JP2016135912A - 半導体電気メッキ装置用のリップシールおよび接触要素 - Google Patents

半導体電気メッキ装置用のリップシールおよび接触要素 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体基板を保持及び封止し、電気メッキ中の半導体基板に電力を供給する為のカップ・アセンブリの提供。【解決手段】本体部711及びモーメントアームを有するカップ底要素701とモーメントアームに配置されているエラストマ・シーリング要素703とエラストマ・シーリング703要素に配置されている電気接触要素705とを備え、本体部711が、基板731がモーメントアームに押し当てられたときに、実質的に撓まない様にすることができ、本体部711が、カップ構造体の他の特徴部に対して堅固に固定することができるカップアセンブリ700。モーメントアームの平均垂直厚さに対する本体部711の平均垂直厚さの比率は、約5よりも大きくできる、電気接触要素は、シーリング要素の略水平な部分に配置されている略平坦な可撓性接触部を有し得て、エラストマ・シーリング要素703が、製造の際にカップ底要素701と一体化する。【選択図】図7A

Description

本発明は、集積回路のダマシン配線の形成、および集積回路の製造時に使用される電気メッキ装置に関する。
電気メッキは、集積回路(IC)の製造において導電性金属の1つ以上の層を堆積させるために用いられる一般的な技術である。一部の製造プロセスでは、それは、様々な基板フィーチャ(構造)の間に単層または多層の銅配線を堆積させるために用いられる。電気メッキのための装置は、一般に、電解液浴/槽を有する電気メッキセルと、電気メッキ中に半導体基板を保持するように設計されたクラムシェルとを備えている。
電気メッキ装置の作動中に、半導体基板は、基板の片面が電解液にさらされるように電解液浴の中に浸される。基板表面との間に形成される1つ以上の電気接触を用いて、電気メッキセルに電流を流し、電解液中で得られる金属イオンから基板表面上に金属を堆積させる。一般的には、電気接触要素を用いて、基板と、電流源として機能するバスバーとの間に電気的接続を形成する。しかしながら、一部の構成では、電気的接続によって接触する基板上の導電性シード層が基板のエッジに向かって薄くなっていることがあり、基板との最適な電気的接続を確立することを一層難しくしている。
電気メッキにおいて生じるもう1つの問題は、電気メッキ溶液が腐食性である可能性があることである。このため、多くの電気メッキ装置では、電解液の漏れ、および、それが電気メッキセルの内部と電気メッキの対象である基板の面以外の電気メッキ装置の要素と接触することを防ぐ目的で、クラムシェルと基板との界面にリップシールを用いている。
本明細書は、電気メッキ用クラムシェルにおいて半導体基板に係合するとともに、電気メッキ中の半導体基板に電流を供給するために使用されるリップシール・アセンブリが開示されている。一部の実施形態では、リップシール・アセンブリは、半導体基板に係合するためのエラストマ・リップシールと、電気メッキ中の半導体基板に電流を供給するための1つ以上の接触要素と、を備えることができる。一部の実施形態では、エラストマ・リップシールは、係合すると、半導体基板の周辺領域からメッキ溶液を略排除する。
一部の実施形態では、1つ以上の接触要素は、エラストマ・リップシールと構造的に一体化されており、リップシールが基板と係合しているときの基板の周辺領域に接触する第1の露出部を有する。一部の実施形態では、1つ以上の接触要素は、さらに、電流源と電気的に接続するための第2の露出部を有し得る。そのような実施形態の一部において、電流源は、電気メッキ用クラムシェルのバスバーとすることができる。一部の実施形態では、1つ以上の接触要素は、さらに、第1と第2の露出部を接続する第3の露出部を有し得る。そのような実施形態の一部において、第3の露出部は、エラストマ・リップシールの表面上に構造的に一体化することができる。
一部の実施形態では、1つ以上の接触要素は、第1と第2の露出部を接続する非露出部を有することができ、非露出部は、エラストマ・リップシールの表面下に構造的に一体化することができる。そのような実施形態の一部において、エラストマ・リップシールは、非露出部の上にオーバモールドされる。
一部の実施形態では、エラストマ・リップシールは、周辺領域からメッキ溶液を排除するための略円形の周縁を規定する第1の内径を有することができ、1つ以上の接触要素の第1の露出部は、第1の内径よりも大きい第2の内径を規定することができる。そのような実施形態の一部において、第1の内径と第2の内径との差の大きさは、約0.5mmもしくはそれ未満である。そのような実施形態の一部において、第1の内径と第2の内径との差の大きさは、約0.3mmもしくはそれ未満である。
一部の実施形態では、リップシール・アセンブリは、電気メッキ中の半導体基板に電流を供給するための1つ以上の可撓性接触要素を備えることができる。そのような実施形態の一部において、1つ以上の可撓性接触要素の少なくとも一部分は、エラストマ・リップシールの上面にコンフォーマルに配置することができ、可撓性接触要素は、半導体基板と係合すると撓んで、半導体基板と接触接合するコンフォーマル接触面を形成するように構成することができる。そのような実施形態の一部において、コンフォーマル接触面は、半導体基板のベベルエッジと接触接合する。
一部の実施形態では、1つ以上の可撓性接触要素は、リップシール・アセンブリが基板に係合するときに、基板と接触するように構成されていない部分を有し得る。そのような実施形態の一部において、非接触部分は、非コンフォーマル材を含む。一部の実施形態では、コンフォーマル接触面は、半導体基板との連続界面を形成するのに対し、一部の実施形態では、コンフォーマル接触面は、間隙を有して、半導体基板との不連続界面を形成する。そのような後者の実施形態の一部において、1つ以上の可撓性接触要素は、エラストマ・リップシールの表面に配置された複数のワイヤチップ、またはワイヤメッシュを含み得る。一部の実施形態では、エラストマ・リップシールの上面にコンフォーマルに配置される1つ以上の可撓性接触要素は、化学気相成長、物理気相成長、電気メッキから選択された1つ以上の技術を用いて形成される導電性堆積物を含む。一部の実施形態では、エラストマ・リップシールの上面にコンフォーマルに配置される1つ以上の可撓性接触要素は、導電性エラストマ材を含み得る。
さらに、本明細書では、電気メッキ用クラムシェルにおいて半導体基板を支持、位置合わせ、および封止するために、電気メッキ用クラムシェルで使用されるエラストマ・リップシールが開示される。一部の実施形態では、リップシールは、可撓性エラストマ支持縁部と、可撓性エラストマ支持縁部の上方に位置する可撓性エラストマ上部と、を備える。一部の実施形態では、可撓性エラストマ支持縁部は、半導体基板を支持および封止するように構成されたシーリング突起を有する。そのような実施形態の一部において、基板を封止しているときには、シーリング突起は、メッキ溶液を排除するための周縁を規定する。一部の実施形態では、可撓性エラストマ上部は、圧迫されるように構成された上面と、シーリング突起に対して外側に位置する内側面と、を有する。そのような実施形態の一部において、上面が圧迫されると、内側面は、内側に動いて、半導体基板を位置合わせするように構成することができ、さらに一部の実施形態では、上面が圧迫されると、約0.2mmまたは少なくとも0.2mm内側に動くように構成することができる。一部の実施形態では、上面が圧迫されていないときには、可撓性エラストマ上部を通して半導体基板を上部に接触することなく下降させてシーリング突起の上に配置できるように、内側面は十分に外側に位置しているが、一方、シーリング突起上に半導体基板が配置されるとともに、上面が圧迫されると、内側面は、半導体基板に接触して押圧することで、電気メッキ用クラムシェル内で半導体基板を位置合わせする。
さらに、本明細書では、エラストマ・リップシールを有する電気メッキ用クラムシェルにおいて半導体基板を位置合わせおよび封止する方法が開示される。一部の実施形態では、本方法は、クラムシェルを開き、基板をクラムシェルに供給し、リップシールの上部を通してリップシールのシーリング突起の上に基板を下降させ、基板を位置合わせするためにリップシールの上部の上面を圧迫し、シーリング突起と基板との間にシールを形成するために基板を押圧することを含む。一部の実施形態では、リップシールの上部の上面を圧迫することによって、リップシールの上部の内側面で基板を押圧させて、基板をクラムシェル内で位置合わせする。一部の実施形態では、基板を位置合わせするために、上面を圧迫することは、上面をクラムシェルのコーンの第1の面で押圧することを含み、シールを形成するために基板を押圧することは、基板をクラムシェルのコーンの第2の面で押圧することを含む。
一部の実施形態では、基板を位置合わせするために、上面を圧迫することは、上面をクラムシェルの第1の押圧要素で押圧することを含み、シールを形成するために基板を押圧することは、基板をクラムシェルの第2の押圧要素で押圧することを含む。そのような実施形態の一部において、第2の押圧要素は、第1の押圧要素に対して独立に可動とすることができる。そのような実施形態の一部において、上面を圧迫することは、第1の押圧要素によって作用する押圧力を、半導体基板の直径に基づいて調整することを含む。
さらに、本明細書では、半導体基板を保持および封止し、電気メッキ中の半導体基板に電力を供給するためのカップ・アセンブリが開示される。カップ・アセンブリは、本体部およびモーメントアームを有するカップ底要素と、モーメントアームに配置されたエラストマ・シーリング要素と、エラストマ・シーリング要素に配置された電気接触要素と、を備える。エラストマ・シーリング要素は、半導体基板が押し当てられると、電気メッキ中にメッキ溶液が略排除される基板の周辺領域を規定するように、基板に対して封止することができ、そして電気接触要素は、シーリング要素が基板に対して封止しているときの周辺領域において、基板に接触することができ、これにより、接触要素は、電気メッキ中の基板に電力を供給することができる。一部の実施形態では、半導体基板がモーメントアームに押し当てられるときに、本体部は、ほとんど撓まない。
一部の実施形態では、本体部は、カップ構造体の他の特徴部に対して堅固に固定されており、モーメントアームの平均垂直厚さに対する本体部の平均垂直厚さの比率は、約5よりも大きく、これにより、半導体基板がモーメントアームに押し当てられたときに、本体部は、ほとんど撓まない。一部の実施形態では、電気接触要素は、エラストマ・シーリング要素の略水平な部分に配置された略平坦な可撓性接触部を有する。一部の実施形態では、エラストマ・シーリング要素は、製造の際に、カップ底要素と一体化される。
半導体ウェハを電気化学的に処理するための、ウェハ保持・位置決め装置の斜視図である。 複数の可撓性フィンガで構成された接触リングを有するクラムシェル・アセンブリの断面図である。 一体化された接触要素を有するリップシール・アセンブリを備えたクラムシェル・アセンブリの断面図である。 一体化された接触要素を有する異なるリップシール・アセンブリを備えた他のクラムシェル・アセンブリの断面図である。 可撓性接触要素を有するリップシール・アセンブリの断面図である。 半導体基板と接触接合するコンフォーマル接触面を形成することを示す、図4Aのリップシール・アセンブリの断面図である。 クラムシェル・アセンブリ内で半導体基板を位置合わせするように構成されたリップシール・アセンブリの断面図である。 クラムシェル・アセンブリのコーンの面でリップシール・アセンブリの上面を押圧している、図5Aのリップシール・アセンブリの断面図である。 クラムシェル・アセンブリのコーンの面でリップシールの上面と半導体基板の両方を押圧している、図5Aおよび図5Bのリップシール・アセンブリの断面図である。 半導体基板を電気メッキする方法を示すフローチャートである。 カップ底要素、エラストマリング、および接触リングを有する、カップ・アセンブリの断面図である。 図7Aに示す断面図の拡大図である。 図7Aに示す断面の斜視図である。 図7A〜7Cに示すカップ・アセンブリの略環状の部分の拡大斜視図である。 図7Dに示すカップ・アセンブリの拡大斜視図であり、環状部分の断面を示している。 図7D〜7Eに示すカップ・アセンブリのさらなる拡大斜視図である。 図7D〜7Fに示す斜視図に類似しているが、接触リング要素をカップ・アセンブリの残り部分から(垂直方向に)切り離して示す分解図である。 図7D〜7Fに示す斜視図に類似しているが、接触リング要素をカップ・アセンブリの残り部分から(垂直方向に)切り離して示す分解図である。 図7D〜7Fに示す斜視図に類似しているが、接触リング要素をカップ・アセンブリの残り部分から(垂直方向に)切り離して示す分解図である。
以下の説明では、提示する概念についての完全な理解を与えるため、様々な具体的詳細について記載する。提示するコンセプトは、それら特定の詳細の一部または全てがなくても実施することができる。また、記載するコンセプトを不必要に不明瞭にすることがないよう、周知の工程処理については詳細に記載していない。いくつかのコンセプトについて、具体的な実施形態に関連させて説明するが、当然のことながら、それらの実施形態は限定するものではない。
本明細書で開示するリップシールと接触要素の種々の実施形態に対して背景を提供するため、図1に、例示的な電気メッキ装置を提示する。具体的には、図1は、半導体ウェハを電気化学的に処理するための、ウェハ保持・位置決め装置100の斜視図を示している。装置100はウェハ係合部品を備えており、これらは、「クラムシェル部品」もしくは「クラムシェル・アセンブリ」、または単に「クラムシェル」と呼ばれることがある。クラムシェル・アセンブリは、カップ101とコーン103を備えている。後述の図に示すように、カップ101はウェハを保持し、コーン103はウェハをカップ内で固定してクランプする。ここで具体的に図示したもの以外の他のカップ−コーン設計を用いることができる。共通する特徴は、ウェハが載置される内部領域を有するカップと、ウェハを定位置に保持するようにカップに対して押し付けるコーンである。
図示の実施形態では、(カップ101とコーン103を備える)クラムシェル・アセンブリは、上板105に接続されたストラット104によって支持されている。このアセンブリ(101、103、104、105)は、上板105に接続されたスピンドル106を介してモータ107によって駆動される。モータ107は、取り付けブラケット(図示せず)に取り付けられている。スピンドル106は、(モータ107からの)トルクをクラムシェル・アセンブリに伝達し、その中に保持された(この図では示していない)ウェハを、メッキ中に回転させる。また、スピンドル106内のエアシリンダ(図示せず)は、カップ101がコーン103と係合するための垂直方向の力を与える。クラムシェルの係合が外されると(図示せず)、エンドエフェクタ・アームを有するロボットによって、カップ101とコーン103の間にウェハを挿入することができる。ウェハが挿入された後に、コーン103はカップ101と係合され、これにより、ウェハの一方の側の加工面を電解液と接触するようにさらした状態で(他方の側はさらすことなく)、ウェハは動かないように装置100内に固定される。
一部の実施形態では、クラムシェル・アセンブリは、電解液の飛沫からコーン103を保護するスプレースカート109を有している。図示の実施形態では、スプレースカート109は、垂直円周スリーブと円形キャップ部分とを含んでいる。スペーサ部材110によって、スプレースカート109とコーン103との分離を維持している。
本解説を進めるため、構成要素101〜110を含むアセンブリを、総称して「ウェハホルダ」(または「基板ホルダ」)111と呼ぶ。ただし、「ウェハホルダ」/「基板ホルダ」という概念は、ウェハ/基板と係合し、それを動かすことと、位置決めすることが可能な構成要素の様々な組み合わせおよび部分的組み合わせに広く一般に及ぶことに留意すべきである。
メッキ溶液中へのウェハの(フラット水平浸漬に対するものとして)傾斜浸漬を可能にするため、ティルティング・アセンブリ(図示せず)をウェハホルダに接続することができる。一部の実施形態では、駆動機構、およびプレートとピボットジョイントの配列を用いて、ウェハホルダ111を弧状パス(図示せず)に沿って動かし、その結果、ウェハホルダ111の基端部(すなわち、カップ−コーン・アセンブリ)を傾ける。
さらに、ウェハホルダの基端部をメッキ溶液に浸すように、アクチュエータ(図示せず)によって、ウェハホルダ111全体を垂直に上昇または下降させる。このように、二成分位置決め機構によって、電解液の液面に垂直な軌道に沿った垂直方向の動きと、ウェハが水平な(すなわち、電解液の液面に平行な)姿勢から外れることを可能にする傾斜の動き(傾斜ウェハ浸漬機能)と、その両方が提供される。
留意すべきは、ウェハホルダ111は、陽極室157とメッキ溶液とを収容するメッキ室117を備えたメッキセル115と共に用いられるということである。陽極室157は、陽極119(例えば、銅陽極)を保持しており、陽極区画室と陰極区画室に異なる電解質を維持するように設計された膜または他のセパレータを含むことができる。図示の実施形態では、回転するウェハに向かって均一な前線で電解液を上方に向けるために、ディフューザ153を採用している。一部の実施形態では、フロー・ディフューザは、絶縁材料(例えば、プラスチック)の固体片で構成された高抵抗仮想陽極(HRVA)板であって、多数(例えば、4,000〜15,000)の一次元的な小孔(直径が0.01〜0.050インチ(0.254〜1.27ミリメートル))を有し、板の上方の陰極室に接続されている。孔の総断面積は、全投射面積の約5%未満であり、これによって、システムのメッキ均一性を向上させる助けとなる十分な流れ抵抗がメッキセル内に導入される。高抵抗仮想陽極板、および半導体ウェハを電気化学的に処理するための対応する装置についてのさらなる説明は、2008年11月7日に出願された米国特許出願第12/291,356号にて提供されており、この文献は、その全体がすべての目的のために本参照により本明細書に組み込まれる。メッキセルは、さらに、別々の電解液流パターンを制御および生成するために、隔膜を含むことができる。他の実施形態では、抑制剤、促進剤、または他の有機メッキ添加剤をほとんど含まない電解液を収容する陽極室を画成するために、膜が用いられる。
メッキセル115は、さらに、メッキセルを通して、そしてメッキされるワークピースに対して、電解液を循環させるための、配管または配管接続部を含むことができる。例えば、メッキセル115は、陽極119の中心の穴を通って陽極室157の中心に垂直に延出する電解液注入管131を備える。他の実施形態では、セルは、ディフューザ/HRVA板の下の陰極室に、陰極室の周壁において流体を導入する電解液注入マニホールドを備える(図示せず)。場合によっては、注入管131は、膜153の両側(陽極側と陰極側)に出口ノズルを備えている。この構成によると、電解液は陽極室と陰極室の両方に供給される。他の実施形態では、陽極と陰極室は、流れ抵抗膜153によって分離されており、各室は、分離された電解液の別々のフローサイクルを有している。図1の実施形態に示すように、注入ノズル155によって、膜153の陽極側に電解液が供給される。
さらに、メッキセル115は、洗浄水ドレインライン159、およびメッキ溶液リターンライン161を備えており、それぞれ、メッキ室117に直接接続されている。また、洗浄水ノズル163によって、通常動作中にウェハおよび/またはカップを洗浄するための脱イオン洗浄水が供給される。メッキ溶液は、通常、メッキ室117の大部分を満たしている。気泡の飛散および発生を軽減するため、メッキ室117は、メッキ溶液戻し用の内堰165と、洗浄水戻し用の外堰167とを備えている。図示の実施形態では、これらの堰は、メッキ室117の壁の中の円周垂直スロットである。
上述のように、電気メッキ用クラムシェルは、一般に、シーリング機能と電気的接続機能を提供するため、リップシールと、1つ以上の接触要素を備えている。リップシールは、エラストマ材で構成することができる。リップシールは、半導体基板の表面とシールを形成して、基板の周辺領域から電解液を排除する。この周辺領域は、堆積が生じることはなく、ICデバイスの形成には使用されず、つまり、この周辺領域は加工面の一部ではない。この領域は、電解液がこの領域から排除されるため、エッジ排除領域と呼ばれることもある。周辺領域は、処理中に基板を支持および封止するために用いられるとともに、接触要素との電気的接続を形成するために用いられる。一般に、加工面は増加させることが望ましいので、周辺領域は、上記の機能を維持しつつ、可能な限り小さくする必要がある。一部の実施形態では、周辺領域は、基板のエッジから約0.5ミリメートルから3ミリメートルの間である。
設置する際に、リップシールと接触要素は、クラムシェルの他の構成部品と合わせて組み付けられる。当業者であれば、特に周辺領域が小さい場合の、この作業の難しさが分かるであろう。このクラムシェルによって提供される開口全体は、基板のサイズに匹敵する(例えば、200mmウェハ、300mmウェハ、450mmウェハなどを収容するための開口)。また、基板は、それ自体の寸法公差を有する(例えば、SEMI規格に準拠した標準的な300mmウェハの場合は、+/−0.2ミリメートル)。特に困難な作業は、両方とも比較的柔軟な材料で構成されていることから、エラストマ・リップシールと接触要素のアライメントである。これらの2つの構成部品は、極めて高精度な相対位置で配置される必要がある。リップシールの封止縁と接触要素が相互に離れすぎた位置に配置されると、クラムシェルの操作の際に、接触子と基板との間に形成される電気的接続が不十分となるか、または形成されないことがある。一方、封止縁が接触子に近すぎる位置に配置されると、接触子が封止を阻害して、周辺領域への漏れを引き起こすことがある。例えば、従来の接触リングは、多くの場合、複数の可撓性「フィンガ」で構成されており、それらがバネのように作用して、図2のクラムシェル・アセンブリ(ただし、カップ201、コーン203、リップシール212)に示すように、基板に押し当てられることで、電気的接続を確立する。これらの可撓性フィンガ208は、リップシール212に対して位置合わせすることが非常に困難であるだけではなく、装着する際に損傷しやすく、また、もし電解液が周辺領域に入ると、洗浄するのが難しい。
一体化された接触要素を有するリップシール・アセンブリ
エラストマ・リップシールに一体化された接触要素を有する新規のリップシール・アセンブリを、本明細書において提示する。現場で2つの別々のシーリング部品と電気部品(例えば、リップシールと接触リング)を装着および位置合わせするのではなく、そのアセンブリの製造時に、それら2つの構成部品が、位置合わせおよび一体化される。このアライメントは、装着する際にも、さらにはクラムシェルの操作の際にも、維持される。従って、アライメントを設定および検査する必要があるのは、一度のみ、すなわちアセンブリの製造時のみである。
図3Aは、一部の実施形態による、リップシール・アセンブリ302を備えたクラムシェル300の一部の概略図である。リップシール・アセンブリ302は、半導体基板(図示せず)と係合するためのエラストマ・リップシール304を備える。リップシール304は、本文書の他の部分で説明されるように、基板とシールを形成して、半導体基板の周辺領域からメッキ溶液を排除する。リップシール304は、基板に向かって上方に延出する突起308を有することができる。突起は、圧迫されて、ある程度変形し得ることで、シールを形成する。リップシール304は、周辺領域からメッキ溶液を排除するための周縁を規定する内径を有する。
リップシール・アセンブリ302は、さらに、リップシール304に構造的に一体化された1つ以上の接触要素310を備える。上述のように、接触要素310は、電気メッキ中の半導体基板に電流を供給するために用いられる。接触要素310は、リップシール・アセンブリ302のシーリング特性を阻害しないように、リップシール304の第1の内径よりも大きい第2の内径を規定する露出部312を有する。接触要素310は、一般に、電気メッキ用クラムシェルのバスバー316のような電流源と電気的に接続するための、別の露出部313を有する。しかしながら、他の接続方式も可能である。例えば、バスバー316に接続され得る配電バス314と、接触要素310を相互接続することができる。
上述のように、リップシール304への1つ以上の接触要素310の一体化は、リップシール・アセンブリ302の製造の際に実施されて、アセンブリの装着および操作の際に維持される。この一体化は、様々な方法で実施することができる。例えば、接触要素310の上にエラストマ材をオーバモールドすることができる。また、アセンブリ302の剛性、導電性、および他の機能性を向上させるため、電流供給バス314などの他の要素を、アセンブリに一体化することもできる。
図3Aに示すリップシール・アセンブリ302は、2つの露出部312と313の間に位置して2つ露出部を接続する非露出中間部を有する接触要素310を備える。この非露出部は、エラストマ・リップシール304の本体に貫通して延在し、エラストマ・リップシール304で完全に包囲されて、エラストマ・リップシールの表面下に構造的に一体化されている。このタイプのリップシール・アセンブリ302は、例えば、接触要素310の非露出部の上にエラストマ・リップシール304をオーバモールドすることによって形成することができる。このような接触要素は、接触要素310のほんのわずかな部分のみがリップシール・アセンブリ302の表面まで延びて露出しているので、特に洗浄が容易であり得る。
図3Bは、別の実施形態を示しており、この場合、接触要素322は、エラストマ・リップシール304の表面上に延在しており、リップシール・アセンブリによって包囲された中間領域は有していない。一部の実施形態では、中間領域は、エラストマ・リップシールの表面上に構造的に一体化された、接触要素の第3の露出部とみなすことができ、これは、接触要素の第1の2つの露出部312と313の間に位置して、これら2つの部分を接続している。この実施形態は、例えば、表面に接触要素322を圧入することにより、または表面にそれを成形することにより、または表面にそれを接着することにより、または表面にそれを他の方法で装着することにより、構成することができる。接触要素をエラストマ・リップシールに一体化する方法に関わりなく、接触要素が基板に電気的に接続する点または面は、リップシールが基板とシールを形成する点または面に対して、そのアライメントが優先的に維持される。接触要素とリップシールのその他の部分は、互いに対して可動とすることができる。例えば、バスバーに電気的に接続する接触要素の露出部は、リップシールに対して動くことができる。
図3Aを再び参照して、第1の内径は周辺領域を規定する一方、第2の内径は、接触要素と基板とのオーバーラップを規定する。一部の実施形態では、第1と第2の内径の差の大きさは、約0.5ミリメートル(mm)もしくはそれ未満であり、これは、接触要素310の露出部312が、電解液から約0.25mmもしくはそれ未満で隔てられていることを意味する。この小さい離隔距離によって、比較的小さい周辺領域を有することが、基板への十分な電気的接続を維持しつつ可能となる。そのような実施形態の一部において、第1と第2の内径の差の大きさは、約0.4mmもしくはそれ未満、または約0.3mmもしくはそれ未満、または約0.2mmもしくはそれ未満、または約0.1mmもしくはそれ未満である。他の実施形態では、これらの直径の差の大きさは、約0.6mmもしくはそれ未満、または約0.7mmもしくはそれ未満、または約1mmもしくはそれ未満とすることができる。一部の実施形態では、接触要素は、少なくとも約30アンペアで、より具体的には少なくとも約60アンペアで、通電するように構成されている。接触要素は、複数のフィンガを有することができ、それらのフィンガのそれぞれの接触チップは、リップシールのエッジに関して固定される。同実施形態または他の実施形態において、1つ以上の接触要素の露出部に、複数の接点を備える。これらの接点は、エラストマ・リップシールの表面から離間する方向に延出し得る。他の実施形態では、1つ以上の接触要素の露出部に、連続面を備える。
コンフォーマル接触面を形成する可撓性接触要素を備えたリップシール・アセンブリ
接触要素と基板との間の接触面を増加させることによって、クラムシェル・アセンブリにおいて基板を封止する際およびその後の電気メッキ中の、基板への電気的接続を顕著に改善することができる。従来の接触要素(例えば、図2に示す「フィンガ」)は、比較的小さい接触領域を有する基板と「点接触」のみするように設計されている。接触フィンガの先端が基板に触れると、フィンガは、曲がることで、基板に抗する力を与える。この力は、いくらか接触抵抗を軽減する助けとなり得るが、多くの場合、電気メッキ中に問題を引き起こすのに十分な接触抵抗が依然として残る。また、接触フィンガは、曲げ動作を何度も繰り返すことによって、時間の経過とともに損傷することがある。
本明細書で記載するのは、エラストマ・リップシールの上面にコンフォーマルに配置された1つ以上の可撓性接触要素を備えるリップシール・アセンブリである。これらの接触要素は、半導体基板と係合すると撓み、そして、リップシール・アセンブリによって基板が支持、係合、および封止されているときに、半導体基板と接触接合するコンフォーマル接触面を形成するように構成されている。基板とリップシールとの間にシールが形成されるのと同様にして、コンフォーマル接触面は、基板がリップシールに押し当てられると形成される。この場合、接触要素に基板を押し当てると、接触要素が配置されているエラストマ材が圧迫されて、バネのような反力を及ぼし得ることで、基板の形状への接触要素の適合を促すことができる。なお、接触要素が配置されているエラストマ材は、一部の実施形態では、封止界面を形成するエラストマ材と連続しているものの、その封止界面は、一般に、接触要素と基板との間に形成されたコンフォーマル接触面とは、たとえそれら2つの面が互いに隣接して形成されることがあるとしても、区別されなければならない。また、本明細書において、コンフォーマル接触要素が基板の形状に「適合する」、もしくはより具体的に基板のエッジベベル領域の形状に「適合する」、と記載される場合、または、電気的接続を形成することは、接触要素が基板の形状に「適合すること」を含む、と記載される場合、当然のことながら、これは、接触要素の形状を基板の形状の一部に適合させるように調整することを伴うものの、接触要素の形状の全体を基板の形状に合わせて調整すること、または基板の径方向エッジプロファイル全体に接触要素の形状が適合すること、を意味するのではなく、接触要素の形状の少なくとも一部が基板の形状の一部に略適合するように変化することを意味するにすぎない、ということにも留意すべきである。
図4Aは、一部の実施形態により、基板406をリップシール402上に位置決めおよび封止する前の、エラストマ・リップシール402の上面に配置された可撓性接触要素404を備えるリップシール・アセンブリ400を示している。図4Bは、一部の実施形態により、基板406をリップシール402で位置決めおよび封止した後の、同リップシール・アセンブリ400を示している。具体的には、基板がリップシール・アセンブリに保持/係合されると、可撓性接触要素404が撓んで、基板406との界面にコンフォーマル接触面を形成することを示している。可撓性接触要素404と基板406との間の電気的界面は、基板の(平坦な)前面および/または基板のベベル端面上に延在し得る。全体として、基板406との界面に可撓性接触要素404のコンフォーマル接触面を提供することにより、より大きな接触界面領域が形成される。
基板との界面において、可撓性接触要素404のコンフォーマル性は重要であるが、可撓性接触要素404の残り部分も、リップシール402に対してコンフォーマルとすることができる。例えば、可撓性接触要素404は、リップシールの表面に沿ってコンフォーマルに延在することができる。他の実施形態では、可撓性接触要素404の残り部分は、他の(例えば、非コンフォーマルな)材料で構成することができ、さらに/または異なる(例えば、非コンフォーマルな)構成を有することができる。従って、いくつかの実施形態において、1つ以上の可撓性接触要素は、基板がリップシール・アセンブリに係合されたときに基板に接触するように構成されていない部分を有することができ、この非接触部分は、コンフォーマル材を含むことができ、または非コンフォーマル材を含むことができる。
また、コンフォーマル接触面によって、可撓性接触要素404と半導体基板406との間に連続界面を形成することができるものの、連続界面を形成することは必須ではないことに留意すべきである。例えば、一部の実施形態では、コンフォーマル接触面は、半導体基板との不連続界面を形成する間隙を有する。具体的には、エラストマ・リップシールの表面に配置された多数のワイヤチップおよび/またはワイヤメッシュを含む可撓性接触要素404で、不連続のコンフォーマル接触面を形成することができる。コンフォーマル接触面は、不連続であっても、クラムシェルを閉じるときにリップシールが変形することで、リップシールの形状に従う。
可撓性接触要素404は、エラストマ・リップシールの上面に装着することができる。例えば、可撓性接触要素404は、(コンフォーマル接触面を形成する可撓性接触要素という具体的文脈ではないが)図3Aおよび図3Bを参照して上述したように、圧入、接着、成形、または他の方法で、表面に装着することができる。他の実施形態では、可撓性接触要素404を、エラストマ・リップシールの上面に、それら両者の間に特定の接合特性を備えることなく配置することができる。いずれの場合にも、(クラムシェルが閉じられるときに)半導体基板によって可撓性接触要素404に作用する力により、接触要素の下でエラストマの圧縮が生じ、そしてこれにより提供されるバネのような反力によって、基板の形状に対する可撓性接触要素のコンフォーマル性は高まる。
また、(コンフォーマル接触面を形成して)基板406と接触接合する可撓性接触要素404の部分は露出面であるが、一方、可撓性接触要素404のその他の部分は、露出させることなく、例えば、非コンフォーマルであるが一体化された図3Bに示すリップシール・アセンブリと若干類似した形態で、エラストマ・リップシールの表面下に一体化することができる。
一部の実施形態では、可撓性接触要素404は、エラストマ・リップシールの上面に堆積された導電性堆積物の導電層を有する。導電性堆積物の導電層は、化学気相成長(CVD)、および/または物理気相成長(PVD)、および/または(電気)メッキを用いて形成/堆積され得る。一部の実施形態では、可撓性接触要素404は、導電性エラストマ材で構成することができる。
基板アライメント・リップシール
前述のように、メッキ溶液が排除される基板の周辺領域は小さくなければならず、これにより、クラムシェルを閉じて封止する前に半導体基板の慎重かつ精密なアライメントが必要となる。ミスアライメントは、一方で漏れの原因となることがあり、さらに/または他方で基板の加工領域を無用に被覆する/遮る原因となることがある。基板径の厳しい公差によって、アライメントはさらに難しくなり得る。場合によって、アラインメントは、移送機構によって(例えば、ロボットハンドオフ機構の精度に依存して)、さらにクラムシェルカップの側壁に配置されたスナバなどのアラインメント機能を用いて、提供されることがある。しかしながら、繰り返し精密な基板の位置決めを得るためには、移送機構は、設置される際に、カップに対して精密に設置およびアライメントされる(すなわち、他の構成要素の相対位置について「教育される」)ことが必要である。このロボット教育およびアライメントプロセスは、実施するのがかなり困難であって、多大な労力を要し、さらに、高度な技能を持つ人員を必要とする。また、スナバ機能は、搭載するのが難しく、リップシールとスナバとの間に多数の部品が配置されることから、公差の積み上がりが大きくなる傾向がある。
そこで、本明細書で開示するのは、クラムシェルにおいて基板を支持および封止するためだけではなく、封止する前に、クラムシェル内で基板を位置合わせするためにも用いられるリップシールである。そのようなリップシールの各種機能について、図5A〜5Cを参照して、以下で説明する。具体的には、図5Aは、一部の実施形態により、基板509を支持するリップシール502を備えるクラムシェル部分500の、リップシール502の一部分を圧迫する前の概略断面図である。リップシール502は、シーリング突起504を含む可撓性エラストマ支持縁部503を有する。シーリング突起504は、半導体基板509に係合して、支持を提供し、シールを形成するように構成されている。シーリング突起504は、メッキ溶液を排除するための周縁を規定しており、その排除周縁を規定する第1の内径(図5Aを参照)を有し得る。なお、エラストマ・リップシールに対して基板を封止しているときには、シーリング突起504が変形することによって、周縁および/または第1の内径がわずかに変化し得るということに留意すべきである。
リップシール502は、さらに、可撓性エラストマ支持縁部503の上方に位置する可撓性エラストマ上部505を有する。可撓性エラストマ上部505は、圧迫されるように構成された上面507と、さらに内側面506と、を有し得る。内側面506は、シーリング突起504に対して外側に位置する(エラストマ・リップシールに保持されている半導体基板の中心から、内側面506がシーリング突起504よりも遠くに位置することを意味する)ことができ、電気メッキ用クラムシェルの他の構成要素によって上面507が圧迫されると、内側に(保持されている半導体基板の中心に向かって)動くように構成することができる。一部の実施形態において、内側面の少なくとも一部は、少なくとも約0.1mm、または少なくとも約0.2mm、または少なくとも約0.3mm、または少なくとも約0.4mm、または少なくとも約0.5mm、内側に動くように構成されている。この内側への動きによって、リップシールの内側面506を、シーリング突起504の上に載置された半導体基板のエッジに接触させて、基板をリップシールの中心に向けて押圧し、これにより、それを電気メッキ用クラムシェル内で位置合わせすることができる。一部の実施形態では、可撓性エラストマ上部505は、(上記の)第1の内径よりも大きい第2の内径(図5Aを参照)を規定している。上面507が圧迫されていないときには、第2の内径は半導体基板509の直径よりも大きく、これにより、可撓性エラストマ上部505を通して、半導体基板509を下降させて、可撓性エラストマ支持縁部503のシーリング突起504の上に載置することにより、クラムシェル・アセンブリ内にロードすることができる。
エラストマ・リップシール502は、さらに、一体化されるか、または他の方法で装着された、接触要素508を有することができる。他の実施形態では、接触要素508は、別個の構成部品とすることができる。いずれにしても、別個の構成部品であるか否かに関わりなく、接触要素508がリップシール502の内側面506に設けられると、その接触要素508も、基板の位置合わせに関与し得る。従って、これらの例では、接触要素508を有する場合、これは内側面506の一部であるとみなされる。
(電気メッキ用クラムシェル内で半導体基板を位置合わせおよび封止するために)エラストマ上部505の上面507を圧迫することは、様々な形態で実現することができる。例えば、クラムシェルのコーンまたは他の構成部品の一部によって、上面507を圧迫することができる。図5Bは、一部の実施形態による、図5Aに示す同クラムシェル部分の、コーン510で圧迫される直前の概略図である。コーン510を用いて、上部505の上面507を押圧して上部を変形させるとともに、基板509を押圧して基板509をシーリング突起504に対して封止する場合には、コーンは、特定の形態で互いに対してオフセットした2つの面511および512を有し得る。具体的には、第1の面511は、上部505の上面507を押圧するように構成される一方、第2の面512は、基板509を押圧するように構成されている。基板509は、一般的に、基板509をシーリング突起504に対して封止する前に、位置合わせされる。従って、第2の面512が基板509を押圧する前に、第1の面511が上面507を押圧する必要があり得る。このため、図5Bに示すように、第1の面511が上面507に接触するときに、第2の面512と基板509との間には間隙が存在し得る。この間隙は、アライメントを得るために必要な上部505の変形に依存し得る。
他の実施形態では、上面507と基板509は、垂直位置決めが独立に制御され得るクラムシェルの別々の構成部品によって押圧される。この構成によって、基板509を押圧する前に、上部505の変形を独立に制御することが可能となり得る。例えば、一部の基板が、他のものよりも大きい直径を有することがある。そのような、より大きい基板の位置合わせが必要となることがあり、一部の実施形態では、より大きい基板と内側面506との間の初期間隙がより小さいことから、より小さい基板の場合よりも、変形がより少ないことが、さらに必要となり得る。
図5Cは、一部の実施形態による、図5Aおよび図5Bに示す同クラムシェル部分の、クラムシェルを封止した後の概略図である。コーン510の第1の面511(または他の押圧部材)によって、上部505の上面507を圧迫することで、上部505を変形させると、これにより、内側面506が内側に動いて、半導体基板509に接触して押圧することにより、クラムシェル内で半導体基板509を位置合わせする。図5Cは、クラムシェルのほんの一部の断面を示しているが、このアライメントプロセスが、基板509の全周囲にわたって同時に実施されることは、当業者であれば理解できるであろう。一部の実施形態では、上面507が圧迫されると、内側面506の一部は、リップシールの中心に向かって、少なくとも約0.1mm、または少なくとも約0.2mm、または少なくとも約0.3mm、または少なくとも約0.4mm、または少なくとも約0.5mm、動くように構成されている。
クラムシェルにおいて基板を位置合わせおよび封止する方法
さらに本明細書では、エラストマ・リップシールを備える電気メッキ用クラムシェルにおいて半導体基板を位置合わせおよび封止する方法が開示される。図6のフローチャートは、それらの方法のいくつかを例示するものである。例えば、一部の実施形態の方法は、クラムシェルを開くこと(ブロック602)と、基板を電気メッキ用クラムシェルに供給すること(ブロック604)と、リップシールの上部を通してリップシールのシーリング突起の上に基板を下降させること(ブロック606)と、基板を位置合わせするためにリップシールの上部の上面を圧迫すること(ブロック608)と、を含む。一部の実施形態では、操作608において、エラストマ・リップシールの上部の上面を圧迫することによって、上部の内側面を半導体基板に接触させて、基板を押圧し、それをクラムシェル内で位置合わせする。
操作608で半導体基板を位置合わせした後に、一部の実施形態では、本方法は、続いて、操作610において、半導体基板を押圧することで、シーリング突起と半導体基板との間にシールを形成する。一部の実施形態では、上面を圧迫することは、半導体基板を押圧しているときに、継続する。例えば、そのような実施形態の一部において、上面を圧迫することと、半導体基板を押圧することは、クラムシェルのコーンの2つの異なる面によって実行することができる。その場合、コーンの第1の面によって、上面を圧迫するように押圧することができ、コーンの第2の面によって、基板をエラストマ・リップシールとのシールを形成するように押圧することができる。他の実施形態では、上面を圧迫することと、半導体基板を押圧することは、クラムシェルの2つの異なる構成部品によって独立に実行される。クラムシェルのそれら2つの押圧部材は、典型的には、互いに対して独立に可動であり、これにより、他の押圧部材によって基板を押圧して、リップシールに対して封止するのであれば、上面を圧迫することは停止することが可能である。また、上面の圧迫のレベルは、それに関連付けられた押圧部材によって、それに作用させる押圧力を独立に変化させることにより、半導体基板の直径に基づいて調整することができる。
これらの操作は、同じく図6のフローチャートに示されるとともに以下で簡単に説明される、より大きな電気メッキプロセスの一部とすることができる。
最初に、クラムシェルのリップシールおよび接触領域を、洗浄および乾燥することができる。クラムシェルを開いて(ブロック602)、クラムシェルの中に基板をロードする。一部の実施形態では、接触チップは、シーリング・リップの平面よりわずかに上方の位置にあって、この場合、基板は、基板周辺に沿った接触チップのアレイによって支持される。次に、コーンを下向きに動かすことにより、クラムシェルを閉じて封止する。この閉じる操作の間に、上記の種々の実施形態に従って、電気接触およびシールが形成される。さらに、接触子の下隅部分を弾性リップシール・ベースに対して押し付けることができ、これによって、チップとウェハの前面との間にさらなる力が加わることになる。全周囲にわたってシールを確保するために、シーリング・リップをわずかに圧迫することができる。一部の実施形態では、基板が最初にカップの中に配置されたときには、シーリング・リップのみが前面と接触する。この例では、チップと前面との間の電気接触は、シーリング・リップを圧迫する間に確立される。
シールおよび電気接触が形成されたら、クラムシェルが保持する基板は、メッキ槽の中に浸されて、クラムシェル内に保持された状態で、槽内でメッキが施される(ブロック612)。この処理で使用する銅メッキ溶液の典型的な組成は、約0.5〜80g/Lの範囲の濃度の、より具体的には約5〜60g/Lの、さらに具体的には約18〜55g/Lの銅イオンと、約0.1〜400g/Lの濃度の硫酸とを含んでいる。酸性度が低い銅メッキ溶液は、通常、約5〜10g/Lの硫酸を含んでいる。酸性度が中程度の溶液と高い溶液は、それぞれ、約50〜90g/Lと150〜180g/Lの硫酸を含んでいる。塩化物イオンの濃度は、約1〜100mg/Lとすることができる。当業者に知られている、(コネチカット州ウェストヘーヴンのEnthone社から入手可能な)Enthone Viaform、Viaform NexT、Viaform Extremeなど、いくつかの銅メッキ有機添加剤、または他の促進剤、抑制剤、および平滑剤を用いることができる。メッキ処理の例は、2006年11月28日に出願された米国特許出願第11/564,222号に、より詳細に記載されており、この文献は、全ての目的のために、ただし特にメッキ処理について記載する目的で、その全体が本参照により本明細書に組み込まれる。メッキが完了して、適切な量の材料が基板の前面に堆積されたら、その後、基板はメッキ槽から取り出される。次に、表面張力および付着力によってクラムシェルの表面に残っている残留電解液の大部分を除去するために、基板とクラムシェルを回転させる。そして、クラムシェルを、引き続き回転させながら洗浄し、これにより、同伴電解液を薄めて、クラムシェルと基板表面からできる限り洗い流す。このとき、しばらくの間、通常は少なくとも約2秒の間、洗浄液を止めて基板を回転させることで、残っているいくらかの洗浄廃液を除去する。本プロセスは、続いて、クラムシェルを開き(ブロック614)、処理された基板を取り出すことができる(ブロック616)。図6に示すように、操作ブロック604〜616は、新たなウェハ基板で、複数回繰り返すことができる。
剛性が向上したカップ・アセンブリ、より精密なシーリング部材の製造、および公差の積み上がりの抑制
電気メッキ用クラムシェルのカップ−コーン設計では、多くの場合、クラムシェルの他の構成部品とは別に製造されたエラストマ・リップシールを利用し、すなわち、リップシールは、後に運用のための組み立て時にクラムシェルに組み込まれる別個の部品として製造されることが多い。主に、これは、クラムシェルの他の構成部品が、一般に、エラストマ材で構成されるのではなく、金属または硬質プラスチックで構成される剛性部品であるため、一般的には、それらには別の成形または製造プロセスが用いられることに起因する。一方、リップシールは、可撓性エラストマ材で構成されるため、さらには、(例えば、図2を参照して、上述および後述のように)薄い(場合によっては、かつ繊細な)その形状であることから、リップシールの成形は、剛性のクラムシェル構成部品の製造よりも精度が劣ることがある。さらに、リップシールをカップの底部(「カップ底」)に取り付ける組立プロセスは、リップシールの形状および寸法のさらなるばらつきにつながり得るとともに、公差の「積み上がり」によるばらつきを増加させる一因となり得る。ウェハ当たりの基板利益率は、多くの場合、基板の有効表面積に直接依存し、従って、基板に対してリップシールで形成されるシールの径方向位置によって規定されるウェハのエッジ排除領域のサイズは、各ウェハ基板に関連した「純利益」採算性に直接影響する。その一方で、リップシールの製造ばらつきおよび公差の積み上がりが、リップシールのシーリング性能の信頼性に悪影響を及ぼさないように、リップシールは、基板エッジの十分に内側で、(電気メッキ電流源と電気的に接続するために使用される)基板表面の周辺領域を封止しなければならない。従って、エラストマ・シーリング要素を、合理的に実現可能な精度で設計および製造することが重要である。
カップ・アセンブリとシーリング部材の製造のための現状のアプローチは、電気メッキ用クラムシェル設計のカップ・アセンブリのカップ底要素の製造と併せて、エラストマ・シーリング要素を製造することによって、改善することができる。つまり、カップ・アセンブリの特にカップ底要素と、エラストマ・シーリング要素を、一体的に製造することが、有益であり得る。これを実現する1つの方法は、エラストマ・シーリング要素を、カップ底要素に対して直接成形する(カップ底要素に成形する、カップ底要素にオーバモールドする、など)ことである。これは、エラストマ・シーリング要素が、より物理的に小さい場合、例えば、より一般的な設計におけるようにカップ・アセンブリ内へと径方向外向きに先に及び過ぎるのではなく、ウェハエッジ領域に対してよりローカルな径方向プロファイルを有する場合に、そのより小さいサイズのシーリング要素をカップ底要素の上の所定位置に形成することがより容易であり、特に効果的であり得る。一方、一部の実施形態では、より小さいサイズのエラストマ・シーリング要素は、ボンディング、グルーイング、接着剤による接着、または他の方法で、シーリング要素をカップ底要素に装着することによって、エラストマ・シーリング要素をカップ底要素に直接成形するのではなくても上記の効果を達成するように精密に制御して、カップ底との一体的製造が可能となり得ることにも留意すべきである。いずれの場合も、縮小された径方向プロファイルを有するエラストマ・シーリング要素とカップ底要素との一体的製造によって、エラストマ・シーリング要素をより精密に製造するとともにカップ底内に位置決めすることが可能となり得ることで、ウェハ基板のエッジ排除領域のサイズを、他の設計と比較して相対的に縮小することができる。
また、カップ底と一体的に製造されるエラストマ・シーリング要素では、他のカップ・アセンブリ設計でよく使用されるものとは異なる基板電気接触要素を採用することもできる。例えば、別に製造されるリップシールを用いるカップ・アセンブリでは、接触要素として接触フィンガを採用することがあり、それらは、クラムシェルが閉じられると、撓んで、基板との電気的点接触または線接触を形成する(例えば、約0.0005〜0.005インチ(0.0127〜0.127ミリメートル)の厚さの)硬化シートメタルで構成される。このような接触子は、接触端に「L」字形状を有することができ、それらはカンチレバーとして機能することができる。そのような実施形態の一例を、図2に概略的に示している。図2は、コーン203が下げられる(すなわち、クラムシェルが閉じられる)ときに、撓んで、表示された基板との電気的点接触または線接触を形成しようとしている接触フィンガ208を示している。ところが、図2の接触フィンガ208のような接触フィンガは、撓むことで、それらが基板と形成する電気的点接触または線接触に径方向のばらつきを引き起こし得る。また、ばらつきは、図2に示す電気メッキ用クラムシェル設計の各種構成部品間での公差の積み上がり、すなわち、リップシール212の製造ばらつき、カップ201内でのそれの位置決めばらつき、リップシール212上での接触フィンガ208の向きのばらつき、基板に接触する接触フィンガ208の撓みのばらつき、に起因することもある。
本明細書で開示される一体化されたエラストマ・シーリング要素を備えたカップ・アセンブリでは、異なる特徴を有する異なる種類の電気接触要素を採用することができる。硬化シートメタルで形成された、図2に示すようなカンチレバーとしての角度付きのL字形接触フィンガを用いるのではなく、これらのカップ・アセンブリでは、エラストマ・シーリング要素の一部の上に配置された薄平板状の非硬化シートメタル材で構成された略平坦な接触要素を採用することができる。このような電気接触要素は、コーンによって下のエラストマ・シーリング要素に押し当てられたときに、基板からの圧力に対してわずかに変形するように、十分に薄く、かつ十分に軟質/可撓性とすることができる。一部の実施形態では、接触要素が基板とシーリング要素との間に挟まれたときの基板からの圧力によって、接触要素は、基板の形状に完全に適合(または若干適合)する程度に変形し得る。一部の実施形態では、軟質かつ可撓性のシートメタル接触子は、ウェハのベベル領域に適合するのに十分に変形し得る。この場合、電気的接触力は、図2に示すカンチレバー接触フィンガ設計におけるように硬化シートメタルのバネ力によるのではなく、接触要素の下のエラストマ・シーリング要素の圧縮によって与えられる。
これらおよび他の種々の特徴を備えるカップ・アセンブリの一例を、図7A〜7Iに概略的に示している。図示のカップ・アセンブリ700は、ウェハ基板のベベル領域のような基板エッジ形状に適合することができる平坦な可撓性電気接触要素705を備える。この電気接触要素は、図面では、カップ底要素701に一体化されたエラストマ・シーリング要素703の上に配置されるものとして示されている。エラストマ・シーリング要素は、上述のように、カップ・アセンブリの製造の際に、カップ底要素内(もしくはその中、もしくはその上、など)に成形するか、または他の方法でカップ底要素に接合/装着することができる。本カップ・アセンブリ設計の場合は、上述の図2〜5に示す設計とは異なるいくつかの特徴を備えており、(図7A〜7Iに示すとともに)図7A〜7Iに関して説明する設計は、上記で示したカップ・アセンブリ設計の代替実施形態と考えることができるものである。
全体として、図7A〜Cは、上記の一体化されたエラストマ・シーリング要素703を備えるカップ・アセンブリ700の断面図および等角図である。これらの図面の各々は、エラストマ・シーリング要素703と電気接触要素705とを有するカップ底要素701を備えたカップ・アセンブリ700の概略図を示している。具体的には、図7Aは、これらの要素にわたる環切片の広範な断面図を示しており、図7Bは、エラストマ・シーリング要素703および電気接触要素705を支持するカップ底要素の部分の詳細に注目した、図7Aに示す図の拡大部分を示している。同様に、図7Cは、図7Bで拡大されたカップ・アセンブリ部分の斜視図を示している。なお、これらの図面に示す環切片から理解されるべきことは、カップ底要素、エラストマ・シーリング要素、および電気接触要素の各々は、略環状であるということである。このため、エラストマ・シーリング要素を、例えば、本明細書においてエラストマリングと呼ぶことがあり、また同様に、電気接触要素を、本明細書において接触リングと呼ぶことがあるが、ただし当然のことながら、これらの要素は、環状ではあっても、(より詳細に後述する)図7Fに示すようなフィンガ706を有する接触リング705の接触フィンガのように、それらの設計に角度依存を有し得ることは、理解されるべきである。これらの図面の各々は、さらに、コーン727によってシーリング要素703に押し付けられる基板731、ならびにバスバー721を示しており、バスバーは、同じく本明細書においてバスリングと呼ばれることがあり、電気メッキ中に接触要素705に電力を供給するものである。
図7Aに示すカップ・アセンブリのより広範な図では、カップ・アセンブリ700のカップ底要素701にバスバーを装着するために、ボルト723が、電気バスバー(またはリング)721に貫通して延在し得ることを示している。図7Aは、さらに、カップ・アセンブリの外縁を囲む環状絶縁要素725が、カップ・アセンブリに含まれ得ることを示している。環状絶縁要素725は、導電性バスバー721が電解液に接触することを防ぐものである。
図7Bおよび7Cに示すカップ・アセンブリ700の拡大図は、より具体的に、カップ底要素701ならびにそのエラストマ・シーリング要素703および電気接触要素705に焦点を当てている。さらに、シーリング要素703と基板731との接触も示している。やはり理解されるべきことは、図7A〜Cの断面に示す特徴は、環状構造の一部であって、断面は径方向切片によって取得したものであるということである。図7B(拡大図)および7C(加えて斜視図)は、カップ・アセンブリ700内に載置された半導体基板731を、基板の裏面にコーン727が接触した状態で示している。従って、これらの図面は、基板がロードされて、基板と電気接触しようとしている、クラムシェル型基板ホルダ設計のカップとコーンの両方の特徴を示している。図7Bおよび7Cの拡大図から、コーン727が半導体基板731の裏面に接触する位置にあって、基板を押圧して、電気接触要素705と物理的に接触させるのに十分な圧力を加えようとしていることが分かる。さらに、図7Bおよび7Cでは、この電気接触が形成されるために、エラストマ・シーリング要素703がほんのわずかに圧縮することが分かる。
図7Bおよび7Cは、カップ底要素701が、本体部711とモーメントアーム713とを有することを示している。モーメントアーム713は、カップ底要素701の本体からの(径方向内向きの)比較的薄い延出部であって、エラストマ・シーリング要素703、ならびにシーリング要素の上に配置された電気接触要素705を支持するように機能する。モーメントアーム713は、それらの要素を支持しているとともに、比較的薄いため、コーンによって基板がそのシーリングおよび電気接触構成に押し付けられるときにコーン727による圧力が作用すると、ある程度撓み得る(その名前の由来である)。
これに対して、カップ底701の本体部711は、比較的厚く(モーメントアーム713よりもはるかに厚く)設計されている。これにより、本体部は、半導体基板がモーメントアームに押し当てられたときに、ほとんど撓まないようにすることができる。また、カップ底要素の本体部は、それ自体が剛性であるだけではなく、一部の実施形態では、本体部は、さらに、カップ構造体の他の特徴部に対して堅固に固定されるように設計することもできる。例えば、図7Aに示す実施形態では、本体部711がカップ・アセンブリ700の他の剛性部分に対して堅固に固定された状態が略維持されるように、ボルト723によって、カップ底701はバスバー/リング721に堅固に固定されている。
従って、カップ底要素の本体部は、操作中に堅固に略維持されて、基板731、接触要素705、シーリング要素703、そして最後にモーメントアーム713を介して、コーン727からの力/圧力がそれに伝達されるときのいかなる撓みにも耐える。一方、モーメントアーム713は、十分な圧力が基板に加えられると、撓むようなカップ底701の構成部品として設計されている。ただし、モーメントアームは、それでも、可能な限り短く設計することができ、これにより、大きく撓みすぎることはなく、依然として、電気接触要素705およびエラストマ・シーリング要素703を支持するために、径方向に十分な水平面を提供している(図7Aにおいて、例えば、カップ底の本体部711の、そのモーメントアーム713に対する相対的サイズおよび厚さを比較)。
図7Bおよび7Cは、基板731とエラストマ・シーリング要素703との係合、さらには接触要素705との係合の、ジオメトリを詳細に示している。例えば、これらの図面は、接触子(より具体的には、接触リング)の径方向最内側点は、基板731と、メッキ溶液が略排除されるとともに電気接触が形成される基板の周辺領域を規定するシーリング要素703と、の間にあることを示している。基板731を(コーン727によって)シーリング要素703に十分に押し付けることで、シーリング要素を圧迫することにより液密シールを形成し、さらに、シールによる接触のわずかに径方向外側で電気接触要素705との接触を形成するように、シーリング要素703を十分に変形させる。
さらに、前述のように、基板731からのこの圧力は、接触要素705の下のエラストマシール703の部分を圧縮させて、接触要素の下で弾性反力を発生させることもでき、これにより、接触要素を、撓ませて、これに接触する基板部分の形状に適合させる。具体的には、一部の実施形態において、接触要素の下のエラストマが圧迫されると、接触要素は、撓んで、その形状を、基板のエッジベベル領域のプロファイルに適合させるように調整することができる。やはり、この特性は、接触要素が比較的薄く、(バネのような挙動を示す硬化金属ではなく)可撓性導電材料で構成されていることによって、高められ得る。
カップ底要素に関する詳細
前述のように、カップ底要素701は、ウェハが押し下げられるときに、小さいモーメントアーム以外は、かなりの撓みに耐える。これは、カップ底要素701が、比較的厚い本体部711と、シーリング要素703が配置される比較的短く薄いモーメントアーム713と、を有するためであり得る。
カップ底要素701は、全体として、200mmウェハ、300mmウェハ、または450mmウェハなどの標準サイズの半導体基板を収容するような環状形状およびサイズとすることができる。カップ底要素の内縁、より具体的には図7A〜7Cにおけるモーメントアーム713の内縁は、基板(図7A〜7Cにおける731)の外周に係合するが、ただし、一般的に、実際に基板に触れることはない。代わりに、上述のように、エラストマ・シーリング要素および電気接触要素が、基板と物理的に接触する。一部の実施形態では、カップ底要素は、約1mmまたはそれ未満の排除領域を提供するように設計されている。排除領域は、電気メッキ処理中に電気メッキ溶液/電解液が接触しないように略排除される基板表面の周辺領域である。
図7A〜7Cで説明および図示したように、カップ底要素701は、本体部711とモーメントアーム713とを有する。これらの要素を併せて、一体構造を形成することができる。つまり、本明細書に記載のように、これらの要素に別々にラベル付けしていることは、これらの要素、すなわち本体部とモーメントアームが、必ずしも、互いに接合されてカップ底要素を形成する2つの物理的に別個の別々に製造された構成部品であることを意味するものと解釈されてはならない。それらを別個のものとして、後に互いに接合することは、実現可能であるものの、より一般的には、カップ底の本体部およびモーメントアームは、1つの要素として(例えば、それらを接着、継ぎ合わせなどで、接合することなく)製造される。カップの、より具体的には「モーメントアーム」と「本体部」としてのカップ底の、これらの部分のラベル付けは、別々に製造して後に接合することを意味するのではなく、コーンによってカップに(基板を押し当てることにより)圧力をかけた結果としての、それらの挙動が異なることを強調するためになされたものである。すなわち、上述のように、モーメントアームは、薄いものであって、圧力がかけられると若干撓むように設計されている一方、本体部は、厚いものであって、堅固に略維持されるように設計されている。
カップ底要素の他の詳細図を、図7D〜7Iに示している。これらの図面は、カップ底要素701を、エラストマ・シーリング要素703および電気接触要素705と共に、図7A〜7Cに示すカップ・アセンブリ700の他の構成部品(およびコーン727)から切り離して示している。例えば、図7Dは、他のカップ・アセンブリ構成部品から切り離して、カップ底要素の斜視図を、より厳密には、中心軸近くで切断したカップ底要素701全体のおよそ半分の図を示しており、これにより、約180度の環状領域、すなわちカップ底のおよそ半周を示している。従って、この図は、カップ底要素が全体として環状構造であることを示している。さらに、この図は、図7Aに示すようなボルト723などによって、この特定のカップ底構造体をカップ・アセンブリ700の残り部分に取り付けるために使用され得るボルト穴724を示している。同じく図7Aに示すように、この特定の実施形態では、カップ底要素701は、電気バスバー721にボルト止めされるように設計されている。また、カップ底をカップ・アセンブリの残り部分にクリップ止めするためのクリップを用いる係合機構、またはカップ底をカップ・アセンブリの残り部分に接着するために接着剤を用いる係合機構など、カップ底要素をカップ・アセンブリに接合する他の機構も想定される。
図7Eは、同じくカップ・アセンブリの他の構成部品から切り離したカップ底を中心軸で切断した切片を示す図7Dからのカップ底要素の断面に注目した、図7Dの拡大図を示しており、この図を、特に(エラストマシール703および接触要素705をその上に有する)モーメントアーム713に注目して、図7Fでさらに拡大している。これらの図は、モーメントアーム713がカップ底要素の残り部分から径方向内向きに延出すること、ならびにエラストマ・シーリング要素703とその上に配置される電気接触要素705の配置、を示している。図7Eの図は、さらに、カップ底要素のモーメントアーム713と本体部711の相対的比率を示している。やはり、モーメントアーム713は、本体部711よりも、径方向と、その高さ(すなわち、垂直方向の厚さ)のどちらにおいても、実際にはるかに小さいことが分かる。この実施形態によれば、モーメントアームの径方向の幅、すなわち、その径方向内側の(遠位)端と、それがカップ底要素の本体部と接合する点と、の間の水平距離は、最大で約0.3インチ、または最大で約0.1インチ、または一部の実施形態では約0.04〜0.3インチの間、とすることができる。モーメントアームの径方向の幅は、排除領域要件を満たすように設計されなければならないことに留意すべきである。従って、それは、一部の実施形態では、少なくとも排除領域と同程度の長さ(例えば、少なくとも1mm)でなければならない。
モーメントアームは、全体として、半導体基板をカップ上に載置する際のカップ底要素の撓みの略すべてに適応するように設計される。このため、一部の実施形態では、モーメントアームは、約0.010〜0.1インチ(0.254〜2.54ミリメートル)の間の、より具体的には約0.015〜0.025インチ(0.381〜0.635ミリメートル)の間の厚さ、すなわち、モーメントアームの最薄部分におけるモーメントアームの上下間のウェハ挿入方向の距離(すなわち、図7Aにおける、その垂直高さ)、を有する。
この垂直高さ/厚さは、図7Eに良く示されているように、カップ底要素の本体部の厚さに対して相対的に非常に薄くすることができ、なぜなら、本体部は、モーメントアームが撓み得るときに、堅固に略維持されるように、さらに/またはコーンによって基板がシーリング要素およびモーメントアームに押し当てられたときに、撓みおよび/もしくは変形に耐え続けるように、設計され得るからである。この場合、モーメントアームは、全体として、平坦な環状水平面の形状をとり得るのに対し、本体部は、全体として、垂直方向にかなり厚く、略台形および/または多角形、および/または断面曲面を有する形状をとり得る。さらに、カップ底要素701を強剛性材料で製造することによって、撓みおよび/または変形に対する耐性を高めることもできる。
また、一部の実施形態では、本体部は、少なくとも約0.2インチ(5.08ミリメートル)、より具体的には少なくとも約0.3インチ(7.62ミリメートル)の最大厚さ(径方向に垂直な、上から下までの垂直高さ)を有することができ、一部の実施形態では、約0.2〜1インチの間の最大垂直高さを有することができる。平均垂直高さ/厚さに関しては、一部の実施形態において、本体部は、少なくとも約0.1インチ、または少なくとも約0.3インチ、または少なくとも約0.5インチ、さらに具体的には少なくとも約1.0インチ、の平均垂直高さを有することができる。一部の実施形態では、本体部の平均垂直高さは、約0.1〜1.0インチの間、より具体的には約0.2〜0.5インチの間、とすることができる。
また、この実施形態によれば、カップ底要素の本体部の平均垂直高さ/厚さの、モーメントアームの平均垂直高さ/厚さに対する比率は、約3よりも大きくすることができ、より具体的には、その比率は、この実施形態によれば、約5よりも大きく、さらに具体的には約20よりも大きくすることができる。
同様に、カップ底要素の本体部の径方向の幅は、約0.5〜3インチの間、または約0.75〜1.5インチの間、とすることができる。一般に、それは、カップの他の要素との堅固な構造的一体化を可能とするように、効果的にサイズ設定される。
さらに、図7Eには、一部の実施形態において、カップ底要素701の本体部711は、それがモーメントアーム713につながる点に向けて(径方向内向きに)急激なテーパ状になっていることが示されている。すなわち、図7Eに示すように、一部の実施形態では、カップ底要素701は、本体部711の厚い部分からモーメントアーム713の平坦構造へと(径方向内向きに)、比較的短い距離にわたって急なテーパ状になっている。一部の実施形態では、本体部711の最厚部分からモーメントアーム713へのテーパは、約0.5インチ未満の距離、より具体的には約0.1インチ未満の距離、または約0.1〜0.5インチの間の距離にわたっている。また、図7Aおよび7Eにさらに示すように、図示の特定の実施形態では、本体部711の大部分は、モーメントアーム713よりも垂直方向の上方に位置している。
この場合、モーメントアーム713は、カップ底要素701の本体部711から基板に向かって内向きに延出するものとみなすことができ、従って、一部の実施形態では、それは、さらに、電気メッキ処理に先立って(さらには、電気メッキ処理それ自体の最中に)、カップ内に受容される基板のエッジを物理的に支持するためにカンチレバー式で機能するものとみなすことができる。
基板を物理的に支持することに加えて、モーメントアームは、シーリング要素を支持するとともに、それを基板のエッジに対して漏れ止めシールを形成するように適切に位置決めし、これにより、基板のエッジ付近に前述の電解液排除領域を形成する。
この場合、モーメントアームは、これらの図面に示す環状シーリング要素703のように、典型的にはモーメントアームと処理中のウェハとの間に配置される環状シーリング要素を収容するような形状とすることができる。一部の実施形態では、モーメントアームは、顕著な垂直特徴部を備えていない略直線状または直線水平状の形状を有する。一部の実施形態では、カップ底のモーメントアームおよび隣接する(径方向外側の)本体部の部分は、(詳細は後述するように)前駆体の重合による成形などによって、エラストマ・シーリング要素をカップ底内に直接形成するための型を形成するような形状とされる。
カップ底要素を形成する材料は、典型的には、比較的硬質の材料である。さらに、それは、導電性または絶縁性の材料で構成することができる。一部の実施形態では、カップ底要素は、チタンまたはチタン合金またはステンレス鋼のような金属で構成される。一部の実施形態では、それが導電性材料で構成される場合、導電性材料は、絶縁材でコーティングすることができる。他の実施形態では、カップ底要素は、PPSまたはPEEKのようなプラスチックなどの非導電性材料で構成される。他の実施形態では、カップ底は、セラミック材料で構成される。一部の実施形態では、カップ底要素は、約300,000〜55,000,000psiの間の、より具体的には約450,000〜30,000,000psiの間のヤング率で特徴付けられる剛性率を有する。
シーリング要素(リップシール)に関する詳細
全体として、エラストマ・シーリング要素は、モーメントアームの上面に密嵌する環状要素であり、さらに場合によっては、カップ底の本体部の径方向内縁に当接している。一部の実施形態では、シーリング要素は、約0.5インチもしくはそれ未満、または約0.2インチもしくはそれ未満、または約0.05〜0.2インチの間、または約0.06〜0.10インチの間、の径方向の幅を有する。全体的な径方向の幅は、一般に、当該装置の使用に関連したウェハエッジ排除領域に適応するのに十分であるように選択される。同様に、エラストマ・シーリング要素の直径は、一般に、200mmウェハ、300mmウェハ、または450mmウェハなどの標準ウェハ基板に適応するために、適切に選択される。
エラストマ・シーリング要素の垂直方向の厚さは、約0.005〜0.050インチの間、より具体的には約0.010〜0.025インチの間、とすることができる。シーリング要素の厚さおよび形状は、シーリング要素と基板との間に漏れが略ないシールを形成するために、シーリング要素と基板エッジとの間の略連続的な接触を容易とするように選択することができる。
一部の実施形態では、シーリング要素は、L字形状(または略L字状の形状)を有し、その「L」の短辺は、シーリング要素の内径において上方に延出している。例えば、図7Bおよび7Cを参照すると、この特定の実施形態では、シーリング要素703は、その径方向最内側部分に上向き小突起704を有することを示しており、それは、電気接触要素が配置されるシーリング要素の略水平な部分の径方向内側で、かつ(後述するようにウェハ基板が押し当てられて突起が圧縮する前には)シーリング要素の略水平な部分よりも垂直方向の上方にある。
この上向き小突起は、漏れ止めシールを提供するように、ウェハと係合することができる。図7Bおよび7Cに示す本例では、この上向き突起704の圧縮によって、電気接触要素705の径方向内側で漏れ止めシールが形成されるだけではなく、上向き突起の圧縮によって、基板のエッジと電気接触要素705との接触が可能となることが分かる。一部の実施形態において、このように接触するには、モーメントアーム自体の曲げ、または撓み、またはカンチレバーのような動作が助けとなり得る。一部の実施形態では、シーリング要素の圧縮の程度に応じて、そのジオメトリならびに電気接触要素のジオメトリ、さらにはモーメントアームに関連した撓み、上向き突起の(場合によってはモーメントアームの曲げ/撓みを伴う)圧縮によって、電気接触要素が基板のエッジベベル領域に接触することが可能となり得る。加えて、エラストマ・シーリング要素が電気接触要素の下にある実施形態では、接触要素の下にあるシーリング要素の部分の圧縮によって、接触要素は、例えば、ウェハ基板のエッジベベル領域の径方向プロファイルの形状に接触要素が適合するなど、ウェハ基板の形状に変形することが可能となり得る。この実施形態によれば、シーリング要素(例えば、L字形状またはL字状の形状のエラストマ・シーリング要素の場合)の上述の上向き突起の垂直高さは、約0.005〜0.040インチの間、より具体的には約0.010〜0.025インチの間、とすることができる。
電気接触要素
電気接触要素は、電気メッキ処理中の基板に電流を供給することができるように、導電性材料で構成される。典型的には、導電性材料は、何らかの金属、合金などであり、モーメントアームの上面の上で、典型的にはシーリング要素の上の、漏れが略ないシールを基板と形成するシーリング要素の部分の径方向外側に配置されるための、形状およびサイズとされる。このような構成を、図7Bおよび7Cに示している。一部の実施形態では、接触リングは、可撓性かつ/もしくは変形可能な金属、または他の可撓性かつ/もしくは変形可能な導電性材料で構成されており、それは、略平坦であって、これにより、比較的大きな接触領域にわたってウェハのシード層に接触する。さらに、一部の実施形態では、エラストマ・シーリング要素の一部の上に薄平状の可撓性接触要素を位置決め/配置することによって、接触要素は、その上で基板が押圧されたときに、わずかに変形して、それに接触する基板表面部分に適合し、コンフォーマル接触面を形成することが可能となり得る。このように、それに接触する基板表面の形状に適合すること、例えば、基板のエッジベベル領域のプロファイルに適合することは、その下のエラストマ・シーリング要素の部分により接触要素に作用する反圧縮力(上向きの力)によって促進され得る。その結果、基板と電気接触要素との間の電気的接続の品質、一貫性、および/または均一性を向上させることができる。
一部の実施形態では、電気接触要素は、薄平状であり得るが、ただし、この接触要素の周囲にわたって径方向内側を指すような向きの接触フィンガ状に形成することができる。これらの接触フィンガは、基板によってこれらに圧力が加えられたときに、導電性材料のソリッドなストリップを採用した場合よりも(たとえ薄平状であるとしても)、より多く垂直方向に変形可能/撓み可能であることによって、電気的接続の品質、一貫性、および/または均一性を向上させる助けとなり得る(一部の実施形態では、要求の電気的接続を提供するために、後者も適すると考えられる)。
上述のように、電気接触要素は、全体として、径方向に略対称な環状であって、これにより、電気メッキされる基板に対称的に接触することができ、特に、基板に接触するその表面部分にわたって対称であり得る。この理由で、本明細書では、これを接触リングと呼ぶこともある。接触リングの一例の径方向の形状を、図7D〜7Eに示すカップ底要素の非分解図に類似した図7G〜7Iに示すカップ底要素701の分解図に示している。後の方の図面である図7G〜7Iでは、電気接触要素705は、カップ底要素701から切り離して示されているので、その形状を判別することができる。図7Gは、具体的には、電気接触要素705の一例の環状構造のおよそ半分を、カップ底要素701の残り部分から垂直に切り離して示している。図7Hは、図7Gに示すカップ底要素の断面切片の一端を拡大しており、図7Iは、やはり電気接触リング705をカップ底要素701から切り離して、カップ底要素の断面に注目した、別の拡大図である。
これらの図面で注目されるのは、接触リング705の径方向の対称性は、その動作に及ぼす影響がより少ないと考えられるリングの実際の基板接触部分の外側では、破られ得るということであり、なぜなら、この径方向外側部分は基板への電気的接続を形成するものではないからである。これは、図7Iのカップ底要素の分解図に示されており、同図では、接触リング705は、運用のための組み立て時に、カップ底要素701の溝709に嵌合する固定要素707を有していることが分かる。さらに注目されるのは、基板に実際に接触する接触リングの径方向内側部分であっても、例えば、電気接触フィンガがあることによって、小角度にわたっては対称性は破られているので、全体的にのみ、径方向に対称であるということである。これらの接触フィンガを、図7Iに示しており、さらに明確に図7Fに示している。
電気接触要素/リング705は、200mmウェハ、300mmウェハ、または450mmウェハなどの標準的な半導体ウェハ基板のシード層の外側領域に適応する直径を有する。それは、エラストマ・シーリング部材703の上面に平坦に配置されるようなサイズとすることができる。一部の実施形態では、それは、約0.500インチもしくはそれ未満、または約0.040〜0.500インチの間、より具体的には約0.055〜0.200インチの間、の径方向の幅を有することができる。接触リングの径方向の幅は、接触リングの径方向外縁から、例えば、図7Fおよび7Iの接触リングに示す接触フィンガの径方向内側の限界で規定されるその径方向内縁までの、径方向の距離と定義される。接触リングの垂直方向の厚さは、典型的には、約0.0005〜0.010インチの間、より具体的には約0.001〜0.003インチの間である。
図7Fおよび7Iに示す例示的な実施形態のような一部の実施形態では、接触リングは、カップ底に保持されたときに基板のエッジに接触するための、径方向内向きに突出する複数のフィンガを有する。これらのフィンガは、約0.01〜0.100インチの間、より具体的には約0.020〜0.050インチの間、の径方向の幅を有することができる。接触フィンガは、約0.02〜0.10インチの間、または約0.04〜0.06インチの間、の中心間ピッチを有することができる。一部の実施形態では、このピッチは、接触リングの周囲にわたって不変である。他の実施形態では、このピッチは、接触リングの周囲にわたって変化し得る。ピッチは、接触リングの内周において規定することができる。エラストマ・シーリング要素の上に平坦に載置される接触フィンガの場合、それらのピッチは、エラストマ・シーリング要素の表面の角度によって規定することができる。
一部の実施形態では、接触リングは、略平坦であって、エラストマ・シーリング要素の上に略平坦に配置されることができ、そのエラストマ・シーリング要素自体は、モーメントアームの上に平坦に配置されることができる。この設計は、一般に、接触リングがL字形状の構造を有してLの短辺が基板に接触するように上方に延出する設計とは区別されなければならず、また、図3Aに示すもののようなカンチレバー状の接触フィンガを採用する設計とも区別されなければならない。エラストマ・シーリング要素の上に略平坦に配置される接触フィンガを採用するこれらの設計では、(一部の実施形態において)ウェハのシード層の外周との電気接触の改善が実現できると考えられる。接触リングは、略平坦であるので、例えば、カンチレバー状の接触フィンガの曲がり度合いのばらつきによる結果としての余分な公差の積み上がり要件は排除される。従って、略平坦な電気接触要素によれば、これと基板表面との間の電気接触パッチを、より精密に位置決めおよび制御することができるので、接触パッチを基板のエッジのより近くに位置決めする設計を採用することができる。そしてこれにより、(基板表面上で電気メッキ溶液が略排除される)周辺領域を、より径方向外側に規定するシーリング要素を採用することが可能となって、電気メッキ処理の際の、より小さいエッジ排除距離を実現できる。
接触リングは、完全に平坦であるように、図7A〜7Iに示しているが、一部の実施形態では、ウェハに接触する径方向内側部分で略平坦である接触要素は、例えば、バスバーと接触するために、径方向外側に角度付き部分を有することができる。ただし、そのような実施形態では、モーメントアーム上にある接触リングの部分は、やはり略平坦とすることができる。また、上述のように、接触要素の接触フィンガにわずかなピッチを設けることもできるが、それでも、接触要素およびその接触フィンガは、全体として、エラストマ・シーリング要素の上に略平坦に配置されると言える。
電気接触要素/リングは、電気メッキ処理中(またはその前)に基板がモーメントアームに対して押圧されるときに、基板および下のエラストマ・シーリング要素の形状に適応するための、曲げおよび/または変形が可能な比較的柔軟な導電性材料で構成することができる。例えば、電気接触要素/リングは、薄い非硬化シートメタルで構成することができる。この場合、基板に接触する接触要素の部分は、約0.01インチもしくはそれ未満の厚さ、より具体的には約0.005インチもしくはそれ未満の厚さ、またはさらに約0.002インチもしくはそれ未満の厚さの、可撓性かつ/または変形可能な金属の薄いシートとすることができる。接触リングを構成する金属には、ステンレス鋼を含むことができる。一部の実施形態では、その金属には、貴金属合金を含むことができる。そのような合金として、任意選択的に金および/または白金を含有する、パラジウム−銀合金などのパラジウム合金を含むことができる。DERINGER−NEY社製のパリネイ7(Palinery 7)は、一例である。
カップ・アセンブリとエラストマ・シーリング要素の一体的製造
電気メッキ用クラムシェルにおいて基板を封止するために用いられるエラストマ・シーリング要素は、多くの場合、電気メッキ処理に先立ってクラムシェル内にユーザによって取り付けられる別個の構成部品であるのに対し、本明細書で開示される種々の実施形態では、カップ・アセンブリとそのシーリング要素は、製造プロセスにおいて一体化される。そのような場合、エラストマ・シーリング要素は、製造の際に、接着、成形、またはエラストマ・シーリング要素がカップ底要素から外れることを阻止する他の適切なプロセスによって、カップ底要素に装着することができる。この場合、エラストマ・シーリング要素は、別個の構成部品ではなく、カップ・アセンブリの恒久的な特徴部とみなすことができる。
一部の実施形態では、エラストマ・シーリング要素は、例えば、それをカップ底要素に直接成形することにより、カップ底要素の内側にインサイチュで形成することができる。このアプローチでは、形成後のシーリング要素を構成するエラストマ材の化学的前駆体が、形成後のシーリング要素があるべきモーメントアームの位置に配置され、そして、重合、硬化、またはシーリング要素の所望の最終構造形状を有する形成後のエラストマ材に化学前駆物質を変換する他の機構などによって、その化学的前駆体を処理することで、所望のエラストマ材を形成する。
他の実施形態では、シーリング要素は、その所望の最終形状に予め形成されて、その後、カップ・アセンブリの製造において、接着剤、グルーなど、または他の適切な装着機構によって、カップ底要素のモーメントアーム上の適切な位置にシーリング要素を装着することにより、剛性(プラスチックまたは金属)カップ底要素と一体化される。
カップ・アセンブリと、そのエラストマ・シーリング要素との一体的製造によって、一般にカップ・アセンブリとシーリング要素を別々の構成部品として製造することにより達成されるものと比較して、シーリング要素を、より精密に、その所望の形状に形成することができ、より精密に、カップ・アセンブリのカップ底要素の構造内に位置決めすることができる。これに併せて、カップ底要素の剛性支持によって、基板と接触するシーリング要素の部分の精密な位置決めが可能となる。従って、要求される位置決め誤差マージンがより小さいので、径方向プロファイルを縮小したシーリング要素を採用することができ、これにより、シーリング要素を、カップ・アセンブリ内で基板のエッジのかなり近くで基板と接触するように設計することが可能となり、電気メッキ処理の際のエッジ排除領域が縮小される。例えば、シーリング要素とカップ底(具体的には、そのモーメントアーム)を併合した、より薄い内縁によって、例えば、気泡の捕捉が最小限となる/解消することにより、オンウェハ・メッキ性能が向上する。
システムコントローラ
一部の実施形態では、システムコントローラを用いて、クラムシェルの封止時および/または基板の処理時のプロセス条件を制御する。システムコントローラは、一般に、1つ以上のメモリデバイスと、1つ以上のプロセッサとを備える。プロセッサは、CPUまたはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタル入力/出力接続、ステッピングモータ・コントローラボード、などを含むことができる。適切な制御動作を実現するための命令が、プロセッサ上で実行される。これらの命令は、コントローラに関連付けられたメモリデバイスに格納されていてもよいし、あるいはネットワークを介して提供されるものであってもよい。
一部の実施形態では、システムコントローラによって、処理システムの動作のすべてを制御する。システムコントローラは、上記処理ステップのタイミングおよび特定のプロセスの他のパラメータを制御するための命令セットを含むシステム制御ソフトウェアを実行する。コントローラに関連付けられたメモリデバイスに格納されている他のコンピュータプログラム、スクリプト、またはルーチンを、一部の実施形態において採用することができる。
一般に、システムコントローラには、関連付けられたユーザインタフェースがある。ユーザインタフェースとして、表示画面、プロセス条件を表示するためのグラフィック・ソフトウェア、さらには、ポインティングデバイス、キーボード、タッチスクリーン、マイクロホンなどのユーザ入力デバイスを含むことができる。
上記の動作を制御するためのコンピュータプログラムコードは、例えば、アセンブリ言語、C、C++、パスカル、フォートランなど、通常のコンピュータ可読プログラミング言語のいずれかで作成することができる。コンパイルされたオブジェクトコードまたはスクリプトをプロセッサにより実行することで、プログラムで示されるタスクが実行される。
プロセスを監視するための信号を、システムコントローラのアナログおよび/またはデジタル入力接続によって供給することができる。プロセスを制御するための信号は、処理システムのアナログおよびデジタル出力接続に出力される。
リソグラフィパターニング
上記の装置/プロセスは、例えば、半導体デバイス、ディスプレイ、LED、太陽電池パネルなどの製造または製作のために、リソグラフィパターニング・ツールまたプロセスとともに用いることができる。一般に、そのようなツール/プロセスは、必ずしもそうではないが、共通の製造設備で一緒に使用または実施される。膜のリソグラフィパターニングは、通常、以下の工程の一部またはすべてを含み、各工程は、いくつかの考え得るツールを用いて実現される。(1)スピン式またはスプレー式のツールを用いて、ワークピースすなわち基板の上にフォトレジストを塗布する、(2)ホットプレートまたは炉またはUV硬化ツールを用いて、フォトレジストを硬化させる、(3)ウェハステッパなどのツールによって、可視光線または紫外線またはX線でフォトレジストを露光する、(4)ウェットベンチなどのツールを用いて、選択的にレジストを除去するようにレジストを現像し、これによりパターンを形成する、(5)ドライまたはプラズマアシスト・エッチングツールを用いて、レジストパターンを下の膜またはワークピースに転写する、(6)RFまたはマイクロ波プラズマ・レジストストリッパなどのツールを用いて、レジストを剥離する。
他の実施形態
本発明の例示的な実施形態ならびに適用例について、本明細書で図示および記載しているが、本発明の概念、範囲、および趣旨から逸脱することなく、数多くの変形および変更が可能であり、それらの変形例は、本願を精読することで、当業者に明らかになるであろう。よって、記載の実施形態は例示とみなされるべきであって、限定するものではなく、本発明は、本明細書で提示された詳細に限定されることなく、添付の請求項の範囲および均等物の範囲内で変更することができる。

Claims (22)

  1. 半導体基板を保持および封止し、電気メッキ中の半導体基板に電力を供給するためのカップ・アセンブリであって、
    (a)本体部およびモーメントアームを有するカップ底要素と、前記本体部は、前記カップ構造体の他の特徴部に対して堅固に固定されており、半導体基板が前記モーメントアームに押しつけられた際に前記本体部が実質的に撓まないよう前記モーメントアームの平均垂直厚さに対する前記本体部の平均垂直厚さの比率は、約5よりも大きく、
    (b)前記モーメントアームに配置されているエラストマ・シーリング要素であって、前記半導体基板が押しつけられた際にと、電気メッキ中にメッキ溶液が略排除される前記基板の周辺領域を規定するように、前記基板を封止する、エラストマ・シーリング要素と、
    (c)前記エラストマ・シーリング要素に配置されている電気接触要素であって、前記接触要素が電気メッキ中の前記基板に電力を供給することができるように前記シーリング要素が前記基板を封止している際に前記周辺領域において前記基板に接触する電気接触要素と、を備えるカップ・アセンブリ。
  2. 前記周辺領域は、径方向に略対称であって、第1の径方向内径によって特徴付けられており、前記基板と前記電気接触要素との間の接触領域は、径方向に略対称であって、第2の径方向内径によって特徴付けられており、前記第2の径方向内径は前記第1の径方向内径よりも大きい、請求項1に記載のカップ・アセンブリ。
  3. 前記第1と第2の径方向内径の差の大きさは、約0.5mm未満である、請求項2に記載のカップ・アセンブリ。
  4. 前記カップ底要素の前記モーメントアームは、最大で約0.5インチ(12.7ミリメートル)の径方向の幅を有する、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のカップ・アセンブリ。
  5. 前記カップ底要素の前記本体部は、少なくとも約0.2インチ(5.08ミリメートル)の平均垂直高さを有する、請求項4に記載のカップ・アセンブリ。
  6. 半導体基板を保持および封止し、電気メッキ中の半導体基板に電力を供給するためのカップ・アセンブリであって、
    (a)本体部およびモーメントアームを有するカップ底要素と、前記半導体基板が前記モーメントアームに押し付けられた際に前記本体部は実質的に撓まず、
    (b)前記モーメントアームに配置されているエラストマ・シーリング要素であって、前記半導体基板によって押し付けられた際にと、電気メッキ中にメッキ溶液が略排除される前記基板の周辺領域を規定するように、前記基板を封止する、エラストマ・シーリング要素と、
    (c)前記エラストマ・シーリング要素の略水平な部分に配置されている略平坦な可撓性接触部を有する電気接触要素と、前記接触要素が電気メッキ中の前記基板に電力を供給するように、前記シーリング要素が前記基板を封止している際に、前記接触部は前記基板によって押しつけられると、前記周辺領域において前記基板に接触して変形する、こと、を備えるカップ・アセンブリ。
  7. 前記エラストマ・シーリング要素は、約0.5インチ(12.7ミリメートル)またはそれ未満の径方向の幅を有する、請求項6に記載のカップ・アセンブリ。
  8. 前記エラストマ・シーリング要素は、約0.005〜0.050インチ(0.127〜1.27ミリメートル)の間の垂直厚さを有する、請求項7に記載のカップ・アセンブリ。
  9. 前記電気接触要素の前記略平坦な可撓性接触部は、約0.01〜0.5インチ(0.254〜12.7ミリメートル)の間の径方向の幅を有する、請求項7に記載のカップ・アセンブリ。
  10. 前記基板によって押しつけられることによる、前記電気接触要素の前記接触部の変形は、前記基板の形状の一部に前記接触要素が適合することを含み、前記適合は、前記接触要素が配置されている前記エラストマ・シーリング要素が圧迫された結果として得られるバネのような反力によって促される、請求項6ないし9のいずれか1つに記載のカップ・アセンブリ。
  11. 前記基板の形状に前記接触要素が適合することは、前記基板のエッジベベル領域のプロファイルの一部に適合することを含む、請求項10に記載のカップ・アセンブリ。
  12. 前記エラストマ・シーリング要素は、前記基板が前記シーリング要素に対して押し付けられた際に前記半導体基板に接触して封止する上向き突起を有し、前記上向き突起は、前記電気接触要素が配置されている前記シーリング要素の前記略水平な部分の径方向内側にある、請求項6ないし9のいずれか1つに記載のカップ・アセンブリ。
  13. 前記シーリング要素の前記上向き突起は、前記基板を封止する際に圧縮し、前記圧縮によって、前記基板と前記電気接触要素との間の接触を可能とし、圧縮前には、前記シーリング要素の前記上向き突起は、前記シーリング要素の前記略水平な部分よりも垂直方向の上方にある、請求項12に記載のカップ・アセンブリ。
  14. 前記電気接触要素は、非硬化金属のシートを含む、請求項6ないし9のいずれか1つに記載のカップ・アセンブリ。
  15. 前記非硬化金属は、パラジウム−銀合金である、請求項14に記載のカップ・アセンブリ。
  16. 前記非硬化金属は、パラジウム、銀、金、および白金を含む、請求項14に記載のカップ・アセンブリ。
  17. 前記非硬化金属は、白金を含む、請求項14に記載のカップ・アセンブリ。
  18. 前記非硬化金属は、ステンレス鋼を含む、請求項14に記載のカップ・アセンブリ。
  19. 前記非硬化金属のシートは、約0.005インチ(0.127インチ)以下の厚さである、請求項14に記載のカップ・アセンブリ。
  20. 半導体基板を保持および封止し、電気メッキ中の半導体基板に電力を供給するためのカップ・アセンブリであって、
    (a)本体部およびモーメントアームを有するカップ底要素と、前記半導体基板が前記モーメントアームに押しつけられた際に前記本体部は実質的に撓まず、
    (b)前記カップ底要素の前記モーメントアームに配置されるように、製造の際に、前記カップ底要素と一体化されるエラストマ・シーリング要素であって、前記半導体基板が押しつけられた際にと、電気メッキ中にメッキ溶液が略排除される前記基板の周辺領域を規定するように、前記基板を封止する、エラストマ・シーリング要素と、
    (c)前記エラストマ・シーリング要素に配置されている電気接触要素であって、電気メッキ中の前記基板に電力を供給することができるよう、前記シーリング要素が前記基板を封止している際の前記周辺領域において前記基板に接触する前記、電気接触要素と、を備えるカップ・アセンブリ。
  21. 前記カップ・アセンブリを製造することは、前記エラストマ・シーリング要素を成形することと、その後、それを前記カップ底要素の前記モーメントアームに装着することと、を含む、請求項20に記載のカップ・アセンブリ。
  22. 前記カップ・アセンブリを製造することは、前記エラストマ・シーリング要素を、前記カップ底要素の前記モーメントアームに直接成形することを含む、請求項20に記載のカップ・アセンブリ。
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