JP2016139268A - 情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】論理的に漢方薬の処方を支援することができる情報処理装置を提供する。【解決手段】症状と漢方薬の対応関係を示す対応情報が記憶される記憶部2と、特定症状を取得する手段3と、特定症状の事前確率と特定症状以外の症状の事前確率とを対応情報に基づいて算出する手段4と、複数の漢方薬のいずれかの組合せで構成される漢方薬群毎に、特定症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と特定症状以外の症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率とを対応情報に基づいて算出する手段5と、漢方薬群毎に事前確率と条件付確率とに基づいて事後確率を算出する手段6と、漢方薬群毎の事後確率のうち所定の条件に該当する所定事後確率を特定し、所定事後確率に対応する漢方薬群を構成する漢方薬のうち所定の条件に該当する所定漢方薬を特定して出力する手段7と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、症状に対する最適な漢方薬の処方を支援する情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法に関するものである。
漢方医学は、患者の症状を診て、一般に複数の生薬を配合した漢方薬を処方するものである。一方、西洋医学は、患者の症状を診て病気の原因を追究し、その原因に対する処置を行うものである。このため、西洋医学は診療行為の論理的な説明が可能であるのに対し、漢方医学ではそれが困難であり、医師の経験や知識などに基づく裁量によるところが大きく、その客観的根拠も乏しい。すなわち、漢方薬の処方は不確実性を伴う。そのため、現状では、漢方に精通している限られた医師は、自身の経験等に基づいて生薬を配合して独自の漢方薬を処方する。一方、漢方に精通していない多くの医師は、製薬会社の提供する漢方薬をそのまま処方している。
これまでも、患者の症状などに対する漢方薬の処方を支援することは提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平9−258803号公報 特開2001−357131号公報
しかし、これまでは、漢方薬の処方の不確実性を客観的に比較するものは存在せず、漢方薬の処方を論理的に支援することができるものは存在しない。
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、客観的なデータに基づいて論理的に漢方薬の処方を支援することができる情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数の症状と複数の漢方薬それぞれの対応関係を示す対応情報が記憶される記憶部と、複数の症状の中から選択された特定症状を取得する症状取得部と、特定症状の事前確率と特定症状以外の症状の事前確率とを対応情報に基づいて算出して記憶部に記憶する事前確率算出部と、複数の漢方薬のいずれかの組合せで構成される漢方薬群ごとに、特定症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、特定症状以外の症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、を対応情報に基づいて算出して記憶部に記憶する条件付確率算出部と、漢方薬群ごとに、記憶部に記憶されている事前確率と条件付確率とに基づいて事後確率を算出して記憶部に記憶する事後確率算出部と、記憶部に記憶されている漢方薬群ごとの事後確率のうち所定の条件に該当する所定事後確率を特定し、所定事後確率に対応する漢方薬群を構成する漢方薬のうち所定の条件に該当する所定漢方薬を特定して出力する漢方薬出力部と、を有してなることを特徴とする。
本発明によれば、論理的に漢方薬の処方を支援することができる。
本発明にかかる情報処理装置の実施の形態を示すブロック図である。 上記情報処理装置に記憶される対応情報の例を示す模式図である。 上記情報処理装置に記憶される症状情報の例を示す模式図である。 上記情報処理装置に記憶される漢方薬情報の例を示す模式図である。 上記情報処理装置に記憶される配合情報の例を示す模式図である。 上記情報処理装置に記憶される生薬情報の例を示す模式図である。 上記情報処理装置に記憶される配合内容情報の例を示す模式図である。 本発明にかかる情報処理方法の実施の形態を示すフローチャートである。 上記情報処理装置が出力する特定症状入力画面の例を示す模式図である。 上記情報処理方法に含まれる所定漢方薬の特定・出力処理の例を示すフローチャートである。 上記情報処理方法に含まれる所定生薬の特定・出力処理の例を示すフローチャートである。 上記情報処理装置が出力する所定漢方薬群出力画面の例を示す模式図である。 上記情報処理装置が出力する所定漢方薬出力画面の例を示す模式図である。 上記情報処理装置が出力する所定生薬出力画面の例を示す模式図である。 上記情報処理方法に含まれる所定生薬の特定・出力処理の別の例を示すフローチャートである。 上記情報処理装置が出力する所定生薬出力画面の別の例を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法の実施の形態について説明する。
本発明は、複数の症状と漢方薬との処方履歴から定める評価値を用いて、数学的基盤の明確な統計的パターン認識理論に基づき、特定の症状に対して有効な漢方薬の処方(創薬)を支援するものである。
一つの漢方薬を定めるためには生薬とその配合を決めなければならない。つまり、どの生薬をどれだけ配合するかで、漢方薬が決まる。製薬会社が製造する漢方薬は予め生薬の配合が決まっているため、その漢方薬の組合せにより、含まれている生薬の配合が一意に定まる。すなわち、製薬会社の製造する漢方薬を対象とする場合、特定の症状に対する生薬の配合問題は、漢方薬の組合せ問題となる。
以下に説明する実施の形態は、生薬の配合が特定されている複数の漢方薬のうち、特定の症状に有効な漢方薬の組合せを特定することにより、その漢方薬の組合せに含まれる生薬の配合を特定する場合を例にして、本発明の内容を説明する。
本発明にかかる情報処理装置は、後述のとおり、過去の漢方薬の処方の履歴データを用いて漢方薬の処方の不確実性を事後確率として数値で表し、この事後確率を用いる統計的パターン認識のBayes識別則により、特定の症状に対する漢方薬の処方の妥当性の信頼性を向上させている。
●情報処理装置●
図1は、本発明にかかる情報処理装置(以下「本装置」という。)の実施の形態を示すブロック図である。本装置1は、記憶部2と、症状取得部3と、事前確率算出部4と、条件付確率算出部5と、事後確率算出部6と、漢方薬出力部7と、生薬出力部8と、を有してなる。
本装置1は、パーソナルコンピュータなどで実現される。本装置1では、本発明にかかる情報処理プログラム(以下「本プログラム」という。)が動作して、本プログラムが本装置1のハードウェア資源と共働して、後述する本発明にかかる情報処理方法(以下「本方法」という。)を実現する。
なお、図示しないコンピュータに本プログラムを実行させることで、同コンピュータを本装置1と同様に機能させて、同コンピュータに本方法を実行させることができる。
記憶部2は、本装置1が後述する本方法を実行するために必要な情報を記憶する手段である。記憶部2には、処方履歴データベースDB1、症状データベースDB2、漢方薬データベースDB3、配合データベースDB4、生薬データベースDB5や、後述の各種の基準値などが記憶される。
症状取得部3は、DB2に記憶されている複数の症状の中から選択された特定症状を取得する手段である。症状取得部3は、例えば、本装置1を操作する医師などに本装置1の不図示の入力手段を用いて選択させた症状を、特定症状として取得する。
事前確率算出部4は、事前確率を算出して記憶部2に記憶する手段である。事前確率とその算出方法は、後述する。
条件付確率算出部5は、条件付確率を算出して記憶部2に記憶する手段である。条件付確率とその算出方法は、後述する。
事後確率算出部6は、事後確率を算出して記憶部2に記憶する手段である。事後確率とその算出方法は、後述する。
漢方薬出力部7は、所定漢方薬を特定して記憶部2に記憶する手段である。所定漢方薬とは、漢方薬群のうち所定の漢方薬群を構成する漢方薬であって、後述する所定の条件に該当する漢方薬である。漢方薬群とは、複数の漢方薬のいずれかの組合せで構成される漢方薬の集合(部分集合)である。漢方薬群を構成する漢方薬の数は、1つ以上である。すなわち、漢方薬群には、1つの漢方薬のみで構成されるものも含む。
なお、漢方薬群は、DB3に記憶されている複数の漢方薬のすべての組合せとしてもよいし、予め設定された数の漢方薬の組合せ、つまり、例えば、漢方薬群を構成する漢方薬の数が「3以下」と設定されていれば(記憶部2に設定数「3以下」が記憶されていれば)、本方法で用いられる漢方薬群は、1つの漢方薬で構成される漢方薬群、2つの漢方薬の組合せで構成される漢方薬群、3つの漢方薬の組合せで構成される漢方薬群、である。
生薬出力部8は、所定生薬を特定して記憶部2に記憶する手段である。所定生薬とは、所定漢方薬に配合されている生薬のうち、後述する所定の条件に該当する生薬である。
●対応情報
図2は、DB1に記憶される対応情報の例を示す模式図である。
対応情報とは、複数の症状と複数の漢方薬それぞれの対応関係を示す情報である。本実施の形態では、対応情報の例として評価値を用いる。評価値とは、症状に対する漢方薬の評価内容を示す情報(数値)である。DB1には、症状IDと漢方薬IDと評価値とが関連付けて記憶される。本装置1は、症状IDと漢方薬IDとを用いてDB1を参照することで、その症状IDと漢方訳IDと関連付けてDB1に記憶されている評価値を読み出すことができる。
同図は、例えば、症状IDが「X1」の症状に対して、漢方薬ID「Y1」の漢方薬の評価値が「38」、漢方薬ID「Y2」の漢方薬の評価値が「0」であることや、症状ID「X2」の症状に対して、漢方薬ID「Y1」の漢方薬の評価値が「36」、漢方薬IDが「Y2」の漢方薬の評価値が「1」であること、などを示している。
ここで、評価値の算出方法について説明する。
評価値は、例えば、複数の医師に対して実施されたアンケート結果に基づいて算出される。すなわち、例えば、専門分野の異なる複数の医師に対して、その医師の過去の経験や知識などから、症状ごとに処方することが望ましい漢方薬を回答してもらう。回答は、例えば、所定の数値(例えば、7段階評価で評価「1」から「7」のいずれかの数値)を各医師に選択してもらう。各医師からのアンケートの結果を回収して、症状ごとに、各漢方薬の評価値を集計する。症状に対する漢方薬の評価値の合計を、その症状に対するその漢方薬の評価値とする。
●症状情報
図3は、DB2に記憶される症状情報の例を示す模式図である。
症状情報とは、症状ごとの症状IDや症状名など症状に関する情報である。すなわち、DB2には、症状IDと症状名などとが関連付けて記憶される。本装置1は、症状IDを用いてDB2を参照することで、その症状IDと関連付けてDB2に記憶されている症状名など症状に関する情報を読み出すことができる。
同図は、例えば、症状ID「X1」の症状が「頭痛」であることや、症状ID「X2」の症状が「めまい」であることなどを示している。
●漢方薬情報
図4は、DB3に記憶される漢方薬情報の例を示す模式図である。
漢方薬情報とは、漢方薬ごとの漢方薬IDや漢方薬名など漢方薬に関する情報である。すなわち、DB3には、漢方薬IDと漢方薬名などとが関連付けて記憶される。本装置1は、漢方薬IDを用いてDB3を参照することで、その漢方薬IDと関連付けてDB3に記憶されている漢方薬名などその漢方薬に関する情報を読み出すことができる。
同図は、例えば、漢方薬ID「Y1」の漢方薬名が「五苓散」、漢方薬ID「Y2」の漢方薬名が「加味逍遥散」であることなどを示している。
●配合情報
図5は、DB4に記憶される配合情報の例を示す模式図である。
配合情報とは、漢方薬ごとの配合されている生薬の配合に関する情報である。同図は、生薬の配合に関する情報として、漢方薬に配合されている生薬の配合量(重量)が用いられている。すなわち、DB4には、漢方薬IDと生薬IDと配合量とが関連付けて記憶される。本装置1は、漢方薬IDを用いてDB4を参照することで、その漢方薬IDと関連付けてDB4に記憶されている各生薬の配合量、つまり、その漢方薬IDに対応する漢方薬に配合されている各生薬のそれぞれの配合量を読み出すことができる。
同図は、例えば、漢方薬ID「Y10」の漢方薬には、生薬ID「a」の生薬が「10mg」、生薬ID「b」の生薬が「90mg」、配合されていることを示している。
なお、配合情報は、配合量に限らず、例えば、配合比(漢方薬に配合されている生薬すべての重量に対する各生薬の重量の比)であってもよい。
●生薬情報
図6は、DB5に記憶される生薬情報の例を示す模式図である。
生薬情報とは、生薬ごとの生薬IDと生薬名など生薬に関する情報である。すなわち、DB5には、生薬IDと生薬名などの生薬に関する情報とが関連付けて記憶される。本装置1は、生薬IDを用いてDB5を参照することで、その生薬IDと関連付けてDB5に記憶されている生薬名などその生薬に関する情報を読み出すことができる。
同図は、例えば、生薬ID「a」の生薬の生薬名が「生薬a」、生薬ID「b」の生薬の生薬名が「生薬b」であることなどを示している。
●配合内容情報
図7は、本装置1が算出して記憶部2に記憶される配合内容情報の例を示す模式図である。配合内容情報は、本装置1が本方法を実行することで生成される情報であって、その内容や生成方法は、後述する。
●確率●
次に、本発明で利用する事前確率と条件付確率と事後確率について説明する。
●事前確率
症状の事前確率について説明する。
症状の事前確率とは、複数の症状の中で特定症状が生起される確率である。
複数の症状の中で症状xが生起する確率、つまり、症状xの事前確率P(x)を、式1のように定義する。
なお、Nは症状の数、Mは漢方薬の数である。また、症状xと漢方薬yの組に対応する評価値をK(x,y)と表す。
Figure 2016139268
式2は、症状が症状xでない事前確率である。
Figure 2016139268
●条件付確率
症状が生起したときに漢方薬が処方される条件付確率について説明する。
症状xが生起したときに漢方薬yが処方される条件付確率P(y|x)を、式3のように定義する。
Figure 2016139268
式4は、生起される症状が症状xでないときに漢方薬yが処方される条件付確率である。
Figure 2016139268
●事後確率
Figure 2016139268
事後確率は、特定症状が生起する事象と特定症状が生起しない事象とが排反事象で、かつ、それらの和事象が標本空間であることに注意し、Bayesの定理を用いて、事前確率と条件付確率とに基づいて算出される。
Figure 2016139268
Figure 2016139268
Figure 2016139268
Figure 2016139268
式6の分母は、式7と式8のように表される。
Figure 2016139268
Figure 2016139268
Figure 2016139268
Figure 2016139268
Figure 2016139268
●情報処理方法●
次に、本装置1が実行する本方法の実施の形態について説明する。
図8は、本方法の実施の形態を示すフローチャートである。
先ず、本装置1は、特定症状を取得する(S1)。
図9は、本装置1が特定症状を取得するために不図示のディスプレイに表示する特定症状入力画面M1の例を示す模式図である。同画面M1には、プルダウンメニュー形式で、DB2に記憶されている症状の中から1の症状を選択することができるように構成されている。本装置1は、同画面M1で選択された症状を特定症状として取得して記憶部2に記憶する。同図は、特定症状として症状「頭痛」が選択されていることを示している。
次いで、本装置1は、事前確率算出部4を用いて、DB1に記憶されている対応情報に基づいて、特定症状の事前確率を前述の式1により算出し、特定症状以外の症状の事前確率を前述の式2により算出して記憶部2に記憶する(S2)。
次いで、本装置1は、漢方薬群を特定する(S3)。
漢方薬群は、DB3に記憶されている複数の漢方薬の中から組合せを1つずつ選択して特定する。
ここで、DB3に記憶されている漢方薬の種類が、例えば、漢方薬1、漢方薬2、漢方薬3の3種類の場合、漢方薬群として特定されるのは、「漢方薬1のみ」「漢方薬2のみ」「漢方薬3のみ」「漢方薬1と漢方薬2の組合せ」「漢方薬1と漢方薬3の組合せ」「漢方薬2と漢方薬3の組合せ」「漢方薬1と漢方薬2と漢方薬3の組合せ」の7種類である。本装置1は、この7種類の漢方薬群を、1つずつ、例えば、最初の漢方薬群を特定する処理S3では「漢方薬1のみ」を漢方薬群として特定し、2回目の漢方薬群を特定する処理S6では「漢方薬2のみ」を漢方薬群として特定し、・・・、7回目の漢方薬群を特定する処理S6では「漢方薬1と漢方薬2と漢方薬3の組合せ」を漢方薬群として特定する。本装置1は、8回目の漢方薬群を特定するS6では、次の漢方薬群は無い、と判定する。
次いで、本装置1は、条件付確率算出部5を用いて、DB1に記憶されている対応関係に基づいて、漢方薬群ごとに、特定症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率を前述の式3により算出し、特定症状以外の症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率を前述の式4により算出して、記憶部2に記憶する(S4)。
次いで、本装置1は、事後確率算出部6を用いて、漢方薬群ごとに、記憶部2に記憶されている事前確率と条件確率とに基づいて、事後確率を算出して記憶部2に記憶する(S5)。事後確率は、前述の式9により算出される。
次いで、本装置1は、次の漢方薬群を特定する(S6)。
次の漢方薬群が存在する場合(S7のYes)、本装置1は、次の漢方薬群に対して、前述の処理S4からS6を実行する。一方、次の漢方薬群が存在しない場合(S7のNo)、本装置1は、後述の処理S8を実行する。
次いで、本装置1は、漢方薬出力部7を用いて、所定漢方薬を特定して記憶部2に記憶する(S8).
図10は、所定漢方薬の特定・出力処理(S8)のフローチャートである。
先ず、本装置1は、事後確率基準値を取得する(S81)。
事後確率基準値とは、漢方薬群ごとの事後確率と比較される基準値であって、記憶部2に記憶されている。事後確率基準値は、処理S8の実行前にあらかじめ記憶部2に記憶されていてもよいし、あるいは、処理S8の実行の都度、例えば、本装置1を操作する医師などに本装置1の不図示の入力手段を用いて指定させて記憶部2に記憶するようにしてもよい。
次いで、本装置1は、記憶部2に記憶されている漢方薬群ごとの事後確率を取得する(S82)。
次いで、本装置1は、記憶部2に記憶されている漢方薬群ごとの事後確率と、事後確率基準値と、の大小を比較する(S83)。
次いで、本装置1は、所定事後確率を特定する(S84)。
所定事後確率とは、記憶部2に記憶されている漢方薬群ごとの事後確率のうち、事後確率基準値との比較結果が所定の条件に該当する事後確率である。所定の条件は、事後確率基準値よりも大きい事後確率(例えば、事後確率基準値が0.7のとき、0.7より大きい事後確率)であり、事後確率基準値より大きい事後確率を所定事後確率として特定する。
ここで、所定事後確率は、漢方薬群ごとの事後確率のうち、所定の条件に該当するものであり、所定の条件の一例が前述の事後確率基準値との比較結果であるが、本発明における所定事後確率の特定方法は、これに限らない。すなわち、例えば、前述の事後確率基準値を用いることなく、漢方薬群ごとの事後確率のうち最大値のものや上位1番目からN番目まで事後確率、などを所定事後確率として特定してもよい。
次いで、本装置1は、所定漢方薬群を特定する(S85)。
所定漢方薬群とは、記憶部2に記憶されている漢方薬群のうち、所定事後確率に対応する漢方薬群である。すなわち、所定漢方薬群は、事後確率基準値との比較結果が所定の条件に該当する事後確率に対応する漢方薬群である。
次いで、本装置1は、所定漢方薬群を構成する漢方薬を特定する(S86)。
本装置1は、記憶部2に記憶されている漢方薬群のうち、所定漢方薬群に該当する漢方薬群を構成する漢方薬を特定する。
次いで、本装置1は、所定漢方薬を特定する(S87)。
所定漢方薬とは、所定漢方薬群を構成する漢方薬のうち、所定の条件に該当する漢方薬である。所定の条件に該当する漢方薬の例としては、例えば、複数の所定漢方薬群のそれぞれを構成する漢方薬のうち頻出または共通する漢方薬である。
図8に戻る。
所定漢方薬を特定した本装置1は、生薬出力部8を用いて、所定生薬を特定して記憶部2に記憶する(S9)。
●所定生薬の特定方法(その1)
図11は、所定生薬の特定・出力処理(S9)のフローチャートである。
先ず、本装置1は、配合内容基準値を取得する(S91)。
配合内容基準値とは、所定漢方薬に配合されている生薬ごとに所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容と比較される基準値であって、記憶部2に記憶されている。配合内容基準値は、処理S9の実行前にあらかじめ記憶部2に記憶されていてもよいし、あるいは、処理S9の実行の都度、例えば、本装置1の操作者に指定させて記憶部2に記憶するようにしてもよい。
ここで、所定生薬は、所定漢方薬群を構成する漢方薬に配合されている生薬のうち、所定の条件に該当するものであり、所定の条件の一例が前述の配合内容基準値との比較結果であるが、本発明における所定生薬の特定方法は、これに限らない。すなわち、例えば、前述の配合内容基準値を用いることなく、所定漢方薬群を構成する漢方薬に配合されている生薬のうち、所定漢方薬群を構成する生薬における配合比が最大値のものや配合量が上位1位からN番目までのもの、などを所定生薬として特定してもよい。
次いで、本装置1は、記憶部2に記憶されている所定漢方薬を取得する(S92)。
次いで、本装置1は、DB4を参照して、所定漢方薬に配合されている生薬を特定する(S93)。
次いで、本装置1は、特定された生薬ごとに、所定漢方薬群での生薬の配合内容を特定する(S94)。
所定漢方薬群での生薬の配合内容は、例えば、所定漢方薬群での配合量の割合(配合比)である。
次いで、本装置1は、生薬の配合内容と配合内容基準値とを比較する(S95)。
次いで、本装置1は、所定生薬を特定して記憶部2に記憶する(S96)。
ここで、図7に示した配合内容情報を用いて、前述の所定事後確率、所定漢方薬群、所定漢方薬、所定生薬を説明する。
同図は、本装置1が処理S8において、漢方薬群ごとの事後確率P1,P2,・・・を算出したことを示している。同図中、事後確率P1,P2のみが、事後確率基準値より大きい値で、所定事後確率であるものとする。
同図は、所定事後確率P1に対応する所定漢方薬群を構成する漢方薬が「Y10」「Y11」であることを示している。すなわち、所定事後確率P1に対応する所定漢方薬群は「Y10,Y11」である。また、所定事後確率P2に対応する所定漢方薬群は「Y11,Y12」である。
同図は、所定事後確率P1に対応する所定漢方薬群「Y10,Y11」に配合されている生薬ごとの所定漢方薬群「Y10,Y11」を構成する生薬における配合比が、生薬ID「a」の生薬が「35%」、生薬ID「b」の生薬が「45%」、生薬ID「c」の生薬が「20%」であることを示している。また、所定事後確率P2に対応する所定漢方薬群「Y11,Y12」に配合されている生薬ごとの所定漢方薬群「Y11,Y12」を構成する生薬における配合比が、生薬ID「a」の生薬が「30%」、生薬ID「c」の生薬が「25%」、生薬ID「d」の生薬が「10%」、生薬ID「e」の生薬が「35%」であることを示している。
ここで、生薬ごとの配合比の算出方法を、所定事後確率P1を例に説明する。
所定事後確率P1に対応する所定漢方薬群を構成する漢方薬は、「Y10」と「Y11」である。
漢方薬「Y10」は、DB4に示されているように、生薬ID「a」の生薬が「10mg」、生薬ID「b」の生薬が「90mg」、配合されている。一方、漢方薬「Y11」は、DB4に示されているように、生薬ID「a」の生薬が「60mg」、生薬ID「c」の生薬が「40mg」、配合されている。
よって、所定漢方薬群「Y10,Y11」に配合されている生薬は、これらを加算して、生薬ID「a」の生薬が「70mg」、生薬ID「b」の生薬が「90mg」、生薬ID「c」の生薬が「40mg」である。
したがって、生薬ID「a」の生薬の所定漢方薬群「Y10,Y11」を構成する生薬(生薬ID「a」「b」「c」の生薬)における配合比は、35%(=70mg/(70mg+90mg+40mg))である。同様に、生薬ID「b」の生薬の所定漢方薬群「Y10,Y11」を構成する生薬(生薬ID「a」「b」「c」の生薬)における配合比は、45%(=90mg/(70mg+90mg+40mg))である。同様に、生薬ID「c」の生薬の所定漢方薬群「Y10,Y11」を構成する生薬(生薬ID「a」「b」「c」の生薬)における配合比は、20%(=40mg/(70mg+90mg+40mg))である。
図12は、本装置1が所定漢方薬群を本装置1の操作者に確認させるために不図示のディスプレイに表示する所定漢方薬群出力画面M2の例を示す模式図である。同図には、所定事後確率ごとの所定漢方薬群、つまり、所定漢方薬群を構成する漢方薬が表示されている。本装置1は、例えば、処理S85で画面M2を表示する。
図13は、本装置1が所定漢方薬を本装置1の操作者に確認させるために不図示のディスプレイに表示する所定漢方出力画面M3の例を示す模式図である。同図は、所定漢方薬が「Y11」であることを示している。本装置1は、例えば、処理S87で画面M3を表示する。
ここで、所定漢方薬の特定方法の例を説明する。
本装置1は、所定事後確率P1に対応する所定漢方薬群を構成する漢方薬「Y10」「Y11」と、所定事後確率P2に対応する所定漢方薬群を構成する漢方薬「Y11」「Y12」のうち、共通する漢方薬「Y11」を、所定漢方薬として特定している。
図14は、本装置1が所定生薬を本装置1の操作者に確認させるために不図示のディスプレイに表示する所定生薬出力画面M4の例を示す模式図である。同図は、所定生薬が「生薬a」であることと、1番目の所定漢方薬群「Y10、Y11」を構成する生薬における所定生薬「生薬a」の配合比が「35%」であること、2番目の所定漢方薬群「Y11、Y12」を構成する生薬における所定生薬「生薬a」の配合比が「30%」であることを示している。この配合比「35%」「30%」の算出方法は、前述の計算の例による。本装置1は、例えば、処理S96で画面M4を表示する。
ここで、所定生薬の特定方法の例を説明する。配合内容基準値は「30%」とする。
本装置1は、DB4を参照して、所定漢方薬「Y11」に配合されている生薬(生薬ID「a」の生薬と、生薬ID「c」の生薬)のうち、所定漢方薬群を構成する生薬における配合比が配合内容基準値以上の生薬ID「a」を、所定生薬として特定している。本装置1は、DB5を参照して、生薬ID「a」の生薬名「生薬a」を読み出して、画面M4に表示している。
●所定生薬の特定方法(その2)
図15は、所定生薬の特定・出力処理(S9)の別の例のフローチャートである。
本例は、所定漢方薬に配合されている生薬のうち、その所定漢方薬における配合内容と配合内容基準値とを比較する点において、所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容と配合内容基準値とを比較する前述の例(図11)と異なる。
すなわち、本例は、所定漢方薬(例えば、漢方薬「Y11」)が特定されれば、所定漢方薬に配合されている生薬ごとの配合内容(例えば、生薬aの「60%」、生薬cの「40%」)と配合内容基準値とを比較することで所定生薬を特定することができる。一方、前述の例(図11)は、所定漢方薬(例えば、漢方薬「Y11」)に配合されている生薬(例えば、生薬a、生薬c)ごとに、所定漢方薬群(例えば、「Y10」「Y11」)を構成する生薬(例えば、「生薬a」「生薬b」「生薬c」)における配合内容(例えば、生薬aの「35%」、生薬cの「20%」)を特定した上で所定生薬を特定することができる。
処理S91,S92,S93は、前述の図11に示した処理と同一である。
所定漢方薬に配合されている生薬を特定した本装置1は、所定漢方薬での生薬の配合内容(例えば、配合比)を特定する(S94a)。すなわち、例えば、所定漢方薬が漢方薬「Y11」のとき、生薬aの「60%」(=60mg/(60mg+40mg))、生薬cの「40%」(=40mg/(60mg+40mg))を特定する。
次いで、本装置1は、生薬の配合内容と配合内容基準値とを比較する(S95a)。
次いで、本装置1は、生薬の配合内容と配合内容基準値との比較結果に基づいて所定生薬を特定して記憶部2に記憶する(S96a)。すなわち、例えば、配合内容基準値が「30%」のとき、生薬aの配合比「60%」と生薬cの配合比「40%」は配合内容基準値より大きいため、生薬aと生薬cとが所定生薬として特定される。
図16は、本装置1が所定生薬を本装置1の操作者に確認させるために不図示のディスプレイに表示する所定生薬出力画面M4bの例を示す模式図である。同図は、所定生薬が「生薬a」「生薬c」であることと、所定生薬「生薬a」の配合比が「60%」であること、所定生薬「生薬c」の配合比が「40%」であることを示している。この配合比「35%」「30%」の算出方法は、前述の計算の例による。本装置1は、例えば、処理S96aで画面M4bを表示する。
●数値例●
以下、数値例を用いて本発明を説明する。
特定症状は、症状ID「17」の「更年期障害」とする。また、漢方薬は、漢方薬ID「Y2」の「加味逍遥散」と、漢方薬ID「Y3」の「桂枝茯苓丸」を考える。すなわち、漢方薬群は、「加味逍遥散」のみと、「桂枝茯苓丸」のみと、「加味逍遥散」と「桂枝茯苓丸」との組合せ、の3種類である。なお、評価値は、図2に示したDB1に記憶されているものを用いる。
●漢方薬群が「加味逍遥散」のみの場合
症状が「更年期障害」のときに漢方薬「加味逍遥散」を単独で処方する場合の事後確率P(更年期障害|加味逍遥散)は、漢方薬「加味逍遥散」を処方する条件のもとでの症状「更年期障害」が生じる確率である。
症状に対して処方される漢方薬の数(漢方薬群を構成する漢方薬の数)が1の場合の事後確率は、その漢方薬の全症状に対する評価値の総和(漢方薬「加味逍遥散」の全症状に対する評価値「121」)に対する、その症状に対する評価値(漢方薬「加味逍遥散」の症状「更年期障害」に対する評価値「49」)の割合で算出される。すなわち、症状が「更年期障害」のときに漢方薬「加味逍遥散」を単独で処方する場合の事後確率P(更年期障害|加味逍遥散)は、
事後確率P(更年期障害|加味逍遥散)
=49/121
=0.40
である。
●漢方薬群が「桂枝茯苓丸」のみの場合
症状が「更年期障害」のときに漢方薬「桂枝茯苓丸」を単独で処方する場合の事後確率P(更年期障害|桂枝茯苓丸)は、
確率P(更年期障害|桂枝茯苓丸)
=33/109
=0.30
である。
●漢方薬群が「加味逍遥散」と「桂枝茯苓丸」との組合せの場合
症状が「更年期障害」である事前確率P(更年期障害)は、式(1)より、
事前確率P(更年期障害)
=89/852
である。
症状が「更年期障害」でない事前確率P(not更年期障害)は、式(2)より、
事前確率P(not更年期障害)
=1−89/852=763/852
である。
症状が「更年期障害」のときに漢方薬「加味逍遥散」が処方される条件付確率P(加味逍遥散|更年期障害)は、式(3)より、
条件付確率P(加味逍遥散|更年期障害)
=49/89
である。
症状が「更年期障害」でないときに漢方薬「加味逍遥散」が処方される条件付確率P(加味逍遥散|not更年期障害)は、式(4)より、
条件付確率P(加味逍遥散|not更年期障害)
=(121−49)/(852−89)
=72/763
である。
症状が「更年期障害」のときに漢方薬「桂枝茯苓丸」が処方される条件付確率P(桂枝茯苓丸|更年期障害)は、式(3)より、
条件付確率P(桂枝茯苓丸|更年期障害)
=33/89
である。
症状が「更年期障害」でないときに漢方薬「桂枝茯苓丸」が処方される条件付確率P(桂枝茯苓丸|not更年期障害)は、式(4)より、
条件付確率P(桂枝茯苓丸|not更年期障害)
=(109−33)/(852−89)
=76/763
である。
事後確率P(更年期障害|加味逍遥散,桂枝茯苓丸)は、式(9)より、
事後確率P(更年期障害|加味逍遥散,桂枝茯苓丸)
=((89/852)×(49/89)×(33/89))
/((89/852)×(49/89)×(33/89)
+(763/852)×(72/763)×(76/763))
=0.72
●数値例の比較
以上の計算結果を比較すると、症状「更年期障害」に対して、漢方薬「加味逍遥散」と「桂枝茯苓丸」とを組み合わせて処方する場合の事後確率P(更年期障害|加味逍遥散,桂枝茯苓丸)は、漢方薬「加味逍遥散」を単独で処方する場合の確率P(更年期障害|加味逍遥散)や漢方薬「桂枝茯苓丸」を単独で処方する場合の確率P(更年期障害|桂枝茯苓丸)よりも大きい。この比較結果は、症状「更年期障害」に対して、漢方薬「加味逍遥散」と「桂枝茯苓丸」とを組み合わせて処方するのが、漢方薬「加味逍遥散」や「桂枝茯苓丸」を単独で処方するよりも有効であることを示している。
●まとめ●
以上説明した実施の形態によれば、過去の漢方薬の処方の履歴データを用いて漢方薬の処方の不確実性を事後確率として数値で表すことで、漢方薬の処方の不確実性を客観的に比較することができる。すなわち、本発明によれば、数値に基づいて論理的に漢方薬の処方を支援することができる。
以下、これまで説明した本装置の特徴を、まとめて記載しておく。
(特徴1)
複数の症状と複数の漢方薬それぞれの対応関係を示す対応情報が記憶される記憶部と、
前記複数の症状の中から選択された特定症状を取得する症状取得部と、
前記特定症状の事前確率と前記特定症状以外の症状の事前確率とを前記対応情報に基づいて算出して前記記憶部に記憶する事前確率算出部と、
前記複数の漢方薬のいずれかの組合せで構成される漢方薬群ごとに、前記特定症状が生起したときに前記漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、前記特定症状以外の症状が生起したときに前記漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、を前記対応情報に基づいて算出して前記記憶部に記憶する条件付確率算出部と、
前記漢方薬群ごとに、前記記憶部に記憶されている前記事前確率と前記条件付確率とに基づいて事後確率を算出して前記記憶部に記憶する事後確率算出部と、
前記記憶部に記憶されている前記漢方薬群ごとの事後確率のうち所定の条件に該当する所定事後確率を特定し、前記漢方薬群のうち前記所定事後確率に対応する所定漢方薬群を特定し、前記所定漢方薬群を構成する漢方薬のうち所定の条件に該当する所定漢方薬を特定して出力する漢方薬出力部と、
を有してなる、
ことを特徴とする情報処理装置。
(特徴2)
前記記憶部には、事後確率基準値が記憶され、
前記漢方薬出力部は、前記事後確率と、前記事後確率基準値と、の比較結果に基づいて前記所定事後確率を特定する、
特徴1記載の情報処理装置。
(特徴3)
前記特定された所定事後確率が複数のとき、
前記漢方薬出力部は、複数の前記所定漢方薬群において頻出する漢方薬を前記所定漢方薬として特定する、
特徴1または2記載の情報処理装置。
(特徴4)
前記記憶部には、前記漢方薬と前記漢方薬に配合されている生薬との対応関係を示す配合情報が記憶され、
前記配合情報に基づいて前記所定漢方薬に配合されている生薬を特定して出力する生薬出力部、
を備える、
特徴1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
(特徴5)
前記生薬出力部は、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容を特定し、前記配合内容が所定の条件に該当する生薬を所定生薬として特定し、前記所定生薬の配合内容を出力する、
特徴4記載の情報処理装置。
(特徴6)
前記記憶部には、配合内容基準値が記憶され、
前記生薬出力部は、特定された前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容と、前記配合内容基準値と、の比較結果に基づいて、前記所定生薬を特定する、
特徴5記載の情報処理装置。
(特徴7)
前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬の前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合比である、
特徴6記載の情報処理装置。
(特徴8)
前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬の配合量である、
特徴6記載の情報処理装置。
(特徴9)
前記生薬出力部は、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容を特定し、前記配合内容が所定の条件に該当する生薬を所定生薬として特定し、前記所定漢方薬群における前記所定生薬の配合内容を特定して出力する、
特徴4記載の情報処理装置。
(特徴10)
前記記憶部には、配合内容基準値が記憶され、
前記生薬出力部は、特定された前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容と、前記配合内容基準値、との比較結果に基づいて、前記所定生薬を特定する、
特徴9記載の情報処理装置。
(特徴11)
前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬における配合比である、
特徴10記載の情報処理装置。
(特徴12)
前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬における配合量である、
特徴10記載の情報処理装置。
1 情報処理装置
2 記憶部
3 症状取得部
4 事前確率算出部
5 条件付確率算出部
6 事後確率算出部
7 漢方薬出力部
8 生薬出力部
DB1 処方履歴データベース
DB2 症状データベース
DB3 漢方薬データベース
DB4 配合データベース
DB5 生薬データベース


本発明は、複数の症状と複数の漢方薬それぞれの対応関係を示す対応情報が記憶される記憶部と、複数の症状の中から選択された特定症状を取得する症状取得部と、特定症状の第1事前確率と特定症状以外の症状の第2事前確率とを対応情報に基づいて算出して記憶部に記憶する事前確率算出部と、複数の漢方薬のいずれかの組合せで構成される漢方薬群ごとに、特定症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される第1条件付確率と、特定症状以外の症状が生起したときに漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される第2条件付確率と、を対応情報に基づいて算出する条件付確率算出部と、漢方薬群ごとに、記憶部に記憶されている第1事前確率と第2事前確率と第1条件付確率と第2条件付確率とに基づいて事後確率を算出して記憶部に記憶する事後確率算出部と、記憶部に記憶されている漢方薬群ごとの事後確率のうち所定の条件に該当する所定事後確率を特定し、漢方薬群のうち所定事後確率に対応する所定漢方薬群を特定し、所定漢方薬群を構成する漢方薬のうち所定の条件に該当する所定漢方薬を特定して出力する漢方薬出力部と、を有してなることを特徴とする。

Claims (14)

  1. 複数の症状と複数の漢方薬それぞれの対応関係を示す対応情報が記憶される記憶部と、
    前記複数の症状の中から選択された特定症状を取得する症状取得部と、
    前記特定症状の事前確率と前記特定症状以外の症状の事前確率とを前記対応情報に基づいて算出して前記記憶部に記憶する事前確率算出部と、
    前記複数の漢方薬のいずれかの組合せで構成される漢方薬群ごとに、前記特定症状が生起したときに前記漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、前記特定症状以外の症状が生起したときに前記漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、を前記対応情報に基づいて算出する条件付確率算出部と
    前記漢方薬群ごとに、前記記憶部に記憶されている前記事前確率と前記条件付確率とに基づいて事後確率を算出して前記記憶部に記憶する事後確率算出部と、
    前記記憶部に記憶されている前記漢方薬群ごとの事後確率のうち所定の条件に該当する所定事後確率を特定し、前記漢方薬群のうち前記所定事後確率に対応する所定漢方薬群を特定し、前記所定漢方薬群を構成する漢方薬のうち所定の条件に該当する所定漢方薬を特定して出力する漢方薬出力部と、
    を有してなる、
    ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記記憶部には、事後確率基準値が記憶され、
    前記漢方薬出力部は、前記事後確率と、前記事後確率基準値と、の比較結果に基づいて前記所定事後確率を特定する、
    請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記特定された所定事後確率が複数のとき、
    前記漢方薬出力部は、複数の前記所定漢方薬群において頻出する漢方薬を前記所定漢方薬として特定する、
    請求項1または2記載の情報処理装置。
  4. 前記記憶部には、前記漢方薬と前記漢方薬に配合されている生薬との対応関係を示す配合情報が記憶され、
    前記配合情報に基づいて前記所定漢方薬に配合されている生薬を特定して出力する生薬出力部、
    を備える、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
  5. 前記生薬出力部は、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容を特定し、前記配合内容が所定の条件に該当する生薬を所定生薬として特定し、前記所定生薬の配合内容を出力する、
    請求項4記載の情報処理装置。
  6. 前記記憶部には、配合内容基準値が記憶され、
    前記生薬出力部は、特定された前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容と、前記配合内容基準値と、の比較結果に基づいて、前記所定生薬を特定する、
    請求項5記載の情報処理装置。
  7. 前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬の前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合比である、
    請求項6記載の情報処理装置。
  8. 前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに前記所定漢方薬群を構成する生薬における配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬の配合量である、
    請求項6記載の情報処理装置。
  9. 前記生薬出力部は、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容を特定し、前記配合内容が所定の条件に該当する生薬を所定生薬として特定し、前記所定漢方薬群における前記所定生薬の配合内容を特定して出力する、
    請求項4記載の情報処理装置。
  10. 前記記憶部には、配合内容基準値が記憶され、
    前記生薬出力部は、特定された前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容と、前記配合内容基準値、との比較結果に基づいて、前記所定生薬を特定する、
    請求項9記載の情報処理装置。
  11. 前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬における配合比である、
    請求項10記載の情報処理装置。
  12. 前記生薬出力部が特定する、前記所定漢方薬に配合されている生薬ごとに配合内容は、前記所定漢方薬に配合されている生薬における配合量である、
    請求項10記載の情報処理装置。
  13. コンピュータを、請求項1乃至12のいずれかに記載の情報処理装置として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
  14. 複数の症状と複数の漢方薬それぞれの対応関係を示す対応情報が記憶される記憶部を備える情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
    前記情報処理装置が、
    前記複数の症状の中から選択された特定症状を取得するステップと、
    前記特定症状の事前確率と前記特定症状以外の症状の事前確率とを前記対応情報に基づいて算出して前記記憶部に記憶するステップと、
    前記複数の漢方薬のいずれかの組合せで構成される漢方薬群ごとに、前記特定症状が生起したときに前記漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、前記特定症状以外の症状が生起したときに前記漢方薬群を構成するそれぞれの漢方薬が処方される条件付確率と、を前記対応情報に基づいて算出して前記記憶部に記憶するステップと、
    前記漢方薬群ごとに、前記記憶部に記憶されている前記事前確率と前記条件付確率とに基づいて事後確率を算出して前記記憶部に記憶するステップと、
    前記記憶部に記憶されている前記漢方薬群ごとの事後確率のうち所定の条件に該当する所定事後確率を特定し、前記漢方薬群のうち前記所定事後確率に対応する所定漢方薬群を特定し、前記所定漢方薬群を構成する漢方薬のうち所定の条件に該当する所定漢方薬を特定して出力するステップと、
    を有してなる、
    ことを特徴とする情報処理方法。

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