JP2016154581A - 圧力モニタ用ドリップチャンバ - Google Patents
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Abstract
【課題】血液室内の圧力変動をダイアフラムにより、空気室内の空気を介して、圧力計に伝達しやすくした圧力モニタ用ドリップチャンバを提供すること。
【解決手段】上部接続部2、下部接続部3、中間接続部5、第一接続管7及び第二接続管8を有する。ドリップチャンバ1の内部に、ダイアフラム15を配置し、ダイアフラム15は、変形部16及び固定部17を有し、変形部16を介してドリップチャンバ1内部空間を、空気室SPAと血液室SPBとに区画している。固定部17は上部U側に向けて略ドーム状の変形部16を突設し、または内部に略シート状の変形部16を形成している。変形部16は、気体透過性を有し、かつ前記血液室SPB内の圧力変動により弾性変形して、空気室SPA内の空気を介して、血液室SPB内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成している。
【選択図】図2
【解決手段】上部接続部2、下部接続部3、中間接続部5、第一接続管7及び第二接続管8を有する。ドリップチャンバ1の内部に、ダイアフラム15を配置し、ダイアフラム15は、変形部16及び固定部17を有し、変形部16を介してドリップチャンバ1内部空間を、空気室SPAと血液室SPBとに区画している。固定部17は上部U側に向けて略ドーム状の変形部16を突設し、または内部に略シート状の変形部16を形成している。変形部16は、気体透過性を有し、かつ前記血液室SPB内の圧力変動により弾性変形して、空気室SPA内の空気を介して、血液室SPB内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成している。
【選択図】図2
Description
本発明は血液浄化治療に使用される体外循環回路の途中に配置されて使用され、
血液と空気とが接触することなく圧力を計測することができ、ヘパリンを使用しないか、使用してもかなりの量を減らして体外循環を行うことができる圧力モニタ用ドリップチャンバの改良である。
本発明は血液室内の圧力変動をダイアフラムにより、空気室内の空気を介して、圧力計に伝達しやすくした圧力モニタ用ドリップチャンバである。
本発明の圧力モニタ用ドリップチャンバ(以下一部を除いて、記載を簡略化するために単に「ドリップチャンバ」と記載する)は静脈側と動脈側ドリップチャンバのどちらにも使用することができる。
血液と空気とが接触することなく圧力を計測することができ、ヘパリンを使用しないか、使用してもかなりの量を減らして体外循環を行うことができる圧力モニタ用ドリップチャンバの改良である。
本発明は血液室内の圧力変動をダイアフラムにより、空気室内の空気を介して、圧力計に伝達しやすくした圧力モニタ用ドリップチャンバである。
本発明の圧力モニタ用ドリップチャンバ(以下一部を除いて、記載を簡略化するために単に「ドリップチャンバ」と記載する)は静脈側と動脈側ドリップチャンバのどちらにも使用することができる。
特許文献1(特許文献に記載の発明の各部材をわかりやすく説明するために、符号を記載した。特許文献の符号は、本願発明の符号と区別するために、〈 〉をつけた。)
には、以下の圧力モニタ用ドリップチャンバの発明が開示されている。
ドリップチャンバ〈10〉の管本体〈11〉内に、空気チャンバ〈11a〉と血液チャンバ〈11b〉とに区分する伸縮自在な隔膜〈20〉を設けている。
空気チャンバ〈11a〉に、その中の空気に対して隔膜〈20〉を介して接する血液チャンバ〈11b〉内の血液の圧力を測定する圧力計〈30〉を連通するよう接続している。
血液チャンバ〈11b〉に、血液流入口〈12〉と血液流出口〈13〉とを設けると共に、血液回路内に混じった空気を除去する空気除去ライン〈14〉を連通するよう接続している。
には、以下の圧力モニタ用ドリップチャンバの発明が開示されている。
ドリップチャンバ〈10〉の管本体〈11〉内に、空気チャンバ〈11a〉と血液チャンバ〈11b〉とに区分する伸縮自在な隔膜〈20〉を設けている。
空気チャンバ〈11a〉に、その中の空気に対して隔膜〈20〉を介して接する血液チャンバ〈11b〉内の血液の圧力を測定する圧力計〈30〉を連通するよう接続している。
血液チャンバ〈11b〉に、血液流入口〈12〉と血液流出口〈13〉とを設けると共に、血液回路内に混じった空気を除去する空気除去ライン〈14〉を連通するよう接続している。
また出願人は、特許文献2に、以下の圧力モニタ用ドリップチャンバ〈1〉の発明を開示した。
本体〈2〉の内部に空気室〈A〉と血液室〈B〉の二室に区分する隔膜〈4〉を配置し、前記血液室〈B〉の上部の側部に血液流入口〈5〉を配置し、当該血液室〈B〉の底部にフィルター〈3〉を配置するとともに血液流出口〈6〉を配置している。
前記空気室〈A〉の上部に圧力モニタライン〈7〉と隔膜緊張調整ライン〈8〉を配置している。
前記隔膜〈4〉は、圧力の変動により弾性変形せず、圧力が印加されると変形し、圧力の印加がなくなっても変形した状態を維持することのできる可塑性を有する材料により形成している。
隔膜〈4〉は、圧力の変動により、膨張ないし萎縮して上下に動くことができるように、前記本体内〈2〉にたるみをもたせた状態で装着している。
本体〈2〉の内部に空気室〈A〉と血液室〈B〉の二室に区分する隔膜〈4〉を配置し、前記血液室〈B〉の上部の側部に血液流入口〈5〉を配置し、当該血液室〈B〉の底部にフィルター〈3〉を配置するとともに血液流出口〈6〉を配置している。
前記空気室〈A〉の上部に圧力モニタライン〈7〉と隔膜緊張調整ライン〈8〉を配置している。
前記隔膜〈4〉は、圧力の変動により弾性変形せず、圧力が印加されると変形し、圧力の印加がなくなっても変形した状態を維持することのできる可塑性を有する材料により形成している。
隔膜〈4〉は、圧力の変動により、膨張ないし萎縮して上下に動くことができるように、前記本体内〈2〉にたるみをもたせた状態で装着している。
特許文献1に記載の発明は、
(A)血液流入口〈12〉と隔膜〈20〉までの距離が遠いので、血液チャンバ〈11b〉内の血液の圧力が、空気チャンバ〈11b〉内の空気に伝わりにくい。このため血液チャンバ〈11b〉内の圧力変動は、圧力計〈30〉で正確に検出しにくい。
(B)隔膜〈20〉に、空気除去ライン〈14〉を接続して、血液チャンバ〈11b〉内と連通してるので、血液チャンバ〈11b〉内の圧力が急激に上昇した場合、血液が空気除去ライン〈14〉内に侵入し、血液凝固が発生する懸念がある。
(C)隔膜〈20〉は、空気除去ライン〈14〉を接続しているため、血液チャンバ〈11b〉内の圧力変動により変位しにくい。このため血液チャンバ〈11b〉内の微細な血液の圧力変動を、目視で確認しずらい。
(D)空気チャンバ〈11b〉内に空気除去ライン〈14〉を配置しているため、空気チャンバ〈11b〉内の容積が大きくなる。このため前記(A)と同様に、血液チャンバ〈11b〉内の圧力変動は、圧力計〈30〉で正確に検出しにくい。
等の課題が指摘される。
(A)血液流入口〈12〉と隔膜〈20〉までの距離が遠いので、血液チャンバ〈11b〉内の血液の圧力が、空気チャンバ〈11b〉内の空気に伝わりにくい。このため血液チャンバ〈11b〉内の圧力変動は、圧力計〈30〉で正確に検出しにくい。
(B)隔膜〈20〉に、空気除去ライン〈14〉を接続して、血液チャンバ〈11b〉内と連通してるので、血液チャンバ〈11b〉内の圧力が急激に上昇した場合、血液が空気除去ライン〈14〉内に侵入し、血液凝固が発生する懸念がある。
(C)隔膜〈20〉は、空気除去ライン〈14〉を接続しているため、血液チャンバ〈11b〉内の圧力変動により変位しにくい。このため血液チャンバ〈11b〉内の微細な血液の圧力変動を、目視で確認しずらい。
(D)空気チャンバ〈11b〉内に空気除去ライン〈14〉を配置しているため、空気チャンバ〈11b〉内の容積が大きくなる。このため前記(A)と同様に、血液チャンバ〈11b〉内の圧力変動は、圧力計〈30〉で正確に検出しにくい。
等の課題が指摘される。
特許文献2に記載の発明は、
(E)隔膜〈4〉は、圧力の変動により弾性変形せず、圧力が印加されると変形し、圧力の印加がなくなっても変形した状態を維持するものであるから、前記(A)、(C)と同様の課題が指摘される。
(F)また隔膜〈4〉はチャンバ内壁に直接溶着固定するものであるから、強い圧力が引加されると、溶着箇所から破損する可能性がある。
(G)また溶着箇所に段差、微細な凹凸が残存すると、これらの箇所に気泡溜、血液凝固が発生する懸念がある。
そこで、本発明者は以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、次の発明に到達した。
(E)隔膜〈4〉は、圧力の変動により弾性変形せず、圧力が印加されると変形し、圧力の印加がなくなっても変形した状態を維持するものであるから、前記(A)、(C)と同様の課題が指摘される。
(F)また隔膜〈4〉はチャンバ内壁に直接溶着固定するものであるから、強い圧力が引加されると、溶着箇所から破損する可能性がある。
(G)また溶着箇所に段差、微細な凹凸が残存すると、これらの箇所に気泡溜、血液凝固が発生する懸念がある。
そこで、本発明者は以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、次の発明に到達した。
[1]本発明は、上部接続部(2)、下部接続部(3)、中間接続部(5)、第一接続管(7)及び第二接続管(8)を有し、
上部接続部(2)は、下部(D)側に、第一接続管(7)を介して、中間接続部(5)の上部(U)を接続し、
中間接続部(5)は、上部(U)側に第一接続管(7)を介して、上部接続部(2)の下部(D)側を接続し、さらに下部(D)側に第二接続管(8)を介して、下部接続部(3)の上部(U)側を接続し、
下部接続部(3)は、上部(U)側に、第二接続管(8)を介して、中間接続部(5)の下部(D)側を接続し、
血液流入管(10)は、血液流入口(10I)と、開口部(10O)とを有し、
血液流入管(10)は、一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側に向けて、前記中間接続部(5)に装着し、
ドリップチャンバ(1)の内部に、ダイアフラム(15)を配置し、
当該ダイアフラム(15)は、少なくとも変形部(16)及び固定部 (17)を有し、
前記変形部(16)を介して、ドリップチャンバ(1)内部空間を、空気室(SPA)と血液室(SPB)とに区画し、
前記固定部 (17)を、前記第一接続管(7)の下部(D)と、前記中間接続部(5)の上部(U)側の溝部(5MU)との間に配置し、
前記固定部 (17)は略環状の形態を有し、当該固定部(17)の上部(U)側に向けて略ドーム状の変形部(16.1、16.2)を突設し、または
当該固定部(17)の内部に略シート状の変形部(16.3、16.4、16.5)を形成し、
前記変形部(16)は、気体透過性を有し、かつ前記血液室(SPB)内の圧力変動により弾性変形して、前記空気室(SPA)内の空気を介して、前記血液室(SPB)内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成した圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301)を提供する。
上部接続部(2)は、下部(D)側に、第一接続管(7)を介して、中間接続部(5)の上部(U)を接続し、
中間接続部(5)は、上部(U)側に第一接続管(7)を介して、上部接続部(2)の下部(D)側を接続し、さらに下部(D)側に第二接続管(8)を介して、下部接続部(3)の上部(U)側を接続し、
下部接続部(3)は、上部(U)側に、第二接続管(8)を介して、中間接続部(5)の下部(D)側を接続し、
血液流入管(10)は、血液流入口(10I)と、開口部(10O)とを有し、
血液流入管(10)は、一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側に向けて、前記中間接続部(5)に装着し、
ドリップチャンバ(1)の内部に、ダイアフラム(15)を配置し、
当該ダイアフラム(15)は、少なくとも変形部(16)及び固定部 (17)を有し、
前記変形部(16)を介して、ドリップチャンバ(1)内部空間を、空気室(SPA)と血液室(SPB)とに区画し、
前記固定部 (17)を、前記第一接続管(7)の下部(D)と、前記中間接続部(5)の上部(U)側の溝部(5MU)との間に配置し、
前記固定部 (17)は略環状の形態を有し、当該固定部(17)の上部(U)側に向けて略ドーム状の変形部(16.1、16.2)を突設し、または
当該固定部(17)の内部に略シート状の変形部(16.3、16.4、16.5)を形成し、
前記変形部(16)は、気体透過性を有し、かつ前記血液室(SPB)内の圧力変動により弾性変形して、前記空気室(SPA)内の空気を介して、前記血液室(SPB)内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成した圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301)を提供する。
[2]本発明は、上部接続部(2)、下部接続部(3)、中間接続部(5)、及び接続管(8)を有し、
上部接続部(2)は、下部(D)側に、中間接続部(5)の上部(U)を接続し、
中間接続部(5)は、上部(U)側に、上部接続部(2)の下部(D)側を接続し、さらに下部(D)側に接続管(8)を介して、下部接続部(3)の上部(U)側を接続し、
下部接続部(3)は、上部(U)側に、接続管(8)を介して、中間接続部(5)の下部(D)側を接続し、
血液流入管(10)は、血液流入口(10I)と、開口部(10O)とを有し、
血液流入管(10)は、一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側に向けて、前記中間接続部(5)に装着し、
ドリップチャンバ(1)の内部に、ダイアフラム(15)を配置し、
当該ダイアフラム(15)は、少なくとも変形部(16)及び固定部 (17)を有し、
前記変形部(16)を介して、ドリップチャンバ(1)内部空間を、空気室(SPA)と血液室(SPB)とに区画し、
前記固定部 (17)を、前記上部接続部(2)の下部(D)側の溝(2M)と、前記中間接続部(5)の上部(U)側の溝部(5MU)との間に配置し、
前記固定部 (17)は略環状の形態を有し、当該固定部(17)の上部(U)側に向けて略ドーム状の変形部(16)を突設し、または
当該固定部(17)の内部に略シート状の変形部(16)を形成し、
前記変形部(16)は、気体透過性を有し、かつ前記血液室(SPB)内の圧力変動により弾性変形して、前記空気室(SPA)内の空気を介して、前記血液室(SPB)内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成した圧力モニタ用ドリップチャンバ(501)を提供する。
上部接続部(2)は、下部(D)側に、中間接続部(5)の上部(U)を接続し、
中間接続部(5)は、上部(U)側に、上部接続部(2)の下部(D)側を接続し、さらに下部(D)側に接続管(8)を介して、下部接続部(3)の上部(U)側を接続し、
下部接続部(3)は、上部(U)側に、接続管(8)を介して、中間接続部(5)の下部(D)側を接続し、
血液流入管(10)は、血液流入口(10I)と、開口部(10O)とを有し、
血液流入管(10)は、一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側に向けて、前記中間接続部(5)に装着し、
ドリップチャンバ(1)の内部に、ダイアフラム(15)を配置し、
当該ダイアフラム(15)は、少なくとも変形部(16)及び固定部 (17)を有し、
前記変形部(16)を介して、ドリップチャンバ(1)内部空間を、空気室(SPA)と血液室(SPB)とに区画し、
前記固定部 (17)を、前記上部接続部(2)の下部(D)側の溝(2M)と、前記中間接続部(5)の上部(U)側の溝部(5MU)との間に配置し、
前記固定部 (17)は略環状の形態を有し、当該固定部(17)の上部(U)側に向けて略ドーム状の変形部(16)を突設し、または
当該固定部(17)の内部に略シート状の変形部(16)を形成し、
前記変形部(16)は、気体透過性を有し、かつ前記血液室(SPB)内の圧力変動により弾性変形して、前記空気室(SPA)内の空気を介して、前記血液室(SPB)内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成した圧力モニタ用ドリップチャンバ(501)を提供する。
[3]本発明は、[1]または[2]に記載の血液流入管(10)に代えて、
一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側、かつ下部(D)側から上部(U)側)に向けて、血液流入口(210I)から開口部(210O)方向へ上るように傾斜して、前記中間接続部(5)に装着し、さらに
一方向の側部(S)−他方向の側部(S)方向の水平線(HL)と、血液流入管(10)の長手(L)方向に沿う中心線(CL)とが鋭角で交わる角度を血液流入角度(θ)と定めると、血液流入角度(θ)は、最大45°に形成した、血液流入管(210)
を装着した[1]または[2]に記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)を提供する。
一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側、かつ下部(D)側から上部(U)側)に向けて、血液流入口(210I)から開口部(210O)方向へ上るように傾斜して、前記中間接続部(5)に装着し、さらに
一方向の側部(S)−他方向の側部(S)方向の水平線(HL)と、血液流入管(10)の長手(L)方向に沿う中心線(CL)とが鋭角で交わる角度を血液流入角度(θ)と定めると、血液流入角度(θ)は、最大45°に形成した、血液流入管(210)
を装着した[1]または[2]に記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)を提供する。
[4]本発明は、血液流入点(BIP)を、血液が中間接続部(5)からドリップチャンバ(1)内部に流入する位置と定め、
最上点(HP)を、ドリップチャンバ(1)の最上位置で、上部接続部(2)の最上位置と定め、
最下点(LP)を、ドリップチャンバ(1)の最下位置で、下部接続部(3)の最下位置と定め、
チャンバ全体の長さ(AL)を、最上点(HP)から最下点(LP)までの長さと定め、
最上点(HP)から血液流入点(BIP)までの長さを(L1)と定め、
血液流入点(BIP)から最下点(LP)までの長さを(L2)と定め、
最上点(HP)からダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)までの長さを(L3)と定め、
ダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)から最下点(LP)までの長さを(L4)と定め、
血液流入点(BIP)からダイアフラム(15)の変形部(16)の底面(DP)までの距離を(L5)と定め、
ダイアフラム(15)の変形部(16)の高さ(H)を、ダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)から固定部(17)までの距離と定め、
各部の長さ(L1〜L5)、高さ(H)、血液流入角度(θ)の関係を、不等号>、<、≦で表すと、
(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)>(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、かつ(AL)100に対し、(L3)は35以下、
または
(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)≦(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、
である[1]から[3]のいずれか1つに記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)を提供する。
最上点(HP)を、ドリップチャンバ(1)の最上位置で、上部接続部(2)の最上位置と定め、
最下点(LP)を、ドリップチャンバ(1)の最下位置で、下部接続部(3)の最下位置と定め、
チャンバ全体の長さ(AL)を、最上点(HP)から最下点(LP)までの長さと定め、
最上点(HP)から血液流入点(BIP)までの長さを(L1)と定め、
血液流入点(BIP)から最下点(LP)までの長さを(L2)と定め、
最上点(HP)からダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)までの長さを(L3)と定め、
ダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)から最下点(LP)までの長さを(L4)と定め、
血液流入点(BIP)からダイアフラム(15)の変形部(16)の底面(DP)までの距離を(L5)と定め、
ダイアフラム(15)の変形部(16)の高さ(H)を、ダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)から固定部(17)までの距離と定め、
各部の長さ(L1〜L5)、高さ(H)、血液流入角度(θ)の関係を、不等号>、<、≦で表すと、
(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)>(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、かつ(AL)100に対し、(L3)は35以下、
または
(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)≦(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、
である[1]から[3]のいずれか1つに記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)を提供する。
[5]本発明は、(AL)100に対して、(L3)は10〜30、(L5)は3〜20、(H)は0〜20に形成した[1]から[4]のいずれか1つに記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)を提供する。
本発明のドリップチャンバ1、201、301、501(第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例)によれば、
〈1〉:ダイアフラム15を、気体透過性を有しかつ弾性変形性能を有する材質で形成し、血液流入口10の開口部10Oを、ダイアフラム15の近傍に配置しているので、血液室SPB内の圧力変動を、空気室SPAの空気に伝達しやすく、圧力計で血液室SPB内の圧力変動を、正確に測定することができる。
〈1〉:ダイアフラム15を、気体透過性を有しかつ弾性変形性能を有する材質で形成し、血液流入口10の開口部10Oを、ダイアフラム15の近傍に配置しているので、血液室SPB内の圧力変動を、空気室SPAの空気に伝達しやすく、圧力計で血液室SPB内の圧力変動を、正確に測定することができる。
〈2〉:三部品からなる接続部(上部接続部2、中間接続部3、下部接続部5)と
二部品または一部品からなる接続管(第一接続管7、(第二)接続管8)とにより構成し、これらの間に、ダイアフラム15(変形部16と固定部17を一体成形)を配置するので、
ダイアフラム15の変形部16の高さH、前記接続部(2)の長さ、前記接続管(7)
の長さを変更(省略も含む)することにより、空気室SPBの容積VAを小さくすることができる。
〈3〉:〈2〉により、さらに精密に血液室SPB内の圧力変動を、空気室SPAの空気に伝達しやすく、圧力計で血液室SPB内の圧力変動を、正確に測定することができる。
二部品または一部品からなる接続管(第一接続管7、(第二)接続管8)とにより構成し、これらの間に、ダイアフラム15(変形部16と固定部17を一体成形)を配置するので、
ダイアフラム15の変形部16の高さH、前記接続部(2)の長さ、前記接続管(7)
の長さを変更(省略も含む)することにより、空気室SPBの容積VAを小さくすることができる。
〈3〉:〈2〉により、さらに精密に血液室SPB内の圧力変動を、空気室SPAの空気に伝達しやすく、圧力計で血液室SPB内の圧力変動を、正確に測定することができる。
以下、図面を参照しながら本発明(第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例)と比較例を説明する。
以下、本発明を明確に説明するため、次の定義をおく。
以下、符号の煩雑化を避けるため、例えば「ドリップチャンバ1、201、301、401、501」等とあるのは、単に「ドリップチャンバ1」等と記載する。「ドリップチャンバ1」等と記載しても、「ドリップチャンバ1」に共通する部分は、「ドリップチャンバ201、301、401、501」も含むことに留意されたい。
以下、本発明を明確に説明するため、次の定義をおく。
以下、符号の煩雑化を避けるため、例えば「ドリップチャンバ1、201、301、401、501」等とあるのは、単に「ドリップチャンバ1」等と記載する。「ドリップチャンバ1」等と記載しても、「ドリップチャンバ1」に共通する部分は、「ドリップチャンバ201、301、401、501」も含むことに留意されたい。
(定義1)本発明のドリップチャンバ1で、「上部U側(または方向という場合がある)」とは、図1、図2に示すように、上部接続部2側の端部を意味する。
「下部D側(または方向という場合がある)」とは、図1、図2に示すように、「上部U側(または方向という場合がある)」と反対側の端部を意味する。さらにいえば、
図1、図2に示すように、下部接続部3側の端部を意味する。
「下部D側(または方向という場合がある)」とは、図1、図2に示すように、「上部U側(または方向という場合がある)」と反対側の端部を意味する。さらにいえば、
図1、図2に示すように、下部接続部3側の端部を意味する。
(定義2)本発明のドリップチャンバ1で、「第1側部S1側(または方向という場合がある)」とは、図1(A)では紙面の右側の方向、図1(B)では紙面の背面側の方向を意味する。
「第2側部S2側(または方向という場合がある)」とは、図1(A)では紙面の左側の方向、図1(B)では紙面の正面側の方向を意味する。
「第2側部S2側(または方向という場合がある)」とは、図1(A)では紙面の左側の方向、図1(B)では紙面の正面側の方向を意味する。
「第3側部S3側(または方向という場合がある)」とは、図1(A)では紙面の正面側の方向、図1(B)では紙面の右側の方向を意味する。
「第4側部S4側(または方向という場合がある)」とは、図1(A)では紙面の背面側の方向、図1(B)は紙面の左側の方向を意味する。
単に側部S方向とは、前記第1側部S1側(または方向という場合がある)から前記第4側部S4側(または方向という場合がある)の全ての方向ないしこれらの間の全てを含む。
第1側部S1から第4側部S4のいずれか1つを、「一方向の側部S」(例えば第1側部S1側)、「他方向の側部S」(例えば第2側部S2側)と記載する場合がある。
「第1側部S1から第2側部S2」、「第3側部S3から第4側部S4」を、「一方向の側部Sから他方向の側部S」と記載する場合がある。
(定義3)
本発明のドリップチャンバ1で、「長手方向」とは、「ドリップチャンバ1」の長尺方向(長い方向)を意味する。
「第4側部S4側(または方向という場合がある)」とは、図1(A)では紙面の背面側の方向、図1(B)は紙面の左側の方向を意味する。
単に側部S方向とは、前記第1側部S1側(または方向という場合がある)から前記第4側部S4側(または方向という場合がある)の全ての方向ないしこれらの間の全てを含む。
第1側部S1から第4側部S4のいずれか1つを、「一方向の側部S」(例えば第1側部S1側)、「他方向の側部S」(例えば第2側部S2側)と記載する場合がある。
「第1側部S1から第2側部S2」、「第3側部S3から第4側部S4」を、「一方向の側部Sから他方向の側部S」と記載する場合がある。
(定義3)
本発明のドリップチャンバ1で、「長手方向」とは、「ドリップチャンバ1」の長尺方向(長い方向)を意味する。
[ドリップチャンバ1、201、301、401、501]
本発明(第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例)のドリップチャンバ1、201、301、501と比較例のドリップチャンバ401について、以下、図面を参照しながら説明する。
図1から図2は、第1実施例のドリップチャンバ1、図3から図4は、第2実施例のドリップチャンバ201、図5から図8は、本発明(第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例)のドリップチャンバ1、201、301、501と比較例のドリップチャンバ401に使用するダイアフラム15の一例(15.1〜15.4)を示している。
図9(B)[図11(B)]は第3実施例のドリップチャンバ301、図10(B)、(C)は比較例のドリップチャンバ401を示している。
図13(A)、(B)、図14は、第4実施例のドリップチャンバ501を示している。
本発明(第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例)のドリップチャンバ1、201、301、501と比較例のドリップチャンバ401について、以下、図面を参照しながら説明する。
図1から図2は、第1実施例のドリップチャンバ1、図3から図4は、第2実施例のドリップチャンバ201、図5から図8は、本発明(第1実施例、第2実施例、第3実施例、第4実施例)のドリップチャンバ1、201、301、501と比較例のドリップチャンバ401に使用するダイアフラム15の一例(15.1〜15.4)を示している。
図9(B)[図11(B)]は第3実施例のドリップチャンバ301、図10(B)、(C)は比較例のドリップチャンバ401を示している。
図13(A)、(B)、図14は、第4実施例のドリップチャンバ501を示している。
第2実施例のドリップチャンバ201が、第1実施例のドリップチャンバ1と主に異なる点は、ダイアフラム15.1(略ドーム状の変形部16.1を有する)を配置し、血液流入管210が傾斜している点である。
第3実施例のドリップチャンバ301が、ドリップチャンバ201と異なる点は、
ダイアフラム15.2(さらに高くした略ドーム状の変形部16.2を有する)を配置している点である。なお図9(B)では、傾斜していない血液流入管10を記載しているが変形部16.2が高いので、傾斜した血液流入管210のほうが好ましい。
比較例のドリップチャンバ401が、ドリップチャンバ201と異なる点は、第一接続管7の長さを長くしている点である。
第4実施例のドリップチャンバ501が、第1〜3実施例、比較例のドリップチャンバ1、201、301、401と異なる点は、第一接続管7を無くして、上部接続部2と中間接続部5の間に、ダイアフラム15.5を配置している点である。
第3実施例のドリップチャンバ301が、ドリップチャンバ201と異なる点は、
ダイアフラム15.2(さらに高くした略ドーム状の変形部16.2を有する)を配置している点である。なお図9(B)では、傾斜していない血液流入管10を記載しているが変形部16.2が高いので、傾斜した血液流入管210のほうが好ましい。
比較例のドリップチャンバ401が、ドリップチャンバ201と異なる点は、第一接続管7の長さを長くしている点である。
第4実施例のドリップチャンバ501が、第1〜3実施例、比較例のドリップチャンバ1、201、301、401と異なる点は、第一接続管7を無くして、上部接続部2と中間接続部5の間に、ダイアフラム15.5を配置している点である。
以下、発明の説明、図面において、説明、符号の煩雑化を防ぐために、主として第1実施例のドリップチャンバ1について説明する。第2実施例〜第4実施例のドリップチャンバ201、301、501は、第1実施例のドリップチャンバ1と異なる部分(形状・構造)、使用方法のみ説明する。比較例のドリップチャンバ401も同じ。
第2実施例〜第4実施例のドリップチャンバ201、301、501は、第1実施例のドリップチャンバ1と異なる部材のみに、異なる符号を記載した。共通する部材の符号はそのままとした。比較例のドリップチャンバ401も同じ。
ドリップチャンバ1は、上部接続部2、下部接続部3、中間接続部5、第一接続管7及び第二接続管8を有する。
ドリップチャンバ501は、第一接続管7がなく、第二接続管8が接続管8となる。
第2実施例〜第4実施例のドリップチャンバ201、301、501は、第1実施例のドリップチャンバ1と異なる部材のみに、異なる符号を記載した。共通する部材の符号はそのままとした。比較例のドリップチャンバ401も同じ。
ドリップチャンバ1は、上部接続部2、下部接続部3、中間接続部5、第一接続管7及び第二接続管8を有する。
ドリップチャンバ501は、第一接続管7がなく、第二接続管8が接続管8となる。
[上部接続部2]
上部接続部2は、トラップキャップ、上部キャップ、上部筒体という場合がある。
上部接続部2は、図1、図2に例示するように、いわゆる「略管状」の形態を有する。上部接続部2は、上部U側に、圧力モニタ管2Pを形成(突設)している。後述する図12に示すように、圧力モニタ管2Pに接続管等を介して、圧力計を接続する。
上部接続部2は、トラップキャップ、上部キャップ、上部筒体という場合がある。
上部接続部2は、図1、図2に例示するように、いわゆる「略管状」の形態を有する。上部接続部2は、上部U側に、圧力モニタ管2Pを形成(突設)している。後述する図12に示すように、圧力モニタ管2Pに接続管等を介して、圧力計を接続する。
ドリップチャンバ1は、上部接続部2は、下部D側に、第一接続管7を介して、中間接続部5の上部Uを接続している。
上部接続部2は、下部D側の内壁に、第一接続管7を、嵌合して接続できる溝部2Mを形成している。
ドリップチャンバ501は、上部接続部2は、下部D側に、ダイアフラム15.5を配置し、当該ダイアフラム15.5を中間接続部5の上部U側との間に、挟持している。
上部接続部2は、下部D側の内壁に、第一接続管7を、嵌合して接続できる溝部2Mを形成している。
ドリップチャンバ501は、上部接続部2は、下部D側に、ダイアフラム15.5を配置し、当該ダイアフラム15.5を中間接続部5の上部U側との間に、挟持している。
[下部接続部3]
ドリップチャンバ1は、下部接続部3は、アンダーキャップ、下部キャップ、下部筒体という場合がある。
下部接続部3は、図1、図2に例示するように、いわゆる「漏斗状」の形態を有する。途中にテーパ3T(2箇所)を形成している。
下部接続部3は、下部D側に、血液流出管11を接続(一体成形)している。
下部接続部3は、上部U側に、第二接続管8を介して、中間接続部5の下部D側を接続している。
下部接続部3は、上部U側の内壁に、第二接続管8を嵌合して接続できる溝部3Mを形成している。
ドリップチャンバ1は、下部接続部3は、アンダーキャップ、下部キャップ、下部筒体という場合がある。
下部接続部3は、図1、図2に例示するように、いわゆる「漏斗状」の形態を有する。途中にテーパ3T(2箇所)を形成している。
下部接続部3は、下部D側に、血液流出管11を接続(一体成形)している。
下部接続部3は、上部U側に、第二接続管8を介して、中間接続部5の下部D側を接続している。
下部接続部3は、上部U側の内壁に、第二接続管8を嵌合して接続できる溝部3Mを形成している。
[中間接続部5]
ドリップチャンバ1は、中間接続部5は、図1、図2に例示するように、いわゆる「略管状」の形態を有する。
中間接続部5は、第3側部S3方向に沿うように、血液流入管10を配置している。
中間接続部5は、上部U側に第一接続管7を介して、上部接続部2の下部D側を接続している。さらに下部D側に第二接続管8を介して、下部接続部3の上部D側を接続している。
ドリップチャンバ1は、中間接続部5は、図1、図2に例示するように、いわゆる「略管状」の形態を有する。
中間接続部5は、第3側部S3方向に沿うように、血液流入管10を配置している。
中間接続部5は、上部U側に第一接続管7を介して、上部接続部2の下部D側を接続している。さらに下部D側に第二接続管8を介して、下部接続部3の上部D側を接続している。
中間接続部5は、内壁の上部U側に第一接続管7との間にダイアフラム15の固定部16を挟持して固定できる溝部5MUを形成している。
また下部D側に、第二接続管8の上部U側を嵌合して接続できる溝部5MDを形成している。
ドリップチャンバ501は、中間接続部5は、内壁の上部U側に上部接続部2との間にダイアフラム15.5の固定部17.5を挟持して固定できる溝部5MUを形成している。
また下部D側に、第二接続管8の上部U側を嵌合して接続できる溝部5MDを形成している。
ドリップチャンバ501は、中間接続部5は、内壁の上部U側に上部接続部2との間にダイアフラム15.5の固定部17.5を挟持して固定できる溝部5MUを形成している。
[ダイアフラム15(15.1、15.2、15.3、15.4、15.5)]
図5から図9、図14の一部は、本発明のドリップチャンバ1、201、301、501内に配置される、ダイアフラム15(15.1、15.2、15.3、15.4、15.5)の一例を示す。
以下、符号の記載を簡略化するため図5から図9、図14のダイアフラムの全てに共通する説明は、単に「15」と記載する。(以下符号、16、17、18も同じ。)
ダイアフラム15は、変形部16及び固定部17を有し、さらに底部18.1等を有する場合がある。
固定部17は、いわゆる「略環状」(または「フランジ」ともいう)の形態を有する。
図5から図9、図14の一部は、本発明のドリップチャンバ1、201、301、501内に配置される、ダイアフラム15(15.1、15.2、15.3、15.4、15.5)の一例を示す。
以下、符号の記載を簡略化するため図5から図9、図14のダイアフラムの全てに共通する説明は、単に「15」と記載する。(以下符号、16、17、18も同じ。)
ダイアフラム15は、変形部16及び固定部17を有し、さらに底部18.1等を有する場合がある。
固定部17は、いわゆる「略環状」(または「フランジ」ともいう)の形態を有する。
図5、図6のダイアフラム15.1、15.2は、当該固定部17.1、17.2の上部U側に向けて、いわゆる「略ドーム状」の変形部16.1、16.2を突設している。当該変形部16.1、16.2は、ドリップチャンバ201、301の内部をいわゆる「空気室SPA」(「上部空間」ともいう)といわゆる「血液室SPB」(「下部空間」ともいう)に区画する。
さらに固定部17.1、17.2の下部U側に向けて、いわゆる「略小環状」(または「略短管状」もしくは「略筒状」ともいう)の底部18.1、18.2を突設している。
さらに固定部17.1、17.2の下部U側に向けて、いわゆる「略小環状」(または「略短管状」もしくは「略筒状」ともいう)の底部18.1、18.2を突設している。
図7、図8、図14のダイアフラム15.3、15.4、15.5は、固定部17.3、17.4、17.5の内部に、いわゆる「略シート状」の変形部16.3、16.4、16.5を形成している。
ダイアフラム15.3、15.4は、内部の略中央に、変形部16.3、16.4、を形成し、ダイアフラム15.5は、内部の上部U側に変形部16.5を形成している。
当該変形部16.3、16.4、16.5は、ドリップチャンバ1、501の内部を空気室SPAと血液室SPBとに区画する。
図7のダイアフラム15.3は、固定部17.3の上部U側と下部D側の両方に、
いわゆる「略小環状」の天上部18.3Uと底部18.3を突設している。
図9(B)のダイアフラム15.2は、「略ドーム状」の変形部16.2をさらに上部U側に突設(延設)し、空気室SPAの容積VAを小さくした例である。
ダイアフラム15.3、15.4は、内部の略中央に、変形部16.3、16.4、を形成し、ダイアフラム15.5は、内部の上部U側に変形部16.5を形成している。
当該変形部16.3、16.4、16.5は、ドリップチャンバ1、501の内部を空気室SPAと血液室SPBとに区画する。
図7のダイアフラム15.3は、固定部17.3の上部U側と下部D側の両方に、
いわゆる「略小環状」の天上部18.3Uと底部18.3を突設している。
図9(B)のダイアフラム15.2は、「略ドーム状」の変形部16.2をさらに上部U側に突設(延設)し、空気室SPAの容積VAを小さくした例である。
ダイアフラム15の材質は、
(a)気体(空気等)は容易に透過(通過)するが、液体(血液等)は、透過(通過)しないもの。
(b)空気室SPAと血液室SPB内の圧力変動を敏感に察知し、これにより容易に弾性変形しやすいもの。
が好ましい。
例えば、ゴム(シリコーンゴム、イソプレンゴム)、熱可塑性エラストマー(熱を加えると軟化して流動性を示し、冷却すればゴム状に戻る性質を持つエラストマーで、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、アミド系等)が挙げられる。
ダイアフラム15の形態の例は、前記したが、特に変形部16の厚みは、他の部位よりも薄く形成するのがよい。
例えば、図14のダイアフラム15.5は、固定部17.5の厚みを大きくし、変形部16の厚みを小さくしている。
ダイアフラム15は、図2のように固定部16を、中間接続部5の上部U側の溝部5MUと、第一接続管7の下部D側の溝2Mとの間に配置して、挟持して固定する。
また第4実施例のドリップチャンバ501は、図14のように、ダイアフラム15.5は、固定部17.5を、中間接続部5の上部U側の溝部5MUと、上部接続部2の下部D側の溝部2Mとの間に配置して、挟持して固定する。
ダイアフラム15は、変形部16及び固定部17(底部18を有する場合は底部も含む)は一体成形により形成するのが好ましい。
(a)気体(空気等)は容易に透過(通過)するが、液体(血液等)は、透過(通過)しないもの。
(b)空気室SPAと血液室SPB内の圧力変動を敏感に察知し、これにより容易に弾性変形しやすいもの。
が好ましい。
例えば、ゴム(シリコーンゴム、イソプレンゴム)、熱可塑性エラストマー(熱を加えると軟化して流動性を示し、冷却すればゴム状に戻る性質を持つエラストマーで、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、アミド系等)が挙げられる。
ダイアフラム15の形態の例は、前記したが、特に変形部16の厚みは、他の部位よりも薄く形成するのがよい。
例えば、図14のダイアフラム15.5は、固定部17.5の厚みを大きくし、変形部16の厚みを小さくしている。
ダイアフラム15は、図2のように固定部16を、中間接続部5の上部U側の溝部5MUと、第一接続管7の下部D側の溝2Mとの間に配置して、挟持して固定する。
また第4実施例のドリップチャンバ501は、図14のように、ダイアフラム15.5は、固定部17.5を、中間接続部5の上部U側の溝部5MUと、上部接続部2の下部D側の溝部2Mとの間に配置して、挟持して固定する。
ダイアフラム15は、変形部16及び固定部17(底部18を有する場合は底部も含む)は一体成形により形成するのが好ましい。
[血液流入管10]
血液流入管10は、血液流入口10Iと、開口部10Oとを有する。
さらに詳述すれば、血液流入管10は、ドリップチャンバ1の一方向の側部S側から他方向の側部S側、具体的には第3側部S3側(血液流入口10I側)から第4側部S4側(開口部10O)に略平行に沿うように配置している。
開口部10Oは、一方向の側部Sと他方向の側部Sとの間で、一方向の側部Sに近い位置に配置し、具体的には第1側部S1側と第3側部S3との間で、第1側部S1側に近い位置に配置している。
中間接続部5の内部と、血液流入管10の内部とは、開口部10Oを経て連通している。
開口部10Oは、中間接続部5の略中腹部に位置するように配置している。
また開口部10Oは、第1実施例、第2実施例のドリップチャンバ1、201では、ダイアフラム15.1、15.3の底面DP側近傍に位置している。第3実施例、第4実施例のドリップチャンバ1、201では、ダイアフラム15.2、15.5の底面DPと第1実施例、第2実施例のドリップチャンバ1、201よりも距離を置いて位置している。
血液流入管10は、血液流入口10Iと、開口部10Oとを有する。
さらに詳述すれば、血液流入管10は、ドリップチャンバ1の一方向の側部S側から他方向の側部S側、具体的には第3側部S3側(血液流入口10I側)から第4側部S4側(開口部10O)に略平行に沿うように配置している。
開口部10Oは、一方向の側部Sと他方向の側部Sとの間で、一方向の側部Sに近い位置に配置し、具体的には第1側部S1側と第3側部S3との間で、第1側部S1側に近い位置に配置している。
中間接続部5の内部と、血液流入管10の内部とは、開口部10Oを経て連通している。
開口部10Oは、中間接続部5の略中腹部に位置するように配置している。
また開口部10Oは、第1実施例、第2実施例のドリップチャンバ1、201では、ダイアフラム15.1、15.3の底面DP側近傍に位置している。第3実施例、第4実施例のドリップチャンバ1、201では、ダイアフラム15.2、15.5の底面DPと第1実施例、第2実施例のドリップチャンバ1、201よりも距離を置いて位置している。
「血液流入点BIP」を、血液が中間接続部5からドリップチャンバ1内部に流入する位置と定める。さらにいえば「血液流入点BIP」は、後述する血液流入管10の開口部10Oの略中心位置と定める。
「最上点HP」を、ドリップチャンバ1の最上位置で、上部接続部2の最上位置と定める。
「最下点LP」を、ドリップチャンバ1の最下位置で、下部接続部3の血液流出口
11Oの最下位置と定める。
「チャンバ全体の長さAL」を、最上点HPから最下点LPまでの長さと定める。
「最上点HP」から「血液流入点BIP」までの長さを「L1」と定める。
「血液流入点BIP」から「最下点LP」までの長さを「L2」と定める。
「最上点HP」を、ドリップチャンバ1の最上位置で、上部接続部2の最上位置と定める。
「最下点LP」を、ドリップチャンバ1の最下位置で、下部接続部3の血液流出口
11Oの最下位置と定める。
「チャンバ全体の長さAL」を、最上点HPから最下点LPまでの長さと定める。
「最上点HP」から「血液流入点BIP」までの長さを「L1」と定める。
「血液流入点BIP」から「最下点LP」までの長さを「L2」と定める。
「最上点HP」から「ダイアフラム15の変形部16の天面UP」までの長さを「L3」と定める。
「ダイアフラム15の変形部16の天面UP」から「最下点LP」までの長さを「L4」と定める。
「血液流入点BIP」から「ダイアフラム15の変形部16の底面DP」までの距離を「L5」と定める。
ダイアフラム15の変形部16の「高さH」を、「ダイアフラム15の変形部16の天面UP」から固定部17までの距離とすると定める。(図5、図6参照)
「L5」は小さいほど、血液室SPBの流体圧の圧力変動がダイアフラム15の変形部16を経て、空気室SPAに伝達され、当該空気室SPAの圧力変動を検知しやすくなる。あわせて、血液中に混入した気泡もダイアフラム15の変形部16を経て、
外に排出されやすくなる。
「ダイアフラム15の変形部16の天面UP」から「最下点LP」までの長さを「L4」と定める。
「血液流入点BIP」から「ダイアフラム15の変形部16の底面DP」までの距離を「L5」と定める。
ダイアフラム15の変形部16の「高さH」を、「ダイアフラム15の変形部16の天面UP」から固定部17までの距離とすると定める。(図5、図6参照)
「L5」は小さいほど、血液室SPBの流体圧の圧力変動がダイアフラム15の変形部16を経て、空気室SPAに伝達され、当該空気室SPAの圧力変動を検知しやすくなる。あわせて、血液中に混入した気泡もダイアフラム15の変形部16を経て、
外に排出されやすくなる。
また空気室SPAの容積VAは、可能な限り小さくしたほうが、圧力変動が大きくなり、検出しやすくなる。容積VAがあまり大きいと圧力変動が小さくなり、検出しにくくなる。
容積VAは、図9(A)、(B)、図10(A)、(B)、(C)及び図11(A)、(B)、図13(B)に示すように、第一接続部2と第一接続管7の長さ(第一接続管7を省略する場合も含む)を調整することにより、及び/又はダイアフラム15の形態により、例えば略ドーム状の変形部16.1を有するダイアフラム15.1の場合、もしくは略シート状の変形部16.3を有するダイアフラム15.3の場合、もしくは固定部17.5を長く形成したダイアフラム15.5の場合、により自由に調整することができる。
例えば、図9(B)[図11(B)]のように、高さHを大きくすれば、容積VAを小さくすることができる。
例えば、図11(A)、図13(B)のように、第一接続管7を省略して、長さL2に対して、長さL1を小さくすれば、容積VAを小さくすることができる。
第一接続管7を省略する代わりに、第一接続部2、第一接続管7の長さを短くしても良い。
容積VAは、図9(A)、(B)、図10(A)、(B)、(C)及び図11(A)、(B)、図13(B)に示すように、第一接続部2と第一接続管7の長さ(第一接続管7を省略する場合も含む)を調整することにより、及び/又はダイアフラム15の形態により、例えば略ドーム状の変形部16.1を有するダイアフラム15.1の場合、もしくは略シート状の変形部16.3を有するダイアフラム15.3の場合、もしくは固定部17.5を長く形成したダイアフラム15.5の場合、により自由に調整することができる。
例えば、図9(B)[図11(B)]のように、高さHを大きくすれば、容積VAを小さくすることができる。
例えば、図11(A)、図13(B)のように、第一接続管7を省略して、長さL2に対して、長さL1を小さくすれば、容積VAを小さくすることができる。
第一接続管7を省略する代わりに、第一接続部2、第一接続管7の長さを短くしても良い。
また図11(B)のように、長さL3をそれほど小さくしなくても、高さHを大きくすれば、VAを小さくすることが可能である。
また変形部16がシート状または高さHが小さい場合は、長さL1を小さくすれば、容積VAを小さくすることができる。
また変形部16がシート状または高さHが小さい場合は、長さL1を小さくすれば、容積VAを小さくすることができる。
図12に示すように、血液が血液流入管10から血液室SPB内に流入し、血液の圧力が高くなると、変形部16は血液に押されて、空気室SPA側の方に変位する。空気室SPA内の空気は、圧力モニタ管2Pのほうへ押され、圧力計Pがこれを血液室SPB内の圧力変動として検出する。
図12(A)(容積VAが小さい)のほうが、図12(B)(容積VAが大きい)よりも、血液室SPB内の微細な圧力変動を正確に測定しやすくなる。
ダイアフラム15.1(15.2も同じ)の変形部16.1の側部S方向の外周と、ドリップチャンバ1の内周との間には、実質的にスペース(隙間)を設けないほうが好ましい。
図12(A)(容積VAが小さい)のほうが、図12(B)(容積VAが大きい)よりも、血液室SPB内の微細な圧力変動を正確に測定しやすくなる。
ダイアフラム15.1(15.2も同じ)の変形部16.1の側部S方向の外周と、ドリップチャンバ1の内周との間には、実質的にスペース(隙間)を設けないほうが好ましい。
[血液流入管210]
血液流入管10は、図1、図2のように、水平に配置するよりは、図3、図4の血液流入管210ように、上部U側に傾斜させて、配置するほうが、血液室SPB内に混入した空気が上部U方向のダイアフラム15を経て抜け易くなるので好ましい。
特に、前記した略ドーム状の変形部16.1、16.2を有するダイアフラム15.1、15.2に好適である。
変形部16の高さHを大きくして、空気室SPAの容積VAを小さくできる。
「血液流入角度θ」を、図3(図4)に例示するように一方向の側部S−他方向の側部S(第3側部S3−第4側部S4)方向の水平線HLと、血液流入管10の長手L方向に沿う中心線CLとが鋭角で交わる角度と定める。
血液流入管10は、ドリップチャンバ1の側部S側で、かつ下部D側から上部U側に向けて、所定の血液流入角度θで配置している。
さらに下部D側から上部U側に向けて、血液流入口10Iから開口部10O方向へ上るように傾斜して、中間接続部5に装着(一体成形)している。
血液流入管10は、図1、図2のように、水平に配置するよりは、図3、図4の血液流入管210ように、上部U側に傾斜させて、配置するほうが、血液室SPB内に混入した空気が上部U方向のダイアフラム15を経て抜け易くなるので好ましい。
特に、前記した略ドーム状の変形部16.1、16.2を有するダイアフラム15.1、15.2に好適である。
変形部16の高さHを大きくして、空気室SPAの容積VAを小さくできる。
「血液流入角度θ」を、図3(図4)に例示するように一方向の側部S−他方向の側部S(第3側部S3−第4側部S4)方向の水平線HLと、血液流入管10の長手L方向に沿う中心線CLとが鋭角で交わる角度と定める。
血液流入管10は、ドリップチャンバ1の側部S側で、かつ下部D側から上部U側に向けて、所定の血液流入角度θで配置している。
さらに下部D側から上部U側に向けて、血液流入口10Iから開口部10O方向へ上るように傾斜して、中間接続部5に装着(一体成形)している。
「血液流入角度θ」は、最大45°まで形成するのが良い。
あまり角度が大きい(45°を超える)と、ドリップチャンバ1(中間接続部5)内に導入される血液は、中間接続部5の内壁に沿って円周状に旋回流とならず、一部はダイアフラム15の変形部16近傍にまで上昇し、液面の乱れ、泡立ち等の原因となるので、好ましくない。
また乱流となりやすいので好ましくない。またドリップチャンバ1内に導入される血液は、上部U側から下部D側に移動するのに時間かかり、血液の循環速度が遅くなる(ダイアフラム15側で滞留しやすくなる)ので好ましくない。
またダイアフラム15.2の変形部16.2もあまり高く形成すると、血液流入角度θを大きく(45°を超える)形成しなければならないので、好ましくない。
あまり角度が大きい(45°を超える)と、ドリップチャンバ1(中間接続部5)内に導入される血液は、中間接続部5の内壁に沿って円周状に旋回流とならず、一部はダイアフラム15の変形部16近傍にまで上昇し、液面の乱れ、泡立ち等の原因となるので、好ましくない。
また乱流となりやすいので好ましくない。またドリップチャンバ1内に導入される血液は、上部U側から下部D側に移動するのに時間かかり、血液の循環速度が遅くなる(ダイアフラム15側で滞留しやすくなる)ので好ましくない。
またダイアフラム15.2の変形部16.2もあまり高く形成すると、血液流入角度θを大きく(45°を超える)形成しなければならないので、好ましくない。
次に本発明のドリップチャンバ1の使用方法の一例について説明する。
(1)生理食塩液を、血液流入管10より、ドリップチャンバ1の血液室SPB内に導入する。生理食塩液は、ダイアフラム15.3の変形部16.3の底面Bまで一杯に満たす。
(2)血液を、血液流入管10の血液流入点BIPから、同様に血液室SPB内に導入し、生理食塩液と置換する。
(3)継続して血液を、血液室SPB内に導入する。血液は、第3側部S3(3時)方向から、ドリップチャンバ1(中間接続部5)内壁を、第1側部S1方向⇒第4側部S4方向⇒第2側部S2方向⇒第3側部S3)方向(⇒第1側部S1方向・・・以下、繰り返し)旋回しながら流入する。
(1)生理食塩液を、血液流入管10より、ドリップチャンバ1の血液室SPB内に導入する。生理食塩液は、ダイアフラム15.3の変形部16.3の底面Bまで一杯に満たす。
(2)血液を、血液流入管10の血液流入点BIPから、同様に血液室SPB内に導入し、生理食塩液と置換する。
(3)継続して血液を、血液室SPB内に導入する。血液は、第3側部S3(3時)方向から、ドリップチャンバ1(中間接続部5)内壁を、第1側部S1方向⇒第4側部S4方向⇒第2側部S2方向⇒第3側部S3)方向(⇒第1側部S1方向・・・以下、繰り返し)旋回しながら流入する。
(4)血液の流入により血液室SPB内の圧力が所定の圧力以上に高く変動した場合は、ダイアフラム15.3(変形部16.3)は、血液に押されて空気室SPA側に変位する。さらに空気室SPA内の空気は、ダイアフラム15.3(変形部16.3)に押されて圧力モニタ管2P、接続管を経て、圧力計Pで血液室SPB内の圧力変動として測定される。
血液流入管10から血液とともに混入した血液室SPB内の気泡は、ダイアフラム15.3(変形部16.3)を通過して、空気室SPA側に排出される。
(5)血液は、血液流出管11の血液流出口11Oを経て排出される。
血液流入管10から血液とともに混入した血液室SPB内の気泡は、ダイアフラム15.3(変形部16.3)を通過して、空気室SPA側に排出される。
(5)血液は、血液流出管11の血液流出口11Oを経て排出される。
実施例1〜4のドリップチャンバ1、201、301、501と比較例のドリップチャンバ401について、試作品を作成し、前記と同様の操作を行い、圧力感度、気泡抜け、液面の乱れ、泡立ち等について確認した。
実施例1〜4の各ドリップチャンバの全体の長さALを100、比較例のドリップチャンバの全体の長さ110ALをとした場合の各部の長さ等は、表1のとおりである。
実施例1〜4の各ドリップチャンバの全体の長さALを100、比較例のドリップチャンバの全体の長さ110ALをとした場合の各部の長さ等は、表1のとおりである。
なお長さL5=H+5、実施例4は長さL5=15+5、長さL3=L1−L5、長さL4=100−L3、長さL1=40、長さL2=60の関係にある。なお比較例のみL1=50である。
なお、圧力感度、気泡抜け、液面の乱れ、泡立ちの評価指標は、◎良好、○良い、△やや悪い、×悪いで表示した。
圧力感度は、各ドリップチャンバ内の血液の圧力と空気室SPA内の圧力をマノメーターで測定し差圧を求めた。
◎良好:差圧 3kPa以内
○良い:差圧 5kPa以内
△やや悪い:差圧 5〜10kPa
×悪い:差圧 10kPa以上
気泡抜けは、ダイアフラム15底面の気泡残留の有無。残留頻度で評価した。
◎良好:全くなし。
○良い:わずかに確認。
△やや悪い:確認
×悪い:やや目立つ
液面の乱れ、泡立ちは、ダイアフラム15底面の血液の表面状態で評価した。
◎良好:全くなし
○良い:ほとんどなし
△やや悪い:確認
×悪い:やや目立つ
なお、圧力感度、気泡抜け、液面の乱れ、泡立ちの評価指標は、◎良好、○良い、△やや悪い、×悪いで表示した。
圧力感度は、各ドリップチャンバ内の血液の圧力と空気室SPA内の圧力をマノメーターで測定し差圧を求めた。
◎良好:差圧 3kPa以内
○良い:差圧 5kPa以内
△やや悪い:差圧 5〜10kPa
×悪い:差圧 10kPa以上
気泡抜けは、ダイアフラム15底面の気泡残留の有無。残留頻度で評価した。
◎良好:全くなし。
○良い:わずかに確認。
△やや悪い:確認
×悪い:やや目立つ
液面の乱れ、泡立ちは、ダイアフラム15底面の血液の表面状態で評価した。
◎良好:全くなし
○良い:ほとんどなし
△やや悪い:確認
×悪い:やや目立つ
各部の長さ(大きさ)の関係を、不等号>、<、≦で表すと、
(実施例1)/図1、図2は、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0≦θ≦45°(θ=0°)
(実施例2)/図3、図4は、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0<θ≦45°(θ=30°)
(実施例3)/図9B、図11Bは、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0≦θ≦45°(θ=0°)
(実施例4)/図13、図11Aは、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3=L5、L5>H、0≦θ≦45°(θ=0°)
なお実施例1〜実施例4の空気室SPBの容積VAの大きさは、使用上許容の範囲内であった。
(比較例)/図10Bは、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0<θ≦45°(θ=15°)である。なお比較例の空気室SPBの容積VAの大きさは、大きすぎて、圧力測定精度に難があった。
(実施例1)/図1、図2は、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0≦θ≦45°(θ=0°)
(実施例2)/図3、図4は、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0<θ≦45°(θ=30°)
(実施例3)/図9B、図11Bは、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0≦θ≦45°(θ=0°)
(実施例4)/図13、図11Aは、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3=L5、L5>H、0≦θ≦45°(θ=0°)
なお実施例1〜実施例4の空気室SPBの容積VAの大きさは、使用上許容の範囲内であった。
(比較例)/図10Bは、L1<L2、L1>L3、L3<L4、L3>L5、L5>H、0<θ≦45°(θ=15°)である。なお比較例の空気室SPBの容積VAの大きさは、大きすぎて、圧力測定精度に難があった。
以上の結果により、
(a)長さL3が小さいほど空気室SPAの容積VAは小さくなるので、圧力検知感度が良くなる。
(b)長さL5が大きいほど血液流入点BIPとダイアフラムの変形部とは遠くなり、液面の乱れは少なくなる。
(c)高さHが大きいほどSPAのVAは小さくなり、圧力検知感度が良くなり、血液流入点BIPとダイアフラムの変形部とは遠くなるので、液面の乱れも少なくなる。
(a)長さL3が小さいほど空気室SPAの容積VAは小さくなるので、圧力検知感度が良くなる。
(b)長さL5が大きいほど血液流入点BIPとダイアフラムの変形部とは遠くなり、液面の乱れは少なくなる。
(c)高さHが大きいほどSPAのVAは小さくなり、圧力検知感度が良くなり、血液流入点BIPとダイアフラムの変形部とは遠くなるので、液面の乱れも少なくなる。
以上より本発明のドリップチャンバは、
(A)(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)>(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、かつ(AL)100に対し、(L3)は35以下、
(なお比較例4のドリップチャンバは(AL)100に換算すると、(L3)は35を超えていた。)
または
(B)(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)≦(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°の条件を充足するものであればよい。
以上を総括すると、
AL100に対して、L3は35以下(〜20迄、最小10迄)で、L5は5以上(〜20迄、最大30迄)、Hは最大20〜0(好ましくは10〜0)に形成するのが良い。
(A)(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)>(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、かつ(AL)100に対し、(L3)は35以下、
(なお比較例4のドリップチャンバは(AL)100に換算すると、(L3)は35を超えていた。)
または
(B)(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)≦(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°の条件を充足するものであればよい。
以上を総括すると、
AL100に対して、L3は35以下(〜20迄、最小10迄)で、L5は5以上(〜20迄、最大30迄)、Hは最大20〜0(好ましくは10〜0)に形成するのが良い。
図5から図8、図14に示したタイプのダイアフラム15.1〜15.5は、
図1〜図4、図9〜図11、図13〜図14のドリップチャンバ101、201、301、501のいずれにも適用することができる。
血液流入管10(θ=0°)、210(0°<θ<45°、略30°)は、ダイアフラム15.1〜15.5とともに、前記ドリップチャンバ101、201、301、501のいずれにも適用することができる。
図1〜図4、図9〜図11、図13〜図14のドリップチャンバ101、201、301、501のいずれにも適用することができる。
血液流入管10(θ=0°)、210(0°<θ<45°、略30°)は、ダイアフラム15.1〜15.5とともに、前記ドリップチャンバ101、201、301、501のいずれにも適用することができる。
(材料)
ドリップチャンバ1、201、301、401、501の材料は、ポリプロピレン、ポリカーボネート等、射出成形等により一体成形できる材料であれば何でも使用できる。
ドリップチャンバ1、201、301、401、501の材料は、ポリプロピレン、ポリカーボネート等、射出成形等により一体成形できる材料であれば何でも使用できる。
1、201、301、401、501 (圧力モニタ用)ドリップチャンバ
2 上部接続部
2P 圧力モニタ管
2M 溝部
3 下部接続部
3T テーパ
3M 溝部
5 中間接続部
5MU 溝部(上部)
5MD 溝部(下部)
7 第一接続管
8 第二接続管(接続管)
10、210 血液流入管
10I、210I 血液流入口
10O、210O 開口部
11 血液流出管
11O 血液流出口
15(15.1、15.2、15.3、15.4、15.5)ダイアフラム
16(16.1、16.2、16.3、16.4、16.5)変形部
17(17.1、17.2、17.3、17.4、17.5)固定部
18(18.1、18.2、18.3)底部
BIP 血液流入点
HP 最上点
LP 最下点
θ 血液流入角度
S1 第1側部
S2 第2側部
S3 第3側部
S4 第4側部
U 上部
D 下部
2 上部接続部
2P 圧力モニタ管
2M 溝部
3 下部接続部
3T テーパ
3M 溝部
5 中間接続部
5MU 溝部(上部)
5MD 溝部(下部)
7 第一接続管
8 第二接続管(接続管)
10、210 血液流入管
10I、210I 血液流入口
10O、210O 開口部
11 血液流出管
11O 血液流出口
15(15.1、15.2、15.3、15.4、15.5)ダイアフラム
16(16.1、16.2、16.3、16.4、16.5)変形部
17(17.1、17.2、17.3、17.4、17.5)固定部
18(18.1、18.2、18.3)底部
BIP 血液流入点
HP 最上点
LP 最下点
θ 血液流入角度
S1 第1側部
S2 第2側部
S3 第3側部
S4 第4側部
U 上部
D 下部
Claims (5)
- 上部接続部(2)、下部接続部(3)、中間接続部(5)、第一接続管(7)及び第二接続管(8)を有し、
上部接続部(2)は、下部(D)側に、第一接続管(7)を介して、中間接続部(5)の上部(U)を接続し、
中間接続部(5)は、上部(U)側に第一接続管(7)を介して、上部接続部(2)の下部(D)側を接続し、さらに下部(D)側に第二接続管(8)を介して、下部接続部(3)の上部(U)側を接続し、
下部接続部(3)は、上部(U)側に、第二接続管(8)を介して、中間接続部(5)の下部(D)側を接続し、
血液流入管(10)は、血液流入口(10I)と、開口部(10O)とを有し、
血液流入管(10)は、一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側に向けて、前記中間接続部(5)に装着し、
ドリップチャンバ(1)の内部に、ダイアフラム(15)を配置し、
当該ダイアフラム(15)は、少なくとも変形部(16)及び固定部 (17)を有し、
前記変形部(16)を介して、ドリップチャンバ(1)内部空間を、空気室(SPA)と血液室(SPB)とに区画し、
前記固定部 (17)を、前記第一接続管(7)の下部(D)と、前記中間接続部(5)の上部(U)側の溝部(5MU)との間に配置し、
前記固定部 (17)は略環状の形態を有し、当該固定部(17)の上部(U)側に向けて略ドーム状の変形部(16.1、16.2)を突設し、または
当該固定部(17)の内部に略シート状の変形部(16.3、16.4、16.5)を形成し、
前記変形部(16)は、気体透過性を有し、かつ前記血液室(SPB)内の圧力変動により弾性変形して、前記空気室(SPA)内の空気を介して、前記血液室(SPB)内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成した、
ことを特徴とする圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301)。 - 上部接続部(2)、下部接続部(3)、中間接続部(5)、及び接続管(8)を有し、
上部接続部(2)は、下部(D)側に、中間接続部(5)の上部(U)を接続し、
中間接続部(5)は、上部(U)側に、上部接続部(2)の下部(D)側を接続し、さらに下部(D)側に接続管(8)を介して、下部接続部(3)の上部(U)側を接続し、
下部接続部(3)は、上部(U)側に、接続管(8)を介して、中間接続部(5)の下部(D)側を接続し、
血液流入管(10)は、血液流入口(10I)と、開口部(10O)とを有し、
血液流入管(10)は、一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側に向けて、前記中間接続部(5)に装着し、
ドリップチャンバ(1)の内部に、ダイアフラム(15)を配置し、
当該ダイアフラム(15)は、少なくとも変形部(16)及び固定部 (17)を有し、
前記変形部(16)を介して、ドリップチャンバ(1)内部空間を、空気室(SPA)と血液室(SPB)とに区画し、
前記固定部 (17)を、前記上部接続部(2)の下部(D)側の溝(2M)と、前記中間接続部(5)の上部(U)側の溝部(5MU)との間に配置し、
前記固定部 (17)は略環状の形態を有し、当該固定部(17)の上部(U)側に向けて略ドーム状の変形部(16)を突設し、または
当該固定部(17)の内部に略シート状の変形部(16)を形成し、
前記変形部(16)は、気体透過性を有し、かつ前記血液室(SPB)内の圧力変動により弾性変形して、前記空気室(SPA)内の空気を介して、前記血液室(SPB)内の圧力変動を、圧力計に伝達することのできる材料により形成した、
ことを特徴とする圧力モニタ用ドリップチャンバ(501)。 - 請求項1または請求項2に記載の血液流入管(10)に代えて、
一方向の側部(S)から他方向の側部(S)側、かつ下部(D)側から上部(U)側)に向けて、血液流入口(210I)から開口部(210O)方向へ上るように傾斜して、前記中間接続部(5)に装着し、さらに
一方向の側部(S)−他方向の側部(S)方向の水平線(HL)と、血液流入管(10)の長手(L)方向に沿う中心線(CL)とが鋭角で交わる角度を血液流入角度(θ)と定めると、血液流入角度(θ)は、最大45°に形成した、血液流入管(210)
を装着したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)。 - 血液流入点(BIP)を、血液が中間接続部(5)からドリップチャンバ(1)内部に流入する位置と定め、
最上点(HP)を、ドリップチャンバ(1)の最上位置で、上部接続部(2)の最上位置と定め、
最下点(LP)を、ドリップチャンバ(1)の最下位置で、下部接続部(3)の最下位置と定め、
チャンバ全体の長さ(AL)を、最上点(HP)から最下点(LP)までの長さと定め、
最上点(HP)から血液流入点(BIP)までの長さを(L1)と定め、
血液流入点(BIP)から最下点(LP)までの長さを(L2)と定め、
最上点(HP)からダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)までの長さを(L3)と定め、
ダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)から最下点(LP)までの長さを(L4)と定め、
血液流入点(BIP)からダイアフラム(15)の変形部(16)の底面(DP)までの距離を(L5)と定め、
ダイアフラム(15)の変形部(16)の高さ(H)を、ダイアフラム(15)の変形部(16)の天面(UP)から固定部(17)までの距離と定め、
各部の長さ(L1〜L5)、高さ(H)、血液流入角度(θ)の関係を、不等号>、<、≦で表すと、
(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)>(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、かつ(AL)100に対し、(L3)は35以下、
または
(L1)>(L2)、(L1)>(L3)、(L3)<(L4)、(L3)≦(L5)、(L5)>(H)、0≦θ≦45°、
であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)。 - (AL)100に対して、
(L3)は10〜30、(L5)は3〜20、(H)は0〜20に形成した、ことを
特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧力モニタ用ドリップチャンバ(1、201、301、501)。
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---|---|---|---|
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JP2015032600A JP2016154581A (ja) | 2015-02-23 | 2015-02-23 | 圧力モニタ用ドリップチャンバ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112105402A (zh) * | 2018-05-16 | 2020-12-18 | 日机装株式会社 | 压力检测器 |
CN114136246A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-04 | 中国十九冶集团有限公司 | 基坑变形监测装置及方法 |
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2015
- 2015-02-23 JP JP2015032600A patent/JP2016154581A/ja active Pending
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CN112105402A (zh) * | 2018-05-16 | 2020-12-18 | 日机装株式会社 | 压力检测器 |
CN112105402B (zh) * | 2018-05-16 | 2023-05-05 | 日机装株式会社 | 压力检测器 |
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CN114136246B (zh) * | 2021-11-29 | 2023-11-07 | 中国十九冶集团有限公司 | 基坑变形监测装置及方法 |
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