JP2016150571A - インクジェットヘッドのヘッドユニットおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットヘッドのヘッドユニットおよびインクジェットプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドの上にインク循環装置を一体的に組み付けている場合において、ヘッドに気泡が輸送されるのを防止できるインクジェットヘッドのヘッドユニットおよびインクジェットプリンタを提供することが課題である。【解決手段】インクジェットヘッドのヘッドユニットは、インクジェットヘッドと、ポンプと、フィルタと、を有する。ポンプは、インクジェットヘッドと一体化されるとともに垂直方向上方に近接配置され、インクジェットヘッドにインクを供給する。フィルタは、前記インクジェットヘッドと前記ポンプとの間に配置されるポンプユニット内部に装着され、ポンプで発生した気泡を捕獲する。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッドのヘッドユニットおよびインクジェットプリンタに関する。
従来、インクジェット技術は、家庭で使われるような印刷用のインクだけでなく、産業用途の様々なインクを安定して吐出することが求められている。近年ではインク循環型のインクジェットヘッドや、小型のインク循環装置が考案されている。インク循環装置に備え付けられたポンプが動作すると、ヘッドとインク循環装置との間でインクが循環する。インクジェットヘッドの上にインク循環装置を一体的に組み付けている場合には、インクジェットヘッドとインク循環装置との間の距離が小さくなるので、インクジェットヘッドにインクを供給するためのポンプもインクジェットヘッドに近接配置されている。ポンプ動作で急激な圧力変動(あるいは脈動)が生じると、ポンプ内で気泡を発生させてしまうことがある。その気泡がインク中に溶解する前にヘッドに輸送されると吐出不良を引き起こす。
特開2005−125670号公報 特開2001−323879号公報
本発明は、インクジェットヘッドの上にインク循環装置を一体的に組み付けている場合において、ヘッドに気泡が輸送されるのを課題にする。
実施形態によれば、インクジェットヘッドのヘッドユニットは、インクジェットヘッドと、ポンプと、フィルタと、を有する。ポンプは、インクジェットヘッドと一体化されるとともに垂直方向上方に近接配置され、インクジェットヘッドにインクを供給する。フィルタは、前記インクジェットヘッドと前記ポンプとの間に配置されるポンプユニット内部に装着され、ポンプで発生した気泡を捕獲する。
第1の実施の形態にかかるインクジェット記録装置の正面図。 第1の実施の形態のインクジェット記録装置のヘッドユニットを示す斜視図。 図2のヘッドユニットのポンプカバーを外した状態を示す斜視図。 第1の実施の形態のインクジェットヘッドの要部の概略構成を示す縦断面図。 第1の実施の形態のインクジェット記録装置のポンプユニットの内部構造を示す横断面図。 第1の実施の形態のポンプユニットのポンプの動作を示す要部の縦断面図。
(構成)
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1乃至図6は、第1の実施の形態を示す。図1は、インクジェットプリンタであるインクジェット記録装置1の一例の正面図である。本実施の形態のインクジェット記録装置1では、インクジェットヘッド2とインク循環装置3とを一体的にユニット化したヘッドユニットである複数のヘッドユニット5(a)〜5(e)を有する。ヘッドユニット5(a)〜5(e)は、インク色分の個数、本実施形態では5つが並列にキャリッジ100上に配置されている。
インクジェットヘッド2は、後述するようにインクI(図4参照)を収容し、画像形成信号に合わせてノズルプレート52に設けたノズル51からインクIを吐出させる。インク循環装置3は、後述するように、インクジェットヘッド2へインクIを供給する。さらに、ノズル51から吐出せずに残ったインクIを回収し、再度インクジェットヘッド2へ回収したインクを供給してインクを循環させる。ヘッドユニット5(a)は重力方向において、下向きにインクIを吐出するインクジェットヘッド2を有し、その上部にインク循環装置3を有している。ヘッドユニット5(a)〜5(e)はそれぞれヘッドユニット5(a)と同じ構成になっている。
ヘッドユニット5(a)はシアンインク、ヘッドユニット5(b)はマゼンタインク、ヘッドユニット5(c)はイエローインク、ヘッドユニット5(d)はブラックインクを吐出する。ヘッドユニット5(e)はホワイトインクを吐出する。ヘッドユニット5(e)は、ホワイトインク以外に透明光沢インク、赤外線または紫外線を照射したときに発色する特殊インクなどを吐出させてもよい。ヘッドユニット5(a)〜5(e)を搭載したキャリッジ100は搬送ベルト101に固定され、搬送ベルト101はモータ102に連結されている。モータ102を正転または逆転させることでキャリッジ100は矢印A方向に往復移動する。図1に示すヘッドユニット5(a)〜5(e)はインクを重力方向(矢印C方向)に吐出する。
テーブル103は密閉された容器で上面に小径の穴110が開いており、ポンプ104で容器内部を負圧にすることで上面に搭載された記録媒体Sを固定する。記録媒体Sは紙、樹脂や金属のフィルム、板材などである。テーブル103はスライドレール105上に取り付けられ、図1中で紙面と直交する方向に往復移動する。インクジェットヘッド2はインクIを吐出する複数のノズル51(図4参照)が形成されたノズルプレート52を有する。インクジェットヘッド2が往復移動する間、ノズルプレート52と記録媒体Sとの距離hは一定に維持されている。インクジェットヘッド2にはその長手方向に300個のノズル51が並んでいる。インクジェット記録装置1はヘッドユニット5(a)〜5(e)を記録媒体Sの搬送方向に対して直交するように往復移動させながら、画像を形成する。すなわち、ノズル配列された長手方向と記録媒体Sの搬送方向が同じなり、インクジェット記録装置1は記録媒体S上に300ノズルの幅で画像を形成する。
ヘッドユニット5(a)〜5(e)のA方向の走査範囲内で、テーブル103から外れた位置にメンテナンスユニット310が配置されている。メンテナンスユニット310にインクジェットヘッド2が対峙する位置が、インクジェットヘッド2の待機位置Pになっている。メンテナンスユニット310は上方が開放したケースで上下(図1矢印C、D方向)に移動可能に設けられている。メンテナンスユニット310は画像形成のためにキャリッジ100が矢印A方向に移動している場合には下方Cに移動して待機し、画像形成動作が終了した場合には上方Dに移動する。画像形成動作が終了した時インクジェットヘッド2は待機位置Pに戻り、メンテナンスユニット310が上方Dに移動し、インクジェットヘッド2のノズルプレート52を覆う。メンテナンスユニット310はインクの蒸発やノズルプレート52にほこりや紙粉が付着することを防止(キャップ機能)する。
メンテナンスユニット310にはインクジェットヘッド2のノズルプレート52に付着したインク、ほこり、紙粉などを除去するゴム製のブレード120が内蔵されている。画像形成のためにキャリッジ100が矢印A方向に移動している場合にはメンテナンスユニット310は下方に移動し、ブレード120はノズルプレート52から下方Cへ離間している。ノズルプレート52に付着したインク、ほこり、紙粉を除去する場合には上方Dに移動し、ブレード120がノズルプレート52に接触する。メンテナンスユニット310内にはブレード120を移動させる機構を備え、ブレード120がノズルプレート52表面を払拭し、インク、ほこり、紙粉を除去(ワイプ機能)することができる。
メンテナンスユニット310は廃インク受け部130を備えている。メンテナンス動作を行う時に、ノズル51からインクを強制的に吐出させることで、ノズル近傍で劣化したインクを廃インク受け部130に廃棄(スピット機能)することもできる。廃インク受け部130はブレード120で払拭することで発生した廃インクおよびスピット動作によって発生した廃インクを収納する。
ヘッドユニット5(a)〜5(e)は、それぞれインクジェットヘッド2の重力方向上方にインク循環装置3が積載された構成になっている。そして、図2および図3に示すようにインクジェットヘッド2とインク循環装置3とを一体化したヘッドユニット5が形成されている。
インクジェットヘッド2の重力方向上方にインク循環装置3を設けることで、キャリッジ100上でヘッドユニット5(a)〜5(e)が並ぶ方向の間隔を狭められ、搬送方向(A方向)におけるキャリッジ100の幅を短くすることができる。キャリッジ100は、少なくとも最大の記録媒体Sの幅にキャリッジ100幅の2倍の長さを加算した距離だけ、A方向に搬送される。そのためキャリッジ100の幅が狭いほど、搬送距離が減少し印字速度を高めると同時に装置を小型化できる。
移動するテーブル103を利用した上記インクジェット記録装置1に以外に、巻取り紙を引き出し、その巻取り紙と直交するようにヘッドユニットを移動させながら印字するインクジェット記録装置に適用可能である。
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置1に適用されるインクジェットヘッド2について説明する。図4を参照して、インクジェットヘッド2の内部構成を説明する。インクジェットヘッド2は、ノズルプレート52と、アクチュエータ54を有する基板60と、マニフォルド61と、を有する。
ノズルプレート52は、紙面手前から奥方向に並ぶ複数のノズル51(a)を有する第1ノズル列、同様に紙面手前から奥方向に並ぶ複数のノズル51(b)を有する第2ノズル列を有している。言い換えればインクジェットヘッド2は紙面手前から奥方向に長く、その長手方向に複数のノズル51(a)を有する第1ノズル列、複数のノズル51(b)を有する第2ノズル列が配置されている。複数のノズル51(a)、51(b)は、キャリッジ100の移動方向と直交する方向に並んでいる。
基板60は、内部にインクを通すパイプである流路180を有している。流路180を形成するように基板60にノズルプレート52が接着されている。インクを吐出させる圧力を発生するアクチュエータ54はその流路180に面し、かつ各ノズル51に対応して設けられている。アクチュエータ54は圧電セラミック55と振動板56が積層されたユニモルフ式の圧電振動板になっている。圧電セラミック材料は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を用いた。PZTの上下面に金電極を形成し、分極処理して圧電セラミック55を形成している。その後、圧電セラミック55を窒化ケイ素製の振動板56に接合してアクチュエータ54を形成した。なお、インクの表面張力によって、ノズル51内ではインクと空気の界面であるメニスカス290を形成している。アクチュエータ54によって流路180内のインクに発生した圧力がノズル51に集中するように、隣接するノズル51間に境界壁190を設けている。
ノズルプレート52と、アクチュエータ54と、境界壁190とで囲まれた流路180が、インク圧力室150となる。インク圧力室150は第1ノズル列の各ノズル51(a)、第2ノズル列の各ノズル51(b)に対応してそれぞれ複数設けられている。第1ノズル列、第2ノズル列にはそれぞれ300個のノズルを有している。
第1ノズル列内の各ノズル51(a)に対応して形成された複数のインク圧力室150と第2ノズル列内の各ノズル51(b)に対応して形成された複数のインク圧力室150との間の流路180は、共通インク供給室58になっている。共通インク供給室58は、インク圧力室150の一方の流入口へつながり、全てのインク圧力室150にインクを供給する。
マニフォルド61は、基板60に接続され、インク供給口160と、インク排出口170と、を有している。インク供給口160は、インク循環装置3から供給されるインクを図4中で矢印F方向へ流入させる。インク排出口170は、インクジェットヘッド2からインクを図4中で矢印G方向へ排出し、インク循環装置3へインクを環流させる。さらに、マニフォルド61は、内部にインクを通すパイプであるインク分配通路62と、インク環流通路63とを有する。インク分配通路62は、インク供給口160と基板60の共通インク供給室58との間を連通する。インク環流通路63は、2つの共通インク室59とインク排出口170との間を連通する。
基板60は、ノズルプレート52の上面側に、インク分岐部53を形成する。インク分岐部53は、流路180内を図4の矢印E方向に流れているインクをノズル51から吐出させるインクと、そのままインクジェットヘッド2内を流れてインク循環装置3に戻るインクに分岐する部分である。
インク分配通路62から共通インク供給室58に供給されたインクIは、インク圧力室150に一方の端部から流入し、インク分岐部53を通り、他方の端部から流出する。インク圧力室150内のインク分岐部53でインクの一部はノズル51から吐出され、残りは他方の端部から流出する。第1ノズル列に対応する複数のインク圧力室150と第2ノズル列に対応する複数のインク圧力室150の各他端側から流出するインクは、第1、第2ノズル列に繋がる共通インク室59へ流入する。共通インク室59は基板60に設けられた流路180の一部となっている。
インクジェットヘッド2へ供給するインク温度を検出するためにヘッド内温度センサ(上流)280がインク分配通路62に取り付けられている。同様に、インクジェットヘッド2から排出されるインク温度を検出するためにヘッド内温度センサ(下流)281がインク環流通路63に取り付けられている。ヘッド内温度センサ(上流)280、(下流)281でインクジェットヘッド2内へ供給する、またはインクジェットヘッド2から排出されるインク温度を検出し、インクジェットヘッド2内のインク温度によるインク粘度の変化を考慮して、インク循環装置3を制御している。
インク供給口160、インク分配通路62、共通インク供給室58、インク圧力室150、共通インク室59、インク環流通路63、インク排出口170の順に、インクIはインクジェットヘッド2内を移動する。このインクIの一部は画像信号に従いノズル51から吐出され、残ったインクIは移動してインク排出口170からインク循環装置3へ環流する。
次に、図2、図3、図5、図6を参照して、インク循環装置3について説明する。図2は、ヘッドユニット5を示している。ヘッドユニット5は、インク循環装置3がインクジェットヘッド2の重力方向上方に配置され、インク循環装置3とインクジェットヘッド2とを一体化したものである。図3は、ヘッドユニット5の後述するポンプカバー206を外した状態を示す斜視図である。図5は、ポンプユニット205の内部構造を示す横断面図、図6は、ポンプユニット205のポンプの動作を示す要部の縦断面図である。ここで、インク循環装置3は、平面方向の投影形状がほぼインクジェットヘッド2と同じ大きさ(ほぼ同じ幅)になるように形成されている。
インク循環装置3は、インクケーシング200と、インク供給管208と、インク戻し管209と、圧力調整部203と、を備えている。図5に示すようにインクケーシング200の内部には、インクIを貯留できるように、供給側インク室210と回収側インク室211とを備えている。これら回収側インク室211と供給側インク室210は、インクケーシング200内に、共通壁200aを介して一体的に設けられている。
回収側インク室211と供給側インク室210の並び方向は、インクジェットヘッド2のノズル配列方向(インクジェットヘッド2の長手方向(B方向))と同じになっている。すなわち、インクジェットヘッド2の上方に設けられた回収側インク室211と供給側インク室210との並び方向はキャリッジ100の走査方向と略直交する方向に配置されている。
インク供給管208は、インクジェットヘッド2にインクを供給する。インク戻し管209は、インクジェットヘッド2からインクを戻す。圧力調整部203は、インクジェットヘッド2のノズル51内のインク圧力を適正に保つためにインクケーシング200の内部の圧力を調整する。
インク循環装置3は、インク供給管208を通して下方(重力方向)へインクを送液し、インクジェットヘッド2はさらに下方へインクを吐出する。インクケーシング200の外壁面には、ポンプユニット205を備えている。このポンプユニット205は、図5に示すようにポンプカバー206内に2つのポンプ(インク循環ポンプ201およびインク供給ポンプ202)を備えている。インク供給ポンプ202およびインク循環ポンプ201は圧電ポンプになっている。
インク供給ポンプ(第1のポンプ)202は、主に、インク補給口221と、第1圧電アクチュエータ430と、ポンプ室240と、2つの逆止弁(第1逆止弁242と第2逆止弁243)と、を有する。インク循環ポンプ(第2のポンプ)201は、インク供給ポンプ202とほぼ同様な構成となっている。そして、インク循環ポンプ201は、主に、インク流入口412と、第2圧電アクチュエータ431と、ポンプ室241と、2つの逆止弁(第3逆止弁244と第4逆止弁245)と、を有する。
インク補給口221には、図示しないインクカートリッジからインク循環装置3へインクを送液するチューブが接続されている。インク補給口221は、インク供給ポンプ202へインクを流入させるインクの流入口である。インク流入口412は、インクを送液する共通インク室428に連通している。共通インク室428はインク供給ポンプ202とインク循環ポンプ201とで共通の液室となっている。
ポンプユニット205は、2つのポンプ(インク循環ポンプ201およびインク供給ポンプ202)のポンプ室構成体を一体化した板状のポンプ室構成部材207を有する。このポンプ室構成部材207の一面側には、インク循環ポンプ201のポンプ室240を形成する第1凹部207aと、インク供給ポンプ202のポンプ室241を形成する第2凹部207bとが形成されている。
ポンプ室構成部材207の他面側には、中央部に共通インク室428が形成されている。この共通インク室428の片側には、インク循環ポンプ201のインク流入口412に連通するパイプであるインク流路が配置されている。共通インク室428の反対側には、インク供給ポンプ202のインク補給口221に連通するパイプであるインク流路が配置されている。
さらに、ポンプ室構成部材207には、インク供給ポンプ202の2つの逆止弁(第1逆止弁242と第2逆止弁243)と、インク循環ポンプ201の2つの逆止弁(第3逆止弁244と第4逆止弁245)とが配設されている。
ここで、インク供給ポンプ202の一方の第1逆止弁242は、インク補給口221とポンプ室240との間に設けられ、他方の第2逆止弁243は、ポンプ室240と共通インク室428との間に設けられている。また、インク循環ポンプ201の一方の第3逆止弁244は、ポンプ室241と共通インク室428との間に設けられ、他方の第4逆止弁245は、インク流入口412とポンプ室241との間に設けられている。
インク供給ポンプ202は、圧電アクチュエータ430がたわむことでポンプ内の容積(ポンプ室240)を周期的に変化させ、2つの逆止弁(第1逆止弁242と第2逆止弁243)の開閉によってインクを一方向に搬送させている。
図6(A),(B)は、インク供給ポンプ202の動作を示す要部の縦断面図である。すなわち、図6(A)に示す通り、第1圧電アクチュエータ430がたわみポンプ室240が膨張すると、第1逆止弁242が開き、第2逆止弁243が閉じる。これにより、図6(A)中に矢印で示すようにインク補給口221側の流路からポンプ室240にインクが流入する。
また、図6(B)に示す通り、第1圧電アクチュエータ430が逆方向にたわみポンプ室240が収縮すると、第1逆止弁242が閉じ、第2逆止弁243が開く。これにより、図6(B)中に矢印で示すようにポンプ室240から共通インク室428にインクが流出する。これを繰り返してインクを送液する。この動作により、インク供給ポンプ202は、インク補給口221から共通インク室428へインクを供給する。これにより、インク供給ポンプ202は、印刷やメンテナンス動作等で消費した量のインクをインクケーシング200に補給する。
また、インク循環ポンプ201の動作時には、第2圧電アクチュエータ431がたわみポンプ室241が膨張すると、第4逆止弁245が開き、第3逆止弁244が閉じる。これにより、流入口412を介して回収側インク室211からポンプ室241にインクが流入する。第2圧電アクチュエータ431が逆方向にたわみポンプ室241が収縮すると、第4逆止弁245が閉じ、第3逆止弁244が開く。これにより、ポンプ室241から共通インク室428にインクが流出する。これを繰り返してインクを送液する。この動作により、インク循環ポンプ201は、流入口412を介して回収側インク室211からインクIを吸引し、共通インク室428およびインク連通路296を介して供給側インク室210へインクIを流入させる。
密閉されている供給側インク室210はインク量の増加で内圧が高くなり、インクIはインク供給管208を通ってインクジェットヘッド2に流入する。反対に、回収側インク室211はインク量が減少して内圧が低くなり、インクIはインクジェットヘッド2からインク戻し管209を通って回収側インク室211に流入する。
また、ポンプユニット205は、図5に示すようにインクケーシング200内に気泡トラップフィルタ800を有する。この気泡トラップフィルタ800は、気泡(空気)が供給側インク室210に流入するのを防ぎ、インクだけをフィルタ800を通過させる。この気泡トラップフィルタ800は、好ましくは直径がミクロンオーダー程度の大きさの穴(フィルタ孔)が多数配列されたシート状のフィルタである。気泡トラップフィルタ800を構成する材料としては、例えばステンレス、ニッケル、その他の合金類、PTFE、高分子ポリエチレンなどが利用可能である。
この気泡トラップフィルタ800は、共通インク室428とインク連通路296との間を分断するように備えられている。すなわち、共通インク室428とインク連通路296との間は、気泡トラップフィルタ800を介して連通している。
印刷のためにインク循環装置3にインクが充填され、気泡トラップフィルタ800の表面が濡れるとフィルタ孔に表面張力が働く。このとき、気泡(空気)がフィルタ800を突破することができるときの圧力をP1、インクがフィルタ800を突破することができるときの圧力をP2とする。そして、P2<P1の関係が成立することで、ポンプユニット205の共通インク室428側の気泡(空気)が供給側インク室210に流入するのを防ぎ、インクだけがフィルタ800を通過する。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態のインクジェット記録装置1による印刷動作について説明する。図示しないキーボード、またはコンピュータから印刷動作が指示されると、メンテナンスユニット310はノズルプレート52から離間する。圧力調整部203は回収側インク室211内の圧力を調整する。インク循環ポンプ201が駆動し、回収側インク室211からインク循環ポンプ201、供給側インク室210、インクジェットヘッド2、回収側インク室211の順にインクが循環する。
供給側インク室210と回収側インク室211のインク量センサが検知したインク液面高さが所望のインク液面高さでない場合は、インク供給ポンプ202を駆動して、所望のインク液面高さになるまでインクカートリッジから回収側インク室211にインクを供給する。インクケーシング200に貼り付けられた図示しないヒータに通電し、インクが所望の温度になるまで加熱する。所望の温度に到達すると、インク温度が一定の範囲に収まるようにヒータの通電を制御する。
次に、インクジェットヘッド2はキャリッジ100の走査に同期して印刷する画像データに応じたインクを記録媒体Sに対して吐出する。記録媒体Sをスライドレール105で所定距離移動させる。このとき、キャリッジ100の走査に同期させインクを吐出する動作を繰り返して、記録媒体Sに画像を形成する。インクジェットヘッド2からインクを吐出するとインクケーシング200内のインクの量が瞬間的に減少し、回収側インク室211内の圧力が低下する。図示しない圧力センサが回収側インク室211内の圧力が低下したことを検知すると、圧力調整部203が圧力調整動作を実行するとともに、インク供給ポンプ202を駆動して吐出したインク量相当のインクを回収側インク室211へ送液する。
また、上記インク循環装置3の動作中は、ポンプカバー206内の2つのポンプ(インク循環ポンプ201およびインク供給ポンプ202)の駆動により、ポンプ室240、241内にそれぞれ急激な圧力変動(あるいは脈動)が生じる。このとき、インク供給ポンプ202の第1圧電アクチュエータ430の駆動時には、ポンプ室240内で、第1圧電アクチュエータ430の周囲や、第1逆止弁242、第2逆止弁243の周囲などで、気泡が発生する。同様に、インク循環ポンプ201の第2圧電アクチュエータ431の駆動時には、ポンプ室241内で、第2圧電アクチュエータ431の周囲や、第3逆止弁244、第4逆止弁245の周囲などで、気泡が発生する。
本実施の形態では、インク供給ポンプ202のポンプ室240内から第2逆止弁243を経て共通インク室428に送液されるインクは、気泡トラップフィルタ800を介してインク連通路296側に流れる。同様に、インク循環ポンプ201のポンプ室241内から第3逆止弁244を経て共通インク室428に送液されるインクは、気泡トラップフィルタ800を介してインク連通路296側に流れる。このとき、ポンプ室240、241内のインク中に含まれている気泡は、気泡トラップフィルタ800を突破することができず、気泡が気泡トラップフィルタ800に捕獲される。そのため、共通インク室428側の気泡(空気)が供給側インク室210に流入するのを防ぎ、インクだけがフィルタ800を通過させることができる。したがって、供給側インク室210を経たのち、インク供給管208を通してインクジェットヘッド2に供給されるインク中に気泡(空気)が供給されることを防止することができる。
(効果)
上記構成の本実施の形態のヘッドユニット5では、ポンプユニット205のインクケーシング200の共通インク室428内に気泡トラップフィルタ800を設けている。このため、インク循環ポンプ201およびインク供給ポンプ202で発生した気泡を、共通インク室428に配備した気泡トラップフィルタ800で遮断することができる。したがって、インク循環ポンプ201およびインク供給ポンプ202で発生した気泡がインクジェットヘッド2に侵入することを防ぐことができ、安定した吐出を維持することが可能となる。
また、気泡トラップフィルタ800は、インク循環ポンプ201およびインク供給ポンプ202の排出孔に連通した共通インク室428に設けているので、気泡トラップフィルタ800の設置場所を小さくすることができる。そのため、インク循環ポンプ201およびインク供給ポンプ202にそれぞれ別の気泡トラップフィルタ800を設ける場合に比べてヘッドユニット5全体の大きさを小型化することができる。
この実施形態によれば、インクジェットヘッドの吐出安定性の低下を防止できるインクジェットヘッドのヘッドユニットおよびインクジェットプリンタを提供することができる。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェット記録装置、2…インクジェットヘッド、3…インク循環装置、5…ヘッドユニット、100…キャリッジ、201…インク循環ポンプ、202…インク供給ポンプ、205…ポンプユニット、800…気泡トラップフィルタ(フィルタ)。

Claims (4)

  1. インクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドと一体化されるとともに垂直方向上方に近接配置され、前記インクジェットヘッドにインクを供給するためのポンプと、
    前記インクジェットヘッドと前記ポンプとの間に配置されるポンプユニット内部に装着され、前記ポンプで発生した気泡を捕獲するフィルタと、
    を有するヘッドユニット。
  2. インクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドと一体化されるとともに垂直方向上方に近接配置され、前記インクジェットヘッドとの間でインクを循環するための第1のポンプを備えたインク循環装置と、
    前記インク循環装置に装着され、前記第1のポンプで発生した気泡を捕獲するフィルタと、
    を有するヘッドユニット。
  3. 前記インク循環装置は、
    インクカートリッジからインクを供給するための第2のポンプと、
    前記第1および第2のポンプの排出孔に連通した共通インク室と、
    をさらに有し、
    前記フィルタは、前記共通インク室に配置されている請求項2に記載のヘッドユニット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1のヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットを搭載するキャリッジと、
    を有するインクジェットプリンタ。
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