JP2016142665A - 核医学画像中の腫瘍領域を抽出する技術 - Google Patents

核医学画像中の腫瘍領域を抽出する技術 Download PDF

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Abstract

【課題】核医学画像データの画像解析において、操作者の技量等による抽出結果のばらつきを低減する、腫瘍領域抽出プログラムを提供する。
【解決手段】核医学画像データに含まれる画素群から骨に相当する領域の画素群を取得し、前記取得した画素群のうち少なくとも一部の画素値に基づいて標準偏差を求め、前記標準偏差に基づいて骨腫瘍画素群を抽出する。
【選択図】図5

Description

本願で開示される発明は、一般に、核医学画像を解析する技術に関し、より具体的には、核医学画像中の腫瘍領域を抽出する技術に関する。
SPECT製剤の99mTc-HMDPやPET製剤の18F-NaFは、骨無機質の基本組成であるハイドロキシアパタイト結晶へ、主に化学的に吸着すると考えられており、骨代謝が亢進した造骨部分により多く吸着することから、悪性腫瘍の骨転移や骨折等の炎症部位を高集積として描出することが可能である。
SPECT製剤の99mTc-HMDPは、静脈内投与後速やかに全身の骨組織に分布し、投与後1-2時間程度で高画質の骨シンチグラムが得られる。
PET製剤の18F-NaFは、投与後30分以降で安定した骨シンチグラムが得られるとの報告がある。また、PETは体内の減弱や散乱を正確に補正できるため、高い定量性を有する画像を得ることが可能である。
骨シンチグラムは、定性的(視覚的)に異常病変を検出することが可能であるが、排泄経路である腎臓や膀胱にも集積し、解析の妨げとなる場合がある。
かかる課題を解決すべく、本願発明者は、核医学画像データの解析技術に関する次のような発明を開示する。この発明は、
・ 当該核医学画像データとの位置合わせ済みのCT画像データから骨領域を抽出することと;
・ 前記核医学画像データのうち、前記抽出した骨領域に重なる領域のデータについては表示することと;
・ 前記核医学画像データのうち、前記抽出した骨領域に重ならない領域のデータについては表示しないことと;
を特徴とする。
例えば骨シンチグラムの解析において、従来から用いられてきた、所定の閾値以上の領域を病変として抽出する手法を用いる場合、生理的集積である腎臓、膀胱といった臓器まで高集積部位として表示・抽出されてしまう。これに対して上記の発明によれば、核医学画像データのうち、骨領域に重ならない領域のデータについては表示されないため、正常な生理的理由による集積の影響を除外して、核医学画像データの観察及び解析を行うことが可能になる。
なお、本願明細書及び特許請求の範囲において、「核医学画像データ」との用語は、2次元の核医学画像データも3次元の核医学画像データも含む概念である。上記の発明は、2次元の核医学画像データにも3次元の核医学画像データにも適用可能である。
骨シンチグラムにおいて腫瘍の観察を行う場合、核医学画像データの中から腫瘍に相当する領域を抽出する必要が生じる場合がある。これを行う従来技術には、核医学画像データをディスプレイに表示させ、腫瘍の輪郭をマウス等でなぞることによって腫瘍の抽出を行う方法と、適当な画素閾値を設定し、その閾値以上の画素値を有する領域を腫瘍と決定する方法とが存在する。
しかし前者の場合、操作者の技量や好みにより抽出される腫瘍の大きさにばらつきが生じる。また後者の場合、投与量や生理的集積の有無などの患者条件、撮像条件、撮像装置により最適な閾値が異ならざるを得ない。結果として、これら2つの手法では、抽出される腫瘍の大きさにばらつきが生じる可能性がある。
かかる課題を解決すべく、本願発明者は、核医学画像データから腫瘍を自動抽出する技術に関する次のような発明を開示する。この発明は、
・ 核医学画像データに含まれる画素群から、骨に相当する領域の画素群を取得することと;
・ 前記取得した画素群のうち少なくとも一部の画素値に基づいて標準偏差を求めることと;
・ 前記標準偏差に基づいて、骨腫瘍画素群を抽出することと;
を特徴とする。
上記の発明によれば、骨腫瘍画素群を統計的に抽出するため、操作者による抽出結果のばらつきが抑えられ、客観的に腫瘍抽出を行うことが可能になる。
上記の発明も、2次元の核医学画像データにも3次元の核医学画像データにも適用可能である。
3次元の骨シンチグラムにおいて腫瘍の観察を行う場合、腫瘍の輪郭を3次元的に抽出する必要が生じる場合がある。これを行う従来技術には、核医学画像データをディスプレイに表示させ、腫瘍の輪郭をマウス等でなぞることによって輪郭抽出を行う方法と、腫瘍を含む範囲を予め指定した上で、適当な画素閾値を設定し、画素値がその閾値を超える境界を腫瘍輪郭とする方法とが存在する。
しかし前者の場合、操作者の技量や好みにより抽出される腫瘍形状にばらつきが生じる。また、手動で3次元的に輪郭抽出を行うことは、煩雑な作業であり操作者にとって手間になり、また操作者によっても形状にばらつきが生じる。後者の場合、設定された閾値の値により、検出される腫瘍輪郭が変動してしまうことがある
かかる課題を解決すべく、本願発明者は、3次元の核医学画像データから腫瘍の輪郭を自動抽出する技術に関する、次のような発明を開示する。この発明は、
・ 前記核医学画像データにおいて、腫瘍を含む領域内に基準点を設定することと;
・ 前記基準点から3次元放射状に画素を走査し、各走査方向において画素値プロファイルを作成することと;
・ 前記画素値プロファイル又は前記画素値プロファイルにスムージング処理を適用したものに対して、勾配強度プロファイルを作成することと;
・ 前記画素値プロファイル又は前記画素値プロファイルにスムージング処理を適用したものに対して、輪郭判定範囲を設定することと;
・ 前記輪郭判定範囲の中で、対応する前記勾配強度プロファイル又は前記勾配強度プロファイルにスムージング処理を適用したものにおいて、最大の尖度を有する頂点に基づいて、当該画素値プロファイルにおける腫瘍輪郭点を決定することと;
を特徴とする。
上記の発明によれば、腫瘍の輪郭を自動的に抽出するため、操作者による抽出結果のばらつきが抑えられ、客観的に腫瘍輪郭抽出を行うことが可能になる。また、自動で輪郭抽出を行うため、操作者の労力が著しく軽減される。
本願発明は、一般的に、上記の特徴の少なくともいずれかを遂行する手段を有するシステム、処理手段に実行されることにより上記の特徴の少なくともいずれかをシステムに遂行させるプログラム、上記の特徴の少なくともいずれかを遂行する方法等として具現化されることができる。
本発明の好適な実施形態の一例は、核医学画像データを解析するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、システムの処理手段に実行されることにより、前記システムに、
前記核医学画像データに含まれる画素群から、骨に相当する領域の画素群を取得することと;
前記取得した画素群のうち少なくとも一部の画素値に基づいて標準偏差を求めることと;
前記標準偏差に基づいて、骨腫瘍画素群を抽出することと;
を遂行させるように構成されるプログラム命令群を備える、コンピュータプログラムである。
本発明の好適な実施形態の別の一例は、処理手段と、上記コンピュータプログラムを格納する記憶手段とを有する、システムである。
本発明の好適な実施形態の別の一例は、システムの処理手段がプログラム命令を実行することにより、前記システムが遂行する、核医学画像データを解析する方法であって:
前記核医学画像データに含まれる画素群から、骨に相当する領域の画素群を取得することと;
前記取得した画素群のうち少なくとも一部の画素値に基づいて標準偏差を求めることと;
前記標準偏差に基づいて、骨腫瘍画素群を抽出することと;を含む、方法である。
本発明の好適な具現化形態のいくつかを、特許請求の範囲に含まれる請求項に特定している。しかしこれらの請求項に特定される構成が、本明細書及び図面に開示される新規な技術思想の全てを含むとは限らない。出願人は、現在の請求項に記載されているか否かに関わらず、本明細書及び図面に開示される新規な技術思想の全てについて、特許を受ける権利を有することを主張するものであることを記しておく。
本明細書で開示される様々な処理を実行しうるハードウェアの例である、システム100の主な構成を説明するための図である。 核医学画像データ130から骨領域を抽出する新規な処理200を説明するためのフローチャートである。 ステップ210において、閾値による抽出のみで残った画素により作成した骨の画像の例を紹介する図である。 図3Aの画像にクロージング処理を加えて得られた画像の例を紹介する図である。 ステップ214による表示の例を説明するための図である。 ステップ214による表示の例を説明するための図である。 核医学画像データから腫瘍を自動抽出する新規な処理500を説明するためのフローチャートである。 ステップ518で抽出された骨腫瘍画素群の表示の例である。 核医学画像データから腫瘍の輪郭を自動抽出する新規な処理700を説明するためのフローチャートである。 ステップ720で行われうる処理の一例を示す。 ステップ708で行われる表示の例を示す。 ステップ710で設定された基準点の例を示す。 ステップ712で為される走査の様子を説明するための図である。 ステップ712で作成される、画素プロファイルの一例である。 ステップ714で為されるスムージングの一例を示す図である。 ステップ716で作成される勾配強度プロファイルの一例である。 ステップ720で行われる、腫瘍輪郭点の判定を行う範囲を決定する処理の一例を説明するための図である。 ステップ722で行われる、腫瘍輪郭点の決定処理の一例を説明するための図である。 ステップ722で行われる、腫瘍輪郭点の決定処理の一例を説明するための図である。 ステップ724で行われる、抽出した輪郭点の表示の一例を説明するための図である。 図2のフローチャートを用いて紹介した処理200の応用例1200を説明するためのフローチャートである。 処理1200の効果の例を説明するための図である。
好適な実施形態の説明
図1は、本明細書で開示される様々な処理を実行しうるハードウェアの例である、システム100の主な構成を説明するための図である。図1に描かれるように、システム100は、ハードウェア的には一般的なコンピュータと同様であり、CPU102,主記憶装置104,大容量記憶装置106,ディスプレイ・インターフェース107,周辺機器インタフェース108,ネットワーク・インターフェース109などを備えることができる。一般的なコンピュータと同様に、主記憶装置104としては高速なRAM(ランダムアクセスメモリ)を使用することができ、大容量記憶装置106としては、安価で大容量のハードディスクやSSDなどを用いることができる。システム100には、情報表示のためのディスプレイを接続することができ、これはディスプレイ・インターフェース107を介して接続される。またシステム100には、キーボードやマウス、タッチパネルのようなユーザインタフェースを接続することができ、これは周辺機器インタフェース108を介して接続される。ネットワーク・インターフェース109は、ネットワークを介して他のコンピュータやインターネットに接続するために用いられることができる。
大容量記憶装置106には、オペレーティングシステム(OS)110や、本明細書で開示される特徴的な処理を提供するための、核医学画像解析プログラム120などが格納されていることができる。システム100の最も基本的な機能は、OS110がCPU102に実行されることにより提供される。また、本明細書で開示される特徴的な処理は、核医学画像解析プログラム120に含まれるプログラム命令群の少なくとも一部がCPU102に実行されることにより提供される。本明細書で開示される特徴的な処理は、大きく3つの種類に分けることができ、その一つは生理的集積部位の除去処理、もう一つは腫瘍領域の自動抽出処理、最後の一つは腫瘍輪郭の自動抽出処理である。核医学画像解析プログラム120は、これら3種類の処理のそれぞれを遂行するために、プログラム命令群またはプログラムモジュール122,124,126を備えていてもよい。実施形態によっては、これらのプログラム命令群又はプログラムモジュールは、それぞれ、他のプログラム命令群又はプログラムモジュールから独立して格納されたりコピーされたり、ダウンロードされたり販売されたりしてもよい。実施形態によっては、これらのプログラム命令群又はプログラムモジュールは、互いに分離不能に渾然一体となって、単一の核医学画像解析プログラム120を形成していてもよい。よく知られているように、プログラムの実装形態には様々なものがあり、それらの形態は全て、本願で開示される発明の範囲に含まれるものである。
大容量記憶装置106にはさらに、核医学画像解析プログラム120による解析の対象となる核医学画像データ130や、核医学画像データ130に対応するCT画像データ132、その他のデータ134,136,138なども格納されていることができる。
システム100は、図1に描かれた要素の他にも、電源や冷却装置など通常のコンピュータシステムが備える装置と同様の構成を備えることができる。コンピュータシステムの実装形態には、記憶装置の分散・冗長化や仮想化、複数CPUの利用、CPU仮想化、DSPなど特定処理に特化したプロセッサの使用、特定の処理をハードウェア化してCPUに組み合わせることなど、様々な技術を利用した様々な形態のものが知られている。本願で開示される発明は、どのような形態のコンピュータシステム上に搭載されてもよく、コンピュータシステムの形態によってその範囲が限定されることはない。本明細書に開示される技術思想は、一般的に、(1)処理手段に実行されることにより、当該処理手段を備える装置またはシステムに、本明細書で説明される各種の処理を遂行させるように構成される命令を備えるプログラム、(2)当該処理手段が当該プログラムを実行することにより実現される装置またはシステムの動作方法、(3)当該プログラム及び当該プログラムを実行するように構成される処理手段を備える装置またはシステムなどとして具現化されることができる。前述のように、ソフトウェア処理の一部はハードウェア化される場合もある。
また、システム100の製造販売時や起動時には、データ130〜138は、大容量記憶装置106の中に記憶されていない場合が多いことに注意されたい。これらのデータは、例えば周辺機器インタフェース108やネットワーク・インターフェース109を介して外部の装置からシステム100に転送されるデータであってもよい。実施形態によっては、データ134〜138は、プログラム120や他のプログラムがCPU102に実行されることを通じて形成されたものであってもよい。また、プログラム120やOS110の実装形態によっては、データ134〜138は大容量記憶装置106に格納されず、主記憶装置104にしか格納されない場合もある。本願で開示される発明の範囲は、データ130〜138の存在の有無によって限定されるものではないことを、念のために記しておく。
次に、本明細書で開示される実施例において処理の対象となる核医学画像データ130について説明しておく。核医学画像データ130は、例えば、腫瘍の骨転移検査等の目的で施行されるSPECT検査によって得られる2次元画像データまたは3次元画像データであることができる。より具体的には、例えば、放射性医薬品として99mTc-HMDPを被験者に静脈内投与し、体内から放射される放射線をSPECT装置により検出して、その放射線カウント値に基づいて形成した2次元画像データや3次元画像データであることができる。通常、これらの画像を構成する画素の各画素値は放射能カウント値に対応する値を有しており、すなわち各画素値は放射能の強度を表している。
なお、本明細書で開示される実施例が解析可能なデータはSPECT画像データのみに限られないことを念のために述べておく。実施例が解析可能なデータには様々なものがあり、例えば、18F-NaFを放射性医薬品として用いたPET画像データも解析可能である。
CT画像データ132は、核医学画像データ130を作成した被験者と同一人物について、X線CTを使って撮影した3次元画像データであることができる。現在は、SPECTとCTを一体化した装置が開発されており、SPECT検査の施行に併せてCT画像を撮影することが可能になっている。画像データ130及び132は、このような装置を用いて一緒に撮影された画像データであってもよい。
次に、図2以降を用いて、本明細書で開示される特徴的な処理の例をいくつか説明していく。
図2は、本明細書で開示される骨領域抽出処理200を説明するためのフローチャートである。このフローチャートで紹介される処理は、例えば、核医学画像解析プログラム120の骨領域抽出プログラムモジュール122が、CPU102に実行されることにより、システム100が遂行する処理であることができる。
ステップ202は処理の開始を示す。ステップ204では、本実施例で処理対象となる3次元核医学画像データ130が読み込まれる。例えば、核医学画像解析プログラム120に含まれるプログラム命令群の指示に従って、CPU102が、画像データ130の少なくとも一部を、大容量記憶装置106から主記憶装置104へとコピーする。
なお、実施例によっては、核医学画像データ130は、記憶媒体に格納されたものを専用の読み取り装置により読み取り、周辺機器インタフェース108を介してシステム100に取り込まれたものであることができる。また別の態様においては、核医学画像データ130は、搬送波に重畳されたデータ信号として、ネットワーク・インターフェース109を介して取り込まれたものであってよい。実施例によっては、取り込まれた核医学画像データ130は、一旦大容量記憶装置106に格納し、主記憶装置104へコピーしても良いし、直接主記憶装置104に格納してそのまま処理に供しても良い。
ステップ206ではCT画像データ132が読み込まれる。
ステップ208では、核医学画像データ130とCT画像データ132との位置合わせ(コレジストレーション;co-registration)が行われる。すなわち、核医学画像130とCT画像132との間で、体の向きや大きさ、位置を3次元的に合致させる。この処理を経ることにより、核医学画像130とCT画像132とを互いに比較することが可能になる。この処理は、単にレジストレーション(registration)と称されることもある。コレジストレーション機能は、市場で入手可能な多くの核医学画像データ解析プログラムに含まれているので、本実施例においても、そのようなプログラムに実装されている既存の手法、その他の公知の方法を使ってコレジストレーションを行ってもよい。コレジストレーションは手動による方法、すなわち、核医学画像データとCT画像データとを共に画像として表示し、マウス等の操作によって、一方の画像を平行移動したり回転させたりして、他方の画像と合わせる方法によって行っても良い。
実施形態によっては、画像データ130と132との間のコレジストレーションは、既に完了している場合がある。例えば、画像データ130及び132が、SPECT又はPETとCTとを一体化した装置により一緒に撮影されたものである場合は、核医学画像データ130とCT画像データ132とのコレジストレーションは、装置から出力された段階で、既に完了している場合がある。その場合はもちろん、ステップ208の処理は不要である。
ステップ210では、CT画像データ132を用いて、3次元的に骨領域の抽出を行う。実施形態によっては、この処理は、CT画像上で単純に閾値以上の画素値を有する領域を骨領域として抽出することであってもよい。しかし、閾値による抽出のみでは、骨の内部が抜けてしまったりノイズが生じてしまったりする場合がある。そこで、実施形態によっては、閾値以上の画素値を有する画素により構築した画像データに、公知の方法によるクロージング処理を加えて残った画素を、骨領域として定めてもよい。また、ノイズ除去の方法としてVoxel数が一定閾値以下のボリュームを除去する方法やノイズを手動で指定し除去する方法を用いてもよい。
なお、骨領域の抽出に用いる閾値は、骨領域を示すハンスフィールド値として当業者に一般に知られている値を用いることができる。本実施例では、152を用いている。
図3Aに、閾値による抽出のみで残った画素により作成した骨の画像の例を紹介する。また図3Bに、図3Aの画像にクロージング処理を加えて得られた画像の例を紹介する。図3Aを見ると、骨の内部でも場所によっては黒く表示されており、骨領域として抽出されていない箇所が存在することが分かる。一方、図3Bの画像では、骨の内部や脊椎骨の間が白く表示されていて、図3Aの画像よりも骨領域が良好に抽出されていることが分かる。従って本実施例では、閾値により抽出された画像データにクロージング処理を加えて得られたデータ、すなわち図3Bに例示されるように画像化されうるデータを、抽出した骨領域として後の処理に使用する。なお、本実施例では、クロージング処理回数を3回としている。また、抽出した骨領域のデータは、例えば、骨領域として抽出されている画素については1以上の画素値を有し、骨領域として抽出されていない画素については画素値に0又はNULLコードが割り当てられている、画像データであってもよい。抽出した骨領域のデータは、例えば、主記憶装置104に格納しておいてもよいし、及び/又は、例えばデータ134として大容量記憶装置106に格納してもよい(ステップ212)。
ステップ210で、骨領域の抽出に用いる閾値や、クロージング処理の回数は、ユーザが任意に調整できるようにすることが好ましい。核医学画像解析プログラム120(又は骨領域抽出プログラムモジュール122)は、そのような任意の設定を可能にするように構成されることが好ましい。
ステップ214では、ステップ210で得られた骨領域データを用いて、核医学画像データ130の表示を行う。本ステップにおける表示処理は、核医学画像データ130に含まれる画素のうち、ステップ210で抽出された骨領域に重なる画素については表示するが、当該骨領域に重ならない画素については表示しないことを特徴とする。例えば、核医学画像データ130の各画素について、ステップ210で得られた骨領域データ134の対応する画素に、0やNULLコード以外の有効な画素値が存在するか否かを調べ、有効な画素値が存在する場合のみ、当該画素を表示する(すなわち、骨領域データ134に含まれない画素は表示しない)こととしてもよい。また、別の態様としては、核医学画像データ130の各画素について、ステップ210で得られた骨領域データ134の対応する画素以外の画素に、0やNULLコードを付するといった処理を行っても良い。
図4A及び図4Bを用いて、ステップ214による表示がどのようなものになるかの例を説明する。まず図4Aは、CT画像データ132から適当な断面を切り出して表示したものに、核医学画像データ130から同一の断面を切り出し、重ね合わせて表示した画像である。符号402及び404で示した場所に、放射能の集積を観察することができる。しかし符号402で示した場所は膀胱であり、放射能が集積した理由は排泄作用であり、病変が存在することが理由ではない。これに対して符号404で示した場所に観察される集積は、おそらく病変の存在が理由である。
図4Bも、図4Aで用いたものと同じCT画像に、核医学画像データ130の対応する断面を重ね合わせて表示した画像である。しかし、表示されている核医学画像データの画素は、ステップ210で抽出された骨領域に重なる画素のみである。直ちに判るように、腎臓又は膀胱の領域において、放射能の集積が表示されていない。これに対して符号404で示した場所に観察される集積はそのまま残っている。すなわち図4Bでは、生理的な理由による集積は、表示される核医学画像にほとんど現れることがなく、一方、病変による集積は、表示される核医学画像にきちんと現れている。従って上記の処理によれば、正常な生理的理由による集積の影響を除外して、核医学画像データの観察及び解析を行うことが可能になる。
なお上記の処理に関して、下掲非特許文献1には、複数のCT画像データを利用して構築された正常モデルに基づいて、CT画像から異常部位を検出するための技術が開示されている。しかし、核医学画像データから骨領域を抽出し、腫瘍部位を精度よく検出する技術は開示されていない。また、生理学的な集積部位を効果的に除去する方法についても、これまでに開示された例はない。
周向栄, 藤田広志, 「体幹部領域の単純CT 画像における解剖学的正常構造の認識」, MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY, Vol.24 No.3, May 2006, p.167-172
図4Aと図4Bの相違は、カラー表示すると更に明瞭になり、骨領域にのみ核医学の情報が表示されていることが、非常に明瞭に観察することができるようになる。(本当は図4A及び図4Bはカラー画像なのであるが、特許出願に用いることのできる図面の制限のために、グレースケールで表されているのである。)また、図4Aや図4B、ならびに図3Aや図3Bは、3次元の画像データの一断面を用いて作成した画像であり、核医学画像データ130やCT画像データ132は、3次元の画像データであることにも注意されたい。
ところで、画像データの表示は、画像データを表示するためのデジタル又はアナログの信号を、ディスプレイ・インターフェース107を通じて、ディスプレイ・インターフェース107に接続される表示装置に送ることによって、行ってもよい。従って、本願の明細書及び特許請求の範囲で使用される「表示する」との語句は、表示装置上に現実に表示することの他、表示装置上で画像の表示を行うためのデジタル又はアナログの信号を生成することをも含むことに注意されたい。
図4Bにおいて、CT画像に重ねられている核医学画像データは、実質的に、骨領域に重なる画素のみが(例えば0又はNullコード以外の)有効な画素値を有し、骨領域に重ならない画素には0又はNULLコードのような画素値が割り当てられているような、画像データである。実施形態によっては、このような画像データを、例えば骨領域核医学画像データ136として、例えば大容量記憶装置106に格納しておいてもよい(ステップ216)。
ステップ218は処理の終了を示す。
次に、図5を用いて、核医学画像データから腫瘍を自動抽出する新規な処理の説明を行う。
図5は、本明細書で開示される核医学画像データ130から、腫瘍を抽出する処理500を説明するためのフローチャートである。このフローチャートで紹介される処理は、例えば、核医学画像解析プログラム120の腫瘍抽出プログラムモジュール124が、CPU102に実行されることにより、システム100が遂行する処理であることができる。
ステップ502は処理の開始を示す。ステップ504では、処理500の対象となる3次元核医学画像データ130が読み込まれる。ステップ506では、核医学画像データ130から、骨に相当する領域の画素群の取得が行われる。実施形態によっては、この処理は、図2を用いて説明した処理200そのものであることができる。従って実施形態によっては、ステップ506は、処理200のステップ216で保存した、骨領域核医学画像データ136を、記憶手段(例えば大容量記憶装置106)から読み出すことであってもよい。
ステップ508では、ステップ506で取得した画素群の画素値に基づいて、ヒストグラムを作成する。実施形態によっては、この画素値そのもののヒストグラムを作成してもよい。しかし、画像データ130の各画素の画素値は、通常は放射線のカウント値を表していて、被験者の体重や放射能投与量などによって変動する値であり、測定間でばらつきの生ずる値である。そこで本ステップの好適な実施形態においては、まず各画素値をSUV(Standardized Uptake Value)等の正規化された値に変換し、SUV等のヒストグラムを作成することが好ましい。これは、SUVが正規化値であり、同じような組織であれば、測定条件に依らずに、ある程度同じような値をとることが期待できる値であるからである。なおSUVとは、本願の技術分野でよく知られているように、次のように定義される値である。

SUV={減衰補正された関心領域内放射能量(kBq)÷関心領域体積(ml)}/{放射能投与量(MBq)÷被験者の体重(kg)}
すなわちSUVとは、関心領域の放射能濃度を体重あたりの放射能投与量で正規化した値であり、放射能または放射性医薬品の取り込み量を反映する指標となりうる値である。
ステップ510では、作成したヒストグラムのピーク値を決定する。すなわち、最も大きな度数(頻度)を特定する。ステップ512では、作成したヒストグラムにおいて、度数が、上記ピーク値の所定の割合になる階級値を決定する。例えば、度数が上記ピーク値の5%となる階級値を決定する。その度数が上記ピーク値の5%となる階級値は、上記ピーク値を与える階級値の前後に2つ決定されることになる。ステップ512では、これら2つの階級値で画定される区間を、次のステップで計算する標準偏差を計算する区間として決定する。
ステップ514では、ステップ512で決定した区間に含まれる階級値の標準偏差を計算する。
ステップ516では、腫瘍画素群の抽出に用いる閾値を決定する。ステップ512で計算された2つの階級値のうち大きな階級値をBaseValue、ステップ514で計算した標準偏差をSDと表記すると、ステップ516で計算される閾値Tは次の式で表すことができる。

T = BaseValue + α・SD

ここでαは定数である。αが大きいと、腫瘍画素として抽出される画素の数が少なくなり、αが小さいと抽出される画素の数が多くなる。このため、核医学検査装置の違いや医師の好みによって、αの値は調節できるように構成されていることが好ましい。核医学画像解析プログラム120(又は腫瘍抽出プログラムモジュール124)は、αの任意設定を可能にするように構成されることが好ましい。しかしながら、本願発明者の調査によれば、αとして0.5を採用すれば、多くの場合で適切な結果を得ることができることが判明している。
ステップ518では、その画素値またはその画素値に基づいて計算されたSUVが、ステップ516で決定した閾値以上となる画素を、骨腫瘍が存在する可能性のある領域の画素群(骨腫瘍画素群)として抽出する。
ステップ520では、ステップ518で抽出された骨腫瘍画素群の表示が行われる。図6にその表示の一例を示した。この図は、3次元の核医学画像データ130から適当な断面を切り出して表示したものの上に、当該断面上に位置する骨腫瘍画素群を重ね合わせて表示したものである。
図中、符号Tで示した、濃い色で示されている箇所が、抽出された骨腫瘍画素群である。符号Bで示した箇所も濃い色で示されているが、これは膀胱に対応する画素群であって、放射能の生理的集積のために濃く表示されているに過ぎない。腎臓や膀胱等への生理的集積部位に対応する画素群は、ステップ506で抽出される骨領域画素群には含まれないため、ステップ518で腫瘍として抽出されることはない。実際に用いられる実施形態においては、骨腫瘍画素群を明確に判別できるように、骨腫瘍画素群Tは、生理的集積画素群Bとは明確に異なる色で示されることが望ましい。図6も、実は本来カラーで作成されており、核医学画像データ130の断面は、生理的集積画素群Bも含めてグレースケールで表示し、骨腫瘍画素群Tは赤色で表示した図であった。図6は、そのような図面を、特許出願で使用可能な図の制限のために、グレースケール化した図面である。
上記の処理によれば、骨腫瘍画素群を、ヒストグラム及び標準偏差を用いて統計的に抽出するため、オペレーターによる抽出結果のばらつきが抑えられ、客観的に腫瘍抽出を行うことが可能になる。一方、αを任意設定としていることで、オペレーターの要請に応じた柔軟な設定をも可能としている。
なお、本実施例において、ステップ506〜ステップ518の処理は、3次元的に行われていることに注意されたい。すなわち、ステップ506において抽出される骨領域画素群は、3次元的な広がりを有する。またステップ514において計算される標準偏差は、3次元的な広がりを有する骨領域画素群の画素値の標準偏差である。ステップ518で抽出される骨腫瘍画素群も、3次元的な広がりを有している。図6に示した断面図は、その一断面を示したに過ぎない。
ただし、実施形態によっては、ステップ506〜ステップ518の処理を、3次元核医学画像データ130の特定の断面のデータを用いて、二次元的に行ってもよい。
実施形態によっては、ステップ516で設定する閾値を、ステップ514で計算した標準偏差と、その標準偏差の計算で必然的に計算される平均値とを用いて、

閾値 = 平均値+β・標準偏差

のように設定してもよい。また、実施形態によっては、ステップ506で抽出した全ての画素群を用いて、上記の平均値や標準偏差を計算して、上記の閾値を設定してもよい。さらに、実施形態によっては、各画素をSUVに変換せずに、元の画素値のままで上記の平均値や標準偏差を計算して、上記の閾値を設定してもよい。これらの手法によって閾値を設定しても、腫瘍画素群を良好に抽出できる場合があることが、本願発明者によって調べられている。なおβは正の数であり、ユーザが任意に設定可能な値であるが、β=1とすれば、多くの場合で腫瘍画素群を良好に抽出できることが、本願発明者によって調べられている。
実施形態によっては、ステップ518で抽出された骨腫瘍画素群のデータを保存しておいてもよい。例えば骨腫瘍画素群データ138として、例えば大容量記憶装置106に格納しておいてもよい(ステップ522)。ステップ524は処理の終了を示す。
次に、図7Aを用いて、核医学画像データから腫瘍の輪郭を自動抽出する新規な処理の説明を行う。
図7Aは、本明細書で開示される核医学画像データ130から、腫瘍輪郭を抽出する処理700を説明するためのフローチャートである。このフローチャートで紹介される処理は、例えば、核医学画像解析プログラム120の腫瘍輪郭抽出プログラムモジュール126が、CPU102に実行されることにより、システム100が遂行する処理であることができる。
ステップ702は処理の開始を示す。ステップ704では、処理700の対象となる核医学画像データ130が読み込まれる。ステップ706では、核医学画像データ130から適当な断面画像が切り出され、表示装置に表示される。
ステップ708では、ステップ706で表示された断面画像上で、腫瘍を含む領域が強調表示される。この処理を行うためには、核医学画像データ130から腫瘍を含む領域を抽出する必要がある。この抽出処理は、いくつかの手法で行うことができる。その一つは、図5を用いて説明した処理500そのものであることができる。従って実施形態によっては、ステップ706において、処理500のステップ522で保存した、骨腫瘍画素群データ138を、記憶手段(例えば大容量記憶装置106)から読み出してもよい。そして、骨腫瘍画素群データ138の中から、ステップ706で表示された断面に位置する画素群を、識別可能に(例えばステップ706で表示された断面画像とは異なる色で)表示してもよい。
ステップ708で行うべき、核医学画像データ130から腫瘍を含む領域を抽出する手法の別の一例は、核医学画像データ130の中で所定の閾値以上の画素値を有する画素群をもって、腫瘍を含む領域とすることである。当該手法の更に別の例は、オペレーターが腫瘍を含む領域を目で判定し、その領域を例えばマウスで囲む等の操作により指定することである。実施形態によって、核医学画像データ130から腫瘍を含む領域を抽出するために、上記いずれの手法を実装してもよく、また、これら三つの手法とは異なる手法で腫瘍領域抽出を行ってもよい。いずれにせよ、抽出された腫瘍領域は、オペレーターが容易に判別可能な形式で、画面上に表されることが好ましい。
図8Aに、ステップ708で為される表示の例を示す。図示されるように、核医学画像データ130の断面画像上に、濃い色で示された領域が表示されている。符号802で示された、この濃い色で示された領域が、腫瘍領域である。本来は図8Aはカラー画像であることが好ましく、腫瘍領域に用いる色は、核医学画像データ130の断面画像に用いる色とは明確に異なる色とした方が好ましい。(図8Aも元はカラー画像であり、符号802で示された領域は、赤色で塗られていた。)なお、図に例示されているこの腫瘍領域は、図5を用いて説明した処理500の実施形態によって抽出されたものである。(同時に、図2を用いて説明した処理200の実施形態によって放射性医薬品の生理集積部位の除去も行われている。膀胱に相当する部位に集積が全く見られないのは、そのためである。)
なお、ステップ706で表示される断面画像は、システム100が自動抽出した腫瘍領域を含む断面画像であることができる。腫瘍領域を自動抽出する手法は、例えば、ステップ708に関連して上に説明した通りのものであることができる。従って、実施形態によっては、ステップ706で行われる処理とステップ708で行われる処理とは、その順番が(図7Aに示される順番)とは一部逆転して行われたり、また一体不可分で行われたりすることがある。システム100は、ステップ706で表示する断面として、例えば、自動抽出した腫瘍領域の中心座標を含む断面や、当該腫瘍領域中において最大画素値を有する画素を含む断面を自動的に選択するように構成されてもよい。またシステム100は、自動抽出した腫瘍領域が複数ある場合には、ステップ706で表示する断面として、最大の体積を有する腫瘍を含む断面を自動的に選択するように構成されてもよい。またシステム100は、自動抽出した腫瘍領域が複数ある場合には、各腫瘍領域を一覧表示してユーザが選択可能とし、ユーザが特定の腫瘍領域を選択することに応じて、当該腫瘍領域を含む断面を表示するように構成されてもよい。更にシステム100は、ステップ706で表示する断面画像をユーザが自由に選択・変更できるように構成されてもよい。例えばスクロールバーのようなユーザインタフェース要素を用いて、自由に選択・変更できるように構成されてもよい。
ステップ710では、表示されている腫瘍領域内で、基準点の設定が行われる。この基準点は、次のステップにおける画素走査の基準となる点である。基準点の設定は、実施形態によって、いくつかの手法で行うことができる。その一つは、オペレーターによる選択操作に基づいて設定することである。例えば、オペレーターが、表示装置上で、ステップ708で表示された腫瘍領域内のいずれかの点をマウスでクリックすると、システム100は、クリックされた位置に対応する、核医学画像データ130の画素を、上記基準点として設定してもよい。マウスの他にも他の入力手段を用いて同様の処理を行うことが可能であることは明らかである。
実施形態によっては、上記基準点を自動で設定するようにシステム100を構成してもよい。例えば腫瘍領域の中心座標や、腫瘍領域内で最大の画素値を有する画素を、上記基準点としてもよい。
ある実施形態は、上記基準点を自動で設定するために、次のような処理を行うように構成される。
(1)画像データ130をコピーする。
(2)コピーした画像データにおいて、腫瘍領域を自動抽出すると共に、抽出した腫瘍領域以外の画素の画素値を全てNULLに設定する。腫瘍領域の抽出方法は、例えばステップ708に関連して上に説明したようなものであることができる。
(3)自動抽出した腫瘍領域内で最大の画素値を有する画素を含む断面を切り出す。
(4)当該断面内に含まれる腫瘍領域において、2つの端点を設定する。はじめ、第1の端点は、一方の軸(例えばX軸)の座標値が最も小さな画素とする。また第2の端点は、当該座標値が最も大きな画素とする。
(5)第1の端点と第2の端点との中間点に位置する画素を、基準点の候補とする。
(6)基準点の候補とされた画素の画素値がNULLでない場合は、当該画素を最終的な基準点として決定する。
(7)基準点の候補とされた画素の画素値がNULLである場合は(4)に戻り、腫瘍領域内で第1の端点または第2の端点を少し(例えば1画素分)ずらし、(5)以降を再実行する。
処理700において、基準点をどこに設定するかは、最終的な腫瘍輪郭抽出結果の品質にはさほど影響を与えない。ただし、基準点は、腫瘍領域内に設定されていることが望ましい。
なお、表示されている断面画像の中に複数の腫瘍領域が表示されている場合は、それぞれについて基準点を設定する。
ステップ710で設定された基準点の例を、図8Bに示す。符号802で示される色の濃い領域は、図8Aの腫瘍領域と同一である。本例において、基準点は、符号804で示した黒点の位置に設定されている。
ステップ712では、基準点を始点として、3次元放射状に核医学画像データ130を走査し、各走査方向において画素値の変化を調べ、画素値のプロファイルを作成する。この様子を図8Cに示す。基準点804から放射状に4本の矢印806が描かれているが、この一本一本が走査方向を示す。図には走査方向が4本しか描かれていないが、実際には3次元放射状にありとあらゆる方向で走査を行うべきである。後に紹介する輪郭抽出例では、同一平面内では基準点を中心に1°刻みで360°全方向に走査を行うと共に、走査を行う平面を、基準点を通る軸の周りに1°刻みで180°回転させ、その各々の平面で全方向走査を行って、輪郭抽出を行っている。従って、全部で360×180=64800個の画素値プロファイルが作成された。むろんこれらの数値は単なる例示に過ぎず、角度の刻みはこれらとは異なる値を用いてもよいことは当然である。
符号810で表した円は、特定の平面における走査範囲を表している。すなわち、当該平面上の各走査方向において、基準点から円810に達するまでの範囲で画素値の走査を行う。このように走査範囲を限定することで、不要な範囲を走査して計算資源を無駄にすることを防止している。本例では、各走査方向について、基準点から円810に達するまで、26点で画素値のサンプリングを行っている。走査範囲は、全腫瘍領域を含む様に設定することが望ましい。このサンプリング数も無論例示に過ぎない。
走査方向の一つで作成された画素値プロファイルの例を、図8Dに示した。横軸の値はサンプリングを行った点の位置に対応する。上述のように、本例では26点でサンプリングを行ったので、図には26個の点が打たれている。縦軸の値は画素値である。
ステップ714では、前のステップで作成された画素値プロファイルの各々について、スムージングをかける。スムージングの手法は如何なるものを用いてもよく、例えば、よく知られた3点移動平均法によるスムージングでもよい。すなわち、あるサンプリング点の画素値を、その点と、隣接サンプリング点との3点の画素平均値に置き換えるという手法によりスムージングをかけてもよい。その他、実施形態によって、様々なスムージング処理を適用してもよい。図8Dに示した画素値プロファイルを、前述の3点移動平均法でスムージング処理したものを、図8Eに示す(図8Eにおいて、両端の値については3点の平均をとることができないので、元のデータ値をそのまま残している)。
ステップ716では、スムージング処理した画素値プロファイルに対して、勾配強度プロファイルを作成する。点1(x1, y1)と点2(x2, y2)があるとき、これらの間の勾配強度は、{(x2 - x1)2 +(y2 - y1)2}の平方根で定義される。本ステップでは、前のステップでスムージング処理がなされた画素値プロファイルの各点につき、隣接する点との間で勾配強度を計算する。従って本例では、各々26点の画素値を有する画素値プロファイルのそれぞれに対して、25点の勾配強度値を有する勾配強度プロファイルが作成される。図8Fに、ある(スムージング済みの)画素値プロファイルの例と、対応する勾配強度プロファイルの例とを載せたグラフを示す。
ステップ718では、前のステップで作成された勾配強度プロファイルの各々について、スムージングをかける。画素値プロファイルにスムージングをかけた場合と同様に、スムージングの手法は如何なるものを用いてもよく、例えば、よく知られた3点移動平均法によるスムージングでもよい。本例でもこの手法を用いて勾配強度プロファイルのスムージングを行った。
ステップ720では、画素値プロファイルの中で、腫瘍輪郭点の判定を行う範囲(輪郭判定範囲)を決定する。輪郭判定範囲は、画素値プロファイル(又はステップ714でスムージング処理した画素値プロファイル)において、極値となる点(極値点)に基づいて行う。極値点の探索は、例えば、画素値プロファイル(又はステップ714でスムージング処理した画素値プロファイル)において、隣接する各点の差を取り、それが0になるか又は正負の符号が変わる点をもって、極値点とするように行うことができる。輪郭判定範囲は、例えば、画素値プロファイル(又はステップ714でスムージング処理した画素値プロファイル)の始点から、極小値となる点までと決定することができる。
図7Bを用いて、ステップ720で行われうる輪郭判定範囲決定処理の一例を紹介する。ステップ742は処理の開始を示す。ステップ744では、ステップ714でスムージング処理した画素値プロファイルについて、極値をとる点(極値点)の探索が行われる。この探索は、前述のように、スムージング処理した画素値プロファイルを構成する各点について、隣接する点との画素値の差を取り、その差が0になるか、又は正負の符号が逆転する点をもって、極値点とすることができる。
ステップ746では、検索された複数の極値点の間で画素値の差を計算し、その最大値を求める。
ステップ748では、ステップ744で検索された複数の極値点の中から、所定の条件を満たす極小値点(すなわち極小値をとる極値点)を検索する。ここで検索される極小値点は、例えば、直前の極大値点(又は最大値点)との間の画素値の差が、例えばステップ746で計算した最大値の例えば20%以上である極小値点であって、基準点(ステップ710で設定した点)に最も近い極小値点(すなわち横軸の値が最も小さな極小値点)であることができる。
ステップ750では、輪郭判定範囲が決定される。輪郭判定範囲は、例えば、画素値プロファイルの始点(すなわち基準点に最も近い点)から、ステップ748で特定した極小値点までの範囲とすることができる。
図9に、ステップ720で決定された輪郭判定範囲の例を示す。
なお、輪郭判定範囲決定のための上記の処理は、例示であることに注意されたい。実施形態によっては、別の手法にて輪郭判定範囲を決定する場合もある。例えば、実施形態によっては、基準点に最も近い点を始点とし、ステップ708で抽出された腫瘍領域から一定範囲外側に離れた点(例えば、5ピクセル外側に離れた点)を終点とし、この始点と終点とによって挟まれた範囲を輪郭判定範囲とするように構成してもよい。
実施形態によっては、例えば、ステップ748で特定される極小値点は、極値点間の画素値の差が最も大きくなるような極小値点(すなわちステップ746で求められる最大値を与える極小値点)であってもよい。
実施形態によっては、例えば、輪郭判定範囲の始点は、ステップ748で特定される極小値点よりも基準点に近い極大値点であって、当該極小値点との画素値の差が、ステップ746で計算した最大値の例えば20%以上である極大値点であってもよい。
実施形態によって、輪郭判定範囲設定の具体的処理は、様々であり得ることに注意されたい。また、上記の説明で、20%という数値を用いているが、もちろん例示に過ぎず、他の値を用いてもよい。
図7Aに戻り、処理700の説明を続ける。ステップ722では、ステップ720で輪郭判定範囲を決定した画素プロファイルについて、ステップ718で作成した、スムージング済みの勾配強度プロファイルを使って、当該画素値プロファイルにおける腫瘍輪郭点を決定する。このステップは、例えば次のように進めることができる。
(サブステップ1)ステップ720で設定された判定範囲において、スムージング済みの勾配強度プロファイルの頂点を検索する。すなわち、極大値を与える極値点を検索する。
(サブステップ2)サブステップ1において頂点が一つしか検索されなかった場合は、その頂点に対応する、画素値プロファイル上の点を、腫瘍輪郭点と決定する。
(サブステップ3)サブステップ1において頂点が複数検索された場合は、各頂点に対して尖度を計算し、最大尖度を有する頂点に対応する、画素値プロファイル上の点を、腫瘍輪郭点と決定する。ここで尖度は、勾配強度プロファイル上で、頂点(極大値点)から、隣接する極小値点(極小値を与える極値点)へ伸びる2本のベクトルの間の角度(θ)の余弦(cosθ)として定義される。すなわち、頂点から隣接する極小値点への方向ベクトルをそれぞれ:
としたとき、尖度cos(θ)は次のように定義される。
図10A及び10Bに、輪郭点決定の様子を例示した。図10Aは、上記サブステップ2の状況に対応しており、判定範囲内において、勾配強度プロファイルの頂点は一つしか検索されない。従って、この頂点に対応する、画素値プロファイル上の点が、腫瘍の輪郭点として抽出される。
一方、図10Bは、上記サブステップ3の状況に対応しており、判定範囲内に勾配強度プロファイルの頂点が複数検索される。この場合は、各頂点に対して尖度を計算し、最大尖度を与える頂点が(すなわちcosθの値が最大となる頂点が)、腫瘍の輪郭点として抽出される。
なお、念のために注意しておくが、ステップ714から722の処理は、ステップ712で作成した全ての画素値プロファイルについて個別に行うのである。例えば前述のように、図11に示す輪郭抽出例を作成するためには、全部で64800個の画素値プロファイルが作成されている。これら全ての画素値プロファイルに対して、ステップ714から722の処理が個別に行われている。
ステップ724では、抽出した輪郭点の表示が行われる。実施形態によっては、抽出した輪郭点を繋いで閉曲線として表示してもよい。図11に、抽出した輪郭点の表示例を載せた。この図に描かれているものは、図8Aや図8Bに示した腫瘍領域802に対して抽出された輪郭点1102及び輪郭1104である。輪郭点1102は、基本的には、ステップ712で作成した画素値プロファイルの各々に対して1つ決定されるべきものである(エラー等で決定できないことがある場合もありうる)。図には輪郭点1102が全部で13個しか描かれていないが、もちろん実際には、はるかに多くの輪郭点1102が決定されている。閉曲線1104は、抽出された輪郭点1102を繋いだものである。
ステップ726は処理の終了を示す。
ステップ700によれば、腫瘍の輪郭を自動的に抽出するため、オペレーターによる抽出結果のばらつきが抑えられ、客観的に腫瘍輪郭抽出を行うことが可能になる。また本実施例において、ステップ710において基準点を選択すること以外は、全て自動で輪郭抽出が行われるため、輪郭抽出に必要なオペレーターの労力は、非常に少なくて済む。
以上、本明細書に開示される技術思想の好適な実施形態を説明してきたが、これらの技術思想の実施形態は紹介したものに限られるものではないことはもちろんである。上述の例は実施形態の単なる一例であって、他にも様々な実施形態を取りうることが可能である。
例として、図2のフローチャートを用いて紹介した処理200の利用例を、図12を用いて一つ紹介する。図12で紹介する処理1200は、核医学画像の解析及び表示方法であって、骨の病変による集積をオペレーターが識別できるように表示する方法に関するものである。
ステップ1202は処理の開始を示す。ステップ1204では、処理1200の対象となる核医学画像データ130が読み込まれる。ステップ1206では、図2の処理200のステップ212で格納した骨領域データ134が読み込まれる。
ステップ1208では、核医学画像データ130から適当な断面を切り出し、画像として表示する。切り出す断面は、例えば、骨領域内で最大の画素値を有する画素が含まれる断面であってもよい。そしてステップ1210では、同じ断面画像に対して、腫瘍等による集積を区別するために適切な閾値を用いて、その閾値以上の画素値を有する画素を抽出する。
ステップ1212〜1218で示すループでは、抽出された画素の一つ一つについて、ステップ1206で読み込んだ骨領域データと比較して、当該画素が骨領域に重なっているか否かが判定される(ステップ1214)。当該画素が骨領域に重なっていると判定された場合、当該画素に対応する場所を、ステップ1208で表示した画像上でオペレーターが目で識別できるように表示する。例えば赤色とか、明確に分かりやすい色で表示する。一方、当該画素が骨領域に重なっていないと判定された場合は、そのような表示は行わず、次の画素についての判定を行う。
ステップ1210で抽出した全ての画素について、ステップ1214の判定処理を行うと、処理1200はループを抜け、終了する(ステップ1220)。
処理1200がどのような表示を提供するかを、図13を例に説明する。図13Aは、核医学画像データ130のある断面像において、ステップ1210で用いたものと同じ閾値以上の画素値を有する画素を、白色で表したものである。符号1302と1304で示した箇所に、閾値以上の画素値を有する画素が存在することが示されている。しかし、符号1304で示されている箇所の画素値が高い理由は、生理的集積によるものであり、腫瘍等による集積によるものではない。これに対して図13Bは、処理1200によって、所定の閾値以上の画素値を有する領域であって、骨領域に重なる領域のみを識別可能に表示し、当該閾値以上の画素値を有する領域であっても、骨領域に重ならない領域については識別可能に表示しないという処理によって、作成された表示である。図13Aと比較すると、骨領域に観察される集積1302は、図13Aと同じく強調表示されているものの、生理的集積1304は強調表示されていない。つまり、処理1200によれば、生理的集積の影響を排して、骨の病変による集積のみを明確に観察することができるようになる。
なお、図13では、強調表示に白色を用いていたが、これは本来は適切でない。というのも、白色は他の領域を描画するためにも使われているからである。実際は、この強調表示をするためには、カラーを用いることが望ましい。図13や、本願の他の図面でカラーを用いていないのは、特許出願の図面にカラーを使うことができないという制限のために過ぎない。
本明細書に開示されている技術思想には、他にも様々な実施形態が存在する。
明細書又は図面に紹介した各種の実施例に含まれている個々の特徴は、その特徴が含まれることが直接記載されている実施例と共にしか使用できないものではなく、ここで説明された他の実施例や説明されていない各種の具現化例においても、組み合わせて使用可能である。特にフローチャートで紹介された処理の順番は、必ず紹介された順番で実行しなければならないわけではなく、実施するものの好みに応じて、順序を入れ替えたり並列的に同時実行したり、さらに複数のブロックを一体不可分に実装したり、適当なループとして実行したりするように実装してもよい。これらのバリエーションは、全て、本願で開示される発明の範囲に含まれるものであり、処理の実装形態によって発明の範囲が限定されることはない。請求項に特定される処理の記載順も、処理の必須の順番を特定しているわけではなく、例えば処理の順番が異なる実施形態や、ループを含んで処理が実行されるような実施形態なども、請求項に係る発明の範囲に含まれるものである。現在の特許請求の範囲で特許請求がなされているか否かに関わらず、出願人は、発明の思想を逸脱しない全ての形態について、特許を受ける権利を有することを主張するものであることを記しておく。
100 システム
102 CPU
104 主記憶装置
106 大容量記憶装置
107 ディスプレイ・インターフェース
108 周辺機器インタフェース
109 ネットワーク・インターフェース
110 オペレーティングシステム
120 核医学画像解析プログラム
130−138 データ

Claims (8)

  1. 核医学画像データを解析するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、システムの処理手段に実行されることにより、前記システムに、
    前記核医学画像データに含まれる画素群から、骨に相当する領域の画素群を取得することと;
    前記取得した画素群のうち少なくとも一部の画素値に基づいて標準偏差を求めることと;
    前記標準偏差に基づいて、骨腫瘍画素群を抽出することと;
    を遂行させるように構成されるプログラム命令群を備える、コンピュータプログラム。
  2. 前記取得した画素群の画素値に基づいてヒストグラムを作成することと;
    前記ヒストグラムのピーク値を特定することと;
    前記ヒストグラムにおいて、度数が、前記ピーク値の所定の割合になる2つの階級値を決定することと;
    を遂行させるように構成され、ここで前記取得した画素群のうちの前記少なくとも一部とは、前記2つの階級値で定まる区間に含まれる画素値を有する画素の群である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  3. 前記標準偏差に基づいて骨腫瘍画素群を抽出することは、前記2つの階級値のうち大きな方と、前記標準偏差とに基づいて、骨腫瘍画素群を抽出することを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
  4. 前記標準偏差に基づいて骨腫瘍画素群を抽出することは、前記取得した画素群のうちの前記少なくとも一部の画素値に基づいて計算した平均値と、前記標準偏差とに基づいて、骨腫瘍画素群を抽出することを含む、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  5. 前記コンピュータプログラムは、システムの処理手段に実行されることにより、前記システムに、
    前記核医学画像データに重ねて、前記抽出した骨腫瘍領域を、識別可能に表示すること;
    を遂行させるように構成されるプログラム命令群を更に備える、請求項1から4のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
  6. 前記骨に相当する領域の画素群を取得することは、
    前記核医学画像データとの位置合わせ済みのCT画像データから骨領域を抽出することと;
    前記核医学画像データのうち、前記抽出した骨領域に重なる領域の画素群を抽出することと;
    を含む、請求項1から5のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
  7. 処理手段と;
    請求項1から6のいずれかに記載のコンピュータプログラムを格納する記憶手段と;
    を有する、システム。
  8. システムの処理手段がプログラム命令を実行することにより、前記システムが遂行する、核医学画像データを解析する方法であって:
    前記核医学画像データに含まれる画素群から、骨に相当する領域の画素群を取得することと;
    前記取得した画素群のうち少なくとも一部の画素値に基づいて標準偏差を求めることと;
    前記標準偏差に基づいて、骨腫瘍画素群を抽出することと;
    を含む、方法。
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