JP2016151509A - モータトルク測定装置及びモータトルク測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの起動トルクの検出精度の向上を図るモータトルク測定装置及びモータトルク測定方法を提供する。【解決手段】モータトルク測定装置100は、トルクの伝達の断接及び伝達トルクの調節が可能であるパウダクラッチ20と、両端部2aa及び2abにステッピングモータ1及び負荷体としてのパウダクラッチ20が接続される動力伝達軸2aを有し且つ動力伝達軸2aに作用するトルクを検出するトルク検出器2と、パウダクラッチ20を介して動力伝達軸2aに接続されるACサーボモータ32と、データ処理制御装置7とを備える。データ処理制御装置7は、トルク検出器2によってステッピングモータ1の起動トルクを検出する際、ステッピングモータ1の回転方向と逆方向にACサーボモータ32を回転駆動しつつパウダクラッチ20によってステッピングモータ1に負荷を与える。【選択図】図1
Description
本発明は、モータトルク測定装置及びモータトルク測定方法に関する。
トルク検出器から突出する動力伝達軸の両端部に、トルクを検出する対象のモータと、負荷発生用のブレーキとを連結して、対象モータのトルクを検出する装置がある。例えば、図3に示されるモータトルク測定装置10では、トルク検出器2は、その動力伝達軸2aの両端部2aa及び2abをトルク検出器2から突出させている。従来、ブレーキとして直流モータ(DCモータ)3が用いられてきており、端部2abには、DCモータ3の回転軸が一体に回転するように連結される。端部2aaには、供試体モータ1の回転軸が一体に回転するように連結される。第一コントローラ4によって、電源8から供試体モータ1への供給電力が制御され、第二コントローラ5によって、電源8からDCモータ3への供給電力が制御される。第一コントローラ4及び第二コントローラ5によって制御される供給電力の電圧値及び電流値は、データ処理装置7に送られる。トルク検出器2は、通電された供試体モータ1及びDCモータ3が発生するトルクより生じる動力伝達軸2aのねじれ量を信号としてトルクメータ6に送り、トルクメータ6は、受信した信号から動力伝達軸2aに発生するトルク値を算出し、表示すると共にデータ処理装置7に送る。
例えば、供試体モータ1としてステッピングモータを使用し、静止状態のステッピングモータ1に負荷を加えた状態で起動させ回転させるトルク、つまり自起動させるプルイントルクを検出する場合、DCモータ3への通電を行ってステッピングモータ1に負荷を与えつつステッピングモータ1への通電を行う。通電されたDCモータ3には、トルク変動つまりトルクリップルが発生する。さらに、通電されているが回転静止状態にあるDCモータ3の回転軸等の回転要素には、静止摩擦力が生じているが、ステッピングモータ1が回転するとDCモータ3も回転し、静止摩擦力が動摩擦力に変化する。これにより、ステッピングモータ1の回転開始時、動力伝達軸2aに生じるトルクが、DCモータ3のトルクリップル及び静止摩擦力から動摩擦力への変化の影響を受けるため、トルク検出器2の検出信号に変動が発生し、正確なトルク値を得ることができないという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、モータの起動トルクの検出精度の向上を図るモータトルク測定装置及びモータトルク測定方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るモータトルク測定装置は、供試体モータのトルクを測定するモータトルク測定装置において、トルクの伝達の断接及び伝達トルクの調節が可能であるパウダクラッチと、両端に供試体モータ及び負荷体としてのパウダクラッチが接続される動力伝達軸を有し、動力伝達軸に作用するトルクを検出するトルク検出器と、パウダクラッチを介して動力伝達軸に接続されるモータと、制御部とを備え、制御部は、トルク検出器によって供試体モータの起動トルクを検出する際、供試体モータの回転方向と逆方向にモータを回転駆動しつつパウダクラッチによって供試体モータに負荷を与える。
制御部は、起動トルクの検出の際、パウダクラッチによって供試体モータに負荷を与えた状態で供試体モータに通電し、供試体モータへ与える負荷を変更して上記通電をすることによって供試体モータが回転を開始するようになるときのトルクを、起動トルクとして検出してよい。
供試体モータは、ステッピングモータであってよい。
供試体モータは、ステッピングモータであってよい。
また、本発明に係るモータトルク測定方法は、トルクの伝達の断接及び伝達トルクの調節が可能であるパウダクラッチと、供試体モータ及びパウダクラッチが動力伝達軸の両端に接続されたトルク検出器と、パウダクラッチを介して動力伝達軸に接続されたモータとを用いて、供試体モータの起動トルクを検出するモータトルク測定方法において、供試体モータの回転方向と逆方向にモータを回転駆動させつつパウダクラッチによって供試体モータに負荷を与え、供試体モータが回転を開始するときのトルク検出器の検出トルクを起動トルクとして検出する。
上記方法において、パウダクラッチによって供試体モータに負荷を与えた状態で供試体モータに通電し、供試体モータへ与える負荷を変更して上記通電をした際に供試体モータが回転を開始するようになるときのトルクを、起動トルクとして検出してよい。
本発明に係るモータトルク測定装置及びモータトルク測定方法によれば、モータの起動トルクの検出精度を向上することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態に係るモータトルク測定装置について添付図面に基づいて説明する。
図1を参照すると、モータトルク測定装置100は、図3に示す従来技術のモータトルク測定装置10と同様に、トルク検出器2と、動力伝達軸2aの端部2aaに連結された供試体モータ1と、第一コントローラ4と、第二コントローラ5と、トルクメータ6と、データ処理装置7と、電源8とを備えている。なお、供試体モータ1は、ステッピングモータであり、電源8は交流電源である。さらに、データ処理装置7は、第一コントローラ4及び第二コントローラ5の制御装置も兼ねている。このため、以下では、データ処理装置7をデータ処理制御装置と呼ぶ。ここで、データ処理制御装置7は、制御部を構成している。
なお、図3における参照符号と同一の符号は、同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図1を参照すると、モータトルク測定装置100は、図3に示す従来技術のモータトルク測定装置10と同様に、トルク検出器2と、動力伝達軸2aの端部2aaに連結された供試体モータ1と、第一コントローラ4と、第二コントローラ5と、トルクメータ6と、データ処理装置7と、電源8とを備えている。なお、供試体モータ1は、ステッピングモータであり、電源8は交流電源である。さらに、データ処理装置7は、第一コントローラ4及び第二コントローラ5の制御装置も兼ねている。このため、以下では、データ処理装置7をデータ処理制御装置と呼ぶ。ここで、データ処理制御装置7は、制御部を構成している。
なお、図3における参照符号と同一の符号は、同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
さらに、モータトルク測定装置100は、動力伝達軸2aの端部2abに連結されたパウダクラッチ20と、シャフト31を介してパウダクラッチ20に機械的に連結された交流サーボモータ(以下、ACサーボモータと呼ぶ)32と、電源8からパウダクラッチ20への供給電力を制御する第三コントローラ33と、ステッピングモータ1の回転軸の回転角度を検出する回転センサ34とを備えている。シャフト31は、動力伝達軸2aと同軸上に配置されている。第三コントローラ33は、データ処理制御装置7によってその動作の制御を受ける。ここで、パウダクラッチ20は負荷体を構成している。
回転センサ34には、ポテンションメータ、レゾルバ、差動変圧器等が用いられることができ、回転センサ34は、ステッピングモータ1の回転軸の回転角度情報を出力電圧値の大きさとして、第一コントローラ4に送るように構成されている。
ACサーボモータ32の回転軸は、シャフト31に一体に回転するように連結されている。
ACサーボモータ32の回転軸は、シャフト31に一体に回転するように連結されている。
パウダクラッチ20は、固定して配設された円筒状のステータ21と、ステータ21の径方向内側で回転自在に設けられた外側クラッチロータ22と、外側クラッチロータ22の径方向内側で回転自在に設けられた内側クラッチロータ23とを備えている。なお、図1では、パウダクラッチ20の断面側面図が示されている。
ステータ21は、径方向内周に沿って埋め込まれた励磁コイル24を含んでいる。励磁コイル24は、第三コントローラ33に電気的に接続されている。
外側クラッチロータ22は、シャフト31に一体に回転するように連結されており、ACサーボモータ32によって回転駆動される。
内側クラッチロータ23は、外側クラッチロータ22の内部で外側クラッチロータ22との間に間隙25をあけて配置されており、動力伝達軸2aの端部2abに一体に回転するように連結されている。
間隙25内には、磁性鉄粉等の透磁率の高いパウダ26が封入されている。
ステータ21は、径方向内周に沿って埋め込まれた励磁コイル24を含んでいる。励磁コイル24は、第三コントローラ33に電気的に接続されている。
外側クラッチロータ22は、シャフト31に一体に回転するように連結されており、ACサーボモータ32によって回転駆動される。
内側クラッチロータ23は、外側クラッチロータ22の内部で外側クラッチロータ22との間に間隙25をあけて配置されており、動力伝達軸2aの端部2abに一体に回転するように連結されている。
間隙25内には、磁性鉄粉等の透磁率の高いパウダ26が封入されている。
励磁コイル24に直流電流が流れていないとき、外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23は、互いに対して自由に回転することができる。つまり、パウダクラッチ20は、解放されている。
励磁コイル24に直流電流が流されると、励磁コイル24が発生する磁束によって、パウダ26は、励磁コイル24に対向する位置にある間隙25内で鎖状に連結され、外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23を互いに対して固定する。これにより、外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23はいずれも、自身の回転トルクを他方のクラッチロータに伝達することができる。外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23間の伝達可能なトルク、つまりパウダクラッチ20の伝達トルクは、励磁コイル24に流される直流電流値の大きさによって調節可能である。
第三コントローラ33は、電源8の交流電流を直流電流に変換して励磁コイル24に供給する。さらに、第三コントローラ33は、励磁コイル24への直流電流値を調節し、パウダクラッチ20の伝達トルクを制御する。また、第三コントローラ33は、励磁コイル24への供給電流値情報をデータ処理制御装置7に送る。
励磁コイル24に直流電流が流されると、励磁コイル24が発生する磁束によって、パウダ26は、励磁コイル24に対向する位置にある間隙25内で鎖状に連結され、外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23を互いに対して固定する。これにより、外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23はいずれも、自身の回転トルクを他方のクラッチロータに伝達することができる。外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23間の伝達可能なトルク、つまりパウダクラッチ20の伝達トルクは、励磁コイル24に流される直流電流値の大きさによって調節可能である。
第三コントローラ33は、電源8の交流電流を直流電流に変換して励磁コイル24に供給する。さらに、第三コントローラ33は、励磁コイル24への直流電流値を調節し、パウダクラッチ20の伝達トルクを制御する。また、第三コントローラ33は、励磁コイル24への供給電流値情報をデータ処理制御装置7に送る。
第一コントローラ4は、電源8の交流電流をパルス信号に変換してステッピングモータ1に送る。さらに、第一コントローラ4は、回転センサ34から受け取る回転角度情報等に基づき、ステッピングモータ1へ送るパルス信号を調節し、ステッピングモータ1のトルク及び回転数を制御する。また、第一コントローラ4は、ステッピングモータ1の回転角度情報、及びステッピングモータ1へ送ったパルス信号の情報をデータ処理制御装置7に送る。
第二コントローラ5は、ACサーボモータ32への供給電力を制御し、ACサーボモータ32のトルク及び回転数を制御する。第二コントローラ5は、その供給電力情報をデータ処理制御装置7に送る。
第二コントローラ5は、ACサーボモータ32への供給電力を制御し、ACサーボモータ32のトルク及び回転数を制御する。第二コントローラ5は、その供給電力情報をデータ処理制御装置7に送る。
トルク検出器2内では、動力伝達軸2aが縮径されており、この縮径された部分2acには、2つの歯車2ad及び2aeが一体に回転するように設けられている。2つの歯車2ad及び2aeは、縮径部分2acの軸方向に沿って互いに間隔をあけて配置されている。トルク検出器2は、歯車2ad及び2aeそれぞれの回転角度を信号として検出し、その検出信号をトルクメータ6に送る。
動力伝達軸2aにトルクが加えられると捻れが発生するため、歯車2adの回転角度と歯車2aeの回転角度との間に差異が生じる。トルクメータ6は、この差異に基づき、動力伝達軸2aに加えられているトルクを算出する。
動力伝達軸2aにトルクが加えられると捻れが発生するため、歯車2adの回転角度と歯車2aeの回転角度との間に差異が生じる。トルクメータ6は、この差異に基づき、動力伝達軸2aに加えられているトルクを算出する。
上述のようなモータトルク測定装置100において、静止状態のステッピングモータ1に負荷を加えた状態で起動させ回転させる、つまり自起動させる際のプルイントルクの検出は、以下に説明するようにして実施される。
まず、モータトルク測定装置100の操作者は、データ処理制御装置7を起動する(ステップS1とする)。
そして、操作者は、データ処理制御装置7を操作して、第一コントローラ4及び第三コントローラ33それぞれによってステッピングモータ1及びパウダクラッチ20に電力を供給していない状態で、第二コントローラ5によって電源8の電力をACサーボモータ32に供給しACサーボモータ32を駆動させる(ステップS2とする)。
このとき、第二コントローラ5は、ステッピングモータ1が起動時に動力伝達軸2aを回転する方向と反対方向へシャフト31を低い一定速度で回転させるように、ACサーボモータ32を動作させる。さらに、ACサーボモータ32が発生するトルクは、ステッピングモータ1が発生すると予測されるプルイントルクよりも大きいトルクとされる。
これにより、パウダクラッチ20の内側クラッチロータ23が停止した状態で、パウダクラッチ20の外側クラッチロータ22及びシャフト31が一定速度で回転する。
そして、操作者は、データ処理制御装置7を操作して、第一コントローラ4及び第三コントローラ33それぞれによってステッピングモータ1及びパウダクラッチ20に電力を供給していない状態で、第二コントローラ5によって電源8の電力をACサーボモータ32に供給しACサーボモータ32を駆動させる(ステップS2とする)。
このとき、第二コントローラ5は、ステッピングモータ1が起動時に動力伝達軸2aを回転する方向と反対方向へシャフト31を低い一定速度で回転させるように、ACサーボモータ32を動作させる。さらに、ACサーボモータ32が発生するトルクは、ステッピングモータ1が発生すると予測されるプルイントルクよりも大きいトルクとされる。
これにより、パウダクラッチ20の内側クラッチロータ23が停止した状態で、パウダクラッチ20の外側クラッチロータ22及びシャフト31が一定速度で回転する。
次いで、操作者は、データ処理制御装置7を介して第三コントローラ33を操作して、電源8の交流電流を変換した直流電流を、パウダクラッチ20の励磁コイル24に供給し、外側クラッチロータ22及び内側クラッチロータ23間に所定の伝達トルクを発生させる(ステップS3とする)。
なお、上記所定の伝達トルクは、ACサーボモータ32の発生トルクよりも小さい伝達トルクである。
これにより、動力伝達軸2a、内側クラッチロータ23、外側クラッチロータ22及びACサーボモータ32が一定速度で回転する。
なお、上記ステップS3の処理と同時に、第三コントローラ33によって、トルク検出器2及びトルクメータ6が、起動され、動力伝達軸2aに発生するトルクを検出してデータ処理制御装置7に送り続ける。
なお、上記所定の伝達トルクは、ACサーボモータ32の発生トルクよりも小さい伝達トルクである。
これにより、動力伝達軸2a、内側クラッチロータ23、外側クラッチロータ22及びACサーボモータ32が一定速度で回転する。
なお、上記ステップS3の処理と同時に、第三コントローラ33によって、トルク検出器2及びトルクメータ6が、起動され、動力伝達軸2aに発生するトルクを検出してデータ処理制御装置7に送り続ける。
その後、操作者は、データ処理制御装置7を介して第一コントローラ4を操作して、電源8の交流電流を変換したパルス信号を、ステッピングモータ1に供給し、ステッピングモータ1を励磁回転させる(ステップS4とする)。
このとき、ステッピングモータ1には、ステッピングモータ1を所定のパルスレートA1(単位:pps)で動作させることができ且つステッピングモータ1が許容する最大強度であるパルス信号が送られる。
上記ステップS4の処理と同時に、第一コントローラ4によって回転センサ34も起動され、回転センサ34は、ステッピングモータ1の回転角度を検知し、第一コントローラ4を介してデータ処理制御装置7に送る。データ処理制御装置7は、回転センサ34から送られる情報に基づき、ステッピングモータ1のパルスレートを自身のモニターに表示する。
そして、データ処理制御装置7のモニターには、ステッピングモータ1のパルスレートと、トルク検出器2によって検出された動力伝達軸2aのトルクとが、表示される。
このとき、ステッピングモータ1には、ステッピングモータ1を所定のパルスレートA1(単位:pps)で動作させることができ且つステッピングモータ1が許容する最大強度であるパルス信号が送られる。
上記ステップS4の処理と同時に、第一コントローラ4によって回転センサ34も起動され、回転センサ34は、ステッピングモータ1の回転角度を検知し、第一コントローラ4を介してデータ処理制御装置7に送る。データ処理制御装置7は、回転センサ34から送られる情報に基づき、ステッピングモータ1のパルスレートを自身のモニターに表示する。
そして、データ処理制御装置7のモニターには、ステッピングモータ1のパルスレートと、トルク検出器2によって検出された動力伝達軸2aのトルクとが、表示される。
パウダクラッチ20の伝達トルクがステッピングモータ1のプルイントルクよりも大きい場合、ステッピングモータ1は正規の方向に回転できず動力伝達軸2aと共に逆回転を継続するため、データ処理制御装置7に表示されるパルスレートは、所定のパルスレートA1とはならない。パウダクラッチ20の伝達トルクがステッピングモータ1のプルイントルク以下の場合、ステッピングモータ1は正規の方向に回転し、データ処理制御装置7に表示されるパルスレートは、所定のパルスレートA1となる。
操作者は、ステップS3及びステップS4の一連の処理を、パウダクラッチ20への印加電流値を変更つまりパウダクラッチ20の伝達トルクを変更しつつ、繰り返して実施する。これにより、パウダクラッチ20への様々な伝達トルクに対応して、ステッピングモータ1の回転開始時のパルスレートとそのときの動力伝達軸2aのトルクとの組み合わせが得られる。そして、これらの組み合わせの中から、ステッピングモータ1の回転開始時のパルスレートがパルスレートA1であり且つ動力伝達軸2aのトルクが最大である組み合わせを選択する。選択した組み合わせに含まれる動力伝達軸2aのトルクが、ステッピングモータ1のパルスレートA1のプルイントルクとなる。
なお、上述のプルイントルクの決定処理は、データ処理制御装置7の表示に基づき操作者が行ってもよく、データ処理制御装置7自体が上記決定を行うように構成されてもよい。
さらに、ステップS2〜ステップS4までの処理も、データ処理制御装置7自体が行うように構成されてもよい。
なお、上述のプルイントルクの決定処理は、データ処理制御装置7の表示に基づき操作者が行ってもよく、データ処理制御装置7自体が上記決定を行うように構成されてもよい。
さらに、ステップS2〜ステップS4までの処理も、データ処理制御装置7自体が行うように構成されてもよい。
また、操作者は、ステッピングモータ1の他のパルスレートのプルイントルクも、上述と同様にして求めることができる。そして、様々なパルスレートのプルイントルクを求めることによって、図2に示すようなステッピングモータ1のプルイントルクの検出結果を示す図を得ることができる。この図は、ステッピングモータ1のプルイントルクの特性を示している。
上述のステップS2〜ステップS4の処理において、ACサーボモータ32は、ステッピングモータ1の回転開始前から低い一定速度で回転し、ステッピングモータ1の回転開始後もパウダクラッチ20が滑るため回転を継続する。このため、ステッピングモータ1の回転開始の前後において、ステッピングモータ1、シャフト31、外側クラッチロータ22等の回転要素に作用する摩擦力は、静止摩擦力から動摩擦力への変化及びその逆の変化を伴わず、一定の動摩擦力となる。よって、ステッピングモータ1の回転開始の前後において、ステッピングモータ1の回転への上記回転要素の摩擦力による影響が変化しない。従って、ステッピングモータ1の回転開始前後におけるステッピングモータ1に作用する負荷の変化が抑えられる。
また、ACサーボモータ32は、ステッピングモータ1の回転方向と逆方向に回転しているため、ステッピングモータ1の回転開始前後において、パウダクラッチ20を介してステッピングモータ1に与える負荷の変化が抑えられる。例えば、ACサーボモータ32が、ステッピングモータ1の回転方向と同方向に回転していると、ステッピングモータ1の回転開始後のステッピングモータ1に与える負荷を急激に減少させることになる。
また、パウダクラッチ20は、パウダ26を介してトルクを伝達するため、外側クラッチロータ22から内側クラッチロータ23に伝達するトルク変動、及び、内側クラッチロータ23から外側クラッチロータ22に伝達するトルク変動を穏やかに且つ滑らかにする。さらに、内側クラッチロータ23及び外側クラッチロータ22が相対的に回転してパウダクラッチ20が滑る際も、滑りを停止する際も、パウダクラッチ20の伝達トルクの変動が抑えられる。よって、パウダクラッチ20は、ACサーボモータ32に発生するトルクリップルを吸収し、動力伝達軸2aに伝達するのを抑える。また、パウダクラッチ20は、ステッピングモータ1が回転を開始することによるパウダクラッチ20自体の伝達トルクの変動も抑える。
上述で説明したように、本発明の実施の形態に係るモータトルク測定装置100は、供試体モータであるステッピングモータ1のトルクを測定する。モータトルク測定装置100は、トルクの伝達の断接及び伝達トルクの調節が可能であるパウダクラッチ20と、両端部2aa及び2abにステッピングモータ1及び負荷体としてのパウダクラッチ20が接続される動力伝達軸2aを有し且つ動力伝達軸2aに作用するトルクを検出するトルク検出器2と、パウダクラッチ20を介して動力伝達軸2aに接続されるACサーボモータ32と、データ処理制御装置7とを備える。データ処理制御装置7は、トルク検出器2によってステッピングモータ1の起動トルクを検出する際、ステッピングモータ1の回転方向と逆方向にACサーボモータ32を回転駆動しつつパウダクラッチ20によってステッピングモータ1に負荷を与える。
上述の構成によって、ステッピングモータ1の起動トルクを検出する際、ACサーボモータ32がステッピングモータ1の回転方向と逆方向に回転駆動しているため、ACサーボモータ32及びACサーボモータ32と共に回転する外側クラッチロータ22等の回転要素に静止摩擦力が作用していない。これにより、静止摩擦力が動摩擦力に変化することによる上記回転要素が与える抵抗の変動が抑えられる。さらに、逆方向に回転することによって、ACサーボモータ32に起因するステッピングモータ1への負荷の変動が、ステッピングモータ1の回転の前後で抑えられる。また、パウダクラッチ20によって伝達トルクの変動が穏やか且つ円滑にされるため、ACサーボモータ32に発生するトルクリップルのステッピングモータ1への伝達が抑えられる。従って、ステッピングモータ1の起動トルクの検出精度が向上する。
また、モータトルク測定装置100において、データ処理制御装置7は、ステッピングモータ1の起動トルクの検出の際、パウダクラッチ20によってステッピングモータ1に負荷を与えた状態でステッピングモータ1に通電し、ステッピングモータ1へ与える負荷を変更してステッピングモータ1への通電をすることによってステッピングモータ1が回転を開始するようになるときのトルクを、起動トルクとして検出する。上述の構成によって、ステッピングモータ1の起動トルクを確実に検出することができる。
また、実施の形態に係るモータトルク測定装置100では、交流電源8の交流電流を直流電流に変換してパウダクラッチ20に供給していたが、交流電源8とは別に直流電源を設けてもよい。さらに、ステッピングモータ1用の交流電源と、ACサーボモータ32用の交流電源とを、別のものとしてもよい。
また、実施の形態に係るモータトルク測定装置100では、コントローラ4、5及び33がそれぞれ、ステッピングモータ1、ACサーボモータ32及びパウダクラッチ20の通電を制御していたが、コントローラ4、5及び33を1つ又は2つに統合してもよい。
また、実施の形態に係るモータトルク測定装置100では、コントローラ4、5及び33がそれぞれ、ステッピングモータ1、ACサーボモータ32及びパウダクラッチ20の通電を制御していたが、コントローラ4、5及び33を1つ又は2つに統合してもよい。
また、実施の形態に係るモータトルク測定装置100では、パウダクラッチ20の外側クラッチロータ22にACサーボモータ32が接続され、内側クラッチロータ23に動力伝達軸2aが接続されていたが、外側クラッチロータ22に動力伝達軸2aが接続され、内側クラッチロータ23にACサーボモータ32が接続されてもよい。
また、実施の形態に係るモータトルク測定装置100は、ステッピングモータのトルク検出に限定されず、様々なモータのトルク検出に適用することができる。
また、実施の形態に係るモータトルク測定装置100は、ステッピングモータのトルク検出に限定されず、様々なモータのトルク検出に適用することができる。
1 ステッピングモータ(供試体モータ)、2 トルク検出器、2a 動力伝達軸、4,5,33 コントローラ、7 データ処理制御装置(制御部)、20 パウダクラッチ、32 ACサーボモータ、100 モータトルク測定装置。
Claims (5)
- 供試体モータのトルクを測定するモータトルク測定装置において、
トルクの伝達の断接及び伝達トルクの調節が可能であるパウダクラッチと、
両端に前記供試体モータ及び負荷体としての前記パウダクラッチが接続される動力伝達軸を有し、前記動力伝達軸に作用するトルクを検出するトルク検出器と、
前記パウダクラッチを介して前記動力伝達軸に接続されるモータと、
制御部と
を備え、
前記制御部は、前記トルク検出器によって前記供試体モータの起動トルクを検出する際、前記供試体モータの回転方向と逆方向に前記モータを回転駆動しつつ前記パウダクラッチによって前記供試体モータに負荷を与えるモータトルク測定装置。 - 前記制御部は、前記起動トルクの検出の際、前記パウダクラッチによって前記供試体モータに負荷を与えた状態で前記供試体モータに通電し、前記供試体モータへ与える負荷を変更して前記通電をすることによって前記供試体モータが回転を開始するようになるときのトルクを、前記起動トルクとして検出する請求項1に記載のモータトルク測定装置。
- 前記供試体モータは、ステッピングモータである請求項1または2に記載のモータトルク測定装置。
- トルクの伝達の断接及び伝達トルクの調節が可能であるパウダクラッチと、供試体モータ及び前記パウダクラッチが動力伝達軸の両端に接続されたトルク検出器と、前記パウダクラッチを介して前記動力伝達軸に接続されたモータとを用いて、前記供試体モータの起動トルクを検出するモータトルク測定方法において、
前記供試体モータの回転方向と逆方向に前記モータを回転駆動させつつ前記パウダクラッチによって前記供試体モータに負荷を与え、前記供試体モータが回転を開始するときの前記トルク検出器の検出トルクを前記起動トルクとして検出する方法。 - 前記パウダクラッチによって前記供試体モータに負荷を与えた状態で前記供試体モータに通電し、前記供試体モータへ与える負荷を変更して前記通電をした際に前記供試体モータが回転を開始するようになるときのトルクを、前記起動トルクとして検出する請求項4に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015029674A JP2016151509A (ja) | 2015-02-18 | 2015-02-18 | モータトルク測定装置及びモータトルク測定方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106769015A (zh) * | 2016-12-28 | 2017-05-31 | 华东交通大学 | 一种传动系统动态特性实验台测量装置及检测方法 |
CN109870305A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-06-11 | 昆明理工大学 | 一种伺服电机试验台 |
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2015
- 2015-02-18 JP JP2015029674A patent/JP2016151509A/ja active Pending
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CN106769015A (zh) * | 2016-12-28 | 2017-05-31 | 华东交通大学 | 一种传动系统动态特性实验台测量装置及检测方法 |
CN106769015B (zh) * | 2016-12-28 | 2023-06-23 | 华东交通大学 | 一种传动系统动态特性实验台测量装置及检测方法 |
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