JP2016135062A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力変換を効果的に行う。【解決手段】トランス2と、トランス2の1次側において、第1直流電力(バッテリ1)とトランス2の1次側の交流電力との電力変換を行う第1電力変換手段EX1と、トランス2の2次側において、トランス2の2次側の交流電力と、単相交流電力または第2直流電力(直流負荷9)との電力変換を行う第2電力変換手段EX2と、を含む。第2電力変換手段EX2は、トランス2の2次側出力間に2つの双方向スイッチング素子が直列接続されたアームを2本有し、双方向スイッチング素子S5〜S8のスイッチングによって、トランス2の2次側における交流電力について、その電流の方向を制御することで、所定周波数の前記単相交流電力または前記第2直流電力に変換する。【選択図】図1
Description
本発明はトランスを有し、直流電力同士および直流電力と交流電力との間での電力変換を行う電力変換装置に関する。
従来より、各種の電力変換装置が知られている。特許文献1には、1つのトランスと、3つの電力変換器を組み合わせたものが示されている。この電力変換装置では、第1の電力変換器で1次側の直流電源とトランスの1次側の交流との電力変換を行い、第2の電力変換器でトランスの2次側の交流と2次側の直流電力の電力変換を行い、第3の電力変換器で2次側の直流電力と交流入力電力または交流出力電力との電力変換を行う。従って、交流入力によって、1次側の直流電源を充電でき、また1次側直流電源からの電力で交流出力が得られる。
特許文献2には、3ポートのトランスを用い、各ポート間で電力をやり取りする電力変換装置が示されている。1番目のポートには、交流電源からの電力を整流した直流電圧を第1変換器で変換した交流が供給される。また、2番目のポートには、第2電力変換器を介し、高圧バッテリが接続され、3番目のポートには、整流器を介し低圧バッテリが接続される。従って、交流電源からの電力によって、高圧バッテリ、低圧バッテリを充電でき、また高圧バッテリからの電力によって低圧バッテリを充電することもできる。
特許文献1では、交流電源から直流電源を充電する場合、交流を一旦直流に変換した後、再度交流としてトランスに供給する。そして、トランスの出力を再度直流に変換して直流電源を充電する。従って、交流電源の電力変換を3回行わなければならず、交流電源側のインバータにおけるスイッチング損失が大きく、またこのインバータにおいて脈動を吸収するための大容量コンデンサを必要とする。
特許文献2においても、交流電源から直流電源を充電する場合には、3回の電力変換が必要である。また、2つの直流電源を得るために、3ポートのトランスを必要とし、各ポートについて電力変換のための回路を必要とする。
本発明は、トランスと、前記トランスの1次側において、第1直流電力と前記トランスの1次側の交流電力との電力変換を行う第1電力変換手段と、前記トランスの2次側において、トランスの2次側の交流電力と、単相交流電力または第2直流電力との電力変換を行う第2電力変換手段と、を含み、前記第2電力変換手段は、前記トランスの2次側出力間に2つの双方向スイッチング素子が直列接続されたアームを2本有し、前記双方向スイッチング素子のスイッチングによって、トランスの2次側における交流電力について、その電流の方向を制御することで、所定周波数の前記単相交流電力または前記第2直流電力に変換する。
また、2本の前記アームの中点間に前記単相交流電力を得ることが好適である。
また、1本の前記アームの中点と、前記トランスの2次側コイルの中間タップ間に前記単相交流電力を得ることが好適である。
本発明によれば、直流電力同士および直流電力と交流電力との間での電力変換を効果的に行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
<全体構成>
図1は、一実施形態に係る電力変換装置の構成を示す図である。本実施形態では、互いに絶縁されている、トランス2の1次側と2次側とで交流電力をやり取りするので、電力は双方向に移動することが可能である。
図1は、一実施形態に係る電力変換装置の構成を示す図である。本実施形態では、互いに絶縁されている、トランス2の1次側と2次側とで交流電力をやり取りするので、電力は双方向に移動することが可能である。
例えば、次のような電力の輸送を行うことができる。直流電源であるバッテリ1からの直流電力を電力変換器EX1で交流電流に変換してトランス2の1次側コイルに供給し、トランス2の2次側コイルに得られた交流電力について電力変換器EX2で整流し、整流後の電力により直流負荷(電源)9を充電する。なお、トランス2の2次側コイルには、中間タップが設けられており、この中間タップを利用して、2次側の出力を得ている。
また、商用の単相交流電源(例えば、電圧100Vまたは200V、周波数50Hzまたは60Hz)と同様の交流電源(AC)6からの交流電力を電力変換器EX2に入力し、所定の交流電力に変換して、トランス2の2次側コイルに供給し、トランス2の1次側コイルに得られた交流を電力変換器EX1を整流器として用い直流電流に変換し、バッテリ1を充電する。
さらに、直流電源であるバッテリ1からの直流電力を電力変換器EX1で交流電流に変換してトランス2の1次側コイルに供給し、トランス2の2次側コイルに得られた交流電力について電力変換器EX2で電力変換し得られた交流電源6と同様の交流電力が出力される。これによって、交流電源6に接続されている交流負荷を駆動することができる。この場合、交流電源6を省略して、交流負荷に交流電源6と同等の交流電力を供給することもできる。
図1に基づいて、電力変換装置の構成を説明する。直流電源であるバッテリ1の正極、負極間には、スイッチング素子S1,S2の直列接続(アーム)と、スイッチング素子S3,S4の直列接続(アーム)とが並列接続される。スイッチング素子S1〜S4は、パワーMOSトランジスタやIGBTなどのトランジスタと、このトランジスタの逆方向電流を流すダイオードの並列接続で構成されている。この例では、スイッチング素子S1〜S4にはN型のトランジスタが用いられ、制御端にHレベルの信号が供給されたときにオンしてトランジスタがバッテリ1の正極側から負極側に向く電流を流す。一方、ダイオードはバッテリ1の負極側から正極側に向く逆方向電流を流す。
スイッチング素子S1,S2の直列接続の中点と、スイッチング素子S3,S4の直列接続の中点は、トランス2の1次側コイルの両端にそれぞれ接続されており、スイッチング素子S1〜S4によって、バッテリ1とトランス2の1次側コイルとの間の電力変換を行う電力変換器EX1が構成されている。スイッチング素子S1,S4をオンにすることでトランス2の1次側コイルに一方向(図における上から下の方向)の電流を流す(正電圧発生する)ことができ、スイッチング素子S3,S2をオンにすることでトランス2の1次側コイルに他方向(図における下から上の方向)の電流を流す(負電圧発生する)ことができる。そこで、スイッチング素子S1,S4のオン(スイッチング素子S3,S2はオフ)、スイッチング素子S3,S2のオン(スイッチング素子S1,S4はオフ)を交互に繰り返すことによって、トランス2の1次側に所望の交流電流を流すことができる。
また、トランス2の1次側コイルの中間部(センタータップ)にリアクトル3の一端が接続され、このリアクトル3の他端はコンデンサ4を介し、バッテリ1の負極に接続されている。これらリアクトル3、コンデンサ4からなるエネルギー吸収要素によって、1次側電流における電流リプル(脈動)を吸収できる。
トランス2の2次側コイルの両端には、双方向スイッチング素子S5,S6の直列接続(アーム)と、双方向スイッチング素子S7,S8の直列接続(アーム)とが配置される。双方向スイッチング素子S5,S6の直列接続の中点は、リアクトル5を介し単相の交流電源6の一端に接続され、双方向スイッチング素子S7,S8の直列接続の中点は、交流電源6の他端に接続されている。ここで、交流電源6は、例えば商用の単相交流電源であり、この交流電源6からの電力を直流電源1に供給することで、直流電源1を充電することができる。
また、交流電源6に各種AC駆動機器を接続することによってこれらが駆動される。さらに、充電機能が必要ない場合には、交流電源6に代えてAC駆動機器だけを接続してもよい。すなわち、使用形態によっては、交流電源6だけでもよく、または負荷(AC駆動機器)だけでもよい。なお、リアクトル5は、双方向スイッチング素子S7,S8の中点と交流電源6との間に配置してもよい。リアクトル5はフィルタとして機能し、電流リプルが除去される。電流リプルのフィルタとしては、各種のものが使用できる。
さらに、双方向スイッチング素子S5,S6の直列接続の中点は、リアクトル7を介し直流負荷9の一端に接続され、直流負荷9の他端は、トランス2の2次側コイルの中間タップ(センタタップ)に接続されている。また、直流負荷9にはコンデンサ8が並列接続されている。従って、トランス2の2次側コイルの一端と中間タップまでの巻数(この例では巻数は1/2)と、1次側コイルの巻数に応じた電力が双方向スイッチング素子S5,S6の直列接続の中点と、トランス2の2次側コイルの中間タップの間に得られ、双方向スイッチング素子S5,S7のスイッチングによって全波整流され、整流された電力がリアクトル7およびコンデンサ8によって平滑化されて、直流負荷9に印加される。直流負荷9は、例えば車両の補機に直流電力を供給する補機バッテリであり、上述のような電力輸送によって、補機バッテリが充電される。
<双方向スイッチング素子>
電力変換器EX2のスイッチング素子S5〜S8には、双方向スイッチング素子S5〜S8が採用されている。双方向スイッチング素子は、例えば図2(a)〜図2(f)に示すようなものが採用できる。図2(a)、(b)では、Nチャネルトランジスタ(MOSFET)のソース・ドレイン間に逆方向電流を流すダイオードを接続したものを2つ反対方向に接続している。図2(a)では、上側のトランジスタのドレインに下側のトランジスタのソースを接続して、2つのスイッチング素子のトランジスタおよびダイオードが互いに逆方向の電流を流すようにしている。そこで、上側のスイッチング素子のトランジスタをオンすると、下から上に電流が流れ、下側のトランジスタをオンすると上から下に電流が流れる。図2(b)では、上側のトランジスタのソースに下側のトランジスタのドレインを接続している。そこで、上側のスイッチング素子のトランジスタをオンすると、上から下に電流が流れ、下側のトランジスタをオンすると下から上に電流が流れる。図2(c)、図2(d)では、トランジスタとして、IGBTを使用している。図2(e)では、2つのトランジスタを互いに逆向きに接続している。これによって、一方のトランジスタをオンすることで、1方向に電流が流れ、他方のトランジスタをオンすることで他方向に電流が流れる。図2(f)では、アノード同士を接続した2つのダイオードの直列接続と、カソード同士を接続した2つのダイオードの直列接続と、を並列接続し、ダイオードの中点間をトランジスタで接続している。従って、トランジスタをオンすることでいずれの方向にも電流を流すことができる。この例では、トランジスタはオンした際にカソード同士の接続点からアノード同士の接続点に向けて電流を流すが、トランジスタを反対方向にしても、トランジスタをオンすることで同様に双方向の電流を流すことができる。なお、双方向スイッチング素子S5〜S8には、双方向に電流をスイッチングできれば、他の構成を採用してもよい。
電力変換器EX2のスイッチング素子S5〜S8には、双方向スイッチング素子S5〜S8が採用されている。双方向スイッチング素子は、例えば図2(a)〜図2(f)に示すようなものが採用できる。図2(a)、(b)では、Nチャネルトランジスタ(MOSFET)のソース・ドレイン間に逆方向電流を流すダイオードを接続したものを2つ反対方向に接続している。図2(a)では、上側のトランジスタのドレインに下側のトランジスタのソースを接続して、2つのスイッチング素子のトランジスタおよびダイオードが互いに逆方向の電流を流すようにしている。そこで、上側のスイッチング素子のトランジスタをオンすると、下から上に電流が流れ、下側のトランジスタをオンすると上から下に電流が流れる。図2(b)では、上側のトランジスタのソースに下側のトランジスタのドレインを接続している。そこで、上側のスイッチング素子のトランジスタをオンすると、上から下に電流が流れ、下側のトランジスタをオンすると下から上に電流が流れる。図2(c)、図2(d)では、トランジスタとして、IGBTを使用している。図2(e)では、2つのトランジスタを互いに逆向きに接続している。これによって、一方のトランジスタをオンすることで、1方向に電流が流れ、他方のトランジスタをオンすることで他方向に電流が流れる。図2(f)では、アノード同士を接続した2つのダイオードの直列接続と、カソード同士を接続した2つのダイオードの直列接続と、を並列接続し、ダイオードの中点間をトランジスタで接続している。従って、トランジスタをオンすることでいずれの方向にも電流を流すことができる。この例では、トランジスタはオンした際にカソード同士の接続点からアノード同士の接続点に向けて電流を流すが、トランジスタを反対方向にしても、トランジスタをオンすることで同様に双方向の電流を流すことができる。なお、双方向スイッチング素子S5〜S8には、双方向に電流をスイッチングできれば、他の構成を採用してもよい。
このように、双方向スイッチング素子S5〜S8では、一対のスイッチング素子のトランジスタをオンオフすることで、いずれの方向にも電流を流すことができる。従って、図1に示したような、単なるスイッチとして機能する。
<スイッチング素子駆動のための構成>
図3には、スイッチング素子S1〜S4、双方向スイッチング素子S5〜8のスイッチングを制御するための構成を示してある。本実施形態においては、走行モードの際に、バッテリ1の電力によって、負荷9に電力を供給し、充電モードの際に交流電源6からの電力によってバッテリ1を充電する。ここで、バッテリ1からの電力で、交流電源6に代えて採用される交流負荷を駆動することもできる。この図では、この交流負荷駆動モードも充電モードとしている。
図3には、スイッチング素子S1〜S4、双方向スイッチング素子S5〜8のスイッチングを制御するための構成を示してある。本実施形態においては、走行モードの際に、バッテリ1の電力によって、負荷9に電力を供給し、充電モードの際に交流電源6からの電力によってバッテリ1を充電する。ここで、バッテリ1からの電力で、交流電源6に代えて採用される交流負荷を駆動することもできる。この図では、この交流負荷駆動モードも充電モードとしている。
交流負荷駆動モードにおいては、切換部22,28において、充電側が選択される。バッテリ1からの電力により、交流電源(交流負荷)6に所望の電流を流す。まず、トランス2の一次側コイルに所望の交流電流を流す。このために、スイッチング素子S1〜S4のスイッチングを制御する。トランス2の一次側コイルの電流の目標値をiL*としてこれを減算器A1に入力し、ここで検出したコイル電流iLとの誤差を得る。誤差は電流PI制御部21に供給され、ここでPI制御により誤差を0にするような指令値(スイッチング素子S1〜S4のスイッチング指令)が算出される。この指令値は、スイッチング素子S1〜S4をPWM制御するものである。指令値は、切換部22を介し、位相制御部23に供給され、ここで位相が調整されて、スイッチング素子S1〜S4に供給される。
一方、交流負荷の電流(リアクトル5の電流)の目標値iL5*が減算器A3に供給され、ここで検出したリアクトル5の電流値iL5と比較され、誤差が電流PI制御部25に供給される。電流PI制御部25は、供給される誤差に基づき、誤差を0にするようにリアクトル電流iL5の指令値を作成する。この指令値はパルス選定部26に送られ、選定部26は、スイッチング素子S1〜S4のスイッチングに応じて、トランス2の2次側コイルに流れる電流に同期して指令値に応じた電流がリアクトル5に流れるように、双方向スイッチング素子S5〜S8のスイッチング用のパルスを選択する。そして、このパルス選定部26の出力が切換部28を介し、双方向スイッチング素子S5〜S8に供給され、双方向スイッチング素子S5〜S8がオンオフされる。なお、指令値に応じてパルス幅が決定され、リアクトル5の電流がPWM制御される。
交流電源6による充電モードは、スイッチング素子S1〜S4については、ダイオードを利用するので、スイッチングは不要である。そして、双方向スイッチング素子S5〜S8については上述した負荷駆動モードと同様にスイッチングを行うことで、交流電源6からの交流電流をその極性にかかわらず、所定の交流電流としてトランス2の2次側コイルに供給できる。そこで、トランス2の2次側コイル電流が制御される。
次に、走行モードにおいては、切換部22,28が走行側に設定される。直流負荷9にかかる電圧(コンデンサ8の電圧)VLの目標値VL*が減算器A2に入力され、ここで実際に計測した電圧VLとの誤差が算出される。この誤差は、電圧PI制御部24に入力され、スイッチング素子S1〜S4のスイッチングの指令値として、切換部22、位相制御部を介し、スイッチング素子S1〜S4の制御端に供給される。
また、走行時においては、整流パルス部27からの整流パルスが切換部28を介し、スイッチング素子S5〜S8の制御端に供給される。
このように、本実施形態においては、スイッチング素子S1〜S4、双方向スイッチング素子S5〜S8をオンオフすることで、バッテリ1と、交流電源6(または交流負荷)または直流負荷9との間で電力を輸送する。
<充電モード>
図4A〜図4Dには、交流電源6からの電力によって、バッテリ1を充電する充電モードの電力輸送について示してある。ここで、これらの図において、電流が流れる経路については太線、その他の経路については細線で記載してある。
図4A〜図4Dには、交流電源6からの電力によって、バッテリ1を充電する充電モードの電力輸送について示してある。ここで、これらの図において、電流が流れる経路については太線、その他の経路については細線で記載してある。
図4Aには、交流電源6の図における上側が+の場合に、トランス2の2次側コイルの上側を+とする場合について示してある。この場合は、双方向スイッチング素子S5のうちの下から上への電流を流す下側スイッチング素子S5bと、双方向スイッチング素子S8の下側スイッチング素子S8bをオンする。これによって、交流電源6からの電流が双方向スイッチング素子S5のスイッチング素子5bのトランジスタ、スイッチング素子S5aのダイオードを介し、トランス2の2次側コイルの上側から下側に電流が流れ、上側が+、下側が−になる。また、トランス2の下側からの電流は、双方向スイッチング素子S8のスイッチング素子8bのトランジスタ、スイッチング素子S8aのダイオードを介し、交流電源6の下側に戻る。
これによって、トランス2の1次側コイルは、上側が+になり、下側が−になる。従って、トランス2の1次側コイルの上側からスイッチング素子S1のダイオードを介し、バッテリ1の+側に充電電流が流れる。またバッテリ1の−側からの電流は、スイッチング素子S4のダイオードを介し、トランス2の一次側コイルの下側に戻る。
このようにして、交流電源6の上側が+の場合に、双方向スイッチング素子S5,S8の下側スイッチング素子S5b,S8bのトランジスタをオンすることで、トランス2の2次側に上から下に向けて流れる電流を供給して、バッテリ1に充電電流を流すことができる。
図4Bには、交流電源6の図における上側が+の場合にトランス2の2次側コイルの下側を+とする場合について示してある。この場合は、双方向スイッチング素子S6のうちの上から下への電流を流す上側スイッチング素子S6aと、双方向スイッチング素子S7の上側スイッチング素子S7aをオンする。これによって、交流電源6からの電流が双方向スイッチング素子S6のスイッチング素子6aのトランジスタ、スイッチング素子S6bのダイオードを介し、トランス2の2次側コイルの下側から上に向けて電流が流れ、トランス2の下側が+、上側が−になる。また、トランス2の上側からの電流は、双方向スイッチング素子S7のスイッチング素子7aのトランジスタ、スイッチング素子S7bのダイオードを介し、交流電源6の上側に戻る。
これによって、トランス2の1次側コイルは、下側が+になり、上側が−になる。従って、トランス2の1次側コイルの下側からスイッチング素子S3のダイオードを介し、バッテリ1の+側に充電電流が流れる。またバッテリ1の−側からの電流は、双方向スイッチング素子S2のダイオードを介し、トランス2の一次側コイルの下側に戻る。
このようにして、交流電源6の上側が+の場合に、双方向スイッチング素子S6,S7の上側スイッチング素子S6a,S7aのトランジスタをオンすることで、トランス2の2次側に上から下に向けて流れる電流を供給して、バッテリ1に充電電流を流すことができる。
従って、交流電源6の上側が+の状態において、図4A,4Bの状態を繰り返すことで、交流電源6の周波数によらず、トランス2の2次側に所望の周波数の交流電流を供給して、トランス2の1次側に電力を輸送して、バッテリ1を充電することができる。
また、図4Cには、交流電源6の図における上側が−の場合にトランス2の2次側コイルの上側を+とする場合について示してある。この場合は、双方向スイッチング素子S7のうちの下から上への電流を流す下側スイッチング素子S7bと、双方向スイッチング素子S6の下側スイッチング素子S6bをオンする。図4Dには、交流電源6の図における上側が−の場合にトランス2の2次側コイルの下側を+とする場合について示してある。この場合は、双方向スイッチング素子S5のうちの下から上への電流を流す下側スイッチング素子S5bと、双方向スイッチング素子S6の上側スイッチング素子S6bをオンする。
図4C、4Dの状態を繰り返すことによって、交流電源6の上側が−の状態において、その周波数によらず、トランス2の2次側に所望の周波数の交流電流を供給して、トランス2の1次側に電力を輸送して、バッテリ1を充電することができる。
このように、本実施形態によれば、交流電源6の出力状態に応じて、図4A〜4Dの状態を適宜切り替えることによって、交流電源6の状態によらず、所望の交流電流をトランス2の2次側に供給して、バッテリ1を充電することができる。
図4Eには、図4Aまたは図4Cの状態から、双方向スイッチング素子S5〜S8のデッドタイムを介しオンオフ切り換え、トランス2の2次側電流の方向を変更する際の状態(双方向スイッチング素子がいずれもオフの場合)を示してある。この場合、スイッチング素子S3をオンすることで、トランス2の1次側コイルの両端を短絡する。図4Fには、図4Bまたは図4Dの状態から、双方向スイッチング素子S5〜S8のオンオフ切り換え、トランス2の2次側電流の方向を変更する際の状態を示してある。この場合、スイッチング素子S1をオンすることで、トランス2の1次側コイルの両端を短絡する。これによって、電流の電流方向の切り換えを問題なく行うことができる。
図4Gには、各所の波形を示す。このように、交流電源6は、所定周波数(50,60Hz)の交流電圧である。双方向スイッチング素子S5〜S8のスイッチングによって、トランス2の2次側には所定周波数(例えば、1kHz)の交番電圧が印加され、2次側の電圧も同等のものになる。そして、このような1次側電圧がスイッチング素子S1〜S4のダイオードで整流されてほぼ一定のバッテリ電圧になる。なお、充電によってバッテリ電圧は徐々に上昇するが、勾配は小さいので、この図では一定になっている。また、交流電源6の周波数は、例えば50Hzであり、トランス2のコイル電圧は例えば1kHzであるが、この図ではスケールを変更して記載してある。
<交流負荷駆動モード>
図5A〜図5Dには、バッテリ1の電力を、交流電源6に供給し、ここに並列接続されている交流負荷を駆動する場合の電力輸送について示してある。
図5A〜図5Dには、バッテリ1の電力を、交流電源6に供給し、ここに並列接続されている交流負荷を駆動する場合の電力輸送について示してある。
本実施形態では、1次側においてスイッチング素子S1〜S4のスイッチングをPWM制御して、トランス2の1次側コイルに所望の交流電流を供給し、トランス2の2次側に得られた交流電力をPWM制御して、所望の周波数(例えば、50または60Hz)、所望の電圧(例えば、100Vまたは200V)の交流電力を得る。
図5Aでは、スイッチング素子S1,S4をオンすることで、トランス2の1次側コイルの上側を+にする。そして、双方向スイッチング素子S5,S8をオンすることで、交流電源6の上側が+になる。図5Bでは、スイッチング素子S2,S3をオンすることで、トランス2の1次側コイルの下側を+にする。そして、双方向スイッチング素子S6,S7をオンすることで、交流電源6の上側が+になる。
従って、バッテリ1からの電力を所望の交流電流として、トランス2の1次側コイルに供給し、2次側コイルに得られた交流電流を所望の周波数で、交流電源6に印加することができる。
図5Cでは、スイッチング素子S1,S4をオンすることで、トランス2の1次側コイルの上側を+にする。そして、双方向スイッチング素子S6,S7をオンすることで、交流電源6の下側が+になる。図5Dでは、スイッチング素子S2,S3をオンすることで、トランス2の1次側コイルの下側を+にする。そして、双方向スイッチング素子S5,S8をオンすることで、交流電源6の下側が+になる。
従って、バッテリ1からの電力を所望の交流電流として、トランス2の1次側コイルに供給し、2次側コイルに得られた交流電流を任意の周波数の交流電流として交流電源6に供給でき、交流電源6に接続されている交流負荷を駆動することができる。
すなわち、トランス2の1次側コイルに供給する交流電流を任意の周波数(例えば、1kHz)としながら、交流電源6に供給する交流電流の周波数を任意の周波数(例えば、50Hz)にすることができる。
なお、この場合も、双方スイッチング素子S5〜S8のスイッチング切り換え時は、図4E,4Fに示されるように、トランス2の1次側コイルを短絡するとよい。
この場合には、図5Eに示すように、バッテリ1の電圧(バッテリ)が入力電圧となる。スイッチング素子S1〜S4により、トランス2の2次側には所定周波数(例えば、1kHz)の交番電圧が印加され、2次側の電圧も同等のものになる。そして、変換回路の出力は平均的な電圧が交流電源6と同様のパルス電圧となり、これがリアクトルを介し、所定周波数(50,60Hz)の出力電圧(交流電源6の電圧)となる。
<走行モード>
図6A〜図6Dには、バッテリ1の電力を、トランス2を介して2次側に伝達すると共に、このトランス2の2次側の交流電流を直流電圧として直流負荷9に直流電圧を充電し、直流負荷9に直流電圧を印加して駆動する場合の電力輸送について示してある。
図6A〜図6Dには、バッテリ1の電力を、トランス2を介して2次側に伝達すると共に、このトランス2の2次側の交流電流を直流電圧として直流負荷9に直流電圧を充電し、直流負荷9に直流電圧を印加して駆動する場合の電力輸送について示してある。
図6Aでは、スイッチング素子S1,S4をオンすることで、トランス2の1次側コイルの上側を+にする。そして、双方向スイッチング素子S5をオンすることで、直流負荷9の上側が+になる。図6Bでは、スイッチング素子S2,S3をオンすることで、トランス2の1次側コイルの下側を+にする。そして、双方向スイッチング素子S6をオンすることで、直流負荷9の上側が+になる。
このように、バッテリ1からの直流電流をスイッチング素子S1〜S4の切り換えで、所望の周波数の交流電流としてトランス2の1次側コイルに供給し、得られた2次側コイルの交流電流を双方向スイッチング素子S5,S6の切り換えで、直流電力としてコンデンサ8に充電して、直流負荷9に直流電圧を印加することができる。
ここで、図6C,6Dには、双方向スイッチング素子S5,S6の切り換え時の状態について示してある。すなわち、図4E,4Fと同様に、双方スイッチング素子S5,S6を切り換える際には、一旦スイッチング素子S1,S3をオンし、トランス2の1次側コイルの両端を短絡することが好適である。図6Cは、図6Aの後に挿入した場合、図6Dは図6Cの後に挿入した場合の電流の状態を示している。
なお、この走行モードの場合には、トランス2の2次側コイルの中間タップを用いるため、電流が流れる2次側コイルの巻数が1/2に限定される。従って、トランス2の2次側コイルに生じる電圧を、バッテリ1の電圧の1/2にできる。そして、スイッチング素子S1〜S4のPWM制御によって、直流負荷9に印加する電圧をバッテリ1の電圧の1/2以下の任意の電圧に制御することが可能となる。
図6Eに示すように、この場合には、バッテリ1の電圧(バッテリ)が入力電圧となる。スイッチング素子S1〜S4により、トランス2の2次側には所定周波数(例えば、1kHz)の交番電圧が印加され、2次側の電圧は、1次側の電圧の1/2になる。そして、双方向スイッチング素子S5〜S8により全波整流された正のみのパルスとなり、これがリアクトル7およびコンデンサ8により平滑され、直流電源9の電圧は、バッテリ1の電圧の1/2以下の所定電圧に制御される。
<全体動作について>
上述のように、本実施形態においては、トランス2の1次側コイルおよび2次側コイルに流れる交流電流を所定の周波数(例えば、1kHz)として、トランス2における電力輸送を十分なものに維持しつつ、交流電源6からの電力によってバッテリ1を充電したり、バッテリ1の直流電力により直流負荷9に直流電力を印加したり、バッテリ1の直流電力により交流負荷を駆動することができる。
上述のように、本実施形態においては、トランス2の1次側コイルおよび2次側コイルに流れる交流電流を所定の周波数(例えば、1kHz)として、トランス2における電力輸送を十分なものに維持しつつ、交流電源6からの電力によってバッテリ1を充電したり、バッテリ1の直流電力により直流負荷9に直流電力を印加したり、バッテリ1の直流電力により交流負荷を駆動することができる。
1 バッテリ、2 トランス、3,5,7 リアクトル、4,8 コンデンサ、6 交流電源(負荷)、9 直流負荷(電源)。
Claims (3)
- トランスと、
前記トランスの1次側において、第1直流電力と前記トランスの1次側の交流電力との電力変換を行う第1電力変換手段と、
前記トランスの2次側において、トランスの2次側の交流電力と、単相交流電力または第2直流電力との電力変換を行う第2電力変換手段と、
を含み、
前記第2電力変換手段は、前記トランスの2次側出力間に2つの双方向スイッチング素子が直列接続されたアームを2本有し、前記双方向スイッチング素子のスイッチングによって、トランスの2次側における交流電力について、その電流の方向を制御することで、所定周波数の前記単相交流電力または前記第2直流電力に変換する、
電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置において、
2本の前記アームの中点間に前記単相交流電力を得る、
電力変換装置。 - 請求項1または2に記載の電力変換装置において、
1本の前記アームの中点と、前記トランスの2次側コイルの中間タップ間に前記単相交流電力を得る、
電力変換装置。
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JP2020028169A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社豊田中央研究所 | 電力変換装置および電力変換システム |
JP2021072670A (ja) * | 2019-10-29 | 2021-05-06 | キヤノン株式会社 | 無線装置 |
-
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- 2015-01-22 JP JP2015010136A patent/JP2016135062A/ja active Pending
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