第1実施の形態
以下、添付図面を参照して、第1実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1a(図2参照)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号7の図柄)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号1の図柄)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号11の図柄)」、「黒イチゴ(たとえば、右リール2Rの領域番号11の図柄)」、「ブドウ(たとえば、左リール2Lの領域番号6の図柄)」、「星(たとえば、右リール2Rの領域番号1の図柄)」、「BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号3の図柄)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号17の図柄)」、「網7(たとえば、左リール2Lの領域番号10の図柄)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号5の図柄)」、といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図4参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施の形態では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
液晶表示器51の前面側(図1においては手前側)には、表示面に対する遊技者からの指示(たとえば、タッチ操作)を検出し、当該位置(たとえば、タッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルを構成する発光装置56a、56bと、受光装置57a、57bと、が設置されている。発光装置56a、56bは、赤外線の発光素子(たとえば、LED)を複数備えている。受光装置57a、57bは、赤外線の受光素子(たとえば、フォトトランジスター)を複数備えている。
発光装置56aと受光装置57aとは、液晶表示器51の表示面を挟んで、水平方向に対に設置されている。発光装置56aと受光装置57aとは、発光装置56aが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57aが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。同様に、発光装置56bと受光装置57bとは、液晶表示器51の表示領域を挟んで、垂直方向に対に設置されている。発光装置56bと受光装置57bとは、発光装置56bが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57bが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。
本実施例では、発光装置56a、56bから赤外線を放射することにより、液晶表示器51の表示面に沿って赤外線のグリッドが形成される。そして、表示面に対して遊技者によりタッチ操作が行なわれると、受光装置57a、57bは、赤外線の遮光を検出し、この検出された受光素子が配置されている位置を特定するための信号を、後述するタッチパネルコントローラ99に出力する。タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定することができるようになっており、これらによってタッチパネルが形成されている。
タッチパネルを構成する発光装置56a、56bは、液晶表示器51の表示面の左辺および下辺に設置され、受光装置57a、57bは、液晶表示器51の表示面の右辺および上辺に設置されている。タッチパネルは、発光装置56a、56bおよび受光装置57a、57bにより囲まれた領域内のタッチ操作を検出し、タッチ操作された位置を特定することができるようになっている。
また、前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施の形態では後述の初期遊技状態およびリプレイの当選確率が変更されるRT(Replay Time)においては3、レギュラーボーナスにおいては2)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中、レギュラーボーナス中、および後述するRT中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)のうち遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められており、通常遊技状態、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスにおいては規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5の全てが有効となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、メインCPU41aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。メインCPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メインCPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出(たとえば、所定電圧以下になったか否か判定)したときに、電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する回路である。メイン制御部41は、特に図示はしないが、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に電圧低下信号が入力されることで外部割込が発生し、メイン制御部41のメインCPU41aは外部割込に応じて電断割込処理を実行する。また、メインCPU41aは、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理を実行する。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する受光装置57a、57bが接続されており、これら接続された受光装置57a、57bの検出信号がタッチパネルコントローラ99に入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する発光装置56a、56bが接続されており、発光装置56a、56bは、演出制御基板90に搭載された後述のタッチパネルコントローラ99による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、受光装置56b、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定する処理などを行なうタッチパネルコントローラ99、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、タッチパネルコントローラ99からの出力情報を受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブCPU91aは、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号の入力に基づいてメイン制御部41からのコマンドを取得し、受信用バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、一定間隔毎に割込を発生させてタイマ割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理を実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナスをBBと示し、ビッグボーナス中に提供されるレギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
これら外部出力信号は、図5に示すように、メインCPU41aの制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態がRB中の旨を示すRB中信号、遊技状態がBB中の旨を示すBB中信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
なお、本実施の形態では、チャレンジタイム(リールの滑りコマ数が制限されるものの、全ての小役について入賞が許容される遊技状態)や、チャレンジタイムが高確率となるチャレンジボーナスを搭載していないが、これらの遊技状態を搭載したスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線に加えて、遊技状態がチャレンジタイム中の旨を示すCT中信号、遊技状態がチャレンジボーナス中の旨を示すCB中信号を出力する信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するためのコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、(CT中信号)、(CB中信号)は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、(CT中信号)、(CB中信号)は、情報提供端子板1010を介してホール機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、予備信号に再変換されてホール機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため本実施の形態では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、ホール機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
また、現時点では使用されていないが、将来的に使用する可能性のある予備信号線を備えた場合でも、予備信号線から出力される信号を含めて1本の端子にて個々の信号を識別可能に出力可能になるとともに、使用されていない予備信号線の端子が、空き端子となってしまうことがない。
なお、本実施の形態では、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっているが、たとえば、AND回路などによって、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号のいずれか1つの信号でも出力されている場合に、エラー信号を1本の端子にて外部に出力するようにしてもよく、このようにした場合でも、外部の機器でエラーの発生中、ドア開放中、設定変更中のいずれかが発生中であることを特定することが可能であり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。また、この場合には、複数の信号をシリアル信号に変換せずとも1本の端子にて外部に出力できるため、製造コストも軽減できる。
本実施の形態では、ホールコンピュータで売り上げの管理を行なうためなどに、メインCPU41aが、前述のように外部出力信号として賭数を設定するために用いられたメダル(クレジット)数を示すメダルIN信号や入賞の発生により遊技者に付与されたメダル(クレジット)の数を示すメダルOUT信号を外部出力信号として外部機器に対して出力するための制御を行なう。
メダルIN信号の出力方法として賭数が設定される毎に出力する方法が考えられるが、この方法においては、賭数が設定された後、賭数がキャンセルされた場合には、メダルIN信号を出力したことを取り消す制御を行なわなければならないという問題がある。また、メダルとクレジットの双方を用いて賭数を設定することが可能な場合には、メダルを投入して賭数を設定したときにメダルIN信号を出力するプログラムとクレジットを用いて賭数を設定したときにメダルIN信号を出力するプログラムとを各々別個に設ける必要がある。
このため本実施の形態のメインCPU41aは、図6(a)に示すように、スタートスイッチ7の操作が有効に検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭数が確定した時点で、メインCPU41aは設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。
詳しくは、規定数の賭数が未だ設定されておらず、メダルの投入が許可された状態においてメダルの投入が検出されると、メダルの投入が投入メダルセンサ31により1枚検出される毎に賭数が1ずつ加算される。そして、規定数の賭数が設定されると、スタートスイッチ7の操作が有効化される。その後、スタートスイッチ7の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭数が確定した時点で、メインCPU41aは設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。また、規定数の賭数の全部または一部をクレジットを用いて賭数が設定された場合にも、規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で、メインCPU41aが設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。
このように本実施の形態では、ゲームが開始したとき、すなわち、賭数の設定に用いられたメダル数が確定した時点で賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号をまとめて外部に出力するようになっており、賭数のキャンセルに伴って、出力したメダルIN信号を取り消す制御を省くことが可能となり、メダルIN信号の出力に係る制御を簡素化することができる。
また、賭数の設定に用いられたメダル数が確定した時点で賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号をまとめて出力されるので、メダルの投入により賭数が設定されたときにメダルIN信号を出力するプログラムとクレジットを用いて賭数が設定されたときにメダルIN信号を出力するプログラムとを各々別個に設ける必要がなく、メダルIN信号を出力するプログラムを共通化することができるため、メダルIN信号を出力するためのプログラム容量を削減することができる。
一方、メダルOUT信号の出力方法としては、メダル払出開始時にメダルの払出枚数に応じてメダルOUT信号をまとめて出力する方法やメダル払出終了時にメダルOUT信号をまとめて出力する方法が考えられるが、前者の場合には、メダルが払い出されている最中にメダル切れエラーが発生してメダルの払出が中断されると、メダルOUT信号が示すメダル数と実際に払い出されたメダル数とに誤差が生じてしまい、外部機器でその時点における正確な払出枚数を特定することができないという問題がある。また、後者の場合には、メダルの払出が終了した後、メダルOUT信号の出力が終了するまで、次のゲームを開始することができないため、ゲームの進行が滞ってしまうという問題がある。
このため本実施の形態のメインCPU41aは、ホッパーユニット34からの物理的なメダルの払出によりメダルが払い出される場合に、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号を出力する。
詳しくは、メダルの払出を伴う入賞が発生し、クレジットに加算される場合には、クレジットに1加算される毎に、メインCPU41aはメダル1枚の払出を示す1パルスのメダルOUT信号を出力し、ホッパーユニット34からメダルが払い出される場合には、図6(b)に示すように、メダルが1枚払い出され、払出センサ34cにより検出される毎にメインCPU41aはメダル1枚の払出を示す1パルスのメダルOUT信号を出力する。このため、図6(b)に示すように、メダルの払出中に最後にメダルの払出が検出されてから予め定められた払出メダルなし時間が経過してメダル切れと判定されたり、メダルの連続検出時間が予め定められたメダル詰まり時間を超えてメダル詰まりと判定され、払出エラー状態となって払出動作が停止した場合には、払出動作の停止前に、実際に払い出された枚数分のメダルOUT信号のみが出力され、払出エラーが解除され、残りの払出が再開して残りのメダルが払い出されて払出センサ34cに検出される毎に残りのメダルの払出に伴うメダルOUT信号が出力されることとなる。そして、最後のメダルの払出が検出され、メダルOUT信号の出力が完了した時点で1ゲームの制御が終了し、この時点でメダルの投入が許可される。
このように本実施の形態では、ホッパーユニット34からの物理的なメダルの払出によりメダルが払い出される場合には、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号を出力するようになっており、メダルが払い出されている最中にメダル切れとなって払出エラーが発生し、メダルの払出が中断されても、メダルOUT信号が示すメダル数と実際に払い出されたメダル数とが一致するため、払い出されたメダル数を正確に外部に出力することができる。
また、メダル払出開始時にメダルの払出枚数に応じてメダルOUT信号をまとめて出力する方法やメダル払出終了時にメダルOUT信号をまとめて出力する方法では、本来払い出されるメダル数よりも多くのメダルを強制的に払い出させる不正行為がなされた場合に、ホールコンピュータなどの外部機器で発見することが困難であるが、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号が出力されることにより、外部機器で小役の入賞により払い出されたメダル数をリアルタイムにかつ正確に把握することが可能となるため、上記のような不正がなされた場合でも、早期に発見することが可能となり、このような不正行為を効果的に防止することができる。
また、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号が出力されることから、メダルの払出が終了した後、すぐに賭数の設定操作が許可されるため、次のゲームを開始することができるので、スムーズにゲームを進行させることができる。
図7は、リールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、たとえば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。なお、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。これらリールモータ32L、32C、32Rは、メインCPU41aの制御に基づきモータ駆動回路45から出力されるパルス信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ)ずつロータ32aを回転させる。
図8(a)は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時の制御方法を示すタイミングチャートである。図において、φ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を、各々示す。メインCPU41aは、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、停止相のみが励磁された状態から停止相を始点として後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、たとえば停止相が(φ3)の場合には、(φ3)のみが励磁された状態から、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁する。
仮に停止相とは異なる相を始点として励磁を開始した場合には、急激にロータ32aの永久磁石が励磁相に吸引されることとなり、回転の開始時にリールが振動してしまうこととなるが、本実施の形態では、停止相を始点として励磁を開始するので、ロータ32aと一体的に結合されているリールが滑らかに始動するようになる。
図8(b)は、リールモータ32L、32C、32Rの回転中および停止時の制御方法を示すタイミングチャートである。
まず、回転中、すなわちリールを停止させる条件が成立するまでの間は、1−2相励磁方式でリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。たとえば、φ1〜φ4を励磁する旨を示すパルス信号を図8(b)に示すタイミングでON/OFFし、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ4、φ1)、(φ1)、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4を励磁して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
次に、回転中のリールを停止させる条件が成立した場合、すなわち、ロータ32aが後述するオーバーシュート量だけ脱調することにより、停止操作により選択された図柄(目標図柄)を導出表示可能な角度位置(目標停止角度位置)に到達する角度位置となった場合には、2相が励磁された状態からリールの停止制御に移行する。たとえば、リールを停止させる条件が、停止条件成立ステップとして図8(b)に示す期間に成立した場合には、2相が励磁される状態に移行する時点Taまで待って、停止制御に移行する。
リールの停止制御は、図8(b)のT1、T2に示されるように、2段階で行なわれる。T1で行なわれる制御を2相励磁停止制御と呼び、T2で行なわれる制御を3相励磁停止制御と呼ぶ。
2相励磁停止制御は、1−2相励磁方式でリールモータが駆動されている場合において、1相を励磁した状態から2相を励磁する状態に移行する時点Taから開始され、その2相を励磁する状態を所定のホールド時間T1だけ保持する制御である。たとえば、図8(b)に示すように、(φ1)を励磁した状態から(φ1、φ2)を励磁する状態に移行する時点から、(φ1、φ2)を励磁した状態をホールド時間T1だけ保持する。これにより、高速回転していた各リールモータのロータ32aは急制動がかけられる。
なお、ホールド時間T1は脱調を引起すことになるオーバーシュート量に応じて定められ、リールモータのホールディングトルクの大きさやロータ32aのイナーシャ、バネ常数等によって異なる。本実施の形態では、オーバーシュート量がステッピングモータの4ステップ分であるものとし、ホールド時間T1は、リールモータが3ステップ分駆動するのに必要な時間として設定する。そして、ロータ32aの目標停止角度位置を、ホールド時間T1に合せて、2相励磁停止制御が開始された段階から3ステップ先に設定する。
このため、ホールド時間T1が経過した時点Tbでは、ロータ32aが目標停止角度位置の直前の位置にあり、かつ、その回転速度が制動された状態にある。そこで、Tbの時点で励磁パターンを切り替えて3相励磁停止制御を開始する。すなわち、φ1を消磁し、目標停止角度位置に対応する停止相φ3と、当該停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相φ2、φ4とを所定の時間T2だけ励磁する。これにより、ブレーキ相φ2、φ4によるブレーキを得ながら停止相φ3のホールディングトルク安定点、すなわち目標停止角度位置でロータ32aが停止する。その結果、ロータ32aと一体的に結合されているリールは、目標図柄を導出表示可能な目標停止位置に、正確かつ振動することなく停止する。
3相励磁停止制御がT2の間実行された後(Tc)、ブレーキ相φ2、φ4を消磁し、停止相φ3の励磁状態を維持したまま、モータ電圧をHからLにする。ロータ32aの停止後も、停止相φ3の励磁状態を維持するのは、ホールディングトルクとディテントトルクとの位相差や摩擦の影響によるずれによって、ロータ32aが停止相φ3のホールディングトルク安定点から外れることを防止するためである。これにより、リールが一旦停止した後に微動すること、および、次回リールモータを始動させる時のロータ32aの角度位置が、停止時の角度位置とずれてしまうことを防止できる。
ロータ32aの停止後も維持されている停止相φ3の励磁状態は、次ゲームの開始操作が行なわれることなく所定時間(本実施の形態では30秒であり、待機状態(デモ演出)へ移行するのと同じタイミング)が経過した場合(Td)に解除される。すなわち、ロータ32aの停止後、次ゲームの開始操作が行なわれることなく所定時間が経過した場合には、φ1〜φ4が全て消磁されることになる。このため、たとえば、励磁相が長時間継続して励磁されることによる発熱に伴って、ステッピングモータを構成する部品等に負担がかかることがないので、これら部品の劣化を防止することができる。また、本実施の形態では、次ゲームの開始操作が行なわれない状態が所定時間継続して待機状態(デモ演出)へ移行するタイミングで励磁状態が解除されるので、遊技客が遊技している間は、リールに配置された図柄がずれにくい状態を保つことができる一方、遊技客が遊技している可能性の低い状態では、ステッピングモータの構成部品にかかる負荷を軽減できるようになる。
前述したようにリールを滑らかに回転開始させるために、リールモータの回転開始時にはロータ32aの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、本実施の形態では、2相励磁停止制御と3相励磁停止制御とを併用してリールモータの停止制御を行なうことで、2相励磁停止制御によってロータ32aの回転が急速に制動されつつ目標停止角度位置に誘導され、その後、3相励磁停止制御によって、目標停止角度位置の停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相の励磁によりブレーキを得ながら、停止相の励磁により目標停止角度位置にロータ32aが停止することとなるため、回転中のロータ32aを振動させることなく目標停止角度位置に停止させることができる。更に、ロータ32aは目標停止角度位置に停止することから、ロータ32aの正確な停止位置が特定されるため、回転開始時にリールを滑らかに回転させることができる。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了するRT(たとえば、後述するRT1など)中であるときには当該RTに制御される残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、当該RTに制御される残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該RTに制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合でも、原則として、設定変更モード移行前の遊技状態(遊技状態の種類およびRT1であるときには残りゲーム数)に関する情報が維持される。これにより、たとえば、RT中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後においても当該RTのリプレイ当選確率が維持される遊技状態に制御される。また、ゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了するRT中に設定変更モードに移行させた場合には、後述するように当該ゲーム数についても維持管理される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選中に設定変更モードに移行させた場合には、ボーナスの当選フラグが初期化されボーナス抽選で当選すると再度当選フラグを設定可能であって当該RTのリプレイ当選確率が維持される遊技状態に制御される。このため、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域は、原則として、設定変更に関連して初期化されることはない。例外として、たとえば、設定変更モード移行前の遊技状態がボーナスであるときには、設定変更に関連して初期遊技状態を示す遊技状態フラグが格納される。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、初期遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
前述のようにリールを滑らかに回転開始させるためには、リールモータの回転開始時にロータ32aの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、従来のように設定変更に伴ってリールモータの停止相を示すデータを含むRAM41cのデータを初期化してしまうと、設定変更後、ロータ32aの正確な停止位置を特定することが不可能であり、最初にリールモータを回転させる場合には、急激にロータ32aの永久磁石が励磁相に吸引されてしまい、回転の開始時にリールが振動してしまうため、リールの回転態様が見苦しくなってしまうとともに、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうという問題がある。
これに対して本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rの停止時における停止相を示すデータ(0、1、2、3がそれぞれφ1、φ2、φ3、φ4を示す)がRAM41cに割り当てられた停止相ワークに設定されることで、ロータ32aの正確な停止位置を特定可能とする。そして起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合においては、RAM41cが初期化されるが、停止相ワークは初期化されないようになっており、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが維持されるようになっている。このため、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらのロータ32aの正確な停止位置を特定することが可能となり、このような状況であってもリールを滑らかに回転開始させることが可能となる。これにより設定変更後、最初にリールを回転させる際にリールが振動してしまうことがなく、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうことを防止できる。
また、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合においては、停止相ワークも含めてRAM41cを初期化することが可能となるため、起動時において設定変更モードへ移行させる際の操作方法によって、停止相ワークを初期化させるか否かを選択できるようになっている。これにより、停止相ワークも含めてRAM41cを初期化することが可能となるため、ステッピングモータの励磁相を記憶するために割り当てられた停止相ワークを利用して不正プログラムなどが常駐してしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、設定キースイッチ37のみがONの状態で起動し、設定変更モードへ移行させる場合において、RAM41cが初期化されるが、この際、停止相ワークを初期化しないことにより、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータを維持することで、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらの停止相を特定することができるようになっているが、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされる場合にも、特定の初期励磁相を停止相ワークに設定し、停止相ワークに設定したデータが示す励磁相を、設定変更後、ゲームが開始可能となる前に励磁することで、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合に、これらの停止相を特定することができるようにしてもよい。
具体的には、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされることにより、停止相ワークには、初期励磁相であるφ1を示す0が設定されることとなる。そして、初期励磁相φ1を示すデータが停止相ワークに設定された後、ゲームが開始可能となる前に、停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相、すなわち初期励磁相φ1を励磁する。なお、RAM41cの停止相ワークをクリアすることで停止相ワークに初期励磁相を示すデータが設定されるようになっているが、停止相ワークに設定されているデータを初期励磁相を示すデータに更新することで、停止相ワークに初期励磁相を示すデータを設定するようにしてもよい。
これにより、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされた場合にも、ゲームが開始可能となる前にロータ32aの永久磁石が初期励磁相であるφ1に吸引され、ロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定したデータが示す励磁相とを一致させることが可能となり、その後、最初のゲームにおいてリールモータを始動させる時に、ロータ32aの角度位置が停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相と一致した状態で励磁を開始させるので、ロータ32aと一体的に結合されているリールを滑らかに始動させることができる。よって、設定変更後、最初にリールを回転させる際にリールが振動してしまうことがなく、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうことを防止できる。
また、メインCPU41aの起動時に、電断前の状態に復帰する場合にも、特定の初期励磁相を停止相ワークに設定し、停止相ワークに設定したデータが示す励磁相を、設定変更後、ゲームが開始可能となる前に励磁することが好ましく、これにより、たとえば、リールを手動で動かしたことによりロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定されているデータが示す停止相との対応がとれなくなった場合でも、電源投入時にロータ32aの永久磁石が初期励磁相であるφ1に吸引され、ロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定したデータが示す励磁相とを一致させることが可能となり、その後、最初のゲームにおいてリールモータを始動させる時に、ロータ32aの角度位置が停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相と一致した状態で励磁を開始させるので、ロータ32aと一体的に結合されているリールを滑らかに始動させることができる。
また、初期励磁相の励磁状態は、ロータ32aの停止後に維持されている停止相の励磁状態と同様に、ゲームの開始操作が行なわれることなく所定時間(本実施の形態では30秒であり、待機状態(デモ演出)へ移行するのと同じタイミング)が経過した場合に解除されることが好ましく、このようにすることでステッピングモータを構成する部品等に負担がかかることがないので、これら部品の劣化を防止することができる。
本実施の形態においてメインCPU41aは、満タンセンサ35aの検出状態に基づいてオーバーフロータンク35が満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、リセット操作(リセットスイッチ23、またはリセット/設定スイッチ38の操作)がなされるまでゲームの進行を不能動化する満タンエラー状態に制御する。
なお、本実施の形態では、外部から投入されたメダルはまずホッパータンク34aに貯留され、ホッパータンク34aが満タンとなって溢れたメダルがオーバーフロータンク35に貯留されるようになっており、このオーバーフロータンク35の満タン状態が満タンセンサ35aによって検出され、満タン状態が判定されるようになっているが、オーバーフロータンク35を設けず、ホッパータンク34aの貯留量が一定量以上となったか否かを検出する満タンセンサを設け、ホッパータンク34aの満タン状態を満タンセンサによって検出し、満タン状態を判定するようにしてもよい。また、ホッパータンク34aの貯留量が一定量以上か否かを検出する第1の満タンセンサを設け、第1の満タンセンサがホッパータンク34aの満タンを検出した場合に、投入メダルの流路をオーバーフロータンク35側に切り替えるとともに、オーバーフロータンク35の満タン状態を検出する第2の満タンセンサを設け、第1の満タンセンサおよび第2の満タンセンサの一方または双方の検出に基づいて満タン状態を判定するようにしてもよい。たとえば、第2の満タンセンサが満タン状態を検出している場合でも、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが払い出されて第1の満タンセンサが満タン状態を検出しない場合があり、この場合には再度投入メダルの流路をホッパータンク34a側に切り替えることで、双方のタンクが満タン状態となるまでメダルを貯留することができる。さらにこのような場合には、第2の満タンセンサのみが満タン状態を検出していても満タン状態とは判定せず、第1の満タンセンサおよび第2の満タンセンサの双方が満タン状態を検出したときに満タン状態と判定することで、満タン状態と判定される頻度を一層低減することが可能となる。
メインCPU41aは、満タンセンサ35aから出力される検出信号の出力状況をタイマ割込処理において2.24ms毎に行なうスイッチ入力判定処理において監視している。スイッチ入力判定処理においては、他のスイッチ類(スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなど)の入力判定を行なう場合には、offの状態からonの状態に切り替わり、連続して一定期間(スイッチの種類毎に割り当てられた回数)スイッチのonが判定されたことを条件に、該スイッチのon状態を判定し、当該スイッチの検出フラグをRAM41cに設定するようになっているが、満タンセンサ35aについては、offの状態からonの状態に切り替わるのみで、満タンセンサ35aのon状態を判定し、当該センサの検出フラグをRAM41cに設定するようになっている。これは、満タンセンサ35aが他のスイッチ類よりも高い電圧で駆動されており、ノイズなどが発生しても電圧のブレが少なく、誤検出が発生しにくいからである。このようにスイッチ入力判定処理において、満タンセンサ35aの検出信号がoffからonに変化するのみで満タンセンサ35aのon状態を判定するようになっており、offからonに変化してからの継続時間などを計時する必要がなく、満タンセンサ35aの検出状態の判定に係る制御を簡素化することができる。
メインCPU41aは、ゲーム制御の終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態(検出フラグの有無)に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タンセンサ35aがonの状態であれば満タン状態と判定し、満タン状態を示す満タンフラグをRAM41cに設定するが、再遊技役が入賞した次のゲームにおいては、そのゲームが終了するまでメダルの投入を許可しないようになっており、メダルの投入が有効に検出されることはなく、再遊技役が入賞した次のゲームにおいては、満タン状態か否かの判定は省略され、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されないようになっている。また、メインCPU41aは、メダルの投入が許可されていない状態であっても投入メダルセンサ31の検出自体を行なうが、仮にリプレイゲーム中にメダルの投入が検出されたとしても、有効なメダルの投入とは判定せず、この場合にも満タン状態か否かの判定は省略される。また、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合にも、メダルの投入を検出しないので、このような場合にも、満タン状態か否かの判定は省略され、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。
また、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否か、すなわち満タン状態と判定されたか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御する。なお、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、満タンフラグが設定されているか否かの判定を行なう前に、リプレイゲーム中フラグがRAM41cに設定されているか否か、すなわち当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タンフラグが設定されているか否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンフラグが設定されていても満タンエラー状態には制御せず、そのリプレイゲームが終了し、リプレイゲームでなければ、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが判定され、満タンエラー状態に制御されることとなる。
たとえば、図9に示すように、ゲーム制御の終了後、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タンセンサ35aがonであれば、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定する。その後当該ゲームにおいて再遊技役が入賞していなければ、当該ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。一方、当該ゲームで再遊技役が入賞し、リプレイゲーム中フラグが設定された場合(図示略)には、当該ゲームの終了後に満タンエラー状態に制御することはなく、次のゲーム(リプレイゲーム)の終了後、さらにその次のゲーム(その次のゲームもリプレイゲームであれば、さらにその次のゲーム)のメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。すなわち再遊技役が入賞したゲームの次のゲームでは、満タンエラー状態に制御されることはない。
また、図10に示すように、再遊技役が入賞したゲームの次のゲームにおいては、メダルの投入が許可されることがなく、メダルの投入も有効に検出されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。そして、当該ゲームの制御終了後、当該ゲームで再遊技役が入賞せず、メダルが投入可能な状態となって、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定し、そのゲームにおいて再遊技役が入賞していなければ、当該ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。
また、特に図示しないが、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、メダルの投入が検出されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。そして、当該ゲームの制御終了後、メダルが投入可能な状態となって、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定することとなる。すなわちクレジットを用いて賭数が設定されることによりゲームが行なわれ、その間メダルの投入がなければ、次回メダルが投入されるゲームまで、満タン状態の判定が行なわれることがなく、満タンエラー状態に制御されることもない。
本実施の形態では、前述のようにゲーム制御終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいてオーバーフロータンク35に貯留されたメダルの貯留量が満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御するようになっているが、たとえばリプレイゲームやクレジットを用いた場合等、メダルが外部から投入されることのないゲームにおいてもオーバーフロータンク35に貯留されたメダルの貯留量が満タン状態となったか否かの監視を行なうと、メダルの貯留量が増えることがないのにもかかわらず、オーバーフロータンク35に貯留された遊技媒体の貯留量が満タン状態となったか否かの監視が無駄に行なわれてしまうばかりか、必要以上の頻度で満タンエラーに制御されてしまい遊技者に対して煩わしさを与えてしまう一方、遊技場の店員の労力も増加してしまうという問題がある。
これに対して本実施の形態では、上述のように再遊技役が入賞した次のリプレイゲームにおいて、そのゲームが終了するまでメダルの投入が許可されることがないので、メダルの投入が有効に検出されることはなく、満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、メダルの投入が検出されたことを契機に満タン状態の判定を行なっているので、メダルの投入が禁止されるリプレイゲームにおいては、必然的に満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、リプレイゲームにおいて満タン状態か否かの判定を省略する制御を行なうにあたり、特にリプレイゲームか否かの判定などを行なう必要がない。
また、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において最初にメダルの投入が検出されたタイミング、すなわちオーバーフロータンク35に貯留されたメダルが増加するタイミングで満タンエラーか否かの判定が行なわれるため、効率のよいタイミングで満タン状態を判定できる。
また、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において2枚目のメダルや3枚目のメダルの投入が検出されたタイミングとすると、クレジットを用いて賭数を設定した後、賭数の不足分をメダルの投入によって設定する場合もあるが、このような場合に、オーバーフロータンク35の貯留量が増加しているにもかかわらず、そのゲームにおいては、満タン状態の判定が行なわれないこととなってしまうが、本実施の形態では、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において最初にメダルの投入が検出されたタイミングで満タン状態の検出が行なわれるため、オーバーフロータンク35の貯留量が増加するゲームにおいては、確実に満タン状態の検出を行なうことが可能となる。
また、本実施の形態では、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タン状態か否かの判定は省略されるようになっており、メダルが投入されることがなく、オーバーフロータンク35の貯留量が増えることがないゲームにおいては、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、メダルの投入が検出されたことを契機に満タン状態の判定を行なっているので、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合においては、必然的に満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合において満タン状態か否かの判定を行なわない制御を行なうにあたり、特にクレジットを用いたか否かの判定などを行なう必要がない。
また、本実施の形態では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御するようになっている。このため、ゲーム開始から当該ゲームの制御が終了するまでの間に、満タンエラー状態に制御されることによって、たとえばリール2L、2C、2Rが回転している状態で一度リール2L、2C、2Rの回転状態を停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、リール2L、2C、2Rの回転を再開させたり、ホッパーモータ34bの駆動によりメダルの払出動作がなされている状態でメダルの払出動作を一度停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、メダルの払出動作を再開させたりするといった複雑な制御を行なう必要がない。すなわち、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行なう必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否かを判定するようになっているが、ゲーム制御の最後に満タンフラグが設定されているか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御するようにしてもよく、この場合でも上記と同様の効果が得られる。
また、ゲーム制御終了後、満タン状態が判定されており、満タンフラグが設定されている場合でも、前のゲームにおいて再遊技役が入賞しており、次のゲームがリプレイゲームであれば、満タンエラー状態に制御されないようになっており、満タンエラーの頻度をさらに少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、本実施の形態では、満タン状態か否かの判定を、ゲーム制御終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングで行なっているが、少なくとも1ゲームに1回のみ満タン状態か否かの判定を行なう構成であればよく、たとえば、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かの判定を行なうようにしたり、ゲームの開始操作が検出された時点やゲーム制御の終了時点で満タン状態か否かの判定を行なうようにしてもよい。
ここで、満タンエラー状態の制御の変形例について説明する。この変形例においてメインCPU41aは、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルの投入が許可される前のタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定するが、メインCPU41aは、満タン状態か否かの判定を行なう前に、リプレイゲーム中フラグに基づいて次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、リプレイゲームであると判定した場合には、さらにメダル投入フラグが設定されているか否か、すなわち前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、メダル投入フラグが設定されていると判定した場合においてのみ、満タン状態か否かの判定を行なうようになっている。このため、前のゲームにおいて再遊技役が入賞し、当該ゲームにおいてメダルの投入が必要ない場合(当該ゲームがリプレイゲームの場合)や、前のゲームにおいてクレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態か否かの判定は省略され、満タン状態と判定されることはない。
また、メインCPU41aは、満タン状態であると判定した場合に、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングでゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御する。なお、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、満タン状態か否かの判定を行なう前に、次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タン状態か否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タンエラー状態には制御しない。一方、リプレイゲームでなければ、前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、前のゲームにおいてメダルが投入されていなければ満タン状態か否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タンエラー状態には制御せず、前のゲームにおいてメダルが投入されていれば次のゲーム以降のゲーム制御終了後、さらにその次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かが判定され、満タンエラー状態に制御されることとなる。
たとえば、図11に示すように、ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで、次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、次のゲームがリプレイゲームでなければ、さらに前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、前のゲームにおいてメダルが投入されていれば、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定する。そして、満タン状態と判定した場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。
また、図12に示すように、ゲーム制御終了後、メダル投入フラグが設定されていない場合、すなわち前のゲームにおいてクレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タン状態か否かが判定されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aにより満タン状態が検出されていても当該ゲームのゲーム制御終了後、満タンエラー状態に制御されることはない。そして、次のゲーム以降メダルが投入されたゲーム(リプレイゲームは除く)の制御終了後、満タン状態と判定され、メダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御される。
また、図13に示すように、ゲーム制御終了後、次のゲームがリプレイゲームである場合、すなわち前のゲームにおいて再遊技役が入賞し、当該ゲームにおいてメダルの投入が必要ない場合には、満タン状態か否かが判定されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aにより満タン状態が検出されていても当該ゲームのゲーム制御終了後、満タンエラー状態に制御されることはない。そして、次のゲーム以降メダルが投入されたゲーム(リプレイゲームは除く)の制御終了後、満タン状態と判定され、メダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御される。
この変形例では、上述のようにゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御するものであるが、満タン状態か否かの判定を行なう前に、次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タン状態か否かの判定は省略されるようになっており、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、変形例では、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、そのゲーム制御終了後、満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、メダルが投入されることがなく、オーバーフロータンク35の貯留量が増えることがない場合には、満タンエラーか否かの判定が無駄に行なわれることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、変形例では、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かが判定されるようになっており、ゲームの終了後、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階で満タン状態を判定できる。また、満タン状態が判定されると、次のゲームのメダルが投入可能となる前に満タンエラー状態にされるため、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階でゲームの進行を不能動化し、それ以上オーバーフロータンク35の貯留量が増加してしまうことがないうえに、ゲーム開始から当該ゲームの制御が終了するまでの間に、満タンエラー状態に制御されることによって、たとえばリール2L、2C、2Rが回転している状態で一度リール2L、2C、2Rの回転状態を停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、リール2L、2C、2Rの回転を再開させたり、ホッパーモータ34bの駆動によりメダルの払出動作がなされている状態でメダルの払出動作を一度停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、メダルの払出動作を再開させたりするといった複雑な制御を行なう必要がない。すなわち、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行なう必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。また、満タン状態の判定と、それに伴う満タンエラー状態の制御がほぼ同時に行なわれるため、満タン状態が判定された旨を示す情報を保持しておく必要もない。
なお、変形例では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かを判定するようになっているが、ゲーム制御の最後に満タン状態か否かを判定するようにしても、ゲームの終了後、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階で満タン状態を判定できる。
また、この場合には、満タン状態が判定された場合に次のゲームに移行する前に満タンエラー状態に制御するようにしてもよく、この場合でも、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行なう必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。また、満タン状態の判定と、それに伴う満タンエラー状態の制御がほぼ同時に行なわれるため、満タン状態が判定された旨を示す情報を保持しておく必要もない。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施の形態では、メインCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、設定値コマンド、電源投入コマンド、操作検出コマンド、ドアコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
本実施の形態においては、後述するように、ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されたときに、内部抽選を行なうとともに、当該内部抽選の結果に応じて所定のフリーズを発生させるか否かを乱数などを用いて抽選するフリーズ抽選を行なう。フリーズ抽選で当選した場合には、スタートスイッチ7が操作されてから所定時間(たとえば3秒)経過するまで、各リール2L、2C、2Rの回転開始タイミングを遅延し、かつストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化するタイミングを遅延することにより、フリーズが発生する。前述した内部当選コマンドは、さらにフリーズの有無を少なくとも特定可能に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行なわれる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行なわれた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(初期遊技状態であるか、RT中であるかおよびどの種類のRTであるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか等)およびRT中であるときの残りゲーム数、現在設定されている設定値を特定可能なコマンドであり、後述する設定終了コマンドの送信後およびゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨および設定変更モードの開始を示すコマンドであり、RAM41cが初期化され、設定変更モードに移行した時点で送信される。
設定終了コマンドは、設定変更モードの終了を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
設定値コマンドは、現在設定されている設定値を示すコマンドであり、設定変更されたときおよび電源投入されたときに送信される。
電源投入コマンドは、電源投入時にいずれかの特別役に当選しているか否かを示すコマンドであり、起動時に電断前の状態に復帰することが可能な場合に、電断前の状態に復帰するときに送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。
操作検出コマンドは、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態、すなわちON/OFF、これらスイッチが遊技の進行上有効な状態であるか、無効な状態であるか(1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の操作の受付は、賭数の設定が可能な状態で、かつ規定数の賭数が未だ設定されたおらず、さらにクレジットが残っている状態で有効となりそれ以外では無効となる。スタートスイッチ7の操作の受付は、規定数の賭数が設定された後、スタートスイッチ7が操作されるまで有効となり、それ以外では無効となる。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受付は、リールが定速回転となり、リールの停止準備ができた後、それぞれの停止操作が検出されるまで有効となり、それ以外では無効となる。精算スイッチ10は、ゲーム終了後、次ゲームが開始されるまでの期間においてクレジットが残存するか、賭数が設定されている場合に有効となり、それ以外は無効となる。)、を示すコマンドであり、これらスイッチの検出状態が変化したときに、その操作の受付が遊技の進行上、有効な期間であるか、無効な期間であるか、に関わらず送信される。
これらコマンドのうちドアコマンドおよび操作検出コマンドを除くコマンドは、後述する起動処理およびゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド用送信バッファに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
通常コマンド送信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
ドアコマンドは、前述したタイマ割込処理(メイン)中のドア監視処理においてRAM41cの特別ワークに設けられたドアコマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
ドアコマンド送信用バッファは、通常コマンド送信用バッファとは別個に設けられており、ドアコマンドを1個のみ格納可能な領域が割り当てられている。ドアコマンド送信用バッファには、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。なお、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信が命令されるようになっている。
操作検出コマンドは、前述したタイマ割込処理(メイン)中のスイッチ監視処理においてRAM41cの特別ワークに設けられた操作検出コマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
操作検出コマンド送信用バッファは、通常コマンド送信用バッファおよびドアコマンド送信用バッファとは別個に設けられており、操作検出コマンドを1個のみ格納可能な領域が割り当てられている。操作検出コマンド送信用バッファには、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態、およびその時点の各スイッチの有効/無効を示す操作検出コマンドが格納される。また、操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドは、当該操作検出コマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納される操作検出コマンドによって上書きされるようになっている。なお、これらスイッチのうちいずれかの検出状態が変化したときに、操作検出コマンド送信要求が設定されるようになっており、この操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信が命令されるようになっている。
本実施の形態においてメインCPU41aは、0.56msの間隔でタイマ割込処理を実行する。また、タイマ割込処理では、タイマ割込1〜4が繰り返し行なわれるようになっており、これらタイマ割込1〜4に固有な処理が2.24msの間隔で行なわれることとなる。そして、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、および操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信を行なうコマンド送信処理は、タイマ割込2で実行されるので、コマンド送信処理も2.24msの間隔で実行されることとなる。
一方、サブCPU91aでは、後述する受信用バッファにバッファしたコマンドを1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)において取得する。このため、メインCPU41aがタイマ割込処理を実行する毎、すなわち0.56msの間隔でコマンドの送信処理を行った場合には、サブ制御部91側でコマンドを正常に受信できない可能性がある。
しかしながら、本実施の形態では、前述のようにメインCPU41aがタイマ割込処理4回につき1回の割合、すなわち2.24msの間隔でコマンド送信処理を実行するとともに1回のコマンド送信処理では、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、および操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドのうちの1つのみ送信することで、複数のコマンドが連続して送信される場合でも、最低2.24msの間隔をあけて送信されることとなり、サブ制御部91側でこれら連続して送信されるコマンドを確実に取得することができる。
本実施の形態では、起動処理またはゲーム処理においてゲームの進行に応じてドアコマンドおよび操作検出コマンド以外のコマンドを生成し、通常コマンド送信用バッファに格納する。ドアコマンドは、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定された場合、またはドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合に、ドアコマンド送信用バッファに格納される。操作検出コマンドは、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10のいずれかの検出状態が変化した場合に、操作検出コマンド送信用バッファに格納される。
タイマ割込2内のコマンド送信処理において通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納された未送信のドアコマンドの送信要求、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信要求が検知されると、遅延時間が設定され、設定した遅延時間が経過した時点で、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドが送信される。
具体的には、コマンド送信処理において通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドを検知すると、0〜17の範囲に設定された遅延用乱数値を取得し、RAM41cの特別ワークに設けられた遅延カウンタに設定する。
この際、当該遅延カウンタ値を設定したコマンド送信処理およびその後のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理において遅延カウンタ値を1ずつ減算していき、遅延カウンタ値が0となった時点で、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドを送信する。
すなわち、コマンド送信処理において検知されたコマンドは、コマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)の倍数に相当する時間、詳しくはその際取得した遅延カウンタの値から1を減算した値にコマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)を乗じた時間{遅延カウンタの値は0〜17の値なので0〜35.84ms}が経過した後、送信されることとなる。
なお、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンドおよび操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドは、基本処理に割り込んで行なうタイマ割込処理(メイン)内で行なわれるため、コマンドの遅延により処理が滞ってしまうことがない。
また、本実施の形態では、通常コマンド送信用バッファに複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち通常コマンド送信用バッファには複数のコマンドを蓄積できるようになっている。このため、コマンドの送信が遅延されることに伴ってゲームの進行が停止してしまうことを回避できる。なお、通常コマンド送信用バッファが未送信のコマンドで満タンの場合はこの限りでない。
また、コマンド格納処理では、通常コマンド送信用バッファに複数のコマンドを格納する際にこれらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわち通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成された順番で送信されるようになっている。
なお、電源投入コマンドおよび初期化コマンドについては、最優先で送信されるようになっており、電源投入コマンドまたは初期化コマンドが通常コマンド送信用バッファに格納されるよりも前に他の通常コマンド(以下、ドアコマンド、操作検出コマンド、電源投入コマンドおよび初期化コマンド以外のコマンドを通常コマンドと呼ぶ)が既に格納されている場合(初期化コマンドの場合、その前に通常コマンド送信用バッファ内の格納データもクリアされるため、既に通常コマンドが格納されていることはない)であっても、電源投入コマンドまたは初期化コマンドが優先して送信される。
また、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、ドアコマンドの送信が要求された場合(ドアコマンド送信要求2が設定されている場合)には、原則として通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドよりもドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっている。
なお、通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドが電源投入コマンド、初期化コマンドである場合、または通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドの送信待ち(遅延中)の状態でドアコマンドの送信が要求された場合にはこの限りではなく、電源投入コマンド、初期化コマンド、または送信待ちの通常コマンドを優先して送信し、電源投入コマンド、初期化コマンド、または送信待ちの通常コマンドが送信された後、ドアコマンドを送信する。送信待ちの通常コマンドを送信した後、通常コマンド送信用バッファに未送信の通常コマンドが残っている場合には、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信する。
また、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、操作検出コマンドの送信が要求された場合(操作検出コマンド送信要求が設定されている場合)、またはドアコマンドの送信と操作検出コマンドの送信が同時に要求された場合には、原則として操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドよりも通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンド、またはドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっている。
なお、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信待ち(遅延中)の状態で通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納された場合、またはドアコマンドの送信が要求された場合にはこの限りではなく、送信待ちの操作検出コマンドを優先して送信し、送信待ちの操作検出コマンドが送信された後、通常コマンドまたはドアコマンドを送信する。
メインCPU41aは、約100ms毎にドア開放検出スイッチ25の検出状態を監視する。詳しくは、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込1〜4のいずれでも行なう、すなわち0.56ms毎に行なうポート入力処理においてドア開放検出スイッチ25からの検出信号を正論理化した入力状態(ドア開放検出スイッチ25ON=1(ドア開放状態)、ドア開放検出スイッチ25OFF=0(ドア閉塞状態))を取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行なう、すなわち2.24ms毎に行なうドア監視処理において、前述のポート入力処理において取得したドア開放検出スイッチ25の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約100ms(ドア監視処理45回)論理和し続け、その結果を使用してドア開放検出スイッチ25の検出状態を判定する。そして、約100msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもドア開放検出スイッチ25のON(開放状態)が検出された場合には、ドア開放検出スイッチ25のONと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もドア開放検出スイッチ25のON(開放状態)が検出されていない場合には、ドア開放検出スイッチ25のOFFと判定する。この判定の結果と、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、が一致すればドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化なしと判定し、一致しなければドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを、変化後の検出状態を示すドアコマンドに更新し、ドアコマンド送信要求2を設定して当該ドアコマンドの送信を命令する。また、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定した場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新を要求する。
また、メインCPU41aは、電源投入時または1ゲーム終了時に、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信要求1を設定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求する。一方ドア監視処理においては、ドアコマンド送信要求1が設定されているか否かを判定し、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合には、ドアコマンドの送信要求ありと判定し、ドアコマンド送信要求2を設定してドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を命令する。また、メインCPU41aは、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新を要求する。
このようにドアコマンドの送信を命令する場合には、併せて外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新も要求されるため、ドア開放信号の出力状態は、ドアコマンドの送信命令にリンクして更新されるようになっている。
本実施の形態では、前述のようにドアコマンドを通常コマンドよりも優先して行なうとともに、ドアコマンドについても他のコマンドと同様にランダムに決定された遅延時間が経過した後に送信される。一方、コマンドの遅延時間の最大が35.84msであるので、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態でドアコマンドの送信が要求された場合には、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに約72ms必要とするが、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔がドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも短いと、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合に、その変化し続けている間は、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドが送信されないこととなるため、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしてしまう可能性がある。このため、本実施の形態では、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔が、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも長い約100msに設定されており、これにより、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合でも、ドアコマンドが送信された後、次のドアコマンドが送信されるまでの間に、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを少なくとも1つ以上送信することが可能となり、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしないようになっている。
メインCPU41aは、約10ms毎に1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を監視する。詳しくは、0.56ms毎に行なう前述のポート入力処理において1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10からの検出信号を正論理化した入力状態(ON=1、OFF=0)をそれぞれ取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行なう、すなわち2.24ms毎に行なうスイッチ監視処理において、前述のポート入力処理において取得した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約10ms(ドア監視処理5回)それぞれ別個に論理和し続け、その結果を使用して1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を判定する。そして、約10msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもONが検出された場合には、該当するスイッチのONと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もONが検出されていない場合には、該当するスイッチのOFFと判定する。この判定の結果と、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドが示す各スイッチの検出状態と、が一致すれば検出状態に変化なしと判定し、一致しなければいずれかのスイッチの検出状態が変化したと判定し、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドを、変化後の検出状態を示すとともに、その時点の各スイッチの有効/無効を示す操作検出コマンドに更新し、操作検出コマンド送信要求を設定して当該操作検出コマンドの送信を命令する。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で128個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行なう。
なお、本実施の形態では、サブCPU91aがタイマ割込処理(サブ)を行なう時間間隔(1.12ms)が、メインCPU41aがコマンドを送信する時間間隔(2.24ms)よりも短い間隔であるため、通常のゲームに伴う動作が行なわれていれば、メインCPU41aから連続してコマンドが送信される場合であっても受信用バッファに格納された未処理のコマンドは、次のコマンドを受信するまでにタイマ割込処理(サブ)によって読み出されることとなり、受信用バッファに未処理のコマンドが複数蓄積されることはなく、メインCPU41aから送信されたコマンドを受信すると、その後最初に行なわれるタイマ割込処理(サブ)によって受信したコマンドは読み出され、コマンドに対応する処理が行なわれる。
制御パターンテーブルには、キャラクタや背景による演出の態様を特定するための複数種類のステージ(たとえば、第1ステージ〜第3ステージ)毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されている。サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されているステージに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行なう。すなわち、サブCPU91aは、受信したコマンドに応じた演出を設定されているステージの種類から特定される態様で実行するように、演出装置の制御を行なうこととなる。本実施の形態における複数種類のステージは、液晶表示器51に表示される背景画像や出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターン等のうち少なくともいずれかの態様が異なるように設定されている。
なお、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出(後述する連続演出を除く)の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施の形態では、演出(後述する連続演出を除く)の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行なうのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
ステージは、所定ゲーム数消化する毎に所定の振分率にしたがってステージが選択されて、RAM91cに設定される。振分率は、たとえば、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選していないときよりも当選しているときの方が特定ステージ(たとえば、第1ステージ)を選択する確率が高くなるように設定されているものであってもよい。これにより、ステージの種類からビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しているか否かを予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
制御パターンテーブルには、特定のコマンド(待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、特別役の当選を示す電源投入コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、サブCPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されているステージに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行なう。
待機コマンドを受信した場合には、デモ演出(デモンストレーション演出)を実行するためのデモパターンが制御パターンとして参照される。なお、特別役の当選を報知するボーナス確定演出が実行されている場合には、デモ演出の実行が禁止されるようになっており、このような状態で待機コマンドを受信してもデモパターンが制御パターンとして参照されることはなく、デモ演出が実行されることもない。
打止状態の発生を示す打止コマンドを受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されるとデモ演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨およびその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。
初期化コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、設定終了コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると設定変更中報知が実行され、その後、設定終了コマンドを受信するとデモ演出が実行されることとなる。
特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を報知するための特別役告知パターンが参照される。すなわち、特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信すると特別役の当選を報知する告知演出が実行されることとなる。なお、特別役の当選を報知する告知演出は、一度実行されると、当該特別役が入賞した旨を示す入賞判定コマンドを受信するまで継続するようになっている。
サブCPU91aは、その起動時にRAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰可能か否かに関わらず、実際に演出を開始する前に、初期化コマンドまたは電源投入コマンドのいずれかを受信するまで待機する。そしてこの状態で初期化コマンドを受信した場合には、RAM91cのデータをクリアする。また、この状態で特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を示す告知演出を実行し、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、電断前の演出状態に復帰可能であれば復帰し、復帰不能であればデモ演出を実行する。また、初期化コマンドまたは電源投入コマンドの受信待ちの状態では、コマンドの受信に基づき演出を実行するタイマ割込処理の実行は許可されないようになっており、他のコマンドを受信した場合でも、受信したコマンドに基づく演出が行なわれることはなく、起動後、初期化コマンドまたは電源投入コマンドを受信して、タイマ割込処理の実行が許可されるまでは、何らの演出も行なわれることはない。
このため、電源投入時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行なわれることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であり、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
また、告知演出は特別役の入賞を示す入賞判定コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるようになっている。このため、特別役が入賞すること、すなわち特別役の当選フラグがクリアされるまでは告知演出が停止することはなく、遊技店によって特別役の当選を維持したまま告知演出を解除することが不可能となるため、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業をより一層効果的に抑止することができる。
また、本実施の形態では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、メインCPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信することで、特別役の当選を示す告知演出を、サブ制御部91が制御する液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置にて実行するようになっており、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが演出装置で報知され、一層判別しやすい状態となるので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を一層確実に防止することができる。
なお、本実施の形態では、サブ制御部91が制御する演出装置にて特別役の当選が報知されるようになっているが、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、メイン制御部41が直接制御するクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13にて特別役の当選を報知するようにしてもよい。また、メイン制御部41が直接制御する電子部品として特別役の当選を報知する告知LEDを設け、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、告知LEDを用いて特別役の当選を報知するようにしてもよい。
サブCPU91aは、ドアコマンドの受信に基づき、前面扉1bが開放されている旨を示すドア開放報知を行なう。詳しくは、サブCPU91aがドアコマンドを受信したときに、その後、100ms経過しても新たにドアコマンドを受信しなかった場合に、受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態を確定検出状態とし、確定検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を行なう。ドア開放報知では、演出効果LED52を点滅させ、液晶表示器51にドア開放報知画面を表示させるとともに、エラー警告音を出力する。そして、その後ドアコマンドを受信し、100ms経過しても新たにドアコマンドを受信せずにドアコマンドが示す検出状態が確定検出状態となり、確定検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止し、もとの演出に復帰する。
また、最後にドアコマンドを受信してから、100ms経過しないうちに新たにドアコマンドを受信したときは、その前に受信したコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態を確定検出状態とせず、新たなドアコマンドの受信後、100ms経過してもさらにドアコマンドを受信しなかった場合に、最後に受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と確定検出状態とし、確定検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を行ない、確定検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止する。
このため、ドア開放報知を行なっていない状態で、ドア開放検出スイッチ25のON(ドア開放)を示すドアコマンドを受信しても、その後100ms以内にドア開放検出スイッチ25のOFF(ドア閉塞)を示すドアコマンドを受信した場合には、ドア開放報知は行なわれず、ドア開放報知を行なっている状態で、ドア開放検出スイッチ25のOFF(ドア閉塞)を示すドアコマンドを受信しても、その後100ms以内にドア開放検出スイッチ25のON(ドア開放)を示すドアコマンドを受信した場合には、ドア開放報知を停止しない。
また、ドアコマンドを受信した後、100ms以内に新たにドアコマンドを受信し、さらにその後100ms以内に新たにドアコマンドを受信した場合など、100ms以内の間隔で連続してドアコマンドを受信した場合には、その間、ドア開放報知の状態は維持し(ドア開放報知を行なっていない状態であれば、ドア開放報知を開始することがなく、ドア開放報知を行なっている状態であれば継続する)、最後に受信したドアコマンドの後、100ms経過した時点で確定した検出状態に基づきドア開放報知の状態を決定し、それまでドア開放報知が行なわれており、かつ確定した検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を継続し、確定した検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止する一方、それまでドア開放報知が行なわれておらず、かつ確定した検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知は行なわず、確定した検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を開始する。
このように本実施の形態では、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放されているか否かの判定は行なわず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉1bが開放されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてドア開放報知を行なうようになっている。
遊技制御基板40などのスロットマシン1の内部の部品に対して何らかの不正行為を行なうには前面扉1bを開放する必要があるが、本実施の形態では、前面扉1bが開放されると、その旨が報知されるため、このような不正を効果的に防止できるとともに、不正がなされても早期に発見することができる。
従来、前面扉の開放を報知するものにおいては、遊技制御手段の制御負荷を軽減するために演出制御手段がエラー報知を行なうにも関わらず、遊技制御手段に入力された信号に基づいて遊技制御手段が前面扉が開放したか否かを判定する必要があり、遊技制御手段の制御負荷を十分に軽減することができない。
これに対して本実施の形態では、メインCPU41aがドア開放検出スイッチ25の検出状態を約100ms毎に監視し、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した際に、変化後の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放されているか否かの判定は行なわず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉1bが開放されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてドア開放報知を行なうようになっているため、メインCPU41aは、前面扉1bの開放を報知するにあたって、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放しているか否かの判定(ドア開放検出スイッチ25のチャタリング防止判定など)を行なう必要がなく、メインCPU41aの制御負荷を軽減することができる。
また、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化していない場合でも、メインCPU41aの起動時および1ゲーム終了時には、その時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信するので、サブCPU91aが変化時のドアコマンドを取りこぼした場合であっても、起動時および1ゲーム終了時には必ずドア開放検出スイッチ25の検出状態を取得できるため、このように変化時のドアコマンドを取りこぼした後、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化しない場合でも、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の変化がドア開放報知に反映されない状態が継続してしまうことを防止できる。
また、メインCPU41aは、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、ドアコマンドの送信が要求された場合(ドアコマンド送信要求2が設定されている場合)には、原則として通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドよりもドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっており、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔と、ドアコマンドの送信間隔と、の誤差を極力抑えられるようになっている。
なお、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドの送信待ち(遅延中)の状態では、ドアコマンドよりも遅延中の通常コマンドを優先して送信するようになっており、既に遅延時間の計時を開始しているにも関わらず、それに割り込むことによって遅延制御が複雑化してしまうことがない。また、電源投入コマンドおよび初期化コマンドについては、ドアコマンドを含む全てのコマンドよりも優先して送信するようになっており、他のコマンドを先に送信することによりサブCPU91aの復帰が遅れてしまうことがない。
また、本実施の形態では、ドアコマンドの送信を命令するドアコマンド送信要求2が一度設定されると、当該命令に基づくドアコマンドが送信されるまで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化してもドアコマンドが更新されないようになっており、電源投入コマンドまたは初期化コマンドの送信待ちの状態においてドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合にも、ドアコマンドが未送信のまま上書きされてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、通常コマンド送信用バッファとは別個にドアコマンド送信用バッファが設けられており、ドアコマンドを通常コマンドよりも優先して送信する場合に、その送信管理が煩雑となってしまうことがない。
また、本実施の形態では、ドアコマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納するのに対して、通常コマンドは、基本処理において送信用バッファに格納する構成であるため、ドアコマンドと通常コマンドとを同一の送信用バッファに格納する場合には、通常コマンドを送信用バッファに格納する際に割込を禁止する必要があり(通常コマンドを送信用バッファに格納している最中に割り込んでドアコマンドが格納されると、処理中の通常用コマンドが上書きされてしまううえに、復帰後にさらにドアコマンドが部分的に上書きされてしまうなどの不具合がある)、このような構成とした場合には、通常コマンドを格納する毎に割込が禁止され、リールの回転のブレやメダルの払出時のブレが発生するなど、他の制御に影響を及ぼす虞があるが、上記のように通常コマンド送信用バッファとは別個にドアコマンド送信用バッファが設けられることで、ドアコマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納し、通常コマンドを基本処理において送信用バッファに格納する構成としても、通常コマンドを格納する際に割込を禁止する必要がなくなり、上記のような不具合を解消することができる。
また、本実施の形態では、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔がドア開放検出スイッチ25の監視間隔が、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも長い約100msに設定されており、これにより、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合でも、ドアコマンドが送信された後、次のドアコマンドが送信されるまでの間に、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを少なくとも1つ以上送信することが可能となり、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしないようになっている。
サブCPU91aは、操作検出コマンドの受信に基づいて1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の操作がなされたか否かを判定する。詳しくは、サブCPU91aが操作検出コマンドを受信したときに、その後、100ms経過しても新たに操作検出コマンドを受信しなかった場合に、受信した操作検出コマンドが示す各スイッチの検出状態を確定検出状態とし、前回の確定検出状態と比較していずれかのスイッチがOFFの状態からONの状態に変化していれば、該当するスイッチが操作された旨を判定し、いずれかのスイッチがOFFの状態からONの状態に変化していれば、該当するスイッチの操作が解除された旨を判定する。
このため、操作検出コマンドを受信し、いずれかのスイッチの検出状態が変化している場合でも、その後100ms以内に、変化前と同じ検出状態を示す操作検出コマンドを受信した場合には、スイッチの操作またはその操作の解除は判定されない。
このように本実施の形態では、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態、すなわちON/OFF、これらスイッチが遊技の進行上、有効な状態であるか、無効な状態であるか、を示す操作検出コマンドが、これらスイッチの検出状態が変化したときに、これらスイッチの操作の受付が遊技の進行上、有効な期間であるか、無効な期間であるか、に関わらず送信されるようになっており、サブCPU91aもメインCPU41aが検出した操作を、その操作が有効に操作されたか否かに関わらず特定できるので、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の操作が有効になされて遊技の制御が進行するタイミングと一致するタイミングに加えて、これらのスイッチの操作が無効な状態で操作された場合、すなわち遊技の進行の制御に直接関わらないタイミングで演出を実行することが可能となる。
すなわち演出用の操作を行なうために、新たな検出手段を搭載せずとも、本来であればゲームを進行させるために搭載され、メインCPU41aが検出する操作手段を用いて、これら操作手段がゲームの進行上は無効化されている状態であっても演出用の操作を行なうことが可能となり、サブCPU91aは、これら操作手段の操作を利用して演出を実行できるので、演出のタイミングに多様性を持たせることができる。
また、操作検出コマンドから各スイッチの操作が有効な状態であるか、無効な状態であるか、を特定できるようになっており、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、スイッチの操作の受付が有効な期間にされているか否かに応じて適切な演出を実行することができる。
また、メインCPU41aは、操作検出コマンドを送信するにあたり、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を示す操作検出コマンドを送信するのみで、その検出状態からスイッチが操作されているか否かの判定は行なわず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信した操作検出コマンドが示す検出状態に基づいて1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10が操作されているか否かの判定を行ない、その判定結果に基づいてこれらスイッチの操作状況を把握できるようになっているため、メインCPU41aは、操作検出コマンドを送信するにあたって、無効な期間にあるスイッチ、すなわち遊技の進行制御上は関係のないスイッチについてまで操作されているか否かの判定(チャタリング防止判定など)を行なう必要がなく、メインCPU41aの制御負荷を軽減することができる。
また、メインCPU41aは、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、操作検出コマンドの送信が要求された場合(操作検出コマンド送信要求が設定されている場合)、またはドアコマンドの送信と操作検出コマンドの送信が同時に要求された場合には、原則として操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドよりも通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンド、またはドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっており、操作検出コマンドの送信によって通常コマンドやドアコマンドの送信が遅れてしまうことがない。
なお、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信待ち(遅延中)の状態で通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納された場合、またはドアコマンドの送信が要求された場合には、遅延中の操作検出コマンドを優先して送信するようになっており、既に遅延時間の計時を開始しているにも関わらず、それに割り込むことによって遅延制御が複雑化してしまうことがない。
また、本実施の形態では、操作検出コマンドの送信を命令する操作検出コマンド送信要求が一度設定されると、当該命令に基づく操作検出コマンドが送信されるまで、いずれかのスイッチの検出状態が変化しても操作検出コマンドが更新されないようになっており、操作検出コマンドが未送信のまま上書きされてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、通常コマンド送信用バッファおよびドアコマンド送信用バッファとは別個に操作検出コマンド送信用バッファが設けられており、通常コマンドやドアコマンドを操作検出コマンドよりも優先して送信する場合に、その送信管理が煩雑となってしまうことがない。
また、本実施の形態では、操作検出コマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納するのに対して、通常コマンドは、基本処理において送信用バッファに格納する構成であるため、操作検出コマンドと通常コマンドとを同一の送信用バッファに格納する場合には、通常コマンドを送信用バッファに格納する際に割込を禁止する必要があり(通常コマンドを送信用バッファに格納している最中に割り込んで操作検出コマンドが格納されると、処理中の通常用コマンドが上書きされてしまううえに、復帰後にさらに操作検出コマンドが部分的に上書きされてしまうなどの不具合がある)、このような構成とした場合には、通常コマンドを格納する毎に割込が禁止され、リールの回転のブレやメダルの払出時のブレが発生するなど、他の制御に影響を及ぼす虞があるが、上記のように通常コマンド送信用バッファとは別個に操作検出コマンド送信用バッファが設けられることで、操作検出コマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納し、通常コマンドを基本処理において送信用バッファに格納する構成としても、通常コマンドを格納する際に割込を禁止する必要がなくなり、上記のような不具合を解消することができる。
サブCPU91aとタッチパネルコントローラ99とは、シリアル通信にてデータの送受が可能に接続されている。
サブCPU91aは、起動時にタッチパネルコントローラ99に対してハードウェアリセットを命令して、タッチパネルコントローラ99を初期化させるとともに、初期化の終了に伴いタッチパネルコントローラ99から送信されたステータスレポートを解析し、異常がなければシステムオンコマンドを送信し、タッチパネルコントローラ99のシステムを起動させる。これに伴い、タッチパネルコントローラ99は、タッチ操作を検出可能な状態に移行する。
また、サブCPU91aは、起動時以外でも、タッチパネルコントローラ99に対して送信したコマンドに対する応答が一定時間経過しても返信されない場合に、起動時と同様にハードウェアリセットを命令してタッチパネルコントローラ99のシステムを再起動させるようになっている。
タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、60秒間連続して発光装置56a、56bからのいずれかのビームが遮蔽されたときに、該当するビーム座標を不良ビームと判定し、それ以後、不良ビームとして判定したビーム座標でのタッチ操作の検出を無効化し、有効化されているビームのみでタッチ操作の検出を行なうようになっている。その後、発光装置56a、56bからの遮蔽状態が解除された場合には、無効化されたビーム座標でのタッチ操作の検出を再び有効化するようになっている。
このようにタッチパネルコントローラ99では、60秒間連続して発光装置56a、56bからのいずれかのビームが遮蔽された場合に不良ビームと判定し、該当するビーム座標を無効化するようになっており、受光装置57a、57bや発光装置56a、56bが破損している場合、固形物が付着している場合、物が置かれている場合などによって不良ビームが生じても、不良ビームのみ無効化され、有効なビームによってタッチ操作を検出できるため、不良ビームが生じてもタッチパネルを正常に機能させることが可能であり、正常なビームによってタッチ操作を検出することができるにも関わらず、タッチパネルが使用できなくなってしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、不良ビームと判定され、無効化されたビーム座標は、発光装置56a、56bからの遮蔽状態が解除された場合に有効化され、自動的に復旧するようになっているが、たとえば、タッチパネルコントローラ99のハードウェアリセットなどを契機に復旧させるようにしてもよい。
また、サブCPU91aは、1秒毎に不良ビーム解析要求コマンドを送信する。タッチパネルコントローラ99は、不良ビーム解析要求コマンドを受信すると、発光装置56a、56bからのビームのうち遮蔽されているビームおよびその遮蔽時間を示すレポートを返信する。そして、サブCPU91aは、タッチパネルコントローラ99から返信されたレポートが、10秒以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在する旨を示す場合に、液晶表示器51に、「ものをどけてください」と表示し、タッチパネル上の物の除去を促す報知を行なう。
このように発光装置56a、56bからのビームのうち一定時間以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在する場合、すなわち何らかの物体がタッチパネル上に位置する可能性がある場合に、物の除去を促す報知が行なわれるため、これら物が置かれていることなどによる不良ビームを早期に発見し解消することができる。
また、不良ビームに伴うビーム座標が無効化されるまでの時間よりも早い段階で物の除去を促す報知が行なわれるので、ビーム座標が無効化される前に、不良ビームの原因を取り除くことが可能となる。
なお、サブCPU91aは、物の除去を促す報知を行った後、10秒以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在しない旨を示すレポートをタッチパネルコントローラ99から返信されたとき、すなわち物が除去されて不良ビームが解消された場合、または一定時間(30秒)経過したとき、すなわち物が置かれっぱなしの場合や受光装置57a、57bや発光装置56a、56bが破損している場合には、報知を停止する。
本実施の形態の演出制御基板90は、出荷前にコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続することにより、演出制御基板90に搭載された各部の動作試験を行なえるようになっている。
動作試験では、コマンドシミュレータにて動作させる部品およびその動作態様を指定した検査コマンドを送信する。
本実施の形態のスロットマシン1には、サブ制御部91が制御するLED、ランプ、冷陰極管などの電飾部品、スピーカ、液晶表示器51、タッチパネルが搭載されており、出力ポートとその出力ポートに対応する部品およびその動作態様を検査コマンドにて指定することで、指定された部品の動作を検査することが可能である。検査コマンドは2バイトから構成されており、1バイト目で出力ポートを指定し、2バイト目で動作させる部品およびその動作態様を指定する。
電飾部品の動作を検査する検査コマンドでは、動作態様として点灯、消灯を指定するとともに、さらに電飾部品が複数色の点灯が可能な部品であれば、さらにその点灯色も指定することが可能である。
スピーカの動作を検査する検査コマンドでは、動作態様として左のみ、右のみ左右両方からの出力、出力される音の種類、音声ROM(スピーカから出力される音声データが格納されるROM)のROMチェックを指定することが可能である。
液晶表示器51の動作を検査する検査コマンドでは、動作態様としてカラーバーの表示、赤表示、緑表示、青表示、白表示、黒表示、静電試験用画面の表示、CGROM(液晶表示器51に表示される画像データ(CGデータ)が格納されるROM)のROMチェック、液晶表示器51の表示領域チェック、CGROMに格納された画像データA〜Dの表示、VRAMのチェックを指定することが可能である。
タッチパネルの動作を検査する検査コマンドでは、動作態様としてタッチパネルの不良ビームのチェック、タッチパネルの動作チェックを指定することが可能である。なお、タッチパネルの不良チェックを指定した場合には、同時に音声ROMおよびCGROMのROMチェックも同時に指定される。
その他の検査コマンドとしてボーナス演出のバックアップを確認するための検査コマンドがあり、この検査コマンドでは、ボーナス中画面の表示、ボーナス中の電飾部品の動作、ボーナス中のBGM出力が指定される。
1つの検査コマンドでは、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する部品および動作態様のみを指定することが可能であり、出力ポートの異なる部品を同時に動作させて検査する場合には、それぞれの出力ポートを指定した検査コマンドを連続して送信する。このため、全ての電飾部品を動作させる試験を行なうだけでも、本実施の形態では、40の検査コマンドを連続して送信する必要があり、さらに電飾部品以外の部品の動作も同時に試験を行なう場合には、その組合せに応じて最大128の検査コマンドを連続して送信する必要がある。
なお、コマンドシミュレータでは、複数の電飾部品の動作を指定する検査コマンド、電飾部品の動作を指定する検査コマンドとスピーカの動作を指定する検査コマンド、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンド、スピーカの動作を指定する検査コマンドと液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドをそれぞれ同時に送信することはできるが、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドとそれとは異なる液晶表示器51の動作を指定する検査コマンド、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドとタッチパネルの動作を指定する検査コマンドなど、同時に実施することができない動作を指定する動作コマンドを同時に送信することはできないようになっている。
前述のように通常のゲームに伴う動作が行なわれていれば、メインCPU41aから連続してコマンドが送信される場合であっても受信用バッファに格納された未処理のコマンドは、次のコマンドを受信するまでにタイマ割込処理(サブ)によって読み出されるので、受信用バッファに未処理のコマンドが複数蓄積されることはないが、コマンドシミュレータによる動作試験では、最大128の検査コマンドが連続して送信される可能性があるため、RAM91cの受信バッファには、128個のコマンドを格納可能な領域が設けられている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信バッファに未処理のコマンドが格納されているか否か判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、受信バッファから最も早い段階で受信したコマンドを読み出し、読み出したコマンドが検査コマンドであるか否かを判定する。この結果、読み出したコマンドが検査コマンドである場合には、検査コマンドが指定する部品およびその動作態様を特定し、特定した部品を特定した動作態様にて動作させる。これによりコマンドシミュレータから送信した検査コマンドに基づく動作状況を外部から確認できるようになっている。
サブCPU91aは、電飾部品の動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、検査コマンドが指定する電飾部品およびその点灯、消灯、点灯色など動作態様を特定し、該当する電飾部品を指定された動作態様にて動作させる。
また、サブCPU91aは、スピーカの動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、左のみ、右のみ左右両方からの出力、出力される音の種類、音声ROMのROMチェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、スピーカを指定された動作態様にて動作させる。特に、音声ROMのROMチェックが指定された場合には、音声ROMに格納されている確認用データとROM91bに格納されているデータとを照合し、一致するか否かの結果を液晶表示器51に表示させる。
また、サブCPU91aは、液晶表示器51の動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、カラーバーの表示、赤表示、緑表示、青表示、白表示、黒表示、静電試験用画面の表示、CGROMのROMチェック、液晶表示器51の表示領域チェック、CGROMに格納された画像データA〜Dの表示、VRAMのチェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、液晶表示器51を指定された動作態様にて動作させる。特に、CGROMのROMチェックが指定された場合には、音声ROMのROMチェックと同様に、CGROMに格納されている確認用データとROM91bに格納されている格納されているデータとを照合し、一致するか否かの結果を液晶表示器51に表示させる。また、液晶表示器51の表示領域チェックが指定された場合には、表示可能領域を示す画像を液晶表示器51に表示させる。また、VRAMチェックが指定された場合には、メモリ領域にVRAMを展開し、VRAMチェック用の画像を液晶表示器51に表示させる。
また、サブCPU91aは、タッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、タッチパネルの不良ビームのチェック、タッチパネルの動作チェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、タッチパネルおよび液晶表示器51を指定された動作態様にて動作させる。特に、タッチパネルの不良ビームのチェックが指定された場合には、タッチパネルコントローラ99に対して不良ビーム解析要求コマンドを送信し、返信されたレポートに基づいて60秒以上遮蔽されているビームが存在するか否かを判定し、60秒以上遮蔽されているビームが存在する場合には、遮蔽されているビームに対応させて液晶表示器51に赤いラインを表示させる。また、タッチパネルの不良ビームのチェックが指定された場合には、併せて音声ROMおよびCGROMのROMチェックも行なう。また、タッチパネルの動作チェックには2種類あり、動作チェック1が指定された場合には、タッチパネルを全面有効にし、液晶表示器51に「触れてください」というテロップを表示させるとともに、タッチ操作が検出されるまで新たなコマンドの受信を禁止する。動作チェック2が指定された場合には、タッチパネルを全面有効にし、液晶表示器51には64分割した画面を表示し、タッチ操作が検出されたコマの色を変化させる。この場合も、タッチ操作が検出されるまで新たなコマンドの受信を禁止する。
また、サブCPU91aは、ボーナス演出のバックアップを検査する検査コマンドを受信した場合に、検査コマンドが指定する部品および動作態様を特定し、液晶表示器51、スピーカ、電飾部品を指定された動作態様にて動作させる。
このように、サブCPU91aは、検査コマンドの受信に基づき、検査コマンドが指定する部品およびその動作態様を特定し、特定した部品を特定した動作態様にて動作させるようになっており、これによりコマンドシミュレータから送信した検査コマンドに基づく動作状況を外部から確認できるようになっている。
一般的に演出制御手段は、遊技制御手段の送信バッファと同数の受信バッファを有しており、かつ送信バッファの数と受信バッファの数は、通常の遊技を想定してオーバーフローしない程度の数とされているため、通常に遊技を行なっている分には、受信バッファ以上の数のコマンドが連続して送信されるようなことはなく、遊技制御手段から送信されたコマンドがオーバーフローしてしまうことはない。しかしながら、前述のような開発中や出荷前に演出制御手段が正常に動作するか否かを検査するための動作試験においては、試験用の遊技制御手段を演出制御手段に接続して大量のコマンドを連続して送信することで、動作試験の効率を高めることが可能となるが、上記のように受信バッファの数が送信バッファの数と同数であると、動作試験時に大量のコマンドを送信すると、受信バッファがオーバーフローしてしまい、正確に動作試験を行なえなくなってしまう虞がある。このため、動作試験時に連続して送信されるコマンドの数または送信間隔を多く取る必要があり、その結果、動作試験の効率を十分に高めることができないという問題が生じる。
これに対して本実施の形態では、サブ制御部91がメイン制御部41より受信したコマンドを格納する受信用バッファに、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドが格納される通常コマンド送信用バッファが有するコマンドの格納領域よりも多くの数のコマンドを格納可能な格納領域が設けられている。これにより、コマンドシミュレータなどの動作試験用基板を演出制御基板90に接続して動作試験を行なう場合において、連続して検査コマンドを送信する場合にも、一度に送信できる検査コマンドの数や送信間隔が、メイン制御部41に設けられた通常コマンド送信用バッファの格納領域、すなわち通常のゲームを想定してオーバーフローしない程度の数分割り当てられた格納領域の数(本実施の形態では16個のコマンド)に応じて制限されることがなく、受信用バッファの格納領域の限界(本実施の形態では128個のコマンド)まで大量の検査コマンドを連続して送信することが可能となるため、動作試験の効率を効果的に高めることができる。
また、本実施の形態では、検査コマンド毎に、複数ある電飾部品、液晶表示器51、タッチパネルなどの演出用部品を個別に指定して動作試験を行なうことができるようになっており、これら複数ある電飾部品、液晶表示器51、タッチパネルなどの演出用部品をそれぞれ指定する検査コマンドを送信することで、それぞれの演出用部品が正常に動作するか否かを正確に検査することができる。
また、本実施の形態では、スロットマシン1で動作試験を行なう場合に、1つの検査コマンドで、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する演出用部品およびその動作態様のみを指定することが可能であるため、出力ポートの数を基準にしてそれよりも多い数のコマンドを格納可能な格納領域が受信用バッファの格納領域に設けられており、全ての演出用部品の動作試験を一括して行なう場合に、それぞれの出力ポートに対応する検査コマンドを連続して送信した場合でも、受信用バッファがオーバーフローすることがないため、一層効率的に動作試験を行なうことができる。
なお、本実施の形態では、1つの検査コマンドで、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する演出用部品およびその動作態様のみを指定することが可能となっているが、1つの検査コマンドで、1つの演出用部品およびその動作対応のみを指定可能としてもよく、この場合には、演出用部品の数よりも多い数のコマンドを格納可能な格納領域を受信用バッファに設けることで、全ての演出用部品の動作試験を一括して行なう場合に、それぞれの演出用部品に対応する検査コマンドを連続して送信した場合でも、受信用バッファがオーバーフローすることがないため、一層効率的に動作試験を行なうことができる。
また、本実施の形態のようにタッチパネルなど演出用の操作手段の操作に応じて演出制御手段が演出の制御を行なう遊技機において、演出用の操作手段の操作の検出状況を検査する必要がある場合には、操作が検出される前に誤って次の検査コマンドを送信してしまうと、演出用の操作手段の操作の検出を待たずに、次の検査コマンドを受信して、次の動作試験に移行してしまい、演出用の操作手段の操作の検出状況の検査を正常に行なえなくなってしまうという問題が生じる。
これに対して本実施の形態のサブCPU91aは、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドを受信して、タッチパネルの動作チェックを行なう場合には、コマンド受信割込処理を、タッチ操作が検出されるまでの間禁止し、この間は、新たなコマンドを受信しないようになっており、この間に新たなコマンドが送信された場合でも、タッチ操作が検出され、動作チェックが完了するまでは、新たなコマンドは受信されず、当該コマンドに基づく処理が行なわれないようになっている。このため、タッチパネルの動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合にも、タッチパネルの動作チェックを検査を正常に行なうことができる。
また、サブCPU91aは、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドを受信した後、タッチ操作が検出されるまでの間は、コマンド受信割り込み処理が禁止されるのみならず、受信用バッファに格納されているコマンドの読み出しも行なわないようになっており、既にコマンドを受信し、受信したコマンドが受信用バッファに格納されている場合であっても、タッチ操作が検出され、動作チェックが完了するまでは、受信用バッファに格納されているコマンドに基づく処理も行なわれないようになっている。このため、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドと連続して他の検査コマンドが送信された場合にも、タッチパネルの動作チェックの検査を正常に行なうことができる。
なお、本実施の形態では、演出操作手段としてタッチパネルを適用しているが、タッチパネル以外の演出操作手段、たとえば、ボタンやダイアルなどを適用してもよく、タッチパネル以外の演出操作手段以外の動作チェックを行なう場合にも、上記と同様に演出操作手段の操作が検出されるまでコマンドの受信を禁止することで、動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合にも、動作チェックを検査を正常に行なうことができるし、演出操作手段の操作が検出されるまで受信用バッファに格納されているコマンドの読み出しを行なわないことで、動作チェックを指定する検査コマンドと連続して他の検査コマンドが送信された場合にも、動作チェックの検査を正常に行なうことができる。
図14は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図15は、抽選対象役の組合せおよび抽選対象役として読み出される遊技状態について説明するための図である。なお、本実施の形態におけるスロットマシンは、後述するRT1中に規定ゲーム数消化したときや前述した初期化0が行なわれたときに制御される初期遊技状態、リプレイの当選確率が変更されるRT、およびボーナス入賞により制御されるボーナスのいずれかに制御される。また、RTは、ボーナス終了後に制御されるRT1、特定のリプレイ入賞により制御されるRT2およびRT3、ボーナス内部当選したときに制御されるRT4およびRT5を含む。RT1は、後述するように遊技の大半を占める遊技状態であるため、通常遊技状態ともいう。
まず、図14を参照して、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明する。入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、およびレギュラーボーナスが含まれる。
ビッグボーナス(1)は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、入賞ラインのいずれかに「網7−網7−網7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(3)は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)〜(3)のうちいずれかに入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
ビッグボーナスに制御されているときには、当該ビッグボーナスが終了するまで、レギュラーボーナスに繰り返し制御される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、入賞したビッグボーナスの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、ゲームが開始されるときにレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定されていないときに、繰り返しレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定される。
ビッグボーナス(1)および(2)は、451枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。これに対し、ビッグボーナス(3)は、286枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
ビッグボーナス(1)に内部当選してから入賞するまでは、RT5に遊技状態が制御される。これに対し、ビッグボーナス(2)および(3)のいずれかに内部当選してから、当該ビッグボーナスに入賞するまでは、RT4に遊技状態が制御される。RT4およびRT5では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。また、RT4またはRT5に制御されているときには、リプレイ(2)やリプレイ(3)に入賞したとしてもRT2やRT3に制御せず、当該RT4またはRT5への制御が維持される。
また、ビッグボーナスが入賞したとき、ビッグボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
また、ビッグボーナスが終了した後は、予め定められた終了条件が成立するまでRT1に遊技状態が制御される。ビッグボーナスが終了した後に制御されるRT1は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、後述するリプレイ(2)やリプレイ(3)に入賞するか、規定ゲーム数としての1000ゲーム消化するまで継続して制御される。いずれかのリプレイに当選する確率は、RT1と初期遊技状態とで同じ確率となるように設定されている。一方、リプレイ(2)やリプレイ(3)のいずれかに当選する確率は、RT1であるときよりも初期遊技状態であるときの方が高確率となるように設定されている。RT1中にリプレイ(2)に入賞するとRT2に制御される。RT1中にリプレイ(3)に入賞するとRT3に制御される。RT1中にリプレイ(2)入賞、リプレイ(3)入賞、およびボーナス当選のいずれも生じることなく規定ゲーム数消化したときには、初期遊技状態に制御される。
レギュラーボーナスは、入賞ラインのいずれかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナスが入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。
レギュラーボーナス入賞した場合には、12ゲーム消化するかまたは8回入賞するまでレギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
レギュラーボーナスに内部当選してから、該当選したレギュラーボーナスが入賞するまでは、前述したRT5に遊技状態が制御される。
また、レギュラーボーナスが入賞したとき、レギュラーボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にレギュラーボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。
また、レギュラーボーナスが終了した後は、予め定められた終了条件が成立するまでRT1に遊技状態が制御される。レギュラーボーナスが終了した後に制御されるRT1は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、後述するリプレイ(2)やリプレイ(3)に入賞するか、規定ゲーム数としての800ゲーム消化するまで継続して制御される。
RT1は、ビッグボーナスが終了した後には最大1000ゲーム消化するまで、レギュラーボーナスが終了した後には最大800ゲーム消化するまで制御されるため、遊技の大半を占める遊技状態であるといえる。
後述する内部抽選においてビッグボーナスおよびレギュラーボーナスのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナスやレギュラーボーナスを構成する図柄(「黒7」、「網7」、「白7」)は、各々、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、1枚役(1)、1枚役(2)、メロン、黒イチゴ、ブドウが含まれる。1枚役(1)は、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−網7−網7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役(2)は、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−白7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役(1)、1枚役(2)が入賞すると1枚メダルが払い出される。
1枚役(1)および1枚役(2)各々を構成する左図柄の「ブドウ」は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されている。これに対し、1枚役(1)を構成する中・右図柄の「網7」は、中リール2Cおよび右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。また、1枚役(2)を構成する中図柄の「白7」および右図柄の「黒7」各々は、中リール2Cおよび右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。よって、1枚役(1)、1枚役(2)については、当選していても、ストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、入賞させることができない役といえる。
また、1枚役(1)を構成する中図柄の「網7」と、1枚役(2)を構成する中図柄の「白7」とは、図3の中リール2Cの配列に示されるように、7コマ以上離れて配置されている。同様に、1枚役(1)を構成する右図柄の「網7」と、1枚役(2)を構成する右図柄の「黒7」とは、7コマ以上離れて配置されている。すなわち、1枚役(1)を入賞させるための適正なタイミングと、1枚役(2)を入賞させるための適正なタイミングとに、重複するタイミングが存在しないように構成されている。すなわち、1枚役(1)および1枚役(2)双方を入賞可能となる共通の停止操作タイミングが存在しない。このため、1枚役(1)または1枚役(2)に当選しているときにおいて、遊技者が1枚役に当選していると仮定して停止操作したとしても、1/2の確率で取りこぼすこととなる。
メロンは、入賞ラインのいずれかに「メロン−メロン−メロン」または「メロン−メロン−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロンが入賞すると12枚メダルが払い出される。メロンを構成する図柄(「メロン」、右リール2Rにおける「BAR」)は、各リールにおいて5コマ以内に配置されていない。よって、メロンについては、当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、入賞させることができない役といえる。
黒イチゴは、リール2Rについて入賞ラインのいずれかに「黒イチゴ」の図柄が導出されることにより入賞となり、1枚のメダルが払い出される。なお、「黒イチゴ」の図柄が右リール2Rの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L5または入賞ラインL3、L4の2本の入賞ラインに黒イチゴが揃うこととなり、2本の入賞ライン上で黒イチゴに入賞したこととなるので、2枚のメダルが払い出される。
黒イチゴを構成するリール2Rの図柄(「黒イチゴ」)は、リール2Rにおいて7コマ以内に配置されていないため、「黒イチゴ」を引き込み可能な適正なタイミングでストップスイッチ8Rを操作しなければ当選していても入賞しない役といえる。
ブドウは、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウが入賞すると10枚メダルが払い出される。ブドウを構成する図柄(「ブドウ」)は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、ブドウについては、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。本実施の形態のブドウについては、内部抽選において当選する当選率が小役の中で最も高くなるように、判定値数が設定されている。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ(1)、リプレイ(2)、およびリプレイ(3)が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ(1)は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−バナナ」、「BAR−バナナ−バナナ」、および「黒7−バナナ−バナナ」の組合せのうちいずれかが揃ったときに入賞となる。リプレイ(1)を構成する図柄(左リール2Lにおいては「バナナ」、「BAR」、「黒7」のいずれか、中リール2Cおよび右リール2Rにおいては「バナナ」)は、各リールにおいて5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ(1)については、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
リプレイ(2)は、入賞ラインのいずれかに「メロン−ブドウ−ブドウ」の組合せのうちいずれかが揃ったときに入賞となる。リプレイ(2)を構成する左図柄(「メロン」)は、左リール2Lにおいて7コマ以内に配置されており、リプレイ(2)を構成する中・右図柄(「ブドウ」)は、各々、中リール2Cおよび右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ(2)については、左リール2Lを第1停止させる限り、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
リプレイ(2)に入賞したときには、リプレイ(3)に入賞するか、ボーナスに当選するまで、RT2に遊技状態が制御される。なお、リプレイ(2)に入賞した場合であっても、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選することによりRT4またはRT5に制御されている場合には、RT2への制御を行なうことなく、当該RT4またはRT5への制御が継続して行なわれる。RT2では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。
リプレイ(3)は、入賞ラインのいずれかに「イチゴ−ブドウ−ブドウ」の組合せのうちいずれかが揃ったときに入賞となる。リプレイ(3)を構成する左図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて7コマ以内に配置されており、リプレイ(3)を構成する中・右図柄(「ブドウ」)は、各々、中リール2Cおよび右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ(3)については、左リール2Lを第1停止させる限り、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
リプレイ(3)に入賞したときには、ボーナスに当選するまでRT3に遊技状態が制御される。なお、リプレイ(3)に入賞した場合であっても、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選することによりRT4またはRT5に制御されている場合には、RT3への制御を行なうことなく、当該RT4またはRT5への制御が継続して行なわれる。RT3では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。
次に、図15を参照して、抽選対象役の組合せおよび抽選対象役として読み出される遊技状態について説明する。本実施の形態では、遊技状態が、初期遊技状態、RT1〜RT5、RBのいずれであるかによって抽選対象役の組合せが異なる。なお、ビッグボーナスおよびレギュラーボーナスは、抽選対象役として後述する小役やリプレイを含む複数の入賞役各々と同時に読出されて、重複して当選し得る。図15においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図15においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。また、図15の○印の下に示す数値は、リプレイ(1)、リプレイ(1)+(2)、リプレイ(1)+(3)各々の判定値数を示す。本実施の形態におけるリプレイ(1)、リプレイ(1)+(2)、リプレイ(1)+(3)各々の判定値数は、設定値1〜6において共通の判定値数が設定されている。なお、図15では、抽選対象役としてリプレイの判定値数についてしか示されていないが、その他の抽選対象役についても、たとえば、遊技状態、賭数、および設定値に応じて判定値数が定められており、当該判定値数を用いて内部抽選が行なわれる。
遊技状態が初期遊技状態またはRT1であるときには、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+A群の各役、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+B群の各役、ビッグボーナス(3)、ビッグボーナス(3)+B群の各役、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+A群の各役、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウ、リプレイ(1)、リプレイ(1)+リプレイ(2)、リプレイ(1)+リプレイ(3)が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
なお、ビッグボーナス(1)およびレギュラーボーナスは、各々、A群の各役と同時に読み出されて当選し得る。A群の各役とは、1枚役(1)、1枚役(2)、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウ、およびリプレイ(1)の各々をいう。よって、ビッグボーナス(1)+A群の各役とは、ビッグボーナス(1)+1枚役(1)、ビッグボーナス(1)+1枚役(2)、ビッグボーナス(1)+メロン、ビッグボーナス(1)+メロン+1枚役(1)、ビッグボーナス(1)+メロン+1枚役(2)、ビッグボーナス(1)+黒イチゴ、ビッグボーナス(1)+ブドウ、ビッグボーナス(1)+リプレイ(1)各々の組合せが読み出されて内部抽選が行なわれることを示す。また、レギュラーボーナス+A群の各役とは、レギュラーボーナス+1枚役(1)、レギュラーボーナス+1枚役(2)、レギュラーボーナス+メロン、レギュラーボーナス+メロン+1枚役(1)、レギュラーボーナス+メロン+1枚役(2)、レギュラーボーナス+黒イチゴ、レギュラーボーナス+ブドウ、レギュラーボーナス+リプレイ(1)各々の組合せが読み出されて内部抽選が行なわれることを示す。
これに対し、ビッグボーナス(2)およびビッグボーナス(3)は、各々、B群の各役と同時に読み出されて当選し得る。B群の各役とは、1枚役(1)、1枚役(2)、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウ、リプレイ(1)、リプレイ(1)+リプレイ(2)、リプレイ(1)+リプレイ(3)の各々をいう。よって、ビッグボーナス(2)+B群の各役とは、ビッグボーナス(2)+1枚役(1)、ビッグボーナス(2)+1枚役(2)、ビッグボーナス(2)+メロン、ビッグボーナス(2)+メロン+1枚役(1)、ビッグボーナス(2)+メロン+1枚役(2)、ビッグボーナス(2)+黒イチゴ、ビッグボーナス(2)+ブドウ、ビッグボーナス(2)+リプレイ(1)、ビッグボーナス(2)+リプレイ(1)+リプレイ(2)、ビッグボーナス(2)+リプレイ(1)+リプレイ(3)各々の組合せが読み出されて内部抽選が行なわれる。また、ビッグボーナス(3)+B群の各役とは、ビッグボーナス(3)+1枚役(1)、ビッグボーナス(3)+1枚役(2)、ビッグボーナス(3)+メロン、ビッグボーナス(3)+メロン+1枚役(1)、ビッグボーナス(3)+メロン+1枚役(2)、ビッグボーナス(3)+黒イチゴ、ビッグボーナス(3)+ブドウ、ビッグボーナス(3)+リプレイ(1)、ビッグボーナス(3)+リプレイ(1)+リプレイ(2)、ビッグボーナス(3)+リプレイ(1)+リプレイ(3)各々の組合せが読み出されて内部抽選が行なわれる。
遊技状態がRT2であるときには、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+A群の各役、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+B群の各役、ビッグボーナス(3)、ビッグボーナス(3)+B群の各役、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+A群の各役、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウ、リプレイ(1)、リプレイ(1)+リプレイ(3)が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT3であるときには、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+A群の各役、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+B群の各役、ビッグボーナス(3)、ビッグボーナス(3)+B群の各役、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+A群の各役、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウ、リプレイ(1)が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT4またはRT5であるときでビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しているとき(以下、ボーナス当選中のRT4またはRT5ともいう)には、1枚役(1)、1枚役(2)、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウ、リプレイ(1)、リプレイ(1)+リプレイ(2)、リプレイ(1)+リプレイ(3)が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。なお、遊技状態がRT4またはRT5であるときでビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選している場合には、ビッグボーナスやレギュラーボーナスを含む抽選対象役の組合せを内部抽選の対象役として読み出されない。
遊技状態がRT4またはRT5であるときでかつ設定変更が行なわれることによりビッグボーナスやレギュラーボーナスの当選フラグが初期化されているとき(以下、設定変更後のRT4またはRT5ともいう)には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+A群の各役、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+B群の各役、ビッグボーナス(3)、ビッグボーナス(3)+B群の各役、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+A群の各役、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウ、リプレイ(1)が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
設定変更後のRT4またはRT5であるときには、ビッグボーナスやレギュラーボーナスを含む抽選対象役の組合せが内部抽選の対象役として読み出される。しかし、設定変更後のRT4またはRT5であるときには、リプレイ(2)やリプレイ(3)について、ボーナスと別個に内部抽選の対象役として読み出されず、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)のいずれかと同時に読み出される。このため、RT4またはRT5であるときにリプレイ(2)またはリプレイ(3)に当選し入賞したとしても、すでにビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しているときには当該RT4またはRT5が維持され、設定変更が行なわれることによりビッグボーナスやレギュラーボーナスの当選フラグが初期化されているときには同時にビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選しておりすでにRT4またはRT5に制御されている。その結果、RT4またはRT5であるときにリプレイ(2)またはリプレイ(3)に当選し入賞した場合であっても、RT2やRT3に制御されない。
なお、RT4またはRT5であるときには、ボーナス当選中であるときと、設定変更後とで、異なる入賞役が抽選対象役として読み出される。よって、遊技状態がRT4またはRT5であることが特定されたときの内部抽選においては、たとえば、ボーナス当選フラグが設定されているか否かに応じて、ボーナス当選中のRT4またはRT5であるか、設定変更後のRT4またはRT5であるかを特定するように構成してもよい。
遊技状態がレギュラーボーナスであるときには、1枚役(1)、1枚役(2)、メロン、メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)、黒イチゴ、ブドウが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、読み出される抽選対象役の入賞(入賞表示結果の導出)を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた抽選対象役の組合せについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数および設定値に応じて定められた各役および役の組合せの判定値数に応じて行なわれる。本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
次に、図15の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役当選確率を比較する。再遊技役は、単独で読み出されて当選し、かつ特別役と同時に読み出されて当選し得る。
初期遊技状態であるときには、リプレイ(1)のみがビッグボーナス(1)〜(3)およびレギュラーボーナス各々と同時に読み出されるときの判定値数として、各々「1」が、リプレイ(1)+(2)がビッグボーナス(2)と同時に読み出されるときの判定値数として「10」が、リプレイ(1)+(2)がビッグボーナス(3)と同時に読み出されるときの判定値数として「5」が、リプレイ(1)+(3)がビッグボーナス(2)と同時に読み出されるときの判定値数として「5」が、リプレイ(1)+(3)がビッグボーナス(3)と同時に読み出されるときの判定値数として「3」が、設定されている。なお、初期遊技状態以外のRT1〜RT5(RT4および5において設定変更後を除く)において、リプレイ(1)、リプレイ(1)+(2)、リプレイ(1)+(3)がボーナスと同時に読み出されるときの判定値数は、初期遊技状態と共通の値が設定されているため、RT1〜RT5各々についてその説明を省略する。
また、初期遊技状態であるときには、リプレイ(1)がボーナスと別個(単独)で読み出されるときの判定値数として「8314」が、リプレイ(1)+(2)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「600」が、リプレイ(1)+(3)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「66」が設定されている。
次に、RT1であるときには、リプレイがボーナスと同時に読み出される場合には初期遊技状態で説明した判定値数が設定されており、リプレイ(1)がボーナスと別個で読み出されるときの判定値数として「8968」が、リプレイ(1)+(2)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「10」が、リプレイ(1)+(3)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「2」が設定されている。
また、RT2であるときには、リプレイがボーナスと同時に読み出される場合には初期遊技状態で説明した判定値数が設定されており、リプレイ(1)がボーナスと別個で読み出されるときの判定値数として「40000」が、リプレイ(1)+(3)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「656」が設定されている。
また、RT3であるときには、リプレイがボーナスと同時に読み出される場合には初期遊技状態で説明した判定値数が設定されており、リプレイ(1)がボーナスと別個で読み出されるときの判定値数として「44500」が設定されている。
また、RT4でビッグボーナス(2)または(3)に当選しているときには、リプレイ(1)がボーナスと別個で読み出されるときの判定値数として「25004」が、リプレイ(1)+(2)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「15」が、リプレイ(1)+(3)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「8」が設定されている。
また、RT4で設定変更後にボーナス当選フラグが初期化された後であるときには、リプレイがボーナスと同時に読み出される場合には初期遊技状態で説明した判定値数が設定されており、リプレイ(1)がボーナスと別個で読み出されるときの判定値数として「25000」が設定されている。
また、RT5でビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選しているときには、リプレイ(1)がボーナスと別個で読み出されるときの判定値数として「16388」が、リプレイ(1)+(2)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「15」が、リプレイ(1)+(3)がボーナスと別個に読み出されるときの判定値数として「8」が設定されている。
また、RT5で設定変更後にボーナス当選フラグが初期化された後であるときには、リプレイがボーナスと同時に読み出される場合には初期遊技状態で説明した判定値数が設定されており、リプレイ(1)がボーナスと別個で読み出されるときの判定値数として「16384」が設定されている。
以上より、初期遊技状態およびRT1〜RT5各々におけるリプレイ(1)〜(3)のいずれかに当選する確率は、リプレイ(1)〜(3)に割り当てられた判定値数の合計から、以下のようになる。
初期遊技状態であるとき・・・(1×4+(10+5)+(5+3)+8314+600+66)/65536=9007/65536
RT1であるとき・・・・・・(27+8980)/65536=9007/65536
RT2であるとき・・・・・(27+40656)/65536=40683/65536
RT3であるとき・・・・・(27+44500)/65536=44527/65536
RT4(ボーナス当選中)であるとき・・・・・(25004+15+8)/65536=25027/65536
RT4(設定変更後)であるとき・・・・・(27+25000)/65536=25027/65536
RT5(ボーナス当選中)であるとき・・・・・(16388+15+8)/65536=16411/65536
RT5(設定変更後)であるとき・・・・・(27+16384)/65536=16411/65536
これらより、本実施の形態においては、リプレイ(1)〜(3)のいずれかに当選する確率が、RT3であるときに最も高く、RT2、RT4、RT5の順に低くなり、初期遊技状態およびRT1であるときに最も低くなるように設定されているといえる。すなわち、本実施の形態においては、リプレイ当選確率が、RT3>RT2>RT4>RT5>RT1,初期遊技状態となるように設定されている。これにより、以下に説明するような効果を奏する。
ビッグボーナス(2)およびビッグボーナス(3)各々に当選したときに、RT4に制御される。また、ビッグボーナス(2)およびビッグボーナス(3)は、各々、入賞することによりRT2またはRT3に移行させるリプレイ(2)およびリプレイ(3)各々と同時当選し得る。このため、ビッグボーナス(2)およびビッグボーナス(3)のいずれかに当選したゲームにおいて、リプレイ(2)やリプレイ(3)に入賞し得る。
また、本実施の形態において、たとえば、RT2のリプレイ当選確率を基準にした場合、RT2とRT4とのリプレイ当選確率の差が(40683/65536−25027/65536)=15656/65536であるのに対し、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差が(40683/65536−16411/65536)=24272/65536となる。これより、RT2とRT4とのリプレイ当選確率の差が、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差よりも小さくなるため、RT4のリプレイ当選確率は、RT5と比較して、RT2のリプレイ当選確率に近くなるように設定されているといえる。また、RT3についてもRT2と同様に、RT3とRT4とのリプレイ当選確率の差が、RT3とRT5とのリプレイ当選確率の差よりも小さくなるため、RT4のリプレイ当選確率は、RT5と比較して、RT3のリプレイ当選確率に近くなるように設定されているといえる。
このため、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞した後のゲームにおいては、当該リプレイと同時当選し得るボーナス当選によるRT4の状態またはリプレイ(2)またはリプレイ(3)入賞によるRT2またはRT3の状態となるが、遊技者はいずれの状態となっているのかを認識し難いので、遊技者にボーナス当選に対して期待感を抱かせることができる。
ところで、すべての種類のボーナスが当選したときに、RT2またはRT3に近いリプレイ当選確率であるRT4の状態となると、リプレイ当選確率が向上していない場合にはボーナス当選に対する期待感を遊技者に抱かせることができず、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞した以外のゲームにおいて遊技者は面白みを感じることができない。
そこで、本実施の形態においては、リプレイ(2)およびリプレイ(3)と同時当選しないビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選したときには、リプレイ当選確率がRT4のときよりも低い確率で内部抽選が行なわれるRT5に制御される。このため、リプレイ(2)およびリプレイ(3)のいずれにも入賞していない場合でRT4中であるときほどリプレイ入賞していない場合であっても、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
たとえば、RT2のリプレイ当選確率および遊技の大半を占めるRT1のリプレイ当選確率の双方を基準にした場合、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差が(40683/65536−16411/65536)=24272/65536となり、RT5とRT1とのリプレイ当選確率の差が(16411/65536−9007/65536)=7404/65536となる。これより、RT5とRT1とのリプレイ当選確率の差が、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差よりも小さくなる。このため、RT5のリプレイ当選確率は、RT2と比較して、RT1のリプレイ当選確率に近くなるように設定されている。
このため、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞していないときで、リプレイの入賞状況がたとえばRT4中であるときほどリプレイ入賞が発生しておらずRT1中のリプレイの入賞状況に近い場合でも、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
なお、本実施の形態における初期遊技状態およびRT1は、リプレイ当選確率が同じである例について説明したが、いずれか一方の状態の方が、他方よりもリプレイ当選確率が高くなるように設定されているものであってもよい。また、本実施の形態においては、初期遊技状態およびRT1、RT2、RT3、RT4、およびRT5各々のリプレイ当選確率が異なる例について説明した。しかし、初期遊技状態およびRT1、RT2、RT3、RT4、およびRT5は、リプレイ当選確率が同じであるが、リプレイ(1)〜(3)のうち少なくともいずれかの当選確率が他の状態と異なる状態を含むものであってもよい。たとえば、初期遊技状態について、リプレイ(1)の判定値数が「9000」に、リプレイ(1)+リプレイ(2)の判定値数が「600」に、リプレイ(1)+リプレイ(3)の判定値数が「100」に設定されており、RT1について、リプレイ(1)の判定値数が「9650」に、リプレイ(1)+リプレイ(2)およびリプレイ(1)+リプレイ(3)の判定値数が各々「25」に設定されているものであってもよい。この場合には、初期遊技状態とRT1とは、リプレイ当選確率が同じであるが、リプレイ(2)およびリプレイ(3)各々に当選する確率を異ならせることができる。また、RT2について、リプレイ(1)の判定値数が「40000」に、リプレイ(1)+リプレイ(2)の判定値数が「0」に、リプレイ(1)+リプレイ(3)の判定値数が「656」に設定されており、RT3について、リプレイ(1)の判定値数が「40656」に、リプレイ(1)+リプレイ(2)およびリプレイ(1)+リプレイ(3)の判定値数が「0」に設定されているものであってもよい。この場合には、RT2とRT3とは、リプレイ当選確率が同じであるが、リプレイ(1)およびリプレイ(2)に当選する確率を異ならせることができる。
次に、リプレイのうちRT2やRT3へ移行させるリプレイ(2)およびリプレイ(3)各々の当選確率に着目する。リプレイ(2)またはリプレイ(3)がボーナスと同時に読み出されて当選する場合には、RT2やRT3へ移行されることなくボーナス当選によるRTに移行される。また、リプレイ(2)またはリプレイ(3)がボーナスと別個に読み出されて当選する場合には、すでにRT4またはRT5に移行されており、当該リプレイ(2)または(3)に入賞したとしてもRT4またはRT5が維持される。よって、ここでは、リプレイ(2)およびリプレイ(3)各々の当選確率のうち、入賞することにより実質的にRT2やRT3へ移行される当選確率に着目し、ボーナスと同時に読み出される場合、およびRT4または5に制御されている場合のリプレイ(2)およびリプレイ(3)の当選確率については無視して説明する。
リプレイ(2)およびリプレイ(3)のいずれかに当選する確率は、リプレイ(2)およびリプレイ(3)各々に割り当てられた判定値数の合計から、初期遊技状態であるときが最も高く、RT2、RT1の順に低くなるように設定されている。
RT2では、リプレイ(3)の当選確率が、RT1であるときよりも高確率となるように設定されている。これにより、RT2は、リプレイ(3)に当選して入賞することにより、リプレイ当選確率が最も高いRT3に制御されやすくなる点において、RT1よりも遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、初期遊技状態では、リプレイ(2)の当選確率が、RT1であるときよりも高確率となるように設定されている。これより、初期遊技状態は、リプレイ(2)に当選して入賞することにより、リプレイ当選確率が高確率となるとともにリプレイ(3)の当選確率が高確率となるRT2に制御されやすくなる点において、RT1よりも遊技者にとって有利な状態であるといえる。前述したように、初期遊技状態へは、RT1中にリプレイ(2)入賞、リプレイ(3)入賞、およびボーナス当選のいずれも生じることなく800ゲームまたは1000ゲーム消化したときに制御される。このため、初期遊技状態に制御されることによりRT2へ制御されることへの期待感を高ぶらせることができる。また、ボーナス終了後にRT2やRT3に制御されずかついずれのボーナスも発生しなかった場合に初期遊技状態に制御してRT2へ制御されやすくすることにより、長期にわたり有利な遊技状態を得られなかった遊技者が救済されやすくすることができる。
また、本実施の形態におけるRT4は、ボーナス当選中であるか、設定変更後であるかに関わらず、リプレイ当選確率が同確率となるように設定されている。また、RT5についても同様に、ボーナス当選中であるか、設定変更後であるかに関わらず、リプレイ当選確率が同確率となるように設定されている。また、リプレイの判定値数は、設定値1〜6のいずれについても、共通の判定値数が設定されている。このため、リプレイ入賞頻度から設定値を遊技者に予測されることを防止することができる。たとえば、RT4やRT5に制御された後に、設定変更が行なわれたことおよび異なる設定値が設定されたことによって、リプレイ入賞頻度が変化することがないため、変更後の設定値が予測されることを防止することができる。
なお、ブドウは、レギュラーボーナスにおいて、初期遊技状態であるときよりも当選率が極めて高くなるように判定値数(たとえば、58486)が設定されている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、入賞により払出されるメダルの枚数が賭数(たとえば、3)以上の小役(メロン、ブドウなど、以下では通常小役ともいう)に当選した場合や、新たに特別役と通常小役とが同時に当選した場合などでは、当選した通常小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した通常小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している通常小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している通常小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも通常小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、通常小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、通常小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、通常小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。
たとえば、特別役と払出枚数が賭数3より多いメロンとが当選しているときには、特別役入賞前にメロン入賞により9枚純増するリール制御が優先的に行なわれるため、遊技者にとって有利といえる。なお、特別役と通常小役とを同時に引き込める場合には、通常小役のみを引き込み、通常小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
これに対して、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、入賞により払出されるメダルの枚数が賭数(たとえば、3)より少ない小役(1枚役(1)、1枚役(2)、黒イチゴなど、以下では特定小役ともいう)に当選した場合や、特別役と特定小役とが同時当選した場合には、特定小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、特定小役を入賞させるように、リールの停止制御が行なわれる。すなわち、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特定小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。
これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特定小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特定小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、特定小役を入賞させることが可能となる。その結果、特定小役よりも特別役を優先的に入賞させることにより、特定小役についても通常小役と同じように特別役よりも優先的に入賞させるものと比較して、特定小役に当選したゲームにおいて特定小役が入賞して賭数に満たないメダル数が払い出されるよりも当該ゲームにおいて特別役を入賞させ易くなるために、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力減少させないようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と特定小役を同時に引き込める場合には、特別役のみを引き込み、特別役と同時に特定小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
ここで、特別役と通常小役とが同時当選している場合、および特別役と特定小役とが同時当選している場合各々のリール制御の一例を説明する。
まず、特別役と通常小役とが同時当選している場合のリール制御の一例について説明する。ここでは、特別役としてビッグボーナス(2)が当選しており、通常小役としてブドウが当選しており、かつ左リール2Lの領域番号8〜10の「バナナ・ブドウ・網7」が停止し右リール2Rの領域番号4〜6の「バナナ・ブドウ・網7」が停止しており、入賞ラインL3でビッグボーナス(2)がテンパイし、入賞ラインL1でブドウがテンパイしているときの中リール2Cのリール制御について説明する。この場合、中リール2Cの領域番号1、18〜21の図柄のいずれかが下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Cを停止操作すると、理論上、入賞ラインL1に「ブドウ」図柄を引込み停止させることも入賞ラインL3に「網7」図柄を引込み停止させることも可能であるが、本実施の形態においては、領域番号14または19の「ブドウ」図柄を入賞ラインL1上に停止させるリール制御が行なわれる。このように、特別役よりも通常小役を入賞ライン上に揃える制御が優先される。
次に、特別役と特定小役とが同時当選している場合のリール制御の一例について説明する。ここでは、特別役としてビッグボーナス(2)が当選しており、特定小役として1枚役(1)が当選しており、かつ左リール2Lの領域番号8〜10の「バナナ・ブドウ・網7」が停止し中リール2Cの領域番号17〜19の「黒7・網7・ブドウ」が停止しており、入賞ラインL5でビッグボーナス(2)がテンパイし、入賞ラインL1で1枚役(1)がテンパイしているときの右リール2Rのリール制御について説明する。この場合、右リール2Rの領域番号8〜11の図柄のいずれかが下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Rを停止操作すると、理論上、入賞ラインL1にもL5にも領域番号6の「網7」図柄を引込み停止させることが可能であるが、本実施の形態においては、領域番号6の「網7」図柄を入賞ラインL5上に停止させるリール制御が行なわれる。このように、特定小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先される。
複数種類の小役が同時に当選している場合(メロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)など)には、当選した小役のうち払出枚数の多い小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役のうち払出枚数の多い小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役のうち払出枚数の少ない小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した小役のうち払出枚数の多い小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した小役のうち払出枚数の多い小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した小役のうち払出枚数の少ない小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、払出枚数の少ない小役よりも払出枚数の多い小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、払出枚数の多い小役を引き込めない場合にのみ、払出枚数の少ない小役を入賞させることが可能となる。なお、払出枚数の異なる複数種類の小役を同時に引き込める場合には、払出枚数の多い小役のみを引き込み、複数種類の小役が同時に入賞ライン上に揃わないようになっている。
通常小役、特定小役、および特別役が同時に当選している場合(ビッグボーナス(1)+メロン+1枚役(1)、ビッグボーナス(1)+メロン+1枚役(2)など)には、当選した入賞役のうち通常小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められ、当選した通常小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められるとともに、当選した特別役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特定小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した通常小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した通常小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した特別役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選した特定小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、通常小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合には特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ特定小役を入賞させることが可能となる。その結果、たとえば、ビッグボーナス(1)+メロン+1枚役(1)に当選しているときには、メロンを入賞させるリール制御が優先して行なわれ、メロンを入賞させることができない場合にビッグボーナス(1)を入賞させるリール制御が優先して行なわれ、ビッグボーナス(1)を入賞させることができない場合に1枚役(1)を入賞させるリール制御が行なわれる。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役と再遊技役とが同時当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合(ビッグボーナス(1)+リプレイ(1)など)には、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
また、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(リプレイ(1)+リプレイ(2)など)には、たとえば、RTに移行させる再遊技役(リプレイ(2)またはリプレイ(3))を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、RTに移行させる再遊技役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、他の再遊技役(リプレイ(1))を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している当選したリプレイ(2)またはリプレイ(3)を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選したリプレイ(2)またはリプレイ(3)を引き込めない場合には、リプレイ(1)を揃えて停止させる制御が行なわれる。
また、1枚役(1)あるいは1枚役(2)に当選しており、当選している1枚役(1)あるいは1枚役(2)を入賞させるリール制御が行なわれる場合(たとえば、メロンと同時当選した場合であってメロンを取りこぼす場合、ボーナスと同時当選した場合であってボーナスを取りこぼす場合など)には、可能な限りブドウを構成する「ブドウ」図柄がいずれかの入賞ライン上においてテンパイするようにリール制御が行なわれる。
たとえば、左リール2Lを第1停止させて当選している1枚役(1)あるいは1枚役(2)を入賞させるリール制御が行なわれる場合には、1枚役(1)、1枚役(2)、およびブドウを構成する共通の左図柄である「ブドウ」図柄を上段に停止させ、中リール2Cを第2停止させた場合には、当選している1枚役(1)あるいは1枚役(2)を構成する中図柄を可能な限り上段に停止させることにより「ブドウ」図柄を中段に停止させ、1枚役(1)あるいは1枚役(2)を構成する中図柄を上段または中段に停止させることが不可能な場合(当選している1枚役(1)あるいあは1枚役(2)を取りこぼすとき)には「ブドウ」図柄を上段または中段に停止させ、極力、「ブドウ」図柄が入賞ライン上においてテンパイするようにリール制御が行なわれる。これにより、ブドウに当選していないときであっても、1枚役(1)あるいは1枚役(2)に当選しているときには、「ブドウ」図柄が入賞ライン上においてテンパイする可能性が高まり、ブドウ入賞するかもしれないと思わせる機会を増やすことができる。
また、リプレイ(1)に当選しており、当選しているリプレイ(1)を入賞させるリール制御が行なわれる場合にも、可能な限りブドウを構成する「ブドウ」図柄がいずれかの入賞ライン上においてテンパイするようにリール制御が行なわれる。
たとえば、リプレイ(1)に当選しているときに左リール2Lを第1停止させた場合には、リプレイ(1)を構成する左図柄「バナナ」、「BAR」、あるいは「黒7」を入賞ライン上に停止させるとともに1コマあるいは2コマ離れて配置されている「ブドウ」図柄を入賞ライン上に停止させ、中リール2Cを第2停止させた場合には、当選しているリプレイ(1)を構成する「バナナ」を入賞ライン上でテンパイさせるとともに、極力「ブドウ」をも入賞ライン上でテンパイさせるようにリール制御が行なわれる。より具体的には、たとえば、左リール2Lの領域番号13〜15の「ブドウ・メロン・バナナ」を停止させ、中リール2Cの領域番号13〜15の「メロン・ブドウ・バナナ」を停止させ、リプレイ(1)をテンパイさせるとともに、極力「ブドウ」図柄が入賞ライン上においてテンパイするようにリール制御が行なわれる。これにより、ブドウに当選していないときであっても、リプレイ(1)に当選しているときには、「ブドウ」図柄が入賞ライン上においてテンパイする可能性が高まり、ブドウ入賞するかもしれないと思わせる機会を増やすことができる。
遊技制御基板40側においては、前述したように内部抽選が行なわれ、その結果とストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングとに従ってリール2L、2C、2Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板40の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板90の側で独自の演出が行なわれる。このような演出を行なうためには、演出制御基板90のサブCPU91aは、遊技制御基板40の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、遊技制御基板40のメインCPU41aから送られてくる前述した遊技の進行状況に関するコマンドに基づいて、各種の演出を行なうものとしている。
演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
サブ制御部91の制御により実行される演出のうちで、表示制御回路92に出力する指令に基づいて液晶表示器51に画像を表示することによる演出として、遊技状態および前述したステージに応じた遊技演出がある。なお、遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、CGROMに記憶されている。
また、サブ制御部91は、遊技者のタッチパネルへの操作に基づいてRAM91cに記憶された所定の遊技履歴を液晶表示器51に表示させる履歴表示演出を行なうものとしている。履歴表示演出は、単に遊技履歴を情報として表示するだけではなく、サブ制御部91は、さらに所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行なわれていないときに(ただし、リール2L、2C、2Rの回転開始から停止までのゲーム中である場合を除く)、液晶表示器51において所定のデモ演出を行なうものとしている。履歴表示演出もデモ演出も、リール2L、2C、2Rの回転が停止しているゲーム中でない期間において行なわれる。
これらの演出は、表示制御回路92に演出データの書込指令や演出の開始指令、終了指令などを出力することにより、表示制御回路92のVDP141により制御されて実行される。VDP141は、演出データの書込指令を受け取ると、該指令に対応した演出データをCGROM142から読み出し、一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込む。演出の開始指令を受け取ると、一時記憶メモリ155の演出データ領域に演出データが書き込まれていれば、演出の終了指令を受け取るまでの各フレーム期間において、1フレーム毎に描画回路154により書き込まれている演出データに対応した画像データをフレームバッファメモリ156に展開して、表示回路157により液晶表示器51に出力させるものとしている。
このようなVDP141の制御により液晶表示器51に演出用の画像を表示させるためのデータは、演出データとして予めCGROMに格納されている。これらの演出データは、複数種類のステージ毎に用意されており、サブ制御部91からの書込指令に基づいて一時記憶メモリ155の演出データ領域に書き込まれる演出データは、そのときのステージに対応したものとなる。また、履歴表示演出の演出データもデモ演出の演出データも予めCGROMに格納されている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理およびサブ制御部91により実行される処理について説明する。まず、メイン制御部41により実行される処理について説明する。
スロットマシン1においては、電源が投入されると、所定の起動処理を行なった後、ゲームを制御するためのゲーム制御処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行される。
起動処理においては、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されているか否かの判定処理、RAM41cに格納されたデータに異常がないか否かの判定処理、設定変更モードへ移行されている場合には操作に応じて設定値を設定する設定変更処理などが行なわれた後、所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態(遊技の進行が可能な状態)にしてゲーム制御処理に移行させる。
起動処理が終了して遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲーム制御処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
1ゲームのゲーム制御処理が開始されると、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイ入賞時にセットされるリプレイゲーム中フラグに基づき前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎にBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた抽選対象役の入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理が行なわれる。
また、抽選処理では、ボーナスのいずれかに当選したときに、該当選したボーナスに対応するRTを示す遊技状態フラグがセットされ、対応するRTに制御するための処理が行なわれる。たとえば、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選したときにはRT5に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT5の値を設定など)が行なわれ、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選したときにはRT4に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT4の値を設定など)が行なわれる。なお、RT4およびRT5は、リプレイ(2)やリプレイ(3)に入賞したとしても終了せず、当選しているボーナスに入賞したときに終了する。
本実施の形態においては、ボーナス当選しておりRT4あるいはRT5に制御されているときに、設定変更が行なわれた場合には、ボーナス当選フラグが初期化されるが、前述したように設定変更前のRT4あるいはRT5とリプレイ当選確率が同じ設定変更後のRT4あるいはRT5に制御される。また、ボーナス当選したゲーム中に設定変更が行なわれた場合にも、同様に、ボーナス当選フラグが初期化されるが、前述したように設定変更前のRT4あるいはRT5とリプレイ当選確率が同じ設定変更後のRT4あるいはRT5に制御される。なお、ゲーム中に設定変更が行なわれた場合には、当該ゲームにおける賭数や当選フラグが設定変更後に持ち越されることなくクリアされ、当該ゲームが再開されることがない。
図17は、RT4あるいはRT5に制御されているときに設定変更が行なわれた場合における、当選フラグおよび遊技状態フラグの更新状況を示すタイミングチャートである。また、図18は、ボーナス当選したゲームが終了するまでに設定変更が行なわれた場合における、当選フラグおよび遊技状態フラグの更新状況を示すタイミングチャートである。図17および図18では、各々、リール回転の状況、メダル払出の状況、賭数設定の状況、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグの状況、および遊技状態フラグの状況が示されており、横方向は時間の経過が示されている。
まず、図17では、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグの状況の欄および遊技状態フラグの状況の欄に示されるように、内部抽選でビッグボーナス(2)または(3)に当選することにより、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグがonに設定されるとともに、遊技状態フラグの値にRT4の値([04])が設定されてRT4に制御され、当該ゲームが終了した後のRT4中において、電源OFFにされ設定変更が行なわれている。
設定変更後においては、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグの状況の欄に示されるように、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグがoffに設定され、当選フラグが初期化される。一方、設定変更後においても、遊技状態フラグの状況の欄に示されるように、RT4の値([04])が設定されており、設定変更前とリプレイ当選確率が同じRT4に制御することができる。
次に、図18では、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグの状況の欄および遊技状態フラグの状況の欄に示されるように、内部抽選でビッグボーナス(2)または(3)に当選することにより、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグがonに設定されるとともに、遊技状態フラグの値にRT4の値([04])が設定されRT4に制御されたゲームが終了するまでに、電源OFFにされた後に設定変更が行なわれている。なお、ゲームが終了するとは、たとえば、メダルの払出を伴わないゲームであれば全てのリールが停止すること、メダルの払出を伴うゲームであれば全てのリールが停止し、メダルの払出が完了することなどをいう。
設定変更後においては、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグの状況の欄に示されるように、ビッグボーナス(2)または(3)の当選フラグがoffに設定され、当選フラグが初期化される。一方、設定変更後においても、遊技状態フラグの状況の欄に示されるように、RT4の値([04])が設定されており、設定変更前とリプレイ当選確率が同じRT4に制御することができる。
また、設定変更後のRT4またはRT5中においても同様に、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選したときにはRT5に制御するための処理が行なわれ、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選したときにはRT4に制御するための処理が行なわれる。これにより、たとえば、RT4中において設定変更が行なわれてボーナス当選フラグが初期化された後、再度ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選したときにはRT4が維持され、リプレイ当選確率も維持される。また、RT5中において設定変更が行なわれてボーナス当選フラグが初期化された後、再度ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選したときにはRT5が維持され、リプレイ当選確率も維持される。
また、抽選処理では、抽選対象役の入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選を行なった後に、フリーズ抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値および内部抽選の結果に基づいて前述したフリーズを発生させるか否かを決定するフリーズ抽選処理が行なわれ、フリーズを発生させると決定された場合にはフリーズを発生させるためのフリーズ制御処理が行なわれる。
フリーズ制御処理では、たとえば、フリーズさせる期間を特定するための所定のフリーズカウンタに、フリーズさせる所定期間(たとえば3秒)に対応する値をセットする処理が行なわれる。フリーズカウンタは、たとえば後述するリール回転処理に移行されてから、1以上である場合に、一定時間間隔(たとえばタイマ割込)毎に減算される。フリーズカウンタが1以上である場合に、ゲームの進行を遅延させ、フリーズを発生させることができる。
フリーズ抽選処理では、当選した当選役に応じて定められた当選率にしたがって、フリーズを発生させるか否かが抽選される。図16は、フリーズ抽選処理で用いられるフリーズ抽選用テーブルを説明するための図である。フリーズ抽選用テーブルは、内部抽選の結果、当選した当選役に応じて、フリーズ当選率が定められているテーブルをいう。フリーズ抽選用テーブルは、ROM41bに格納されている。なお、図16では、説明の便宜上、当選役毎に、内部抽選における当選率およびフリーズ非当選率を示している。
たとえば、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスに単独当選しているときには、a2の当選率にしたがって、フリーズ抽選が行なわれる。同様に、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選しているときにはb2の当選率にしたがって、いずれかのボーナスとボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役とが同時当選しているときにはc2の当選率にしたがって、メロンが単独当選しているときにはd2の当選率にしたがって、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役が当選しているときにはe2の当選率にしたがって、いずれの役にも当選しておらずはずれのときにはf2の当選率にしたがって、各々、フリーズ抽選が行なわれる。なお、フリーズ非当選率は、フリーズ当選しない率であるため、1−(フリーズ当選率)により算出される。
また、各入賞役について内部抽選に用いられる判定値数が、ボーナスに単独当選する当選率がa1となるように、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選する当選率がb1となるように、いずれかのボーナスとボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役とが同時当選する当選率がc1となるように、メロンが単独当選する当選率がd1となるように、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役が当選する当選率がe1となるように、いずれの役にも当選せずはずれとなる率がf1となるように、設定されているとすると、フリーズ発生率は、(内部抽選における当選率)×(フリーズ当選率)により算出される。よって、たとえば、いずれかのボーナスに単独当選してフリーズが発生するフリーズ発生率は、a1×a2となる。また、フリーズ非発生率は、(内部抽選における当選率)×(フリーズ非当選率)により算出される。よって、たとえば、いずれかのボーナスに単独当選してフリーズが発生しないフリーズ非発生率は、a1×a2’となる。
本実施の形態においては、ボーナスに単独当選したとき、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選したとき、およびメロンが単独当選したとき以外において、フリーズが発生しないように、c2=e2=f2=0に設定されている。これにより、フリーズが発生したときには、メロンの構成図柄を入賞ライン上に引き込み可能となるように停止操作を行なった場合において、メロン入賞せず、はずれとなった場合にボーナス当選していることを遊技者に報知することができる。また、フリーズが発生したときには、すべてのリール回転が停止する以前においても同様に、メロンの構成図柄を入賞ライン上に引き込み可能となるように第1停止あるいは第2停止を行なった場合において、メロンの構成図柄を入賞ライン上に引き込まなかった時点において、ボーナス当選していることを遊技者に報知することができる。
なお、ボーナス終了後の最初の1ゲーム目における内部抽選において、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選したときには、フリーズ制御処理が行なわれて、必ずフリーズが発生する。これにより、ボーナス終了後の1ゲーム目開始時にフリーズが発生することに対し遊技者に期待感を抱かせることができる。
前述した抽選処理では、RAM41cにおける当選フラグの設定状況およびフリーズ抽選処理の結果を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過しているか否か、およびフリーズカウンタが0であるかすなわちフリーズ中でないかが判定される。
ここで、1ゲームタイマの計時およびフリーズカウンタの減算の具体例について説明する。第1の例としては、1ゲームタイマの計時とフリーズカウンタの減算とを同時に並行して行なうように構成してもよい。たとえば、スタートスイッチ7が操作されたときに1ゲームタイマが1秒分残っており、かつフリーズカウンタに3秒分設定されているときには、同時に並行して計時・減算し、スタートスイッチ7が操作されてから3秒後に、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間経過しており、かつフリーズカウンタが0であると判定されるように構成してもよい。この場合、スタートスイッチ7が操作されたタイミングが、フリーズを発生させる開始タイミング(遅延タイミング)に相当する。
また、第2の例としては、1ゲームタイマの計時が終了してから、フリーズカウンタの減算を行なうように構成してもよい。たとえば、スタートスイッチ7が操作されたときに1ゲームタイマが1秒分残っており、かつフリーズカウンタに3秒分設定されているときには、スタートスイッチ7が操作されてから1秒経過して1ゲームタイマが0となった後にフリーズカウンタの減算を開始して、スタートスイッチ7が操作されてから計4秒経過したときに、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間経過しており、かつフリーズカウンタが0であると判定されるように構成してもよい。この場合、スタートスイッチ7が操作され、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間経過したタイミングが、フリーズを発生させる開始タイミング(遅延タイミング)に相当する。なお、1ゲームタイマの計時やフリーズカウンタの減算は、たとえば、リール回転処理で行なうものであってもよく、1ゲームタイマおよびフリーズカウンタの判定を抽選処理により行なうように構成した場合には抽選処理で行なうように構成してもよい。
そして、リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間経過しており、かつフリーズカウンタが0であると判定されたことを条件として、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効にし、左・中・右停止有効LED22L〜22Rを点灯させる。
これに対し、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間経過していないか、あるいはフリーズカウンタが1以上であると判定されたときには、所定時間経過するかあるいはフリーズカウンタが0となるまで、リール回転開始タイミングおよびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化するタイミングを遅延させ、フリーズを発生させることができる。
リール回転処理では、リール2L、2C、2R各々を回転開始された後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。リール2L、2C、2Rの回転開始時、および回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、いずれかのボーナスに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、入賞判定処理において、初期遊技状態およびRT1のいずれかであるときにリプレイ(2)に入賞したと判断されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。また、入賞判定処理において、初期遊技状態、RT1、およびRT2のいずれかであるときにリプレイ(3)に入賞したと判断されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、入賞に関わらない各種の処理も行なわれる。たとえば、払出処理においては、ビッグボーナスに制御されているときに小役入賞が発生して払い出された枚数を計数するための処理、当該計数された枚数が終了条件を成立させる予め定められた枚数を超えているか否かを判定し超えている場合にビッグボーナスの終了制御に関する処理が行なわれる。また、払出処理においては、レギュラーボーナスに制御されているときに、入賞が発生した入賞回数および消化したゲーム数各々を計数するための処理、当該計数された入賞回数またはゲーム数が終了条件を成立させる値に達している場合にレギュラーボーナスの終了制御に関する処理が行なわれる。
払出処理においてビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが終了したと判断されたときには、RT1に制御するための処理が行なわれる。RT1に制御するための処理とは、たとえば、遊技状態フラグの値にRT1の値を設定し、規定ゲーム数を特定するためのRT1カウンタ(RT残りゲーム数)に終了したボーナスに対応するRT1のゲーム数を設定する処理をいう。また、払出処理においては、RT1中であるときに、RT1カウンタの値が1以上であるか否かの判定が行なわれ、1以上であると判定されたときに当該RT1カウンタを1減算する処理が行なわれ、1以上でないと判定されたときには、初期遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に初期遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
本実施の形態においては、RT1〜RT3のいずれかに制御されているときに、設定変更が行なわれた場合には、当該RT1〜RT3が維持される。また、ゲーム数消化により終了し得るRT1に制御されているときに、設定変更が行なわれた場合におけるRT残りゲーム数は、設定変更が行なわれる前のRT残りゲーム数から計数される。また、RT1に制御されているときのゲーム中に設定変更が行なわれた場合においても、設定変更が行なわれる前のRT残りゲーム数から計数される。なお、ゲーム中に設定変更が行なわれた場合には、当該ゲームにおける賭数や当選フラグが設定変更後に持ち越されることなくクリアされ、当該ゲームが再開されることがない。
図19は、RT1中の1ゲームが終了するまでに設定変更が行なわれた場合における、遊技状態フラグおよびRT残りゲーム数の更新状況を示すタイミングチャートである。図19では、リール回転の状況、メダル払出の状況、賭数設定の状況、遊技状態フラグの状況、およびRT残りゲーム数が示されており、横方向は時間の経過が示されている。
図19では、リール回転の状況の欄および遊技状態フラグの状況の欄に示されるように、RT1中のある1ゲームが終了するまで(1ゲーム中)に、電源OFFにされた後に設定変更が行なわれている。なお、ゲームが終了するとは、たとえば、メダルの払出を伴わないゲームであれば全てのリールが停止すること、メダルの払出を伴うゲームであれば全てのリールが停止し、メダルの払出が完了することなどをいう。
設定変更後においては、遊技状態フラグの状況の欄およびRT残りゲーム数の欄に示されるように、設定変更後においても、遊技状態フラグの状況の欄に示されるように、RT1の値([01])が設定されており、RT残りゲーム数の欄ンに示されるように、設定変更前のRT残りゲーム数が設定されている。これにより、設定変更が行なわれる前のRT残りゲーム数から計数される。
また、払出処理においては、ボーナス当選フラグ以外の当選フラグがセットされているときには、当該当選フラグを消去する。これにより、ボーナス当選フラグ以外の当選フラグを1ゲーム終了毎に消去することができる。
払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、初期遊技状態、RT1〜RT5、ビッグボーナス、レギュラーボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行なっている。
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ms)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種演出が行なわれる。また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、メイン制御部41からのコマンドに応じて遊技演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
遊技演出には、1ゲーム中において段階的に演出内容を発展させてボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知するステップアップ演出、フリーズが発生しているフリーズ期間中に実行される演出(後述するフリーズ中演出、カットイン演出)、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を複数ゲームに亘って報知する連続演出、「ブドウ」を構成図柄とする入賞役(たとえば、ブドウ、1枚役(1)、1枚役(2)など)に当選しているか否かに関わる情報を報知するブドウ示唆演出、前述したデモ演出、ボーナスに当選していることが報知された後であってボーナスよりも優先的に入賞ライン上に引き込む制御が行なわれるリプレイや通常小役に当選しておらずボーナスを入賞させるチャンスタイミングであることを報知するチャンス演出、遊技状態がボーナスに入賞してから終了するまで実行されるボーナス演出、遊技状態がRT1〜RT3のいずれかに制御されているときに実行されるRT演出、遊技状態がRT1〜RT3のいずれかに制御されているときに有利な情報(たとえば、当選状況、当選役を入賞させるための操作手順(リール停止順序や操作タイミングなどを含む))を報知するナビ演出、初期遊技状態において行なわれる通常演出を含む。
まず、ステップアップ演出およびフリーズ中演出について説明する。ステップアップ演出は、予め定められた複数のステップより成る演出から構成されており、スタートスイッチ7が操作されゲームが開始されたこと、ストップスイッチ8L〜8R各々が操作されたことなどゲームが進行することを契機として、予め定められた順序で演出を変化させることにより演出態様を複数段階で発展させ、少なくとも最終段階においてボーナス当選しているかに関する情報を報知する演出をいう。
ステップアップ演出としては、演出内容が異なるステップアップ演出が複数種類設けられている。複数種類のステップアップ演出は、たとえば、出現するキャラクタ、演出のストーリー性、発展するステップ数(段階数)、発展する契機(発展条件)、演出効果LED52の点灯パターン、スピーカ53,54から発生する音の種類など、が異なるものであればよい。
また、フリーズ中演出は、ステップアップ演出を開始するときあるいはステップアップ演出中にフリーズが発生したときに、当該フリーズ中に実行する演出をいう。なお、ステップアップ演出を開始するときあるいはステップアップ演出中にフリーズが発生した場合には、当該ステップアップ演出の演出内容と関連性を有する演出がフリーズ中演出として実行される。ステップアップ演出の演出内容と関連性を有する演出とは、たとえば、ステップアップ演出中の所定の事象(たとえば、出現キャラクタ、ストーリー)に着目した場合にある種のつながりを有する演出(たとえば、ステップアップ演出で出現するキャラクタと同じあるいは類似するキャラクタを出現させる演出、ステップアップ演出のストーリー性と同じあるいは類似するストーリーを展開する演出など)や、ステップアップ演出に所定の影響を与えるような演出(たとえば、ステップアップ演出のストーリーがストーリー上有利に展開する演出など)など、何らかの関係を有する演出をいう。
フリーズ中演出としては、複数種類のステップアップ演出各々に対し、関連性を有しかつ演出内容が異なるフリーズ中演出が複数種類設けられている。複数種類のフリーズ中演出は、たとえば、出現するキャラクタやアイテムの種類、大きさ、色などが異なるものや、演出効果LED52の点灯パターン、スピーカ53,54から発生する音の種類などが異なるものであればよい。
図20は、ステップアップ演出のみが実行される場合およびステップアップ演出が実行されるときにフリーズが発生しフリーズ中演出が実行される場合各々における表示領域51a内の演出領域の表示状態の一例を説明するための図である。図20においては、ゲームの進行状況を示すために、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L〜8Rなどを併せて示している。
まず、ステップアップ演出のみが実行された場合について説明する。図20(b1)および(b2)は、各々、スタートスイッチ7が操作されゲームが開始されることにより、ステップアップ演出の第1ステップ演出が開始されたときの表示状態の一例を示す図である。
図20(b1)では、第1ステップ演出として、たとえば、船に乗ったキャラクタAを出現させるとともに、花火の玉を想起させる丸い形のアイテム(1尺玉)Bが表示されている。
表示させるアイテムは、ボーナス当選状況に応じて複数種類のうちから決定される。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定のアイテム(たとえば尺が大きな玉)が表示されるように決定される。図20(b2)では、第1ステップ演出として、図20(b1)で示すアイテムAよりも大きなアイテム(3尺玉)Cが表示されている場合を示している。このため、たとえば、ステップアップ演出中に特定のアイテムとしての図20(b2)で示すアイテムCが表示されたときの方が、それ以外の図20(b1)で示すアイテムBが表示されたときよりも、ボーナス当選していることに対する期待感を高めることができる。
なお、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始された後、リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、図20(b’)のように、左・中・右停止有効LED22L〜22Rを点灯させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される。
図20(c)は、第1停止されたことにより、ステップアップ演出の第2ステップ演出が実行されたときの表示状態の一例を示す図である。第2ステップ演出では、第1ステップ演出において表示されていたアイテムを打ち上げるための筒に入れて、花火を打ち上げる準備を行なうような演出が行なわれている。なお、図20(c’)に示すように、第1停止としてストップスイッチ8Lが操作されて、左停止有効LED22Lが消灯されている。
図20(d)は、第2停止されたことにより、ステップアップ演出の第3ステップ演出が実行されたときの表示状態の一例を示す図である。第3ステップ演出では、第2ステップ演出において準備した花火玉を打ち上げたような演出が行なわれている。なお、図20(d’)に示すように、第2停止としてストップスイッチ8Cが操作されて、中停止有効LED22Cが消灯されている。
図20(e1)〜(e3)は、各々、第3停止されたことにより、ステップアップ演出の最終ステップ演出が実行されたときの表示状態の一例を示す図である。
図20(e1)では、最終ステップ演出として、たとえば、表示領域51a内の演出領域全体にわたり花火が表示されている。図20(e2)では、最終ステップ演出として、たとえば、表示領域51a内の演出領域の中央部のみにおいて花火が表示されている。図20(e3)では、最終ステップ演出として、たとえば、花火が表示されず、打上げ失敗となる演出が表示されている。なお、図20(e’)に示すように、第3停止としてストップスイッチ8Rが操作されて、右停止有効LED22Rが消灯されている。
最終ステップ演出は、ボーナス当選状況に応じて複数種類のうちから決定される。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定の演出(たとえば図20(e1))が表示されるように決定される。このため、たとえば、最終ステップ演出が、特定の演出としての図20(e1)で示す演出態様で実行されたときの方が、それ以外の図20(e2)や(e3)で示す演出態様で実行されたときよりも、ボーナス当選していることに対する期待感を高めることができる。
このように、ステップアップ演出が実行されたゲームにおいては、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L〜8Rなどが操作されて、ゲームが進行する毎に、定められた順序で演出態様を発展させ、少なくとも最終ステップ演出においてボーナス当選しているかに関する情報が報知される。
次に、ステップアップ演出が実行されるゲームにおいて、フリーズが発生したときに実行されるフリーズ中演出について説明する。図20(a)は、図20(b1)〜(e3)で示したステップアップ演出が実行されるゲームにおいてフリーズが発生し、当該ステップアップ演出が開始される前にフリーズ中演出が実行されたときの表示状態の一例を示す図である。
フリーズ中演出としては、当該フリーズが終了した後に行なわれる演出と関連性を有するような演出が実行される。図20(a)では、図20(b1)や(b2)の演出内容と関連性を有するような演出として、その後出現するキャラクタAが図20(b1)や(b2)において表示されるアイテム(花火玉)を加工しているかのような演出が表示されるとともに、加工を連想させる「こねこね〜!!」といったメッセージがフリーズ中演出として実行されている。
また、フリーズが発生しているときには、前述したように、各リール2L、2C、2Rの回転開始タイミングが遅延され、かつストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化するタイミングが遅延されるため、図20(a’)に示すように、左・中・右停止有効LED22L〜22Rが消灯されている。
フリーズ中演出は、フリーズが発生する所定時間(たとえば3秒)内に完結するように設定されている。このため、フリーズ中演出については完結するまで確実に遊技者に見せることができる。
図20を用いて一例を示したステップアップ演出およびフリーズ中演出は、サブ制御部91による遊技演出実行処理により実行される。遊技演出実行処理では、たとえば、ステップアップ演出抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値、内部当選コマンドから特定される当選役およびフリーズの有無に基づいて、ステップアップ演出を実行するか否かを決定するステップアップ演出抽選処理が行なわれる。さらに、ステップアップ演出を実行すると決定された場合には、複数種類のステップアップ演出から一のステップアップ演出を決定し、フリーズが発生する場合には該決定されたステップアップ演出と関連性を有する複数種類のフリーズ中演出から一のフリーズ中演出を決定し実行するためのステップアップ演出実行処理が行なわれる。
なお、ステップアップ演出実行処理では、ボーナス当選状況に応じて、実行するステップアップ演出やフリーズ中演出の種類が決定されるものであってもよい。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定種類のステップアップ演出や特定種類のフリーズ中演出が決定されるように構成してもよい。これにより、たとえば、実行されるステップアップ演出やフリーズ中演出の種類に応じて、ボーナス当選していることに対する期待感を異ならせることができる。また、同じステップアップ演出であっても、あるいはフリーズが発生した場合であっても、フリーズ中演出の種類に応じて、ボーナス当選していることに対する期待感を異ならせることができる。
ステップアップ演出抽選処理では、内部当選コマンドから特定される当選役およびフリーズの有無に応じて定められた当選率にしたがって、ステップアップ演出を実行させるか否かが抽選される。図21は、ステップアップ演出抽選処理で用いられるステップアップ演出抽選用テーブルを説明するための図である。ステップアップ演出抽選用テーブルは、ROM91bに格納されている。ステップアップ演出抽選用テーブルは、当選役およびフリーズの有無に応じて、ステップアップ演出当選率が定められているテーブルをいう。
まず、内部当選コマンドから、フリーズ有りが特定され、かつ、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスに単独当選していることが特定されたときには、a3の当選率にしたがって、ステップアップ演出抽選が行なわれる。同様に、内部当選コマンドから、フリーズ有りが特定され、かつ、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選していることが特定されたときにはb3の当選率にしたがって、いずれかのボーナスとボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役とが同時当選していることが特定されたときにはc3の当選率にしたがって、メロンが単独当選していることが特定されたときにはd3の当選率にしたがって、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役が当選していることが特定されたときにはe3の当選率にしたがって、いずれの役にも当選しておらずはずれが特定されたときにはf3の当選率にしたがって、各々、ステップアップ演出抽選が行なわれる。
また、内部当選コマンドから、フリーズ無しが特定され、かつ、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスに単独当選していることが特定されたときにはa3’の当選率にしたがって、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選していることが特定されたときにはb3’の当選率にしたがって、いずれかのボーナスとボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役とが同時当選していることが特定されたときにはc3’の当選率にしたがって、メロンが単独当選していることが特定されたときにはd3’の当選率にしたがって、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役が当選していることが特定されたときにはe3’の当選率にしたがって、いずれの役にも当選しておらずはずれが特定されたときにはf3’の当選率にしたがって、各々、ステップアップ演出抽選が行なわれる。
ここで、図22を参照して、図16で説明したフリーズが発生する発生率と、図21で説明したステップアップ演出の当選率とに基づく、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率と、ステップアップ演出のみが実行される実行率とについて説明する。
フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率は、図16のフリーズ発生率および図21のフリーズ有り時のステップアップ演出当選率から、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスに単独当選しているときにa1×a2×a3=Aとなり、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選しているときにb1×b2×b3=Bとなり、いずれかのボーナスとボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役とが同時当選しているときにc1×c2×c3=Cとなり、メロンが単独当選しているときにd1×d2×d3=Dとなり、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役が当選しているときにe1×e2×e3=Eとなり、いずれの役にも当選しておらずはずれのときにf1×f2×f3=Fとなる。
また、ステップアップ演出のみが実行される実行率は、図16のフリーズ非発生率および図21のフリーズ無し時のステップアップ演出当選率から、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスに単独当選しているときにa1×a2’×a3’=A’となり、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選しているときにb1×b2’×b3’=B’となり、いずれかのボーナスとボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役とが同時当選しているときにc1×c2’×c3’=C’となり、メロンが単独当選しているときにd1×d2’×d3’=D’となり、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役が当選しているときにe1×e2’×e3’=E’となり、いずれの役にも当選しておらずはずれのときにf1×f2’×f3’=F’となる。
また、図16のフリーズ発生率、フリーズ非発生率、および図21のステップアップ演出当選率については、各々、上記のフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率およびステップアップ演出のみが実行される実行率が、図23に示す関係を満たすように予め定められている。
まず、図23(1)に示すように、ステップアップ演出のみが実行される実行率の合算値(A’+B’+C’+D’+E’+F’)に占める、いずれかのボーナスに当選しているときのステップアップ演出のみが実行される実行率の合算値(A’+B’+C’)の比率よりも、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値(A+B+C+D+E+F)に占める、いずれかのボーナスに当選しているときのフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値(A+B+C)の比率が高くなるように、図16のフリーズ発生率、フリーズ非発生率、および図21のステップアップ演出当選率が設定されている。
これにより、ステップアップ演出が実行されるときに、フリーズ中演出が実行されたときの方が、フリーズ中演出が実行されなかったときよりも、いずれかのボーナスに当選している割合が高まることとなるため、ステップアップ演出が実行される場合においてフリーズ中演出が実行されることによってボーナス当選していることに対する期待感をより一層向上させることができる。
図23(2)に示すように、メロン当選時において、ステップアップ演出のみが実行される実行率の合算値(B’+D’)に占める、いずれかのボーナスが同時当選しているときのステップアップ演出のみが実行される実行率の合算値B’の比率よりも、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値(B+D)に占める、いずれかのボーナスに当選しているときのフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値Bの比率が高くなるように、図16のフリーズ発生率、フリーズ非発生率、および図21のステップアップ演出当選率が設定されている。
これにより、メロン当選時にステップアップ演出が実行されるときに、フリーズ中演出が実行されたときの方が、フリーズ中演出が実行されなかったときよりも、いずれかのボーナスが同時当選している割合が高まることとなるため、メロン当選によりステップアップ演出が実行される場合においてもフリーズ中演出が実行されることによってボーナス当選していることに対する期待感をより一層向上させることができる。
なお、図16を用いて説明したように、本実施の形態においては、ボーナスに単独当選したとき、いずれかのボーナスとメロンとが同時当選したとき、およびメロンが単独当選したとき以外において、フリーズが発生せずフリーズ中演出が実行されないように、c2=e2=f2=0に設定されている。これにより、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行された場合であって、メロンが入賞可能となるように停止操作を行なってメロン入賞せずにはずれとなった場合には、ボーナス当選していることを遊技者に報知することができる。また、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行された場合には、すべてのリール回転が停止する以前においても、メロンが入賞可能となるように第1停止あるいは第2停止を行なった場合において、メロンの構成図柄を入賞ライン上に引き込まなかった時点で、ボーナス当選していることを遊技者に報知することができる。
なお、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役が当選したときのみ、フリーズが発生せずフリーズ中演出が実行されないように、図16で示したフリーズ当選率a2〜f2のうち、e2のみ0に設定し、a2〜d2≠0およびf2≠0に設定してもよい。これにより、いずれかのボーナスとボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役とが同時当選したときや、いずれの役にも当選せずはずれとなるときにも、所定の確率でフリーズ中演出が実行され、ステップアップ演出が実行されるときにフリーズ中演出が実行される。その結果、たとえば、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行された場合において、操作手順に関わらず、メロン、1枚役(1)、および1枚役(2)以外の小役が入賞した場合に、いずれかのボーナスに当選していることを報知することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行された場合においては、操作手順に関わらず、メロン、1枚役(1)、および1枚役(2)以外の小役が入賞することによりボーナス当選が確定するため、遊技者にとってわかりやすい。また、たとえばボーナスと同時当選する確率が小役のうちメロンが高い場合において、ボーナスと同時当選する確率がメロンよりも低い小役が、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行されたゲームにおいて入賞することにより、ボーナス当選確定を報知することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、当選役がどのような組合せであっても、フリーズが発生しフリーズ中演出が実行され得るように、図16で示したフリーズ当選率a2〜f2≠0を設定してもよい。これにより、いずれの役に当選した場合であっても、所定の確率でフリーズ中演出が実行され、ステップアップ演出が実行されるときにフリーズ中演出が実行される。
また、図16で示したフリーズ当選率a2〜f2≠0を設定した場合で、さらにボーナスと同時当選する確率が小役のうちメロンが最も高くなるように当選率を設定した場合には、図16のフリーズ発生率、フリーズ非発生率、および図21のステップアップ演出当選率が、図23(3)および(4)に示す関係を満たすように予め定めてもよい。
まず、図23(3)に示すように、メロン当選時においてステップアップ演出のみが実行される実行率の合算値(B’+D’)に占める、いずれかのボーナスに同時当選しているときのステップアップ演出のみが実行される実行率の合算値B’の比率よりも、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役当選時においてフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値(C+E)に占める、いずれかのボーナスに同時当選しているときのフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値Cの比率が高くなるように、図16のフリーズ発生率、フリーズ非発生率、および図21のステップアップ演出当選率が設定されているものであってもよい。
これにより、ボーナスと同時当選する確率が小役のうちで最も高いメロンが当選することにより、ステップアップ演出のみが実行された場合よりも、ボーナスと同時当選する確率がメロンよりも低いその他の小役が当選することにより、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行された場合の方が、いずれかのボーナスが同時当選している割合が高まることとなるため、いずれの小役当選によるステップアップ演出が実行される場合であっても、フリーズ中演出が実行されることによってボーナス当選していることに対する期待感をより一層向上させることができる。
また、図23(4)に示すように、ボーナスおよびメロンを除くその他のいずれかの役当選時においてフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値(C+E)に占める、いずれかのボーナスに同時当選しているときのフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値Cの比率よりも、メロン当選時においてフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値(B+D)に占める、いずれかのボーナスに同時当選しているときのフリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率の合算値Bの比率が高くなるように、図16のフリーズ発生率、フリーズ非発生率、および図21のステップアップ演出当選率が設定されているものであってもよい。
これにより、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行された場合において、メロン以外の小役よりも、メロンに入賞したときの方が、いずれかのボーナスが同時当選している割合が高まることとなるため、メロン入賞するか否かに遊技者を注目させることができ、かつフリーズ中演出が実行された場合にメロン入賞することによってボーナス当選していることに対する期待感をより一層向上させることができる。
次に、遊技演出のうち連続演出について説明する。連続演出は、リプレイ(2)またはリプレイ(3)のうちいずれかに当選したことを条件として開始し、所定ゲーム数(たとえば3ゲーム)にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてボーナス当選しているのか(ボーナス当選報知)、RTに制御されているのか(RT報知)に関する情報を報知する演出である。
本実施の形態における連続演出を開始するタイミングは、たとえば、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞したゲームが終了したときに開始される。なお、連続演出を開始するタイミングは、これに限らず、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に当選した後であれば、どのようなタイミングであってもよく、たとえば、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に当選したゲームが開始されるタイミング、当該ゲーム中の所定タイミング、あるいは当該ゲームの次のゲームが開始されるタイミングなどであってもよい。
連続演出の開始契機となるリプレイ(2)およびリプレイ(3)は、各々、ビッグボーナス(2)やビッグボーナス(3)と同時に当選し得るとともに、ビッグボーナスに当選していなくても入賞によりRT2またはRT3に制御する契機となり、かつ当選しているときに左リール2Lを第1停止させる限り入賞する入賞役である。このため、連続演出が行なわれることにより、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選しているのか、あるいはビッグボーナス(2)およびビッグボーナス(3)に当選しておらずRT2またはRT3に制御されているのかを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態におけるリプレイ(2)または(3)と同時に当選し得るビッグボーナス(2)または(3)に当選することにより移行されるRT4のリプレイ当選確率は、ビッグボーナス(1)やレギュラーボーナスが当選しているときに移行されるRT5と比較して、リプレイ(2)または(3)入賞により移行されるRT2またはRT3のリプレイ当選確率に近くなるように設定されている。
このため、RT4におけるリプレイの入賞状況が、RT5中であるときよりも、RT2中またはRT3中と類似する。よって、連続演出中におけるリプレイの入賞状況がRT2中またはRT3中と同程度であるときに、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選していることに対する期待感を抱かせることができる。その結果、連続演出実行中におけるリプレイの入賞状況が高確率となったときに、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選していることに対する期待感を抱かせることができ、連続演出の結果に遊技者を注目させることができる。
これに対し、ビッグボーナス(1)やレギュラーボーナスが当選しているときに移行されるRT5のリプレイ当選確率は、RT4と比較して、RT1のリプレイ当選確率に近くなるように設定されている。このため、リプレイの入賞状況が、RT4中であるときよりも、RT1中と類似する。よって、連続演出が行なわれていない状態においても、またリプレイの入賞状況がRT1中と同程度であっても、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
なお、連続演出は、リプレイ(2)またはリプレイ(3)のうちいずれかに入賞したことを条件として開始する演出であってもよく、上記同様の効果を奏する。リプレイ(2)またはリプレイ(3)のうちいずれかに入賞したことを条件として連続演出を開始するタイミングは、リプレイ(2)またはリプレイ(3)のうちいずれかに、入賞したタイミングであってもよく、入賞したゲームの次のゲームへの賭数設定のためにメダルを投入したときであってもよく、また入賞したゲームの次のゲームが開始されるときであってもよい。
図24および図25は、連続演出が実行される場合における表示領域51a内の演出領域の表示状態の一例を説明するための図である。図24(a)は、連続演出が開始されたときの表示状態の一例を示す図である。図24(a)では、キャラクタXが登場することにより連続演出が開始される。連続演出が開始されたゲームを、第1ゲームという。
図24(b)は、第1ゲームが終了し、第2ゲームが開始(たとえばリール回転開始)されたときの表示状態の一例を示す図である。図24(b)では、キャラクタXが「?」マークの付された箱Yを発見する演出が行なわれている。
表示させる箱Yは、ボーナス当選状況に応じて複数種類のうちから決定される。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定種類の箱(たとえば赤色の箱)が表示されるように決定される。このため、たとえば、連続演出中において、特定種類の箱が表示(発見)されたときの方が、特定種類以外の箱が表示されたときよりも、ボーナス当選していることに対する期待感を高めることができる。
図24(c)は、第2ゲームが終了し、第3ゲームが開始(たとえばリール回転開始)されたときの表示状態の一例を示す図である。図24(c)では、キャラクタXが道具Zを使って箱Yを壊す演出が行なわれている。
表示させる道具Zは、ボーナス当選状況に応じて複数種類のうちから決定される。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定種類の道具(たとえば金のハンマー)が表示されるように決定される。このため、たとえば、連続演出中において、特定種類の道具が表示されたときの方が、特定種類以外の道具が表示されたときよりも、ボーナス当選していることに対する期待感を高めることができる。
図24(d1)および(d2)は、各々、第3ゲームにおいてリール2L〜2Rの回転が停止して終了したときの表示状態の一例を示す図である。図24(d1)では、箱Yを壊すことに成功し、中から「V」の文字が出現する演出が行なわれている。本実施の形態においては、連続演出の結末として、ボーナス当選しているときには「V」の文字を出現させ、ボーナス当選しておらずRT2やRT3に移行されているときには「RT」の文字を出現させる演出が行なわれる。一方、ボーナス当選しておらずかつRT2やRT3にも制御されていないときには、図24(d2)に示すように、箱Yを壊すことに失敗した演出が行なわれ、その旨が報知される。
本実施の形態においては、連続演出を実行するための制御は、サブ制御部91による遊技演出実行処理により行なわれる。一方、前述したフリーズを発生させるか否かは、メイン制御部41によるフリーズ抽選処理により決定される。このため、連続演出実行中において、フリーズが発生する場合が生じる。この場合には、図25で示すように、フリーズ中において連続演出の演出内容と関連性を有する演出が挿入されて実行される。連続演出の演出内容と関連性を有する演出とは、たとえば、連続演出中の所定の事象(たとえば、出現キャラクタ、ストーリー)に着目した場合にある種のつながりを有する演出(たとえば、連続演出で出現するキャラクタと同じあるいは類似するキャラクタを出現させる演出、連続演出のストーリー性と同じあるいは類似するストーリーを展開する演出など)や、連続演出に所定の影響を与えるような演出(たとえば、連続演出のストーリーがストーリー上有利に展開する演出など)など、何らかの関係を有する演出をいう。連続演出中であってフリーズが発生しているときに挿入される演出を、以下では、カットイン演出という。なお、連続演出中であってフリーズが発生しているときにも、ステップアップ演出と同様に、フリーズ中演出を実行するものであってもよい。
カットイン演出は、フリーズが発生する所定時間(たとえば3秒)内に完結するように設定されている。このため、カットイン演出については完結するまで確実に遊技者に認識させることができる。
図25は、連続演出実行中にフリーズが発生し、カットイン演出が挿入された場合における表示領域51a内の演出領域の表示状態の一例を説明するための図である。なお、図25(a)、(b)、(c)、および(d1)は、図24と同様であるため説明を繰り返さない。
図25(b’)は、第2ゲームが終了し、第3ゲームが開始(たとえばスタートスイッチ7が操作)されたときであって、フリーズが発生しているときの表示状態の一例を示す図である。図25(b’)では、フリーズ中において、連続演出で登場しているキャラクタXの目元を拡大表示するカットイン演出が実行されている。
カットイン演出は、フリーズが発生する所定時間(たとえば3秒)内に完結するように設定されている。このため、カットイン演出については完結するまで確実に遊技者に見せることができる。
サブ制御部91は、連続演出実行中にフリーズが発生したときに、現在実行している連続演出と連続性が保たれるように予め設定されている連続演出に切り換える切換処理(更新処理)を行なう。たとえば、連続演出実行中にフリーズが発生したときには、以降の連続演出において表示する箱Yや道具Zなどの出現キャラクタとして、高い割合で特定種類のキャラクタが表示される連続演出に切り換える処理を行なう。このように連続演出が更新されることにより、改めてボーナスに当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
なお、連続演出としては、演出内容が異なる連続演出が複数種類設けられている。複数種類の連続演出は、たとえば、出現するキャラクタ、演出のストーリー性、連続ゲーム数、演出効果LED52の点灯パターン、スピーカ53,54から発生する音の種類など、が異なるものであればよい。カットイン演出としては、複数種類の連続演出各々に対し、関連性を有しかつ演出内容が異なるカットイン演出が複数種類設けられている。複数種類のカットイン演出は、たとえば、出現するキャラクタやアイテムの種類、大きさ、色などが異なるものや、演出効果LED52の点灯パターン、スピーカ53,54から発生する音の種類などが異なるものであればよい。
また、サブ制御部91は、連続演出やカットイン演出を実行する場合、ボーナス当選状況に応じて、複数種類の連続演出や複数種類のカットイン演出から、実行する連続演出の種類やカットイン演出の種類を決定し実行する。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定種類の連続演出や特定種類のカットイン演出が決定されるように構成してもよい。これにより、たとえば、実行される連続演出やカットイン演出の種類に応じて、ボーナス当選していることに対する期待感を異ならせることができる。また、同じ連続演出であっても、あるいはフリーズが発生した場合であっても、カットイン演出の種類に応じて、ボーナス当選していることに対する期待感を異ならせることができる。
次に、ブドウ示唆演出について説明する。ブドウ示唆演出は、「ブドウ」を構成図柄に有する入賞役に当選しているか否かに関わる情報を、複数タイミングのうちいずれかのタイミングで報知する演出をいう。
図26は、ブドウ示唆演出が実行される場合における表示領域51a内の演出領域の表示状態の一例を説明するための図である。図26においては、ゲームの進行状況を示すために、ストップスイッチ8L〜8Rを併せて示している。
図26(a)は、スタートスイッチ7が操作されゲームが開始されることにより、ブドウ示唆演出が開始されたときの表示状態の一例を示す図である。図26(a)では、図20(b1)で示したステップアップ演出の第1ステップ演出と同じ演出が表示されている。なお、本実施の形態においては、特定の入賞役(ブドウ、1枚役(1)、1枚役(2)、メロン、黒イチゴなど)のいずれかに当選したときには、所定確率で図20(b1)や図26(a)で示す演出が実行される。このため、図26(a)に示す表示状態では、図20で示した種類のステップアップ演出としての演出であるのか、ブドウ示唆演出としての演出であるのか、あるいはその他の演出であるのかに対し、遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ブドウ示唆演出において表示させるアイテムについても、ステップアップ演出と同様に、ボーナス当選状況に応じて複数種類のうちから決定される。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定のアイテム(たとえば尺が大きな玉)が表示されるように決定される。このため、たとえば、ブドウ示唆演出中に表示される特定のアイテム(たとえば図20(b2)で示すアイテム)が表示されたときの方が、それ以外のアイテムが表示されたときよりも、ボーナス当選していることに対する期待感を高めることができる。
なお、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始された後においては、図26(a’)のように、左・中・右停止有効LED22L〜22Rを点灯させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される。
図26(b1)および(b2)は、各々、第1停止されたときの表示状態の一例を示す図である。図26(b1)では、ブドウを想起させる花火が表示されている。これにより、ブドウ示唆演出であることが報知され、ブドウに当選している可能性があることを遊技者に報知することができる。
一方、図26(b2)では、図26(a)で示した演出が継続して実行されている。なお、図26(b’)に示すように、第1停止としてストップスイッチ8Lが操作されて、左停止有効LED22Lが消灯されている。
図26(c1)および(c2)は、各々、第2停止されたときの表示状態の一例を示す図である。図26(c1)では、図26(b1)で示した演出と同じ演出が実行されている。これにより、ブドウ示唆演出であることが報知され、ブドウに当選している可能性があることを遊技者に報知することができる。なお、第2停止して入賞ライン上に停止された図柄の組合せからブドウ入賞不能であるときには、その時点でボーナス当選していることが報知されることになる。
一方、図26(c2)では、図26(a)で示した演出が継続して実行されている。なお、図26(c’)に示すように、第2停止としてストップスイッチ8Cが操作されて、中停止有効LED22Cが消灯されている。
図26(d)は、第3停止されたときの表示状態の一例を示す図である。図26(d)では、図26(b1)で示した演出と同じ演出が実行されている。これにより、ブドウ示唆演出であったことが遊技者に報知することができる。なお、図26(d’)に示すように、第3停止としてストップスイッチ8Rが操作されて、右停止有効LED22Rが消灯されている。
このように、ブドウ示唆演出が実行されるゲームにおいては、ストップスイッチ8L〜8Rなどが操作されゲームが次の段階に進行するタイミングにおいて、ブドウ示唆演出であることが報知され、「ブドウ」を構成図柄に有する入賞役に当選しているかに関する情報が報知される。
このようなブドウ示唆演出は、サブ制御部91による遊技演出実行処理により実行される。遊技演出実行処理では、たとえば、ブドウ示唆演出抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値、および内部当選コマンドから特定される当選役に基づいて、ブドウ示唆演出を実行するか否かを決定するブドウ示唆演出抽選処理が行なわれ、ブドウ示唆演出を実行すると決定された場合には、報知タイミング抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値、および内部当選コマンドから特定される当選役に基づいて、ブドウ示唆演出であることを報知する報知タイミング、すなわち図26(b1)などで示した表示状態を行なうタイミングを決定する報知タイミング抽選処理が行なわれる。
ブドウ示唆演出抽選処理では、内部当選コマンドから特定される当選役に応じて定められた当選率にしたがって、ブドウ示唆演出を実行させるか否かが抽選される。図27は、ブドウ示唆演出抽選処理で用いられるブドウ示唆演出抽選用テーブルを説明するための図である。ブドウ示唆演出抽選用テーブルは、内部抽選の結果、当選した当選役に応じて、ブドウ示唆演出当選率が定められているテーブルをいう。ブドウ示唆演出抽選用テーブルは、ROM91bに格納されている。なお、図27では、説明の便宜上、当選役毎に、内部抽選における当選率を示している。
まず、内部当選コマンドから、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスとブドウとが同時当選していることが特定されたときには、g2の当選率にしたがって、ブドウ示唆演出抽選が行なわれる。
同様に、内部当選コマンドから、ボーナスのいずれかと、1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のいずれかとが同時当選していることが特定されたときにはh2の当選率にしたがって、ブドウが単独当選していることが特定されたときにはk2の当選率にしたがって、各々、ブドウ示唆演出抽選が行なわれる。
このように、ブドウ示唆演出は、ブドウ、1枚役(1)、1枚役(2)などの「ブドウ」を構成図柄に有する入賞役に当選しているときに所定確率で実行される。よって、内部抽選の結果とリンクしてブドウ示唆演出が実行される。
また、ブドウ示唆演出は、当選しているときに取りこぼしを生じないリプレイ(1)に当選しているときにも、所定確率で実行される。この場合、内部抽選の結果とリンクしてブドウ示唆演出を実行することにならないが、取りこぼしを生じないリプレイ(1)に当選しているため、必ずリプレイ(1)に入賞させることができ、極端に遊技者を落胆させてしまうことがない。
このため、ブドウ示唆演出が実行されながらブドウ入賞が発生しなかった場合には、いずれかのボーナスに当選していることを遊技者に報知することができる。
1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のうち、1枚役(1)および1枚役(2)各々を構成する左図柄は、図14などで示したように、ブドウを構成する左図柄の「ブドウ」と共通でありながら、中図柄および右図柄は、適正なタイミングで停止操作しなければ入賞ラインに停止させることができない図柄である。また、1枚役(1)および1枚役(2)各々を構成する中図柄および右図柄は、各々、入賞ラインに停止させるための停止操作タイミングが重複しない図柄である。このため、1枚役(1)および1枚役(2)は、当選していても取りこぼしが生じやすい。また、1枚役(1)あるいは1枚役(2)に当選しているときには、前述したように、可能な限りブドウを構成する「ブドウ」図柄がいずれかの入賞ライン上においてテンパイするようにリール制御が行なわれる。このため、1枚役(1)あるいは1枚役(2)といずれかのボーナスとが同時当選したときには、ブドウに当選していなくても、「ブドウ」図柄がテンパイし、はずれとなる可能性が高まる。その結果、ブドウ示唆演出が実行されながら「ブドウ」図柄がテンパイしはずれとなり、ボーナス当選確定を報知する機会を増やすことができる。
また、1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のうち、リプレイ(1)を構成する図柄は、操作タイミングに関わらず、入賞ラインに停止させることができる図柄である。しかし、リプレイ(1)に当選しているときには、前述したように、可能な限りブドウを構成する「ブドウ」図柄がいずれかの入賞ライン上においてテンパイするようにリール制御が行なわれる。このため、リプレイ(1)といずれかのボーナスとが同時当選したときには、ブドウに当選していなくても、「ブドウ」図柄がテンパイし、リプレイ(1)入賞となる可能性が高まる。その結果、ブドウ示唆演出が実行されながら「ブドウ」図柄がテンパイしリプレイ(1)入賞となり、ボーナス当選確定を報知する機会を増やすことができる。
また、各入賞役について内部抽選に用いられる判定値数が、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスとブドウとが同時当選する当選率がg1となるように、ボーナスのいずれかと、1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のいずれかとが同時当選する当選率がh1となるように、ブドウが単独当選する当選率がk1となるように、設定されているとする。この場合におけるブドウ示唆演出が実行される実行率は、(内部抽選における当選率)×(ブドウ示唆演出当選率)により算出される。よって、ブドウ示唆演出が実行される実行率は、図28に示す率となる。
ブドウ示唆演出が実行される実行率は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスとブドウとが同時当選しているときにg1×g2=Gとなり、ボーナスのいずれかと、1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のいずれかとが同時当選しているときにh1×h2=Hとなり、ブドウが単独当選しているときにk1×k2=Kとなる。
また、図27に示す内部抽選における当選率およびブドウ示唆演出当選率については、各々、上記のブドウ示唆演出が実行される実行率が、図29に示す関係を満たすように予め定められている。
まず、図29(1)に示すように、ブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(G+H+K)に占める、ブドウに当選していないときのブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(H)の比率よりも、ブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(G+H+K)に占める、ブドウに単独当選しているときのブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(K)の比率が極端に高くなるように、図27に示す内部抽選における当選率およびブドウ示唆演出当選率が設定されている。
また、図29(2)に示すように、ブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(G+H+K)に占める、ブドウがいずれかのボーナスと同時当選しているときのブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(G)の比率よりも、ブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(G+H+K)に占める、ブドウに単独当選しているときのブドウ示唆演出が実行される実行率の合算値(K)の比率が極端に高くなるように、図27に示す内部抽選における当選率およびブドウ示唆演出当選率が設定されている。
これにより、ブドウ示唆演出が実行されたときに、大半がブドウに入賞するが、稀にブドウ入賞が発生せず、はずれやリプレイ(1)入賞する場合を生じさせ、この場合にボーナス当選が確定していることを報知することができる。また、ブドウ示唆演出が実行されたときに大半がブドウ入賞するが、その場合でも稀にボーナス当選しているため、意外性を遊技に付与することができる。
報知タイミング抽選処理では、内部当選コマンドから特定される当選役に応じて定められた当選率にしたがって、ブドウ示唆演出であることを報知する報知タイミングが決定される。図30は、報知タイミング抽選処理で用いられる報知タイミング抽選用テーブルを説明するための図である。報知タイミング抽選用テーブルは、内部抽選の結果、当選した当選役に応じて、報知タイミングを決定するための振分率が定められているテーブルをいう。報知タイミング抽選用テーブルは、ROM91bに格納されている。本実施の形態における報知タイミングは、第1停止時、第2停止時、第3停止時のうちから決定される。
内部当選コマンドから、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナスとブドウとが同時当選していることが特定されたときには、50%の割合で第1停止時に、30%の割合で第2停止時に、20%の割合で第3停止時に報知タイミングが決定される。同様に、内部当選コマンドから、ボーナスのいずれかと、1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のいずれかとが同時当選していることが特定されたときには、5%の割合で第1停止時に、15%の割合で第2停止時に、80%の割合で第3停止時に報知タイミングが決定される。内部当選コマンドから、ブドウに単独当選していることが特定されたときには、80%の割合で第1停止時に、15%の割合で第2停止時に、5%の割合で第3停止時に報知タイミングが決定される。
これにより、ブドウ示唆演出であることが報知されるタイミングが遅い程、当該ブドウ示唆演出が、いずれかのボーナスと、1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のいずれかとが同時当選したことにより実行された割合が高くなる。このため、リールを停止させ、「ブドウ」図柄が入賞ライン上に停止され、さらに「ブドウ」図柄がテンパイしたときに、未だブドウ示唆演出が実行されていない場合には、いずれかのボーナスと、1枚役(1)、1枚役(2)、およびリプレイ(1)のいずれかとが同時当選している可能性があり、稀に第3停止時にブドウ示唆演出が実行されるとともにブドウ入賞せず、はずれとなるかリプレイ(1)入賞となり、ボーナス当選が確定していることが報知されるため、期待感を持続させることができる。
また、ブドウ示唆演出であることが報知されるタイミングが早い場合や、ブドウ示唆演出が実行されてブドウ入賞した場合でも、いずれかのボーナスとブドウとに同時当選している可能性があり、当該ゲームにおいて稀にボーナス当選している可能性があるため、意外性のある遊技を提供するとともに、期待感を持続させることができる。
次に、前述した第1実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 前述した実施の形態においては、図20で示したように、停止操作に応じて発展するステップアップ演出を実行するときで、ゲーム開始時においてゲームの進行を遅延させるフリーズが発生するときには、当該フリーズ中において、ステップアップ演出に先立ってフリーズ中演出が実行される。このため、ステップアップ演出を実行するときにフリーズ中演出を盛り込ませるとともに、当該フリーズ中演出をフリーズが発生しているときに実行することにより確実に遊技者に見せることができる。その結果、フリーズ中演出を実行することにより確実に遊技の興趣向上を図ることができる。また、フリーズ中演出がステップアップ演出と関連性を有する演出であるため、ステップアップ演出に先立って不自然な演出が実行されることを防止することができる。
(1−2) 前述した実施の形態においては、フリーズ中演出およびステップアップ演出が実行される実行率およびステップアップ演出のみが実行される実行率が図23(1)に示す関係を満たすように定められている。このため、ステップアップ演出が実行されるときに、確実に遊技者に見せることができるフリーズ中演出が実行されることにより、ボーナス当選していることに対する期待感を確実に向上させることができる。
(1−3) 前述した実施の形態においては、図16で示したように、ボーナスあるいはメロンに当選したときにフリーズが発生し得るようにフリーズ当選率が設定されている。このため、ステップアップ演出が実行されるときでフリーズ中演出が実行されたときに、当選している可能性のある入賞役の種類を絞り込むことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−4) 前述した実施の形態においては、演出を制御するサブ制御部91側ではなく、ゲームの進行を制御するメイン制御部41側において、フリーズ抽選処理やフリーズ制御処理が行なわれる。このため、ゲームを進行させるための制御およびゲームの進行を遅延させる制御をメイン制御部41により行なうことができ、当該制御を簡略化することができる。
(1−5) 前述した実施の形態においては、図25で示したように、複数ゲームに亘る連続演出を実行するときで、フリーズが発生するときには、当該フリーズ中において、カットイン演出が実行される。このため、連続演出を実行するときにカットイン演出を盛り込ませるとともに、当該カットイン演出をフリーズが発生しているときに実行することにより確実に遊技者に見せることができる。その結果、カットイン演出を実行することにより確実に遊技の興趣向上を図ることができる。また、カットイン演出が連続演出と関連性を有する演出であるため、カットイン演出が連続演出との関係において不自然となることを防止することができる。
(2−1) 前述した実施の形態においては、図27で示したように、ブドウ示唆演出は、構成図柄に「ブドウ」図柄を含むブドウ、1枚役(1)、1枚役(2)のうちいずれかが当選していることを条件として実行される。すなわち、ブドウ示唆演出は、内部抽選の当選状況とリンクさせて実行される。これにより、ブドウ示唆演出が実行された場合に、ブドウ、1枚役(1)、1枚役(2)のうちいずれかが発生可能であるため、遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
また、1枚役(1)、1枚役(2)に当選したときには、さらにボーナスが当選していることを条件として、ブドウ示唆演出が実行される。このため、ブドウ示唆演出が実行されたときには、ブドウ入賞が発生しなかったことにより、ボーナスに当選していることを報知することができる。また、1枚役(1)や1枚役(2)の構成図柄には、適正なタイミングで停止操作を行なわなければ、入賞ライン上に引き込み停止させることができない「網7」あるいは「白7」および「黒7」が含まれる。このため、1枚役(1)あるいは1枚役(2)に当選しているときであっても停止操作タイミングによって当該1枚役(1)あるいは1枚役(2)を取りこぼすことになる。その結果、ブドウ示唆演出が実行され、ブドウおよび1枚役(1)あるいは1枚役(2)のいずれも入賞せずにはずれとなることにより、ボーナス当選していることを報知する機会を増やすことができ、はずれによりボーナス当選していることを報知する面白みのある遊技を提供することができ、興趣を向上させることができる。
(2−2) 前述した実施の形態における1枚役(1)および1枚役(2)各々を構成する中図柄および右図柄は、各々、入賞ラインに停止させるための停止操作タイミングが重複しない図柄である。このため、ブドウ示唆演出が実行されたときに、1枚役(1)または1枚役(2)に当選していると過程して停止操作を行なったとしても、1枚役(1)と1枚役(2)とで適正な停止操作タイミングが異なるため、1枚役(1)あるいは1枚役(2)を取りこぼす機会を増やすことができる。その結果、ブドウ示唆演出が実行されたときにはずれとなることにより、ボーナス当選していることを報知する機会、すなわちはずれによりボーナス当選していることを報知する面白みのある遊技を提供する機会を増やすことができ、興趣を向上させることができる。
(2−3) 前述した実施の形態においては、図30で示したように、ブドウ示唆演出が実行されるときに、ブドウ示唆演出であることを遊技者に報知するタイミングが複数タイミングから決定される。また、複数タイミングのうち第3停止時にブドウ示唆演出であることが報知されたときに、第3停止時以外の第1停止時や第2停止時に報知されたときよりも、1枚役(1)や1枚役(2)に当選したことに起因してブドウ示唆演出が実行された割合を高くすることができる。これにより、ブドウ示唆演出であることが報知されたタイミングに応じて、1枚役(1)や1枚役(2)に当選しており、同時にボーナス当選していることに対する期待感を異ならせることができる。
(2−4) 前述した実施の形態においては、図27で示したように、構成図柄に「ブドウ」図柄を含まないリプレイ(1)に当選しているときにも、ブドウ示唆演出が実行される。一方、リプレイ(1)の構成図柄は、停止操作タイミングに関わらず、入賞ライン上に停止させることができる図柄から構成されており、取りこぼしが生じない。このため、ブドウ示唆演出を内部抽選の当選状況とリンクさせて実行されない場合が生じるが、この場合には、必ずリプレイ(1)に入賞するため遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
また、リプレイ(1)に当選しているときには、ボーナスが当選していることを条件として、ブドウ示唆演出が実行される。このため、ブドウ示唆演出が実行され、ブドウおよび1枚役(1)あるいは1枚役(2)のいずれも入賞せず、リプレイ(1)に入賞することにより、ボーナス当選していることを報知するといった意外性のある遊技を提供することができる。
(2−5) 前述した実施の形態において、1枚役(1)、1枚役(2)、リプレイ(1)のいずれかに当選しているときには、当選している入賞役の構成図柄を入賞ライン上に引き込み停止させるとともに、可能な限りブドウを構成する「ブドウ」図柄がいずれかの入賞ライン上においてテンパイするようにリール制御が行なわれる。これにより、ブドウ示唆演出が実行されたときなどにおいて、ブドウに入賞するか否か、入賞せずにボーナス当選していることが報知されるかを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2−6) 前述した実施の形態において、規定ゲーム数消化することにより終了するRT1中において設定変更された場合でも、該設定変更後においてRT1への制御を維持するとともに、図19で示したように、該設定変更がRT1中の1ゲームが終了する前に行なわれた場合には、当該1ゲームにおける賭数や当選フラグが設定変更後に持ち越されることなくクリアされ、当該ゲームが再開されるのではなく、中断した当該1ゲームの開始前までに計数済みのゲーム数からRT残りゲーム数の計数が再開される。このため、RT1中における1ゲームが終了する前に新たに設定値を設定しても、当該ゲームの結果を反映しないまま消化ゲーム数のみを更新させることが不可能となり、意図的に遊技者にとって不利な状態または有利な状態を設定することが不可能となるため、ゲームの公平性を保つことができる。
(2−7) 前述した実施の形態においては、ボーナス当選により制御されるRT4あるいはRT5(ボーナス当選したゲームを含む)において設定変更された場合、設定変更前とリプレイ当選確率が同じとなるRT4あるいはRT5が維持されるが、ボーナス当選により設定される当選フラグについては消去される。このため、設定変更後、RT4あるいはRT5を維持する構成とした場合であってもボーナス当選を無効化することができる。その結果、設定変更後でゲームが未だ行なわれていない状態においてボーナス当選しているような、ゲームの公平性が害される虞のある状態になることを防止できる。また、設定変更されていてボーナス当選が消去されている場合であっても、リプレイの当選頻度が高い状態が維持されているため、遊技を継続しようとする遊技者の意欲を持続させることができる。
また、前述した実施の形態においては、RT2のリプレイ当選確率を基準にした場合、RT2とRT4とのリプレイ当選確率の差が15656/65536であるのに対し、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差が24272/65536となる。これより、RT2とRT4とのリプレイ当選確率の差が、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差よりも小さくなるため、RT4のリプレイ当選確率は、RT5と比較して、RT2のリプレイ当選確率に近くなるように設定されている。同様に、RT3とRT4とのリプレイ当選確率の差が、RT3とRT5とのリプレイ当選確率の差よりも小さくなるため、RT4のリプレイ当選確率は、RT5と比較して、RT3のリプレイ当選確率に近くなるように設定されている。このため、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞した後リプレイ当選確率が向上している場合、単にリプレイ(2)またはリプレイ(3)に当選したのか、あるいはボーナスが同時に当選していたのかを遊技者にわかり難くすることができ、遊技者にビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)が当選していることに対し期待感を抱かせることができる。
また、リプレイ(2)またはリプレイ(3)入賞により、RT2やRT3への制御を開始するとともに、3ゲームにわたり連続演出が実行される。これにより、連続演出が実行されている間、ボーナスよりも優先して入賞させるようにリール制御されるリプレイに当選しやすくなる。このため、連続演出が行なわれている間にボーナス入賞する可能性を低減させることによりビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)に当選していることに対する期待感を抱かせることができ、かつ連続演出の結果に遊技者を注目させることができる。
また、RT2のリプレイ当選確率および初期遊技状態のリプレイ当選確率の双方を基準にした場合、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差が24272/65536となり、RT5と初期遊技状態とのリプレイ当選確率の差が7404/65536となる。これより、RT5と初期遊技状態とのリプレイ当選確率の差が、RT2とRT5とのリプレイ当選確率の差よりも小さくなる。同様に、RT5のリプレイ当選確率は、RT2と比較して、RT1や初期遊技状態のリプレイ当選確率に近くなるように設定されている。
このため、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞していないときで、リプレイの入賞状況がたとえばRT4中であるときほどリプレイ入賞が発生しておらずRT1中や初期遊技状態中のリプレイの入賞状況に近い場合でも、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
また、前述した実施の形態においては、RT1において1000ゲームまたは800ゲーム消化した場合に、リプレイ(2)およびリプレイ(3)の当選確率が高まる初期遊技状態に制御される。このため、RT2やRT3に制御されることに対する期待感を向上させるとともに、RT1中においてボーナス当選しなかった遊技者が救済されやすくすることができる。
第2実施の形態
従来のスロットマシンでは、小役の単独当選時に用いるリールの停止制御パターンと、小役と特別役の同時当選時に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとすることで、リールの停止態様に応じて特別役の当選を判別できるものの、リールの停止態様に応じて特別役の当選以外の情報を示唆するものではなかった。また、従来のスロットマシンでは、小役の単独当選時の停止態様と、小役と特別役の同時当選時の停止態様と、が異なるため、その停止態様に応じて特別役に当選しているか否かを遊技者から判別できてしまい、特別役に当選していない場合には、期待感が損なわれてしまうという問題がある。当該問題を解決するために、第2実施の形態では、第1実施の形態におけるスロットマシンにおいてさらに以下の構成を備える例について説明する。
メロン、BB+メロン、RB+メロン、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、「メロン−メロン−メロン」の組合せ、または「メロン−メロン−BAR」の組合せであるメロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、第1実施の形態で説明したように、入賞ラインにメロンの構成図柄を揃えるリール制御を行なう。
なお、BBとは、BB(1)、BB(2)、BB(3)の総称をいう。よって、BB+メロンとは、BB(1)+メロン、BB(2)+メロン、およびBB(3)+メロンをいう。また、1枚役とは、1枚役(1)、1枚役(2)の総称をいう。よって、メロン+1枚役とは、メロン+1枚役(1)、およびメロン+1枚役(2)をいう。また、BB+メロン+1枚役とは、BB(1)+メロン+1枚役(1)、BB(1)+メロン+1枚役(2)、BB(2)+メロン+1枚役(1)、BB(2)+メロン+1枚役(2)、BB(3)+メロン+1枚役(1)、およびBB(3)+メロン+1枚役(2)をいう。また、RB+メロン+1枚役とは、RB+メロン+1枚役(1)、およびRB+メロン+1枚役(2)をいう。
このようなリール制御を行なう場合において、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選している場合には、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、メロンの構成図柄を入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能な停止操作位置および入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、メロンの構成図柄を入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、メロンの構成図柄を入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL1、L2、L3に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみメロンの構成図柄を入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なう。
これに対して、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選している場合には、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、メロンの構成図柄を入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能な停止操作位置および入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、メロンの構成図柄を入賞ラインL4、L5に揃える制御を行ない、メロンの構成図柄を入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL4、L5に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみメロンの構成図柄を入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行なうようになっている。
すなわち、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄を入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄を入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なうようになっている。
このため、図31(a)に示すように、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選している場合には、メロンの構成図柄が入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選している場合には、メロンの構成図柄が入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。すなわちメロン、BB+メロン、RB+メロンが当選している場合にメロンが入賞した場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選している場合にメロンが入賞した場合と、でメロンの構成図柄が揃いやすい入賞ラインが異なる。
そして本実施の形態では、図31(a)および(b)−(1)に示すように、内部抽選においてメロン、BB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値(A+C+E)に占めるBB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値(A+C)の比率よりもメロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(B+D+F)に占めるBB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(B+D)の比率が高くなる確率にてメロン、BB+メロン、RB+メロン、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行なっている。
これにより、メロンと1枚役のうちメロンが単独で当選している場合よりもメロンと1枚役が同時に当選している場合の方がBB(1)〜(3)またはRB、すなわち特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともに特別役が当選している可能性が示唆されるが、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインから特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、メロンの構成図柄がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施の形態では、図31(a)および(b)−(2)に示すように、内部抽選においてBB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値(A+C)に占めるBB+メロンの当選確率の合算値(A)の比率よりもBB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(B+D)に占めるBB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(B)の比率が高くなる確率にてBB+メロン、RB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行なっている。
これにより、メロンと1枚役のうちメロンが単独で当選している場合よりもメロンと1枚役が同時に当選している場合の方がBB(1)〜(3)、すなわちRBよりも多くのメダルの獲得が期待できる特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によってBBおよびRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインからBBが当選しているか、RBが当選しているか、を判別することは不可能であり、メロンの構成図柄がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、BBおよびRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施の形態では、図31(a)および(b)−(3)に示すように、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(A1+B1+C1+D1+E1+F1)に占めるメロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(B1+D1+F1)の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(A2+B2+C2+D2+E2+F2)に占めるメロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(B2+D2+F2)の比率が高くなる確率にてメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行なっている。
これにより、メロンと1枚役のうちメロンが単独で当選している場合よりもメロンと1枚役が同時に当選している場合の方が、設定値として設定4〜6、すなわち設定1〜3が設定されている場合よりも遊技者にとって有利な設定値が設定されている割合が高まることとなるため、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができる。
さらに、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインから設定値として設定1〜3が設定されているか、設定4〜6が設定されているか、を判別することは不可能であり、メロンの構成図柄がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されていることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
なお、本実施の形態では、内部抽選においてメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行なっているが、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役のみ抽選対象として、メロン、メロン+1枚役が当選する場合にはBBまたはRBと必ず同時に当選するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、メロン、メロン+1枚役とBB、RBがともに同時当選するが、メロン、メロン+1枚役とBB、RBのうちいずれか一方のみが同時当選する構成であってもよい。
また、本実施の形態では、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄が入賞ラインL1、L2、L3に揃いやすく、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄が入賞ラインL4、L5に揃いやすくなっているが、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しているか、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しているか、によって揃いやすい入賞ラインが異なる構成であればよく、例えば、一方の場合に特定の入賞ラインに揃いやすく、他方の場合に特定の入賞ラインとは異なる入賞ラインに揃いやすい構成であってもよい。
また、本実施の形態では、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄を入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄を入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なうようになっているが、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄を入賞ラインL1、L2、L3のみに揃える制御を行ない、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、メロンの構成図柄を入賞ラインL4、L5のみに揃える制御を行なうようにしてもよい。
また、本実施の形態では、内部抽選においてメロン、BB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値に占めるBB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値の比率と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてメロン、BB+メロン、RB+メロン、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようになっているが、内部抽選においてメロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率と、メロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値に占めるBB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてメロン、BB+メロン、RB+メロン、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしてもよい。
また、内部抽選においてメロン、BB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロンの当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役、RB+メロンの当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてメロン、BB+メロン、RB+メロン、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしてもよい。
また、内部抽選においてメロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロンの当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役、RB+メロンの当選確率の合算値の比率と、メロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてメロン、BB+メロン、RB+メロン、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、内部抽選においてBB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値に占めるBB+メロンの当選確率の合算値の比率と、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてBB+メロン、RB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによってBBおよびRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようになっているが、内部抽選においてBB+メロン+1枚役、RB+メロンの当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率と、BB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロンの当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてBB+メロン、RB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、BB+メロン+1枚役、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、BB+メロン、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによってBBおよびRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようになっているが、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン、BB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン、BB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしてもよい。
また、設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか一方の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値の比率よりも設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか他方の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロンの当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしてもよい。
また、設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか一方の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロンの当選確率の合算値の比率よりも設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか他方の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロンの当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしてもよい。
また、設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか一方の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率よりも設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか他方の場合におけるメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役、BB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてメロン、メロン+1枚役、BB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、BBが当選しているか否かに関わらず、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようになっているが、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるBB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるBB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるBB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてBB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の抽選を行ない、かつ設定値が1〜3の場合におけるメロン、メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役の当選確率の比率と、設定値が4〜6の場合におけるメロン、メロン+1枚役の当選確率の合算値に占めるメロン+1枚役の当選確率の比率と、が同じとなる確率にてメロン、メロン+1枚役の抽選を行ない、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選しており、メロンの構成図柄を入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御するようにしてもよく、このようにすることで、BBまたはRBが同時に当選していることを条件に、メロンの構成図柄が揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようになる。
また、本実施の形態では、設定値が設定1〜3の場合と設定4〜6の場合とでメロンの構成図柄が揃いやすい入賞ラインが異なるようになっているが、有利度の異なる複数種類の設定値のうち少なくとも1の設定値と他の少なくとも1の設定値とでメロンの構成図柄が揃いやすい入賞ラインが異なるものであればよい。
また、本実施の形態では、BBまたはRBが当選している場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BBおよびRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合で、かつ設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合にメロンの構成図柄が揃いやすい入賞ラインL4、L5に、メロンの構成図柄が揃いやすくすることで、BBまたはRBが当選している可能性が高く、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性が高く、かつ有利度の高い設定値が設定されている可能性が高い旨を示唆するようになっており、メロンが入賞した際に、有利な状態であることに対する遊技者の期待度にメリハリを持たせることができることから好ましいが、BBまたはRBが当選している場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BBおよびRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合、或いは設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合の少なくともいずれか一方の場合にメロンの構成図柄が揃いやすい入賞ラインとは異なる入賞ラインに、メロンの構成図柄が揃いやすくすることで、BBまたはRBが当選している可能性が高い旨が示唆されない場合でも、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されることとなり、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されない場合でも、BBが当選している可能性が高い旨が示唆されることとなるため、一方では不利な可能性が示唆されても他方で有利な可能性を期待させることができる。
また、BBおよびRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BBまたはRBが当選している場合、或いは設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合の少なくともいずれか一方の場合にメロンの構成図柄が揃いやすい入賞ラインとは異なる入賞ラインに、メロンの構成図柄が揃いやすくすることで、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性が高い旨が示唆されない場合でも、BBまたはRBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されることとなり、BBまたはRBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されない場合でも、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性が高い旨が示唆されることとなるため、一方では不利な可能性が示唆されても他方で有利な可能性を期待させることができる。
また、設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BBまたはRBが当選している場合、或いはBBおよびRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合の少なくともいずれか一方の場合にメロンの構成図柄が揃いやすい入賞ラインとは異なる入賞ラインに、メロンの構成図柄が揃いやすくすることで、有利度の高い設定値が設定されている可能性が高い旨が示唆されない場合でも、BBまたはRBが当選している可能性或いはRBよりも有利度の高いBBが当選している可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されることとなり、BBまたはRBが当選している可能性或いはRBよりも有利度の高いBBが当選している可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されない場合でも、有利度の高い設定値が設定されている可能性が高い旨が示唆されることとなるため、一方では不利な可能性が示唆されても他方で有利な可能性を期待させることができる。
また、本実施の形態では、図31(a)および(b)−(4)に示すように、内部抽選においてBB+メロン、RB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(A+B+C+D)に占めるBB+メロン、BB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(A+B)よりもBB+黒イチゴ、RB+黒イチゴの当選確率の合算値(G+H)に占めるBB+黒イチゴの当選確率の合算値(G)の比率が高くなる確率にてBB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役、BB+黒イチゴ、RB+黒イチゴの抽選を行なっている。
これにより、メロンと同時に当選している場合よりも黒イチゴと同時に当選している場合の方がBB、すなわちRBよりも多くのメダルの獲得が期待できる特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、メロンが入賞したか、黒イチゴが入賞したか、によってBBおよびRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、入賞した小役からBBが当選しているか、RBが当選しているか、を判別することは不可能であり、メロンが入賞した場合でも、BBおよびRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施の形態では、図31(a)および(b)−(5)に示すように、内部抽選においてメロン、BB+メロン、RB+メロン、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(A+B+C+D+E+F)に占めるBB+メロン、RB+メロン、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役の当選確率の合算値(A+B+C+D)よりも黒イチゴ、BB+黒イチゴ、RB+黒イチゴの当選確率の合算値(G+H+I)に占めるBB+黒イチゴ、RB+黒イチゴの当選確率の合算値(G+H)の比率が高くなる確率にてメロン、BB+メロン、RB+メロン、RB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役、黒イチゴ、BB+黒イチゴ、RB+黒イチゴの抽選を行なっている。
これにより、メロンが入賞した場合よりも黒イチゴが入賞した場合の方が特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、メロンが入賞したか、黒イチゴが入賞したか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、入賞した小役から特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、メロンが入賞した場合でも、特別役の当選に対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、既存機種のプログラムを用いて新しい機種の開発を行なう際に、特別役と同時当選する確率が高い小役の払出枚数が大きいと、その確率を変更した場合にメダルの払出率が大きく影響してしまい、他の小役を含めて確率を調整する必要があるが、本実施の形態では、特別役と同時に当選する小役のうち払出枚数の比較的少ない1枚役または黒イチゴと特別役が同時に当選する確率が、それよりも払出枚数の多いメロンまたはベルと特別役が同時に当選する確率よりも高く設定されているので、特別役と同時当選する確率が相対的に高い1枚役や黒イチゴの当選確率を大きく変更した場合でも、これら1枚役や黒イチゴの払出枚数によりメダルの払出率が大きく影響してしまうことを極力防止できる。特に本実施の形態では、1枚役の入賞に伴う払出枚数および黒イチゴの入賞に伴う払出枚数が1ゲームを開始するための条件となる賭数の設定に必要な3枚以下であるため、メダルの払出率への影響をより限定的なものにできる。
また、本実施の形態では、小役のうち黒イチゴについては、右リールの停止位置のみで入賞が判定されるので、全リールの停止位置の組合せによって入賞か否かが判定される小役と比較してリールの停止位置、特に入賞の判定とは直接関係のないリール(左リール、中リール)における停止位置の自由度が高い。そして、本実施の形態では、黒イチゴ、すなわち右リールの停止位置のみで入賞か否かが判定される小役と特別役とが同時に当選するので、全リールの停止位置に対象図柄を引き込む必要のある小役が同時に当選する場合に比較して黒イチゴが当選した際に導出されるチャンス目やリーチ目の設計を容易に行なうことができる。
また、本実施の形態では、後述のようにメロン、BB+メロン、RB+メロンが当選してメロンを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選してメロンを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なうようになっており、メロンを取りこぼした場合であっても、BBまたはRBが当選している可能性、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性の違いを判別できるようになっているが、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃う割合、チャンス目がL4、L5に揃う割合が、メロン、BB+メロン、RB+メロンが当選してメロンを取りこぼした場合と、メロン+1枚役、BB+メロン+1枚役、RB+メロン+1枚役が当選してメロンを取りこぼした場合と、で等しくなるように制御してもよく、このようにすることで、メロンが入賞した場合には、BBまたはRBが当選している可能性、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性の違いを判別できるのに対して、メロンを取りこぼした場合には、BBまたはRBが当選している可能性、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性の違いを判別することができなくなるため、メロンを取りこぼさずにゲームを行なった場合の興趣を高めることが可能となる。
第3実施の形態
前述した実施の形態においては、遊技者にとって有利なRT2およびRT3が、ボーナス当選により終了する例について説明した。第3実施の形態においては、前述した実施の形態におけるスロットマシンにおけるRT2およびRT3各々が、ボーナス当選するか、所定の転落役に入賞するまで継続して制御される例について説明する。
第3実施の形態においては、所定の転落役として、再遊技役である転落リプレイが設定されている。また、転落リプレイは、RT2やRT3であるときに、リプレイ(1)と同時(リプレイ(1)+転落リプレイ)に読み出されて内部抽選が行なわれるとともに、リプレイ(1)および1枚役(1)と同時(リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1))に読み出されて内部抽選が行なわれる。
転落リプレイは、再遊技役であって、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−バナナ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。転落リプレイを構成する図柄(左リール2Lおよび右リール2Rの「ブドウ」、中リール2Cの「バナナ」)は、各リールにおいて7コマ以内に配置されている。よって、転落リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。RT2またはRT3において転落リプレイに入賞した後は、初期遊技状態に制御される。
また、本実施の形態におけるスロットマシンでは、RT2、RT3であるときに、サブ制御部91により、転落リプレイ当選に関する情報を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。遊技状態がRT2あるいはRT3であって演出状態がATに制御されている状態をARTともいい、遊技状態がRT2あるいはRT3であるが演出状態がATに制御されていない状態を非ARTともいう。
また、本実施の形態におけるスロットマシンは、サブ制御部91により、ボーナス終了あるいは所定の入賞役(たとえば、ブドウ)当選を条件として高確率状態に制御され、当該高確率状態において所定ゲーム数消化するかボーナス当選することを条件として低確率状態に制御される。確率状態が高確率状態であるとき、あるいは遊技状態がボーナス中であるときには、所定のポイント付与条件が成立することにより、ATに制御される確率に関与するポイントが付与される。
また、本実施の形態においては、ビッグボーナス(1)〜(3)、レギュラーボーナスのいずれかに当選したときおよび終了したときに、サブ制御部91により、その後においてRT2やRT3に制御された場合に当該RT2やRT3おける演出状態をATに制御するか否かを決定するAT抽選が行なわれる。AT抽選は、付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがって抽選する第1AT抽選と、成立した抽選条件に応じた確率にしたがって抽選する第2AT抽選とを含む。
AT抽選は、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いて、ATに制御するか否か、およびATに制御可能となる期間などをサブ制御部91が決定するための抽選をいう。また、AT抽選は、ボーナス当選したときあるいはボーナス終了したときに限らず、後述するように、非ARTにおいて所定数ゲーム消化することによっても実行される。サブ制御部91は、ボーナス当選あるいはボーナス終了によるAT抽選において当選したときには当該ボーナス終了後においてRT2やRT3に制御されたときの演出状態をATに制御し、非ARTにおいて所定数ゲーム消化することによるAT抽選において当選したときには次のゲームあるいは転落リプレイに当選したゲームから演出状態をATに制御する。
転落リプレイは、ARTであることを条件として、当選した入賞役の種類に対応するナビ演出が実行されるナビ対象役である。このため、ARTであるときには、転落リプレイに当選したときに、当該転落リプレイと同時当選した入賞役の種類に応じた情報が報知される。転落リプレイと同時当選した入賞役の種類に応じた情報とは、たとえば、同時当選した入賞役がリプレイ(1)のみであるのか、あるいは1枚役(1)も同時当選しているのかを特定可能な情報であってもよく、また、同時当選した入賞役の種類に応じて転落リプレイの入賞を回避させるための操作手順を特定可能な情報であってもよい。これにより、ARTである場合、転落リプレイ入賞を回避でき、その結果RT2やRT3が終了し初期遊技状態に制御されることを意図的に回避することができる。
一方、非ARTである場合、転落リプレイが当選したときであっても、ナビ演出が実行されないため、転落リプレイ入賞を意図的に回避することができず、RT2やRT3が終了し初期遊技状態に制御される可能性が高まるといえる。このように、RT2やRT3に制御されているときにおいては、演出状態がATであるか否かによって、遊技者の有利度合いの差を大きくすることによりメリハリをつけて、AT抽選においてATに当選することに対する期待感を効果的に高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態において、たとえば、RT2やRT3においてリプレイ(1)+転落リプレイに当選している場合やリプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)に当選している場合には、図32(a)に示すように、同時当選した入賞役の種類および最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール、中リール、右リールのいずれであるか、に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。図32(a)は、転落リプレイに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、リプレイ(1)+転落リプレイが当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、転落リプレイを構成する図柄(「ブドウ」「バナナ」)は、各リールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L5が設定されているため、リプレイ(1)+転落リプレイに当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
一方、リプレイ(1)+転落リプレイが当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうちリプレイ(1)の組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、リプレイ(1)を構成する図柄は、各リールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、かつ入賞ラインとしてL1〜L5が設定されているため、リプレイ(1)+転落リプレイに当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
また、リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)が当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうち転落リプレイの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。このため、リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)に当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
一方、リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)が当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうちリプレイ(1)の組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。このため、リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)に当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、リプレイ(1)が必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
このように本実施の形態では、リプレイ(1)+転落リプレイが当選したか、リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)が当選したかによって、転落リプレイ入賞を回避してリプレイ(1)入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより操作手順(回避手順)を異ならせることができる。
また、本実施の形態においてメロン+1枚役(1)、メロン+1枚役(2)に当選したときには、前述した所定の優先順位にしたがって当選しているメロン、1枚役(1)、1枚役(2)の構成図柄を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で引き込むリール制御が行なわれるとともに、特殊なリール制御が行なわれる。図32(b)は、メロン+1枚役(1)あるいはメロン+1枚役(2)に当選したときの特殊リール制御を説明するための図である。
たとえば、図32(b)に示すように、メロン+1枚役(1)に当選していることを条件として、中リール2Cについて、図柄番号18の「網7」の図柄を最大4コマの引込範囲で中段に引き込む特殊リール制御が行なわれる。メロン+1枚役(1)に当選していないときには、他の入賞役を発生させるためのリール制御が行なわれる場合を除き、中リール2Cについて図柄番号18の「網7」の図柄以外の図柄を中段に停止させるリール制御が行なわれる。
また、メロン+1枚役(2)に当選していることを条件として、右リール2Rについて、図柄番号16の「バナナ」の図柄を最大4コマの引込範囲で中段に引き込む特殊リール制御が行なわれる。メロン+1枚役(2)に当選していないときには、他の入賞役を発生させるためのリール制御が行なわれる場合を除き、右リール2Rの図柄番号16の「バナナ」の図柄以外の図柄を中段に停止させるリール制御が行なわれる。
このため、中リール2Cにおいて図柄番号18の「網7」の図柄が中段に停止しかつメロン、1枚役(1)以外の役の入賞が発生しなかったときにメロン+1枚役(1)に当選していたことを遊技者に認識させることができ、右リール2Rの図柄番号16の「バナナ」の図柄が中段に停止しかつメロン、1枚役(2)以外の役の入賞が発生しなかったときにメロン+1枚役(2)に当選していたことを遊技者に認識させることができる。
なお、ボーナス中においてメロン+1枚役(1)やメロン+1枚役(2)に当選したときには、図44を参照して後述するように、ATへ制御されることを促進する報知促進条件が成立する。具体的には、ボーナス中においてメロン+1枚役(1)やメロン+1枚役(2)に当選することにより報知促進条件が成立すると、当該ボーナス終了後にRT2やRT3に制御された場合に確実にATに制御させるための処理が行なわれる。本実施の形態においては、メロン+1枚役(1)に当選したときよりも、メロン+1枚役(2)に当選したときの方が、より遊技者にとって有利度合いが高い報知促進条件が成立する。また、確率状態が高確率状態であるときにおいてメロン+1枚役(1)やメロン+1枚役(2)に当選すると、第1AT抽選の当選確率に関与するポイントが必ず付与される。このため、中リール2Cにおいて図柄番号18の「網7」の図柄が中段に停止されるか、右リール2Rの図柄番号16の「バナナ」の図柄が中段に停止され、かつメロン、1枚役(1)、1枚役(2)以外の役の入賞が発生しないことにより、報知促進条件が成立したことやポイントが付与されたことを報知することができる。
また、本実施の形態におけるスロットマシンにおいては、サブ制御部91により遊技演出実行処理が行なわれることにより、遊技演出として、第1実施の形態で示した演出に加えて、さらに、高確率状態およびボーナス中においてポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出、および演出状態がATに制御されているときなどに実行されるナビ演出が実行される。
本実施の形態におけるサブ制御部91は、演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理において、確率状態を制御するための確率状態制御処理、ポイントを付与・管理するとともに報知するためのポイント関連処理、遊技状態等に応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態等に応じて前述した遊技演出を実行するための遊技演出実行処理を行なう。
本実施の形態におけるサブ制御部91は、AT制御処理に含まれる第1AT抽選処理を実行することにより、第1AT抽選を行なう。第1AT抽選処理では、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づきボーナス当選したと判定されたときに、前回のボーナス終了以降において実際に付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがって第1AT抽選が実行される。また、第1AT抽選処理では、メイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づきボーナス終了したと判定されたときに、当該ボーナス中に付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがって第1AT抽選が実行される。
図33は、第1AT抽選を実行する契機となる抽選条件を説明するための図である。また、図34および図35は、それぞれ、第1AT抽選において参照されるテーブルを説明するための図である。
第1AT抽選では、図33に示すように、ボーナス当選したと判定されたときには図34に示すボーナス当選時用テーブルを参照し、ボーナス終了したと判定されたときには図35に示すボーナス終了時用テーブルを参照し、付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがってナビストック数が決定される。ボーナス当選したか否かは、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される。また、ボーナス終了したか否かは、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドから特定される。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。これより、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。本実施の形態においては、ボーナス当選による第1AT抽選で決定されたナビストック数と、後述するボーナス当選による第2AT抽選で決定されたナビストック数と、ボーナス終了による第1AT抽選で決定されたナビストック数との合計数に応じて、当該ボーナス終了後においてATに制御される。
サブ制御部91は、第1AT抽選や第2AT抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ATである旨およびナビストック数(第1AT抽選や第2AT抽選の合計数)を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数が付与されたときには、ATフラグから特定されるストック数に今回付与されたナビストック数を上乗せ加算させてもよく、今回付与されたナビストック数に書き換えるものであってもよい。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ボーナス当選により第1AT抽選や第2AT抽選が行なわれる場合には、当該第1AT抽選や第2AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。なお、第1AT抽選や第2AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回の第1AT抽選や第2AT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、また、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグを今回の第1AT抽選や第2AT抽選の結果に応じたナビストック数を示すATフラグに書き換えることであってもよい。第1AT抽選や第2AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
また、ボーナス当選によりたとえば第1AT抽選が行なわれてATである旨を示すATフラグがセットされた後において、ナビストック数が付与された場合には、上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えられる。
たとえば、ボーナス当選によりたとえば第1AT抽選が行なわれてATである旨を示すATフラグがセットされた後において、当該ボーナス当選による第2AT抽選や当該ボーナス終了による第1AT抽選が行なわれてさらに1以上のナビストック数が決定された場合には、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に、当該ボーナス当選による第2AT抽選や当該ボーナス終了による第1AT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えられる。
第1AT抽選において、図34に示すボーナス当選時用テーブルが参照された場合について説明する。ボーナス以外において付与された付与ポイントであって、ボーナス当選したときにおける付与ポイントの総数(以下、通常付与ポイント総数ともいう)が「0〜2」であるときには、90%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定され、2%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が10に決定されるように、ボーナス当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「3〜5」であるときには、50%の割合でナビストック数が0に決定され、30%の割合でナビストック数が1に決定され、15%の割合でナビストック数が3に決定され、3%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定されるように、ボーナス当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「6〜9」であるときには、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、5%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、ボーナス当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「10」であるときには、70%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、10%の割合でナビストック数が20に決定されるように、ボーナス当選時の第1AT抽選が行なわれる。なお、後述するように、通常付与ポイント総数の上限は、「10」に設定されている。
このように、図34のボーナス当選時用テーブルは、通常付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように、すなわち遊技者にとって有利となるようにボーナス当選時のAT抽選が行なわれる。また、通常付与ポイント総数が6以上であるときには必ず1以上のナビストック数に決定される。このため、通常付与ポイント総数が6以上であるときにはボーナス終了後においてRT2やRT3に制御された場合に必ずATに制御される。
よって、通常付与ポイント総数が多い程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、遊技者が認識するポイントの総数が多い程、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、第1AT抽選において、図35に示すボーナス終了時用テーブルが参照された場合について説明する。ボーナス中に付与された付与ポイントであって、当該ボーナス終了したときにおける付与ポイントの総数(以下、ボーナス中付与ポイント総数ともいう)が「0〜1」であるときには、95%の割合でナビストック数が0に決定され、3%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。
ボーナス中付与ポイント総数が「2〜3」であるときには、80%の割合でナビストック数が0に決定され、15%の割合でナビストック数が1に決定され、4%の割合でナビストック数が3に決定され、1%の割合でナビストック数が5に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。
ボーナス中付与ポイント総数が「4」であるときには、60%の割合でナビストック数が0に決定され、25%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定され、4%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が10に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。
ボーナス中付与ポイント総数が「5」であるときには、70%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、10%の割合でナビストック数が20に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。なお、後述するように、ボーナス中付与ポイント総数の上限は、「5」に設定されている。
このように、図35のボーナス終了時用テーブルにおいても、ボーナス中付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように、すなわち遊技者にとって有利となるようにボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。また、ボーナス中付与ポイント総数が5であるときには必ず3以上のナビストック数に決定される。このため、ボーナス中付与ポイント総数が5であるときにはボーナス終了後においてRT2やRT3に制御された場合に必ずATに制御される。
よって、ボーナス中付与ポイント総数が多い程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、遊技者が認識するポイントの総数が多い程、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技者が認識するポイントの総数が少ない場合であっても、後述するような報知抽選が行なわれてポイントが報知されるため、認識したポイントの総数以上のポイントが実際に付与されている可能性があり、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を持続させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91によりボーナス当選あるいはボーナス終了したときに行なわれる第1AT抽選処理により、図34あるいは図35に示すテーブルを参照して、第1AT抽選が行なわれる。
第1AT抽選においてATに制御すると決定される確率に関与するポイントは、サブ制御部91により、演出制御処理に含まれるポイント関連処理が実行されることにより、付与され、管理される。また、サブ制御部91によりポイント関連処理が実行されることにより、前述したポイント付与演出が実行される。図36は、サブ制御部91により実行されるポイント関連処理を説明するためのフローチャートである。
まず、S1においては、所定のポイント付与条件が成立しているか否かが判定される。図37(a)は、ボーナス以外でかつ確率状態が高確率状態であるときに成立し得るポイント付与条件を説明するための図であり、図37(b)は、ボーナス中において成立し得るポイント付与条件を説明するための図である。
まず、図37(a)を参照して、ボーナス以外でかつ高確率状態であるときには、ブドウ当選することあるいは黒イチゴ当選することを条件として成立する。より具体的には、ボーナス以外でかつ高確率状態である場合にブドウ当選したときには、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いた所定の抽選で当選することを条件として、ポイント付与条件が成立する。当該所定の抽選で当選する確率は、たとえば、遊技状態が初期遊技状態であるときに25%に設定されており、遊技状態が初期遊技状態以外であるときに50%に設定されている。すなわち、高確率状態であるときにブドウ当選したときであっても、遊技状態が初期遊技状態以外であるときの方が初期遊技状態であるときよりも高い割合でポイント付与条件が成立する。よって、ポイント付与条件が成立しやすい点において、初期遊技状態であるときよりも、初期遊技状態以外のたとえばRTなどであるときの方が、遊技者にとって有利であるといえる。
なお、ボーナス以外でかつ高確率状態であるときにブドウ当選してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、所定の報知抽選の結果に応じて報知され得る。
また、ボーナス以外で高確率状態である場合に黒イチゴ当選したときには、必ずポイント付与条件が成立する。このため、ボーナス以外で高確率状態である場合に黒イチゴ当選してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように少なくとも所定数(たとえば1)のポイントが付与された旨、報知される。
次に、図37(b)を参照して、ボーナス中においては、ブドウ当選すること、あるいはメロンに単独で当選して入賞することを条件として成立する。より具体的には、ボーナス中であるときにブドウ当選したときには、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いた所定の抽選で当選することを条件として、ポイント付与条件が成立する。当該所定の抽選で当選する確率は、たとえば50%に設定されている。
なお、ボーナス中にブドウ当選してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、所定の報知抽選の結果に応じて報知され得る。
また、ボーナス中であるときにメロンに単独で当選して入賞したときには、必ずポイント付与条件が成立する。ボーナス中であるときにメロンに単独で当選して入賞してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、少なくとも所定数(たとえば1)のポイントが付与された旨、報知される。
なお、入賞させるための操作手順が重複しないメロンが複数種類設けられており、ボーナス中であるときにいずれかの種類のメロンに単独で当選したときには、メロンのいずれかに当選している旨を特定可能な情報を報知(たとえば、「どの種類のメロンだろう?」といったメッセージを表示)するように構成してもよい。これにより、ボーナス中において当該情報が報知されたゲームにおいて、遊技者はどの種類のメロンに当選しているか予想するといった面白みを付加することができる。
なお、当選により必ずポイント付与条件が成立する場合には、所定数のポイントが付与された旨を報知されるものに限らず、後述するS2において決定される付与ポイントを正確に報知するものであってもよい。
図36に戻り、S1において、図37に示した状態に応じたポイント付与条件が成立したと判定されなかったときには、そのままポイント関連処理を終了する。一方、S1においてポイント付与条件が成立していると判定されたときには、S2において、遊技者に付与し得る付与ポイントが設定される。
図38は、S2において付与ポイントを決定するためのテーブルを説明するための図である。ボーナス以外であるときにポイント付与条件が成立したときには、図38のボーナス以外の欄に示されるように、付与ポイントとして、50%の割合で1ポイントに決定され、20%の割合で2ポイントに決定され、20%の割合で3ポイントに決定され、10%の割合で5ポイントに決定される。
ボーナス中であるときにポイント付与条件が成立したときには、図38のボーナス中の欄に示されるように、付与ポイントとして、85%の割合で1ポイントに決定され、10%の割合で2ポイントに決定され、4%の割合で3ポイントに決定され、1%の割合で5ポイントに決定される。
このように、ポイント付与条件がボーナス中に成立したときよりも、ボーナス以外で成立したときの方が、高い割合で、より多いポイントが付与ポイントとして決定される。
なお、ポイント付与条件が成立したときにAT中であるか否かに応じて異なる割合で付与ポイントが決定されるように構成してもよい。より具体的には、ポイント付与条件が、AT中に成立したときよりも、非AT中に成立したときの方が、高い割合で、より多いポイントが付与ポイントとして決定されるように構成してもよい。これにより、AT中であるときよりも非AT中であるときの方が、遊技者にとって有利に第1AT抽選を行なうことができ、非AT中における遊技の興趣を向上させることができる。
図36のS2においては、図38に示すテーブルを参照して付与ポイントを決定し、該決定された付与ポイントを特定するための付与ポイント情報をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cの付与ポイント情報に基づき、今回のポイント付与条件が成立したことに起因する付与ポイントを特定する。
なお、本実施の形態においては、S1においてポイント付与条件が成立しているか否かを判定し、成立しているときにS2において付与ポイントを決定する例について説明したが、ポイントを付与するか否かおよび付与ポイントの決定に関しては、これに限らず、1回の抽選でポイントを付与するか否かおよび付与ポイントが決定されるように構成してもよい。例えば、ボーナス以外で高確率状態であり、初期遊技状態中にブドウ当選したときに、ポイント0〜5のうちいずれにするかを決定するように構成してもよい。この場合、ポイント0に決定されたときには、ポイントが付与されないことになる。
S3においては、ポイント付与の契機となった今回のポイント付与条件が、所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったか否かが判定される。すなわち、今回のポイント付与条件が、図37(a)に示すボーナス以外でかつ高確率状態であるときに黒イチゴ当選することにより成立した条件、あるいは図37(b)に示すボーナス中であるときにメロンに単独で当選して入賞することにより成立した条件のいずれかであるかが判定される。
S3において、ポイント付与条件が所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったと判定されたときには、所定数のポイントが付与された旨を報知するために後述するS8へ移行される。本実施の形態においては、たとえば報知ポイントとしてポイント「1」に決定される。
一方、S3において、ポイント付与条件が所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったと判定されなかったときには、ポイントが付与された旨を報知するか否かの決定および報知する場合のポイント数の決定を行なう報知抽選するためにS4へ移行される。
S4においては、差数対応報知抽選が行なわれる。差数対応報知抽選とは、前回第1AT抽選された後から今回のポイント付与条件が成立するまでに実際に付与されたポイントの総数と、前回第1AT抽選された後から今回のポイント付与条件が成立するまでに報知されたポイントの総数との差数に応じて、今回ポイント付与条件が成立してS2において設定された付与ポイントを報知するか否かの抽選、S2において設定された付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選、およびS2において設定された付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイント低いポイントを報知するかの抽選を含む。なお、差数は、S4において、後述する付与ポイント総数(S10で更新)と報知ポイント総数(S9で更新)とから算出される。具体的に、差数は、付与ポイント総数から報知ポイント総数を差し引いた値である。
図39は、差数対応報知抽選を行なうためのテーブルを説明するための図である。本実施の形態における差数対応報知抽選では、まず、図39(a)の差数対応テーブルAを参照して、差数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。
差数が「0」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、30%の割合で報知するに決定され、70%の割合で報知しないに決定される。差数が「1」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、40%の割合で報知するに決定され、60%の割合で報知しないに決定される。
差数が「2」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、50%の割合で報知するに決定され、50%の割合で報知しないに決定される。差数が「3以上」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、70%の割合で報知するに決定され、30%の割合で報知しないに決定される。
このように、図39(a)の差数対応テーブルAは、ポイントが付与された旨を、差数が小さい程、高い割合で報知しないに決定され、差数が大きい程、高い割合で報知するに決定される。これにより、すでに差数が大きいときに、さらに報知されないことにより差数が大きくなり過ぎることを防止することができる。
図39(a)の差数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図39(b)の差数対応テーブルBを参照して、S2において設定された付与ポイントおよび差数に応じて、当該付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選および当該付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイントを報知するか報知する報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。正確に報知しない場合には、付与ポイントよりも第1AT抽選において遊技者にとって有利度合いが低くなるポイント、すなわち付与ポイントよりも少ないポイントから報知ポイントが決定される。
付与ポイントが「1」である場合には、差数に関わらず、報知ポイントとして、100%の割合でポイント「1」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、70%の割合でポイント「2」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、20%の割合でポイント「1」に決定され、80%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、20%の割合でポイント「2」に決定され、70%の割合でポイント「3」に決定される。付与ポイントが「3」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「2」に決定され、90%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「2」に決定され、20%の割合でポイント「3」に決定され、70%の割合でポイント「5」に決定される。付与ポイントが「5」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「3」に決定され、90%の割合でポイント「5」に決定される。
このように、図39(b)の差数対応テーブルBは、差数が小さい程、高い割合で付与ポイントよりもより少ないポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定され、差数が大きい程、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定される。また、付与ポイントが多い程、高い割合で正確に報知される。これにより、すでに差数が大きいときや、付与ポイントが多く差数を生じさせやすい場合に、さらに少ないポイントが報知されてしまうことにより差数が大きくなり過ぎることを防止することができる。
本実施の形態における差数対応報知抽選では、図39(a)および(b)のテーブルを用いて報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、図39(a)のテーブルのみを用いて差数に応じて報知するか否かのみを決定し、報知すると決定されたときにはS2において設定された付与ポイントを正確に報知するように構成してもよい。また、図39(b)のテーブルのみを用いて差数に応じて報知ポイントを決定するように構成してもよい。
図36に戻り、S5においては、S4の差数対応報知抽選によりポイントが付与された旨を報知すると決定されたか否かが判定される。報知すると決定されたときには、S4において決定されたポイントが付与された旨を報知するために後述するS8へ移行される。一方、S5において報知すると決定されなかったときには、S6へ移行される。
S6においては、総数対応報知抽選が行なわれる。総数対応報知抽選とは、付与ポイント総数(ボーナス以外においては通常付与ポイント総数、ボーナス中においてはボーナス中付与ポイント総数)に応じて、今回ポイント付与条件が成立してS2において設定された付与ポイントを報知するか否かの抽選、S2において設定された付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選、およびS2において設定された付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイント低いポイントを報知するかの抽選を含む。正確に報知しない場合には、付与ポイントよりも第1AT抽選において遊技者にとって有利度合いが低くなるポイント、すなわち付与ポイントよりも少ないポイントから報知ポイントが決定される。
なお、前回第1AT抽選された後から今回のポイント付与条件が成立するまでに実際に付与されたポイントの総数は、後述する付与ポイント総数から特定される。
図40は、総数対応報知抽選を行なうためのテーブルを説明するための図である。本実施の形態における総数対応報知抽選では、まず、図40(a)の総数対応テーブルAを参照して、実際に付与されたポイントの総数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「0〜2」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「0〜1」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、80%の割合で報知するに決定され、20%の割合で報知しないに決定される。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「3〜5」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「2〜3」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、50%の割合で報知するに決定され、50%の割合で報知しないに決定される。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「6〜10」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「4〜5」であるときには、S2において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、10%の割合で報知するに決定され、90%の割合で報知しないに決定される。
このように、図40(a)の総数対応テーブルAは、ポイントが付与された旨を、付与されたポイントの総数が少ない程、高い割合で報知するに決定され、付与されたポイントの総数が多い程、高い割合で報知しないに決定される。これにより、少ないポイントしか付与されていないときに、高い割合で報知することにより、少ないポイントについては付与されていることを遊技者に認識させ安心させることができる。一方、多いポイントが付与されているときに、高い割合で報知されないことにより、報知ポイントから遊技者が認識しているポイントよりも実際には多いポイントが付与されている可能性を高めることができ、期待感をより持続させることができる。
図40(a)の総数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図40(b)の総数対応テーブルBを参照して、S2において設定された付与ポイントおよびすでに付与されたポイントの総数に応じて、当該付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選および当該付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイントを報知するか報知する報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。
付与ポイントが「1」である場合には、付与されたポイントの総数に関わらず、報知ポイントとして、100%の割合でポイント「1」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、70%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、50%の割合でポイント「1」に決定され、50%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、90%の割合でポイント「1」に決定され、10%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、20%の割合でポイント「2」に決定され、70%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、20%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、50%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、50%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、20%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「3」に決定され、90%の割合でポイント「5」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、10%の割合でポイント「2」に決定され、30%の割合でポイント「3」に決定され、50%の割合でポイント「5」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、30%の割合でポイント「3」に決定され、10%の割合でポイント「5」に決定される。
このように、図40(b)の総数対応テーブルBは、付与されたポイントの総数が少ない程、高い割合で付与ポイントあるいは付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように、付与されたポイントの総数が多い程、高い割合で付与ポイントよりもより少ないポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定される。これにより、少ないポイントしか付与されていないときに、高い割合で正確に報知することにより、少ないポイントについては付与されていることを遊技者に認識させ安心させることができる。一方、多いポイントが付与されているときに、高い割合で付与ポイントよりも少ないポイントが報知されることにより、報知ポイントから遊技者が認識しているポイントよりも実際には多いポイントが付与されている可能性を高めることができ、期待感をより持続させることができる。
本実施の形態における総数対応報知抽選では、図40(a)および(b)のテーブルを用いて報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、図40(a)のテーブルのみを用いて総数に応じて報知するか否かのみを決定し、報知すると決定されたときにはS2において設定された付与ポイントを正確に報知するように構成してもよい。また、図40(b)のテーブルのみを用いて総数に応じて報知ポイントを決定するように構成してもよい。
また、本実施の形態における報知抽選として、差数対応報知抽選および総数対応報知抽選を行なう例について説明したが、これに限らず、いずれか一方のみを行なうように構成してもよい。また、差数対応報知抽選を行なった後に総数対応報知抽選を行なう例について説明したが、総数対応報知抽選を行なった後に差数対応報知抽選を行なうように構成してもよい。
また、本実施の形態における報知抽選では、差数や総数に応じて、報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、報知抽選では、差数や総数に関わらず、S2で設定される付与ポイントに応じて、報知するか否か、および報知ポイントを決定するように構成してもよい。
図36に戻り、S7においては、S6の総数対応報知抽選によりポイントが付与された旨を報知すると決定されたか否かが判定される。報知すると決定されたときには、S6において決定されたポイントが付与された旨を報知するために後述するS8へ移行される。一方、S7において報知すると決定されなかったときには、ポイントが付与された旨を報知するための処理を行なうことなく、S10へ移行される。
S8においては、ポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出を実行するための報知処理が行なわれる。報知処理においては、S3においてYESと判定されたときには、ポイント付与演出として、たとえばポイント「1」が付与された旨を特定可能な情報を報知(当該ゲーム開始時または終了時において「ポイント1獲得!!」といったメッセージを表示)するための処理が行なわれる。また、報知処理においては、ポイント付与演出として、S4またはS6において決定されたポイントが付与された旨を特定可能な情報を報知(たとえば、ポイント「2」が付与された旨を報知する場合には、当該ゲーム開始時または終了時において「ポイント2獲得!!」といったメッセージを表示)するための処理が行なわれる。
なお、ポイント付与演出は、上記態様で実行されるものに限らず、付与されたポイント数に応じた態様で実行される演出であれば、どのような態様で実行されるものであってもよい。
S9においては、前回第1AT抽選された後からS8の処理により遊技者に報知されたポイントの総数である報知ポイント総数を特定するための報知ポイント総数情報を更新する。なお、S8において報知されるポイント付与演出としては、報知ポイント総数を特定するための情報(たとえば、「獲得ポイント総数5!!」といったメッセージを表示)を報知してもよい。
報知ポイント総数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、S8においてポイントが付与された旨が報知される毎に当該ポイント分加算更新される。なお、当該報知ポイント総数情報は、図33〜図35で示した第1AT抽選の抽選条件が成立して第1AT抽選が行なわれた後においてリセットされる。
S10においては、S2の処理により実際に付与されたポイントの総数である付与ポイント総数を特定するための付与ポイント総数情報を更新する。付与ポイント総数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、S2において付与ポイントが設定され報知抽選などが行なわれた後に当該付与ポイント分加算更新される。
本実施の形態における付与ポイント総数情報は、図33〜図35で示した第1AT抽選の抽選条件が成立して第1AT抽選が行なわれた後においてリセットされる。なお、付与ポイント総数情報は、第1AT抽選が行なわれることによりリセットされるものに限らず、第1AT抽選が行なわれた後においても当該付与ポイント総数のうち所定数のポイント(たとえば、2ポイント)を持ち越すようにしてもよく、また、当該第1AT抽選でAT当選しなかったときに持ち越すようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、付与ポイント総数の上限として、ボーナス中以外においては「10」が、ボーナス中においては「5」が、各々予め設定されている。このため、S2において設定された付与ポイントを、今回のポイント付与条件が成立するまでの付与ポイント総数に加算すると、前述した上限値を超える場合には、付与ポイント総数として上限値が設定される。これに伴い、報知ポイント総数についても、上限として、ボーナス中以外においては「10」が、ボーナス中においては「5」が、各々予め設定されている。このため、S8においては、報知抽選などで決定されたポイントを報知すると、報知ポイント総数との関係から、前述した上限値を超える場合には、上限値になるポイントが付与された旨が報知される。
なお、報知ポイント総数がすでに上限値である場合には、ポイントが付与されなかったときと同様に報知されない。よって、S2において付与ポイントが設定された後において、報知ポイント総数がすでに上限値である場合にはそのままポイント関連処理を終了させ、報知ポイント総数が上限値に満たない場合にのみS3へ移行するように構成してもよい。
以上のように、本実施の形態においては、ポイント付与条件が成立したときに、差数や実際に付与されているポイントの総数に応じて、報知するか否かおよび報知する場合の報知ポイントが決定され、当該決定結果にしたがって報知される。また、報知ポイントは、実際に付与された付与ポイントよりも、第1AT抽選において遊技者にとって有利度合いが低くなるポイントから報知ポイントが決定される。このため、報知ポイントから遊技者が認識するポイントは、実際に付与されたポイントの総数以下となる。その結果、実際に付与されているポイントの総数が報知ポイントから特定されるポイントの総数よりも多いかもしれないと遊技者に期待感を抱かせることができ、報知ポイントから特定されるポイントの総数よりもATに制御されることに対し大きな期待感を抱かせることができる。
次に、第2AT抽選について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、AT制御処理に含まれる第2AT抽選処理を実行することにより、第2AT抽選を行なう。第2AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき所定の抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときに第2AT抽選が実行される。図41は、第2AT抽選を実行する契機となる抽選条件を説明するための図である。また、図42は、第2AT抽選において参照されるテーブルを説明するための図である。
図41の初期遊技状態の欄に示すように、現在の遊技状態が初期遊技状態あるいはRT1であるときには、演出状態がATフラグがセットされているか否かに関わらず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図42(a)に示すテーブルを参照して第2AT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき現在の遊技状態を特定し、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づきボーナス当選したことを特定する。
図42(a)に示すテーブルが参照された場合、50%の割合でナビストック数が0に決定され、40%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定され、7%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定され、1%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
なお、ボーナス終了後においては、第2AT抽選で決定されたナビストック数だけでなく、前述したボーナス当選による第1AT抽選で決定されたナビストック数とボーナス終了による第1AT抽選で決定されたナビストック数との合計数に応じて、ATに制御される。なお、ナビストック数の合計数については、上限数(たとえば、20)を設け、合計数が上限数以上となる場合には上限数が設定されるように構成してもよい。
また、図41のRT2またはRT3かつATの欄に示すように、ARTであるときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図42(b)に示すテーブルを参照して第2AT抽選が行なわれる。
図42(b)に示すテーブルが参照された場合、30%の割合でナビストック数が1に決定され、35%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、5%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。なお、図42(b)に示すテーブルが参照されて第2AT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図41のRT2またはRT3かつ非ATの欄に示すように、非ARTであるときには、30ゲーム消化するまでの間において5ゲーム消化する毎、あるいはボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図42(c)に示すテーブルのうち成立した抽選条件に対応するテーブルを参照して第2AT抽選が行なわれる。
第2AT抽選処理においては、RT2またはRT3に制御されてから消化したゲーム数を特定するために、たとえばRT2またはRT3に制御されてから、メイン制御部41からの遊技状態コマンドを受信する毎に所定のカウンタをカウントアップする処理が行なわれる。サブ制御部41は、当該カウンタの値から、RT2またはRT3に制御されてから消化したゲーム数を特定し、図41に示す抽選条件を満たすゲーム数であるときに、第2AT抽選が実行される。たとえば、RT2またはRT3に制御されてから5回目のゲームが終了したときに、5ゲーム消化したと判定されて、第2AT抽選が実行される。なお、所定のカウンタの値は、30に達したこと、転落リプレイ入賞したこと、ボーナス当選したことなどによりリセットされる。
RT2またはRT3に制御されてから5ゲーム消化したと判定されたときには、図42(c)に示す5G消化時のテーブルを参照して、99%の割合でナビストック数が0に決定され、1%の割合でナビストック数が1に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化してRT2またはRT3に制御されてから計10ゲーム消化したと判定されたときには、図42(c)に示す10G消化時のテーブルを参照して、98%の割合でナビストック数が0に決定され、2%の割合でナビストック数が1に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化してRT2またはRT3に制御されてから計15ゲーム消化したと判定されたときには、図42(c)に示す15G消化時のテーブルを参照して、95%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化してRT2またはRT3に制御されてから計20ゲーム消化したと判定されたときには、図42(c)に示す20G消化時のテーブルを参照して、90%の割合でナビストック数が0に決定され、7%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定され、1%の割合でナビストック数が5に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化してRT2またはRT3に制御されてから計25ゲーム消化したと判定されたときには、図42(c)に示す25G消化時のテーブルを参照して、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、5%の割合でナビストック数が3に決定され、3%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに5ゲーム消化してRT2またはRT3に制御されてから計30ゲーム消化したと判定されたときには、図42(c)に示す30G消化時のテーブルを参照して、60%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。なお、図42(c)に示す30G消化時のテーブルが参照されて第2AT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、非ARTにおいてボーナス当選したときには、図42(c)に示すボーナス当選時のテーブルを参照して、30%の割合でナビストック数が1に決定され、35%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、5%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。なお、図42(c)に示すボーナス当選時のテーブルが参照されて第2AT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
ここで、遊技状態が、初期遊技状態あるいはRT1であるときと、RT2あるいはRT3であるときとで実行される第2AT抽選における、遊技者にとっての有利度合いを対比する。遊技者にとっての有利度合いとは、たとえば、AT抽選においてナビストック数が1以上に決定される割合すなわちATに制御される割合の高低、AT抽選においてより多いナビストック数に決定される割合の高低などをいう。
まず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立した場合、初期遊技状態あるいはRT1であるときに実行される第2AT抽選においては、図42(a)に示すテーブルが参照され、RT2あるいはRT3であるときに実行される第2AT抽選においては、図42(b)、(c)に示すテーブルが参照される。このため、RT2あるいはRT3であるときの方が、初期遊技状態あるいはRT1であるときよりも、高い割合でナビストック数が1以上に決定され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定される。すなわち、RT2あるいはRT3においては、初期遊技状態あるいはRT1であるときよりも、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、RT2あるいはRT3であるときには、初期遊技状態あるいはRT1であるときよりも、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、RT2あるいはRT3であって非ARTにおいては、ボーナス当選せずとも、30ゲーム消化するまでの間において5ゲーム消化する毎に、図42(c)に示す5G〜30G消化時のテーブルが参照されて第2AT抽選される。このため、非ARTにおいては、初期遊技状態あるいはRT1であるときよりも、より高い割合でATに制御されることになる。また、非ARTにおいては、前述したように、ボーナス当選することにより、初期遊技状態あるいはRT1であるときよりも、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、非ARTにおいては、ATに制御されることに対し期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、非ARTにおいては、図42(c)の5G〜30G消化時のテーブルに示すように、消化ゲーム数に比例して、ATに制御される割合、およびより多いナビストック数に決定される割合各々が高くなるように、当選率が設定されている。
図43は、図42(c)の5G〜30G消化時のテーブルの当選率に基づき、非ARTにおける第2AT抽選でナビストック数が1以上に決定されて、ARTに昇格する昇格率を示す図である。図43では、横軸にゲーム数の経過を示し、縦軸にゲーム数に応じた昇格率を示している。
図43から、非ARTにおいては、消化したゲーム数が多くなる程、昇格率が高くなる。特に、30ゲーム消化したときには、必ずATに制御される。これにより、非ARTにおいては、転落リプレイに入賞せずに当該RTが維持されて極力多い回数ゲーム消化することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれる第2AT抽選処理により、現在の遊技状態および演出状態に応じて定められた抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときには図42に示すテーブルのうち対応するテーブルを参照して、第2AT抽選が行なわれる。
また、本実施の形態においては、前述した報知促進条件が成立したときにも、対応するナビストック数が、AT抽選により決定されたナビストック数に上乗せ加算される。すなわち、サブ制御部91は、報知促進条件が成立したときに、対応するナビストック数をAT抽選により決定されたナビストック数に上乗せ加算した合計数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。図44は、報知促進条件成立時に上乗せされるナビストック数を説明するための図である。
ボーナス中においてメロン+1枚役(1)に当選することにより報知促進条件が成立したときには、50%の割合でナビストック数が1に決定され、50%の割合でナビストック数が2に決定される。
また、ボーナス中においてメロン+1枚役(2)に当選することにより報知促進条件が成立したときには、100%の割合でナビストック数が3に決定される。
このように、報知促進条件が成立したときには、AT抽選の結果に関わらず、必ずATに制御される。このため、報知促進条件が成立することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、メロン+1枚役(2)に当選したときの方が、メロン+1枚役(1)に当選したときよりも、より多いナビストック数に決定され、遊技者にとって有利となるようにATに制御されるといえる。その結果、メロン+1枚役(2)に当選して報知促進条件が成立することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態におけるサブ制御部91は、RT2あるいはRT3であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、RT2あるいはRT3への制御が開始されるとき、または非ARTにすでに制御されているときに、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ARTに制御する。
これにより、ボーナス当選あるいはボーナス終了によるAT抽選の結果や報知促進条件の成立によりATに制御する決定がされたときには、RT2あるいはRT3においてARTに制御され、ATに制御する決定がされなかったときには、RT2あるいはRT3に制御された場合であっても非ARTに制御される。また、非ARTにおいてゲーム数消化による第2AT抽選においてATに制御する決定がされたときには、以降、ARTに制御される。
また、サブ制御部91は、RT2またはRT3への制御が開始されるとき、または非ARTにすでに制御されているときにおいて、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ナビストック数を1ポイント消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ARTに制御する。
RT2またはRT3においては、ナビストック数を1ポイント消費することにより、所定回数ゲームを消化する間、ナビ演出が実行可能となるARTに制御される。なお、ナビストック数を1ポイント消費したときには、1減算したナビストック数を示すATフラグに更新される。
これにより、RT2またはRT3への制御を開始するときにおいて、ATに制御する決定がされているときには、ナビストック数を1ポイント消費して所定回数ゲームを消化する間ARTに制御され、ATに制御する決定がなされていないときには、非ARTに制御される。この場合において、本実施の形態では、RTへの制御が開始されたときにARTに制御するが、これに限らず、ナビ対象役(たとえば転落リプレイ)に当選したときにARTに制御するようにしてもよい。
また、非ARTにおけるゲーム数消化による第2AT抽選においてATに制御する決定がされたときには、ナビストック数を1ポイント消費して所定回数ゲームを消化する間ARTに制御する。この場合において、本実施の形態では、ナビ対象役(たとえば転落リプレイ)に当選したときにARTに制御するが、これに限らず、ATに制御する決定がされたときに制御するようにしてもよい。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ARTであるときには、消化したゲーム数を計数して、所定回数に到達したときに非ARTに制御する。このときに、ATフラグが示すナビストック数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。
サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、非ARTであるときに、転落リプレイに当選したか否かを判定する。そして、転落リプレイに当選したと判定されたときでさらにATフラグからATである旨が特定されたときには、ナビストック数を1ポイント消費することにより、所定回数ゲームを消化する間再びARTに制御する。一方、転落リプレイに当選したときにおいて、ATフラグからATでない旨が特定されたときには、ARTに制御されず、ナビ演出が実行されない。
以上のように、RT2あるいはRT3であるときには、ナビストック数を1ポイント消費することにより、所定回数のゲーム消化する間ARTに制御される。また、ARTにおいて所定回数ゲームを消化して一旦非ARTに制御されたときであっても、未だATフラグからATである旨が特定されナビストック数が1以上であることを条件として、転落リプレイ当選時から所定回数のゲームを消化する間再びARTに制御される。これにより、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた期間に亘り、ARTに制御可能となるといえる。また、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた回数だけ、ARTに繰り返し制御可能となるといえる。
また、本実施の形態におけるサブ制御部91は、ARTであるときに、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を行なうことにより、内部当選の結果に応じたナビ演出が実行される。内部当選の結果は、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される。
たとえば、ARTにおいては、転落リプレイに当選したときに、転落リプレイと同時当選している入賞役の種類に応じたナビ演出が実行される。また、ARTにおいては、転落リプレイに当選したときに、転落リプレイと同時当選している入賞役の種類に応じたナビ演出が実行され、メロンに当選したときに当選しているメロンに応じたナビ演出が実行される。
ナビ演出としては、リプレイ(1)+転落リプレイに当選したときには、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させるための情報、たとえば「左あるいは!」といったメッセージを表示する演出が実行され、リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)に当選したときには、「右から押せ!」といったメッセージを表示する演出が実行される。
また、メロンに当選したときには、たとえばストップスイッチ8L、8C、8R各々に対し、その上方に位置する表示領域に下向きの矢印「↓」を、リール2L、2C、2R各々に「メロン」図柄やリール2Rに「BAR」図柄を入賞ライン上に引き込み停止させることができるタイミングで表示する演出が実行される。
なお、入賞させるための操作手順が重複しないメロンが複数種類設けられており、いずれかの種類のメロンに当選したときには、たとえば、当選したメロンの構成図柄を報知するメッセージ(たとえば図柄組合せが「赤7−バナナ−赤7」である種類のメロンに当選したときには、操作タイミングに応じて引き込み不能となる図柄に関して「左の赤7、右の赤7を狙え!」といったメッセージ)を表示する演出を実行するように構成してもよい。この場合、転落リプレイに関するナビ演出およびメロンに関するナビ演出は、ともに、液晶表示器51において入賞させるための操作を特定するためのメッセージを表示することによる共通の報知態様で実行される。このため、ナビ演出により報知される情報が、転落リプレイを回避するための情報であるかメロンを入賞させるための情報であるかを特定する必要がなく、共通の報知態様で報知される情報にしたがって停止操作することにより、転落リプレイ入賞を回避できまた当選している種類のメロンを入賞させることができる。
なお、ナビ演出は、上記態様で実行されるものに限らず、内部当選結果に応じた態様で実行される演出であれば、どのような態様で実行されるものであってもよい。
以上、本実施の形態におけるサブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、AT制御処理を行なうことにより、AT抽選の結果および報知促進条件の成否の結果に応じて演出状態を制御して、ATであるときにはナビ演出を実行する。
また、前述したように、入賞させるための操作手順が重複しないメロンを複数種類設けてもよい。この場合、ARTにおいては、当選しているメロンの種類に応じたナビ演出を実行するように構成してもよい。この場合、本実施の形態におけるサブ制御部91は、非ARTであるとき、あるいは非ARTから初期遊技状態に制御されてから所定数ゲーム消化するまでの期間であるときに、非AT時ナビ演出実行処理を行なうことにより、メロンのいずれかに当選したときに、該当選しているメロンの種類に応じたナビ演出を実行するか否かの非ATナビ抽選が行なわれ、当該非ATナビ抽選で当選したときに該当選しているメロンの種類に応じたナビ演出が実行されるように構成してもよい。
図45は、非ATナビ抽選に用いられるテーブルを説明するための図である。非ARTであるとき、あるいは非ARTから初期遊技状態に制御されてから所定数ゲーム消化するまでの期間であるときに、メロンのいずれかに当選したときには、非ATナビ抽選が実行されて、90%の割合で該当選しているメロンの種類に応じたナビ演出を実行すると決定され、10%の割合でナビ演出を実行しないと決定される。
このように、非ARTであるときあるいは非ARTから初期遊技状態に制御されて所定数ゲーム消化する期間において、メロンのいずれかに当選したときには所定の割合で対応するナビ演出が実行される。これにより、非ARTであるときあるいは非ARTから初期遊技状態に制御されて所定数ゲーム消化する期間において、メロンの取りこぼしを低減することができる。なお、所定の割合は、上記の当選率に限らない。たとえば、非ARTであるときあるいは非ARTから初期遊技状態に制御されて所定数ゲーム消化する期間において、メロンのいずれかに当選したときに、100%の割合でナビ演出を実行するものであってもよい。
上記の構成を備える第3実施の形態におけるスロットマシンによれば、さらに、以下に説明する効果を奏する。
(1−1) 前述した実施の形態においては、RT2やRT3であるときに転落リプレイに入賞すると、初期遊技状態に制御されてしまう。この転落リプレイは、図32(a)で説明したように、リプレイ(1)+転落リプレイが当選したか、リプレイ(1)+転落リプレイ+1枚役(1)が当選したかによって、入賞させるための操作手順および入賞を回避させるための操作手順が各々異なる。
一方、ATに制御されているときには、転落リプレイと同時当選している入賞役の種類に応じたナビ演出が実行される。このため、ATに制御されているARTであるときには、転落リプレイに当選したときであっても、ナビ演出にしたがって、当該転落リプレイ入賞を回避させるための操作手順で操作することができる。よって、ATに制御されているときには、初期遊技状態に制御されてしまうことを回避できるため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
このようなATには、図33〜図35で示した第1AT抽選や、図41および図42で示した第2AT抽選などのAT抽選において、1以上のナビストックに決定されることにより制御される。
また、AT抽選のうち第1AT抽選は、図33で示したように、ボーナス当選時およびボーナス終了時に行なわれる。ボーナス当選時に行なわれる第1AT抽選では、ボーナス以外において付与された付与ポイント総数に応じて、当該付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって抽選される。また、ボーナス終了時に行なわれる第1AT抽選では、ボーナス中に付与された付与ポイント総数に応じて、当該付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって抽選される。よって、より高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって第1AT抽選が行なわれるように、遊技者はより多くのポイントが付与されることに期待感を抱かせることができる。
また、前述した実施の形態では、図36に示すポイント関連処理において、ポイント付与条件が成立してポイントが付与されたことを条件として、S8においてポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出を行なうための報知処理が行なわれる。この報知処理では、図36のS3〜S6の処理結果に基づき、図36のS2で設定された付与ポイントを正確に報知するポイント付与演出か、あるいは図36のS2で設定された付与ポイントよりも少ないポイントを報知するポイント付与演出が実行される。また、図36に示すポイント関連処理では、ポイント付与条件が成立してポイントが付与された場合であっても、図36のS4またはS6の報知抽選において報知しないに決定されたときには、ポイント付与演出が実行されず、ポイントが付与された旨が全く報知されない。このため、実行されたポイント付与演出から特定されるポイント総数よりも多いポイントが実際には付与されているかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
その結果、より高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって第1AT抽選が行なわれること、およびATに制御されることに対し、ポイント付与演出から特定されるポイント総数よりも大きな期待感を抱かせることができる。また、ポイント付与演出から特定されるポイント総数が比較的少ないときであっても、当該ポイント総数よりも多いポイントが実際には付与されているかもしれないため、より高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって第1AT抽選が行なわれること、およびATに制御されることに対する期待感を持続させることができる。
また、図36に示すポイント関連処理においては、ポイント付与条件が成立してポイントが付与されたことを条件として、図36のS2で設定された付与ポイントに対するポイント付与演出が行なわれる。このため、前述した期待感をポイント付与演出が実行される毎に段階的に高めることができる。また、付与されたポイント総数を遊技者が予想するために、実行されたポイント付与演出から特定されるポイントを遊技者自身が累積加算して記憶するといった面白みを付加することができる。
(1−2) ポイント関連処理のS4における差数対応報知抽選では、図39(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、すでに実行されたポイント付与演出から特定される報知ポイント総数と実際に付与されている付与ポイント総数との差数に応じた確率で決定される。さらに、差数対応報知抽選では、差数が小さいときよりも差数が大きいときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。これにより、差数が大きくなり過ぎてしまうこと、およびポイント付与演出から特定されるポイントの信頼性が低くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
(1−3) ポイント関連処理のS6における総数対応報知抽選では、図40(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、実際に付与されている付与ポイント総数に応じた確率で決定される。さらに、総数対応報知抽選では、付与ポイント総数が多いときよりも付与ポイント総数が少ないときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。一方、付与ポイント総数が少ないとき程、遊技者はポイントが報知されたか否かに対する注目度合いが高い。よって、ポイント付与演出に対する遊技者の注目度合いが高い段階においては、付与されたポイントに相当する期待感および安心感を高い割合で遊技者に抱かせることができる。
(1−4) 図45で示したように、RT2またはRT3中において操作手順が重複しない複数種類のメロンのいずれかに当選したときには、ATに制御されているか否かに関わらず、所定の割合にしたがって非ATナビ抽選が行なわれ、ナビ演出を実行すると決定されたときに当該当選しているメロンの種類に対応するナビ演出が行なわれる。このため、RT2またはRT3に制御されているときには、ATに制御されているか否かに関わらず、当選したメロンの取りこぼしを低減することができる。その結果、少ないポイントしか付与されずATに制御されなかったことや、ATに制御されたが決定されたナビストック数が少なかったために短い期間で終了してしまったことなどに対し、遊技者が抱く不快感を軽減することができ、ATに制御されていないときに遊技の興趣が極端に低下してしまう不都合の発生を防止することができる。
(1−5) 図44で示したように、報知促進条件が成立したときには、報知促進条件が成立していないときよりも遊技者にとって有利となるように、ナビストック数が設定される。このため、少ないポイントしか付与されなかったときであっても、報知促進条件が成立することにより、ATに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、報知促進条件が成立したときに設定されるストック数は、AT抽選で設定されるストック数に上乗せされる。このため、報知促進条件が成立することに対する有利性を遊技者が体感しやすくすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図39(a)および図40(a)で示したように、ポイント付与条件が成立したときであっても、報知抽選で報知しないと決定されたときには、ポイント付与演出が実行されない。このため、ポイント付与演出が実行されなかったときであっても、実際にはポイントが付与されていることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図37で示したように、ブドウ当選したときには、所定の抽選で当選したときにポイント付与条件が成立する。また、ポイント付与条件が成立してポイントが付与されたときであっても、報知抽選で報知しないと決定されたときには、ポイント付与演出が実行されない。一方、ブドウ当選したときには、操作手順に関わらず、入賞が発生する。このため、ブドウ入賞したときにポイント付与演出が実行されず所定の抽選で当選しなかったかのような印象を抱かせる場合でも、実際には所定の抽選で当選しておりポイントが付与されていることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図39(b)および図40(b)で示したように、報知抽選で報知すると決定されたときであっても、実際に付与された付与ポイントよりも少ないポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出が実行され得る。このため、ポイント付与演出から少ないポイントしか特定されなかったときであっても、実際にはより多いポイントが付与されていることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 図37で示したように、ポイント付与条件は、確率状態が所定ゲーム(たとえば30あるいは50ゲーム)消化するまで継続される高確率状態や、複数ゲームに亘り制御されるボーナス中に成立し得る。このため、高確率状態に制御されることに対する期待感を抱かせることができる。また、ボーナスに制御されることに対しより一層大きな期待感を抱かせることができる。さらに、高確率状態やボーナスなど複数ゲームに亘り継続する状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(5) RT2やRT3において入賞することにより終了させて初期遊技状態へ制御する契機となる転落リプレイは、図32(a)で示したように、第1停止させるリールの種類に応じて、転落リプレイに入賞する場合と、転落リプレイ入賞を回避する場合とが振り分けられるため、リール停止させるときの面白みを向上させることができる。
また、本実施の形態における転落リプレイ入賞を回避する際に、停止操作タイミングを考慮する必要がないため、リール停止させる際に生じる遊技者の負担を軽減することができる。
(6) ボーナス中において、ポイント付与条件成立契機となる役は図37(b)に示すようにブドウやメロンであるのに対し、報知促進条件成立契機となる役は図44に示すようにメロン+1枚役(1)やメロン+1枚役(2)である。すなわち、ボーナス中においては、ブドウ、メロン、1枚役(1)、および1枚役(2)など複数の入賞役に当選することにより、より高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されることに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 報知促進条件成立契機となるメロン+1枚役(1)やメロン+1枚役(2)に当選しているときには、図32(b)で示したように、特殊リール制御が行なわれる。このため、ボーナス中において、特殊リール制御が行なわれたときにのみ停止可能となる出目となったときに、報知促進条件が成立したことを遊技者が認識することができる。よって、ボーナス中においては、停止される出目に遊技者を集中させることができるとともに、出目から報知促進条件の成否を特定するといった面白みを付加することができる。
(8) 図44で示したように、ボーナス中において、メロン+1枚役(1)に当選して報知促進条件が成立したときよりも、メロン+1枚役(2)に当選して報知促進条件が成立したときの方が、多いナビストック数が設定される。また、図32(b)で示したように、メロン+1枚役(2)当選を条件として、右リール2Rの図柄番号16の「バナナ」の図柄を停止させる特殊リール制御を実行することができる。よって、ボーナス中において、右リール2Rの図柄番号16の「バナナ」の図柄が停止されることにより、遊技者にとって有利な報知促進条件が成立したことを遊技者が認識することができ、より一層の面白みを付加することができる。
(9−1) 第2AT抽選の抽選条件は、図41に示すように、初期遊技状態やRT1であるときには、ボーナス当選したときのみ成立するのに対し、RT2やRT3においてATに制御されていないときには、ボーナス当選したときのみならず、所定回数ゲーム消化したときにも成立する。また、第2AT抽選で、ナビストック数が1以上に決定されATに制御する決定がされる割合、およびより多いナビストック数に決定される割合は、初期遊技状態やRT1であるときに参照されるテーブル(図42(a)のテーブル)よりも、ARTに制御されているときに参照されるテーブル(図42(b)のボーナス当選時のテーブル)や、非ARTに制御されているときに参照されるテーブル(図42(c)のボーナス当選時のテーブル)の方が高くなるように当選率が設定されている。このため、非ARTにおいても、遊技者はATに制御されることに対する期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(9−2) 非ARTにおいては、図41に示すように、30ゲーム消化するまでの間において5ゲーム消化する度に抽選条件が成立し、第2AT抽選が行なわれる。すなわち、非ARTにおいては、非AT中に所定回数ゲーム消化する度に抽選条件が成立して第2AT抽選が行なわれる。このため、非ARTにおいては、遊技者は所定回数ゲーム消化する毎に段階的にATに制御されることに対する期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図42(c)の30G消化時のテーブルに示すように、RT2やRT3においては、非AT中に転落リプレイ入賞を発生させずに30ゲーム消化することにより、第2AT抽選においてATに制御することが決定され、必ずATに制御される。このため、非ARTにおいては、転落リプレイ入賞を発生させずに30ゲーム消化することを最終目標として設定し遊技を進行するといった面白みを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記第1〜第3実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、図16などで示したように、内部抽選の結果に応じてフリーズ抽選を行ない、当該内部抽選が行なわれたゲームにおいてフリーズを発生させる例について説明した。しかし、フリーズを発生させるタイミングは、フリーズ抽選の契機となった内部抽選が行なわれたゲームに限らず、当該ゲーム以降に開始されるゲーム、たとえば当該ゲームの次のゲームであってもよい。この場合、ステップアップ演出を実行させるタイミングについても、ステップアップ演出抽選の契機となった内部抽選が行なわれたゲームに限らず、フリーズを発生させるタイミングと同様に、当該ゲーム以降に開始されるゲーム、たとえば当該ゲームの次のゲームであってもよい。これにより、フリーズ抽選や、ステップアップ演出抽選の契機となった内部抽選が行なわれたゲームにおける出目により、期待感を異ならせた後、当該ゲーム以降のゲームにおいてフリーズが発生することや、ステップアップ演出が実行されることにより、前記期待感を段階的に向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記のように、フリーズを発生させるタイミングを、フリーズを発生させる契機となった内部抽選が行なわれたゲーム以降に開始されるゲーム(たとえば、次のゲーム)とした場合、たとえば、フリーズを発生させる契機となった内部抽選が行なわれたゲームにおいて、所定ゲーム数に亘る連続演出を開始し、次のゲームにおいてフリーズが発生したときに前述したカットイン演出を実行するように構成してもよい。これにより、フリーズ抽選の契機となった内部抽選が行なわれたゲームにおいて連続演出を開始することにより期待感を向上させた後、当該ゲーム以降のゲーム(次のゲーム)においてフリーズが発生しカットイン演出が実行されることにより、前記期待感をより一層向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、フリーズを発生させるタイミングが、ゲーム開始時におけるリール回転開始前である例について説明した。しかし、フリーズを発生させるタイミングは、ゲーム開始時におけるリール回転開始後であってストップスイッチが有効化される前、第1停止操作がされたとき、第2停止操作されたとき、第3停止操作がされたとき、メダルの払出を伴わないゲームであれば全てのリールが停止あるいはメダルの払出を伴うゲームであれば全てのリールが停止してメダルの払出が完了したゲームが終了されたときなど、いずれのタイミングであってもよい。また、フリーズ抽選でフリーズを発生させるときには、フリーズを発生させるタイミングを上記複数種類のタイミングから決定するように構成してもよい。この場合、フリーズを発生させるタイミングは、ボーナス当選状況に応じて複数種類のうちから決定される。たとえば、ボーナス当選しているときの方が、ボーナス当選していないときよりも、高い割合で特定のタイミング(たとえば第1停止時)に決定されるように構成してもよい。これにより、フリーズが発生するタイミングのバリエーションが増えて、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、フリーズの有無を特定可能な情報を内部当選コマンドに含ませ、サブ制御部91は、内部当選コマンドに基づきフリーズが発生するか否かを判断する例について説明した。しかし、サブ制御部91側においてフリーズが発生するか否かについては、このような手法に限らず、どのようなものであってもよい。たとえば、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信してから所定時間経過するまでにリール回転開始コマンドを受信しておらず、かつ前回のゲームについてのリール回転開始コマンドを受信してから所定時間(たとえば、4.1秒)経過していると判断されたときに、フリーズが発生すると判断するように構成してもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、フリーズが発生しているときには、フリーズ中演出やカットイン演出を実行する例について説明した。しかし、フリーズが発生しているときには、遊技者参加型のミニゲームを実行するように構成してもよい。たとえば、遊技者参加型のミニゲームとしては、たとえば、液晶表示器51の表示領域において、左および右の双方に二つの宝箱が表示され、「左と右のどっちの宝箱を選ぶ?」といったメッセージが表示され、ストップスイッチ8Lで左の宝箱を選択させ、ストップスイッチ8Rで右の宝箱を選択させるような演出を実行するようにしてもよい。この場合、ストップスイッチ8Lおよびストップスイッチ8Rは、ゲームを進行させるための操作としてはメイン制御部41により受付けられないが、ミニゲームを進行させるための操作としてメイン制御部41により受付けられ当該操作に対応する操作コマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に送信されるように構成されているものとする。このようなミニゲームをフリーズが発生していないときに実行した場合には遊技者の操作によってミニゲームが途中終了してしまう虞があった。しかし、フリーズが発生しているときであってゲームを進行させることができないときに、上記のようにミニゲームが実行されるため、遊技者の操作意欲を掻き立てることができ、ミニゲームへの参加率を向上させることができる。
(5) 前述した実施の形態において、ボーナスと同時に当選しているときにブドウ示唆演出が実行される1枚役(1)および1枚役(2)が当選しているときには、当選している入賞役の構成図柄を入賞ライン上に引き込み停止させつつ、可能な限り「ブドウ」図柄を入賞ライン上においてテンパイさせ、ブドウ入賞が発生し得る出目を停止させるリール制御が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、1枚役(1)および1枚役(2)の構成図柄自体をブドウ入賞が発生し得る出目を含むようにしてもよい。たとえば、1枚役(1)の構成図柄の組合せを「ブドウ−ブドウ−網7」とし、1枚役(2)の構成図柄の組合せを「ブドウ−ブドウ−黒7」としてもよい。これにより、左リール2Lおよび中リール2Cを停止させた状態において、入賞ライン上に「ブドウ−ブドウ−…」が導出され、右リール2Rの表示結果に応じてブドウまたは1枚役(1)、1枚役(2)に入賞し得るダブルテンパイ状態になる。その結果、ブドウ示唆演出が実行されたときなどにおいて、ブドウに入賞するか否か、入賞せずにボーナス当選していることが報知されるかを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、1枚役(1)および1枚役(2)各々の構成図柄の組合せを上記のように構成した場合、たとえば、ブドウ示唆演出が実行された場合で、「ブドウ」図柄がテンパイした後にブドウ入賞が発生せずはずれとなったときであっても、当該「ブドウ」図柄がテンパイした入賞ラインが特定の入賞ライン(たとえば、入賞ラインL1)であるときにのみ、必ずボーナスに当選していることを報知するように構成してもよい。
より具体的には、1枚役(1)あるいは1枚役(2)に当選しているときには、ボーナスが同時当選していない場合であっても、ブドウ示唆演出を所定確率で実行されるように構成し、当該1枚役(1)あるいは1枚役(2)が、ボーナスと同時当選しているときにのみ当選している1枚役(1)あるいは1枚役(2)の構成図柄を特定の入賞ライン上に引き込み停止させるリール制御を行ない、ボーナスが同時当選していないときには当選している1枚役(1)あるいは1枚役(2)の構成図柄を特定の入賞ライン以外の入賞ライン上に引き込み停止させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、ブドウ示唆演出が実行された場合で、かつ特定の入賞ライン上で「ブドウ」図柄がテンパイした後にブドウ入賞が発生せずはずれとなることにより、必ずボーナスに当選していることが報知されるという面白みのある遊技を提供することができ、興趣を向上させることができる。なお、特定の入賞ライン以外の入賞ライン上で「ブドウ」図柄がテンパイした後にブドウ入賞が発生せずはずれとなった場合でも、所定の確率でボーナスに当選しているように、ボーナス当選時においては停止タイミングが所定停止タイミングであるときに「ブドウ」図柄を特定の入賞ライン以外の入賞ライン上に引き込み停止させ、特定停止タイミングであるときに「ブドウ」図柄を特定の入賞ライン上に引き込み停止させるリール制御を行なうようにしてもよい。これにより、ブドウ示唆演出が実行された場合で、「ブドウ」が特定の入賞ライン以外の入賞ライン上でテンパイしてはずれとなったときでも、ボーナスに当選していることに対する期待感を持たせることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、図30で示したように、ブドウ示唆演出であることが報知されるタイミングが、第1停止よりも第2停止であるときの方が、あるいは第2停止よりも第3停止であるときの方が、ボーナス当選している可能性が高くなるように、報知タイミングを決定するための当選率が設定されている例について説明した。これにより、「ブドウ」図柄が入賞ライン上に停止されてテンパイしているときに、第3停止時にブドウ示唆演出であることが報知されかつはずれあるいはリプレイ(1)入賞となることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、ブドウ示唆演出であることが報知されるタイミングの抽選においては、図30で示した当選率に限らず、どのような当選率であってもよい。たとえば、ブドウ示唆演出であることが報知されるタイミングが、第3停止よりも第2停止であるときの方が、あるいは第2停止よりも第1停止であるときの方が、ボーナス当選している可能性が高くなるように、報知タイミングを決定するための当選率を設定してもよい。これにより、ゲーム開始後早い段階においてブドウ示唆演出であることが報知されたゲームにおいては、その後の停止操作時において、ブドウ入賞しないことに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(6’) 前述した実施の形態においては、通常図柄として「ブドウ」図柄を例示し、通常小役入賞として入賞となる図柄の組合せが「ブドウ−ブドウ−ブドウ」であるブドウを例示し、一の入賞ライン上におけるリール2L〜2R各々に「ブドウ」図柄が揃って停止されることにより入賞となる例について説明した。これにより、通常小役入賞に入賞するか否か、1ゲームの結果に遊技者を注目させることができる。
しかし、通常小役入賞が入賞となる図柄の組合せは、これに限らず、リール2L〜2Rのうち一部のリール、たとえばリール2Lとリール2Rとに「ブドウ」図柄が揃って停止されることにより、その他のリール(リール2C)の図柄に関わらず、入賞となるもの(たとえば、「ブドウ−any−ブドウ」)であってもよい。この場合、その他のリールが停止される前の段階において、通常小役入賞が発生するか否かを遊技者が確認可能となる。このため、その他のリールが停止される前の段階において、ブドウ示唆演出が実行されたときにはずれとなることによりボーナス当選していることを報知する面白みを与えることができる。
また、通常小役入賞が入賞となる図柄の組合せは、リール2L〜2Rのうち一のリール、たとえばリール2Lに「ブドウ」図柄が停止されることにより、その他のリール(リール2C、2R)の図柄に関わらず、入賞となるもの(たとえば、「ブドウ−any−any」)であってもよい。この場合、リール2Lに停止された図柄によって通常小役入賞が発生するか否かを遊技者が確認可能となる。このため、ストップスイッチ8Lへの操作に遊技者を注目させることができる。
また、特定図柄として「網7」、「白7」、「黒7」などの図柄を例示し、特定小役入賞として入賞となる図柄の組合せが「ブドウ−網7−網7」である1枚役(1)や「ブドウ−白7−黒7」である1枚役(2)を例示し、一の入賞ライン上におけるリール2L〜2R各々に予め定められた図柄が揃って停止されることにより入賞となる例について説明した。しかし、特定小役入賞が入賞となる図柄の組合せは、これに限らず、リール2L〜2Rのうち一部のリール、たとえばリール2Lに通常図柄である「ブドウ」図柄が停止され、リール2Rに特定図柄が揃って停止されることにより、その他のリール(リール2C)の図柄に関わらず、入賞となるもの(たとえば、「ブドウ−any−網7」、「ブドウ−any−黒7」)であってもよい。
(6”) 前述した実施の形態においては、通常図柄としての「ブドウ」図柄を、リール2Lの構成図柄とするブドウ、1枚役(1)、および1枚役(2)のいずれかに当選しているゲームにおいて、ストップスイッチ8Lが操作されたときに、リール2Lの「ブドウ」図柄を入賞ライン上に引き込み停止させるリール制御が行なわれる例について説明した。この場合、さらに、リール2Lの「ブドウ」図柄を非特定の入賞ライン(たとえば入賞ラインL2〜L5)上よりも高い割合で特定の入賞ライン(たとえば入賞ラインL1)上に、引き込み停止させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、ブドウ入賞が特定の入賞ライン上において発生する割合を高めるとともに、ブドウはずれが特定の入賞ライン上の図柄の組合せにより確定する割合を高めることができる。その結果、ブドウ示唆演出が実行されたときに、特定の入賞ライン上においてブドウ入賞せずにはずれとなることにより、ボーナス当選していることを報知するといった面白みのある遊技を提供することができ、興趣を向上させることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、連続演出を実行するための制御がサブ制御部91により行なわれる一方、フリーズを発生させるか否かがメイン制御部41により決定されるため、連続演出実行中においてフリーズが発生する場合が生じる例について説明した。しかし、連続演出が実行されているときには、フリーズが発生しないように構成してもよい。たとえば、サブ制御部91では、特定の入賞役に当選したことを条件として連続演出を実行するように構成した場合には、メイン制御部41は、内部抽選において特定の入賞役に当選してから、以降連続演出が実行され得る複数ゲーム消化するまで、フリーズが発生しないように構成してもよい。これにより、連続演出が実行される可能性があるときに、フリーズが発生しないようにするフリーズ禁則処理を行なうことができる。
(8) 前述した実施の形態においては、特別役として、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3)、レギュラーボーナスを例示した。これら4種類のボーナス各々を構成する図柄(図柄の組合せ)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されておらず、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、入賞させることができない組合せが設定されており、さらに当該4種類のボーナスは、各々、同時に狙える停止操作位置が存在しないように、すなわち入賞となる図柄の組合せを停止させる為の操作手順が互いに重複しないように構成されている。
また、複数種類のボーナス各々を導出させるための操作手順の数:Xと、連続演出を実行するゲーム数:Zと、当該連続演出を実行している間にボーナスなどの特別入賞よりも優先的に導出される優先入賞役(リプレイ、通常小役)に当選する設計上の当選ゲーム数とを調整することにより、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合が極力低くなるように構成されている。なお、設計上の当選ゲーム数とは、たとえば、(連続演出実行中の遊技状態における優先入賞役の当選確率:Y)×(連続演出のゲーム数:Z)により算出されるものであってもよい。
たとえば、前述したようにビッグボーナス(1)〜(3)およびレギュラーボーナスは、入賞となる図柄の組合せを停止させる為の操作手順が互いに重複しないため、優先入賞役に当選することを無視すると、4ゲームあれば当選しているボーナスに入賞させることが理論上可能となるといえる。
また、前述した実施の形態では、連続演出を実行するゲーム数として3が設定されている。このため、前述した実施の形態では、優先入賞役に当選することを無視すると、連続演出を実行している間に当選しているビッグボーナスを入賞させることが3/4=75%の確率で理論上可能となるといえる。
また、前述した実施の形態では、連続演出を実行している間であっても、連続演出実行中の遊技状態に応じた所定の確率で優先入賞役に当選し、かつボーナスよりも当該優先入賞役が優先的に導出されるようにリール制御が行なわれる。たとえば、連続演出を実行している間に優先入賞役に当選する設計上の当選ゲーム数が1.2となるようにリプレイの当選確率および通常小役の当選確率を設定した場合、連続演出が実行されている間に優先入賞役に当選しておらずボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数が(連続演出のゲーム数)−(設計上の当選ゲーム数)=1.8ゲームとなり、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類である4よりも小さくなる。よって、設計上の当選ゲーム数が1.2に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.8/4=45%になる。
また、たとえば、連続演出を実行している間に優先入賞役に当選する設計上の当選ゲーム数が1.5となるようにリプレイの当選確率および通常小役の当選確率を設定した場合、連続演出が実行されている間に優先入賞役に当選していないゲーム数が(連続演出のゲーム数)−(設計上の当選ゲーム数)=1.5ゲームとなる。よって、設計上の当選ゲーム数が1.5に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.5/4=37.5%に低減される。これにより、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合を低減することができる。
以上、連続演出を実行している間に優先入賞役に当選する設計上の当選ゲーム数を調整することにより、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合を低減することができる例について説明した。しかし、連続演出が実行されている間に、当選しているボーナスが入賞されてしまう割合を低減する方法はこれに限らず、たとえば、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数を増加させるなどしてボーナスを導出するための操作手順の数を増加させることにより前述した割合を低減するものであってもよく、連続演出を実行するゲーム数を少なくすることにより前述した割合を低減するものであってもよい。
なお、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数を増加させる例として、たとえば、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数を5種類にした場合には、設計上の当選ゲーム数が1.2に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.8/5=36%に低減される。また、設計上の当選ゲーム数が1.5に設定されている場合には、連続演出が実行されている間にボーナスに入賞する確率が、1.5/5=30%に低減される。
少なくとも、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数:Xが、(連続演出のゲーム数:Z)−(設計上の当選ゲーム数:Y・Z)であるボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数よりも大きくなるように、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数と、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知する連続演出を実行するゲーム数と、当該連続演出を実行している間にボーナスよりも優先的に導出される優先入賞役に当選する設計上のゲーム数とが調整されているものであればどのようなものであってもよい。これにより、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数:Xが、(連続演出のゲーム数:Z)−(設計上の当選ゲーム数:Y・Z)であるボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数よりも小さくなるように設定されているスロットマシンと比較して、連続演出が実行されている間に当選しているボーナスが入賞してしまう可能性を低くすることができる。その結果、連続演出が実行されている間、ボーナス当選に対する期待感を長く持続させることができる。
なお、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数:Xが、(連続演出のゲーム数:Z)−(設計上の当選ゲーム数:Y・Z)であるボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数よりも大きくなるとは、言い換えれば、操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数:Xと、設計上の当選ゲーム数:Y・Zとの合計数が、連続演出のゲーム数:Zよりも大きくなること、すなわちZ<X+Y・Zが成立することを意味する。
また、前述した実施の形態においては、ボーナスや特定のリプレイに当選して開始された連続演出中であるときには、前述したRTに制御されておりリプレイの当選確率が向上している。このため、連続演出中にボーナスが入賞される可能性のあるボーナスに当選している内部当選状況においては、ボーナスに当選していない内部当選状況であるときと比較して、設計上の当選ゲーム数をより一層増加させることができる。このため、連続演出が実行されている間のボーナス当選に対する期待感をより一層長く持続させることができる。
なお、連続演出が実行されるときの遊技状態としては、たとえば、ボーナス当選しておりRTに制御されている状態と、ボーナス当選しておりRTに制御されていない状態と、ボーナス当選しておらずRTに制御されている状態と、ボーナス当選しておらずRTに制御さていない状態などを含む複数の状態のうちいずれかに移行されるスロットマシンが考えられる。また、このようなスロットマシンにおいては、連続演出が実行されているときの遊技状態に応じて、設計上の当選ゲーム数が異なる。この場合には、たとえば、連続演出が実行されているときの遊技状態が複数の状態のいずれにおいても、前述した操作手順が互いに重複しないボーナスの種類数が、(連続演出のゲーム数)−(設計上の当選ゲーム数)であるボーナスを優先的に導出させるリール制御が行なわれるゲーム数よりも大きくなるような所定の関係を満たすように、設計上の当選ゲーム数および連続演出のゲーム数のうち少なくとも一方が調整されているスロットマシンが望ましい。このようなスロットマシンにおいては、連続演出が実行されている間の遊技状態に関わらず、ボーナス当選に対する期待感を長く持続させることができる。なお、このようなスロットマシンに限らず、連続演出が実行されているときの遊技状態が複数の状態のうち少なくとも所定の状態であるときにのみ、上記所定の関係を満たすように、設計上の当選ゲーム数および連続演出のゲーム数のうち少なくとも一方が調整されており、所定の状態以外であるときに上記所定の関係を満たさないスロットマシンであってもよい。このようなスロットマシンにおいては、連続演出が実行されている間の遊技状態が少なくとも所定の状態であるときに、ボーナス当選に対する期待感を長く持続させることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、リプレイ(2)やリプレイ(3)に入賞したときに連続演出を実行する例について説明したが、連続演出を実行する契機はこれに限るものではない。連続演出を実行する契機は、たとえば、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選したこと、特定の入賞役(たとえば、1枚役(1)、1枚役(2)等)に当選したこと、および所定の乱数抽選により当選したことであってもよい。これにより、リプレイの発生頻度がRT2〜RT4であるときほどではないときであっても、連続演出が実行されるため、効果的にビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選していることに対する期待感を抱かせることができる。なお、連続演出の結果としては、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスに当選しているか否かを報知するように構成すればよい。これにより、連続演出の結果に遊技者を注目させることができ遊技の興趣を向上させることができる。また、このように構成した場合、連続演出中に、再度連続演出を実行するための条件が成立したときに、サブ制御部91は、連続演出を更新する処理を行なうようにしてもよい。連続演出が更新されることにより、改めてビッグボーナスやレギュラーボーナスが当選していることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
(10) 以下、第3実施の形態における変形例について説明する。
(10−1) 図44で示したように、報知促進条件が成立したときに、ナビストックを設定する例について説明した。しかし、報知促進条件が成立したときには、AT制御に関し遊技者にとって有利となる処理が実行されるものであればよい。たとえば、報知促進条件が成立したときには、所定数のポイント(たとえば、5ポイント)を付与するものであってもよく、図34および図35に示すテーブルが参照されたときよりも高い割合で1以上でかつより多いナビストック数が決定されるように当選率が設定されたテーブルを参照して第1AT抽選が行なわれるものであってもよく、図34および図35においてナビストックとして必ず1以上が決定されるポイント(たとえば、図34であれば「6」、あるいは付与ポイント総数との関係で合計が「6」以上となるポイントなど)を付与するものであってもよい。このような構成によれば、ポイント付与条件が成立することにより付与されたポイント総数が比較的遊技者にとっての有利度合いが低いポイント数であっても、報知促進条件が成立することにより、ATに制御されることに対し実際に付与されたポイント総数よりも大きな期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10−2) RT2やRT3を終了させる契機となる転落リプレイについては、図32(a)で示したように、停止順が所定の停止順であるときに入賞を回避できる例について説明した。しかし、転落リプレイについては、当選した役の種類に応じた所定の停止操作タイミングであることを条件として、入賞回避させることができるものであってもよい。
(10−3) 総数対応報知抽選では、図36のS10で更新される付与ポイント総数に応じて抽選を行なう例について説明した。しかし、総数対応報知抽選は、図36のS9で更新される報知ポイント総数に応じて抽選を行なうように構成してもよい。この場合における総数対応報知抽選では、図40(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、それまでに報知された報知ポイント総数に応じた確率で決定される。さらに、この場合における総数対応報知抽選では、報知ポイント総数が多いときよりも報知ポイント総数が少ないときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。一方、報知ポイント総数が少ないとき程、遊技者はポイントが報知されたか否かに対する注目度合いが高い。よって、ポイント付与演出に対する遊技者の注目度合いが高い段階においては、付与されたポイントに相当する期待感および安心感を高い割合で遊技者に抱かせることができる。
(10−4) 前述した実施の形態におけるポイント関連処理において、S10において更新される付与ポイント総数が上限である場合であっても、S9において更新される報知ポイント総数が上限でない場合には、S3以降の処理が実行されるように構成してもよい。これにより、付与ポイント総数が上限となった後であっても、報知ポイント総数が上限に達していないときには、付与ポイント総数が上限となる前と同じ制御が行なわれる。その結果、付与ポイント総数が上限となった後にポイント付与演出が実行されないといった不都合の発生を防止することができる。なお、報知ポイント総数が上限となった場合には、ポイント関連処理を実行しないように構成してもよい。これにより、無駄な処理が行なわれることを防止することができる。
(10−5) 図36のS4やS6における報知抽選において、S2で設定された付与ポイントよりも遊技者にとって有利度合いが低い、すなわち付与ポイント以下のポイントが報知ポイントとして決定される例について説明した。しかし、図36のS4やS6における報知抽選において決定される報知ポイントは、報知後においても報知ポイント総数が実際に付与されている付与ポイント総数以上とならないポイントから決定されるものであれば、S2で設定された付与ポイントよりも遊技者にとって有利度合いが高い、すなわち付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定されるように構成してもよい。これにより、付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定され得るテーブルを用いて報知抽選した場合には、たとえば差数が大きくなり過ぎたときであっても、付与ポイントよりも遊技者にとっての有利度合いが高いポイントを報知ポイントとして報知することにより、差数を小さくすることができる。このため、報知ポイント総数の信頼性を向上させやすくすることができる。
(10−6) 前述した実施の形態においては、RT2やRT3を終了させる契機となる入賞役として再遊技役である転落リプレイが設定されている例について説明した。しかし、RT2やRT3を終了させる契機となる入賞役は、再遊技役に限らず、所定の小役、入賞により次の1ゲームをボーナスに制御するシングルボーナスなどであってもよい。
(10−7) 前述した実施の形態における第1AT抽選では、図34および図35に示したように、通常付与ポイント総数やボーナス中付与ポイント総数が多い程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、通常付与ポイント総数やボーナス中付与ポイント総数が少ない程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるように構成してもよい。
この場合においては、前述したポイント付与条件が成立しなかったときであっても、あたかもポイントが付与されたかのようにポイント付与演出が実行されるように構成してもよい。また、ポイント付与条件が成立して実際に付与されたポイントよりも多いポイントが付与されたかのようにポイント付与演出が実行されるように構成してもよい。また、このようなポイント付与演出を実行するか否かについては、付与ポイント、差数、付与ポイント総数、報知ポイント総数のうち少なくともいずれかに応じて異なる確率で決定するように構成してもよい。
これにより、ポイント付与演出が実行されたときや多いポイントが付与された旨が報知されたときであっても、実際にはより少ないポイントあるいはポイントが付与されていないことに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者にとって有利に第1AT抽選が行なわれることに対する期待感を持続させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10−8) 前述した実施の形態における第1AT抽選では、通常付与ポイント総数やボーナス中付与ポイント総数が多い程、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、付与ポイント総数が所定数(たとえば「0」)以下であるときに、当該所定数よりも大きい付与ポイント総数であるときよりも、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるように構成してもよい。具体的には、付与ポイント総数が「0」であるときに、付与ポイント総数が上限値である「5」または「10」であるときと同じ当選率で、AT抽選が行なわれるように構成してもよい。これにより、付与ポイント総数が所定数以下となることに対する期待感も遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10−9) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(10−10) 前述した実施の形態においては、付与ポイント数が減算されない例について説明したが、所定の減算条件(たとえば、特定の入賞役に当選)したことを条件として、付与ポイント数から所定数減算するように構成してもよい。この場合、減算されたポイント数として、実際に減算されたポイント数を報知するか、実際に減算されたポイント数よりも多いポイント数を報知するように構成してもよい。実際に減算されたポイント数を報知するか、実際に減算されたポイント数よりも多いポイント数を報知するかについては、付与ポイント、差数、付与ポイント数、報知ポイント数のうち少なくともいずれかに応じて異なる確率で決定するように構成してもよい。このように構成した場合には、ポイントが付与された後も、ポイントが減算されることに対する緊張感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10−11) 前述した実施の形態における、第1AT抽選および第2AT抽選においては、ATに制御される長さに対する期待値に相当するナビストック数を決定する例について説明した。しかし、第1AT抽選および第2AT抽選においては、ナビストック数に限らず、ATに制御される確率(突入率)および所定数ゲーム(たとえば50ゲーム)消化してATが終了した後に再びATに制御する確率(継続率)を決定するように構成してもよい。この場合、AT抽選において決定された突入率にしたがってATに制御するか否かを決定し、所定数ゲーム消化してATが終了したときにAT抽選において決定された継続率にしたがってATに制御するか否かを決定するように構成してもよい。
また、前述した実施の形態においては、ATに制御されると、所定数ゲーム(たとえば50ゲーム)消化するまで当該ATを継続させる例について説明したが、これに限らず、転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が所定回数(たとえば10回など)に到達するまで当該ATを継続させるように構成してもよい。
(10−12) 高確率状態であるときに当選することにより100%ポイント付与条件を成立させる黒イチゴに当選したときには、所定数のポイントが100%報知される例について説明したが、これに限らず、当選しかつ入賞したこと、あるいは黒イチゴ当選時において取りこぼしたときにのみ停止される予め定められた出目が出現したことにより、所定数のポイントを報知するようにし、当選したが入賞しなかった場合には報知抽選にしたがって報知するようにしてもよい。
(10−13) 前述した実施の形態において、たとえば転落リプレイに当選しているときに関して同時当選した入賞役の種類に応じて当該転落リプレイ入賞を回避するための回避手順で停止操作したときには、当該回避手順で停止操作したときよりも、たとえばRT2やRT3中であるときには当該RTが継続される点において、遊技者にとって有利度合いが高くなる制御が行なわれる例などについて説明した。しかし、遊技者にとって有利度合いが高くなる制御としては、たとえば、以下の制御であってもよい。
たとえば入賞に伴なうメダル払出枚数が異なる種類の小役が同時当選し得る場合には、同時当選している小役の種類に応じた所定の有利手順と異なる手順で操作が受付けられたときにメダル払出枚数が少ない小役を入賞させる制御を行ない、有利手順で操作が受付けられたときにメダル払出枚数が多い小役を入賞させる制御を行なうものであってもよい。これにより、メダル払出枚数が異なる種類の小役が同時当選したゲームにおいて、有利手順で操作されたときの方が、有利手順と異なる手順で操作されたときよりも、遊技者が獲得する遊技価値が多くなる点で、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
たとえば、特定の遊技状態である場合において、入賞させるための操作手順が重複しないメロンのいずれかに入賞したときに遊技者にとって不利な遊技状態(たとえば、リプレイ(1)の当選確率がRTよりも低い状態など、いわゆる不利RT)に制御され、メロンを取りこぼしたときにのみ導出され得る特殊出目が導出されると遊技者にとって有利な遊技状態(たとえば、RT)に制御され、ARTであるときに複数種類のメロンのいずれかに当選したときに当該メロンの種類に応じたナビ演出を実行するように構成し、ARTにおいてメロン当選時に当該種類に応じたナビ演出を実行するスロットマシンにおいては、当選したメロンの種類を引き込み可能な操作タイミングで停止操作したときに当該メロンを入賞させて不利な遊技状態に移行され、当選したメロンの種類を引き込み不可能な操作タイミングで停止操作したときに、メロンを取りこぼしメダル払出を受けることができないが、特殊出目を導出させて遊技者にとって有利な状態となるRTに制御するものであってもよい。これにより、ARTにおいてメロンに当選したゲームにおける有利度合いは別にして、当選したメロンの種類を引き込み不可能な操作タイミングで停止操作したときの方が、当選したメロンの種類を引き込み可能な操作タイミングで停止操作したときよりも、当該ゲーム以降のゲームにおいてRTに制御される点で、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
また、たとえば、前述したリプレイ(1)が1枚払出を伴なう1枚小役で、転落リプレイが1枚よりも多い枚数メダル払出を伴なう特定小役であり、1枚小役、特定小役、1枚役(1)が前述した実施の形態と同様に同時当選し、同時当選の組合せに応じた停止手順により特定小役入賞を回避できる場合においては、RT中において特定小役に当選したときに、同時当選の組合せに対応する有利手順(図32(a)参照)と異なる手順で操作が受付けられたときに特定小役の入賞が発生してRTが終了し、所定の結果に対応する有利手順で操作が受付けられたときに1枚小役の入賞が発生して当該RTが維持されるものであってもよい。これにより、RT中において特定小役に当選したゲームにおける有利度合いは別にして、特定小役入賞を回避する手順で操作されたときの方が、特定小役入賞を回避する手順と異なる手順で操作されたときよりも、当該ゲーム以降のゲームにおいてRTが終了せずに維持される点で、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
たとえば、入賞させるための操作手順が重複しない複数種類のメロン各々とメロンよりも払出枚数が多い予め定められた特定の入賞役(15枚払出役)とが同時当選し得るスロットマシンにおいて、メロンのいずれかと特定の入賞役とが同時当選したときに、当選したメロンと特定の入賞役との組合せに対応する有利手順と異なる手順で操作が受付けられたときに所定の非有利割合(たとえば、1/9)でメロンを入賞させ、有利手順で操作が受付けられたときに、所定の非有利割合よりも高い所定の有利割合(100%)で特定の入賞役を入賞させる制御を行なうものであってもよい。これにより、メロンのいずれかと特定の入賞役とが同時当選した場合、有利手順で操作されたときの方が、有利手順と異なる手順で操作されたときよりも、高い割合で、より多いメダルを獲得できる点において、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
また、たとえば、複数種類のメロン各々と特定の入賞役とが同時当選し得るスロットマシンにおいて、メロンのいずれかと特定の入賞役とが同時当選したときに、当選したメロンと特定の入賞役との組合せに対応する有利手順と異なる手順で操作が受付けられたときに所定の非有利割合(たとえば、1/9)で所定の非有利量(9枚メダル払出)を伴なうメロンを入賞させ、有利手順で操作が受付けられたときに、所定の有利割合(たとえば、100%)で所定の有利量を伴なう特定の入賞役を入賞させるもので、かつ(有利割合)×(有利量)>(非有利割合)×(非有利量)の関係を満たすものあってもよい。これにより、メロンのいずれかと特定の入賞役とが同時当選した場合、有利手順で操作されたときの方が、有利手順と異なる手順で操作されたときよりも、遊技者が獲得する遊技価値の量の期待値が大きくなる点において、遊技者にとって有利度合いが高くなるといえる。
(10−13a) 前述した実施の形態においては、付与ポイント総数に応じて遊技者にとって有利度合いが異なる報知条件(たとえば、図34および図35、各種割合)を設定し、該報知条件にしたがって第1AT抽選を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、付与ポイント総数から一義的に特定される長さ(ナビストック数、所定ゲーム数消化する期間、ナビ演出を所定回数実行する期間など)に亘りATに制御されるように、第1AT抽選を行なうように構成してもよい。
たとえば、第1AT抽選においては、付与ポイント総数から一義的にナビストック数が設定されるように構成してもよい。より具体的には、付与ポイント総数が所定数(たとえば2)に対しナビストック数として所定数(たとえば1)が設定され、たとえば付与ポイント総数が「6」であるときには、ナビストック数として「3(6/2)」が設定されるように構成してもよい。
また、第1AT抽選における他の例としては、付与ポイント総数から一義的にATに制御可能なゲーム数が設定されるように構成してもよい。より具体的には、付与ポイント総数が所定数(たとえば1)に対しATに制御可能なゲーム数として所定数(たとえば10)が設定され、たとえば付与ポイント総数が「6」であるときには、ATに制御可能なゲーム数として「60(6×10)」が設定されるように構成してもよい。このように構成した場合であっても、上記した同様の効果を奏する。
(10−14) 図34、図35においては、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、(ア)ナビストック数が1以上に決定されたことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATに制御すると決定する割合を例示した。しかし、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、(イ)RT2またはRT3における非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)RT2またはRT3における非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などであってもよい。
また、前述した実施の形態においては、上記(ア)の場合、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、高い割合でATに制御すると決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(イ)の場合も同様に、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より少ない到達ゲーム数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。また、上記(ウ)の場合も同様に、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より少ない到達回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
前述した実施の形態の図34、図35においては、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(エ)ATにおいて消化したゲーム数が獲得したナビストック数に応じた終了ゲーム数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいてナビストック数を決定する割合、すなわち終了ゲーム数を決定する割合を例示した。しかし、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(オ)ATにおいて予め決定された終了確率にしたがい所定の終了抽選を実行し、該終了抽選で当選したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて終了確率を決定する割合、(カ)ATにおいて転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が規定回数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて規定回数を決定する割合、などであってもよい。
また、前述した実施の形態においては、上記(エ)の場合、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より多いナビストック数、すなわちより多い終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(オ)の場合も同様に、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より低い終了確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。また、上記(カ)の場合も同様に、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より多い規定回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、たとえば、(キ)ATにおいて転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであってもよい。上記(キ)の場合も同様に、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より高い当選確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、上記(ア)〜(キ)のいずれであってもよく、また上記(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであってもよい。報知条件が上記(ア)〜(キ)のいずれか、また(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであっても、前述した実施の形態と同様の効果を奏する。
(10−15) 上記(10−14)で示したように、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、少なくとも(イ)RT2またはRT3における非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)RT2またはRT3における非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などを採用するスロットマシンにおいては、報知期間に制御されるまでのRT2またはRT3における非ATにおいて、転落リプレイ当選時において当選した入賞役の種類を特定可能にするナビ演出を実行する期間外報知可能期間に制御する手段と、期間外報知可能期間であることを条件として転落リプレイ当選時において当選した入賞役の種類を特定可能にするナビ演出を実行する手段とを備えるものであってもよい。この場合、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件としては、さらに、(ク)期間外報知可能期間において消化したゲーム数が予め決定された期間外終了ゲーム数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了ゲームを決定する割合、(ケ)期間外報知可能期間において予め決定された期間外終了確率にしたがい所定の期間外終了抽選を実行し、該期間外終了抽選で当選したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了確率を決定する割合、(コ)期間外報知可能期間において転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が期間外規定回数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外規定回数を決定する割合、などであってもよい。
また、上記(ク)の場合、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より多い期間外終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。また、上記(ケ)の場合、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より低い期間外終了確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。上記(コ)の場合、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より多い期間外規定回数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、たとえば、(サ)期間外報知可能期間において転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであってもよい。上記(サ)の場合も同様に、付与ポイント総数が多い(遊技者にとって有利度合いが高い)程、より高い当選確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。
また、上記スロットマシンにおける報知条件としては、上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のいずれであってもよく、また上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のうち選択的に組合されたものであってもよい。報知条件が上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のいずれか、また選択的に組合されたものであっても、有利状態に制御されている期間のうち報知期間以外においては、通常状態であるときよりも遊技者にとって有利となるように報知条件が設定されるため、遊技者は期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10−16) 前述した実施の形態の図42においては、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、(ア)ナビストック数が1以上に決定されたことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATに制御すると決定する割合を例示した。しかし、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、(イ)RT2またはRT3における非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)RT2またはRT3における非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などであってもよい。
また、前述した実施の形態においては、上記(ア)の場合、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、高い割合でATに制御すると決定するテーブル(図42(a)のテーブル参照)を用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(イ)の場合も同様に、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より少ない到達ゲーム数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。また、上記(ウ)の場合も同様に、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より少ない到達回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
前述した実施の形態の図42においては、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(エ)ATにおいて消化したゲーム数が獲得したナビストック数に応じた終了ゲーム数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいてナビストック数を決定する割合、すなわち終了ゲーム数を決定する割合を例示した。しかし、報知期間に制御する期間に関与する報知条件として、(オ)ATにおいて予め決定された終了確率にしたがい所定の終了抽選を実行し、該終了抽選で当選したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて終了確率を決定する割合、(カ)ATにおいて転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が規定回数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおいて規定回数を決定する割合、などであってもよい。
また、前述した実施の形態においては、上記(エ)の場合、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より多いナビストック数、すなわちより多い終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブル(図42(a)のテーブルと、図42(c)の30G消化時テーブル、ボーナス当選時テーブル参照)を用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選する例について説明した。しかし、上記(オ)の場合も同様に、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より低い終了確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。また、上記(カ)の場合も同様に、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より多い規定回数を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、たとえば、(キ)ATにおいて転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであってもよい。上記(キ)の場合も同様に、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より高い当選確率を高い割合で決定されるように当選率が設定されたテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、上記(ア)〜(キ)のいずれであってもよく、また上記(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであってもよい。報知条件が上記(ア)〜(キ)のいずれか、また(ア)〜(キ)のうち選択的に組合されたものであっても、前述した実施の形態と同様の効果を奏する。
(10−17) 上記(10−16)で示したように、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件として、少なくとも(イ)RT2またはRT3における非ATにおいて消化したゲーム数が予め決定された到達ゲーム数に到達したことを条件としてATに制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達ゲーム数を決定する割合、(ウ)RT2またはRT3における非ATにおいて当選した転落リプレイの入賞を回避させた回避回数が決定された到達回数に到達したことを条件として報知期間に制御するスロットマシンにおいてATへの制御を開始するまでの到達回数を決定する割合、などを採用するスロットマシンにおいては、報知期間に制御されるまでのRT2またはRT3における非ATにおいて、転落リプレイ当選時において当選した入賞役の種類を特定可能にするナビ演出を実行する期間外報知可能期間に制御する手段と、期間外報知可能期間であることを条件として転落リプレイ当選時において当選した入賞役の種類を特定可能にするナビ演出を実行する手段とを備えるものであってもよい。この場合、報知期間を開始させるか否かに関与する報知条件としては、さらに、(ク)期間外報知可能期間において消化したゲーム数が予め決定された期間外終了ゲーム数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了ゲームを決定する割合、(ケ)期間外報知可能期間において予め決定された期間外終了確率にしたがい所定の期間外終了抽選を実行し、該期間外終了抽選で当選したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外終了確率を決定する割合、(コ)期間外報知可能期間において転落リプレイに当選してナビ演出が実行された回数が期間外規定回数に到達したことを条件として当該期間外報知可能期間への制御を終了するスロットマシンにおいて期間外規定回数を決定する割合、などであってもよい。
また、上記(ク)の場合、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より多い期間外終了ゲーム数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。また、上記(ケ)の場合、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より低い期間外終了確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。上記(コ)の場合、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より多い期間外規定回数を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。
また、報知条件は、たとえば、(サ)期間外報知可能期間において転落リプレイ当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、当選確率を決定する割合、などであってもよい。上記(サ)の場合も同様に、非ARTにおいては、初期遊技状態であるときよりも、より高い当選確率を高い割合で決定するテーブルを用いることにより、遊技者にとって有利となるように期間外報知可能期間に関わる抽選を含むAT抽選するように構成してもよい。
また、上記スロットマシンにおける報知条件としては、上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のいずれであってもよく、また上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のうち選択的に組合されたものであってもよい。報知条件が上記(ア)〜(キ)および上記(ク)〜(サ)のいずれか、また選択的に組合されたものであっても、有利状態に制御されている期間のうち報知期間以外においては、通常状態であるときよりも遊技者にとって有利となるように報知条件が設定されるため、遊技者は期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、特別役に当選しているときであってさらに払出枚数が賭数3以上の通常小役に当選しているゲームにおいては、当該通常小役に対応する図柄組合せを優先して導出させ、特別役に当選しているときであってさらに払出枚数が賭数3よりも少ない特定小役が当選しているゲームにおいては、特定小役に対応する図柄組合せよりもビッグボーナスやレギュラーボーナスに対応する図柄組合せを優先して導出させるリール制御を行なう例について説明した。このようなリール制御に加えて、以下のリール制御を行なうように構成してもよい。
メダルの払出枚数が賭数と同じ同等小役と、特別役が当選しているときには、たとえば、特別役よりも同等小役を優先的に入賞させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、同等小役に入賞させて払い出されたメダルで次のゲームを開始でき当該ゲームにおいて通常小役に当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、同等小役と特別役とが当選しているときには、同等小役よりも特別役を優先的に入賞させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、特別役を入賞させるまでに要するゲーム数およびメダル数を低減させることができる。
また、黒イチゴのように入賞ライン数に応じてメダルの払出枚数が変化し、たとえば、賭数以下となるときと賭数よりも多くなるときとがあり得る特殊小役について、当該特殊小役と、特別役とが当選しているときには、払出枚数が賭数より多くなるように特殊小役を入賞させることが可能な操作手順で操作されたときに、特別役よりも特殊小役を優先的に入賞させるようにリール制御を行ない、払出枚数が賭数以下となるようにしか特殊小役を入賞させることができない操作手順で操作されたときに、特殊小役よりも特別役を優先的に入賞させるようにリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、操作手順をも考慮して、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されることを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出させることができる。
なお、特別役に当選しているときであってさらに小役に当選しているゲームにおいては、当選している小役の払出枚数に関わらず、特別役よりも小役に対応する図柄組合せを優先して導出させるリール制御を行なうものであってもよい。
(12) 前述した実施の形態における通常小役と特定小役とを抽選対象役として同時に読出して抽選するように構成してもよい。このように構成した場合には、たとえば、特別役の当選が持ち越されている状態で、通常小役と特定小役とが当選した場合には、特別役、通常小役、および特定小役に同時に当選している状況になる。この場合には、特別役および特定小役よりも通常小役を優先的に入賞させるリール制御を行ない、通常小役を入賞させることができないときに特定小役よりも特別役を優先的に入賞させるリール制御を行ない、通常小役および特別役を入賞させることができないときに特定小役を入賞させるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、通常小役と特定小役とが同時に当選した場合であっても、遊技者にとって不利なゲーム結果となる表示結果が導出されることを極力低減することができ、遊技者にとって有利なゲーム結果となる表示結果を優先的に導出させることができる。
(13) 前述した実施の形態において、遊技状態がRT1〜RT3のいずれかに制御されているときに有利な情報を報知するナビ演出により、当選した役の種類、当選役を入賞させるための操作手順などが報知される例について説明した。しかし、ナビ演出により報知される内容は、これに限らず、当該役を入賞させるあるいは入賞させないための操作手順(リール停止順序や操作タイミング)を報知するものであってもよい。これにより、ナビ演出の種類を豊富にすることができる。
(14) 前述した実施の形態におけるスロットマシンが流通する業界においては、出荷前段階において第三者機関による検査(型式試験)が義務づけられており、当該型式試験において所定の基準を満たしていると判定された機種のみ遊技場への出荷が許されるといった特別な事情を有している。また、近年においては、射倖性が高まり過ぎないようにするために、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定した試験を行なえるようにすることが求められている。
そこで、前述した実施の形態におけるスロットマシンにおいては、このような特別な事情およびニーズを考慮して、“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”を出力するための“出力手段”をさらに備えるものであってもよい。以下、図46を参照して、遊技制御基板、演出制御基板、および入出力基板を“出力手段”の一例として説明し、推奨操作手順情報を“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”の一例として説明する。図46は、型式試験を行なうための試験装置1200と試験に用いる試験用情報を入出力するための入出力基板1100が搭載されたスロットマシンの制御回路の一例を示すブロック図である。
スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、図46に示すように、ゲーム開始および当選状況を特定するための当選状況情報、リールモータ32L〜32R各々の回転位置(たとえば、所定位置のステップ番号、下段に位置している図柄の領域番号など)を特定するための回転位置情報、ナビ演出の有無などを考慮して実際に遊技者によって操作されることが予測される推奨操作手順を特定するための推奨操作手順情報が含まれる。なお、スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、入賞が発生したことおよびその種類を特定するための入賞情報やメダルが払い出されたことを特定するための払出情報など、その他の情報が含まれる。
また、試験装置1200からスロットマシン1に入力される試験用情報には、図46に示すように、ゲームを開始するために賭数設定やリール回転などゲームを開始させるためのゲーム開始情報、リールを停止させるなどゲームを終了させるためのゲーム終了情報が含まれる。
スロットマシン1に搭載された入出力基板1100には、遊技制御基板40と電気的に接続するためのコネクタ1101と、演出制御基板90と電気的に接続するためのコネクタ1102と、試験装置1200と電気的に接続するためのコネクタ1103とが設けられている。前述した型式試験は、入出力基板100と試験装置1200とがコネクタにより接続された状態で、各種情報を入出力させることにより行なわれる。以下、型式試験が行なわれる際の各種情報の流れおよび動作について、具体的に説明する。
まず、試験装置1200は、スロットマシン1においてゲームを開始させるために、ゲーム開始情報を出力する。当該ゲーム開始情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲームを開始させるための処理(BET処理において賭数設定、抽選処理、リール回転処理など)を行なう。
そして、遊技制御基板40のメイン制御部41は、ゲーム開始時に当選状況情報を生成して出力する。当該当選状況情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、ゲームが開始されたこと、および当選状況を特定することができる。
また、遊技制御基板40のメイン制御部41は、リール回転に応じて回転位置情報を生成して出力する。当該回転位置情報は、たとえばリールモータ32L〜32R各々の168ステップのうち所定位置に存在するステップを特定するための情報であって、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、リール2L〜2R各々について現在の回転位置を特定することができる。
また、演出制御基板90のサブ制御部91は、当選状況等に応じて推奨操作手順情報を生成して出力する。当該推奨操作手順情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、推奨操作手順を特定することができる。
試験装置1200は、回転位置情報から特定されるリール2L〜2Rの現在の回転位置に基づき、推奨操作手順情報から特定される推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させるためのゲーム終了情報を生成して出力する。当該ゲーム終了情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲーム終了情報にしたがってリール2L〜2R各々を停止させ、ゲームを終了させるための処理(リール回転処理、入賞判定処理、払出処理など)を行なう。これにより、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができる。
以上のように、入出力基板1100を介して、スロットマシン1と試験装置1200との間で情報の入出力が繰り返し行なわれ、自動的にゲームを繰り返し行なうことができる。その結果、自動的にスロットマシン1についての型式試験を行なうことができる。
推奨操作手順は、前述したように、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができるようにするための情報であればよい。たとえば、推奨操作手順は、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出(たとえば、チャンス演出等)によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための操作手順であり、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときには所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。
具体的に、推奨操作手順とは、前述したチャンス演出が実行されるときには実際に停止させようとする図柄組合せが当選しているボーナスであるため、当該ボーナスの組合せを導出させるための操作手順をいう。これにより、試験装置1200では、回転位置情報から特定されるリール2L〜2R各々の現在の回転位置が推奨操作手順情報から特定されるリール2L〜2R各々の位置となったときに、対応するリールを停止させるためのゲーム終了情報を出力する。その結果、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができ、スロットマシン1において当選しているボーナス入賞を発生させることができる。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる。
また、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、所定の操作手順(操作手順によって取りこぼしが発生する所定の小役を含む場合において当該所定の小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。たとえば、ボーナスの当選の有無を認識していない遊技者は、通常、所定の小役を極力入賞可能とさせるように停止操作することが考えられる。なぜなら、当選している所定の小役を取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。すなわち、所定の小役を入賞可能とさせるように停止操作することにより、所定の小役を入賞させないように停止操作した場合と比較して、たとえば、所定の小役に当選しているときには確実に入賞させることができ、また所定の小役に当選しておらず他の小役(たとえば、取りこぼしなしの小役)に当選していたときには当該当選している小役を引き込むことができ、取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。これにより、たとえば所定の小役を入賞させることができない操作手順と比較して、所定の小役を入賞させる操作手順で停止操作することにより、小役を取りこぼしてしまう可能性を低減させることができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)であってもよい。なぜなら、遊技演出が行なわれていないときに、遊技者は、ゲームの進行を迅速にすることを考慮して、目押しをせずにゲームを進行することが考えられるためである。この場合の推奨操作手順情報とは、リール2L〜2R各々について領域番号1〜21を特定可能な情報をいう。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときであっても、遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定していわゆるAT中でないときについても試験を行なうことができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときに出力する推奨操作手順情報は、所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)を特定するための第1情報と、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)を特定するための第2情報とを出力するように構成してもよい。これにより、試験装置1200においては、必要に応じて第1情報または第2情報を用いて当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができ、実際に遊技者によって遊技された場合により近い状態で当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができる。
サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、左リール2Lについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、中リール2Cについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、右リール2Rについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、推奨操作手順が、リール停止順序をも含む場合には、サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、第1停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、第2停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、第3停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置に加えてリール停止順序を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、型式試験が終了した後においては、前述したコネクタ1103を介して不正な情報を入力するような不正行為が行なわれることが考えられる。これを回避するために、たとえば、コネクタ1103は、入出力基板1100から取り外し可能に設け、出荷段階においては、コネクタ1103を取り外すことができるように構成されていてもよい。また、出荷段階においては、入出力基板1100を搭載させずに出荷するように構成してもよい。これにより、不正な情報を入力するような不正行為を未然に防止することができる。
(15) 前述した実施の形態においては、特別役と小役とが同時に当選する例について説明した。特別役と小役とが同時に当選する組合せについて次のようなものであってもよい。ここでは、特別役として、ボーナス(A)とボーナス(B)を例示し、このボーナス(A)および(B)は、各々、所定のオレンジ(構成図柄の組合せ:オレンジ−オレンジ−オレンジ)またはプラム(構成図柄の組合せ:プラム−プラム−プラム)といった15枚払出の小役のいずれかと1枚(1)または1枚(2)といった1枚払出の小役のいずれかとが内部抽選において同時に抽選対象役として読み出され、同時に読み出されたビッグボーナスと小役とが重複して当選し得るように構成される例について説明する。抽選対象役として読み出される組合せは、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム、ボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が含まれる。なお、ボーナス(A)およびボーナス(B)とは、次のような組合せであってもよい。たとえば、ボーナス(A)は、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(2)で、ボーナス(B)は、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(3)であってもよい。また、ボーナス(A)は、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(1)で、ボーナス(B)は、前述した実施の形態におけるレギュラーボーナスであってもよい。また、ボーナス(A)は、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(1)で、ボーナス(B)は、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(2)であってもよい。
これらボーナス(A)、ボーナス(B)、オレンジ、プラム、1枚(1)、1枚(2)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されておらず、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、入賞させることができない組合せが設定されている。
さらに、ボーナス(A)と、当該ボーナス(A)と同時当選し得るオレンジと、1枚(1)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、所定のリールにおいて最大引込範囲である4コマを超えて配列されている。その結果、ボーナス(A)と、当該ボーナス(A)と同時当選し得るオレンジと1枚(1)各々の役は、同時に狙える停止操作位置が存在しないように構成されている。
また、ボーナス(B)と、当該ボーナス(B)と同時当選し得るプラムと、1枚(2)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、所定のリールにおいて最大引込範囲である4コマを超えて配列されている。その結果、ボーナス(B)と、当該ボーナス(B)と同時当選し得るプラムと1枚(2)各々の役は、同時に狙える停止操作位置が存在しないように構成されている。
さらに、オレンジと、1枚(1)と、プラムと、1枚(2)各々の役を構成する図柄(図柄の組合せ)は、所定のリールにおいて最大引込範囲である4コマを超えて配列されているために、同時に狙える停止操作位置が存在しないように構成されている。
入賞役として、このようなボーナス(A)、ボーナス(B)、オレンジ、プラム、1枚(1)、1枚(2)を含むスロットマシンにおいては、さらに以下のような構成を備えるものであってもよい。
(15−1) 従来のスロットマシンでは、取りこぼす可能性のある特定役の当選時に用いるリールの停止制御パターンと、いずれの役も当選していない場合に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとし、特定役を取りこぼした際に、いずれの役も当選していない場合には停止することのない特定の停止態様を停止させることで特定役の取りこぼしを示唆するものがあるが、特定役を取りこぼした際に停止する特定の停止態様を遊技者が知らなければ、当選した特定役を取りこぼしたことを知ることできず、このような場合に単に特定役が当選していなかったのか、当選した特定役を取りこぼしたのか、を判別することが困難である。そこで、次のように構成してもよい。
オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時(全てのリールが変動中においていずれかのリールの停止操作がなされたとき)においてオレンジ役の構成図柄を入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、プラム役の構成図柄を入賞ラインのいずれかに引き込む制御を行ない、残りのリールにおいてプラム役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、プラム役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込む制御を行なう。
また、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時にいずれかの入賞ラインにオレンジ役の構成図柄が停止したが、第2停止時(いずれか2つのリールが変動中において一方のリールの停止操作がなされたとき)においてオレンジ役の構成図柄を第1停止時にオレンジ役の構成図柄が停止した入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされたために、第2停止時点において、オレンジ役の構成図柄が停止している入賞ラインに停止させることができなかった場合でも、第3停止時(いずれか1つのリールが変動中において最後のリールの停止操作がなされたとき)において、第1停止時にオレンジ役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、第1停止時にオレンジ役の構成図柄の停止した入賞ラインにオレンジ役の構成図柄を引き込む制御を行なうようになっている。
すなわち第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合でも、残りのリールについてオレンジ役の構成図柄を入賞ラインに引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、オレンジ役の組合せの一部を入賞ラインに揃える制御を行なうようになっている。
また、プラム、ボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選し、第1停止時、第2停止時においてプラムを取りこぼした場合にも同様の制御を行なうようになっている。
このため、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合でも、残りのリールについてオレンジ役の構成図柄を入賞ラインに引き込み可能な停止操作位置で停止操作が行なわれた場合に、オレンジ役の組合せの一部が入賞ラインに揃うので、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合であっても、オレンジ役の組合せの一部が入賞ラインに揃うか否かによって、オレンジを取りこぼしたか否かを容易に判別することができる。また、プラム、ボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選し、第1停止時、第2停止時においてプラムを取りこぼした場合にも同様の効果を有する。
また、この例では、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選し、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合に、指標となる図柄(第1停止時に取りこぼした場合には、プラム役の構成図柄、第2停止時に取りこぼした場合には第1停止時に停止したオレンジ役の構成図柄)をオレンジ役の構成図柄が止まった停止位置とみなし、オレンジを取りこぼしていない場合に用いる停止制御テーブルを用いて停止制御を行なう。このため、オレンジ役の組合せを入賞ラインに停止させるための停止制御テーブルと、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合にオレンジ役の組合せの一部を入賞ラインに停止させる停止制御テーブルと、を別個に用意する必要がなくなるので、第1停止時、第2停止時においてオレンジを取りこぼした場合にオレンジ役の組合せの一部を入賞ラインに揃える制御を行なう場合でも停止制御テーブルの格納容量を削減できる。また、プラム、ボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選した場合も同様である。
(15−2) 従来のスロットマシンでは、小役の単独当選時に用いるリールの停止制御パターンと、小役と特別役の同時当選時に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとすることでリールの停止態様に応じて特別役の当選に期待を持たせていたが、小役の単独当選時の停止態様と、小役と特別役の同時当選時の停止態様と、が異なるため、その停止態様に応じて特別役に当選しているか否かを遊技者から判別できてしまい、期待感が損なわれてしまうという問題がある。そこで、次のように構成してもよい。
オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、入賞ラインにオレンジ役の組合せを揃える制御を行なう。
そのうち、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジが当選している場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能な停止操作位置および入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL1、L2、L3に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみオレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なう。
これに対して、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選している場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能な停止操作位置および入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5に揃える制御を行ない、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL4、L5に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみオレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行なう。
すなわち、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役の組合せを入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
同様にプラム、ボーナス(B)+プラムが当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、プラム役の組合せを入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、プラム役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
このような構成により、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラム、が当選している場合には、オレンジ役またはプラム役の組合せが入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合には、オレンジ役またはプラム役の組合せが入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。すなわちオレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選している場合にオレンジ、プラムが入賞した場合と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合にオレンジ、プラムが入賞した場合と、でオレンジ役またはプラム役の組合せが揃いやすい入賞ラインが異なる。
以上のようなリール制御を行なうように構成した上で、さらに内部抽選においてオレンジ、ボーナス(A)+オレンジの当選確率の合計値に占めるボーナス(A)+オレンジの当選確率の比率よりもオレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の合計値に占めるボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の比率が高くなる確率にてオレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の抽選を行なう。同様にプラム、ボーナス(B)+プラムの当選確率の合計値に占めるボーナス(B)+プラムの当選確率の比率よりもプラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)の当選確率の合計値に占めるボーナス(B)+プラム+1枚(2)の当選確率の比率が高くなる確率にてプラム、ボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)の抽選を行なう。
これにより、オレンジと1枚(1)のうちオレンジが単独で当選している場合よりもオレンジと1枚(1)が同時に当選している場合の方がボーナス(A)と同時に当選している割合が高まり、プラムと1枚(2)のうちプラムが単独で当選している場合よりもプラムと1枚(2)が同時に当選している場合の方がボーナス(B)と同時に当選している割合が高まることとなるため、オレンジ役またはプラム役の組合せが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、オレンジ役またはプラム役の組合せが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともに特別役が当選している可能性が示唆されるが、役が揃った入賞ラインから特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、役がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
なお、この例では、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なうようになっているが、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL1、L2、L3のみに揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役の組合せを入賞ラインL4、L5のみに揃える制御を行なうようにしてもよい。
また、この例では、内部抽選においてオレンジ、ボーナス(A)+オレンジの当選確率の合計値に占めるボーナス(A)+オレンジの当選確率の比率と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の合計値に占めるボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の比率と、が異なる確率にてオレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の抽選を行ない、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、オレンジ役の組合せが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようになっているが、内部抽選においてオレンジ、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の合計値に占めるボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の当選確率の比率と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジの当選確率の合計値に占めるボーナス(A)+オレンジの当選確率の比率と、が異なる確率にてオレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)の抽選を行ない、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、オレンジ役の組合せが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしてもよい。プラム、ボーナス(B)+プラム、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)の場合についても同様である。
(15−3) 従来のスロットマシンでは、取りこぼす可能性のある特定役の当選時に用いるリールの停止制御パターンと、いずれの役も当選していない場合に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとし、特定役を取りこぼした際に、いずれの役も当選していない場合には停止することのない特定の停止態様を停止させることによって、リールの停止態様に変化を持たせるものがあるが、同じタイミングで停止操作を行なって特定役を取りこぼした際に停止する特定の停止態様が1種類しかなく、リールの停止態様が単調となってしまうという問題がある。そこで、次のように構成してもよい。
オレンジ、ボーナス(A)+オレンジが当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、オレンジ役またはプラム役を除く所定のチャンス目を入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選しており、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
同様にプラム、ボーナス(B)+プラムが当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行ない、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選しており、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行なう。
これにより、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジが当選している場合にも、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選している場合にも、オレンジ役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、ともにオレンジ役の組合せが入賞ラインに揃うが、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジが当選している場合、すなわちオレンジ、1枚(1)のうちオレンジのみが単独で当選してオレンジを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)が当選している場合、すなわちオレンジ、1枚(1)の双方が同時に当選してオレンジを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。同様に、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選している場合にも、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合にも、プラム役の組合せを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、ともにプラム役の組合せが入賞ラインに揃うが、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選している場合、すなわちプラム、1枚(2)のうちプラムのみが単独で当選してプラムを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選している場合、すなわちプラム、1枚(2)の双方が同時に当選してプラムを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。
これにより、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、でチャンス目が揃いやすい入賞ラインが異なるため、オレンジ、プラムを取りこぼした際のリールの停止態様を多様化することができる。
なお、チャンス目は、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼしたこと、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼしたことを条件としていずれかの入賞ラインに揃うように制御され、これらの役または役の組合せが当選していない場合には、チャンス目がいずれの入賞ラインにも揃わないようになっている。このため、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃うことで、特別役に当選している可能性が確実に示唆される。
また、この例では、前述のようにオレンジと1枚(1)のうちオレンジが単独で当選している場合よりもオレンジと1枚(1)が同時に当選している場合の方がボーナス(A)と同時に当選している割合が高まり、プラムと1枚(2)のうちプラムが単独で当選している場合よりもプラムと1枚(2)が同時に当選している場合の方がボーナス(B)と同時に当選している割合が高まることとなるため、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともに特別役が当選している可能性が示唆されるが、チャンス目が揃った入賞ラインから特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、チャンス目がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
なお、この例では、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、でチャンス目が揃いやすい入賞ラインが変化するようになっているが、表示態様の異なるチャンス目1とチャンス目2を定め、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合と、で出現しやすいチャンス目の種類が変化するようにしてもよい。
また、この例では、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行なうようになっているが、オレンジ、ボーナス(A)+オレンジ、プラム、ボーナス(B)+プラムが当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3のみに揃える制御を行ない、オレンジ+1枚(1)、ボーナス(A)+オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)、ボーナス(B)+プラム+1枚(2)が当選してオレンジ、プラムを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5のみに揃える制御を行なうようにしてもよい。
また、この例では、オレンジと1枚(1)のうちオレンジが単独で当選している場合よりもオレンジと1枚(1)が同時に当選している場合の方がボーナス(A)と同時に当選している割合が高く、プラムと1枚(2)のうちプラムが単独で当選している場合よりもプラムと1枚(2)が同時に当選している場合の方がボーナス(B)と同時に当選している割合が高くすることで、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしているが、例えば、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃ったときに、後述するRTへ移行するとともに、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃ったときに第1のRTへ移行し、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃ったときに第1のRTとは有利度(RTの終了条件、再遊技役の当選確率、当選役の種類報知の有無または報知割合など)が異なる第2のRTへ移行する構成としてもよく、このような構成とすることで、オレンジ、プラムを取りこぼした際に、リールの表示態様が多様化するばかりでなく、同じチャンス目が入賞ラインに揃う表示態様であっても、オレンジ、プラムが単独で当選している場合においてオレンジ、プラムを取りこぼした際に移行する可能性のあるRTと、オレンジ+1枚(1)、プラム+1枚(2)が当選している場合においてオレンジ、プラムを取りこぼした際に移行する可能性のあるRTと、で有利度を変化させることができる。
(16) RTとしては、前述した実施の形態で示した種類に限らず、再遊技役に当選する確率や規定ゲーム数が異なる複数種類のRTに制御可能なものであってもよい。たとえば、前述した実施の形態において、ビッグボーナス(1)またはレギュラーボーナスが終了したときと、ビッグボーナス(2)またはビッグボーナス(3)が終了したときとで、遊技者にとっての有利度合いが異なるRTに制御されるように構成してもよい。また、前述した実施の形態において、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が終了したときと、ビッグボーナス(3)またはレギュラーボーナスが終了したときとで、遊技者にとっての有利度合いが異なるRTに制御されるように構成してもよい。これにより、どのRTに制御されるかに遊技者を注目させることができ遊技の興趣を向上させることができる。
このようにボーナスの種類に応じたRTに制御されるように構成した場合、RTへの制御の契機となるボーナスの組合せは、左リール・中リール・右リール毎に異なる図柄から構成されるものであってもよい。たとえば、ビッグボーナス(1)が「黒7−ブドウ−メロン」、ビッグボーナス(2)が「ブドウ−白7−BAR」等であってもよい。これにより、ボーナス入賞したときに、いずれのボーナスに入賞したのかを分かりにくくすることができる。その結果、どの種類のRTに制御されるかを分かりにくくすることができる。
また、このように構成した場合、ボーナス演出は、ボーナスの種類に関わらず同一内容の演出を行なうことにより、制御されているボーナスの種類を遊技者が特定できないようにしてもよい。これにより、ゲーム終了時の図柄の組合せから、ボーナスの種類が遊技者にとって識別しづらくなり、どの種類のボーナスに制御されているか遊技者に気付かせにくくすることができる。このため、ボーナス終了後に制御されるRTの種類を特定困難にすることができる。
また、このように構成した場合、液晶表示器51の表示画面を、可変表示装置2の透視窓3の領域よりも大きく、かつ遊技者の目線の高さに近くして可変表示装置2の透視窓3よりも視認しやすい位置に設置してもよい。そして、液晶表示器51の表示画面において、可変表示装置2の表示状態に対応させて図柄をスクロール表示させる仮想リールを表示させ、かつ可変表示装置2の表示結果に対応する演出用図柄を変動表示させる仮想リールの入賞ライン上に表示させるように構成してもよい。具体的に、可変表示装置2においてベルの組合せが導出されたときには、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、遊技者は、仮想リールの表示によって可変表示装置2をほとんど見なくてもゲームを進められるようになる。このようなスロットマシンにおいて、上記のRTへの制御の契機となるボーナスのいずれかが入賞したときには、入賞したボーナスの種類に関わらず、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に共通の「7−7−7」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、液晶表示器51を視認してゲームを進行する遊技者にとっては、どの種類のボーナスに入賞したのか特定困難となる。その結果、どの種類のRTに制御されるかを分かりにくくすることができる。
(17) 前述した実施の形態においては、ボーナスが終了した後に制御されるRT1のリプレイ(2)当選確率およびリプレイ(3)当選確率各々が、初期遊技状態であるときよりも低くなるように設定されている例について説明した。しかし、ボーナスが終了した後に制御されるRT(以下、RTaという)のリプレイ(2)当選確率およびリプレイ(3)当選確率各々は、初期遊技状態であるときよりも高くなるように判定値数を設定してもよい。たとえば、RTa中のリプレイ(2)とリプレイ(3)の判定値数を図15に示す初期遊技状態中のリプレイ(2)とリプレイ(3)の判定値数にし、RTaが規定ゲーム数消化により制御される遊技状態中のリプレイ(2)とリプレイ(3)の判定値数を図15に示すRT1中のリプレイ(2)とリプレイ(3)の判定値数にしたものであってもよい。これにより、RTaに制御されているときには、リプレイ(2)およびリプレイ(3)に当選する確率が向上する。なお、リプレイ(2)およびリプレイ(3)は、RTaのときにだけ当選可能で、当該RTa以外の遊技状態では当選しないもの(抽選対象役として読み出されないもの、判定値数が0のものを含む)であってもよい。
さらに、RTaであるときにリプレイ(2)に入賞したときには、リプレイ(1)に当選する確率が、RTaであるときよりも高い遊技者にとって有利なRT(ここではRTbとする)に制御し、RTaであるときにリプレイ(3)に入賞したときには、リプレイ(1)に当選する確率がRTbであるときよりも低くリプレイ(2)入賞したときであってもRTbに制御されない遊技者にとって不利なRT(ここではRTcとする)に制御するように構成してもよい。これにより、RTaへ制御されたときにリプレイ(2)に入賞してRTbへ制御されることに対する期待感を抱かせるとともに、リプレイ(3)に入賞してRTcへ制御されることに対する不安感を抱かせることができ、RTbやRTcに制御されないスロットマシンと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、RTaは、リプレイ(2)に当選する確率およびリプレイ(3)に当選する確率のうち少なくとも一方の確率が異なる複数種類のRTを含み、終了したボーナスの種類に応じて予め定められているRT(ビッグボーナス(1)終了時にはRTa、ビッグボーナス(2)終了時にはRTa’、ビッグボーナス(3)終了時にはRTa”、レギュラーボーナス終了時にはRTa”’等)に制御するように構成してもよい。これにより、どの種類のボーナスに制御されるか、すなわちリプレイ(2)に当選する確率が高い種類のRTaへ制御されるボーナスに制御されるかに対し遊技者を注目させることができる。また、制御されるボーナスの種類に応じてより有利なRTa(リプレイ(2)に当選する確率が高いRT)に制御されることに対し遊技者が抱く期待感を異ならせてメリハリをつけることができ、ボーナスの種類に関わらず同一のRTに制御されるものと比較して、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記のように構成した場合であって変形例(16)で説明したように、液晶表示器51の表示画面を、可変表示装置2の透視窓3の領域よりも大きく、かつ遊技者の目線の高さに近くして可変表示装置2の透視窓3よりも視認しやすい位置に設置した場合には、リプレイ(1)〜リプレイ(3)のいずれかが入賞したときには、入賞したリプレイの種類に関わらず、液晶表示器51の表示画面における入賞ライン上に共通の「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が停止表示されるように構成してもよい。これにより、液晶表示器51を視認してゲームを進行する遊技者にとっては、どの種類のリプレイに入賞したのか特定困難となる。その結果、どの種類のRTに制御されるかを分かりにくくすることができる。
また、RTbへの制御の契機となる図柄の組合せは、RTa中であるときに当選確率が向上する入賞役の図柄の組合せに限らず、複数の所定入賞役の図柄組合せであってもよく、また、所定の入賞役が当選しているときにのみ入賞ライン上に停止表示される複数の特定はずれ図柄の組合せであってもよい。複数の所定入賞役のうちいずれに入賞するか、または複数の特定はずれ図柄組合せのうちいずれが停止するかによって、規定ゲーム数が異なるRTに制御されるように構成してもよい。
複数の所定の入賞役としては、たとえば、シングルボーナス入賞して次の1ゲームだけ移行される遊技者にとって有利なシングルボーナス中に当選確率が高まる複数の入賞役であってもよい。この場合、シングルボーナスおよび所定の入賞役各々の図柄組合せは、左リール・中リール・右リール毎に異なる図柄から構成されるものであってもよい。たとえば、「ベル−リプレイ−オレンジ」、「リプレイ−ベル−ベル」等であってもよい。これにより、シングルボーナス入賞したこと、および所定の入賞役に入賞したことを遊技者にとって分かりにくくすることができる。その結果、どの種類のRTに制御されるかを分かりにくくすることができる。
(18) 前述した実施の形態におけるRT1の終了条件としては、規定ゲーム数消化するかまたはボーナスに当選することにより成立する例について説明した。しかし、RT1の終了条件としては、これに限らず、さらに、所定のRT終了図柄の組合せが停止表示されることによっても成立するように構成してもよい。これにより、RTが突然終了するといった意外性を付加することができ遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述したRT2およびRT3は、所定数ゲームを消化することにより終了するように構成してもよい。さらに、RT1〜RT3は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選することにより成立せず、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに入賞することにより成立するように構成してもよい。これにより、予め定められたゲーム数消化するまでにビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選してしまったためRT1〜RT3が終了してしまうことにより遊技者に対して損失感を与えてしまうことを回避することができる。また、特にRT2およびRT3中では、ボーナスを狙って停止操作を行なっても、リプレイが非常に高確率で当選しているうえに、リプレイを揃える制御がボーナスを揃える制御よりも優先されるため、ボーナスに当選しているか否かを判別することが困難となる。また、ボーナスの当選フラグは、入賞するまで次ゲーム以降に持ち越されるため、特にRT2およびRT3が予め定められたゲーム数に到達することによって終了した後に、その間に当選したボーナスを入賞させることが可能となるので、RT2およびRT3の終了時にボーナスの当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
たとえば、再ゲーム高確率状態が開始された後、消化したゲーム数が予め定められた規定ゲーム数に到達する前に前記事前決定手段が前記特別入賞の発生を許容する旨を決定した場合には当該再ゲーム高確率状態を終了させず、前記特別入賞表示結果が導出されたとき、または前記特別入賞表示結果が導出されずに消化したゲーム数が前記規定ゲーム数に到達したときに当該再ゲーム高確率状態を終了させるように構成してもよい。
(19) 前述した実施の形態におけるRT4およびRT5のリプレイ当選確率は、獲得するメダルが少なくなる可能性が高いRT、すなわち1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値が賭数の設定に用いたメダル数よりも小さくなるRTとなるように設定されているものであってもよい。1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値とは、たとえば、ある遊技状態において所定回数(たとえば、1万回、10万回)ゲームを行なったときに獲得するメダル枚数を、前記所定回数からリプレイ入賞する回数を差し引いた回数で除した値(理論値)をいう。
このように構成した場合であって、ボーナスに当選した(さらに所定の報知条件(特定の役当選、特定の図柄組合せ導出等)が成立したことを条件としてもよい)場合には、たとえば事前決定手段により導出を許容する旨が決定された小役入賞(操作手順に応じて入賞させることができる場合と取りこぼす場合とが生じる小役)の種類または該小役入賞を発生させるための操作手順(操作タイミング、操作順序等)を報知する手順報知遊技状態(以下、ナビ演出を行なう状態、ATという)に制御するか否かの決定およびATに制御する場合にはATに制御するAT継続ゲーム数の決定を行ない、ATに制御すると決定されたときに、AT継続ゲーム数消化するかボーナス入賞してRTが終了するまで、RT+ATに制御するように構成してもよい。そして、RT+AT中には、ナビ演出にしたがって当選した小役を取りこぼさずに入賞させることにより、1ゲームあたりに獲得するメダル数の期待値を賭数設定に用いるメダル数よりも大きくして、遊技者所有のメダル数が増加するように構成してもよい。また、RT中にさらにATに制御された場合には、ボーナスに当選しているかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、ボーナスに当選していない場合であっても前述した所定の報知条件が成立したときにRT+ATに制御されるため、遊技者に期待感を抱かせることができる。
(20) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(21) 上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(22) 前述した実施の形態においては、リプレイ(2)およびリプレイ(3)と同時当選しないボーナス(ビッグボーナス(1)、レギュラーボーナス)に当選したときには、リプレイ当選確率がRT1よりも高いRT5に制御される例について説明した。しかし、リプレイ(2)およびリプレイ(3)と同時当選しないボーナス(ビッグボーナス(1)、レギュラーボーナス)に当選したときには、リプレイ当選確率がRT1と同じまたは低い遊技状態に制御するように、あるいはボーナス当選時の遊技状態に継続して制御する(すなわち他の遊技状態に制御しない)ように構成してもよい。これにより、ボーナス当選したか否かをリプレイ当選確率から予測し難くすることができ、突然ボーナス当選したような面白みを付加することができ遊技の興趣を向上させることができる。
(23) 前述した実施の形態においては、RT1において所定ゲーム消化することなどにより制御される初期遊技状態と、ボーナス終了後に制御されるRT1とは、リプレイ当選確率が同じである例について説明した。しかし、これに限らず、RT1と初期遊技状態とのうちいずれか一方が他方よりもリプレイ当選確率が高くなるものであってもよい。仮に、RT1よりも初期遊技状態であるときの方が高くなるようにリプレイ当選確率を設定した場合には、長期にわたり有利な遊技状態を得られなかった遊技者がより一層救済されやすくすることができる。
(24) 前述した実施の形態においては、ボーナス終了後、RT1に制御される例について説明した。しかし、これに限らず、たとえば、ボーナス終了後、初期遊技状態に制御されるものであってもよい。すなわち、ボーナス終了後には、初期遊技状態に制御させ、リプレイ(2)またはリプレイ(3)に入賞したときには対応するRT2またはRT3に制御させ、ボーナスに当選したときには対応するRT4またはRT5に制御させるように構成してもよい。このように構成した場合でも、前述した実施の形態において説明した効果と同様の効果(すなわち“RT1”を“初期遊技状態”に置き換えた効果)を奏する。なお、このように構成したスロットマシンにおいては、ボーナス終了後からリプレイ(2)またはリプレイ(3)入賞あるいはボーナス当選まで、初期遊技状態に制御されるため、初期遊技状態が遊技の大半を占める遊技状態であり通常遊技状態に相当するといえる。
なお、ボーナス終了後に制御する遊技状態は、終了したボーナスの種類に応じて変化するものであってもよい。たとえば、ボーナスのうち第1ボーナス(たとえば、ビッグボーナス(1)、レギュラーボーナス)が終了したときには、RT1に制御し、第2ボーナス(たとえば、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(3))が終了したときには、初期遊技状態に制御するものであってもよい。これにより、終了したボーナスの種類に応じて、次回ボーナスに当選するまでの遊技の大半を占める遊技状態を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(25) 前述した実施の形態においては、特定の入賞の一例として、リプレイ(2)とリプレイ(3)とを例にし、特定の表示結果の一例として、リプレイ(2)に対応する「メロン−ブドウ−ブドウ」と、リプレイ(3)に対応する「イチゴ−ブドウ−ブドウ」とを示した。しかし、特定の入賞は、取りこぼすことのないリプレイに限らず、その他の入賞役、たとえば操作手順に応じて取りこぼしが発生する特定の入賞役であってもよい。この場合、特定の表示結果は、当該特定の入賞役を発生させる入賞図柄組合せであってもよく、また、当該特定の入賞役を取りこぼしたときにのみ停止可能となる特定のはずれ図柄の組合せであってもよい。このように構成した場合であっても、前述した同様の効果を奏する。
(26) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。