JP2016136492A - 電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】電気コネクタを用いて電気装置間を接続する方法として基板ケーブル接続の方法を採用しつつ、電気装置間の接続作業を容易に自動化できるようにする。【解決手段】コネクタ1は、端子11が収容され、相手方コネクタと嵌合する接続部13がZ方向一側に形成されたハウジング12と、ハウジング12を支持パネル54に支持するハウジング支持機構21を備えている。ハウジング支持機構21は、挿入部22を支持パネル54の挿通孔55に挿入し、フック部材31を支持位置で係止させることにより、固定支持部23とフック部材31とで支持パネル54を狭持する。これにより、ハウジング12が支持パネル54に支持される。また、ハウジング12に対して支持パネル54がZ方向一側に押され、フック部材31の係止が解除されると、ハウジング12が支持パネル54から解放され、支持パネル54に対してZ方向、X方向およびY方向に遊動可能となる。【選択図】図3
Description
本発明は、電気装置間を接続する電気コネクタに関する。
電気機器、電気部品、電気回路、電子回路等の電気装置間を、電気コネクタを用いて接続する方法には、基板間接続、基板ケーブル接続、およびケーブル間接続がある。基板間接続は、一方の基板にケーブルを介さずに一方の電気コネクタを直接取り付け、他方の基板にもケーブルを介さずに他方の電気コネクタを直接取り付け、これらの基板同士を接近させて一方の電気コネクタと他方の電気コネクタとを接続する方法である。また、基板ケーブル接続は、基板にケーブルを介さずに一方の電気コネクタを直接取り付け、ケーブルの端部に他方の電気コネクタを取り付け、ケーブルの端部と基板とを接近させて一方の電気コネクタと他方の電気コネクタとを接続する方法である。また、ケーブル間接続は、一方のケーブルの端部に一方の電気コネクタを取り付け、他方のケーブルの端部に他方の電気コネクタを取り付け、ケーブルの端部同士を接近させて一方の電気コネクタと他方の電気コネクタとを接続する方法である。
ところで、例えば自動車は、多種多様な電気装置が搭載されている。自動車の電気装置の多くは、電気部品、回路基板、およびこれらを収容するケーシング等をユニット化することにより形成されている。自動車を組み立てるに当たり、電気装置同士を組み付ける際には、まず、一方の電気装置のケーシングを他方の電気装置のケーシングに結合し、次に、一方の電気装置のケーシング内に設けられた回路基板と、他方の電気装置のケーシング内に設けられた回路基板とを電気コネクタを用いて接続することが多い。このような電気装置の回路基板同士の接続には、多くの場合、上述した基板ケーブル接続の方法が用いられる。
下記の特許文献1には、自動車の電気装置に関する電気コネクタ同士の接続について記載されている。
ところで、自動車の製造等のために電気装置同士を組付ける作業には、次のような問題がある。
すなわち、電気装置同士を組付けるに当たり、一方の電気装置のケーシングを他方の電気装置のケーシングに結合する作業は、一方の電気装置のケーシングを他方の電気装置のケーシングへ1方向に移動させる動作、つまり、1方向の動作で実現できる場合が多い。したがって、ケーシング同士を結合する作業は、産業用ロボットを利用した自動化が容易であり、また、人が手作業で行う場合でも失敗が少なく、不良が生じにくい。これに対し、電気装置の回路基板同士を基板ケーブル接続の方法で接続する作業には、複数方向の動作を要する。すなわち、回路基板同士を基板ケーブル接続の方法で接続するに当たり、例えば、ケーブルの自由端に取り付けられた一方の電気コネクタを把持し、当該一方の電気コネクタを他方の電気コネクタと向かい合う位置まで水平方向に移動させ、その後、一方の電気コネクタを他方の電気コネクタに嵌合させるために、一方の電気コネクタを垂直方向に移動させる。この場合には、少なくとも2方向の動作が必要である。このため、回路基板同士を基板ケーブル接続の方法で接続する作業は、自動化が困難である。その結果、この接続作業を人が手作業で行うこととなるが、手作業の場合には、例えば電気コネクタ同士の半嵌合等の不良が生じやすい。
また、人の手作業により、回路基板同士を基板ケーブル接続の方法で接続するためには、ケーシング内にある電気コネクタ同士の接続箇所に人が手を差し入れるための穴をケーシングに形成しなければならない。さらに、その穴を通って外部からケーシング内に水や埃が入るのを防止するために、その穴を閉塞するキャップをケーシングに設けなければならない。この穴の形成およびキャップの追加は設計の制約または製造コストの上昇の一因となる。
一方、回路基板同士の接続に基板間接続の方法を用いれば、回路基板同士の接続作業を1方向の動作で実現することができると考えられる。例えば、互いに組付ける各電気装置において、ケーシング同士を結合する位置および方向と、電気コネクタ同士を接続する位置および方向とを一致させることにより、ケーシング同士の結合と電気コネクタ同士の接続を1方向の動作で同時に行うことができる。したがって、接続作業の自動化が容易になる。
しかしながら、自動車における電気装置の回路基板同士の接続に基板間接続の方法を用いると、次のような問題が生じる。すなわち、自動車に搭載された電気装置には、自動車のエンジンの振動や走行による振動が様々な経路を通って伝達する。このため、自動車に搭載された2つの電気装置において、それらのケーシング同士が互いに結合された状態であっても、2つの電気装置に生じる振動の方向または周波数はそれぞれ異なる。
このような2つの電気装置の回路基板同士の接続に基板ケーブル接続の方法を用いる場合には、一方の電気装置において電気コネクタが回路基板にケーブルを介して取り付けられ、他方の電気装置において電気コネクタが回路基板に直接取り付けられているので、電気コネクタ同士の接続部分には、ほぼ他方の電気装置の振動のみが伝達する。すなわち、この場合、電気コネクタ同士の接続部分に伝達する振動は1種類である。
これに対し、2つの電気装置の回路基板同士の接続に基板間接続の方法を用いた場合には、双方の電気装置のそれぞれにおいて電気コネクタが回路基板に直接取り付けられているので、電気コネクタ同士の接続部分には双方の電気装置の振動が伝達する。上述したように、2つの電気装置に生じる振動の方向または周波数はそれぞれ異なるので、この場合には、電気コネクタ同士の接続部分に伝達する振動は2種類である。
2種類の振動が電気コネクタ同士の接続部分に伝達すると、互いに接続された2つの電気コネクタがそれぞれ異なる方向に移動しようとするため、コネクタ同士の接続部分に大きな力が作用する。この結果、電気コネクタ間において接触不良やがたつきが生じ易くなり、電気コネクタ間の接続の信頼性が低下するおそれがある。
他方、特許文献1には、電気コネクタ同士の接続につき、次のような技術が記載されている。すなわち、可動パネルの同一平面内に互いに連通する大径孔と小径孔を形成し、ケーブルの端部に接続された第1のコネクタをホルダを介して可動パネルの小径孔内に取り付け、一方、固定パネルには第2のコネクタを取り付ける。続いて、第1のコネクタの嵌合部と第2のコネクタの嵌合部とが互いに向かい合うように、可動パネルの固定パネルに対する位置を定めた後、可動パネルを固定パネルに接近するように可動パネルの表面に直交する方向に移動させ、第1のコネクタを第2のコネクタに嵌合し、両者間を電気的に接続する。続いて、可動パネルをその表面と平行な方向に移動させ、第1のコネクタおよびそのホルダを小径孔内から大径孔内へ移動させる。これにより、第1のコネクタは可動パネルからの拘束が解除され、移動可能な状態になる。そして、特許文献1には、このような技術により、電気コネクタ同士の接続作業が容易になる旨が記載されている。
しかしながら、この技術では、第1のコネクタを第2のコネクタに接続するに当たり、可動パネルを、その表面に直交する方向と、その表面に平行な方向の2方向に移動させる。このため、電気コネクタ同士の接続作業を1方向の動作で実現することができず、それゆえ作業の自動化が容易でない。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、電気コネクタを用いて2つの電気装置間を接続する方法として基板ケーブル接続の方法を採用しながらも、これらの電気装置間の接続作業を容易に自動化することができる電気コネクタを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の電気コネクタは、ケーブルの端部が取り付けられる端子と、前記端子を支持または収容し、所定の方向であるZ方向一側には、相手方コネクタと嵌合することにより前記端子を前記相手方コネクタの端子と接続する接続部が形成されたハウジングと、前記ハウジングの前記Z方向他側に設けられ、前記ハウジングを支持パネルに支持するハウジング支持機構とを備え、前記ハウジング支持機構は、前記Z方向に伸長し、前記Z方向一側が前記ハウジングに連結され、前記Z方向他側が前記支持パネルの挿通孔に挿入される挿入部と、前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に対向する位置に配置され、前記挿入部に固定された固定支持部と、前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に対向する位置に配置され、前記ハウジングに対して前記Z方向に移動可能に前記ハウジング、前記挿入部または前記ハウジングもしくは前記挿入部に連結された部材に取り付けられた可動支持部と、前記可動支持部を前記ハウジング、前記挿入部または前記ハウジングもしくは前記挿入部に連結された部材に係止することにより前記ハウジングに対する前記可動支持部の前記Z方向の移動を制限する係止機構とを備え、前記可動支持部は、前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で、前記固定支持部が前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触し、かつ前記可動支持部が前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触することにより前記ハウジングが前記支持パネルに対して前記Z方向に遊動不能となる支持位置と、前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で、前記固定支持部が前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分から離間し、または前記可動支持部が前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分から離間することにより前記ハウジングが前記支持パネルに対して前記Z方向に遊動可能となる解放位置との間を移動可能であり、前記係止機構は、前記可動支持部を前記支持位置において係止し、前記支持パネルを前記ハウジングに対して前記Z方向一側へ押し動かそうとする力の大きさが所定の大きさを超えたときに、前記可動支持部の係止を解除し、前記可動支持部の前記解放位置への移動を許すことを特徴とする。
本発明の第1の電気コネクタによれば、ケーブルの端部に取り付けられた本発明の第1の電気コネクタを、基板に直接取り付けられた相手方コネクタに接続する作業を1方向の動作で実現することができる。したがって、本発明の第1の電気コネクタと相手方コネクタとを用いて2つの電気装置を接続する方法として上記基板ケーブル接続の方法を採用した場合でも、これらの電気装置間の接続作業を容易に自動化することができる。
この点をわかりやすく説明するための一例として、次のような状況を設定する。すなわち、基板に直接取り付けられた相手方コネクタと、挿通孔が形成された支持パネルが互いにZ方向に離間した状態で配置されている。Z方向一側には相手方コネクタが配置され、Z方向他側には支持パネルが配置されている。相手方コネクタは、当該相手方コネクタにおいて本発明の第1の電気コネクタのハウジングの接続部が嵌合される部分がZ方向他側を向くように配置されている。支持パネルは、その表面がZ方向と直交するように配置されている。また、相手方コネクタと支持パネルの挿通孔とがZ方向に互いに向かい合うように、相手方コネクタと支持パネルのX方向(Z方向と直交する方向)およびY方向(Z方向およびX方向と直交する方向)の位置が決められている。
このような状況において、まず、ハウジング支持機構により本発明の第1の電気コネクタのハウジングを、相手方コネクタに嵌合される接続部がZ方向一側に向くように、支持パネルに支持させる。すなわち、本発明の第1の電気コネクタの挿入部を支持パネルの挿通孔に挿入し、可動支持部を支持位置に移動させ、可動支持部を係止機構により係止させる。
続いて、支持パネルと共に本発明の第1の電気コネクタのハウジングをZ方向一側に移動させる。これにより、本発明の第1の電気コネクタのハウジングの接続部を相手方コネクタに嵌合することができる。
続いて、本発明の第1の電気コネクタのハウジングの接続部が相手方コネクタに嵌合した状態で、支持パネルをZ方向一側に向けてさらに押すと、支持パネルをハウジングに対してZ方向一側へ押し動かそうとする力が支持パネルに作用する。この力の大きさが所定の大きさを超えると、可動支持部の係止が解除され、可動支持部が支持位置から解放位置へ移動し、ハウジングが支持パネルに対してZ方向に遊動可能な状態になる。
また、本発明の第2の電気コネクタは、上述した本発明の第1の電気コネクタにおいて、前記挿入部の前記Z方向と直交するX方向の寸法が前記挿通孔の前記X方向の寸法よりも小さく設定され、かつ前記挿入部の前記Z方向および前記X方向の双方と直交するY方向の寸法が前記挿通孔の前記Y方向の寸法よりも小さく設定されることにより、前記挿入部は前記挿通孔内を前記X方向または前記Y方向に移動可能であり、前記固定支持部および前記可動支持部は、前記可動支持部が前記支持位置にあるとき、前記挿入部が前記挿通孔内において前記X方向または前記Y方向に移動可能な範囲において前記ハウジングを前記支持パネルに対して前記X方向または前記Y方向に移動可能となるように支持することを特徴とする。
本発明の第2の電気コネクタにおいて、ハウジングがハウジング支持機構により支持パネルに支持されている状態で、ハウジングは、挿入部が支持パネルの挿通孔内をX方向またはY方向に移動することが可能な範囲で、X方向またはY方向に移動することができる。これにより、例えば、本発明の第2の電気コネクタのハウジングの接続部を相手方コネクタに嵌合する前の段階で、本発明の第2の電気コネクタを支持パネルに対してX方向またはY方向に移動させることで、相手方コネクタ対する本発明の第2の電気コネクタのハウジングの接続部のX方向またはY方向の位置ずれを修正することができる。
また、本発明の第2の電気コネクタのハウジングの接続部が相手方コネクタに嵌合し、続いて、可動支持部が解除位置に移動した後は、ハウジングが支持パネルに対してZ方向だけでなく、X方向にもY方向にも遊動可能な状態となる。これにより、支持パネルに生じた振動が本発明の第2の電気コネクタのハウジングにほとんど伝達されなくなるので、本発明の第2の電気コネクタと相手方コネクタとの接続部分に伝達される振動は、相手方コネクタが取り付けられた基板が搭載された物体の振動のみとなり、すなわち1種類の振動となる。したがって、電気コネクタ間において接触不良やがたつきが生じ難くなる。これにより、電気コネクタ間の接続の信頼性を向上させることができる。
また、本発明の第3の電気コネクタは、上述した本発明の第2の電気コネクタにおいて、棒状または板状に形成され、基端側が前記ハウジングに連結され、先端側が前記挿入部に対応し、接近し、または越える位置まで前記Z方向に伸長し、弾性変形することにより先端側が前記X方向に変位可能な取付部材を備え、前記可動支持部は、前記取付部材の先端側に前記Z方向にスライド可能に取り付けられ、前記取付部材の前記X方向の変位により前記X方向に変位可能であることを特徴とする。
本発明の第3の電気コネクタによれば、可動支持部をZ方向に移動させる構造を容易に実現することができる。また、本発明の第3の電気コネクタのハウジングを支持パネルに支持させる作業を容易に行うことが可能になる。本発明の第3の電気コネクタのハウジングを支持パネルに支持させる作業を行う際には、まず、本発明の第3の電気コネクタのハウジングの接続部を、支持パネルの挿通孔に支持パネルのZ方向他側から挿入する。可動支持部は、挿入部が支持パネルの挿通孔に挿入された状態で、支持パネルにおいて挿通孔の周縁部であってZ方向一側を向いた面に対向する位置に配置されており、すなわち、可動支持部は、Z方向に直交する方向において挿入部の外側に配置されている。このため、例えば、挿通孔のX方向およびY方向の寸法が、挿入部のX方向およびY方向の寸法よりもわずかに大きい程度である場合には、可動支持部が挿入部の外側の位置に止まっていると、可動支持部が挿通孔の縁に当たって挿入部を挿通孔に挿入することができない。しかし、本発明の第3の電気コネクタでは、可動支持部をX方向に変位させることで、可動支持部を挿通孔に通すことができ、この結果、挿入部を挿通孔に挿入することができる。
また、本発明の第4の電気コネクタは、上述した本発明の第3の電気コネクタにおいて、前記係止機構は互いに係合可能な凹凸形状を有する一対の係合部を備え、前記一対の係合部のうちの一方は前記可動支持部に形成され、前記一対の係合部のうちの他方は前記取付部材に形成され、前記可動支持部が前記支持位置に移動したときに前記一対の係合部が互いに係合するように、前記可動支持部における前記一方の係合部の形成位置および前記取付部材における前記他方の係合部の形成位置が設定されていることを特徴とする。
本発明の第4の電気コネクタによれば、可動支持部を支持位置で係止する構造を容易に実現することができる。
また、本発明の第5の電気コネクタは、上述した本発明の第2ないし第4のいずれかの電気コネクタにおいて、前記取付部材において前記可動支持部が取り付けられた部分よりもZ方向一側の部分には、前記接続部が前記相手方コネクタと嵌合したときに前記相手方コネクタと係合することにより前記接続部を前記相手方コネクタにロックするロック部が設けられ、前記ロック部は前記取付部材の前記X方向の変位に伴って前記X方向に変位することにより、前記接続部の前記相手方コネクタに対するロックとロック解除とを切り替えることを特徴とする。
本発明の第5の電気コネクタによれば、ハウジングを支持パネルに容易に支持させることを可能にする構造と、振動等により電気コネクタが相手方コネクタから抜けることを防止する構造とを共通の部材(取付部材)により実現することができ、電気コネクタの構造が複雑化するのを防止することができる。また、本発明の電気コネクタに、振動等により電気コネクタが相手方コネクタから抜けることを防止する構造を持たせることにより、大きな振動が頻繁に生じる自動車等に搭載された電気装置間を接続するのに適した信頼性の高い電気コネクタを実現することができる。
また、本発明の第6の電気コネクタは、上述した本発明の第1ないし第5のいずれかの電気コネクタにおいて、前記固定支持部には、基端側が前記固定支持部に連結され、先端側が前記固定支持部から前記Z方向一側に突出し、弾性変形することにより先端側が前記Z方向に変位可能なパネル付勢片が設けられ、前記可動支持部が前記支持位置にあるときには、前記可動支持部が前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触し、前記付勢片の先端側が前記Z方向他側に変位しつつ前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触し、前記パネル付勢片の弾性変形により前記パネル付勢片の先端側が前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分を押圧することを特徴とする。
本発明の第6の電気コネクタによれば、ハウジングが支持パネルに支持されているときに、パネル付勢片の弾性変形により、ハウジングが支持パネルに対してがたつくのを防止することができる。また、パネル付勢片の変形により、支持パネルの厚さの誤差を吸収することができるので、支持パネルの厚さに誤差がある場合でも、ハウジングを支持パネルに安定的に支持させることができる。
本発明によれば、電気コネクタを用いて2つの電気装置間を接続する方法として基板ケーブル接続の方法を採用しながらも、これらの電気装置間の接続作業を容易に自動化することができる。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しながら説明する。以下の説明において、方向を述べる場合には、各図中の矢印により示したX方向、Y方向、Z方向に基づく。なお、X方向はZ方向に直交する方向であり、Y方向はX方向およびZ方向に直交する方向である。
図1は本発明の第1の実施形態によるコネクタの外観を示している。図2、図3、図5および図7は、図1中のコネクタ1と相手方コネクタ64との接続作業を示している。図4は図3中のコネクタ1および相手方コネクタ64の矢示IV−IV方向断面を示し、図6は図5中のコネクタ1および相手方コネクタ64の矢示VI−VI方向断面を示し、図8は図7中のコネクタ1および相手方コネクタ64の矢示VIII−VIII方向断面を示している。図9ないし図12は、順に、コネクタ1の正面図、右面側図、平面図、底面図である。図13はコネクタ1のハウジング側取付部26にフック部材31を取り付ける作業を示している。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態によるコネクタ1は、端子11と、端子11を収容するハウジング12と、ハウジング12を支持パネル54(図3参照)に支持するハウジング支持機構21とを備えている。
本実施形態において、コネクタ1には6つの端子11が設けられている。各端子11は導電材料により形成され、また、各端子11にはケーブル56の端部が取り付けられている。ハウジング12は絶縁材料により形成され、Z方向他側(図1において上側)が開口した略箱状に形成されている。ハウジング12は、6つの端子11を、X方向に3つ、Y方向に2つ並ぶように配列しつつ、内部に収容し、支持している。なお、端子11の個数、配列、雄型・雌型等の形状は限定されない。また、図11に示すように、各端子11に取り付けられたケーブル56はハウジング12のZ方向他側の開口した部分を通過してハウジング12の外部に進出している。
ハウジング12のZ方向一側(図1において下側)には、相手方コネクタ64(図3参照)と嵌合することにより各端子11を相手方コネクタ64の端子65と接続する接続部13が形成されている。図12に示すように、接続部13にはそれぞれの端子11の位置に対応するように接続孔14が形成されており、コネクタ1を相手方コネクタ64に嵌合したときには、相手方コネクタ64の端子65が接続孔14に入り、コネクタ1の端子11と接触する。
また、図1に示すように、接続部13の外周部には位置決め突起15が形成されている。コネクタ1を相手方コネクタ64に正しい向きで嵌合した場合には、位置決め突起15が、相手方コネクタ64の嵌合凹部67の周縁部に形成された位置決め凹部68(図3参照)内に入る。位置決め突起15は、コネクタ1を相手方コネクタ64に誤った向きで嵌合してしまうことを防止する機能を有する。
また、図1に示すように、ハウジング12には一対のロック部材16が設けられている。各ロック部材16は、ハウジング12と同じ絶縁材料により、棒状または板状に形成されている。一方のロック部材16の基端側は、ハウジング12のX方向一側(図1において左側)を向いた外面の下部に連結されている。また、一方のロック部材16の先端側は、まずX方向一側に伸長することによりハウジング12から大きく離間し、続いてZ方向他側へ湾曲し、続いてZ方向他側へ伸長し、続いてX方向他側(図1において右側)へ湾曲することによりハウジング12に接近し、その後すぐにZ方向他側に湾曲し、続いてZ方向他側に伸長し、固定支持部23に対応する位置に達している。他方のロック部材16の基端側は、ハウジング12のX方向他側を向いた外面の下部に連結され、他方のロック部材16の先端側は、X方向における伸長および湾曲の向きが逆である点を除き、同様の形状を有している。また、各ロック部材16は、ばねとしての機能を有しており、弾性変形することにより先端側がX方向に変位する。なお、ロック部材16は取付部材の具体例である。
また、各ロック部材16のZ方向一側に位置し、ハウジング12から大きく離間した部分において、X方向外側には、X方向の外向きに突出するロック突起17が形成されている。各ロック突起17は、接続部13が相手方コネクタ64の嵌合凹部67と嵌合したときに、相手方コネクタ64の嵌合凹部67の段部70(図4参照)と係合することにより、接続部13を相手方コネクタ64の嵌合凹部67内にロックする機能を有する。また、各ロック突起17は、ロック部材16の弾性変形によりロック部材16の先端側がX方向に変位したとき、これに伴ってX方向に変位する。これにより、接続部13の嵌合凹部67に対するロックとロック解除とが切り替わる。なお、ロック突起17はロック部の具体例である。
ここで、ロック突起17のX方向の変位について説明すると、図4に示すように、接続部13を相手方コネクタ64の嵌合凹部67に嵌合させるべく、接続部13が嵌合凹部67内に押し込まれたときには、各ロック突起17が嵌合凹部67の周縁部に当たり、各ロック突起17が嵌合凹部67の周縁部によりX方向内側へ押され、各ロック部材16の先端側がロック部材16の弾性力に抗してX方向内側へ変位し、これに伴い、各ロック部材16もX方向内側へ変位する。この結果、図6に示すように、接続部13が嵌合凹部67内に入り込むことが可能になる。
また、図6に示すように、接続部13を相手方コネクタ64の嵌合凹部67に完全に嵌合した状態では、各ロック部材16の弾性力により各ロック突起17がX方向外側に押されてX方向外側に移動する。これにより、各ロック突起17が嵌合凹部67の段部70と係合し、接続部13が嵌合凹部67にロックされた状態、すなわち、抜け止めされた状態になる。
このような各ロック突起17のX方向の変位により、コネクタ1のハウジング12をZ方向一側へ移動させ、接続部13を嵌合凹部67に押し込む動作のみにより、コネクタ1と相手方コネクタ64とをロックし、コネクタ1の相手方コネクタ64からの抜け止めが防止される状態を形成することができる。
また、接続部13が相手方コネクタ64の嵌合凹部67に完全に嵌合した状態で、作業者がそれぞれのロック部材16の先端側を互いに接近するようにX方向内側へ押すと、各ロック部材16の先端側がロック部材16の弾性力に抗してX方向内側へ変位し、これに伴い、各ロック突起17もX方向内側へ変位する。これにより、各ロック突起17が嵌合凹部67の段部70から外れ、接続部13の嵌合凹部67に対するロックが解除された状態になる。
一方、図1に示すように、コネクタ1のハウジング支持機構21は、ハウジング12のZ方向他側に設けられている。ハウジング支持機構21の概括的な構成は次の通りである。すなわち、ハウジング支持機構21は、図4に示すように、支持パネル54の挿通孔55に挿入される挿入部22と、挿入部22が挿通孔55に挿入された状態で支持パネル54の他側面54Bにおいて挿通孔55の周縁部分に対向する位置に配置される固定支持部23と、挿入部22が挿通孔55に挿入された状態で支持パネル54の一側面54Aにおいて挿通孔55の周縁部分に対向する位置に配置される一対のフック部材31とを備えている。また、ハウジング支持機構21は、フック部材31がZ方向に移動可能に取り付けられたハウジング側取付部26と、ハウジング側取付部26に形成され、フック部材31を後述する支持位置に係止するハウジング側係合部27とを備えている。
ハウジング支持機構21は、図3または図4に示すように、挿入部22が支持パネル54の挿通孔55に挿入された状態で、固定支持部23と、支持位置に係止された一対のフック部材31とで支持パネル54を狭持することにより、ハウジング12を支持パネル54に支持する。また、ハウジング支持機構21は、図7または図8に示すように、支持パネル54をハウジング12に対してZ方向一側に押し動かし、各フック部材31の係止を外して支持位置からZ方向一側の解放位置へ移動させることで、ハウジング12を支持パネル54から解放する。
ハウジング支持機構21の詳細な構成は次の通りである。
挿入部22は、ハウジング12と同じ絶縁材料により形成され、図9に示すように、Z方向に伸長し、Z方向一側がハウジング12に連結されている。また、挿入部22のZ方向他側は、図10に示すように、Y方向一側および他側にそれぞれ位置する2つの板状の部分に別れている。また、図2に示すように、挿入部22のX方向およびY方向の寸法は、支持パネル54の挿通孔55のX方向およびY方向の寸法よりもそれぞれ小さく設定されている。これにより、挿入部22は挿通孔55内をX方向またはY方向に移動することができる。なお、挿入部22は成形のし易さ等を考慮して図10に示すような形状を有しているが、挿入部22の形状は例えば軸がZ方向に伸長する筒状でもよい。
固定支持部23は、ハウジング12と同じ絶縁材料により形成され、図9に示すように、挿入部22のZ方向他側の端部に固定されている。固定支持部23は、Z方向に直交する方向に拡がる略板状に形成され、少なくともZ方向一側を向いた面は、X方向およびY方向に平行な平面に形成されている。また、図11に示すように、固定支持部23の中央部分には、ケーブル56を通すケーブル挿通孔24が形成されている。また、ケーブル挿通孔24は、X方向に拡張されており、ケーブル挿通孔24においてケーブル56のX方向一側および他側には、一対のロック部材16の先端部および一対のフック部材31の先端部が配置されている。また、図3に示すように、固定支持部23の外形のX方向およびY方向の寸法は、支持パネル54の挿通孔55のX方向およびY方向の寸法よりもそれぞれ大きく設定されている。
また、固定支持部23には、図12に示すように、4つのパネル付勢片25が設けられている。これらパネル付勢片25は、ハウジング支持機構21によりハウジング12を支持パネル54に支持する際に、支持パネル54の他側面54Bを押圧することで、ハウジング12の支持を安定化させる機能を有している。4つのパネル付勢片25は固定支持部23の外周部にそれぞれ配置されている。4つのパネル付勢片25は、X方向およびY方向に平行な固定支持部23の面においてそれぞれ離間させて配置することが望ましい。また、4つのパネル付勢片25は、図12に示すように固定支持部23をZ方向他側から見た場合に、固定支持部23の中心からそれぞれ等しい距離となるように配置することが望ましい。また、図3に示すように、各パネル付勢片25は、挿入部22が支持パネル54の挿通孔55に挿入された状態で、支持パネル54の他側面54Bにおいて挿通孔55の周縁部分に対向する位置に配置される。また、各パネル付勢片25は、その基端側が固定支持部23に連結され、先端側が固定支持部23からZ方向一側に突出している。また、各パネル付勢片25はばねとしての機能を有しており、弾性変形することにより、先端側がZ方向に変位する。
一対のハウジング側取付部26は、一対のロック部材16の先端側にそれぞれ形成されている。すなわち、各ロック部材16において、ハウジング12に接近する方向にX方向内側に湾曲した後、Z方向他側へ伸長している最も先端側の部分がハウジング側取付部26である。各ハウジング側取付部26には、図13に示すように、フック部材31がZ方向に移動可能な状態で取り付けられる。また、各ハウジング側取付部26は、ロック部材16の弾性変形によりX方向に変位する。
ハウジング側係合部27は、フック部材31に形成されたフック側係合部35と協働し、フック部材31をハウジング側取付部26に係止することにより、フック部材31のZ方向の移動を制限する。ハウジング側係合部27は、一対のハウジング側取付部26にそれぞれ設けられている。具体的には、各ハウジング側係合部27は、図4に示すように、ハウジング側取付部26のX方向内側の面においてX方向内側に盛り上がった部分に形成された凹部により構成されている。なお、ハウジング側係合部27は、フック側係合部35と共に係止機構の具体例である。
一対のフック部材31は、図9または図13に示すように、一対のハウジング側取付部26にそれぞれ取り付けられている。各フック部材31を形成する材料は、ハウジング12と同じ絶縁材料でもよいし、ハウジング12と異なる材料でもよい。ここで、図14および図15はフック部材31の外観を2通りの角度から示しており、図16は、図14中の矢示XVI−XVI方向から見たフック部材31の断面を示し、図17は、フック部材31の支持位置および解放位置を示している。なお、フック部材31は可動支持部の具体例である。
各フック部材31は、図14に示すように、Z方向に伸長する略柱状に形成され、フック部材31の内部には、図16に示すように、Z方向に貫通する孔であるフック側取付部32が形成されている。また、フック部材31のX方向外側の部分はX方向外向きに張り出しており、その張り出した部分において、Z方向他側を向いた部分には、ハウジング支持機構21によりハウジング12を支持パネル54に支持する際に支持パネル54の一側面54Aに接触する接触面33が形成されている。また、各フック部材31の上記張り出した部分において、Z方向一側を向いた部分には、Z方向他側に向かってX方向外側に傾く傾斜面34が形成されている。
また、図15に示すように、フック部材31のX方向内側を向いた部分には、フック側係合部35が形成されている。フック側係合部35は、ばね部35Aおよび係合突起35Bを備えている。ばね部35Aは、その基端側がフック部材31の本体側に支持され、先端側が自由端となり、弾性変形することにより、先端側がX方向に変位する。係合突起35Bは、図16に示すように、ばね部35Aの先端部からフック側取付部32内に向けてX方向外側に突出している。
各フック部材31は、図4に示すように、フック側取付部32にハウジング側取付部26が挿入されることにより、ハウジング側取付部26にZ方向にスライド可能に取り付けられている。ここで、コネクタ1には、各フック部材31のZ方向における位置につき、支持位置と解放位置が設定されている。各フック部材31は支持位置と解放位置との間を移動することができる。
支持位置は、例えば、挿入部22が支持パネル54の挿通孔55に挿入された状態で、フック部材31が最もZ方向他側に移動した位置である(図4参照)。挿入部22が支持パネル54の挿通孔55に挿入された状態で、各フック部材31が支持位置へ移動すると、固定支持部23に形成された各パネル付勢片25の先端部が支持パネルの他側面54Bにおいて挿通孔55の周縁部分に接触し、かつ各フック部材31の接触面33が支持パネルの一側面54Aにおいて挿通孔55の周縁部分に接触する。この結果、ハウジング12が支持パネル54に対してZ方向に遊動不能となる。
解放位置は、支持位置よりもZ方向一側の位置である(図7参照)。挿入部22が支持パネル54の挿通孔55に挿入された状態で、各フック部材31が解放位置へ移動すると、固定支持部23に形成された各パネル付勢片25の先端部が支持パネル54の他側面54Bにおいて挿通孔55の周縁部分から離間し、または各フック部材31が支持パネルの一側面54Aにおいて挿通孔55の周縁部分から離間する。この結果、ハウジング12が支持パネル54に対してZ方向に遊動可能となる。
また、ハウジング側係合部27およびフック側係合部35は、フック部材31が支持位置に移動したとき、フック部材31を支持位置において係止する。フック部材31が支持位置にあるとき、図17(1)に示すように、ハウジング側係合部27の凹部と、フック側係合部35の係合突起35Bとが係合するように、ハウジング側取付部26におけるハウジング側係合部27の形成位置と、フック部材31におけるフック側係合部35の係合突起35Bの形成位置がそれぞれ設定されている。
また、ハウジング側係合部27およびフック側係合部35は、挿入部22が支持パネル54の挿通孔55に挿入され、各フック部材31を支持位置で係止している状態で、支持パネル54をハウジング12に対してZ方向一側へ押し動かそうとする力の大きさが所定の大きさを超え、その力が各フック部材31に加わったとき、各フック部材31の係止を解除する。すなわち、このような力が各フック部材31に加わったとき、各フック部材31において、フック側係合部35のばね部35Aの先端側がばね部35Aの弾性力に抗してX方向内側に変位し、係合突起35Bがハウジング側係合部27の凹部から外れる。この結果、各フック部材31は、支持パネル54をハウジング12に対してZ方向一側へ押し動す力により、支持パネル54と共にZ方向一側へ移動し、図17(2)に示すように解放位置に到達する。
図18および図19は、本発明の実施形態によるコネクタ1を適用した第1の電気装置51と第2の電気装置61の組付作業を示している。この組付作業は、第1の電気装置51のケーシング52を第2の電位装置61のケーシング52に結合しつつ、第1の電気装置51に設けられた第1の基板53と第2の電気装置61に設けられた第2の基板63との電気的な接続を行う作業である。以下、この組付作業を通じて、コネクタ1により奏される作用効果を説明する。
図18に示すように、第1の電気装置51のケーシング52内には、電気回路が設けられた第1の基板53と、支持パネル54が設けられている。まず、コネクタ1の各端子11にケーブル56の一方の端部を接続し、第1の基板53に設けられた各端子にケーブル56の他方の端部を接続する。次に、コネクタ1を支持パネル54に支持させる。すなわち、コネクタ1において、ケーブル56が取り付けられた端子11が収容されたハウジング12を、ハウジング支持機構21により支持パネル54に支持させる。
ハウジング12をハウジング支持機構21により支持パネル54に支持させる作業の手順は次の通りである。まず、コネクタ1において、各フック部材31を解放位置に移動させ、ハウジング12の接続部13を支持パネル54のZ方向他側から支持パネル54の挿通孔55に通す。
続いて、一対のフック部材31を互いに接近させるように、各フック部材31にX方向に力を加える。これにより、各ロック部材16が弾性変形し、一対のフック部材31が互いに接近する。続いて、一対のフック部材31を互いに接近させた状態で、各フック部材31を支持パネル54の挿通孔55に通す。このとき、各フック部材31に形成された傾斜面34により、各フック部材31を支持パネル54の挿通孔55に通し易くすることができる。各フック部材31を支持パネル54の挿通孔55に通すことにより、挿入部22が挿通孔55に挿入された状態となる。続いて、各フック部材31にX方向の力を加えることを止める。これにより、各ロック部材16が元に形状に戻り、一対のフック部材31が互いに離間して元に位置に戻る。
続いて、各フック部材31を支持位置へ移動させ、フック側係合部35の係合突起35Bとハウジング側係合部27の凹部とを互いに係合させる。これにより、固定支持部23に設けられたパネル付勢片25の先端側が支持パネル54の他側面54Bに接触すると共に、各フック部材31の接触面33が支持パネル54の一側面54Aに接触する。このとき、パネル付勢片25の先端側はZ方向他側に変位し、この結果、パネル付勢片25の弾性変形によりパネル付勢片25の先端側は支持パネル54の他側面54Bを押圧する。なお、このときのパネル付勢片25の支持パネル54に対する押圧力は、パネル付勢片25の先端側または各フック部材31の接触面33が支持パネル54の各面上をX方向またはY方向に移動することができなくなるような強い力ではない。
これにより、ハウジング12をハウジング支持機構により支持パネル54に支持させる作業が完了する。この段階で、ハウジング12は支持パネル54に対し、Z方向に遊動することができない。すなわち、ハウジング12は、パネル付勢片25が変位可能なわずかな範囲内でZ方向に移動することができるのみである。一方、ハウジング12は支持パネル54に対し、X方向またはY方向に移動することができる。もっとも、ハウジング12がX方向またはY方向に移動できる範囲は、挿入部22が挿通孔55内をX方向またはY方向に移動できる範囲に限られる。
一方、第2の電気装置61のケーシング62内には、相手方コネクタ64が固定された第2の基板63が設けられている。第1の電気装置51のケーシング52は第2の電気装置61のケーシング62と結合することができるようになっている。また、第1の電気装置51のケーシング52を第2の電気装置61のケーシング62に結合したとき、コネクタ1にも相手方コネクタ64にも手を触れることなく、コネクタ1が相手方コネクタ64に自動的に嵌合され、接続されるように、第1の電気装置51におけるコネクタ1のハウジング12の位置(すなわち、第1の電気装置51における支持パネル54の位置と、支持パネル54における挿通孔55の位置)と、第2の電気装置61における相手方コネクタ64のハウジング66の位置とがそれぞれ設定されている。
次に、図18に示すように、第1の電気装置51をZ方向他側に配置し、第2の電気装置61をZ方向一側に配置し、両者を向かい合わせ、第1の電気装置51を第2の電気装置61に接近させるようにZ方向一側へ移動させる。
第1の電気装置51が第2の電気装置61に十分に接近した位置まで移動すると、コネクタ1のハウジング12の接続部13が、相手方コネクタ64の嵌合凹部67に嵌合し、コネクタ1の端子11と相手方コネクタ64の端子11とがそれぞれ互いに接続される。
コネクタ1と相手方コネクタ64とがこのように接続される直前に、コネクタ1のハウジング12のX方向またはY方向の位置が相手方コネクタ64のハウジング66のX方向またはY方向の位置に対してずれている場合には、コネクタ1(ハウジング12)がX方向またはY方向に移動することにより、そのずれが修正される。すなわち、ハウジング支持機構21によりコネクタ1(ハウジング12)が支持パネル54に支持された状態では、ハウジング12は、支持パネル54に対し、Z方向に遊動不能であるものの、X方向またはY方向に移動可能である。このような状態において、コネクタ1のハウジング12の接続部13が、相手方コネクタ64のハウジング66の縁部に形成されたガイド面69(図4参照)に当たると、コネクタ1のハウジング12の接続部13がガイド面69に沿ってX方向またはY方向に移動し、コネクタ1(ハウジング12)の位置ずれが修正される。
このようにコネクタ1と相手方コネクタ64との接続が完了した瞬間では、まだ、第1の電気装置51のケーシング52は第2の電気装置61のケーシング62に結合していない。次に、第1の電気装置51のケーシング52を第2の電気装置61のケーシング62に結合すべく、第1の電気装置51を第2の電気装置61に向けてZ方向一側へさらに移動させる。このとき、コネクタ1のハウジング12は相手方コネクタ64のハウジング66に接続されてもはやZ方向一側へ移動することができない状態になっている。この状態において、第1の電気装置51がZ方向一側に移動しようとするので、支持パネル54をコネクタ1のハウジング12に対してZ方向一側に押し動そうとする力が支持パネル54に加わる。そして、その力は各フック部材31に加わる。
支持パネル54をハウジング12に対してZ方向一側に押し動そうとする力の大きさが所定の大きさを超えたとき、その力が各フック部材31に加わることにより、フック側係合部35とハウジング側係合部27との係合が外れ、各フック部材31が支持パネル54と共に解放位置へ移動する。この結果、ハウジング支持機構21によるハウジング12の支持が外れ、ハウジング12が支持パネル54に対してZ方向、X方向およびY方向に遊動可能になる。具体的には、ハウジング12は、図8に示すように、各フック部材31が解放位置に移動したことにより形成された支持パネル54の他側面54Bと固定支持部23(各パネル付勢片25の先端部)との間のZ方向の隙間の範囲内で、支持パネル54に対してZ方向に自由に移動することができる。また、ハウジング12は、挿入部22が支持パネル54の挿通孔55内でX方向またはY方向に移動可能な範囲で、支持パネル54に対してX方向またはY方向に自由に移動することができる。
このようにハウジング支持機構21によるハウジング12の支持が外れた直後、図19に示すように、第1の電気装置51のケーシング52が第2の電気装置61のケーシング62に結合する。
また、このようにして互いに組付けられた第1の電気装置51および第2の電気装置61の使用時に、第1の電気装置51および第2の電気装置61にそれぞれ方向または周波数等が異なる振動が生じた場合には、コネクタ1のハウジング12が支持パネル54に対してZ方向、X方向およびY方向に遊動可能な状態となっているので、第1の電気装置51に生じた振動がハウジング12にほとんど伝達されなくなる。この結果、コネクタ1と相手方コネクタ64との接続部分に伝達される振動は、第2の電気装置61に生じた振動のみとなり、すなわち1種類の振動のみとなる。したがって、第1の電気装置51および第2の電気装置61に生じた2種類の振動がコネクタ1と相手方コネクタ64との接続部分に同時に伝達される場合と比較して、コネクタ1と相手方コネクタ64との間において接触不良やがたつきが生じ難くなる。これにより、コネクタ1と相手方コネクタ64との間の接続の信頼性を向上させることができる。
以上説明した通り、本発明の実施形態によるコネクタ1によれば、ケーブル56の端部に取り付けられたコネクタ1と、基板に直接取り付けられた相手方コネクタ64とを接続する作業を、コネクタ1が支持された支持パネル54を相手方コネクタ64に向けて1方向(Z方向一側)に移動させるだけで完了することができる。したがって、コネクタ1と相手方コネクタ64とを用いて2つの電気装置を接続する方法として上記基板ケーブル接続の方法を採用した場合でも、これらの電気装置間の接続作業を容易に自動化することができる。
また、本発明の実施形態によるコネクタ1によれば、フック部材31をZ方向にスライド可能に取り付けるハウジング側取付部26をコネクタ1に形成し、ハウジング側取付部26に凹部(ハウジング側係合部27)を形成し、フック部材31にばね部35Aおよび係合突起35B(フック側係合部35)を形成する構成としたから、フック部材31のZ方向の移動とフック部材31の支持位置における係止を簡単な構造により実現することができる。
また、本発明の実施形態によるコネクタ1によれば、一対のロック部材16に、一対のロック突起17と一対のハウジング側取付部26とを形成すると共に、一対のハウジング側取付部26にフック部材31をそれぞれ取り付ける構成としたから、コネクタ1を相手方コネクタ64にロックする構成と、ハウジング12を支持パネル54に脱着可能に支持する構成とを、共通の一対の部材(一対のロック部材16)を利用して実現することができ、コネクタ1の構造が複雑化するのを防止することができる。
図20および図21は本発明の第2の実施形態を示している。すなわち、図20は、本発明の第2の実施形態によるコネクタを示し、図21は、図20中のコネクタ81に設けられたフック部材85の、図20中の矢示XXI−XXI方向から見た断面を示している。
本発明の第1の実施形態によるコネクタ1では、図13に示すように、ロック部材16の先端側に形成された棒状のハウジング側取付部26が、フック部材31にZ方向に貫通した孔であるフック側取付部32に挿入されることにより、フック部材31がハウジング側取付部26にZ方向にスライド可能に取り付けられている。これに対し、本発明の第2の実施形態によるコネクタ81においては、図20に示すように、ロック部材82の先端側にハウジング側取付部83が形成され、ハウジング側取付部83は、そのY方向一側および他側のそれぞれの面に形成され、Z方向に伸長する一対の段部83Aを有している。また、フック部材85のX方向一側の部分には断面が略コ字状のフック取付部86が形成され、フック取付部86は、当該フック取付部86のX方向一側の各端部からY方向内側に突出し、Z方向に伸長する突条部86Aを有している。そして、フック部材85のフック側取付部86でハウジング側取付部83を把持するようにフック部材85を配置し、ハウジング側取付部83の各段部83Aにフック側取付部86の各突条部86Aを係合させることにより、フック部材85がハウジング側取付部83にZ方向にスライド可能に取り付けられている。なお、図20では、フック部材85をハウジング側取付部83に取り付ける前の状態を示しており、図20の矢示はフック部材85をハウジング側取付部83に取り付ける取付方向を示している。
また、本発明の第1の実施形態によるコネクタ1では、図4に示すように、ハウジング側係合部27が、ハウジング側取付部26に形成された凹部により構成され、フック部材31のフック側係合部35が、ばね部35Aおよび係合突起35Bにより構成され、フック側係合部35の係合突起35Bがハウジング側取付部26の凹部に係合することにより、フック部材31が支持位置に係止される。これに対し、本発明の第2の実施形態によるコネクタ81においては、図20に示すように、ハウジング側取付部83に、ばね部84Aおよび係合突起84Bを有するハウジング側係合部84が形成され、図21に示すように、フック部材85に、フック側係合部としての段部87が形成されている。そして、フック部材85の段部87にハウジング側取付部84の係合突起84Bが係合することにより、フック部材85が支持位置に係止される。
このような構成を有する本発明の第2の実施形態によるコネクタ81によっても、本発明の第1の実施形態によるコネクタ1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上述した実施形態では、各フック部材31(85)を、ロック部材16の先端側に形成されたハウジング側取付部26(83)にZ方向に移動可能に取り付ける場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。例えば、ハウジング12または挿入部22の周壁部に取付部を形成し、その取付部にフック部材31(85)をZ方向に移動可能に取り付けることも可能である。
また、上述した実施形態では、各フック部材31(85)を支持位置に係止する機構を、ハウジング側取付部26(83)およびフック部材31(85)に形成する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。例えば、各フック部材31(85)を支持位置に係止する機構を、ハウジング12または挿入部22の周壁部に形成してもよい。
また、上述した実施形態では、一対のフック部材31(85)を設ける場合を例にあげたが、3つ、4つまたは5つ以上のフック部材31を設けてもよい。例えば、電気コネクタが大型である場合や、電気コネクタの接続部の形状が横長である場合等には、フック部材31の個数を増やすことにより、支持パネルにおけるハウジング12の支持を安定させることができる。
また、コネクタ1(81)を支持する支持パネル54は、コネクタ1(81)を支持するために特別に設けられたものに限らず、製品のケーシング、基台の一部、または部品の一部でもよい。また、支持パネル54の形状は、固定支持部およびフック部材(可動支持部)により狭持可能な形状であればよく、特に限定されない。
また、コネクタ1(81)は、自動車に搭載される電気装置に限らず、電気接続が必要な種々の装置に適用可能である。
また、上述した実施形態において、図18および図19では、第1の電気装置51を上から下へ移動させて第2の電気装置61に組み付ける場合を示しているが、これは一例にすぎず、第1の電気装置51と第2の電気装置61の組付方向は任意の方向を設定することができ、また、設定された方向に合わせて支持パネル54やコネクタ1の取付方向を変更することができる。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気コネクタもまた本発明の技術思想に含まれる。
1、81 コネクタ
11 端子
12 ハウジング
13 接続部
14 接続孔
16、82 ロック部材(取付部材)
17 ロック突起(ロック部)
21 ハウジング支持機構
22 挿入部
23 固定支持部
25 パネル付勢片
26、83 ハウジング側取付部
27、84 ハウジング側係合部(係止機構)
31、85 フック部材(可動支持部)
32、86 フック側取付部
33 接触面
34 傾斜面
35、87 フック側係合部(係止機構)
35A、83A ばね部
35B、83B 係合突起
54 支持パネル
54A 一側面
54B 他側面
55 挿通孔
56 ケーブル
64 相手方コネクタ
65 端子
67 嵌合凹部
69 ガイド面
11 端子
12 ハウジング
13 接続部
14 接続孔
16、82 ロック部材(取付部材)
17 ロック突起(ロック部)
21 ハウジング支持機構
22 挿入部
23 固定支持部
25 パネル付勢片
26、83 ハウジング側取付部
27、84 ハウジング側係合部(係止機構)
31、85 フック部材(可動支持部)
32、86 フック側取付部
33 接触面
34 傾斜面
35、87 フック側係合部(係止機構)
35A、83A ばね部
35B、83B 係合突起
54 支持パネル
54A 一側面
54B 他側面
55 挿通孔
56 ケーブル
64 相手方コネクタ
65 端子
67 嵌合凹部
69 ガイド面
Claims (6)
- ケーブルの端部が取り付けられる端子と、
前記端子を支持または収容し、所定の方向であるZ方向一側には、相手方コネクタと嵌合することにより前記端子を前記相手方コネクタの端子と接続する接続部が形成されたハウジングと、
前記ハウジングの前記Z方向他側に設けられ、前記ハウジングを支持パネルに支持するハウジング支持機構とを備え、
前記ハウジング支持機構は、
前記Z方向に伸長し、前記Z方向一側が前記ハウジングに連結され、前記Z方向他側が前記支持パネルの挿通孔に挿入される挿入部と、
前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に対向する位置に配置され、前記挿入部に固定された固定支持部と、
前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に対向する位置に配置され、前記ハウジングに対して前記Z方向に移動可能に前記ハウジング、前記挿入部または前記ハウジングもしくは前記挿入部に連結された部材に取り付けられた可動支持部と、
前記可動支持部を前記ハウジング、前記挿入部または前記ハウジングもしくは前記挿入部に連結された部材に係止することにより前記ハウジングに対する前記可動支持部の前記Z方向の移動を制限する係止機構とを備え、
前記可動支持部は、前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で、前記固定支持部が前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触し、かつ前記可動支持部が前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触することにより前記ハウジングが前記支持パネルに対して前記Z方向に遊動不能となる支持位置と、前記挿入部が前記挿通孔に挿入された状態で、前記固定支持部が前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分から離間し、または前記可動支持部が前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分から離間することにより前記ハウジングが前記支持パネルに対して前記Z方向に遊動可能となる解放位置との間を移動可能であり、
前記係止機構は、前記可動支持部を前記支持位置において係止し、前記支持パネルを前記ハウジングに対して前記Z方向一側へ押し動かそうとする力の大きさが所定の大きさを超えたときに、前記可動支持部の係止を解除し、前記可動支持部の前記解放位置への移動を許すことを特徴とする電気コネクタ。 - 前記挿入部の前記Z方向と直交するX方向の寸法が前記挿通孔の前記X方向の寸法よりも小さく設定され、かつ前記挿入部の前記Z方向および前記X方向の双方と直交するY方向の寸法が前記挿通孔の前記Y方向の寸法よりも小さく設定されることにより、前記挿入部は前記挿通孔内を前記X方向または前記Y方向に移動可能であり、
前記固定支持部および前記可動支持部は、前記可動支持部が前記支持位置にあるとき、前記挿入部が前記挿通孔内において前記X方向または前記Y方向に移動可能な範囲において前記ハウジングを前記支持パネルに対して前記X方向または前記Y方向に移動可能となるように支持することを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。 - 棒状または板状に形成され、基端側が前記ハウジングに連結され、先端側が前記挿入部に対応し、接近し、または越える位置まで前記Z方向に伸長し、弾性変形することにより先端側が前記X方向に変位可能な取付部材を備え、
前記可動支持部は、前記取付部材の先端側に前記Z方向にスライド可能に取り付けられ、前記取付部材の前記X方向の変位により前記X方向に変位可能であることを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。 - 前記係止機構は互いに係合可能な凹凸形状を有する一対の係合部を備え、
前記一対の係合部のうちの一方は前記可動支持部に形成され、
前記一対の係合部のうちの他方は前記取付部材に形成され、
前記可動支持部が前記支持位置に移動したときに前記一対の係合部が互いに係合するように、前記可動支持部における前記一方の係合部の形成位置および前記取付部材における前記他方の係合部の形成位置が設定されていることを特徴とする請求項3に記載の電気コネクタ。 - 前記取付部材において前記可動支持部が取り付けられた部分よりもZ方向一側の部分には、前記接続部が前記相手方コネクタと嵌合したときに前記相手方コネクタと係合することにより前記接続部を前記相手方コネクタにロックするロック部が設けられ、前記ロック部は前記取付部材の前記X方向の変位に伴って前記X方向に変位することにより、前記接続部の前記相手方コネクタに対するロックとロック解除とを切り替えることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の電気コネクタ。
- 前記固定支持部には、基端側が前記固定支持部に連結され、先端側が前記固定支持部から前記Z方向一側に突出し、弾性変形することにより先端側が前記Z方向に変位可能なパネル付勢片が設けられ、
前記可動支持部が前記支持位置にあるときには、前記可動支持部が前記支持パネルの前記Z方向一側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触し、前記付勢片の先端側が前記Z方向他側に変位しつつ前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分に接触し、前記パネル付勢片の弾性変形により前記パネル付勢片の先端側が前記支持パネルの前記Z方向他側を向いた面において前記挿通孔の周縁部分を押圧することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電気コネクタ。
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2015
- 2015-01-23 JP JP2015011541A patent/JP2016136492A/ja active Pending
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WO2022091053A1 (en) * | 2020-11-02 | 2022-05-05 | Molex, Llc | Connector holder for bypass connection applications |
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