JP2016139096A - 信号変換装置及びプログラム - Google Patents

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顕一郎 正岡
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Abstract

【課題】色域変換の前後で無彩色を表す信号値が変化しない信号変換装置を提供する。
【解決手段】記憶部は第1の表色系の第1信号値と第2の表色系の第2信号値とを対応付けたセットを含む変換テーブルを記憶し、判定部は第1の表色系の入力信号値が表す色が無彩色であるか否かを判定し、変換部は、前記入力信号値が表す色が無彩色である場合、前記入力信号値を第2の表色系の出力信号値として定め、前記入力信号値が表す色が無彩色ではない場合、前記入力信号値から所定範囲内の第1信号値を前記変換テーブルから検索し、検索した第1信号値に対応する第2信号値に基づいて第2の表色系の出力信号値を定める。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号変換装置及びプログラムに関する。
超高精細度テレビジョン放送(UHDTV:Ultra High Definition Television)では、三原色がスペクトル軌跡上に位置した広色域表色系を用いることが、ITU−R(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector)勧告BT.2020(以下、Rec.2020と呼ぶ)で規定されている。一方、高精細度テレビジョン放送(HDTV:High Definition Television)では、Rec.2020よりも狭い色域の表色系を用いることがITU−R勧告BT.709(以下、Rec.709と呼ぶ)で定められている。このため、広色域表色系を採用したUHDTV用の映像信号を、HDTV用の映像信号にダウンコンバートする際に色域変換が必要となる。
広色域から狭色域に色域変換するための単純な方法として、狭色域表色系において表現可能なレンジ外の信号値をクリップする方法がある。この方法は、広色域RGB値に3行3列のリニアマトリクスを乗算することにより狭色域RGB値に変換し、所定の信号レンジ(例えば、8ビットでは16以上235以下の値)を超えた狭色域RGB値をクリップする方法である。しかし、この方法は人間の知覚特性に基づく色空間上の変換ではないため、変換によって色相や明度が不自然に変化するという欠点がある。より品質を重視するには、変換後の明度、彩度、色相が予測可能な色空間モデルに基づく方法が提案されている。色空間モデルに基づく方法では、計算量を低減するために三次元ルックアップテーブル(3D−LUT:Three Dimensional Look−up Table)を用いる。
社団法人 電波産業会,マルチフォーマット・カラーバー 標準規格,ARIB STD−B28 1.0版,2000.12.14
放送番組の制作において、ディスプレイのブライトネス、コントラストを調整するためにPLUGE(Picture Line−up Generating Equipment)信号やグレースケール(Gray Scale)、等の無彩色(achromatic color)を表す信号が用いられる。PLUGE信号は黒レベル調整用信号とも呼ばれ、非特許文献1に記載のカラーバーの一部を構成する。ディスプレイの調整では、色域変換の前後で無彩色を表す信号値は変化してはならない。しかしながら、3D−LUTを用いて色域変換を行うとき、色域変換の前後で無彩色を表す信号値が一致しない場合がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、色域変換の前後で、無彩色を表す信号値が変化しない信号変換装置及びプログラムを提供することを課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、[1]本発明の一態様は、第1の表色系の第1信号値と第2の表色系の第2信号値とを対応付けたセットを含む変換テーブルを記憶した記憶部と、第1の表色系の入力信号値が表す色が無彩色であるか否かを判定する判定部と、前記入力信号値が表す色が無彩色である場合、前記入力信号値を第2の表色系の出力信号値として定め、前記入力信号値が表す色が無彩色ではない場合、前記入力信号値から所定範囲内の第1信号値を前記変換テーブルから検索し、検索した第1信号値に対応する第2信号値に基づいて第2の表色系の出力信号値を定める変換部と、を備える信号変換装置である。
[1]の構成によれば、第1の表色系で無彩色を表す入力信号値と、第2の表色系で無彩色を表す出力信号値とが一致するため、色域変換の前後で無彩色を表す信号値が変化しない。そのため、無彩色を表す領域を含んで構成されるテストパターンを用いたディスプレイのブライトネス、コントラストの調整において、色域変換に関わらず共通のテストパターンを用いることができる。例えば、第1の表色系を採用した放送番組と第2の表色系を採用した同一内容の放送番組を一体的に制作できるので、放送番組の制作に係る作業効率を向上させることができる。
また、第1の表色系で無彩色を表す信号値と第2の表色系で無彩色を表す信号値とのセットを、予め3D−LUTに設定しておく必要がない。そのため、色域変換に係るシステム規模の増加を防ぐことができる。
[2]本発明の一態様は、上述の信号変換装置であって、前記入力信号値が各原色の色信号値を有する信号値ベクトルであることを特徴とし、前記判定部は、前記入力信号値が有する各原色の色信号値が相互に等しい場合、前記入力信号値が表す色が無彩色であると判定する。
[2]の構成によれば、入力信号値を構成する色信号値同士の比較により色域変換に係る処理の要否を簡素に判定することができる。
[3]本発明の一態様は、信号変換装置のコンピュータに、第1の表色系の入力信号値が表す色が無彩色であるか否かを判定する判定手順と、前記入力信号値が表す色が無彩色である場合、前記入力信号値を第2の表色系の出力信号値として定め、前記入力信号値が表す色が無彩色ではない場合、前記入力信号値から所定範囲内の第1信号値を、前記信号変換装置の記憶部に記憶した第1の表色系の第1信号値と第2の表色系の第2信号値とを対応付けたセットを含む変換テーブルから検索し、検索した第1信号値に対応する第2信号値に基づいて第2の表色系の出力信号値を定める変換手順と、を実行させるためのプログラム。
[3]の構成によれば、第1の表色系で無彩色を表す入力信号値と、第2の表色系で無彩色を表す出力信号値とが一致するため、色域変換の前後で無彩色を表す信号値が変化しない。そのため、無彩色を表す領域を含んで構成されるテストパターンを用いたディスプレイのブライトネス、コントラストの調整において、色域変換に関わらず共通のテストパターンを用いることができる。例えば、第1の表色系を採用した放送番組と第2の表色系を採用した同一内容の放送番組を一体的に制作できるので、放送番組の制作に係る作業効率を向上させることができる。
また、第1の表色系で無彩色を表す信号値と第2の表色系で無彩色を表す信号値とのセットを、予め3D−LUTに設定しておく必要がない。そのため、色域変換に係るシステム規模の増加を防ぐことができる。
本発明によれば、色域変換の前後で、無彩色を表す信号値を一致させることができる。
本実施形態に係る表示装置の構成を示す概略ブロック図である。 調整信号の一例を示す図である。 3D−LUTに設定される色空間点の一例を示す図である。 本実施形態に係る信号変換処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る表示装置10は、外部から入力された入力画像信号に対して色域変換を行う機能を有し、色域変換により生成された出力画像信号に基づく画像を表示する機能を有する。色域変換において、表示装置10は、第1の表色系で表された入力信号値を示す入力画像信号を第2の表色系で表された出力信号値を示す出力画像信号に変換する。第1の表色系、第2の表色系は、例えば、Rec.2020、Rec.709において、それぞれ規定された表色系である。入力信号値、出力信号値は、例えば、RGB値である。RGB値は、三原色の各原色(赤、緑、青)の強度を示す色信号値を要素とする3次元の信号値である。入力信号値として表示装置10を調整するための各種の試験信号、例えば、PLUGE信号が表示装置10に入力されることがある。試験信号は、後述するように、複数の明るさの無彩色を表す領域を含むテストパターンを示す信号である。
次に、本実施形態に係る表示装置10の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置10の構成を示す概略ブロック図である。
表示装置10は、変換部10X、I/F(Interface、インタフェース)101、操作入力部105、制御部106、調整部107、及び表示部108を含んで構成される。また、変換部10Xは、判定部102、記憶部103、及び変換処理部104を含んで構成される。
判定部102には、I/F101を介して表示装置10の外部から第1の表色系で表された入力信号値を示す入力画像信号が入力される。判定部102は、入力信号値が表す色が無彩色であるか、又は有彩色(chromatic color)であるかを画素毎に判定する。有彩色とは、色あい(色相)、鮮やかさ(彩度)、及び明るさ(明度)といった色の三要素を全て備える色である。これに対し、無彩色とは、色の三要素のうち明度のみを有し、色相及び彩度を有しない色である。入力信号値がRGB値である場合、判定部102は、入力信号値を構成する各原色の色信号値p、p、pが相互に等しい場合(p=p=p)、入力信号値が無彩色を示すと判定する。他方、少なくとも1つの原色の色信号値(例えば、p)がその他の原色の色信号値(例えば、p)と異なる場合、判定部102は、入力信号値が有彩色を示すと判定する。判定部102は、入力画像信号と、画素毎に無彩色であるか有彩色であるかを示す判定情報とを対応付けて変換処理部104に出力する。
記憶部103には、予め3D−LUTが記憶されている。記憶部103に記憶された3D−LUTは、色空間点毎に第1の表色系で表される入力信号値と第2の表色系で表される出力信号値とを対応付けた信号値のセットを複数個含んだデータである。3D−LUTは、変換テーブルとも呼ばれる。以下の説明では、3D−LUTに記録された入力信号値、出力信号値を、それぞれLUT信号値、LUT出力値と呼ぶことにより、入力画像信号が示す入力信号値、出力画像信号が示す出力信号値と区別する。
3D−LUTには、例えば、RGB色空間を形成する各要素(R、G、B)について8ビットの最小値0から最大値の255までの幅16間隔で17点ずつ、計17×17×17(=4913)点の色空間点が設定される。但し、この例では、RGB色空間の各要素について最大値と2番目に大きい信号値との差は、15(=16−1)となる。なお、色空間点の間隔は、必ずしも16又は15に限られず、16よりも小さくてもよいし、16よりも大きくてもよい。また、色空間点の分布は、RGB色空間を網羅していれば、必ずしも等間隔でなくてもよいし、RGB色空間の要素毎に色空間点の数が異なっていてもよい。
変換処理部104には、判定部102から入力画像信号と判定情報が入力される。変換処理部104は、出力画像信号を表す表色系に基づいて色域変換を行うか否かを判定する。変換処理部104は、第1の表色系が指示された場合には色域変換を行わないと判定し、第2の表色系が指示された場合には色域変換を行うと判定する。変換処理部104は、例えば、変換後の表色系として入力画像信号に付されたヘッダで指定された表色系を特定することができる。また、変換処理部104は、変換後の表色系を時間経過に伴い交互に変更してもよい。これにより、第1の表色系を採用した放送番組と第2の表色系を採用した同一内容の放送番組との一体化制作における作業効率を向上させることができる。
変換処理部104は、色域変換を行わないと判定したとき、判定部102から入力された入力画像信号を出力画像信号として調整部107に出力する。
他方、変換処理部104は、色域変換を行うと判定したとき、判定情報が無彩色であることを示す画素に係る入力信号値を出力信号値として定める。変換処理部104は、判定情報が有彩色であることを示す画素に係る入力信号値について色域変換を行って出力信号値を取得する。変換処理部104は、画素毎の出力信号値を示す出力画像信号を調整部107に出力する。
変換処理部104は、色域変換を行う際、記憶部103から読み取った3D−LUTを参照し、入力信号値と等しいLUT入力値を探索する。変換処理部104は、探索したLUT入力値に対応したLUT出力値を3D−LUTから読み取り、読み取ったLUT出力値を出力信号値として定める。入力信号値と等しいLUT入力値が3D−LUTにない場合には、変換処理部104は、当該入力信号値から所定範囲内のLUT入力値(例えば、近傍の8つの色空間点)のそれぞれに対応するLUT出力値を読み取る。変換処理部104は、信号出力値を算出する際、読み取ったLUT出力値を線形補間する。
操作入力部105は、ユーザの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に応じた操作信号を生成する。操作入力部105は、生成した操作信号を制御部106に出力する。操作入力部105は、例えば、表示部108の表示特性の調整のための操作を受け付ける。操作入力部105は、例えば、つまみ、ボタン、レバー、スイッチ等の物理的な部材を含んで構成されてもよい。また、操作入力部105は、タッチパネル、マウス、等と表示部108に表示する画像とで形成されるグラフィカルインタフェース(GUI:Graphical User Interface)で構成されてもよい。
制御部106は、表示装置10の各部における動作を制御する。制御部106は、例えば、操作入力部105から入力された操作信号に基づいて、表示部108の表示特性、例えば、ブライトネス、コントラスト等のパラメータを示す調整信号を生成する。制御部106は、生成した調整信号を調整部107に出力する。
調整部107は、制御部106から入力された調整信号に基づいて、変換処理部104から入力された出力画像信号によって表示部108が表示する画像の表示特性を調整する。例えば、表示部108のブライトネスを調整する際、調整部107は、制御部106から入力される調整信号が示すブライトネスが高いほど、より大きい基準値を、出力画像信号が示す画素毎の出力信号値に加算する。また、表示部108のコントラストを調整する際、調整部107は、制御部106から入力される調整信号が示すコントラストが高いほど、より高い増幅率を出力画像信号が示す画素毎の出力信号値に乗算する。調整部107は、表示特性を調整した出力画像信号を表示部108に出力する。
表示部108は、調整部107から入力された出力画像信号が示す画像を、変換処理部104において指示又は定められた表色系で表示する。例えば、上述した番組の一体化制作において色域変換が行われた出力画像信号が示す画像は、第2の表色系で表示されるのに対し、色域変換が行われていない出力画像信号が示す画像は、第1の表色系で表示される。
なお、表示部108は、入力された出力画像信号の一部である、各要素の色信号の水平方向の波形をライン間で重畳して表示してもよい。表示部108は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electrolumunescence)ディスプレイ、を含んで構成される。
(調整信号の一例)
次に、表示装置10に入力画像信号として入力される調整信号の例について説明する。
図2は、調整信号の一例(調整信号42)を示す図である。
図2の上段は、調整信号42が示す複数の領域421〜431を水平方向に配列して形成されるテストパターンである。領域421〜431において表される色は、それぞれ信号レベルが異なる無彩色である。各領域に示す15%等の値は、その信号レベルを正規化した値である。値が大きいほど明るいことを示す。表示されるべき信号レベルの最大値、最小値は、それぞれ100%、0%であり、領域421〜431の信号レベルは、順に15%、0%、100%、0%、−2%、0%、+2%、0、+4%、0%、15%である。
図2の下段は、領域421〜431のそれぞれに属する画素毎の信号値を示す。各領域に付された「49」等の値は、それぞれの信号レベル「15%」等に相当する8ビットの信号値である。当該信号値は、RGB値を構成する1つの原色の色信号値である。領域421〜431において表される色は無彩色であるため、図2の下段に示される信号値は、三原色間で共通の色信号値である。これらの信号値が大きいほど明るいことを示す。領域421〜431における信号値は、順に49、16、235、16、12、16、20、16、25、16、49である。信号レベル100%、0%に対応する信号値235、16は、それぞれ公称ピーク(nominal peak)、黒レベル(black level)と呼ばれる。
領域425〜429の部分42plを示す信号は、表示部108の黒レベル(black level)を調整するために用いられるPLUGE信号である。ここで、表示部108に表された画像のブライトネスが所定のブライトネスよりも高い状態において、ユーザが操作入力部105を操作することによりブライトネスを低下させて黒レベルを調整する場合を仮定する。当初のブライトネスでは、表示部108において、領域425が表示部108において最も暗く表され、領域426〜429のいずれも領域425よりも明るく表される。ユーザの操作により、調整部107において調整された出力信号値が減少するため、ある時点において領域425、426、428がいずれも最も暗く表され、領域425、426、428よりも領域427、429が明るく表される状態に変化する。ユーザが、この状態に変化したことを認知した時点で操作を停止することで、黒レベルを表す領域426、428の信号レベルが、表示部108が表現可能な信号レベルの最小値に調整される。
表色変換による信号値の変化は、表示部108のブライトネスを正しく調整することができない原因になるため、表示部108のブライトネスを調整する際、無彩色を表す信号値は表色変換の前後において一致することが望ましい。特に、領域425〜429に例示したように、相互に隣接する領域間で信号値の差分が小さい場合には、表色変換による信号値の変化が、ブライトネスを正しく調整できない原因として顕著になる。
(表色変換による信号値の変化)
次に、表色変換によって信号値の変化が生じる原因について説明する。
図3は、3D−LUTに設定される色空間点の一例を示す図である。図3において、3D−LUTに設定される色空間点の位置が格子点で表されている。横軸、縦軸は、それぞれ赤の色信号値、緑の色信号値を示す。説明を簡単にするため、青の色信号値については図示が省略されている。直線Gは、無彩色を表すLUT入力値に係る色空間点の集合である。直線G上に分布する色空間点について、原色間(図示の例では赤色と緑色との間)で色信号値が等しく、かつ、変換前の第1の表色系で表される入力信号値と変換後の第2の表色系で表される出力信号値とが一致することが望まれる。
また、図3は、第2の表色系の色域が第1の表色系の色域よりも狭い場合を例示する。曲線Sは、変換後の第2の表色系の色域の外縁を示す。曲線Sが示す第1の表色系の色域と第2の表色系の色域が重複する範囲内では、色空間点毎にLUT入力値が表す色度、明度とそれぞれ等しい色度、明度を表すLUT出力値が3D−LUTに設定される。第2の表色系の色域は、それぞれ色空間点lp3、lp7で終端し、直線Gのうち色信号値が各原色の黒レベル以上である部分の全体を含む。色空間点lp3、lp7は、それぞれ直線G上にあり、各原色の黒レベル、最大値を与える色空間点である。なお、Rmin、Rmaxは、それぞれ赤の最小値、最大値を示し、Rbl、Rnpは、それぞれ赤の黒レベル、赤の公称ピークを示す。Gmin、Gmaxは、それぞれ緑の最小値、最大値を示し、Gbl、Gnpは、それぞれ緑の黒レベル、緑の公称ピークを示す。
入力信号値p1、p2は、直線G上にあるが3D−LUTにおいてLUT入力値として設定されていない入力信号値の例である。入力信号値p1は、各原色について信号レベルが0%未満となる黒レベルよりも小さい色信号値を有する。入力信号値p1は、例えば、8ビットでは0−15のいずれかの値である。変換処理部104は、3D−LUTにおいて入力信号値p1に等しいLUT入力値がないと判定するので、入力信号値p1に近接する8つの色空間点(色空間点lp0〜lp3を含む)を探索する。探索される色空間点として、例えば、色空間点lp0〜lp2のように色域Sの外部に存在する色空間点が含まれる。3D−LUTでは、そのような色空間点に係るLUT出力値として各原色の色信号値が黒レベルである信号値が設定される。仮に、変換処理部104が探索した色空間点に係るLUT出力値を単純に線形補間して信号出力値を算出すると、算出される出力信号値は、黒レベルにクリップされる。そのため、算出される出力信号値は入力信号値p1と一致しなくなる。このような場合には、上述したPLUGE信号は、色域変換によりその機能を果たすことができなくなる。
入力信号値p2は、各原色の信号レベルが100%よりも大きくなる公称ピークよりも大きい色信号値を有する。入力信号値p2は、例えば、8ビットでは236以上の値である。このような入力信号値の範囲は、オーバーホワイト領域と呼ばれる。変換処理部104は、3D−LUTにおいて入力信号値p2に等しいLUT入力値がないと判定するので、入力信号値p2に近接する8つの色空間点(色空間点lp4〜lp7を含む)を探索する。探索される色空間点として、例えば、色空間点lp5、lp6のように色域Sの外部に存在する色空間点が含まれる。3D−LUTでは、そのような色空間点に係るLUT出力値として色域S内のいずれかの色度を与える信号値が設定される。例えば、色空間点lp5、lp6に係るLUT出力値として、色空間点lp5’、lp6’に示す色域Sの境界上の色度を与える信号値が設定される。そのため、変換処理部104が探索した色空間点に係るLUT出力値を単純に線形補間して出力信号値を算出すると、算出される出力信号値は入力信号値p2と一致しなくなる。
その他、補間によって生ずる演算誤差や量子化誤差が、表色変換による信号値の変化の原因となる。
これに対し、本実施形態では、変換処理部104は、無彩色を表す入力信号値を出力信号値として定めるので、表色変換による信号値の変化を回避することができる。
(信号変換処理)
次に、本実施形態に係る信号変換処理について、第1の表色系で表された入力信号値を有する入力画像信号が入力される場合を例にして説明する。
図4は、本実施形態に係る信号変換処理を示すフローチャートである。
(ステップS101)変換処理部104には、表示部108において画像を表示する際の表色系が指示される。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)変換処理部104は、第1の表色系と第2の表色系のどちらが指示されたかを判定する。変換処理部104が、第2の表色系が指示されたと判定する場合には(ステップS102 YES)、色域変換を行うと判定し、ループL11に進む。変換処理部104が、第1の表色系が指示されたと判定する場合には(ステップS102 NO)、色域変換を行わないと判定する。変換処理部104は、I/F101から入力された入力画像信号を出力画像信号として調整部107を介して表示部108に出力する。その後、図4に示す処理を終了する。
変換部10Xは、以下のステップS103−S105の処理を、I/F101から入力される入力画像信号を構成する画素毎の入力信号値について実行する(ループL11)。変換部10Xは、各フレーム内の全画素についてステップS103−S105の処理を実行した後、ループL11を終了する。変換部10Xは、画素毎の出力信号値を示す出力画像信号を調整部107に出力し、図4に示す処理を終了する。
(ステップS103)判定部102は、入力信号値が表す色が無彩色であるか、有彩色であるかを判定する。判定部102が無彩色を表すと判定した場合(ステップS103 YES)、ステップS104に進む。判定部102が有彩色を表すと判定した場合(ステップS103 NO)、ステップS105に進む。
(ステップS104)変換処理部104は、入力信号値を出力信号値として定める。
(ステップS105)変換処理部104は、記憶部103に記憶された3D−LUTを参照し、入力信号値と等しいLUT入力値を探索する。探索に成功した場合、変換処理部104は、3D−LUTから探索したLUT入力値に対応したLUT出力値を読み取り、読み取ったLUT出力値を出力信号値として定める。探索に失敗した場合には、変換処理部104は、入力信号値から所定範囲内のLUT入力値を選択し、選択したLUT入力値に対応するLUT出力値を補間して、入力信号値に対応する出力信号値を算出する。
以上に説明したように、本実施形態に係る表示装置10は、第1の表色系で色を表すLUT入力値と第2の表色系で色を表すLUT出力値とを対応付けたセットを含む3D−LUTを記憶した記憶部103を備える。また、表示装置10は、第1の表色系で入力信号値が表す色が無彩色であるか否かを判定する判定部102を備える。また、表示装置10は、入力信号値が表す色が無彩色である場合、当該入力信号値を第2の表色系で色を表す出力信号値として定め、入力信号値が表す色が無彩色ではない場合、当該入力信号値から所定範囲内のLUT入力値を3D−LUTから検索し、検索したLUT入力値に対応するLUT出力値に基づいて第2の表色系で色を表す出力信号値を定める変換処理部104を備える。
この構成により、第1の表色系で無彩色を表す入力信号値と、第2の表色系で無彩色を表す出力信号値とが一致するため、色域変換の前後で無彩色を表す信号値が変化しない。そのため、無彩色を表す領域を含んで構成されるテストパターンを用いたディスプレイのブライトネス、コントラストの調整において、色域変換に関わらず共通のテストパターンを用いることができる。第1の表色系を採用した放送番組と第2の表色系を採用した同一内容の放送番組を一体的に制作できるので、放送番組の制作に係る作業効率を向上させることができる。
また、第1の表色系で無彩色を表すLUT入力値と第2の表色系で無彩色を表すLUT出力値とのセットを、予め3D−LUTに設定しておく必要がない。そのため、色域変換に係るシステム規模の増加を防ぐことができる。
また、表示装置10に入力される入力画像信号が示す入力信号値が、各原色(赤、緑、青)の色信号値p、p、pを有するRGB値であるとき、判定部102は、各原色の色信号値p、p、pが相互に等しい場合、当該入力信号値が表す色が無彩色であると判定する。
この構成により、入力信号値を構成する色信号値同士の比較により色域変換に係る処理の要否を簡素に判定することができる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
上述した各種の信号値は、8ビットのRGB値である場合を例にしたが、ビット数は8ビットに限られない。ビット数は、例えば、10ビット、12ビットであってもよい。また、信号値の種別は、RGB値に限られない。信号値は、例えば、YCrCb値であってもよい。YCrCb値は、画素毎の明度を示すY値、青色に係る色差を示すCr値、赤色に係る色差を示すCb値を要素とする3次元の信号値である。判定部102は、Cr値、Cb値がともに0である場合においてYCrCb値が表す色が無彩色であり、Cr値、Cb値の少なくとも一方が0ではない場合においてYCrCb値が表す色が有彩色であると判定することができる。
入力画像信号として用いられる調整信号は、明るさが異なる無彩色を表す領域を含んだ画像を示す信号であれば、上述した調整信号42やPLUGE信号に限られない。調整信号は、例えば、コントラスト調整用信号である。また、調整信号は、調整信号42が示す画像と、他の要素画像とを含むテストパターンを示す信号として構成されてもよい。他の要素画像として、例えば、非特許文献1に記載のカラーバー、クロマ調整用信号、ビット落ちをチェックするためのランプ信号、のいずれか又は全てが含まれてもよい。
また、表示装置10の変換部10Xが他の構成部から独立した信号変換装置として構成されてもよい。
なお、上述した表示装置10、変換部10Xの一部、例えば、判定部102、変換処理部104、制御部106、調整部107をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、表示装置10に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
10…表示装置、10X…変換部、101…I/F、102…判定部、103…記憶部、104…変換処理部、105…操作入力部、106…制御部、107…調整部、108…表示部

Claims (3)

  1. 第1の表色系の第1信号値と第2の表色系の第2信号値とを対応付けたセットを含む変換テーブルを記憶した記憶部と、
    第1の表色系の入力信号値が表す色が無彩色であるか否かを判定する判定部と、
    前記入力信号値が表す色が無彩色である場合、前記入力信号値を第2の表色系の出力信号値として定め、
    前記入力信号値が表す色が無彩色ではない場合、前記入力信号値から所定範囲内の第1信号値を前記変換テーブルから検索し、検索した第1信号値に対応する第2信号値に基づいて第2の表色系の出力信号値を定める変換部と、
    を備える信号変換装置。
  2. 前記入力信号値が各原色の色信号値を有する信号値ベクトルであることを特徴とし、
    前記判定部は、前記入力信号値が有する各原色の色信号値が相互に等しい場合、前記入力信号値が表す色が無彩色であると判定する請求項1に記載の信号変換装置。
  3. 信号変換装置のコンピュータに、
    第1の表色系の入力信号値が表す色が無彩色であるか否かを判定する判定手順と、
    前記入力信号値が表す色が無彩色である場合、前記入力信号値を第2の表色系の出力信号値として定め、
    前記入力信号値が表す色が無彩色ではない場合、前記入力信号値から所定範囲内の第1信号値を、前記信号変換装置の記憶部に記憶した第1の表色系の第1信号値と第2の表色系の第2信号値とを対応付けたセットを含む変換テーブルから検索し、検索した第1信号値に対応する第2信号値に基づいて第2の表色系の出力信号値を定める変換手順と、
    を実行させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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