第1始動部品60へは、左打ち領域31Aを流下する遊技球のみが入球可能となっており、右打ち領域31Bを流下する遊技球が入球することは不可能又は極めて困難とされている。
遊技盤30の右打ち領域31Bには、第2始動部品62と、大入賞部品64と、通過ゲート68とが配設されている。通過ゲート68を除く各入賞部品に遊技球が入球すると、各入賞部品に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。以下、第2始動部品62について説明する。
図3(a)は、第2始動部品62を示す透過図である。図3(a)に示すように、第2始動部品62は、遊技盤30の盤面(前面)と略面一となるように配置されるベース体620を有する。ベース体620は、前方に突出する一対のボス622A;622Bと、遊技盤30に形成された前後方向の貫通孔と連通する入賞口626とを有する。一対のボス622A;622Bは、少なくとも遊技球の直径よりも大寸となるように前方に突出する。図2に示すように、ボス622A;622Bには、特定の形状を有する化粧部品が取り付けられ、遊技者側からベース体620側を視認することは不可能とされる。入賞口626は、矩形状に区画された開口であって、当該入賞口626に入球した遊技球は、遊技盤30の後方に導出された後、第2始動口検出スイッチSW2によって検出され、排出路629Aを経由して機外に排出される。また、入賞口626には、前後開閉体628が配設される。前後開閉体628は、後述のソレノイドSOL1を駆動源として、入賞口626内を前後方向にスライド動作可能とされており、入賞口626よりも前方に突出した状態において、ベース体620と化粧部品との間を通過する遊技球を入賞口626内に取り込む。
遊技球が第2始動部品62内に入球し、第2始動口検出スイッチSW2によって検出されると、上記賞球の払出しの他、前述の第1始動部品60と同様に遊技盤30の略中央部に配設された特別可変入賞部品66の開放動作に係る所定の抽選や、当該開放動作後に実行され得る特別遊技の態様、及び特別遊技後の遊技状態を決定するための抽選を始めとする各種の抽選が主制御回路100により実行される。即ち、第2始動部品62への遊技球の入球も、特別可変入賞部品66の開放動作や、上記各種の抽選を受けるための契機となるものである。
次に、特別可変入賞部品66について説明する。図2に示すように、特別可変入賞部品66は、左打ち領域31A及び右打ち領域31Bとの両方に向けて開放動作する一対の開閉体664を備える。開閉体664は、破線で示す閉鎖状態において、略鉛直方向に直立した状態となり、その先端部が上方に配設された障害部品26との間で遊技球の直径未満の寸法で近接する。一方、開閉体664は、実線で示す開放状態において、左右方向に倒伏した状態となり、障害部品26との間で、矢印で示す範囲の入球口を形成する。開閉体664の開閉動作は、主制御回路100によって直接制御される後述のソレノイドSOL2の駆動によって実現される。なお、開閉体664の開閉動作に係る処理については後述する。
開閉体664が開放動作され、左右に倒伏した開放状態となると、左打ち領域31A及び右打ち領域31Bを流下中の遊技球が特別可変入賞部品66の内部に入球可能となる。特別可変入賞部品66内に入球した全ての遊技球は、開閉体664の下端部から下流側に延在する集約路内に配設された特別可変入賞検出スイッチSW3によって検出された後、さらに下流側に向って延在する誘導路665を経由して、振分機構670内に誘導される。
図3(b)は、振分機構670の概要を説明する図である。振分機構670は、前記誘導路665と連通する誘導路672と、当該誘導路672と通じる円形状の凹部674と、当該凹部674においてモータM1の駆動によって一方向に定常回転する振分回転体680とを有する。誘導路672は、振分回転体680の方向に遊技球を転動させるように所定の傾斜面として形成されており、当該誘導路672を流下する遊技球は、その終端部672Aから振分回転体680に形成された何れかの溝部682A〜682H側に落下する。同図に示すように、凹部674には、振分回転体680の溝部682A〜682Hの間隔(円周方向角度)と対応する間隔で互いに隣り合う特定領域としてのV入賞口(当り入球口)675A、及び排出口(ハズレ入球口)675Bが開設されている。V入賞口675A、及び排出口675Bは、共に遊技球の直径以上の開口として形成されており、振分回転体680によって周方向に沿って誘導されてきた遊技球を回収する。
振分回転体680は、円形の凹部674内において、モーターM1の駆動によって例えば時計回りに回転する回転体であって、その回転中心を中心とする放射状に配列された複数の溝部682A〜682Hを有する。各溝部682A〜682Hは、振分回転体680の径方向外側端面から回転中心方向に窪むようにアーチ状に切り欠かれた形状であって、終端部672Aからの落下タイミングによって各溝部682A〜682Hのいずれかに嵌りこんだ遊技球は、凹部674を形成する周壁674Aによって規制されながら時計回りに誘導されることとなる。
複数の溝部682A〜682Hのうち、溝部682Aは、嵌りこんだ遊技球をV入賞口675Aへと誘導する領域として形成される。具体的には、溝部682Aの径方向の寸法は、他の溝部682B〜682Hの径方向の寸法よりも小寸に設定されている。そして、溝部682Aと他の溝部682B〜682Hとの関係がこのような設定であることにより、破線で示す遊技球Pが例えば溝部682Hに嵌りこんだ場合、当該溝部682Hに嵌りこんだ遊技球は、径方向内側において開口する排出口675B内に入球することとなる。一方、当該溝部682Aに嵌りこんだ遊技球は、溝部682Aの径方向寸法が他の溝部682B〜682Hよりも小寸であることから排出口675Bと対応する位置において径方向内側に転動することなく排出口675Bを通り過ぎ、溝部682A内に位置するように形成されたV入賞口675A内に入球することとなる。
即ち、特別可変入賞部品66内に入球した遊技球は、振分機構670によって8分の1の確率でV入賞口675Aに入球し、8分の7の確率で排出口675Bに入球することとなる。
図2に示すように、V入賞口675Aに入球した遊技球は、当該V入賞口675Aと連通する図外の排出路の途中に配設されたV入賞検出スイッチSW4によって検出された後、機外に排出される。一方、排出口675Bに入球した遊技球は、当該排出口675Bと連通する図外の排出路の途中に配設された図外の排出球検出スイッチによって検出された後、機外に排出される。
そして、本例においては遊技球がV入賞口675Aに入球し、V入賞検出スイッチSW4に検出されたことに基づいて、後述の大入賞部品64を動作させる特別遊技を実行する構成である。特別遊技の具体的な流れについては後述する。なお、V入賞口675Aへの振分率は、パチンコ機1のスペックに応じて適宜設定可能であり、上記振分率に限定されるものではない。
図2に示すように、特別可変入賞部品66には、7セグやドットその他の画像を表示可能な複数の演出表示部50が搭載されている。本実施形態において演出表示部50には、ハズレであることを表す「−」の記号や「3」,「V」等の演出図柄Sが変動表示され、最終的な停止表示の態様によって、遊技結果を報知する。当該演出表示部50の具体的な制御処理については後述する。
図2を参照して右打ち領域31Bに配設された大入賞部品64について説明する。なお、大入賞部品64の位置は、右打ち領域31Bに限定されるものではない。大入賞部品64は、特別遊技(大当り遊技)の実行中に動作する部品である。大入賞部品64は、第2始動部品62よりも下流側において横長矩形状に開設された大入賞口64Aと、当該大入賞口64Aを開閉する開閉体65とを有する。開閉体65は、ソレノイドSOL3を駆動源として、下端縁側を回転中心として前後方向に開放動作可能とされている。即ち、開閉体65が開放動作された場合、大入賞口64Aと平行に直立し、大入賞口64Aを閉塞する開閉体65が、前方に倒伏した状態となり、遊技球の大入賞口64A内への入球を許容する。大入賞口64A内に入球した遊技球は、大入賞口検出スイッチSW5によって検出された後、機外に排出される。一方、開閉体65が閉鎖動作された場合、倒伏した状態から直立した状態に復帰して遊技球の大入賞口64Aへの入球が阻止される。このような開閉動作が特別遊技中に実行されることにより、特別遊技においては特別遊技の態様に応じた所定の賞球を得やすくなる。
通過ゲート68は、上下開口の門型の遊技部品であって、その内部には通過ゲート68の遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチSW6が内蔵されている。詳細については後述するが、遊技球がゲート検出スイッチSW6によって検出されると前述の第2始動部品の前後開閉体628の開放動作の有無に関する所定の抽選が主制御回路100により実行される。即ち、遊技球の通過ゲート68の通過は、前後開閉体628の開放動作の有無に関する抽選の契機となるものである。
以上のとおり、右打ち領域31Bには、上流から下流側にかけて、通過ゲート68、第2始動部品62、大入賞部品64が配設されている。また、これらの遊技部品へは、右打ち領域31Bを流下する遊技球のみが通過,入球可能となっており、左打ち領域31Aを流下する遊技球が入球することは不可能又は極めて困難とされている。つまり、第1始動部品60と第2始動部品62との位置関係は、一方に入球し得る遊技球が他方に入球困難又は不可能な位置となるように離間している。また、左打ち領域31A及び右打ち領域31Bを流下中にいずれの遊技部品にも入球しなかった遊技球は、遊技領域31の最下部に開設されたアウト口69に集約され、機外に排出される。また、遊技球を左打ち領域31A及び右打ち領域31Bのいずれを流下させるかは、ハンドルユニット7の操作量を調整することにより自在に選択可能であり、遊技球が左打ち領域31Aを流下するように打ち出すことを「左打ち」と言い、右打ち領域31Bを流下するように打ち出すことを「右打ち」と言う。
遊技盤30の遊技領域31の外方には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が設けられている。各表示装置は、遊技の進行状況に応じて主制御回路100によって制御され、その表示の変化によって遊技状況を遊技者に報知する。
[パチンコ機の内部構成について]
図4は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御回路100と、主として払出動作を制御する払出制御回路150と、主として遊技球の発射動作を制御する発射制御回路160、及び主として前述の演出表示部50やその他の演出機器を制御する演出制御回路200とを備える。
主制御回路100は、(メイン)CPU100a、(メイン)ROM100b、及び(メイン)RAM100cを備えてなる。主制御回路100は、CPU100aが後述する各検出スイッチやタイマからの入力に対応してROM100bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行ったり、主制御回路100に接続された上述の各装置を直接的に制御したり、他の制御回路に多様なコマンドを送信する。また、このときRAM100cは、CPU100aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンドを一時的に保持する。
図4に示すように、主制御回路100には、第1始動部品60への遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチSW1、第2始動部品62への遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチSW2、特別可変入賞部品66への遊技球の入球を検出する特別可変入賞検出スイッチSW3、V入賞口675Aへの遊技球の入球を検出するV入賞検出スイッチSW4、大入賞部品64への遊技球の入球を検出する大入賞口検出スイッチSW5、通過ゲート68への遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチSW6、複数の一般入賞部品と対応して設けられ、遊技球の入球を検出する一般入賞口検出スイッチSW7が接続されており、各検出スイッチから出力される検出信号が主制御回路100側に入力する。
また、主制御回路100には、前述の第2始動部品62に設けられた前後開閉体628を開閉動作させるためのソレノイドSOL1、特別可変入賞部品66に設けられた一対の開閉体664を開閉動作させるためのソレノイドSOL2、振分回転体680を一方向に回転動作させるためのモータM1、大入賞部品64に設けられた開閉体65を開閉動作させるためのソレノイドSOL3が接続され、各ソレノイドやモータが主制御回路100によって直接的に制御される。また、主制御回路100には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が接続されており、これらの表示装置が主制御回路100によって直接的に制御される。
主制御回路100には、払出制御回路150、及び演出制御回路200が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100と同様に不図示のCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータであって、主制御回路100と通信可能に接続されている。また、主制御回路100と払出制御回路150とには、外部情報出力端子板151が接続されている。外部情報出力端子板151は、主制御回路100(CPU100a)及び払出制御回路150(図外の払出CPU)から出力された遊技の進行に関する種々の情報をパチンコ機1の設置店等に設けられたホストコンピュータ側に送信する。
払出制御回路150には、遊技者に対して賞球を払い出すための払出モータ152、及び賞球数計数スイッチ153が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100から送信される払出コマンドに含まれる賞球数情報に基づいて所定の賞球数が払い出されるように払出モータ152を制御する。当該払出モータ152の駆動により払い出された賞球は、賞球数計数スイッチ153により検出され、払出制御回路150側において、適正な賞球数が払い出されたかが把握される。なお、払出制御回路150には、この他、受皿6に許容数以上の遊技球が貯留されていることを検知する皿満タン検出スイッチ154や、パネル枠4や本体枠3の扉が開放していることを検知する扉開放検出スイッチ155等の各種のスイッチが接続される。
また、発射制御回路160には、ハンドルユニット7内に搭載されたタッチセンサ161、発射ボリューム162、図外の発射機構内に受皿6に貯留された遊技球を送り込む球送りモータ163、及び発射機構内に格納された球発射モータ164が接続されている。発射制御回路160は、払出制御回路150からの発射許可およびタッチセンサ161からの入力を条件として、遊技者によるハンドルユニット7の操作量に応じて変化する発射ボリューム162からの入力信号に基づいて球発射モータ164を制御し、受皿6に貯留された遊技球を所定の発射力により遊技領域31内に打ち出す。ここで、例えば遊技者がハンドルユニット7を回動限度位置まで操作した場合、球発射モータ164の発射力によって遊技球が確実に右打ち領域31Bを流下するように発射される。また、ハンドルユニット7を回動限度位置から初期位置の方向に操作した場合、球発射モータ164の発射力が弱くなり、徐々に左打ち領域31Aを流下する傾向が強くなる。このように、遊技者はハンドルユニット7の回動操作によって左打ち及び右打ちを切り替えることができる。
演出制御回路200は、遊技進行中や待機中における各種の演出表示を制御する。演出制御回路200は、(サブ)CPU200a、(サブ)ROM200b、(サブ)RAM200cを備えてなり、主制御回路100に対して主制御回路100から演出制御回路200に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御回路200は、主制御回路100から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御回路200に接続された前述の演出表示部50の画像制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(例えば、LED)を多様なパターンにより発行させる発光制御、或いは、図外の可動体を動作させるモータの駆動制御等を実行する。なお、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御回路200は、CPU200aと接続され、当該CPU200aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して演出表示部50に多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御回路200には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9の操作タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
また、図示は省略するが、上述の各制御回路には電源供給回路が接続されており、当該電源供給回路に設けられた電源スイッチの操作により、遊技設置店側の外部電源から電源が供給され、該外部電源を各制御回路の動作に必要な電源として生成し、各制御回路に生成した電源を供給することで各制御回路が起動する。また、電源供給回路には、コンデンサ等のバックアップ用電源が搭載されており、断電時においては当該バックアップ用電源から主制御回路100及び払出制御回路150に対して電力が供給され、これら2つの制御回路のRAMに格納された各種のデータやコマンドが保持される。また、電源供給回路には、演出制御回路200に対する専用のバックアップ用電源も搭載されており、断電時においては当該専用のバックアップ用電源からの電力供給によりRAMに格納された各種のデータやコマンドの一部が別途搭載されたバックアップ用RAMに格納される。
以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。本実施形態に係るパチンコ機1においては、まず遊技球を第1始動部品60又は第2始動部品62に入球させることが必要となる。左打ち領域31A又は右打ち領域31Bを流下する遊技球が前述の第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、主制御回路100では、特別可変入賞部品66を動作させる特別可変遊技及び当該特別可変遊技後に実行される場合がある特別遊技(所謂大当り遊技)の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。
そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「当り」である場合には、特別可変入賞部品66の一対の開閉体664を開放し、遊技球の特別可変入賞部品66内への入球を許容し、特別図柄の種類が特定の種別である場合、かつ、遊技球がV入賞口675Aに入球したことに基づいて、大入賞部品64の開閉体65を開放動作させる特別遊技を実行される。以下、上述の各抽選の概要について説明する。
まず、遊技球が第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、上記特図当否抽選において参照される特図当否判定乱数や、特図種別決定乱数、変動パターン決定乱数等、種々の乱数が同時に取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。なお、以下の説明においては、第1始動部品60への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特1保留といい、第2始動部品62への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特2保留という場合がある。さらに、特1保留及び特2保留を総称して始動情報という。
上記保留記憶領域は、特1保留、及び特2保留をそれぞれ独立して記憶可能な第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域及び第2特図保留記憶領域は、1つの記憶部(第1記憶部)を有している。そして、第1始動部品60に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶し、第2始動部品62に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶する。なお、第1特図保留記憶領域及び第2特図保留記憶領域又はいずれかの特図保留記憶領域を複数の記憶部を有する構成とし、複数の特1保留又は特2保留を記憶可能としてもよい。
[各種抽選処理について]
図5は、特図当否抽選において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、0〜65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。同図に示すように特図当否判定テーブルTBには、0〜65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(本例においては「当り」のみ)が規定されている。つまり、特図当否判定テーブルTBが参照された場合、判定結果は必ず「当り」となる。なお、パチンコ機1のスペックを考慮して、判定結果が「ハズレ」となる割合を所定確率で設定することも可能である。また、詳細については後述するが、上記特図当否抽選の結果が「当り」となると、前述の特別可変入賞部品66の開閉体664を開放動作させる特別可変遊技が実行され、遊技球の特別可変入賞部品66内への入球が許容される。
図6は、上記特図種別決定抽選において参照される特図種別決定テーブルTB1〜TB2の概要を示す図である。特図種別決定テーブルTB1は、特図種別決定乱数が特1保留として取得された場合に参照されるテーブルである。また、特図種別決定テーブルTB2は、特図種別決定乱数が特2保留として取得された場合に参照されるテーブルである。
第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの特図種別決定乱数が取得される。同図に示すように、特図種別決定テーブルTB1,TB2には、0〜99までの特図種別決定乱数に対応する特別図柄の種別(特図種別)が所定の選択率で規定されている。例えば、特図種別決定テーブルTB1が参照され、特1保留として取得された特図種別決定乱数が0〜59の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Aとして決定され、60〜79の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Bとして決定され、80〜89の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Cとして決定され、90〜99の範囲である場合には、特図種別が特別図柄Dとして決定される。
また、特図種別決定テーブルTB2が参照され、特2保留として特図種別決定乱数が取得された場合、その範囲に関わらず特図種別が特別図柄Eとして決定される。詳細については後述するが、特図種別決定テーブルTB1;TB2から決定される複数の特図種別はそれぞれ、特別遊技の態様や、特別遊技後の遊技状態を決定する要素となり、決定された1つの特図種別に応じて、特別遊技の態様及び特別遊技後の遊技状態が決定される。
図7(a)は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTB1〜TB3の一例を示す図である。第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得され、変動パターン決定テーブルTB1〜TB3の中から、取得した変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号が決定される。変動パターン決定テーブルTB1は、現在の遊技状態が「通常状態」である場合に参照されるテーブルである。また、変動パターン決定テーブルTB2は、現在の遊技状態が「時短A状態」である場合に参照されるテーブルである。また、変動パターン決定テーブルTB3は、現在の遊技状態が「時短B状態」である場合に参照されるテーブルである。
図7(a)に示すように、変動パターン決定テーブルTB1〜TB3には、0〜99までの変動パターン決定乱数の範囲に応じて、例えば「01H」,「02H」等、互いに異なる変動パターン番号が規定されている。また、図7(b)に示すように、各変動パターン番号にはそれぞれ例えば最短で0.8秒、最長で3.3秒までの変動時間が対応付けられている。当該変動時間は、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示時間となる。より詳細には、特1保留として取得された変動パターン決定乱数によって決定された変動時間は、第1特別図柄表示装置35A上で表示される特別図柄の変動時間となり、特2保留として取得された変動パターン決定乱数によって決定された変動時間は、第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動時間となる。
図7(c)は、遊技状態ごとの特別図柄の変動時間の平均(平均変動時間)を比較した一覧である。同図に示すように、遊技状態が通常状態である場合の平均変動時間は例えば2.7秒であり複数の遊技状態中で最も長い。また、遊技状態が時短A状態である場合の平均変動時間は例えば0.8秒であり、複数の遊技状態中で最も短い。さらに、遊技状態が時短B状態である場合の平均変動時間は例えば2.6であり、遊技状態が通常状態である場合と略同等、或いは僅かに短くなるように設定されている。つまり、遊技状態が時短A状態である場合の特別図柄の平均変動時間は、遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合よりも大幅に短縮される。
また、通常状態と時短B状態とを比較した場合、その平均変動時間は微差の範囲に留まり、互いの遊技状態における特別図柄の変動時間から、現在の遊技状態が通常状態であるか、或いは、時短B状態であるかを遊技者が外見上判別することは実質的に不可能とされている。なお、上記変動パターン決定テーブルTB1〜TB3は一例であって、具体的な数値や振分を如何なる設定としてもよい。一方で、実施形態に係るパチンコ機1の遊技性上、通常状態と時短B状態との差異を外見上遊技者から判別不可能又は困難としておくことが望ましい。
上記いずれかの変動パターン決定テーブルTB1〜TB3から、1つの変動パターン番号が決定されると、変動パターン番号、及びこれに対応する変動時間に関する情報(変動時間情報)を含む変動パターンコマンドが演出制御回路200側に送信され、特別図柄の変動表示とともに、各変動パターン番号に従った音声や発光等による種々の演出が実行されることとなる。
また、主制御回路100は、変動パターンコマンドの送信と同時に保留種別に応じて第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御し、いずれかの表示装置上において特別図柄の変動表示を開始させる。その後、主制御回路100は、上記変動表示時間が経過したことに基づいて、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御して特別図柄の変動を停止させるとともに、演出制御回路200側に後述する特図停止指定コマンドを送信する。当該コマンドの送信により、特別図柄の変動中における上記の演出が終了する。なお、第1特別図柄表示装置35A及び第2特別図柄表示装置35Bは、7セグメントで構成されており、その停止態様は、特図種別ごとに異なるように設定されている。
以上説明したとおり、主制御回路100は、特別図柄の変動開始時に上述の特図当否抽選、特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄の最終的な停止の態様によって、特図当否抽選の結果を報知する。以下、これら特別遊技の実行に関わる各種の抽選処理を総称して特図遊技という場合がある。なお、本実施形態に係るパチンコ機1において遊技者は、特別図柄の停止後に実行される後述の特別可変遊技中において、遊技球がV入賞口675Aに入球したことに基づいて開始される演出図柄Sの変動後の最終的な停止態様によって、後述の特別遊技の実行の可否を認識することができる。また、上記一連の抽選に関する具体的な処理については、図22以下を参照しつつ後述する。
[特別可変遊技について]
図8は、上記特図当否抽選の結果が「当り」であり、特別図柄が「当り」を示す態様で停止表示された場合に開始される遊技者にとって有利な特別可変遊技の実行時に参照される特別可変遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、特別可変遊技制御テーブルTBには、現在の遊技状態に応じて特別可変入賞部品66の開閉体664の開放回数や1回の開放当りの開放時間が規定されており、特別可変遊技の実行時には当該テーブルを参照して開閉体664の駆動源となるソレノイドSOL2が駆動制御される。遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合、特別図柄の変動停止後から所定時間経過後に、開閉体664が0.8秒間一回だけ開放動作される。一方、遊技状態が時短A状態である場合、特別図柄の変動停止後から所定時間経過後に、開閉体664が1.8秒間一回だけ開放動作される。特別可変遊技において、遊技状態に応じた上述のような開放動作が行われることにより、開閉体664の開放中に遊技球が特別可変入賞部品66内に入球可能となるとともに、入球した遊技球がV入賞口675Aに入球する機会が付与される。また、遊技状態が時短A状態である場合には、開閉体664の開放時間が他の遊技状態と比べて長くなるため、遊技球が特別可変入賞部品66内に入球し易くなり、複数の遊技球が特別可変入賞部品66内に同時に入球する可能性も高くなることから、結果としてV入賞口675Aに入球する可能性も向上することとなる。なお、特別可変遊技制御テーブルTBは一例であって、1回の開放当りの開放時間や、開放回数を特図種別に応じて異なるように設定したり、所定の抽選によってランダムに決定する構成としてもよい。
[特別遊技について]
図9は、前述の特別可変遊技が実行され、特別可変入賞部品66に入球した遊技球がV入賞口675Aに入球した場合に開始される遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技)の実行時に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。この特別遊技制御テーブルTBには、特図種別ごとに特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、特別遊技中は当該テーブルを参照して大入賞部品64の開閉体65の駆動源となるソレノイドSOL3が駆動制御される。
特別遊技は、大入賞口64Aを閉鎖する開閉体65が所定回数(本例では1回)開放される複数回のラウンド遊技で構成されている。特別遊技制御テーブルTBには、オープニング時間(遊技球がV入賞口675Aに入球してから最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の特別遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド(R)中の開閉体65の開放回数)、ソレノイド通電時間(開閉体65の開放ごとのソレノイドSOL3の通電時間、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口64Aへの最大入球可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の開閉体65の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、特図遊技(特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、特別遊技の制御データとして予め記憶されている。
例えば、特1保留に基づく特図種別決定抽選の結果として、特図種別が特別図柄A、特別図柄B及び特別図柄Dのいずれかに決定され、前述の特別可変遊技において遊技球がV入賞口675Aに入球した場合、特別遊技の態様として、ソレノイドSOL3への通電による開閉体65の開放動作によって大入賞口64Aが2.0秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンド遊技が継続し、当該ラウンド遊技が1回実行される。
一方、特1保留に基づく特図種別決定抽選の結果として、特図種別が特別図柄Cに決定され、前述の特別可変遊技において遊技球がV入賞口675Aに入球した場合、特別遊技の態様として、ソレノイドSOL3への通電による開閉体65の開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまで1回のラウンド遊技が継続し、当該ラウンド遊技が9回繰り返し実行される。
また、特2保留に基づく特図種別決定抽選の結果として、特図種別が特別図柄Eに決定され、前述の特別可変遊技において遊技球がV入賞口675Aに入球した場合、特別遊技の態様として、ソレノイドSOL3への通電による開閉体65の開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまで1回のラウンド遊技が継続し、当該ラウンド遊技が14回繰り返し実行される。
つまり、本実施形態においては、特図種別が特別図柄A、特別図柄B及び特別図柄Dのいずれかであることに基づいて特別遊技が実行された場合、開閉体65の開放動作が2.0秒間行われ、かつ、その開放回数が1回であるため、遊技者が直ちに右打ちを開始したとしても、大入賞部品64への入球数は2〜3個程度に留まり、当該入球に基づいて実質的な賞球の払出を得ることは困難である。
一方、特図種別が特別図柄Cであることに基づいて特別遊技が実行された場合、開閉体65の開放動作が最大29秒間行われるため、遊技者が右打ちを開始すれば、1回のラウンド遊技について、その規定数(9個)を容易に入球させることができ、さらに当該ラウンド遊技が9回繰り返されることから実質的な賞球の払出を容易に得ることが可能となる。
また、特2保留に基づく特図種別決定抽選が実行された場合にのみ決定される特図種別である特別図柄Eであることに基づいて特別遊技が実行された場合についても、開閉体65の開放動作が最大29秒間行われるため、遊技者が右打ちを開始すれば、1回のラウンド遊技について、その規定数(9個)を容易に入球させることができ、さらに当該ラウンド遊技が14回繰り返されることから特別図柄Cである場合よりも多くの実質的な賞球の払出を容易に得ることが可能となる。
このように、賞球数獲得の観点から見た場合、特1保留に基づく特図遊技よりも、特2保留に基づく特図遊技が実行され、V入賞口675Aに入球した場合の方が有利となる。
なお、特別遊技制御テーブルTBに規定された各要素は一例であり、パチンコ機1のスペック等に応じて適宜変更可能である。また、詳細については後述するが、本発明に係るパチンコ機1が有する遊技性上、少なくとも特別図柄A、特別図柄B及び特別図柄Dに決定された場合の特別電動役物最大作動回数等の各要素については同一としておくことが望ましく、同一としておくことにより、特別遊技の態様(開閉体664の開放回数等)によって特別遊技後の遊技状態を判別することを困難とすることができる。
[遊技状態について]
図10は、上述の特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技後の遊技状態を設定するために参照される遊技状態設定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、遊技状態設定テーブルTBには、特図種別と現在の遊技状態(特別遊技前の遊技状態)とに応じた特別遊技後の遊技状態が規定されている。
遊技状態設定テーブルTBに示すように、例えば現在の遊技状態が通常状態又は時短状態(時短A状態又は時短B状態)である場合に特1保留に基づく特図種別決定抽選により、特図種別として特別図柄Aに決定された場合、特別遊技後の遊技状態は通常状態に設定される。
また、現在の遊技状態が通常状態である場合に特図種別として特別図柄Bが決定された場合、特別遊技後の遊技状態は通常状態に設定される。一方で、現在の遊技状態が時短状態である場合に特図種別として特別図柄Bが決定された場合、特別遊技後の遊技状態は時短A状態に設定される。
また、現在の遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に特図種別として特別図柄Cが決定された場合、特別遊技後の遊技状態は時短A状態に設定される。
また、現在の遊技状態が通常状態である場合に特図種別として特別図柄Dが決定された場合、特別遊技後の遊技状態は時短B状態に設定される。一方で、現在の遊技状態が時短状態である場合に特図種別として特別図柄Dが決定された場合、特別遊技後の遊技状態は通常状態に設定される。
また、現在の遊技状態が通常状態である場合に特2保留に基づく特図種別決定抽選により、特図種別として特別図柄Eに決定された場合、特別遊技後の遊技状態は通常状態に設定される。一方、現在の遊技状態が時短状態である場合に特2保留に基づく特図種別決定抽選により、特図種別として特別図柄Eに決定された場合、特別遊技後の遊技状態は時短A状態に設定される。
このように、特別遊技後の遊技状態は、特図種別決定抽選によって決定された特図種別(特別図柄)と、当該抽選実行時の遊技状態とに基づいて決定され、同一の特図種別であっても、その時点での遊技状態が異なる場合には、特別遊技後の遊技状態が異なる場合がある。なお、特別遊技後の遊技状態が時短状態時短A状態となる場合、当該時短A状態は特1保留又は特2保留に基づく特図遊技が合計10回実行されるまで継続し、その後通常状態に移行する。また、特別遊技後の遊技状態が時短B状態となる場合、当該時短B状態は特1保留又は特2保留に基づく特図遊技が合計100回実行されるまで継続し、その後、通常状態に移行する。
当該時短状態の遊技回数は、後述の時短回数切りカウンタのカウント値(時短回数)としてセットされ、上記特図遊技が実行される度に減算される。そして、カウント値が0になった場合に遊技状態が時短状態から通常状態に移行する。なお、上述した特図種別の数、及び遊技状態の組み合わせは、パチンコ機1のスペック等によって適宜変更可能であり、特図種別をさらに細分化して設定することにより、特別遊技の態様や、特別遊技後の遊技状態をさらに細分化して設定することも可能である。
以上説明したとおり、パチンコ機1においては、第1始動部品60への遊技球の入球を契機として取得される特1保留、或いは、第2始動部品62への遊技球の入球を契機として取得される特2保留に基づいて各種の抽選(特図当否抽選,特図種別決定抽選,特図変動パターン決定抽選)が実行される構成である。そして、特1保留又は特2保留に基づく特図当否抽選の結果が「当り」となって特別可変遊技が実行され、当該遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球したことに基づいて、特図種別決定抽選によって決定された特図種別に応じた態様の特別遊技が実行される。そして、特別遊技が実行された場合、特別遊技後の遊技状態が特別遊技前の遊技状態と特図種別に基づいて決定される。
上述のパチンコ機1においては、上記特1保留及び特2保留に基づく特図遊技に係る種々の抽選とは独立して、第2始動部品62に設けられた前後開閉体628を開放動作させる普通遊技の実行の可否等に関する抽選(普図当否抽選,普図変動時間パターン決定抽選)も実行される。以下、普通遊技実行の可否等に関する種々の抽選処理(普図遊技)の概要について説明する。
遊技者の右打ちにより、遊技球が通過ゲート68を通過すると、後述の普図当否抽選において参照される普図当否判定乱数が取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。ここで、保留記憶領域は、上記普図当否判定乱数を記憶可能な普図記憶領域を有しており、当該普図記憶領域は4つの記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)を有している。そして、通過ゲート68を遊技球が通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部から順に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留数は4つに設定されており、当該上限を超えて普図保留数が増加することはない。
図11は、普図当否抽選において参照される普図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、通過ゲート68を通過すると、例えば0〜99の範囲から1つの普図当否判定乱数が取得される。同図に示すように普図当否判定テーブルTBには、0〜99までの普図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」又は「ハズレ」)が規定されている。
普図当否判定テーブルTBが参照された場合に判定結果が「当り」となる確率は、約100分の99に設定されており、普図当否抽選が実行された場合の判定結果は、ほぼ「当り」となる。
図12は、普図変動パターン決定抽選において参照される普図変動パターン決定テーブルTB1;TB2を説明する図である。上述の普図当否抽選が行われると、普図変動パターン決定テーブルTB1;TB2に基づいて普通図柄の変動時間が決定される。同図に示すように、普図変動パターン決定テーブルTB1は、遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合に参照されるテーブルであって、普通図柄の変動時間として3600秒が規定されている。一方、普図変動パターン決定テーブルTB2は、遊技状態が時短A状態である場合に参照されるテーブルであって、普通図柄の変動時間として1.5秒が規定されている。このようにして普通図柄の変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に渡って、普通図柄表示装置37上で表示される普通図柄の変動表示が開始され、変動時間経過後に上記普図当否抽選の結果を示す態様で停止表示されるとともに、第2始動部品62の前後開閉体628が開放動作される。
普図変動パターン決定テーブルTB1;TB2の比較から明らかなとおり、遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合の普通図柄の変動時間は、遊技状態が時短A状態である場合と比べて極めて長く設定されており、仮に遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合に遊技者によって右打ちが実行され、遊技球が通過ゲート68を通過した場合であっても、当該通過に基づいて変動を開始する普通図柄がその変動を停止するのは3600秒後(1時間後)であるため、遊技状態が通常状態又は時短B状態の場合に右打ちを実行することは、特別遊技を獲得する上で極めて非効率的な行為と言える。
一方で、遊技状態が時短A状態の場合に右打ちを継続し、通過ゲート68に遊技球を連続的に通過させた場合、実質的に普通図柄の変動開始から1.5秒ごとにその変動が停止するとともに、前後開閉体628が開放動作するため、遊技球を極めて効率的に第2始動部品62内に入球させることが可能となり、当該入球を契機とする前述の特別可変遊技を連続して獲得することができる。
ここで、普通図柄表示装置37は、例えば複数のLEDランプを配列した形態として構成されており、変動表示中においては複数のランプが点滅し、上記普図当否抽選の結果が当りである場合には、複数のランプのうち、いずれかLEDのランプが点灯して停止した状態となり、ハズレである場合には、例えば全てのLEDランプ又は一部のランプが消灯した状態となる。なお、上記説明においては遊技状態に応じて単一の変動時間が規定された例を示したが、各遊技状態において複数の変動時間を規定し、所定の乱数による抽選によって遊技状態ごとに異なる普通図柄の変動時間が決定される構成としてもよい。
[普通遊技について]
図13は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される前後開閉体作動テーブルTB1;TB2の概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTB1;TBには、前後開閉体628の開放回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定されており、これらの開放回数及び開放時間に従ってソレノイドSOL1が駆動制御される。遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合に参照される前後開閉体作動テーブルTB1には、開放回数として1回が規定され、当該1回の開放時間として0.3秒が規定されている。また、遊技状態が時短A状態である場合に参照される前後開閉体作動テーブルTB2には、開放回数として3回が規定され、1回あたりの開放時間として1.8秒が規定されている。つまり、遊技状態が時短A状態である場合、遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合よりも前後開閉体628の合計開放時間が極めて長く設定されていることから、遊技球を第2始動部品62内に効率的に入球させることができる。
一方で、遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合、前後開閉体628の開放時間が極めて短く設定されていることから、上記普通図柄の変動時間(3600秒)の経過後に前後開閉体628が開放動作した場合であっても、当該開放時間中にタイミングよく遊技球を第2始動部品62内に入球させることは不可能に近く、この点からも遊技状態が通常状態又は時短B状態である場合に右打ちを実行することは非効率的であると言える。
以下、上記のように設定された特図遊技及び普図遊技から導き出されるパチンコ機1の遊技性について説明する。図14は、各遊技状態における特別図柄及び普通図柄の変動時間の短縮有無と、第2始動部品62の前後開閉体628の開放延長の有無を纏めた表である。同図に示すように、遊技状態が通常状態である場合、特別図柄の変動時間の短縮、普通図柄の変動時間の短縮、及び第2始動部品62の前後開閉体628の開放時間の延長は行われることはない。よって、遊技者が遊技球を右打ちしたとしても、第2始動部品62への入球を契機として取得される特2保留に基づく前述の特図遊技が実行される可能性は、実質的に0に近く、当該遊技状態において推奨される打ち出し方向は左打ちとなる。
一方、遊技状態が時短A状態である場合、上記各要素が全て有り(○)とされるため、遊技者が遊技球を右打ちした場合、第2始動部品62への入球を契機として取得される特2保留に基づく前述の特図遊技を極めて効率良く実行させることができ、これに付随する特別可変遊技、及び特別遊技を極めて効率的に獲得することができる。よって、当該遊技状態において推奨される打ち出し方向は右打ちとなる。
また、遊技状態が時短B状態である場合、上記各要素のうち、特別図柄の変動時間が僅かに短縮(△)される以外は、他の要素が全てなし(×)とされるため、通常状態の場合と同様に、遊技者が遊技球を右打ちしたとしても、第2始動部品62への入球を契機として取得される特2保留に基づく前述の特図遊技が実行される可能性は、実質的に0に近く、当該遊技状態において推奨される打ち出し方向も左打ちとなる。なお、前述のとおり、当該時短B状態においては、通常状態の場合よりも特別図柄の変動時間が僅かに短縮されるものの、その短縮時間は遊技者が体感できる程のものではないため、内部的な遊技状態が時短B状態であっても、通常状態と区別することは実質的に不可能とされている。
なお、本実施形態においては、通常状態と時短B状態との差異を特別図柄の変動時間が僅かに短縮される点のみとしたが、遊技者が内部的な遊技状態を区別することが困難である限り、上記点に限定されるものではない。例えば、図12に示す普図変動パターン決定テーブルTB1を通常状態用と時短B状態用とに細分化し、時短B状態用の普図変動パターン決定テーブルに例えば3600秒と1.5秒の変動時間を9:1の割合で規定するような差異を設けてもよい。また、図13に示す前後開閉体作動テーブルTB1を通常状態用と時短B状態用とに細分化し、時短B状態用の前後開閉体作動テーブルに例えば0.3秒と1.8秒の変動時間を9:1の割合で規定するような差異を設けてもよい。また、これらの差異を単独で設定しても良いし、複合的に設定してもよい。いずれにしろ通常状態との区別が困難な差異であれば如何なる態様であってもよい。また、以下の説明においては、各遊技状態において推奨される打ち出し方向とは反対の打ち出しが行われないことを前提として説明する。
図15は、上記各遊技状態において特別遊技を獲得した場合の遊技状態の移行先の割合等を示す表である。なお、同表は図6,図10に示す各種のテーブルに規定された選択率やその他の内容から導き出されるものである。同図に示すように、遊技状態が通常状態である場合、左打ちが推奨されるため、主として第1始動部品60への入球を契機として取得される特1保留に基づく特図当否抽選が実行される。そして、当該抽選の結果が「当り」となって、特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球し、特別遊技が実行された場合、当該特別遊技後の遊技状態は、80%(特別図柄A(60%)+特別図柄B(20%))の確率で再び通常遊技となり、10%(特別図柄C)の確率で時短A状態となり、残る10%(特別図柄D)の確率で時短B状態へと移行する。以上の点から、遊技状態が通常状態である場合においては、10%の確率で選択される特別図柄Cに基づく特別遊技を獲得することが遊技を有利に進める上でのポイントとなる。
次に、遊技状態が時短A状態に移行した場合、右打ちが推奨されるため、主に第2始動部品62への入球を契機として取得される特2保留に基づく特図当否抽選が実行される。
そして、当該抽選の結果が「当り」となって特別可変遊技が実行され、さらに当該特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球して特別遊技が実行された場合、当該特別遊技後の遊技状態は、100%(特別図柄E)の確率で再び時短A状態となる。なお、時短A状態から通常状態への移行は、前述のとおり10回の時短継続回数を超えた時点で行われる。つまり、時短A状態の滞在中は、第2始動部品62への入球効率が大幅に向上し、特別可変遊技を効率良く獲得可能であり、当該特別可変遊技中において遊技球がV入賞口675Aに入球した場合にあっては、14Rの特別遊技が実行され、さらに特別遊技後の遊技状態が100%の確率で再び時短A状態となることから、遊技者とって最も有利な遊技状態と言える。従って、当該遊技状態においては、10回の時短継続回数に達するまでの間、換言すれば特別遊技の終了後から特別可変入賞部品66の開閉体664が、10回開放するまでの間に遊技球を特別可変入賞部品66内に効率的に入球させ、V入賞口675A内に入球させることを繰り返すことが遊技を有利に進める上でのポイントとなる。
次に、遊技状態が通常状態から時短B状態に移行した場合、通常状態の場合と変わらず左打ちが推奨されるため、通常状態と同様に主に第1始動部品60への入球を契機として取得される特1保留に基づく特図当否抽選が実行される。なお、前述のとおり、遊技状態が通常状態から時短B状態に移行した場合、遊技者からは内部的な遊技状態を把握することは実質的に不可能とされている。
そして、時短B状態の滞在中に特図当否抽選の結果が「当り」となって特別可変遊技が実行され、さらに当該特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球して特別遊技が実行された場合、当該特別遊技後の遊技状態は、30%(特別図柄B(20%)+特別図柄C(10%))の確率で時短A状態となり、残る70%の確率で再び通常状態となる。なお、時短B状態から通常状態への移行は、前述のとおり100回の時短継続回数を超えた場合にも行われる。
ここで、時短B状態は、通常状態との比較において実質的な差異はなく、遊技者からその僅かな差異を区別できない遊技状態であるが、通常状態の場合と比べ、時短A状態への移行確率に大きな差が設けられている。即ち、遊技状態が通常状態である場合の時短A状態への移行確率は、特別図柄Cに基づく特別遊技を獲得した場合の10%であるのに対して、遊技状態が時短B状態である場合の時短A状態への移行確率は、特別図柄Cに基づく特別遊技を獲得した場合の10%に加えて、特別図柄Bに基づく特別遊技を獲得した場合の20%が加算されるため、合計30%の確率となっている。
つまり、時短B状態は、遊技の進行中において通常状態との比較において差異はないものの、特別遊技を獲得した場合の遊技者にとって最も有利な時短A状態への移行確率が、通常状態における時短A状態への移行確率よりも向上する遊技状態であり、時短A状態に移行し易い遊技状態であると言える。
そして、このようなパチンコ機1によれば、本実施形態に係る通常状態と時短A状態との2通りの遊技状態しか設定されていないパチンコ機との比較において、時短A状態に移行しなかった場合、換言すれば通常状態において1Rの特別遊技しか獲得できなかった場合であっても、当該特別遊技後の遊技状態が時短B状態となっている可能性が残されるため、1Rの特別遊技しか獲得できなかったことの失望感を抑制できるとともに、場合によっては上記特別遊技後の現在の遊技状態が時短B状態であり、遊技球をV入賞口675Aに入球させれば直ぐに時短A状態に移行させることができるかも知れないという期待感を増幅できる。
次に、上記形態と異なる第2の実施形態に係るパチンコ機1について説明する。図16,図17は、異なる形態に係るパチンコ機1の遊技状態設定テーブルTB及び特別遊技制御テーブルTBと、これらのテーブルから導き出される遊技状態の移行先の割合等を示す表である。
本実施形態においては、特1保留に対応する特図種別として特別図柄A〜特別図柄Cが設定されており、特2保留に対応する特別図柄として特別図柄Dが規定されている。なお、同表の選択率の項目は、上述の実施形態で参照した図6の特図種別決定テーブルTB1,TB2の内容と同様の意義を有する。
また、特別遊技制御テーブルTBに示すように、本例においては、特1保留に基づく特図種別決定抽選の結果として、特図種別が特別図柄A〜特別図柄Cのいずれかに決定され、前述の特別可変遊技において遊技球がV入賞口675Aに入球した場合、特別遊技の態様として、ソレノイドSOL3への通電による開閉体65の開放動作によって大入賞口64Aが2.0秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンド遊技が継続し、当該ラウンド遊技が1回実行される。つまり、本実施形態においては、特1保留に基づいて、特図種別が特別図柄A〜特別図柄Cのいずれかに決定された場合、特別遊技における開閉体65の開放動作が2.0秒間であり、かつ、その開放回数が1回であるため、遊技者が直ちに右打ちを開始したとしても、大入賞部品64への入球数は2〜3個程度に留まり、当該入球に基づいて実質的な賞球の払出を得ることは困難である。
一方、特別遊技制御テーブルTBに示すように、特2保留に基づく特図種別決定抽選の結果として、特図種別が特別図柄Dに決定され、前述の特別可変遊技において遊技球がV入賞口675Aに入球した場合、特別遊技の態様として、ソレノイドSOL3への通電による開閉体65の開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンド遊技が継続し、当該ラウンド遊技が14回繰り返して実行される。つまり、本実施形態においては、特2保留に基づいて特図種別の決定が行われた場合、特図種別が必ず特別図柄Dとなり、当該特別遊技において多量の賞球の払出を得ることが可能となる。
以上を前提として、本実施形態に係る遊技性について説明する。なお、上記テーブル以外の要素は、前述の実施形態におけるものと同様である。図17に示すように、遊技状態が通常状態である場合、左打ちが推奨されるため、主として第1始動部品60への入球を契機として取得される特1保留に基づく特図当否抽選が実行される。そして、当該抽選の結果が「当り」となって、特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球し、特別遊技が実行された場合、当該特別遊技後の遊技状態は、90%(特別図柄A(10%)+特別図柄B(80%))の確率で再び通常遊技となり、10%(特別図柄C)の確率で時短B状態となる。つまり、本実施形態おいては、遊技状態が通常状態である場合、遊技者にとって最も有利となる時短A状態に移行する可能性は実質的に0である。以上の点から、遊技状態が通常状態である場合においては、10%の確率で選択される特別図柄Cに基づく特別遊技を獲得し、遊技状態を時短B状態に移行させることが遊技を有利に進める上でのポイントとなる。
次に、遊技状態が通常状態から時短B状態に移行した場合、通常状態の場合と変わらず左打ちが推奨されるため、通常状態と同様に主に第1始動部品60への入球を契機として取得される特1保留に基づく特図当否抽選が実行される。なお、前述と同様に、遊技状態が通常状態から時短B状態に移行した場合、遊技者からは内部的な遊技状態を把握することは実質的に不可能とされている。
そして、時短B状態の滞在中に特図当否抽選の結果が「当り」となって特別可変遊技が実行され、さらに当該特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球して特別遊技が実行された場合、当該特別遊技後の遊技状態は、10%(特別図柄A)の確率で時短A状態(昇格)となり、80%(特別図柄B)の確率で再び時短B状態となり、残る10%(特別図柄C)の確率で通常状態(転落)となる。なお、この他、時短B状態から通常状態への移行は、100回の時短継続回数を超えた場合にも行われる。
ここで、時短B状態は、通常状態との比較において実質的な差異はなく、遊技者からその僅かな差異を区別できない遊技状態であるが、通常状態の場合と比べ、特図種別が特別図柄Aである場合に時短A状態へ移行する可能性がある。即ち、遊技状態が通常状態である場合の時短A状態への移行確率は、0%であるのに対して、遊技状態が時短B状態である場合の時短A状態への移行確率は、特別図柄Aに基づく特別遊技を獲得した場合の10%となる。よって、時短B状態は、遊技の進行中において通常状態との比較において差異はないものの、特別遊技を獲得した場合の遊技者にとって最も有利な時短A状態への移行確率が、通常状態における時短A状態への移行確率よりも向上する遊技状態であり、当該時短B状態においては、できるだけ早い段階で特別図柄Aに基づく特別遊技を獲得して特別遊技後の遊技状態を時短状態Aに移行させることが最大のポイントとなる。また、特別図柄Aに基づく特別遊技を獲得できない場合であっても、80%で選択される特別図柄Bに基づく特別遊技を獲得し、遊技状態が時短B状態である時間(回数)をできるだけ引き延ばすことがポイントとなる。
そして、遊技状態が段階的に通常状態→時短B状態→時短A状態と移行すれば、時短A状態において、右打ちが推奨されるため、主に第2始動部品62への入球を契機として取得される特2保留に基づく特図当否抽選が実行される。そして、当該抽選の結果が「当り」となって特別可変遊技が実行され、さらに当該特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球して特別遊技が実行された場合、14Rの特別遊技が実行されるとともに、特別遊技後の遊技状態が100%の確率で再び時短A状態となる。なお、時短A状態から通常状態への移行は、前述と同様に10回の時短継続回数を超えた時点で行われる。
本実施形態に係る構成から導き出される遊技性によれば、複数回の特別遊技の獲得によって遊技状態を通常モード、天国モード、超天国モードのように段階的に昇格させることができるため、遊技者は特別遊技を獲得する度に現在の遊技状態が如何なる状態であるかを推測しながら遊技を進行することができるとともに、一度、時短A状態(超天国モード)に移行した場合には、それまでの特別遊技において獲得できなかった実質的な賞球の払出しを取り返すかのように、複数回の特別遊技獲得の機会が到来するため、遊技の興趣を極めて向上させることができる。
以下、上記複数の遊技性を実現可能なパチンコ機1の主要な処理について説明する。
[主制御回路100のCPU初期化処理]
図18は、主制御回路100のCPU100aによって実行されるCPU初期化処理の概要を示す図である。電源供給回路に外部電源が供給されると、CPU100aに電源が供給されるとともにシステムリセットが入力され、CPU100aは、以下のCPU初期化処理(ステップS100)を行う。
(ステップS100−1)
CPU100aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、ROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
CPU100aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。当該ウェイト処理時間は、払出制御回路150及び演出制御回路200の起動待ち時間であり、ウェイト処理時間の経過により、払出制御回路150、演出制御回路200は、主制御回路100より送信される各種のコマンドを受信可能となる。
(ステップS100−5)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御回路100には、電源断検知回路が接続されており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
CPU100aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
CPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
CPU100aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、パチンコ機1の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押下操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押下操作を検出して、主制御回路100にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押下操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源投入時(RAM100cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−17)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−19)
CPU100aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
CPU100aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源復帰時(RAM100cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
CPU100aは、電源断から復帰したことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−27)
CPU100aは、電源断から復帰したことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100−29)
CPU100aは、特図種別を示す電源投入時特図種別指定コマンド、特1保留数を示す特1保留指定コマンド、特2保留数を示す特2保留指定コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(送信バッファに格納する処理)を実行する。
(ステップS100−31)
CPU100aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
CPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。当該処理により、タイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理と、図20に示すタイマ割込み処理の実行が禁止される。
(ステップS100−35)
CPU100aは、特図種別決定乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、特図種別決定乱数用初期値更新乱数は、特図種別決定乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する特図種別決定乱数の更新処理によって特図種別決定乱数が、特図種別決定乱数用初期値更新乱数から、当該特図種別決定乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、特図種別決定乱数は、そのときの特図種別決定乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
CPU100aは、払出制御回路150から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
CPU100aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを演出制御回路200に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
CPU100aは、変動パターン決定乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す(以下、便宜上ステップS100−33からステップS100−43を繰り返す処理をメインループ処理と呼ぶ)。
次に、主制御回路100における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
[主制御回路100の電源断時退避処理(XINT割込み処理)]
図19は、主制御回路100における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。CPU100aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になる(電源断予告信号が入力される)と、前述のCPU初期化処理のメインループ処理実行中に割り込んで電源断時退避処理を実行する。なお、本実施形態においては、後述のタイマ割込み処理中には当該電源断時退避処理が割込まないようにしている。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
CPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
CPU100aは、ステップS300−3の結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
CPU100aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行い、退避処理(ステップS300−11以降の電源断時退避処理)を行うことなく当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
CPU100aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
CPU100aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
CPU100aは、RAM100cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
CPU100aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
CPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
CPU100aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
CPU100aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間にパチンコ機1の稼働が停止することとなる。
[主制御回路100のタイマ割込み処理]
図20は、主制御回路100におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御回路100には、所定の周期(本実施形態では4msとする。2msでも良い。)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)のメインループ処理実行中に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。当該処理によりタイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理が許可される。
(ステップS400−5)
CPU100aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
CPU100aは、各種の入力ポート情報を読み込み、主制御回路100に接続された各種の機器における最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
CPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御回路100のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
CPU100aは、上記ステップS100−35と同様、特図種別決定乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
CPU100aは、特図種別決定乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の特図種別図柄乱数用初期値更新乱数の値に基づいて乱数を更新する。
なお、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、主制御回路100に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、上記各乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。また、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、ハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を判定用の乱数として用いているが、ソフトウェア乱数を判定用の乱数として用いる場合は、特図種別決定乱数と同様に初期値更新乱数を設けることにより、その初期値を変更することができる。
(ステップS500)
CPU100aは、ステップS400−7の処理に基づき第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、特別可変入賞検出スイッチSW3、V入賞検出スイッチSW4、大入賞口検出スイッチSW5、ゲート検出スイッチSW6から信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、当該処理の詳細については、図21を参照して後述する。
(ステップS600)
CPU100aは、特図遊技管理処理を実行する。なお、この当該処理の詳細については、図26を参照して後述する。
(ステップS700)
CPU100aは、上記の普図遊技を進行制御するための普図遊技管理処理を実行する。なお、詳細な説明については省略するが、普図遊技管理処理とは、後述の普図遊技管理フェーズ(図示せず)をロードし、当該ロードした普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールを選択する処理であり、後述する複数の普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールがコールされることにより、普図遊技に係る各種の処理が実行される。
(ステップS400−15)
CPU100aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、特別可変入賞検出スイッチSW3、V入賞検出スイッチSW4、大入賞口検出スイッチSW5、一般入賞口検出スイッチSW7の入力チェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
CPU100aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および該コマンドを払出制御回路150に対して送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
CPU100aは、外部情報出力端子板151から外部へ出力する外部情報用の出力データをセット(出力ポートバッファに格納)するための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセット(出力ポートバッファに格納)するLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
CPU100aは、前後開閉体628を開閉動作させるためのソレノイドSOL1、一対の開閉体664を開閉動作させるためのソレノイドSOL2、開閉体65を開閉動作させるためのソレノイドSOL3のソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファにセット(出力ポートバッファに格納)するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
CPU100aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する(ステップS400−5のダイナミックポート出力処理で出力されるものを除く)。
(ステップS400−29)
CPU100aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特図遊技管理処理について詳細に説明する。
[スイッチ管理処理]
図21は、主制御回路100におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
CPU100aは、ゲート検出スイッチSW6がオンしたか、即ち、通過ゲート68への遊技球の通過に基づいてゲート検出スイッチSW6からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS510に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
CPU100aは、通過ゲート68への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。ここで、ゲート通過処理とは、前述の普図当否判定乱数を取得するとともに、現在の普図保留数が普図保留記憶領域に記憶可能な保留数の上限未満であることを条件として、取得した普図当否判定乱数を第1記憶部〜第4記憶部のいずれかに記憶する処理である。なお、該記憶した旨を演出表示部50により表示する等、演出制御回路200により制御する場合は、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。また、当該処理の実行によりステップS400−5の処理によって普図保留数の上限数と対応して複数設けられた普通図柄保留表示装置38の保留表示部の対応箇所が点灯する。
(ステップS500−3)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1がオンしたか、即ち、第1始動部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS520に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
CPU100aは、第1始動部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については、図22を参照して後述する。
(ステップS500−5)
CPU100aは、第2始動口検出スイッチSW2がオンしたか、即ち、第2始動部品62への遊技球の入球に基づいて第2始動口検出スイッチSW2からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS530に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
CPU100aは、第2始動部品62への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については、図23を参照して後述する。
(ステップS500−7)
CPU100aは、特別可変入賞検出スイッチSW3がオンしたか、即ち、特別可変入賞部品66への遊技球の入球に基づいて特別可変入賞検出スイッチSW3からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS500−9に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−11に処理を移す。
(ステップS500−9)
CPU100aは、現在、特別可変遊技の実行中であるか否かを判定し、特別可変入賞部品66への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、特別可変遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理(例えば、不正検出であることを演出表示部50、スピーカユニット8、LED57等により報知する)を実行し、特別可変遊技中であり、特別可変入賞部品66への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、特別可変入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−11)
CPU100aは、V入賞検出スイッチSW4がオンしたか、即ち、特別可変遊技中においてV入賞検出スイッチSW4からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS500−13に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500−15に処理を移す。
(ステップS500−13)
CPU100aは、特別可変遊技の開始から所定時間内の入賞(V入賞)であるか否かを判定し、V入賞口675Aへの遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、所定時間内の入賞ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理(例えば、不正検出であることを演出表示部50、スピーカユニット8、LED57等により報知する)を実行し、所定時間内の入賞であり、V入賞口675Aへの遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、後述の特別遊技を実行する。
(ステップS500−15)
CPU100aは、大入賞口検出スイッチSW5がオンしたか、即ち、大入賞部品64への遊技球の入球に基づいて大入賞口検出スイッチSW5からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、大入賞口検出スイッチSW5からの検出信号が入力した場合にはステップS500−17に処理を移し、入力が無い場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−17)
CPU100aは、現在、特別遊技の実行中であるか否かを判定し、大入賞部品64への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、特別遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理(例えば、不正検出であることを演出表示部50、スピーカユニット8、LED57等により報知する)を実行し、特別遊技中であり、大入賞部品64への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理を終了する。
[第1始動口通過処理]
図22は、主制御回路100における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。ここで、特別図柄識別値とは、保留種別が特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、例えば特別図柄識別値「00H」は特1保留を示し、特別図柄識別値「01H」は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU100aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
[第2始動口通過処理]
図23は、主制御回路100における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行する。なお、この特別図柄乱数取得処理の詳細については、図24を参照して後述する。
(ステップS530−5)
CPU100aは、普図遊技管理フェーズをロードする。ここで、普図遊技管理フェーズは、普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」、普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」、普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」、普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」、普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」、普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」、及び普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」からなる普図遊技の実行処理の段階、すなわち、普図遊技の進行状況を示すものであり、普図遊技の実行処理の段階に応じて前述のステップS700における普図遊技管理処理によって更新される。
例えば普図遊技管理フェーズが普通図柄変動待ち処理の実行を示す「00H」である場合には、前述の普図記憶領域の普図保留数が1以上であることを条件として、前述の普図当否判定テーブルTBを用いた普図当否抽選、及び前述の普図変動パターン決定テーブルTBを用いた普図変動パターン決定抽選を実行して、決定された普通図柄の変動時間をタイマにセットする。また、普図遊技管理フェーズが普通図柄変動中処理の実行を示す「01H」である場合には、上記タイマにセットされた普通図柄の変動時間が経過したことに応じて、普通図柄の停止態様を決定するとともに停止時間を設定し、普通図柄の変動を停止させる。また、普図遊技管理フェーズが普通図柄停止後処理の実行を示す「02H」である場合には、上記停止時間経過後に普図当否抽選の結果を確認し、「当り」であることを条件として、前後開閉体628が開放するまでの時間である開放前時間をタイマにセットする。なお、「ハズレ」である場合には、上記普通図柄変動待ち処理「00H」に復帰する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放前処理の実行を示す「03H」である場合には、上記開放前時間の経過を条件として普電役物入賞口開閉切替処理を実行する。ここで、普電役物入賞口開閉切替処理とは、前述の前後開放体作動テーブルTBに従ってソレノイドSOL1の制御データ等を抽出する処理である。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口開放制御処理の実行を示す「04H」である場合には、上記制御データに従ってソレノイドSOL1を通電し、前後開放体作動テーブルTBに規定された開閉体の開閉回数(上限回数)に達するまで前後開閉体628を開放するとともに、上限回数に達したことに基づいて前後開閉体628を閉鎖する。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口閉鎖有効処理の実行を示す「05H」である場合には、上記前後開閉体628が閉鎖してから再び普通図柄変動待ち処理「00H」が実行されるまでのウェイト時間をタイマにセットする。また、普図遊技管理フェーズが普通電動役物入賞口終了ウェイト処理の実行を示す「06H」である場合には、上記ウェイト時間が経過したことに基づいて普図遊技管理フェーズを普通図柄変動待ち処理「00H」に移行させる。
以上のとおり、各普図遊技管理フェーズは、普図遊技の実行処理の段階に応じて切り替わり、主制御回路100は各普図遊技管理フェーズに応じた処理を実行することにより普図遊技が進行する。
(ステップS530−7)
CPU100aは、上記ステップS530−5でロードした普図遊技管理フェーズが普通電動役物開放制御状態未満(普図遊技管理フェーズ<04H)であるかを判定する。上述のとおり、普図遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物開放制御処理においては、ソレノイドSOL1が通電されて第2始動部品62に設けられた前後開閉体628が開放状態に制御されることから、ここでは、前後開閉体628が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。
その結果、普通電動役物開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移し、普通電動役物開放制御状態未満ではないと判定した場合にはステップS530−11に処理を移す。
(ステップS530−9)
CPU100aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、始動口異常入賞エラー処理(例えば、不正検出であることを演出表示部50、スピーカユニット8、LED57等により報知する)を実行し、当該第2始動口通過処理を終了する。
(ステップS530−11)
CPU100aは、普図遊技管理フェーズが普通電動役物開放制御処理中であることを示す「04H」ではないかを判定する。判定の結果、普図遊技管理フェーズが「04H」である場合にステップS530−13に処理を移し、「04H」ではない場合に第2始動口通過処理を終了する。
(ステップS530−13)
CPU100aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
[特別図柄乱数取得処理]
図24は、主制御回路100における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
CPU100aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
CPU100aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
CPU100aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された特図当否判定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
CPU100aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数(特1保留数又は特2保留数がそれぞれ上限値の1以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、特別図柄乱数取得処理を終了し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
CPU100aは、対象となる特別図柄保留球数カウンタ(特別図柄1保留球数カウンタ又は特別図柄2保留球数カウンタ)のカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
CPU100aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した特図当否判定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
CPU100aは、上記ステップS535−5でロードした特図当否判定乱数、上記ステップS400−13で更新された特図種別決定乱数、上記ステップS100−43で更新された変動パターン決定乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−17)
CPU100aは、上記ステップS535−15でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。
当該特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、現在の特1保留数及び特2保留数を把握することが可能となる。具体的には、演出制御回路200には、特図1保留指定コマンド及び特図2保留指定コマンドの受信に応じてカウンタ値が増加する特1保留球数カウンタおよび特2保留球数カウンタが設けられており、特1保留数及び特2保留数がリアルタイムに更新される。また、特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、例えば演出表示部50の一部に表示される特1保留数、及び特2保留数を示す所定の保留数表示の数を増大させる制御を行うことにより、現在の特1保留数及び特2保留数が遊技者に視認,認識可能となる。
図25は、特図遊技管理フェーズを説明する図である。上述のとおり、本実施形態では、第1始動部品60又は第2始動部品62への遊技球の入球を契機とする特別遊技の可否に関する種々の抽選処理(特図遊技)と、通過ゲート68への遊技球の通過を契機とする普通遊技の可否に関する種々の抽選処理(普図遊技)とが、同時並行して進行する。
そして、特図遊技は、遊技球が第1始動部品60又は第2始動部品62へ入球する度に段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御回路100では、特図遊技に係る各処理を特図遊技管理フェーズによって管理している。
図25に示すように、ROM100bには、特図遊技を実行制御するための複数の特図遊技制御モジュールが格納されており、これら特図遊技制御モジュールごとに、特図遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特図遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止後処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
[特図遊技管理処理]
図26は、主制御回路100における特図遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
CPU100aは、上記ステップS600−1でロードした特図遊技管理フェーズに対応する特図遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
CPU100aは、上記ステップS600−3で選択した特図遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
CPU100aは、特図遊技に係る制御時間を管理する特図遊技タイマをロードし、当該特図遊技管理処理を終了する。
[特別図柄変動待ち処理]
図27は、主制御回路100における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特図遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数が「1」であるかを判定する。判定の結果、特2保留数が「1」であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数が「1」ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数が「1」であるかを判定する。その結果、特1保留数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
CPU100aは、客待ちコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該客待ちコマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、当該客待ちコマンドの受信から所定の時間が経過したことに基づいて、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば演出表示部50上において、客待ち状態であることを示すデモ演出表示を表示させる。
(ステップS610−7)
CPU100aは、特1保留または特2保留に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)するとともに、第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。
具体的には、RAM100cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、上記ステップS610−1において、特2保留数が「1」であると判定した場合には、第1記憶部に記憶されている特2保留を第0記憶部に転送するとともに、第1記憶部をクリア処理する。また、上記ステップS610−3において、特1保留数が「1」であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部に転送するとともに、第1記憶部をクリア処理する。
また、遊技状態フラグの情報に基づいて遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。前述のとおり、本実施形態における遊技状態は、通常状態、時短A状態及び時短B状態であり、当該3種類の遊技状態が遊技状態フラグによって管理される。
特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側には、減少後の特1保留数又は特2保留数に関する情報が伝達される。演出制御回路200は、特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドの受信により前述の特1保留球数カウンタ又は特2保留球数カウンタのカウンタ値を1減算する。また、演出制御回路200は、特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドの受信に基づいて、前述の特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドに基づいて増大した所定の保留数表示の数を減少させるコマンドをVDPに送信し、演出表示部50において減少後の特1保留数及び特2保留数を遊技者に視認,認識可能とする。また、遊技状態確認指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、特別図柄が変動を開始するたびに現在の遊技状態に係る情報が演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS610−9)
CPU100aは、第0記憶部に転送された特図当否判定乱数をロードし、図5の特図当否判定テーブルTBを参照して特図当否抽選処理を行い、その抽選結果(本例では「当り」)に係るデータ(特図当否判定データ)を記憶する。
(ステップS610−11)
CPU100aは、特図種別を決定するための特図種別決定処理を実行する。ここでは、保留種別、及び第0記憶部に転送された特図種別決定乱数をロードし、保留種別に対応する特図種別決定テーブルTB1,TB2のいずれかを選択して特図種別を抽出し、抽出した特図種別に係るデータ(特図種別データ)を記憶する。なお、特図種別データを記憶した後、当該特図種別データに対応する特図種別指定コマンドが送信バッファにセット(送信バッファに格納)される。即ち、当該特図種別指定コマンドが送信されることによって、演出制御回路200側には、特図種別決定処理の度に、抽出された特図種別に関する情報が伝達される。
(ステップS610−13)
CPU100aは、上記ステップS610−11で抽出した特図種別に対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bは、例えばそれぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS610−14)
CPU100aは、特別図柄の変動パターンを決定するための特図変動パターン決定抽選を実行する。具体的には、遊技状態フラグをロードし、図7(a)に示す複数の変動パターン決定テーブルTB1〜TB3から1のテーブルを参照し、参照したいずれかの変動パターン決定テーブルTBの中から第0記憶部に転送された変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号を抽出,決定する。
CPU100aは、いずれかの変動パターン決定テーブルTBテーブルから抽出,決定した変動パターン番号及び当該変動パターン番号に対応する変動時間を含む変動パターンコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS610−15)
CPU100aは、ステップS610−14で抽出された変動パターン番号に対応する変動時間をロードし、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
CPU100aは、上記ステップS610−11で記憶した特図種別データをロードして、特別図柄の種別を確認する。そして、図10に示す遊技状態設定テーブルTBを参照し、現在の遊技状態及び特図種別に基づいて特別遊技終了後に設定される遊技状態を判定し、判定結果を遊技状態予備フラグにセーブする。また、遊技状態が時短A状態又は時短B状態となる場合、当該遊技状態の継続回数(本例では10回又は100回)を時短回数切り予備カウンタにセーブする。なお、詳細については後述するが、当該ステップにおいて設定された遊技状態予備フラグ及び時短回数切り予備カウンタの内容は、特別遊技の実行に基づいて参照される。
(ステップS610−19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bにおいて、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示装置35Aに対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示装置35Bに対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該一連の特別図柄変動待ち処理が実行されることにより、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上において特別図柄の変動表示が開始されることとなる。
[特別図柄変動中処理]
図28は、主制御回路100における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。当該特別図柄変動中処理は、特図遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
CPU100aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
CPU100aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
CPU100aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
CPU100aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、及び第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
CPU100aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
CPU100aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
CPU100aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS620−21)
CPU100aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間(確定時間)を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄停止後処理]
図29は、主制御回路100における特別図柄停止後処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止後処理は、特図遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
CPU100aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止後処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS635に処理を移す。
(ステップS635)
CPU100aは、特別可変遊技処理を実行して処理を移す。当該特別可変遊技処理については後述する。
(ステップS630−3)
CPU100aは、上記特別可変遊技処理によって実行される特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球したかを判定し、入球した場合にステップS630−5に処理を移し、入球しなかった場合にステップS630−15に処理を移す。
(ステップS630−5)
CPU100aは、確定した特図種別に応じて、図9に示す特別遊技制御テーブルTBに規定されたデータをセットする。
(ステップS630−7)
CPU100aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−5でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特図種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。
なお、前述のとおり、上述の各実施形態においては特図種別に応じて1回、9回又は14回に対応するカウンタ値がセットされることとなる。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する特別遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、RAM100cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算する(後述するステップS640−3の処理)ことで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、特別遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−9)
CPU100aは、上記ステップS630−5でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−11)
CPU100aは、特別遊技の開始を演出制御回路200に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該オープニング指定コマンドが送信されることにより演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば特別遊技の開始に先立って、遊技者にこれから特別遊技(大当り遊技)が開始されることを報知する所定のオープニング演出および特別遊技中の演出が演出表示部50上に表示される。
(ステップS630−13)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、特1保留又は特2保留の取得に基づく特別遊技(大当り遊技)が開始されることとなる。
(ステップS630−15)
CPU100aは、特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球しなかったことに基づいて回数切り管理処理を実行する。ここでは、遊技状態が通常状態であるか、時短状態(時短A状態,時短B状態)であるかを識別するための遊技状態フラグをロードして、現在の遊技状態を確認する。そして、遊技状態が時短状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、遊技状態が時短状態から通常状態に切り替わるように遊技状態フラグをセットする。これにより、遊技状態が時短状態である場合に特別遊技を獲得することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が時短状態から通常状態に移行することとなる。なお、本実施形態においては、時短継続回数が10回又は100回に設定されることから、特別遊技終了後に特別図柄が10回又は100回確定したところで遊技状態が時短状態から通常状態に移行することとなる。また、当該ステップS630−15において、遊技状態の移行が行われた場合には、CPU100aは、移行後の遊技状態を演出制御回路200に伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。これにより、演出制御回路200側に遊技状態が変化したことが伝達される。
(ステップS630−17)
CPU100aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS630−19)
CPU100aは、上記ステップS630−15で更新した時短継続回数を演出制御回路200に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、上記ステップS630−9,当該ステップS630−11の処理によって、特別図柄が確定する度に、その時点の遊技状態、遊技状態が時短状態である場合の時短継続回数が演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS630−21)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、特1保留又は特2保留に基づく1回の特図遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
[特別可変遊技処理]
図30は、主制御回路100における特別可変遊技処理を説明するフローチャートである。当該特別可変遊技処理は、特1保留又は特2保留に基づく特別図柄の変動が開始され、所定の変動時間経過後に特別図柄が停止表示された後に実行される。
(ステップS635−1)
CPU100aは、図8に示す特別可変遊技制御テーブルTBに示された遊技状態とそれぞれ対応する開放回数及び開放時間に係るデータをセットする特別可変入賞部品開放処理を実行して処理を移す。当該処理が実行されることにより、特別可変入賞部品66に配設された一対の開閉体664が開放動作する。
(ステップS635−3)
CPU100aは、上記特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aに入球したか、換言すれば、遊技球がV入賞検出スイッチSW4によって検出されたかを判定し、検出された場合にステップS635−7に処理を移し、検出されなかった場合にステップS635−5に処理を移す。
(ステップS635−5)
CPU100aは、特別可変遊技中にV入賞検出スイッチSW4からの入力がなかったことに基づいて、ステップS610−11において記憶された特図種別データをクリア処理するとともに、ステップS610−17においてセーブした遊技状態予備フラグ及び時短回数切り予備カウンタをクリア処理して当該特別可変遊技処理を終了する。即ち、当該処理は、特別可変遊技中に遊技球がV入賞口675Aを通過しなかったことに基づいて、特1保留又は特2保留に基づいて決定されたいずれかの特図種別を無効化する処理である。これに対して、遊技球がV入賞口675Aを通過した場合、当該処理が実行されることはなく、前述のステップS630−5以下の処理によって特別遊技が実行されることとなる。
(ステップS635−7)
CPU100aは、特別可変遊技中にV入賞検出スイッチSW4からの入力があったことに基づいて、V入賞確認指定コマンドをセットして当該特別可変遊技処理を終了する。当該V入賞確認指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側では、演出表示部50上において後述する演出図柄Sの変動表示が開始され、所定時間の経過後に所定の停止態様で停止表示される。
[大入賞口開放前処理]
図31は、主制御回路100における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特図遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
CPU100aは、上記ステップS630−21でセットしたタイマ値(オープニング時間)が「0」でないかを判定する。その結果、タイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、タイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
CPU100aは、大入賞口64Aの開放開始(ラウンド遊技の開始)を演出制御回路200に伝達するための大入賞口開放指定コマンド(具体的には、実行するラウンド(1R、2R・・・)を示すコマンド)を送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該大入賞開放指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば現在のラウンド数に関する表示等を演出表示部50に表示する。また、特別遊技中(大当り遊技)に大入賞口検出スイッチSW5を通過した数や特別遊技中に払出制御回路150に賞球を指示した数に関する情報(コマンド)を演出制御回路200に送信することで遊技球の入球数や賞球数に関する表示等を演出表示部50に表示することもできる。
(ステップS641)
CPU100aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については図32において後述する。
(ステップS640−7)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
[大入賞口開閉切替処理]
図32は、主制御回路100における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口64Aの開閉回数)の上限値であるかを判定する(本実施形態では、「1」であるかを判定。なお、図9の特別電動役物開閉切替回数が5回/Rであれば「5」、7回/Rであれば「7」であるかを判定)。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値が上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
CPU100aは、特別遊技制御テーブルTBのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、ソレノイドSOL3を通電制御するためのソレノイド制御データ、および、ソレノイドSOL3の通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
CPU100aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、ソレノイドSOL3の通電を開始するか、もしくは、ソレノイドSOL3の通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、ソレノイドSOL4の通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
CPU100aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口64Aの1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
CPU100aは、ソレノイドSOL3の通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、ソレノイドSOL3の通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
[大入賞口開放制御処理]
図33は、主制御回路100における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特図遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
CPU100aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値(本例では、「1」,「9」「15」)であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、CPU100aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
CPU100aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口64Aに、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
CPU100aは、ソレノイドSOL3の通電を停止して大入賞口64Aを閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口64Aが閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
CPU100aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
CPU100aは、大入賞口64Aが閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
[大入賞口閉鎖有効処理]
図34は、主制御回路100における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特図遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
CPU100aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
CPU100aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
CPU100aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
CPU100aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。当該エンディング指定コマンドが送信されることにより、演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、遊技者に対して特別遊技(大当り遊技)が終了したことを報知する所定のエンディング演出を演出表示部50に表示させる。
[大入賞口終了ウェイト処理]
図35は、主制御回路100における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特図遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
CPU100aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
CPU100aは、特別遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を実行する。具体的には、上記ステップS610−17でセーブした遊技状態予備フラグをロードして遊技状態フラグとしてセーブする。また、CPU100aは、遊技状態が時短状態となる場合に時短回数切り予備カウンタをロードして、時短継続回数を時短回数切りカウンタにセーブする。
(ステップS670−5)
CPU100aは、特別遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670−7)
CPU100aは、上記ステップS670−3でセーブした時短継続回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670−9)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別遊技(大当り遊技)の終了後に新たに設定された遊技状態での特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上、主制御回路100による主要な制御処理について説明したが、演出制御回路200側では、特に主制御回路100から送信されるV入賞確認指定コマンドの受信に基づき、変動演出決定処理を実行して演出図柄Sの変動表示を開始し、当該演出図柄Sの変動表示とともに、各種の変動演出を表示する。
以下、演出制御回路200の処理によって決定され、演出表示部50上に表示される演出図柄Sの内容について概説するとともに、演出制御回路200の主要な処理について説明する。
[演出図柄について]
まず、上記特別図柄の変動表示と対応して変動表示される演出図柄Sの一例について概説する。図36は、演出図柄Sの例を示す図である。同図に示すように、演出図柄Sは、演出表示部50の変動領域AL;ARにおいて、例えば上下方向に変動表示(スクロール表示)される。また、演出図柄Sは、例えば1,3の数字表記と、「V」,「−」の記号表記によって構成されており、変動表示後の停止態様によって実質的な賞球を得ることが可能な特別遊技実行の可否等を遊技者に報知する。なお、1,3の数字表記と「V」,「−」の記号表記は、スクロール表示中において連続した図柄として表現される。
図37は、演出図柄Sが変動表示を開始してから停止表示されるまでの基本的な流れを示す図である。図37(a)に示すように、演出図柄Sの変動表示が開始されると、変動領域AL;ACの演出図柄Sがほぼ同期して下方にスクロール表示される。
そして、図37(b)に示すように、上記演出図柄Sの変動表示開始から所定時間経過後には、各変動領域AL,ARの演出図柄Sが高速変動し、演出図柄Sの内容を視認し難い状態となる。次に、変動時間の終期においては、図37(c)に示すように、例えば変動領域AL;ARの演出図柄Sが同期して低速(コマ送り)で変動表示される。そして、図35(d)〜(f)に示すように、最終的には変動領域AL;ARに係る演出図柄Sが「−」;「−」、「3」;「3」、「V」;「V」の何れかの配列で同期して停止表示され、1回の演出図柄Sの変動が確定する。ここで、演出図柄Sの変動確定時の停止態様は、現在の遊技状態と特図種別に応じて緩やかに対応付けられている。
例えば、上述した第1の実施形態において、遊技状態が通常状態であり、特図種別が特別図柄Cである場合、V入賞口675Aの入球に基づいて9Rの特別遊技が実行され、当該特別遊技後の遊技状態が時短A状態となることから、演出図柄Sの変動確定時の停止態様が「V」;「V」となる。
また、遊技状態が通常状態であり、特図種別が特別図柄A、特別図柄B、特別図柄Dのいずれかである場合、V入賞口675Aの入球に基づいて実質的な賞球を得ることが困難な1Rの特別遊技が実行され、当該特別遊技後の遊技状態が、実質的な差異を判別困難な通常状態又は時短B状態となることから、変動確定時の停止態様が演出図柄「3」;「3」、又は「−」;「−」となり、その停止態様によって遊技状態が通常状態となるのか、時短B状態となるのかを判別困難としている。
一方、遊技状態が時短B状態である場合、特図種別が特別図柄Cである場合に加えて特別図柄Bの場合についても特別遊技後の遊技状態が時短A状態となることから、演出図柄Sの変動確定時の停止態様が「V」;「V」となる。なお、上記以外の特図種別である場合には、通常状態の場合と同様に変動確定時の停止態様が演出図柄「3」;「3」、又は「−」;「−」となる。
また、遊技状態が時短A状態である場合、特図種別が特別図柄Eとなって14Rの特別遊技が実行され、当該特別遊技後の遊技状態が時短A状態となることから、演出図柄Sの変動確定時の停止態様が「V」;「V」となる。
また、例えば上述した第2の実施形態において、遊技状態が通常状態である場合には、特図種別がいずれの場合であってもV入賞口675Aの入球に基づいて実質的な賞球を得ることが困難な1Rの特別遊技が実行され、当該特別遊技後の遊技状態が実質的な差異を判別困難な通常状態又は時短B状態となることから、変動確定時の停止態様が演出図柄「3」;「3」、又は「−」;「−」となる。
一方、遊技状態が時短B状態であり、特図種別が特別図柄Aである場合、V入賞口675Aの入球に基づいて1Rの特別遊技が実行され、当該特別遊技後の遊技状態が時短A状態となることから、演出図柄Sの変動確定時の停止態様が「V」;「V」となる。なお、上記以外の特図種別である場合には、通常状態の場合と同様に変動確定時の停止態様が演出図柄「3」;「3」、又は「−」;「−」となる。
また、遊技状態が時短A状態である場合、特図種別が特別図柄Dとなって14Rの特別遊技が実行され、当該特別遊技後の遊技状態が時短A状態となることから、演出図柄Sの変動確定時の停止態様が「V」;「V」となる。
このように、演出図柄Sの最終的な停止態様は、現在の遊技状態及び特図種別から導き出される特別遊技の態様及び特別遊技後の遊技状態と緩やかに対応付けられており、少なくとも最終的な停止態様が「V」;「V」となった場合には、特別遊技において実質的な賞球を得ることが可能となるか、特別遊技後の遊技状態が特別遊技を獲得するのに最も有利な時短A状態に移行することが確定する。
一方で、最終的な停止態様が「3」;「3」又は「−」;「−」である場合、共に実質的な賞球を得ることのできない「ハズレ」と同義の特別遊技が開始される点では共通するが、その後の遊技状態が通常状態と時短B状態とで異なる場合があり、最終的な停止態様が「3」;「3」又は「−」;「−」である場合でも遊技者は常に期待を持った状態で遊技を進行することができる。以下、演出制御回路200の主要な処理について説明する。
[演出制御回路200のCPU初期化処理]
図38は、演出制御回路200のサブCPU初期化処理(ステップS1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
CPU200aは、電源投入に応じて、ROM200bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、RAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、CPU200aは、変動演出の決定に関わる乱数(本例では変動演出パターン決定乱数,確定演出図柄決定乱数等)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。
[演出制御回路200のサブタイマ割込み処理]
図39は、演出制御回路200のサブタイマ割込み処理(ステップS1100)を説明するフローチャートである。演出制御回路200には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、CPU200aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
CPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
CPU200aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
CPU200aは、演出制御回路200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該演出制御回路200のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
CPU200aは、RAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。演出制御回路200においては、主制御回路100から前述した種々のコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理(図示せず)が行われ、主制御回路100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
CPU200aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、変動演出中に当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
CPU200aは、RAM200cの送信バッファにセットされているコマンド(内部コマンド)や各種のデータを演出表示部50の上記画像制御のためのVDP、音声制御のための音声合成LSI、或いは、LEDの点灯制御のための制御基板等へ送信,出力する。
(ステップS1100−9)
CPU200aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
[V入賞確認指定コマンド受信処理]
図40は、図39のステップS1200のコマンド解析処理のうち、V入賞確認指定コマンドを受信した際に実行されるV入賞確認指定コマンド受信処理(ステップS1210)を説明するフローチャートである。上記したとおり、演出図柄Sは、遊技球が特別可変入賞部品66のV入賞口675Aに入球したことに基づいて変動を開始する。V入賞確認指定コマンド受信処理では、V入賞口675Aに入球したことに基づいて送信されるV入賞確認指定コマンド(図35参照)の受信を契機として、演出図柄Sの変動表示に係る処理を実行する。
(ステップS1210−1)
V入賞確認指定コマンドを受信すると、CPU200aは、受信したV入賞確認指定コマンドを解析する。
(ステップS1210−3)
CPU200aは、上記ステップS1000−3で更新された確定演出図柄決定乱数(0〜99)を取得するとともに、現在の遊技状態に係る情報及び特図種別に係る情報に基づいて、確定演出図柄決定テーブルTBから確定演出図柄決定乱数に対応する確定演出図柄を決定する。なお、現在の遊技状態に係る情報、及び特図種別に係る情報は、図29のステップS630−17でセットされる特図確定時遊技状態確認指定コマンドや図27のステップS610−11でセットされる特図種別指定コマンドの内容に基づいて把握される。
図41に示すように、確定演出図柄決定テーブルTBには、現在の遊技状態と特図種別に対応するように、確定演出図柄決定乱数の範囲に対応する確定演出図柄が規定されている。当該確定演出図柄決定テーブルTBを参照して、1つの確定演出図柄が抽出されることにより、演出図柄Sの変動確定時の停止態様が現在の遊技状態と特図種別に応じて緩やかに対応付けられることとなる。なお、同図の例は、第1の実施形態に係る一例であるが、第2の実施形態に係る確定演出図柄決定テーブルTBについても前述のとおり、各遊技状態と特別種別に応じて抽出される確定演出図柄が異なるように記載されている。
(ステップS1210−5)
CPU200aは、上記ステップS1000−3で更新された変動演出パターン決定乱数(0〜99)を取得するとともに、変動演出パターン決定テーブルTBを参照し、変動演出パターンテーブルの中から具体的な変動演出を決定する。
図42は、変動演出パターン決定テーブルTBの一例を示す概要図である。同図に示すように、変動演出パターン決定テーブルTBには、上記ステップS1210−3で決定された確定演出図柄と対応するように、変動演出パターン決定乱数の範囲に対応する変動パターンが規定されている。本例における変動演出(演出パターン)としては、図37で説明した「ノーマルコマ送り」と「瞬きコマ送り」とが設定されている。図示は省略するが「瞬きコマ送り」とは、演出図柄Sの変動開始直後に「−」;「−」が一瞬だけ停止表示される演出パターンであり、その選択率の関係から「ノーマルコマ送り」の場合よりも確定演出図柄が「V」;「V」の配列となる可能性が高く設定されている。また、各演出パターンには、「01H」,「02H」等の変動演出番号が割り当てられており、演出制御回路200は、確定演出図柄と変動演出パターン決定乱数に基づいて、1の変動演出番号を決定する。
(ステップS1210−7)
CPU200aは、演出図柄Sの変動を開始させるための変動演出実行コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)して処理を移す。ここでセットされる変動演出実行コマンドには、ステップS1210−3で決定した確定演出図柄に係る情報と、ステップS1210−5で決定した変動演出番号が含まれる。変動演出実行コマンドがVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、VDPによって、演出図柄Sの変動表示、及び変動演出番号に対応する変動演出の表示を行うための画像表示制御が開始される。
(ステップS1210−9)
CPU200aは、上記ステップS1210−5で決定された変動演出番号(変動演出)に対応する画像の表示時間や、演出図柄Sの停止表示の時期が規定されたタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1210−11)
CPU200aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該V入賞確認指定コマンド受信処理を終了する。なお、ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時され、タイムテーブルに規定された各時期に所定の制御処理が実行される。また、本実施形態において、演出図柄Sが変動を開始してから確定演出図柄の配列で停止するまでの時間は、前述のオープニング時間よりも短い時間として設定されており、演出図柄Sが確定演出図柄の配列で停止した後、オープニング時間の到来とともに特別遊技が実行されることとなる。
[タイムスケジュール管理処理]
図43は、タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。上述のとおり、CPU200aによって変動演出実行コマンドが送信バッファにセットされ、当該コマンドがステップS1100−7において演出表示部50を制御するVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、演出表示部50上では、演出図柄Sの変動表示が開始されるとともに、当該変動表示に伴う変動演出が開始される。当該タイムスケジュール管理処理は、変動演出の実行中に表現される音声や発光による多様な演出の実行時期を時間管理する。
(ステップS1300−1)
CPU200aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。なお、前述のとおり、変動時間計時タイマのカウンタ値は、ステップS1210−11において毎回リセットされる。
(ステップS1300−3)
CPU200aは、タイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種の内部コマンドを送信バッファにセットし、演出表示部50上において、所定の時期に所定の演出がなされるように演出表示部50を制御する。また、CPU200aは、タイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、所定の時期に所定の演出がなされるようにスピーカユニット8やLED57を制御する。
図44は、本実施形態に係るパチンコ機1における特別図柄の変動、特別可変遊技の開始、演出図柄Sの変動、特別遊技の開始を時系列に沿って説明するタイムチャートである。
同図に示すように、遊技球が第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上において、特別図柄の変動が開始される。図7に示すように当該特別図柄の平均変動時間は、遊技状態に応じて例えば0.8秒から2.7秒の範囲である。
また、特別図柄の変動が停止すると、特別可変入賞部品66に設けられた一対の開閉体664を開放動作させる特別可変遊技が実行され、遊技球を特別可変入賞部品66内に入球させるチャンスが付与される。図8に示すように、開閉体664の開放時間は、遊技状態に応じて例えば0.8秒又は1.8秒に設定されている。
また、上記特別可変遊技の実行から所定時間内に特別可変入賞部品66内に入球した遊技球がV入賞口675Aに入球すると、演出表示部50上において、演出図柄Sの変動が開始される。ここで、特別可変遊技の実行からの所定時間とは、特別可変入賞部品66内に入球した遊技球が排出されるまでに要する時間を考慮して予め設定されており、所定時間の経過後におけるV入賞口675Aへの入球は、不正又は特別可変入賞部品66内のトラブルが生じたものであるとして無効とされる。また、演出図柄Sの変動は、V入賞時点から大入賞部品64の開閉体65が開放動作される直前(オープニング時間の経過前)まで行われ、図41の確定演出図柄決定テーブルTBから抽出されたいずれかの確定演出図柄の配列で停止表示される。
また、演出図柄Sの停止表示後には、大入賞部品64の開閉体65が開放動作される特別遊技が実行される。当該特別遊技中における開閉体65の開放回数(ラウンド数)は、図9に示すように特図種別ごとに設定されており、特図種別が特別図柄A、特別図柄B、特別図柄Dのいずれかである場合は、実質的な賞球を得ることが困難である。一方、特図種別が特別図柄C、特別図柄Dのいずれかである場合は、実質的な賞球を得ることが可能である。そして、特別遊技後には、図15,図17に示す移行率で遊技状態が変化した状態での遊技が再開される。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
上記実施形態において、図24の特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を実行するCPU100aが始動情報取得手段を構成する。また、図27の特図当否抽選処理(ステップS610−9)を実行するCPU100aが特別可変入賞部品66の開放動作の可否に関する抽選を実行する特図当否抽選手段を構成する。また、図27の特図種別決定抽選処理(ステップS610−11)を実行するCPU100aが当り種別決定手段を構成する。また、図27の特図変動パターン決定抽選処理(ステップS610−14)を実行するCPU100aが図柄変動情報決定手段を構成する。また、図30の特別可変遊技処理(ステップS635)を実行するCPU100aが特別可変遊技実行手段を構成する。また、図31〜図34の処理を実行するCPU100aが特別遊技実行手段を構成する。また、図29の回数切り管理処理(ステップS630−15)、及び図35の遊技状態設定処理(ステップS670−3)を実行するCPU100aが遊技状態設定手段を構成する。
1 パチンコ機,30 遊技盤,35A 第1特別図柄表示装置,
35B 第2特別図柄表示装置,50 演出表示部,60 第1始動部品,
62 第2始動部品,64 大入賞部品,66 特別可変入賞部品,68 通過ゲート,
100 主制御回路,100a メインCPU,100b メインROM,
100c メインRAM,150 払出制御回路,200 演出制御回路,
200a サブCPU,200b サブROM,200c サブRAM

Claims (4)

  1. 遊技盤の遊技領域内に配設された複数の始動部品と、
    前記始動部品への遊技球の入球に応じて取得される始動情報に基づいて、複数の当り種別から特定の当り種別を決定する当り種別決定手段と、
    前記特定の当り種別に応じた所定の態様により前記遊技領域内に配設された大入賞部品を動作させる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、
    を備えた遊技機であって、
    前記遊技状態設定手段により設定される遊技状態は、第1の遊技状態と、当該第1の遊技状態との区別が困難な第2の遊技状態と、第1及び第2の遊技状態よりも前記始動部品への入球効率が向上する第3の遊技状態とを含み、
    前記遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が前記第1の遊技状態である場合、前記当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を前記第1の遊技状態又は第2の遊技状態に設定し、
    現在の遊技状態が前記第2の遊技状態である場合、前記当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を前記第3の遊技状態に設定することを特徴とする遊技機。
  2. 停止態様によって前記特定の当り種別を報知する特別図柄の変動時間を含む変動情報を決定する図柄変動情報決定手段と、
    前記特別図柄の停止後、前記遊技領域内に配設された特別可変入賞部品を動作させる特別可変遊技を実行する特別可変遊技実行手段と、
    を更に備え、
    前記特別遊技実行手段は、前記特別可変遊技の実行により、遊技球が前記特別可変入賞部品内に設けられた特定領域に入球したことに基づいて、前記特定の当り種別に応じた所定の態様により前記遊技領域内に配設された大入賞部品を動作させる特別遊技を実行し、
    前記遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が前記第1の遊技状態である場合、前記当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を前記第1の遊技状態、前記第2の遊技状態及び前記第3のいずれかの遊技状態に設定し、
    現在の遊技状態が前記第2の遊技状態である場合、前記当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を前記第1の遊技状態における確率よりも高い確率で前記第3の遊技状態に設定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 停止態様によって前記特定の当り種別を報知する特別図柄の変動時間を含む変動情報を決定する図柄変動情報決定手段と、
    前記特別図柄の停止後、前記遊技領域内に配設された特別可変入賞部品を動作させる特別可変遊技を実行する特別可変遊技実行手段と、
    を更に備え、
    前記特別遊技実行手段は、前記特別可変遊技の実行により、遊技球が前記特別可変入賞部品内に設けられた特定領域に入球したことに基づいて、前記特定の当り種別に応じた所定の態様により前記遊技領域内に配設された大入賞部品を動作させる特別遊技を実行し、
    前記遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が前記第1の遊技状態である場合、前記当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を前記第1の遊技状態又は前記第2の遊技状態に設定し、
    現在の遊技状態が前記第2の遊技状態である場合、前記当り種別決定手段により決定された特定の当り種別に基づいて、前記特別遊技後の遊技状態を前記第3の遊技状態、又は前記第1の遊技状態における確率よりも高い確率で前記第2の遊技状態に設定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  4. 前記複数の始動部品はそれぞれ、一部の始動部品に入球し得る遊技球が他部の始動部品に入球することが困難な位置に配設され、
    前記遊技状態設定手段は、現在の遊技状態が前記第3の遊技状態であり、前記当り種別決定手段により決定された特定の当り種別が、前記他部の始動部品への入球に応じて取得された始動情報に基づく種別である場合、前記特別遊技後の遊技状態を前記第3の遊技状態に設定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の遊技機。
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