JP2016154271A - アンテナ及びそれを備える無線装置 - Google Patents

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龍太 園田
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稔貴 佐山
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Abstract

【課題】放熱板のような大きな面積を有する導体が設けられていても充分に機能するアンテナ及びそれを備える無線装置を提供すること。【解決手段】グランドプレーン70と、前記グランドプレーン70に間隔をあけて対向する板状部位67を有する板状導体60と、前記グランドプレーン70をグランド基準とする給電点38に接続された給電素子37と、前記板状導体60の板状部位68の外縁部65に接続された線条の放射素子31とを備え、前記放射素子31は、前記給電素子37によって非接触で給電される、アンテナ及びそれを備える無線装置。【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ及びそれを備える無線装置(例えば、携帯電話などの携帯無線機)に関する。
近年、スマートフォンなどの携帯無線機において、演算処理の高速化にともなう演算処理装置の発熱に対して、放熱板によって放熱する構成が採用されている。しかし、放熱板を設けることにより、アンテナの形態やレイアウトなどが制約されるため、アンテナを充分に機能させることが難しいという問題があった。
そこで、アンテナを備える無線装置において、板状のアンテナを放熱板として利用する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4651411号公報
しかしながら、特許文献1の場合、放熱板をアンテナの放射導体としての寸法に合わせる必要があるため、放熱の効果を得るには充分とは言えない大きさであった。放熱板に限らず、携帯無線機に大きな面積を必要とする板状導体が設けられる場合には、上述のように、アンテナレイアウトの制約があり、さらには、板状導体の大きさを小さくすることなくアンテナを充分に機能させることが求められる。
そこで本発明は、大きな面積を有する板状導体が設けられていても充分に機能するアンテナ及びそれを備える無線装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、
グランドプレーンと、
前記グランドプレーンに間隔をあけて対向する部位を有する板状導体と、
前記グランドプレーンをグランド基準とする給電点に接続された給電素子と、
前記板状導体に接続された線条の放射素子とを備え、
前記放射素子は、前記給電素子によって非接触で給電され放射導体として機能する、アンテナ及びそれを備える無線装置が提供される。
本発明によれば、大きな面積を有する板状導体が設けられていても、アンテナを充分に機能させることができる。
アンテナの解析モデルの一例を示した斜視図 アンテナの解析モデルの一例を示した斜視図 アンテナの各構成の位置関係の一例を模式的に示した図 図1のアンテナにおいて、グランドプレーンと板状導体が接続されていない場合のS11特性図 図1のアンテナにおいて、グランドプレーンと板状導体が接続されている場合のS11特性図 図3のアンテナにおいて、グランドプレーンと板状導体が接続されていない場合のS11特性図 図3のアンテナにおいて、グランドプレーンと板状導体が接続されている場合のS11特性図
<アンテナ1の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態であるアンテナ1の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルを示した斜視図である。電磁界シミュレータとして、Microwave Studio(登録商標)(CST社)を使用した。
アンテナ1は、給電点38と、グランドプレーン70と、グランドプレーン70に対向して配置された板状導体60と、板状導体60に接続される放射素子31と、放射素子31からZ軸方向に所定距離離れて配置された導体である給電素子37とを備えている。
給電点38は、グランドプレーン70を利用した所定の伝送線路や給電線等に接続される給電部位である。所定の伝送線路の具体例として、マイクロストリップライン、ストリップライン、グランドプレーン付きコプレーナウェーブガイド(導体面とは反対側の表面にグランドプレーンが配置されたコプレーナウェーブガイド)などが挙げられる。給電線としては、フィーダー線や同軸ケーブルが挙げられる。給電素子37は、給電点38を介して、例えば、基板80に実装される給電回路(例えば、不図示のICチップ等の集積回路)に接続される。給電素子37と給電回路は、上記の異なる複数の種類の伝送線路や給電線を介して接続されてもよい。
グランドプレーン70は、少なくとも一本の辺を外縁部として有する平面状のグランドパターンであり、図1には、XY平面内に延在する方形状のグランドプレーン70が例示されている。図1のグランドプレーン70は、X軸方向に直線的に延伸する外縁部71と、Y軸方向に直線的に延伸する外縁部72と、X軸方向に直線的に延伸し外縁部71に対向する外縁部73と、Y軸方向に直線的に延伸し外縁部72に対向する外縁部74とを有している。給電点38は、例えば、グランドプレーン70の角部75又は角部75の近傍に設けられている。
板状導体60は、グランドプレーン70に対して平行に配置されるようにZ軸方向に間隔をあけて設置された平面状の導体である。図1には、外縁部61〜66を有し、XY平面内に延在する多角形の板状導体60が例示されている。
板状導体60が、グランドプレーン70の少なくとも一つの外縁部に沿うように設けられた外縁部を有している場合、板状導体60とグランドプレーン70との間で共振しやすくなるため、アンテナ1の共振の数を増やすことができる。図1の場合、板状導体60の外縁部61,62,63,64が、それぞれ、グランドプレーン70の外縁部71,72,73,74に沿って並走するように平行に設けられている。外縁部61は、Z軸方向からの平面視において、外縁部71の位置と一致していてもよいし、ずれていてもよい。外縁部62,63,64についても同様である。
板状導体60は、例えば、板状部位67と、板状部位67に直流的に接続された板状凸部68とを有している。板状部位67と板状凸部68は、同一のXY平面内に延在する平面状の部位であり、一体的に形成された導体部位である。
板状部位67は、グランドプレーン70にZ軸方向に間隔をあけて対向している対向部位であり、グランドプレーン70と高周波的に結合可能な距離離れた方形状の部位である。板状部位67は、X軸方向に直線的に延伸する外縁部61と、Y軸方向に直線的に延伸する外縁部62の一部と、X軸方向に直線的に延伸し外縁部61に対向する外縁部63と、Y軸方向に直線的に延伸し外縁部62に対向する外縁部64とを有している。
板状凸部68は、Z軸方向でグランドプレーン70に対向していない非対向部位であり、板状部位67の外縁部61側からY軸方向に突き出た方形状の部位である。板状凸部68は、Y軸方向に直線的に延伸する外縁部65と、X軸方向に直線的に延伸する外縁部66と、Y軸方向に直線的に延伸し外縁部65に対向する外縁部62の一部とを有している。
放射素子31は、板状導体60に接続された線条の導体であり、板状導体60の板状凸部68からX軸方向に直線的に突出している放射導体である。放射素子31は、放射素子31の少なくとも一部とグランドプレーン70とがZ軸方向における平面視で重複しないように形成されている。放射素子31は、一方の端部35と他方の端部34とを有し、一方の端部35から他方の端部34まで直線的に延伸している。端部35は、板状導体60の板状凸部68の外縁部65に接続される根元部であり、端部34は、他の導体が接続されていない開放端である。
放射素子31は、外縁部71に沿うように配置された線状の放射導体部分であり、例えばY軸方向側に所定の最短距離離れた状態で外縁部71に平行にX軸方向に延在している導体部分32を有している。放射素子31が、外縁部71に沿った導体部分32を有することによって、例えばアンテナ1の指向性を容易に制御することが可能となる。図1には、直線状の放射素子31が例示されているが、放射素子31は、L字状やループ状などの他の形状であってよい。
給電素子37は、グランドプレーン70をグランド基準とする給電点38に接続される素子であり、放射素子31に対して非接触で高周波的に結合して給電可能な線状導体である。図1には、グランドプレーン70の外縁部71に対して直角且つY軸に平行な方向に延在する直線状導体と、X軸に平行な外縁部71に並走して延在する直線状導体とによって、L字状に形成された給電素子37が例示されている。図1の場合、給電素子37は、給電点38を起点にY軸方向に延伸してからX軸方向に折り曲げられ、X軸方向への延伸の端部39まで延伸している。端部39は、他の導体が接続されていない開放端である。給電素子37は、給電素子37の少なくとも一部と板状導体60とがZ軸方向における平面視で重複しないように形成されている。
なお、図1の場合、放射素子31と給電素子37は、Z軸方向での平面視において重複しているが、給電素子37が放射素子31に非接触で給電可能な距離離れていれば、必ずしもZ軸方向での平面視において重複していなくてもよい。例えば、X軸又はY軸方向などの任意の方向での平面視において重複していてもよい。
給電素子37と放射素子31は、例えば、互いに高周波的に結合可能な距離で離れて配置されている。放射素子31は、給電素子37を介して非接触で給電される。このように給電されることによって、放射素子31は、アンテナの放射導体として機能する。図1に示すように、放射素子31が、一端が大きな面積の板状導体60に接続され、他端が開放端である線状導体である場合、λ/4モノポールアンテナと同様の共振電流(分布)が放射素子31上に形成される。すなわち、放射素子31は、所定の周波数の4分の1波長で共振するモノポールアンテナとして機能(以下、モノポールモードという)する。
このように、アンテナ1の構成の場合、比較的大きな面積を有する板状導体60が設けられていても、板状導体60と放射素子31とが接続され、給電素子37によって放射素子31が非接触で給電されることにより、限られたスペースであっても放射素子31を充分に放射導体として機能させることが可能となり、大きな面積の板状導体60とアンテナ1とを共存させることができる。
また、非接触給電であるため、給電素子37が放射素子31に高周波的に結合可能な距離さえ確保できれば、給電素子37と放射素子31との位置関係を自由に決められ、放射素子31又は給電素子37の形状やレイアウトなどの制約を緩和できる。
また、非接触給電によって、衝撃に対して強い構造が得られる。すなわち、非接触給電によって、給電素子37と放射素子31を物理的に接触させることなく、給電素子37を用いて放射素子31に給電できるため、物理的な接触が必要な接触給電方式に比べて、衝撃に対して強い構造が得られる。
また、放射素子31の共振の基本モードを与える電気長をLe31、放射素子31の基本モードの共振周波数fにおける放射素子31上での波長をλとして、Le31が、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下である。
また、前記Le31は、放射素子の共振の基本モードがモノポールモード(放射素子が板状導体の外縁部に接続され、開放端を有する)である場合、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下が好ましく、(3/16)・λ以上(5/16)・λ以下がより好ましく、(7/32)・λ以上(9/32)・λ以下が特に好ましい。Le31がこの範囲内であれば、放射素子31が充分に放射導体として機能し、アンテナ1の効率が良く好ましい。
なお放射素子31の物理的な長さL13は、放射素子の基本モードの共振周波数における真空中の電波の波長をλとして、実装される環境による短縮効果の短縮率kをとしたとき、λg1=λ・kによって決定される。ここでkは、放射素子31の環境の実効比誘電率(εr1)および実効比透磁率(μr1)などの放射素子が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L13は、放射素子の共振の基本モードがモノポールモードである場合、(1/8)・λg1以上(3/8)・λg1以下である。なお、短縮率は上記の物性から算出してもよいし、実測により求めても良い。例えば、短縮率を測定したい環境に設置された対象となる素子の共振周波数を測定し、任意の周波数ごとの短縮率が既知である環境において同じ素子の共振周波数を測定し、これらの共振周波数の差から短縮率を算出してもよい。
放射素子31の物理的な長さL13は、Le31を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le31と等しい。L13は、インダクタ等の整合回路を利用することにより短くしたとしても、ゼロを超え、Le31以下が好ましく、Le31の0.4倍以上1倍以下が特に好ましい。
また、放射素子31の線幅W12は、好ましくは、(1/16)・λ以下となるようにするとよい。実装環境を考慮した放射素子31の物理的な線幅W12は(1/16)・λg1以下である。放射素子31の線幅W12をこのような長さに調整することによって、放射素子31の動作利得を向上させてアンテナ1の動作利得を向上させる点で有利である。なお、線幅W12は、具体的には、30mm以下であり、好ましくは20mm以下であり、さらに好ましくは15mm以下である。また、製造しやすさの観点から、0.05mm以上であることが好ましい。
<アンテナ2の構成>
図2は、本発明の第2の実施形態であるアンテナ2の動作を解析するためのコンピュータ上のシミュレーションモデルを示した斜視図である。電磁界シミュレータとして、Microwave Studio(登録商標)(CST社)を使用した。上述の実施形態と同様の構成についての説明は省略又は簡略する。
アンテナ2は、給電点38と、グランドプレーン70と、グランドプレーン70に対向して配置された板状導体50と、板状導体50に接続される放射素子41と、放射素子41からZ軸方向に所定距離離れて配置された導体である給電素子37とを備えている。給電点38は、グランドプレーン70を有する伝送線路(例えば、マイクロストリップラインなど)に接続される給電部位である。給電点38は、例えば、グランドプレーン70の角部75又は角部75の近傍76に設けられている。
板状導体50は、グランドプレーン70に平行に配置されるようにZ軸方向に間隔をあけて設置された平面状の導体である。図2には、外縁部51〜54を有し、XY平面内に延在する多角形の板状導体50が例示されている。
板状導体50が、グランドプレーン70の少なくとも一つの外縁部に沿うように設けられた外縁部を有している場合、板状導体50とグランドプレーン70との間で共振しやすくなるため、アンテナ2の共振周波数を増やすことができる。図2の場合、外縁部51,52,53,54が、それぞれ、外縁部71,72,73,74に沿って並走するように平行に設けられている。外縁部51は、Z軸方向からの平面視において、外縁部71の位置と一致していてもよいし、ずれていてもよい。外縁部52,53,54についても同様である。
板状導体50は、グランドプレーン70にZ軸方向に間隔をあけて対向している対向部位を有し、当該対向部位の一部又は全部が板状導体50である。板状導体50は、グランドプレーン70と高周波的に結合可能な距離離れた方形状の導体である。板状導体50は、X軸方向に直線的に延伸する外縁部51と、Y軸方向に直線的に延伸する外縁部52と、X軸方向に直線的に延伸し外縁部51に対向する外縁部53と、Y軸方向に直線的に延伸し外縁部52に対向する外縁部54とを有している。
なお、図2の場合、放射素子41と給電素子37は、Z軸方向での平面視において重複しているが、給電素子37が放射素子41に非接触で高周波的に結合して給電可能な距離離れていれば、必ずしもZ軸方向での平面視において重複していなくてもよい。例えば、X軸又はY軸方向などの任意の方向での平面視において重複していてもよい。
放射素子41は、板状導体50に接続された線条の導体であり、板状導体50の外縁部51からY軸方向に突出しているアンテナ導体である。放射素子41は、放射素子41の少なくとも一部とグランドプレーン70とがZ軸方向における平面視で重複しないように形成されている。放射素子41は、一方の端部45と他方の端部44とを有し、一方の端部45から曲折部47,48を経由して他方の端部44までアーチ状に延伸し、板状導体50の外縁部51とループ状導体を形成している。端部45は、板状導体50の外縁部51の一方の端部56又は端部56の近傍に接続される根元部であり、端部44は、板状導体50の外縁部51の他方の端部55又は端部55の近傍に接続される根元部である。
放射素子41と外縁部51によって形成されたループ40は、端部45、曲折部47、中央部91、曲折部48、端部44、外縁部51を順にループ状に結んで形成される電流経路であり、このループ状の電流経路によって、ループアンテナと同様の共振電流(分布)が放射素子41と外縁部51上に形成される。すなわち、放射素子41と外縁部51は、所定の周波数の1波長で共振するループアンテナとして機能(以下、ループモードという)する。
放射素子41は、外縁部71に沿うように配置された線状のアンテナ導体部分であり、例えばY軸方向側に所定の最短距離離れた状態で外縁部71に平行にX軸方向に延在している導体部分42を有している。放射素子41が、外縁部71に沿った導体部分42を有することによって、例えばアンテナ2の指向性を容易に制御することが可能となる。図2には、方形状のループ40が例示されているが、ループ40は、円状などの他の形状であってよい。
このように、アンテナ2の構成の場合、比較的大きな面積を有する板状導体50が設けられていても、板状導体50と放射素子41とが接続され、給電素子37によって放射素子41が非接触で給電されることにより、限られたスペースであっても放射素子41を充分に放射導体として機能させることが可能となり、大きな面積の板状導体50とアンテナ2とを共存させることができる。
また、非接触給電であるため、給電素子37が放射素子41に高周波的に結合可能な距離さえ確保できれば、給電素子37と放射素子41との位置関係を自由に決められ、放射素子41又は給電素子37の形状やレイアウトなどの制約を緩和できる。
また、放射素子41の共振の基本モードを与える電気長をLe41、放射素子41の基本モードの共振周波数fにおける放射素子41上での波長をλとして、Le41が、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下である。
また、前記Le41は、放射素子41の共振の基本モードがループモード(放射素子が板状導体の外縁部に接続され、放射素子と外縁部によってループが形成)である場合、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下が好ましく、(15/16)・λ以上(17/16)・λ以下がより好ましく、(31/32)・λ以上(33/32)・λ以下が特に好ましい。Le41がこの範囲内であれば、放射素子41が充分に放射導体として機能し、アンテナ2の効率が良く好ましい。
なお放射素子41の物理的な長さは、上述した放射素子31と同様の方法にて決定される。また、放射素子41の線幅W14は、放射素子31の線幅W12と同様であり、同じ方法にて決定される。
<アンテナの各構成の位置関係>
図3は、アンテナ1又はアンテナ2の各構成のZ軸方向の位置関係を模式的に示した図である。給電素子37は、図3の場合、基板80の表面に設けられているが、基板80の内部に設けられてもよい。また、給電素子37と給電素子37に接する媒質とを含んで構成されたチップ部品を基板80に実装されてもよい。これにより、媒質に接した給電素子37を基板80に容易に実装できる。
基板80は、誘電体、磁性体、又は誘電体と磁性体との混合物を基材とする基板である。誘電体の具体例として、樹脂、ガラス、ガラスセラミックス、LTCC(Low Temperature Co−Fired Ceramics)、アルミナなどが挙げられる。誘電体と磁性体との混合物の具体例として、FeやNi、Coなどの遷移元素、SmやNdなどの希土類元素を含む金属あるいは酸化物のいずれかを有していればよく、例えば、六方晶系フェライト、スピネル系フェライト(Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライトなど)、ガーネット系フェライト、パーマロイ、センダスト(登録商標)などが挙げられる。
基板80は、グランドプレーン70と、グランドプレーン70をグランド基準とする給電点38とを備えている。グランドプレーン70は、図3の場合、基板80の表層に形成された部位であるが、基板80の内層に形成された部位であってよい。
基板80は、給電点38に接続されるストリップ導体82を備えた伝送線路を有している。ストリップ導体82は、例えば、グランドプレーン70との間に基板80を挟むように基板80の表面に形成された信号線である。
放射素子31,41は、給電素子37から離れて配置され、例えば図3に示されるように、基板80から距離H2離れて基板80に対向する基板110に設けられている。基板110は、誘電体、磁性体、又は誘電体と磁性体との混合物を基材とする基板である。基板110の基材の具体例は、上述の基板80の場合と同様である。放射素子31,41は、図3では基板110の給電素子37に対向する側の表面に配置されているが、基板110の給電素子37に対向する側とは反対側の表面に配置されてもよいし、基板110の側面に配置されてもよい。
給電素子37と放射素子31,41は、高周波的に結合している。好ましくは、給電素子37と放射素子31,41とは、互いに電磁界結合可能な距離で離れて配置されている。電磁界結合とは、電磁界の共鳴現象を利用した結合であり、例えば非特許文献(A.Kurs, et al,"Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances,"Science Express,Vol.317,No.5834,pp.83-86,Jul.2007.)に開示されている。電磁界結合は、電磁界共振結合又は電磁界共鳴結合とも称され、同じ周波数で共振する共振器同士を近接させ、一方の共振器を共振させると、共振器間に作られるニアフィールド(非放射界領域)での結合を介して、他方の共振器にエネルギーを伝送する技術である。また、電磁界結合とは、静電容量結合や電磁誘導による結合を除いた高周波における電界及び磁界による結合を意味する。なお、ここでの静電容量結合や電磁誘導による結合を除いたとは、これらの結合が全くなくなることを意味するのではなく、影響を及ぼさない程度に小さいことを意味する。給電素子37と放射素子31,41との間の媒体は、空気でもよいし、ガラスや樹脂材等の誘電体でもよい。なお、給電素子37と放射素子31,41との間には、グランドプレーンやディスプレイ等の導電性材料を配置しないことが好ましい。
また、電磁界結合で給電する場合の方が、静電容量結合で給電する場合に比べて、給電素子37と放射素子31,41の離間距離(結合距離)の変化に対して、動作周波数における放射素子31,41の動作利得(アンテナ利得)は低下しにくい。ここで、動作利得とは、アンテナの放射効率×リターンロスで算出される量であり、入力電力に対するアンテナの効率として定義される量である。したがって、給電素子37と放射素子31,41を電磁界結合させることで、給電素子37と放射素子31,41の配置位置を決める自由度を高めることができ、位置ロバスト性も高めることができる。なお、位置ロバスト性が高いとは、給電素子37及び放射素子31,41の配置位置等がずれても、放射素子31,41の動作利得に与える影響が低いことを意味する。また、給電素子37と放射素子31,41の配置位置を決める自由度が高いため、アンテナ1,2の設置に必要なスペースを容易に縮小できる点で有利である。また、電磁界結合の利用によって、容量板などの余計な部品を構成してなくても、給電素子37を用いて放射素子31,41に給電できるため、静電容量結合で給電する場合に比べて、簡易な構成での給電が可能である。
また、図1の場合、給電素子37が放射素子31に給電する部位である給電部36は、放射素子31の板状導体60と接続している放射素子31の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(端部35)から他方の端部34の側に近い部位に位置することによって、アンテナ1のインピーダンスマッチングを容易に取ることができる。特には中央部90より端部34側に位置させることが好ましい。なお、給電部36は、放射素子31と給電素子37とが最近接する放射素子31の導体部分のうち給電点38に最も近い部分で定義される部位である。また、給電部36は、放射素子31単体に対する給電部位であり、アンテナ1としての給電部位ではない。アンテナ1としての給電部位は、給電点38である。
放射素子31のインピーダンスは、モノポールモードの場合、放射素子31の端部35から端部34に近づくにつれて高くなる。電磁界結合における高インピーダンスでの結合の場合、給電素子37と放射素子31間のインピーダンスが多少変化しても一定以上の高インピーダンスで結合していればインピーダンスマッチングに対する影響は小さい。よって、マッチングを容易に取るために、放射素子31の給電部36は、放射素子31の高インピーダンスの部分に位置することが好ましい。
例えば、アンテナ1のインピーダンスマッチングを容易に取るために、給電部36は、放射素子31の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分(端部35)から放射素子31の全長の1/4以上(好ましくは、1/3以上、より好ましくは、1/2以上)の距離を離した部位、さらに好ましくは中央部90よりも端部34側に位置するとよい。図1の場合、放射素子31の全長は、L13に相当し、給電部36は、中央部90よりもグランドプレーン70の角部75側に位置している。
また、図2の場合、給電素子37が放射素子41に給電する部位である給電部46は、放射素子41の一方の端部44と曲折部48の間より、および他方の端部45と曲折部47の間(放射素子41の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分)より中央部91側の部位に位置することによって、アンテナ2のインピーダンスマッチングを容易に取ることができる。特には中央部91および中央部91寄りに位置させることが好ましい。なお、給電部46は、放射素子41と給電素子37とが最近接する放射素子41の導体部分のうち給電点38に最も近い部分で定義される部位である。また、給電部46は、放射素子41単体に対する給電部位であり、アンテナ2としての給電部位ではない。アンテナ2としての給電部位は、給電点38である。
放射素子41のインピーダンスは、ループモードの場合、放射素子41の端部44、45から中央部91に近づくにつれて高くなる。電磁界結合における高インピーダンスでの結合の場合、給電素子37と放射素子41間のインピーダンスが多少変化しても一定以上の高インピーダンスで結合していればインピーダンスマッチングに対する影響は小さい。よって、マッチングを容易に取るために、放射素子41の給電部46は、放射素子41の高インピーダンスの部分に位置することが好ましい。
例えば、アンテナ2のインピーダンスマッチングを容易に取るために、給電部46は、放射素子41の基本モードの共振周波数における最も高いインピーダンスになる部分(中央部91)から両端部44、45側にループ40の内周側の周長の3/16以下(好ましくは、1/8以下)の距離を離した範囲内の部位、さらに好ましくは中央部91に位置するとよい。図2の場合、ループ40の内周側の周長は、約(L42×2+L34×2)に相当し、給電部46は、中央部91と端部44の間に位置している。
また、給電素子37の共振の基本モードを与える電気長をLe37、放射素子31,41の基本モードの共振周波数fにおける給電素子上での波長をλとして、Le37が、(3/8)・λ以下であることが好ましい。
前記Le37は、(3/8)・λ以下が好ましい。また、グランドプレーン70の形状に自由度を与えたい場合には、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下がより好ましく、(3/16)・λ以上(5/16)・λ以下が特に好ましい。Le37がこの範囲内であれば、給電素子37が放射素子31、41の設計周波数(共振周波数f)にて良好に共振するため、アンテナ1、2のグランドプレーン70に依存せずに給電素子37と放射素子31、41とが共鳴して良好な電磁界結合が得られ好ましい。
また、外縁部71が放射素子31、41に沿うようにグランドプレーン70が形成された場合、給電素子37は外縁部71との相互作用により、給電素子37とグランドプレーン上に、共振電流(分布)を形成することができ、放射素子31、41と共鳴して電磁界結合する。そのため、給電素子37の電気長Le37の下限値は特になく、給電素子37が放射素子31、41と物理的に電磁界結合できる程度の長さであればよい。また、電磁界結合が実現しているとは整合が取れているということを意味している。また、この場合、給電素子37が放射素子31、41の共振周波数に合わせて電気長を設計する必要がなく、給電素子37を放射導体として自由に設計することが可能になるため、アンテナ1、2の多周波化を容易に実現できる。なお、放射素子31、41に沿うグランドプレーン70の外縁部71は、給電素子37の電気長と合計して設計周波数(共振周波数f)の(1/4)・λ以上の長さであることがよい。
なお給電素子37の物理的な長さL37(図1の場合、L11+L12に相当。図2の場合、L31+L32に相当。)は、整合回路などを含んでいない場合、放射素子の基本モードの共振周波数における真空中の電波の波長をλとして、実装される環境による短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg2=λ・kによって決定される。ここでkは、給電素子37の環境の実効比誘電率(εr2)および実効比透磁率(μr2)などの給電素子が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L37は、(3/8)・λg1以下である。給電素子37の物理的な長さL37はLe37を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le37と等しい。給電素子37が、整合回路などを含む場合、L37は、ゼロを超え、Le37以下が好ましい。L37はインダクタ等の整合回路を利用することにより短く(サイズを小さく)することが可能である。
このように、給電素子37と放射素子31,41が電磁界結合することにより、給電素子37と放射素子31,41との間において、結合距離を長くでき、位置ロバスト性を高めることができる。また、給電素子37とグランドプレーン70の外縁部71との相互作用を利用できる場合において、給電素子37を放射素子として機能させてもよい。例えば、放射素子31は、給電素子37によって給電部36で非接触に電磁界結合で給電されることにより、λ/4モノポールアンテナとして機能する放射導体である。一方、給電素子37は、放射素子31、41に対して給電可能な線状の給電導体であるが、給電点38で給電されることにより、モノポールアンテナ(例えば、λ/4モノポールアンテナ)として機能することも可能な放射導体である。放射素子31、41の共振周波数をf、給電素子37の共振周波数をfと設定し、給電素子37の長さを周波数fで共振するモノポールアンテナとして調整すれば、給電素子の放射機能を利用することができ、アンテナ1,2の多周波化を容易に実現できる。
給電素子37の放射機能を利用したときの物理的な長さL37は、整合回路などを含んでいない場合、給電素子37の共振周波数fにおける真空中の電波の波長をλとして、実装される環境による短縮効果の短縮率をkとしたとき、λg3=λ・kによって決定される。ここでkは、給電素子37の環境の実効比誘電率(εr2)および実効比透磁率(μr2)などの給電素子が設けられた誘電体基材等の媒質(環境)の比誘電率、比透磁率、および厚み、共振周波数などから算出される値である。すなわち、L37は、(1/8)・λg3以下(3/8)・λg3以下であり、好ましくは、(3/16)・λg3以上(5/16)・λg3以下である。給電素子37の物理的な長さL37は、Le37を与える物理的な長さであり、その他の要素を含まない理想的な場合、Le37と等しい。給電素子37が、整合回路などを含む場合、L37は、ゼロを超え、Le37以下が好ましい。L37はインダクタ等の整合回路を利用することにより短く(サイズを小さく)することが可能である。
また、放射素子31,41の基本モードの共振周波数における真空中の電波波長をλとする場合、給電素子37と放射素子31,41との最短距離H4は、0.2×λ以下(より好ましくは、0.1×λ以下、更に好ましくは、0.05×λ以下)であると好適である。給電素子37と放射素子31,41をこのような最短距離H4だけ離して配置することによって、放射素子31,41の動作利得を向上させる点で有利である。
なお、最短距離H4とは、給電素子37と放射素子31,41において、最も近接している部位間の直線距離である。また、給電素子37と放射素子31,41は、両者が電磁界結合していれば、任意の方向から見たときに、交差しても交差しなくてもよいし、その交差角度も任意の角度でよい。
また、給電素子37と放射素子31、41とが最短距離H4で並走する距離は、ダイポールモードの場合は放射素子31の長さの3/4以下であることが好ましい。より好ましくは、1/2以下、更に好ましくは、1/4以下である。ループモードの場合は、放射素子41のループの内周側の周長の3/16以下であることが好ましい。より好ましくは、1/8以下、更に好ましくは、1/16以下である。最短距離H4となる位置は給電素子37と放射素子31、41との結合が強い部位であり、最短距離H4で並走する距離が長いと、放射素子31,41のインピーダンスが高い部分と低い部分の両方と強く結合することになるため、インピーダンスマッチングが取れない場合がある。よって、放射素子31,41のインピーダンスの変化が少ない部位のみと強く結合するために最短距離H4で並走する距離は短い方がインピーダンスマッチングの点で有利である。
また、グランドプレーン70と板状導体60,50とが、接続導体84によって、直流的に接続されてよい。接続導体84の数は、一つでも複数でもよい。基板80に発熱体83が設置されている場合、発熱体83が発する熱を基板80及び接続導体84を介して板状導体60,50に伝導させることができる。
板状導体60,50は、放熱作用を有する放熱板又はヒートシンクとして機能することが可能である。板状導体60,50は、基板80に設置された発熱体83の熱を放熱してもよいし、基板110に設置された不図示の発熱体の熱を放熱してもよい。
接続導体84の具体例として、ビアやワイヤー等の配線、金属板などが挙げられる。発熱体83の具体例として、基板80に実装される回路構成部品(トランジスタ、ICなど)が挙げられる。
<アンテナ装置の搭載装置>
本発明の実施形態に係るアンテナは、無線装置(例えば、人が携帯可能な通信端末)に搭載される。無線装置の具体例として、情報端末機、携帯電話、スマートフォン、パソコン、ゲーム機、テレビ、音楽や映像のプレーヤーなどの電子機器が挙げられる。
例えば図3において、ディスプレイを有する無線通信装置100(無線装置の一例)にアンテナ1又は2が搭載される場合、基板110は、例えば、ディスプレイの画像表示面を全面的に覆うカバーガラスであってもよいし、基板80が固定される筐体(特には、表蓋、裏蓋、側壁など)であってもよい。カバーガラスは、ディスプレイに表示される画像を透明又はユーザが視認可能な程度に半透明な誘電体基板であって、ディスプレイの上に積層配置された平板状の部材である。
放射素子31がカバーガラスの表面に設けられる場合、放射素子31は、銅や銀などの導体ペーストをカバーガラスの表面に塗って焼成して形成されるとよい。このときの導体ペーストとして、カバーガラスに利用される化学強化ガラスの強化が鈍らない程度の温度で焼成できる低温焼成可能な導体ペーストを利用するとよい。また、酸化による導体の劣化を防ぐために、メッキなどを施してもよい。また、カバーガラスには加飾印刷が施されていてもよく、加飾印刷された部分に導体が形成されていてもよい。また、配線などを隠す目的でカバーガラスの周縁に黒色隠蔽膜が形成されている場合、放射素子31が黒色隠蔽膜上に形成されてもよい。放射素子41も同様である。
また、給電素子37及び放射素子31、並びにグランドプレーン70のZ軸に平行な高さ方向における各位置は、互いに異なっていてもよいし、全て又は一部のみが同じでもよい。放射素子41も同様である。
また、一つの給電素子37で複数の放射素子に給電してもよい。複数の放射素子を利用することにより、マルチバンド化、ワイドバンド化、指向性制御等の実施が容易となる。また、複数のアンテナ装置が一つの無線通信装置に搭載されてもよい。
図1,2,3で示した形態のアンテナ1,2をシミュレーション解析したときのS11特性について説明する。S11特性とは、高周波電子部品等の特性の一種であり、本明細書においては周波数に対する反射損失(リターンロス)で表す。電磁界シミュレータとして、Microwave Studio(登録商標)(CST社)を使用した。
S11特性の測定時の図1で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L11:5
L12:10.5
L13:15
L14:5.25
W11:1 (一定の線幅)
W12:0.5(一定の線幅)
L21:30
L22:30
L23:50
L24:50
L25:60
L26:15
とした。
S11特性の測定時の図2で示した各寸法は、単位をmmとすると、
L31:3.75
L32:7.5
L34:3.25
W13:1(一定の線幅)
W14:0.5(一定の線幅)
L41:30
L42:30
L43:50
L44:50
とした。
また、グランドプレーン70、板状導体60,50、給電素子37及び放射素子31,41において、Z軸方向の厚さ(高さ)は0.018mmとした。また、基板80と基板110は省略して計算した。よって、図3において、H1を0mm、H2を2mm、H3を0mmに設定した。また、給電素子37と放射素子31との最短距離H4を0.5mmに設定し、給電素子37と放射素子31とを電磁界結合させた。
図4は、図1,3で示した形態のアンテナ1において、グランドプレーン70と板状導体60とを導体で接続していない場合のS11特性図である。図5は、図1,3で示した形態のアンテナ1において、グランドプレーン70と板状導体60とを接続導体84で接続している場合のS11特性図である。図5の場合、図1において、接続導体84は、グランドプレーン70の角部75と板状部位67の角部69とを接続している。角部75と角部69は、Z軸方向に互いに対向した部位である。
図4,5において、グランドプレーン70と板状導体60との間の共振による共振周波数が、2.0GHz以上3.0GHz以内の周波数帯域p1と5.0GHz以上6.0GHz以内の周波数帯域p3とに現れている。そして、放射素子31のモノポール動作による共振周波数が、3.0GHz以上3.5GHz以内の周波数帯域p2に現れている。さらに、給電素子37のモノポール動作による共振周波数が、5.8GHz以上6.2GHz以内の周波数帯域p4に現れている。
図6は、図2,3で示した形態のアンテナ2において、グランドプレーン70と板状導体50とを導体で接続していない場合のS11特性図である。図7は、図2,3で示した形態のアンテナ2において、グランドプレーン70と板状導体50とを接続導体84で接続している場合のS11特性図である。図7の場合、図2において、接続導体84は、グランドプレーン70の角部75と板状導体50の端部55とを接続している。角部75と端部55は、Z軸方向に互いに対向した部位である。
図6,7において、グランドプレーン70と板状導体50との間の共振による共振周波数が、2.5GHz以上3.0GHz以内の周波数帯域p6と5.0GHz以上6.5GHz以内の周波数帯域p8,p9とに現れている。そして、放射素子41のループモード動作による共振周波数が、4.0GHz以上4.5GHz以内の周波数帯域p7に現れている。さらに、給電素子37のモノポール動作による共振周波数が、7.0GHz以上8.0GHz以内の周波数帯域p10に現れている。
このように、板状導体50,60のような大きな面積を有する導体があっても、アンテナ1,2をマルチバンドアンテナとして充分に機能させることができる。また、接続導体84で接続されている場合、アンテナ1,2をマルチバンドアンテナとして充分に機能させつつ、板状導体60,50によって放熱効果をアップすることができる。
以上、アンテナ及びそれを備える無線装置を実施形態例により説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではない。他の実施形態例の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、アンテナは、図示の形態に限られない。例えば、図1のアンテナ1は、放射素子31に直接又は接続導体を介して間接的に接続された導体部分を有するものでもよいし、放射素子31に高周波的(例えば、容量的)に結合された導体部分を有するものでもよい。図2のアンテナ2も同様である。
また、アンテナは、直線的に延びる線状の導体部分を含むものに限らず、曲がった導体部分を含むものでもよい。例えば、L字状の導体部分を含むものでもよいし、メアンダ形状の導体部分を含むものでもよいし、途中で分岐した導体部分を含むものでもよい。
また、グランドプレーンは、図示の外形形状に限られず、他の外形形状を有する導体パターンでもよい。また、グランドプレーンは、平面状に形成された形態に限られず、曲面状に形成された形態でもよい。同様に、板状導体は、図示の外形形状に限られず、他の外形形状を有する導体でもよい。また、板状導体は、平面状に形成された形態に限られず、曲面状に形成された形態でもよい。
また、「板状」には、「箔状」又は「フィルム状」の意味が含まれてよい。
1,2 アンテナ
31,41 放射素子
32,42 導体部分
36,46 給電部
37 給電素子
38 給電点
40 ループ
50 板状導体
51,52,53,54 外縁部
60 板状導体
61,62,63,64,65,66 外縁部
67 板状部位
68 板状凸部
70 グランドプレーン
71,72,73,74 外縁部
73 角部
80,110 基板
82 ストリップ導体
83 発熱体
84 接続導体
90,91 中央部
100 無線通信装置

Claims (17)

  1. グランドプレーンと、
    前記グランドプレーンに間隔をあけて対向する部位を有する板状導体と、
    前記グランドプレーンをグランド基準とする給電点に接続された給電素子と、
    前記板状導体に接続された線条の放射素子とを備え、
    前記放射素子は、前記給電素子によって非接触で給電され放射導体として機能する、アンテナ。
  2. 前記給電素子と前記放射素子が電磁界結合する、請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記放射素子は、前記板状導体の外縁部に接続され、開放端を有する素子である、請求項1または2に記載のアンテナ。
  4. 前記放射素子の共振の基本モードを与える電気長をLe31、前記放射素子の基本モードの共振周波数における前記放射素子上での波長をλとして、Le31が、(1/8)・λ以上(3/8)・λ以下である、請求項3に記載のアンテナ。
  5. 前記給電素子が前記放射素子に給電する給電部は、前記放射素子の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分から前記放射素子の全長の1/4以上の距離を離した部位に位置する、請求項3または4に記載のアンテナ。
  6. 前記給電素子と前記放射素子とが最短距離で並走する距離は、前記放射素子の長さの3/4以下である、請求項3から5のいずれか一項に記載のアンテナ。
  7. 前記放射素子は、前記板状導体の外縁部に接続された素子であり、
    前記放射素子と前記外縁部によってループが形成された、請求項1又は2に記載のアンテナ。
  8. 前記放射素子の共振の基本モードを与える電気長をLe41、前記放射素子の基本モードの共振周波数における前記放射素子上での波長をλとして、Le41が、(7/8)・λ以上(9/8)・λ以下である、請求項7に記載のアンテナ。
  9. 前記給電素子が前記放射素子に給電する給電部は、前記放射素子の基本モードの共振周波数における最も高いインピーダンスになる部分から前記ループの内周側の周長の3/16以下の距離を離した範囲内の部位に位置する、請求項7または8に記載のアンテナ。
  10. 前記給電素子と前記放射素子とが最短距離で並走する距離は、前記ループの内周側の周長の3/16以下である、請求項7から9のいずれか一項に記載のアンテナ。
  11. 前記放射素子の基本モードの共振周波数における前記放射素子上での波長をλとして、
    前記放射素子の線幅は、(1/16)・λ以下である、請求項1から10のいずれか一項に記載のアンテナ。
  12. 前記グランドプレーンと前記板状導体とが直流的に接続された、請求項1から11のいずれか一項に記載のアンテナ。
  13. 前記給電素子の共振の基本モードを与える電気長をLe37、前記放射素子の基本モードの共振周波数における前記給電素子上での波長をλとして、Le37が、(3/8)・λ以下である、請求項1から12のいずれか一項に記載のアンテナ。
  14. 前記放射素子の基本モードの共振周波数における真空中の電波の波長をλとする場合、
    前記給電素子と前記放射素子との最短距離が、0.2×λ以下である、請求項1から13のいずれか一項に記載のアンテナ。
  15. 前記給電素子が前記放射素子に給電する給電部は、前記放射素子の基本モードの共振周波数における最も低いインピーダンスになる部分以外に位置する、請求項1から14のいずれか一項に記載のアンテナ。
  16. 前記板状導体は、放熱作用を有する、請求項1から15のいずれか一項に記載のアンテナ。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載のアンテナを備える無線装置。
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