JP2016148632A - 冷媒配管破損検出システム - Google Patents

冷媒配管破損検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】分岐構造を採る冷媒配管において、破損箇所を特定可能とする。
【解決手段】冷媒配管破損検出システム10は、液体第1分岐配管20に設けられた第1バルブV1と、液体第2分岐配管22に設けられた第2バルブV2を備える。さらに液体主配管18から第1及び第2室内機16A,16B側に向かって音波又は電波を出力する出力手段30と、第1及び第2室内機16A,16B側から、気体主配管28に伝搬する音波又は電波を受信する受信手段32を備える。当該システム10の演算部34は、第1バルブV1開放及び第2バルブV2閉止時に受信された電波又は音波と、第1バルブV1閉止及び第2バルブV2開放時に受信された電波又は音波とに基づいて、配管の破損箇所を、液体第1分岐配管20及び気体第1分岐配管24を含む第1配管領域、液体第2分岐配管22及び気体第2分岐配管26を含む第2配管領域、ならびに液体主配管18及び気体主配管28を含む第3配管領域のいずれか一箇所に特定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒配管の破損箇所を検出するシステムに関する。
配管の一部が破損すると、当該破損箇所から配管内の液体や気体が漏洩する。漏洩する液体や気体が業務用空調設備の冷媒である場合、温暖化防止の観点から、破損箇所を速やかに特定することが法令で求められている(いわゆる改正フロン法)。
一般的に、ビル等に設置される業務用空調設備の配管は露出を避けるために壁や天井によって隠されており、目視での破損箇所の特定が困難となっている。このような配管において、音波を用いて破損箇所を特定する技術が知られている。
例えば特許文献1では、音波を発生させる信号発生手段と、音波を受信する音波受信手段とが配管内に配置される。信号発生手段によって発生された音波が配管の破損位置で反射する。この反射波の伝搬時間と音速に基づいて、基準位置(音波受信手段の位置)から破損位置までの距離を求める。
特開2004−61361号公報
ところで、冷媒配管が分岐構造を採る場合、基準位置から所定距離にあるポイントは複数生じる場合があり、破損箇所の特定が困難となる。そこで、本発明は、分岐構造を採る冷媒配管において、破損箇所を特定することの可能な、冷媒配管破損検出システムを提供することを目的とする。
本発明は、冷媒配管破損検出システムに関する。当該システムは、室外機に接続された液体主配管及び気体主配管と、前記液体主配管から分岐され、第1室内機に接続される液体第1分岐配管と、前記液体主配管から分岐され、第2室内機に接続される液体第2分岐配管と、前記第1室内機から前記気体主配管に接続される気体第1分岐配管と、前記第2室内機から前記気体主配管に接続される気体第2分岐配管と、前記液体第1分岐配管及び気体第1分岐配管の少なくとも一方に設けられた第1バルブと、前記液体第2分岐配管及び気体第2分岐配管の少なくとも一方に設けられた第2バルブと、前記液体主配管及び気体主配管の一方から、前記第1及び第2室内機側に向かって音波又は電波を出力する出力手段と、前記第1及び第2室内機側から、前記液体主配管及び気体主配管の他方に伝搬する前記音波又は電波を受信する受信手段と、前記受信された電波又は音波に基づいて配管の破損箇所を特定する演算部と、を備える。前記演算部は、前記第1バルブ開放及び第2バルブ閉止時の前記受信された電波又は音波と、前記第1バルブ閉止及び第2バルブ開放時の前記受信された電波又は音波とに基づいて、前記配管の破損箇所を、前記液体第1分岐配管及び気体第1分岐配管を含む第1配管領域、前記液体第2分岐配管及び気体第2分岐配管を含む第2配管領域、ならびに前記液体主配管及び気体主配管を含む第3配管領域のいずれか一箇所に特定する。
また、上記発明において、前記演算部は、前記出力手段から前記受信手段までの経路長及び音速に基づいて、前記受信手段に受信された音波から反射波成分を除去することが好適である。
また、上記発明において、前記液体主配管、気体主配管、液体第1及び第2分岐配管、ならびに気体第1及び第2分岐配管の冷媒が回収された真空状態で、前記出力手段から電波を出力させることが好適である。
また、上記発明において、前記液体主配管及び気体主配管には、冷媒充填用のジョイントバルブが設けられ、前記ジョイントバルブを介して前記音波又は電波の出力及び受信が行われることが好適である。
本発明によれば、分岐構造を採る冷媒配管において、破損箇所を特定することが可能となる。
本実施形態に係る冷媒配管破損検出システムの概要を説明する模式図である。 ジョイントバルブ周辺の断面図である。 本実施形態に係る配管破損検出工程(V1開、V2閉)を説明する図である。 本実施形態に係る配管破損検出工程(V1閉、V2開)を説明する図である。 本実施形態に係る配管破損検出工程(破損エリアの絞込み)を説明する図である。
<全体構成>
図1に、本実施形態に係る冷媒配管破損検出システム10の概要が例示されている。冷媒配管破損検出システム10は、例えば、ビル等に設置された空調設備12の配管中の破損箇所を特定するために使用される。
なお、本実施形態では、便宜上、室内機16A,16Bの冷房機能を使用する際の冷媒の流れを基準に冷媒の流れを説明する。すなわち、液体主配管18側を上流側とし、気体主配管28側を下流側とする。
空調設備12は室外機14と、複数の室内機16A,16Bが設けられている。なお、図1に示す例では、説明を簡単にするために室内機を2台のみ示しているが、この形態に限らない。つまり、室内機は空調設備の規模に応じた台数設置される。
室外機14と室内機16A,16Bとの間には配管が接続される。配管は、液体状態の冷媒が流れる液配管と、気体状態の冷媒が流れる気体配管が含まれる。液配管から供給された冷媒は室内機16A,16Bにて熱交換されて気体となって気体配管に排出される。気体配管から供給された冷媒は室外機14にて熱交換されて液体に戻り、再び液配管に送られる。
液配管及び気体配管はそれぞれ分岐構造となっており、主配管から各室内機への分岐配管に別れる構造となっている。具体的には、室外機14に接続された液体主配管18は、液体第1分岐配管20及び液体第2分岐配管22に分岐される。液体第1分岐配管20は室内機16Aに接続され、液体第2分岐配管22は室内機16Bに接続される。
さらに室内機16Aからは気体第1分岐配管24が接続され、室内機16Bからは気体第2分岐配管26が接続される。気体第1分岐配管24及び気体第2分岐配管26は気体主配管28に合流する。気体主配管28は室外機14に接続される。
このような分岐構造を備えた循環配管に対する破損箇所の特定に当たり、本実施形態では音波または電波を用いる。液体主配管18に設けられた出力手段30が音波または電波を室内機16A,16B側に出力すると、音波または電波は、液体主配管18→液体第1分岐配管20または液体第2分岐配管22→室内機16Aまたは室内機16B→気体第1分岐配管24または気体第2分岐配管26→気体主配管28とのルートを辿って伝搬する。気体主配管28に伝搬した音波または電波は、受信手段32に受信される。
本実施形態では、バルブV1及びバルブV2を用いて、音波または電波の伝搬経路を、室内機16Aを経由する分岐ルートAと、室内機16Bを経由する分岐ルートBの一方に絞っている。具体的には、バルブV1及びバルブV2の一方を閉止させ、他方を開放させる。バルブが閉止された分岐ルートは、例えば伝声管が途中で遮られると声が伝達されないのと同様に、音波または電波が伝搬しなくなる。
分岐ルートAに音波または電波を伝搬させたときに、受信波が破損箇所を示す特性を表したときには、当該分岐ルートAに破損箇所が含まれると推定できる。また、分岐ルートBに音波または電波を伝搬させたときに、受信波が破損箇所を示す特性を表したときには、当該分岐ルートBに破損箇所が含まれると推定できる。さらに、分岐ルートAに音波または電波を伝搬させたときと、分岐ルートBに音波または電波を伝搬させたときの両者において、受信波が破損箇所を示す特性を表したときには、分岐ルートA及び分岐ルートBで共通する経路に破損箇所が含まれると推定できる。これらの推定に基づいて、演算部34は、選択された分岐ルートとそのときの受信波の特性に応じて、配管内の破損箇所を特定する。
<各構成の詳細>
冷媒配管破損検出システム10は、室外機14、室内機16A,16Bを備える。さらに、当該システムは、室外機14と室内機16A,16Bとを繋ぐ循環配管として、液体主配管18、液体第1分岐配管20、液体第2分岐配管22、気体第1分岐配管24、気体第2分岐配管26、及び気体主配管28を備える。液体主配管18及び気体主配管28には、ともにジョイントバルブ38が設けられる。さらに冷媒配管破損検出システム10は、出力手段30、受信手段32、第1バルブV1及び第2バルブV2を備える。加えて冷媒配管破損検出システム10は、制御部36を備える。
室内機16A,16Bは、いずれも室内に設置され、冷媒と室内空気との熱交換を行うことで室内の温度調整を行う。室内機の台数は設置されるフロアの規模等に応じて定められる。
室外機14は、室外に設置され、室内機16A,16Bによって熱交換された冷媒に対して外気との熱交換を行う。また、冷媒を圧縮するコンプレッサや冷媒を減圧させるキャピラリチューブを備えていてもよい。
液体主配管18及び気体主配管28はともに室外機14に接続される。液体主配管18には液体状態の冷媒が供給され、気体主配管28には気体状態の冷媒が供給される。液体主配管18及び気体主配管28は、ともに、フレアナットやジョイント等の接続手段39によって室外機14に接続される。
液体第1分岐配管20は液体主配管18から分岐され、室内機16Aに接続される。また、液体第2分岐配管22は液体主配管18から分岐され、室内機16Bに接続される。
具体的には、液体主配管18の下流端(室外機14に接続されていない方の端部)に分岐管40が接続され、この分岐管40に液体第1分岐配管20及び液体第2分岐配管22の上流端が接続される。また、液体第1分岐配管20及び液体第2分岐配管22の下流端は、ともに接続手段39によって室内機16A,16Bにそれぞれ接続される。
気体第1分岐配管24及び気体第2分岐配管26は、それぞれ、室内機16A及び室内機16Bから気体主配管28に接続される。気体第1分岐配管24及び気体第2分岐配管26の上流端は、ともに接続手段39によって室内機16A,16Bにそれぞれ接続される。気体第1分岐配管24及び気体第2分岐配管26の下流端は分岐管40に接続され、当該分岐管40に気体主配管28の上流端が接続される。
本実施形態に係る空調設備12は例えば業務用のものであり、上述した配管の大部分はビルの壁や天井に隠される。したがって部屋から配管を視認することは困難であり、当然のことながらその配管の破損箇所を目視で検出することは容易ではない。そこで、本実施形態では、後段で詳細に説明するように、音波又は電波を用いて、遠隔的に破損箇所の検出を行っている。
第1バルブV1は、液体第1分岐配管20及び気体第1分岐配管24の少なくとも一方に設けられる。図1に示す例では、液体第1分岐配管20に第1バルブV1が設けられている。第2バルブV2は、液体第2分岐配管22及び気体第2分岐配管26の少なくとも一方に設けられる。図1に示す例では、液体第2分岐配管22に第2バルブV2が設けられる。
第1バルブV1及び第2バルブV2は、それぞれ、室内機16A及び16Bへの冷媒供給量(流量)を制御するために設けられている。加えて本実施形態では、後述するように、第1バルブV1及び第2バルブV2を、出力手段30から出力される音波又は電波の遮断手段としても使用している。第1バルブV1及び第2バルブV2は、例えば電磁弁から構成される。
ジョイントバルブ38は、液体主配管18及び気体主配管28に接続され、冷媒の充填ポートや冷媒の回収ポートとして使用される。ジョイントバルブ38は、チェックジョイントとも呼ばれ、細管とその端部に設けられたバルブ手段とを備えている。ジョイントバルブ38は、例えばロウ付け等によって液体主配管18及び気体主配管28に組み付けられる。組み付けによりジョイントバルブ38の細管は液体主配管18及び気体主配管28に連通する。
また、本実施形態では、追加的な機能として、ジョイントバルブ38を、出力手段30による音波又は電波の入力ポートと、出力された音波又は電波を受信手段32により受信する受信ポートとしても利用している。
出力手段30は、液体主配管18及び気体主配管28の一方から室内機16A,16B側に向かって音波又は電波を出力する。図1に示す例では、出力手段30は、液体主配管18に設けられる。出力手段30は、例えば所定の音波を出力するスピーカから構成される。または、出力手段30は、所定の電波を出力するアンテナから構成される。
液体主配管18及び気体主配管28は、室外機14側にも室内機16A,16B側にも連通している。出力手段30から出力された音波または電波が室外機14を経由して受信手段32に到達するようになると、配管の破損検出が困難となる。そこで、本実施形態では、出力手段30の音波又は電波に指向性を持たせ、室内機16A,16B側に音波または電波を出力するような構成を採っている。
例えば、出力手段30がアンテナから構成される場合、当該アンテナは指向性を持つホーンアンテナから構成される。また、出力手段30がスピーカから構成される場合、当該スピーカの出力面を室内機16A,16B側に向ける。
出力手段30は、ジョイントバルブ38から液体主配管18または気体主配管28内に挿入される。または、ジョイントバルブ38の内径よりも出力手段30の直径が大きい場合には、図2に示すように、導波管42を液体主配管18または気体主配管28内に挿入するとともに、その挿入端を室内機16A,16B側に向け、当該導波管42を介して、出力手段30から音波又は電波を出力するようにしてもよい。導波管42は、例えば可撓性導波管を用いてよい。
図1に戻り、受信手段32は、室内機16A,16B側から、液体主配管18及び気体主配管28の他方(出力手段30の設けられていない方)に伝搬する音波又は電波を受信する。図1に示す例では、受信手段32は、気体主配管28に設けられる。
受信手段32は、例えば、音波を受信するマイクロホンや電波を受信するアンテナから構成される。出力手段30と同様に、受信手段32は、室内機16A,16B側の音波又は電波を受信し、室外機14側からの音波または電波を拾わないように、受信特性に指向性を持たせている。例えば受信手段32は、指向性マイクロホンやホーンアンテナから構成される。
受信手段32は、ジョイントバルブ38から液体主配管18または気体主配管28に挿入される。または、ジョイントバルブ38の内径よりも受信手段32の直径が大きい場合には、出力手段30と同様に、導波管42を液体主配管18または気体主配管28内に挿入するとともに、その挿入端を室内機16A,16B側に向け、当該導波管42を介して、受信手段32に音波又は電波を受信させるようにしてもよい。
制御部36は、コンピュータから構成されてよく、図示しないCPU、記憶部、機器・センサインターフェースが内部バスを介して互いに接続されている。制御部36の記憶部には、後述する破損検出を実行するためのプログラムや、正常時の配管の音波プロファイルや電波プロファイルが記憶されている。
制御部36は、第1バルブV1、第2バルブV2の開度制御を行う。また、制御部36は、出力手段30に対して出力制御を行う。さらに、制御部36は、受信手段32が受信した信号を取得する。
制御部36は演算部34を備える。演算部34は、コンピュータのCPUやメモリ等のリソースが割り当てられることで構成される。演算部34は、受信手段32が受信した音波又は電波に基づいて、配管の破損箇所を特定する。
<破損検出>
本実施形態に係る配管の破損箇所検出フローについて説明する。なお、本実施形態に係る破損検出では、出力手段30による音波又は電波の伝搬経路に、室内機16A,16Bが含まれる。このことから、伝搬経路に対して破損判定がなされた場合、室内機16A,16B内の配管が破損していることも考えられる。
しかしながら、一般的に室内機には漏洩検知機能が設けられており、本実施形態に係る配管破損検出方法に拠らなくても破損判定を行うことができる。このことから、以下の説明では、室内機16A,16B内の配管に対しては、上記漏洩検知機能によって既に正常判定がなされているものとする。
制御部36は、第1バルブV1を開放状態(開度100%)にするとともに第2バルブV2を閉止状態(開度0%)にする。次に制御部36は、出力手段30から音波又は電波を出力させる。
出力手段30の出力媒体は、配管内の状況に応じて選択される。例えば配管内に冷媒が充填されている場合は、電波の減衰率を考慮して、出力媒体として音波が選択される。また、配管内から冷媒が回収されて(引き抜かれて)真空状態となったときには、音波の伝達媒体が配管内に無いことから、出力媒体として電波が選択される。
第1バルブV1が開放され、第2バルブV2が閉止された状態で音波または電波を出力すると、この音波又は電波は、図3に示すように、液体主配管18→液体第1分岐配管20→室内機16A→気体第1分岐配管24→気体主配管28とのルートを通って受信手段32に受信される。つまり室内機16Aを経由する分岐ルートAを音波又は電波が通る。
また、音波又は電波は、液体主配管18から分岐管40を経由して液体第2分岐配管22にも伝搬されるが、第2バルブV2によって遮断されてその先には伝搬しない。したがって、受信手段32が受信する音波又は電波は、図3のハッチングで示された経路を伝搬する音波又は電波となる。
演算部34では、上記により受信した音波または電波の波形等に基づいて、図3のハッチングに示された経路に破損が含まれるか否かを判定する。具体的には、破損が生じていない正常時(例えば配管敷設時)に第1バルブV1を開放させ、第2バルブV2を閉止させて出力手段30から音波又は電波を出力させた際に、受信手段32が受信した受信波を基準波として、予め制御部36の記憶部に記憶させる。演算部34は、基準波と破損検出時に受信手段32が受信した受信波(検出時受信波)とを比較して、図3のハッチング経路における破損有無を判定する。
配管に破損が生じている場合、当該破損箇所から音波又は電波が漏れることから、検出時受信波の振幅は相対的に減衰するものと考えられる。このことから、基準波と検出時受信波との振幅比較に基づいて、破損有無の判定を行ってもよい。具体的には、基準波の最大振幅値に対する検出時受信波の最大振幅値の乖離度が所定の閾値を超過した場合に、図3のハッチング経路に破損が生じていると判定するようにしてよい。
また、出力手段30による出力媒体が音波である場合には、配管内の温度や冷媒量に応じて減衰率が変化する。そこで、上記演算に当たり、基準波取得時の配管内の温度及び冷媒量と、検出時の配管内の温度及び冷媒量とを反映させた補正係数を検出時受信波の振幅値に掛けるようにしてもよい。
また、乖離度の判断基準として、上記では振幅値を用いたが、これに代えて、またはこれに加えて、位相の乖離度に基づいて破損有無を判定するようにしてもよい。
なお、液体主配管18から液体第2分岐配管22に分岐された音波が、閉止状態の第2バルブV2で反射して、液体第1分岐配管20→室内機16A→気体第1分岐配管24→気体主配管28を経由して受信手段32に受信されるおそれがある。
このような反射波を除外するために、演算部34は、出力手段30から受信手段32までの経路長及び音速に基づいて、受信手段32に受信された音波から第2バルブV2からの反射波成分を除去するようにしてもよい。
具体的には、出力手段30→液体主配管18→液体第1分岐配管20→室内機16A→気体第1分岐配管24→気体主配管28→受信手段32に至る経路長と音速とに基づいて、上記経路を経由したときの出力手段30の出力時点から受信手段32に至るまでの時間(到着時間)を算出する。さらに到着時間に所定のマージンを加えた時間帯の受信波を抽出して破損有無を判定する。
次に、制御部36は、第1バルブV1を閉止状態(開度0%)にするとともに第2バルブV2を開放状態(開度100%)にする。さらに制御部36は、出力手段30から音波又は電波を出力させる。
このとき、室内機16Aを経由する分岐ルートAは、第1バルブV1により遮断され、受信手段32には、図4のハッチングで示された経路(分岐ルートBを経由する経路)を通過した音波又は電波が伝搬される。
演算部34では、上述と同様にして、検出時受信波の波形等に基づいて、図4のハッチングに示された経路に破損が含まれるか否かを判定する。
具体的には、破損が生じていない正常時(例えば配管敷設時)に第1バルブV1を閉止させ第2バルブV2を開放させて出力手段30から音波又は電波を出力させた際に、受信手段32が受信した受信波を基準波として、予め制御部36の記憶部に記憶させる。さらに演算部34は、基準波と検出時受信波とを比較して、図4のハッチング経路における破損有無を判定する。
また、上述と同様にして、破損有無の判定に当たり、検出時受信波から第1バルブV1からの反射波成分を除去したり、配管内の温度及び冷媒量とを反映させた補正係数を検出時受信波の振幅値に掛けるようにしてもよい。
次に、演算部34は、図3(V1開、V2閉)における破損判定と、図4(V1閉、V2開)における破損判定を基にして、破損箇所の絞込みを行う。
まず、<V1開、V2閉>における判定が正常判定(破損なし)であり、<V1閉、V2開>における判定も正常判定である場合、演算部34は、液体主配管18、液体第1及び第2分岐配管20,22、気体第1及び第2分岐配管24,26、ならびに気体主配管28のいずれにも破損が生じていないと判定する。
次に、図5に示すように、<V1開、V2閉>における判定が異常判定(破損判定)であり、<V1閉、V2開>における判定が正常判定である場合、演算部34は、図3におけるハッチング経路のうち、図4におけるハッチング経路と重複しない、液体第1分岐配管20及び気体第1分岐配管24を含む第1配管領域(図5のクロスハッチングで示すエリア)を破損箇所と特定する。
次に、<V1開、V2閉>における判定が正常判定であり、<V1閉、V2開>における判定が異常判定である場合、演算部34は、図4におけるハッチング経路のうち、図3におけるハッチング経路と重複しない、液体第2分岐配管22及び気体第2分岐配管26を含む第2配管領域(図5の2重斜線ハッチングで示すエリア)を破損箇所と特定する。
さらに、<V1開、V2閉>における判定が異常判定であり、<V1閉、V2開>における判定も異常判定である場合、演算部34は、図3及び図4の両ハッチング経路で重複する、液体主配管18及び気体主配管28を含む第3配管領域(図5の斜線ハッチングで示すエリア)を破損箇所と特定する。
このように、本実施形態では、複数のバルブの開閉制御を行いつつ配管内に音波又は電波を伝搬させることで、配管経路を複数の領域に分割して破損箇所を特定する。
なお、上述した実施形態ではバルブ及び分岐は2つのみであったが、本発明は、それ以上の分岐及びバルブについても適用可能である。要するに複数の分岐のうち、液体主配管18と気体主配管28とを繋ぐ分岐経路を一本のみとするようにバルブの開閉制御を行って、音波又は電波の受信特性を求めればよい。さらにこの一本の分岐経路を種々変更させることで、全配管経路における破損箇所を特定することが可能となる。
10 冷媒配管破損検出システム、12 空調設備、14 室外機、16A,16B 室内機、18 液体主配管、20 液体第1分岐配管、22 液体第2分岐配管、24 気体第1分岐配管、26 気体第2分岐配管、28 気体主配管、30 出力手段、32 受信手段、34 演算部、36 制御部、38 ジョイントバルブ、V1 第1バルブ、V2 第2バルブ。

Claims (4)

  1. 室外機に接続された液体主配管及び気体主配管と、
    前記液体主配管から分岐され、第1室内機に接続される液体第1分岐配管と、
    前記液体主配管から分岐され、第2室内機に接続される液体第2分岐配管と、
    前記第1室内機から前記気体主配管に接続される気体第1分岐配管と、
    前記第2室内機から前記気体主配管に接続される気体第2分岐配管と、
    前記液体第1分岐配管及び気体第1分岐配管の少なくとも一方に設けられた第1バルブと、
    前記液体第2分岐配管及び気体第2分岐配管の少なくとも一方に設けられた第2バルブと、
    前記液体主配管及び気体主配管の一方から、前記第1及び第2室内機側に向かって音波又は電波を出力する出力手段と、
    前記第1及び第2室内機側から、前記液体主配管及び気体主配管の他方に伝搬する前記音波又は電波を受信する受信手段と、
    前記受信された電波又は音波に基づいて配管の破損箇所を特定する演算部と、
    を備え、
    前記演算部は、前記第1バルブ開放及び第2バルブ閉止時の前記受信された電波又は音波と、前記第1バルブ閉止及び第2バルブ開放時の前記受信された電波又は音波とに基づいて、前記配管の破損箇所を、前記液体第1分岐配管及び気体第1分岐配管を含む第1配管領域、前記液体第2分岐配管及び気体第2分岐配管を含む第2配管領域、ならびに前記液体主配管及び気体主配管を含む第3配管領域のいずれか一箇所に特定することを特徴とする、冷媒配管破損検出システム。
  2. 請求項1に記載の冷媒配管破損検出システムであって、
    前記演算部は、前記出力手段から前記受信手段までの経路長及び音速に基づいて、前記受信手段に受信された音波から反射波成分を除去することを特徴とする、冷媒配管破損検出システム。
  3. 請求項1に記載の冷媒配管破損検出システムであって、
    前記液体主配管、気体主配管、液体第1及び第2分岐配管、ならびに気体第1及び第2分岐配管の冷媒が回収された真空状態で、前記出力手段から電波を出力させることを特徴とする、冷媒配管破損検出システム。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の冷媒配管破損検出システムであって、
    前記液体主配管及び気体主配管には、冷媒充填用のジョイントバルブが設けられ、
    前記ジョイントバルブを介して前記音波又は電波の出力及び受信が行われることを特徴とする、冷媒配管破損検出システム。


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