JP2016141555A - 粉体処理装置又は粉体の輸送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】油分を含有する等の付着性の強い粉体であっても、搬送の際に粉体の凝集を回避することができ、粉体の流動化を図ることのできる粉体処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる粉体処理装置は、所望の重量又は体積量の粉体2を搬送する際に、この粉体2に対して揺動を加えつつ圧縮空気Qを導入することにより、その粉体2を搬送又は計量する。粉体2に対してあらかじめ揺動を与えるための周波数は0.1Hz〜10Hz未満である。粉体2に対して揺動を加える際の振幅は5mm以上である。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明にかかる粉体処理装置は、所望の重量又は体積量の粉体2を搬送する際に、この粉体2に対して揺動を加えつつ圧縮空気Qを導入することにより、その粉体2を搬送又は計量する。粉体2に対してあらかじめ揺動を与えるための周波数は0.1Hz〜10Hz未満である。粉体2に対して揺動を加える際の振幅は5mm以上である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、粉体処理装置又は粉体の輸送方法に関する。
従来から、粉体処理装置として、粉体に多孔質部材を介して空気をパルス状に与えるか又は連続的に加圧空気を粉体に与えることにより、粉体の流動性を高める技術が知られている(特許文献1参照)。
また、タンクを振動させると共に、圧縮空気をタンク内に流入させ、粉体を流動化させる技術も知られている(特許文献2参照)。
更に、粉体としてのトナーにエアーを供給してトナーを攪拌することによりトナーを流動化させる技術も知られている(特許文献3参照)。
更に、粉体としてのトナーにエアーを供給してトナーを攪拌することによりトナーを流動化させる技術も知られている(特許文献3参照)。
しかしながら、いずれの技術も、油分を含有する粉体のように付着性の大きい成分を含有する粉体の場合、エアーの供給と振動とのみでは、粉体が凝集し、十分に粉体の流動化を図ることができなかった。
本発明は、油分を含有する等の付着性の強い粉体であっても、搬送又は輸送の際に粉体の凝集を回避することができ、粉体の流動化を図ることのできる粉体処理装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の粉体処理装置は、所望の重量又は体積量の粉体を搬送する際に、該粉体に対してあらかじめ揺動を加えた後、粉体に気体を導入することにより、前記粉体を搬送又は計量することを特徴とする。
本発明によれば、粉体にあらかじめ揺動を加えて、粉体同士の親和力をあらかじめ低下させることにより、粉体を凝集しにくい状態にしておいて、この状態で、空気によるエアレーションを行うことにより、付着性の強い粉体であっても適正な流動化を与えることができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る粉体処理装置の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る粉体処理装置の概略構成を示す模式図である。
その図1において、符号1はタンク(容器)である。このタンク1は密閉されており、タンク1の内部には、粉末材料からなる粉体2が貯留されている。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る粉体処理装置の概略構成を示す模式図である。
その図1において、符号1はタンク(容器)である。このタンク1は密閉されており、タンク1の内部には、粉末材料からなる粉体2が貯留されている。
タンク1は揺動台3に支持されている。この揺動台3は揺動装置4によって、矢印F方向に揺動される。そのタンク1の下部には、多孔質部材5が配置されている。この多孔質部材5には、例えば、プラスチックス焼結多孔質体(富士ケミカル社製)が用いられる。その多孔質部材5には、図2に示すように孔5aが多数形成されている。
そのプラスチックス焼結多孔質体は、気体を通過させる気体フィルターの一種である。この気体フィルターは、超高分子量ポリエチレンからなり、その平均気孔径は10μm、気孔率は50%である。
その多孔質部材5は、連通管6を介してタンク1に連通されている。連通管6の途中には、圧力・流量調整弁7、圧力計8が設けられている。気体としての圧縮空気Qは、その流量、圧力が調整され、その連通管6を通じて、多孔質部材5に送られる。
タンク1の上部には、タンク1内の圧力を解放するゴムホース管9と、タンク1内の粉体2を輸送する輸送ホース10とが設けられている。輸送ホース10には、開閉弁11がその途中に設けられている。
その輸送ホース10の一端は粉体2内に挿通され、その他端は計量容器12に臨まされている。その計量容器12は、ロードセル等の重量計13に載置されている。その開閉弁11は、計量容器12により計量された粉体2の重量又は体積量が所定値になると閉じられる。
揺動装置4による揺動台3の揺動方式には、1軸駆動(加減速)、2軸(XY)駆動、回転駆動、螺旋駆動、歳差運動、首振り運動、みそすり運動、すりこぎ運動のいずれを採用しても良い。なお、ここでは、1軸駆動として示している。
また、タンク1を揺動台3に対して自転させても良いが、自転させない構成も考えられる。
この実施例1では、タンク1を周波数1Hz、振幅10mmで揺動させることにした。ここでは、「揺動」とは、「振動」とは異なる概念として用いており、例えば周波数が10Hz未満で、振幅が5mm以上の外力を加えて、タンク1を周期的に動かすことと定義している。
この実施例1では、タンク1を周波数1Hz、振幅10mmで揺動させることにした。ここでは、「揺動」とは、「振動」とは異なる概念として用いており、例えば周波数が10Hz未満で、振幅が5mm以上の外力を加えて、タンク1を周期的に動かすことと定義している。
タンク1を揺動させると、粉体2同士の親和力が予め低下する。図3はそのタンク1を揺動させた直後のタンク1内の粉体2同士の外観を模式的に示している。この図2に示すように、タンク1内に存在する粉体2同士には凝集がほとんど見られない。粉体2に対して低ストレスを加えているからである。
ついで、この粉体2に低ストレスを加えた状態で、圧縮空気Qを多孔質部材5に送り、粉体2に対して空気によるエアレーションを行う。これにより、タンク1内は陽圧化される。多孔質部材5から圧縮空気Qが粉体2の集合体の内部に送られることにより、粉体2が流動化状態となる。
図4はその流動化した粉体2を模式的に示している。圧縮空気Qの気孔q1がランダムに形成され、その気孔q1の孔径も不規則な大きさである。これは、粉体2が充填されたタンク1内部で揺動され、粉体2同士の親和力が低下した状態で、粉体2を流動化させたからである。
この実施例1では、圧縮空気Qの流量を1L/min程度とした時点で粉体2に適正な流動化の発現がみられた。タンク1の内部の圧力を20KPa(キロパスカル)として粉体2を搬送し、所望の重量になるようあらかじめ設定された重量計(ロードセル)13により、重量を計量した。なお、符号9’はタンク1内を20KPa(キロパスカル)に維持するための圧力解放弁である。
粉体2の搬送、計量後の粉体2の外観図を図5に模式的に示す。この図5に示すように、搬送、計量後の粉体2の外観は、搬送前の粉体2の外観とほとんど変わらず、粉体2同士の極端な凝集は見られなかった。また、計量容器12の内壁への極端な付着も見られなかった。
これは、粉体2それ自体又は粉体2が貯留されているタンク1自体に揺動をあらかじめ加え、これにより、粉体2の親和力をその粉体2の微細な相対運動により低下させ、この状態で、その相対運動する粉体2に圧縮空気を流入させたからである。
その結果、いきなり、粉体2に対して圧縮空気Qによるストレスが加わるのを防止できることになり、粉体2に対して低ストレスの状態で流動性が付与されることとなるからである。
また、タンク(容器)1内部が陽圧化されているので、輸送ホース10から、粉体2が低ストレスで計量容器12に搬送される。
また、タンク(容器)1内部が陽圧化されているので、輸送ホース10から、粉体2が低ストレスで計量容器12に搬送される。
(実施例2)
実施例1と同様に、図1に示す搬送処理装置の多孔質部材5に、高温焼結エアーストーン(スドー製バブルメイトS104-C)を用いた。そのメッシュサイズは20μm〜25μmである。
実施例1と同様に、図1に示す搬送処理装置の多孔質部材5に、高温焼結エアーストーン(スドー製バブルメイトS104-C)を用いた。そのメッシュサイズは20μm〜25μmである。
この実施例2では、タンク(粉体2)1を周波数5Hz、振幅8mmで揺動させた後、圧縮空気Qの流量を1.2L/minとして多孔質部材5を介して粉体2に送りこみ、粉体2を流動化させた。
その後、タンク1内の圧力を25KPa(キロパスカル)として、粉体2の搬送・計量を行った。実施例1と同様に、粉体2の凝集や計量容器12に対する極端な付着はみられず、良好に粉体2の搬送・計量ができた。
(実施例3)
この実施例3では、図1に示す輸送ホース10の途中に、図6に模式的に示すようにラバーポンプ14が設けられている。このラバーポンプ14は、図7に拡大して示すように逆止弁15a、15bと、ラバーチューブ16と、外筒管17とを有する。
この実施例3では、図1に示す輸送ホース10の途中に、図6に模式的に示すようにラバーポンプ14が設けられている。このラバーポンプ14は、図7に拡大して示すように逆止弁15a、15bと、ラバーチューブ16と、外筒管17とを有する。
輸送ホース10は、流入側ホース10aと流出側ホース10bとからなり、流入側ホース10aの一端は粉体2に浸入され、流入側ホース10aの他端は逆止弁15aに接続されている。
流出側ホース10bの一端は逆止弁15bに接続され、流出側ホース10bの他端は計量容器12の内部に臨まされている。ラバーチューブ16は、外筒管17の内部を貫通し、ラバーチューブ16の一端は逆止弁15aを介して流入側ホース10aに接続され、その他端が逆止弁15bを介して流出側ホース10bの他端に接続されている。
外筒管17には、エアーを外筒管17の内壁とラバーチューブ16との間の空間18に導く継ぎ手部材19が設けられている。
この継ぎ手部材19には切換え弁20が接続されている。この切換え弁20は、例えば、三方切換え弁から構成されている。加圧管21から加圧エアーが空間18に送られると、ラバーチューブ16が図8に示すように加圧されて収縮し、その容積が縮小する。
この継ぎ手部材19には切換え弁20が接続されている。この切換え弁20は、例えば、三方切換え弁から構成されている。加圧管21から加圧エアーが空間18に送られると、ラバーチューブ16が図8に示すように加圧されて収縮し、その容積が縮小する。
その際に、逆止弁15aはラバーチューブ16内の粉体2がタンク1側に逆流するのを阻止すべく閉じられ、逆止弁15bはラバーチューブ16内の粉体2が計量容器12に送られるように開かれる。
加圧管21から加圧エアーが停止され、減圧管22から空間18内の空気が抜かれると、図9に示すように、ラバーチューブ16が膨張してその容積が増大する。
ラバーチューブ16の容積が増大すると、逆止弁15aが開かれ、逆止弁15bが閉じられる。これにより、ラバーチューブ16内に粉体2が流入する。
この繰り返しにより、粉体2はタンク1の内部から計量容器12に輸送される。
ラバーチューブ16の容積が増大すると、逆止弁15aが開かれ、逆止弁15bが閉じられる。これにより、ラバーチューブ16内に粉体2が流入する。
この繰り返しにより、粉体2はタンク1の内部から計量容器12に輸送される。
この実施例3では、粉体2を周波数7Hz、振幅12mmで揺動した後、圧縮空気Qの流量を1.2L/minとして粉体2を流動化させた後、タンク1の内部の圧力を25KPaとして粉体2の搬送を行った後、計量を行った。
このラバーポンプ14を用いた場合も、実施例1と同様、粉体2の凝集や計量容器12の内壁に対する極端な粉体2の付着はみられず、良好な粉体2の搬送・計量を行うことができた。
これは、ラバーチューブ16が膨張収縮することにより、粉体2に大きなストレスを与えることなく、粉体2同士に相対運動を与えて、粉体2を輸送できるからである。
ただし、初期の段階で、粉体2に揺動を付与せずに、空気によるエアレーションを行うと、図10、図11に示すように、圧縮空気Qの流れる道が局所的に固定され、これにより、無数の蟻穴状の貫通穴(いわゆるラットホール)23が生じる。
ただし、初期の段階で、粉体2に揺動を付与せずに、空気によるエアレーションを行うと、図10、図11に示すように、圧縮空気Qの流れる道が局所的に固定され、これにより、無数の蟻穴状の貫通穴(いわゆるラットホール)23が生じる。
すなわち、あらかじめ粉体2に揺動を与えることなくエアレーションを行うと、その圧縮空気Qが貫通した周囲の粉体が固定層となって崩れずに、局所的に貫通穴23が生じる。このため、粉体2を流動化させることができず、所望の品質の粉体2を得るための搬送、計量が困難となる。
このため、この実施例3の場合でも、エアレーションを行うために、あらかじめ、粉体2を流動化させることが重要である。
このため、この実施例3の場合でも、エアレーションを行うために、あらかじめ、粉体2を流動化させることが重要である。
(実施例4)
この実施例4では、図2に示す多孔質部材5の孔5aから圧縮空気Qを導入する際に、図12に示すように孔5aの開口を連続的に切り替える構成とした。
その図12において、白丸は孔5aが開成されていることを示し、黒丸は孔5aが閉成されていることを示している。
この実施例4では、図2に示す多孔質部材5の孔5aから圧縮空気Qを導入する際に、図12に示すように孔5aの開口を連続的に切り替える構成とした。
その図12において、白丸は孔5aが開成されていることを示し、黒丸は孔5aが閉成されていることを示している。
図12(a)、(b)は斜めの列の孔5aが一列置きに閉じられている状態(開かれている状態)を示し、図12(c)、(d)は縦列又は横列の孔5aが一列置きに閉じられている状態(開かれている状態)を示している。
図12(a)ないし(d)に示すように、孔5aを閉じたり開いたりする位置を連続的に切り替えることにすると、粉体2に流出する圧縮空気Qの吹付け位置が連続的に変化する。
このように、粉体2に向かって流出する圧縮空気Qの吹付け位置を連続的に変化させると、いわゆる蟻穴状の貫通穴(ラットホール)23が生じにくい状態となり、粉体2の流動化が安定して生じる。
その結果、実施例1と同様に、粉体2の凝集や計量容器12の内壁への粉体2の極端な付着はみられず、良好な状態で輸送、計量を行うことができた。
このように、粉体2に向かって流出する圧縮空気Qの吹付け位置を連続的に変化させると、いわゆる蟻穴状の貫通穴(ラットホール)23が生じにくい状態となり、粉体2の流動化が安定して生じる。
その結果、実施例1と同様に、粉体2の凝集や計量容器12の内壁への粉体2の極端な付着はみられず、良好な状態で輸送、計量を行うことができた。
(実施例5)
図13は、本発明の実施例5に係る粉体処理装置の概略構成を示す模式図である。
この図13において、実施例1に示す構成要素と同一構成要素については、同一符号を付して、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
図13は、本発明の実施例5に係る粉体処理装置の概略構成を示す模式図である。
この図13において、実施例1に示す構成要素と同一構成要素については、同一符号を付して、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
この実施例5では、タンク1は周波数5Hz、振幅13mmで揺動される。揺動方式は実施例1と同様である。多孔質部材5も実施例1と同様のものを用いる。圧縮空気Qの流量は、1L/min程度とする。
圧縮空気Qの圧力は粉体2が流動化可能な程度であれば良く、低圧が望ましい。これにより、図4に示すように、粉体2に適正な流動化の発現がみられた。
圧縮空気Qの圧力は粉体2が流動化可能な程度であれば良く、低圧が望ましい。これにより、図4に示すように、粉体2に適正な流動化の発現がみられた。
ゴムホース管9には、タンク1の内部が適正な負圧となるように、外気吸気弁24が設けられている。
輸送ホース10の途中には、開閉弁25、粉体分離装置26が設けられている。粉体分離装置26には、落下式のバルブ27が設けられ、計量容器12はその落下式のバルブ27に臨まされて設けられている。
輸送ホース10の途中には、開閉弁25、粉体分離装置26が設けられている。粉体分離装置26には、落下式のバルブ27が設けられ、計量容器12はその落下式のバルブ27に臨まされて設けられている。
そのバルブ27と計量容器12と重量計13とは、粉塵が飛散しないように真空チャンバー28内に設けられている。
粉体分離装置26は、例えば、サイクロンタイプのものが用いられ、輸送ホース10は真空吸引装置に接続され、例えば、20KPa(キロパスカル)の負圧で真空吸引する。
粉体分離装置26は、例えば、サイクロンタイプのものが用いられ、輸送ホース10は真空吸引装置に接続され、例えば、20KPa(キロパスカル)の負圧で真空吸引する。
このように粉体2を吸引し、粉体分離装置26により粉体2をトラップして、所望の重量になるようにあらかじめ設定された重量計(ロードセル)13により計量する。この場合にも、実施例1と同様に、搬送・計量後の粉体2の外観は、図5に示すように、搬送前の粉体2の外観(図3参照)とほとんど変わらず、粉体2同士の極端な凝集は見られなかった。また、計量容器12の内壁への極端な付着も見られなかった。
また、粉体分離装置26と計量容器12、重量計13が真空チャンバー28内に収容されているので、落下式のバルブ27を開放のままとしても粉体2の外部への飛散を防止しつつ搬送、計量ができ、粉体2のリアルタイムの重量計測が可能である。
(実施例6)
この実施例6では、粉体2を周波数3Hz、振幅10mmで揺動化させた後、タンク1内に導入する圧縮空気Qの流量を1.3L/minとして、粉体2を流動化させた。なお、圧縮空気Qの圧力は粉体2が流動化可能な程度の低圧で良い。
この実施例6では、粉体2を周波数3Hz、振幅10mmで揺動化させた後、タンク1内に導入する圧縮空気Qの流量を1.3L/minとして、粉体2を流動化させた。なお、圧縮空気Qの圧力は粉体2が流動化可能な程度の低圧で良い。
ついで、タンク1内の圧力を20KPa(キロパスカル)の陽圧とし、更に、実施例5と同様に真空吸引して、流動化した粉体2を輸送した。
この実施例6によれば、より一層ハイサイクルで粉体2の搬送が可能となる。この実施例6の場合も、実施例1、実施例5と同様に、粉体2の凝集や計量容器12に対する極端な付着はみられず、良好な粉体2の輸送、計量を行うことができた。
この実施例6によれば、より一層ハイサイクルで粉体2の搬送が可能となる。この実施例6の場合も、実施例1、実施例5と同様に、粉体2の凝集や計量容器12に対する極端な付着はみられず、良好な粉体2の輸送、計量を行うことができた。
(比較例1)
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、タンク1に揺動を与えずに、圧縮空気Qを供給して、搬送、計量を行った。
タンク1に揺動を与えずに圧縮空気Qを供給すると、圧縮空気Qが粉体2を突き抜けることにより、蟻穴状の貫通穴(ラットホール)23が発現し、粉体2が全体にわたって流動化することはなかった。粉体2に適正な流動化を十分に与えることができなかったため、適正に粉体2の搬送を行うことができなかった。
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、タンク1に揺動を与えずに、圧縮空気Qを供給して、搬送、計量を行った。
タンク1に揺動を与えずに圧縮空気Qを供給すると、圧縮空気Qが粉体2を突き抜けることにより、蟻穴状の貫通穴(ラットホール)23が発現し、粉体2が全体にわたって流動化することはなかった。粉体2に適正な流動化を十分に与えることができなかったため、適正に粉体2の搬送を行うことができなかった。
(比較例2)
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、A&D社製の加振移送式流動性測定装置により周波数10Hz、振幅2mmで粉体2を振動させながら、粉体2の搬送を行った。その結果、粉体2が凝集することにより大粒化し、搬送後に高品質な粉体2を得ることができなかった。
これは、あらかじめ粉体2に相対運動を与えたが、粉体2の振動により、粉体2に強いストレスが加わったことが原因と考えられる。
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、A&D社製の加振移送式流動性測定装置により周波数10Hz、振幅2mmで粉体2を振動させながら、粉体2の搬送を行った。その結果、粉体2が凝集することにより大粒化し、搬送後に高品質な粉体2を得ることができなかった。
これは、あらかじめ粉体2に相対運動を与えたが、粉体2の振動により、粉体2に強いストレスが加わったことが原因と考えられる。
(比較例3)
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、A&D社製の加振移送式流動性測定装置により周波数15Hz、振幅5mmで、粉体2を振動させながら粉体2の搬送を行った。
この場合も、比較例2と同様に、粉体2が凝集することにより大粒化し、搬送後に高品質な粉体2を得ることができなかった。
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、A&D社製の加振移送式流動性測定装置により周波数15Hz、振幅5mmで、粉体2を振動させながら粉体2の搬送を行った。
この場合も、比較例2と同様に、粉体2が凝集することにより大粒化し、搬送後に高品質な粉体2を得ることができなかった。
(比較例4)
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、その際、西村機械社製のエヌパックスケール(振動式微粉末自動計量機)により、周波数30Hz、振幅10mmで粉体2を振動させながら粉体2の搬送を行った。この場合も、比較例2、比較例3と同様に粉体2が凝集することにより大粒化し、搬送後に高品質な粉体2を得ることができなかった。
実施例1と同様に図1に示す搬送計量装置を用いて、その際、西村機械社製のエヌパックスケール(振動式微粉末自動計量機)により、周波数30Hz、振幅10mmで粉体2を振動させながら粉体2の搬送を行った。この場合も、比較例2、比較例3と同様に粉体2が凝集することにより大粒化し、搬送後に高品質な粉体2を得ることができなかった。
本発明の実施例1ないし実施例6では、粉体2に対して、振動ではなく、周波数を0.1〜〜10Hz未満の揺動を与えて、粉体2に対して低ストレスの相対運動をあらかじめ加えた。これにより、粉体2同士の親和力が低下したと考えられる。
このように、低ストレスを粉体2に加えて揺動させることにより、あらかじめ粉体2の親和力を低下させ、粉体2を凝集しにくい状態にしておいて、ついで、空気によるエアレーションを行った。これにより、付着性の強い粉体2に対しても、適正な流動化を与えることが可能となったと考えられる。
また、比較例2のように、あらかじめ粉体2に相対運動を与えるといっても、粉体2の振幅が5mm未満であると、粉体2は揺動というよりも振動する現象に近くなり、粉体2のストレスを和らげる作用が発現しにくい。
これに対して、これらの実施例では、粉体2に対して揺動を加える際に、その振幅の大きさを5mm以上としたので、粉体2同士の親和力が適正に低下し、ストレスを和らげる作用が発現したと考えられる。
タンク1内を陽圧に保って粉体2を搬送することにすると、図14ないし図16に示すポンプ装置に較べて、粉体2の輸送時に粉体2に加わるストレスが軽減される。その結果、粉体2が凝集したり、つぶされたりすることが防止され、搬送、計量後に高品質な粉体2を得ることができる。
(各種従来のポンプとの比較例)
従来の粉体処理装置に用いる搬送機構としては、例えば、図14に示すアルキメデスポンプ(アルキメディアンスクリュー)30、図15に示すモーノポンプ31、図16に示すスクリューオーガ式ポンプ32等がある。これらは、ステータの中にロータが差し込まれて、その隙間にキャビティという独立した空間が形成されている。
従来の粉体処理装置に用いる搬送機構としては、例えば、図14に示すアルキメデスポンプ(アルキメディアンスクリュー)30、図15に示すモーノポンプ31、図16に示すスクリューオーガ式ポンプ32等がある。これらは、ステータの中にロータが差し込まれて、その隙間にキャビティという独立した空間が形成されている。
アルキメデスポンプ30では、管の内部に螺旋スクリュー部材34が配置され、螺旋スクリュー部材34が回転することにより、粉体2を連続的に上方へ移送する構造である。粘性を有する液体の搬送にも用いられる。
しかし、アルキメデスポンプ30では搬送効率が低く、また、粉体2が螺旋の中を搬送されるので遠心力により、螺旋スクリュー部材34の内壁に押し付けられながら搬送される。このため、粉体2に加わるストレスを低減させることが困難であり、粉体2の凝集を回避し難い。
モーノポンプ31は、ロータ35がステータ36内で回転することにより、強い吸引力を発生させながら、新しいキャビティ37が次々に発生して、このキャビティ37が吐出口へ移動する。このキャビティ37の断面積は常に一定であるので、定量で脈動のない連続移送が可能である。
しかし、常時、粉体2がロータ35により擦られるので、粉体2にストレスが加わる。また、ロータ35が粉体2を押圧するので、粉体2がつぶれ、凝集するおそれがある。また、例えば、マイクロカプセルに充填した医薬品等の場合、本来の粉体2の性質を消失する危険性がある。
スクリューオーガ式ポンプ32の場合、モータによりスクリュー部材38、39を回転させ、粉体2を押圧することによって搬送するので、粉体2に対するストレスが非常に大きい。
これに対して、本発明に係る実施例1〜実施例4によれば、タンク1内に陽圧を加えて粉体2を輸送することにしたので、粉体2に極力ストレスを与えないようにして、粉体2を輸送できる。
また、実施例4に示すように、多孔質部材5の孔5aの開成位置を連続的に切り替え、粉体2に対する圧縮空気Qの導入位置を連続的に変更する構成とする。これにより、粉体2の全体に対して均等に流動性を付与することが可能となり、粉体2を低ストレスで輸送、計量することが可能である。
更に、粉体2に対する圧縮空気Qの通り道を連続的に、あるいは、瞬時に切り替えられることができるので、圧縮空気Qの通り道の生成消滅の繰り返しが粉体2の各所で生じ、粉体2に全体として安定した流動性を付与することが可能となる。
また、実施例5に示すように、タンク1内を負圧に保つことによって粉体2を輸送することによっても、既存のアルキメデスポンプ30、モーノポンプ31、スクリューオーガ式ポンプ32等により搬送する場合に較べて、粉体2に加わるストレスを低減できる。
更に、実施例6に示すように、タンク1内を陽圧に保ち、外部から吸引することによっても、既存のアルキメデスポンプ30、モーノポンプ31、スクリューオーガ式ポンプ32等により搬送する場合に較べて、粉体2に加わるストレスを低減できる。
このほか、この実施例によれば、タンク1に貯留された粉体2にあらかじめ揺動を付与した状態で、その後に、粉体2にエアレーションを行って、タンク1内を陽圧又は負圧にして、粉体2を輸送する輸送方法である。なので、圧縮空気Qの圧力や流量を制御することによって、粉体2を低ストレスの状態で輸送して、所望の重量もしくは体積量の粉体の計量を行うことができる。
1…タンク(容器)
2…粉体
3…揺動台
4…揺動装置
5…多孔質部材
12…計量容器
13…重量計
Q…圧縮空気(気体)
2…粉体
3…揺動台
4…揺動装置
5…多孔質部材
12…計量容器
13…重量計
Q…圧縮空気(気体)
Claims (8)
- 所望の重量又は体積量の粉体を搬送する際に、該粉体に対してあらかじめ揺動を加えた後、粉体に気体を導入することにより、前記粉体を搬送又は計量することを特徴とする粉体処理装置。
- 前記粉体に対して揺動を加える際の周波数が0.1Hz〜10Hz未満であることを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。
- 前記粉体に対して揺動を加える際の振幅が5mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。
- 容器内を陽圧化し、該容器内の陽圧の力により前記粉体を搬送又は計量することを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。
- 前記粉体に対して気体を導入する位置を連続的に切り替えることにより前記粉体を搬送又は計量することを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。
- 容器内を負圧にして、かつ、外部から前記容器内の前記粉体を吸引することにより前記粉体を搬送又は計量することを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。
- 容器内を陽圧化し、かつ、外部から前記粉体を吸引することにより前記粉体を搬送又は計量することを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。
- 容器に貯留された粉体にあらかじめ揺動を付与した状態で、その後に、前記粉体にエアレーションを行って、前記容器内を陽圧又は負圧にして、前記粉体を輸送することを特徴とする粉体の輸送方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015021060A JP2016141555A (ja) | 2015-02-05 | 2015-02-05 | 粉体処理装置又は粉体の輸送方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2016141555A true JP2016141555A (ja) | 2016-08-08 |
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ID=56569783
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JP (1) | JP2016141555A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018158293A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | 株式会社イントロテック | 粉体用ピペット、粉体用ピペット装置および方法 |
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2015
- 2015-02-05 JP JP2015021060A patent/JP2016141555A/ja active Pending
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