JP2016152820A - ロータリ作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】エプロン部材に付着した土砂をより確実にふるい落とすことが可能なロータリ作業機を提供すること。【解決手段】エプロン部材1は、エプロン本体部3と、エプロン本体部3に第1エプロン接合手段221dにおいて接合される第1エプロンカバー材21dと、を有し、第1エプロンカバー材21dの第1エプロン接合手段221dとは反対側の第4自由端部121dは、エプロン本体部3及び第1エプロンカバー材21dをシールドカバー本体部2に対して回転させて上側方向位置に移動させた状態にある場合には、作業ロータ5の回転空間S内に位置するように構成されている。【選択図】図6

Description

本発明はトラクタの後部に昇降可能に装着され、作業ロータを備えるロータリ作業機に関する。
耕耘作業機のような、ロータリ軸の周りに複数の耕耘爪等の爪が突設された作業ロータを備えるロータリ作業機では、爪により土塊を撹拌・反転させながら、ワラ等をスキ込み、後方の整地板(エプロン)にて表面を整地していく必要がある。
また、このようなロータリ作業機で耕耘性能(特に砕土性・均平性)の向上を図る必要もある。
この要求を満たすために、作業ロータの上方にはシールドカバー本体部が固定される。
ここで、シールドカバー本体部はロータリ作業機の幅方向に張り出し、ロータリ軸に動力を伝達する伝動フレームと、ギアボックスを挟んで伝動フレームに連続する支持フレームに支持される。
シールドカバー本体部の内周面が直接、ロータリ軸に面する場合には、土砂はシールドカバー本体部の内周面(作業ロータ側の面)に付着することになる。
そして、この付着した土砂は回転する爪の抵抗になり、作業効率を低下させる問題を引き起こしてしまう。
そこで、特許文献1及び特許文献2では、シールドカバー本体部の内周面への土砂の付着と堆積を防止する目的で、シールドカバー本体部の内周面に土砂の付着を防止する板を固定する技術が開示されている。
ロータリ軸の回転に伴って爪が跳ね上げる土砂の付着先は爪(ロータリ軸)の回転の向きによって決まる。
例えば、爪が耕耘地面に対し、進行方向前方から後側へ向かって(ダウンカット)回転する場合には、爪は土砂を前方から後側へ掻き上げるため、土砂はシールドカバー本体部の後側に付着する場合が多い。
また、特許文献3には、土除け材を配置して、この土除け材に付着した土砂を土除け材を振動させることによって除去することも開示されている。
さらにまた、特許文献4には、エプロン本体部にステンレス鋼板を溶接によって固着し、エプロン本体部への土砂の付着を防止する技術も開示されている。
特開平11−9002号公報 実公平8−3205号公報 特開2010−99035号公報 特開平7−23604号公報
シールドカバー本体部の後側にエプロン部材が連結される場合には、土砂はこのエプロン部材にも多く付着し易いという事情がある。
しかし、特許文献1、特許文献2及び特許文献3の技術では、シールドカバー本体部への土砂の付着改善は図れるがエプロン本体部への土砂の付着を効果的に防止できないため改善が望まれていた。
また、特許文献1、特許文献2及び特許文献3の技術では、一度付着した土砂をふるい落とすことが困難であるという問題があった。
本発明の目的は、エプロン部材に付着した土砂をより確実にふるい落とすことが可能なロータリ作業機を提供することにある。
本発明のロータリ作業機は、作業ロータと、前記作業ロータの上方を覆うシールドカバー本体部と、前記シールドカバー本体部の後方側に配置されるエプロン本体部と、前記シールドカバー本体部と前記エプロン本体部とを回転可能に接続する接続部と、を有し、前記エプロン本体部の前記作業ロータ側に複数の接合手段にて接合されるカバー材を配設し、前記カバー材の前記シールドカバー本体部側に延出された端部は、前記エプロン本体部及び前記カバー材をシールドカバー本体部に対して回転させて上側方向位置に移動させた状態にある場合には、前記作業ロータの回転空間内に位置するように構成されている。
好適には、前記カバー材は、前記エプロン本体部の前記作業ロータ側に配置され、前記接続部を覆う第1のカバー材と、前記第1のカバー材と共に前記エプロン本体部に接合され、前記エプロン本体部の耕耘地面に当接して整地する整地部材の手前までを覆う第2のカバー材と、で形成されている。
好適には、前記第2のカバー材は、前記第1のカバー材との接合部よりも後方位置において、第2のカバー材のみが接合手段によって前記エプロン本体部に接合されている 請求項2のエプロン部材。
好適には、前記作業ロータは、正回転と逆回転を行うことによって、前記カバー材を振動させる。
本発明によると、エプロン部材に付着した土砂をより確実にふるい落とすことが可能なロータリ作業機を提供することが可能となる。
本発明の実施形態のエプロン部材が用いられているロータリ作業機のトラクタ側からの外観図である。 本発明の実施形態のエプロン部材が用いられているロータリ作業機のトラクタ側とは反対側からの外観図である。 作業ロータの外観図である。 ロータリ作業機を左側方向からみた断面説明図である。 エプロン部材の後方端部を拡大した説明図である。 本実施形態の構成及び効果の説明図である。
<第1の実施形態>
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のエプロン部材1が用いられているロータリ作業機10のトラクタ側からの外観図である。
図1のロータリ作業機10は、図示していないがトラクタによって牽引される。
トラクタは、図1中手前位置に配置されて、ロータリ作業機10を牽引する。
ロータリ作業機10は、トラクタ後部のトップリンクとロアリンクからなる3点リンクヒッチ機構に連結されるトップマスト11と、2つのリンク連結部12を備え、この3点リンクヒッチ機構を介してトラクタの後部に昇降可能に装着される。
ロータリ作業機は、作業ロータ5とその上方を覆うシールドカバー本体部2を備えている。
このシールドカバー本体部2には、第1のスリット2aが形成されている。
トップマスト11の下端部には、トラクタのPTO軸から図示しないユニバーサルジョイント等を介して連結される入力軸131を有するギアボックス13が配置される。
このギアボックス13からロータリ作業機10の幅方向に伝動フレーム14と支持フレーム15が架設される。
PTO軸からの動力は、ユニバーサルジョイントを介して入力軸131に伝達され、ギアボックス13に入力される。
そして、このギアボックス13によって、方向及び回転数が変化されて伝動フレーム14の内部を挿通する伝動シャフトに伝達される。
伝動フレーム14の先端部にはチェーンケース16が垂下する形で固定される。
支持フレーム15の先端にはチェーンケース16に対向する端部カバー17が固定される。
このチェーンケース16と端部カバー17との間に作業ロータ5のロータリ軸6が軸回りに回転自在に架設される。伝動シャフトとロータリ軸6間にはチェーンが張架され、チェーンを通じて伝動シャフトの動力がロータリ軸6に伝達される。
端部カバー17の後側方向位置には、右側サイドシールド18Rが配置されている。
なお、ここで、ロータリ作業機10の耕耘方向(トラクタが配置される方向)を前側方向と定義する。また、その逆方向を、後側方向と定義する。
そして、ロータリ作業機10が耕耘状況での上の方向を上側方向と定義する。また、その逆方向を、下側方向と定義する。
そして、後ろ側方向から見た場合の、右手側方向を右側方向と定義し、左手側方向を左側方向と定義する。
なお、ロータリ作業機10は左右対称の部材が多く、その役割が同一のものは、同じ符号をつけその符号にR及びLを付与することによって右側方向位置の部材と左側方向位置の部材とを区別する。ここで、右側方向位置及び左側方向位置の両部材が存在しているもののR又はLが付与されていない符号の部材はその両方を意味する。
図2(a)は、本発明の実施形態のエプロン部材1が用いられているロータリ作業機10のトラクタ側とは反対側からの外観図である。
また、図2(b)は、本発明の実施形態のエプロン部材1の両側部を略三角状に切欠きその部分に着脱自在なカバーを設けた他のロータリ作業機10のトラクタ側とは反対側からの外観図である。
図2のように、シールドカバー本体部2の後側方向には、このシールドカバー本体部2に上下回動可能に連結されたエプロン本体部3が形成される。
このエプロン本体部3は、作業ロータ5の後側方向を覆うように形成されている。また、エプロン本体部3は、その後側方向の端部が耕耘地面と接触し、耕耘地面を整地する役割を果たしている。
また、エプロン本体部3には、第2のスリット3aが形成されている。この第2のスリット3aは、図2(a)のように単一の貫通穴形状に形成されているものであっても、また、図2(b)のように複数のスリット(窓)で形成されたものであってもよい。
そして、この第2のスリット3aからは、エプロン本体部3の作業ロータ5側に配置された整地部材4が露出している。
この整地部材4は、その大部分がエプロン本体部3の作業ロータ5側に配置されているが、後側端部位置で、エプロン本体部3の作業ロータ5側からエプロン本体部3の作業ロータ5とは反対側に回り込んで形成されている。
整地部材4は、第2接合部103によってエプロン本体部3に接合されている。
ここで、この整地部材4とエプロン本体部3とを合わせてエプロン部材1という。
エプロン部材1の左側方向位置には、伝動フレーム14、チェーンケース16にボルト等で一体化された左側サイドシールド18Lが配置されている。
この左側サイドシールド18Lは、チェーンケース16の後方側に形成されている。
エプロン部材1の右側方向位置には、支持フレーム15、端部カバー17にボルト等で一体化された右側サイドシールド18Rが配置されている。
この右側サイドシールド18Rは、端部カバー17の後方側に形成されている。
エプロン本体部3の左側方向位置には、このエプロン本体部3とボルト等で一体化される左側エプロンサイドプレート19Lが配置されている。
なお、図示されていないが、エプロン本体部3の右側方向位置には、右側エプロンサイドプレート19Rも配置されている。
そして、左側エプロンサイドプレート19L及び右側エプロンサイドプレート19Rは、左側サイドシールド18L及び右側サイドシールド18Rよりも内部側に配置されている。また、左側エプロンサイドプレート19L及び右側エプロンサイドプレート19Rは、左側サイドシールド18L及び右側サイドシールド18Rと平行に配置されている。
エプロンサイドプレート19及びサイドシールド18は、作業ロータ5によって耕耘された土砂がその耕耘幅よりも右側方向及び左側方向に飛び出すことを防ぐ目的で設けられる。
図3は、作業ロータ5の外観図である。
図3のように、作業ロータ5は、ロータリ軸6とこれとボルト等で一体化された爪7から形成されている。
ロータリ軸6の外周には周方向に適度な間隔を置いて耕耘爪等の爪7が突設される。爪7は主にナタ爪であるが、耕耘地面の土砂を撹拌・反転・掻き上げる機能を有すれば、代掻き用や砕土用等の爪も含む。
なお、図3は、図1とほぼ同一の方向からの外観図である。
図4は、ロータリ作業機10を左側方向からみた断面説明図である。
この図4における作業ロータ5´は、図1及び図3における作業ロータ5とは、耕耘爪の取り付け方法等が一部異なるが、耕耘機能その他は同一のため説明上、作業ロータ5として以下に説明する。
図4のように、作業ロータ5の爪7の回転範囲を覆い、ロータリ作業機10を土砂から保護するシールドカバー本体部2が配置される。
このシールドカバー本体部2がその周方向に配列する複数枚のカバー材21を備えている。
このカバー材21は、耕耘方向から、第1カバー材21a、第2カバー材21b、第3カバー材21c、第1エプロンカバー材21d、第2エプロンカバー材21eの順に配置されている。
第1カバー材21aは第1接合手段221aによって、第2カバー材21bは第2接合手段221bによって、第3カバー材21cは第3接合手段221cによって、シールドカバー本体部2によって接合されている。
第1エプロンカバー材21dは第1エプロン接合手段221dによって、第2エプロンカバー材21eは第2エプロン接合手段221eによって、エプロン本体部3に接合されている。
第1エプロン接合手段221dは、第2エプロンカバー材21eも接合している。
ここで、第1接合手段221a、第2接合手段221b、第3接合手段221c、第1エプロン接合手段221d及び第2エプロン接合手段221eは、例えば、ボルト等の締結手段であってよいし、ビス等であってよい。さらに、例えば、着脱時に弾性力によって撓んで、着脱後にその撓みが元に戻ることによって、係合する方法であっても良い。
第1カバー材21aは、第1接合手段221aに接合された部分から前側方向(作業ロータ5の回転方向下流側)に第1自由端部121aを有している。
第2カバー材21bは、第2接合手段221bに接合された部分から前側方向(作業ロータ5の回転方向下流側)に第2自由端部121bを有している。
第3カバー材21cは、第3接合手段221cに接合された部分から前側方向(作業ロータ5の回転方向下流側)に第3自由端部121cを有している。
第1エプロンカバー材21dは、第1エプロン接合手段221dに接合された部分から前側方向(作業ロータ5の回転方向下流側)に第4自由端部121dを有している。
第2エプロンカバー材21eは、第2エプロン接合手段221eに接合された部分よりも、第1エプロン接合手段221dとは反対側方向(後側方向)に第5自由端部121eを有している。
そして。この第5自由端部121eの作業ロータ5とは反対側位置に整地部材4を接合する第2接合部103が設けられている。
第1自由端部121a、第2自由端部121b、第3自由端部121c及び第4自由端部121dは、第1のスリット2aに挿入される棒などによって振動される。
また、第1自由端部121a、第2自由端部121b、第3自由端部121c及び第4自由端部121dは作業ロータ5の回転空間内にその先端が侵入状態となりうる。
そのため、作業ロータ5が回転する際に爪7が、第1自由端部121a、第2自由端部121b、第3自由端部121c及び第4自由端部121dに接触し、第1自由端部121a、第2自由端部121b、第3自由端部121c及び第4自由端部121dが振動する。
この振動によって、第1カバー材21a、第2カバー材21b、第3カバー材21c及び第1エプロンカバー材21dに付着した土砂がふるい落される。
ところで、シールドカバー本体部2とエプロン本体部3との間の連結する部分(接続部31)には、回転可能とする構造を有しており、その周囲に土砂が付着しやすい。
その部分を第1エプロンカバー材(第1エプロンカバー材21d)第1エプロンカバー材21dが覆うことによって、土砂の付着を防ぐことが可能となる。
また、第4自由端部121dは容易に振動させることが可能であり、この振動によって、第4自由端部121dに付着した土砂をふるい落とすことが可能となる。
さらに、同様に、土砂の付着しやすい接合部、例えば第1接合手段221a、第2接合手段221b、第3接合手段221c、第2接合部103に対して、第2自由端部121b、第3自由端部121c、第4自由端部121d、第5自由端部121eが覆うことによって土砂の付着を防ぐことが可能となる。
第2エプロンカバー材21eは、第1エプロンカバー材21dを接合する前側方向位置の第1エプロン接合手段221dと、後側方向位置の第2エプロン接合手段221eによって両持ちでエプロン部材1に接合されている。
カバー材21は、ゴム等の弾性力が高い(高弾性を有する)材質から形成し、容易に振動及び変形可能に形成されている。
このように、カバー材21が容易に振動及び変形することから、付着した土砂を容易にふるい落とすことが可能となる。
シールドカバー本体部2には、第1のスリット2a(図1も参照のこと)が貫通溝形状に形成されている。
この第1のスリット2aは、第2カバー材21bをシールドカバー本体部2にボルト等で接合する接合部と、第3カバー材21cをシールドカバー本体部2にボルト等で接合する接合部との間の位置に形成されている。
この第1のスリット2aから、シールドカバー本体部2の外部位置から直接に第3カバー材21c等が目視することが可能である。そして、この第1のスリット2aに棒などを挿入し、直接に第3カバー材21c等を振動等させることが可能である。
そして、この振動等によって、第3カバー材21c等に付着した土砂を払い落すことが可能となっている。
ここで、作業ロータ5´を説明すると、爪7´はロータリ軸6´の軸方向には互いに干渉しない程度の間隔を置いて取り付けフランジに配置される。
ロータリ軸6´の軸方向に隣接する爪7´は軸の中心に関して互いに角度が付いて配列し、ロータリ軸6´の全体では爪7´の先端部が図4に示す円弧を描く。
作業ロータ5´はロータリ軸6´とその外周に突設された爪7´から構成され、作業ロータ5は耕耘ロータになる。
シールドカバー本体部2の、後端側には作業ロータ5の後側を覆うエプロン本体部3が伝動フレーム14の軸と平行な接続部31の回りに回動自在に連結される。
エプロン本体部3の表面側、すなわち作業ロータ5の反対側の面にはエプロン本体部3の耕耘地面との接地圧を適度に保つためと、エプロン本体部3を押圧調整あるいは跳ね上げた状態に保持するためのコンプレッションロッド28が接続される。
コイルスプリング28aの一端(上端)は、その軸方向に摺動可能な係止部28bに係止される。
また、コイルスプリング28aの他端(下端)は、コンプレッションロッド28の軸方向に移動可能で、任意の位置で停止可能なストッパ29に係止される。
ここで、コイルスプリング28aは常に圧縮力を負担した状態にあるような状態にしてある。
ストッパ29にはエプロン本体部3が接続され、ストッパ29はエプロン本体部3の回転に伴い、コンプレッションロッド28に沿って移動する。
ロータリ作業機10の作業時には図4に示すようにコイルスプリング28aが係止部28bと停止状態のストッパ29に係止した状態にあり、係止部28bをコイルスプリング28aの反力に応じて軸方向に摺動することで、エプロン本体部3の耕耘地面との接地圧を調整する。
エプロン本体部3の跳ね上げ時には、ストッパ29がコンプレッションロッド28の上端側へ移動させられて停止させられることで、エプロン本体部3の跳ね上げ状態を維持する。
なお、図4の状態は、爪7が通過する最下点のレベルよりエプロン本体部3の下端のレベルが例えば200mm程度上に位置する場合での作業ロータ5の作業時の様子を示している。
エプロン本体部3の下端のレベルはコンプレッションロッド28の係止部28cの位置を調整することにより自由に設定される。
図5は、エプロン部材1の後方端部を拡大した説明図である。
図5のようにエプロン本体部3には、直線状の第1直線部3gに続く後側方向位置に第2のスリット3aが形成されている。
この第2のスリット3aのさらに後側方向位置には、滴の断面のような断面形状を有するエプロン本体廻込部3bが形成されている。
エプロン本体廻込部3bは、ほぼ直線の断面形状を有し、耕耘地面Gと接触し整地作用をする第2直線部3cを有する。
また、エプロン本体廻込部3bは、第2直線部3cに連続し、円状にカーブする形状で、約225°方向を変更する円弧部3dを有する。
さらに、エプロン本体廻込部3bは、円弧部3dに連続し、直線形状で、第2直線部3cに接する位置まで伸びる第3直線部3eを有する。
加えて、エプロン本体廻込部3bは、第3直線部3eに連続し、直線形状で、第2直線部3cに平行して伸び、第2直線部3cの前側方向端部と同じ位置まで伸びる接合部3fを有する。
第2のスリット3aがあることから明確ではないが、第2のスリット3aが無い部分では、第1直線部3gと第2直線部3cとは連続している。そして、第1直線部3gと第2直線部3cとはそれぞれの延長線を想定し、第1直線部3gと第2直線部3cの延長線の交点位置において、第1直線部3gと第2直線部3cとは約135°の角度となっている。
エプロン本体廻込部3bは、このように、連続して滴の断面のような断面形状を有していることから、簡便な製造が可能な構造としつつ、エプロン本体部3の後側方向端部の強度を高めることが可能である。
また、エプロン本体廻込部3bがあることから、簡易な構造によって、第1接合部101を構成することが可能となる。
また、エプロン本体廻込部3bは、円弧部3dを形成することによって、円弧部3dに加工硬化が起こり、容易な方法でより強度を増すことが可能である。
ここで、第3直線部3eと接合部3fとは鈍角となるように形成されている。
このように第3直線部3eと接合部3fとは鈍角となるように形成されていることから、第3直線部3eと接合部3fとの接続部分に土砂が入り込むことを防ぐことが可能となる。
また、このように第3直線部3eと接合部3fとは鈍角となるように形成されていることから、万一付着した土砂も容易に除去することが可能となる。
整地部材4は、前側方向位置から順に、直線状の第1整地直線部4aと、カーブ部4bと、略直線状の第2整地直線部4cと、円形にカーブする形状の整地円弧部4dとを有する。
直線状の第1整地直線部4aと略直線状の第2整地直線部4cのそれぞれの延長線を想定し、第1整地直線部4aと第2整地直線部4cの延長線の交点位置において、第1整地直線部4aと第2整地直線部4cとは約135°の角度となっている。
そして、カーブ部4bはこの第1整地直線部4aと第2整地直線部4cとを緩やかにカーブするように接続している。
このカーブは、第1直線部3gと第2直線部3cとを接続するカーブと平行にカーブしている。
また、整地円弧部4dは、円形にカーブしているが、そのカーブは約180°程度で終了している。
また、整地円弧部4dのカーブは、円弧部3dのカーブと平行にカーブしている。
エプロン本体部3と整地部材4とはボルト等の接合手段によって構成される第2接合部103によって一体になるように接合されている。より具体的には、第1直線部3gと第1整地直線部4aの部分で接合されている。
また、エプロン本体部3と整地部材4は、後側方向の端部位置である第1接合部101において係合状態となっている。ここで係合とは、特に、ボルト等の締結によらず、引っ掛かることによって接合していることをいう。
より具体的には、エプロン本体部3と整地部材4は、円弧部3dと整地円弧部4dとが同じカーブで平行に一定の長さ接合して係合している。
この第1接合部101での係合と、第2接合部103の接合によって、エプロン本体部3と整地部材4とが一体化しつつ、この第2接合部103を非接合状態とするだけで一体化を解除することができる。
ところで、第2接合部103は、容易な方法でエプロン本体部3と整地部材4を着脱自在(接合及び解除が可能)とするようなものであればどのような物であっても良い、例えば、ボルト・ナット等の締結するような接合部(接合手段)によって接合するものであっても良い。さらに、例えば、着脱時に弾性力によって撓んで、着脱後にその撓みが元に戻ることによって、係合する方法であっても良い。
また、第2のスリット3aから、エプロン本体部3の外部位置から直接に整地部材4を目視することが可能である。そして、この第2のスリット3aに棒などを挿入し、直接に整地部材4を振動等させることが可能である。
そして、この振動等によって、整地部材4に付着した土砂を払い落すことが可能となっている。
また、第2のスリット3aが形成されている部分は、整地部材4のカーブ部4b部分に対応している。そして、耕耘地面Gを整地する際には、このカーブ部4bは耕耘地面Gと直接接する部分となる場合が多い。そのため、この整地部材4のカーブ部4bには、多くの土砂が付着するおそれがある。
そこで、第2のスリット3aは、その土砂が多く付着するおそれの高いカーブ部4bに対応する部分に設けられ、第2のスリット3aから付着した土砂を振動によって落下等させることが可能となっている。
さらにまた、エプロン本体部3は、第2のスリット3aの分だけ部材の量が少なく形成することができるので、エプロン本体部3を軽量に構成することが可能である。
また、エプロン本体部3は、この第2のスリット3a等の穴開け加工、曲げ加工、溶接等の複雑な加工がなされる部材である。したがって、エプロン本体部3は、ステンレス等の高強度、低付着性の材料で構成することは加工上不都合がある場合がある。
そのため、エプロン本体部3とは別に整地部材4を設け、この整地部材4のみをステンレス等の高強度部材から構成することが適切である。
そこで、本実施形態では、エプロン本体部3とは別に整地部材4を設け、この整地部材4のみをステンレス等の高強度部材から構成したことから、エプロン本体部3の加工の容易性を維持しつつ、整地部材4を高強度とすることが可能となっている。
また、整地部材4は、第1整地直線部4aと、カーブ部4bと、第2整地直線部4cとの順に構成されており、これによって、スムーズに耕耘地面Gを整地することが可能となる。
つまり、第1整地直線部4a又はカーブ部4bで非整地の状態の耕耘地面Gと接触する。そして、整地部材4の表面が徐々(連続的に)に後側方向に向いていくことから、耕耘地面Gの土砂がよりスムーズに後側方向に流れていくことが可能となる。
第2エプロンカバー材21eは、第2エプロン接合手段221eよりも後側方向に延びる、第5自由端部121eを有している。
この第5自由端部121eは、第2接合部103を作業ロータ5側から覆う位置まで延びている。
換言すると、この第5自由端部121eは、作業ロータ5からは第2接合部103を目視できない位置にまで伸びており、第2接合部103と作業ロータ5との間の位置に、第2エプロンカバー材21eの後側端部である第5自由端部121eが位置する。
この第5自由端部121eがあることによって、比較的土砂が付着しやすい位置に存在し、かつ、比較的土砂の付着しやすい形状を有する第2接合部103を第2エプロンカバー材21eによって覆い、土砂の付着を防ぐことができる。
また、この第5自由端部121eと第1整地直線部4aとは略平行に形成されており、かつ、この第5自由端部121eと第1整地直線部4aとはある程度の空間を隔てて形成されている。
そのため、第5自由端部121eと第1整地直線部4aとの間に、後側方向(下側方向)から工具等がアプローチ可能な空間を有している。
この空間から、第2接合部103のボルト等に容易にスパナ等の工具を挿入することができる。そして、このスパナ等の工具によって第2接合部103での接合を容易に解除することができる。この第2接合部103での接合を容易に解除することができることから、整地部材4をより容易に着脱することが可能となる。
図5のように、第2エプロンカバー材21eは、第1エプロン接合手段221d及び第2エプロン接合手段221eによって両持ち状態で接合されていることから、他のカバー材21よりも比較的長く形成されている第2エプロンカバー材21eが所定の位置からずれることが防止される。
また、第2エプロン接合手段221eは、第2接合部103の近傍に位置していることから、第5自由端部121eの位置がずれて、第2接合部103が作業ロータ5に対して露出することが無いようになっている。
整地部材4は、作業ロータ5がはね上げた土砂が衝突する部材である。また、整地部材4は、耕耘地面Gを均一で綺麗な面に整地する役割をも有していることが望ましい。
そのため、整地部材4には多くの土砂が付着する可能性が高い、そこで、整地部材4は、表面がエプロン本体部3よりも土砂に対して低付着性を有している必要がある。
また、整地部材4は、耕耘地面Gを均一で綺麗な面に整地する役割を有していることから、エプロン本体部3よりも土砂に高強度を有していた方がより好適である。
なぜなら、整地の際に耕耘地面Gによって変形が起こる可能性があるからである。また、土砂中には多くの石が含まれておりこれが整地部材4に凹み、傷を付けるからである。さらに、整地部材4に変形、凹み、傷等があると、耕耘地面Gの整地表面に凸凹等が生じ綺麗な整地面とならないからである。
そこで、整地部材4は、高強度、かつ、低付着性を有するステンレスなどが用いられる。なお、ステンレスが好適であるにすぎず、このような性質を有する他の材質であっても良いことはいうまでもない。
さらに、必要に応じて、例えば、フッ素コーティング、ダイアモンドライクコーティング等をさらに行って、これらの性能をより満たすようにしても良い。
また、低付着性、又は、高強度を満たさない材質で整地部材4を構成して、例えば、フッ素コーティング、ダイアモンドライクコーティング等を行って、これらの性能を満たすようにしても良い。
図6は、本実施形態の構成及び効果の説明図である。
接続部31を中心として、エプロン本体部3及び第1エプロンカバー材21dをシールドカバー本体部2に対して回転させて上側方向位置に移動させた状態にある場合には、第1エプロンカバー材21dの第1エプロン接合手段221dによって接合している側とは反対側の第4自由端部121dが作業ロータ5の回転空間S内に位置するように構成されている。
つまり、接続部31を中心にエプロン部材1を反時計回りに回転すると、第1エプロンカバー材21dを作業ロータ5の爪7の回転空間S内に侵入(位置)させることが可能となる。
耕耘作業時の終了時や、耕耘作業中にカバー材への土砂の付着が多い場合には耕耘作業を止めて、この状態にて、作業ロータ5を時計回りに回転させる逆回転運転(逆PTO運転)を行うと、爪7が第1エプロンカバー材21dの前側方向の第4自由端部を巻き込んで、第1エプロンカバー材21dが大きく振動することになる。なお、正回転とは作業ロータ5を反時計回りに回転させることをいう。
この振動によって、第1エプロンカバー材21dに付着した土砂を払い落すことが可能となる。
また、第1エプロンカバー材21dは、エプロン本体部3とも接合していることから、第1エプロンカバー材21dが振動すると、エプロン本体部3も振動する。さらに、エプロン本体部3は、整地部材4とも接合していることから、エプロン本体部3が振動すると、整地部材4も振動する。
したがって、整地部材4も振動させて、整地部材4に付着した土砂も払い落すことが可能となる。
さらに、第1エプロンカバー材21dを接合している第1エプロン接合手段221dは、第2エプロンカバー材21eをも接合している。
そのため、第1エプロンカバー材21dの振動はより確実に第2エプロンカバー材21eを振動させることが可能となる。
特に、第2エプロンカバー材21eは、第1エプロン接合手段221dと第2エプロン接合手段221eとで両持ちになっていることから、比較的振動しない部材である。にもかかわらず、第1エプロン接合手段221dは、第1エプロンカバー材21dと第2エプロンカバー材21eとを直接に接合して、第2エプロンカバー材21eを確実に振動させることを可能としている。
したがって、このような構成を有することから、第2エプロンカバー材21eをも振動させて、第2エプロンカバー材21eに付着した土砂をふるい落とすことが可能となる。
さらにまた、エプロン本体部3はシールドカバー本体部2とも接合しているのであるから、シールドカバー本体部2に接合している第1カバー材21a、第2カバー材21b及び第3カバー材21cをも振動させることができる。
これによって、第1カバー材21a、第2カバー材21b及び第3カバー材21cに付着した土砂も払い落すことが可能となる。
なお、第1エプロンカバー材21dに与える振動はできるだけ、不規則な方が土砂の払い落しには好適である。そこで、逆PTO(時計回りの回転)運転と通常の回転(反時計回りの回転)運転とを行うことが好適である。
<実施形態の効果>
本実施形態のエプロン部材1は、作業ロータ5と、作業ロータ5の上方を覆うシールドカバー本体部2と、シールドカバー本体部の後方側に配置されるエプロン本体部3と、シールドカバー本体部2とエプロン本体部3とを回転可能に接続する接続部31と、を有し、ている。
また、エプロン本体部3の作業ロータ5側に複数の接合手段(第1エプロン接合手段221d、第2エプロン接合手段221e)にて接合されるカバー材(第1エプロンカバー材21d、第2エプロンカバー材21e)を配設している。
カバー材(第1エプロンカバー材21d、第2エプロンカバー材21e)のシールドカバー本体部2側に延出された第4自由端部121dは、エプロン本体部3及びカバー材(第1エプロンカバー材21d、第2エプロンカバー材21e)をシールドカバー本体部2に対して回転させて上側方向位置に移動させた状態にある場合には、作業ロータ5の回転空間S内に位置するように構成されている。
このような構成を有することから、第1エプロンカバー材21dを振動させて、確実に第1エプロンカバー材21dに付着した土砂を払い落すことが可能となる。
カバー材(第1エプロンカバー材21d、第2エプロンカバー材21e)は、エプロン本体部3の作業ロータ5側に配置され、接続部31を覆う第1エプロンカバー材21dと、第1エプロンカバー材21dと共にエプロン本体部3に接合され、エプロン本体部3の耕耘地面に当接して整地する整地部材4の手前までを覆う第2エプロンカバー材21eと、で形成されている。
このような構成を有することから、第2エプロンカバー材21eをも振動させて、第2エプロンカバー材21eに付着した土砂をふるい落とすことが可能となる。
第2エプロンカバー材21eは、第1エプロンカバー材21dとの第1エプロン接合手段221dよりも後方位置において、第2エプロンカバー材21eのみが第2エプロン接合手段221e第2エプロン接合手段221eによってエプロン本体部3に接合されている。
この様な構成を有することによって、比較的振動しない部材である第2エプロンカバー材21eを振動させることができる。つまり、第2接合部103を覆う第2エプロンカバー材21eの位置がずれる等して第2接合部103が覆われなくなる等の不都合を防止するための第2エプロン接合手段221eを設けつつ、第2エプロンカバー材21eを振動させることが可能となる。
作業ロータ5は、正回転と逆回転を行うことによって、カバー材(第1エプロンカバー材21d、第2エプロンカバー材21e)を振動させる。
このような構成によって、第1エプロンカバー材21dに不規則な振動を与えることができる。
そして、不規則な振動によって、第1エプロンカバー材21d等に付着した土砂をふるい落とすことが可能になる。
なお、上記説明においては、シールドカバー本体部2に第1カバー材21a、第2カバー材21b、第3カバー材21cを配置した構成のロータリ作業機10としたが、シールドカバー本体部2に1つのカバー材を配置するとともに、エプロン本体部3にも1つのカバー材を配置した構成のロータリ作業機であっても本発明を適用することができる。
また、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、様々な変化した構造、構成を有していても良い。
<定義等>
本発明における締結の一例が、ボルト・ナットによる締結である。
本発明における係合とは、特に、ボルト等の締結部(締結手段)によらず、引っ掛かることによって接合していることをいう。
本発明における接合とは、ボルト・ナット等による締結接合、ビスなどによる接合、接着剤による接合、時に弾性力によって撓んで、着脱後にその撓みが元に戻ることによってなされる係合、単に引っ掛かることによって接合する係合、等を含む。つまり、本発明における接合とは、2つ以上の部材を一体化することが可能なものであればどのようなものであってもよい。
1 エプロン部材
2 シールドカバー本体部
2a 第1のスリット
3 エプロン本体部
3a 第2のスリット
3b エプロン本体廻込部
4 整地部材
5 作業ロータ
21 カバー材
21d 第1エプロンカバー材(第1のカバー材)
21e 第2エプロンカバー材(第2のカバー材)
121d 第4自由端部(第1エプロンカバー材の端部)
121e 第5自由端部(第2エプロンカバー材の端部)
221d 第1エプロン接合手段(第1の接合手段)
221e 第2エプロン接合手段(第2の接合手段)
G 耕耘地面
S 回転空間
L 整地地面

Claims (2)

  1. 作業ロータと、
    前記作業ロータの上方を覆うシールドカバー本体部と、
    前記シールドカバー本体部の後方側に配置されるエプロン本体部と、
    前記シールドカバー本体部と前記エプロン本体部とを回転可能に接続する接続部と、を有し、
    前記エプロン本体部の前記作業ロータ側に複数の接合手段にて接合されるカバー材を配設し、
    耕耘作業をしていない状態で、前記エプロン本体部及び前記カバー材を前記シールドカバー本体部に対して回転させて上側方向位置に移動させた状態にある場合には、前記カバー材の前記シールドカバー本体部側に延出された端部は、前記作業ロータの回転空間内に位置し、前記端部以外のカバー材は、前記作業ロータの回転空間外に位置するように構成される
    ロータリ作業機。
  2. 前記耕耘作業をしていない状態で、前記エプロン本体部及び前記カバー材を前記シールドカバー本体部に対して回転させて上側方向位置に移動させた状態にある場合における前記端部の位置は、前記作業ロータが、正回転と逆回転を行うときに前記カバー材を振動させる位置であることを特徴とする請求項1に記載のロータリ作業機。
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