JP2016139000A - 加熱体、加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱体、加熱装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、光を吸収して発熱する発熱体を含んでいない加熱体に比べて、少ないエネルギーで被加熱体の加熱が可能となる加熱体を提供することを目的とする。
【解決手段】加熱体60は、支持体72と、支持体72に支持され、支持体72を透過した光LB2を吸収して発熱する発熱体74とを含んで筒状に形成され、外周で接触する被加熱体Gを加熱する。
【選択図】図4

Description

本発明は、加熱体、加熱装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、外周に凸状の電極部を多数有する電極層23と、電極層23の外周に設けられた抵抗層25と、電極層23と抵抗層25との間に設けられた弾性層24と、抵抗層25の外周に設けられた共通電極層26とで構成される加熱ローラ2が記載されている。そして、特許文献1の加熱ローラ2は、圧ローラ3とのニップ部Aのみで電極層23と抵抗層25が通電可能となり、抵抗層25が発熱することが記載されている。
特許文献2には、円筒状の芯体の表面に抵抗発熱体層14を設けた定着用加熱ローラ20が記載されている。そして、特許文献2の定着用加熱ローラ20は、抵抗発熱体層14に少なくとも2つの異なった抵抗率を持つ導電性材料を混合した耐熱材料を用い、加熱ローラ表面の位置によって該導電性材料の混合比を変化させたことが記載されている。
特開平7−129010号公報 特開平7−160138号公報
本発明は、光を吸収して発熱する発熱体を含んでいない加熱体に比べて、少ないエネルギーで被加熱体の加熱が可能となる加熱体を提供することを目的とする。
請求項1の加熱体は、支持体と、前記支持体に支持され、前記支持体を透過した光を吸収して発熱する発熱体とを含んで筒状に形成され、外周で接触する被加熱体を加熱する。
請求項2の加熱体は、請求項1記載の加熱体において、前記発熱体は、カーボンナノチューブを含んでいる。
請求項3の加熱装置は、媒体上の画像を構成する前記被加熱体としての粒子を加熱する請求項1又は2記載の加熱体と、前記加熱体に光を照射する照射部と、を備えている。
請求項4の加熱装置は、請求項3記載の加熱装置において、前記照射部は、前記加熱体における前記粒子が接触する部分に、選択的に光を照射する。
請求項5の画像形成装置は、前記粒子を用いて媒体上に画像を形成する形成部と、請求項3又は4記載の加熱装置と、を備えている。
請求項1の加熱体は、光を吸収して発熱する発熱体を含んでいない加熱体に比べて、少ないエネルギーで被加熱体の加熱が可能となる。
請求項2の加熱体は、カーボンナノチューブを含んでいない発熱体に比べて、少ないエネルギーで被加熱体の加熱が可能となる。
請求項3の加熱装置は、加熱体が光を吸収して発熱する発熱体を含んでいない加熱装置に比べて、エネルギーの供給を開始してから媒体上の画像を構成する粒子の加熱が可能となるまでの時間が短い。
請求項4の加熱装置は、加熱体における媒体と接触する部分全域に光を照射する加熱装置に比べて、消費するエネルギーが抑制される。
請求項5の画像形成装置は、加熱体が光を吸収して発熱する発熱体を含んでいない加熱装置を備えた画像形成装置に比べて、高速で画像形成が可能となる。
第1実施形態の画像形成装置の概略図(正面図)である。 第1実施形態の画像形成装置を構成する定着装置の概略図(正面図)である。 第1実施形態の画像形成装置を構成する定着装置の概略図(側面図)である。 第1実施形態の加熱装置を構成する加熱ベルトの一部の模式図(正面側から見た部分断面図)である。 第1実施形態の加熱装置を構成する加熱ベルトの一部の模式図(拡大図)である。 第1実施形態の加熱装置を構成する照射装置が加熱ベルトに照射する照射光LB2の最小照射ドットと、第1実施形態の露光装置が感光体ドラムに露光する露光光LB1の最小露光ドットとの関係を表す模式図である。 第1実施形態の画像形成装置を構成する制御部に、外部装置から送られる画像データの処理の流れを表す模式図(フロー図)である。 第1実施形態の露光装置が露光する露光光LB1の露光のタイミングと、照射装置が照射する照射光LB2の照射のタイミングとを表す模式図(タイミングチャート)である。 第1実施形態のベルトと異なる形態(第1変形例)のベルト(発熱体の一例としてカーボンブラックを用いている)の一部の模式図(拡大図)である。 第1実施形態のベルトと異なる形態(第2変形例)のベルト(発熱体の一例としてグラフェン膜を用いている)の一部の模式図(拡大図)である。 第2実施形態の加熱装置を構成するベルトの模式図(正面側から見た部分断面図)である。 第3実施形態の画像形成装置を構成する加熱装置の概略図(正面図)である。 第4実施形態の画像形成装置を構成する加熱装置の概略図(正面図)である。
≪概要≫
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)である4つの実施形態(第1〜第4実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
以下の説明では、図面に矢印X及び矢印−Xで示す方向を装置幅方向、図面に矢印Y及び矢印−Yで示す方向を装置高さ方向とする。また、装置幅方向及び装置高さ方向のそれぞれに直交する方向(矢印Z及び矢印−Z方向)を装置奥行き方向とする。
≪第1実施形態≫
以下、本実施形態について説明する。まず、本実施形態の画像形成装置10の構成について説明する。次いで、本実施形態の画像形成装置10の動作について説明する。次いで、本実施形態の作用について説明する。
<画像形成装置の構成>
画像形成装置10は、図1に示されるように、トナー像形成部20と、搬送装置30と、定着装置40と、制御部50と、を含んで構成される電子写真方式の装置とされている。
[トナー像形成部]
トナー像形成部20は、帯電、露光、現像、転写(1次転写及び2次転写)の各工程を行って、搬送される媒体PにトナーTで構成されるトナー像Gを形成する機能を有する。ここで、トナー像形成部20は、形成部の一例である。トナー像Gは、画像の一例である。トナー像形成部20は、感光体ユニット20Aと、転写ユニット20Bと、を備えている。
〔感光体ユニット〕
感光体ユニット20Aは、それぞれ異なる色(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))のトナー像Gを各感光体ドラム22に形成する単色ユニット20Y、20M、20C、20Kで構成されている。単色ユニット20Y、20M、20C、20Kは、各感光体ドラム22に形成されるトナー像Gの色以外は同様の構成とされている。以下の説明では、単色ユニット20Y、20M、20C、20K及びその構成要素を区別する必要がない場合、単色ユニット20Y、20M、20C、20Kのアルファベット(Y、M、C、K)を省略して行う。各単色ユニット20は、感光体ドラム22と、帯電装置24と、露光装置26と、現像装置28と、を含んで構成されている。感光体ドラム22は、円筒であって、単色ユニット20がトナー像Gを形成する際、自軸(自らの軸のことをいう。)周りに(図中の矢印方向に)回転するようになっている。
〈露光装置〉
なお、露光装置26は、後述する露光データに基づく露光光LB1を感光体ドラム22の自軸方向に走査させながら感光体ドラム22を露光して、潜像(図示省略)を形成するようになっている。本実施形態の画像形成装置10により媒体Pに定着されるトナー像Gの解像度は、一例として1200×1200dpi(dot per inch)とされている。そのため、露光装置26は、感光体ドラム22の自軸方向の−Z方向及び回転方向(それぞれ露光光LB1の主走査方向及び副走査方向に相当)に、直径D1(約21μm相当)の露光ドットLDを露光可能に構成されている(図6参照)。
〔転写ユニット〕
転写ユニット20Bは、各単位ユニット20で形成され1次転写された各色のトナー像Gを保持する機能と、ニップN1(図1)で搬送される媒体P上に各色のトナー像Gを2次転写する機能を有する。転写ユニット20Bは、各単位ユニット20で形成され、1次転写される各色のトナー像Gを外周に保持したまま周回する無端ベルト20B1を含んで構成されている。
〔搬送装置〕
搬送装置30は、媒体PがニップN1及び後述するニップN2(図1参照)を通過するように、媒体Pを搬送する機能を有する。
[定着装置]
定着装置40は、トナー像形成部20により媒体P上に形成されたトナー像Gを加熱、加圧して、媒体Pにトナー像Gを定着する機能を有する。定着装置40は、図2に示されるように、加熱部60と、加圧部90と、を含んで構成されている。
[加熱部]
加熱部60は、トナー像形成部20により媒体P上に形成されたトナー像Gを構成するトナーT(以下、トナーTとする。)を加熱する機能を有する。加熱部60は、図2及び図3に示されるように、加熱ベルト70と、照射装置80と、キャップ(図示省略)と、ギア(図示省略)と、を含んで構成されている。ここで、トナーTは、媒体上に形成された画像を構成する粒子の一例である。加熱ベルト70は、加熱体の一例である。また、加熱部60は、加熱装置の一例である。なお、トナーTを加熱するとは、単にトナーTに熱を与えることを意味するのではなく、媒体Pにトナー像Gを定着するために、トナーTに必要な熱を与えることを意味する。そして、トナーTを定着するためには、ニップN2でトナー像Gと接触する位置において、加熱ベルト70は発熱して一例として約180℃(定着温度T)となっている。
〔加熱ベルト〕
加熱ベルト70は、図2に示されるように、後述する加圧ロール92とともに形成するニップN2に搬送される媒体Pを挟んで、ニップN2を形成する外周で接触する媒体P上のトナーTを加熱する機能を有する。加熱ベルト70は、筒状とされており、自軸が装置奥行き方向に沿った状態で配置されている。また、加熱ベルト70の装置奥行き方向手前側の端部にはキャップ(図示省略)がはめ込まれ、装置奥行き方向奥側の端部にはギア(図示省略)が嵌め込まれている。そして、ギアが駆動源(図示省略)により自軸周りに回転されることに伴い、加熱ベルト70は、定められた経路を走行するようになっている。なお、図中の点C1は、加熱ベルト70の自軸を示している。
加熱ベルト70は、図4及び図5に示されるように、バインダ72と、カーボンナノチューブ74(以下、CNT74とする。)と、を含んで構成されている。バインダ72は、加熱ベルト70の定着領域に分散しているCNT74を支持している。CNT74が加熱ベルト70の定着領域に分散しているとは、加熱ベルト70がトナーTを加熱する領域における厚み方向、周方向及び幅方向のすべての方向においてランダムに配置されていることを意味する。また、加熱ベルト70がトナーTを定着する領域は、図3における範囲W内の領域とされている。ここで、バインダ72は、支持体の一例である。バインダ72は、透明とされており、後述する照射装置80が照射して加熱ベルト70に入射した照射光LB2を透過するようになっている。ここで、透過するとは、加熱ベルト70に入り込んだ照射光LB2がバインダ72の内部を進行することをいう。本実施形態のバインダ72は、一例としてポリイミドで構成されている。
CNT74は、バインダ72が透過した照射光LB2を吸収して発熱するようになっている。ここで、CNT74は、発熱体の一例である。
なお、本実施形態では、加熱ベルト70を構成するバインダ72とCNT74との比(質量比)は、一例として2:1とされている。
〔照射装置〕
照射装置80は、加熱ベルト70における媒体P上のトナーTが接触する部分に、選択的に照射光LB2を照射する機能を有する。ここで、照射光LB2は、光の一例である。また、照射装置80は、照射部の一例である。照射装置80は、図2及び図3に示されるように、光源82と、ポリゴンミラー84と、fθレンズ86と、反射ミラー88と、を備えている。なお、照射装置80は、図2に示されるように、装置奥行き方向手前側から見て、加熱ベルト70に対し媒体Pの搬送方向上流側に配置されている。また、照射装置80を構成する構成要素は、装置高さ方向上側から、ポリゴンミラー84、光源82、fθレンズ86、反射ミラー88の順で、装置高さ方向に配置されている。
光源82は、照射光LBをポリゴンミラー84に向けて照射するようになっている。ポリゴンミラー84は、自軸周りに回転しながら、光源82が照射した照射光LB2を反射するようになっている。fθレンズ86は、ポリゴンミラー84で反射された照射光LB2が加熱ベルト70で等速走査されるように、照射光LB2を屈折させるようになっている。反射ミラー88は、fθレンズ86を透過した照射光LB2が加熱ベルト70に入射するように、照射光LB2を反射させるようになっている。なお、照射装置80は、加熱ベルト70におけるニップN2よりも加熱ベルト70の回転方向上流側の部分であって、自軸よりも装置高さ方向下側の部分を照射光LB2の照射位置IPとして、照射光LB2を照射するようになっている。ここで、加熱ベルト70の回転方向上流側の部分とは、装置奥行き方向手前側から見て、加熱ベルト70におけるニップN2の中心と点C1とを結ぶ仮想直線(図中の破線)よりも媒体Pの搬送方向上流側の部分を意味する。
そして、照射装置80は、後述する照射データに基づく照射光LB2を自軸周りに回転する加熱ベルト70の自軸方向に走査させながら加熱ベルト70に選択的に照射光LB2を照射して、熱像TIを形成するようになっている。ここで、熱像TIとは、潜像と同様、人間が視認することができない像であって、加熱ベルト70に照射光LB2が照射されて形成される熱エネルギーの像のことをいう。また、照射装置80は、加熱ベルト70の自軸方向の−Z方向及び回転方向(それぞれ照射光LB2の主走査方向及び副走査方向に相当)に、直径D2(約25μm相当)の照射ドットTDを照射可能に構成されている(図6参照)。また、照射装置80が照射する照射ドッドTDの直径D2は、露光装置26が露光する露光ドットLDの直径D1よりも大きい。
[加圧部]
加圧部90は、加熱ベルト70とともにニップN2を形成する機能と、搬送装置30により搬送されてニップN2を通過する媒体Pを加熱ベルト70とともに加圧する機能と、を有する。加圧部90は、図2及び図3に示されるように、加圧ロール92と、ギア(図示省略)と、を備えている。加圧ロール92の装置奥行き方向奥側の端部にはギア(図示省略)が嵌め込まれている。そして、ギア(図示省略)が駆動源(図示省略)により自軸周りに回転されることに伴い、加圧ロール92は、自軸周りに(図中矢印R2方向に)回転するようになっている。なお、図中の点C2は、加圧ロール92の自軸を示している。
[制御部]
制御部50は、画像形成装置10を構成する制御部50以外の各部を制御する機能を有する。
制御部50は、図7に示されるように、一例として外部装置から画像データを受け取って、画像データを制御部50が備える記憶装置(図示省略)のLUT(Lookup Table)を用いて露光データ及び照射データに変換するようになっている。そして、制御部50が各色の露光データに基づいて制御部50が備える露光用の駆動回路を駆動させると、各露光装置26は、図8に示されるように、各露光光LB1を各感光体ドラム22に選択的に露光して各潜像を形成するようになっている。また、制御部50が照射データに基づいて制御部50が備える照射用の駆動回路を駆動させると、照射装置80は、図8に示されるように、照射光LB2を加熱ベルト70に選択的に照射して加熱ベルト70に熱像TIを形成するようになっている。この際、制御部50は、ニップN2において搬送される媒体P上のトナー像Gに熱像TIが重なるように、すなわち、ニップN2をトナー像Gが通過するタイミングに合わせて、照射装置80に照射光LB2を照射させるようになっている。
[補足]
照射装置80は、照射ドットTDがニップN2においてトナーT及び媒体PにおけるトナーTの周囲の部分に接触するように、加熱ベルト70に熱像TIを形成するようになっている。その際、照射装置80は、露光ドットLDに形成されたトナーTの中心Oと、当該トナーTに接触する照射ドッドTDの中心Oとが、ニップN2で一致するように、照射ドットTDを形成するようになっている。
以上が、本実施形態の画像形成装置10の構成についての説明である。
<画像形成装置の動作>
次に、本実施形態の画像形成装置10の動作について、図面を参照しつつ説明する。
外部装置から画像データを受け取った制御部50は、トナー像形成部20を構成する感光体ユニット20A及び転写ユニット20B、搬送装置30並びに定着装置40を作動させる。
制御部50は、図7に示されるように、画像データをLUT(Lookup Table)を用いて露光データ(各色の露光データ)及び照射データに変換する。そして、制御部50が各色の露光データに基づいて露光用の駆動回路を駆動させると、各露光装置26は、帯電装置24により帯電された各感光体ドラム22を露光して潜像を形成する(図8参照)。次いで、各感光体ドラム22では、各潜像が各現像装置28により現像されて各トナー像Gが形成される。次いで、各感光体ドラム22に現像された各トナー像Gは、周回する無端ベルト20B1に1次転写され、更に、ニップN1において、搬送装置30により搬送される媒体P上に2次転写される。以上のとおり、トナー像形成部20により、媒体P上に各色のトナー像Gが重畳されたトナー像Gが形成される。次いで、重畳されたトナー像Gが形成された媒体Pは、搬送装置30により定着装置40に向けて搬送される(図1参照)。
次いで、制御部50が照射データに基づいて照射用の駆動回路を駆動させる。これに伴い、定着装置40を構成する照射装置80は、ニップN2を媒体P上のトナー像Gが通過するタイミングに合わせて、加熱ベルト70に選択的に照射光LB2を照射して加熱ベルト70に熱像TIを形成する(図8参照)。そして、ニップN2を通過する媒体P上のトナーTは、加熱ベルト70における照射光LB2が照射された部分(照射ドットTD)に接触して加熱され、ニップN2を通過する際、加熱ベルト70と加圧ロール92とに加圧される。これにより、ニップN2を通過した媒体P上のトナーTは、媒体Pに定着される。そして、トナーTが定着された媒体Pは、画像形成装置10の外に排出されて、画像形成装置10の動作が終了する。
以上が、画像形成装置10の動作についての説明である。
<作用>
次に、本実施形態の作用について図面を参照しつつ説明する。
[第1の作用について]
ここでは、本実施形態の第1の作用について、以下に想定する第1比較形態と比較して説明する。
第1比較形態の定着装置は、電磁誘導を利用して加熱ベルト(図示省略)を発熱させる方式の定着装置、いわゆるIH定着装置である。そのため、第1比較形態の定着装置の加熱ベルトは、金属製のベルトとされている。そして、第1比較形態の画像形成装置(図示省略)は、DocuPrint(登録商標) C4000d(富士ゼロックス株式会社製)とされている。
第1比較形態の場合、加熱ベルトの温度を定着温度Tまで上昇させるためには、約1000Wの電力で約3sを要する。
これに対して、本実施形態の加熱ベルト70は、図4及び図5に示されるように、バインダ72を透過した照射光LB2を吸収して発熱するCNT74を含んで構成されている。また、本実施形態の加熱ベルト70は、照射光LB2が照射されると、照射された部分が発熱する。そして、本実施形態の加熱ベルト70の場合、加熱ベルト70の温度を定着温度Tまで上昇させるためには、発熱ベルト70に200W〜500Wの電力に相当する照射光LB2を約30ms程度照射すれば足りる。
したがって、本実施形態の加熱ベルト70は、第1比較形態の加熱ベルトに比べて、少ないエネルギーで定着温度Tまで上昇する。すなわち、本実施形態の加熱ベルト70及び加熱部60は、第1比較形態の加熱ベルトに比べて、少ないエネルギーでトナーTの加熱が可能となる。また、本実施形態の加熱部60及び定着装置40は、第1比較形態の加熱部及び定着装置に比べて、エネルギーの供給を開始してから媒体P上のトナーTの加熱が可能となるまでの時間が短い。これに伴い、本実施形態の画像形成装置10は、第1比較形態の画像形成装置に比べて、高速で画像形成が可能となる。
[第2の作用について]
次に、本実施形態の第2の作用について、以下に想定する第2比較形態と比較して説明する。
第2比較形態の加熱部60を構成する照射装置80は、照射位置IPにおける媒体Pの幅全域に相当する部分に照射光LB2を相当する幅に照射するようになっている。すなわち、第2比較形態の照射装置80は、本実施形態の照射装置80のように、画像データから変換した照射データに基づいて選択的に照射光LB2を照射しない。第2比較形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10の構成は、上記のように照射装置80の制御方法以外は、本実施形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10と同様の構成とされている。なお、第2比較形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10は、本発明の技術的範囲に属する。
第2比較形態の照射装置80は、前述のとおり、媒体P上のトナー像Gの形成率(媒体Pの単位面積に対するトナー像Gが形成されている面積の百分率)に関わらず、照射位置IPにおける媒体Pの幅全域に相当する部分に照射光LB2を照射する。そのため、第2比較形態の照射装置80は、媒体PがニップN2を通過する期間に相当する期間、照射位置IPにおける媒体Pの幅全域に相当する部分に照射光LB2を照射し続ける。
これに対して、本実施形態の照射装置80は、図3に示されるように、照射データに基づく照射光LB2を加熱ベルト70の自軸方向に走査させながら加熱ベルト70に選択的に照射光LB2を照射して、熱像TI(図3参照)を形成する。そのため、本実施形態の照射装置80は、媒体Pにおけるトナー像Gの形成率に応じて、照射光LB2の点灯時間が変動する。
したがって、本実施形態の照射装置80(加熱部60)によれば、消費するエネルギーをトナーTを加熱するのに必要なエネルギーに抑えることができる。換言すれば、本実施形態の照射装置80(加熱部60)によれば、第2比較形態の照射装置80(加熱部60)に比べて、消費するエネルギーが抑制される。これに伴い、本実施形態の定着装置40及び画像形成装置10によれば、第2比較形態の定着装置40及び画像形成装置10に比べて、消費するエネルギーが抑制される。
[第3の作用について]
次に、本実施形態の第3の作用について、以下に想定する第3比較形態と比較して説明する。
第3比較形態の加熱部60を構成する照射装置80は、照射データに基づく照射光LB2を加熱ベルト70に選択的に照射光LB2を照射して熱像TIを形成する際、発熱ベルト70にトナー像Gと同等の熱像TIを形成するようになっている。第3比較形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10の構成は、上記のように照射装置80が形成する熱像TIの大きさ以外は、本実施形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10と同様の構成とされている。なお、第3比較形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10は、本発明の技術的範囲に属する。
第3比較形態の照射装置80は、前述のとおり、トナー像Gと同等の熱像TIを形成する。そのため、ニップN2を通過する媒体Pが媒体Pの搬送方向又は加熱ベルト70の自軸方向に位置的に又はタイミング的にずれた状態で搬送されると、照射ドットTDがトナーTの一部又は全部に接触しない虞がある。そして、照射ドットTDがトナーTの一部又は全部に接触しない場合、トナーTの一部又は全部が加熱されていない状態でトナー像が媒体Pに定着される(以下、第1課題という。)。また、ニップN2を通過する媒体Pが媒体Pの搬送方向又は加熱ベルト70の自軸方向に位置的に又はタイミング的にずれずに搬送されたとしても、トナーTの外周部分とその外側の媒体Pとには温度差が生じてしまう。そのため、トナーTの外周部分の媒体Pへの密着性が、トナーTの内側部分の媒体Pへの密着性よりも低くなり、外周部分のトナーTが欠落する虞がある(以下、第2課題という。)。
これに対して、本実施形態の照射装置80は、照射ドットTDがニップN2においてトナーT及び媒体PにおけるトナーTの外周の周囲の部分に接触するように、加熱ベルト70に熱像TIを形成するようになっている。そのため、本実施形態の場合、第3比較形態に比べて、ニップN2を通過する媒体Pが媒体Pの搬送方向又は加熱ベルト70の自軸方向に位置的に又はタイミング的にずれた状態で搬送されても、照射スポットTDがトナーTに接触し易い。また、本実施形態の場合、第3比較形態に比べて、ニップN2を通過する媒体Pが媒体Pの搬送方向又は加熱ベルト70の自軸方向に位置的に又はタイミング的にずれずに搬送されると、トナーTの外周部分とその外側の媒体Pとには温度差が生じ難い。
したがって、本実施形態の加熱部60は、第3比較形態の加熱部60に比べて、第1課題が生じ難い。また、本実施形態の加熱部60は、第3比較形態の加熱部60に比べて、第2課題が生じ難い。すなわち、本実施形態の加熱部60は、第3比較形態の加熱部60に比べて、トナーTの外周部分の媒体Pへの密着性が高い。
≪第1実施形態の変形例≫
次に、本実施形態の変形例(第1及び第2変形例)について図面を参照しつつ説明する。
<第1変形例>
[構成]
第1変形例の加熱ベルト70Aは、図9に示されるように、本実施形態のCNT74に換えてカーボンブラック74A(以下、CB74Aとする。)を含んでいる。ここで、CB74Aは、発熱体の一例である。また、加熱ベルト70Aは、加熱体の一例である。第1変形例の加熱ベルト70Aの構成は、上記の点以外は、本実施形態の加熱ベルト70と同様の構成とされている。すなわち、バインダ72とCB74Aとの比(質量比)は、本実施形態の加熱ベルト70と同様に、2:1とされている。また、第1変形例の加熱部60A、定着装置40A及び画像形成装置10Aは、第1変形例の加熱ベルト70Aを備える点以外は、それぞれ本実施形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10と同様の構成とされている。ここで、第1変形例の加熱部60Aは、加熱装置の一例である。
[作用]
第1変形例の作用は、第1実施形態の作用と同様である。
[補足]
第1変形例の加熱ベルト70Aでは、図9に示されるように、加熱ベルト70AのCB72Aが、凝集した状態で分散している。これに対して、本実施形態の加熱ベルト70(図5参照)は、第1変形例の加熱ベルト70A(図9参照)に比べて、発熱体(CNT74)が細かくばらされた状態で分散している。
したがって、本実施形態の加熱ベルト70によれば、第1変形例の加熱ベルト70Aに比べて、照射位置IPで照射光LB2が照射されて、ニップN2でトナーTに接触する際、照射光LB2が照射された部分内に発熱斑(温度斑)が発生し難い。これに伴い、本実施形態の加熱部60は、第1変形例の加熱部60Aに比べて、媒体P上のトナー像Gに加熱斑を発生させ難い。また、本実施形態の定着装置40は、第1変形例の定着装置40Aに比べて、加熱斑に起因する定着不良が抑制される。また、本実施形態の画像形成装置10は、第1変形例の画像形成装置10Aに比べて、上記定着不良に起因する画像形成不良が抑制される。
また、本実施形態の加熱ベルト70に含まれるCNT74は、第1変形例の加熱ベルト70Aに含まれるCB74Aに比べて、照射光LB2の吸収性が高い。そのため、本実施形態のCNT72は、第1変形例のCB74Aに比べて、照射光LB2を吸収して発熱し易い。
したがって、本実施形態の加熱ベルト70によれば、第1変形例の加熱ベルト70Aに比べて、少ないエネルギーでトナーTの加熱が可能となる。
また、本実施形態の加熱部60及び定着装置40は、図2に示されるように、加熱ベルト70を自軸周りに回転しながら加圧ロール92とともにニップN2を形成し媒体Pを加圧する。そのため、加熱ベルト70は、回転しながら加圧される使用環境において耐久性が必要とされる。そして、本実施形態の加熱ベルト70は、第1変形例の加熱ベルト70に比べて、発熱体の形状に起因して、フレキシブル性が高い。また、本実施形態の発熱体(CNT74)は、第1変形例の発熱体(CB74A)に比べて、バインダ72から脱落し難い。
したがって、本実施形態の加熱ベルト70によれば、第1変形例の加熱ベルト70Aに比べて、寿命が長い。
<第2変形例>
[構成]
第2変形例の加熱ベルト70Bは、図10に示されるように、本実施形態のCNT74に換えてグラフェン膜74Bを含んでいる。ここで、グラフェン膜74Bは、発熱体の一例である。また、加熱ベルト70Bは、加熱体の一例である。第2変形例の加熱ベルト70Bの構成は、上記の点以外は、本実施形態の加熱ベルト70と同様の構成とされている。すなわち、バインダ72とグラフェン膜74Bとの比(質量比)は、本実施形態の加熱ベルト70と同様に、2:1とされている。また、第2変形例の加熱部60B、定着装置40B及び画像形成装置10Bは、第2変形例の加熱ベルト70Bを備える点以外は、それぞれ本実施形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10と同様の構成とされている。ここで、第2変形例の加熱部60Bは、加熱装置の一例である。
[作用]
第2変形例の作用は、第1実施形態及び第1変形例の作用と同様である。
[補足]
グラフェン膜74BはCNT74に比べて熱伝導率が高いため、本実施形態の加熱ベルト70は第2変形例の加熱ベルト70Bに比べて、熱伝導率が低い。そのため、本実施形態の加熱ベルト70は、第2変形例の加熱ベルト70Bに比べて、照射ドットTDごとの熱が拡散し難い。また、グラフェン膜74Bを構成するグラフェン同士の接触面の接触面積は、CNT74同士の接触面の接触面積に比べて、小さい。そのため、本実施形態の加熱ベルト70は、第2変形例の加熱ベルト70Bに比べて、照射ドッドTDごとの熱がばらついて拡散し難い。
したがって、本実施形態の加熱ベルト70は、第2変形例の加熱ベルト70Bに比べて、ニップN2でトナーTと接触する照射ドットTDの温度が低下し難い。そのため、本実施形態の加熱部60は、第2変形例の加熱部60Bに比べて、照射ドットTDに照射される照射光LB2のエネルギーを少なくすることができる。また、本実施形態の定着装置40は、第1変形例の定着装置40Aに比べて、エネルギー不足に起因する定着不良が抑制される。また、本実施形態の画像形成装置10は、第2変形例の画像形成装置10Bに比べて、上記定着不良に起因する画像形成不良が抑制される。
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態について図11を参照しつつ説明する。
<構成>
本実施形態の加熱ベルト70Cは、筒状に形成されている発熱層76と、発熱層76の内周面に設けられている内周層78Aと、発熱層76の外周面に設けられている外周層78Bと、を含んで構成されている。発熱層76は、第1実施形態の加熱ベルト70と同様の構成とされている。内周層78A及び外周層78Bは、いずれもバインダ72で構成されている。なお、加熱ベルト70Cには、内周層78A及び外周層78Bが設けられていることで、加熱ベルト70よりも剛性が大きい。また、内周層78A及び外周層78Bは、発熱層76に含まれるCNT74を支持する機能を有する。ここで、発熱層76に含まれるバインダ72並びに内周層78Aのバインダ72及び外周層78Bのバインダ72は、支持体の一例である。本実施形態の加熱部60C、定着装置40C及び画像形成装置10Cの構成は、上記以外の点は、第1実施形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10と同様の構成とされている。ここで、加熱部60Cは、加熱装置の一例である。
<作用>
本実施形態の作用は、第1実施形態及びその変形例の作用と同様である。
≪第3実施形態≫
次に、第3実施形態について図12を参照しつつ説明する。
<構成>
本実施形態の照射装置80Dは、第1実施形態の照射装置80に換えて、LEDヘッド方式の装置とされている。照射装置80Dは、長尺とされており、その長手方向に並ぶ複数の光源(図示省略)を有している。そして、照射装置80Dは、その長手方向が加熱ベルト70の自軸方向に沿った状態で配置されている。そのため、本実施形態の照射装置80Dは、第1実施形態の照射装置80と異なり、照射データに対応する光源を発光させることで、照射光LB2を加熱ベルト70における照射位置IPに照射するようになっている。本実施形態の加熱部60D、定着装置40D及び画像形成装置10Dの構成は、上記以外の点は、第1実施形態の加熱部60、定着装置40及び画像形成装置10と同様の構成とされている。ここで、加熱部60Dは、加熱装置の一例である。また、照射装置80Dは、照射部の一例である。
<作用>
本実施形態の照射装置80Dは、第1実施形態の照射装置80に比べて、装置高さ方向の狭い部分に配置可能である。本実施形態のその他の作用は、前述の実施形態(第1実施形態の変形例を含む)の作用と同様である。
≪第4実施形態≫
次に、第4実施形態について図13を参照しつつ説明する。
<構成>
本実施形態の照射装置80Dは、第3実施形態の照射装置80Dと異なり、加熱ベルト70内に配置されている。そのため、本実施形態の照射装置80Dは、第3実施形態の照射装置80Dと異なり、加熱ベルト70の内周に照射光LB2を照射するようになっている。また、本実施形態の照射装置80Dは、照射光LB2を、加熱ベルト70におけるニップN2が形成されている部分であって、装置奥行き方向から見たニップN2の中心よりも加熱ベルト70の回転方向上流側に照射するようになっている。ここで、ニップN2の中心とは、図中のニップN2における点C1と点C2とを結ぶ仮想直線(一点鎖線)が通過する部分のことをいう。本実施形態の加熱部60E、定着装置40E及び画像形成装置10Eの構成は、上記以外の点は、第3実施形態の加熱部60D、定着装置40D及び画像形成装置10Dと同様の構成とされている。ここで、加熱部60Eは、加熱装置の一例である。
<作用>
本実施形態の照射装置80Dは、前述のとおり、加熱ベルト70内に配置されている。そのため、本実施形態の加熱部60E及び定着装置40Eは、第3実施形態の加熱部60D及び定着装置40Dに比べて、小型にすることができる。
また、本実施形態の加熱部60E及び定着装置40Eは、第1〜第3実施形態の加熱部60、60C、60D及び定着装置40、40C、40Dに比べて、照射光LB2を照射する照射位置IPを設定する自由度が高い。そのため、本実施形態の場合、前述の実施形態(第1実施形態の変形例を含む)と異なり、加熱ベルト70におけるニップN2が形成されている部分に照射位置IPを設定することが可能となる。すなわち、本実施形態では、前述の実施形態と異なり、照射位置IPと媒体P上のトナーTの加圧位置とを近づける又は一致させることが可能となることから、照射光LB2のエネルギーを少なくすることができる。本実施形態のその他の作用は、前述の実施形態の作用と同様である。
以上のとおり、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内にて他の実施形態が可能である。
例えば、各実施形態(変形例を含む)の画像形成装置10、10C、10D、10Eは、電子写真方式の装置であるとして説明した。しかしながら、加熱部60、60C、60D、60Eが媒体P上の画像を構成する粒子を加熱する方式の画像形成装置であれば、加熱部60、60C、60D、60Eを備える画像形成装置は、電子写真方式の装置でなくてもよい。例えば、加熱部60、60C、60D、60Eを備える画像形成装置は、インクジェット方式、フレキソ印刷方式その他の画像形成装置であってもよい。なお、インクジェット方式の画像形成装置の場合、インクジェットヘッドにより媒体P上に液滴(一例としてインク)を吐出して画像を形成する要素は、形成部の一例である。また、液滴は、媒体上の画像を構成する粒子の一例である。また、フレキソ印刷方式の画像形成装置の場合、印刷版により媒体P上にインクで構成される画像を形成する要素は、形成部の一例である。また、インクは、媒体上の画像を構成する粒子の一例である。
また、第1実施形態の加熱ベルト70及び第2実施形態の加熱ベルト70Cの発熱層76の説明では、発熱体であるCNT74が加熱ベルト70の厚み方向、周方向及び幅方向のすべての方向においてランダムに配置されているとした。しかしながら、加熱ベルト70又は発熱層76における自軸方向両端側のCNT74の濃度が自軸方向両端側以外の部分よりも高くなるように構成してもよい。これにより、照射光LB2を加熱ベルト70の軸方向に走査しながら照射する照射装置80の場合、加熱ベルト70の両端側の定着温度Tと自軸方向両端側以外の部分の定着温度Tとの温度差が緩和される。
また、第1及び第2実施形態では、加熱ベルト70の自軸方向に照射光LB2を照射する照射装置80を用いて、加熱ベルト70を発熱させるとして説明した。この場合、加熱ベルト70における自軸方向の端部の近くに入射する照射光LB2は、加熱ベルト70の自軸方向の中央に入射する照射光LB2に比べて、広がった状態で入射する傾向にある。しかしながら、光源82の出力を調整可能にして、加熱ベルト70における自軸方向の端部の近くに入射する照射光LB2の強度が加熱ベルト70の自軸方向の中央に入射する照射光LB2の強度よりも強くなるように構成してもよい。これにより、加熱ベルト70の両端側の定着温度Tと自軸方向両端側以外の部分の定着温度Tとの温度差が緩和される。
また、各実施形態(変形例を含む)では、加熱体の一例として、加熱ベルト70、70C、すなわち、ベルトとして説明した。しかしながら、発熱体を支持する支持体と、発熱体とを含み、発熱体が支持体を透過した照射光LB2を吸収すれば、加熱体の一例はベルトでなくてもよい。例えば、ドラムであってもよい。
また、加圧ロール92が加熱ベルト70とともにニップN2を形成する機能を有すれば、加圧ロール92内に別途加熱手段(一例としてヒーター(図示省略))を設けて、加圧ロール92に媒体P上のトナー像Gを加熱する機能を持たせてもよい。
また、第1及び第2実施形態の照射装置80、80Bでは、fθレンズ86は1枚として説明した(図2及び図3参照)。しかしながら、照射装置80、80Bには、fθレンズが複数枚設けられていてもよい。
また、第2実施形態の加熱ベルト70Cでは、外周層78BにトナーTがオフセットし難くなるように、離形性の高い材料(一例としてフッ素系樹脂)で構成してもよい。
また、加熱ベルト70、70A、70Cでは、それぞれ発熱体がCNT、CB又はグラフェン膜とされているとして説明した。しかしながら、照射光LB2を吸収して発熱する機能を有すれば、加熱ベルト70、70Cに含まれる発熱体は、CNT、CB又はグラフェン膜以外の発熱体及びこれらの組み合せで構成されている発熱体(一例として、CNTとCBとを含む発熱体で構成されていている発熱体)であってもよい。
また、加熱ベルト70、70A、70Cでは、バインダ72がポリイミドで構成されるとして説明した。しかしながら、照射光LB2を透過し、発熱体を支持する機能を有すれば、バインダ72は、ポリイミドでなくてもよい。例えば、フッ素樹脂、ポリカーボネート、シリコンその他の樹脂であってもよい。また、バインダ72は複数種の組み合せで構成されていてもよい。例えば、バインダ72は、ポリイミドとフッ素樹脂とを含む組み合せで構成されていてもよい。
10 画像形成装置
10A 画像形成装置
10B 画像形成装置
10C 画像形成装置
10D 画像形成装置
10E 画像形成装置
20 トナー像形成部(形成部の一例)
60 加熱部(加熱装置の一例)
60A 加熱部(加熱装置の一例)
60B 加熱部(加熱装置の一例)
60C 加熱部(加熱装置の一例)
60D 加熱部(加熱装置の一例)
60E 加熱部(加熱装置の一例)
70 加熱ベルト(加熱体の一例)
70A 加熱ベルト(加熱体の一例)
70B 加熱ベルト(加熱体の一例)
70C 加熱ベルト(加熱体の一例)
72 バインダ(支持体の一例)
74 カーボンナノチューブ(発熱体の一例)
74A カーボンブラック(発熱体の一例)
74B グラフェン膜(発熱体の一例)
80 照射装置(照射部の一例)
80D 照射装置(照射部の一例)
G トナー像(被加熱体の一例、画像の一例)
LB2 照射光(光の一例)
P 媒体
T トナー(媒体上の画像を構成する粒子の一例)

Claims (5)

  1. 支持体と、前記支持体に支持され、前記支持体を透過した光を吸収して発熱する発熱体とを含んで筒状に形成され、外周で接触する被加熱体を加熱する、
    加熱体。
  2. 前記発熱体は、カーボンナノチューブを含んでいる、
    請求項1記載の加熱体。
  3. 媒体上の画像を構成する前記被加熱体としての粒子を加熱する請求項1又は2記載の加熱体と、
    前記加熱体に光を照射する照射部と、
    を備えた加熱装置。
  4. 前記照射部は、前記加熱体における前記粒子が接触する部分に、選択的に光を照射する、
    請求項3記載の加熱装置。
  5. 前記粒子を用いて媒体上に画像を形成する形成部と、
    請求項3又は4記載の加熱装置と、
    を備えた画像形成装置。
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